JP2005331533A - 画像読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】キャリッジとタイミングベルトとを確実に接続させるともに、キャリッジ等にかかる負荷を低減し、かつコンパクトにする。
【解決手段】原稿の画像情報を読み取る画像読取手段(密着型イメージセンサ2)と、該画像読取手段を搭載したキャリッジ3と、歯付きのタイミングベルト42を介して該キャリッジ3を副査方向に駆動させるための駆動手段(駆動モータ4)と、を備える画像読取装置1において、前記キャリッジ3は、前記タイミングベルト42のベルト背面42aを受ける弾性材よりなる当接部32と、該当接部32と対向する方向から歯付き面42bと噛合する保持部33と、を備え、該当接部32と保持部33との間にタイミングベルト42を挟持して、該タイミングベルト42と接続する。
【選択図】図3
【解決手段】原稿の画像情報を読み取る画像読取手段(密着型イメージセンサ2)と、該画像読取手段を搭載したキャリッジ3と、歯付きのタイミングベルト42を介して該キャリッジ3を副査方向に駆動させるための駆動手段(駆動モータ4)と、を備える画像読取装置1において、前記キャリッジ3は、前記タイミングベルト42のベルト背面42aを受ける弾性材よりなる当接部32と、該当接部32と対向する方向から歯付き面42bと噛合する保持部33と、を備え、該当接部32と保持部33との間にタイミングベルト42を挟持して、該タイミングベルト42と接続する。
【選択図】図3
Description
本発明は、画像読取装置に関し、より詳細には、キャリッジが駆動する際に受ける衝撃を緩和するようにタイミングベルトとキャリッジとを接続する構成に関する。
コピー機、ファクシミリ及びスキャナ等には、原稿の画像を読み取る画像読取装置が設けられており、この種の画像読取装置は、一般的に、コンタクトガラス(プラテン)のような透明な原稿載置台上に読み取るべき原稿の画像面を当て、原稿載置台の下方に配置された密着型イメージセンサもしくは縮小光学系及びCCD(Charge Coupled Device)ラインセンサ等の画像読取手段を駆動させて原稿画像を読み取るような構成とされている。この画像読取手段としては、近年、画像読取装置が設けられるコピー機等を小型化するために薄型化の要請が高まっていることから、密着型イメージセンサを用いたものが多く提案されているところであるが、縮小光学系及びCCDラインセンサで構成する方式も一般的に用いられている。
密着型イメージセンサを用いたものは、縮小光学系が不要となり、キャリッジに組み込まれて画像載置台に近接して配置される。また、縮小光学系及びCCDラインセンサで構成したものとして、CCDラインセンサ等の全てをキャリッジ内に組み込んだもの(キャリッジ一体式)や、結像レンズとCCDラインセンサを装置本体に固定し、光源ランプと第一ミラーを第一キャリッジに組み込むとともに二つの第二ミラーを第二キャリッジに組み込んだもの(ミラー移動式)等が提案されている。
そして、この画像読取手段におけるキャリッジが、タイミングベルト等を介して駆動手段たる駆動モータ等によって副査方向に駆動されることで、原稿載置台上の原稿の全体を走査して原稿画像が読み取られるのである。
キャリッジを駆動させて原稿画像を読み取る画像読取装置では、このキャリッジは、ホームポジションセンサによって基準位置に位置決めされるとともに、装置本体の端部のエンドポジションセンサによって折り返し位置で正確に折り返し駆動されるように構成されている。しかしながら、キャリッジの位置決めが正確になされず、また、各センサが故障してキャリッジの制御が不能となった場合には、キャリッジが基準位置等で停止せずに、そのまま装置本体の内壁に衝突してしまう場合がある。そのため、かかる衝突によって上述した密着型イメージセンサ等の画像読取手段が破損等していた。特に、キャリッジには、高価なCCDラインセンサや密着型イメージセンサ等が組み込まれているため、かかる衝突を緩和しもしくは回避するように構成される。
例えば、特許文献1においては、キャリッジとタイミングベルトとを接続する接続部において、該タイミングベルトの固定部材を弾性材より形成し、キャリッジに過大な負担が加わった場合に、タイミングベルトと固定部材との噛合部において歯飛びを発生させる画像読取装置が記載されている。このような固定部材を用いて噛合部において歯飛びさせることで、キャリッジの慣性負荷を吸収して、光学系やCCDラインセンサ等が損傷するのを防ぐことができるものである(特許文献1参照)。
また、特許文献2においては、キャリッジ内部に、キャリッジが駆動されて読み取りまたはリターン動作範囲を超えたときに当接する弾性部材を備えた画像読取装置が記載されている。そして、該弾性部材は、タイミングベルトが歯飛びするときに発生するキャリッジに駆動力等に対向しうるような強度に成形して、駆動モータの破損及び歯飛び時のキャリッジへの衝撃やキャリッジと本体との衝撃を緩和することができる(特許文献2参照)。
このように、タイミングベルトと固定部材とを歯飛びさせてキャリッジ内部のセンサ等への衝撃を緩和し、また、弾性材よりなる部材によってその衝撃をさらに緩和するとともに、駆動モータの損傷をも防ぐようにした画像読取装置がすでにいくつか提案されているところである。
しかし、前記特許文献1に記載の画像読取装置においては、タイミングベルトの歯付き面と噛合する固定部材が、弾性材よりなるように構成されるものである。この噛合部において、固定部材は、ベルトの山と平行な複数の凸部を設けて成形され、弾性材を用いてこのような加工形成を行うには、製造工程が複雑化し、製造コストがかかっていた。また、かかる噛合部において歯飛びが繰り返されると、固定部材の摩耗が著しかった。
さらに、特許文献2に記載される画像読取装置においては、装置本体の内壁に別途弾性部材を設ける必要があり、部品点数の増加によって製造コストが高くなっていた。また、近年では、低価格で小型なコピー機等のニーズが高まっており、小型化を実現するためには,原稿読取装置の薄型化が必要であるとともに、装置本体の前後(長さ)方向への縮小化を図る必要がある。しかし、かかる画像読取装置においては、装置本体の前後側壁に弾性部材を配置する必要がるため、画像読取装置の長さ方向への小型化の妨げとなっていた。
そこで、本発明においては、画像読取装置に関し、前記従来の課題を解決するもので、キャリッジとタイミングベルトとを確実に接続させるともに、キャリッジ等にかかる負荷を低減し、かつコンパクトにすることを目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
すなわち、請求項1においては、原稿の画像情報を読み取る画像読取手段と、該画像読取手段を搭載したキャリッジと、歯付きのタイミングベルトを介して該キャリッジを副査方向に駆動させるための駆動手段と、を備える画像読取装置において、前記キャリッジは、前記タイミングベルトのベルト背面を受ける弾性材よりなる当接部と、該当接部と対向する方向から歯付き面と噛合する保持部と、を備え、該当接部と保持部との間にタイミングベルトを挟持して、該タイミングベルトと接続されるものである。
請求項2においては、請求項1において、前記当接部は、前記タイミングベルトを保持部の方向へと付勢したものである。
請求項3においては、請求項1又は請求項2において、前記当接部は、前記キャリッジに負荷が加わると、前記タイミングベルトが保持部を歯飛び可能なように弾性変形するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、キャリッジがタイミングベルトから受ける慣性負荷を当接部において吸収して緩和することができ、キャリッジや画像読取手段等の構成部材の損傷を防止することができ、また、装置本体の小型化を図ることができる。保持部に対して当接部を弾性材より形成することで、キャリッジとタイミングベルトとを確実に接続でき、さらに、加工形成が容易となって製造コストを低減することができる。
請求項2においては、タイミングベルトと保持部との噛み合いを強め、キャリッジとタイミングベルトとを確実に接続することができる。
請求項3においては、キャリッジが強い負荷を受けた場合に、キャリッジとタイミングベルトとの開放してキャリッジやタイミングベルト等が受ける負荷を緩和させることができ、さらに、かかる負荷が低減すると、再びキャリッジとタイミングベルトとを容易に接続することができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の一実施例に係る画像読取装置の全体的な構成を示した正面断面図、図2は同じく図1の平面図、図3はキャリッジにおける接続部の平面断面図、図4はタイミングベルトの歯飛びの様子を表した接続部の平面断面図である。
なお、以下に示す画像読取装置1は、例えば、コピー機、ファクシミリ及びスキャナ等に用いられるものである。
図1は本発明の一実施例に係る画像読取装置の全体的な構成を示した正面断面図、図2は同じく図1の平面図、図3はキャリッジにおける接続部の平面断面図、図4はタイミングベルトの歯飛びの様子を表した接続部の平面断面図である。
なお、以下に示す画像読取装置1は、例えば、コピー機、ファクシミリ及びスキャナ等に用いられるものである。
まず、画像読取装置1の全体構成について、以下に概説する。
図1及び図2に示すように、画像読取装置1は、静止原稿の画像を一つの密着型イメージセンサ2で読み取るフラットベッドタイプとして構成されており、原稿の画像情報を読み取る画像読取手段としての密着型イメージセンサ2と、この密着型イメージセンサ2を搭載したキャリッジ3と、このキャリッジ3を駆動させる駆動手段としての駆動モータ4、キャリッジ3の駆動位置を検出するポジションセンサ5(5a・5b)等を備えている。
図1及び図2に示すように、画像読取装置1は、静止原稿の画像を一つの密着型イメージセンサ2で読み取るフラットベッドタイプとして構成されており、原稿の画像情報を読み取る画像読取手段としての密着型イメージセンサ2と、この密着型イメージセンサ2を搭載したキャリッジ3と、このキャリッジ3を駆動させる駆動手段としての駆動モータ4、キャリッジ3の駆動位置を検出するポジションセンサ5(5a・5b)等を備えている。
画像読取装置1は、主に、本体ケース10と、プラテン11と、プラテンカバー12等とで構成されている。平面視矩形状の本体ケース10の上面部に、静止画像読取用のプラテン11が固定されている。このプラテン11の下面には、該プラテン11平面に沿って副査方向(図1において左右方向)に往復駆動可能にキャリッジ3が配置され、このキャリッジ3が往復駆動する間にプラテン11上にセットされた原稿画像が読み取られる。また、本体ケース10であってプラテン11の上面には、上方に向けて回動可能となるようにプラテンカバー12が取り付けられている。プラテンカバー12の弾性体(図略)によってプラテン11にセットした原稿を押圧して、原稿の画像面をプラテン11に密着させて読み取ることができる。なお、プラテン11の上面の一端側にADF装置等を設けて、移動原稿画像を読み取り可能な構成としてもよい。
密着型イメージセンサ2は、イメージセンサ、ロッドレンズ及び光源等を一体として構成されたものである。この密着型イメージセンサ2はキャリッジ3に搭載されて副査方向に駆動され、内部に配設されたロッドレンズがプラテン11の表面上に近接した状態で焦点が合うように調整されている。
画像読取手段としては、密着型イメージセンサ2の他に、縮小光学系及びCCDラインセンサからなるユニットで構成してもよい。ただし、縮小光学系及びCCDラインセンサを用いた場合と、密着型イメージセンサ2を用いた場合とでは、本体ケース10内で占有する高さが異なってくる。すなわち、前者の構成では、折り返しミラーなどの駆動部分のスペースを確保する必要があるため、原稿読み取り光学系の小型化・薄型化を実現するためには、密着型イメージセンサ2を用いることが好ましい。
キャリッジ3は、本体ケース10の主査方向(図2において上下方向)に沿って横設され、前記密着型イメージセンサ2を搭載しつつ、画像読取装置1の副査方向に摺動自在に構成されている。このキャリッジ3は、プラテン11と略平行となるように本体ケース10の副査方向に施設されたリードシャフト30に、リードシャフト30の軸方向に沿って往復駆動自在となるように取り付けられている。キャリッジ3が副査方向に摺動する際には、キャリッジ3の下方両端部が本体ケース10の前後両端に施設されたスライドフレーム(図略)上を摺接する。
駆動モータ4は、キャリッジ3をリードシャフト30に沿って副査方向に駆動させるための駆動手段である。この駆動モータ4の出力軸には、駆動プーリ40が取り付けられており、駆動プーリ40には、有歯の無端状の歯付きタイミングベルト42が噛合されている。タイミングベルト42は、本体ケース10において駆動プーリ40と対向する他側に設けられた伝動プーリ41と噛合して、本体ケース10の副査方向軸に沿うように張設されている。
タイミングベルト42は、キャリッジ3と略直交し、キャリッジ3に設けられた当接部31と保持部32とからなる接続部31に挟持されて、キャリッジ3に接続されている。タイミングベルト42は、駆動モータ4によって駆動プーリ40が回転駆動されると、この駆動プーリ40の回転と連動して回転駆動され、タイミングベルト42を介してキャリッジ3が副査方向に駆動されるように構成されている。このタイミングベルト42は、後述するベルト背面42a(歯付き面42b)が、前記プラテン11と直交するように設けるだけでなく(図1及び図2参照)、略平行となるように設けてもよい。なお、接続部31についての詳細は後述する。
ポジションセンサ5は、キャリッジ3の副査方向への停止位置と折り返し位置を検知するためのものである。本実施例においては、本体ケース10においてキャリッジ3の基準位置(P1)側(図2において左方)にホームポジションセンサ5a、折り返し位置(P2)側にエンドポジションセンサ5bがそれぞれ設けられている。このホームポジションセンサ5a及びエンドポジションセンサ5bは、図示せぬ駆動モータ4の制御部と連設されており、キャリッジ3がそれぞれ基準位置P1及び折り返し位置P2に位置するか否かを検出する。そして、制御部は、各ポジションセンサ5a・5bからの検出結果が受信されると、タイミングベルト42の回転を停止したり、回転方向を切り替えたりするように駆動モータ4の回転出力を制御して、キャリッジ3の副査方向の駆動を制御する。
例えば、画像読取装置1の電源がONされた場合や原稿読取が終了した場合等に、ホームポジションセンサ5aによってキャリッジ3が基準位置P1にあるか否かを検出し、基準位置P1にない場合には、キャリッジ3が基準位置P1に位置するように駆動モータ4の回転出力が制御される。また、画像読取装置1の電源がONされた場合等に、エンドポジションセンサ5bによって、キャリッジ3の折り返し位置P2を検知して、折り返し位置P2の初期設定位置が決められる。
以上のような構成において、画像読取装置1は、プラテン11上に原稿が載置されて読取操作が開始されると、駆動モータ4によってタイミングベルト42が駆動されて、キャリッジ3が基準位置P1から折り返し位置P2までの副査方向に往復駆動される。キャリッジ3が駆動されている間に、キャリッジ3に載置された密着型イメージセンサ2によってプラテン11の下方から原稿画像を読み取り、キャリッジ3が基準位置P1に再び停止して、原稿画像の読み取りが終了する。
次に、接続部31について、以下に詳述する。
上述のように、キャリッジ3は、各ポジションセンサ5a・5bによって駆動位置が検出されて、基準位置P1で停止し、折り返し位置P2で駆動方向が切り替えられるように制御される。このポジションセンサ5a・5bがセンサ不良等によって故障してキャリッジ3の駆動位置を検出できなくなると、本体ケース10の側壁などに衝突し、キャリッジ3の駆動が途中で急に妨げられる。そうすると、キャリッジ3やタイミングベルト42に負荷が加わって、キャリッジ3やキャリッジ3に載置される密着型イメージセンサ2等が損傷してしまう。本実施例では、キャリッジ3とタイミングベルト42とを接続部31を介して接続し、キャリッジ3にこのような負荷がかかった場合に、その負荷を低減させて、キャリッジ3や密着型イメージセンサ2の損傷を緩和しもしくは防止するような構成としている。
上述のように、キャリッジ3は、各ポジションセンサ5a・5bによって駆動位置が検出されて、基準位置P1で停止し、折り返し位置P2で駆動方向が切り替えられるように制御される。このポジションセンサ5a・5bがセンサ不良等によって故障してキャリッジ3の駆動位置を検出できなくなると、本体ケース10の側壁などに衝突し、キャリッジ3の駆動が途中で急に妨げられる。そうすると、キャリッジ3やタイミングベルト42に負荷が加わって、キャリッジ3やキャリッジ3に載置される密着型イメージセンサ2等が損傷してしまう。本実施例では、キャリッジ3とタイミングベルト42とを接続部31を介して接続し、キャリッジ3にこのような負荷がかかった場合に、その負荷を低減させて、キャリッジ3や密着型イメージセンサ2の損傷を緩和しもしくは防止するような構成としている。
具体的には、図1乃至図3に示すように、キャリッジ3とタイミングベルト42とを接続して固定する接続部31がキャリッジ3の平面部3aに設けられている。この接続部31は、当接部32及び保持部33とからなり、当接部32及び保持部33は、キャリッジ3と直交するタイミングベルト42を挟むように設けられている。
当接部32は、タイミングベルト42のベルト背面42aに当接し、ある程度の剛性を有しつつも弾性力を備えた部材より形成される。図3に示す実施例においては、平面視略矩形状の板ばねで構成されている。この当接部32は、端部がキャリッジ3(平面部3a)に固定され、他端部がキャリッジ3の平面部3aからタイミングベルト42の方向に突出し、平滑面であるベルト背面42aに当接している。
保持部33は、端部がキャリッジ3(平面部3a)に固定され、タイミングベルト42を挟んで当接部32と対向する位置に配設され、タイミングベルト42の歯付き面42bと噛み合うように構成されている。歯付き面42bと接触する側には、タイミングベルト42のピッチの整数倍の間隔で、歯付き面42bの山と略平行な少なくとも2つ以上の凸部(図3においては4つ)が設けられており、この凸部において歯付き面42bの山と噛み合っている。
保持部33は、前記当接部32とは異なり、弾性力を有しない部材で成形するのが好ましい。すなわち、保持部33には、歯付き面42bに対して突出する複数個の凸部が設けられるため、弾性材から形成すると製造工程が複雑化するからであり、また、タイミングベルト42の歯付き面42bとうまく噛合せずに、キャリッジ3の駆動に不具合が生じる場合があるからである。一方、保持部33を、例えば、板金や剛性の高い樹脂等で成形することで、製造容易で取り扱いやすく、保持部33において歯付き面42bの山と確実に噛合することができる。
この当接部32と保持部33との間にタイミングベルト42が挟持されて、該タイミングベルト42とキャリッジ3とが相対変動不能に接続される。すなわち、当接部32と保持部33とが、タイミングベルト42のベルト背面42aと歯付き面42bとのそれぞれに当接するように構成され、特に、保持部33と歯付き面42bとが噛み合うことで、キャリッジ3がタイミングベルト42に相対変動不能に接続されるのである。このようにタイミングベルト42に当接する当接部32を弾性材より形成することで、タイミングベルト42の駆動によってキャリッジが受ける慣性負荷を該当接部32によって吸収し低減させることができ、キャリッジ3等の損傷を防止することができるのである(詳細は図4を参照)。また、キャリッジ3と接続部31とを別体として構成することで、部品交換やキャリッジ3や密着型イメージセンサ2の種類交換等が容易となる。さらに、当接部32が弾性を有するため、これを弾性変形させて当接部32と保持部33との間隙を広げることで、接続部31にタイミングベルト42を容易に着脱することができる。
そして、当接部32は、タイミングベルト42を保持部33の方に付勢するように構成されており、本実施例では、当接部32は、キャリッジ3に固定される端部よりも他端部が保持部33側に位置して、ベルト背面42aに対して斜方から当接するようにキャリッジ3に取り付けられる。このように構成することで、タイミングベルト42が当接部32との噛み合いが強められる方向に付勢されるため、キャリッジ3とタイミングベルト42とを確実に接続することができる。
さらに、当接部32は、キャリッジ3に負荷が加わった場合に、かかる負荷を緩和させるために、保持部33が弾性変形して、タイミングベルト42の歯付き面42bを歯飛びできるような構成とされている。図4(a)に示すように、タイミングベルト42が駆動されると、原稿画像の読取時においては、キャリッジ3とタイミングベルト42とが相対位置変動不能に副査方向に駆動される。かかる状態では、当接部32がタイミングベルト42を保持部33の方向に付勢されるため、歯付き面42bと保持部33との山がそれぞれしっかりと噛み合わされている。
キャリッジ3の駆動中にホームポジションセンサ5aが不慮に故障等して、キャリッジ3が、基準位置P1(図1参照)で停止することなく本体ケース10の側壁等に衝突した場合、キャリッジ3は停止してしまうが、タイミングベルト42は継続して駆動しようとする。キャリッジ3が衝突等した際に、接続部31がタイミングベルト42を挟持し続けると、駆動モータ4や歯付き面42bの山が損傷するとともに、キャリッジ3に搭載される密着型イメージセンサ2もその衝撃を受けて損傷してしまう場合がある。図4(b)に示すように、本実施例においては、タイミングベルト42によって当接部32が押圧されて、この当接部32が保持部33との間を広げる方向(図4において上方)に弾性変形するように構成されている。当接部32が弾性変形することで、タイミングベルト42は、ベルト背面42aで当接部32を押圧しながら、歯付き面42bが保持部33を歯飛びして駆動を継続することができる。
図4(c)に示すように、やがてタイミングベルト42の駆動が弱まる(停止する)と、再び当接部32によってタイミングベルト42が保持部33の方向に付勢されて、歯付き面42bと保持部33が噛み合って、キャリッジ3とタイミングベルト42とが一体的に駆動されるように接続部31によってタイミングベルト42が挟持される。
ここで、本実施例のように当接部32として板ばねを用いた場合には、その剛性が一定以上の材料を選択して形成することができる。すなわち、当接部32を形成する材料によって、キャリッジ3への慣性負荷の大小に応じて弾性変形する程度を調節して、接続部31が、タイミングベルト42を挟持したりもしくは開放したりするように構成できる。キャリッジ3への負荷が比較的小さい場合には、タイミングベルト42が当接部32を押圧してその接続を解くまでには至らないものの、当接部32が僅かに弾性変形して、この接続部31でキャリッジ3が受ける慣性負荷を吸収することができる。一方、キャリッジ3への負荷が大きい場合には、タイミングベルト42が当接部32を押圧して当接部32が大きく弾性変形し、タイミングベルト42の挟持が解かれてタイミングベルト42のみが歯飛びして駆動するのである。
以上のように、本実施例にかかる画像読取装置1は、キャリッジ3が本体フレーム1の内側壁に衝突等して負荷を受けると、タイミングベルト42によって当接部32が押圧されて、その付勢力を打ち消す方向に弾性変形してキャリッジ3とタイミングベルト42との接続を開放し、タイミングベルト42が保持部34を歯飛びできるように構成されている。このように、当接部32を弾性変形可能に成形することで、この当接部32によってタイミングベルト42を挟持しつつ、キャリッジ3が強い負荷を受けた場合、すなわち、当接部32がタイミングベルト42から付勢力に打ち勝つくらいの押圧を受けた場合に、容易にタイミングベルト42を開放させるようにして、キャリッジ3が受ける負荷を緩和させることができるのである。そして、キャリッジの受ける負荷が低減すると、再び当接部32の付勢力によって自動的にタイミングベルト42と保持部33とが噛合されて、キャリッジとタイミングベルト42とを接続することができる。
特に、密着型イメージセンサ2を用いた場合には、キャリッジ3の基準位置P1や折り返し位置P2と本体ケース10の前後側壁との間隙が小さくなるような構成とすることができる。すなわち、キャリッジ3に上述した接続部31を設けて、この接続部31によってキャリッジ3とタイミングベルト42とを接続もしくは開放することで、キャリッジ3等の受ける衝撃を効果的に緩和。防止することができるため、その他の同等の作用効果を奏する部材を設ける必要がなく、装置本体の一層の小型化が可能となるのである。
なお、当接部32は、上述のようにある程度の剛性を有しつつも弾性力を備えた部材より形成され、タイミングベルト42を保持部33の方向へと付勢するような構成であれば、前記板ばねに限定されるものではなく、樹脂で一体形成したものや、長板状部材をばね等でタイミングベルト42の方向に付勢するような構成であってもよい。
以上のように構成される画像読取装置1において、画像読取手段として縮小光学系及びCCDラインセンサからなるユニットを用いる場合には、CCDラインセンサ等の全てをキャリッジ3内に組み込んだもの(キャリッジ一体式)や、結像レンズとCCDラインセンサを本体ケース10に固定し、光源ランプと第一ミラーをキャリッジ3に組み込むとともに二つの第二ミラーを別のキャリッジ3に組み込んだもの(ミラー移動式)等を用いることができる。そして、各キャリッジ3に設けられた接続部31が、タイミングベルト42を挟持してこれとキャリッジ3とを接続し、駆動モータ4によってキャリッジ3が副査方向へ駆動するように構成される。
1 画像読取装置
2 密着型イメージセンサ
3 キャリッジ
4 駆動モータ
31 接続部
32 当接部
33 保持部
42 タイミングベルト
42a ベルト背面
42b 歯付き面
2 密着型イメージセンサ
3 キャリッジ
4 駆動モータ
31 接続部
32 当接部
33 保持部
42 タイミングベルト
42a ベルト背面
42b 歯付き面
Claims (3)
- 原稿の画像情報を読み取る画像読取手段と、該画像読取手段を搭載したキャリッジと、歯付きのタイミングベルトを介して該キャリッジを副査方向に駆動させるための駆動手段と、を備える画像読取装置において、
前記キャリッジは、前記タイミングベルトのベルト背面を受ける弾性材よりなる当接部と、該当接部と対向する方向から歯付き面と噛合する保持部と、を備え、該当接部と保持部との間にタイミングベルトを挟持して、該タイミングベルトと接続される、
ことを特徴とする画像読取装置。 - 前記当接部は、前記タイミングベルトを保持部の方向へと付勢する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記当接部は、前記キャリッジに負荷が加わると、前記タイミングベルトが保持部を歯飛び可能なように弾性変形する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像読取装置。
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Applications Claiming Priority (1)
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