JP2005333307A - 無線通信装置および干渉回避方法 - Google Patents

無線通信装置および干渉回避方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005333307A
JP2005333307A JP2004148679A JP2004148679A JP2005333307A JP 2005333307 A JP2005333307 A JP 2005333307A JP 2004148679 A JP2004148679 A JP 2004148679A JP 2004148679 A JP2004148679 A JP 2004148679A JP 2005333307 A JP2005333307 A JP 2005333307A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control data
wireless communication
clock unit
unit
clock
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004148679A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Arimura
稔 有村
Toshiyuki Sugitani
俊幸 杉谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2004148679A priority Critical patent/JP2005333307A/ja
Publication of JP2005333307A publication Critical patent/JP2005333307A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Small-Scale Networks (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

【課題】隣接する無線通信装置が互いに干渉することを回避することができ、制御用データを受信して同期をとる無線通信端末が圏外になるのを防止することができる無線通信装置を提供することを目的とする。
【解決手段】TDMA方式の無線通信装置であって、制御用データを送信する周期を示すクロックをカウントする第1の時計部105と、制御用データを送信した回数である送信回数をカウントする第2の時計部106と、全体を制御する制御回路部103とを有し、制御回路部は、第2の時計部における送信回数のカウント値が設定回数になったとき、第1の時計部におけるカウント値を設定カウント値に変更し、制御用データを送信した後に再度第1の時計部におけるカウント値を初期値に戻す。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線信号によって通信を行う無線通信装置および干渉回避方法に関するものである。
TDMA方式(時分割多重アクセス方式)の無線通信装置は特定のスロットで制御用信号(以下、「制御用データ」ともいう)を定期的に送信し、待ち受け中の無線通信端末は、無線通信装置が送信する制御用スロット(制御用信号を含むスロット)を受信し、無線通信装置からの呼び出しに待機するように動作するものが数多く実用化されている。例えばPHSでは、無線通信装置は100msec周期で制御用信号を送信し、待ち受け状態にあるPHS端末は、無線通信装置の送信する制御用信号の中で、PHS端末の電話番号で決まる着信群に応じた制御用信号の受信を行い、無線通信装置からの呼び出しを待っている(非特許文献1参照)。
この様に多くの無線通信端末は、無線通信装置から定期的に送信される制御用データのみを受信することによって、待ち受け中の低消費電力化を図っている。しかしながら、無線通信装置から送信される制御用データが何からの原因によって受信できない場合は、無線通信装置からの呼び出しに応じることができないという問題が発生する。そのため、PHS端末は、無線通信装置からの制御用データが一定期間受信できない場合は、一定の時間連続受信をすることによって、再度無線通信装置から送信される制御用データを受信して無線通信装置に対して同期を取り直すという制御方法を行使して、再度待ち受け状態になるように制御されている。
上述の制御方法を行使した場合であっても、2つの無線通信装置が隣接していて互いがそれぞれ制御用データを送信する時間と周波数が重なった場合は、互いの送信する制御用データが干渉を起こして無線通信端末は無線通信装置から送信される制御用データを受信できないという問題がある。この問題を回避するために、定期的に制御用データを送信する無線通信装置が、ある一定の時間制御用データを送信した後、本来ならば制御用データを送信する時間で、敢えて制御用データを送信する周波数で受信することによって、他の無線通信装置の干渉がないかを検知して、干渉があった場合は、送信する時間または送信する周波数を変更するという干渉回避制御方法も提案されている。
また、隣接する無線通信装置との干渉回避の方法として、通常から制御用データを2つのスロットまたは2つの周波数で送信する方法も提案されている。
第二世代コードレス電話システム 標準規格 第4.0版 第4章(代表図 第70頁 図4.2.4)
このように、上記従来の無線通信装置では、隣接する無線通信装置が互いの送信する制御用データが干渉していないかを検知するために本来ならば制御用データを送信するところを送信せずに、逆に受信するため、例えば、連続4回無線通信装置から制御用データを受信できない場合は一定期間連続受信を実施して再度無線通信装置から送信される制御用データを受信して同期をとる制御を行う無線通信端末は、何からの原因で3回連続受信エラーをして、本来ならば4回目は受信可能な環境になっているにもかかわらず、無線通信装置の干渉回避制御が動作して制御用データが送信されなかった場合は連続4回受信エラーとなり、再同期制御が行使されることとなり、待ち受け中の低消費電力化を阻害する原因になるという問題点を有していた。また、上述の干渉回避方法では隣接する一方の無線
通信装置が他方の無線通信装置から送信される制御用データを受信することで干渉を検知するため、例えば、無線通信端末は両方の無線通信装置から送信される制御用データが届く範囲にあって、互いの無線通信装置から送信される制御用データが干渉を起こしていた場合、一方の無線通信装置に他方の無線通信装置から送信される制御用データが届かない場合は本干渉回避では回避できない事となる。同様に、一方の無線通信装置が他方の無線通信装置が送信する制御用データが届く範囲に設置されてあったとしても、本来ならば制御用データを送信するタイミングで干渉回避のために受信をするため、両方の無線通信装置が同時に干渉回避を行使した場合は、干渉を検知することができないという問題点も有していた。
また、通常から2つの制御用データを送信するという干渉回避方法を有する無線通信装置の場合、制御用データに2つのスロットを使用した場合は、例えばPHSでは1フレーム中に4つのスロットしか存在せず、その内2つのスロットを制御用データが2つ占有することとなり、無線通信装置を介して通信が可能になる無線通信端末の数が減るため、無駄が発生するという問題点を有していた。また、2つの周波数を使用する場合でも、無線通信装置が制御用データ用として2つの周波数を占有することとなり無駄が発生する。加えて、本制御では無線通信装置が通常より2つの制御用データを送信するため、電力消費も大きくなり、また他の無線通信端末に干渉を与える可能性も大きくなるという問題点を有していた。
この無線通信装置では、制御用データの送信タイミングまたは送信周波数を定期的または非定期的に変更することにより、隣接する無線通信装置が互いに干渉することを回避することができ、制御用データを受信して同期をとる無線通信端末が圏外になるのを防止することができることが要求されている。
本発明は、隣接する無線通信装置が互いに干渉することを回避することができ、制御用データを受信して同期をとる無線通信端末が圏外になるのを防止することができる無線通信装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の無線通信装置は、TDMA方式の無線通信装置であって、制御用データを送信する周期を示すクロックをカウントする第1の時計部と、制御用データを送信した回数である送信回数をカウントする第2の時計部と、全体を制御する制御回路部とを有し、制御回路部は、第2の時計部における送信回数のカウント値が設定回数になったとき、第1の時計部におけるカウント値を設定カウント値に変更し、制御用データを送信した後に再度第1の時計部におけるカウント値を初期値に戻す構成を備えている。
これにより、隣接する無線通信装置が互いに干渉することを回避することができ、制御用データを受信して同期をとる無線通信端末が圏外になるのを防止することができる無線通信装置が得られる。
本発明の無線通信装置は、TDMA方式の無線通信装置であって、制御用データを送信する周期を示すクロックをカウントする第1の時計部と、制御用データを送信した回数である送信回数をカウントする第2の時計部と、全体を制御する制御回路部とを有し、制御回路部は、第2の時計部における送信回数のカウント値が設定回数になったとき、第1の時計部におけるカウント値を設定カウント値に変更し、制御用データを送信した後に再度第1の時計部におけるカウント値を初期値に戻すことにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの送信する制御用データが干渉
を起こし、待ち受けする無線通信端末が該当無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下においても、第1の時計部におけるカウント値の設定カウント値への変更により制御用データを送信する時間(スロット)が変更されるので、隣接する他方の無線通信装置の制御用データからの干渉を回避することができ、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができるという有利な効果が得られる。
さらに、設定カウント値は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることにより、隣接する無線通信装置が互いの送信する制御用データによって干渉を起こして待ち受けする無線通信端末が該当無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下において、隣接する無線通信装置が同様の干渉回避制御方法を有していた場合においても、制御用データを送信する時間(スロット)の変更値を機器固有の値に基づくとすることにより干渉回避制御が動作した時の変更時間(スロット)がそれぞれ異なるので、待ち受けする無線通信端末を確実に受信可能な状態に復帰させることができるという有利な効果が得られる。
さらに、設定回数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることにより、隣接する無線通信装置が互いの送信する制御用データによって干渉を起こして待ち受けする無線通信端末が該当無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下において、隣接する無線通信装置が同様の干渉回避制御方法を有していた場合においても、制御用データを送信する時間間隔(スロット)を機器固有の値で変更することによって隣接する互いの無線通信装置のどちらか短い時間間隔で干渉回避が可能となるため、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態へ早く復帰させることができるという有利な効果が得られる。
さらに、周波数ホッピング方式の無線通信装置であって、制御用データを送信する周期を示すクロックをカウントする第1の時計部と、制御用データを送信した回数である送信回数をカウントする第2の時計部と、制御用データを送信する周波数である送信周波数を2つ以上選択することが可能な周波数選択部と、全体を制御する制御回路部とを有し、制御回路部は、第2の時計部における送信回数が設定回数になったとき、周波数選択部で選択する周波数を変更することにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下においても、制御用データを送信する周波数を変更することによって、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避することができ、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができるという有利な効果が得られる。
さらに、2つ以上選択することが可能な周波数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの無線通信装置が送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下において、互いの無線通信装置が同様の干渉回避制御方法を有していた場合においても、制御用データを送信する周波数を機器固有の値に基づいて変更することによって、隣接する他方の無線通信装置の送信する制御用データの周波数が同時に変わった場合でも、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて、例えば最初の変更では第1の機器に基づく第1の方法を用いて、次の変更では第2の機器に基づく第2の方法を採用する等、制御用データを送信する周波数を機器固有の値に応じて変更するため、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができるという有利な効果が得られる。
さらに、設定回数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの無
線通信装置が送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下において、隣接する無線通信装置が同様の干渉回避制御を有していた場合においても、制御用データを送信する周波数を変更する時間を機器固有の値に基づいて変更することによって、隣接する互いの無線通信装置のどちらか早い時間で干渉回避が可能となるため、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態へ復帰させる時間が早くなるという有利な効果が得られる。
さらに、周波数ホッピング方式でかつTDMA方式の無線通信装置であって、制御用データを送信する周期を示すクロックをカウントする第1の時計部と、制御用データを送信した回数である送信回数をカウントする第2の時計部と、制御用データを送信する周波数である送信周波数を2つ以上選択することが可能な周波数選択部と、全体を制御する制御回路部とを有し、制御回路部は、第2の時計部における送信回数が設定回数になったとき、第1の時計部におけるカウント値を設定カウント値に変更すると共に周波数選択部で選択する周波数を変更し、制御用データを送信した後に再度第1の時計部におけるカウント値を初期値に戻すことにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が基地局から送信される制御用データを受信できない環境下においても、制御用データを送信する時間(スロット)と周波数を変更することによって、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避することができ、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができるという有利な効果が得られる。
さらに、設定カウント値または変更した周波数あるいは設定回数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数さらには停電復帰等での電源オン時間までもが一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下においても、制御用データを送信する時間(スロット)の変更が機器固有の値、または制御用データを送信する周波数が機器固有の値、あるいは制御用データを送信する時間間隔(スロット)の変更および制御用データを送信する周波数の変更の両方またはいずれか一方が発生する時間を機器固有の値に基づくものとすることによって、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避することができ、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができるという有利な効果が得られる。
さらに、TDMA方式の無線通信装置であって、制御用データを送信する周期を示すクロックをカウントする第1の時計部と第3の時計部と、制御用データを送信した回数である送信回数をカウントする第2の時計部と、全体を制御する制御回路部とを有し、制御回路部は、第1の時計部における第1の設定カウント値で定まる第1の周期で制御用データを送信している際に、第2の時計部における送信回数が設定回数になった場合、今まで禁止していた第3の時計部による制御用データの送信を開始し、第3の時計部における第2の設定カウント値で定まる第2の周期と第1の周期との両方の周期で制御用データを送信した後、第1の時計部による制御用データの送信の回数が所定回数に達した後は第3の時計部における第2の周期で制御用データを送信することにより、第2の時計部における送信回数が設定回数になった後に制御用データの送信時間間隔(送信タイミング)を第1の周期から変更することができるので、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データからの干渉を回避して待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができると共に、第1の周期および第2の周期の両方の周期で制御用データを送信することにより、正常に待ち受け受信している無線通信端末に対して受信している制御用データ以外に制御用データを送信していることを通知することが容易となり、正常待ち受け受信している無線通信端末の待ち受け受信の変更を容易に行うことができるという有利な効果が得られる。
さらに、第1の時計部におけるカウント値と第3の時計部におけるカウント値との差は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間が一致し、同様の干渉回避制御方法を有しており、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下においても、2つの制御用データを送信する間隔を機器固有の値に基づいて定めることによって、干渉回避動作が同時であっても、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避して待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができると共に、第1の周期および第2の周期の両方の周期で制御用データを送信することにより、正常に待ち受け受信している無線通信端末に対して受信している制御用データ以外に制御用データを送信していることを通知することが容易となり、正常待ち受け受信している無線通信端末の待ち受け受信の変更を容易に行うことができる有利な効果が得られる。
さらに、第2の時計部におけるカウント値は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることにより、隣接する無線通信装置が互いの送信する制御用データによって干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が該当無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下において、隣接する無線通信装置が同様の干渉回避制御方法を有していた場合においても、制御用データを送信する時間間隔(スロット)を機器固有の値に基づいて変更することによって、隣接する互いの無線通信装置のどちらか短い時間間隔で干渉回避が可能となるため、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態へ復帰させる時間を早くすることができると共に、第1の周期および第2の周期の両方の周期で制御用データを送信することにより、正常に待ち受け受信している無線通信端末に対して受信している制御用データ以外に制御用データを送信していることを通知することが容易となり、正常待ち受け受信している無線通信端末の待ち受け受信の変更を容易に行うことができるという有利な効果が得られる。
さらに、周波数ホッピング方式でかつTDMA方式の無線通信装置であって、制御用データを送信する周期を示すクロックをカウントする第1の時計部と第3の時計部と、制御用データを送信した回数である送信回数をカウントする第2の時計部と、制御用データを送信する周波数である送信周波数を2つ以上選択することが可能な周波数選択部と、全体を制御する制御回路部とを有し、制御回路部は、第1の時計部における第1の設定カウント値で定まる第1の周期で制御用データを送信している際に、第2の時計部における送信回数が設定回数になった場合、今まで禁止していた第3の時計部による制御用データの送信を開始し、第3の時計部における第2の設定カウント値で定まる第2の周期と第1の周期との両方の周期で制御用データを送信する共に周波数選択部で選択する周波数を変更し、第1の時計部による制御用データの送信の回数が所定回数に達した後は第3の時計部における第2の周期で制御用データを送信することにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が基地局から送信される制御用データを受信できない環境下においても、制御用データを送信する時間(スロット)と周波数を変更することによって、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避して待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができると共に、第1の周期および第2の周期の両方の周期で制御用データを送信することにより、正常に待ち受け受信している無線通信端末に対して受信している制御用データ以外に制御用データを送信していることを通知することが容易となり、正常待ち受け受信している無線通信端末の待ち受け受信の変更を容易に行うことができるという有利な効果が得られる。
さらに、第3の時計部における第2の設定カウント値で定まる第2の周期と第1の周期との両方の周期で制御用データを送信する共に周波数選択部で選択する周波数を変更する
場合、第1の時計部における第1の周期で送信する制御用データは変更前と変更後とで同一の周波数とし、第3の時計部における第2の周期で送信する制御用データは変更前と変更後とで異なる周波数とすることにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が基地局から送信される制御用データを受信できない環境下においても、2つのスロットおよび2つの周波数で制御用データを送信することとなり、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避する確率が上がって待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができると共に、第1の周期および第2の周期の両方の周期で制御用データを送信することにより、正常に待ち受け受信している無線通信端末に対して受信している制御用データ以外に制御用データを送信していることを通知することが容易となり、正常待ち受け受信している無線通信端末の待ち受け受信の変更を容易に行うことができるという有利な効果が得られる。
さらに、第1の周期と第2の周期との差または周波数選択部で選択する周波数あるいは設定回数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数および停電復帰等での電源オン時間までもが一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下においても、2つの制御用データを送信する間隔が機器固有の値に基づくものにすることによって、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避して待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができると共に、第1の周期および第2の周期の両方の周期で制御用データを送信することにより、正常に待ち受け受信している無線通信端末に対して受信している制御用データ以外に制御用データを送信していることを通知することが容易となり、正常待ち受け受信している無線通信端末の待ち受け受信の変更を容易に行うことができるという有利な効果が得られる。
本発明は、隣接する無線通信装置が互いに干渉することを回避することができ、制御用データを受信して同期をとる無線通信端末が圏外になるのを防止することができるという目的を、制御用データの送信タイミングまたは送信周波数を定期的または非定期的に変更することにより実現した。
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、TDMA方式の無線通信装置であって、制御用データを送信する周期を示すクロックをカウントする第1の時計部と、制御用データを送信した回数である送信回数をカウントする第2の時計部と、全体を制御する制御回路部とを有し、制御回路部は、第2の時計部における送信回数のカウント値が設定回数になったとき、第1の時計部におけるカウント値を設定カウント値に変更し、制御用データを送信した後に再度第1の時計部におけるカウント値を初期値に戻すこととしたものであり、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が該当無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下においても、第1の時計部におけるカウント値の設定カウント値への変更により制御用データを送信する時間(スロット)が変更されるので、隣接する他方の無線通信装置の制御用データからの干渉を回避することができ、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができるという作用・効果を有する。
上記課題を解決するためになされた第2の発明は、設定カウント値は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることとしたものであり、隣接する無線通信装置が互いの送信する制御用データによって干渉を起こして待ち受けする無線通信端末が該当無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下において、隣接する無線通信装
置が同様の干渉回避制御方法を有していた場合においても、制御用データを送信する時間(スロット)の変更値を機器固有の値に基づくとすることにより干渉回避制御が動作した時の変更時間(スロット)がそれぞれ異なるので、待ち受けする無線通信端末を確実に受信可能な状態に復帰させることができるという作用・効果を有する。
上記課題を解決するためになされた第3の発明は、設定回数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることとしたものであり、隣接する無線通信装置が互いの送信する制御用データによって干渉を起こして待ち受けする無線通信端末が該当無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下において、隣接する無線通信装置が同様の干渉回避制御方法を有していた場合においても、制御用データを送信する時間間隔(スロット)を機器固有の値で変更することによって隣接する互いの無線通信装置のどちらか短い時間間隔で干渉回避が可能となるため、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態へ早く復帰させることができるという作用・効果を有する。
上記課題を解決するためになされた第4の発明は、周波数ホッピング方式の無線通信装置であって、制御用データを送信する周期を示すクロックをカウントする第1の時計部と、制御用データを送信した回数である送信回数をカウントする第2の時計部と、制御用データを送信する周波数である送信周波数を2つ以上選択することが可能な周波数選択部と、全体を制御する制御回路部とを有し、制御回路部は、第2の時計部における送信回数が設定回数になったとき、周波数選択部で選択する周波数を変更することとしたものであり、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下においても、制御用データを送信する周波数を変更することによって、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避することができ、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができるという作用・効果を有する。
上記課題を解決するためになされた第5の発明は、2つ以上選択することが可能な周波数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることとしたものであり、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの無線通信装置が送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下において、互いの無線通信装置が同様の干渉回避制御方法を有していた場合においても、制御用データを送信する周波数を機器固有の値に基づいて変更することによって、隣接する他方の無線通信装置の送信する制御用データの周波数が同時に変わった場合でも、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて、例えば最初の変更では第1の機器に基づく第1の方法を用いて、次の変更では第2の機器に基づく第2の方法を採用する等、制御用データを送信する周波数を機器固有の値に応じて変更するため、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができるという作用・効果を有する。
上記課題を解決するためになされた第6の発明は、設定回数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることとしたものであり、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの無線通信装置が送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下において、隣接する無線通信装置が同様の干渉回避制御を有していた場合においても、制御用データを送信する周波数を変更する時間を機器固有の値に基づいて変更することによって、隣接する互いの無線通信装置のどちらか早い時間で干渉回避が可能となるため、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態へ復帰させる時間が早くなるという作用・効果を有する。
上記課題を解決するためになされた第7の発明は、周波数ホッピング方式でかつTDMA方式の無線通信装置であって、制御用データを送信する周期を示すクロックをカウントする第1の時計部と、制御用データを送信した回数である送信回数をカウントする第2の時計部と、制御用データを送信する周波数である送信周波数を2つ以上選択することが可能な周波数選択部と、全体を制御する制御回路部とを有し、制御回路部は、第2の時計部における送信回数が設定回数になったとき、第1の時計部におけるカウント値を設定カウント値に変更すると共に周波数選択部で選択する周波数を変更し、制御用データを送信した後に再度第1の時計部におけるカウント値を初期値に戻すこととしたものであり、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が基地局から送信される制御用データを受信できない環境下においても、制御用データを送信する時間(スロット)と周波数を変更することによって、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避することができ、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができるという作用・効果を有する。
上記課題を解決するためになされた第8の発明は、設定カウント値または変更した周波数あるいは設定回数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることとしたものであり、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数さらには停電復帰等での電源オン時間までもが一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下においても、制御用データを送信する時間(スロット)の変更が機器固有の値、または制御用データを送信する周波数が機器固有の値、あるいは制御用データを送信する時間間隔(スロット)の変更および制御用データを送信する周波数の変更の両方またはいずれか一方が発生する時間を機器固有の値に基づくものとすることによって、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避することができ、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができるという作用・効果を有する。
上記課題を解決するためになされた第9の発明は、TDMA方式の無線通信装置であって、制御用データを送信する周期を示すクロックをカウントする第1の時計部と第3の時計部と、制御用データを送信した回数である送信回数をカウントする第2の時計部と、全体を制御する制御回路部とを有し、制御回路部は、第1の時計部における第1の設定カウント値で定まる第1の周期で制御用データを送信している際に、第2の時計部における送信回数が設定回数になった場合、今まで禁止していた第3の時計部による制御用データの送信を開始し、第3の時計部における第2の設定カウント値で定まる第2の周期と第1の周期との両方の周期で制御用データを送信した後、第1の時計部による制御用データの送信の回数が所定回数に達した後は第3の時計部における第2の周期で制御用データを送信することとしたものであり、第2の時計部における送信回数が設定回数になった後に制御用データの送信時間間隔(送信タイミング)を第1の周期から変更することができるので、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データからの干渉を回避して待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができると共に、第1の周期および第2の周期の両方の周期で制御用データを送信することにより、正常に待ち受け受信している無線通信端末に対して受信している制御用データ以外に制御用データを送信していることを通知することが容易となり、正常待ち受け受信している無線通信端末の待ち受け受信の変更を容易に行うことができるという作用・効果を有する。
上記課題を解決するためになされた第10の発明は、第1の時計部におけるカウント値と第3の時計部におけるカウント値との差は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることとしたものであり、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間が一致し、同様の干渉回避制御方法を有しており、互いの送信する制御用データが干
渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下においても、2つの制御用データを送信する間隔を機器固有の値に基づいて定めることによって、干渉回避動作が同時であっても、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避して待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができると共に、第1の周期および第2の周期の両方の周期で制御用データを送信することにより、正常に待ち受け受信している無線通信端末に対して受信している制御用データ以外に制御用データを送信していることを通知することが容易となり、正常待ち受け受信している無線通信端末の待ち受け受信の変更を容易に行うことができる作用・効果を有する。
上記課題を解決するためになされた第11の発明は、第2の時計部におけるカウント値は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることとしたものであり、隣接する無線通信装置が互いの送信する制御用データによって干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が該当無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下において、隣接する無線通信装置が同様の干渉回避制御方法を有していた場合においても、制御用データを送信する時間間隔(スロット)を機器固有の値に基づいて変更することによって、隣接する互いの無線通信装置のどちらか短い時間間隔で干渉回避が可能となるため、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態へ復帰させる時間を早くすることができると共に、第1の周期および第2の周期の両方の周期で制御用データを送信することにより、正常に待ち受け受信している無線通信端末に対して受信している制御用データ以外に制御用データを送信していることを通知することが容易となり、正常待ち受け受信している無線通信端末の待ち受け受信の変更を容易に行うことができるという作用・効果を有する。
上記課題を解決するためになされた第12の発明は、周波数ホッピング方式でかつTDMA方式の無線通信装置であって、制御用データを送信する周期を示すクロックをカウントする第1の時計部と第3の時計部と、制御用データを送信した回数である送信回数をカウントする第2の時計部と、制御用データを送信する周波数である送信周波数を2つ以上選択することが可能な周波数選択部と、全体を制御する制御回路部とを有し、制御回路部は、第1の時計部における第1の設定カウント値で定まる第1の周期で制御用データを送信している際に、第2の時計部における送信回数が設定回数になった場合、今まで禁止していた第3の時計部による制御用データの送信を開始し、第3の時計部における第2の設定カウント値で定まる第2の周期と第1の周期との両方の周期で制御用データを送信する共に周波数選択部で選択する周波数を変更し、第1の時計部による制御用データの送信の回数が所定回数に達した後は第3の時計部における第2の周期で制御用データを送信することとしたものであり、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が基地局から送信される制御用データを受信できない環境下においても、制御用データを送信する時間(スロット)と周波数を変更することによって、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避して待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができると共に、第1の周期および第2の周期の両方の周期で制御用データを送信することにより、正常に待ち受け受信している無線通信端末に対して受信している制御用データ以外に制御用データを送信していることを通知することが容易となり、正常待ち受け受信している無線通信端末の待ち受け受信の変更を容易に行うことができるという作用・効果を有する。
上記課題を解決するためになされた第13の発明は、第3の時計部における第2の設定カウント値で定まる第2の周期と第1の周期との両方の周期で制御用データを送信する共に周波数選択部で選択する周波数を変更する場合、第1の時計部における第1の周期で送信する制御用データは変更前と変更後とで同一の周波数とし、第3の時計部における第2の周期で送信する制御用データは変更前と変更後とで異なる周波数とすることとしたもの
であり、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が基地局から送信される制御用データを受信できない環境下においても、2つのスロットおよび2つの周波数で制御用データを送信することとなり、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避する確率が上がって待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができると共に、第1の周期および第2の周期の両方の周期で制御用データを送信することにより、正常に待ち受け受信している無線通信端末に対して受信している制御用データ以外に制御用データを送信していることを通知することが容易となり、正常待ち受け受信している無線通信端末の待ち受け受信の変更を容易に行うことができるという作用・効果を有する。
上記課題を解決するためになされた第14の発明は、第1の周期と第2の周期との差または周波数選択部で選択する周波数あるいは設定回数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることとしたものであり、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数および停電復帰等での電源オン時間までもが一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下においても、2つの制御用データを送信する間隔が機器固有の値に基づくものにすることによって、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避して待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができると共に、第1の周期および第2の周期の両方の周期で制御用データを送信することにより、正常に待ち受け受信している無線通信端末に対して受信している制御用データ以外に制御用データを送信していることを通知することが容易となり、正常待ち受け受信している無線通信端末の待ち受け受信の変更を容易に行うことができるという作用・効果を有する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による無線通信装置を示すブロック図である。
図1において、101は携帯電話機等の無線子機(図示せず)との間で無線信号の入出力を行うアンテナ、102は送信データを無線信号に変調して送信する無線信号を生成し、また受信した無線信号を復調する無線回路部、103は送信動作においては送信データの生成および送信タイミングを後述の第1の時計部105や後述の第2の時計部106の結果に基づいて決定し、受信動作においては受信データのビット同期およびフレーム同期捕捉を実施して、受信データのエラー判定および有効データの取得等を実施する無線制御部とメモリとデータの入出力を行うデータ入出力制御部とからなる制御回路部、104は制御回路部103とデータの入出力を行う記憶装置部、105は予め決められたある一定のタイミングでカウントして制御用データの送信タイミングを決定する第1の時計部、106は制御用データを送信した回数をカウントする第2の時計部である。
このように構成された無線通信装置について、その動作を、図2、図11を用いて説明する。図2は図1の無線通信装置の動作を示すフローチャートであり、図11(a)はカウントタイミング(クロックパルス)を示すタイミング図、図11(b)は該当無線通信装置の送信タイミングを示すタイミング図、図11(c)は他方の無線通信装置の送信タイミングを示すタイミング図である。
図2において、まず、第1の時計部105のカウント値を取得し(S1)、第1の時計部105のカウント値が設定カウント値に達していたか否か(カウント値が満了していたか否か)を判定し(S2)、カウント値が満了していないと判定した場合はこの処理を終了する。第1の時計部105のカウント値が満了していたと判定した場合(図11から、クロックパルス4個で満了する)は、第2の時計部106のカウント値(第1の時計部1
05の送信回数を示す値)を取得した後(S3)、制御用データを送信する(S4)。次に、第2の時計部106のカウント値が示す送信回数が設定回数に達したか否か(カウント値が満了していたか否か)を判定し(S5)、カウント値が満了していないと判定した場合は、第1の時計部105のみ初期化(リセット)する(S6)。第2の時計部106のカウント値がポイント1102で満了していた場合(図11から、第1の時計部105の発生パルス4個で満了する)は、第1の時計部105のカウント値(つまりセット値)を変更し(S7)、第2の時計部106を初期化する(S8)。これにより、図11(b)に示すように、ポイント1102後の第1の時計部105の送信タイミングがずれる。図11(b)の場合は6クロックパルスで送信タイミングとなるので、第1の時計部105のセット値はマイナス2となる。
図1に示す無線通信装置と図示しない無線子機との無線接続までの動作を説明する。
図1に示す無線通信装置は、予め決められたタイミング(図11(a)のカウントタイミング1101)で第1の時計部105をカウントアップし、第1の時計部105が満了することによって、満了していたことを制御回路部103に通知する。制御回路部103は、第1の時計部105からのカウンタの満了通知を受けて、制御用データの生成を行う。制御用データには、親機ID番号(つまり無線通信装置のID)、呼出子機番号、エリア情報と呼ばれる無線制御で使用される待ち受けレベル等が入っている。この制御用データに、フレーム同期をとるための予め決ったデータ(以下、「ユニークワード」と呼ぶ)やビット同期をとるための予め決まったデータ(以下、「プリアンブル」と呼ぶ)、エラー検出およびエラー訂正に用いるデータ(以下、「CRC」と呼ぶ)等を付加して送信データを生成し、無線回路部102へ出力する。無線回路部102は、制御回路部103から入力された送信データを変調して無線信号を生成し、アンテナ101を介して送信する。以上の動作で無線通信装置は、予め決まったある一定の間隔で制御用データを送信する。このとき、無線子機の呼出しがあった場合、第1の時計部105からカウント満了の通知をうけた制御回路部103は、記憶装置部104から呼出対象の子機番号を取得して呼出用の制御用データを生成し、ユニークワード、プリアンブルおよびCRC等を付加して送信データを生成し、無線回路部102に出力する。無線回路部102は、送信データを変調して呼出用の無線信号(呼出信号)としてアンテナ101を介して送信する。この呼出信号を受信した呼出対象の無線子機は、予め決まったタイミングで呼出応答用無線信号を無線通信装置に対して送信する。無線子機からの呼出応答用の無線信号はアンテナ101を介して無線回路部102に入力される。無線回路部102は、入力された無線信号を復調して復調データを制御回路部103に出力する。制御回路部103は、無線回路部102から入力された復調データに対して、プリアンブルの検出によりビット同期を取り、次にユニークワードによりフレーム同期を取り、CRCによりエラー判定を行う。この時、エラーが無ければ、これらの付加情報を除去して、呼出応答の制御用データを取り込む。また、制御回路部103は、この制御用データを解析して、呼出した子機からの応答なのかを判定し、判定した結果が問題なければ、無線リンクを確立して通信中の状態となる。
以上の様に、無線子機は無線通信装置から送信される制御用データを予め決った間隔で受信していることによって、無線通信装置からの呼出に応答できる。即ち、同様の無線通信装置が近くで共存している場合においては、互いの無線通信装置の電波が干渉を起こして、無線子機は、無線通信装置から予め決まった間隔で送信されてくる制御用データを受信できない状態に陥る可能性がある。このような状態を回避する方法である干渉回避方法について次に説明する。
無線子機が電源を入れた時に、オープンサーチと呼ばれる無線通信装置の制御用データを検索する動作をする。予め決まった無線通信装置の制御用データを受信できたら、無線
子機は位置登録動作を開始する。無線子機は、無線通信装置から送信されてくる制御用データで無線通信装置に同期して、予め決まったタイミングで位置登録要求データを無線通信装置に送信する。無線子機からの位置登録要求データは、アンテナ101を介して無線回路部102に入力される。無線回路部102は、入力された無線信号を復調して復調データを制御回路部103に出力する。制御回路部103は、無線回路部102から入力された復調データから、ビット同期捕捉およびフレーム同期捕捉を実施し、CRCによってエラー判定を行い、制御用データを取り出す。制御用データを取り出して解析した結果、位置登録要求メッセージであれば、制御用データの中の無線子機IDを取得して、記憶装置部104の中から同じ無線子機IDを検索する。記憶装置部104の中に送信されてきた位置登録要求メッセージの中の子機IDと同じIDが存在する場合、無線通信装置は、無線子機からの位置登録要求に応じて、無線リンクを確立し、位置登録動作を実施する。この時に、無線通信装置は、記憶装置部104に格納されている第2の時計部106の満了値(設定回数)と第1の時計部105の変更値(セット値)を無線子機に通知する。第2の時計部106の満了値と第1の時計部105の変更値との通知は、位置登録時または無線通信装置に無線子機を登録する時に実施してもどちらでも構わない。位置登録動作が完了して、無線子機は、無線通信装置から予め決まった間隔で送信される制御用データを受信のみ行う待ち受け動作に移行する。無線通信装置は予め決まったタイミング(カウントタイミング1101)で第1の時計部105をカウントアップして、第1の時計部105が満了していたかを判定する。この時、第1の時計部105が満了していない場合は、そのまま何も処理は成されず、満了していた場合は、第2の時計部106のカウンタ値を取得して、取得した第2の時計部106のカウンタ値を付加して制御用データを生成し、この制御用データにプリアンブル、ユニークワードおよびCRCを付加して送信データを生成し、無線回路部102に出力する。無線回路部102は、制御回路部103から入力された送信データを変調して無線信号を生成し、アンテナ101を介して制御信号を送信する。無線子機は、この制御用データを受信して第2の時計部106のカウンタ値を取得することにより、次の受信タイミングを知ることが可能となる。この時に、他方の無線通信装置が無線子機の近くで電源オンして、他方の無線通信装置の制御用データ送信タイミングが該当無線通信装置の送信タイミングと重なることが想定される。他方の無線通信装置と制御用データの送信タイミングが重なったことにより、該当無線通信装置に待ち受けしている無線子機は、電波干渉により受信が失敗している状況となり、該当無線通信装置から送信される呼出信号を受信できずに着信が不可能な状況となる。またこの状況下で、無線子機がオープンサーチと呼ばれる非同期の連続受信を実施したところで、該当無線通信装置から送信されてくる制御用データを正常に受信できないため、待ち受け動作へも移行できない状況となる。この時、ポイント1102になった時の動作を説明する。第1の時計部105をカウントアップした後に第1の時計部105が満了しているかの判定を実施する(S2)。この時、第1の時計部105が満了しているために、第1の時計部105は制御回路部103に対して、第1の時計部105の満了を通知する。第1の時計部105からの満了通知により、制御回路部103は第2の時計部106のカウンタ値を取得して(S3)、取得したカウンタ値を付加した制御用データを生成し送信する(S4)。この時取得したカウンタ値は満了値であるため、このカウンタ値が付加された制御用データを正常に受信出来た子機は、次の制御用データの送信タイミングが異なることを認識して、待ち受け受信のタイミングの変更を行う。該当無線通信装置は、第2の時計部106は満了しているため、第1の時計部105のカウント値(セット値)の変更を実施する(S7)。第1の時計部105のカウント値が変更されたことにより、第1の時計部105の満了判定で、満了になるタイミングが今までとは異なるために、次の制御用データ送信のタイミングが異なる。これによって、他方の無線通信装置の制御用データ送信タイミングとずれるために、電波干渉が発生せずに無線子機は、該当無線通信装置からの制御用データの受信が可能となる。
また、ステップS7における第1の時計部105の変更で変更される値は、予め決った
ものでも、機器ID等から算出される機器固有のものでも構わない。機器ID等から算出される機器固有のものである場合は、同じ無線システムの無線通信装置を隣接して同時に電源オンしても、干渉する期間は第2の時計部106の満了までの時間だけである。また同様に、ステップS5における第2の時計部106の満了を決める値は、予め決まったのものでも、機器ID等から算出される機器固有のものでも構わない。機器ID等から算出される機器固有のものである場合は、同じ無線システムの無線通信装置を隣接して設置している場合において、それぞれの無線通信装置の送信データによって干渉した場合においても、それぞれが独自のタイミングで送信タイミングを変更するため、送信タイミングが重なった場合においても、重なる期間が短くなる(制御用データが早く受信される)という利点がある。
以上のように本実施の形態によれば、制御回路部103は、第2の時計部106における送信回数のカウント値が設定回数になったとき、第1の時計部105におけるカウント値を設定カウント値に変更し、制御用データを送信した後に再度第1の時計部105におけるカウント値を初期値に戻すことにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が該当無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下においても、第1の時計部105におけるカウント値の設定カウント値への変更により制御用データを送信する時間(スロット)が変更されるので、隣接する他方の無線通信装置の制御用データからの干渉を回避することができ、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができる。
さらに、設定カウント値は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることにより、隣接する無線通信装置が互いの送信する制御用データによって干渉を起こして待ち受けする無線通信端末が該当無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下において、隣接する無線通信装置が同様の干渉回避制御方法を有していた場合においても、制御用データを送信する時間(スロット)の変更値を機器固有の値に基づくとすることにより干渉回避制御が動作した時の変更時間(スロット)がそれぞれ異なるので、待ち受けする無線通信端末を確実に受信可能な状態に復帰させることができる。
さらに、設定回数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることにより、隣接する無線通信装置が互いの送信する制御用データによって干渉を起こして待ち受けする無線通信端末が該当無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下において、隣接する無線通信装置が同様の干渉回避制御方法を有していた場合においても、制御用データを送信する時間間隔(スロット)を機器固有の値で変更することによって隣接する互いの無線通信装置のどちらか短い時間間隔で干渉回避が可能となるため、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態へ早く復帰させることができる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2による無線通信装置を示すブロック図である。
図3において、アンテナ101、無線回路部102、制御回路部103、記憶装置部104、第1の時計部105、第2の時計部106は図1と同様のものなので、同一符号を付し、説明は省略する。107は無線通信装置が制御用データを送信する周波数を選択する周波数選択部である。
このように構成された無線通信装置について、その動作を、図4、図12を用いて説明する。図4は図3の無線通信装置の動作を示すフローチャートであり、図12(a)はカウントタイミング(クロックパルス)1201を示すタイミング図、図12(b)は該当無線通信装置の送信周波数と送信タイミングを示すタイミング図、図12(c)は他方の
無線通信装置の送信周波数と送信タイミングを示すタイミング図である。
図4において、まず、第1の時計部105のカウント値を取得し(S11)、第1の時計部105のカウント値が設定カウント値に達していたか否か(カウント値が満了していたか否か)を判定し(S12)、カウント値が満了していないと判定した場合はこの処理を終了する。第1の時計部105のカウント値が満了していたと判定した場合(図12から、クロックパルス4個で満了する)は、第2の時計部106のカウント値(第1の時計部105の送信回数を示す値)を取得し(S13)、周波数選択部107を用いて送信周波数を選択した後(S14)、制御用データを送信する(S15)。次に、第2の時計部106のカウント値が示す送信回数が設定回数に達したか否か(カウント値が満了していたか否か)を判定し(S16)、カウント値が満了していないと判定した場合は、第1の時計部105のみ初期化(リセット)する(S17)。第2の時計部106のカウント値がポイント1202で満了していた場合(図12から、第1の時計部105の発生パルス4個で満了する)は、周波数選択部107における選択周波数を変更し(S18)、第2の時計部106を初期化する(S19)。これにより、図12(b)に示すように、ポイント1102後において該当無線通信装置と他方の無線通信装置との送信周波数が異なることになる。
図4に示す無線通信装置と無線子機との無線リンク確立までの動作を説明する。
図4に示す無線通信装置は、予め決められたタイミング(カウントタイミング1201)で第1の時計部105をカウントアップして第1の時計部105が満了することによって、満了したことを制御回路部103に通知する。制御回路部103は、第1の時計部105からのカウンタの満了通知を受けて、制御用データの生成を行う。制御用データには、親機ID番号、呼出子機番号、エリア情報と呼ばれる無線制御で使用される待ち受けレベル等が入っている。この制御用データに、プリアンブル・ユニークワードおよびCRC等を付加して送信データを生成する。更に、制御回路部103は、周波数選択部107からの情報により次に送信する周波数を決定して、その周波数に応じた制御信号と共に、送信データを無線回路部102へ出力する。無線回路部102は制御回路部103から入力された送信データと周波数を決定する制御信号とを基に変調して無線信号を生成し、アンテナ101を介して送信する。以上の動作で無線通信装置は、予め決まったある一定の間隔で周波数を変化させながら制御用データを送信する。この時、無線子機の呼出があった場合、第1の時計部105からカウント満了の通知をうけた制御回路部103は、記憶装置部104から呼出対象の子機番号を取得して呼出用の制御用データを生成し、ユニークワード、プリアンブルおよびCRC等を付加して送信データを生成し、更に周波数選択部107からの情報により次に送信する周波数を決定して、その周波数に応じた制御信号と共に、送信データを無線回路部102に出力する。無線回路部102は、制御回路部103から入力された送信データと周波数を決定する制御信号とを基に変調して呼出用の無線信号(呼出信号)としてアンテナ101を介して送信する。この呼出信号を受信した呼出対象の無線子機は、予め決まったタイミングで呼出応答用無線信号を無線通信装置に対して送信する。無線子機からの呼出応答用の無線信号はアンテナ101を介して無線回路部102に入力される。無線回路部102は、入力された無線信号を制御回路部103からの周波数を決定する制御信号を基に復調して復調データを制御回路部103に出力する。制御回路部103は、無線回路部102から入力された復調データに対して、プリアンブルの検出によりビット同期を取り、次にユニークワードによりフレーム同期を取り、CRCによりエラー判定を行う。この時、エラーで無ければ、これらの付加情報を除去して、呼出応答の制御用データを取り込む。また、制御回路部103は、この制御用データを解析して呼出該当の無線子機からの応答なのかを判定して、判定した結果が問題なければ、無線リンクを確立して通信中の状態となる。
以上の様に、無線子機は、無線通信装置から送信される制御用データを予め決った間隔で且つ予め決まった周波数で受信していることによって、無線通信装置からの呼出に応答できる。即ち、同様の無線システムの無線通信装置が近くで共存している場合においては、互いの無線通信装置の電波が干渉を起こして、無線子機は、無線通信装置から予め決まった間隔で且つ予め決まった周波数で送信されてくる制御用データを受信できない状態に陥る可能性がある。このような状態を回避するための干渉回避方法について次に説明する。
無線子機が電源を入れた時に、オープンサーチと呼ばれる無線通信装置の制御用データを検索する動作をする。予め決まった無線通信装置の制御用データを受信できたら、無線子機は位置登録動作を開始する。無線子機は、無線通信装置から送信されてくる制御用データで無線通信装置に同期して、予め決まったタイミングで位置登録要求データを無線通信装置に送信する。無線子機からの位置登録要求データは、アンテナ101を介して無線回路部102に入力される。無線回路部102は、入力された無線信号を制御回路部103から入力される周波数を決定する制御信号を基に復調して復調データを制御回路部103に出力する。制御回路部103は、無線回路部102から入力された復調データから、ビット同期捕捉およびフレーム同期捕捉を実施し、CRCによってエラー判定を行い、制御用データを取り出す。制御用データを取り出して解析した結果、位置登録要求メッセージであれば、制御用データの中の無線子機IDを取得して、記憶装置部104の中から同じ無線子機IDを検索する。記憶装置部104の中に送信されてきた位置登録要求メッセージの中の子機IDと同じIDが存在する場合、無線通信装置は、無線子機からの位置登録要求に応じて、無線リンクを確立し、位置登録動作を実施する。この時に、無線通信装置は、記憶装置部104に格納されている第2の時計部106の満了値(設定回数)と周波数選択部107の変更値(つまり選択周波数)を無線子機に通知する。第2の時計部106の満了値と周波数選択部107の変更値の通知は、位置登録時または無線通信装置に無線子機を登録する時に実施してもどちらでも構わない。位置登録動作が完了して、無線子機は、無線通信装置から予め決まった間隔で予め決まった周波数で送信される制御用データを受信のみ行う待ち受け動作に移行する。無線通信装置は、予め決まったタイミングで第1の時計部105をカウントアップして、第1の時計部105が満了したかを判定する。この時、第1の時計部105が満了していない場合は、そのまま何も処理は成されず、満了していた場合は第2の時計部106のカウンタ値を取得して、取得した第2の時計部106のカウンタ値を付加して制御用データを生成して、この制御用データにプリアンブル、ユニークワードおよびCRCを付加して送信データを生成し、更に周波数選択部107からの情報で次に送信する周波数を決定して、周波数に応じた制御信号と共に送信データを無線回路部102に出力する。無線回路部102は、制御回路部103から入力された周波数を決定する制御信号を基に送信データを変調して無線信号を生成し、アンテナ101を介して制御信号を送信する。無線子機は、無線通信装置からの制御用データを受信して第2の時計部106のカウンタ値を取得することにより、次の受信タイミングを知ることが可能となる。この時に、他方の無線通信装置が無線子機の近くで電源オンして、他方の無線通信装置の制御用データ送信タイミングが該当無線通信装置の送信タイミングと重なり、周波数も互いに重なることが想定される。他方の無線通信装置と制御用データの送信タイミングおよび周波数が重なったことにより、該当無線通信装置に待ち受けしている無線子機は、電波干渉により受信が失敗している状況となり、該当無線通信装置から送信される呼出信号を受信できずに着信が不可能な状況になる。またこの状況下で、無線子機がオープンサーチと呼ばれる非同期の連続受信を実施したところで、該当無線通信装置から送信されてくる制御用データを正常に受信できないため、待ち受け動作へも移行できない状況になる。この時、ポイント1202になった時の動作を説明する。第1の時計部105をカウントアップした後に、第1の時計部105が満了しているかの判定を実施する(S12)。この時、第1の時計部105が満了しているために、第1の時計部105は制御回路部103に対して、第1の時計部105の満了を通知する。第1の時計部1
05からの満了通知により、制御回路部103は、第2の時計部106のカウンタ値を取得して(S13)、取得したカウンタ値を付加した制御用データを生成して送信する(S14、S15)。この時取得したカウンタ値は満了値であるため、このカウンタ値が付加された制御用データを正常に受信出来た子機は、次の制御用データの送信周波数がこれまで使用していた送信周波数とは異なることを認識して、待ち受け受信周波数の変更を行う。無線通信装置は、第2の時計部106は満了しているため、周波数選択部107における選択周波数を変更する(S18)。周波数選択部107における選択周波数が変更されたことにより、次に送信される制御用データの送信周波数が異なる。これによって、該当無線通信装置と他方の無線通信装置とは制御用データ送信周波数が異なるために、互いに電波干渉が発生せずに無線子機は、該当無線通信装置からの制御用データの受信が可能となる。
また、ステップS18における周波数選択部107での変更周波数は、予め決ったものでも、機器ID等から算出される機器固有のものでも構わない。機器ID等から算出される機器固有のものである場合は、同じ無線システムの無線通信装置を隣接して同時に電源オンしても、干渉する期間は第2の時計部106の満了までの時間だけである。また同様に、第2の時計部106の満了を決める初期値は、予め決まったのものでも、機器ID等から算出される機器固有のものでも構わない。機器ID等から算出される機器固有のものである場合は、同じ無線システムの無線通信装置を隣接して設置している場合において、それぞれの無線通信装置の送信データによって干渉した場合においても、それぞれが独自のタイミングで周波数選択部107における選択周波数を変更するため、送信周波数が重なった場合においても、重なる期間が短くなる(早く異なる送信周波数になる)という利点がある。
以上のように本実施の形態によれば、制御回路部103は、第2の時計部106における送信回数が設定回数になったとき、周波数選択部107で選択する周波数を変更することにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下においても、制御用データを送信する周波数を変更することによって、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避することができ、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができる。
さらに、2つ以上選択することが可能な周波数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの無線通信装置が送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下において、互いの無線通信装置が同様の干渉回避制御方法を有していた場合においても、制御用データを送信する周波数を機器固有の値に基づいて変更することによって、隣接する他方の無線通信装置の送信する制御用データの周波数が同時に変わった場合でも、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて、例えば最初の変更では第1の機器に基づく第1の方法を用いて、次の変更では第2の機器に基づく第2の方法を採用する等、制御用データを送信する周波数を機器固有の値に応じて変更するため、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができる。
さらに、設定回数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの無線通信装置が送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下において、隣接する無線通信装置が同様の干渉回避制御を有していた場合においても、制御用データを送信する周波数を
変更する時間を機器固有の値に基づいて変更することによって、隣接する互いの無線通信装置のどちらか早い時間で干渉回避が可能となるため、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態へ復帰させる時間が早くなる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3による無線通信装置の構成は、実施の形態2と同様、図3の構成である。
このように構成された無線通信装置について、その動作を、図5、図13を用いて説明する。図5は図3の無線通信装置の動作を示すフローチャートであり、図13(a)はカウントタイミング(クロックパルス)1301を示すタイミング図、図13(b)は該当無線通信装置の送信タイミングと送信周波数を示すタイミング図、図13(c)は他方の無線通信装置の送信タイミングと送信周波数を示すタイミング図である。
図5において、まず、第1の時計部105のカウント値を取得し(S21)、第1の時計部105のカウント値が設定カウント値に達していたか否か(カウント値が満了していたか否か)を判定し(S22)、カウント値が満了していないと判定した場合はこの処理を終了する。第1の時計部105のカウント値が満了していたと判定した場合(図13から、クロックパルス4個で満了する)は、第2の時計部106のカウント値(第1の時計部105の送信回数を示す値)を取得し(S23)、周波数選択部107を用いて送信周波数を選択した後(S24)、制御用データを送信する(S25)。次に、第2の時計部106のカウント値が示す送信回数が設定回数に達したか否か(カウント値が満了していたか否か)を判定し(S26)、カウント値が満了していないと判定した場合は、第1の時計部105のみ初期化(リセット)する(S27)。第2の時計部106のカウント値がポイント1302で満了していた場合(図13から、第1の時計部105の発生パルス4個で満了する)は、第1の時計部のカウント値(セット値)を変更し(S28)、周波数選択部107における選択周波数を変更し(S29)、第2の時計部106を初期化する(S30)。これにより、図12(b)に示すように、ポイント1302後において、第1の時計部105による送信タイミングが変更になると共に当無線通信装置と他方の無線通信装置との送信周波数が異なることになる。
図3に示す無線通信装置と無線子機との無線リンク確立までの動作を説明する。
図3に示す無線通信装置は、予め決められたタイミング(カウントタイミング1301)で第1の時計部105をカウントアップして第1の時計部105が満了することによって、満了したことを制御回路部103に通知する。制御回路部103は、第1の時計部105からのカウンタの満了通知を受けて、制御用データの生成を行う。制御用データには、親機ID番号、呼出子機番号、エリア情報と呼ばれる無線制御で使用される待ち受けレベル等が入っている。この制御用データに、プリアンブル・ユニークワードおよびCRC等を付加して送信データを生成する。更に制御回路部103は、周波数選択部107からの情報により次に送信する周波数を決定して、その周波数に応じた制御信号と共に、送信データを無線回路部102へ出力する。無線回路部102は、制御回路部103から入力された周波数数を決定する制御信号を基に送信データを基に変調して無線信号を生成し、アンテナ101を介して送信する。以上の動作で無線通信装置は、予め決まったある一定の間隔で周波数を変化させながら制御用データを送信する。この時、無線子機の呼出があった場合、第1の時計部105からカウント満了の通知をうけた制御回路部103は、記憶装置部104から呼出対象の子機番号を取得して、呼出用の制御用データを生成し、ユニークワード、プリアンブルおよびCRC等を付加して送信データを生成し、更に周波数選択部107からの情報により次に送信する周波数を決定して、その周波数に応じた制御信号と共に、送信データを無線回路部102に出力する。無線回路部102は、制御回路
部103から入力された周波数を決定する制御信号を基に送信データを変調して無線信号として、アンテナ101を介して呼出用の無線信号(呼出信号)を送信する。この呼出信号を受信した呼出対象の無線子機は、予め決まったタイミングで呼出応答用無線信号を無線親機(無線通信装置)に対して送信する。無線子機からの呼出応答用の無線信号はアンテナ101を介して無線回路部102に入力される。無線回路部102は、入力された無線信号を制御回路部103からの周波数を決定する制御信号を基に復調して復調データを制御回路部103に出力する。制御回路部103は、無線回路部102から入力された復調データに対して、プリアンブルの検出によりビット同期を取り、次にユニークワードによりフレーム同期を取り、CRCによりエラー判定を行う。この時、エラーで無ければ、これらの付加情報を除去して、呼出応答の制御用データを取り込む。また、制御回路部103は、この制御用データを解析して呼び出した子機からの応答なのかを判定して、判定した結果が問題なければ、無線リンクを確立して通信中の状態となる。
以上の様に、無線子機は、無線通信装置から送信される制御用データを予め決った間隔で且つ予め決まった周波数で受信していることによって、無線通信装置からの呼出に応答できる。即ち、同様の無線システムが近くで共存している場合においては、互いの無線通信装置の電波が干渉を起こして、無線子機は、無線通信装置から予め決まった間隔で且つ予め決まった周波数で送信されてくる制御用データを受信できない状態に陥る可能性がある。このような状態を回避する干渉回避方法について次に説明する。
無線子機が電源を入れた時に、オープンサーチと呼ばれる無線通信装置の制御用データを検索する動作をする。予め決まった無線通信装置の制御用データを受信できたら、無線子機は位置登録動作を開始する。無線子機は、無線通信装置から送信されてくる制御用データで無線通信装置に同期して、予め決まったタイミングで位置登録要求データを無線通信装置に送信する。無線子機からの位置登録要求データはアンテナ101を介して無線回路部102に入力される。無線回路部102は、入力された無線信号を制御回路部103から入力される周波数を決定する制御信号を基に復調して復調データを制御回路部103に出力する。制御回路部103は、無線回路部102から入力された復調データから、ビット同期捕捉およびフレーム同期捕捉を実施して、CRCによってエラー判定を行い、制御用データを取り出す。制御用データを取り出して解析した結果、位置登録要求メッセージであれば、制御用データの中の無線子機IDを取得して、記憶装置部104の中から同じ無線子機IDを検索する。記憶装置部104の中に送信されてきた位置登録要求メッセージの中の子機IDと同じIDが存在する場合、無線通信装置は、無線子機からの位置登録要求に応じて、無線リンクを確立し、位置登録動作を実施する。この時に、無線通信装置は、記憶装置部104に格納されている第2の時計部106の満了値と第1の時計部105の変更値と周波数選択部107の変更値とを無線子機に通知する。第2の時計部106の満了値と第1の時計部105の変更値と周波数選択部107の変更値との通知は、位置登録時または無線通信装置に無線子機を登録する時に実施してもどちらでも構わない。位置登録動作が完了して、無線子機は、無線通信装置から予め決まった間隔で予め決まった周波数で送信される制御用データを受信のみ行う待ち受け動作に移行する。無線通信装置は、予め決まったタイミング801で第1の時計部105をカウントアップして、第1の時計部105が満了したかを判定する。この時、第1の時計部105が満了していない場合は、そのまま何も処理は成されず、満了していた場合は、第2の時計部106のカウンタ値を取得して、取得した第2の時計部106のカウンタ値を付加して制御用データを生成して、この制御用データにプリアンブル、ユニークワードおよびCRCを付加して送信データを生成し、更に周波数選択部107からの情報で次に送信する周波数を決定して、周波数に応じた制御信号と共に送信データを無線回路部102に出力する。無線回路部102は、制御回路部103から入力された周波数を決定する制御信号を基に送信データを変調して無線信号を生成し、アンテナ101を介して制御信号を送信する。無線子機は、この制御用データを受信して第2の時計部106のカウンタ値を取得することにより、
次の受信タイミングおよび周波数を知ることが可能となる。この時に、他方の無線通信装置が無線子機の近くで電源オンして、他方の無線通信装置の制御用データ送信タイミングと送信周波数が該当無線通信装置の送信タイミングと送信周波数とに重なることが想定される。他方の無線通信装置と制御用データの送信タイミングおよび周波数が重なったことにより、該当無線通信装置に待ち受けしている無線子機は、電波干渉により受信が失敗している状況になり、該当無線通信装置から送信される呼出信号を受信できずに着信が不可能な状況になる。また、この状況下で、無線子機がオープンサーチと呼ばれる非同期の連続受信を実施したところで、該当無線通信装置から送信されてくる制御用データを正常に受信できないため、待ち受け動作へも移行できない状況になる。この時、ポイント1302になった時の動作を説明する。第1の時計部105をカウントアップした後に、第1の時計部105が満了しているかの判定を実施する(S22)。この時第1の時計部105が満了しているために、第1の時計部105は制御回路部103に対して、第1の時計部105の満了を通知する。第1の時計部105からの満了通知により、制御回路部103は、第2の時計部106のカウンタ値を取得して(S23)、取得したカウンタ値を付加した制御用データを生成して送信する(S24、S25)。この時取得したカウンタ値は満了値であるため、このカウンタ値が付加された制御用データを正常に受信出来た子機は、次の制御用データの送信タイミングが変更されること及び送信周波数としてこれまで使用していた周波数とは異なる送信周波数が決定されることを認識して、待ち受け受信タイミングと受信周波数の変更を行う。該当無線通信装置は、第2の時計部106は満了しているため、第1の時計部105のカウント値の変更(S28)と周波数選択部107における選択周波数の変更(S29)とを行う。第1の時計部105のカウント値と周波数選択部107における選択周波数とが変更されたことにより、次の第1の時計部105の満了になるタイミングが異なるため、制御用データの送信タイミングが異なる。更に、送信される制御用データの送信周波数が変更されたため、送信周波数が異なる。これによって、他方の無線通信装置の制御用データ送信タイミングと周波数が異なるために、電波干渉が発生せずに無線子機は、該当無線通信装置からの制御用データの受信が可能となる。
また、ステップS28における第1の時計部105のカウント値変更で変更される内容は、予め決まったものでも、機器ID等から算出される機器固有のものでも構わない。また、ステップS29における周波数選択部107の選択周波数変更で変更される周波数は、予め決ったものでも、機器ID等から算出される機器固有のものでも構わない。機器ID等から算出される機器固有のものである場合は、同じ無線システムの無線通信装置を隣接して同時に電源オンしても、干渉する期間は第2の時計部106の満了までの時間だけである。また同様に、第2の時計部106の満了を決める初期値は、予め決まったのものでも、機器ID等から算出される機器固有のものでも構わない。機器ID等から算出される機器固有のものである場合は、同じ無線システムの無線通信装置を隣接して設置している場合において、それぞれの無線通信装置の送信データによって干渉した場合においても、それぞれが独自のタイミングで第1の時計部105のカウント値並びに周波数選択部107の選択周波数を変更するため、互いに送信周波数が重なった場合においても、重なる期間が短くなる(早く異なる送信周波数および送信タイミングになる)という利点がある。更に、第2の時計部106の満了により、ステップS28の第1の時計部105のカウント値の変更とステップS29の周波数選択部107の選択周波数の変更とを同時に実施したが、それぞれの変更を交互に実施しても、独立して実施しても構わない。
以上のように本実施の形態によれば、制御回路部103は、第2の時計部106における送信回数が設定回数になったとき、第1の時計部105におけるカウント値を設定カウント値に変更すると共に周波数選択部107で選択する周波数を変更し、制御用データを送信した後に再度第1の時計部105におけるカウント値を初期値に戻すことにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が基地局から送信される制
御用データを受信できない環境下においても、制御用データを送信する時間(スロット)と周波数を変更することによって、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避することができ、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができる。
さらに、設定カウント値または変更した周波数あるいは設定回数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数さらには停電復帰等での電源オン時間までもが一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下においても、制御用データを送信する時間(スロット)の変更が機器固有の値、または制御用データを送信する周波数が機器固有の値、あるいは制御用データを送信する時間間隔(スロット)の変更および制御用データを送信する周波数の変更の両方またはいずれか一方が発生する時間を機器固有の値に基づくものとすることによって、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避することができ、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができる。
(実施の形態4)
図6は、本発明の実施の形態4による無線通信装置を示すブロック図である。
図6において、アンテナ101、無線回路部102、制御回路部103、記憶装置部104、第1の時計部105、第2の時計部106は図1と同様のものなので、同一符号を付し、説明は省略する。108は予め決められたある一定のタイミングでカウントして送信タイミングを決定する第3の時計部である。
このように構成された無線通信装置について、その動作を、図7、図14を用いて説明する。図7は図6の無線通信装置の動作を示すフローチャートであり、図14(a)はカウントタイミング(クロックパルス)1401を示すタイミング図、図14(b)は該当無線通信装置の送信タイミングを示すタイミング図、図14(c)は他方の無線通信装置の送信タイミングを示すタイミング図である。
図7において、第1の時計部105と第3の時計部108は交互にメインの時計部とサブの時計部になる。すなわち、ステップS37における第2の時計部106の満了判定でYesとなった時に、メインとサブが入れ換わる。メインの時計部に第1の時計部105が設定されていて、サブの時計部に第3の時計部108が設定されている時に、第2の時計部106の満了判定でYesになった場合は、メインの時計部に第3の時計部108が設定され、サブの時計部に第1の時計部105が設定される。また、ステップS33においてメインの時計部が満了していない場合は、サブの時計部の判定が実施され、その時にサブの時計部が満了していないと判定した場合またはサブの時計部が使用中でないと判定した場合は何も処理は実施されないが(S41、S43)、サブの時計部が満了していると判定した場合で且つサブの時計部が使用中であると判定した場合は、無線通信装置から制御用データが送信され(S48)、サブの送信回数がカウントされ(S44)、サブの送信回数の満了判定が実施される(S45)。サブの送信回数満了判定において満了していると判定した場合は、サブの送信回数が初期化され、サブが未使用状態になるように設定される(S46、S47)。逆に満了していない場合は、制御用データの送信以外には何も処理が実施されない。また、メインの時計部が満了した場合も同様に無線通信装置より制御用データが送信される(S36)。更にメインの時計部が満了した場合は、第2の時計部もカウントされ(S35)、第2の時計部106の満了判定702も実施される(S37)。第2の時計部106が満了していないと判定した場合は、メインの時計部のみ初期化される(S34)。第2の時計部106が満了していると判定した場合は、メイン
の時計部とサブの時計部の入れ換えが実施され(S39)、第2の時計部が初期化される(S38)。
図7のフローチャートについて、詳細に説明する。最初は、メインの時計部は第1の時計部105であり、サブの時計部は第3の時計部108であり、また時計部108は未使用に設定されているとする。また、第1の時計部105と時計部108はクロックパルス4個で満了するものとする。
図7において、まず、メインの第1の時計部105のカウント値を取得し(S31)、サブの時計部108のカウント値を取得し(S32)、第1の時計部105のカウント値が設定カウント値に達していたか否か(カウント値が満了していたか否か)を判定する(S33)。最初は第1の時計部105は満了していないのでカウント値が満了していないと判定し、次に時計部108のカウント値が満了しているか否かを判定するが(S41)、最初は時計部108は満了していないのでカウント値が満了していないと判定し、この処理を終了する。ここで、メインの第1の時計部105の初期カウント値が例えば2で、サブの時計部108の初期カウント値がゼロであるとすると、メインの第1の時計部105の方が早く満了となるので、ステップS34に移行し、メインの第1の時計部105を初期化(リセット)し、次に第2の時計部106のカウント値を取得し(S35)、制御用データを送信する(S36)。これが図14(b)の前半に示す送信タイミングである。次に、第2の時計部106が満了になっているか否か(メインの第1の時計部105の送信回数が設定回数に達しているか否か)を判定する(S37)。最初は満了でないので、この処理を終了し、またステップS31から再開する。したがって、第2の時計部106が満了するまではステップS38〜S40の動作は行われず、またサブの時計部108は未使用状態であるので(S43)、サブの時計部108による制御用データの送信も行われない。この状態は、図14(b)の4個の送信タイミングまでの状態である。
次に、メインの第1の時計部105による送信タイミングが4個発生したことにより、ステップS37で第2の時計部106のカウント値が満了になっていると判定した場合、次に第2の時計部106の初期化(リセット)が行われ(S38)、メインとサブの時計の入れ換えが行われ(S39)、メインの時計部は第3の時計部108、サブの時計部は第1の時計部105となり、またサブの第1の時計部105は使用中に設定される(S40)。サブの第1の時計部105が使用中に設定されたことにより、メインの時計部108とサブの第1の時計部105との両方で満了判定による制御用データの送信を行うことになり(S33〜S36、S41〜S45、S48)、図14(b)のポイント1402以降に示すように制御用データの送信周期は前半の半分になる。ここで、サブの第1の時計部105における満了の送信回数は「3」であり、送信回数が3回になると、サブの時計部における送信回数が初期化され(S46)、サブの時計部が未使用状態に設定され(S47)、制御用データが送信される(S48)。この後、図7のフローチャートから図示しないメインのフローチャートへ戻り、上述した設定、すなわち、メインの時計部を第1の時計部105とし、サブの時計部を第3の時計部108とし、また時計部108を未使用に設定する。また、第1の時計部105と時計部108をクロックパルス4個で満了させる。これにより、図14の最初の状態に戻る。
なお、本実施の形態における無線リンク確立動作は実施の形態1と同様であるので、その説明は省略する。
次に、干渉回避動作について説明する。
無線子機が電源を入れた時に、オープンサーチと呼ばれる無線通信装置の制御用データを検索する動作をする。予め決まった無線通信装置の制御用データを受信できたら、無線
子機は位置登録動作を開始する。無線子機は、無線通信装置から送信されてくる制御用データで無線通信装置に同期して、予め決まったタイミングで位置登録要求データを無線通信装置に送信する。無線子機からの位置登録要求データはアンテナ101を介して無線回路部102に入力される。無線回路部102は、入力された無線信号を復調して復調データを制御回路部103に出力する。制御回路部103は無線回路部102から入力された復調データから、ビット同期捕捉およびフレーム同期捕捉を実施して、CRCによってエラー判定を行い、制御用データを取り出す。制御用データを取り出して解析した結果、位置登録要求メッセージであれば、制御用データの中の無線子機IDを取得して、記憶装置部104の中から同じ無線子機IDを検索する。記憶装置部104の中に送信されてきた位置登録要求メッセージの中の子機IDと同じIDが存在する場合、無線通信装置は、無線子機からの位置登録要求に応じて、無線リンクを確立し、位置登録動作を実施する。この時に、無線通信装置は、記憶装置部104に格納されている第2の時計部106の満了値と第1の時計部105と第3の時計部108との差および現在どちらの時計部をメインの時計部として使用しているかを通知する。第2の時計部106の満了値と第1の時計部105と第3の時計部108との差の通知は、位置登録時または無線通信装置に無線子機を登録する時に実施してもどちらでも構わない。位置登録動作が完了して、無線子機は、無線通信装置から予め決まった間隔で送信される制御用データを受信のみ行う待ち受け動作に移行する。無線通信装置は予め決まったタイミング(カウントタイミング1401)でメインの時計部およびサブの時計部をカウントアップして、メインの時計部が満了したかを判定する。この時、メインの時計部が満了していない場合で且つサブの時計部が未使用な場合は、そのまま何も処理は成されず、満了していた場合は、第2の時計部106のカウンタ値と現在のメインの時計部が第1の時計部105なのか第3の時計部108なのかを取得して、取得した第2の時計部106のカウンタ値と現在のメインの時計部を付加して制御用データを生成して、この制御用データにプリアンブル、ユニークワードおよびCRCを付加して送信データを生成し、無線回路部102に出力する。無線回路部102は、制御回路部103から入力された送信データを変調して無線信号を生成し、アンテナ101を介して制御信号を送信する。無線子機は、この制御用データを受信して第2の時計部106のカウンタ値と現在のメインの時計部を取得することにより、次の受信タイミングを知ることが可能となる。また、サブの時計部によって制御用データが送信される場合は、サブの制御用データにはメインの制御用データがどのタイミング(スロット)で送信されているとの情報を付加することにより、無線子機側では受信タイミングの変更が容易となる。この時に、他方の無線通信装置が無線子機の近くで電源オンして、他方の無線通信装置の制御用データ送信タイミングが該当無線通信装置の送信タイミングと重なることが想定される。他方の無線通信装置と制御用データの送信タイミングが重なったことにより、該当無線通信装置に待ち受けしている無線子機は、電波干渉により受信が失敗している状況になり、該当無線通信装置から送信される呼出信号を受信できずに着信が不可能な状況になる。またこの状況下で、無線子機がオープンサーチと呼ばれる非同期の連続受信を実施したところで、該当無線通信装置から送信されてくる制御用データを正常に受信できないため、待ち受け動作へも移行できない状況になる。この時、メインの時計部が第1の時計部105である場合の1402のポイントになった時の動作を説明する。
メインの時計部(第1の時計部105)をカウントアップした後に、メインの時計部(第1の時計部105)が満了しているかの判定を実施する。この時メインの時計部(第1の時計部105)が満了しているために、メインの時計部(第1の時計部105)は制御回路部103に対して、第1の時計部105の満了を通知する。第1の時計部105からの満了通知により、制御回路部103は第2の時計部106のカウンタ値を取得して、取得したカウンタ値を付加した制御用データを生成する。この時取得したカウンタ値は満了値であるため、このカウンタ値が付加された制御用データを正常に受信出来た子機は、次の制御用データの送信タイミングが異なることを認識して、待ち受け受信のタイミングの変更を行う。該当無線通信装置は、第2の時計部106は満了しているため、メインの時
計部とサブの時計部の入れ換えを実施して(S39)、メインの時計部に第3の時計部108が設定され、サブの時計部に第1の時計部105が設定され、サブの時計部が使用設定される。メインの時計部が変更されたこととサブの時計部が使用中に設定されたことにより、これまでと異なるメインの時計部が満了になるタイミングとサブの時計部が満了になるタイミングとで制御用データが送信される事となる。これによって、他方の無線通信装置の制御用データ送信タイミングとずれるために、電波干渉が発生せずに無線子機は、該当無線通信装置からの制御用データの受信が可能となる。
本実施の形態では、第1の時計部105と第3の時計部108の差は、予め決ったものでも、機器ID等から算出される機器固有のものでも構わない。機器ID等から算出される機器固有のものである場合は、同じ無線システムの無線通信装置を隣接して同時に電源オンしても、干渉する期間は第2の時計部106の満了までの時間だけである。また同様に、第2の時計部106の満了を決める値は、予め決まったのものでも、機器ID等から算出される機器固有のものでも構わない。機器ID等から算出される機器固有のものである場合は、同じ無線システムの無線通信装置を隣接して設置している場合において、それぞれの無線通信装置の送信データによって干渉した場合においても、それぞれが独自のタイミングで送信タイミングを変更するため、送信タイミングが重なった場合においても、重なる期間が短くなるという利点がある。
以上のように本実施の形態によれば、制御回路部103は、第1の時計部105における第1の設定カウント値で定まる第1の周期で制御用データを送信している際に、第2の時計部106における送信回数が設定回数になった場合、今まで禁止していた第3の時計部による制御用データの送信を開始し、第3の時計部108における第2の設定カウント値で定まる第2の周期と第1の周期との両方の周期で制御用データを送信した後、第1の時計部による制御用データの送信の回数が所定回数に達した後は第3の時計部108における第2の周期で制御用データを送信することにより、第2の時計部106における送信回数が設定回数になった後に制御用データの送信時間間隔(送信タイミング)を第1の周期から変更することができるので、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データからの干渉を回避して待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができると共に、第1の周期および第2の周期の両方の周期で制御用データを送信することにより、正常に待ち受け受信している無線通信端末に対して受信している制御用データ以外に制御用データを送信していることを通知することが容易となり、正常待ち受け受信している無線通信端末の待ち受け受信の変更を容易に行うことができる。
さらに、第1の時計部105におけるカウント値と第3の時計部108におけるカウント値との差は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間が一致し、同様の干渉回避制御方法を有しており、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下においても、2つの制御用データを送信する間隔を機器固有の値に基づいて定めることによって、干渉回避動作が同時であっても、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避して待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができると共に、第1の周期および第2の周期の両方の周期で制御用データを送信することにより、正常に待ち受け受信している無線通信端末に対して受信している制御用データ以外に制御用データを送信していることを通知することが容易となり、正常待ち受け受信している無線通信端末の待ち受け受信の変更を容易に行うことができる。
さらに、第2の時計部106におけるカウント値は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることにより、隣接する無線通信装置が互いの送信する制御用データによって干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が該当無線通信装置から送信される制御用
データを受信できない環境下において、隣接する無線通信装置が同様の干渉回避制御方法を有していた場合においても、制御用データを送信する時間間隔(スロット)を機器固有の値に基づいて変更することによって、隣接する互いの無線通信装置のどちらか短い時間間隔で干渉回避が可能となるため、待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態へ復帰させる時間を早くすることができると共に、第1の周期および第2の周期の両方の周期で制御用データを送信することにより、正常に待ち受け受信している無線通信端末に対して受信している制御用データ以外に制御用データを送信していることを通知することが容易となり、正常待ち受け受信している無線通信端末の待ち受け受信の変更を容易に行うことができる。
(実施の形態5)
図8は、本発明の実施の形態5による無線通信装置を示すブロック図である。
図8において、アンテナ101、無線回路部102、制御回路部103、記憶装置部104、第1の時計部105、第2の時計部106、周波数選択部107、第3の時計部108は図1、図6と同様のものなので、同一符号を付し、説明は省略する。
このように構成された無線通信装置について、その動作を、図9、図15を用いて説明する。図9は図8の無線通信装置の動作を示すフローチャートであり、図15(a)はカウントタイミング(クロックパルス)1501を示すタイミング図、図15(b)は該当無線通信装置の送信タイミングと送信周波数を示すタイミング図、図15(c)は他方の無線通信装置の送信タイミングと送信周波数を示すタイミング図である。
図9において、第1の時計部105と第3の時計部108は交互にメインの時計部とサブの時計部になる。すなわち、ステップS58における第2の時計部106の満了判定でYesとなった時に、メインとサブが入れ換わる。メインの時計部に第1の時計部105が設定されていて、サブの時計部に第3の時計部108が設定されている時に、第2の時計部106の満了判定でYesになった場合は、メインの時計部に第3の時計部108が設定され、サブの時計部に第1の時計部105が設定される。また、ステップS53においてメインの時計部が満了していない場合は、サブの時計部の判定が実施され、その時にサブの時計部が満了していないと判定した場合またはサブの時計部が使用中でないと判定した場合は何も処理は実施されないが(S63、S65)、サブの時計部が満了していると判定した場合で且つサブの時計部が使用中であると判定した場合は、無線通信装置から制御用データが送信され(S71)、サブの送信回数がカウントされ(S66)、サブの送信回数の満了判定が実施される(S67)。サブの送信回数満了判定において満了していると判定した場合は、サブの送信回数が初期化され、サブが未使用状態になるように設定される(S68、S69)。逆に満了していない場合は、制御用データの送信以外には何も処理が実施されない。また、メインの時計部が満了した場合も同様に無線通信装置より制御用データが送信される(S57)。更にメインの時計部が満了した場合は、第2の時計部もカウントされ(S56)、第2の時計部106の満了判定702も実施される(S58)。第2の時計部106が満了していないと判定した場合は、メインの時計部のみ初期化される(S54)。第2の時計部106が満了していると判定した場合は、メインの時計部とサブの時計部の入れ換えが実施され(S60)、周波数選択部107における選択周波数の変更が実施され(S61)、第2の時計部が初期化される(S59)。
図9のフローチャートについて、詳細に説明する。最初は、メインの時計部は第1の時計部105であり、サブの時計部は第3の時計部108であり、また時計部108は未使用に設定されているとする。また、第1の時計部105と時計部108はクロックパルス4個で満了するものとする。
図9において、まず、メインの第1の時計部105のカウント値を取得し(S51)、サブの時計部108のカウント値を取得し(S52)、第1の時計部105のカウント値が設定カウント値に達していたか否か(カウント値が満了していたか否か)を判定する(S53)。最初は第1の時計部105は満了していないのでカウント値が満了していないと判定し、次に時計部108のカウント値が満了しているか否かを判定するが(S63)、最初は時計部108は満了していないのでカウント値が満了していないと判定し、この処理を終了する。ここで、メインの第1の時計部105の初期カウント値が例えば2で、サブの時計部108の初期カウント値がゼロであるとすると、メインの第1の時計部105の方が早く満了となるので、ステップS54に移行し、メインの第1の時計部105を初期化(リセット)し(S54)、次に周波数選択部107において周波数を選択し(S55)、第2の時計部106のカウント値を取得し(S56)、制御用データを送信する(S57)。これが図15(b)の前半に示す送信タイミングである。次に、第2の時計部106が満了になっているか否か(メインの第1の時計部105の送信回数が設定回数に達しているか否か)を判定する(S58)。最初は満了でないので、この処理を終了し、またステップS51から再開する。したがって、第2の時計部106が満了するまではステップS59〜S62の動作は行われず、またサブの時計部108は未使用状態であるので(S65)、サブの時計部108による制御用データの送信も行われない。この状態は、図15(b)の4個の送信タイミングまでの状態である。
次に、メインの第1の時計部105による送信タイミングが4個発生したことにより、ステップS58で第2の時計部106のカウント値が満了になっていると判定した場合、次に第2の時計部106の初期化(リセット)が行われ(S59)、メインとサブの時計の入れ換えが行われ(S60)、メインの時計部は第3の時計部108、サブの時計部は第1の時計部105となり、また、周波数選択部107における選択周波数が変更され(S61)、サブの第1の時計部105は使用中に設定される(S62)。サブの第1の時計部105が使用中に設定されたことにより、メインの時計部108とサブの第1の時計部105との両方で満了判定による制御用データの送信を行うことになり(S53〜S57、S63〜S67、S70、S71)、図15(b)のポイント1502以降に示すように制御用データの送信周期は前半の半分になる。また、それぞれのポイント(スロット)で送信される制御用データの送信周波数も前半とは異なる。ここで、サブの第1の時計部105における満了の送信回数は「3」であり、送信回数が3回になると、サブの時計部における送信回数が初期化され(S68)、サブの時計部が未使用状態に設定され(S69)、周波数選択部107において周波数が選択され(S70)、制御用データが送信される(S71)。この後、図9のフローチャートから図示しないメインのフローチャートへ戻り、上述した設定、すなわち、メインの時計部を第1の時計部105とし、サブの時計部を第3の時計部108とし、また時計部108を未使用に設定する。また、第1の時計部105と時計部108をクロックパルス4個で満了させる。これにより、図15の最初の状態に戻る。
なお、本実施の形態における無線リンク確立動作は実施の形態1と同様であるので、その説明は省略する。
次に、干渉回避動作について説明する。
無線子機が電源を入れた時に、オープンサーチと呼ばれる無線通信装置の制御データを検索する動作をする。予め決まった無線通信装置の制御データを受信できたら、無線子機は位置登録動作を開始する。無線子機は、無線通信装置から送信されてくる制御データで無線通信装置に同期して、予め決まったタイミングで位置登録要求データを無線通信装置に送信する。無線子機からの位置登録要求データはアンテナ101を介して無線回路部102に入力される。無線回路部102は、入力された無線信号を制御回路部103から入
力される周波数を決定する制御信号を基に復調して復調データを制御回路部103に出力する。制御回路部103は、無線回路部102から入力された復調データから、ビット同期捕捉およびフレーム同期捕捉を実施して、CRCによってエラー判定を行い、制御データを取り出す。制御データを取り出して解析した結果、位置登録要求メッセージであれば、制御データの中の無線子機IDを取得して、記憶装置部104の中から同じ無線子機IDを検索する。記憶装置部104の中に送信されてきた位置登録要求メッセージの中の子機IDと同じIDが存在する場合、無線通信装置は、無線子機からの位置登録要求に応じて、無線リンクを確立し、位置登録動作を実施する。この時に、無線通信装置は、記憶装置部104に格納されている第2の時計部106の満了値と第1の時計部105と第3の時計部108との差および周波数選択部107における選択周波数の変更方法を無線子機に通知する。第2の時計部106の満了値と第1の時計部105と第3の時計部108の差および周波数選択部107における選択周波数の変更方法の通知は、位置登録時または無線通信装置に無線子機を登録する時に実施してもどちらでも構わない。位置登録動作が完了して、無線子機は、無線通信装置から予め決まった間隔で予め決まった周波数で送信される制御データを受信のみ行う待ち受け動作に移行する。
無線通信装置は、予め決まったタイミング(カウントタイミング1501)でメインの時計部およびサブの時計部をカウントアップして、メインの時計部が満了したかを判定する。この時、メインの時計部が満了していない場合で且つサブの時計部が未使用な場合は、そのまま何も処理は成されず、メインの時計部が満了していた場合は、第2の時計部106のカウント及びそのカウンタ値と現在のメインの時計部が第1の時計部105なのか第3の時計部108なのか、更に周波数選択部107の周波数選択方法を取得して、取得した第2の時計部106のカウンタ値と現在のメインの時計部および周波数選択方法を付加して制御データを生成して、この制御データにプリアンブル、ユニークワードおよびCRCを付加して送信データを生成し、無線回路部102に周波数選択部107からの情報で送信周波数に応じた制御信号と共に出力する。無線回路部102は、制御回路部103から入力された送信周波数を決定する制御信号を基に送信データを変調して無線信号を生成し、アンテナ101を介して制御信号を送信する。無線子機は、この制御データを受信して第2の時計部106のカウンタ値と現在のメインの時計部および周波数選択方法を取得することにより、次の受信タイミング及び受信周波数を知ることが可能となる。また、サブの時計部によって制御データが送信される場合は、サブの制御データにはメインの制御データがどのタイミング(スロット)で送信されているとの情報を付加することにより、無線子機側では受信タイミングの変更が容易となる。この時に、他方の無線通信装置が無線子機の近くで電源オンして、他方の無線通信装置の制御データ送信タイミングが該当無線通信装置の送信タイミングと周波数が重なることが想定される。他方の無線通信装置と制御データの送信タイミングと周波数が重なったことにより、該当無線通信装置に待ち受けしている無線子機は、電波干渉により受信が失敗している状況になり、該当無線通信装置から送信される呼出信号を受信できずに着信が不可能な状況になる。またこの状況下で、無線子機がオープンサーチと呼ばれる非同期の連続受信を実施したところで、該当無線通信装置から送信されてくる制御データを正常に受信できないため、待ち受け動作へも移行できない状況になる。この時、メインの時計部が第1の時計部105である場合のポイント1502になった時の動作を説明する。メインの時計部(第1の時計部105)をカウントアップした後に、メインの時計部(第1の時計部)が満了しているかの判定を実施する。この時メインの時計部(第1の時計部)が満了しているために、メインの時計部(第1の時計部105)は制御回路部103に対して、第1の時計部105の満了を通知する。第1の時計部105からの満了通知により、制御回路部103は、第2の時計部106のカウンタ値を取得して、取得したカウンタ値を付加した制御データを生成する。この時取得したカウンタ値は満了値であるため、このカウンタ値が付加された制御データを正常に受信出来た子機は、次の制御データの送信タイミングと周波数選択方法が異なることを認識して、待ち受け受信のタイミングの変更と受信周波数選択方法の変更を行う。該
当無線通信装置は、第2の時計部106は満了しているため、メインの時計部とサブの時計部の入れ換えと周波数選択方法の変更を実施して、メインの時計部に第3の時計部108が設定され、サブの時計部に第1の時計部105が設定され、サブの時計部が使用中設定される。メインの時計部が変更されたこととサブの時計部が使用中に設定されたことにより、これまでと異なるメインの時計部108が満了になるタイミングとサブの第1の時計部105が満了になるタイミングとで制御用データがこれまでと異なる周波数選択方法によって選択された周波数で送信される事となる。これによって、他方の無線通信装置の制御データ送信タイミングと周波数がずれるために、電波干渉が発生せずに無線子機は、該当無線通信装置からの制御データの受信が可能となる。
ここで、本実施の形態においては、第1の時計部105と第3の時計部108の差は、予め決まったものでも、機器ID等から算出される機器固有のものでも構わない。また周波数選択部107における周波数変更で変更される周波数選択方法は、予め決ったものでも、機器ID等から算出される機器固有のものでも構わない。機器ID等から算出される機器固有のものである場合は、同じ無線システムの無線通信装置を隣接して同時に電源オンしても、干渉する期間は第2の時計部106の満了までの時間だけである。また同様に、第2の時計部106の満了を決める初期値は、予め決まったものでも、機器ID等から算出される機器固有のものでも構わない。機器ID等から算出される機器固有のものである場合は、同じ無線システムの無線通信装置を隣接して設置している場合において、それぞれの無線通信装置の送信データによって干渉した場合においても、それぞれが独自のタイミングで送信タイミングの変更ならびに周波数選択部107の周波数選択方法の変更を実施するため、送信タイミングと送信周波数と周波数選択部107の周波数選択方法が重なった場合においても、重なる期間が短くなるという利点がある。更に、第2の時計部106の満了により、メインの時計部とサブの時計部の入れ換えと周波数選択部107の周波数選択方法の変更を同時に実施したが、それぞれの変更を交互に実施しても、独立して実施しても構わない。
以上のように本実施の形態によれば、制御回路部13は、第1の時計部105における第1の設定カウント値で定まる第1の周期で制御用データを送信している際に、第2の時計部106における送信回数が設定回数になった場合、今まで禁止していた第3の時計部108による制御用データの送信を開始し、第3の時計部108における第2の設定カウント値で定まる第2の周期と第1の周期との両方の周期で制御用データを送信する共に周波数選択部で選択する周波数を変更し、第1の時計部による制御用データの送信の回数が所定回数に達した後は第3の時計部108における第2の周期で制御用データを送信することにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が基地局から送信される制御用データを受信できない環境下においても、制御用データを送信する時間(スロット)と周波数を変更することによって、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避して待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができると共に、第1の周期および第2の周期の両方の周期で制御用データを送信することにより、正常に待ち受け受信している無線通信端末に対して受信している制御用データ以外に制御用データを送信していることを通知することが容易となり、正常待ち受け受信している無線通信端末の待ち受け受信の変更を容易に行うことができる。
さらに、第1の周期と第2の周期との差または周波数選択部で選択する周波数あるいは設定回数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数および停電復帰等での電源オン時間までもが一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下においても、2つの制御用データを送信する間隔が機器固有の値に基づくものにすることによって、隣接
する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避して待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができると共に、第1の周期および第2の周期の両方の周期で制御用データを送信することにより、正常に待ち受け受信している無線通信端末に対して受信している制御用データ以外に制御用データを送信していることを通知することが容易となり、正常待ち受け受信している無線通信端末の待ち受け受信の変更を容易に行うことができる。
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6による無線通信装置の構成は実施の形態5と同様、図8に示す構成である。
このように構成された無線通信装置について、その動作を、図10、図16を用いて説明する。図10は図8の無線通信装置の動作を示すフローチャートであり、図16(a)はカウントタイミング(クロックパルス)1601を示すタイミング図、図16(b)は該当無線通信装置の送信タイミングと送信周波数を示すタイミング図、図16(c)は他方の無線通信装置の送信タイミングと送信周波数を示すタイミング図である。
図10において、第1の時計部105と第3の時計部108は第2の時計部106の満了判定(S88)でYesとなった時に、メインとサブが入れ換わる。即ち、メインの時計に第1の時計部105が設定されていて、サブの時計に第3の時計部108が設定されている時に、第2の時計部106の満了判定でYesになった場合は、メインの時計部として第3の時計部108が設定され、サブの時計部として第1の時計部105が設定される。また、メインの時計部が満了していない場合(S83)は、サブの時計部の判定が実施され、その時にサブの時計部が満了していない場合またはサブの時計部が使用中でない場合(S93、S95)は、この処理を終了するが、サブの時計部が満了した場合で且つサブの時計部が使用中の場合は、無線通信装置から制御用データが送信され、サブの時計部による送信回数がカウントされ(S96)、サブの時計部による送信回数の満了判定(送信回数が設定回数に達しているか否かの判定)が実施される(S97)。サブの時計部による送信回数の満了判定において満了していると判定した場合は、サブの時計部による送信回数が初期化され(S98)、サブの時計部が未使用状態になるように設定される(S99)。逆に満了していないと判定した場合は、制御用データの送信以外には何も処理が実施されない(S101)。また、メインの時計部が満了している場合も同様に無線通信装置より制御用データが送信される(S87)。更にメインの時計部が満了している場合は、第2の時計部106のカウント値が取得され(S86)、第2の時計部106における満了判定も実施される(S88)。第2の時計部106が満了していないと判定した場合は、メインの時計部のみ初期化される(S84)。第2の時計部106が満了していると判定した場合は、メインの時計部とサブの時計部の入れ換え(S90)と周波数選択部における選択周波数の入れ換え(S91)とが実施され、第2の時計部106が初期化される(S89)。
図10のフローチャートについて、詳細に説明する。最初は、メインの時計部は第1の時計部105であり、サブの時計部は第3の時計部108であり、また時計部108は未使用に設定されているとする。また、第1の時計部105と時計部108はクロックパルス4個で満了するものとする。
図10において、まず、メインの第1の時計部105のカウント値を取得し(S81)、サブの時計部108のカウント値を取得し(S82)、第1の時計部105のカウント値が設定カウント値に達していたか否か(カウント値が満了していたか否か)を判定する(S83)。最初は第1の時計部105は満了していないのでカウント値が満了していないと判定し、次に時計部108のカウント値が満了しているか否かを判定するが(S93
)、最初は時計部108は満了していないのでカウント値が満了していないと判定し、この処理を終了する。ここで、メインの第1の時計部105の初期カウント値が例えば2で、サブの時計部108の初期カウント値がゼロであるとすると、メインの第1の時計部105の方が早く満了となるので、ステップS84に移行し、メインの第1の時計部105を初期化(リセット)し(S84)、次に周波数選択部107のメイン周波数選択部(図示せず)において周波数を選択し(S85)、第2の時計部106のカウント値を取得し(S86)、制御用データを送信する(S87)。これが図16(b)の前半に示す送信タイミングである。次に、第2の時計部106が満了になっているか否か(メインの第1の時計部105の送信回数が設定回数に達しているか否か)を判定する(S88)。最初は満了でないので、この処理を終了し、またステップS81から再開する。したがって、第2の時計部106が満了するまではステップS89〜S92の動作は行われず、またサブの時計部108は未使用状態であるので、サブの時計部108による制御用データの送信も行われない。この状態は、図16(b)の4個の送信タイミングまでの状態である。
次に、メインの第1の時計部105による送信タイミングが4個発生したことにより、ステップS88で第2の時計部106のカウント値が満了になっていると判定した場合、次に第2の時計部106の初期化(リセット)が行われ(S89)、メインとサブの時計部の入れ換えが行われ(S90)、メインの時計部は第3の時計部108、サブの時計部は第1の時計部105となり、また、周波数選択部107のメイン周波数選択部とサブ周波数選択部の入れ換えが行われ(S91)、サブの第1の時計部105は使用中に設定される(S92)。サブの第1の時計部105が使用中に設定されたことにより、メインの時計部108とサブの第1の時計部105との両方で満了判定による制御用データの送信を行うことになり(S83〜S87、S93〜S97、S100、S101)、図16(b)のポイント1602以降に示すように制御用データの送信周期は前半の半分になる。また、それぞれのポイント(スロット)で送信される制御用データの送信周波数も前半とは異なる。ここで、サブの第1の時計部105における満了の送信回数は「3」であり、送信回数が3回になると、サブの時計部における送信回数が初期化され(S98)、サブの時計部が未使用状態に設定され(S99)、サブ周波数選択部において周波数が選択され(S100)、制御用データが送信される(S101)。この後、図10のフローチャートから図示しないメインのフローへ戻り、上述した設定、すなわち、メインの時計部を第1の時計部105とし、サブの時計部を第3の時計部108とし、また時計部108を未使用に設定する。また、第1の時計部105と時計部108をクロックパルス4個で満了させる。これにより、図16の最初の状態に戻る。
なお、本実施の形態における無線リンク確立動作は実施の形態1と同様であるので、その説明は省略する。
次に、干渉回避動作について説明する。
無線子機が電源を入れた時に、オープンサーチと呼ばれる無線通信装置の制御用データを検索する動作をする。予め決まった無線通信装置の制御用データを受信できたら、無線子機は位置登録動作を開始する。無線子機は、無線通信装置から送信されてくる制御用データで無線通信装置に同期して、予め決まったタイミングで位置登録要求データを無線通信装置に送信する。無線子機からの位置登録要求データはアンテナ101を介して無線回路部102に入力される。無線回路部102は、入力された無線信号を制御回路部103から入力される周波数を決定する制御信号を基に復調して復調データを制御回路部103に出力する。制御回路部103は、無線回路部102から入力された復調データから、ビット同期捕捉およびフレーム同期捕捉を実施して、CRCによってエラー判定を行い、制御用データを取り出す。制御用データを取り出して解析した結果、位置登録要求メッセージであれば、制御用データの中の無線子機IDを取得して、記憶装置部104の中から同
じ無線子機IDを検索する。記憶装置部104の中に送信されてきた位置登録要求メッセージの中の子機IDと同じIDが存在する場合、無線通信装置は、無線子機からの位置登録要求に応じて、無線リンクを確立し、位置登録動作を実施する。この時に、無線通信装置は、記憶装置部104に格納されている第2の時計部106の満了値と第1の時計部105と第3の時計部108との差および周波数選択部107の変更方法を無線子機に通知する。第2の時計部106の満了値と第1の時計部105と第3の時計部108の差および周波数選択部107の変更方法の通知は、位置登録時または無線通信装置に無線子機を登録する時に実施してもどちらでも構わない。位置登録動作が完了して、無線子機は、無線通信装置から予め決まった間隔で予め決まった周波数で送信される制御用データを受信のみ行う待ち受け動作に移行する。
無線通信装置は、予め決まったタイミング(カウントタイミング1601)でメインの時計部およびサブの時計部をカウントアップして、メインの時計部が満了したかを判定する。この時、メインの時計部が満了していない場合で且つサブの時計部が未使用な場合は、そのまま何も処理は成されず終了し、メインの時計部が満了していた場合は、第2の時計部106のカウント及びそのカウンタ値と現在のメインの時計部が第1の時計部105なのか第3の時計部108なのか、更に周波数選択部107の周波数選択方法を取得して、取得した第2の時計部106のカウンタ値と現在のメインの時計部及び周波数選択方法を付加して制御用データを生成し、この制御用データにプリアンブル、ユニークワード及びCRCを付加して送信データを生成し、無線回路部102に周波数選択部107からの情報に基づく送信周波数に応じた制御信号と共に出力する。無線回路部102は、制御回路部103から入力された送信周波数を決定する制御信号を基に送信データを変調して無線信号を生成し、アンテナ101を介して制御信号を送信する。無線子機は、この制御用データを受信して、第2の時計部106のカウンタ値と現在のメインの時計部および周波数選択方法を取得することにより、次の受信タイミング及び受信周波数を知ることが可能となる。また、サブの時計部によって制御用データが送信される場合は、サブの制御用データには周波数選択部の変更前の周波数選択方法によって選択された周波数(サブ周波数選択部によって選択された周波数)で送信し、メインの制御用データがどのタイミング(スロット)で送信されているとの情報を付加することにより、無線子機側では受信タイミングの変更が容易となる。この時に、他方の無線通信装置が無線子機の近くで電源オンして、他方の無線通信装置の制御用データ送信タイミングおよび送信周波数が該当無線通信装置の送信タイミングおよび送信周波数に重なることが想定される。他方の無線通信装置と制御用データの送信タイミングと送信周波数が重なったことにより、該当無線通信装置に待ち受けしている無線子機は、電波干渉により受信が失敗している状況になり、該当無線通信装置から送信される呼出信号を受信できずに着信が不可能な状況になる。またこの状況下で、無線子機がオープンサーチと呼ばれる非同期の連続受信を実施したところで、該当無線通信装置から送信されてくる制御用データを正常に受信できないため、待ち受け動作へも移行できない状況になる。この時、メインの時計部が第1の時計部105である場合のポイント1602になった時の動作を説明する。メインの時計部(第1の時計部105)をカウントアップした後に、メインの第1の時計部105が満了しているかの判定を実施する。この時メインの時計部が満了しているために、メインの時計部は制御回路部103に対して、第1の時計部105の満了を通知する。第1の時計部105からの満了通知により、制御回路部103は、第2の時計部106のカウンタ値を取得して、取得したカウンタ値を付加した制御用データを生成する。この時取得したカウンタ値は満了値であるため、このカウンタ値が付加された制御用データを正常に受信出来た子機は、次の制御用データの送信タイミングと周波数選択方法が異なることを認識して、待ち受け受信のタイミングの変更と受信周波数選択部の周波数選択方法の変更を行う。また、何らかの理由でタイミングと周波数選択方法の変更を認識できなかった子機においても、従来と同様のタイミング及び従来と同様の周波数選択方法によって選択された周波数で無線通信装置が制御用データを送信しているため、その制御用データを受信することによって、タイミ
ングと周波数選択方法がことなる制御用データが新規の制御用データであることを認識して、待ち受け受信のタイミングの変更と受信周波数選択部の周波数選択方法の変更を行う。該当無線通信装置は、第2の時計部106は満了しているため、メインの時計部とサブの時計部の入れ換えと周波数選択部の入れ換えを実施して、メインの時計部に第3の時計部108が設定され、サブの時計部に第1の時計部105が設定され、サブの時計部が使用中に設定される。メインの時計部が変更されたこととサブの時計部が使用中に設定されたこととにより、これまでと異なるタイミングすなわちメインの時計部108が満了になるタイミングとこれまでと異なる周波数選択方法によって選択された周波数で1つの制御用データが送信され、サブの第1の時計部105が満了になるタイミングと第1の時計部105と同じ周波数選択方法によって選択された周波数で1つの制御用データが送信される事となる。これによって、他方の無線通信装置の制御用データ送信タイミングと周波数がずれるために、電波干渉が発生せずに無線子機は、該当無線通信装置からの制御用データの受信が可能となる。なお、図16に示すように、第1の時計部105はメインからサブに変更になった場合でも選択周波数の設定方法は変わらず、第2の時計部108はサブ状態の選択周波数の設定方法は図示してはないが、メイン状態の第1の時計部と同じに設定した場合には、メインからサブに変更になった場合でも選択周波数の設定方法は変わらない。
ここで、本実施の形態では、第1の時計部105と第3の時計部108の差は、予め決まったものでも、機器ID等から算出される機器固有のものでも構わない。また周波数選択部107の入れ換えで変更される周波数選択方法は、予め決ったものでも、機器ID等から算出される機器固有のものでも構わない。機器ID等から算出される機器固有のものである場合は、同じ無線システムの無線通信装置を隣接して同時に電源オンしても、干渉する期間は第2の時計部106の満了までの時間だけである。また同様に、第2の時計部106の満了を決める初期値は、予め決まったものでも、機器ID等から算出される機器固有のものでも構わない。機器ID等から算出される機器固有のものである場合は、同じ無線システムの無線通信装置を隣接して設置している場合において、それぞれの無線通信装置の送信データによって干渉した場合においても、それぞれが独自のタイミングで送信タイミングの変更ならびに周波数選択部107の周波数選択方法の変更を実施するため、送信タイミングと送信周波数と周波数選択部の周波数選択方法が重なった場合においても、重なる期間が短くなるという利点がある。更に、第2の時計部106の満了により、メインの時計部とサブの時計部の入れ換え(S90)と周波数選択部107の周波数選択方法の入れ換え(S91)を同時に実施したが、それぞれの入れ換えを交互に実施しても、それぞれ独立して実施しても構わない。
以上のように本実施の形態によれば、第3の時計部108における第2の設定カウント値で定まる第2の周期と第1の周期との両方の周期で制御用データを送信する共に周波数選択部107で選択する周波数を変更する場合、第1の時計部105における第1の周期で送信する制御用データは変更前と変更後とで同一の周波数とし、第3の時計部108における第2の周期で送信する制御用データは変更前と変更後とで異なる周波数とすることにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数が一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が基地局から送信される制御用データを受信できない環境下においても、2つのスロットおよび2つの周波数で制御用データを送信することとなり、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避する確率が上がって待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができると共に、第1の周期および第2の周期の両方の周期で制御用データを送信することにより、正常に待ち受け受信している無線通信端末に対して受信している制御用データ以外に制御用データを送信していることを通知することが容易となり、正常待ち受け受信している無線通信端末の待ち受け受信の変更を容易に行うことができる。
さらに、第1の周期と第2の周期との差または周波数選択部で選択する周波数あるいは設定回数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることにより、隣接する無線通信装置が互いに送信する制御用データの時間と周波数および停電復帰等での電源オン時間までもが一致し、互いの送信する制御用データが干渉を起こし、待ち受けする無線通信端末が無線通信装置から送信される制御用データを受信できない環境下においても、2つの制御用データを送信する間隔が機器固有の値に基づくものにすることによって、隣接する他方の無線通信装置から送信される制御用データからの干渉を回避して待ち受けする無線通信端末を受信可能な状態に復帰させることができると共に、第1の周期および第2の周期の両方の周期で制御用データを送信することにより、正常に待ち受け受信している無線通信端末に対して受信している制御用データ以外に制御用データを送信していることを通知することが容易となり、正常待ち受け受信している無線通信端末の待ち受け受信の変更を容易に行うことができる。
本発明は、無線信号によって通信を行う無線通信装置に関し、隣接する無線通信装置が互いに干渉することを回避することができ、制御用データを受信して同期をとる無線通信端末が圏外になるのを防止することができる。
本発明の実施の形態1による無線通信装置を示すブロック図 図1の無線通信装置の動作を示すフローチャート 本発明の実施の形態2、3による無線通信装置を示すブロック図 図3の無線通信装置の動作を示すフローチャート 図3の無線通信装置の動作を示すフローチャート 本発明の実施の形態4による無線通信装置を示すブロック図 図6の無線通信装置の動作を示すフローチャート 本発明の実施の形態5、6による無線通信装置を示すブロック図 図8の無線通信装置の動作を示すフローチャート 図8の無線通信装置の動作を示すフローチャート (a)カウントタイミングを示すタイミング図、(b)該当無線通信装置の送信タイミングを示すタイミング図、(c)他方の無線通信装置の送信タイミングを示すタイミング図 (a)カウントタイミングを示すタイミング図、(b)該当無線通信装置の送信タイミングと送信周波数を示すタイミング図、(c)他方の無線通信装置の送信タイミングと送信周波数を示すタイミング図 (a)カウントタイミングを示すタイミング図、(b)該当無線通信装置の送信タイミングと送信周波数を示すタイミング図、(c)他方の無線通信装置の送信タイミングと送信周波数を示すタイミング図 (a)カウントタイミングを示すタイミング図、(b)該当無線通信装置の送信タイミングを示すタイミング図、(c)他方の無線通信装置の送信タイミングを示すタイミング図 (a)カウントタイミングを示すタイミング図、(b)該当無線通信装置の送信タイミングと送信周波数を示すタイミング図、(c)他方の無線通信装置の送信タイミングと送信周波数を示すタイミング図 (a)カウントタイミングを示すタイミング図、(b)該当無線通信装置の送信タイミングと送信周波数を示すタイミング図、(c)他方の無線通信装置の送信タイミングと送信周波数を示すタイミング図
符号の説明
101 アンテナ
102 無線回路部
103 制御回路部
104 記憶装置部
105 第1の時計部
106 第2の時計部
107 周波数選択部
108 第3の時計部

Claims (15)

  1. TDMA方式の無線通信装置であって、
    制御用データを送信する周期を示すクロックをカウントする第1の時計部と、制御用データを送信した回数である送信回数をカウントする第2の時計部と、全体を制御する制御回路部とを有し、
    前記制御回路部は、前記第2の時計部における送信回数のカウント値が設定回数になったとき、前記第1の時計部におけるカウント値を設定カウント値に変更し、制御用データを送信した後に再度前記第1の時計部におけるカウント値を初期値に戻すことを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記設定カウント値は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記設定回数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装置。
  4. 周波数ホッピング方式の無線通信装置であって、
    制御用データを送信する周期を示すクロックをカウントする第1の時計部と、制御用データを送信した回数である送信回数をカウントする第2の時計部と、制御用データを送信する周波数である送信周波数を2つ以上選択することが可能な周波数選択部と、全体を制御する制御回路部とを有し、
    前記制御回路部は、前記第2の時計部における送信回数が設定回数になったとき、前記周波数選択部で選択する周波数を変更することを特徴とする無線通信装置。
  5. 2つ以上選択することが可能な前記周波数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることを特徴とする請求項4に記載の無線通信装置。
  6. 前記設定回数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることを特徴とする請求項4または5に記載の無線通信装置。
  7. 周波数ホッピング方式でかつTDMA方式の無線通信装置であって、
    制御用データを送信する周期を示すクロックをカウントする第1の時計部と、制御用データを送信した回数である送信回数をカウントする第2の時計部と、制御用データを送信する周波数である送信周波数を2つ以上選択することが可能な周波数選択部と、全体を制御する制御回路部とを有し、
    前記制御回路部は、前記第2の時計部における送信回数が設定回数になったとき、前記前記第1の時計部におけるカウント値を設定カウント値に変更すると共に前記周波数選択部で選択する周波数を変更し、制御用データを送信した後に再度前記第1の時計部におけるカウント値を初期値に戻すことを特徴とする無線通信装置。
  8. 前記設定カウント値または変更した前記周波数あるいは前記設定回数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることを特徴とする請求項7に記載の無線通信装置。
  9. TDMA方式の無線通信装置であって、
    制御用データを送信する周期を示すクロックをカウントする第1の時計部と第3の時計部と、制御用データを送信した回数である送信回数をカウントする第2の時計部と、全体を制御する制御回路部とを有し、
    前記制御回路部は、前記第1の時計部における第1の設定カウント値で定まる第1の周期で制御用データを送信している際に、前記第2の時計部における送信回数が設定回数に
    なった場合、今まで禁止していた前記第3の時計部による制御用データの送信を開始し、前記第3の時計部における第2の設定カウント値で定まる第2の周期と前記第1の周期との両方の周期で制御用データを送信した後、前記第1の時計部による制御用データの送信の回数が所定回数に達した後は前記第3の時計部における第2の周期で制御用データを送信することを特徴とする無線通信装置。
  10. 前記第1の時計部におけるカウント値と前記第3の時計部におけるカウント値との差は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることを特徴とする請求項9に記載の無線通信装置。
  11. 前記第2の時計部におけるカウント値は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることを特徴とする請求項9または10に記載の無線通信装置。
  12. 周波数ホッピング方式でかつTDMA方式の無線通信装置であって、
    制御用データを送信する周期を示すクロックをカウントする第1の時計部と第3の時計部と、制御用データを送信した回数である送信回数をカウントする第2の時計部と、制御用データを送信する周波数である送信周波数を2つ以上選択することが可能な周波数選択部と、全体を制御する制御回路部とを有し、
    前記制御回路部は、前記第1の時計部における第1の設定カウント値で定まる第1の周期で制御用データを送信している際に、前記第2の時計部における送信回数が設定回数になった場合、今まで禁止していた前記第3の時計部による制御用データの送信を開始し、前記第3の時計部における第2の設定カウント値で定まる第2の周期と前記第1の周期との両方の周期で制御用データを送信する共に前記周波数選択部で選択する周波数を変更し、前記第1の時計部による制御用データの送信の回数が所定回数に達した後は前記第3の時計部における第2の周期で制御用データを送信することを特徴とする無線通信装置。
  13. 前記第3の時計部における第2の設定カウント値で定まる第2の周期と前記第1の周期との両方の周期で制御用データを送信する共に前記周波数選択部で選択する周波数を変更する場合、前記第1の時計部における第1の周期で送信する制御用データは変更前と変更後とで同一の周波数とし、前記第3の時計部における第2の周期で送信する制御用データは変更前と変更後とで異なる周波数とすることを特徴とする請求項12に記載の無線通信装置。
  14. 前記第1の周期と前記第2の周期との差または前記周波数選択部で選択する周波数あるいは前記設定回数は、1つ若しくは複数の機器固有の値に基づいて定めることを特徴とする請求項12または13に記載の無線通信装置。
  15. 周波数ホッピング方式かつTDMA方式の無線通信装置の干渉回避方法であって、
    第1の時計部が制御用データを送信する周期を示すクロックをカウントし、
    第2の時計部が制御用データを送信した回数である送信回数をカウントし、
    第2の時計部がカウントした制御用データ送信の回数が設定回数になったとき、第1の時計部におけるカウント値を設定カウント値に変更すると共に制御用データを送信する周波数を他の周波数に変更し、前記制御用データを送信した後に再度前記第1の時計部におけるカウント値を初期値に戻すことを特徴とする無線通信装置の干渉回避方法。
JP2004148679A 2004-05-19 2004-05-19 無線通信装置および干渉回避方法 Pending JP2005333307A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004148679A JP2005333307A (ja) 2004-05-19 2004-05-19 無線通信装置および干渉回避方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004148679A JP2005333307A (ja) 2004-05-19 2004-05-19 無線通信装置および干渉回避方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005333307A true JP2005333307A (ja) 2005-12-02

Family

ID=35487670

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004148679A Pending JP2005333307A (ja) 2004-05-19 2004-05-19 無線通信装置および干渉回避方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005333307A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2845228B2 (ja) 隣接セル同期検出方式
JP4389575B2 (ja) 無線中継装置
JP3267059B2 (ja) ディジタル無線電話装置
JP2001231062A (ja) 携帯電話システム及びそのハンドオーバ方法
RU2619264C2 (ru) Устройство беспроводной связи и система обнаружения
CN103067111A (zh) 时钟同步方法及装置
US6671270B2 (en) Wireless communication system and control method therefor
JP4728373B2 (ja) 無線通信システム、受信機、および送信機
JP6485638B2 (ja) コードレス電話装置
JP2005236529A (ja) 無線同期方法およびそれを利用した基地局装置
JP4729996B2 (ja) 無線通信装置
WO2003052971A1 (fr) Appareil telephonique mobile
JP2007174357A (ja) 通信システム、通信装置、管理装置及び同期信号制御方法
JPH07283772A (ja) 無線基地局間の同期確立方法及びこれを用いた移動体通信システム
JP2005333307A (ja) 無線通信装置および干渉回避方法
JP4646742B2 (ja) 基地局装置及び同期タイミングずれ検出方法
EP3641289B1 (en) Radio communication system
JP4507572B2 (ja) 無線通信装置
JP2011097296A (ja) 通信機器および通信システム
JP2004242006A (ja) 通信端末装置
JP2007228171A (ja) 無線基地局の同期維持方法
EP3641421A1 (en) Radio communication system
JP2001285177A (ja) 無線電話システムの基地局、無線電話システム
JP2005295177A (ja) 移動体通信用基地局のフレーム同期方式
JP4997790B2 (ja) デジタル無線基地局におけるチャンネル間同期方法、デジタル無線基地局におけるチャンネル間同期プログラム、及びデジタル無線基地局。