ディジタルコンテンツが通信ネットワーク上で販売される場合には、ディジタルコンテンツの販売期間の長短に関わらず、ディジタルコンテンツの販売が開始された直後に購入希望者からのコンテンツ販売システムに対するアクセスが最も集中し、時間が経過するに従って購入希望者からの単位時間あたりのアクセス数が徐々に減少しているという傾向がある。
従って、仮に、販売開始直後の購入集中が落ち着いた平常期間に合わせてコンテンツ販売システムの規模を設計すると、販売開始直後の購入集中期間のアクセス集中に耐えられず、システムがダウンして販売そのものが停止してしまう可能性がある。
また、販売開始直後のアクセス集中にも対応可能な大規模な構成のコンテンツ販売システムを構築すると、販売開始直後の購入集中期間が経過したあとは、販売数が減少していくため能力過多となってしまい、システムの運用効率が悪くなってしまうおそれがある。
上記のように、従来のコンテンツ販売システムでは、販売開始直後の購入集中期間に対応できるように比較的大規模なサーバ装置を構築しておく必要があるため、システムの調達コストや運用コストが多大なものとなっていたという問題があった。
なお、特許文献1に記載されたシステムでは、販売数量が所定数に達したら販売価格を低下させるようにしているが、販売数量が所定数に達しなければ販売価格は初期設定のときのままとなるため、販売価格が低下されない可能性があり、販売開始直後のアクセス集中が抑制されることまでは期待できないため、上述した問題は依然として解消されていない。
本発明は、上述した問題を解消し、販売開始直後に発生するアクセス集中を抑制し、販売開始直後とその他の期間とのシステムの負荷の偏りを減少させ、システムの調達コストや運用コストを低減することができるようにすることを目的とする。
本発明によるコンテンツ販売システムは、ディジタルコンテンツの購入を希望する購入希望者が管理する購入者端末(例えば購入者端末10,11)からのコンテンツ購入要求を通信ネットワーク(例えばBBインターネット103)を介して受け付け、当該購入要求にもとづいてディジタルコンテンツを通信ネットワークを介して購入者端末に送信するコンテンツ販売システム(例えばディジタルコンテンツ販売システム100)であって、ディジタルコンテンツの販売価格を設定する価格設定手段(例えば価格設定サーバ15)と、購入要求に応じてディジタルコンテンツの購入に関わる課金関連処理(例えば、コンテンツ料金を直ちにあるいは後日徴収するために課金契約(売買契約)を締結させるための各種の処理)を含むコンテンツ購入処理(例えばステップS30)を実行する購入処理手段(例えば購入処理サーバ12)と、購入処理手段によるコンテンツ購入処理が完了していることを確認したことを条件に、ディジタルコンテンツを購入者端末に送信するコンテンツ送信手段(例えばコンテンツ配信装置102)とを備え、価格設定手段は、購入処理手段の稼働状況を確認する稼働状況確認手段(例えば、価格設定サーバ15におけるステップS12を実行する部分)と、稼働状況確認手段の確認結果にもとづいて、ディジタルコンテンツの販売価格の設定を変更する価格変更手段(例えば、価格設定サーバ15におけるステップS13を実行する部分)とを含むことを特徴とする。
上述した構成としたことで、購入処理手段の稼働状況に応じてディジタルコンテンツの販売価格の設定を変更することができ、購入処理手段の負荷が大きいときにディジタルコンテンツの販売価格を高く設定することができるため、販売開始直後などにシステムの能力を超えるアクセス集中が発生しそうになったときに、購入希望者に対してアクセスの延期を促すことができる。従って、販売開始直後とその他の期間とのシステムの負荷の偏りが減少されることが期待でき、システムの調達コストや運用コストを低減することができるようになる。
稼働状況確認手段が、購入処理手段における単位時間あたりのコンテンツ購入処理の実行回数(例えば基準回数に対する実行回数の達成率)によって購入処理手段の稼働状況を確認し(例えばステップS72)、価格変更手段が、実行回数があらかじめ定められた高稼働回数よりも多くなったときはディジタルコンテンツの販売価格を基準価格よりも高い価格に変更する(例えばステップS73)ように構成されていてもよい。
上述した構成としたことで、単位時間あたりのコンテンツ購入処理の実行回数により、購入処理手段の稼動状況を判定し、購入処理手段の負荷が大きいときにディジタルコンテンツの販売価格を高く設定し、販売開始直後などにシステムの能力を超えるアクセス集中が発生しそうになったときに購入希望者に対してアクセスの延期を促すことができる。
稼働状況確認手段が、購入処理手段の稼働率(例えば購入処理手段における制御手段(CPU)の使用率)によって購入処理手段の稼働状況を確認し(例えばステップS72)、価格変更手段が、稼働率があらかじめ定められた高稼働率よりも高くなったときはディジタルコンテンツの販売価格を基準価格よりも高い価格に変更する(例えばステップS72)ように構成されていてもよい。
上述した構成としたことで、購入処理手段の稼働率により、購入処理手段の稼動状況を判定し、購入処理手段の負荷が大きいときにディジタルコンテンツの販売価格を高く設定し、販売開始直後などにシステムの能力を超えるアクセス集中が発生しそうになったときに購入希望者に対してアクセスの延期を促すことができる。
稼働状況確認手段が、ディジタルコンテンツの販売開始時からの購入処理手段の稼働時間によって購入処理手段の稼働状況を確認し(例えばステップS82)、価格変更手段が、稼働時間があらかじめ定められた高稼働時間を経過するまでは、ディジタルコンテンツの販売価格として設定されている基準価格よりも高い価格を維持する(例えばステップS83)ように構成されていてもよい。
上述した構成としたことで、ディジタルコンテンツの販売開始時からの購入処理手段の稼働時間により、購入処理手段の稼動状況を判定し、購入処理手段の負荷が大きいときにディジタルコンテンツの販売価格を高く設定し、販売開始直後などにシステムの能力を超えるアクセス集中が発生すると予想される期間中には、購入希望者に対してアクセスの延期を促すことができる。
また、本発明によるコンテンツ販売システムは、ディジタルコンテンツの購入を希望する購入希望者が管理する購入者端末(例えば購入者端末10,11)からのコンテンツ購入要求を通信ネットワーク(例えばBBインターネット103)を介して受け付け、当該購入要求にもとづいてディジタルコンテンツを通信ネットワークを介して購入者端末に送信するコンテンツ販売システム(例えばディジタルコンテンツ販売システム200)であって、ディジタルコンテンツの販売価格を設定する価格設定手段(例えば価格設定サーバ21)と、購入要求に応じてディジタルコンテンツの購入に関わる課金関連処理(例えば、コンテンツ料金を直ちにあるいは後日徴収するために課金契約(売買契約)を締結させるための各種の処理)を含むコンテンツ購入処理(例えばステップS30)を実行する購入処理手段(例えば購入処理サーバ12)と、購入処理手段によるコンテンツ購入処理が完了していることを確認したことを条件に、ディジタルコンテンツを購入者端末に送信するコンテンツ送信手段(例えばコンテンツ配信装置202)とを備え、価格設定手段は、コンテンツ送信手段の稼働状況を確認する稼働状況確認手段(例えば、価格設定サーバ21におけるステップS42を実行する部分)と、稼働状況確認手段の確認結果にもとづいて、ディジタルコンテンツの販売価格の設定を変更する価格変更手段(例えば、価格設定サーバ21におけるステップS43を実行する部分)とを含むことを特徴とする。
上述した構成としたことで、コンテンツ送信手段の稼働状況に応じてディジタルコンテンツの販売価格の設定を変更することができ、コンテンツ送信手段の負荷が大きいときにディジタルコンテンツの販売価格を高く設定することができるため、販売開始直後などにアクセス集中が発生しそうになったときに購入希望者に対してアクセスの延期を促すことができる。従って、販売開始直後とその他の期間とのシステムの負荷の偏りが減少されることが期待でき、システムの調達コストや運用コストを低減することができるようになる。
コンテンツ送信手段は、ディジタルコンテンツを送信する複数のコンテンツ送信サーバ(例えば配信サーバ24,25,26)と、複数のコンテンツ送信サーバのうちの何れか1つをディジタルコンテンツを購入者端末に送信するコンテンツ送信サーバとして選択する送信サーバ選択手段(例えば負荷分散装置22)とを含み、送信サーバ選択手段は、複数のコンテンツ送信サーバによってディジタルコンテンツがそれぞれ送信される複数の通信路(例えば通信路27,28,29)の通信量を監視する通信量監視手段(例えば負荷分散装置22における各通信路27,28,29の通信量を確認する処理を実行する部分)を含み、通信量監視手段の監視結果にもとづいて、通信量が最も少ない通信路をディジタルコンテンツの送信に使用しているコンテンツ送信サーバを、ディジタルコンテンツを購入者端末に送信するコンテンツ送信サーバとして選択し、稼働状況確認手段は、通信量監視手段の監視結果によって複数のコンテンツ送信サーバの稼働状況を確認し(例えばステップS42)、価格変更手段は、監視結果があらかじめ定められた高通信量よりも多くなったときはディジタルコンテンツの販売価格を基準価格よりも高い価格に変更する(例えばステップS43)ように構成されていてもよい。
上述した構成としたことで、コンテンツ送信手段がディジタルコンテンツを送信する通信路の通信量により、コンテンツ送信手段の稼動状況を判定し、コンテンツ送信手段の負荷が大きいときにディジタルコンテンツの販売価格を高く設定し、販売開始直後などにシステムの能力を超えるアクセス集中が発生しそうになったときに購入希望者に対してアクセスの延期を促すことができる。
コンテンツ送信手段は、ディジタルコンテンツを送信する複数のコンテンツ送信サーバ(例えば配信サーバ24,25,26)と、複数のコンテンツ送信サーバのうちの何れか1つをディジタルコンテンツを購入者端末に送信するコンテンツ送信サーバとして選択する送信サーバ選択手段(例えば負荷分散装置22)とを含み、送信サーバ選択手段は、複数のコンテンツ送信サーバそれぞれの稼働率を監視する稼働率監視手段(例えば負荷分散装置22における各配信サーバ24,25,26のCPU使用率を算出する処理を実行する部分)を含み、稼働率監視手段の監視結果にもとづいて、稼働率が最も低いコンテンツ送信サーバを、ディジタルコンテンツを購入者端末に送信するコンテンツ送信サーバとして選択し、稼働状況確認手段は、稼働率監視手段の監視結果によって複数のコンテンツ送信サーバの稼働状況を確認し(例えばステップS42)、価格変更手段は、稼働率があらかじめ定められた高稼働率よりも高くなったときはディジタルコンテンツの販売価格を基準価格よりも高い価格に変更する(例えばステップS43)ように構成されていてもよい。
上述した構成としたことで、コンテンツ送信手段の稼働率により、コンテンツ送信手段の稼動状況を判定し、コンテンツ送信手段の負荷が大きいときにディジタルコンテンツの販売価格を高く設定し、販売開始直後などにシステムの能力を超えるアクセス集中が発生しそうになったときに購入希望者に対してアクセスの延期を促すことができる。
購入処理手段によるコンテンツ購入処理が完了したときに、その旨を示すライセンスを発行して通信ネットワークを介して購入者端末に提供するライセンス提供手段(例えば、購入処理サーバ12におけるステップS30にてライセンスを発行して送信する処理を実行する部分)と、購入者端末から通信ネットワークを介してライセンスを受信し、受信した当該ライセンスにもとづくライセンス認証を行なうライセンス認証手段(例えばユーザ認証装置16)とを備え、コンテンツ送信手段は、ライセンス認証手段からライセンス認証結果によってコンテンツ購入処理が完了していることを確認する(例えばステップS56)ように構成されていてもよい。
上述した構成としたことで、ディジタルコンテンツの購入を希望する購入希望者が、ディジタルコンテンツを購入したあと、都合の良い任意の時期にディジタルコンテンツを取得することができるようになる。
また、本発明によるコンテンツ販売システムは、ディジタルコンテンツの購入を希望する購入希望者が管理する購入者端末(例えば購入者端末10,11)からのコンテンツ購入要求を通信ネットワーク(例えばBBインターネット103)を介して受け付け、当該購入要求にもとづいてディジタルコンテンツを通信ネットワークを介して購入者端末に送信するコンテンツ販売システム(例えばディジタルコンテンツ販売システム200)であって、ディジタルコンテンツの販売を開始するときに当該ディジタルコンテンツの基本価格を設定する価格設定手段(例えば価格設定サーバ21、特にステップS51を実行する部分)と、購入要求に応じてディジタルコンテンツの購入に関わる課金関連処理(例えば、コンテンツ送信時に金額が確定したあとコンテンツ料金を徴収するために課金契約(売買契約)を締結させるための各種の処理)を含むコンテンツ購入処理を実行する購入処理手段と、購入処理手段によるコンテンツ購入処理が完了したときに、その旨を示すライセンスを発行して通信ネットワークを介して購入者端末に提供するライセンス提供手段(例えば、購入処理サーバ12におけるステップS30にてライセンスを発行して送信する処理を実行する部分)と、購入者端末から通信ネットワークを介してライセンスを受信し、受信した当該ライセンスにもとづくライセンス認証を行なうライセンス認証手段(例えばユーザ認証装置23)と、ライセンス認証手段からライセンス認証結果によって購入処理手段によるコンテンツ購入処理が完了していることを確認したことを条件に、基本価格に加算される追加料金を通信ネットワークを介して購入者端末に通知する追加料金通知手段(例えば、購入処理サーバ12におけるステップS57,S59を実行する部分)と、追加料金が通知された購入者端末から購入決定を示す購入決定通知(例えばステップS60の受取決定通知)を通信ネットワークを介して受信したことに応じて、ディジタルコンテンツを購入者端末に送信するコンテンツ送信手段(例えばコンテンツ配信装置202)とを備え、価格設定手段は、コンテンツ送信手段の稼働状況を確認する稼働状況確認手段と(例えば価格設定サーバ21におけるステップS53を実行する部分)、稼働状況確認手段の確認結果にもとづいて、追加料金の設定を変更する追加料金変更手段(例えば価格設定サーバ21におけるステップS54を実行する部分)とを含むことを特徴とする。
上述した構成としたことで、コンテンツ送信手段の稼働状況に応じてディジタルコンテンツの追加料金の設定を変更することができ、コンテンツ送信手段の負荷が大きいときにディジタルコンテンツの追加料金を高く設定することができるため、購入希望者の都合のよいタイミングで購入したコンテンツが受け取られる場合に、販売開始直後などにおいてアクセス集中が発生しそうになったときには、購入希望者に対してコンテンツの受け取りの延期を促すことができる。従って、販売開始直後とその他の期間とのシステムの負荷の偏りが減少されることが期待でき、システムの調達コストや運用コストを低減することができるようになる。
また、本発明によるコンテンツ販売方法は、ディジタルコンテンツの購入を希望する購入希望者が管理する購入者端末(例えば購入者端末10,11)からのコンテンツ購入要求を通信ネットワーク(例えばBBインターネット103)を介して受け付け、当該購入要求にもとづいてディジタルコンテンツを通信ネットワークを介して購入者端末に送信するコンテンツ販売方法であって、ディジタルコンテンツの販売価格を設定する価格設定処理を実行するステップ(例えばステップS11)と、購入要求に応じてディジタルコンテンツの購入に関わる課金関連処理を含むコンテンツ購入処理を実行するステップ(例えばステップS30)と、コンテンツ購入処理が完了していることを確認したことを条件に、ディジタルコンテンツを購入者端末に送信するステップ(例えばステップS32のアクセスに応じてディジタルコンテンツを送信する処理)とを含み、価格設定処理は、コンテンツ購入処理の実行状況を確認するステップ(例えばステップS12)と、実行状況の確認結果にもとづいて、ディジタルコンテンツの販売価格の設定を変更するステップ(例えばステップS13)とを含むことを特徴とする。
上述した構成としたことで、コンテンツ購入処理の実行状況に応じてディジタルコンテンツの販売価格の設定を変更することができ、コンテンツ購入処理の処理負荷が大きいときにディジタルコンテンツの販売価格を高く設定することができるため、販売開始直後などにシステムの能力を超えるアクセス集中が発生しそうになったときに、購入希望者に対してアクセスの延期を促すことができる。従って、販売開始直後とその他の期間とのシステムの負荷の偏りが減少されることが期待でき、システムの調達コストや運用コストを低減することができるようになる。
コンテンツ購入処理の実行状況は、例えば、単位時間あたりのコンテンツ購入処理の実行回数、または、コンテンツ購入処理の実行率によって確認する(例えばステップS72)。
また、本発明によるコンテンツ販売方法は、ディジタルコンテンツの購入を希望する購入希望者が管理する購入者端末(例えば購入者端末10,11)からのコンテンツ購入要求を通信ネットワーク(例えばBBインターネット103)を介して受け付け、当該購入要求にもとづいてディジタルコンテンツを通信ネットワークを介して購入者端末に送信するコンテンツ販売方法であって、ディジタルコンテンツの販売価格を設定するステップ(例えばステップS41)と、購入要求に応じてディジタルコンテンツの購入に関わる課金関連処理を含むコンテンツ購入処理を実行するステップ(例えばステップS30)と、コンテンツ購入処理が完了していることを確認したことを条件に、ディジタルコンテンツを購入者端末に送信するコンテンツ送信処理を実行するステップ(例えばステップS32のアクセスに応じてディジタルコンテンツを送信する処理)とを含み、価格設定処理は、コンテンツ送信処理の実行状況を確認するステップ(例えばステップS42)と、実行状況の確認結果にもとづいて、ディジタルコンテンツの販売価格の設定を変更するステップ(例えばステップS43)とを含むことを特徴とする。
上述した構成としたことで、コンテンツ送信処理の実行状況に応じてディジタルコンテンツの販売価格の設定を変更することができ、コンテンツ送信処理の処理負荷が大きいときにディジタルコンテンツの販売価格を高く設定することができるため、販売開始直後などにアクセス集中が発生しそうになったときに購入希望者に対してアクセスの延期を促すことができる。従って、販売開始直後とその他の期間とのシステムの負荷の偏りが減少されることが期待でき、システムの調達コストや運用コストを低減することができるようになる。
また、本発明によるコンテンツ販売方法は、ディジタルコンテンツの購入を希望する購入希望者が管理する購入者端末(例えば購入者端末10,11)からのコンテンツ購入要求を通信ネットワーク(例えばBBインターネット103)を介して受け付け、当該購入要求にもとづいてディジタルコンテンツを通信ネットワークを介して購入者端末に送信するコンテンツ販売方法であって、ディジタルコンテンツの販売を開始するときに当該ディジタルコンテンツの基本価格を設定する価格設定処理を実行するステップ(例えばステップS51)と、購入要求に応じてディジタルコンテンツの購入に関わる課金関連処理を含むコンテンツ購入処理を実行するステップ(例えばステップS30)と、コンテンツ購入処理が完了したときに、その旨を示すライセンスを発行して通信ネットワークを介して購入者端末に提供するステップ(例えばステップS30)と、購入者端末から通信ネットワークを介してライセンスを受信し(例えばステップS55にて送信されたライセンスを受信する)、受信した当該ライセンスにもとづくライセンス認証を行なうステップ(例えばステップS56)と、ライセンス認証結果によって購入処理手段によるコンテンツ購入処理が完了していることを確認したことを条件に、基本価格に加算される追加料金を通信ネットワークを介して購入者端末に通知するステップ(例えばステップS59)と、追加料金が通知された購入者端末から購入決定を示す購入決定通知を通信ネットワークを介して受信したことに応じて、ディジタルコンテンツを購入者端末に送信するコンテンツ送信処理を実行するステップ(例えばステップS63)とを含み、価格設定処理は、コンテンツ送信処理の実行状況を確認するステップ(例えばステップS53)と、実行状況の確認結果にもとづいて、追加料金の設定を変更するステップ(例えばステップS54)とを含むことを特徴とする。
上述した構成としたことで、コンテンツ送信処理の実行状況に応じてディジタルコンテンツの追加料金の設定を変更することができ、コンテンツ送信処理の処理負荷が大きいときにディジタルコンテンツの追加料金を高く設定することができるため、購入希望者の都合のよいタイミングで購入したコンテンツが受け取られる場合に、販売開始直後などにおいてアクセス集中が発生しそうになったときには、購入希望者に対してコンテンツの受け取りの延期を促すことができる。従って、販売開始直後とその他の期間とのシステムの負荷の偏りが減少されることが期待でき、システムの調達コストや運用コストを低減することができるようになる。
また、本発明によるコンテンツ販売プログラムは、ディジタルコンテンツの購入を希望する購入希望者が管理する購入者端末(例えば購入者端末10,11)からのコンテンツ購入要求を通信ネットワーク(例えばBBインターネット103)を介して受け付けさせ、当該購入要求にもとづいてディジタルコンテンツを通信ネットワークを介して購入者端末に対して送信させるためのコンテンツ販売プログラムであって、コンピュータ(例えばディジタルコンテンツ販売システム100)に、ディジタルコンテンツの販売価格を設定する価格設定処理を実行するステップ(例えばステップS11)と、購入要求に応じてディジタルコンテンツの購入に関わる課金関連処理を含むコンテンツ購入処理を実行するステップ(例えばステップS30)と、コンテンツ購入処理が完了していることを確認したことを条件に、ディジタルコンテンツを購入者端末に送信するステップ(例えばステップS32のアクセスに応じてディジタルコンテンツを送信する処理)とを実行させ、価格設定処理は、コンテンツ購入処理の実行状況を確認するステップ(例えばステップS12)と、実行状況の確認結果にもとづいて、ディジタルコンテンツの販売価格の設定を変更するステップ(例えばステップS13)とを含むことを特徴とする。
上述した構成としたことで、コンピュータに、コンテンツ購入処理の実行状況に応じてディジタルコンテンツの販売価格の設定を変更させることができ、コンテンツ購入処理の処理負荷が大きいときにディジタルコンテンツの販売価格を高く設定させることができるため、販売開始直後などにコンピュータの能力を超えるアクセス集中が発生しそうになったときに、購入希望者に対してアクセスの延期を促させることができる。従って、販売開始直後とその他の期間とのコンピュータの負荷の偏りが減少されることが期待でき、コンピュータを備えるシステムの調達コストや運用コストを低減することができるようになる。
例えば、単位時間あたりのコンテンツ購入処理の実行回数、または、コンテンツ購入処理の実行率によって、コンピュータに、コンテンツ購入処理の実行状況を確認させるように構成されていてもよい。
また、本発明によるコンテンツ販売プログラムは、ディジタルコンテンツの購入を希望する購入希望者が管理する購入者端末(例えば購入者端末10,11)からのコンテンツ購入要求を通信ネットワーク(例えばBBインターネット103)を介して受け付けさせ、当該購入要求にもとづいてディジタルコンテンツを通信ネットワークを介して購入者端末に送信させるコンテンツ販売プログラムであって、コンピュータ(例えばディジタルコンテンツ販売システム200)に、ディジタルコンテンツの販売価格を設定するステップ(例えばステップS41)と、購入要求に応じてディジタルコンテンツの購入に関わる課金関連処理を含むコンテンツ購入処理を実行するステップ(例えばステップS30)と、コンテンツ購入処理が完了していることを確認したことを条件に、ディジタルコンテンツを購入者端末に送信するコンテンツ送信処理を実行するステップ(例えばステップS32のアクセスに応じてディジタルコンテンツを送信する処理)とを実行させ、価格設定処理は、コンテンツ送信処理の実行状況を確認するステップ(例えばステップS42)と、実行状況の確認結果にもとづいて、ディジタルコンテンツの販売価格の設定を変更するステップ(例えばステップS43)とを含むことを特徴とする。
上述した構成としたことで、コンピュータに、コンテンツ送信処理の実行状況に応じてディジタルコンテンツの販売価格の設定を変更させることができ、コンテンツ送信処理の処理負荷が大きいときにディジタルコンテンツの販売価格を高く設定させることができるため、販売開始直後などにコンピュータの能力を超えるアクセス集中が発生しそうになったときに、購入希望者に対してアクセスの延期を促させることができる。従って、販売開始直後とその他の期間とのコンピュータの負荷の偏りが減少されることが期待でき、コンピュータを備えるシステムの調達コストや運用コストを低減することができるようになる。
さらに、本発明によるコンテンツ販売プログラムは、ディジタルコンテンツの購入を希望する購入希望者が管理する購入者端末(例えば購入者端末10,11)からのコンテンツ購入要求を通信ネットワーク(例えばBBインターネット103)を介して受け付けさせ、当該購入要求にもとづいてディジタルコンテンツを通信ネットワークを介して購入者端末に送信させるコンテンツ販売プログラムであって、コンピュータ(例えばディジタルコンテンツ販売システム200)に、ディジタルコンテンツの販売を開始するときに当該ディジタルコンテンツの基本価格を設定する価格設定処理を実行するステップ(例えばステップS51)と、購入要求に応じてディジタルコンテンツの購入に関わる課金関連処理を含むコンテンツ購入処理を実行するステップ(例えばステップS30)と、コンテンツ購入処理が完了したときに、その旨を示すライセンスを発行して通信ネットワークを介して購入者端末に提供するステップ(例えばステップS30)と、購入者端末から通信ネットワークを介してライセンスを受信し(例えばステップS55にて送信されたライセンスを受信する)、受信した当該ライセンスにもとづくライセンス認証を行なうステップ(例えばステップS56)と、ライセンス認証結果によって購入処理手段によるコンテンツ購入処理が完了していることを確認したことを条件に、基本価格に加算される追加料金を通信ネットワークを介して購入者端末に通知するステップ(例えばステップS59)と、追加料金が通知された購入者端末から購入決定を示す購入決定通知を通信ネットワークを介して受信したことに応じて、ディジタルコンテンツを購入者端末に送信するコンテンツ送信処理を実行するステップ(例えばステップS63)とを実行させ、価格設定処理は、コンテンツ送信処理の実行状況を確認するステップ(例えばステップS53)と、実行状況の確認結果にもとづいて、追加料金の設定を変更するステップ(例えばステップS54)とを含むことを特徴とする。
上述した構成としたことで、コンピュータに、コンテンツ送信処理の実行状況に応じてディジタルコンテンツの追加料金の設定を変更させることができ、コンテンツ送信処理の処理負荷が大きいときにディジタルコンテンツの追加料金を高く設定させることができるため、購入希望者の都合のよいタイミングで購入したコンテンツが受け取られる場合に、販売開始直後などにおいてアクセス集中が発生しそうになったときには、購入希望者に対してコンテンツの受け取りの延期を促させることができる。従って、販売開始直後とその他の期間とのシステムの負荷の偏りが減少されることが期待でき、システムの調達コストや運用コストを低減することができるようになる。
本発明によれば、購入処理手段の稼働状況に応じてディジタルコンテンツの販売価格の設定を変更することができ、購入処理手段の負荷が大きいときにディジタルコンテンツの販売価格を高く設定することができるため、販売開始直後などにアクセス集中が発生しそうになったときに購入希望者に対してアクセスの延期を促すことができる。従って、販売開始直後とその他の期間とのシステムの負荷の偏りが減少されることが期待でき、システムの調達コストや運用コストを低減することができるようになる。
また、本発明によれば、コンテンツ送信手段の稼働状況に応じてディジタルコンテンツの販売価格の設定を変更することができ、コンテンツ送信手段の負荷が大きいときにディジタルコンテンツの販売価格を高く設定することができるため、販売開始直後などにアクセス集中が発生しそうになったときに購入希望者に対してアクセスの延期を促すことができる。従って、販売開始直後とその他の期間とのシステムの負荷の偏りが減少されることが期待でき、システムの調達コストや運用コストを低減することができるようになる。
さらに、本発明によれば、コンテンツ送信手段の稼働状況に応じてディジタルコンテンツの追加料金の設定を変更することができ、コンテンツ送信手段の負荷が大きいときにディジタルコンテンツの追加料金を高く設定することができるため、購入希望者の都合のよいタイミングで購入したコンテンツが受け取られる場合に、販売開始直後などにおいてアクセス集中が発生しそうになったときには、購入希望者に対してコンテンツの受け取りの延期を促すことができる。従って、販売開始直後とその他の期間とのシステムの負荷の偏りが減少されることが期待でき、システムの調達コストや運用コストを低減することができるようになる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるディジタルコンテンツ販売システム100の構成の例を示すブロック図である。
図1に示すように、ディジタルコンテンツ販売システム100は、ディジタルコンテンツの購入者に対する課金処理などを実行する課金処理装置101と、購入者に対してディジタルコンテンツを配信する処理などを実行するコンテンツ配信装置102とを含む。ディジタルコンテンツ販売システム100は、ブロードバンドインターネット(以下、「BBインターネット」という)103を介して複数の購入者端末10,11に接続されている。
図1に示すように、課金処理装置101は、購入処理サーバ12と、ユーザ管理データベース(ユーザ管理DB)13と、コンテンツ価格データベース(コンテンツ価格DB)14と、価格設定サーバ15とを含む。
購入処理サーバ12は、例えば閲覧画面を提供することなどによって購入希望者に対して販売対象のディジタルコンテンツの紹介を行うWWW(World Wide Web)サーバや、ユーザ管理や購入手続きのための処理を実行するアプリケーションサーバによって構成される。
ユーザ管理DB13は、例えばハードディスク装置などの記憶媒体によって構成され、例えば本システム100のユーザとしてユーザ登録している登録ユーザに関する各種の情報(会員情報)が格納される。
コンテンツ価格DB14は、例えばハードディスク装置などの記憶媒体によって構成され、販売対象のディジタルコンテンツの設定価格などのディジタルコンテンツの価格に関する各種の情報が格納される。
価格設定サーバ15は、販売対象のディジタルコンテンツの価格設定に関する処理を実行するアプリケーションサーバによって構成される。
また、図1に示すように、コンテンツ配信装置102は、ユーザ認証装置16と、配信サーバ17とを含む。
ユーザ認証装置16は、例えばWWWサーバによって構成され、ユーザ管理DB13に格納されている会員情報を参照し、アクセスしてきた購入者端末(例えば購入者端末10)によって提示されたライセンスが正規のものであるか否かを確認し、正規のライセンスであればアクセスしてきた購入者端末のユーザを認証する処理を実行する。
なお、「ライセンス」は、ディジタルコンテンツの購入のために必要な処理(具体的には、後述するコンテンツ購入処理)が完了したことを示す証明書を意味し、購入のために必要な処理が完了したことでディジタルコンテンツのダウンロードが許可されたユーザに対して購入処理サーバ12によって付与される。
配信サーバ17は、ユーザ認証装置16によってライセンス認証されたことを条件にライセンス認証されたユーザが管理している購入者端末に向けて購入されたディジタルコンテンツを配信する処理を実行するアプリケーションサーバによって構成される。
なお、ディジタルコンテンツ販売システム100は、図示しない決済システムを備えている。この決済システムは、ユーザ管理DB13に接続され、ディジタルコンテンツの購入に関わる決済処理を、所定のタイミング(例えば、コンテンツ購入処理が終了して売買契約が成立したとき、購入対象のディジタルコンテンツを配信したあとなど)で実行する。ここでの決済システムによる決済処理については、例えば通信ネットワーク上で一般に行われている既存の決済処理が適用されるため、詳細な説明は省略する。
購入者端末10,11は、それぞれ、例えばパーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、携帯電話端末などの情報処理装置によって構成される。購入者端末10,11は、BBインターネット103にアクセスして各種の情報処理を行うためのソフトウェアおよびハードウェア上の環境(例えば、ブラウザ、プロバイダ契約)を備えている。
次に、本発明の第1の実施の形態におけるディジタルコンテンツ販売システム100の動作について説明する。図2は、ディジタルコンテンツ販売システム100が実行するディジタルコンテンツ販売処理と、購入者端末10が実行するディジタルコンテンツ購入処理とを含むディジタルコンテンツ提供処理の例を示すフローチャートである。
ここでは、購入希望者Yが購入者端末10を用いてディジタルコンテンツXを購入する場合を例に説明する。
この例では、価格設定サーバ15によって実行される価格変更処理(ステップS11〜ステップS12)はディジタルコンテンツ販売処理に含まれ、この価格変更処理によって、所定の変更条件が成立する毎に価格情報が更新される。
価格変更処理において、価格設定サーバ15は、ディジタルコンテンツXの販売を本システム100にて開始するときに、ディジタルコンテンツXの価格を示す価格情報の初期値として、販売を開始するディジタルコンテンツXの基準価格(例えば図3参照)を、コンテンツ価格DB14の価格情報に設定する(ステップS11)。
図3は、購入処理サーバ12の稼働状況と販売対象のディジタルコンテンツXの販売価格とが対応付けされている価格判定情報の例を示す説明図である。図3に示す価格判定情報は、例えば本システム100のシステム管理者(ディジタルコンテンツXの販売者)によってあらかじめ設定され、価格設定サーバ15が備える記憶媒体に格納されている。
価格判定情報は、購入処理サーバ12における複数段階の稼働状況に対応してそれぞれディジタルコンテンツXの販売価格が設定された情報である。
図3に示すように、本例では、稼働レベル1〜5の5段階の稼働状況に区分けされている。稼働レベル1が購入処理サーバ12の稼働率(単位時間あたりの稼働時間の割合)が最も低い状態であり、稼働レベルが上がっていくに従って購入処理サーバ12の稼働率が徐々に高い状態となり、稼働レベル5が購入処理サーバ12の稼働率が最も高い状態であることを意味する。また、設定されている複数の販売価格のうちの1つが基準価格(販売開始時に設定される価格)としてあらかじめ定められているものとする。
ディジタルコンテンツXの販売を開始したあとは、価格設定サーバ15は、購入処理サーバ12の稼働状況を例えば定期的に監視し、稼働状況(稼働レベル)が変化した場合には、変化後の稼働状況に応じてディジタルコンテンツXの価格を見直す(ステップS12)。
ディジタルコンテンツXの価格を見直した場合には、価格設定サーバ15は、見直した価格をコンテンツ価格DB14の価格情報に設定(再設定)し、ディジタルコンテンツXの価格情報を更新する(ステップS13)。
上記のような価格変更処理によって随時更新される価格情報を用いて、以下に説明するディジタルコンテンツ提供処理が実行される。
ディジタルコンテンツ提供処理において、購入者端末10は、購入希望者Yの操作に応じて、購入処理サーバ12にアクセスし、ディジタルコンテンツXの購入要求を行うための画面を取得して、自己が備える図示しない表示装置の表示画面上に表示する。具体的には、例えば、販売対象となっているディジタルコンテンツXに関する情報(例えばディジタルコンテンツXの説明)が表示される画面を、購入処理サーバ12からBBインターネット103を介して取得し、取得した画面を表示する。
そして、購入希望者YによってディジタルコンテンツXを購入希望することが決定され、その旨を示す操作(例えば購入要求ボタンの押下)がなされると、購入者端末10は、購入処理サーバ12に対して購入要求情報を送信する(ステップS21)。購入要求情報は、ディジタルコンテンツXの購入を希望する旨を示す情報を含む。
購入希望情報を受信すると、購入処理サーバ12は、コンテンツ価格DB14の格納情報を確認し、購入希望者Yが購入希望しているディジタルコンテンツXの価格を検索し(ステップS22)、ディジタルコンテンツXの価格を示す価格情報を、コンテンツ価格DB14からの回答として取得する(ステップS23)。
コンテンツ価格DB14から価格情報を取得する(読み出す)と、購入処理サーバ12は、価格情報を含む購入ページ(購入するか否かの最終確認を行うための画面)を作成し、作成した購入ページを購入者端末10に向けて送信する(ステップS24)。
購入者端末10は、購入処理サーバ12からの購入ページを受信し、受信した購入ページを表示する。購入希望者Yは、購入ページにて表示されているディジタルコンテンツXの価格を確認し、その価格に納得すれば購入の決定を意味する購入者端末10の操作(例えば購入ページに設けられている購入決定ボタンの押下)を行う。
購入希望者Yによって購入決定を意味する操作がさなれると、購入者端末10は、ディジタルコンテンツXの購入を決定したことを示す購入決定通知を購入処理サーバ12に向けて送信する(ステップS25)。
購入者端末10からの購入決定通知を受けると、購入処理サーバ12は、ユーザ管理DB13に対して会員情報の参照要求を行い(ステップS26)、ユーザ管理DB13からの回答として会員情報を取得する(ステップS27)。
会員情報を取得すると、購入処理サーバ12は、取得した会員情報に購入希望者Yに関する会員情報が含まれているか検索し、購入希望者Yがユーザ管理DB13に登録済の会員であるか否か確認する(ステップS28)。
登録済でなければ、購入処理サーバ12は、購入希望者Yが本システム100でディジタルコンテンツを新規に購入するユーザであると判断し、図示しない新規会員登録処理を起動して、購入希望者Yの会員登録に必要な情報を購入者端末10から取得してユーザ管理DB13に送信し、購入希望者Yに関する会員情報をユーザ管理DB13に新規登録する(ステップS29)。
「会員情報」は、会員を特定するための情報(氏名、電子メールアドレスなど)の他、例えば、購入済のディジタルコンテンツを示す情報、購入済のディジタルコンテンツのライセンス情報、クレジットカード番号などの決済情報、ディジタルコンテンツの購入履歴情報などの会員に関する各種の情報を含む。なお、新規登録の際には、会員を特定するための情報や決済情報などの会員登録に必要な情報のみが登録される。
ステップS28にて登録済みと判断すると、または、ステップS28にて未登録と判断したあと新規登録を行うと、購入処理サーバ12は、ディジタルコンテンツXの購入手続きを実行するためのコンテンツ購入処理を実行するとともに、コンテンツ購入処理が完了したあとにライセンスの発行処理を実行し、処理結果を購入者端末10およびユーザ管理DB13に送信する(ステップS30)。
処理結果を購入者端末10に送信することで、購入処理サーバ12は、購入希望者Yに処理結果を通知するとともにライセンスを付与する。また、処理結果をユーザ管理DB13に送信することで、購入処理サーバ12は、処理結果にもとづいて、ユーザ管理DB13に会員情報を更新させる(ステップS31)。
コンテンツ購入処理は、ユーザによるディジタルコンテンツの購入手続を完了(売買契約を締結)させるための処理であって、課金処理などの各種の処理を含む。なお、本例では、コンテンツ購入処理に、会員情報を更新(例えば、購入済コンテンツ情報の追加など)させるための処理が含まれる。
購入処理サーバ12からラインセンスが発行され、BBインターネット103を介して受信すると、購入者端末10は、受信したライセンスを自己が備える記憶媒体に保持する。
そして、購入者端末10は、購入希望者Yの操作に応じて、コンテンツ配信装置102のユーザ認証装置16にアクセスし、保持しているライセンスを提示すると、ユーザ認証装置16によってライセンス認証が行われる。正常に認証されると、配信サーバ17から、購入したコンテンツのデータが購入者端末10に向けて送信される。このようにして、購入者端末10がコンテンツを受け取る。
以上に説明したように、第1の実施の形態では、購入処理サーバ12の稼働状況の変化に応じてディジタルコンテンツの価格を変更する構成としているため、購入処理サーバ12の負荷を平準化することができ、購入処理サーバ12の負荷に時間的な偏りが生じてしまい負荷が過大となることを回避することができる。
すなわち、購入処理サーバ12の負荷が大きくなって稼働レベルが高くなったときに、ディジタルコンテンツの価格を高い価格に変更し、ユーザに対して購入時期の変更を促す構成としているので、購入処理サーバ12の負荷が過大な状態となることを回避することができるのである。
従って、販売開始直後の購入集中を緩和させることができ、コンテンツ販売システム100の規模を縮小することができる。また、購入処理サーバ12の負荷が大きいときにはユーザに対して購入時期の変更を促すので、各ユーザの購入タイミングを分散させることができ、一部のユーザの購入時期を販売開始直後から平常期間(販売開始直後を過ぎたあとの期間)に移行させることができるので、コンテンツ販売システム100の運用効率を向上させることができる。
実施の形態2.
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図4は、本発明の第2の実施の形態におけるディジタルコンテンツ販売システム200の構成の例を示すブロック図である。なお、以下の説明において、上述した図1に示したディジタルコンテンツ販売システム100と同様の構成となす部分については、同一の符号を付与してその詳細な説明は省略する。
図4に示すように、ディジタルコンテンツ販売システム200は、ディジタルコンテンツの購入者に対する課金処理などを実行する課金処理装置201と、購入者に対してディジタルコンテンツを配信する処理などを実行するコンテンツ配信装置202とを含む。ディジタルコンテンツ販売システム200は、BBインターネット103を介して複数の購入者端末10,11に接続されている。
図4に示すように、コンテンツ配信装置202は、負荷分散装置22と、ユーザ認証装置23と、複数の配信サーバ24,25,26とを含む。
負荷分散装置22と各配信サーバ24,25,26とは、それぞれ、通信路27,28,29によって接続されている。また、負荷分散装置22と各配信サーバ24,25,26との間に、ユーザ認証装置23が配されている。
負荷分散装置22は、例えばWWWサーバによって構成され、アクセスしてきた購入者端末(例えば購入者端末10)によって提示されたライセンスを、ユーザ認証装置23に送信する処理を行う。
また、負荷分散装置22は、ユーザ認証装置23によって購入者端末のユーザが認証されると、各配信サーバ24,25,26のCPU使用率や各通信路27,28,29の通信量(通信トラフィック)を観測し、その観測結果に応じて、複数の配信サーバ24,25,26からディジタルコンテンツの配信処理を実行するサーバを1つ選択する処理を行う。
ユーザ認証装置23は、例えばWWWサーバによって構成され、ユーザ管理DB13に格納されている会員情報を参照し、アクセスしてきた購入者端末(例えば購入者端末10)によって提示され、負荷分散装置22を介して受信したライセンスが正規のものであるか否かを確認し、正規のライセンスであればアクセスしてきた購入者端末のユーザを認証する処理を実行する。
各配信サーバ24,25,26は、それぞれ、負荷分散装置22によって使用サーバに選択されると、ユーザ認証装置23によって認証されたユーザが操作している購入者端末に向けて、ユーザによって購入されたディジタルコンテンツを配信する処理を実行するアプリケーションサーバによって構成される。
図4に示すように、課金処理装置101は、購入処理サーバ12と、ユーザ管理DB13と、コンテンツ価格DB14と、価格設定サーバ21とを含む。
価格設定サーバ21は、販売対象のディジタルコンテンツの価格設定に関する処理を実行するアプリケーションサーバによって構成される。
この実施の形態では、価格設定サーバ21が、コンテンツ配信装置202の稼働状況に応じてコンテンツの価格を見直す点で、上述した第1の実施の形態と異なる。
価格設定サーバ21は、負荷分散装置22と同様に配信サーバ24,25,26のCPU使用率や各通信路27,28,29の通信量を観測し、その観測結果によってコンテンツ配信装置202の稼働状況を把握し、把握した稼働状況に応じてコンテンツの価格を見直す処理を実行する。
なお、本例では、コンテンツ配信装置202の稼働状況を判定するために用いられる各配信サーバ24,25,26のCPU使用率(平均使用率)や、各通信路27,28,29での通信量(平均通信量)のことを、コンテンツ配信装置202の負荷率ということにする。すなわち、コンテンツ配信装置202の負荷率の例として、各配信サーバ24,25,26のCPU使用率や、各通信路27,28,29での通信量がある。
次に、本発明の第2の実施の形態におけるディジタルコンテンツ販売システム200の動作について説明する。図5は、本例における価格設定サーバ21が実行する価格設定処理の例を示すフローチャートである。
図5に示す価格設定処理は、上述した図2の処理におけるステップS10の部分に相当する処理である。
価格変更処理において、価格設定サーバ21は、販売対象のディジタルコンテンツ(例えばディジタルコンテンツX)の販売を本システム200にて開始するときに、コンテンツXの価格を示す価格情報の初期値として、ディジタルコンテンツXの基準価格(例えば図6参照)を、コンテンツ価格DB14の価格情報に設定する(ステップS41)。
図6は、コンテンツ配信装置202の稼働状況と販売対象のディジタルコンテンツXの販売価格とが対応付けされている価格判定情報の例を示す説明図である。図6に示す価格判定情報は、例えば本システム200のシステム管理者(ディジタルコンテンツXの販売者)によってあらかじめ設定され、価格設定サーバ21が備える記憶媒体に格納されている。
価格判定情報は、コンテンツ配信装置202における複数段階の負荷率に対応してそれぞれディジタルコンテンツXの販売価格が設定された情報である。なお、図6に示すように、設定されている複数の販売価格のうちの1つが基準価格としてあらかじめ定められている。
図6に示すように、本例では、5段階の負荷率の範囲に区分けされている。具体的には、負荷率40%以下がコンテンツ配信装置202の稼働率(単位時間あたりの稼働時間の割合)が最も低い稼働レベルであり、負荷率が上がっていくに従ってコンテンツ配信装置202の稼働率が徐々に高い稼働レベルとなり、負荷率が90%を超えているときがコンテンツ配信装置202の稼働率が最も高い稼働レベルとなっている。
ディジタルコンテンツの販売を開始したあとは、価格設定サーバ21は、コンテンツ配信装置202の負荷率を例えば定期的に算出する(ステップS42)。
ステップS42では、価格設定サーバ21は、負荷分散装置22によって観測されている各配信サーバ24,25,26のCPU使用率や各通信路27,28,29の通信量(通信トラフィック)の観測結果を利用し、コンテンツ配信装置202の負荷率を算出する。具体的には、負荷分散装置22の観測結果の平均値を算出する処理を実行する。なお、負荷分散装置22の観測結果がそのまま利用できるときは、価格設定サーバ21は算出処理を行う必要はない。ただし、負荷分散装置22とは別個に、価格設定サーバ21が各配信サーバ24,25,26のCPU使用率や各通信路27,28,29の通信量を観測するようにしてもよい。
そして、稼働状況(稼働レベル)が変化していた場合には、価格設定サーバ21は、算出した負荷率に応じてディジタルコンテンツXの価格を見直し、見直した価格をコンテンツ価格DB14の価格情報に設定(再設定)し、ディジタルコンテンツXの価格情報を更新する(ステップS43)。
具体的には、コンテンツ配信装置202の負荷率を各配信サーバ24,25,26のCPU使用率(平均使用率)のみによって判定するようにしている場合には、価格設定サーバ21は、各配信サーバ24,25,26のCPU使用率(平均使用率)を算出し(ステップS42)、例えば稼働レベル3(50%<負荷率≦80%)から稼働レベル4(80%<負荷率≦90%)に変化していた場合には、ディジタルコンテンツXの価格を17,000円から18,000円に見直し、18,000円をコンテンツ価格DB14の価格情報に設定(再設定)する(ステップS43)。
また、具体的には、コンテンツ配信装置202の負荷率を各通信路27,28,29での通信量(平均通信量)のみによって判定するようにしている場合には、価格設定サーバ21は、各通信路27,28,29での通信量(平均通信量)を算出し(ステップS42)、例えば稼働レベル4(80%<負荷率≦90%)から稼働レベル5(90%<負荷率)に変化していた場合には、ディジタルコンテンツXの価格を18,000円から20,000円に見直し、20,000円をコンテンツ価格DB14の価格情報に設定(再設定)する(ステップS43)。
なお、コンテンツ配信装置202の負荷率を、各配信サーバ24,25,26のCPU使用率(平均使用率)と、各通信路27,28,29での通信量(平均通信量)とによって判定する構成としてもよい。この場合、例えば、算出結果にもとづく稼働レベルを比較し、稼働レベルが高い方を優先して用いるようにすればよい。
上記のような価格変更処理によって随時更新される価格情報を用いて、第1の実施の形態において説明したディジタルコンテンツ提供処理(例えば図2参照)が実行される。
以上に説明したように、第2の実施の形態では、コンテンツ配信装置202(具体的には配信サーバ24,25,26)の稼働状況の変化に応じてディジタルコンテンツの価格を変更する構成としているため、コンテンツ配信装置202の負荷を平準化することができ、コンテンツ配信装置202の負荷に時間的な偏りが生じてしまい負荷が過大となることを回避することができる。
すなわち、コンテンツ配信装置202の負荷が大きくなって稼働レベルが高くなったときに、ディジタルコンテンツの価格を高い価格に変更し、ユーザに対して購入時期の変更を促す構成としているので、コンテンツ配信装置202の負荷が過大な状態となることを回避することができるのである。
従って、販売開始直後の購入集中を緩和させることができ、コンテンツ販売システム100の規模を縮小することができる。また、コンテンツ配信装置202の負荷が大きいときにはユーザに対して購入時期の変更を促すので、各ユーザの購入タイミングを分散させることができ、一部のユーザの購入時期を販売開始直後から平常期間(販売開始直後を過ぎたあとの期間)に移行させることができるので、コンテンツ販売システム100の運用効率を向上させることができる。
また、コンテンツ配信装置202の負荷の現在状況に応じてディジタルコンテンツの価格を変更するようにしているので、コンテンツ配信装置202の現在の付加状況に応じて機動的に価格設定を変更することができ、システム100の実際の利用状況に応じた対応をとることができる。
なお、上述した第2の実施の形態では、コンテンツ配信装置202が複数の配信サーバ24,25,26を備える構成としていたが、上述した第1の実施の形態と同様に、1つの配信サーバのみを備える構成としてもよい。
実施の形態3.
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態におけるディジタルコンテンツ販売システムは、上述した図4に示したディジタルコンテンツ販売システム200と同様の構成であるため、図4のディジタルコンテンツ販売システム200を参照して説明することとし、その詳細な説明は省略する。
以下、本発明の第3の実施の形態におけるディジタルコンテンツ販売システム200の動作について説明する。図7,図8は、ディジタルコンテンツ販売システム200が実行するディジタルコンテンツ販売処理と、購入者端末10が実行するディジタルコンテンツ購入処理とを含むディジタルコンテンツ提供処理の例を示すフローチャートである。
なお、図7は、ディジタルコンテンツ提供処理において購入者端末10がディジタルコンテンツのライセンスを取得保持するまでの処理を示すフローチャートである。また、図8は、ディジタルコンテンツ提供処理において購入者端末10がディジタルコンテンツのライセンスを取得保持したあとの処理を示すフローチャートである。なお、図7におけるステップS51,S53,S54の部分が価格設定サーバ21によって実行される本例の価格変更処理(ステップS10)である。
ここでは、購入希望者Yが購入者端末10を用いてディジタルコンテンツXを購入する場合を例に説明する。
ディジタルコンテンツ提供処理において、価格設定サーバ21は、ディジタルコンテンツXの販売を本システム200にて開始するときに、ディジタルコンテンツXの基本価格情報(図9参照)を、コンテンツ価格DB14に設定する(ステップS51)。
図9は、ディジタルコンテンツXの基本価格を示す基本価格情報と、コンテンツ配信装置202の稼働状況と販売対象のディジタルコンテンツXの基本価格への追加料金とが対応付けされている価格判定情報との例を示す説明図である。
基本価格情報と価格判定情報とは、例えば本システム200のシステム管理者(ディジタルコンテンツXの販売者)によってあらかじめ作成され、価格設定サーバ21が備える記憶媒体に格納されている。
図9に示すように、基本価格情報は、販売対象のディジタルコンテンツXの基本価格を示す情報である。なお、「基本価格」は、追加料金が考慮されていないディジタルコンテンツの基本的な価格を意味する。
また、図9に示すように、価格判定情報は、コンテンツ配信装置202における複数段階の負荷率に対応してそれぞれ基本価格に加算する追加料金の金額が設定された情報である。なお、ここでは、図9に示すように、図6に示した価格判定情報と同様に、5段階の負荷率の範囲に区分けされている。
ディジタルコンテンツXの販売が開始されたあと、上述したステップS21の処理が実行されると、購入要求を受信した購入処理サーバ12は、コンテンツ価格DB14の格納情報を確認し、購入希望者Yが購入希望しているディジタルコンテンツXの基本価格を検索し(ステップS22)、ディジタルコンテンツXの基本価格を示す基本価格情報を、コンテンツ価格DB14からの回答として取得する(ステップS52)。
コンテンツ価格DB14から基本価格情報を取得する(読み出す)と、購入処理サーバ12は、基本価格情報を含む購入ページを作成し、作成した購入ページを購入者端末10に向けて送信する(ステップS24)。
購入者端末10は、購入処理サーバ12からの購入ページを受信し、受信した購入ページを表示する。購入希望者Yは、購入ページにて表示されているディジタルコンテンツXの基本価格と、追加料金の料金体系(例えば図9に示す情報)とを確認した上で、その価格などに納得すれば購入の決定を意味する購入者端末10の操作(例えば購入ページに設けられている購入決定ボタンの押下)を行う。
購入希望者Yによって購入決定を意味する操作がさなれると、購入者端末10は、ディジタルコンテンツXの購入を決定したことを示す購入決定通知を購入処理サーバ12に向けて送信する(ステップS25)。
次いで、ディジタルコンテンツ販売システム200では、上述したステップS26〜ステップS31の処理が実行される。
購入処理サーバ12からラインセンスが発行されると、購入者端末10は、ライセンスを端末内に保持したあと、購入希望者Yにとってディジタルコンテンツの取得する都合のよいタイミングで、コンテンツ配信装置202のユーザ認証装置23に対してアクセスしてライセンスを提示する(ステップS55)。本例では、購入希望者Yは、購入者端末10を操作して、あらかじめ定めれた規則(図9参照)に従ってダウンロード時に追加料金(マイナスの場合もある)が付加される可能性があるディジタルコンテンツXの基本価格でライセンスを取得し、ダウンロードしようとするときに、コンテンツ配信装置202にアクセスして取得したライセンスを提示する。
購入者端末10からのアクセスがあると、コンテンツ配信装置202が備えるユーザ認証装置23は、提示されたライセンスにもとづきライセンス認証を行う(ステップS56)。そして、正常に認証できた場合には、ユーザ認証装置23は、ライセンス認証が正常に行われたことを購入処理サーバ12に対して通知する。
購入処理サーバ12は、コンテンツ価格DB14の格納情報を確認し、購入希望者Yが購入希望しているディジタルコンテンツXの追加料金情報を検索し(ステップS57)、ディジタルコンテンツXの基本価格に加算される追加料金情報を、コンテンツ価格DB14からの回答として取得する(ステップS58)。
なお、ディジタルコンテンツの販売を開始したあとは、価格設定サーバ21は、価格変更処理(追加料金変更処理)にて、上述した第2の実施の形態と同様に、コンテンツ配信装置202の負荷率を例えば定期的に算出し(ステップS53)、稼働状況(稼働レベル)が変化していた場合には、算出した負荷率に応じてディジタルコンテンツXの追加料金を見直し、見直した追加料金の金額をコンテンツ価格DB14の追加料金情報に設定(再設定)し、ディジタルコンテンツXの追加料金情報を更新する処理を実行している(ステップS54)。
従って、ステップS58では、価格設定サーバ21による価格変更処理によって随時更新されている追加料金情報が取得される。
そして、コンテンツ価格DB14から追加料金情報を取得する(読み出す)と、購入処理サーバ12は、追加料金情報を含む受取ページ(コンテンツ受取確認画像)を作成し、作成した受取ページを購入者端末10に向けて送信する(ステップS59)。
購入者端末10は、購入処理サーバ12からの受取ページを受信し、受信した受取ページを表示する。購入希望者Yは、受取ページにて表示されているディジタルコンテンツXの基本価格および追加料金金額を確認し、その合計金額に納得すればコンテンツの受け取りの決定を意味する購入者端末10の操作(例えば受取ページに設けられている受取決定ボタンの押下)を行う。
購入希望者Yによって受取決定を示す操作がさなれると、購入者端末10は、ディジタルコンテンツXの受け取りが決定されたことを示す受取決定通知を、購入処理サーバ12およびコンテンツ配信装置202に向けて送信する(ステップS60)。
受取決定通知を受信すると、購入処理サーバ12は、確定した追加料金をユーザ管理DB13に送信し、ユーザ管理DB13に会員情報として保存するための処理を行う(ステップS61)。すると、ユーザ管理DB13では、確定した追加料金が保存され、購入希望者Yの会員情報が更新される(ステップS62)。
また、受取決定通知を受信すると、コンテンツ配信装置202は、購入希望者Yが購入したディジタルコンテンツXのデータを購入者端末10に向けて送信する(ステップS63)。そして、購入者端末10は、BBインターネット103を介してコンテンツを受け取る(ステップS64)。その後の決済時には、基本料金と追加料金との合計金額が、ディジタルコンテンツXの購入価格として決済される。
以上に説明したように、第3の実施の形態では、コンテンツの受取希望(ステップS55でのライセンスを提示したコンテンツ配信装置202へのアクセス)があったときに、コンテンツ配信装置202(具体的には配信サーバ24,25,26)の稼働状況に応じて設定されているディジタルコンテンツの追加料金を付加した金額をディジタルコンテンツの販売価格とする構成としているため、実際にコンテンツが配信される際のコンテンツ配信装置202の稼働状況に応じた金額を販売価格とすることができる。このため、購入手続き後すぐにコンテンツを受け取らず、購入者の都合のよいタイミングで実際のコンテンツの受け取りを行いたい場合においても、コンテンツ配信装置202の負荷を平準化することができ、コンテンツ配信装置202の負荷に時間的な偏りが生じてしまい負荷が過大となることを回避することができる。
すなわち、コンテンツ配信装置202の負荷が大きくなり稼働レベルが高くなっているときにディジタルコンテンツの配信要求があったときは、ディジタルコンテンツの価格として高い価格を要求するように追加金額を変更し、ユーザに対してコンテンツのダウンロード時期の変更を促す構成としているので、コンテンツ配信装置202の負荷が過大な状態となることを回避することができるのである。
従って、販売開始直後のコンテンツのダウンロードの集中を緩和させることができ、コンテンツ販売システム200の規模を縮小することができる。また、コンテンツ配信装置202の負荷が大きいときにはユーザに対してコンテンツのダウンロード時期の変更を促すので、各ユーザのダウンロードタイミングを分散させることができ、一部のユーザのダウンロード時期を販売開始直後から平常期間(販売開始直後を過ぎたあとの期間)に移行させることができるので、コンテンツ販売システム200の運用効率を向上させることができる。
また、コンテンツ配信装置202の負荷の現在状況に応じてディジタルコンテンツの追加料金を変更するようにしているので、コンテンツ配信装置202の現在の付加状況に応じて機動的に価格設定を変更することができ、システム100の実際の利用状況に応じた対応をとることができる。
なお、上述した第2および第3の実施の形態では、ユーザ認証装置23がライセンス認証を実行する構成としていたが、各配信サーバ24,25,26それぞれでライセンス認証を行う構成としてもよい。
なお、上述した各実施の形態では、特に言及していないが、販売開始直後の購入集中やダウンロード時期の集中を確実に緩和するために、基準価格や基本価格を比較的高い金額に設定しておくことが好ましい。
また、上述した実施の形態においては、システム100,200の負荷が高まったときにコンテンツの価格を上げることを主として説明したが、システム100,200の負荷が低下したときにコンテンツの価格を下げるようにしている。よって、コンテンツの価格が低下したときを狙って購入やダウンロードを行うようにユーザに促すことができ、販売開始直後のアクセス集中を緩和することができる。
また、上述した実施の形態では、定期的にシステム100,200の負荷を確認し、稼動レベルが変化していたときにコンテンツの価格を見直す構成としているが、システム100,200の負荷を常時確認(すなわち、確認間隔を極力狭める)する構成としてもよい。このように構成すれば、稼動レベルが変化したときに迅速にコンテンツの価格を見直すことができる。ただし、頻繁に価格が変化すると購入希望者の混乱を招くおそれがあるため、システム100,200の負荷を確認する間隔をある程度の期間(例えば30分、1時間、3時間など)確保するようにしてもよい。また、定期的に確認する構成でなくてもよく、稼動レベルの変化を確認したあとは一定期間確認処理を行わず、その一定期間が経過したあとは稼動レベルが変化するまで常時確認処理を実行するようにしてもよい。
また、上述した各実施の形態においては特に言及していないが、ディジタルコンテンツ販売システム100,200が備える各部は、システム100,200が備える制御プログラム(コンテンツ販売プログラム)に従って上述した各種の処理を実行している。コンテンツ販売プログラムは、ディジタルコンテンツ販売システム100,200に、ディジタルコンテンツの購入を希望する購入希望者が管理する購入者端末10,11からのコンテンツ購入要求を通信ネットワーク(例えばBBインターネット103)を介して受け付けさせ、当該購入要求にもとづいてディジタルコンテンツを通信ネットワークを介して購入者端末に対して送信させるための制御プログラムである。
具体的には、コンテンツ販売プログラムは、例えば、ディジタルコンテンツ販売システム100に、ディジタルコンテンツの販売価格を設定する価格設定処理を実行するステップ(例えばステップS11)と、購入要求に応じてディジタルコンテンツの購入に関わる課金関連処理を含むコンテンツ購入処理を実行するステップ(例えばステップS30)と、コンテンツ購入処理が完了していることを確認したことを条件に、ディジタルコンテンツを購入者端末に送信するステップ(例えばステップS32のアクセスに応じてディジタルコンテンツを送信する処理)とを実行させるための制御プログラムである。なお、上記の価格設定処理は、コンテンツ購入処理の実行状況を確認するステップ(例えばステップS12)と、実行状況の確認結果にもとづいて、ディジタルコンテンツの販売価格の設定を変更するステップ(例えばステップS13)とを含む。
また、コンテンツ販売プログラムは、例えば、ディジタルコンテンツ販売システム200)に、ディジタルコンテンツの販売価格を設定するステップ(例えばステップS41)と、購入要求に応じてディジタルコンテンツの購入に関わる課金関連処理を含むコンテンツ購入処理を実行するステップ(例えばステップS30)と、コンテンツ購入処理が完了していることを確認したことを条件に、ディジタルコンテンツを購入者端末に送信するコンテンツ送信処理を実行するステップ(例えばステップS32のアクセスに応じてディジタルコンテンツを送信する処理)とを実行させるための制御プログラムである。なお、上記の価格設定処理は、コンテンツ送信処理の実行状況を確認するステップ(例えばステップS42)と、実行状況の確認結果にもとづいて、ディジタルコンテンツの販売価格の設定を変更するステップ(例えばステップS43)とを含む。
さらに、コンテンツ販売プログラムは、例えば、ディジタルコンテンツ販売システム200に、ディジタルコンテンツの販売を開始するときに当該ディジタルコンテンツの基本価格を設定する価格設定処理を実行するステップ(例えばステップS51)と、購入要求に応じてディジタルコンテンツの購入に関わる課金関連処理を含むコンテンツ購入処理を実行するステップ(例えばステップS30)と、コンテンツ購入処理が完了したときに、その旨を示すライセンスを発行して通信ネットワークを介して購入者端末に提供するステップ(例えばステップS30)と、購入者端末から通信ネットワークを介してライセンスを受信し(例えばステップS55にて送信されたライセンスを受信する)、受信した当該ライセンスにもとづくライセンス認証を行なうステップ(例えばステップS56)と、ライセンス認証結果によって購入処理手段によるコンテンツ購入処理が完了していることを確認したことを条件に、基本価格に加算される追加料金を通信ネットワークを介して購入者端末に通知するステップ(例えばステップS59)と、追加料金が通知された購入者端末から購入決定を示す購入決定通知を通信ネットワークを介して受信したことに応じて、ディジタルコンテンツを購入者端末に送信するコンテンツ送信処理を実行するステップ(例えばステップS63)とを実行させるための制御プログラムである。なお、上記の価格設定処理は、コンテンツ送信処理の実行状況を確認するステップ(例えばステップS53)と、実行状況の確認結果にもとづいて、追加料金の設定を変更するステップ(例えばステップS54)とを含む。
さらに、上述した実施の形態では特に言及していないが、ディジタルコンテンツは、例えば画像データ、映画データ、音楽データ、書籍データなど、通信ネットワーク上で販売され購入者端末にダウンロードされる全てのディジタルデータが含まれる。