JP2007258951A - 通信会議装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハードウェア規模を小さくし、正確に会話音声のみを際立たせ、反響音を高精度にキャンセルすることができる通信会議装置を提供する。
【解決手段】分岐回路13は、複数チャンネルの音声信号から会話音声の信号を検出し、疑似反響回路17に分岐する。コントローラ16は、調整回路14に会話音声の信号がマイク11に近い位置のスピーカ10から発音されるように設定し、アンプ15に会話音声の信号が増幅されるように設定する。コントローラ16は、非会話音声の信号を束ねて、マイク11から遠い位置のスピーカ10から発音されるように設定し、アンプ15に非会話音声の信号が減衰されるように設定する。これにより、小さいハードウェア規模でありながら正確に会話音声のみを際立たせ、反響音を高精度にキャンセルすることができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、多地点通信会議用の通信会議装置に関し、特に簡略な構成でありながら確実に反響消去を行い、高い会話音声品質を実現した通信会議装置に関する。
近年、スピーカとマイクロホンとを備えた通信会議装置が普及している。通信会議装置の普及にともない、エコーやハウリング等、聴覚上の障害となる室内反響音を消去することが望まれている。これを解決する装置として、図7に示すような適応型反響音キャンセラを備えた通信会議装置がある。
図7は従来の適応型反響音キャンセラを備えた通信会議装置の主要部を示すブロック図である。この通信会議装置は、複数のスピーカ50にそれぞれ音声信号を入力し、各スピーカ50から音声を発する。マイク51は話者音声を収音する。この際、マイク51は、各スピーカ50から放音された音声の室内反響音等も収音してしまう。
疑似反響回路52は、各スピーカ50に入力する音声信号を取得し、所定のフィルタ係数でフィルタリングし、加算器53に出力する。加算器53は、各疑似反響回路52の出力信号を加算し、単一の音声信号(疑似反響信号)として加算器54に出力する。加算器54は、マイク51の出力信号から疑似反響信号を差分することで、反響音をキャンセルする。この反響音をキャンセルした信号が通信会議装置の出力信号となり、通信相手に送信される。
この際、各疑似反響回路52は、反響音をキャンセルした信号(通信会議装置の出力信号)を取得し、反響音キャンセル誤差が最小となるように、最適なフィルタ係数を算出する。これを繰り返してフィルタ係数を更新し、高精度に反響音をキャンセルする。
しかし、上記のような適応型反響音キャンセラを備える通信会議装置は、各スピーカ毎に疑似反響回路を設置する必要があり、スピーカ数を多くすればするほどハードウェア規模が大きくなるという問題があった。
そこで、ハードウェア規模を小さくするべく、特許文献1のような反響消去装置が提案されている。特許文献1では、反響音消去を行う信号の数を制限し、疑似反響回路の数を縮小している。スピーカに出力する複数の音声信号のうち、音量の大きい信号から順に複数を選択し、これらの信号についてのみ疑似反響回路に入力する。
特許第2588005号公報
しかしながら、特許文献1の反響消去装置では、反響音消去を行わない音声信号が複数存在し、これらの信号がマイクに回り込まないようにする措置がなされておらず、信号数が増えた場合に十分に反響音消去ができない可能性が有った。
また、特許文献1の反響消去装置は、会話音声も環境音(定常的な雑音)も区別無くスピーカに入力するため、環境音が大きい場合は受聴者にとって会話内容が聞き取りにくいといった問題が有った。
また、特許文献1の反響消去装置は、複数の音声信号のそれぞれにスピーカを接続する構成であり、信号数が増えた場合にスピーカ数を多くしなければならず、ハードウェア規模が大きくなるという問題が有った。
この発明は、ハードウェア規模を小さくし、正確に会話音声のみを際立たせ、反響音を高精度にキャンセルすることができる通信会議装置を提供することを目的とする。
この発明の通信会議装置は、複数の入力信号を増幅、または減衰する1または複数の音量調整手段と、前記音量調整手段で増幅、または減衰された入力信号を外部に放音する1または複数のスピーカと、外部の音声を収音して出力信号を生成するマイクと、前記入力信号をフィルタリングして疑似反響信号を生成し、前記出力信号から前記擬似反響信号を差分して補正出力信号を生成するとともに、前記補正出力信号を取得してフィルタ係数を更新する適応型反響音消去回路と、前記複数の入力信号のうち、所定の入力信号を分岐入力信号として前記適応型反響音消去回路に分岐入力する分岐回路と、前記複数のスピーカと前記マイクとの相対位置関係に基づいて前記複数の入力信号を選択して前記1または複数の音量調整手段に入力する選択手段と、少なくとも前記分岐回路が分岐入力信号とした入力信号を増幅するように前記1または複数の音量調整手段に設定する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
この発明において、入力信号のうち、特定の信号を適応型反響音消去回路(適応フィルタ)に入力する。例えば最も音量の大きい信号を適応フィルタに入力する。また、スピーカ、マイクの位置関係に基づいて、各音量調整回路(アンプ)に入力する信号を選択し、各信号の増幅、減衰量を設定する。ここで、適応フィルタに入力した信号をアンプで増幅するよう設定する。
この発明は、さらに、前記選択手段は、前記分岐回路が分岐入力信号とした入力信号を前記マイクと近い位置の前記スピーカに接続される音量調整装置に入力することを特徴とする。
この発明において、マイクと近い位置のスピーカに対して適応フィルタに入力した信号が入力されるように設定する。マイクに回り込みやすい(近い)位置のスピーカについては反響音をキャンセルする信号が入力され、マイクから遠い位置のスピーカに反響音をキャンセルしない信号が入力されるため、マイクに回り込む量を抑えることができ、反響音発生を防止できる。
この発明は、さらに、複数の入力信号を増幅、または減衰する1または複数の音量調整手段と、前記音量調整手段で増幅、または減衰された入力信号を外部に放音する1または複数のスピーカと、外部の音声を収音して出力信号を生成するマイクと、前記入力信号をフィルタリングして疑似反響信号を生成し、前記出力信号から前記擬似反響信号を差分して補正出力信号を生成するとともに、前記補正出力信号を取得してフィルタ係数を更新する適応型反響音消去回路と、前記複数の入力信号のうち、会話音声の入力信号を検出する会話音声検出手段と、前記複数の入力信号のうち、前記会話音声検出手段が検出した会話音声の入力信号を分岐入力信号として前記適応型反響音消去回路に分岐入力する分岐回路と、前記複数のスピーカと前記マイクとの相対位置関係に基づいて前記複数の入力信号を選択して前記1または複数の音量調整手段に入力する選択手段と、少なくとも前記分岐回路が分岐入力信号とした入力信号を増幅するように前記1または複数の音量調整手段に設定する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
この発明において、入力信号から会話音声の入力信号を検出する。会話音声の入力信号を適応フィルタに入力する。会話音声は例えば音量で判断する。予め定めた音量値を超えた時に会話音声であると判断してもよいし、マニュアルで会話音声の音量を指定するようにしてもよい。また、マニュアル指定を繰り返して会話音声検出手段に学習させるようにしてもよい。
この発明は、さらに、前記会話音声検出手段は、入力信号の時間積分値を算出し、この時間積分値が所定の閾値を超えた場合に、その入力信号が会話音声の入力信号であると検出することを特徴とする。
この発明において、入力信号の音量について一定時間の積分値を算出し、この積分値が予め定めた閾値を超えたときに会話と判断する。
この発明は、さらに、前記会話音声検出手段は、入力信号の抑揚、ピッチを検出することで会話音声の入力信号を検出することを特徴とする。
この発明において、抑揚、ピッチを検出し、会話音声を判断する。
この発明によれば、特定の信号を適応フィルタに入力し、さらにスピーカ、マイクの位置関係に基づいて、各アンプに入力する信号を選択し、各信号の増幅、減衰量を設定するので、小さいハードウェア規模でありながら、正確に会話音声のみを際立たせ、反響音を高精度にキャンセルすることができる。
図面を参照して、本発明の実施形態に係る通信会議装置について説明する。図1は、通信会議装置の主要部を示すブロック図である。同図に示すように、この通信会議装置は、複数のスピーカ10、マイク11、入出力インタフェース12、分岐回路13、調整回路14、アンプ15、コントローラ16、複数(同図においては2つ)の疑似反響回路17、加算器18、加算器19、複数のD/Aコンバータ20、およびA/Dコンバータ21を備えている。
マイク11の出力側はA/Dコンバータ21、加算器19に接続され、加算器19の出力側は入出力インタフェース12に接続される。入出力インタフェース12の出力側は、分岐回路13に接続される。分岐回路13は、調整回路14、および疑似反響回路17に接続される。調整回路14の出力側はアンプ15に接続され、アンプ15の出力側はD/Aコンバータ20、スピーカ10に接続される。各疑似反響回路17の出力側は加算器18に接続され、加算器18から1系統の出力で加算器19に接続される。また、コントローラ16には分岐回路13、調整回路14、およびアンプ15が接続される。
スピーカ10は、D/Aコンバータ20から入力されるアナログ音声信号に基づいて音声を放音する。スピーカ10は、一般的にはコーン型スピーカユニットを用いるが、ホーン型スピーカユニット等、その他の形式を用いてもよい。
マイク11は、外部からの音声(主に話者音声)を収音して音声信号に変換する。マイク11は話者音声の他、スピーカ10から出力されて回り込んだ音声(反響音)も収音する。マイク11が出力する音声信号はA/Dコンバータ21でデジタル信号に変換され、加算器19に出力される。マイク11は、一般的にはダイナミックマイクユニットを用いるが、コンデンサマイクユニット等、その他の形式を用いてもよい。また、マイク11は、単一指向性マイクであってもよいし、無指向性マイクであってもよい。
入出力インタフェース12は、加算器19の出力信号を、他の通信会議装置等とデータ通信を行う通信部(図示せず)に送信する。一方で通信部から受信した他の通信会議装置等からの複数のチャンネルの音声信号(デジタル信号)を分岐回路13に出力する。
分岐回路13は、入出力インタフェース12から入力される多数の音声信号のうち、複数(同図においては2つ)の音声信号を分岐して疑似反響回路17に出力する。また、入出力インタフェース12から入力される音声信号を全て調整回路14に出力する。分岐回路13は、入出力インタフェース12から入力される音声信号のうち、会話音声による信号を検出するための機能部(本発明の会話音声検出手段)を複数有しており、これらの機能部のいずれか、あるいは全てを用いることで、分岐する音声信号を決定する。詳細は後述する。
調整回路14は、本発明における選択手段に相当し、分岐回路13から入力される音声信号のうちいくつかのチャンネルを選択して、またはいくつかのチャンネルを加算して束ねてアンプ15に出力する。選択する音声信号はコントローラ16により設定される。
アンプ15は、調整回路14から入力される音声信号を増幅、または減衰してD/Aコンバータ20に出力する。各チャンネルの増幅、減衰量はコントローラ16により設定される。
コントローラ16は、上述のように、分岐回路13、調整回路14、およびアンプ15を制御する。コントローラ16は、分岐回路13の会話音声検出機能部の動作を設定、調整回路14の選択するチャンネルを設定、さらにアンプ15の各チャンネルの増幅、減衰量を設定する。コントローラ16の設定については後に詳細に述べる。
疑似反響回路17は、適応型フィルタを内蔵しており、入力された音声信号をフィルタリングして、スピーカ10からマイク11に回り込む反響音の疑似音声信号(疑似反響信号)を出力する。疑似反響回路17は、例えばFIRフィルタにより構成される。図2に疑似反響回路17の詳細ブロック図を示す。疑似反響回路17は、ディレイ回路17a、フィルタ部17b、および係数推定部17cを備えている。ディレイ回路17aは、分岐回路13から入力された音声信号を所定時間遅延してフィルタ部17b、および係数推定部17cに出力する。ディレイ回路17aの遅延時間は、スピーカ10の出力音声が反響してマイク11へ回り込む時間を想定して予め設定する。
フィルタ部17bは、係数推定部17cから与えられるフィルタ係数に応じてディレイ回路17aから入力された信号をフィルタリングし、疑似反響信号として加算器18に出力する。加算器18は、もう一方の疑似反響回路17から出力された疑似反響信号を加算して、加算器19に出力する。加算器19は、マイク11が出力する音声信号から、上記加算後の疑似反響信号を差分して補正信号を出力する。この補正信号が入出力インタフェース12に出力される。係数推定部17cは、補正信号を入力して、疑似反響信号による反響音消去の誤差が最小となるようにフィルタ係数を設定し直す。疑似反響回路17は、上記の様な処理を繰り返し、疑似反響音を出力する。
次に、図3を用いてこの通信会議装置の音声信号の流れについて説明する。なお、この図においては、D/Aコンバータ、およびA/Dコンバータを省略し、各信号は全て離散時間信号として表現するものとする。マイク11は、外部からの音声を収音して音声信号に変換する。マイク11の出力音声信号y(k)は加算器19に入力される。この出力音声信号y(k)は、通信会議装置を使用する話者からの話者音声信号s(k)と、複数のスピーカ10からの回り込み信号d(k)とからなる。すなわち、話者音声信号s(k)および回り込み信号d(k)を用いてマイク出力信号y(k)を表すと、
y(k)=s(k)+d(k)
となる。
加算器19は、マイク11の出力信号y(k)から加算器18の出力信号(疑似反響信号)d0(k)を差分する。加算器19で差分された補正信号e(k)が通信会議装置の出力信号となり、入出力インタフェース12に出力される。話者音声信号s(k)、回り込み信号d(k)、および疑似反響信号d0(k)を用いて補正信号e(k)を表すと、
e(k)=s(k)+d(k)−d0(k)
となる。
入出力インタフェース12は、この補正信号e(k)を他の通信会議装置等に送信する。また、入出力インタフェース12は、他の通信会議装置等から複数チャンネルの音声信号x1(k)〜xn(k)を受信する。複数チャンネルの音声信号x1(k)〜xn(k)は分岐回路13に入力される。
分岐回路13は、複数チャンネルの音声信号x1(k)〜xn(k)のうち、2つの信号(同図においては信号x1(k)と信号x3(k)の2つ)を選択し、分岐して2つの疑似反響回路17にそれぞれ出力する。この2つの信号は、分岐回路13が会話音声の信号であると判定した信号である。
会話音声の判定について説明する。図4は、分岐回路の会話音声検出機能部を模式的に示した図である。同図(A)に示すように、分岐回路13は、個々のチャンネル毎に、音量判定機能部13a、突発音判定機能部13b、および音声判定機能部13cを有している。
音量判定機能部13aは、音声信号が環境音(定常的な雑音)であるか否かを判定する。環境音としては、室内エアコンの動作音等が考えられる。音量判定機能部13aは、入力された音声信号の音量(レベル)から会話音声であるか、環境音であるかを判定する。
同図(B)は音量判定機能部13aの判定を説明する図である。音量判定機能部13aは、音声信号が会話音声であると判定する音量の閾値(会話レベル)と、環境音であると判定する音量の閾値(環境音レベル)を予め設定している。音声信号の音量が会話レベル以上であった場合に会話音声であると判定し、環境音レベル以下であった場合に環境音であると判定する。音量判定機能部13aは、予め設定した閾値を、通信会議装置の使用者がマニュアル判定した結果に基づいて学習更新する。
通信会議装置には同図(B)に示すように、会話スイッチ、環境音スイッチの2種類のスイッチが備えられており、通信会議装置の使用者は、いずれかのスイッチを押下することで、会話音声であるか環境音であるかをマニュアル判定することができる。会話スイッチが押下された場合、音量判定機能部13aは、入力された音声信号が会話音声であると判定する。環境音スイッチが押下された場合、音量判定機能部13aは、入力された音声信号が環境音であると判定する。各スイッチが押下されたとき、音量判定機能部13aはその音量を記憶し、閾値を更新する。これを繰り返すことで、その使用者が判定した会話音声、環境音のレベルを学習する。つまり、会話中ではないが、音量判定機能部13aが会話音声であると判定した場合、使用者は環境音スイッチを押下することで現在会話中で無いことを教えることができる。なお、音量判定機能部13aが会話音声であると判断しているか否かは、この通信会議装置に設置されたディスプレイ等(図示せず)に「会話中」と表示すればよい。
環境音レベルと会話レベルの間はグレーゾーンとして通信会議装置の使用者がマニュアルで判定する。また、入力信号のレベルから、会話レベルと環境音レベルのうち、いずれか近いほうに自動で判定するようにしてもよい。
突発音判定機能部13bは、音声信号が突発音(瞬間的に大音量となる雑音)であるか否かを判定する。突発音としては、使用者の「せき」や「物音」等が考えられる。突発音判定機能部13bは、入力された音声信号の音量を一定時間積分して会話音声であるか、突発音であるかを判定する。
同図(C)は突発音判定機能部13bの判定を説明する図である。突発音判定機能部13bは、積分回路により入力音声信号を時間積分し、予め設定した閾値と比較する。積分値が閾値以上であれば会話音声と判定し、閾値以下であれば突発音であると判定する。すなわち、突発音は瞬間的には大きな音量であるが、時間積分することで小さい値となる。一方で会話音声は、定常的に音量を有しているため、時間積分しても小さい値とはならない。
音声判定機能部13cは、音声信号が「声」によるものであるか否かを判定する。声による音声信号であるかの判定は、入力された音声信号に声特有の特徴を有しているか否かによって行う。音声判定機能部13cは、例えば「抑揚」、「ピッチ」などの特徴量を抽出する。音声判定機能部13cは、入力信号の一定時間内(例えば数秒程度)の音量平均値を抽出し、その時間内で所定のフレーム単位毎(例えば数ミリ秒毎)に音量平均値との偏差を求める。この偏差の変化量を「抑揚」として、人の声の抑揚に近いか否かを判定する。また、音声判定機能部13cは、入力信号の周波数(ピッチ)を抽出し、このピッチが人の声の周波数帯域に含まれるか否かを判定する。
以上のように分岐回路13は、入力信号のそれぞれについて、会話音声による信号であるか否かを判定する。会話音声による信号と判断した入力信号は、疑似反響回路17に分岐出力する。また、コントローラ16に、分岐した入力信号のチャンネル情報を送信する。なお、上記3つの会話音声検出機能部を全て用いてもよいし、一部の機能部のみ用いるようにしてもよい。どの機能部を用いるかは、コントローラ16が設定する。
図3において、分岐回路13は、音声信号x1(k)、およびx3(k)を会話音声による信号と判定して、疑似反響回路17に分岐出力する。疑似反響回路17は、分岐回路13の分岐信号x1(k)とx3(k)をそれぞれフィルタリングして疑似反響信号d1(k)とd3(k)を出力する。加算器18は、この疑似反響信号d1(k)とd3(k)を加算し、疑似反響信号d0(k)を加算器19に出力する。
加算器19は、マイク11が出力する音声信号y(k)から、上記加算後の疑似反響信号d0(k)を差分して補正信号e(k)を出力する。この補正信号e(k)が通信会議装置の出力信号として入出力インタフェース12に出力され、通信相手に送信される。疑似反響回路17は、補正信号e(k)を取得し、疑似反響信号による反響音消去の誤差が最小となるようにフィルタ係数を設定し直す。
分岐回路13は、入出力インタフェース12から入力された複数チャンネルの音声信号x1(k)〜xn(k)を全て調整回路14に出力する。調整回路14は、入力された複数の音声信号x1(k)〜xn(k)のうち、所定数のチャンネルを選出して、入出力インタフェース12の出力チャンネル数よりも少ない信号h1(k)〜hm(k)を出力する。信号数は、スピーカ10の数に合わせて決定する。
図5は、調整回路14の詳細を示す図である。調整回路14は、セレクタにより複数チャンネルの音声信号x1(k)〜xn(k)の中から複数チャンネルを選択し、これらを加算して単一の信号として出力する。また、音声信号x1(k)〜xn(k)から出力しない信号を選択する。これらの信号の選択はコントローラ16によって設定される。調整回路14は、複数チャンネルの音声信号x1(k)〜xn(k)を取捨選択し、複数チャンネルの音声信号h1(k)〜hm(k)としてアンプ15に出力する。
アンプ15は、複数チャンネルの音声信号h1(k)〜hm(k)を増幅、または減衰し、複数チャンネルの音声信号i1(k)〜im(k)としてD/Aコンバータ20に出力する。各チャンネルの増幅、減衰量はコントローラ16によって設定される。
図6に音声信号選択と、増幅、減衰の設定の例を示す。図6においては、3つのスピーカ(s1〜s3)を会議室内に設置した場合について説明する。スピーカS1が最もマイクに近い位置に設置されており、順にスピーカS2、スピーカS3とマイクから離れた位置に設置されている。
同図(A)は、5地点間での通信会議(自分の他に4人が参加している通信会議)を示す図である。同図(A)においては会議参加者A、およびBが会話音声を発している。したがって、分岐回路13において、AとBのチャンネルの音声信号が疑似反響回路17に分岐される。また、コントローラ16は、AとBのチャンネルの音声信号が出力され、増幅されるように調整回路14、およびアンプ15に設定する。会議参加者C、およびDは、会話音声を発しない聴者側である。したがって、分岐回路13において、CとDのチャンネルの音声信号は疑似反響回路17に分岐されず、コントローラ16は、CとDのチャンネルの音声信号が束ねられ、減衰されるように調整回路14、およびアンプ15に設定する。なお、コントローラ16は、CとDのチャンネルの音声信号を出力しないように調整回路14に設定してもよい。
また、コントローラ16は、発話者であるAとBのチャンネルの音声信号がマイクに近いスピーカS1、スピーカS2に入力されるように調整回路14に設定し、他のチャンネルの音声信号がマイクから遠い位置のスピーカS3に入力されるように設定する。AとBのチャンネルの音声信号についてはマイクに近い位置のスピーカS1、スピーカS2から音声を発しても疑似反響回路17によって回り込み音がキャンセルされるためである。
上記のようにコントローラ16が設定するので、会話者の音声が際立ち、スピーカからマイクに回り込む反響音も抑えることができる。また、会議参加者の数が変化したとしても会話者の音声を際立たせ、反響音を抑えることができる。
同図(B)は、会議参加者Eが追加された場合の通信会議を示す図である。同図(B)においては会議参加者A、およびEが会話音声を発している。したがって、分岐回路13において、Bのチャンネルに代えてEのチャンネルの音声信号が疑似反響回路17に分岐される。同図(B)において会議参加者Bは会話音声を発しない聴者側であるので、分岐回路13において疑似反響回路17に分岐されず、CとDのチャンネルの音声信号とともに束ねられる。コントローラ16は、AとEのチャンネルの音声信号が増幅されるように調整回路14、およびアンプ15に設定する。また、B、C、およびDのチャンネルの音声信号が束ねられ、減衰されるように調整回路14、およびアンプ15に設定する。
同図(B)においては、Bのチャンネルに代えてEのチャンネルの音声信号が疑似反響回路17に分岐入力されるが、スピーカからマイクまでの帰還伝達系に変化が無い(自分の会議室内に変化が無い)ので、疑似反響回路17は適応フィルタを構築しなおす必要が無く、高い応答速度を確保できる。
また、聴者側のチャンネルの音声信号がアンプ15において十分に減衰される場合(ゲインがゼロに近い場合)、発話者のチャンネルの音声信号を互いに離れた位置のスピーカから発音するようにしてもよい。同図(C)は、発話者のチャンネルの音声信号を離れた位置のスピーカに入力する場合の通信会議を示す図である。同図(C)においても会議参加者A、およびEが会話音声を発している。したがって、コントローラ16は、いずれか一方(同図においては会議参加者A)のチャンネルの音声信号をマイクに近い位置のスピーカS1に入力されるように調整回路14に設定する。また、コントローラ16は、他方の会議参加者Eのチャンネルの音声信号を、スピーカS1から離れた位置に設置されているスピーカS3に入力されるように調整回路14に設定する。他のチャンネルの音声信号はスピーカS2に入力されるように設定する。
このようにコントローラ16が調整回路14に設定することで、発話者のチャンネルの音声信号が互いに離れた位置のスピーカから発音されることとなり、会話音声が分離されて聞き取りやすくなる。
なお、図6の説明においては、スピーカの数が3つである例について示したので、聴者側のチャンネルの音声信号を全て束ねて単一のスピーカに入力するようにしたが、この例に限るものではない。スピーカ数が4つであれば聴者側のチャンネルの音声信号を2つのスピーカに分けて入力するようにしてもよい。
以上のようにして、本実施形態の通信会議装置は、複数チャンネルの入力信号から会話音声の信号を検出し、反響音をキャンセルする。会話音声の信号は、増幅して他の信号は減衰させるので会話者の音声が際立ち、また、マイクに回り込む反響音を抑えることもできる。さらに、マイクに近いスピーカから反響音をキャンセルする音声を発し、マイクに離れたスピーカから反響音をキャンセルしない音声を発するのでエコーやハウリング等を効果的に抑制できる。
なお、本実施形態では、スピーカ10を一般のスピーカとして説明したが、これらのスピーカを等間隔に配列したスピーカアレイとしてもよい。また、ライン状に配列したアレイに限らずマトリクス状、ハニカム状等2次元に配列するアレイであってもよい。また、本実施形態では単一の一般的な指向性マイクや無指向性マイクを示したが、マイクの数は1つに限らず複数備えていてもよいし、マイクアレイとしてもよい。
また、疑似反響回路は、2つである例に限るものではなく、単一であってもよいし、さらに複数備えていてもよい。ただし、会議中に同時に発話する人数は通常1人、あるいは2、3人程度であるので、ハードウェア規模が大きくならないように、2、3程度の疑似反響回路を備えているものが望ましい。
通信会議装置の主要部の構成を示すブロック図 疑似反響回路の詳細な構成を示すブロック図 通信会議装置の音声信号の流れについて説明する図 分岐回路の詳細な構成を示す図 調整回路の詳細を示す図 音声信号選択と、増幅、減衰の設定の例を示す図 従来の適応型反響音キャンセラを備えた通信会議装置を示す図
符号の説明
10−スピーカ
11−マイク
12−入出力インタフェース
13−分岐回路
14−調整回路
15−アンプ
16−コントローラ
17−疑似反響回路
18,19−加算器
20−D/Aコンバータ
21−A/Dコンバータ

Claims (5)

  1. 複数の入力信号を増幅、または減衰する1または複数の音量調整手段と、
    前記音量調整手段で増幅、または減衰された入力信号を外部に放音する1または複数のスピーカと、
    外部の音声を収音して出力信号を生成するマイクと、
    前記入力信号をフィルタリングして疑似反響信号を生成し、前記出力信号から前記擬似反響信号を差分して補正出力信号を生成するとともに、前記補正出力信号を取得してフィルタ係数を更新する適応型反響音消去回路と、
    前記複数の入力信号のうち、所定の入力信号を分岐入力信号として前記適応型反響音消去回路に分岐入力する分岐回路と、
    前記複数のスピーカと前記マイクとの相対位置関係に基づいて前記複数の入力信号を選択して前記1または複数の音量調整手段に入力する選択手段と、
    少なくとも前記分岐回路が分岐入力信号とした入力信号を増幅するように前記1または複数の音量調整手段に設定する制御手段と、
    を備えた通信会議装置。
  2. 前記選択手段は、前記分岐回路が分岐入力信号とした入力信号を前記マイクと近い位置の前記スピーカに接続される音量調整装置に入力する請求項1に記載の通信会議装置。
  3. 複数の入力信号を増幅、または減衰する1または複数の音量調整手段と、
    前記音量調整手段で増幅、または減衰された入力信号を外部に放音する1または複数のスピーカと、
    外部の音声を収音して出力信号を生成するマイクと、
    前記入力信号をフィルタリングして疑似反響信号を生成し、前記出力信号から前記擬似反響信号を差分して補正出力信号を生成するとともに、前記補正出力信号を取得してフィルタ係数を更新する適応型反響音消去回路と、
    前記複数の入力信号のうち、会話音声の入力信号を検出する会話音声検出手段と、
    前記複数の入力信号のうち、前記会話音声検出手段が検出した会話音声の入力信号を分岐入力信号として前記適応型反響音消去回路に分岐入力する分岐回路と、
    前記複数のスピーカと前記マイクとの相対位置関係に基づいて前記複数の入力信号を選択して前記1または複数の音量調整手段に入力する選択手段と、
    少なくとも前記分岐回路が分岐入力信号とした入力信号を増幅するように前記1または複数の音量調整手段に設定する制御手段と、
    を備えた通信会議装置。
  4. 前記会話音声検出手段は、入力信号の時間積分値を算出し、この時間積分値が所定の閾値を超えた場合に、その入力信号が会話音声の入力信号であると検出する請求項3に記載の通信会議装置。
  5. 前記会話音声検出手段は、入力信号の抑揚、ピッチを検出することで会話音声の入力信号を検出する請求項3、または請求項4に記載の通信会議装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009246528A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Nec Corp 画像付音声通信システム、画像付音声通信方法およびプログラム
JP2017004166A (ja) * 2015-06-08 2017-01-05 株式会社コーチ・エィ 画像生成システム、画像生成方法、およびプログラム

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