JP2005332622A - 画像表示装置 - Google Patents

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正明 小松
Masatoshi Shiiki
正敏 椎木
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Abstract

【課題】 硫化物系蛍光体の表面に存在する硫黄欠陥を低減することにより表面の結晶性を改善し、画像表示装置の寿命特性を向上させる。
【解決手段】 蛍光膜3が形成されたフェースプレート2と、蛍光膜3に電子線を照射する手段11とを備えた電界放出型ディスプレイ装置12の、蛍光膜3として、NiメッキされたCu基板上に蛍光体を塗布し、これを真空チャンバー内にセットし、試料温度を200℃とし、真空チャンバーに取り付けられた電子銃より照射する電子線の条件を、照射電流が100μA、照射面積が8×8mm、NTSCテレビスキャン方式で照射時間が60分間、初期輝度に対して測定した輝度維持率(60分後の輝度/初期輝度)について、加速電圧3kVの輝度維持率A(%)、加速電圧5kVの輝度維持率B(%)である時の輝度維持率の劣化率β(%)[β=B−A]がβ≦5%である硫化物系蛍光体を用いる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、蛍光膜が形成されたフェースプレートと、前記蛍光膜に電子線を照射する手段とを備えた画像表示装置に係り、特に蛍光膜を構成する蛍光体が硫化物系蛍光体を含む場合における画像表示装置に関する。
映像情報システムにおいては、高精細化、大画面化、薄型化、低消費電力化といった様々な要求に応じて各種ディスプレイ装置の研究開発が盛んに行われている。これまで、主としてブラウン管を用いたディスプレイ装置が幅広く用いられてきたが、薄型化には限界がある。このような要求に応える薄型化、低消費電力化を実現するディスプレイとして、電界放出型ディスプレイ装置(FED:Field Emission Displayの略称)及びアノード、グリッド及びフィラメントから構成されフィラメントから放射される熱電子を蛍光膜に照射する手段とを備えた蛍光表示管(以下VFD)の研究開発が近年、盛んに行われている。
FEDは、平面状の電界放出型電子源を真空外囲器の背面に設置し、前面のフェースプレートの内面に蛍光膜を設置した構造となっており、加速電圧約0.1〜10kV程度の低加速電子線を蛍光膜に照射して発光させ、画像を表示する。
ここで、蛍光膜に照射する電子線の電流密度は一般のブラウン管の約10〜1000倍程度と高電流密度であるため、FED用蛍光膜においてはチャージアップを引き起こさない、低抵抗な特性が望まれる。さらに、高電流密度下における寿命特性が良好であり、輝度飽和が少なく高輝度な特性も必要とされる。
これまで、蛍光膜の長寿命化を実現するために様々な研究が行われてきた。蛍光体の結晶欠陥については、例えば非特許文献1のように、P22B及びP55においてZnS:Ag、Al蛍光体の結晶欠陥をTEM観察により解析し、P55で結晶欠陥が少なく輝度維持率が良好であることを報告している。また、例えば非特許文献2のように、ZnS蛍光体に電子線を照射することで表面の硫黄の脱離がおこり、ZnO化が進むことを報告している。
FED用蛍光体の性能を向上する方法としては、例えば特許文献1のように、青色SrGa2S4:Ce蛍光体膜をH2S含有の減圧ガス雰囲気でアニールし、結晶性を改善する方法がある。また、FED用ではないがEL用として例えば特許文献2のようにSrS系発光層を硫黄雰囲気中で処理して、不純物を少なくして発光中心添加量を制御できる方法がある。
これまで、FED用蛍光膜の低抵抗化、長寿命化、高輝度化を実現するために様々な方法が検討されてきた。しかしながら、これら従来の方法でその課題が全て解決されたわけではない。特に、蛍光体の長寿命化を達成する新しい方法が必要である。
特開平10261367号公報
特開2001192813号公報 J.Vac.Sci.Technol.A19(2001)1083 J.Vac.Sci.Technol.A14(1996)1697
したがって本発明の目的は、FED及びVFD用蛍光膜の長寿命化を図ることにより、優れた特性を有する画像表示装置を提供することにある。
上記目的は、蛍光膜が形成されたフェースプレートと、前記蛍光膜に電子線を照射する手段とを備えた電界放出型ディスプレイ装置において、前記蛍光膜として、NiメッキされたCu基板上に蛍光体を塗布し、これを真空チャンバー内にセットし、試料温度を200℃とし、真空チャンバーに取り付けられた電子銃より照射する電子線の条件を、照射電流が100μA、照射面積が8×8mm、NTSCテレビスキャン方式で照射時間が60分間、初期輝度に対して測定した輝度維持率(60分後の輝度/初期輝度)について、加速電圧3kVの輝度維持率A(%)、加速電圧5kVの輝度維持率B(%)である時の輝度維持率の劣化率β(%)を、β=B−Aと定義した時、β≦5%である蛍光膜を用いたことを特徴とする画像表示装置により達成される。また、劣化率βがβ≦10%であることを特徴とする蛍光体を用いてもよい。
また、測定した輝度維持率曲線について、ダブルイクスポーネンシャルの式[F(x)=C(0)+C(1)exp(-C(2)x)+C(3)exp(-C(4)x)、ただしC(2)≦C(4)]を用いてフィッティング計算した時の輝度劣化の第一成分[C(1)exp(-C(2)x)]の傾きC(2)がC(2)≦0.00020である蛍光膜を用いたことを特徴とする画像表示装置により長寿命化が実現される。
また、傾きC(2)がC(2)≦0.00030であることを特徴とする蛍光膜を用いてもよい。また、前記輝度劣化の第二成分の傾きを決める係数C(4)がC(4)≦0.00300である蛍光膜を用いたことを特徴とする画像表示装置により長寿命化が実現される。
また、傾きC(4)がC(4)≦0.00400であることを特徴とする蛍光膜を用いてもよい。また、前記輝度劣化の第二成分の大きさを決める係数C(3)がC(3)≦6.0である蛍光膜を用いたことを特徴とする画像表示装置により長寿命化が実現される。
また、大きさC(3)がC(3)≦7.0であることを特徴とする蛍光膜を用いてもよい。
また、アノード、グリッド及びフィラメントから構成されフィラメントから放射される熱電子を蛍光膜に照射する手段とを備えた蛍光表示管において、前記蛍光膜を構成する蛍光体は硫化物系蛍光体を含み、前記硫化物系蛍光体は、ZnS:Cl、ZnCdS:Ag,Cl、ZnS:Cu,Al、ZnS:Cu,Au,Al、ZnS:Ag,Al、ZnS:Ag,Cl、Y2O2S:Euのいずれか一種または複数種の蛍光体を含み、硫黄を含む雰囲気中で処理温度100〜600℃でアニールすることにより硫黄欠陥濃度を低減したものであることを特徴とする画像表示装置により達成される。
また、蛍光膜が形成されたフェースプレートと、前記蛍光膜に電子線を照射する手段とを備えた電界放出型ディスプレイ装置であって、前記蛍光膜を構成する蛍光体は硫化物系蛍光体を含み、前記硫化物系蛍光体は、ZnS:Cu,Al、ZnS:Cu,Au,Al、ZnS:Ag,Al、ZnS:Ag,Cl、Y2O2S:Euのいずれか一種または複数種の蛍光体を含み、H2Sガス雰囲気中で処理温度100〜600℃でアニールすることにより硫黄欠陥濃度を低減したものであることを特徴とする画像表示装置により達成される。
また、蛍光膜が形成されたフェースプレートと、前記蛍光膜に電子線を照射する手段とを備えた電界放出型ディスプレイ装置であって、前記電子線の加速電圧が5kV以下の範囲であり、前記蛍光膜は硫化物系蛍光体を含み、フェースプレートの内面に形成された前記蛍光膜を硫黄を含む雰囲気中で処理温度100〜600℃でアニールすることにより、硫黄欠陥濃度を低減したものであることを特徴とする画像表示装置により達成される。
本発明の画像表示装置は、長寿命化が図られている。
こでは本発明の画像表示装置に使用する蛍光体の製造方法及び輝度維持率特性等の各特性について詳述するが、以下に示す実施形態は、本発明を具体化する一例を示すものであり、本発明を拘束するものではない。
(実施形態1)
本発明の硫化処理によって表面の硫黄欠陥を減少させる原料となるZnS:Ag,Al蛍光体(蛍光体コア)は以下に述べる方法で製造できる。原料母体としてZnS(硫化亜鉛生粉)を用いる。付活剤として用いるAgはAgNO3を純水に溶解して10-4mol/ml溶液として所定量を加えた。共付活として用いるAlはAl(NO3)3・9H2Oを純水に溶解して10-4mol/ml溶液として所定量を加えた。
ZnS:Ag,Al蛍光体(Ag=500重量ppm、 Al=200重量ppm)の時のそれぞれの原料の分量は下記の通りである。

硫化亜鉛生粉 ZnS 9.746g
銀溶液 Ag 0.451ml
アルミ溶液 Al 0.722ml

上記原料をよく混合して乾燥する。次に、得られた蛍光体原料混合物を石英ボートに詰めて管状合成炉の石英管中にセットして焼成を行う。焼成はArガスによって全体を置換した後に、H2Sガス100ml/minを石英管中に流して硫化水素雰囲気で行った。焼成温度は950℃とし、焼成時間は2時間とした。焼成物を軽くほぐした後、フルイにかけて本発明に用いる蛍光体コアを得た。
次に、作製した蛍光体コアの硫化処理を行った。ZnS:Ag,Al蛍光体コアを石英ボートに詰めて管状合成炉の石英管中にセットする。Arガスによって石英管中の雰囲気全体を置換した後に、H2Sガス200 ml/minを石英管中に流して硫化水素雰囲気で硫化処理を行った。硫化処理のアニール温度は400 ℃とし、アニール時間は0.5時間とした。硫化処理した蛍光体は軽くほぐした後、フルイにかけて本発明の画像表示装置に用いる硫化処理蛍光体を得た。
次に、蛍光体コア(硫化処理前の蛍光体)及び硫化処理蛍光体の輝度維持率の測定をデマウンタブル装置にて評価した。測定試料はNiメッキしたCu基板上に沈降塗布法によって蛍光膜を形成した。塗布重量は4〜6mg/cm2とした。デマウンタブル装置における電子線は偏向ヨークにより、一般のテレビと同じ周波数で左右及び上下に走査され、上述のように作製した蛍光膜上の一定範囲に四角いラスタ(電子線照射範囲)を描く。
発光輝度及びエネルギー効率の計測は電子線を照射する側(反射側)から、視感度補正用のフィルターを通してSiホトセルにてそれぞれ測定を行った。また、輝度及び色度をSiホトセルによる測定と同時に色彩色差計を用いて電子線を照射する側(反射側)から測定した。
輝度維持率評価の条件は、加速電圧〜10kV、照射面積8×8mm2、照射電流100μA、照射時間60min、試料温度200℃で加速試験を行った。
その結果、加速電圧5kVの時にZnS:Ag,Al蛍光体コアの加速試験後の輝度(照射電流2〜10μA)は表1に示すように初期輝度に比べて輝度維持率は66%まで低下した。一方、硫化処理蛍光体の輝度維持率は加速試験後も85%と蛍光体コアに比べて19%向上した。
加速試験時の輝度維持率曲線を図1に示す。蛍光体コアの輝度維持率は時間の経過とともに劣化しているのに対して、硫化処理蛍光体は劣化が蛍光体コアに比べて改善されており、さらに、劣化の進行が抑制されていることが分かる。加速電圧3kVの時の加速試験時の輝度維持率曲線を図2に示す。加速電圧5kVの場合と同様に、蛍光体コアの輝度維持率は時間の経過とともに劣化しているのに対して、硫化処理蛍光体は劣化が蛍光体コアに比べて改善されており、さらに、劣化の進行が図1の加速電圧5kVに比べて抑制されていることが分かる。
蛍光体コア及び硫化処理品の輝度維持率の加速電圧変化を図3及び表1に示す。輝度維持率評価の条件は加速電圧のみを変えて、その他の条件は上記の条件と同様にして加速試験を行った。
蛍光体コアの輝度維持率は加速電圧が5kVでは66%であるが、加速電圧3kVでは輝度維持率は53%と急激に低下する傾向がある。5kVから3kVに加速電圧を低くすることによって、蛍光体コアの輝度維持率は13%低下する。
これに対して、硫化処理蛍光体の輝度維持率は5%の低下しかなく〔5kVの輝度維持率B(85%)−3kVの輝度維持率A(80%)=β=5%)〕、低加速電圧における輝度維持率の改善度合いが大きい。加速電圧が低い場合には電子線は蛍光体の表面層までしか到達しないため、体積当りの電流密度は大きく表面層での劣化が起こりやすい。硫化処理によって表面層の硫黄欠陥量が低減したことによって、低加速電圧における輝度維持率が大幅に改善した。
Figure 2005332622
加速電圧5kVにおける加速試験時の蛍光体コア(ZnS:Ag,Al)の輝度維持率曲線を図4に示す。輝度維持率は電子線照射後87%まで急激に低下し、その後は指数関数的に低下した。
ダブルイクスポーネンシャルの式[F(x)=C(0)+C(1)exp(-C(2)x)+C(3)exp(-C(4)x)、ただしC(2)≦C(4)]を用いてフィッティング計算した時の計算結果を表2及び図4に合わせて示す。計算結果から、初期の輝度低下は7.521exp(-0.00521)で表すことができ、その後の曲線は27.683exp(-0.00037)で表すことができる。また、計算から求められた輝度維持率の下限C(0)は63.0であった。
加速電圧5kVにおける加速試験時の硫化処理蛍光体の輝度維持率曲線を図5に示す。輝度維持率は電子線照射後93%まで急激に低下し、その後は指数関数的に低下した。フィッティング計算した時の計算結果を表2及び図5に合わせて示す。初期の輝度低下は2.966exp(-0.00229)、その後の曲線は16.127exp(-0.00015)で表され、輝度維持率の下限C(0)は79.6であった。表1の値と1時間電子線照射後の輝度維持率が異なるのは加速試験時の照射電流量が100μAと高いためである。
加速電圧3kVにおける加速試験時の蛍光体コア(ZnS:Ag,Al)の輝度維持率曲線を図6に示す。輝度維持率は電子線照射後75%まで急激に低下し、その後は指数関数的に低下した。
ダブルイクスポーネンシャルの式[F(x)=C(0)+C(1)exp(-C(2)x)+C(3)exp(-C(4)x)、ただしC(2)≦C(4)]を用いてフィッティング計算した時の計算結果を表2及び図6に合わせて示す。計算結果から、初期の輝度低下は10.690exp(-0.00415)で表すことができ、その後の曲線は41.045exp(-0.00048)で表すことができる。また、計算から求められた輝度維持率の下限C(0)は45.9であった。
加速電圧3kVにおける加速試験時の硫化処理蛍光体の輝度維持率曲線を図7に示す。輝度維持率は電子線照射後90%まで急激に低下し、その後は指数関数的に低下した。フィッティング計算した時の計算結果を表2及び図7に合わせて示す。初期の輝度低下は5.536exp(-0.00235)、その後の曲線は42.742exp(-0.00011)で表され、輝度維持率の下限C(0)は50.11であった。
輝度劣化の第一成分[C(1)exp(-C(2)x)]の傾きC(2)は蛍光体コアで0.00037(5kV)及び0.00048(3kV)であり、硫化処理品で0.00015(5kV)及び0.00011(3kV)であった。硫化処理品の傾きC(2)は0.00020よりも小さく、傾きが緩やかである。これは、劣化の進行が蛍光体コアに比べて小さいことを示している。
また、輝度劣化の第二成分[C(3)exp(-C(4)x)]の傾きC(4)は蛍光体コアで0.00521(5kV)及び0.00415(3kV)であり、硫化処理品で0.00229(5kV)及び0.00235(3kV)であった。硫化処理品の傾きC(4)は0.00300よりも小さく、傾きが緩やかである。これは、傾きC(2)の場合と同様に劣化の進行が蛍光体コアに比べて小さいことを示している。
また、輝度劣化の第二成分[C(3)exp(-C(4)x)]の大きさC(3)は蛍光体コアで7.521(5kV)及び10.690(3kV)であり、硫化処理品で2.966(5kV)及び5.536(3kV)であった。硫化処理品の大きさC(3)は6.0よりも小さく、初期の輝度劣化の大きさが小さい。これは、傾きC(2)及びC(4)の場合と同様に劣化の進行が蛍光体コアに比べて小さいことを示している。
輝度維持率の下限を表すC(0)は蛍光体コアよりも、硫化処理蛍光体で大きく輝度維持率が良好である。
次に、蛍光体コア及び硫化処理蛍光体の発光輝度の比較を行った。発光輝度は輝度維持率の測定と同様にデマウンタブル装置にて評価した。加速電圧1〜15kV、照射面積8×8mm2、照射電流10μA、室温における硫化処理蛍光体の発光輝度は蛍光体コアとほぼ同じであった。
Figure 2005332622
(実施形態2)
本発明の硫化処理によって表面の硫黄欠陥を減少させる原料となるZnS:Cu,Al蛍光体(蛍光体コア)は、以下に述べる方法で製造できる。原料母体としてZnS(硫化亜鉛生粉)を用いる。付活剤として用いるCuはCuSO4・5H2Oを純水に溶解して10-4mol/ml溶液として所定量を加えた。共付活として用いるAlはAl(NO3)3・9H2Oを純水に溶解して10-4mol/ml溶液として所定量を加えた。ZnS:Cu,Al蛍光体(Cu=100重量ppm、 Al=100重量ppm)の時のそれぞれの原料の分量は下記の通りである。

硫化亜鉛生粉 ZnS 9.746g
銅溶液 Cu 0.153ml
アルミ溶液 Al 0.361ml

上記原料をよく混合して乾燥する。次に、得られた蛍光体原料混合物を石英ボートに詰めて管状合成炉の石英管中にセットして焼成を行う。焼成はArガスによって石英管中の雰囲気全体を置換した後に、H2Sガス100ml/minを石英管中に流して硫化水素雰囲気で行った。焼成温度は950℃とし、焼成時間は2時間とした。焼成物を軽くほぐした後、フルイにかけて本発明に用いる蛍光体コアを得た。
次に、作製した蛍光体コアの硫化処理を行った。ZnS:Cu,Al蛍光体コアを石英ボートに詰めて管状合成炉の石英管中にセットする。Arガスによって石英管中の雰囲気全体を置換した後に、H2Sガス100 ml/minを石英管中に流して硫化水素雰囲気で硫化処理を行った。アニール温度は300 ℃とし、アニール時間は1時間とした。硫化処理した蛍光体は軽くほぐした後、フルイにかけて本発明に用いる硫化処理蛍光体を得た。
次に、蛍光体コア及び硫化処理蛍光体の輝度維持率の測定をデマウンタブル装置にて評価した。蛍光体コア及び硫化処理品の輝度維持率は(実施形態1)の場合と同様に劣化した。硫化処理品の輝度維持率は蛍光体コアに比べて(実施形態1)の場合と同様に良好であった。
次に、蛍光体コア及び硫化処理蛍光体の発光輝度の比較を行った。硫化処理蛍光体の発光輝度は蛍光体コアとほぼ同じであった。
(実施形態3)
本発明の硫化処理を(実施形態1)の場合と同様に、ZnS:Ag,Clについて行った。ZnS:Ag,Cl蛍光体コアは市販のものを用いた。ZnS:Ag,Cl蛍光体コアを石英ボートに詰めて管状合成炉の石英管中にセットする。Arガスによって石英管中の雰囲気全体を置換した後に、H2Sガス200 ml/minを石英管中に流して硫化水素雰囲気で硫化処理を行った。アニール温度は400 ℃とし、アニール時間は0.5時間とした。硫化処理した蛍光体は軽くほぐした後、フルイにかけて本発明に用いる硫化処理蛍光体を得た。
次に、蛍光体コア及び硫化処理蛍光体の輝度維持率の測定をデマウンタブル装置にて評価した。蛍光体コア及び硫化処理品の輝度維持率は(実施形態1)の場合と同様に劣化した。硫化処理品の輝度維持率は蛍光体コアに比べて(実施形態1)の場合と同様に良好であった。
次に、蛍光体コア及び硫化処理蛍光体の発光輝度の比較を行った。硫化処理蛍光体の発光輝度は蛍光体コアとほぼ同じであった。
(実施形態4)
本発明の硫化処理ZnS:Cu,Au,Al蛍光体は次のようにして作製することができる。蛍光体コアとしては市販のZnS:Cu,Au,Al蛍光体を用いた。(実施形態2)と同様にして硫化処理を行った。
次に、蛍光体コア及び硫化処理蛍光体の輝度維持率の測定をデマウンタブル装置にて評価した。蛍光体コア及び硫化処理品の輝度維持率は(実施形態1)の場合と同様に劣化した。硫化処理品の輝度維持率は蛍光体コアに比べて(実施形態1)の場合と同様に良好であった。
次に、蛍光体コア及び硫化処理蛍光体の発光輝度の比較を行った。硫化処理蛍光体の発光輝度は蛍光体コアとほぼ同じであった。
(実施形態5)
本発明の硫化処理Y2O2S:Eu蛍光体は次のようにして作製することができる。蛍光体コアとしては市販のP22赤Y2O2S:Eu蛍光体を用いた。(実施形態1)と同様にして硫化処理を行った。
次に、蛍光体コア及び硫化処理蛍光体の輝度維持率の測定をデマウンタブル装置にて評価した。蛍光体コア及び硫化処理品の輝度維持率は(実施形態1)の場合と同様に劣化した。硫化処理品の輝度維持率は蛍光体コアに比べて(実施形態1)の場合と同様に良好であった。
次に、蛍光体コア及び硫化処理蛍光体の発光輝度の比較を行った。硫化処理蛍光体の発光輝度は蛍光体コアとほぼ同じであった。
(実施形態6)
本発明の硫化処理ZnS:Cl蛍光体は次のようにして作製することができる。蛍光体コアとしては市販のZnS:Cl蛍光体を用いた。(実施形態1)と同様にして硫化処理を行った。
次に、蛍光体コア及び硫化処理蛍光体の輝度維持率の測定をデマウンタブル装置にて評価した。蛍光体コア及び硫化処理品の輝度維持率は(実施形態1)の場合と同様に劣化した。硫化処理品の輝度維持率は蛍光体コアに比べて(実施形態1)の場合と同様に良好であった。
次に、蛍光体コア及び硫化処理蛍光体の発光輝度の比較を行った。硫化処理蛍光体の発光輝度は蛍光体コアとほぼ同じであった。
(実施形態7)
本発明の硫化処理ZnCdS:Ag,Cl蛍光体は次のようにして作製することができる。蛍光体コアとしては市販のZnCdS:Ag,Cl蛍光体を用いた。(実施形態1)と同様にして硫化処理を行った。
次に、蛍光体コア及び硫化処理蛍光体の輝度維持率の測定をデマウンタブル装置にて評価した。蛍光体コア及び硫化処理品の輝度維持率は(実施形態1)の場合と同様に劣化した。硫化処理品の輝度維持率は蛍光体コアに比べて(実施形態1)の場合と同様に良好であった。
次に、蛍光体コア及び硫化処理蛍光体の発光輝度の比較を行った。硫化処理蛍光体の発光輝度は蛍光体コアとほぼ同じであった。
(実施形態8)
本発明の硫化処理は蒸着法によって行うことができる。硫黄供給源として固体硫黄を用い、熱をかけて気化した硫黄蒸気を反応室に送り込む。反応室は赤外炉に囲まれた石英管であり、石英管中にはZnS:Cu,Al蛍光体コアが入っている。反応室は回転することができるよう工夫されており、それによって石英管中の蛍光体コアをまんべんなく硫黄蒸気にさらすことができる。このようにして、処理温度を400℃として硫化処理を行った。硫化処理した蛍光体は軽くほぐした後、フルイにかけて本発明に用いる硫化処理蛍光体を得た。硫化処理蛍光体の輝度維持率特性は(実施形態1)と同様に改善した。
(実施形態9)
硫黄供給源として10%HS/Hガスを用い、流量が制御されたガスを反応室に送り込む。反応室は赤外炉に囲まれた石英管であり、石英管中にはZnS:Ag,Al蛍光体コアが入っている。反応室は回転することができるよう工夫されており、それによって石英管中の蛍光体コアをまんべんなく硫黄蒸気にさらすことができる。このようにして、処理温度を300℃として硫化処理を行った。硫化処理した蛍光体は軽くほぐした後、フルイにかけて本発明に用いる硫化処理蛍光体を得た。硫化処理蛍光体の輝度維持率特性は(実施形態1)と同様に改善した。
(実施形態10)
硫黄供給源として二硫化炭素を用い、流量が制御されたガスを反応室に送り込む。反応室は赤外炉に囲まれた石英管であり、石英管中にはZnS:Ag,Cl蛍光体コアが入っている。反応室は回転することができるよう工夫されており、それによって石英管中の蛍光体コアをまんべんなく硫黄蒸気にさらすことができる。このようにして、処理温度を100℃として硫化処理を行った。硫化処理した蛍光体は軽くほぐした後、フルイにかけて本発明に用いる硫化処理蛍光体を得た。硫化処理蛍光体の輝度維持率特性は(実施形態1)と同様に改善した。
(実施形態11)
硫黄供給源として固体硫黄粉末を用いた。反応室は赤外炉に囲まれた石英管であり、石英管中にはZnS:Cu,Al蛍光体コア及び固体硫黄粉末が入っている。反応室は回転することができるよう工夫されており、それによって石英管中の蛍光体コアをまんべんなく硫黄蒸気にさらすことができる。このようにして、処理温度を500℃として硫化処理を行った。硫化処理した蛍光体は軽くほぐした後、フルイにかけて本発明に用いる硫化処理蛍光体を得た。硫化処理蛍光体の輝度維持率特性は(実施形態1)と同様に改善した。
(実施形態12)
硫黄供給源として10%HS/Hガスを用い、流量が制御されたガスを反応室に送り込む。反応室は赤外炉に囲まれた石英管であり、石英管中にはZnS:Ag,Al蛍光体コア及び固体硫黄粉末が入っている。反応室は回転することができるよう工夫されており、それによって石英管中の蛍光体コアをまんべんなく硫黄蒸気にさらすことができる。このようにして、処理温度を600℃として硫化処理を行った。硫化処理した蛍光体は軽くほぐした後、フルイにかけて本発明に用いる硫化処理蛍光体を得た。硫化処理蛍光体の輝度維持率特性は(実施形態1)と同様に改善した。
(実施形態13)
本発明の硫化処理は蛍光体コアに固体硫黄粉末を混合してアニールする方法によって行うことができる。ZnS:Cu,Al蛍光体コアに固体硫黄粉末を混合して石英ボートに詰めて、管状合成炉の石英管中にセットする。Arガスによって石英管中の雰囲気全体を置換した後に、処理温度400 ℃とし、アニール時間は1時間とした。硫化処理した蛍光体は軽くほぐした後、フルイにかけて本発明に用いる硫化処理蛍光体を得た。硫化処理蛍光体の輝度維持率特性は(実施形態1)と同様に改善した。
(実施形態14)
本発明の硫化処理は蛍光体コアの周囲に固体硫黄を配置してアニールする方法によって行うことができる。ZnS:Cu、Al蛍光体コアを石英ボートに詰めて、その一回り大きい石英ボートに固体硫黄を配置して管状合成炉の石英管中にセットする。Arガスによって石英管中の雰囲気全体を置換した後に、処理温度300 ℃とし、アニール時間は1時間とした。硫化処理した蛍光体は軽くほぐした後、フルイにかけて本発明に用いる硫化処理蛍光体を得た。硫化処理蛍光体の輝度維持率特性は(実施形態1)と同様に改善した。
(実施形態15)
本発明の硫化処理は蛍光体コアを10%HS/Hガス雰囲気中でアニールする方法によって行うことができる。ZnS:Ag,Al蛍光体コアを石英ボートに詰めて、Arガスによって石英管中の雰囲気全体を置換した後に、10%HS/Hガスを管状合成炉の石英管中に流量を制御しながら流す。処理温度400 ℃とし、アニール時間は1時間とした。硫化処理した蛍光体は軽くほぐした後、フルイにかけて本発明に用いる硫化処理蛍光体を得た。硫化処理蛍光体の輝度維持率特性は(実施形態1)と同様に改善した。
(実施形態16)
本発明の硫化処理は蛍光体コアを二硫化炭素ガス雰囲気中でアニールする方法によって行うことができる。ZnS:Cu,Au,Al蛍光体コアを石英ボートに詰めて、Arガスによって石英管中の雰囲気全体を置換した後に、二硫化炭素ガスを管状合成炉の石英管中に流量を制御しながら流す。処理温度200 ℃とし、アニール時間は1時間とした。硫化処理した蛍光体は軽くほぐした後、フルイにかけて本発明に用いる硫化処理蛍光体を得た。硫化処理蛍光体の輝度維持率特性は(実施形態1)と同様に改善した。
(実施形態17)
本発明の硫化処理は蛍光体コアに固体硫黄粉末を混合し、さらに10%HS/Hガス雰囲気中でアニールする方法によって行うことができる。ZnS:Ag,Al蛍光体コア及び固体硫黄粉末を石英ボートに詰めて、Arガスによって石英管中の雰囲気全体を置換した後に、10%HS/Hガスを管状合成炉の石英管中に流量を制御しながら流す。処理温度400 ℃とし、アニール時間は1時間とした。硫化処理した蛍光体は軽くほぐした後、フルイにかけて本発明に用いる硫化処理蛍光体を得た。硫化処理蛍光体の輝度維持率特性は(実施形態1)と同様に改善した。
(実施形態18)
本発明の硫化処理は蛍光体コアに固体硫黄粉末を混合してアニールする方法によって行うことができる。ZnS:Ag,Al蛍光体コアに固体硫黄粉末を混合してルツボに詰めた。雰囲気調整のために炭素粉末を入れた。処理温度は350 ℃とした。硫化処理した蛍光体は軽くほぐした後、フルイにかけて本発明に用いる硫化処理蛍光体を得た。硫化処理蛍光体の輝度維持率特性は(実施形態1)と同様に改善した。
(実施形態19)
本発明の硫化処理は蛍光体コアの周囲に固体硫黄を配置してアニールする方法によって行うことができる。ZnS:Ag,Al蛍光体コアを詰めたルツボの周囲に固体硫黄を配置してマッフル炉中にセットする。雰囲気調整のためにルツボに炭素粉末を入れた。処理温度は300 ℃とした。硫化処理した蛍光体は軽くほぐした後、フルイにかけて本発明に用いる硫化処理蛍光体を得た。硫化処理蛍光体の輝度維持率特性は(実施形態1)と同様に改善した。
(実施形態20)
本発明の硫化処理はフェースプレートの内面に蛍光膜を形成した後に硫黄雰囲気でアニールする方法によって行うことができる。蛍光膜を塗布したフェースプレートを管状合成炉の石英管中にセットする。Arガスによって石英管中の雰囲気全体を置換した後に、H2Sガス200 ml/minを石英管中に流して硫化水素雰囲気で硫化処理を行った。アニール温度は400 ℃とし、アニール時間は0.5時間とした硫化処理蛍光膜の輝度維持率特性は(実施形態1)と同様に改善した。
(実施形態21)
本発明の硫化処理は蛍光膜を塗布したフェースプレートの周囲に固体硫黄を配置してアニールする方法によって行うことができる。蛍光膜を塗布したフェースプレートを管状合成炉の石英管中に固体硫黄とともにセットする。Arガスによって石英管中の雰囲気全体を置換した後に硫化処理を行った。アニール温度は400 ℃とし、アニール時間は1時間とした。硫化処理蛍光膜の輝度維持率特性は(実施形態1)と同様に改善した。
(実施形態22)
本発明の硫化処理は蛍光膜を塗布したフェースプレートを10%HS/Hガス雰囲気中でアニールする方法によって行うことができる。蛍光膜を塗布したフェースプレートを管状合成炉の石英管中にセットする。Arガスによって石英管中の雰囲全体を置換した後に10%HS/Hガスを流量を制御しながら流して硫化処理を行った。アニール温度は400 ℃とし、アニール時間は1時間とした。硫化処理蛍光膜の輝度維持率特性は(実施形態1)と同様に改善した。
(実施形態23)
本発明の硫化処理は蛍光膜を塗布したフェースプレートを二硫化炭素ガス雰囲気中でアニールする方法によって行うことができる。蛍光膜を塗布したフェースプレートを管状合成炉の石英管中にセットする。Arガスによって石英管中の雰囲全体を置換した後に二硫化炭素ガスを流量を制御しながら流して硫化処理を行った。アニール温度は200 ℃とし、アニール時間は1時間とした。硫化処理蛍光膜の輝度維持率特性は(実施形態1)と同様に改善した。
以下に具体的な実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される範囲の各要素の置換や設計変更がなされたものも包含することは言うまでもない。
<実施例1>MIM電子源ディスプレイ装置その1
本発明のMIM型電子源ディスプレイ装置の断面図を図8に示す。MIM型電子源ディスプレイ装置12は、フェースプレート2、MIM電子源11、リアプレイト7で構成されており、MIM型電子源11は下部電極(Al)8、絶縁層(Al2O3)9、上部電極(Ir-Pt-Au)10で形成されている。
特に、フェースプレート2の内側には赤色蛍光体として硫化処理Y2O2S:Eu、緑色蛍光体として硫化処理ZnS:Cu、Al、青色蛍光体として硫化処理ZnS:Ag、Alによって形成した蛍光膜3がある。さらに、蛍光体の抵抗を下げるために導電性物質In2O3を蛍光膜に混合した。
蛍光膜の塗布にはスラリー法を用いた。ポリビニルアルコールと重クロム酸塩との混合水溶液に蛍光体を分散させてスラリー懸濁液を調合する。フェースプレートに懸濁液を塗布して乾燥後、マスクを介して露光して蛍光体を固着させる。温純水でスプレイ現像して未露光部分の膜を洗い流して蛍光体のパターンを形成した。
画像の精細度を上げるために1画素間に黒色導電材4(通称、ブラックマトリックスと称している)を設けた。黒色導電材の作製では、全面にホトレジスト膜を塗布し、マスクを介して露光して現像し、部分的にホトレジスト膜を残す。その後、全面に黒鉛膜を形成してから過酸化水素などを作用させてホトレジスト膜とその上の黒鉛を取り除いて黒色導電材を形成した。メタルバックは、蛍光膜3の内面にフィルミング加工してからAlを真空蒸着して作成する。その後、熱処理してフィルミング剤を飛ばして作製した。このようにして蛍光膜3が完成する。
本発明により従来のMIM型電子源ディスプレイに比べて、その輝度維持率は20%向上して長時間画像表示を行った後も良好な輝度を示し、さらにその色再現性も良好な結果を得た。
<実施例2>MIM電子源ディスプレイ装置その2
本発明のMIM型電子源ディスプレイ装置を図8に示す。特に、フェースプレート2の内側には赤色蛍光体として硫化処理Y2O2S:Eu、緑色蛍光体としてY2SiO5:Tb、青色蛍光体として硫化処理ZnS:Ag,Clによって形成した蛍光膜3がある。蛍光膜、黒色導電材及びメタルバックの形成方法は実施例1と同様である。本発明による輝度維持率は実施例1と同様に良好であった。
<実施例3>MIM電子源ディスプレイ装置その3
本発明のMIM型電子源ディスプレイ装置を図8に示す。特に、フェースプレート2の内側には赤色蛍光体としてY2O3:Eu、緑色蛍光体として硫化処理ZnS:Cu,Al、青色蛍光体として硫化処理ZnS:Ag,Alによって形成した蛍光膜3がある。蛍光膜、黒色導電材及びメタルバックの形成方法は実施例1と同様である。本発明による輝度維持率は実施例1と同様に良好であった。
<実施例4>MIM電子源ディスプレイ装置その4
本発明のMIM型電子源ディスプレイ装置を図8に示す。特に、フェースプレート2の内側には赤色蛍光体としてY2O3:Eu、緑色蛍光体としてY2SiO5:Tb、青色蛍光体として硫化処理ZnS:Ag,Alによって形成した蛍光膜3がある。蛍光膜、黒色導電材及びメタルバックの形成方法は実施例1と同様である。本発明による輝度維持率は(実施例1)と同様に良好であった。
<実施例5>MIM電子源ディスプレイ装置その5
本発明のMIM型電子源ディスプレイ装置を図8に示す。特に、フェースプレート2の内側には赤色蛍光体としてY2O3:Eu、緑色蛍光体として硫化処理ZnS:Cu,Au,Al、青色蛍光体として硫化処理ZnS:Ag,Clによって形成した蛍光膜3がある。蛍光膜、黒色導電材及びメタルバックの形成方法は実施例1と同様である。本発明による輝度維持率は実施例1と同様に良好であった。
<実施例6>Spindt電子源ディスプレイ装置その1
本発明のSpindt型電子源ディスプレイ装置の断面図を図9に示す。Spindt型電子源ディスプレイ装置19はフェースプレート2、Spindt電子源18、リアプレイト7で構成されており、Spindt型電子源18は陰極13、抵抗膜14、絶縁膜15、ゲート16、円錐型金属(Moなど)17で形成されている。
特に、フェースプレート2の内側には赤色蛍光体として硫化処理Y2O2S:Eu、緑色蛍光体として硫化処理ZnS:Cu,Al、青色蛍光体として硫化処理ZnS:Ag,Alによって形成した蛍光膜3がある。蛍光膜、黒色導電材及びメタルバックの形成方法は実施例1と同様である。本発明による輝度維持率は実施例1と同様に良好であった。
<実施例7>Spindt電子源ディスプレイ装置その2
本発明のSpindt型電子源ディスプレイ装置を図9に示す。特に、フェースプレート2の内側には赤色蛍光体としてY2O3:Eu、緑色蛍光体として硫化処理ZnS:Cu,Al、青色蛍光体として硫化処理ZnS:Ag,Clによって形成した蛍光膜3がある。蛍光膜、黒色導電材及びメタルバックの形成方法は実施例1と同様である。本発明による輝度維持率は実施例1と同様に良好であった。
<実施例8>Spindt電子源ディスプレイ装置その3
本発明のSpindt型電子源ディスプレイ装置を図9に示す。特に、フェースプレート2の内側には赤色蛍光体としてY2O3:Eu、緑色蛍光体としてY2SiO5:Tb、青色蛍光体として硫化処理ZnS:Ag,Alによって形成した蛍光膜3がある。蛍光膜、黒色導電材及びメタルバックの形成方法は実施例1と同様である。本発明による輝度維持率は実施例1と同様に良好であった。
<実施例9>カーボンナノチューブ電子源ディスプレイ装置その1
本発明のカーボンナノチューブ型電子源ディスプレイ装置の断面図を図10に示す。カーボンナノチューブ型電子源ディスプレイ装置23はフェースプレート2、カーボンナノチューブ電子源22、リアプレイト7で構成されており、カーボンナノチューブ型電子源は電極20、カーボンナノチューブ層21で形成されている。
特に、フェースプレート2の内側には赤色蛍光体として硫化処理Y2O2S:Eu、緑色蛍光体として硫化処理ZnS:Cu,Al、青色蛍光体として硫化処理ZnS:Ag,Alによって形成した蛍光膜3がある。蛍光膜、黒色導電材及びメタルバックの形成方法は実施例1と同様である。本発明による輝度維持率は実施例1と同様に良好であった。
<実施例10>カーボンナノチューブ電子源ディスプレイ装置その2
本発明のカーボンナノチューブ型電子源ディスプレイ装置を図10に示す。特に、フェースプレート2の内側には赤色蛍光体としてY2O3:Eu、緑色蛍光体として硫化処理ZnS:Cu,Al、青色蛍光体として硫化処理ZnS:Ag,Clによって形成した蛍光膜3がある。蛍光膜、黒色導電材及びメタルバックの形成方法は実施例1と同様である。本発明による輝度維持率は実施例1と同様に良好であった。
<実施例11>カーボンナノチューブ電子源ディスプレイ装置その3
本発明のカーボンナノチューブ型電子源ディスプレイ装置を図10に示す。特に、フェースプレート2の内側には赤色蛍光体としてY2O3:Eu、緑色蛍光体としてY2SiO5:Tb、青色蛍光体として硫化処理ZnS:Ag,Alによって形成した蛍光膜3がある。蛍光膜、黒色導電材及びメタルバックの形成方法は実施例1と同様である。本発明による輝度維持率は実施例1と同様に良好であった。
<実施例12>蛍光表示管その1
本発明の蛍光表示管の断面図を図11に示す。蛍光表示管31はフェースプレート2、フィラメント28、グリッド27、アノード30、リアプレイト7で構成されており、アノード30は絶縁被膜24、スルーホール25、アノード電極26、蛍光膜3で形成されている。
特に、蛍光体材料としては赤色蛍光体として硫化処理ZnCdS:Ag,Cl、緑色蛍光体として硫化処理ZnS:Cu,Al、青色蛍光体として硫化処理ZnS:Clによって形成した蛍光膜3がある。蛍光膜中には導電性物質としてIn2O3が混合されている。硫化処理によって表面欠陥が低減し、フィラメント汚染の原因となる蛍光体の硫黄の分解が抑えられた。本発明による輝度維持率は実施例1と同様に良好であった。
<実施例13>蛍光表示管その2
本発明の蛍光表示管を図11に示す。特に、蛍光体材料としては硫化処理ZnCdS:Ag,Cl、緑色蛍光体として硫化処理ZnS:Cu,Au,Al、青色蛍光体として硫化処理ZnS:Clによって形成した蛍光膜3がある。蛍光膜中には導電性物質としてIn2O3が混合されている。本発明による輝度維持率は実施例1と同様に良好であった。
<実施例14>蛍光表示管その3
本発明の蛍光表示管を図11に示す。特に、蛍光体材料としては赤色蛍光体として硫化処理ZnCdS:Ag,Cl、緑色蛍光体として硫化処理ZnS:Cu,Al、青色蛍光体としてZnGa2O4によって形成した蛍光膜3がある。蛍光膜中には導電性物質としてIn2O3が混合されている。本発明による輝度維持率は実施例1と同様に良好であった。
本発明のZnS:Ag,Al蛍光体の輝度維持率曲線を示すグラフ。 本発明のZnS:Ag,Al蛍光体の輝度維持率曲線を示すグラフ。 本発明のZnS:Ag,Al蛍光体の輝度維持率―加速電圧変化を示すグラフ。 本発明のZnS:Ag,Al蛍光体コアの輝度維持率曲線の解析結果を示すグラフ。 本発明のZnS:Ag,Al硫化処理蛍光体の輝度維持率曲線の解析結果を示すグラフ。 本発明のZnS:Ag,Al蛍光体コアの輝度維持率曲線の解析結果を示すグラフ。 本発明のZnS:Ag,Al硫化処理蛍光体の輝度維持率曲線の解析結果を示すグラフ。 本発明のMIM型電子源ディスプレイ装置の全体構造を示す断面模式図。 本発明のSpindt型電子源ディスプレイ装置の全体構造を示す断面模式図。 本発明のカーボンナノチューブ型電子源ディスプレイ装置の全体構造を示す断面模式図。 本発明の蛍光表示管の全体構造を示す断面模式図。
符号の説明
2…フェースプレート、3…蛍光膜、4…黒色導電材、7…リアプレイト、8…下部電極、9…絶縁層、10…上部電極、11…MIM型電子源、12…MIM型電子源ディスプレイ装置、13…陰極、14…抵抗膜、15…絶縁膜、16…ゲート、17…円錐型金属、18…FED型電子源、19…FED型電子源ディスプレイ装置、20…電極、21…カーボンナノチューブ層、22…カーボンナノチューブ型電子源、23…カーボンナノチューブ型電子源ディスプレイ装置、24…絶縁被膜、25…スルーホール、26…アノード電極、27…グリッド、28…フィラメント、29…透明導電膜、30…アノード、31…蛍光表示管。

Claims (5)

  1. 蛍光膜が形成されたフェースプレートと、前記蛍光膜に電子線を照射する手段とを備えた電界放出型ディスプレイ装置において、前記蛍光膜として、NiメッキされたCu基板上に蛍光体を塗布し、これを真空チャンバー内にセットし、試料温度を200℃とし、真空チャンバーに取り付けられた電子銃より照射する電子線の条件を、照射電流が100μA、照射面積が8×8mm、NTSCテレビスキャン方式で照射時間が60分間、初期輝度に対して測定した輝度維持率(60分後の輝度/初期輝度)について、加速電圧3kVの輝度維持率A(%)、加速電圧5kVの輝度維持率B(%)である時の輝度維持率の劣化率β(%)を、β=B−Aと定義した時、β≦5%である蛍光膜を用いたことを特徴とする画像表示装置。
  2. 蛍光膜が形成されたフェースプレートと、前記蛍光膜に電子線を照射する手段とを備えた電界放出型ディスプレイ装置において、前記蛍光膜として、NiメッキされたCu基板上に蛍光体を塗布し、これを真空チャンバー内にセットし、試料温度を200℃とし、真空チャンバーに取り付けられた電子銃より照射する電子線の条件を、照射電流が100μA、照射面積が8×8mm、NTSCテレビスキャン方式で照射時間が60分間、初期輝度に対する輝度維持率(60分後の輝度/初期輝度)を測定した輝度維持率曲線について、ダブルイクスポーネンシャルの式[F(x)=C(0)+C(1)exp(-C(2)x)+C(3)exp(-C(4)x)、ただしC(2)≦C(4)]を用いてフィッティング計算した時の輝度劣化の第一成分[C(1)exp(-C(2)x)]の傾きC(2)がC(2)≦0.00020である蛍光膜を用いたことを特徴とする画像表示装置。
  3. 蛍光膜が形成されたフェースプレートと、前記蛍光膜に電子線を照射する手段とを備えた電界放出型ディスプレイ装置において、前記蛍光膜として、NiメッキされたCu基板上に蛍光体を塗布し、これを真空チャンバー内にセットし、試料温度を200℃とし、真空チャンバーに取り付けられた電子銃より照射する電子線の条件を、照射電流が100μA、照射面積が8×8mm、NTSCテレビスキャン方式で照射時間が60分間、初期輝度に対する輝度維持率(60分後の輝度/初期輝度)を測定した輝度維持率曲線について、ダブルイクスポーネンシャルの式[F(x)=C(0)+C(1)exp(-C(2)x)+C(3)exp(-C(4)x)、ただしC(2)≦C(4)]を用いてフィッティング計算した時の輝度劣化の第二成分[C(3)exp(-C(4)x)]の傾きC(4)がC(4)≦0.00300である蛍光膜を用いたことを特徴とする画像表示装置。
  4. 蛍光膜が形成されたフェースプレートと、前記蛍光膜に電子線を照射する手段とを備えた電界放出型ディスプレイ装置において、前記蛍光膜として、NiメッキされたCu基板上に蛍光体を塗布し、これを真空チャンバー内にセットし、試料温度を200℃とし、真空チャンバーに取り付けられた電子銃より照射する電子線の条件を、照射電流が100μA、照射面積が8×8mm、NTSCテレビスキャン方式で照射時間が60分間、初期輝度に対する輝度維持率(60分後の輝度/初期輝度)を測定した輝度維持率曲線について、ダブルイクスポーネンシャルの式[F(x)=C(0)+C(1)exp(-C(2)x)+C(3)exp(-C(4)x)、ただしC(2)≦C(4)]を用いてフィッティング計算した時の輝度劣化の第二成分[C(3)exp(-C(4)x)]の大きさC(3)がC(3)≦6.0である蛍光膜を用いたことを特徴とする画像表示装置。
  5. 蛍光膜が形成されたフェースプレートと、前記蛍光膜に電子線を照射する手段とを備えた電界放出型ディスプレイ装置であって、前記蛍光膜を構成する蛍光体は硫化物系蛍光体を含み、前記硫化物蛍光体は、硫黄を含む雰囲気中で処理温度100〜600℃でアニールすることにより硫黄欠陥濃度を低減したものであることを特徴とする画像表示装置。
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