JP2012521564A - 時間分解電流測定を使用して被分析物濃度を決定するシステムおよび方法 - Google Patents

時間分解電流測定を使用して被分析物濃度を決定するシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

被分析物の濃度を決定するための方法を開示する。方法は、被分析物を含有する流体サンプルに電位励起を印加するステップと、流体サンプルと関連付けられる電流減衰曲線が、実質的に被分析物枯渇段階になっているか否かを決定するステップとを含む。方法はまた、被分析物枯渇段階中に流体サンプルと関連付けられる複数の電流値を測定するステップと、複数の電流値のうちの少なくとも1つに基づいて被分析物濃度を計算するステップとを含む。

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、米国特許出願第12/410,048号(2009年3月24日出願)の優先権の利益を主張し、この出願は、米国特許出願第12/179,853号(2008年7月25日)の一部継続出願であり、この出願は、米国仮特許出願第60/952,076号の優先権を主張し、これらの出願のすべては、その全体が本明細書に参照により援用される。
(発明の分野)
本発明は、溶液中の被分析物の濃度を決定するための診断試験システムの分野に関し、より具体的には、時間分解電流測定を使用して被分析物濃度を測定するためのシステムおよび方法に関する。
本開示は、血液等の体液中の被分析物を測定するためのバイオセンサシステムに関する。システムは、広範囲の被分析物濃度にわたる被分析物濃度の向上した決定のための過程およびシステムを含む。
電気化学センサが、流体サンプル中の物質の存在を検出または測定するために長く使用されてきた。電気化学センサは、少なくとも電子伝達作用物質(「電子伝達物質」とも呼ばれる)および被分析物特異的生体触媒タンパク質(例えば、特定の酵素)を含有する、試薬混合物と、1つ以上の電極とを含む。そのようなセンサは、電子伝達物質と電極表面との間の電子伝達に依存し、電気化学酸化還元反応を測定することによって機能する。電気化学バイオセンサシステムまたはデバイスで使用される時に、電子伝達反応は、流体サンプル中で測定されている被分析物の濃度に相関する電気信号を介して監視される。
血液または血液由来製品、涙、尿、および唾液等の体液中の被分析物を検出するためのそのような電気化学センサの使用が、ある個人の健康を維持するために重要、場合によって不可欠となっている。医療分野では、例えば、糖尿病患者等の人々は、体液内の特定の構成物質を監視しなければならない。いくつかのシステムは、コレステロール、タンパク質、およびグルコース等の特定の流体構成物質のレベルを便利に監視するように、血液、尿、または唾液等の体液を試験することが可能である。不十分なインスリン産生が糖の適正な消化を妨げる膵臓の疾患である、糖尿病に罹患した患者は、血糖値を毎日慎重に監視する必要がある。糖尿病の人々の血糖の日常的試験および制御は、眼、神経、および腎臓への重篤な損傷の危険性を低減することができる。
いくつかのシステムは、人々が血糖値を便利に監視することを可能にする。そのようなシステムは、典型的には、ユーザが、血液サンプル、および血液サンプル中の血糖値を決定するように試験細片を「読み取る」計測器を適用する、試験細片を含む。例示的な電気化学バイオセンサは、血液サンプル中の血糖値を測定するために使用される電気化学バイオセンサを含む、特許文献1(’635特許)で説明されている。電気化学バイオセンサシステムは、試験細片および計測器から成る。試験細片は、サンプルチャンバと、作業電極と、対電極と、充填・検出電極とを含む。試薬層が、サンプルチャンバの中に配置される。試薬層は、グルコースオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ等のグルコースに特異的な酵素と、フェリシアン化カリウムまたはヘキサミンルテニウム等の伝達物質とを含有する。ユーザが血液サンプルを試験細片上のサンプルチャンバに塗布すると、試薬が血液サンプル中のグルコースと反応し、計測器が電圧を電極に印加して、酸化還元反応を引き起こす。計測器は、作業電極と対電極との間を流れる、結果として生じる電流を測定し、電流測定に基づいて血糖値を計算する。
場合によっては、電気化学バイオセンサは、測定に望ましくない影響を及ぼし、検出された信号の不正確性につながる場合がある、ある血液成分の存在の悪影響を受ける場合がある。この不正確性は、不正確なグルコース測定値をもたらす場合があり、例えば、患者が潜在的に危険な血糖値に気付かないままにする。一実施例として、特定の血液ヘマトクリット値(すなわち、赤血球によって占有される血液の量の割合)が、結果として生じる被分析物濃度の測定値に誤って影響を及ぼし得る。別の実施例は、血液粘度、細胞溶解、荷電種の濃度、pH、または被分析物濃度の決定に影響を及ぼす場合がある他の要因に影響を及ぼす、種々の構成物質を含み得る。例えば、ある条件下では、温度が被分析物の測定値および計算に影響を及ぼし得る。
血液内の赤血球の容量の変動は、使い捨て電気化学試験細片で測定されるグルコース測定値の変動を引き起こし得る。典型的には、負のバイアス(すなわち、より低い計算された被分析物濃度)が、高いヘマトクリットにおいて観察される一方で、正のバイアス(すなわち、より高い計算された被分析物濃度)は、低いヘマトクリットにおいて観察される。例えば、高いヘマトクリットにおいて、赤血球は、酵素および電気化学伝達物質の反応を妨げ、化学反応物質を溶媒和する血漿容量が少ないため化学溶解速度を低減し、伝達物質の拡散を減速する場合がある。これらの要因は、電気化学過程中により少ない電流が産生されるため、期待グルコース測定値よりも低い測定値をもたらし得る。逆に、低いヘマトクリットにおいて、より少ない赤血球は、期待以上に電気化学反応に影響を及ぼす場合があり、より高い測定電流が生じ得る。加えて、血液サンプル抵抗もヘマトクリット依存性であり、これは電圧および/または電流測定に影響を及ぼし得る。
いくつかの策略が、血糖のヘマトクリットに基づく変動を低減または回避するために使用されてきた。例えば、試験細片は、メッシュを組み込んでサンプルから赤血球を除去するように設計されており、または赤血球の粘度を増加させて濃度決定における低へマトックリットの影響を減衰させるように設計されている種々の化合物または製剤を含んでいる。他の試験細片は、ヘマトクリットを補正しようとしてヘモグロビン濃度を決定するように構成される、溶解剤およびシステムを含んでいる。さらに、バイオセンサは、血液サンプルを光で照射した後に光学的変動を測定すること、またはサンプルチャンバ充填時間の関数に基づいてヘマトクリットを測定することによって、ヘマトクリットを測定するように構成されている。これらの方法には、試験細片の費用および複雑性を増加させるという不利点があり、正確なグルコース測定値を決定するために必要とされる時間を望ましくないほど増加させる場合がある。
加えて、交流電流(AC)インピーダンス方法も、ヘマトクリット効果と無関係の周波数で電気化学信号を測定するように開発されてきた。そのような方法は、信号フィルタリングおよび分析に必要とされる高度な計測器の増加した費用および複雑性という問題を抱えている。
米国特許第6,743,635号明細書
したがって、現在のバイオセンサの欠点を克服し、既存の電気化学バイオセンサ技術を改良する、被分析物濃度を決定するためのシステムおよび方法が所望される。
本発明のいくつかの実施形態は、1つ以上の電流減衰曲線を使用して、被分析物の濃度を決定するための方法およびシステムを対象とする。本発明の他の実施形態は、電流減衰曲線からの2つ以上の時間区画を使用する。電流減衰曲線は、流体サンプルを含有するバイオセンサへの電位励起の印加後の測定された電流応答の漸減を表すことができる。同様の被分析物濃度を含有するが、異なるサンプルマトリクス(例えば、異なるヘマトクリット値)を含有する流体サンプルは、異なる電流減衰曲線を産生することができる。しかしながら、これらの電流減衰曲線は、ある条件下では経時的に共通値に収束することが分かった。概して、低い被分析物濃度を含有する流体サンプルは、高い被分析物濃度を含有する流体サンプルよりも速く収束することができる。この収束挙動に基づいて、適切な時間区画および選択された時間区画と関連付けられる較正曲を動的に選択することによって、被分析物濃度を決定することができる。
本発明の原則と一致する一実施形態は、以下のように説明される被分析物の濃度を決定するための方法である。ステップは、被分析物を含有する流体サンプルに電位励起を印加するステップと、流体サンプルと関連付けられる電流減衰曲線が、実質的に被分析物枯渇段階になっているか否かを決定するステップとを含む。ステップはまた、被分析物枯渇段階中に流体サンプルと関連付けられる複数の電流値を測定するステップと、複数の電流値のうちの少なくとも1つに基づいて被分析物濃度を計算するステップとを含む。
本発明の別の実施形態は、流体サンプル中の被分析物濃度を決定するためのシステムを対象とする。システムは、サンプルチャンバ内に設置され、被分析物を含有する流体サンプルに電位励起を印加するように構成される、一組の電極を含む。システムはまた、約110μm未満のスペーサ高さを有する、サンプルチャンバと、流体サンプルと関連付けられる電流減衰曲線が、実質的に被分析物枯渇段階になっているか否かを決定するように構成される、プロセッサとを含む。プロセッサはまた、被分析物枯渇段階中に流体サンプルと関連付けられる複数の電流値を測定し、複数の電流値のうちの少なくとも1つに基づいて被分析物濃度を計算するように構成される。
本発明の別の実施形態は、バイオセンサを対象とする。バイオセンサは、被分析物を含有する流体サンプルに電位励起を印加するように構成される、一組の共平面電極を含む。また、バイオセンサは、流体サンプルを受容し、電極を収納するように構成される、サンプルチャンバを有し、サンプルチャンバは、約110μm未満の電極以上の高さを有する。
本発明の原則と一致する付加的な実施形態は、以下に続く詳細な説明に記載され、または本明細書で開示される方法またはシステムあるいは製品の使用の実践によって習得されてもよい。前述の一般的説明および以下の詳細な説明の両方は、例示的および説明的にすぎず、請求されるような本発明を制限しないことが理解される。加えて、他の実施形態が利用されてもよく、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、電気的、理論的、および構造的変更が行われてもよいことを理解されたい。
本明細書の一部に組み込まれ、それを構成する添付図面は、本発明のいくつかの実施形態を図示し、説明ともに本発明の原則を説明する働きをする。
図1Aは、本発明の例示的実施形態による、例示的な計測器システムと関連付けられる試験媒体を図示する。 図1Bは、本発明の例示的実施形態による、試験媒体とともに使用することができる試験計測器を図示する。 図1Cは、本発明の例示的実施形態による、試験媒体とともに使用することができる別の試験計測器を図示する。 図2Aは、本発明の例示的実施形態による、試験細片の上面図である。 図2Bは、線2B−2Bに沿って得られた、図2Aの試験細片の断面図である。 図3は、本発明の例示的実施形態による、被分析物濃度を決定する方法のフローチャートを描写する。 図4は、本発明の例示的実施形態による、グルコース濃度と対比した電流のグラフ上の複数の較正曲線を描写する。 図5は、本発明の例示的実施形態による、時間と対比した電流のグラフ上の複数の電流減衰曲線を描写する。
ここで、本発明の本実施形態を詳細に参照し、その実施例が添付図面に図示されている。可能な限り、同じまたは類似部品を指すために、同じ参照番号が図面の全体を通して使用される。
例示的実施形態によれば、被分析物濃度を決定するための方法が説明される。多くの業界に、種々の流体中の特定の被分析物の濃度を監視する実需がある。石油精製業、ワイン醸造所、および乳業は、流体試験が日常的である業界の例である。医療分野では、例えば、糖尿病患者等の人々は、バイオセンサを使用して、体液の被分析物のレベルを日常的に監視する必要がある。例えば、グルコース、コレステロール、ケトン体、または特異タンパク質等の流体中に存在する特定の被分析物のレベルを便利に監視するように、人々が生理学的流体(例えば、血液、尿、または唾液)を試験することを可能にする、いくつかのシステムが利用可能である。そのようなシステムは、被分析物濃度を決定する、および/または代表的な情報をユーザに表示するように構成される、計測器を含むことができる。加えて、そのような計測システムは、流体サンプルの単回使用試験のために構成される、使い捨て試験細片を組み込むことができる。
そのような計測システムが広く採用されているが、いくつかは異なる性質の流体を分析することから起因する、不正確な測定値の影響を受けやすい。例えば、電気化学技法を使用する血糖監視は、ヘマトクリットおよび/または温度変動に大きく依存し得る。本方法は、従来の電気化学システムで生じるような長期間にわたって全電位励起を印加する前に、短期間にわたってサンプルにわずかな電位励起を印加することによって、不要な影響を低減する。励起パルスの直後に測定される電流過渡の比は、ヘマトクリットおよび/または温度変動とは概して無関係であることが分かっている。また、比は、被分析物濃度との略直線関係を示し、被分析物濃度の改良された決定を可能にする。本開示は、被分析物濃度の改良された決定のための方法およびシステムを提供する。
図1Aは、本開示の例示的実施形態による、診断試験細片10を図示する。本開示の試験細片10は、試験細片10に塗布されたサンプル溶液中に存在する1つ以上の被分析物を検出する、および/または濃度を測定するように構成される、図1Bおよび1Cに示されるような好適な試験計測器100、108とともに使用されてもよい。図1Aに示されるように、試験細片10は、設計が略平面的で細長くなり得る。しかしながら、試験細片10は、例えば、リボン、管、ディスク、または任意の他の好適な形態を含む、任意の好適な形態で提供されてもよい。さらに、試験細片10は、電気化学試験、光化学試験、電気化学発光試験、および/または任意の他の好適な試験モダリティを含む、種々の好適な試験モダリティとともに使用するために構成することができる。
試験細片10は、近位端12から遠位端14まで延在する、略平坦な細片の形態となり得る。本開示の目的で、「遠位」は、通常の使用中に流体源からより遠くにある(すなわち、計測器のより近くにある)試験細片10の部分を指し、「近位」は、通常の使用中に流体源(例えば、グルコース試験細片については一滴の血液を伴う指先)のより近くにある部分を指す。いくつかの実施形態では、試験細片10の近位端12は、例えば、血液サンプル等の流体サンプルを受容するように構成される、サンプルチャンバ52を含んでもよい。本明細書のサンプルチャンバ52および試験細片10は、その全体で参照することにより本明細書に組み込まれる、共同所有された米国特許第6,743,635号で説明されている材料および方法を使用して、形成することができる。
試験細片10は、任意の便利なサイズとなり得る。例えば、試験細片10は、長さ約35mm(すなわち、近位端12から遠位端14まで)および幅約9mmになることができる。近位端12は、血液サンプルが塗布される開口部の場所を特定するのにユーザを支援するために、遠位端14よりも狭くなり得る。さらに、試験計測器100、108は、試験細片10とともに動作するように構成し、かつそれを受容するように寸法決定することができる。
試験計測器100、108は、種々の好適な試験計測器の種類から選択されてもよい。例えば、図1Bに示されるように、試験計測器100は、1つ以上の試験細片10を格納するように構成される、バイアル102を含む。試験計測器100の動作構成要素は、計測器キャップ104に含有されてもよい。計測器キャップ104は、電気計測器構成要素を含有してもよく、試験計測器100と同梱することができ、バイアル102を閉鎖および/または密閉するように構成することができる。代替として、試験計測器108は、図1Cに示されるように、貯蔵バイアルから分離されたモニタユニットを含むことができる。いくつかの実施形態では、計測器100は、被分析物濃度を決定する開示された方法のうちの1つ以上のステップを行うように構成される、1つ以上の回路、プロセッサ、または他の電気的構成要素を含むことができる。任意の好適な試験計測器が、開示された方法に従って生産される試験細片10を使用する、診断試験を提供するように選択されてもよい。
(試験細片構成)
図2Aおよび2Bは、本開示の例示的実施形態による試験細片10を示す。図2Bに示されるように、試験細片10は、略層状構造を含むことができる。底層から上向きに稼働して、試験細片10は、試験細片10の全長に沿って延在する基層18を含むことができる。基層18は、試験細片10に構造的支持を提供するのに十分な厚さを有する、電気絶縁材料から形成することができる。例えば、基層18は、厚さ約0.35mmのポリエステル材料となり得る。
例証的実施形態によれば、伝導層20を基層18の上に配置することができる。伝導層20は、近位端12付近で基層18の上に配置された複数の電極と、遠位端14付近で基層18の上に配置された複数の電気接点と、電極を電気接点に電気的に接続する複数の伝導領域とを含む。図2Aで描写された例証的実施形態では、複数の電極は、作業電極22と、対電極24と、1対の充填・検出電極28、30とを含む。以下で詳細に説明されるように、「作業電極」という用語は、電気化学酸化および/または還元反応が発生する、例えば、被分析物、典型的には、電子伝達物質が、酸化または還元される、電極を指す。「対電極」は、作業電極22と対になる電極を指す。
遠位端14における電気接点は、対応して、作業電極接点32、近位電極接点34、および充填・検出電極接点36、38を含むことができる。伝導領域は、作業電極22を作業電極接点32に電気的に接続する作業電極伝導領域40、対電極24を対電極接点36に電気的に接続する対電極伝導領域42、および充填・検出電極28、30を接点36、38に電気的に接続する充填・検出電極伝導領域44、46を含むことができる。さらに、例証的実施形態は、遠位端14付近で基層18の上に配置された自動オン導体48を含む、伝導層20を伴って描写されている。
自動オン導体48に加えて、本開示は、擦過または摩耗に耐性がある電気接点遠位端14付近に含む、試験細片10を提供する。そのような試験細片は、導体および/または半導体材料の2つ以上の層で形成される、伝導性電気接点を含むことができる。さらに、擦過または摩耗に耐性がある電気接点関する情報は、その全体で参照することにより本明細書に組み込まれる、共同所有された米国特許出願第11/458,298号で説明されている。
試験細片10の次の層は、伝導層20の上に配置された誘電スペーサ層64となり得る。誘電スペーサ層64は、ポリエステル等の電気絶縁材料から成ることができる。誘電スペーサ層64は、厚さ約0.100mmとなり得て、作業電極22、対電極24、充填・検出電極28、30、および伝導領域40−46の部分を覆うが、例証的実施形態は、電気接点32−38または自動オン導体48を覆わない。例えば、誘電スペーサ層64は、近位端12から延在するサンプルチャンバ52を除いて、接点32および34のちょうど近位の線から近位端12まで、その上の伝導層20の実質的に全体を覆うことができる。このようにして、サンプルチャンバ52は、作業電極22の露出部分54、対電極24の露出部分56、および充填・検出電極28、30の露出部分60、62を画定することができる。
いくつかの実施形態では、サンプルチャンバ52は、試験細片10の近位端12における第1の開口部68と、サンプルチャンバ52を換気するための第2の開口部86とを含むことができる。さらに、サンプルチャンバ52は、毛細管作用によって、血液サンプルが第1の開口部68を通って進入し、サンプルチャンバ52内に残留することを可能にするように寸法決定および/または構成されてもよい。例えば、サンプルチャンバ52は約1マイクロリットル以下を受容するように寸法決定することができる。例えば、第1のサンプルチャンバ52は、約0.140インチの長さ(すなわち、近位端12から遠位端70まで)、約0.060インチの幅、および約0.005インチの高さ(誘電スペーサ層64の厚さによって実質的に画定することができる)を有することができる。しかしながら、他の寸法を使用することができる。
近位端74および遠位端76を有するカバー72を、接着剤層78を介して誘電スペーサ層64に取り付けることができる。カバー72は、ポリエステル等の電気絶縁材料から成ることができ、約0.1mmの厚さを有することができる。加えて、カバー72は、透明となり得る。接着剤層78は、ポリアクリルまたは他の接着剤を含むことができ、約0.013mmの厚さを有することができる。接着剤層78の裂け目84は、第1のサンプルチャンバ52の遠位端70から開口部86まで延在することができ、開口部86は、サンプルチャンバ52を換気して、流体サンプルがサンプルチャンバ52に流入することを可能にするように構成することができる。代替として、カバー72は、サンプルチャンバ52を換気するように構成される穴(図示せず)を含むことができる。また、好適なサンプル貯留部を形成するために、近位端12における種々の材料、表面被覆(例えば、親水性および/または疎水性)、または他の構造突起および/または湾入が使用されてもよいことも検討される。
図2Bに示されるように、試薬層90をサンプルチャンバ52の中に配置することができる。いくつかの実施形態では、試薬層90は、血液サンプル中の血糖値が電気化学的に決定されることを可能にするように、1つ以上の化学成分を含むことができる。試薬層90は、グルコースオキシダーゼまたはグルコースデヒドロゲナーゼ等のグルコースに特異的な酵素と、フェリシアン化カリウムまたはヘキサミンルテニウム等の伝達物質とを含んでもよい。他の実施形態では、血液または他の生理学的流体に含有されるグルコースおよび他の被分析物の検出を促進するために、他の試薬および/または他の伝達物質を使用することができる。加えて、試薬層90は、他の構成要素、緩衝材料(例えば、リン酸カルシウム)、ポリマー結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、微結晶性セルロース、ポリエチレンオキシド、ヒドロキシエチルセルロース、および/またはポリビニルアルコール)、および界面活性剤(例えば、Triton X−100またはSurfynol 485)を含有してもよい。例えば、例示的な製剤は、pH6.75〜7.50で50〜250mMのリン酸カルシウム、150〜190mMのヘキサミンルテニウム、3500〜5000U/mLのPQQ依存性グルコースデヒドロゲナーゼ、0.5〜2.0%ポリエチレンオキシド、0.025〜0.20%NATROSOL、250M(ヒドロキシエチルセルロース)、0.675〜2.5%Avicel(微結晶性セルロース)、0.05〜0.25%TRITON−X(界面活性剤)、および2.5〜5.0%トレハロースを含有する。
いくつかの実施形態では、被分析物測定の不要なバイアスを少なくとも部分的に低減するように、種々の構成物質が試薬層90に添加されてもよい。例えば、細胞移動を低減するように、種々のポリマー、分子、および/または化合物が試薬層90に添加されてもよく、よって、電気化学反応に基づく測定の正確性を増加させてもよい。また、1つ以上の伝導性構成要素上への細胞移動を少なくとも部分的に制限するように、1つ以上の伝導性構成要素が表面層(図示せず)で被覆されてもよい。当技術分野で公知である、これらの技法および他の技法が、不要な信号バイアスを低減するために使用されてもよい。
図2Aおよび2Bは、試験細片10の例証的実施形態を図示するが、他の構成、化学組成、および電極配設を使用することができる。例えば、充填・検出電極30は、以前に説明されたように、作業電極22とともに機能して、充填・検出特徴を果たすことができる。例えば、単一の充填・検出電極、(図2Aに示されるようなx軸とは対照的に)y軸に整合された複数の充填・検出電極、および/または複数の作業電極等の、試験細片10上の電極の他の構成が可能である。
いくつかの実施形態では、作業電極22および対電極24は、さらに離間させることができる。例えば、この電極ペアは、ヘマトクリット、温度、または他の要因の補正のために、電極ペアから得られる2パルス測定を最適化することができるように、500μmから1000μmの距離で離間されてもよい。
(試験細片および計測器動作)
以前に説明されたように、試験細片10は、試験細片10と接触している溶液に含有される被分析物の濃度を決定するように構成される、計測器100または同様のデバイス内に配置するために構成することができる。計測器100は、電気化学技法に基づいて被分析物濃度を決定する種々の動作を行うに構成される、電気構成要素、回路、および/またはプロセッサを含むことができる。例えば、計測器100および関連試験細片10等の計測システムは、血液サンプルのグルコース濃度を決定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、本開示のシステムおよび方法は、概して血液成分、ヘマトクリットレベル、および温度の影響を受けない、血糖値の決定を可能にする。
動作中、バッテリ電源式計測器100は、使用していない時に低電力スリープモードのままであってもよい。試験細片10が計測器100に挿入されると、試験細片10の遠位端14における1つ以上の電気接点は、計測器100の中の1つ以上の対応する電気接点との電気接続を形成することができる。これらの電気接点は、計測器100の中の電気接点に架橋し、電気接点の一部を通して電流を流れさせてもよい。そのような電流は、計測器100を「覚醒」させて、動作中モードにさせることができる。
計測器100は、遠位端14における電気接点によって提供される、符号化された情報を読み取ることができる。具体的には、電気接点は、米国特許出願第11/458,298号で説明されるように、情報を記憶するように構成することができる。具体的には、個別試験細片10は、試験細片のロットと関連付けられるデータ、またはその個別細片に固有のデータを含有する、埋め込みコードを含むことができる。埋め込み情報は、計測器100によって可読であるデータを表すことができる。例えば、計測器100と関連付けられるマイクロプロセッサは、個別試験細片10および/または製造ロット試験細片10に固有である、特定の一組の記憶された較正データにアクセスし、利用することができる。個々の試験細片10は、標準溶液を使用して較正されてもよく、関連較正データは、製造された試験細片10の同一または同様のロットのうちの試験細片10に適用することができる。
いくつかの実施形態では、「ロット特異的」較正情報は、細片のバイアルを伴うコードチップ上で符号化するか、または試験細片の共通ロットで製造された1つ以上の試験細片10上に直接コード化することができる。ロット較正は、試験細片10および/または計測器100を較正するための任意の好適な過程を含むことができる。例えば、較正は、工場で製造ロットからの1つ以上の試験細片10に標準溶液を塗布することを含むことができ、標準溶液は、既知のグルコース濃度、ヘマトクリット、温度、または溶液と関連付けられる任意の他のパラメータの溶液となり得る。標準溶液の塗布後、以下で説明されるように、1つ以上のパルスを試験細片10に塗布することができる。次いで、患者による使用中に計測器100によって決定される種々の測定値を、溶液と関連付けられる1つ以上のパラメータと相関させることによって、較正データが決定されてもよい。例えば、測定された電流は、グルコース濃度、またはヘマトクリットと相関する電圧であってもよい。次いで、試験細片の性能とともにロットによって変化し得る、そのような較正データは、試験細片10および/または計測器100上に記憶され、以下で説明されるように、被分析物サンプルの被分析物濃度を決定するために使用されてもよい。
試験細片10は、製造過程中の任意の好適な段階で試験することができる。また、その全体で参照することにより本明細書に組み込まれる、共同所有された米国特許出願第11/504,710号で説明されているように、試験カード(図示せず)を製造過程の任意の好適な段階中に試験することもできる。試験細片10および/または試験カードのそのような試験は、製造過程中の任意の好適な段階での較正データの決定および/または符号化を可能にすることができる。例えば、本開示の方法と関連付けられる較正データを製造過程中に符号化することができる。
動作中、計測器100は、行われる特定の試験を識別するか、または適正な動作状態の確認を提供するように構成することができる。また、被分析物試験または他の好適な試験のいずれか一方用の細片ロットに関する較正データを、上記で説明されるように、別様に符号化するか、または表すこともできる。例えば、計測器100は、特定のコード情報に基づいて、挿入された細片を試験細片10またはチェック細片(図示せず)のいずれか一方として識別することができる。
計測器100は、試験細片10を検出する場合、試験細片シーケンスを行ってもよい。試験細片シーケンスは、試験細片10の1つ以上の構成要素の適正な機能を確認してもよい。例えば、計測器100は、作業電極22、対電極24、および含まれる場合は充填・検出電極のうちのいずれかの間に低インピーダンス経路がないことを確認することによって、これらの電極の機能の有効性を確認することができる。電極が有効である場合、計測器100は、サンプルが試験細片10に塗布されてもよいという指示をユーザに提供することができる。
計測器100は、チェック細片を検出する場合、チェック細片シーケンスを行ってもよい。システムはまた、器具が電気的に較正され、適正に機能していることを確認するように構成される、チェック細片を含んでもよい。ユーザは、計測器100にチェック細片を挿入してもよい。次いで、計測器100は、計測器100が許容範囲内で動作しているか否かを決定するように、チェック細片から信号を受信してもよい。
他の実施形態では、試験細片10および/または計測器100は、対照溶液とも称される、標準溶液に基づいて、較正過程を行うように構成されてもよい。対照溶液は、計測器100の1つ以上の機能を周期的に試験するために使用されてもよい。例えば、対照溶液は、既知の電気的性質の溶液を含んでもよく、溶液の電気測定は、計測器100によって行われてもよい。対照溶液の存在を検出すると、計測器100は、試験細片10の機能性の動作チェックを行って測定の完全性を検証することができる。例えば、計測器100の測定値は、計測器100が適切な精度で機能していることを確認するように、溶液の既知のグルコース値と比較されてもよい。加えて、グルコース測定と関連付けられる任意のデータとは異なって計測器100を使用して、対照溶液の測定と関連付けられる任意のデータが処理、記憶、または表示されてもよい。対照溶液と関連付けられるデータのそのような異なる取り扱いは、計測器100またはユーザがグルコース測定を区別することを可能にしてもよく、またはグルコース測定の任意の数学的分析を行う時に、任意の対照測定の排除を可能にしてもよい。
(被分析物濃度決定)
計測器100は、信号を試験細片10に印加して、試験細片10に接触する溶液に含有される被分析物の濃度を決定するように構成することができる。場合によっては、試験細片10のサンプルチャンバ52が十分な量の流体サンプルを含有するという決定後に、信号を印加することができる。十分な流体の存在を決定するために、計測器100は、例えば、充填・検出電極等の任意の好適に構成された電極の間に、検出電圧を印加することができる。検出電圧は、充填・検出電極間の電流を検出することによって、サンプルチャンバ52内の十分な量の流体(例えば、血液)の存在を検出することができる。加えて、流体サンプルが試薬層90を横断し、試薬層90の中の化学構成物質と混合したことを決定するために、計測器100は、充填・検出電圧を1つ以上の充填・検出電極に印加し、任意の結果として生じる電流を測定してもよい。結果として生じる電流が所定の期間内に十分なレベルに達した場合、計測器100は、十分なサンプルが存在することをユーザに示すことができる。計測器100はまた、最初に血液サンプルを検出した後に所定の期間にわたって待機し、血液サンプルが試薬層90と反応することを可能にするようにプログラムすることもできる。代替として、計測器100は、順に測定値を即座に採取し始めるように構成することができる。
計測器100は、種々の信号を試験細片10に印加するように構成することができる。例えば、例示的な流体測定シーケンスは、電流測定を含むことができ、検定電圧が試験細片10の作業および対電極22、24の間に印加される。検定電圧の大きさは、任意の好適な電圧を含むことができ、試薬層90の構成物質の酸化還元電位とほぼ等しくなり得る。電位励起とも称される検定電圧の印加後、計測器100は、作業および対電極22、24の間の1つ以上の電流値を測定するように構成することができる。そのような測定された電流は、例えば、血液サンプル中のグルコース濃度等の、流体サンプル中の被分析物の濃度に数学的に関係付けることができる。
例えば、試薬層90の1つ以上の構成物質は、電気化学技法を使用してグルコース濃度が決定されてもよいように、血液サンプルに存在するグルコースと反応してもよい。試薬層90の好適な酵素(例えば、グルコースオキシダーゼまたはグルコースデヒドロゲナーゼ)が血糖と反応することができる。グルコースは、例えば、フェリシアン化カリウムまたはヘキサミンルテニウム等の好適な伝達物質を還元してもよい、グルコン酸を形成するように酸化させることができる。作業電極22に印加される電圧は、フェリシアン化物を形成するようにフェロシアン化物を酸化させ、血液サンプルのグルコース濃度に比例する電流を生成してもよい。
以前に論議されたように、バイオセンサを使用した被分析物濃度の測定は、種々の血液成分の不要な効果により、不正確となる場合がある。例えば、血液のヘマトクリットレベル(すなわち、赤血球によって占有される血液の割合)が、被分析物濃度の測定値に誤って影響を及ぼし得る。被分析物濃度を決定することと関連付けられる不正確性を低減するために、複数組の較正情報を使用することが有利であってもよい。そのような複数の較正情報は、ヘマトクリットによる誤差、および被分析物濃度決定に悪影響を及ぼす場合がある他の要因を低減することができる。
いくつかの実施形態では、電位励起を、試験細片10と接触している流体サンプルに印加することができる。印加された電位は、定電圧、可変電圧、またはパルス列電圧等の任意の好適な電圧信号を含むことができる。次いで、計測器100は、以前に説明されたように、電位励起と関連付けられる電流値を測定してもよい。
いくつかの実施形態では、電流が1つ以上の時点で測定されてもよい。時点は、電位励起の印加後の離散時間を含むことができる。例えば、第1の電流を0.1秒の第1の時点で測定することができ、第2の電流を0.2秒の第2の時点で測定することができる。第1の時点は、電位の印加後0.1秒に発生することができ、第2の時点は、電位の印加後0.2秒に発生することができる。場合によっては、電位励起の印加後の任意の数の時点で複数の電流値を測定することができる。
時点は、不定期的または定期的な期間を含むことができ、かつ任意の好適なサンプリングレートを含むことができる。例えば、サンプリングレートは、10Hzとなり得て、他の実施形態では、サンプリングレートは、0.1、1、100、または1000Hzとなり得る。他の実施形態では、時点は、一定ではないサンプリングレートでサンプリングすることができる。例えば、時点は、増加する、減少する、または不均一なサンプリングレートでサンプリングすることができる。
いくつかの実施形態では、電流値を複数の時間区画にわたって測定することができ、時間区画は、一連の時点を含むか、または一連の時点に及ぶことができる。例えば、第1の時間区画は、最大4秒の任意の数の時点を含むことができ、第2の時間区画は、4秒から6秒の間の任意の数の時点を含むことができる。第1の時間区画で測定される電流値は、0.1、0.2、1.6、2.0、3.4、または3.99秒で、あるいは任意の他の好適な時間で測定される、1つ以上の電流を含むことができる。第2の時間区画で測定される電流値は、4.2、4.63、5.0、または5.97秒で、あるいは任意の他の好適な時間で測定される、1つ以上の電流を含むことができる。
次いで、異なる時間区画内で測定される、これらの1つ以上の電流値は、異なる時間区画と関連付けられる較正情報に基づいて被分析物濃度を決定するために使用することができる。例えば、低い被分析物濃度と関連付けられる較正情報に基づいて、第1の時間区画等の早い時間区画で低い被分析物濃度を決定することができる。逆に、より高い被分析物濃度と関連付けられる較正情報に基づいて、第2の時間区画等のより遅い時間区画で高い被分析物濃度を決定することができる。
種々の他の較正情報は、他の時間区画と関連付けることができる。例えば、いくつかの実施形態では、較正情報は、較正曲線によって表すことができ、各時間区画は、特定の較正曲線と関連付けることができる。第1の時間区画と関連付けられる第1の較正曲線は、測定された電流値が第1の時間区画と関連付けられる場合に、被分析物濃度を決定するために使用することができる。代替として、測定された電流値が第2の時間区画と関連付けられる場合、被分析物濃度を決定するために、第2の時間区画と関連付けられる第2の較正曲線を使用することができる。いくつかの実施形態では、被分析物濃度を決定するために、3つ、4つ、またはそれ以上の較正曲線を使用することができ、各較正曲線は、対応する数の時間区画と関連付けられる。他の実施形態では、1つ以上の時間区画の範囲が重複してもよい。例えば、第1の時間区画は、0秒から4秒を含むことができ、第2の時間区画は、3秒から6秒を含むことができる。
本明細書で開示される例示的実施形態は、従来の技法を使用して達成できるよりも広い範囲の被分析物濃度にわたって、被分析物濃度の正確な決定を可能にするために、複数組の較正情報を使用する。具体的には、異なる較正曲線は、異なる範囲の被分析物濃度と関連付けることができる。複数の較正曲線を採用する技法を使用して、ヘマトクリット、温度、血液成分、および血糖濃度の決定に悪影響を及ぼす場合がある他の要因の影響を低減することができる。例えば、バイオセンサを使用した血糖値の監視の精密性および/または精度が、本開示の方法またはシステムを使用して向上させられてもよい。ここで本発明の2つの実施形態を詳細に論議する。
1つの例示的実施形態は、測定された電流および複数の較正曲線から動的に選択された較正曲線に基づいて、被分析物濃度を計算することを含む方法である。複数の較正曲線は、単一の較正曲線を単一の時間区画と関連付けることができるように、複数の時間区画と関連付けることができる。例えば、第1の時間区画内の時点で、第1の時間区画の較正曲線と関連付けられるパラメータを使用して、被分析物濃度を計算することができる。計算された被分析物濃度が第1の時間区画と関連付けられる所定の濃度範囲内である場合、電流測定は停止することができ、被分析物濃度を決定することができ、結果を表示することができる。計算された被分析物濃度が所定の範囲外である場合、電流測定は、第2の時間区画内の時点まで継続することができる。第2の時間区画内の時点で、第2の較正曲線と関連付けられるパラメータを使用して、被分析物濃度を計算することができる。計算された被分析物濃度が第2の時間区画と関連付けられる所定の濃度範囲内である場合、電流測定は停止することができ、被分析物濃度を決定することができ、結果を表示することができる。そうでなければ、測定は、第3の時間区画内の別の時点まで継続することができる。この過程は、必要であれば測定範囲全体に及ぶことができるように繰り返すことができる。そのような方法は、時間または時間関連情報に基づく好適な較正曲線の選択を可能にする。そのような動的選択過程はまた、電流値の範囲、関連被分析物濃度、または被分析物濃度を決定するために使用される電気化学技法と関連付けられる他のパラメータに適用することもできる。
図3は、本開示の例示的実施形態による、被分析物濃度を決定するための方法200を描写する。上記で説明されるように、電位励起を、試験細片10内に含有される流体サンプルに印加することができる。計測器100は、複数の時点で関連電流を測定するように構成することができ、測定された電流は、電極22、24にわたる電位励起の印加に起因することができる。次いで、計測器100は、種々の時間区画と関連付けられる複数の較正情報に基づいて血糖値を決定してもよい。
いくつかの実施形態では、方法200は、複数の時点で電流値を測定することを含むことができる(ステップ210)。各測定された電流値は、上記で説明されるように、例えば、0.1または0.2秒等の特定の時点と関連付けることができる。これらの電流値は、計測器100の種々の回路またはプロセッサによる必要に応じてメモリに記憶することができる。いくつかのプロセッサは、1つ以上の測定された電流を少なくとも一時的に記憶するのに十分な内部メモリを含んでもよい。他の過程は、1つ以上の測定された電流を少なくとも一時的に記憶するように構成される1つ以上のメモリシステムと相互作用してもよい。種々の記憶システムが、計測器100、試験細片10内に位置するか、または後に開発されてもよい。
電位励起の印加および電流測定後に、測定された電流および好適な較正曲線に基づいて被分析物濃度が決定されてもよい。具体的には、電位励起の印加後の時点で、電流測定値を得ることができる。次いで、この電流測定値は、既知の被分析物濃度と関連付けられる電流と比較することができる。電流値がほぼ等しい場合には、未知の被分析物濃度は、既知の被分析物濃度とほぼ等しくなるべきである。次いで、既知の被分析物濃度と関連付けられる較正曲線に基づいて、被分析物濃度の実際の値を決定することができる。
既知の被分析物濃度は、既知の電流値および特定の時間区画と関連付けることができる。概して、上記で説明されるように、より低い被分析物濃度は、より早い時間区画と関連付けられ、より高い被分析物濃度は、より遅い時間区画と関連付けられる。これらの種々の較正曲線、既知の電流値、時間区画、および他のデータは、実験的に決定することができ、試験細片および計測器の設計、製造条件、流体の種類、動作条件等に応じて変化し得る。
いくつかの実施形態では、測定された電流を被分析物濃度の標的範囲と比較することができる。標的範囲は、被分析物濃度の既知の範囲を含むことができる。例えば、4つの標的範囲が、グルコース濃度の範囲を包含することができる。第1の標的範囲は約10〜約50mg/dLとなり得て、第2の標的範囲は約50〜約150mg/dLとなり得て、第3の標的範囲は約150〜約350mg/dLとなり得て、第4の標的範囲は約350〜約600mg/dLとなり得る。任意の他の数または値の標的範囲も使用することができる。
初期ステップとして、測定された電流を、第1の標的範囲等の第1の時間区画と関連付けられる電流と比較することができる(ステップ220)。例えば、測定された電流が、第1の標的範囲と関連付けられる電流の範囲内である場合、第1の較正曲線に基づいて被分析物濃度を決定することができる(ステップ230)。代替として、測定された電流が、第1の標的範囲と関連付けられる電流の範囲外である場合、別の較正曲線に基づいて被分析物濃度を決定することができる。
第1の較正された曲線は、第1の時間区画と関連付けられる任意の好適な較正情報を含むことができる。例えば、第1の較正された曲線は、上下の被分析物濃度の間の被分析物濃度に対応することができる。そのような関連は、濃度依存性較正情報の使用を可能にすることができる。例えば、一組の較正情報が、低い被分析物濃度について存在してもよい一方で、別の一組の較正情報は、高い被分析物濃度について存在してもよい。いくつかの実施形態では、被分析物濃度の範囲に対応するために、2つ、3つ、またはそれ以上の異なる較正曲線を使用することができる。
各較正曲線は、「較正範囲」と称される、被分析物濃度の範囲と関連付けられる経験的データを含むことができる。いくつかの実施形態では、較正範囲は、対応する標的範囲とは異なってもよい。例えば、第1の標的範囲が約10〜50mg/dLであってもよい一方で、第1の較正範囲は約0〜75mg/dLであってもよい。較正曲線を決定するためにより大きい範囲の経験的データを使用することができるため、対応する標的範囲よりも大きい較正範囲は、対応する較正曲線を決定する際に、さらに優れた精度を可能にすることができる。また、以下で詳細に説明されるように、隣接する較正範囲は、重複し、較正曲線を決定するための付加的なデータを提供することができる。
いくつかの実施形態では、4つの較正曲線を決定するために、4つの較正範囲を使用することができる。例えば、第1の較正範囲は約0〜約75mg/dLとなり得て、第2の較正範囲は約30〜約240mg/dLとなり得て、第3の較正範囲は約75〜約450mg/dLとなり得て、第4の較正範囲は約240〜約600mg/dLとなり得る。また、第1の較正曲線が第1の較正範囲と関連付けられ、第2の較正曲線が第2の較正範囲と関連付けられる等のように、各特定の較正曲線を対応する較正範囲と関連付けることができる。
例えば、図4は、4つの時間区画を使用してグルコース濃度を決定するように構成される、試験細片および計測器の較正データを表す、チャート400を描写する。第1の時間区画と関連付けられる第1の較正曲線410は、例えば、0〜75mg/dL等のグルコース濃度の第1の較正範囲を使用して、決定することができる。第2の時間区画と関連付けられる第2の較正曲線420は、例えば、30〜240mg/dL等のグルコース濃度の第2の較正範囲を使用して、決定することができる。第3の時間区画と関連付けられる第3の較正曲線430は、例えば、75〜450mg/dL等のグルコース濃度の第3の較正範囲を使用して、決定することができる。第4の時間区画と関連付けられる第4の較正曲線440は、例えば、240〜600mg/dL等のグルコース濃度の第4の較正範囲を使用して、決定することができる。
図4に示されるように、較正曲線410、420、430、および440は、略線形であり、異なる傾斜を有する。他の実施形態では、そのような曲線は略線形ではなくてもよく、異なる傾斜を持たなくてもよい。例えば、種々の曲線が、二次、多項式、データ適合、または他の数学的記述を含むことができる。また、1つ以上の較正曲線が、同様の傾斜を有してもよい。
較正曲線は、例えば、傾斜、関係、チャート、表、方程式、アルゴリズム、またはデータ形式等の較正情報の任意の好適な表現を含むことができる。較正情報は、細片、ロット、または計測器特異的情報を含むことができ、ヘマトクリット、温度、pH、または試験条件の他の変動、被分析物の種類、あるいは生理学的サンプルを計上することができる。そのような較正情報は、細片10の上、および/または計測器100内で符号化されてもよい。
いくつかの実施形態では、比較は、測定された電流値と、既知の被分析物濃度または被分析物濃度の範囲と関連付けられる電流値との間の差異を決定することを含むことができる。例えば、測定された電流間の差異が特定の範囲内である場合には、方法200は、特定の較正曲線に基づいて被分析物濃度を決定すること等の具体的なステップを行ってもよい。
測定された電流と、被分析物濃度の具体的な標的範囲と関連付けられる電流との間の比較を誘起する事象は、任意の好適な事象となり得る。いくつかの実施形態では、ある期間が励起電位の印加から経過することができる。例えば、いったん4秒等の第1の時間区画に達すると、比較を誘起することができる。他の実施形態では、電流測定値が事象を誘起することができる。例えば、測定された電流が3mAを下回った場合に比較を誘起することができる。電圧、インピーダンス、または種々の電気化学技法と関連付けられる他のパラメータのある値または値範囲も、誘起事象として使用することができる。
方法200に示されるように、測定された電流が第1の標的範囲と関連付けられる電流の範囲外である場合には、方法200は継続することができる。具体的には、電位励起の印加から増加した時点で、付加的な電流測定をサンプリングすることができる。これは、例えば、6秒等の第2の時間区画に達するまで継続することができる。他の実施形態では、測定された電流値を、第2の標的範囲と関連付けられる電流の範囲と比較することができる(ステップ240)。ステップ220について以前に説明されたように、測定された電流が、第2の標的範囲と関連付けられる電流の範囲内である場合、第2の較正曲線に基づいて被分析物濃度を決定することができる(ステップ250)。代替として、測定された電流が、第2の標的範囲と関連付けられる電流の範囲外である場合、別の較正曲線に基づいて被分析物濃度を決定することができる。
いくつかの実施形態では、異なる時点で測定された一連の電流も、被分析物濃度を決定するために使用することができる。例えば、第2の時間区画が6秒である場合、「時間電流」と称される、一連の測定された電流は、0.1秒の時点サンプリングレートにおいて5.7、5.8、5.9秒で測定される電流を含むことができる。時間電流はまた、6.1、6.2、6.3等で測定される電流を含むこともできる。任意の時間区画中、前、または後に測定される時間電流は、測定された電流および時間電流値の両方を組み込む傾斜または他の関係データを介して、被分析物濃度を決定するために使用することができる。
時間電流は、特定の時間区画と関連付けられる傾斜および他の関係データを得るために使用することができる。例えば、傾斜データは、測定された電流値のみに依存する以外の被分析物濃度を決定する別の方法を提供することによって、被分析物濃度の精密性を向上させるために使用することができる。傾斜データはまた、以下で詳細に論議されるように、後の時点で予測電流値を決定するために使用することができる。
時間電流はまた、電流減衰を決定するために使用することもできる。電流減衰は、第1の電流値と第2の電流値との間の差異、および第1の時点と第2の時点との間の差異に基づくことができ、第1の電流値は、第1の時点で測定することができ、第2の電流値は、第2の時点で測定することができる。電流減衰は、測定された電流値のみに依存する以外の被分析物濃度を決定する別の方法を提供することによって、被分析物濃度の精密性を向上させるために使用することができる。
図3に戻って、第2の標的範囲と関連付けられる電流値の比較(ステップ240)後に、方法200は、測定された電流値が第3の標的範囲と関連付けられる電流範囲内であるか否かを決定することができる(ステップ260)。第3の標的範囲内である場合、方法200は、第3の較正曲線を使用して被分析物濃度を決定することができる(ステップ270)。値の差異が範囲外である場合、方法200は、付加的な時点をサンプリングし続けることができる。
いくつかの実施形態では、第3の時間区画は、9秒となり得る。ステップ220および240と同様に、ステップ260は、測定された電流が第3の標的範囲内であるか否かを決定することができる。例えば、第3の標的範囲は、約350mg/dLのグルコース濃度と関連付けることができる。
いくつかの実施形態では、方法200は、被分析物濃度の異なる範囲と関連付けられる、2つ、3つ、またはそれ以上の時間区画に適用することができる。例えば、第4の時間区画は、約14秒で誘起することができ、または約600mg/dLのグルコース濃度と関連付けることができる。値の間の差異が第3の分散範囲内ではない場合、方法200は、被分析物濃度を決定することができ、または第4の時間区画(図示せず)に続くことができる。
本発明の原則と一致する別の実施形態は、はるかに長い時間における電流値を決定するように、第1の時点までに測定される電流減衰を外挿する。これは、より長い試験時間における実験データを使用して、外挿アルゴリズムを策定することによって達成することができる。外挿電流または「予測電流」は、向上した精度および精密性で、被分析物濃度に相関させることができる。計算された被分析物濃度が所定の範囲外である場合、測定は、以前に説明された方法と同様に、第2の時間区画に続く。外挿アルゴリズムおよび被分析物濃度決定は、以前に説明されたように、任意の較正曲線を使用して決定することができる。さらに、この方法は、測定範囲全体に及ぶまで繰り返すことができる。
図5は、電位励起の印加後の電流減衰曲線を経時的に示す、3つ異なる流体サンプルのチャート300を描写する。描写された3つのサンプルが、同様のグルコース濃度を含有する一方で、3つ全てのサンプルは、異なる量赤血球、すなわち、異なるヘマトクリット値を含有する。最低ヘマトクリット値を伴うサンプルは、線310によって描写され、示された破線範囲350にわたって最も急な傾斜を有する。対照的に、最高ヘマトクリット値を伴うサンプルは、線330によって描写され、示された範囲350にわたって最も平坦な傾斜を有する。線320は、中間ヘマトクリット値を伴うサンプルを表す。示されるように、3つ全ての線310、320、330は、領域340によって描写されるように、将来の時点での略共通電流値に向かってほぼ収束する。
いくつかの実施形態では、グルコース濃度が、電流減衰曲線の形状に影響を及ぼし得る。例えば、異なるヘマトクリット値が、電流減衰曲線の収束に影響を及ぼし得る。具体的には、より低いグルコース濃度を含有するサンプルが、より高いグルコース濃度よりも速く略共通電流値に達してもよい。そのようなものとして、より低いグルコース濃度を含有するサンプルを表す電流減衰曲線は、より高いグルコース濃度を含有するサンプルよりも短い期間で収束してもよい。より広い範囲のグルコース濃度を決定することは、2つ以上の時間区画を必要とし得て、異なる時間区画と関連付けられる較正パラメータは異なってもよい。
別の実施形態では、より長い時間で達することができる略共通電流値を決定するように、外挿技法を1つ以上の電流減衰曲線の1つ以上の時間区画に適用することができる。例えば、将来の電流値または関連時間値を決定するために、単一の減衰曲線の傾斜情報と関連付けられるデータを使用することができる。領域340と関連付けられる電流を決定するように、線形または他の曲線適合技法を使用して、破線範囲350内に含有されるデータを外挿することができる。そのような技法は、より短い試験時間内でグルコース濃度を決定する別の方法を提供する。また、いずれか1つ以上の時間区画と関連して、そのような傾斜または他の関係データを使用することができる。
電流減衰曲線と関連付けられる傾斜情報を決定するために、以前に説明されたように、2つの時点と関連付けられる2つの電流測定値からの電流データが得られてもよい。次いで、これらの電流データは、何らかの将来の時点での予測電流値を提供するように構成される、適切な数学的方程式と適合されてもよい。例えば、例証的方法は、第1の時点で電位励起と関連付けられる第1の電流値を測定することと、第2の時点で電位励起と関連付けられる第2の電流値を測定することとを含むことができる。次いで、方法は、将来の時点での予測電流を決定することができ、予測電流は、第1および第2の電流値に基づく外挿電流減衰曲線を使用して決定することができる。次いで、被分析物濃度は、上記で説明されるように、予測電流および動的に選択された較正曲線に基づいて計算することができる。
いくつかの実施形態では、外挿電流減衰曲線は、複数の外挿電流減衰曲線から選択することができる。これらの外挿電流減衰曲線は、経験的データに基づくことができるか、または当技術分野で公知である任意の好適な方法を使用して得ることができる。そのような電流減衰曲線はまた、1つ以上の時間区画、被分析物濃度、または以前に論議された他のパラメータと関連付けられてもよい。
(電流減衰の機構)
図5に示されるように、異なるヘマトクリット値を有する血液サンプルが、異なる電流減衰曲線を表示する。概して、より低いヘマトクリットを伴う血液サンプル(すなわち、低い細胞内濃度、線310)は、より高いヘマトクリットを伴う血液サンプル(すなわち、高い細胞内濃度、線330)よりも速い減衰を表示する。高いおよび低いヘマトクリットサンプルの間のこれらの異なる電流減衰性質は、電流減衰過程の基礎となる2つの機構によって説明されてもよい。
電流減衰は、2つ以上の段階で発生することができる。第1の段階は、概して「拡散律速」することができ、コットレル式によって表されてもよく、
Figure 2012521564
ここで、i(t)は、時間tで測定される電流を表し、nは、電気化学反応における電子の数を表し、Fは、ファラデー定数を表し、Aは、電極表面積を表し、Cは、電気活性種の濃度を表し、Dは、電気活性種の拡散定数を表す。
何らかの時点で、電流減衰は、減衰の第1の段階から減衰の第2の段階への遷移を示すことができる。例えば、第1の「拡散律速」段階から第2の「被分析物枯渇」段階への遷移は、被分析物濃度、サンプルのヘマトクリット値、サンプルの粘度、または試験時間に依存することができる。図5に示されるように、低いヘマトクリット(線310)は、点310tで遷移することができ、中間のヘマトクリット(線320)は、点320tで遷移することができ、高いヘマトクリット(線330)は、点330tで遷移することができる。一例として、約25%から約55%のヘマトクリットで約75gm/dLのグルコースを含有するサンプルは、約7秒で第2の段階に遷移することができる。
第2の段階への遷移後、電流減衰は、概して電気活性種の枯渇によって制御することができる。この過程は、より長い測定時間における薄層電気化学電池に類似し得る。いくつかの実施形態では、「被分析物枯渇」段階中の電流減衰機能は、Bard & Faulkner(A.J.Bard,L.R.Faulkner,Electrochemical Methods,John Wiley & Sons,N.Y.(1980))によって導出された式によって表すことができ、
Figure 2012521564
ここで、i(t)は、時間tで測定される電流を表し、i(0)は、時間0での外挿電流を表し、pは、電気化学電池の拡散係数および厚さの関数である定数を表す。
図5に示されるように、第2の「被分析物枯渇」段階における電流減衰曲線は、共通値(領域340)への異なるヘマトクリットレベルの収束を示すことができる。収束は部分的には、低粘度サンプルを表す、低いヘマトクリットにおける電流減衰(すなわち、線310)が、高いヘマトクリットよりも速い減衰率を呈することができるため、発生することができる。高粘度サンプルを表す、高いヘマトクリットにおける電流減衰(すなわち、線330)は、低いヘマトクリットよりも遅い減衰率を呈することができる。そのようなものとして、同様の比分析物濃度を伴う異なるヘマトクリットレベルでのサンプルの電流減衰曲線が、同様の電流値に収束することができる。例えば、線310、320、および330は、領域340での収束を示す。
(拡散層の厚さ)
上記で概説されるように、電流減衰は、少なくとも2つの段階で発生することができ、1つは「拡散律速」され、もう1つは「被分析物枯渇」制御される。これら2つの段階の間の遷移は、拡散層の厚さおよびサンプル流体の厚さの相対規模によって決定することができる。所与の測定時間δ(t)における拡散層の厚さは、以下によって表すことができ、
Figure 2012521564
ここで、tは、測定時間を表し、Dは、電気活性種の拡散定数を表す。
電流減衰の2つの異なる段階中に、拡散層の厚さは、概して、増加する時間とともに増加する。そのようなものとして、「拡散律速」減衰中に、拡散層の厚さの値は、例えば、対電極または作業電極等の電極を含有する、サンプル流体の厚さよりも小さくなり得る。言い換えると、拡散層の厚さは、サンプルチャンバの高さ、または「スペーサ厚」よりも小さくなり得て、スペーサ厚は、電極表面より上側の流体サンプルの厚さを画定する。そのようなものとして、「スペーサ厚」は、電極に隣接する流体サンプルの深さ、スペーサ層64の高さ、電極より上側のサンプルチャンバの高さ、または他の同様の寸法を含むことができる。しかしながら、電流減衰の「被分析物枯渇」段階中に、「拡散層の厚さ」の値は、サンプル流体の厚さまたはスペーサ厚よりも大きくなり得る。
この理解に基づいて、電流減衰の第1の段階から第2の段階へ遷移する時間は、サンプルチャンバの高さを低減することによって低減することができる。また、遷移時間は、より高い拡散係数を伴う伝達物質を使用することによって低減することもできる。いずれか一方の技法は、単独で、または組み合わせて、異なるヘマトクリットを含有するサンプルが電流減衰収束を示す、「被分析物枯渇」段階に達するために要する時間を低減することができる。したがって、サンプルチャンバの高さを低減すること、またはより高い拡散係数を伴う伝達物質を使用することは、ヘマトクリット収束の効果を伴うグルコース測定時間を減少させることができる。
市場にある現在のグルコース試験細片は、約113μmから約258μmの範囲のサンプルチャンバの高さを有する。いくつかの実施形態では、本開示のサンプルチャンバの高さは、約110μm未満となり得る。他の実施形態では、サンプルチャンバの高さは、約100μm未満となり得る。さらに他の実施形態では、サンプルチャンバの高さは、約90μm未満となり得る。
ヘマトクリット収束の機構により、1つの試験細片から別の試験細片のスペーサ高さの変動は、遷移時間および試験結果に影響を及ぼし得る。個別試験細片または異なるロットからのいくつかの試験細片のスペーサ高さは変化し得る。試験結果を向上させるために、これらのスペーサ高さの変動性は制御されるべきである。例えば、スペーサ高さは、5%未満の変動係数を達成するように、細片ロット内で8μm未満だけ変化し得る。いくつかの実施形態では、スペーサ厚、スペーサ高さ、またはサンプルチャンバの高さは、約4μm未満の標準偏差を有することができる。
例えば、電気活性種は、約9.1×10−6cm/秒の関連拡散係数を有する塩化ヘキサミンルテニウムを含んでもよい。拡散係数は、概して、水性サンプルについて提供されるが、血液サンプルの拡散層の厚さの値は、予測よりも低くてもよい。ヘキサミンルテニウムについて、拡散層の厚さは、以下で示されるように経時的に変化してもよい。
Figure 2012521564
ヘキサミンルテニウムを利用するバイオセンサが約110μm未満のサンプルチャンバ高さを有する場合、区分1(すなわち、4秒未満)中の測定は、概して拡散律速される。代替として、区分2または3中の測定は、概して、「被分析物枯渇」によって制御される。したがって、ヘマトクリット収束は、概して約4秒後に発生する。しかしながら、サンプルチャンバ高さが約85μmに低減された場合、ヘマトクリット収束は、区分1中の4秒より前に発生することができる。
別の実施例では、電気活性種は、約0.58×10−5cm/秒の関連拡散係数を有する、フェリシアン化カリウムを含んでもよい。フェリシアン化カリウムについて、拡散層の厚さは、以下で示されるように経時的に変化してもよい。
Figure 2012521564
フェリシアン化カリウムを利用するバイオセンサが約110μm未満のサンプルチャンバ高さを有する場合、区分1または2(すなわち、10秒未満)中の測定は、概して拡散律速される。代替として、区分3中の測定は、概して、「被分析物枯渇」によって制御される。したがって、ヘマトクリット収束は、概して約10秒後に発生する。しかしながら、サンプルチャンバ高さが約94μmに低減された場合、ヘマトクリット収束は、区分2中の7秒より前に発生することができる。
ヘマトクリット収束に達するために要する時間(「被分析物枯渇」段階)を減少させることができるため、グルコース濃度を測定するために要する合計時間は、サンプルチャンバのスペーサ高さを低減することによって低減することができる。したがって、サンプルのヘマトクリットバイアスを決定し、次いで、グルコース濃度を正確に測定するために要する全体的な時間を低減することができる。
いくつかの実施形態では、スペーサ高さは、図2Bに示されるように、スペーサ層64の高さを低減することによって低減することができる。スペーサ層64の高さを低減することは、サンプルチャンバ52の高さを低減することができる。また、サンプルチャンバの内部寸法を修正することができる。例えば、1つ以上の電極の厚さが選択的に増加させられてもよく、または電極に対向する表面が被覆されてもよい。
本明細書で開示される本発明の仕様および実践の考慮から、本発明の他の実施形態が当業者に明白となるであろう。仕様および実施例は例示的にすぎないものと見なされ、本発明の真の範囲および精神は以下の請求項によって示されることが意図される。

Claims (30)

  1. 被分析物の濃度を決定する方法であって、
    被分析物を含有する流体サンプルに電位励起を印加するステップと、
    該流体サンプルと関連付けられる電流減衰曲線が、実質的に被分析物枯渇段階になっているか否かを決定するステップと、
    該被分析物枯渇段階中に該流体サンプルと関連付けられる複数の電流値を測定するステップと、
    該複数の電流値のうちの少なくとも1つに基づいて被分析物濃度を計算するステップと
    を含む、方法。
  2. 前記被分析物枯渇段階は、概してスペーサ厚を超える拡散層厚に対応し、該スペーサ厚は、前記流体サンプルに前記電位励起を印加するように構成される電極に隣接する、該流体サンプルの深さを表す、請求項1に記載の方法。
  3. 前記スペーサ厚は、約110μm未満である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記スペーサ厚は、約4%未満の変動係数を有する、請求項2に記載の方法。
  5. 前記スペーサ厚は、約4μm未満の標準偏差を有する、請求項2に記載の方法。
  6. 複数の較正曲線から1つの較正曲線を選択するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 各較正曲線は、複数の時間区画から選択される1つの時間区画と関連付けられる、請求項6に記載の方法。
  8. 前記複数の時間区画は、第1の時間区画、第2の時間区画、および第3の時間区画のうちの1つを含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記第1の時間区画は、継続時間が約4秒であり、前記第2の時間区画は、継続時間が約3秒であり、前記第3の時間区画は、継続時間が約3秒である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記複数の較正曲線は、複数の較正範囲および複数のヘマトクリット値のうちの少なくとも1つと関連付けられる、請求項6に記載の方法。
  11. 前記流体サンプルは、グルコースオキシダーゼおよびグルコースデヒドロゲナーゼのうちの少なくとも1つから選択される酵素と、フェリシアン化カリウムおよびヘキサミンルテニウムのうちの少なくとも1つから選択される伝達物質とを含む、請求項1に記載の方法。
  12. 流体サンプル中の被分析物濃度を決定するシステムであって、
    サンプルチャンバ内に設置され、被分析物を含有する流体サンプルに電位励起を印加するように構成される一組の電極と、
    約110μm未満のスペーサ高さを有するサンプルチャンバと、
    プロセッサであって、
    該流体サンプルと関連付けられる電流減衰曲線が、実質的に被分析物枯渇段階になっているか否かを決定することと、
    該被分析物枯渇段階中に該流体サンプルと関連付けられる複数の電流値を測定することと、
    該複数の電流値のうちの少なくとも1つに基づいて被分析物濃度を計算することと
    を行うように構成される、プロセッサと
    を備える、システム。
  13. 前記被分析物枯渇段階は、概してスペーサ厚を超える拡散層厚に対応する、請求項12に記載のシステム。
  14. 前記スペーサ高さは、約100μmおよび約90μmのうちの少なくとも1つよりも小さい、請求項12に記載のシステム。
  15. 前記スペーサ高さは、約4%未満の変動係数を有する、請求項12に記載のシステム。
  16. 前記スペーサ高さは、約4μm未満の標準偏差を有する、請求項12に記載のシステム。
  17. 前記プロセッサは、複数の較正曲線から1つの較正曲線を選択するようにさらに構成される、請求項12に記載のシステム。
  18. 各較正曲線は、複数の時間区画から選択される1つの時間区画と関連付けられる、請求項17に記載のシステム。
  19. 前記複数の較正曲線は、複数の較正範囲および複数のヘマトクリット値のうちの少なくとも1つと関連付けられる、請求項17に記載のシステム。
  20. 前記流体サンプルは、グルコースオキシダーゼおよびグルコースデヒドロゲナーゼのうちの少なくとも1つから選択される酵素と、フェリシアン化カリウムおよびヘキサミンルテニウムのうちの少なくとも1つから選択される伝達物質とを含む、請求項12に記載のシステム。
  21. 前記一組の電極は、同一平面上にある、請求項12に記載のシステム。
  22. 前記一組の電極は、試験細片内に含有される、請求項12に記載のシステム。
  23. 前記システムは、前記被分析物濃度を表す値を表示するようにさらに構成される、請求項12に記載のシステム。
  24. 前記システムは、前記被分析物濃度のうちの少なくとも1つおよび前記複数の電流値のうちの1つ以上を記憶するようにさらに構成される、請求項12に記載のシステム。
  25. 被分析物を含有する流体サンプルに電位励起を印加するように構成される一組の共平面電極と、
    該流体サンプルを受容し、該電極を収納するように構成されるサンプルチャンバであって、該サンプルチャンバは、約110μm未満の該電極以上の高さを有する、サンプルチャンバと
    を備える、バイオセンサ。
  26. 前記高さは、約4%未満の変動係数を有する、請求項25に記載のバイオセンサ。
  27. 前記高さは、約4μm未満の標準偏差を有する、請求項25に記載のバイオセンサ。
  28. 試薬層をさらに含む、請求項25に記載のバイオセンサ。
  29. 前記試薬層は、グルコースオキシダーゼおよびグルコースデヒドロゲナーゼのうちの少なくとも1つから選択される酵素と、フェリシアン化カリウムおよびヘキサミンルテニウムのうちの少なくとも1つから選択される伝達物質とをさらに含む、請求項28に記載のバイオセンサ。
  30. 前記バイオセンサは、少なくともいくらかの較正データをさらに含む、請求項25に記載のバイオセンサ。
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