JP2005331503A - 多項目同時測定用バイオセンサおよび該多項目同時測定用バイオセンサの使用方法 - Google Patents

多項目同時測定用バイオセンサおよび該多項目同時測定用バイオセンサの使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】少ない試料液でも多項目同時測定が可能で、試料搬送路に導入された試料液が少なくとも一方のバイオセンサの試薬の影響を排除できるバイオセンサおよびその使用方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサは、基板と、スペーサー層を介して基板と結合するカバーとを有し、前記基板上に、1つの電極系および1つの試薬層を含む1つの反応検出部と、前記試薬層を含む1つの試料搬送路とを有するバイオセンサ単位を少なくとも1つ含むバイオセンサ単位含有基板を、複数個含み、前記各バイオセンサ単位は、1つの試料搬送路上に1つの試薬層を含み、前記各バイオセンサ単位含有基板を区分する切断線が前記基板または前記カバー表面上に設けられ、前記切断線に沿って基板またはカバーを切断したときに、前記試料搬送路に試料液を導入する試料導入口が、それぞれのバイオセンサ単位含有基板の切断面上に試料搬送路の切断口として開口するように、切断線と試料搬送路とが配置されていることを特徴とする。
【選択図】図1


Description

本発明は、多項目同時測定用バイオセンサ、その使用方法および該多項目同時測定用バイオセンサを用いる試験化合物の測定方法に関する。また本発明は、多項目同時測定用バイオセンサを含むバイオセンサ装置に関する。
従来、使い捨て型のセンサとしては定量性を確保するために立体構造をとり、さらに毛細管現象などを利用して試料液が自動的にセンサの内部に導入する仕組みが知られている(特許文献1)。このような構成のセンサは、電気絶縁性の基板上に、スペーサ、更にカバーを積層して組み立てられる。基板上には電極パターン、カバー上には毛細管現象に必要な空気が排出されるための空気孔が開けられている。基板、スペーサ、カバーにより検出部に一定量の試料液を毛細管現象により導入するための、片方に空気孔を備えた試料導入口、試料搬送路が形成される。
このようなバイオセンサで、これまでの多項目を同時に測定できるバイオセンサとして、連接する少なくとも2組のバイオセンサの試料搬送路が共有する方式(特許文献1、図8)などがある。
特開平1−291153号公報
従来の多項目同時測定用のバイオセンサでは、試料搬送路に導入された試料液が少なくとも一方のバイオセンサの試薬の影響を受けるという問題点がある。
また、試料液の導入方法にはバイオセンサの基板またはカバーのある面に試料搬送路に連通する貫通穴から導入する方法が採用されていたが、この場合、試料液をバイオセンサの搬送路に導入する際に、試料導入口である貫通穴の縁にも試料液が付着するため、結果として試料搬送路内の容積よりも多くの試料液が使用されることがあった。
本発明は、上記の課題を解決するもので、少ない試料液でも多項目同時測定が可能で、試料搬送路に導入された試料液が少なくとも一方のバイオセンサの試薬の影響を排除できるバイオセンサおよび該多項目同時測定用バイオセンサを用いる試験化合物の測定方法を提供することを課題とする。
本件発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究し、特定構造の多項目同時測定用バイオセンサを用いることにより、使用時に少ない試料液でも多項目同時測定が可能で、試料搬送路に導入された試料液が少なくとも一方のバイオセンサの試薬の影響を排除できることを見出し、本件発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下を含む。
<多項目同時測定用バイオセンサ>
〔1〕 本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサは、
基板と、スペーサー層を介して基板と結合するカバーとを有し、
前記基板上に1つの電極系および1つの試薬層を含む1つの反応検出部と前記試薬層を含む1つの試料搬送路とを有するバイオセンサ単位を少なくとも1つ含むバイオセンサ単位含有基板を、複数個含む多項目同時測定用バイオセンサであって、
前記各バイオセンサ単位は、1つの試料搬送路上に1つの試薬層を含み、
前記各バイオセンサ単位含有基板を区分する切断線が前記基板または前記カバー表面上に設けられ、
前記切断線に沿って基板またはカバーを切断したときに、前記試料搬送路に試料液を導入する試料導入口が、それぞれのバイオセンサ単位含有基板の切断面上に試料搬送路の切断口として開口するように、切断線と試料搬送路とが配置されていることを特徴としている。
すなわち、本発明の多項目同時測定用バイオセンサは、バイオセンサ単位含有基板を少なくとも2つ含み、各バイオセンサ単位含有基板を区分するように切断線が設けられている。
それぞれのバイオセンサ単位含有基板は、少なくとも1つのバイオセンサ単位を含んでいる。
前記バイオセンサ単位とは、前記1の反応検出部と1の試料搬送路を含む。前記反応検出部は、1の電極系と1の試薬層を有し、電極系はリード線により外部接続端子につながっている。試薬層は、試料搬送路と電極系とが交差する位置に配置されていることが好ましい。
本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサでは、1つのバイオセンサ単位含有基板に、1以上のバイオセンサ単位が含まれているが、前記各バイオセンサ単位は、1つの試料搬送路上に1つの試薬層を含んでいる。このため、試料搬送路に導入された試料液が1つの試薬層にのみ到達し、他の試薬層と分離されているので、相互に他の試薬層から拡散する成分の影響を受けることがない。
本発明の多項目同時測定用バイオセンサは、前記バイオセンサ単位含有基板を複数含み、前記切断線がそれぞれのバイオセンサ単位含有基板を区分するよう設けられているので、切断線に沿って基板またはカバーを切断すると、各バイオセンサ単位含有基板が区分される。
この切断線に沿って基板またはカバーを切断したときに、切断されて形成されるバイオセンサ単位含有基板のそれぞれの切断面上に、前記試料搬送路の切断口が開口する。この切断口が試料導入口となる。試料搬送路が切断線を2回交差する構造の場合、2つの切断口が現れ、これらはそれぞれ試料導入口および空気排出口となりうる。
上記切断口は、使用時に切断して初めて開口するので、切断口の保全を確実に行うことができる。このため切断口が微細な口径である場合、特に有用である。また、試料導入口と空気排出口がいずれも切断により開口する場合、試料搬送路を使用時まで密閉状態にすることができるので、試薬層の活性を維持することができる。これにより、バイオセンサの包装が不要となり、製造コストが大幅に削減できる。
本発明の多項目同時測定用バイオセンサの使用に際し、開口した試料導入口を試料液に接触させ、該試料導入口から、たとえば毛管現象により試料搬送路へ導入することができるので、使用する試料液の量を著しく抑制することができる。このため、試料液に含有させる試験化合物の量が少量であっても、感度よく検出することができる。
前記切断線は、基板およびカバーの少なくとも一方に設けられている。切断線は溝または切れ目により形成されていることが好ましい。基板およびカバーの両方に切断線が設けられる場合、溝または切れ目が、基板とカバーの同位置に対向するように配置されていることが好ましい。
切断線に溝、切れ目があると、切断が容易になる。また、切断線が同位置に対向するように配置されていると、折り曲げたときに、外側となる基板またはカバーを容易に切断できるとともに、折り曲げたときに内側となる基板またはカバーを容易に切断または折り曲げることができる。
ここで、切れ目とは、バイオセンサを形成する基板およびカバーを内側に達しない範囲の深さで外側から切れ目を入れた場合をいう。従って、その切れ目によって基板およびカバーが、切断前に貫通していることはない。
切断方法に特に限定はなく、切断線に沿って、折る、千切る、または引き千切ることにより、切断することができる。
本発明における試料搬送路は、スペーサー層によりパターン形成され、基板上に設けられている。試料搬送路の厚さ(高さ)は、スペーサー層の厚さに依存するが、たとえば好ましくは5〜500μm、更に好ましくは10〜100μm程度の範囲にあればよい。このような範囲にあると、毛管現象を起こしやすい。
試料搬送路は、少なくとも試料導入口と反応検出部との間を直線または穏やかな曲線で結んでいることが好ましい。このような形状であると、試料液の移動を円滑に行うことができる。したがって、前記間隔に角、特に鋭角を成す部分が存在しないことが望ましい。
以下、基板、カバー、スペーサー、電極系、試薬層等について説明する。
基板
前記基板は、電気絶縁性であれば特に限定はないが、このような基板としては、たとえば、プラスチック、生分解性材料、紙、ガラスのいずれかを好ましく用いることができる。
プラスチックとしては、硬質ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエステル、ポリエーテルニトリル、ポリカーボネイト、ポリアミドイミド、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂などが挙げられる。
生分解性材料としては、好ましくはポリ乳酸が挙げられる。
また、前記基板は、紫外線非透過物質からなっていてもよい。
基板の厚さは特に限定されないが、たとえば好ましくは10〜1000μm、さらに100〜500μm程度の範囲にあればよい。
カバー
前記カバーは、前記基板と同様の材料を用いることができる。また、カバーの厚さは特に限定されないが、たとえば好ましくは10〜1000μm、さらに100〜500μm程度の範囲にあればよい。
スペーサー層
スペーサー層は、基板とカバーとを接着させるとともに、試料搬送路を規定する。
前記スペーサー層は、前記基板と同様の材料を用いることができ、この場合、スペーサー表面に接着剤を塗布して接着剤層により基板、カバーと接合する。また、スペーサー自体が、接着剤により形成された接着剤層であってもよい。接着剤としては、基板、カバーと反応あるいは溶解しないものであればよく、特に限定されないが、たとえば、アクリル系樹脂などが挙げられる。
スペーサー自体が、接着剤とレジストにより形成されていてもよい。この場合のレジストも接着剤と同様、基板、カバーと反応あるいは溶解しないものであればよく、特に限定されないが、例えば、紫外線硬化型のビニル・アクリル系樹脂、ウレタンアクリレート系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂などが挙げられる。レジストの使用の目的は主に電極パターンを明確にし、電極面積の規定をはっきりさせたり、試薬層が存在しない試料搬送路を絶縁するなどの目的がある。そのため、レジスト層は接着剤層と同様のパターンを形成しても、形成しなくてもどちらでもよい。後者の場合、レジスト層は絶縁のために電極基板上に形成させるのが好ましい。
前記アクリル系樹脂としては熱硬化型または光硬化型、具体的には紫外線硬化型または可視光線硬化型のものを使用してもよい。スペーサーは、前記の紫外線吸収剤あるいは紫外線非透過物質で表面が被覆されていてもよい。
スペーサーの厚さは特に限定されないが、たとえば好ましくは5〜500μm、更に好ましくは10〜100μm程度の範囲にあればよい。
スペーサー層は、スクリーン印刷法により形成することができる。また、該スペーサー層中に、酵素やメディエータ、界面活性剤などの試薬を含有させてもよい。
本発明において、試料導入口の周辺および試料搬送路表面に界面活性剤、脂質を被覆させることもできる。界面活性剤や脂質を被覆させることにより、試料液の移動を円滑に行うことができる。
電極系
前記電極系は、+電極と−電極とが対向する、1組の電極およびそのリード線である。
このような電極系は、+と−とからなる2本の電極から構成されていてもよいし、2本以上であってもよい。
前記電極は、カーボン、銀、銀/塩化銀、白金、金、ニッケル、銅、パラジウム、チタン、イリジウム、鉛、酸化錫、白金黒のいずれかから構成することができる。また、カーボンはカーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイル、カーボンナノホーン、フラーレン、デンドリマーもしくはそれらの誘導体も用いることができる。
電極の厚さはスペーサーとの接触において大きな妨げとならなければ限定はないが、スクリーン印刷法であれば、通常、1〜100μm程度、好ましくは3〜20μm程度であることが望ましい。また、蒸着法、スパッタリング法、箔貼り付け法、メッキ法であれば、通常、200〜2000オングストローム程度、好ましくは500〜1000オングストローム程度であることが望ましい。このような範囲にあると、基板上に形成される電極のエッジが鋸状にならず、精度の高い電極となる。また、電極の剥離、断線を防止することができる。
こうした電極はスクリーン印刷法、蒸着法、スパッタリング法、箔貼り付け法、メッキ法のいずれかにより基板あるいはカバーに形成することができる。
試薬層
本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサでは、試料導入口から試料搬送路を通して、たとえば毛細管現象により送り込まれる試料液が、反応検出部となる電極系上の試薬層と接触することにより、試薬と試料とが反応する。この反応は電極における電気的な変化としてモニタされる。このような試薬層は、試料搬送路が通過する電極系上に1個存在することができる。
試薬層は、+電極上および−電極上のいずれか一方、または両方の表面上に存在することが好ましい。
本発明では、該試薬層の表面に、界面活性剤、脂質などの試料液の移動を円滑にする化合物を被覆させることもできる。試薬層の表面に界面活性剤などが被覆されていれば、空気酸化による劣化をさらに抑制することができる。試料液が血液などの場合には、抗血液凝固剤としてヘパリンやプロリキシン−S、エチレンジアミン四酢酸、クエン酸の金属塩などを被覆してもよい。
前記試薬層は、酵素、抗体、リボソーム、核酸、プライマー、ペプチド核酸、核酸プローブ、微生物、オルガネラ、レセプタ、細胞組織、クラウンエーテルなどの分子識別素子、メデイエータ、挿入剤、補酵素、抗体標識物質、基質、無機塩類、界面活性剤、脂質、トレハロースなどの糖、グリセリンなどの保湿剤、システインなどの安定化剤のいずれかまたはその組み合わせを、バイオセンサによる検査対象に応じて、適宜含有させることができる。
試料液が血液などの場合には、抗血液凝固剤を含有させてもよい。抗血液凝固剤としては、たとえば、ヘパリン、プロリキシン−S、エチレンジアミン四酢酸、クエン酸の金属塩などが挙げられる。
前記酵素としては、オキシダーゼ又はデヒドロゲナーゼなどの酵素、例えばグルコースオキシダーゼ、フルクトシルアミンオキシダーゼ、乳酸オキシダーゼ、尿酸オキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼ、アルコールオキシダーゼ、グルタミン酸オキシダーゼ、ピルビン酸オキシダーゼ、ピルビン酸オキナーゼ、アセテートキナーゼ、ペルオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、その他に、コレステロールエステラーゼ、インオルガニックピロホスファターゼ、酸性ホスファターゼ、アルカリホスファターゼ、ヌクレオチド・トリホスファターゼ、ヌクレオチド・ジホスファターゼ、ヌクレオチド・モノホスファターゼ、イノシトール・ホスファターゼ、プロテイン・ホスファターゼ、アデノシン・トリホスファターゼ、グアノシン・トリホスファターゼ、アデノシン-5’-ジホスファターゼ、カゼイン・ホスファターゼ、チロシン・ホスファターゼ、セリン・ホスファターゼ、トレオニン・ホスファターゼ、マルトースホスホリラーゼ、スクロースホスホリラーゼ、プリンヌクレオチドホスホリラーゼ、アデニル・シクラーゼ、グアニレート・シクラーゼ、グルコースイソメラーゼ、ムタロターゼ、カタラーゼ、プロテアーゼ、NADHオキシダーゼ、ジアホラーゼ、オスミウム・ペルオキシダーゼ複合体、又は、DNAポリメラーゼ、RNAポリメラーゼ、DNAリガーゼ、DNアーゼなどの核酸連結酵素、制限酵素などが挙げられる。
これらは1種単独でまたは複数を組み合わせて用いることができる。
また、試薬層は、酵素単独ではなく、メデイエータの組合わせとして含有させてもよい。
このメディエータとしてはフェリシアン化カリウム、フェロセン、ベンゾキノン、オスミウム・ペルオキシダーゼ複合体、1−メトキシ−5−メチルフェナジニウムメチルスルフォネート(1−M−PMS)、2,6−ジクロロインドフェノール(DCIP)、9−ジメチルアミノベンゾ−α−フェナゾキソニウムクロライド、メチレンブルー、インジゴトリスルホン酸、フェノサフラニン、チオニン、ニューメチレンブルー、2,6−ジクロロフェノール、インドフェノール、アズレB、N,N,N'、N'−テトラメチル−p−フェニレンジアミンジヒドロクロリド、レゾルフィン、サフラニン、ソディウムアントラキノンβ−スルフォネート、インジゴカーミン等の色素、リボフラビン、L−アスコルビン酸、フラビンアデニンジヌクレオチド、フラビンモノヌクレオチド、ニコチンアデニンジヌクレオチド、ルミクロム、ユビキノン、ハイドロキノン、2,6−ジクロロベンゾキノン、2−メチルベンゾキノン、2,5−ジヒドロキシベンゾキノン、2−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、グルタチオン、パーオキシダーゼ、チトクロムC、フェレドキシン等の生体酸化還元物質又はその誘導体、その他Fe−EDTA、Mn−EDTA、Zn−EDTA、メソスルフェート、2,3,5,6−テトラメチル−p−フェニレンジアミン等などから選択される。
また、試薬層は塩化ナトリウム、塩化カリウムなどの無機塩類とキンヒドロンとの組合せを含有させてもよい。
これらのメディエータの濃度は、40nM以上程度が好ましい。
上記の化合物の中では、フェリシアン化カリウム、フェロセン、ベンゾキノン、オスミウム・ペルオキシダーゼ複合体、DCIP、1−M−PMS及び9−ジメチルアミノベンゾ−α−フェナゾキソニウムクロライドが好ましい。
試薬層にはプライマー、DNAポリメラーゼ、デオキシリボヌクレオチド三リン酸の組合せを含有させることもできる。さらに、試薬層にはプライマー、DNAポリメラーゼ、デオキシリボヌクレオチド三リン酸に、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどの無機塩類とキンヒドロンを組合せて含有させることもできる。
バイオセンサをDNAチップとして用いる場合には試薬層として核酸プローブを固定化することができる。この場合には電極をアレイ状に配置させることが好適である。
試薬層は、前記各1組の電極の近傍、あるいは電極表面の一部または全部に形成し、電極とともに反応検出部を構成することとなる。
このような試薬層は、デスペンサなどにより滴下して乾燥するデスペンサ法、粘度を調節したスクリーン印刷法などにより形成することができ、これらのうちでは、デスペンサ法が好ましい。この試薬層の電極表面または基板表面への固定化は乾燥を伴う吸着法または共有結合法により行うことができる。
試薬層は、各バイオセンサ単位において、1つの試料搬送路上に一箇所設置される。
本発明で、多項目同時測定用バイオセンサを切断後、各バイオセンサ単位含有基板中には、少なくとも1つのバイオセンサ単位が含まれる。異なる試薬層を多数採用する場合、バイオセンサ単位含有基板に複数のバイオセンサ単位を含むことができる。
本発明では、1つの試料搬送路上に1つの試薬層が設けられているため、一つのバイオセンサ単位含有基板中に2以上のバイオセンサ単位が含まれていても、試料液が混合することはないが、試料液の混合防止をより確実にするため、1つのバイオセンサ単位含有基板中に2以上のバイオセンサ単位が含まれる場合は、各バイオセンサ単位中の試薬層の間に凸状の間仕切り部を備えることもできる。この凸状の間仕切り部はスクリーン印刷法で形成することができる。この凸部の間仕切り部はカーボン、レジストまたは吸水性材料のいずれかから構成することができる。
〔2〕本発明では、試料導入口が前記切断面上に開口するよう試料搬送路が設けられ、空気排出口が、前記基板もしくはカバー表面に、または前記切断面と異なるバイオセンサ単位含有基板の側面に設けられていることが好ましい。
この場合、切断面と試料搬送路とが交差する角度は限定されないが、好ましくは0度以上180度未満、より好ましくは0度以上120度以下、さらに好ましくは0度以上100度未満である。
〔3〕本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサでは、試料搬送路が密閉された態様であることがより好ましい。
たとえば、本発明の他の好ましい態様として、多項目同時測定用バイオセンサは、
前記試料搬送路が密閉されており、
前記各バイオセンサ単位含有基板を区分する切断線(第1の切断線)、および、基板およびカバーの一部を切断することにより空気排出口を露出するための、前記第1の切断線と異なる第2の切断線が前記基板と前記カバー表面上に設けられ、
前記第1の切断線に沿って基板またはカバーを切断したときに、前記試料導入口が前記第1の切断面上に切断口として開口し、
前記第2の切断線に沿って基板またはカバーを切断したときに、前記空気排出口が前記第2の切断面上に切断口として開口するように、
前記第1および第2の切断線と試料搬送路とが配置されている。
この場合、前記各バイオセンサ単位含有基板の切断面上に試料導入口と空気排出口が別々に開口するように試料搬送路が設けられ、切断前、試料搬送路は密閉された状態で配置されていてもよい。
補助具
〔4〕ここで、前記基板又はカバー表面に、前記第1の切断線に沿った基板およびカバーの折り曲げに連動して、前記第2の切断線に沿って基板およびカバーを折り曲げるように備えられた補助具を有していてもよい。
前記補助具は材質においては特に限定はされず、伸縮性があってもなくても良いが、空気排出口の開口のための基板またはカバーの切断部分を切断線に沿って切断するのに十分な強度を有しているものが好ましい。さらに、前記補助具は空気排出口の開口を担う区分の一部または全部に固定されていることが望ましい。
このような補助具は、たとえばストラップ状の伸縮性のプラスチックなどが挙げられる。1本のストラップの両端は、たとえば図35に示すように、バイオセンサ単位含有基板の両端にある上部外側折部131にそれぞれ固定され、前記第1の切断線に沿ってカバー(または基板)を折り曲げて切断するときに、折り曲げに連動して上部外側折部131がストラップにより引っ張られ、該上部外側折部131を前記第2の切断線に沿って折り曲げ切断する。これにより、空気排出口を自動的に開口させることができる。
コネクター
本発明の多項目同時測定用バイオセンサから電気化学的な信号を捉えるには、専用のコネクターが必要となる。
すなわち、本発明のコネクターは、前記第2の多項目同時測定用バイオセンサを固定して電気的な信号を捉えるコネクターであって、
該コネクターは、試料導入口の開口のためにバイオセンサ単位含有基板を折り曲げた状態の形状を固定する、センサの形状固定部(フォルダー)、および
バイオセンサ上の電気的な信号を前記バイオセンサの電極における電気的な信号を捉える、電気接続部および配線を有する、バイオセンサ用コネクターであることが望ましい。
前記コネクター部は平面状に作製したセンサの構造を変え、それにより新たに開口したセンサの試料導入口に試料液を導入し、測定が完了するまでの間、バイオセンサーの形状を保つ構造を有している。したがって、前記コネクター部の形状は上記の条件を満たし、センサからの電気的な信号を確実に捉えられるものであれば、特に限定はされない。さらに、前記コネクターは測定器に内蔵されたものであっても、単体で電気化学測定器に接続して使用するタイプの何れであってもよい。
例えば、前記のコネクターには折部および折った状態のセンサ形状を保つフォルダーが備わっていることが望ましい。この場合、折部およびフォルダーは同一のものであっても、独立していてもよい。さらに、前記折部はバイオセンサーの構造が平面から平面とは異なる形状をとるように変形できる構造が好ましい。さらに好ましくはセンサがV字型に変形させるための構造であるとよい。その場合、すなわち、切断面と試料搬送路とが交差する角度は限定されないが、好ましくは0度以上180度未満、より好ましくは0度以上120度以下、さらに好ましくは0度以上100度未満となるように折部を設計することが望ましい。折部がフォルダーの機能も備えている場合も上記の条件を含めることができる。また、折部はセンサをコネクターにスライドさせて接続することでセンサを変形させる方式であっても、角度のある上下の折部でセンサーを挟み込むようにして変形させる方式をであってもよく、その方式は特に限定はされない。
〔5〕また、本発明では、他の好ましい態様として、試料導入口と空気排出口とが、いずれも、前記各バイオセンサ単位含有基板の切断面上に開口するように試料搬送路が設けられ、切断前、試料搬送路は密閉された状態で配置されていてもよい。
このような本発明の多項目同時測定用バイオセンサは、切断前は、前記反応検出部を含む試料搬送路内の気密性が保たれており、製造時以降、多項目同時測定用バイオセンサ内部の状態が長期に亘り維持できるとともに、多項目同時測定用バイオセンサ内部の雰囲気、具体的には気体組成(脱酸素状態)や、気圧、湿度(湿潤状態)などが所望の一定の雰囲気に制御できる。
このため、たとえば、多項目同時測定用バイオセンサの試料搬送路が乾燥状態である場合に導入を円滑に行えない試料液であっても、試料搬送路の内壁などに界面活性剤等を均一に塗布して一定湿度を保っておくことで、試料液をバイオセンサ内に円滑に導入できる。また、試料液が血液などの場合には、抗血液凝固剤としてヘパリンやプロリキシン−S、エチレンジアミン四酢酸、クエン酸の金属塩などを単独または界面活性剤とともに被覆してもよい。
〔6〕本発明では、1つのバイオセンサ単位に対して、1つの試料導入口が形成されるように、試料搬送路が配置されていることが好ましい。このように試料搬送路が配置されていると、使用時、相互に他の試薬層から拡散する成分の影響をより高度に排除できる。
〔7〕本発明では、前記基板およびカバーの少なくとも1つが2層以上の多層構造を有し、前記折曲線が、該多層構造の最内層を除くいずれかの層に形成されていてもよい。
基板およびカバーが少なくともそれぞれ2層以上の多層構造を成す場合、切断線を該多層構造の少なくとも最内層を残して形成する。さらに、それらの切断線は基板とカバーとで同位置に対向するように配置されていることが好ましい。多層構造であると、切断線部分を少なくとも最内層を残して形成させることで、内層部は傷などのダメージを与えることなく多項目同時測定用バイオセンサーを形成できる。そのため、製造工程や保存状態にあるときに、不意にかかる曲げなどの力に耐えることができるというメリットがある。
本発明では、前記基板とカバーとに挟まれた領域の一部に、乾燥剤および/または脱酸素剤を含むことができる。
すなわち本発明の多項目同時測定用バイオセンサは、反応検出部が内包された状態で保持されているため、このような乾燥剤および/または脱酸素剤をバイオセンサ内に有することで、内部の乾燥状態、あるいは無酸素状態を長期にわたって保持することができる。
また、バイオセンサの組み立て加工時に湿気や酸素を含む雰囲気でバイオセンサの反応検出部が内包されるように製造され密閉されても、バイオセンサの内部を乾燥状態あるいは脱酸素状態にすることができる。
前記乾燥剤および/または脱酸素剤は、試料液との直接的な接触を避けることが好ましい。また、乾燥剤および/または脱酸素剤を、試料搬送路と交差しないように配置することが好ましい。
前記乾燥剤としては、たとえば、シリカゲル、活性アルミナ、塩化カルシウム、モレキュラーシーブス、吸湿性ポリマー等の多孔質構造物等が挙げられる。
前記脱酸素剤としては、たとえば、鉄等の金属及びハロゲン化金属からなる粉末状のものや、ハイドロサルファイト、活性化マグネシウム(たとえば、特開2001−37457号公報)、アスコルビン酸(たとえば、特開平05−7772号公報)、カテコール系化合物(たとえば、特開平09−75724号公報)、多価アルコール類(たとえば、特開2003−144113号公報)などの有機系化合物等が挙げられる。これらの脱酸素剤は、たとえば、公知の担体に担持されていてもよい(たとえば、特開2001−37457号公報)。脱酸素剤の市販のものとしては、たとえば「エージレス」(商標、三菱瓦斯化学社製)、「バイタロン」(商標、東亜合成化学社製)等が挙げられる。
本発明の多項目同時測定用バイオセンサは、前記基板とカバーとに挟まれた領域の一部に、湿度表示剤および/または酸素検知剤を含むことができる。
使用前に、多項目同時測定用バイオセンサ内部の乾燥状態および/または脱酸素状態が確認できるよう、乾燥剤と湿度表示剤とを併用したり、あるいは、脱酸素剤と酸素検知剤とを併用することもできる。
湿度表示剤としては本発明の包装体に使用が可能であれば特に限定はされない。
酸素検知剤の市販のものとしては、たとえば、「エージレスアイ」(商標、三菱瓦斯化学社製)、「バイタロン-酸素検知材」(商標、東亜合成化学社製)等が挙げられる。
この場合、前記基板および/またはカバーの一部または全体が可視光線に対して透明の材質であり、湿度表示剤および/または酸素検知剤を可視可能であることが好ましい。
さらに基板および/またはカバーの一部または全体が、紫外線を遮断できる材質であることが好ましい。この場合、基板および/またはカバー全体が紫外線遮断材であっても、あるいは、基板、カバーの表面が紫外線遮断材のフィルムで覆われていてもよい。前記フィルムとして、たとえば、ベンゾトリアゾール系等の有機化合物、紫外線を可視光に変換する蛍光剤などを含有しているフィルムなどが挙げられる。
また、可視光線に対して透明ではない基板およびカバーを使用する場合、切断により新たに出現する断面のスペーサー部分に、前記湿度表示剤および/または酸素検知剤が存在するように配置することもできる。この場合、前記湿度表示剤、酸素検知剤は、スペーサー層に含まれていても、スペーサー層の一部として構成されていてもよい。
このようにすることにより、切断後、使用直前に、湿度表示剤および/または酸素検知剤の示す内部の状態を、切断面あるいは切断面の近傍の内部で確認できる。
前記基板および前記カバーは、紫外線非透過物質からなることが好ましい。また、前記基板および前記カバーの表面は、紫外線吸収剤または紫外線非透過物質で被覆されていてもよい。
このように基板、カバーが、紫外線非透過物質であるか、あるいは、紫外線吸収剤または紫外線非透過物質で被覆されていると、紫外線の透過を抑制または遮断できる。
紫外線吸収剤としては特に限定されないが、たとえば、アルミニウムなどの金属、塩化銀などのハロゲン化金属、蛍光剤、ベンゾトリアゾール系等の有機化合物などが挙げられる。
紫外線非透過物質としては特に限定されないが、たとえば、アルミニウムなどの金属または塩化銀などのハロゲン化金属などの蒸着膜及び、ベンゾトリアゾール系等の有機化合物系フィルムなどが挙げられる。
前記基板および前記カバーは、光触媒作用を有する化合物を含むか、または前記基板の表面および前記カバーの表面が光触媒作用を有する化合物を含有する被膜で被覆されていてもよい。
ここで、光触媒とは、光の吸収により励起して活性化状態となり、該光触媒の表面に接触した有機物等に対し強力な酸化・還元作用を発揮する化合物をいい、光触媒作用とはそのような酸化・還元作用をいう。
光としては、紫外線および/または可視光線が挙げられる。紫外線および/または可視光線の入射によって、多項目同時測定用バイオセンサ表面で光触媒作用が起こり、それにより、滅菌やタンパク質でできたキャプシドやエンベロープをもつウィルスの分解、表面に付着した汚れの分解などの自浄作用を得ることができ、常に衛生的な状態で保存が可能である。このため、この形態のバイオセンサであれば、たとえば医療の現場などで直接生体試料と接触させる必要がある場合や食品などを扱う現場での使用に特に有効である。
ここで、光触媒作用を有する化合物としては、金属酸化物が挙げられる。金属酸化物としては、具体的には酸化チタン、二酸化チタン、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、三酸化タングステン、酸化第二鉄、三酸化二ビスマスおよび酸化スズからなる群から選ばれる少なくとも1種を使用することができるが、これらに限定されない。
前記露出する試料導入口の近傍、または試料導入口と空気排出口の近傍に存在するスペーサー層に、蛍光剤または発光剤が含まれていてもよい。特に試料導入口の近傍付近に蛍光剤又は発光剤が含まれていることが好ましい。
蛍光剤または発光剤は、視認性を高めるための目印となるため、試料導入における取り扱いの間違いを防止できる。蛍光剤、または発光剤を断面部分に使用する場合には、前記蛍光剤又は発光剤がスペーサー材に含まれていても、スペーサーの一部として構成されていてもよい。また、基板やカバーの試料導入口付近に目印として蛍光剤、または発光剤を使用する場合には、その部分を印刷などによって形成することができる。
ここで、発光剤としては、空気中の酸素との接触によって発光反応が開始する公知のものが使用できる。
〔8〕 本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサは、前記電極系がアレイを形成していてもよい。
前記アレイを形成しているバイオセンサは、該切断線に沿って切断したときに、それぞれのバイオセンサ単位含有基板の断面上に、少なくとも1つの試料導入口が開口し、試料導入口と連通する1つの試料搬送路の先には1つの電極系と1つの試薬層を含む反応検出部が存在することとなる。
前記1つの試料導入口は、1つの試料搬送路に連通するか、試料導入口から分岐する少なくとも2本の試料搬送路に連通し、前記試料搬送路の先には一つの電極系を含む反応検出部が存在していてもよい。
このうち、1つの試料導入口から1つの試料搬送路に連通することが好ましい。この場合、試薬層における試料液の混合をより確実に防止できる。
本明細書において「アレイ」とは、整列配置されていることを意味する。
1つの試料導入口から少なくとも2本の試料液搬送路が分岐する場合、試料液がアレイ状の全ての試薬層に到達できるよう、試料搬送路内に界面活性剤を被覆したり、あるいは、試料液が血液などの場合には、抗血液凝固剤としてヘパリンやプロリキシン−S、エチレンジアミン四酢酸、クエン酸の金属塩などを被覆してもよい。
本発明の多項目同時測定用バイオセンサは、前記バイオセンサ単位含有基板を少なくとも2つ含むが、少なくとも3以上のバイオセンサ単位含有基板を含む場合、それぞれのバイオセンサ含有基板は、連続する基板上に、所定の間隔で規則的に、切断線で区分されながら連なっていることが好ましい。
この構成であると、多項目同時測定用バイオセンサを一度に効率よく製造できる。また、連接したバイオセンサ含有基板中の個々のバイオセンサ単位のそれぞれを計測部に接続することにより、多数の検体を同時に測定できる。
本発明の多項目同時測定用バイオセンサは、たとえば、電極系を基板上に、スペーサーを基板又はカバーの表面にあらかじめパターン形成し、さらに、試薬層を配置し、基板とカバーとを、接着剤により貼り付けることにより製造することができる。
たとえば、具体的には、予め切断線を外側面に形成させた前記基板の内側にスクリーン印刷などにより電極パターンを形成する。一方、同様に、必要に応じ予め切断線を外側面に形成させた前記カバーにもその内側にスクリーン印刷などによりスペーサーとしての粘着剤層のパターンを形成する。
前記基板の試料搬送路上には酵素を含む試薬液をデスペンサ法で滴下して試薬層を形成することができる。また、調整剤や指示薬を置くスペースは、カバー内側に形成したスペーサーの形成パターンの一部として前記基板またはカバー上に同時に形成することができる。この様にして形成したカバーおよび基板の貼り合せによって、多項目同時測定用バイオセンサーを構築できる。
<多項目同時測定用バイオセンサの使用方法/試験化合物の測定方法>
本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサの使用方法は、前記多項目同時測定用バイオセンサを用いる、以下の工程を含む方法である。
(1)各バイオセンサ単位含有基板を区分する切断線に沿って基板またはカバーを切断して、それぞれのバイオセンサ単位含有基板の切断面上に、試料搬送路の切断口(試料導入口)を開口させる工程、および
(2)開口した試料導入口を、測定対象を含有する溶液に接触させる工程、および
(3)測定対象を含有する溶液を試料搬送路へ導入する工程。
より好ましくは、下記の(1)〜(4)の工程を含む。
(1)バイオセンサ単位含有基板を区分する切断線に沿って基板およびカバーを折り曲げて、基板またはカバーを切断し、それぞれのバイオセンサ単位含有基板の切断面上に、試料搬送路の切断口(試料導入口)を開口させる工程、
(2)試料導入口の開口状態を維持するため、折り曲げたバイオセンサ単位含有基板の形状を固定する工程、
(3)開口した試料導入口を、測定対象を含有する溶液に接触させる工程、および
(4)測定対象を含有する溶液を試料搬送路へ導入する工程。
また、本発明に係る測定対象の測定方法は、前記多項目同時測定用バイオセンサを用いる、以下の工程を含む方法である。
(1)各バイオセンサ単位含有基板を区分する切断線に沿って基板またはカバーを切断して、それぞれのバイオセンサ単位含有基板の切断面上に、試料搬送路の切断口(試料導入口)を開口させる工程、
(2)開口した試料導入口を、測定対象を含有する溶液に接触させる工程、
(3)測定対象を含有する溶液を試料搬送路へ導入する工程、および
(4)測定対象をそれぞれのバイオセンサで測定する工程。
より好ましくは、下記の(1)〜(5)の工程を含む。
(1)バイオセンサ単位含有基板を区分する切断線に沿って基板およびカバーを折り曲げて、基板またはカバーを切断し、それぞれのバイオセンサ単位含有基板の切断面上に、試料搬送路の切断口(試料導入口)を開口させる工程、
(2)試料導入口の開口状態を維持するため、折り曲げたバイオセンサ単位含有基板の形状を固定する工程、
(3)開口した試料導入口を、測定対象を含有する溶液に接触させる工程、
(4)測定対象を含有する溶液を試料搬送路へ導入する工程、および
(5)測定対象をそれぞれのバイオセンサで測定する工程。
前記工程1において、基板およびカバーのいずれも切断して、切断面を露出させ、前記工程2を実施することができる。また、基板およびカバーのいずれかを切断し、他方を接続したままの状態で折り曲げて、切断面を露出させ、前記多項目同時測定用バイオセンサを折り曲げたままの状態で前記工程2(または前記より好ましい態様では工程3)を実施することができる。このうち、後者の態様が好ましい。
本発明の多項目同時測定用バイオセンサでは、切断後、前記工程2(または前記より好ましい態様では工程3)において、バイオセンサ単位含有基板毎の断面を、または複数のバイオセンサ単位含有基板の断面を同時に、溶液に接触させることができる。
複数のバイオセンサ単位含有基板の断面を同時に溶液に接触させる場合、バイオセンサ含有基板には1または2以上のバイオセンサ単位が含まれることが好ましい。この場合、基板およびカバーのいずれかを切断し、他方を接続したままの状態で折り曲げて、切断面を露出させることが好ましい。
バイオセンサ単位含有基板毎にその断面を溶液に接触させる場合、バイオセンサ含有基板には複数のバイオセンサ単位が含まれることが好ましい。基板およびカバーを切断し切断面を露出させ、バイオセンサ単位含有基板をそれぞれ使用する。
このようにして、複数の試薬層を有するバイオセンサ単位を同時に測定に供することができる。
前記測定対象はバイオセンサで測定可能な対象であればよく、限定されない。例えば、酵素、DNA、イオン量、酸素量などの化合物、溶液のpHや導電性などの性状等が挙げられる。
<バイオセンサ装置>
本発明に係るバイオセンサ装置は、前記多項目同時測定用バイオセンサと、
前記バイオセンサの電極における電気的な値を計測する計測部と、
前記計測部における計測値を表示する表示部と、
前記計測値を保存するメモリ部とを備えたことを特徴としている。
より好ましくは下記の通りである。
前記多項目同時測定用バイオセンサと、
前記バイオセンサの電極における電気的な信号を捉えるコネクター部と、
前記コネクター部を介して電気的な値を計測する計測部と、
前記計測部における計測値を表示する表示部と、
前記計測値を保存するメモリ部とを備えたバイオセンサ装置。
前記コネクター部は、試料導入口の開口のためにバイオセンサ単位含有基板の形状を変形した後、その形状でバイオセンサ単位含有基板を固定して、前記バイオセンサの電極における電気的な信号を捉える構造であることが好ましい。
前記計測部における計測方法は、ポテンシャルステップクロノアンペロメトリー法、クーロメトリー法またはサイクリックボルタンメトリー法であることが好ましい。
前記ポテンシャルステップクロノアンペロメトリー法とは、外部から一定の電位を電極に印加し、電解によって流れる電流変化を測定する方法をいう。
前記クーロメトリー法とは、目的物質を完全電解するまでに流れた電気量を測定し、ファラデーの法則に基づいて、その物質量あるいは反応電子数を決定する方法をいう。
前記サイクリックボルタンメトリー法とは、電極電位をある範囲で一定の速度で正負に走査したときの電流-電圧曲線を求める方法で、電位走査法とも呼ばれる。
<用途>
本発明に係る前記多項目同時測定用バイオセンサは、試薬層の種類を変えることにより以下のような測定対象の測定が可能である。
例えば、酵素センサでは、検体の測定対象によって分子識別素子としての酵素の種類を変える。例えば測定対象が血糖(グルコース)、尿糖の場合はグルコースオキシターゼまたはグルコースデヒドロゲナーゼ、測定対象が糖化ヘモグロビンである場合は、フルクトシルアミンオキシダーゼとプロテアーゼの混合物、測定対象が乳酸の場合は乳酸オキシターゼ、測定対象が総コレステロールなどの場合はコレステロールエステラーゼとコレステロールオキシダーゼの混合物、測定対象が尿酸の場合は尿酸オキシダーゼ、測定対象がエタノールの場合はアルコールオキシターゼ、測定対象がグルタミン酸の場合はグルタミン酸オキシダーゼ、測定対象がピルビン酸またはリン酸の場合はピルビン酸オキシダーゼ、測定対象がマルトースまたはリン酸の場合はマルトースホスホリラーゼ、アルカリ性または酸性ホスファターゼ、および/またはムタロターゼ、グルコースオキシダーゼの組み合わせ、測定対象がスクロースまたはリン酸の場合はスクロースホスホリラーゼ、アルカリ性または酸性ホスファターゼ、ムタロターゼ、グルコースオキシダーゼの組み合わせなどを用いる。
上記酵素センサでは、酵素とともに電子伝達体(メディエータ)が使用される。メディエータにはフェリシアン化カリウム、フェロセン、フェロセン誘導体、ニコチンアミド誘導体、フラビン誘導体、ベンゾキノンおよびキノン誘導体などを用いる。
pHセンサの場合は、銀/塩化銀電極と他の電極を設けた基板上に塩化ナトリウム、塩化カリウムなどの無機塩とキンヒドロンの試薬層を用いる。この場合、電極間電位の変化を測定することになる。
一塩基多型(SNPs)センサ(A.Ahmadian et al.,Biotechniques,32,748,2002)の場合は、上記pHセンサ上に、更にプライマー、DNAポリメラーゼ、デオキシリボヌクレオチド三リン酸などの混合物を試薬として用い、試料中の被検体DNAとプライマーが相補する場合のpHの変化を測定する。
免疫センサでは、抗原抗体反応を利用し、例えばヒト血清アルブミンを測定する場合は、分子識別素子として抗アルブミンを用いる。なお、免疫センサにおいては、抗原抗体複合体の形成によって変動する電極間電位を測定することになる。
微生物センサでは、分子識別素子として、例えばPseudomonas fluorescence(測定対象:グルコースまたはBOD;生物化学的酸素要求量、土壌)、Trichosporon cutaneum, Pseudomonas putida(測定対象:BOD)、Trichosporon brassicae(測定対象:エタノール)などの微生物または土壌微生物、Acetobacter属、Actinomaaura属、Agrobacterium属、Alcaligenes属、Aphanomyces属、Armillaria属、Aspergillus属、Bacillus属、Burkholderia属、Candida属、Cephalosporium属、Ceratocystis属、Cladosporium属、Clavibacter属、Corticium属、Corynebacterium属、Cylindrocarpon属、Cylindrocladium属、Enterobacter属、Erwinia属、Flavobacterium属、Fusarium属、Gaeumannomyces属、Ganoderma属、Gibberella属、Gliocladium属、Gluconobacter属、Glycomyces属、Helicobasidium属、Actobacillus属、Leptosphaeria属、Micobacterium属、Micrococcus属、Monosporascus属、Mucor属、Nocardia属、Olpidium属、Pasteuria属、Penicillium属、Phoma属、Plasmodiophora属、Phytophthora属、Polymyxa属、Proteus属、Pseudomonas属、Pyrenochaeta属、Pythium属、Ralstonia属、Rhizobium属、Rhizoctonia属、Rhizopus属、Rhodococcus属、Rosellinia属、Saccharomonospora属、Sclerotina属、Scletotium属、Serratia属、Sphingomonas属、Spongospora属、Streptococcus属、Streptomyces属、Streptoverticilium属、Synchytrium属、Talaromyces属、Thanatephorus属、Thielaviopsis属、Torula属、Trichoderma属、Typhula属、Verticillium属、Zymomonas属、Xanthomonas属などを用いる。
これらの微生物は、酸素呼吸(好気性)し、あるいは酸素のない環境で代謝物を生成するので、酸素呼吸量または代謝産物を電気的にとらえることになる。
オルガネラセンサでは、分子識別素子として細胞小器官を用いる。例えばミトコンドリアの電子伝達粒子を用いると、NADHが測定できる。この原理としては、ミトコンドリアの電子伝達粒子によりNADHが酸化され、この際酸素が消費されるので、この酸素を指標としてNADHやNADPHを測定することができる。
レセプタセンサでは、分子識別素子として受容体である例えば細胞膜などを用いる。検体としては、ホルモンや神経トランスミックが対象となる。測定原理としては、受容の変化を電位に変換し、電極を通じて測定することになる。
組織センサでは、分子識別素子として動植物の組織を用いる。動植物の組織としては、例えばカエルの皮膚、動物の肝切片、キウリ、バナナの皮などが使用できる。測定原理としては、例えばカエルの皮膚組織を用いたナトリウムセンサでは、カエルの皮膚組織がナトリウムイオンを選択的に透過し、その際皮膚組織の電位が変化するので、この電位変化を測定しナトリウムイオン量を求める。
ここで述べたバイオセンサの応用途のひとつとして他にDNAチップが挙げられる。電極のアレイ上に検出すべき多種類の目的遺伝子に対して相補性を持つ一本鎖の核酸プローブが多種類固定化されている。1電極に1種の核酸プローブが固定化されている。多数の目的遺伝子の存在の有無を確認するには、一本鎖に変性された遺伝子サンプルと核酸プローブのハイブリダイズ処理を行い、その後、二本鎖核酸に特異的に結合し、かつ電気化学的に活性な二本鎖認識体を添加する。洗浄後、基板を緩衝液存在下で折りたたみ、アレイ電極を作用極、上部の大きな電極を対極として電圧を電極ごとに順次印加していくと、二本鎖が形成されている場合、二本鎖の挿入剤が酸化され、酸化電流が流れる。二本鎖の形成されていない電極では挿入剤に起因する電流は流れない。電流の発生した電極の位置で核酸プローブの種類がわかるので目的遺伝子の存在の有無、定性が可能となる。なお、上記二本鎖認識体としてはアクリジンオレンジなどのインターカレーター(挿入剤)、トリス(フェナントロリン)コバルト錯体などのメタロインターカレーターなどを用いることができる。
<製造方法>
本発明のバイオセンサは、たとえば、電極を基板上に、スペーサーを基板又はカバーの表面にあらかじめパターン形成し、さらに、試薬層を配置し、基板とカバーとを、接着剤により貼り付けることにより製造することができる。
たとえば、より具体的には、下記のように製造することができる。予め切断線を外側面に形成させた前記基板の内側にスクリーン印刷などにより電極パターンを形成する。一方、同様に予め切断線を外側面に形成させた前記カバーにもその内側にスクリーン印刷などによりスペーサーとしての粘着剤層のパターンを形成する。このとき、前記カバー上の粘着剤層が存在しない部分は試料搬送路、調整剤および指示薬などを置くスペースとなる。
前記基板の試料搬送路上で、密閉キャップの切り離しによって形成する試料導入口と空気排気口の少なくとも1部分には酵素を含む試薬液をデスペンサ法で滴下して試薬層を形成することができる。また、後記調整剤および指示薬を置くスペースは、カバー内側に形成した粘着剤層の形成パターンの一部として前記カバー上に同時に形成することができる。この様にして形成したカバーおよび基板の貼り合せによって、バイオセンサーを構築できる。
このように試薬層の展開以降のバイオセンサ組み立て工程においては、熱圧着などの熱を伴う包装方式を用いず、基板をスペーサーを介して、カバーと張り合わせ加工するだけで製造することができる。
このようにして製造したバイオセンサは、試料導入口および空気排出口となる試料搬送路を該バイオセンサ内部に内包することができ、密閉型のバイオセンサの場合、内部を気密性が高い状態に保持できる。
本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサは、特定の構造を備えているので、使用時に少ない試料液でも多項目同時測定が可能で、試料搬送路に導入された試料液が少なくとも一方のバイオセンサの試薬の影響を排除できる。
以下、本発明を実施例を用いて説明するが、本発明は本実施例に何ら限定されるものではない。
図1は、本発明の多項目同時測定用バイオセンサの代表例を示し、並列した2つのバイオセンサ単位含有基板(各バイオセンサ単位含有基板には1つのバイオセンサ単位が含まれている例)の境界線に設けたV字の溝に沿って折ることで、試料搬送路の断面が各バイオセンサの試料導入口として形成される本発明のバイオセンサの一例である。
図1aは、代表的な多項目同時測定用バイオセンサの長方形の基板1の外側を示す。基板1の中心部には垂直に形成された上端側から下端側に至る切断線がV字の溝7の形で設けられている。この溝7は、多項目同時測定用バイオセンサを使用する際に、多項目同時測定用バイオセンサを破線12に沿ってV字に折るためのものである。
図1bは基板1の内側を示す。基板1の内側には、基板の中心破線12を境に2組の電極を含むパターン4が平行して上端側から下端側まで配置されている。また、試薬層6が各組の電極パターン上の一部に形成されている。図1bには示されていないが、試薬層6となるパターンの区画を明確にするため、図1dで示すスペーサー3を成す接着剤層と図1bの電極パターン4を含む基板1の間に、接着剤層と同様のパターンでレジスト層を設けてもよい。この場合、レジスト層は接着剤層と同様にスペーサー3となるが、例えば、レジスト層が接着剤層と同様のパターンを形成しない場合もある。その場合、レジスト層は反応層6以外の電極パターン4が試料搬送路5と交わるのを防ぐための絶縁層として設けることもできる。また、接着剤層3は図示したように先ずカバー2上に予め形成させておいても、基板1上にあるレジスト層の上に形成させてもどちらでもよい。
図1cは、カバー2の外側部分を示す。カバー2の中心部には基板1と同様に垂直に形成された上端側から下端側に至るV溝7が設けられている。図1dはカバー2の内側を示す。カバー2の内側表面にはスペーサー層3としての接着剤層が形成されている。カバー2上部にはスペーサーが存在しない部分5が設けられ、基板との貼り合わせにより試薬搬送路5を形成する。
図1eは基板1とカバー2の内側を、それぞれ上端にあわせて重ね合わせたときの構成図であり、多項目同時測定用バイオセンサ15を示す。カバー2の長さを基板1よりも短くすることで、両者の上端にあわせて重ね合わせたときに、電極パターン4の下端部が露出する。これが図1eに示す端子8となる。また、溝7を境界にして、バイオセンサ単位27を1つずつ含む、2つのバイオセンサ単位含有基板28が存在する。
図1fは図1eに示した多項目同時測定用バイオセンサの上方にある試料搬送路部分のA−A' 断面図を示す。基板1上に電極4が2本ずつ2組配置されており、基板とカバーの間には接着剤層があるが、図1fの該断面部分はスペーサーの空き部分となり、試料搬送路5を形成する。2組の電極の間の基板1およびカバー2の外側にはV字の溝7がお互いが重なるように設けられている。図1gは図1eに示した多項目同時測定用バイオセンサの電極のパターン上のB−B' 断面図を示す。基板1上には電極4が形成されており、基板1とカバー2の間にはスペーサー3および試料搬送路5が1つずつある。
図1hは本発明の多項目同時測定用バイオセンサの使用例を示す。図1hはカバー部分2にあるV溝7に沿って多項目同時測定用バイオセンサを縦に折り曲げた場合を示す。これにより多項目同時測定用バイオセンサの基板1は2つに分断される。その一方で、カバー部分2はV溝7に沿って折られるが、分断はされない。その結果、2つのバイオセンサ単位含有基板は図示するように、互いにV字型の形状を取ることができる。このとき試料搬送路5は2つのバイオセンサ単位含有基板の境のV溝に沿って分断され、各バイオセンサ単位の試料導入口9が1箇所に隣接した形状で形成される。
この状態で、試料液11に隣接する2つの試料導入口9を接触させることで、該試料液11は隣り合う試料搬送路5に毛管現象により独立して導入される。このとき、試料液11が図示したように表面張力によって丸みを帯びていれば、図1hに示すように2つのバイオセンサ単位含有基板が互いに結合したままV字型をしているために試料液11が効率よく試料搬送路5に導入される。試料搬送路5への試料液11の導入を円滑に行なうために、空気排出口10は試料導入口9の反対側に設けられている。図1iは2つのバイオセンサ単位含有基板がV字の形状を取ったときの正面図を示している。
図1の構造の場合、1つの試料液を隣り合う2つのバイオセンサ単位が互いの試薬層に存在させた試薬の干渉を受けることなく、完全に独立した系で測定を遂行できることが特徴として挙げられる。ここで、図1に例示した多項目同時測定用バイオセンサは、基板側に亀裂が入るが、これをカバー2側が分断されるようにしてもよい。さらに、V字に変形させた多項目同時測定用バイオセンサに限らず、基板1またはカバー2の何れかのV溝に沿って完全に折畳んでも、硬質基板の使用によって、180度未満で亀裂を入れて使用してもよい。
以上の本発明に共通した多項目同時測定用バイオセンサの特徴のほかに、本発明で提案する多項目同時測定用バイオセンサの特徴について、以下に説明する。
図2は図1の多項目同時測定用バイオセンサの構造において、合計4つのバイオセンサ単位27が2つずつバイオセンサ単位含有基板28に含まれ、それぞれがV溝に沿って独立するタイプの多項目同時測定用バイオセンサ15である(図2(e))。
図2aは多項目同時測定用バイオセンサの長方形の基板1の外側を示す。基板1の中心部には垂直に形成された上端側から下端側に至る切断線12がV字の溝7の形で設けられている。この溝7は、多項目同時測定用バイオセンサを使用する際に、破線12に沿って多項目同時測定用バイオセンサをV字に折るためのものである。
図2bは基板1の内側を示す。基板1の内側には、基板の中心破線12を境に4組の電極を含むパターン4左右対称に基板1上に配置されている。また、4つの試薬層6が各組の電極パターン上の一部に形成されている。図2bの基板1の内側の構造では、反応槽6の周囲の電極部分および端子8を除いて絶縁用のレジスト13が塗布されている。さらに、レジスト13を使用することにより、反応槽における電極面積の区画が接着剤層に比べ明確となる特徴がある。
図2cは、カバー2の外側部分を示す。カバー2の中心部には基板1と同様に垂直に形成された上端側から下端側に至る切断線12がV字の溝7の形で設けられている。図2dはカバー2の内側を示す。カバー2の内側上面にはスペーサー層3としての接着剤層が形成されている。カバー2上部にはスペーサーが存在しない部分5が設けられ、基板との貼り合わせにより試薬搬送路5を形成する。この場合、接着剤層3は図示したように先ずカバー2上に予め形成させておいても、基板1上にあるレジスト層の上に形成させても、どちらでもよい。
図2eは基板1とカバー2の内側を、それぞれ上端にあわせて重ね合わせたときの多項目同時測定用バイオセンサ15の構成図を示す。カバー2の長さを基板1よりも短くすることで、両者の上端にあわせて重ね合わせたときに、電極パターン4の下端部が露出する。これが図2eに示す端子8となる。また、溝7を境界にして、4つのバイオセンサ単位27が2分されて、バイオセンサ単位を2つずつ含む2組のバイオセンサ単位含有基板28として存在する。
図2fは図2eに示した多項目同時測定用バイオセンサの上方にある試料搬送路部分のA−A' 断面図を示す。基板1上に電極4が2本ずつ4組配置されており、基板1とカバー2の間には接着剤層3とV溝7を境に2方向に分岐した試料搬送路5、および反応層6以外の試料搬送路5との交点を覆うためのレジスト13の層がある。基板1およびカバー2の外側にあるV溝7はお互いが重なるように設けられている。図2gは図2eに示した多項目同時測定用バイオセンサ15の電極のパターン上のB−B' 断面図を示す。基板1上には電極4が上下2本形成されており、基板1とカバー2の間にはスペーサー3としてレジスト層13と接着剤層3、および2本に分岐した試料搬送路5がある。
図2hは本発明の多項目同時測定用バイオセンサの使用例を示す。図2hはカバー部分2にあるV溝7に沿って多項目同時測定用バイオセンサを縦に折った場合を示す。これにより4つのバイオセンサ単位を有する基板1は2つに分断され、バイオセンサ単位を2つずつ含む2つのバイオセンサ単位含有基板となる。その一方で、カバー部分はV溝に沿って折られるが、分断はされない。
その結果、2つのバイオセンサ単位含有基板は図示するように互いにV字型の形状を取ることができる。このとき試料搬送路5は各2つのバイオセンサ単位含有基板の境のV溝に沿って分断され、4つの全てのバイオセンサ単位の試料導入口9が1箇所に隣接した形状で形成される。
この状態で、4つの試料導入口9を試料液11に接触させることで、該試料液は試料搬送路5に毛管現象によりそれぞれ独立して導入される。試料搬送路5への試料液11の導入を円滑に行なうために、空気排出口10が試料導入口9の反対側に合計4箇所設けられている。図2iは2つのバイオセンサ単位含有基板がV字の形状を取ったときの正面図を示している。
図2の構造の場合、1つの試料液を隣り合う4つのバイオセンサ単位が互いの試薬層槽に存在させた試薬の干渉を受けることなく、完全に独立した系で測定を遂行できることが特徴として挙げられる。
図3の多項目同時測定用バイオセンサは構造上、図1と類似しているが、使用時に折ることで空気排出口10および試料導入口9が共にはじめて形成されるところに特徴がある。
図3aは多項目同時測定用バイオセンサの長方形の基板1の外側を示す。基板1の中心部には垂直に形成された上端側から下端側に至る切断線12がV字の溝7の形で設けられている。この溝7は、多項目同時測定用バイオセンサを使用する際に、破線12に沿って多項目同時測定用バイオセンサをV字に折るためのものである。
図3bは基板1の内側を示す。基板1の内側には、基板の中心破線12を境に、2組の電極を含むパターン4が、上端部から少し距離を置いて左右対称に基板1上に配置されている。また、2つの試薬層6が各組の電極パターン上の一部に形成されている。図3bには示されていないが、図3dで示すスペーサー3を成す接着剤層と図1bの電極パターン4を含む基板1の間に、接着剤層と同様のパターンでレジスト層を設けてもよい。さらに、接着剤層3は図示したように、先ずカバー2上に予め形成させておいても、基板1上にあるレジスト層の上に形成させてもどちらでもよい。
図3cは、カバー2の外側部分を示す。カバー2の中心部には基板1と同様に垂直に形成された上端側から下端側に至る切断線12がV字の溝7の形で設けられている。図3dはカバー2の内側を示す。カバー2の内側上面にはスペーサー層3としての接着剤層が形成されている。カバー2上部にはスペーサーが存在しない部分5が設けられ、基板との貼り合わせにより試薬搬送路5を形成する。この場合、接着剤層3は図示したように先ずカバー2上に予め形成させておいても、基板1上にあるレジスト層の上に形成させても、どちらでもよい。図3の特徴は図3dに示されるように、図1および図2とは異なり、試料搬送路5が接着剤層の内側に形成されていることにある。
図3eは基板1とカバー2の内側を、それぞれ上端にあわせて重ね合わせたときの多項目同時測定用バイオセンサ15の構成図を示す。カバー2の長さを基板1よりも短くすることで、両者の上端にあわせて重ね合わせたときに、電極パターン4の下端部が露出する。これが図3eに示す端子8となる。また、溝7を境界にして、2つのバイオセンサ単位27が2分されて、バイオセンサ単位を1つずつ含む2つのバイオセンサ単位含有基板28として存在する。さらに、この形態では試料搬送路5は多項目同時測定用バイオセンサの構造内に完全に内包されており、外気と直接接することがないため、内部を機密状態に保つことができるという特徴を有する。
図3fは図3eに示した多項目同時測定用バイオセンサ15の上方にある試料搬送路部分のA−A' 断面図を示す。基板1上に電極4が2組配置されており、基板1とカバー2の間には接着剤層3と試料搬送路5、および反応層6がある。基板1およびカバー2の外側にあるV溝7はお互いが重なるように設けられている。図3gは図3eに示した多項目同時測定用バイオセンサにおける電極のパターン上のB−B' 断面図を示す。基板1とカバー2の間にはスペーサー3として接着剤層3、および試料搬送路5が2箇所あり、基板1表面にある電極4は2箇所ある試料搬送路5の下部のみと交差する構造をとっている。
図3hは本発明の多項目同時測定用バイオセンサの使用例を示す。図3hはカバー部分2にあるV溝7に沿って多項目同時測定用バイオセンサを縦に折った場合を示す。これにより2つのバイオセンサ単位を有する基板1は2つに分断され、バイオセンサ単位を1つずつ含む2つのバイオセンサ単位含有基板が存在する。その一方で、カバー部分はV溝に沿って折られるが、分断はされない。その結果、2つのバイオセンサ単位含有基板は図示するように互いにV字型の形状を取ることができる。
このとき試料搬送路5は2つのバイオセンサ単位含有基板の境のV溝に沿って分断され、2つのバイオセンサ単位の試料導入口9と空気排出口10がそれぞれ1箇所に隣接した形状で形成される。この状態で、2つの試料導入口9を試料液11に接触させることで、該試料液は半円状の試料搬送路5に毛管現象によりそれぞれ独立して導入される。試料搬送路5への試料液11の導入を円滑に行なうため、空気排出口10が試料導入口9と同じバイオセンサ単位含有基板の切断面にそれぞれ設けられている。図3iは2つのバイオセンサ単位含有基板が基板を2分して互いにV字の形状を取ったときの正面図を示している。
図3に例示した多項目同時測定用バイオセンサの場合、包装が不要な完全密閉型の構造をとることができる。
図4は図3の多項目同時測定用バイオセンサの構造と外側について同じであるが、内部構造が若干異なる。図4では使用時に形成される試料導入口9が図3の空気排出口10の位置に形成される。
図4aは多項目同時測定用バイオセンサの長方形の基板1の外側を示す。基板1の中心部には垂直に形成された上端側から下端側に至る切断線12がV字の溝7の形で設けられている。この溝7は、多項目同時測定用バイオセンサを使用する際に、破線12に沿って多項目同時測定用バイオセンサをV字に折るためのものである。
図4bは基板1の内側を示す。基板1の内側には、基板の中心破線12を境に基板の上端部から下端部に至る2組の電極を含むパターン4および2つの試薬層6が各電極パターン上の一部に形成されている。また、2組の電極パターン上の一部にレジスト層が設けられている。これにより、1組の試料搬送路当たり、2箇所存在する電極パターンとの交点のうち、基板1下部の交点をレジスト13で絶縁できるため、基板1上部の交点1点に試薬層6を設けることができる。
図4cは、カバー2の外側部分を示す。カバー2の中心部には基板1と同様に垂直に形成された上端側から下端側に至る切断線12がV字の溝7の形で設けられている。図4dは図3dと同じカバー2の内側を示す。カバー2の内側上面にはスペーサー層3としての接着剤層が形成されている。カバー2上部にはスペーサーが存在しない部分5が設けられ、基板との貼り合わせにより試薬搬送路5を形成する。この場合、接着剤層3は図示したように先ずカバー2上に予め形成させておいても、基板1上にあるレジスト層の上に形成させても、どちらでもよい。図4の特徴は図4dに示されるように、図1および図2とは異なり、試料搬送路5が接着剤層の内側に形成されていることにある。
図4eは基板1とカバー2の内側を、それぞれ上端にあわせて重ね合わせたときの多項目同時測定用バイオセンサ15の構成図を示す。カバー2の長さを基板1よりも短くすることで、両者の上端にあわせて重ね合わせたときに、電極パターン4の下端部が露出する。これが図4eに示す端子8となる。また、溝7を境界にして、2つのバイオセンサ単位27が2分されて、バイオセンサ単位を1つずつ含む2つのバイオセンサ単位含有基板28として存在する。さらに、この形態では試料搬送路5は多項目同時測定用バイオセンサの構造内に完全に内包されており、外気と直接接することがないため、内部を機密状態に保つことができるという特徴を有する。
図4fは図4eに示した多項目同時測定用バイオセンサの上方にある試料搬送路部分のA−A' 断面図を示す。基板1上に電極4が2組配置されており、基板1とカバー2の間には接着剤層3と試料搬送路5、および反応層6がある。基板1およびカバー2の外側にあるV溝7はお互いが重なるように設けられている。
図4gは図4eに示した多項目同時測定用バイオセンサにおける電極のパターン上のB−B' 断面図を示す。基板1とカバー2の間にはスペーサー3として接着剤層、および試料搬送路5が2箇所、および、電極パターン4と試料搬送路5が交差する2箇所のうち下部分を絶縁するようにレジスト13の層が部分的に電極パターン4の上を覆っている。
図4hは本発明の多項目同時測定用バイオセンサの使用例を示す。図4hはカバー部分2にあるV溝7に沿って多項目同時測定用バイオセンサを縦に折った場合を示す。これにより2つのバイオセンサ単位を有する基板1は、バイオセンサ単位を1つずつ含む2つのバイオセンサ単位含有基板に分断される。その一方で、カバー部分はV溝に沿って折られるが、分断はされない。その結果、2つのバイオセンサ単位含有基板は図示するようにV字型の形状を取ることができる。
このとき試料搬送路5は2つのバイオセンサ単位含有基板の境のV溝に沿って分断され、2つのバイオセンサ単位の試料導入口9と空気排出口10がそれぞれ1箇所に隣接した形状で断面上に形成される。
図4の構造の場合、試料導入口9が多項目同時測定用バイオセンサの上端に近い部分に、また、空気排出口10が多項目同時測定用バイオセンサの中央に近い部分に設けられている。この状態で、2つの試料導入口9を試料液11に接触させることで、該試料液は半円状の試料搬送路5に毛管現象によりそれぞれ独立して導入される。試料搬送路5への試料液11の導入を円滑に行なうため、空気排出口10が試料導入口9と同じバイオセンサ単位含有基板の断面上にそれぞれ設けられている。図4iは2つのバイオセンサ単位含有基板が基板1を2分してV字の形状を取ったときの正面図を示している。
図4に例示した多項目同時測定用バイオセンサの場合、図3と同様に包装が不要な完全密閉型の構造をとり、さらに、試料導入口9が多項目同時測定用バイオセンサの上端に近い部分に設けられていることから、本多項目同時測定用バイオセンサを測定器に接続して、試料液11を多項目同時測定用バイオセンサに導入する際の操作が図3に例示した多項目同時測定用バイオセンサの場合に比べ容易になる。
図5は構造上、図3の多項目同時測定用バイオセンサと類似しているが、内包された試料搬送路内の雰囲気を調整するための乾燥剤などの調整剤を配置させているところに特徴がある。
図5aは多項目同時測定用バイオセンサの長方形の基板1の外側を示す。基板1の中心部には垂直に形成された上端側から下端側に至る切断線12がV字の溝7の形で設けられている。この溝7は、多項目同時測定用バイオセンサを使用する際に、破線12に沿って多項目同時測定用バイオセンサをV字に折るためのものである。
図5bは基板1の内側を示す。基板1の内側には、基板の中心破線12を境に、2組の電極を含むパターン4が、上端部から少し距離を置いて左右対称に基板1上に配置されている。また、2つの試薬層6が各組の電極パターン上の一部に形成されている。図5bには示されていないが、図5dで示すスペーサー3を成す接着剤層と図1bの電極パターン4を含む基板1の間に、接着剤層と同様のパターンでレジスト層を設けてもよい。さらに、接着剤層3は図示したように先ずカバー2上に予め形成させておいても、基板1上にあるレジスト層の上に形成させてもどちらでもよい。
図5cは、カバー2の外側部分を示す。カバー2の中心部には基板1と同様に垂直に形成された上端側から下端側に至る切断線12がV字の溝7の形で設けられている。図5dはカバー2の内側を示す。カバー2の表面上にはスペーサー層3としての接着剤層、および、カバー2上部には乾燥剤14などの内部雰囲気の調整剤が配置されている。カバー2の表面上にはスペーサーが存在しない部分5が調整剤と連結するように設けられ、基板との貼り合わせにより試薬搬送路5を形成する。この場合、接着剤層3は図示したように先ずカバー2の表面上に予め形成させておいても、基板1上にあるレジスト層の上に形成させても、どちらでもよい。図3に例示した多項目同時測定用バイオセンサと同じく、図5の多項目同時測定用バイオセンサの特徴は図5dに示されるように、試料搬送路5が接着剤層の内側に内包した常態で形成されていることにある。
図5eは基板1とカバー2の内側を、それぞれ上端にあわせて重ね合わせたときの多項目同時測定用バイオセンサ15の構成図を示す。カバー2の長さを基板1よりも短くすることで、両者の上端にあわせて重ね合わせたときに、電極パターン4の下端部が露出する。これが図5eに示す端子8となる。また、溝7を境界にして、2つのバイオセンサ単位27が2分されて、バイオセンサ単位を1つずつ含む2組のバイオセンサ単位含有基板28として存在する。さらに、この形態では図3に例示した多項目同時測定用バイオセンサと同じく、試料搬送路5が多項目同時測定用バイオセンサの構造内に完全に内包されており、外気と直接接することがないため、内部を機密状態に保つことができるという特徴を有する。
図5fは図5eに示した多項目同時測定用バイオセンサの上方にある試料搬送路部分のA−A' 断面図を示す。基板1上に電極4が2組配置されており、基板1とカバー2の間には接着剤層3と試料搬送路5、および反応層6がある。基板1およびカバー2の外側にあるV溝7はお互いが重なるように設けられている。図5gは図5eに示した多項目同時測定用バイオセンサにおける電極のパターン上のB−B' 断面図を示す。基板1とカバー2の間にはスペーサー3として接着剤層3、試料搬送路5、および、図5の多項目同時測定用バイオセンサの特徴である内部雰囲気の調整剤14を配置した構造をとっている。
図5hは本発明の多項目同時測定用バイオセンサの使用例を示す。図5hはカバー部分2にあるV溝7に沿って多項目同時測定用バイオセンサを縦に折った場合を示す。これにより2つのバイオセンサ単位を有する基板1は、バイオセンサ単位を1つずつ含む2つのバイオセンサ単位含有基板に分断される。その一方で、カバー部分はV溝に沿って折られるが、分断はされない。その結果、2つのバイオセンサ単位含有基板は図示するようにV字型の形状を取ることができる。このとき試料搬送路5は2つのバイオセンサ単位含有基板の境のV溝に沿って分断され、2つのバイオセンサ単位の試料導入口9と調整剤層と隣接する空気排出口10がそれぞれ1箇所に隣接した形状で形成される。
この状態で、2つの試料導入口9を試料液11に接触させることで、該試料液は半円状の試料搬送路5に毛管現象によりそれぞれ独立して導入され、調整剤層に隣接する試料搬送路5付近で該試料液は止まる。試料搬送路5への試料液11の導入を円滑に行なうため、空気排出口10が試料導入口9と同じバイオセンサ単位含有基板の断面上にそれぞれ設けられている。
図5iは2つのバイオセンサ単位含有基板が基板を2分してV字の形状を取ったときの正面図を示している。
図5に例示した多項目同時測定用バイオセンサの場合、包装が不要で、内部に調整剤を保持した完全密閉型の構造をとることができる。
図6は図4に例示した多項目同時測定用バイオセンサの使用例を専用の測定器と共に示したものである。
図6a-iは多項目同時測定用バイオセンサ15と測定器16を真上から見た場合を示す。多項目同時測定用バイオセンサ15の下端部には端子8が配置されている。測定器16の導入部17は多項目同時測定用バイオセンサ15をスライドさせるための水平移動部18と水平移動のガイド部19、および、平行移動して測定器の導入部に多項目同時測定用バイオセンサを挿入させる際に多項目同時測定用バイオセンサ15がV溝7に沿って折るための折部上部20から構成される。
図6a-iiでは、多項目同時測定用バイオセンサを測定器に接続したときの様子を示している。多項目同時測定用バイオセンサ15が測定器16に接続されると図4hに示した形状で多項目同時測定用バイオセンサがV字型に変形させられる。図6b-iおよび図6b-iiは多項目同時測定用バイオセンサ15と測定器16のA−A' およびB−B' 断面図を示す。図6cは多項目同時測定用バイオセンサ15と測定器16を真横から見た場合を示す。図6c-iiは多項目同時測定用バイオセンサ15を測定器16に接続し、試料液11を導入した場合の様子を示している。
図7は図6に示した多項目同時測定用バイオセンサ15と測定器16を正面方見た様子を示している。図7aは多項目同時測定用バイオセンサ15を測定器16に導入する前の正面図を示している。図7bは多項目同時測定用バイオセンサ15を測定器16に導入したときの正面図を示している。ここでは、多項目同時測定用バイオセンサ15のカバーの中心部にあるV溝7が、測定器導入部の折部上20と接触した状態(図7a)から、多項目同時測定用バイオセンサ15を測定器の水平移動部18に水平に押し込むことで、多項目同時測定用バイオセンサ15は図7bに示す形状を取る。図7bではV字に折られた2つの連接したバイオセンサ単位含有基板28が試料導入口9及び空気排出口10を隣り合うように連接させた状態で、試料液を取り込むための形状に変化した様子を示している。
図8は図6に示した多項目同時測定用バイオセンサ15と測定器16が接続された状態で試料液を導入する様子を示している。図8aは多項目同時測定用バイオセンサ15と測定器16を真横から見た様子を示している。このように測定器16を30度程度傾けることにより、多項目同時測定用バイオセンサ15の試料導入口9から試料液11が導入させる様子を表している。図8bはそのときの状態を、V字を形成した多項目同時測定用バイオセンサを真正面から見たときの様子を表している。図8bから明らかなように、V字形成した多項目同時測定用バイオセンサの開口部の一部が隣接する2つの試料導入口9を形成し、そこに試料液11を導入することができる。図示したように、多項目同時測定用バイオセンサ15はV字型に変形することで、液滴(球)状の試料液11を取り込みやすくしている。
図9はアレイ状の多項目同時測定用バイオセンサを示す。
図9aは透視図である。基板1およびカバー2のV溝7を中心に電極パターン4が左右対称に2行10列に配列され、試料搬送路5が各電極と交差している。図9bは使用例で、多項目同時測定用バイオセンサを縦方向に存在するV溝7に沿って折ったときの様子を示している。図9の多項目同時測定用バイオセンサでは、20個のバイオセンサ単位がV溝7により2分されて、バイオセンサ単位をそれぞれ10個含む2組のバイオセンサ単位含有基板を形成する。各バイオセンサ単位にはそれぞれ1つの試料導入口が形成されるので、バイオセンサ単位含有基板の切断面上にはそれぞれ10個、合計20個の試料導入口9が形成される。また、試料搬送路5への試料液11の導入を円滑に行なうために、空気排出口10は試料導入口9の反対側に設けられている。
図9cはA−A' 断面図、図9dはB−B' 断面図を示す。図9cに示したA−A' 断面図でレジスト13の配置が示されている。このアレイ状の多項目同時測定用バイオセンサでレジスト層13を使用する目的は、電極以外の配線を絶縁するためと、接着剤層3のみを使用した場合よりも絶縁層のパターンを明確にするためである。したがって、このレジストの図9aにおけるパターンの大きさはカバー2部と同じで、反応層を形成する電極23の部分以外を覆っている。
図9のアレイ型の多項目同時測定用バイオセンサでは複数のバイオセンサ単位を規則的に配列させることで、多数の試料液を同時に測定できるだけではなく、1つの試料液を対向配置された2つのバイオセンサ単位含有基板によって、さらに多数項目の測定が可能となる。
図10はアレイ状の多項目同時測定用バイオセンサ15が、複数連接した多項目同時測定用バイオセンサを示す。図10では、10個のバイオセンサ単位含有基板が存在し、各バイオセンサ単位含有基板には20個のバイオセンサ単位が存在する。
図10aは透視図である。図10bは使用例で、多項目同時測定用バイオセンサを縦方向に存在するV溝7に沿ってそれぞれV字になるように折ったときの様子を示している。
たとえば、このアレイ状の多項目同時測定用バイオセンサでは、1つのバイオセンサ単位含有基板には20個のバイオセンサ単位が含まれるので、合計200個の試料導入口9が形成される。
図10cはA−A' 断面図、図10dはB−B' 断面図を示す。
図10のアレイ型の多項目同時測定用バイオセンサでは図9で示したよりも複数のバイオセンサを規則的に配列させることで、多数の試料液を同時に測定できるだけではなく、1つの試料液を対向配置された2個のバイオセンサ単位含有基板によって、さらに多数の項目(試薬層)の測定を可能としている。実際の使用では、試料液11を予め平面基板上に、ある程度の接触角を持つように配列させたものを測定に使用することができる。また、試料導入口9を上に向けることで、スポッタなどの試料分注機を使用して直接試料液を導入することもできる。
図11は図9のアレイ状の多項目同時測定用バイオセンサにおいて、各バイオセンサ単位の空気排出口24を電極パターン4と配線22の間に設けたアレイ状の多項目同時測定用バイオセンサを示している。
このアレイ状の多項目同時測定用バイオセンサの場合、図9および図10で示したアレイ状の多項目同時測定用バイオセンサと異なり、試料搬送路と直交する配線22をレジスト層13で必ずしも絶縁する必要がない。さらに、図9および図10で示したアレイ状の多項目同時測定用バイオセンサと比較すると、空気排出口24が電極23の近傍に設けられているため、試料搬送路5の長さが短くなり、測定に必要な試料液の量も全体として少なくて済むという特徴を有している。図11cはA−A' 断面図、図11dはB−B' 断面図を示す。
図12は図11の多項目同時測定用バイオセンサが、さらに複数個連接した多項目同時測定用バイオセンサを示す。図12では、10組のバイオセンサ単位含有基板が存在し、各バイオセンサ単位含有基板には20個のバイオセンサ単位が存在する。
図12aは透視図である。図12bは使用例で、多項目同時測定用バイオセンサを縦方向に存在するV溝7に沿ってそれぞれV字になるように折ったときの様子を示している。たとえば、このアレイ状の多項目同時測定用バイオセンサでは、1つのバイオセンサ単位含有基板には20個のバイオセンサ単位が含まれるので、合計200個の試料導入口9が形成される。
図12cはA−A' 断面図、図12dはB−B' 断面図を示す。
図12のアレイ型の多項目同時測定用バイオセンサでは図11で示したよりも複数のバイオセンサを規則的に配列させることで、多数の試料液を同時に測定できるだけではなく、1つの試料液を対向配置された2組のバイオセンサ単位含有基板によってより多数項目(試薬層)の測定を可能としている。
実際の使用では、実施例10と同様に、試料液11を予め平面基板上に、ある程度の接触角を持つように配列させたものを測定に使用することができる。また、試料導入口9を上に向けることで、スポッタなどの試料分注機を使用して直接試料液を導入することもできる。これらの場合、実施例11で述べた理由から、実施例10と比較して、使用する試料液の量を少なくして測定することができる。
図13は、1枚の基板上に縦に向かい合うように2つのバイオセンサ単位を配列させたものを、使用時、バイオセンサ単位をそれぞれ1つずつ含む2つのバイオセンサ単位含有基板に設けたV溝に沿って折畳むことで、測定に使用できる多項目同時測定用バイオセンサを示す。
図13aは、多項目同時測定用バイオセンサの長方形の基板1の外側を示す。基板1の中心部には水平に形成されたV溝7が設けられている。
図13bは基板1の内側を示す。基板1の内側には、基板の中心破線12を境に2組の電極を含むパターン4が対向して配置されている。また、試薬層6が各組の電極パターン上の一部に形成されている。図13bには示されていないが、試薬層6となるパターンの区画を明確にするため、図13dで示すスペーサー3を成す接着剤層と図13bの電極パターン4を含む基板1の間に、接着剤層と同様のパターンでレジスト層を設けてもよい。この場合、レジスト層は接着剤層と同様にスペーサー3となるが、例えば、レジスト層が接着剤層と同様のパターンを形成しない場合があるが、その場合、レジスト層は反応層6以外の電極パターン4が試料搬送路5と交わるのを防ぐための絶縁層として設けることもできる。また、接着剤層3は図示したように先ずカバー2上に予め形成させておいても、基板1上にあるレジスト層の上に形成させてもどちらでもよい。
図13cは、カバー2の外側部分を示す。カバー2の中心部には基板1と同様に水平に形成された切断線がV溝7の形で設けられている。図13dはカバー2の内側を示す。カバー2の内側表面にはスペーサー層3としての接着剤層が形成されている。カバー2上部にはスペーサーが存在しない部分5が接着剤層3を縦に2分するように設けられ、基板1との貼り合わせにより試薬搬送路5を形成する。この場合、試料搬送路の両端がカバーの上端から下端にかけて延びている。
図13eは基板1とカバー2の内側を、それぞれ中心の水平線12にあわせて重ね合わせたときの多項目同時測定用バイオセンサ15の構成図を示す。カバー2の長さを基板1よりも短くすることで、両者の端には端子8が形成される。また、溝7を境界にして、バイオセンサ単位27を1つずつ含む2つのバイオセンサ単位含有基板28が存在する。
図13fは図13eに示した多項目同時測定用バイオセンサの上方にある試料搬送路部分のA−A' 断面図を示す。基板1上に電極4が配置されており、基板1とカバー2の間には接着剤層3およびスペーサーの空き部分としての試料搬送路5が形成されている。図13gは図13eに示した多項目同時測定用バイオセンサの電極のパターン上のB−B' 断面図を示す。2組の電極の間の基板1およびカバー2の外側にはV字の溝7が、互いに重なるように設けられている。基板1上には2本の電極4が上端および下端からそれぞれ中心付近まで延びている。
図13hは本発明の多項目同時測定用バイオセンサの使用例を示す。図13hはカバー部分2にあるV溝7に沿って多項目同時測定用バイオセンサを縦に折り曲げた場合を示す。これにより2つのバイオセンサ単位含有基板を区分するように、基板1は2つに折られるが、分断されない。その一方で、カバー部分はV溝に沿って分断される。その結果、2つのバイオセンサ単位含有基板は図示するように折畳んだ形状を取ることができる。
このとき試料搬送路5は2つのバイオセンサ単位含有基板の境のV溝に沿って分断され、各バイオセンサ単位の試料導入口9が1箇所に隣接した形状で形成される。この状態で、試料液11に隣接する2つの試料導入口9を接触させることで、該試料液は隣り合うバイオセンサ単位の試料搬送路5に、互いに独立して毛管現象により導入される。試料搬送路5への試料液11の導入を円滑に行なうために、空気排出口10は試料導入口9の反対側に設けられている。
図13の多項目同時測定用バイオセンサ構造の場合、1つの試料液を隣り合う2つのバイオセンサ単位が互いの試薬層に存在させた試薬の干渉を受けることなく、完全に独立した系で測定を遂行できることが特徴として挙げられる。ここで、図13に例示した多項目同時測定用バイオセンサは、2つのバイオセンサ単位含有基板1が向かい合うように折畳んで、それぞれの端子8が背を向くようにした状態で使用での形態のほか、2つのバイオセンサ単位含有基板のカバー2が向かい合うように折畳んで、それぞれの端子8が向かい合うようにした状態で使用しても良い。
図14は図13の多項目同時測定用バイオセンサの構造と外側についてはほぼ同様であるが、内部構造が異なる。
図14aは、多項目同時測定用バイオセンサの長方形の基板1の外側を示す。基板1の中心部には水平に形成されたV溝7が設けられている。
図14bは基板1の内側を示す。基板1の内側には、基板の中心破線12を境に2組の電極を含むパターン4が対向して配置されている。また、試薬層6が各組の電極パターン上の一部に形成されている。図14bには示されていないが、反応槽6となるパターンの区画を明確にするため、図14dで示すスペーサー3を成す接着剤層と図14bの電極パターン4を含む基板1の間に、接着剤層と同様のパターンでレジスト層を設けてもよい。この場合、レジスト層は接着剤層と同様にスペーサー3となるが、例えば、レジスト層が接着剤層と同様のパターンを形成しない場合があるが、その場合、レジスト層は反応層6以外の電極パターン4が試料搬送路5と交わるのを防ぐための絶縁層として設けることもできる。また、接着剤層3は図示したように先ずカバー2上に予め形成させておいても、基板1上にあるレジスト層の上に形成させてもどちらでもよい。
図14cは、カバー2の外側部分を示す。カバー2の中心部には基板1と同様に水平に形成された切断線がV溝7の形で設けられている。さらに、図13cとは異なり、空気排出口24が2箇所で設けられている。図14dはカバー2の内側を示す。カバー2の内側表面にはスペーサー層3としての接着剤層が形成されている。カバー2上部には接着剤層3が存在しない部分5が2組のバイオセンサ単位含有基板の空気排出口24の間で形成されている。
図14eは基板1とカバー2の内側を、それぞれ中心の水平線12にあわせて重ね合わせたときの多項目同時測定用バイオセンサ15の構成図を示す。カバー2の長さを基板1よりも短くすることで、両者の端には端子8が形成される。また、溝7を境界にして、2つのバイオセンサ単位27が1つずつ、2つのバイオセンサ単位含有基板28に含まれて存在し、それぞれのバイオセンサ単位含有基板28には1つの空気排出口24が備えられている。
図14fは図14eに示した多項目同時測定用バイオセンサの上方にある試料搬送路部分のA−A' 断面図を示す。基板1上に電極4が配置されており、基板1とカバー2の間には接着剤層3およびスペーサーの空き部分としての試料搬送路5が形成されている。図1gは図1eに示した多項目同時測定用バイオセンサの電極のパターン上のB−B' 断面図を示す。2組の電極の間の基板1およびカバー2の外側にはV字の溝7が、互いに重なるように設けられている。基板1上には2本の電極4が上端および下端からそれぞれ中心付近まで延びている。
図14hは本発明の多項目同時測定用バイオセンサの使用例を示す。図14hはカバー部分2にあるV溝7に沿って多項目同時測定用バイオセンサを縦に折り曲げた場合を示す。これにより2つのバイオセンサ単位含有基板を区分するように、基板1は2つに折られるが、分断されない。その一方で、カバー部分はV溝に沿って分断される。その結果、2つのバイオセンサ単位含有基板は図示するようにV字型の形状を取ることができる。このとき試料搬送路5は2つのバイオセンサ単位含有基板の境のV溝に沿って分断され、各バイオセンサ単位の試料導入口9が1箇所に隣接した形状で形成される。この状態で、試料液11に隣接する2つの試料導入口9を接触させることで、該試料液は隣り合うバイオセンサ単位の試料搬送路5に、互いに独立して毛管現象により導入される。試料搬送路5への試料液11の導入を円滑に行なうために、空気排出口24は電極が存在する試薬層6を通り過ぎた後に、カバー2を貫いた形状で存在している。
図13に例示した多項目同時測定用バイオセンサと異なり、図14に例示の多項目同時測定用バイオセンサではカバー2を貫通させて設けた空気排出口24によって、試料搬送路5の容積が少なくて済む構造を採っているために、結果として、測定に必要な試料液量を削減できるところに特徴がある。それ以外の特徴および使用の応用例は図13に例示した多項目同時測定用バイオセンサと同様で、2つのバイオセンサ単位含有基板1が向かい合うように折畳んで、それぞれの端子8が背を向くようにした状態で使用での形態のほか、2つのバイオセンサ単位含有基板のカバー2が向かい合うように折畳んで、それぞれの端子8が向かい合うようにした状態で使用しても良い。
図15は図13の多項目同時測定用バイオセンサの構造と外側についてはほぼ同様であるが、内部構造が異なる。
図15aは、多項目同時測定用バイオセンサの長方形の基板1の外側を示す。基板1の中心部には水平に形成されたV溝7が設けられている。
図15bは基板1の内側を示す。基板1の内側には、基板の中心破線12を境に4組の電極を含むパターン4が2組ずつ対向して配置されている。また、試薬層6が各組の電極パターン上の一部に形成されている。図15bには示されていないが、反応槽6となるパターンの区画を明確にするため、図15dで示すスペーサー3を成す接着剤層と図15bの電極パターン4を含む基板1の間に、接着剤層と同様のパターンでレジスト層を設けてもよい。この場合、レジスト層は接着剤層と同様にスペーサー3となるが、例えば、レジスト層が接着剤層と同様のパターンを形成しない場合があるが、その場合、レジスト層は反応層6以外の電極パターン4が試料搬送路5と交わるのを防ぐための絶縁層として設けることもできる。また、接着剤層3は図示したように先ずカバー2表面上に予め形成させておいても、基板1上にあるレジスト層の上に形成させてもどちらでもよい。
図15cは、カバー2の外側部分を示す。カバー2の中心部には基板1と同様に水平に形成された切断線がV溝7の形で設けられている。図15dはカバー2の内側を示す。カバー2の内側表面にはスペーサー層3としての接着剤層が形成されている。カバー2上部にはスペーサーが存在しない部分5が接着剤層3内に×状に設けられ、基板1との貼り合わせにより試薬搬送路5を形成する。この場合、試料搬送路の両端が多項目同時測定用バイオセンサの断面と異なる側面から4箇所現れる形状を取っている。
図15eは基板1とカバー2の内側を、それぞれ中心の水平線12にあわせて重ね合わせたときの多項目同時測定用バイオセンサ15の構成図を示す。カバー2の長さを基板1よりも短くすることで、両者の端には端子8が形成される。また、溝7を境界にして、4つのバイオセンサ単位27が2つずつ、2つのバイオセンサ単位含有基板28中にそれぞれ存在する。さらにバイオセンサ単位含有基板28の断面と異なる側面に、それぞれのバイオセンサ単位に由来する空気排出口10が備えられている。
図15fは図15eに示した多項目同時測定用バイオセンサの上方にある試料搬送路部分のA−A' 断面図を示す。基板1上に電極4が配置されており、基板1とカバー2の間には接着剤層3およびスペーサーの空き部分としての試料搬送路5が形成されている。図15gは図15eに示した多項目同時測定用バイオセンサの電極のパターン上のB−B' 断面図を示す。2組の電極の間の基板1およびカバー2の外側にはV字の溝7が、互いに重なるように設けられている。基板1上には2本の電極4が上端および下端からそれぞれ中心付近まで延び、V溝7付近に試料搬送路5が形成されている。
図15hは本発明の多項目同時測定用バイオセンサの使用例を示す。図15hはカバー部分2にあるV溝7に沿って多項目同時測定用バイオセンサを縦に折り曲げた場合を示す。これにより4つのバイオセンサ単位を含む基板1は、バイオセンサ単位を2つずつ含む2つのバイオセンサ単位含有基板に区分されるように折られるが、分断されない。その一方で、カバー部分はV溝に沿って分断される。その結果、2つのバイオセンサ単位含有基板は図示するように折畳んだ形状を取ることができる。
このとき試料搬送路5は4つのバイオセンサ単位のうち2つずつV溝に沿って分断され、各バイオセンサ単位の試料導入口9が1箇所に隣接した形状で形成される。この状態で、試料液11に隣接する4つの試料導入口9を接触させることで、該試料液は隣り合うバイオセンサ単位の試料搬送路5に毛管現象により独立して導入される。試料搬送路5への試料液11の導入を円滑に行なうために、空気排出口10は電極が存在する試薬層6の奥に位置するバイオセンサ単位含有基板の側面に設けられている。
図13に例示した多項目同時測定用バイオセンサと異なり、図15に例示の多項目同時測定用バイオセンサでは中心にあるV溝に沿って折畳むことにより2つずつのバイオセンサ単位が背中合わせの状態になる。これにより、1つの試料液から最大で4項目の測定が可能となる。それ以外の特徴および使用の応用例は図13に例示した多項目同時測定用バイオセンサと同様で、2つのバイオセンサ単位含有基板1が向かい合うように折畳んで、それぞれの端子8が背を向くようにした状態で使用での形態のほか、2つのバイオセンサ単位含有基板のカバー2が向かい合うように折畳んで、それぞれの端子8が向かい合うようにした状態で使用しても良い。
図16は図13の多項目同時測定用バイオセンサの構造と外側についてはほぼ同様であるが、内部構造が異なる。
図16aは、多項目同時測定用バイオセンサの長方形の基板1の外側を示す。基板1の中心部には水平に形成されたV溝7が設けられている。
図16bは基板1の内側を示す。基板1の内側には、基板の中心破線12を境に4組の電極を含むパターン4が2組ずつ対向して配置されている。また、試薬層6が各組の電極パターン上の一部に形成されている。図16bには示されていないが、反応槽6となるパターンの区画を明確にするため、図16dで示すスペーサー3を成す接着剤層と図16bの電極パターン4を含む基板1の間に、接着剤層と同様のパターンでレジスト層を設けてもよい。この場合、レジスト層は接着剤層と同様にスペーサー3となるが、例えば、レジスト層が接着剤層と同様のパターンを形成しない場合があるが、その場合、レジスト層は試薬層6以外の電極パターン4が試料搬送路5と交わるのを防ぐための絶縁層として設けることもできる。また、接着剤層3は図示したように先ずカバー2上に予め形成させておいても、基板1上にあるレジスト層の上に形成させてもどちらでもよい。
図16cは、カバー2の外側部分を示す。カバー2の中心部には基板1と同様に水平に形成された切断線がV溝7の形で設けられている。さらに、図15cとは異なり、空気排出口24が4箇所で設けられている。図16dはカバー2の内側を示す。カバー2の内側表面にはスペーサー層3としての接着剤層が形成されている。さらに、カバー2表面上にはスペーサーが存在しない部分5が接着剤層3内に×状に設けられ、その4つの端には貫通穴24が設けられている。基板1との貼り合わせにより試薬搬送路5を形成する。
図16eは基板1とカバー2の内側を、それぞれ中心の水平線12にあわせて重ね合わせたときの多項目同時測定用バイオセンサ15の構成図を示す。カバー2の長さを基板1よりも短くすることで、両者の端には端子8が形成される。また、溝7を境界にして、4つのバイオセンサ単位27が区分されて2つずつ、2つのバイオセンサ単位含有基板28に含まれて存在し、それぞれのバイオセンサ単位はそれぞれ1つの空気排出口24を備えている。
図16fは図16eに示した多項目同時測定用バイオセンサの上方にある試料搬送路部分のA−A' 断面図を示す。基板1上に電極4が配置されており、基板1とカバー2の間には接着剤層3およびスペーサーの空き部分としての試料搬送路5及び、2つの空気排出口24が形成されている。図16gは図16eに示したバイオセンサの電極のパターン上のB−B' 断面図を示す。2組の電極の間の基板1およびカバー2の外側にはV字の溝7が、互いに重なるように設けられている。基板1上には2本の電極4が上端および下端からそれぞれ中心付近まで延び、V溝7付近に試料搬送路5が形成されている。
図16hは本発明の多項目同時測定用バイオセンサの使用例を示す。図16hはカバー部分2にあるV溝7に沿って多項目同時測定用バイオセンサを縦に折り曲げた場合を示す。これにより4つのバイオセンサ単位を含む基板1は、バイオセンサ単位を2つずつ含むように区分されて2つのバイオセンサ単位含有基板に折られるが、分断されない。その一方で、カバー部分はV溝に沿って分断される。
その結果、2つのバイオセンサ単位含有基板は図示するように折畳んだ形状を取ることができる。このとき試料搬送路5は4つのバイオセンサ単位のうち2つずつV溝に沿って分断され、各バイオセンサ単位の試料導入口9が1箇所に隣接した形状で形成される。この状態で、試料液11に隣接する4つの試料導入口9を接触させることで、該試料液は隣り合うバイオセンサ単位の試料搬送路5に毛管現象により独立して導入される。試料搬送路5への試料液11の導入を円滑に行なうために、電極が存在する試薬層6の奥にカバー2を貫通した状態で空気排出口24が設けられている。
図13に例示した多項目同時測定用バイオセンサと異なり、図16に例示の多項目同時測定用バイオセンサでは中心にあるV溝に沿って折畳むことにより2つずつのバイオセンサ単位含有基板が背中合わせの状態になる。これにより、1つの試料液から最大で4項目の測定が可能となる。さらに、図13と図14に例示した多項目同時測定用バイオセンサの例と同様に、図15に例示した多項目同時測定用バイオセンサと比較して少ない試料液での測定が可能となる。それ以外の特徴および使用の応用例は図13に例示した多項目同時測定用バイオセンサと同様で、2つのバイオセンサ単位含有基板1が向かい合うように折畳んで、それぞれの端子8が背を向くようにした状態で使用での形態のほか、2つのバイオセンサ単位含有基板のカバー2が向かい合うように折畳んで、それぞれの端子8が向かい合うようにした状態で使用しても良い。
図17は図13の多項目同時測定用バイオセンサの端子がカバーによって使用時まで保護される構造の多項目同時測定用バイオセンサを例示している。ここでは、図13の多項目同時測定用バイオセンサのみを例に挙げているが、本発明に関わる多項目同時測定用バイオセンサであれば形状において何ら限定はされない。
図17a, b, fについては図13a, b, fと同じである。図17c,d,e,g,hについては図13c,d,e,g,hに示したカバー2が基板1全体を覆う構造であり、スペーサー3を構成する接着剤層は13cに示されているパターンと同じである。上端および下端の端子8を覆うカバー部2には2箇所ずつミシン目25が設けられている。
図18は図17で例示した多項目同時測定用バイオセンサの端子部分8についての使用例を示している。図18aは使用前の状態を示している。図18bでは端子8の上部を覆っていたカバー2をミシン目25に沿って取り去った状態、図18cでは前記カバー2をミシン目25に沿って折畳んだ状態、図18dでは前記カバー2をミシン目25に沿って折返した状態を示している。
このように多項目同時測定用バイオセンサの端子部分8までカバー2で覆うことで、端子8を使用時まで保護することが可能となる。
図19は図17に例示した端子保護型の多項目同時測定用バイオセンサ15を連接させた例を示す。ここで、連接可能な多項目同時測定用バイオセンサ15の構造には図13〜図16に例示された多項目同時測定用バイオセンサにも適用できる。すなわち、多項目同時測定用バイオセンサは基板1およびカバー2に設けたV溝を中心に個々のバイオセンサ単位含有基板28が配向した形態であれば特に限定はされない。図示したように、多項目同時測定用バイオセンサ15は縦に設けたミシン目25によって切り離して使用することができる。
図20は図1、図3,図4,図5に例示した多項目同時測定用バイオセンサ15を連接させた例を示す。この場合、多項目同時測定用バイオセンサ15は基板1およびカバー2に設けたV溝を中心に個々のバイオセンサ単位含有基板28が配向した形態であれば特に限定はされない。図示したように、個々の多項目同時測定用バイオセンサ15は縦に設けたミシン目25によって切り離して使用することができる。
図21は図1、図3,図4,図5に例示した多項目同時測定用バイオセンサ15を軟質シートで連接させた例を示す。この場合も実施例20と同様に、多項目同時測定用バイオセンサ15は基板1およびカバー2に設けたV溝を中心に個々のバイオセンサ単位含有基板28が配向した形態であれば特に限定はされない。図示したように、個々の多項目同時測定用バイオセンサ15は軟質シートによって連接され、縦に設けたミシン目25によって切り離して使用することができる。この形態であれば、実施例20とは異なり、個々の多項目同時測定用バイオセンサ15を折り重ねてまとめることができる。これにより、連接状態の多項目同時測定用バイオセンサ15を専用の容器等に収容することができる。
図22は図1の多項目同時測定用バイオセンサの構造において、各バイオセンサ単位含有基板28上に空気排出口開口部31が設けられ、試料導入口の開口に連動して上記空気排出口開口部31が備え付けた補助具29により折り曲げられるタイプの多項目同時測定用バイオセンサ15である(図22(e))。
図22aは多項目同時測定用バイオセンサの長方形の基板1の外側を示す。基板1の中心部には垂直に形成された上端側から下端側に至る切断線12および前記基板1のうち上部外側折部(空気排出口開口部)31が小さな長方形を成すように形成され、切断線12がV字の溝7の形で設けられている。これらの溝7は、多項目同時測定用バイオセンサを使用する際に、基板1中央の破線12に沿って多項目同時測定用バイオセンサをV字に折り、さらに、上部外側折部31も破線12に沿って中央の破線12方向に折るためのものである。さらに上記上部外側折部31には試料導入口の開口に連動して上記空気排出口開口部31が開口するための補助具29が備え付けられている。上記補助具29は上部外側折部31の両端を結ぶようにして2本備えられている。前記補助具29は上部外側折部31に固定するための固着分が設けられている。
図22bは基板1の内側を示す。基板1の内側には、基板の中心破線12を境に2組の電極を含むパターン4が平行して上端側から下端側まで配置されている。同じく基板1の内側上部両端には、空気排出口開口部31を示す破線12が2組の電極を含むパターン4の外側に平行して配置されている。また、試薬層6が各組の電極パターン上の一部に形成されている。図22bには示されていないが、試薬層6となるパターンの区画を明確にするため、図22dで示すスペーサー3を成す接着剤層と図22bの電極パターン4を含む基板1の間に、接着剤層と同様のパターンでレジスト層を設けてもよい。この場合、レジスト層は接着剤層と同様にスペーサー3となるが、例えば、レジスト層が接着剤層と同様のパターンを形成しない場合もある。その場合、レジスト層は試薬層6以外の電極パターン4が試料搬送路5と交わるのを防ぐための絶縁層として設けることもできる。また、スペーサー層(接着剤層)3は図示したように先ずカバー2上に予め形成させておいても、基板1上にあるレジスト層の上に形成させてもどちらでもよい。
図22cは、カバー2の外側部分を示す。カバー2の中心部には基板1と同様に垂直に形成された上端側から下端側に至るV溝7および前記基板1のうち上部外側折部分31が小さな長方形を成すように形成され、切断線12がV字の溝7の形で設けられている。図22dはカバー2の内側を示す。カバー2の内側表面にはスペーサー層3としての接着剤層が形成されている。カバー2上部にはスペーサーが存在しない部分5が設けられ、基板との貼り合わせにより試薬搬送路5を形成する。
図22eは基板1とカバー2の内側を、それぞれ上端にあわせて重ね合わせたときの構成図であり、多項目同時測定用バイオセンサ15を示す。カバー2の長さを基板1よりも短くすることで、両者の上端にあわせて重ね合わせたときに、電極パターン4の下端部が露出する。これが図22eに示す端子8となる。また、溝7を境界にして、バイオセンサ単位27を1つずつ含む、2つのバイオセンサ単位含有基板28および前記各バイオセンサ単位含有基板28の上部外側部に空気排出口開口部31が各々存在する。
図22fは図22eに示した多項目同時測定用バイオセンサの上方にある試料搬送路部分のA−A' 断面図を示す。基板1上に電極4が2本ずつ2組配置されており、基板とカバーの間には接着剤層があるが、図22fの該断面中心部分はスペーサーの空き部分となり、試料搬送路5を形成する。この構造から、試料搬送路5が基板とカバーの間に挟まれたスペーサーの空き部分に密閉された状態をとることがわかる。2組の電極の間および2箇所ある空気排出口開口部31の基板1およびカバー2の外側にはV字の溝7がお互いが重なるように設けられている。図22gは図22eに示した多項目同時測定用バイオセンサの電極のパターン上のB−B' 断面図を示す。基板1上には電極4が形成されており、基板1とカバー2の間にはスペーサー3および試料搬送路5が1つずつある。さらに基板1外側上部の表面には、試料搬送路5を挟むように2本の補助具29が配置されている。
図22hは本発明の多項目同時測定用バイオセンサの使用例を示す。図22hはカバー部分2にあるV溝7に沿って多項目同時測定用バイオセンサを縦に折り曲げた場合を示す。これにより多項目同時測定用バイオセンサの基板1は2つに分断される。その一方で、カバー部分2はV溝7に沿って折られるが、分断はされない。その結果、2つのバイオセンサ単位含有基板は図示するように、互いにV字型の形状を取ることができる。このとき試料搬送路5は2つのバイオセンサ単位含有基板の境のV溝に沿って分断され、各バイオセンサ単位の試料導入口9が1箇所に隣接した形状で形成される。一方、V字型の形状を取ることによって、2本の補助具29が引っ張られ、2つのバイオセンサ単位含有基板上にある上部外側折部31が折れ曲がり、2つの空気排出口10が形成される。以上の工程を経ることで、試料搬送路5は密閉状態から開放状態に変わる。
この状態で、試料液11に隣接する2つの試料導入口9を接触させることで、該試料液11は隣り合う試料搬送路5に毛管現象により独立して導入される。このとき、試料液11が図示したように表面張力によって丸みを帯びていれば、図22hに示すように2つのバイオセンサ単位含有基板が互いに結合したままV字型をしているために試料液11が効率よく試料搬送路5に導入される。試料搬送路5への試料液11の導入を円滑に行なうために、空気排出口10は試料導入口9の反対側に設けられている。図22iは2つのバイオセンサ単位含有基板がV字の形状を取ったときの正面図を示している。この図により、補助具29がバイオセンサ単位含有基板のV字形状の形成により引っ張られ、各空気排出口開口部31がバイオセンサ単位含有基板から折れ曲がる様子がわかる。
図22の構造の場合、図1に示した多項目同時測定用バイオセンサと同様に1つの試料液を隣り合う2つのバイオセンサ単位が互いの試薬層に存在させた試薬の干渉を受けることなく、完全に独立した系で測定を遂行できることが特徴として挙げられる。ここで、図22に例示した多項目同時測定用バイオセンサは、基板側に亀裂が入るが、これをカバー2側が分断されるようにしてもよい。さらに、V字に変形させた多項目同時測定用バイオセンサに限らず、基板1またはカバー2の何れかのV溝に沿って完全に折畳んでも、硬質基板の使用によって、180度未満で亀裂を入れて使用してもよい。また、図22に例示した多項目同時測定用バイオセンサは、空気排出口の開口のために補助具29を2本設けているが、1本にしても、3本以上にしてもよい。この補助具29の使用により、多項目同時測定用バイオセンサをV字に変形するだけで試料導入口9と空気排出口10が同時に形成させることができる。このように、図22では補助具29を使用した多項目同時測定用バイオセンサを例示したが、特に補助具を備えていなくてもよい。この場合には各空気排出口開口部31を手で折り曲げて前記空気排出口を開口すればよい。
図23は本発明の実施の形態による2項目同時測定型バイオセンサをグルコースの同時測定またはグルコースと乳酸の2項目同時測定に応用する操作工程を示す図である。また、本センサは図1に示すセンサを応用した一例である。
図23aは測定に使用する前のバイオセンサであり、各バイオセンサ単位に試料搬送路内5に試薬層6を展開してある例、bは2項目同時測定型バイオセンサ15を専用のコネクター32にセットして、試料11として全血を導入する例、cは試料導入後のセンサの例、dは測定後のセンサの例を示す。
図24は本発明の実施の形態による2項目同時測定型バイオセンサ用のコネクター32の例を示す。図24aは前記コネクター32を開いた状態の例を示す。該コネクターは土台部33と蓋34、バイオセンサーをセットするフォルダー部35および押さえ具36、バイオセンサーからの電気信号を捉える端子8および配線22から構成される。前記土台33上にあるフォルダー35の表面には端子8および押さえ具36が設けられている。従って、本コネクターによるバイオセンサーの接続には、前記バイオセンサの端子8が、前記土台上にある端子8と接続されるように、バイオセンサのカバー部2が下側になり、V字構造の外側に配置する必要がある。また、前記バイオセンサがV字構造を成してコネクターに接続するときの角度は90度となるようにコネクターのフォルダー部35、すなわち折部上20および折部下21を設計した。前記コネクターへの接続は、予め平面状のバイオセンサをV字構造にした後で行っても、平面状のバイオセンサをフォルダーにセットすることでV字構造に変形させてもどちらでも良い。
図24bは2項目同時測定型バイオセンサ15をコネクター32に接続し、V字型を形成したバイオセンサの先端付近下方に各バイオセンサ単位の試料導入口が下向きに開口している例を示している。
本センサの一つの適用例では、試薬層にグルコースオキシダーゼとフェリシアン化カリウムを用いた。本センサは,毛細血管現象により試料を各バイオセンサ単位27の試料導入口から内部に別々に導入することで全血中のグルコース量が電気化学的に測定した。このようなグルコースセンサの測定原理は以下のようである。
本センサは、毛細血管現象により試料を試料導入口から内部に導入する。導入されたグルコース溶液は,試薬層のGODの触媒作用により下記の式1に示すように、グルコースの酸化に伴いフェリシアンイオンがフェロシアンイオンに変換される。
〔式1〕
GOD
グルコース+フェリシアンイオン → グルコノラクトン+フェロシアンイオン
生成したフェロシアンイオンはカーボン電極で、次の式2の電極反応に従って酸化され、電気化学的に検出される。
〔式2〕
電極
フェロシアンイオン → フェリシアンイオン+e-
本発明のグルコースセンサを用いた検出法では,生成したフェロシアンイオンはアノード電極により酸化され、アノード電流が発生し、フェロシアンイオンは再びフェリシアンイオンになる。以上により酵素反応より生成したフェロシアンイオン濃度の電流値変化を観測することでグルコースの定量が可能となる。
次にバイオセンサの製造方法および測定方法を説明する。
センサ基板は長さ35mm,幅12mm、厚さ188μm、カバーは30mm,幅12mm、厚さ188μmのPETを使用した。センサ基板上には2組バイオセンサ単位27が溝7を境に配置されている。前記溝は深さが基板およびカバーの厚さの半分以上になるように形成した。各センサ単位27のセンサ基板上には幅1.3mmのカーボン電極が0.5mmの間隔を置いて2本,スクリーン印刷装置により形成された。レジストおよび接着剤もスクリーン印刷によりスペーサー層として形成した。
2つのセンサの合計試料量は理設計上では約0.90μlであったが、実際に要する試料量を全血(比重:1.05)で計測したところ1.13±0.064mg(n=10、変動係数CV=5.7%)であった。両者の試料量の違いはスペーサー層の厚みが実際には厚かったこと、試料導入口付近に試料液が付着したことなどが考えられる。
酵素およびメディエータの試薬層は9単位グルコースオキシダーゼ(GOD)および0.1mgフェリシアン化カリウム(メディエータ)となるよう蒸留水に溶解して各センサの電極表面に塗布し、真空乾燥して両電極上に形成した。
このグルコースセンサを用いた血糖(血中グルコース)の測定を行った結果について説明する。本グルコースセンサを用いた血糖の測定は検体試料液として、グルコース濃度が0、100、300、500mg/dlとなるように調製したヘマトクリット値40%の全血を使用し、左右2つのセンサ応答を比較した。測定機は2項目同時測定も行える電気化学測定器(ALS/CHI−1202, BAS社)を使用した。測定法はポテンシャルステップクロアンペロメトリー法を用いた。毛細管現象で約1.1μl血液を試料導入口に導入してから20秒後、センサ内の2つの電極間に900mVの電位を印加し、印加後10秒後の電流値を測定値とした。
図25は本発明のセンサの血中グルコース濃度による電流値変化を左右のセンサで得られた結果ごとに示している。図25を参照すると,血中グルコース0、100、300、500mg/dl(n=3)の範囲において1〜11μA付近の電流値変化が左右それぞれのセンサで観測された。以上の結果から、左右のセンサ間の応答値には大きな違いが見られないことがわかった。
続いて、同様の条件にて図23aの本センサの保存安定性試験を0日目、2週間目、1ヶ月目、2ヶ月目、3ヶ月目で行った。尚、センサの保存は試験室内にある実験台の引き出し内(室温)に収めて行った。その結果を図26に示す。この図から、3ヶ月間室内で保存している間も血中グルコース濃度と出力電流値との間には、左側センサで相関係数(r = 0.951±0.053)および傾き(0.0139±0.0047)、右側センサで相関係数(r = 0.979±0.013)および傾き(0.0175±0.0074)、両者で相関係数(r = 0.965±0.020)および傾き(0.0157±0.0025)という関係が保たれ、左右センサの応答もそれぞれで観察された。しかし、本センサのように密閉型ではないセンサを通常の居住環境において同様の実験を行った場合には、温度や湿度の影響の他、試薬層にカビや微生物が繁殖するなどの影響を受けることは容易に想像がつく。従って、多項目同時測定用バイオセンサにおいても、包装が不要な密閉型であることが望ましい。
次に、本センサを使用してグルコースおよび乳酸の2項目同時測定を行った。
酵素およびメディエータの試薬層は左右2つのバイオセンサで異なる。片側のバイオセンサの試薬層には1.65単位グルコースオキシダーゼ(GOD)および0.1mgフェリシアン化カリウム(メディエータ)となるよう蒸留水に溶解して各センサの電極表面に塗布し、真空乾燥して両電極上に形成した。もう一方の側のバイオセンサの試薬層には3.7単位乳酸オキシダーゼ(LOD)および0.1mgフェリシアン化カリウム(メディエータ)となるよう蒸留水に溶解して各センサの電極表面に塗布し、真空乾燥して両電極上に形成した。
試料液としては100 mg/dl乳酸を含む0.1 M, pH 7.4 リン酸緩衝液、100 mg/dl乳酸および300 mg/dlグルコースを含むリン酸緩衝液、300 mg/dlグルコースを含むリン酸緩衝液を使用した。
この多項目同時測定用バイオセンサを使用して、グルコースおよび乳酸の2項目の同時測定を行った結果について説明する。2項目同時測定センサを用いたグルコースおよび乳酸の測定は検体試料液として、グルコースおよび乳酸を所定の濃度に調製した4種類の混合溶液(グルコース+乳酸;0+0mg/dl、100+50mg/dl、300+100mg/dl、500+140mg/dl)を使用した。また、この混合溶液の調製には0.1 M, pH 7.4 リン酸緩衝液を使用した。測定機は2項目同時測定が行える電気化学測定器(ALS/CHI−1202, BAS社)を使用した。測定法はポテンシャルステップクロアンペロメトリー法を用いた。毛細管現象で約1.1μl試料液を試料導入口に導入してから20秒後、センサ内の2つの電極間に900mVの電位を印加し、印加後10秒後の電流値を測定値とした。
図27は本センサを使用してグルコースおよび乳酸の同時測定を行った結果を示す。このように、本センサはグルコースおよび乳酸を含む混合液の測定において、隣接する各センサの試薬層の影響を受けることなく、各測定対象物質の濃度と出力電流値との間に直線的な関係を得ることができた。
続いて、実施例23における開放型の多項目同時測定用バイオセンサの問題点を解決すべく、以下に続く実施例には本発明における包装が不要な密閉型の多項目同時測定用バイオセンサについて検討した結果を記す。
図28は本発明の実施の形態による密閉型の2項目同時測定型バイオセンサをグルコースの同時測定に応用する操作工程を示す図である。また、本センサは図22に示すセンサに補助具29を除いた状態で応用した一例である。
図28aは測定に使用する前のバイオセンサであり、各バイオセンサ単位に試料搬送路内5に試薬層6を展開してある例で、試料搬送路は、上部外側折部31により外部と遮断されて密閉状態にある。bは2項目同時測定型バイオセンサをV字型に変形させ、試料導入口を開口させた後、試料として全血を導入する例、cは試料液導入後のバイオセンサを斜め前方からみた例、dは同じく試料液導入後のバイオセンサを真横からみた例を示す。このようにバイオセンサの折り曲げは、コネクターの形状固定部(フォルダー)に挿入しながら行ってもよいし、折り曲げてからコネクターに挿入してもよい。
次にバイオセンサの製造方法および測定方法を説明する。
センサ基板は長さ35mm,幅15mm、厚さ188μm、カバーは30mm,幅15mm、厚さ188μmのPETを使用した。センサ基板上には2組バイオセンサ単位27が溝7を境に配置されている。また、空気排出口開口部31も同様に溝7により各センサ単位の外側上部に形成されている。前記溝は深さが基板およびカバーの厚さの半分以上になるように形成した。各センサ単位27のセンサ基板上には幅1.3mmのカーボン電極が0.8mmの間隔を置いて2本、スクリーン印刷装置により形成された。レジストおよび接着剤もスクリーン印刷によりスペーサー層として形成した。
2つのセンサの合計試料量は設計上では約0.90μlであったが、実際に要する試料量を全血(比重:1.05)で計測したところ1.12±0.077mg(n=10、変動係数CV=6.9%)であった。両者の試料量の違いはスペーサー層の厚みが実際には厚かったこと、試料導入口付近に試料液が付着したことなどが考えられる。
酵素およびメディエータの試薬層は9単位グルコースオキシダーゼ(GOD)および0.1mgフェリシアン化カリウム(メディエータ)となるよう蒸留水に溶解して各センサの電極表面に塗布し、真空乾燥して両電極上に形成した。
このグルコースセンサを用いた血糖(血中グルコース)の測定を行った結果について説明する。本グルコースセンサを用いた血糖の測定は検体試料液として、グルコース濃度が0、100、300、500mg/dlとなるように調製したヘマトクリット値40%の全血を使用し、左右2つのセンサ応答を比較した。測定機は2項目同時測定も行える電気化学測定器(ALS/CHI−1202, BAS社)を使用した。測定法はポテンシャルステップクロアンペロメトリー法を用いた。毛細管現象で約1.1μl血液を試料導入口に導入してから20秒後、センサ内の2つの電極間に900mVの電位を印加し、印加後10秒後の電流値を測定値とした。
図29は本発明のセンサの血中グルコース濃度による電流値変化を左右のセンサで得られた結果ごとに示している。図29を参照すると,血中グルコース0、100、300、500mg/dl(n=3)の範囲において0.5〜14μA付近の電流値変化が左右それぞれのセンサで観測された。以上の結果から、左右のセンサ間の応答値には大きな違いが見られないことがわかった。
続いて、同様の条件にて本センサの保存安定性試験を0日目、2週間目、1ヶ月目、2ヶ月目、3ヶ月目で行った。尚、センサの保存は試験室内にある実験台の引き出し内(室温)に収めて行った。その結果を図30に示す。この図から、3ヶ月間室内で保存している間、日によって応答がやや変動したが、血中グルコース濃度と出力電流値との間には、左側センサで相関係数(r = 0.996±0.0040)および傾き(0.0179±0.0039)、右側センサで相関係数(r = 0.994±0.0050)および傾き(0.0190±0.0048)、両者で相関係数(r = 0.995±0.0013)および傾き(0.0184±0.0008)という関係が保たれ、左右センサの応答もそれぞれで観察された。
以上より、本センサでは血中グルコース濃度と出力電流値との間の相関関係においては良好な結果が得られた。本センサは密閉型のセンサであり、包装が不要な状態で少なくとも3ヶ月間は測定が可能であることがわかった。
図31は本発明の実施の形態による密閉型の2項目同時測定型バイオセンサをグルコースの同時測定またはグルコースと乳酸の2項目同時測定に応用する操作工程を示す図である。また、本センサは図3に示すセンサを応用した一例である。
図31aは測定に使用する前のバイオセンサであり、各バイオセンサ単位試料搬送路内5に試薬層6を展開してある例で、試料搬送路は、外部と遮断されて密閉状態にある。bは2項目同時測定型バイオセンサを専用のコネクターにセットして、試料として全血を導入する例、cは試料導入後のセンサの例、dは測定後のセンサの例を示す。
次にバイオセンサの製造方法および測定方法を説明する。
センサ基板は長さ35mm,幅12mm、厚さ188μm、カバーは30mm,幅12mm、厚さ188μmのPETを使用した。センサ基板上には2組バイオセンサ単位27が溝7を境に配置されている。前記溝は深さが基板およびカバーの厚さの半分以上になるように形成した。各センサ単位27のセンサ基板上には幅1.3mmのカーボン電極を0.5mmの間隔を置いて2本、スクリーン印刷装置により形成した。レジストおよび接着剤もスクリーン印刷によりスペーサー層として形成した。
2つのセンサの合計試料量は設計上では約2.0μlであったが、実際に要する試料量を全血(比重:1.05)で計測したところ2.71±0.097mg(n=10、変動係数CV=3.6%)であり、再現性の高い結果が得られた。両者の試料量の違いはスペーサー層の厚みが実際には厚かったこと、試料導入口付近に試料液が付着したことなどが考えられる。
酵素およびメディエータの試薬層は20単位グルコースオキシダーゼ(GOD)および0.1mgフェリシアン化カリウム(メディエータ)となるよう蒸留水に溶解して各センサの電極表面に塗布し、真空乾燥して両電極上に形成した。
このグルコースセンサを用いた血糖(血中グルコース)の測定を行った結果について説明する。本グルコースセンサを用いた血糖の測定は検体試料液として、グルコース濃度が0、100、300、500mg/dlとなるように調製したヘマトクリット値40%の全血を使用し、左右2つのセンサ応答を比較した。測定機は2項目同時測定も行える電気化学測定器(ALS/CHI−1202, BAS社)を使用した。測定法はポテンシャルステップクロアンペロメトリー法を用いた。毛細管現象で約3μl血液を試料導入口に導入してから20秒後、センサ内の2つの電極間に900mVの電位を印加し、印加後10秒後の電流値を測定値とした。
図32は本発明のセンサの血中グルコース濃度による電流値変化を左右のセンサで得られた結果ごとに示している。図32を参照すると,血中グルコース0、100、300、500mg/dl(n=3)の範囲において1.5〜19μA付近の電流値変化が左右それぞれのセンサで観測され、このときの両者の応答は非常によく一致していた。
続いて、同様の条件にて本センサの保存安定性試験を0日目、2週間目、1ヶ月目、2ヶ月目、3ヶ月目で行った。尚、センサの保存は試験室内にある実験台の引き出し内(室温)に収めて行った。その結果を図33に示す。この図から、3ヶ月間室内で保存している間、日によって応答が変動したが、血中グルコース濃度と出力電流値との間には、左側センサで相関係数(r = 0.986±0.020)および傾き(0.0260±0.0082)、右側センサで相関係数(r = 0.985±0.0080)および傾き(0.0254±0.010)、両者で相関係数(r = 0.985±0.00)および傾き(0.0257±0.0004)という関係が保たれ、左右センサの応答もそれぞれで観察された。
以上より、本センサでは血中グルコース濃度と出力電流値との間の相関関係においては比較的良好な結果が得られた。本センサは密閉型のセンサであり、包装が不要な状態で少なくとも3ヶ月間は測定が可能であることがわかった。
次に、本センサを使用してグルコースおよび乳酸の同時測定を行った。
酵素およびメディエータの試薬層は左右2つのバイオセンサで異なる。片側のバイオセンサの試薬層には9単位グルコースオキシダーゼ(GOD)および0.1mgフェリシアン化カリウム(メディエータ)となるよう蒸留水に溶解して各センサの電極表面に塗布し、真空乾燥して両電極上に形成した。もう一方の側のバイオセンサの試薬層には20単位乳酸オキシダーゼ(LOD)および0.1mgフェリシアン化カリウム(メディエータ)となるよう蒸留水に溶解して各センサの電極表面に塗布し、真空乾燥して両電極上に形成した。
試料液としては100 mg/dl乳酸を含む0.1 M, pH 7.4 リン酸緩衝液、100 mg/dl乳酸および300 mg/dlグルコースを含むリン酸緩衝液、300 mg/dlグルコースを含むリン酸緩衝液を使用した。
この密閉型多項目同時測定用バイオセンサを使用して、グルコースおよび乳酸の2項目の同時測定を行った結果について説明する。2項目同時測定センサを用いたグルコースおよび乳酸の測定は検体試料液として、グルコースおよび乳酸を所定の濃度に調製した4種類の混合溶液(グルコース+乳酸;0+0mg/dl、100+50mg/dl、300+100mg/dl、500+140mg/dl)を使用した。また、この混合溶液の調製には0.1 M, pH 7.4 リン酸緩衝液を使用した。測定機は2項目同時測定が行える電気化学測定器(ALS/CHI−1202, BAS社)を使用した。測定法はポテンシャルステップクロアンペロメトリー法を用いた。毛細管現象で約3μl試料液を試料導入口に導入してから20秒後、センサ内の2つの電極間に900mVの電位を印加し、印加後10秒後の電流値を測定値とした。
図34は本センサを使用してグルコースおよび乳酸の同時測定を行った結果を示す。このように、本センサはグルコースおよび乳酸を含む混合液の測定において、隣接する各センサの試薬層の影響を受けることなく、各測定対象物質の濃度と出力電流値との間に直線的な関係を得ることができた。
図1は、本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサの一例を示す。aは基板の外側の例、bは配線パターンを有する基板の貼り合わせ面側の例、cはカバーの外側の例、dはスペーサーを有するカバーの貼り合わせ面側の例、eは基板とカバーとを貼り合わせた多項目同時測定用バイオセンサの平面図の例、fはeのA−A'断面拡大図の例、gはeのB−B'断面拡大図の例を示す。hはバイオセンサの使用例を側面から見た様子を示す。iは多項目同時測定用バイオセンサの使用例を正面から見た様子を示す。 図2は、本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサの別の一例を示す。aは基板の外側の例、bは配線パターンを有する基板の貼り合わせ面側の例、cはカバーの外側の例、dはスペーサーを有するカバーの貼り合わせ面側の例、eは基板とカバーとを貼り合わせたバイオセンサの平面図の例、fはeのA−A'断面拡大図の例、gはeのB−B'断面拡大図の例を示す。hは多項目同時測定用バイオセンサの使用例を側面から見た様子を示す。iは多項目同時測定用バイオセンサの使用例を正面から見た様子を示す。 図3は、本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサの別の一例を示す。aは基板の外側の例、bは配線パターンを有する基板の貼り合わせ面側の例、cはカバーの外側の例、dはスペーサーを有するカバーの貼り合わせ面側の例、eは基板とカバーとを貼り合わせた多項目同時測定用バイオセンサの平面図の例、fはeのA−A'断面拡大図の例、gはeのB−B'断面拡大図の例を示す。hは多項目同時測定用バイオセンサの使用例を側面から見た様子を示す。iは多項目同時測定用バイオセンサの使用例を正面から見た様子を示す。 図4は、本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサの別の一例を示す。aは基板の外側の例、bは配線パターンを有する基板の貼り合わせ面側の例、cはカバーの外側の例、dはスペーサーを有するカバーの貼り合わせ面側の例、eは基板とカバーとを貼り合わせた多項目同時測定用バイオセンサの平面図の例、fはeのA−A'断面拡大図の例、gはeのB−B'断面拡大図の例を示す。hは多項目同時測定用バイオセンサの使用例を側面から見た様子を示す。iは多項目同時測定用バイオセンサの使用例を正面から見た様子を示す。 図5は、本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサの別の一例を示す。aは基板の外側の例、bは配線パターンを有する基板の貼り合わせ面側の例、cはカバーの外側の例、dはスペーサーを有するカバーの貼り合わせ面側の例、eは基板とカバーとを貼り合わせた多項目同時測定用バイオセンサの平面図の例、fはeのA−A'断面拡大図の例、gはeのB−B'断面拡大図の例を示す。hは多項目同時測定用バイオセンサの使用例を側面から見た様子を示す。iは多項目同時測定用バイオセンサの使用例を正面から見た様子を示す。 図6は、本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサの使用例を測定器(コネクター)と共に示す。iは多項目同時測定用バイオセンサが測定器に接続される前の状態の例を示す。iiは多項目同時測定用バイオセンサが測定器に接続されたときの状態の例を示す。aは真上から見た様子の例を示す。bはA−A'、B−B'断面図の例を示す。cは真横から見た様子の例を示す。 図7は、本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサの使用例を測定器と共に別の角度から見た場合を示す。aは多項目同時測定用バイオセンサが測定器に接続される前の状態を真正面から見た場合の例を示す。bは多項目同時測定用バイオセンサが測定器に接続されたときの状態を真正面から見た場合の例を示す。 図8は、本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサの使用例を測定器と共に別の角度から見た場合の例を示す。aは多項目同時測定用バイオセンサが測定器に接続され、試料液を導入するために測定器を傾けた状態を真横から見た場合の例を示す。bはaの状態の多項目同時測定用バイオセンサと測定器の状態を真正面から見た場合の例を示す。 図9は、本発明に係るアレイ型多項目同時測定用バイオセンサの一例を示す。aはアレイ型多項目同時測定用バイオセンサを真上から透視して見た場合の様子の例を示す。bはアレイ型多項目同時測定用バイオセンサの使用例を示す。cはaのA−A'断面拡大図の例、dはaのB−B'断面拡大図の例を示す。 図10は、本発明に係るアレイ型多項目同時測定用バイオセンサを連接させた一例を示す。aは連接アレイ型多項目同時測定用バイオセンサを真上から透視して見た場合の様子の例を示す。bは連接アレイ型多項目同時測定用バイオセンサの使用例を示す。cはaのA−A'断面拡大図の例、dはaのB−B'断面拡大図の例を示す。 図11は、本発明に係るアレイ型多項目同時測定用バイオセンサの別の一例を示す。aはアレイ型多項目同時測定用バイオセンサを真上から透視して見た場合の様子の例を示す。bはアレイ型多項目同時測定用バイオセンサの使用例を示す。cはaのA−A'断面拡大図の例、dはaのB−B'断面拡大図の例を示す。 図12は、本発明に係るアレイ型多項目同時測定用バイオセンサを連接させた別の一例を示す。aは連接アレイ型多項目同時測定用バイオセンサを真上から透視して見た場合の様子の例を示す。bは連接アレイ型多項目同時測定用バイオセンサの使用例を示す。cはaのA−A'断面拡大図の例、dはaのB−B'断面拡大図の例を示す。 図13は、本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサの別の一例を示す。aは基板の外側の例、bは配線パターンを有する基板の貼り合わせ面側の例、cはカバーの外側の例、dはスペーサーを有するカバーの貼り合わせ面側の例、eは基板とカバーとを貼り合わせた多項目同時測定用バイオセンサの平面図の例、fはeのA−A'断面拡大図の例、gはeのB−B'断面拡大図の例を示す。hは多項目同時測定用バイオセンサの使用例を側面から見た様子を示す。 図14は、本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサの別の一例を示す。aは基板の外側の例、bは配線パターンを有する基板の貼り合わせ面側の例、cはカバーの外側の例、dはスペーサーを有するカバーの貼り合わせ面側の例、eは基板とカバーとを貼り合わせた多項目同時測定用バイオセンサの平面図の例、fはeのA−A'断面拡大図の例、gはeのB−B'断面拡大図の例を示す。hは多項目同時測定用バイオセンサの使用例を側面から見た様子を示す。 図15は、本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサの別の一例を示す。aは基板の外側の例、bは配線パターンを有する基板の貼り合わせ面側の例、cはカバーの外側の例、dはスペーサーを有するカバーの貼り合わせ面側の例、eは基板とカバーとを貼り合わせた多項目同時測定用バイオセンサの平面図の例、fはeのA−A'断面拡大図の例、gはeのB−B'断面拡大図の例を示す。hは多項目同時測定用バイオセンサの使用例を側面から見た様子を示す。 図16は、本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサの別の一例を示す。aは基板の外側の例、bは配線パターンを有する基板の貼り合わせ面側の例、cはカバーの外側の例、dはスペーサーを有するカバーの貼り合わせ面側の例、eは基板とカバーとを貼り合わせた多項目同時測定用バイオセンサの平面図の例、fはeのA−A'断面拡大図の例、gはeのB−B'断面拡大図の例を示す。hは多項目同時測定用バイオセンサの使用例を側面から見た様子を示す。 図17は、本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサの別の一例を示す。aは基板の外側の例、bは配線パターンを有する基板の貼り合わせ面側の例、cはカバーの外側の例、dはスペーサーを有するカバーの貼り合わせ面側の例、eは基板とカバーとを貼り合わせた多項目同時測定用バイオセンサの平面図の例、fはeのA−A'断面拡大図の例、gはeのB−B'断面拡大図の例を示す。hは多項目同時測定用バイオセンサの使用例を側面から見た様子を示す。 図18は、本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサの使用例を示す。aは使用前に折畳んだ状態の多項目同時測定用バイオセンサの例、bは折畳んだ状態の多項目同時測定用バイオセンサの端子部のカバーをミシン目に沿って取り外したときの使用例、cは折畳んだ状態の多項目同時測定用バイオセンサの端子部のカバーをミシン目に沿って折畳んだときの使用例、dは折畳んだ状態の多項目同時測定用バイオセンサの端子部のカバーをミシン目に沿って折返したときの使用例を示す。 図19は、本発明に係る連接型多項目同時測定用バイオセンサの一例を示す。aは多項目同時測定用バイオセンサを連接シートからミシン目に沿って切り離した例、bは多項目同時測定用バイオセンサから成る連接シートの例を示す。 図20は、本発明に係る連接型多項目同時測定用バイオセンサの別の一例を示す。aは多項目同時測定用バイオセンサを連接シートからミシン目に沿って切り離した例、bは多項目同時測定用バイオセンサから成る連接シートの例を示す。 図21は、本発明に係る軟質シートを使用した連接型多項目同時測定用バイオセンサの一例を示す。aは多項目同時測定用バイオセンサを軟質シートに設けたミシン目に沿って切り離した例、bは軟質シートで連接した多項目同時測定用バイオセンサの例を示す。 図22は、本発明に係る密閉型の多項目同時測定用バイオセンサの一例を示す。aは基板の外側の例、bは配線パターンを有する基板の貼り合わせ面側の例、cはカバーの外側の例、dはスペーサーを有するカバーの貼り合わせ面側の例、eは基板とカバーとを貼り合わせた多項目同時測定用バイオセンサの平面図の例、fはeのA−A'断面拡大図の例、gはeのB−B'断面拡大図の例を示す。hはバイオセンサの使用例を側面から見た様子を示す。iは多項目同時測定用バイオセンサの使用例を正面から見た様子を示す。 図23は、本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサの操作の一例を示す。aは測定に使用する前のバイオセンサの例、bはバイオセンサをコネクターに接続後、バイオセンサに試料液を導入する例、cは試料液導入後のバイオセンサの例、dは測定後のバイオセンサの例を示す。 図24は、本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサを接続するコネクターの操作の一例を示す。aはバイオセンサを接続前の開放状態にあるコネクターの例、bはバイオセンサを接続後のコネクターの例を示す。 図25は、本発明に係る2項目同時測定用バイオセンサにより全血中のグルコース濃度を測定した結果を左右のバイオセンサ応答に別けて示すグラフである。 図26は、本発明に係る2項目同時測定用バイオセンサの保存安定性を左右のバイオセンサ応答に別けて調べた結果を示すグラフである。 図27は、本発明に係る2項目同時測定用バイオセンサの応答をグルコースおよび乳酸の混合液で調べた結果を示すグラフである。 図28は、本発明に係る密閉型の多項目同時測定用バイオセンサの操作の別の一例を示す。aは測定に使用する前のバイオセンサの例、bはバイオセンサに試料液を導入する例、cは試料液導入後のバイオセンサを真横からみた例、dは同じく試料液導入後のバイオセンサを斜め前方からみた例を示す。 図29は、本発明に係る密閉型の2項目同時測定用バイオセンサにより全血中のグルコース濃度を測定した結果を左右のバイオセンサ応答に別けて示すグラフである。 図30は、本発明に係る密閉型の2項目同時測定用バイオセンサの保存安定性を左右のバイオセンサ応答に別けて調べた結果を示すグラフである。 図31は、本発明に係る多項目同時測定用バイオセンサの操作の別の一例を示す。aは測定に使用する前のバイオセンサの例、bはバイオセンサをコネクターに接続後、バイオセンサに試料液を導入する例、cは試料液導入後のバイオセンサの例、dは測定後のバイオセンサの例を示す。 図32は、本発明に係る密閉型の2項目同時測定用バイオセンサにより全血中のグルコース濃度を測定した結果を左右のバイオセンサ応答に別けて示すグラフである。 図33は、本発明に係る密閉型の2項目同時測定用バイオセンサの保存安定性を左右のバイオセンサ応答に別けて調べた結果を示すグラフである。 図34は、本発明に係る密閉型の2項目同時測定用バイオセンサの応答をグルコースおよび乳酸の混合液で調べた結果を示すグラフである。
符号の説明
1 基板
2 カバー
3 スペーサー(接着剤層)
4 電極を含むパターン
5 スペーサーの空き部分(試料搬送路)
6 試薬層(反応層)
7 溝
8 端子
9 試料導入口
10 空気排出口部
11 試料液
12 折部分を示す破線
13 レジスト
14 乾燥剤
15 多項目同時測定用バイオセンサ
16 測定器(コネクター)
17 導入部
18 水平移動部
19 ガイド
20 折部上
21 折部下
22 配線
23 電極
24 空気排出口
25 ミシン目
26 連接用軟質シート
27 バイオセンサ単位
28 バイオセンサ単位含有基板
29 補助具
30 補助具固着部
31 上部外側折部(空気排出口開口部)
32 2項目同時測定用コネクター
33 土台
34 蓋
35 フォルダー
36 押さえ具
37 配線

Claims (17)

  1. 基板と、スペーサー層を介して基板と結合するカバーとを有し、
    前記基板上に1つの電極系および1つの試薬層を含む1つの反応検出部と前記試薬層を含む1つの試料搬送路とを有するバイオセンサ単位を少なくとも1つ含むバイオセンサ単位含有基板を複数個含む多項目同時測定用バイオセンサであって、
    前記各バイオセンサ単位は、1つの試料搬送路上に1つの試薬層を含み、
    前記各バイオセンサ単位含有基板を区分する切断線が前記基板または前記カバー表面上に設けられ、
    前記切断線に沿って基板またはカバーを切断したときに、前記試料搬送路に試料液を導入する試料導入口が、それぞれのバイオセンサ単位含有基板の切断面上に試料搬送路の切断口として開口するように、切断線と試料搬送路とが配置されていることを特徴とする前記多項目同時測定用バイオセンサ。
  2. 試料導入口が前記切断面上に開口するよう試料搬送路が設けられ、空気排出口が、前記基板もしくはカバー表面に、または前記切断面と異なるバイオセンサ単位含有基板の側面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の多項目同時測定用バイオセンサ。
  3. 前記試料搬送路が密閉されており、
    前記各バイオセンサ単位含有基板を区分する切断線(第1の切断線)、および、基板およびカバーの一部を切断することにより空気排出口を露出するための、前記第1の切断線と異なる第2の切断線が前記基板と前記カバー表面上に設けられ、
    前記第1の切断線に沿って基板またはカバーを切断したときに、前記試料導入口が前記第1の切断面上に切断口として開口し、
    前記第2の切断線に沿って基板またはカバーを切断したときに、前記空気排出口が前記第2の切断面上に切断口として開口するように、
    前記第1および第2の切断線と試料搬送路とが配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のバイオセンサ。
  4. 前記基板又はカバー表面に、前記第1の切断線に沿った基板およびカバーの折り曲げに連動して、前記第2の切断線に沿って基板およびカバーを折り曲げるように備えられた補助具を有する、請求項3に記載のバイオセンサ。
  5. 試料導入口と空気排出口とが、いずれも、前記各バイオセンサ単位含有基板の切断面上に開口するように試料搬送路が設けられ、切断前、試料搬送路は密閉された状態で配置されていることを特徴とする請求項1に記載の多項目同時測定用バイオセンサ。
  6. 1つのバイオセンサ単位に対して、1つの試料導入口が形成されるように、試料搬送路が配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の多項目同時測定用バイオセンサ。
  7. 前記基板およびカバーの少なくとも1つが2層以上の多層構造を有し、前記切断線が、該多層構造の最内層を除くいずれかの層に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の多項目同時測定用バイオセンサ。
  8. 前記電極がアレイを形成していることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の多項目同時測定用バイオセンサ。
  9. 以下の工程を含む、請求項1〜8のいずれかに記載の多項目同時測定用バイオセンサの使用方法;
    (1)バイオセンサ単位含有基板を区分する切断線に沿って基板およびカバーを折り曲げて、基板またはカバーを切断し、それぞれのバイオセンサ単位含有基板の切断面上に、試料搬送路の切断口(試料導入口)を開口させる工程、
    (2)試料導入口の開口状態を維持するため、折り曲げたバイオセンサ単位含有基板の形状を固定する工程、
    (3)開口した試料導入口を、測定対象を含有する溶液に接触させる工程、および
    (4)測定対象を含有する溶液を試料搬送路へ導入する工程。
  10. 前記工程1において、一方の基板を切断し、他方の基板を接続したままの状態で折り曲げて、切断面を露出させ、
    前記多項目同時測定用バイオセンサを折り曲げたままの状態で前記工程3を実施することを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記工程3において、2以上のバイオセンサ単位含有基板の試料導入口を、一度に前記溶液に接触させることを特徴とする請求項9または10に記載の方法。
  12. 前記バイオセンサ単位含有基板が2以上のバイオセンサ単位を含み、前記工程3において、1のバイオセンサ単位含有基板の試料導入口を、一度に前記溶液に接触させることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  13. 請求項1〜8のいずれかに記載の多項目同時測定用バイオセンサを用いる、以下の工程を含む、測定対象の測定方法;
    (1)バイオセンサ単位含有基板を区分する切断線に沿って基板およびカバーを折り曲げて、基板またはカバーを切断し、それぞれのバイオセンサ単位含有基板の切断面上に、試料搬送路の切断口(試料導入口)を開口させる工程、
    (2)試料導入口の開口状態を維持するため、折り曲げたバイオセンサ単位含有基板の形状を固定する工程、
    (3)開口した試料導入口を、測定対象を含有する溶液に接触させる工程、
    (4)測定対象を含有する溶液を試料搬送路へ導入する工程、および
    (5)測定対象をそれぞれのバイオセンサで測定する工程。
  14. 請求項1〜8のいずれかに記載のバイオセンサと、
    前記バイオセンサの電極における電気的な信号を捉えるコネクター部と、
    前記コネクター部を介して電気的な値を計測する計測部と、
    前記計測部における計測値を表示する表示部と、
    前記計測値を保存するメモリ部とを備えたバイオセンサ装置。
  15. 前記コネクター部は、試料導入口の開口のためにバイオセンサ単位含有基板の形状を変形した後、その形状でバイオセンサ単位含有基板を固定して、前記バイオセンサの電極における電気的な信号を捉える構造である、請求項14に記載のバイオセンサ装置。
  16. 前記計測部における計測方法が、ポテンシャルステップクロノアンペロメトリー法、クーロメトリー法またはサイクリックボルタンメトリー法である、請求項14または15に記載のバイオセンサ装置。
  17. 請求項1〜8のいずれかに記載のバイオセンサを固定して電気的な信号を捉えるコネクターであって、
    該コネクターは、試料導入口の開口のためにバイオセンサ単位含有基板を折り曲げた状態の形状を固定するセンサの形状固定部、
    バイオセンサ上の電気的な信号を前記バイオセンサの電極における電気的な信号を捉える、電気接続部、および配線を有する、バイオセンサ用コネクター。
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