JP2005333497A - 電気音響装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の発言者の音声を音場の略全範囲にわたって臨場感を伴って自然に拡声することができ、各発言者には他の発言者の発言内容を十分に理解させることができる電気音響装置の提供。
【解決手段】 電気音響装置D1は、複数のマイクロホンM1,M2,・・・,Mnと、ミキシング手段11と、第1のスピーカ15と、自動利得調整手段12と、該複数のマイクロホンM1,M2,・・・,Mnのうちの少なくとも一のマイクロホンに対応して設けられた電気音響変換器S1,S2,・・・Snとを具備する。該ミキシング手段11は該複数のマイクロホンM1,M2,・・・,Mnの出力信号を合成して合成信号を生成する。該第1のスピーカ15は該合成信号を音声に変換する。該自動利得調整手段12は、該合成信号に利得を与えるとともに、該合成信号のレベルに応じて該利得を自動的に調整する。該電気音響変換器S1,S2,・・・,Snは該自動利得調整手段12の出力信号を音声に変換する。
【選択図】 図3

Description

本願発明は、複数のマイクロホンの出力信号を合成することによって得られる合成信号を、マイクロホンの使用者に個別に音声として提供するとともに、該マイクロホン使用者以外の者にも音声として提供するための電気音響装置に関する。
複数のマイクロホンの出力信号を合成し、合成信号を音声に変換してマイクロホンの使用者に個別に提供するとともに、該マイクロホン使用者以外の者にも合成信号を音声として提供することが求められるような音場がある。その典型的な例は会議場である。
例えば、ある会議場において、ある議会の会議が開催される場合は、この議会の議員が会議への参加者となる。会議場には、会議への参加者たる議員以外にも、例えば傍聴席に傍聴者が居ることがある。
会議へ参加する各議員の発言は、他の議員や傍聴者に聞かせなければならない。また、会議へ参加する各議員には、他の議員の発言内容を明瞭に聞かせなければならない。
そのため、各議席には発言者ユニットと呼ばれる装置が設けられることがある。
発言者ユニットには、マイクロホンと小型のスピーカとが設けられている。各議員の発言は、発言者ユニットのマイクロホンによって受音されて、他の議員の議席の発言者ユニットのスピーカから拡声される。
また、各議員の発言は、発言者ユニットのマイクロホンによって受音されて、会議場の略全範囲に音声を提供するためのスピーカからも拡声される。これにより、他の議員のみならず、傍聴者もその発言を聞くことができる。
会議においては、少数の議員が同時に発言する場合(一人の議員のみが発言する場合も含む)もあるし、多数の議員が同時に発言する場合もある。少数の議員が同時に発言する場合は、発言者全員の音声を合成しても、そのレベルは小さい。多数の議員が同時に発言する場合は、発言者全員の音声を合成すると、そのレベルは大きくなる。
傍聴者は、各議員の発言を聞くことのみならず、会議内容を自然な音声で聞くことを望む。そのため、会議場の略全範囲に音声を提供するスピーカからは、発言する議員全員の音声を合成して、その合成された音声を加工することなく自然に拡声することが望ましい。
しかし、発言する議員全員の音声を合成して、その合成された音声を加工することなく発言者ユニットのスピーカから拡声すると、発言が聞き取りにくくなることがある。その原因の一つは、発言者ユニットのスピーカが小型であることである。つまり、発言者ユニットには、一般的に、スピーカの音量を調整するボリュームが設けられているが、少数の議員が発言する場合を想定してこのボリュームを調整しておくと、多数の議員が発言したときにスピーカの拡声音が歪んでしまうことがある。また、多数の議員が発言する場合を想定してこのボリュームを調整しておくと、小数の議員が発言したときにはスピーカからの拡声音が小さすぎるという事態が生ずる。また、発言者数に応じてその都度ボリューム調整を行うことによってこの問題を回避できるかもしれないが、このようなボリューム調整はたいへん煩わしいことである。
なお、エコー制御技術を利用した会議用装置も提案されている(例えば、特許文献1)。大きなエコーが発生するような会議場においてこの装置を使用すると、エコーによる音声明瞭度の低下をある程度防止することはできる。しかし、各議員に他の議員の発言を明瞭に聞かせることはできない。
特開平5−7170号公報
本願発明の目的は、複数の発言者の音声を音場の略全範囲にわたって臨場感を伴って自然に拡声することができ、その一方で各発言者には他の発言者の発言内容を十分に理解させることができるような、電気音響装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本願発明にかかる電気音響装置は、複数のマイクロホンと、ミキシング手段と、第1のスピーカと、自動利得調整手段と、該複数のマイクロホンのうちの少なくとも一のマイクロホンに対応して設けられた電気音響変換器とを具備し、該ミキシング手段は該複数のマイクロホンの出力信号を合成して合成信号を生成し、該第1のスピーカは該合成信号を音声に変換し、該自動利得調整手段は、該合成信号に利得を与えるとともに、該合成信号のレベルに応じて該利得を自動的に調整し、該電気音響変換器は該自動利得調整手段の出力信号を音声に変換する。
該第1のスピーカは該合成信号をリニアリティを伴って音声化して、その音声を音場に提供することができる。一方、該電気音響変換器は、該自動利得調整手段によってレベルが調整された音声を提供する。よって、該マイクロホンに向かって発せられた発言の内容を、より明瞭に提供することができる。
本願の電気音響装置によれば、音場の略全範囲において臨場感のある自然な音声を聞くことができる。また、マイクロホンの使用者は、他のマイクロホンの使用者の発言内容を明瞭に聞くことができる。
本願発明の電気音響装置において、該電気音響変換器は、第2のスピーカであってもよいし、ヘッドホンであってもよいし、イヤホンであってもよい。
また、上記電気音響装置において、該複数のマイクロホンの出力信号が、第1の無線通信装置によって該ミキシング手段に送出されるように構成してもよい。
またさらに、上記電気音響装置において、該第1の無線通信装置が第1の赤外線無線通信装置であってもよい。
またさらに、上記電気音響装置において、該自動利得調整手段の出力信号が、第2の無線通信装置によって該電気音響変換器に送出されるように構成してもよい。無線通信機では、使用できる無線信号の搬送周波数の帯域幅に制限がある。音声信号を大きなダイナミックレンジを伴って無線送信すると、広い占有周波数帯域が必要となる。よって、多チャンネルの無線送信が困難となる。しかし、自動利得調整手段によって音声信号のレベルを調整すると、音声信号のダイナミックレンジを小さくすることができる。よって、使用できる無線信号の搬送周波数の帯域幅に制限があるにもかかわらず、多チャンネルの無線送信が容易となる。また、ダイナミックレンジを狭くして、占有周波数帯域を狭くすることによって、相互変調、二次高調波、IF妨害、IM妨害などの問題が生じにくくなる
またさらに、上記電気音響装置において、該第2の無線通信装置が第2の赤外線無線通信装置であってもよい。赤外線無線装置においては、使用できる搬送周波数の帯域幅の制限が特に大きいので、自動利得調整手段による音声信号のレベル調整は、より効果的である。
またさらに、上記電気音響装置が会議場に設けられ、該複数のマイクロホンが、会議への参加者用の複数の席の各々に対応して設けられたマイクロホンであり、該第1のスピーカが、該会議場の略全範囲に音声を提供するために設けられたスピーカであってもよい。つまり、該電気音響装置を会議場用電気音響装置として使用してもよい。
以下、本願発明の一実施形態たる電気音響装置を図面を参照しつつ説明する。
図1は、電気音響装置D1が設置された会議場の内部の図である。この会議場には、複数の議席B1,B2,B3・・・を設けたエリアと、複数の傍聴席Cを設けたエリアとがある。両エリアは、仕切塀Pによって区切られている。
会議場において、例えば、ある議会の会議が開催される。議会の各議員は各議席B1,B2,B3・・・に着席して、会議への参加者となる。傍聴者は、傍聴席Cに着席する。傍聴者は会議には参加できない。
会議場の側壁にはスピーカ15が取り付けられている。
この会議場の議席の数はnであり、各議席には一台ずつ発言者ユニットが置かれている。つまり、各議席B1,B2,B3,・・・,Bnには、発言者ユニットU1,U2,U3,・・・,Unが設置されている。複数の発言者ユニットU1,U2,U3,・・・,Unの構成は全て同一である。
図2は、発言者ユニットU1の外観図である。この発言者ユニットU1は、マイクロホンM1と小型スピーカS1とを備える。また、この発言者ユニットU1は、ボリュームV1(図示せず)と押しボタン式スイッチW1とを備える。図2にはボリュームV1の操作部たる円筒状のつまみTが表れている。また発言者ユニットU1には、マイクロホン用ヘッドアンプH1(図示せず)や、小型スピーカを駆動させるためのアンプA1(図示せず)が内蔵されている。
再度図1を参照すると、例えば、議席B1の議員が発言するときは、その議員は議席B1に設置された発言者ユニットU1の押しボタン式スイッチW1を押す。そうすると、発言者ユニットU1のマイクロホンM1がオンの状態となる。発言する議員の声をこのマイクロホンM1が受音する。マイクロホンM1の出力信号はアンプによって増幅されて、第1のスピーカたるスピーカ15から拡声される。このスピーカ15の定格出力レベルは比較的大きい。よって、会議場の略全範囲において、このスピーカ15の拡声音を聞くことができる。
一方、発言する議員の声を受音したマイクロホンM1の出力信号は、各発言者ユニットU1,U2,U3,・・・,Unに設けられた、電気音響変換器たる小型スピーカからも拡声される。この小型スピーカの定格出力レベルは小さい。発言者ユニットの小型スピーカは、個々の議員に対して拡声音を提供するためのものである。なお、小型スピーカの音量の調整は、ボリューム用のつまみを操作することによって調整できる。
図3は電気音響装置D1の概略ブロック図である。電気音響装置D1は、主に、n個のマイクロホンM1,M2,・・・,Mnと、n個のマイクロホン用ヘッドアンプH1,H2,・・・,Hnと、n個の押しボタン式スイッチW1,W2,・・・,Wnと、n個の小型スピーカS1,S2,・・・,Snと、n個のアンプA1,A2,・・・,Anと、n個のボリュームV1,V2,・・・,Vnと、ミキシング装置11と、自動利得調整装置12と、ボリューム13と、アンプ14と、スピーカ15とによって構成されている。
マイクロホンM1,M2,・・・,Mnと、マイクロホン用ヘッドアンプH1,H2,・・・,Hnと、押しボタン式スイッチW1,W2,・・・,Wnと、小型スピーカS1,S2,・・・,Snと、アンプA1,A2,・・・,Anと、ボリュームV1,V2,・・・,Vnとは、発言者ユニットU1,U2,・・・,Unに設けられた部材である。
図1,図2の発者ユニットU1には、図3のマイクロホンM1と、マイクロホン用ヘッドアンプH1と、押しボタン式スイッチW1と、小型スピーカS1と、アンプA1と、ボリュームV1とが設けられている。また、図1の発者ユニットU2には、マイクロホンM2と、マイクロホン用ヘッドアンプH2と、押しボタン式スイッチW2と、小型スピーカS2と、アンプA2と、ボリュームV2とが設けられている。発者ユニットUnには、マイクロホンMnと、マイクロホン用ヘッドアンプHnと、押しボタン式スイッチWnと、小型スピーカSnと、アンプAnと、ボリュームVnとが設けられている。
このように、小型スピーカS1はマイクロホンM1に対応して設けられており、小型スピーカS2はマイクロホンM2に対応して設けられており、小型スピーカSnはマイクロホンMnに対応して設けられている。
各マイクロホンM1,M2,・・・,Mnの後段には、マイクロホン用ヘッドアンプH1,H2,・・・,Hnが接続されており、さらにその後段には、押しボタン式スイッチW1,W2,・・・,Wnが接続されている。すべての押しボタン式スイッチW1,W2,・・・,Wnの出力信号は、ミキシング装置11で合成される。その合成信号は、ボリューム13と自動利得調整装置12とに分岐して送出される。ボリューム13の後段にはアンプ14が接続されており、さらにその後段にはスピーカ15が接続されている。
自動利得調整装置12の出力信号は、n個のボリュームV1,V2,・・・,Vnに分岐して送出される。各ボリュームV1,V2,・・・,Vnの後段にはアンプA1,A2,・・・,Anが接続されており、さらにその後段には小型スピーカS1,S2,・・・,Snが接続されている。
各マイクロホンM1,M2,・・・,Mnは、それに対応する押しボタン式スイッチW1,W2,・・・,Wnが押されることによってオンの状態になる。このように、マイクロホンM1,M2,・・・,Mnがそれに対応する押しボタン式スイッチW1,W2,・・・,Wnが押されることによってオンの状態になるようにしているのは、ハウリングの発生を回避するためである。なお、小型スピーカS1,S2,・・・,Sn側にも接続スイッチを設け、この接続スイッチと押しボタン式スイッチW1,W2,・・・,Wnとを連動させ、マイクロホンM1,M2,・・・,Mnがオンの状態になったときに、それに対応する小型スピーカS1,S2,・・・,Snがオフの状態になるように構成してもよい。このように構成すると、小型スピーカS1,S2,・・・,Snとこれに対応するマイクロホンM1,M2,・・・,Mnとの間でハウリングが発生することを、より効果的に回避することができる。
上述したとおり、各マイクロホンM1,M2,・・・,Mnは、それに対応する押しボタン式スイッチW1,W2,・・・,Wnが押されることによってオンの状態になるのであるが、n個のマイクロホンM1,M2,・・・,Mnのうちのオン状態になった全てのマイクロホンの出力信号が、ミキシング装置11によって合成される。その合成信号はスピーカ15によって拡声される。スピーカ15の音量はボリューム13によって調整することができる。スピーカ15は比較的大型のスピーカであり、その拡声音は大きい。よって、会議場の略全範囲に拡声音を提供することができる。傍聴者は主にこのスピーカからの拡声音を聞くことによって、会議の内容を理解することができる。
一般的に言えば、n個のマイクロホンM1,M2,・・・,Mnのうち、オン状態にあるマイクロホンの数が多いほど、ミキシング装置11から出力される合成信号のレベルが大きくなる。つまり、少数の議員のみが同時発言しても、ミキシング装置11から出力される合成信号のレベルは小さいが、多数の議員が同時発言すると、ミキシング装置11から出力される合成信号のレベルは大きくなる。
スピーカ15からの拡声音の大きさは、ミキシング装置11から出力される合成信号の大きさに概略比例する。つまり、ミキシング装置11から出力される合成信号のレベルがある基準となるレベルの2倍になれば、スピーカ15からの拡声音のレベルも2倍になり、ミキシング装置11から出力される合成信号のレベルがある基準となるレベルの2分の1になれば、スピーカ15からの拡声音のレベルも2分の1になる。このように、スピーカ15からは、ミキシング装置11から出力される合成信号が、リニアリティを伴って拡声される。
これによって傍聴者は、各議員の発言内容を聞くことができるのみならず、会議内容の自然な音声を聞くことができ、会議の臨場感を十分に感ずることができる。
スピーカ15は会議場の略全範囲に拡声音を提供するためのスピーカであるから、その定格出力は大きい。スピーカ15の出力レベルが、その定格出力レベルよりもかなり小さくても、会議場内に通常の音圧レベルの音声を提供することができる。つまり、スピーカ15は、通常使用状態において、出力レベルにかなりの余裕がある。
n個のマイクロホンM1,M2,・・・,Mnのうち、オン状態にあるマイクロホンの数が多数になったり、または、発言する議員の声が通常よりもかなり大きくなった場合には、ミキシング装置11から出力される合成信号のレベルもかなり大きくなるが、スピーカ15からは歪みのない拡声音が提供される。
傍聴者は、各議員の発言内容を聞くことを望むのはもちろんであるが、会議内容の自然な音声を聞くことをも望む。よって、このように、スピーカ15からミキシング装置11の出力信号(合成信号)を、リニアリティを伴って拡声することが望ましい。
一方、ミキシング装置11の出力信号たる合成信号は、自動利得調整装置12にも送出される。自動利得調整装置12は「AGC」とも略称される装置であり、入力信号のレベルの大きさにかかわらず、出力信号のレベルが一定化するように、入力信号に対して利得を与えるものである。つまり、入力信号のレベルに応じてその利得を変動させるのである。
自動利得調整装置11の出力信号は各小型スピーカS1,S2,・・・,Snによって拡声される。なお、各議席B1,B2,・・・,Bnの議員は、発言者ユニットU1,U2,・・・,UnのボリュームV1,V2,・・・,Vnを調整することによって、小型スピーカS1,S2,・・・,Snの音量を調整することができる。
各議席B1,B2,・・・,Bnの議員は、発言者ユニットU1,U2,・・・,Unの小型スピーカS1,S,・・・,Snから他の議員の発言を聞くことができる。
先に、傍聴者は、各議員の発言内容を聞くことと、会議内容の自然な音声を聞くことを望むということを説明した。また、スピーカ15は、通常使用状態において、出力レベルにかなりの余裕があるということを説明した。
これに対して、会議への参加者たる各議員は、会議内容の自然な音声を聞くことよりも、他の議員の発言内容を明瞭に聞くことを重視する。また、発言者ユニットU1,U2,・・・,Unの小型スピーカS1,S2,・・・,Snは、その定格出力レベルが小さい。つまり、小型スピーカS1,S2,・・・,Snには、出力レベルにあまり余裕がない。
スピーカ15と同様に、ミキシング装置11の出力信号(合成信号)をリニアリティを伴って小型スピーカS1,S2,・・・,Snから拡声しようとすると、通常使用状態においては、小型スピーカS1,S2,・・・,Snからの拡声音がかなり小さくなるように設定しておかなければならない。そのように設定しておかないと、ミキシング装置11から出力される合成信号のレベルが通常時よりもかなり大きくなったときに、小型スピーカS1,S2,・・・,Snからの拡声音が歪んでしまうからである。小型スピーカS1,S2,・・・,Snからの拡声音が歪んでしまうと、各議員は、他の議員の発言内容を明瞭に聞くことができなくなる。
しかし、電気音響装置D1においては、ミキシング装置11の出力信号(合成信号)が、自動利得調整装置12によって利得調整されてから、各小型スピーカS1,S2,・・・,Snに提供される。
n個のマイクロホンM1,M2,・・・,Mnのうち、オン状態にあるマイクロホンの数が多数になったり、または、発言する議員の声が通常よりもかなり大きくなった場合には、ミキシング装置11から出力される合成信号のレベルもかなり大きくなる。このように、ミキシング装置11から出力される合成信号のレベルが通常時よりもかなり大きくなったときでも、その合成信号は、自動利得調整装置12によって利得調整されるため、小型スピーカS1,S2,・・・,Snからの拡声音が歪むことはない。よって、各議員は、他の議員の発言内容を明瞭に聞くことができる。
また、n個のマイクロホンM1,M2,・・・,Mnのうち、オン状態にあるマイクロホンの数が少数になったり、または、発言する議員の声が通常よりもかなり小さくなった場合には、ミキシング装置11から出力される合成信号のレベルもかなり小さくなる。このように、ミキシング装置11から出力される合成信号のレベルが通常時よりもかなり小さくなったときも、その合成信号は、自動利得調整装置12によって利得調整されるため、小型スピーカS1,S2,・・・,Snからの拡声音が過小になることはない。よって、各議員は、他の議員の発言内容を明瞭に聞くことができる。
このように、ミキシング装置11から出力される合成信号のレベルの大きさに応じて、適切な利得調整がされるため、定格出力レベルの小さな小型スピーカS1,S2,・・・,Snによっても、各議員は、他の議員の発言内容を常に明瞭に聞くことができる。
上記した実施例1の電気音響装置D1では、自動利得調整装置12によって調整された音声信号を、全ての小型スピーカS1,S2,・・・,Snに提供するようにした。
しかし、自動利得調整装置12によって調整された音声信号を、必ずしも全ての小型スピーカS1,S2,・・・,Snに提供する必要はない。自動利得調整装置12によって調整された音声信号は、小型スピーカS1,S2,・・・,Snのうちの一部に提供するようにしてもよいし、小型スピーカS1,S2,・・・,Snのうちの一台にのみ提供するようにしてもよい。
図4は、実施例2に係る電気音響装置D2の概略ブロック図である。図3の電気音響装置D1と図4の電気音響装置D2とは、次の点においてのみ相違し、他の点は同一である。
つまり、図3の電気音響装置D1では、自動利得調整装置12によって調整された音声信号が、全ての小型スピーカS1,S2,・・・,Snに提供されている。これに対して図4の電気音響装置D2では、自動利得調整装置12によって調整された音声信号は、小型スピーカS1にのみ提供されている。小型スピーカS1は発言者ユニットU1に設けられており、この発言者ユニットU1には、マイクロホンM1が設けられている。つまり、小型スピーカS1はマイクロホンM1に対応して設けられている。
他の小型スピーカS2,・・・,Snには、ミキシング装置11の出力信号が自動利得調整装置12を介することなく提供されている。
この図4の電気音響装置D2においても、小型スピーカS1を使用する議員に対しては、ミキシング装置11から出力される合成信号のレベルの大きさに応じて利得調整された拡声音を提供できる。よってその議員は、ミキシング装置11から出力される合成信号のレベルが通常時よりもかなり大きくなったときでも、かなり小さくなったときでも、他の議員の発言内容を明瞭に聞くことができる。
上記した実施例1の電気音響装置D1においては明示されていないが、マイクロホンU1,U2,・・・,Unの出力信号は無線通信装置によってミキシング装置11に送出されるようにしてもよい。また、自動利得調整装置12の出力信号は無線通信装置によって小型スピーカS1,S2,・・・,Snに送出されるようにしてもよい。
図5は、実施例3に係る電気音響装置D3の概略ブロック図であるが、この図においては、マイクロホンM1,M2,・・・,Mnの出力信号をミキシング装置11に送出する無線通信装置30と、自動利得調整装置12の出力信号を小型スピーカS1,S2,・・・,Snに送出する無線通信装置40とが明示されている。図5の電気音響装置D3における他の構成は、図3の電気音響装置D1と同一である。
無線通信装置30は赤外線無線通信装置である。無線通信装置30は、送信ユニット32と受信ユニット34とで構成されている。送信ユニット32は送光器33を備えており、受信ユニット34は受光器35を備えている。送光器33から発せられる赤外線を受光器35が受光することによって、送信ユニット32と受信ユニット34との間で多チャンネル(nチャンネル)通信が行われている。
無線通信装置40も赤外線無線通信装置である。無線通信装置40は、送信ユニット42と受信ユニット44とで構成されている。送信ユニット42は送光器43を備えており、受信ユニット44は受光器45を備えている。送光器43から発せられる赤外線を受光器45が受光することによって、送信ユニット42と受信ユニット44との間で多チャンネル(nチャンネル)通信が行われている。
前述したように。電気音響装置D3では、自動利得調整装置12の出力信号を無線通信装置40によって小型スピーカS1,S2,・・・,Snに送出している。このように音声信号を無線通信装置40によって伝送するとき、音声信号を自動利得調整装置12によって利得調整しておくと、無線通信において使用する搬送波の使用周波数帯幅を狭くすることができるので都合がよい。
その理由は次のとおりである。すなわち、一般に無線通信装置では、使用できる無線信号(赤外線や電波)の搬送周波数の帯域幅に制限がある。音声信号を大きなダイナミックレンジを伴って無線送信すると、広い占有周波数帯域が必要となる。よって、多チャンネルの無線送信が困難となる。
しかし、電気音響装置D3におけるように、自動利得調整装置12によって音声信号のレベルを調整すると、音声信号のダイナミックレンジを小さくすることができる。よって、使用できる無線信号(赤外線)の搬送周波数の帯域幅に制限があるにもかかわらず、多チャンネルの無線送信が容易となる。また、ダイナミックレンジを狭くして、占有周波数帯域を狭くすることによって、相互変調、二次高調波、IF妨害、IM妨害などの問題が生じにくくなる
電気音響装置D3においては、無線通信装置40が赤外線無線通信装置であるが、赤外線無線通信においては、使用できる搬送周波数の帯域幅の制限が特に大きいので、自動利得調整装置12による音声信号の利得調整は、より効果的である。
以上、図1〜5を参照しつつ、本願発明に係る電気音響装置の種々の実施例を説明した。
上記実施例1〜3においては、マイクロホンM1,M2,・・・,Mnに対応して設けられた電気音響変換器が、スピーカ(小型スピーカS1,S2,・・・,Sn)であるが、この電気音響変換器がスピーカである必要はない。例えば、ヘッドホンやイヤホンを電気音響変換器として用いてもよい。
また、上記実施例3においては、無線通信装置30,40が赤外線無線通信装置であるが、これら無線通信装置が赤外線無線通信装置である必要はない。例えば、電波を使った無線通信装置を用いることもできる。
本願発明の電気音響装置を用いることにより、音場の略全範囲において臨場感のある自然な音声を聞くことができるようになり、かつ、マイクロホンの使用者は他のマイクロホンの使用者の発言内容を明瞭に聞くことができるようになる。よって、本願発明の電気音響装置は、電気音響の技術分野、特に会議場用電気音響装置の技術分野において有益である。
電気音響装置が設置された会議場の内部の図である。 発言者ユニットの外観図である。 電気音響装置の概略ブロック図である。 電気音響装置の概略ブロック図である。 電気音響装置の概略ブロック図である。
符号の説明
D1,D2,D3 電気音響装置
M1,M2,・・・,Mn マイクロホン
H1,H2,・・・,Hn マイクロホン用ヘッドアンプ
W1,W2,・・・,Wn 押しボタン式スイッチ
S1,S2,・・・,Sn 小型スピーカ
A1,A2,・・・,An アンプ
V1,V2,・・・,Vn ボリューム
11 ミキシング装置
12 自動利得調整装置
13 ボリューム
14 アンプ
15 スピーカ
30,40 無線通信装置
32,42 送信ユニット
33,43 送光器
34,44 受信ユニット
35,45 受光器

Claims (7)

  1. 複数のマイクロホンと、ミキシング手段と、第1のスピーカと、自動利得調整手段と、該複数のマイクロホンのうちの少なくとも一のマイクロホンに対応して設けられた電気音響変換器とを具備し、
    該ミキシング手段は該複数のマイクロホンの出力信号を合成して合成信号を生成し、
    該第1のスピーカは該合成信号を音声に変換し、
    該自動利得調整手段は、該合成信号に利得を与えるとともに、該合成信号のレベルに応じて該利得を自動的に調整し、
    該電気音響変換器は該自動利得調整手段の出力信号を音声に変換する、電気音響装置。
  2. 該電気音響変換器が第2のスピーカ、ヘッドホン 又は イヤホンである、請求項1記載の電気音響装置。
  3. 該複数のマイクロホンの出力信号が、第1の無線通信装置によって該ミキシング手段に送出される、請求項1又は2記載の電気音響装置。
  4. 該第1の無線通信装置が第1の赤外線無線通信装置である、請求項3記載の電気音響装置。
  5. 該自動利得調整手段の出力信号が、第2の無線通信装置によって該電気音響変換器に送出される、請求項1乃至4のいずれか一の項に記載の電気音響装置。
  6. 該第2の無線通信装置が第2の赤外線無線通信装置である、請求項5記載の電気音響装置。
  7. 会議場に設けられ、
    該複数のマイクロホンが、会議への参加者用の複数の席の各々に対応して設けられたマイクロホンであり、
    該第1のスピーカが、該会議場の略全範囲に音声を提供するために設けられたスピーカである、請求項1乃至6のいずれか一の項に記載の電気音響装置。
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