JP2005333127A - 試料加熱装置および処理装置ならびにそれを用いた試料の処理方法 - Google Patents

試料加熱装置および処理装置ならびにそれを用いた試料の処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加熱、冷却の繰り返しに伴う熱サイクルによってセラミックヒータ2とセラミック筒状支持体12との接合部10にクラックが発生することを防止する。
【解決手段】抵抗発熱体4を埋設してなる板状セラミック体3の一方の主面を試料Wの載置面5とし、他方の主面に上記抵抗発熱体4と電気的に接続された給電端子6を有するセラミックヒータ4の上記他方の主面に、前記給電端子6を包囲するようにセラミック筒状支持体12を焼結により接合一体化するとともに、上記セラミック筒状支持体12との接合部10の外周縁及び/又は内周縁に沿って環状溝2aを刻設して試料加熱装置1を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマCVD、減圧CVD、光CVD、スパッタリングなどの成膜装置やプラズマエッチング、光エッチング等のエッチング装置において、半導体ウエハ等の試料を保持した状態で各種処理温度に加熱する試料加熱装置およびこれを用いた処理装置に関するものである。
従来、半導体装置の製造工程において、プラズマCVD、減圧CVD、光CVD、スパッタリングなどの成膜装置や、プラズマエッチング、光エッチングなどのエッチング装置では、試料となる半導体ウエハ(以下、ウエハと称す。)を保持しつつ各種処理温度に加熱するために試料加熱装置が使用されている。
例えば、図7に従来の試料加熱装置を真空処理室内に取り付けた状態を示すように、20はプロセスガスを供給するためのガス供給孔21と真空引きするための排気孔22を備えた真空処理室で、該真空処理室20内にはセラミックヒータ32とセラミック筒状支持
体42とからなる試料加熱装置31が設置されている。この種のセラミックヒータ32は、円盤状をなし上下面が平滑かつ平坦に形成された板状セラミック体33からなり、該板状セラミック体33中には抵抗発熱体34を埋設するとともに、一方の主面をウエハWの載置面35とし、他方の主面には上記抵抗発熱体34と電気的に接続された給電端子36が接合されている。また、上記板状セラミック体33の他方の主面には、前記給電端子36を包囲するようにセラミック筒状支持体42がガラス接合でもって接合一体化され、給電端子36へ接続されるリード線37を真空処理室20外へ取り出すようになっていた(特開平4−78138号公報参照)。
そして、この試料加熱装置31によりウエハWに成膜やエッチング等の処理を施すには、まず、真空処理室20内を真空状態とするとともに、セラミックヒータ32の載置面35にウエハWを載せ、給電端子36に通電して抵抗発熱体34を発熱させることによりウエハWを400℃以上の設定温度まで加熱し、この状態でガス供給孔21よりデポジッション用ガスやエッチング用ガスなどのプロセスガスを真空処理室20内へ導くことで、ウエハWに各種処理を施すようになっていた。
ところが、上記セラミックヒータ32の発熱によって試料加熱装置31に室温域(25℃)から400℃以上の温度範囲で繰り返し熱サイクルが加わると、セラミックヒータ32とセラミック筒状支持体42との接合部における気密性が損なわれるため、真空処理室20内の真空度が低下し、その結果、成膜精度やエッチング精度に悪影響を与えるといった課題があった。
即ち、試料加熱装置31は大型で構造が複雑であるためにセラミックヒータ32とセラミック筒状支持体42とを一体物として成形、焼成して製作することは難しく、両者を個別に製作したのちガラス接合によって一体的に接合してあるのであるが、セラミックヒー
タ32と接合部40及びセラミック筒状支持体42と接合部40との間にはそれぞれ接合界面が存在するとともに、セラミックヒータ32とセラミック筒状支持体42との間には熱伝達特性の異なるガラスが介在することから、これらの接合界面には熱応力が集中し易く、その結果、繰り返し加わる熱応力によって接合部40にクラックが発生することを防ぐことができなかった。
また、成膜装置やエッチング装置では、デポジッション用ガス、エッチング用ガス、あるいはクリーニング用ガスとして腐食性の高いハロゲン系ガスが使用されているのであるが、接合部40がガラスからなるために上記ハロゲン系ガスに曝されると腐食摩耗し易
く、短期間のうちに気密性が損なわれるとともに、この腐食摩耗により発生した摩耗粉がウエハWへの処理精度に悪影響を与えるといった課題もあった。
しかも、ガラス接合ではせいぜい400℃程度の温度域までしか使用に耐えられず、近年要求されている600℃以上の温度域での処理には対応することが出来なかった。
そこで、本発明は上記課題に鑑み、第1の発明は、抵抗発熱体を埋設してなる板状セラミック体の一方の主面を試料の載置面とし、他方の主面に上記抵抗発熱体と電気的に接続された給電端子を有するセラミックヒータと、上記給電端子を包囲するように前記セラミックヒータの他方の主面に気密に接合一体化され、上記セラミックヒータを真空処理室内に設置するセラミック筒状支持体とからなる試料加熱装置において、上記セラミックヒータの他方の主面のうち、上記セラミック筒状支持体との接合部の外周縁及び/又は内周縁に沿って環状溝を刻設したことを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、抵抗発熱体を埋設してなる板状セラミック体の一方の主面を試料の載置面とし、他方の主面に上記抵抗発熱体と電気的に接続された給電端子を有するセラミックヒータと、上記給電端子を包囲するように前記セラミックヒータの他方の主面に焼結によって気密に接合一体化され、上記セラミックヒータを真空処理室内に設置するセラミック筒状支持体とからなる試料加熱装置において、上記セラミックヒータの他方の主面のうち、上記セラミック筒状支持体との接合部の外周縁及び/又は内周縁に沿って環状溝を刻設するか、あるいは上記セラミックヒータの他方の主面の中央部に凸状部を形成し、該凸状部にセラミック筒状支持体を接合したことから、セラミックヒータとセラミック筒状支持体との接合部における温度勾配を小さくし、接合部に作用する熱応力を低減することができるため、接合部にクラックを生じることがなく、優れた気密性を維持することがきる。しかも、真空処理室内に露出するセラミックヒータ、接合部、及びセラミック筒状支持体は、いずれも緻密で耐熱性、耐食性、耐プラズマ性に優れたセラミックスからなるため、長寿命であるとともに、ウエハ等の試料に悪影響を与えることがなく、さらに成膜精度やエッチング精度を劣化させることがない。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の試料加熱装置を真空処理室に取り付けた状態を示す断面図、図2は試料加熱装置のみを示す斜視図、図3は試料加熱装置の分解図である。
図1において、20はプロセスガスを供給するためのガス供給孔21と真空引きするための排気孔22を備えた真空処理室で、該真空処理室20内にはセラミックヒータ2とセラミック筒状支持体12とからなる試料加熱装置1を設置してある。このセラミックヒータ2は、図2に示すように円盤状をなし上下面が平滑な板状セラミック体3からなり、その大きさとしてはウエハWのサイズにもよるが外径150〜350mm、厚み8〜25mm程度のものを用いることができる。また、板状セラミック体3中にはタングステンやモリブデンあるいは白金等の金属からなる抵抗発熱体4を埋設してあり、一方の主面をウエハWの載置面5とするとともに、他方の主面には上記抵抗発熱体4と電気的に接続される給電端子6を接合してある。なお、本発明において主面とは、板状セラミック体3のうち最も広い表面のことであり、他方の主面とは、一方の主面と反対側の表面のことを言う。
また、上記板状セラミック体3の中心には熱電対等の温度検出手段8が内蔵してあり、載置面5の温度を検出するようになっている。
そして、上記板状セラミック体3の他方の主面には、給電端子6及び温度検出手段8のリード線9を包囲するように円筒状をしたセラミック筒状支持体12が焼結によって気密に接合一体化してあり、給電端子6及び温度検出手段8へ接続されるリード線7,9を真空処理室20外へ取り出すようになっている。
ここで、セラミックヒータ2を構成する板状セラミック体3及びセラミック筒状支持体12としては、緻密で耐熱性、耐蝕性、さらには耐プラズマ性に優れたセラミックスにより形成することが必要であり、このようなセラミックスとしては窒化珪素、サイアロン、窒化アルミニウム、窒化硼素を主成分とする窒化物系セラミックスを用いることができる。これらの中でも特に窒化アルミニウムを主成分とするセラミックスは、他のセラミックスと比較して高い熱伝導率を有することから、急速昇温が可能であるとともに、腐食性の高いハロゲン系ガスやプラズマに対して優れていることから好適である。
また、板状セラミック体3とセラミック筒状支持体12とは、焼結によって接合一体化する観点から同種(主成分が同じ)のセラミックスにより形成することが必要であり、好ましくは同一組成のセラミックスにより形成することが良い。これにより両者の熱膨張差を極めて小さくすることができるため、接合界面に発生する熱応力を大幅に低減することができ、接合部10にクラックが発生するのを抑えることができる。
なお、本発明において、焼結により接合一体化するとは、接合部10も板状セラミック体3やセラミック筒状支持体12と同種あるいは同一組成のセラミックスからなり、板状セラミック体3と接合部10及び接合部10とセラミック筒状支持体12とがいずれも焼結されていることを言う。焼結によって接合一体化する方法としては、板状セラミック体3やセラミック筒状支持体12を構成するセラミックスと同種あるいは同一組成のセラミックスペーストをいずれか一方の接合面に塗布し、他方を上記接合面に当接させたあと押圧した状態で加熱して焼結させるホットプレス法により接合するか、あるいは上記セラミックペーストをいずれか一方の接合面に塗布し、他方を上記接合面に当接させたあと押圧した状態で超音波振動を加えて焼結させる超音波振動法により接合することができる。
このように、板状セラミック体3とセラミック筒状支持体12とを焼結によって接合一体化すれば、板状セラミック体3と接合部10との間、接合部10とセラミック筒状支持体12との間の熱膨張差を極めて小さくできるため、接合部10に集中する熱応力を大幅に低減することができる。しかも、接合部10は耐蝕性、耐プラズマ性にも優れることから腐食摩耗が少なく、摩耗粉の発生が少ないことからウエハWに悪影響を与えることもない。
さらに、本発明の試料加熱装置1には、図1や図3に示すようにセラミックヒータ3の他方の主面のうち、セラミック筒状支持体12との接合部10の外周縁に沿って上記セラミック筒状支持体12の外形状と相似なリング状をした環状溝2aを刻設してあり、接合部10近傍の表面積を大きくして冷却効果を高めてある。
その為、セラミックヒータ2の発熱によって室温域から400℃以上の温度範囲で繰り返し熱サイクルが加わったとしても接合部10に集中する熱応力を緩和してクラックの発生を防ぐことができるため、長期使用においても気密性を維持することができる。
即ち、セラミックヒータ2とセラミック筒状支持体12とを焼結によって接合一体化してもセラミックヒータ2と接合部10との間、及び接合部10とセラミック筒状支持体12との間にはそれぞれ接合界面が存在し、これらの接合界面の存在によりセラミックヒータ1とセラミック筒状支持体12を同種のセラミックスにより形成して熱膨張差を小さくしたとしても熱伝達が悪いために熱応力が集中するのであるが、本発明は、セラミックヒータ2の他方の主面のうち、接合部10の外周縁に環状溝2aを設けて表面積を大きくすることで、接合部10の放熱性を高めてあることから、接合部10に熱応力が集中したとしてもその熱応力の大きさを低減し、クラックの発生を防ぐことができる。
ところで、このような効果を得るためには、環状溝2aの寸法、特に深さTが重要であり、1mm未満では浅すぎるために熱応力を緩和する効果が小さい。その為、環状溝2aの深さTは少なくとも1mm以上とすることが良く、例えば、板状セラミック体3及びセラミック筒状支持体12が高熱伝導率を有する窒化アルニウムを主成分とするセラミックスである場合、環状溝2aの深さTを4〜6mmとすることで最も熱応力を緩和する効果を得ることができる。ただし、環状溝2aの深さTが板状セラミック体3の厚みの1/2mmより大きくなると、セラミックヒータ2の強度が大きく低下するとともに、載置面5の温度分布を均一にすることが難しくなるため、上限は板状セラミック体3の厚みの1/2mm以下とすることが良い。
また、環状溝2aの幅Lは、1〜25mmの範囲で設定することが良い。これは1mm未満では幅Lが狭すぎるために環状溝2aの深さTを1mm以上としても環状溝2a内に熱がこもり、熱応力を緩和する効果が小さいからであり、逆に25mmより広くなると、載置面5の温度分布にばらつきを生じる恐れがあるからである。
さらに、環状溝2aの断面形状は、クラックの発生を防ぐ観点から図1に示すような底面を曲面状に形成したものが好ましく、その曲率半径R1 は0.5〜12.5mmの範囲が良い。このような環状溝2aを形成する方法としては、研削、ショットブラスト、超音波加工等の加工方法を用いることで形成することができる。
なお、図1では、セラミックヒータ2の他方の主面のうち、セラミック筒状支持体12との接合部10の外周縁に沿って環状溝2aを設けた例を示したが、図4に示すように、セラミック筒状支持体12との接合部10の内周縁に沿ってのみ環状溝2aを設けたものでも良く、さらには図示していないがセラミック筒状支持体12との接合部10の外周縁及び内周縁に沿ってそれぞれ環状溝2aを設けたものでも構わない。
かくして、本発明の試料加熱装置1を用いてウエハWに成膜やエッチング等の処理を施せば、室温域から400℃以上の温度範囲で繰り返し熱サイクルが加わったとしてもセラミックヒータ2とセラミック筒状支持体12との接合部10における気密性を損なうことがなく、載置面5の温度分布を常に均一に保つことができるため、長期間にわたって精度の高い成膜やエッチングを安定して施すことができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
図5は本発明の試料加熱装置1の他の例を示す断面図で、セラミックヒータ2を構成する板状セラミック体3の他方の主面の中央部に円錐台状の凸状部2bを形成し、この凸状部2bにセラミック筒状支持体12を焼結によって気密に接合一体化したものである。
このように、板状セラミック体3の他方の主面の中央部に凸状部2bを形成しておくことで接合部10の外周縁の表面積を大きくしたことと同様の効果が得られ、接合部10の放熱性を高めることができるため、接合部10に集中する熱応力を緩和してクラックの発生を防ぐことができる。
ただし、この構造の場合、凸状部2bの高さQが1mm未満では熱応力を緩和する効果が小さく、逆に、10mmより高くなると板状セラミック体3における中央部の厚みと周縁部の厚みの差が大きくなり過ぎるために、板状セラミック体3中に埋設されている抵抗発熱体4の抵抗値を中央部と周縁部で調整したとしても載置面5の温度分布を均一にすることが難しい。その為、凸状部2bの高さQは1〜10mmの範囲で設けることが良い。
また、板状セラミック体3の他方の主面と凸状部2bの側面とのエッジは、クラックの発生を防ぐ観点から滑らかな曲面状に形成することが良く、その曲率半径R2 は0.3mm以上とすることが好ましい。
このように、図5では板状セラミック体3の他方の主面の中央部に円錐台状の凸状部2bを形成した例を示したが、図6に示すように、板状セラミック体3の他方の主面の中央部に、セラミック筒状支持体12の接合部の形状と合致したリング状の凸状部2bを形成
し、この凸状部2bにセラミック筒状支持体12を焼結によって接合一体化しても、接合部10の気密性を長期間にわたって維持することができる。
(実施例1)ここで、セラミック筒状支持体12との接合部10の外周縁及び/又は内周縁に沿って環状溝2aを設けることによる効果を確認するために、環状溝2aを持たない従来の試料加熱装置31を真空処理室20に設置し、セラミックヒータ32の平均温度が800℃となるまで加熱したあと、赤外線放射温度計にて載置面35の温度を10点測定して温度分布を測定し、この温度分布をもとに有限要素法を用いたシミュレーション解析を行うことにより、セラミック筒状支持体12との接合部10の外周縁に沿って環状溝2aを設けた試料加熱装置1、セラミック筒状支持体12との接合部10の内周縁に沿って環状溝2aを設けた試料加熱装置1、セラミック筒状支持体12との接合部10の内周縁及び外周縁に沿って環状溝2aをそれぞれ設けた試料加熱装置1、及び環状溝2aを持たない従来の試料加熱装置31について、板状セラミック体3,33とセラミック筒状支持体12,42との接合部10,40に発生する熱応力を各々解析した。
なお、モデルの寸法は、板状セラミック体3,33が外径300mm、厚み15mm、セラミック筒状支持体12,42が外径50mm、肉厚8mmとし、板状セラミック体3,33及びセラミック筒状支持体12,42はいずれも25℃における熱伝導率が64W/mk、800℃における熱伝導率が32W/mkである窒化アルミニウムを主成分とするセラミックスを想定して実験を行った。
それぞれの結果は表1〜表3に示す通りである。
これらの結果、セラミック筒状支持体12との接合部10の内周縁及び/又は外周縁に沿って環状溝2aを設けることで、接合部10に発生する熱応力を大きく緩和できることが判る。しかも、環状溝2aの深さTが深くなるほど熱応力が小さくなる傾向にあり、環状溝2aの深さは深い方が良いことが判る。
さらに、環状溝2aは、セラミック筒状支持体12との接合部10の内周縁に設けるよりも外周縁に設けた方が熱応力を小さくできることが判る。
次に、環状溝2aの幅Lを変えた時の効果を確認するため、環状溝2aの深さTを4mmに固定し、環状溝2aの幅Lを5mmより小さい2mmと逆に5mmより大きい10mmとした時の熱応力について有限要素法により解析したところ、熱応力には変化が見られなかった。
このことから、接合部10に作用する熱応力は特に環状溝2aの深さTに大きく起因し、環状溝2aを設けることで熱応力を小さくできることが判る。
Figure 2005333127
Figure 2005333127
Figure 2005333127
(実施例2)次に、実施例1での効果を確認するため、セラミック筒状支持体12との接合部10の外周縁に沿って深さT1mmの環状溝2aを設けた試料加熱装置1と環状溝2aを持たない従来の試料加熱装置31をそれぞれ実際に試作し、これらの試料加熱装置1,31を真空処理室20に設置し、セラミックヒータ2,32を常温域(25℃)から800℃の温度範囲で加熱、冷却を繰り返す熱サイクルを行い、Heリークディテクターにより接合部10,40の気密性について確認する実験を行った。なお、セラミックヒータ2,32を構成する板状セラミック体3,33及びセラミック筒状支持体12,42はいずれも25℃における熱伝導率が64W/mkでかつ、800℃における熱伝導率が32W/mkである高純度窒化アルミニウムセラミックスにより形成するとともに、セラミックヒータ2,32及びセラミック筒状支持体12,42の寸法も実施例1と同様の寸法にて形成したものを使用した。
この結果、環状溝2aを持たない従来の試料加熱装置31では、10回程度の熱サイクルでセラミックヒータ32とセラミック筒状支持体42との接合部40にクラックが発生し、気密性が低下したのに対し、環状溝2aを設けた本発明の試料加熱装置1は600回の熱サイクル試験においてもセラミックヒータ3とセラミック筒状支持体12との接合部10にクラックは見られず充分な気密性を有することを確認することができた。
本発明の試料加熱装置を真空処理室に取り付けた状態を示す断面図である。 本発明の試料加熱装置のみを示す斜視図である。 本発明の試料加熱装置の分解図である。 図1の試料加熱装置の変形例を示す断面図である。 本発明の試料加熱装置の他の例を示す断面図である。 図5の試料加熱装置の変形例を示す断面図である。 従来の試料加熱装置を真空処理室に取り付けた状態を示す断面図である。
符号の説明
1,31・・・試料加熱装置
2,32・・・セラミックスヒータ
2a ・・・環状溝
2b ・・・凸
3,33・・・板状セラミック体
4,34・・・抵抗発熱体
5,35・・・載置面
6,36・・・給電端子
7,9,37・・・リード線
8 ・・・温度検出手段
10,40・・・接合部
W ・・・ウエハ

Claims (8)

  1. 抵抗発熱体を埋設してなる板状セラミック体の一方の主面を試料の載置面とし、他方の主面側に上記抵抗発熱体と電気的に接続された給電端子を有するセラミックヒータと、上記給電端子を包囲するように前記セラミックヒータの他方の主面に接合された筒状支持体とを備えた試料加熱装置において、上記セラミックヒータの他方の主面のうち、上記筒状支持体との接合部の外周縁及び/又は内周縁に沿って溝を刻設したことを特徴とする試料加熱装置。
  2. 上記溝を上記筒状支持体との接合部の内周縁に沿って刻設したことを特徴とする請求項1に記載の試料加熱装置。
  3. 上記溝の底面が曲面状であることを特徴とする請求項1または2に記載の試料加熱装置。
  4. 上記溝の深さが、上記板状セラミック体の厚みの1/2以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の試料加熱装置。
  5. 上記筒状支持体が、セラミックスからなることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の試料加熱装置。
  6. 上記板状セラミック体および筒状支持体は同種のセラミックスにより形成されるとともに、焼結により接合一体化されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の試料加熱装置。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の試料加熱装置を備えた処理装置であって、少なくとも上記セラミックヒータを処理室内に設置し、上記セラミックヒータの一方の主面に試料を載置するとともに加熱し、処理室内にプロセスガスを導くことにより、試料に成膜またはエッチング処理を施すことを特徴とする処理装置。
  8. 請求項1〜7の何れかに記載の試料加熱装置が設置された処理室を真空にする工程と、上記処理室内に設置された上記試料加熱装置の載置面に試料を載置する工程と、試料加熱装置を400℃以上の温度まで加熱する工程と、上記処理室内にプロセスガスを導くことにより、上記試料に成膜またはエッチング処理を施すことを特徴とする試料の処理方法。
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