JP2005331417A - 電子線照射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被処理物をトレイに収容し、トレイ内に不活性ガスを充填し、該トレイ内の被照射物に電子線を照射する電子線照射装置において、トレイ内への不活性ガス充填を確実化し、さらには効率よく行う。
【解決手段】被照射物Wを収容し、シートSで閉じたトレイ7を、トレイ搬入装置5により、電子線照室2外の外部トレイ台6から照射室2内のトレイ台3の上方へ移動させ、その後にトレイ台3へ下降させて載置し、それによりトレイ台3に設けた開閉弁31をトレイ側の押圧部材73で押し開き、トレイ7内へ不活性ガスを導入充填し、このトレイ7をトレイ台3ごと電子線照射領域で移動させる。或いはさらに外部トレイ台6aにおいて待機中のトレイ7にも不活性ガスを充填する。
【選択図】図1
Description
本発明は電子線照射装置、特に酸素含有雰囲気中での電子線照射を避けたい被照射物に対する電子線照射装置に関する。
電子線照射処理対象の被照射物によっては、酸素含有雰囲気(例えば空気)中での電子線照射が好ましくないものがある。例えば、被処理物表面の塗膜のキャアリングのために該塗膜に電子線照射処理を施す場合において、酸素雰囲気が該塗膜キュアリングの妨げになるような場合には、酸素含有雰囲気での電子線照射は好ましくない。
このような被照射物については、電子線照射装置本体を付設した電子線照射室内を不活性ガス雰囲気とし、該照射室内で電子線照射が行われてきた。しかし、該照射室内での電子線照射が終了し、次の被照射物に照射室内で電子線照射する場合、照射室を一旦開いて、電子線照射済みの物を新たな被照射物と交換し、その後に照射室を閉じ、室内に不活性ガスを充填しなければならない。このようにして室内に不活性ガス雰囲気を得るには時間がかかり、これが被照射物の生産性向上の妨げとなるとともに、大量の不活性ガスを必要とした。特にバッチ方式で被照射物に電子線照射を行う場合、かかる照射室全体を不活性ガスで満たす方式はきわめて生産性の低いものであった。
そこで、特開平10−312764号公報に記載されているように、照射室全体を不活性ガス雰囲気とするのではなく、被照射物をトレイに収容し、該トレイ開口をシートで閉じ、該トレイ内に不活性ガスを供給することが提案されるようになった。
さらに言えば、不活性ガス供給装置に接続された不活性ガス供給弁を搭載したトレイ台を照射室内に配置し、且つ、該トレイ台をトレイ台搬送装置により電子線照射領域で移動させ得るようにし、前記の被照射物を収容し、シートで閉じられたトレイを該トレイ台に載置し、それにより該トレイ台の不活性ガス供給弁を開いてトレイ内に不活性ガスを供給する方式である。
この場合、特開平10−312764号公報には、不活性ガス供給用の弁として、弁体の押圧により開き、該押圧の解除により閉成可能の開閉弁を採用し、トレイには不活性ガス導入口及び弁体押圧部材を設けておき、トレイを該トレイ台に載置すると、該トレイの不活性ガス導入口がトレイ台の開閉弁に臨むとともに該トレイの弁体押圧部材が該開閉弁の弁体を押圧して開き、それによりトレイ内への不活性ガス導入を可能にすることが開示されている。
しかしながら、特開平10−312764号公報に記載のトレイにはトレイ下面から下方へ突出するリング状の突出部が形成されており、これが不活性ガス導入口とされており、該リング状突出部の内側領域に前記の弁体押圧部材が架設されている。このリング状突出部はトレイが電子線照射室内のトレイ台に載置され、該突出部がトレイ台の不活性ガス供給弁に対応する位置に置かれると、該弁に嵌合し、該押圧部材が該弁の弁体を下方へ押圧して開くようになっている。
また、トレイは照射室外からトレイ搬入装置により照射室内のトレイ台上へ搬入されるが、該トレイ搬入装置として水平搬送装置が採用されており、トレイは該搬送装置により水平移動されつつ照射室内のトレイ台上へ横滑り状態で押し込まれる。
従って、トレイがトレイ台上に横滑り状態で押し込まれるとき、トレイ下面から突出する不活性ガス導入口である突出部がトレイ台面で抵抗を受けてトレイの姿勢が狂い、そのためにトレイの該突出部がうまくトレイ台の開閉弁に嵌合しないとともに弁体押圧部材が該開閉弁をうまく押し開けられない恐れがある。
従って、トレイがトレイ台上に横滑り状態で押し込まれるとき、トレイ下面から突出する不活性ガス導入口である突出部がトレイ台面で抵抗を受けてトレイの姿勢が狂い、そのためにトレイの該突出部がうまくトレイ台の開閉弁に嵌合しないとともに弁体押圧部材が該開閉弁をうまく押し開けられない恐れがある。
そこで本発明は、電子線照射装置本体を付設した電子線照射室、被照射物を収容するトレイ、該トレイを載置する該電子線照射室内のトレイ台、該トレイ台を電子線照射室内の電子線照射領域で搬送するトレイ台搬送装置、該トレイを該トレイ台へ搬入するトレイ搬入装置及び不活性ガス供給装置を含み、前記トレイ台は不活性ガス供給用の開閉弁であって弁体の押圧により開き、該押圧の解除により閉成可能である開閉弁を有しており、前記不活性ガス供給装置は該開閉弁に接続されており、前記トレイは不活性ガス導入口及び弁体押圧部材を備えている電子線照射装置であって、トレイへの不活性ガス導入を従来より確実に行える電子線照射装置を提供することを課題とする。
また本発明は、かかる電子線照射装置であって、さらに、被照射物への電子線照射を効率よく行える電子線照射装置を提供することを課題とする。
かかる課題を解決するため、本発明は、電子線照射装置本体を付設した電子線照射室、被照射物を収容するトレイ、該トレイを載置する該電子線照射室内のトレイ台、該トレイ台を電子線照射室内の電子線照射領域で搬送するトレイ台搬送装置、該トレイを該トレイ台へ搬入するトレイ搬入装置及び不活性ガス供給装置を含み、前記トレイ台は不活性ガス供給用の開閉弁であって弁体の押圧により開き、該押圧の解除により閉成可能である開閉弁を有しており、前記不活性ガス供給装置は該開閉弁に接続されており、前記トレイは不活性ガス導入口及び弁体押圧部材を備えている電子線照射装置であって、次の電子線照射装置を提供する。
(1)前記トレイ搬入装置は前記トレイを前記電子線照室外の位置から前記トレイ台の上方へ移動させ、該トレイ台へ下降させて載置するものであり、
前記トレイが前記トレイ搬入装置により前記トレイ台に載置されることで該トレイの不活性ガス導入口が該トレイ台の前記開閉弁に臨むとともに該トレイの弁体押圧部材が該開閉弁の弁体を押圧して該開閉弁を開き、トレイへの不活性ガス導入を可能にする電子線照射装置。
前記トレイが前記トレイ搬入装置により前記トレイ台に載置されることで該トレイの不活性ガス導入口が該トレイ台の前記開閉弁に臨むとともに該トレイの弁体押圧部材が該開閉弁の弁体を押圧して該開閉弁を開き、トレイへの不活性ガス導入を可能にする電子線照射装置。
(2)前記トレイ搬入装置は、前記電子線照射室外に設置された外部トレイ台上に載置される前記トレイを前記電子線照室内のトレイ台の上方へ移動させ、該トレイ台へ下降させて載置するものであり、
前記外部トレイ台は不活性ガス供給用の開閉弁であって弁体の押圧により開き、該押圧の解除により閉成可能である開閉弁を有しており、該開閉弁にも不活性ガス供給装置が接続されており、
前記トレイは該トレイの不活性ガス導入口が前記外部トレイ台の開閉弁に臨むとともに該トレイの弁体押圧部材が該開閉弁の弁体を押圧して該開閉弁を開き、トレイへの不活性ガス導入を可能にするように該外部トレイ台に載置可能であり、
前記トレイ搬入装置により該トレイが前記電子線照射室内のトレイ台に載置されることで該トレイの不活性ガス導入口が該トレイ台の前記開閉弁に臨むとともに該トレイの弁体押圧部材が該開閉弁の弁体を押圧して該開閉弁を開き、トレイへの不活性ガス導入が可能になる電子線照射装置。
前記外部トレイ台は不活性ガス供給用の開閉弁であって弁体の押圧により開き、該押圧の解除により閉成可能である開閉弁を有しており、該開閉弁にも不活性ガス供給装置が接続されており、
前記トレイは該トレイの不活性ガス導入口が前記外部トレイ台の開閉弁に臨むとともに該トレイの弁体押圧部材が該開閉弁の弁体を押圧して該開閉弁を開き、トレイへの不活性ガス導入を可能にするように該外部トレイ台に載置可能であり、
前記トレイ搬入装置により該トレイが前記電子線照射室内のトレイ台に載置されることで該トレイの不活性ガス導入口が該トレイ台の前記開閉弁に臨むとともに該トレイの弁体押圧部材が該開閉弁の弁体を押圧して該開閉弁を開き、トレイへの不活性ガス導入が可能になる電子線照射装置。
本発明に係る上記(1)、(2)のいずれの電子線照射装置においても、被照射物を収容するトレイとしては、前記不活性ガス導入口からトレイ内へ導入される不活性ガスにて該トレイ内の既存ガス(例えば空気)の押し退け排出を可能にする蓋部材で閉じることができるものを採用すればよい。
かかる蓋部材としては、例えば、不活性ガス導入口からトレイ内へ導入される不活性ガスに該トレイ内の既存ガスを押し退け排出させつつ該トレイ内に不活性ガスを充満させ得るシート部材、例えば小さい通気孔を形成したシートや、トレイに通気隙間を残して被着されるシートを挙げることができる。勿論、該シートは電子線が透過し得るものとする。
本発明に係る上記(1)、(2)のいずれの電子線照射装置においても、電子線照射室外に位置するトレイは、トレイ搬入装置により、そのままの姿勢で、照射室内のトレイ台の上方へ搬送され、その後に該トレイ台へ下ろして載置される。従って、トレイはその不活性ガス導入口がトレイ台の不活性ガス供給用の開閉弁にうまく合致するように、且つ、トレイの弁体押圧部材が該開閉弁の弁体を押圧して該弁を開くことができるようにトレイ台に載置できる。
かくして、トレイ内に不活性ガスが充填され、照射室内への搬入前に予めトレイ内に収容された被照射物は不活性ガス雰囲気中で電子線照射処理を受ける。
なお、かかるトレイ搬入装置としては、例えばトレイを支持して昇降させるトレイ昇降装置と該トレイ昇降装置を水平移動させる装置とを含んでいるものを挙げることができる。
なお、かかるトレイ搬入装置としては、例えばトレイを支持して昇降させるトレイ昇降装置と該トレイ昇降装置を水平移動させる装置とを含んでいるものを挙げることができる。
前記(2)の電子線照射装置では、電子線照射室内のトレイ台へ搬入される前の待機中のトレイを該室外に設置された外部トレイ台に載置することができ、且つ、該トレイの不活性ガス導入口が外部トレイ台の開閉弁に臨むとともに該トレイの弁体押圧部材が該開閉弁の弁体を押圧して該開閉弁を開き、トレイへの不活性ガス導入を可能にするように該外部トレイ台に載置することができるので、該待機中トレイ内へ予め不活性ガスを充填しておくことができ、それだけ電子線照射室内でのトレイへの不活性ガス充填に要する時間を節約して、電子線照射処理を効率よく、生産性よく行える。
以上説明したように、本発明によると、電子線照射装置本体を付設した電子線照射室、被照射物を収容するトレイ、該トレイを載置する該電子線照射室内のトレイ台、該トレイ台を電子線照射室内の電子線照射領域で搬送するトレイ台搬送装置、該トレイを該トレイ台へ搬入するトレイ搬入装置及び不活性ガス供給装置を含み、前記トレイ台は不活性ガス供給用の開閉弁であって弁体の押圧により開き、該押圧の解除により閉成可能である開閉弁を有しており、前記不活性ガス供給装置は該開閉弁に接続されており、前記トレイは不活性ガス導入口及び弁体押圧部材を備えている電子線照射装置であって、トレイへの不活性ガス導入を従来より確実に行える電子線照射装置を提供することができる。
また本発明によると、かかる電子線照射装置であって、さらに、被照射物への電子線照射を効率よく行える電子線照射装置を提供することができる。
以下図面を参照して本発明の実施形態に係る電子線照射装置を説明する。
図1に本発明の第1実施形態に係る電子線照射装置Aを示す。
図1に示す電子線照射装置Aは電子線照射装置本体1を備えた電子線照射室2を含んでいる。照射室2はトレイ入口21及びトレイ出口23を有しており、入口21は開閉扉22で開閉可能であり、出口23は開閉扉24で開閉可能である。
図1に本発明の第1実施形態に係る電子線照射装置Aを示す。
図1に示す電子線照射装置Aは電子線照射装置本体1を備えた電子線照射室2を含んでいる。照射室2はトレイ入口21及びトレイ出口23を有しており、入口21は開閉扉22で開閉可能であり、出口23は開閉扉24で開閉可能である。
照射室2内にはトレイ台3が配置されており、該トレイ台は照射室内のトレイ台搬送装置4で水平方向に往復動させることができる。さらに言えば、電子線照射装置本体1の照射窓11下方の電子線照射領域で水平方向に往復動させることができる。トレイ台搬送装置4は、一対のコンベア41を含み、該一対のコンベア41は、平行に配置され、同期して連動駆動される(図1には片方のみ図示)。該一対のコンベア41に渡し設けた部材42にトレイ台3が取り付けられ、支持されている。
照射室2の入口21の外側にはトレイ搬入装置5が設置されている。トレイ搬入装置5は一対のピストンシリンダ装置51(図2も参照)を備えており、各ピストンシリンダ装置51はそのピストンロッド511でトレイ支持アーム52を水平姿勢で片持ち支持しており、アーム52を昇降させることができる。各アーム52は照射室2の方へ延びている。
一対のピストンシリンダ装置51は図2に示すようにシリンダチューブ512の部分でベース部材53に立設されており、該ベース部材は水平往復駆動装置54で照射室2側へ又はその反対方向へ往復動させることができる。かくして、該駆動装置54でベース部材53及びそれに立設されたピストンシリンダ装置51を動かしてトレイ支持アーム52を照射室2側へ又はその反対方向へ往復動させることができる。なお、駆動装置54はその詳細の図示を省略してあるが、例えば電動モータ駆動可能のボールネジ機構等からなるもを採用できる。
また、搬入装置5のトレイ支持アーム52の間の空間の定位置に外部トレイ台6が設けられており、ここに被処理物Wを収容するトレイ7を載置することができる。
外部トレイ台6は、図示を省略した部材により、トレイ搬入装置5のピストンシリンダ装置51、トレイ支持アーム52等の動作に支障のないように支持されている。
外部トレイ台6は、図示を省略した部材により、トレイ搬入装置5のピストンシリンダ装置51、トレイ支持アーム52等の動作に支障のないように支持されている。
前記のトレイ台3は図3に示すように不活性ガス供給用の開閉弁31を備えている。開閉弁31は、図1に示すように照射室2の外側に設置した不活性ガス(アルゴンガス等でもよいが本例では窒素ガス)供給装置8にフレキシブルホース81を介して接続されている。開閉弁31は、トレイ台3の上下方向の貫通孔に嵌着した筒形状の弁ケース311の上端通気口を上下方向に可動の弁体312で開閉できるようにしたものである。弁体312はホース81から供給される不活性ガスの圧力で上方へ持ち上げられ、上端通気口を閉じることができるが(図3(A)参照)、上方から下方への押圧力を加え、ガス圧に抗して下降させ、弁ケース上端通気口を開き、そこから不活性ガスを放出させることができる(図3(B)参照)。なお、弁31には弁体312を閉じ位置へ付勢するバネをもうけてもよい。
一方、トレイ7には図3に示すようにトレイ台3の開閉弁31に対応する位置に不活性ガス導入口72が設けられている。導入口72はトレイ7の底に形成した貫通孔に嵌着された筒状部材からなっており、該筒状部材の上端開口の中央部に十字形部材を介して弁体押圧部材73が架設されている。また、トレイ7はその搬送方向に直交する方向に張り出した一対の部分71を有している(図2も参照)。
以上説明した電子線照射装置Aによると、次のようにして被照射物Wに電子線照射処理を施すことができる。
当初、トレイ搬入装置5のピストンシリダ装置51及びこれに支持されたトレイ支持アーム52は図1に実線で示す初期の後退位置に配置し、且つ、トレイ支持アーム52は下降位置に置く。このとき、トレイ支持アーム52は外部トレイ台6の両外側に位置する。
当初、トレイ搬入装置5のピストンシリダ装置51及びこれに支持されたトレイ支持アーム52は図1に実線で示す初期の後退位置に配置し、且つ、トレイ支持アーム52は下降位置に置く。このとき、トレイ支持アーム52は外部トレイ台6の両外側に位置する。
また、トレイ7内に被照射物Wを収容し、トレイ開口を、本例ではトレイ内の既存ガス(主として空気)を排出させ得る小さい通気孔を形成したシートS(例えばポリエチレンテレフタレートシートやポリエチレンシート等)を被せて閉じ、このトレイ7を外部トレイ台6上の所定位置に所定姿勢(トレイ張出部71がアーム52の上方に位置する姿勢)で載置する。トレイ台6上へのトレイ7の載置は人手で行ってもよいし、図示していない別途のトレイ搬送装置で行ってもよい。
いずれにしても、外部トレイ台6には、必要に応じ、該台の所定位置にトレイ7をセットするための定規部材(例えばトレイ7の互いに直交する2側面をこれに当接させて位置決めするための定規部材)を設けてもよく、或いは前記別途のトレイ搬送装置に、外部トレイ台6の所定位置にトレイ7を載置させるようにしてもよい。
かかる外部トレイ台6におけるトレイ7の所定の載置位置は、後述するように、外部トレイ台6上のトレイ7を搬入装置5のトレイ支持アーム52で持ち上げ、照射室2内の待機位置のトレイ台3(図1に実線で示す位置にあるトレイ台3)の上方の所定位置へ搬入し、次いで降ろしてトレイ台3に載置したとき、図3(B)に示すようにトレイ7の筒形部材からなる不活性ガス導入口72がトレイ台3の開閉弁31の筒形弁ケース311に外嵌し、トレイ7の弁体押圧部材73が開閉弁31の弁体312を押圧して開くことを可能にする位置である。
以上説明したようにトレイ7が外部トレイ台6の所定位置に載置されると、搬入装置5のピストンシリンダ装置51にてトレイ支持アーム52を上昇させ、該アームでトレイ7の張出部71を下方から支持しつつトレイ7を持ち上げ、次いで、ピストンシリンダ装置51を駆動装置54にて照射室2側へ前進させ、照射室入口21から照射室内待機位置のトレイ台3の上方所定位置へ搬入する。次いで、トレイ支持アーム52を下降させてトレイ7をトレイ台3に載置する。その後トレイ支持アーム52を初期位置へ戻すとともに照射室入口の扉22を閉じる。
トレイ7がトレイ台3に載置されると、図3(B)に示すように、トレイ7の筒形部材からなる不活性ガス導入口72がトレイ台3の開閉弁31の筒形弁ケース311に外嵌し、トレイ7の弁体押圧部材73が開閉弁31の弁体312を押圧して開く。かくして不活性ガスがトレイ7内へ導入され、且つ、トレイ内の既存ガス(主として空気)がシートSの孔から排出され、トレイ内が不活性ガスで充填される。
このようにトレイ7内が不活性ガスで満たされると、トレイ台搬送装置4にてトレイ台3を、従ってそれに載置されたトレイ7を電子線照射領域で移動させ、また、必要に応じ1又は複数回往復移動させて、トレイ内被照射物Wに不活性ガス雰囲気のもとで電子線照射を行う。この処理中もトレイ7へ不活性ガスを供給し続けることができる。その後は、照射室出口扉24を開いてトレイ7を取り出せばよい。このとき、トレイ7をトレイ台3から持ち上げることで、図3(A)に示すように、開閉弁31は閉じる。
本例では、照射室出口23の外側に、前記トレイ搬入装置5と同じで、装置5と向きを正反対にしたトレイ搬出装置5’及び外部トレイ台6と同様の搬出側外部トレイ台6’を設けてあり、これらを用いて、照射室2内から電子線照射済のトレイ7を取り出す。
電子線照射装置Aによると、電子線照射室2外の外部トレイ台6上に位置するトレイ7は、トレイ搬入装置5により、そのままの姿勢で、照射室2内の待機位置にあるトレイ台3の上方の所定位置へ搬送され、その後にトレイ台3へ下ろして載置される。従って、トレイ7はその不活性ガス導入口72がトレイ台3の不活性ガス供給用の開閉弁31にうまく合致するように、且つ、トレイ7の弁体押圧部材73が該開閉弁31の弁体312を確実に押圧して該弁を開くことができるようにトレイ台3に載置できる。
かくして、トレイ3内に確実に不活性ガスが充填され、照射室2内への搬入前に予めトレイ7内に収容された被照射物Wは不活性ガス雰囲気中で電子線照射処理を受ける。
以上説明した装置Aでは、トレイ7内への不活性ガスの充填は、トレイ7が照射室2内のトレイ台3へ載置されて始めて行われる。そこで、先行する被照射物Wに照射室2内で電子線照射処理を施している間に、照射室外部トレイ台6に次の被照射物Wを収容したトレイ7を載置、予めここでもトレイ7内に不活性ガスを充填すれば、照射室2内でのトレイ7への不活性ガス充填に要する時間をそれだけ節約でき、電子線照射処理を効率よく行え、被処理物の生産性が向上する。本発明の第2実施形態の電子線照射装置は前記装置Aをそのように改良したものである。
第2実施形態の電子線照射装置は、前記装置Aにおける外部トレイ台6を外部トレイ台6aに置き換え、これにも不活性ガス供給装置8を接続したものである。それ以外の点は装置Aと同様である。
第2実施形態の電子線照射装置における外部トレイ台6aは、図4(A)に示すように、前記装置Aにおける照射室内トレイ台3におけるものと同じ不活性ガス供給用開閉弁31を有している。それにはフレキシブルホース81’を介してガス供給装置8を接続してある。
第2実施形態の電子線照射装置における外部トレイ台6aは、図4(A)に示すように、前記装置Aにおける照射室内トレイ台3におけるものと同じ不活性ガス供給用開閉弁31を有している。それにはフレキシブルホース81’を介してガス供給装置8を接続してある。
この外部トレイ台6a上の所定位置にトレイ7を載置すると、図4(B)に示すように、トレイ7の筒形部材からなる不活性ガス導入口72がトレイ台3の開閉弁31の筒形弁ケース311に外嵌し、トレイ7の弁体押圧部材73が開閉弁31の弁体312を押圧して開く。かくして不活性ガスがトレイ7内へ導入され、且つ、トレイ内の既存ガス(主として空気)がシートSの孔から排出され、トレイ内が不活性ガスで充填される。
このように外部トレイ台6aにおいても待機中のトレイ7に不活性ガスを充填することで、照射室2内でのトレイ7への不活性ガス充填に要する時間を節約でき、それだけ電子線照射処理を効率よく行え、被処理物の生産性が向上する。
本発明の電子線照射装置は酸素含有雰囲気での電子線照射が好ましくない被照射物に対する電子線照射処理に利用できる。
A 電子線照射装置
1 電子線照射装置本体
11 電子線照射窓
2 電子線照射室
21 トレイ入口
22 入口開閉扉
23 トレイ出口
24 出口開閉扉
3 トレイ台
31 開閉弁
311 筒形弁ケース
312 可動弁体
4 トレイ台搬送装置
41 コンベア
42 コンベアに渡し設けた部材
5 トレイ搬入装置
51 ピストンシリンダ装置
511 ピストンロッド
512 シリンダチューブ
52 トレイ支持アーム
53 ベース部材
54 ベース部材水平往復駆動装置
6、6a 照射室入口側の外部トレイ台
5’ トレイ搬出装置
6’ 照射室出口側の外部トレイ台
71 トレイの張出部分
72 筒形部材からなる不活性ガス導入口
73 弁体押圧部材
W 被処理物
S シート
8 不活性ガス供給装置
81、81’ フレキシブルホース
1 電子線照射装置本体
11 電子線照射窓
2 電子線照射室
21 トレイ入口
22 入口開閉扉
23 トレイ出口
24 出口開閉扉
3 トレイ台
31 開閉弁
311 筒形弁ケース
312 可動弁体
4 トレイ台搬送装置
41 コンベア
42 コンベアに渡し設けた部材
5 トレイ搬入装置
51 ピストンシリンダ装置
511 ピストンロッド
512 シリンダチューブ
52 トレイ支持アーム
53 ベース部材
54 ベース部材水平往復駆動装置
6、6a 照射室入口側の外部トレイ台
5’ トレイ搬出装置
6’ 照射室出口側の外部トレイ台
71 トレイの張出部分
72 筒形部材からなる不活性ガス導入口
73 弁体押圧部材
W 被処理物
S シート
8 不活性ガス供給装置
81、81’ フレキシブルホース
Claims (4)
- 電子線照射装置本体を付設した電子線照射室、被照射物を収容するトレイ、該トレイを載置する該電子線照射室内のトレイ台、該トレイ台を電子線照射室内の電子線照射領域で搬送するトレイ台搬送装置、該トレイを該トレイ台へ搬入するトレイ搬入装置及び不活性ガス供給装置を含み、前記トレイ台は不活性ガス供給用の開閉弁であって弁体の押圧により開き、該押圧の解除により閉成可能である開閉弁を有しており、前記不活性ガス供給装置は該開閉弁に接続されており、前記トレイは不活性ガス導入口及び弁体押圧部材を備えているとともに該不活性ガス導入口からトレイ内へ導入される不活性ガスにて該トレイ内の既存ガスの押し退け排出を可能にする蓋部材で閉じることができる電子線照射装置であって、
前記トレイ搬入装置は前記トレイを前記電子線照室外の位置から前記トレイ台の上方へ移動させ、該トレイ台へ下降させて載置するものであり、
前記トレイが前記トレイ搬入装置により前記トレイ台に載置されることで該トレイの不活性ガス導入口が該トレイ台の前記開閉弁に臨むとともに該トレイの弁体押圧部材が該開閉弁の弁体を押圧して該開閉弁を開き、トレイへの不活性ガス導入を可能にすることを特徴とする電子線照射装置。 - 電子線照射装置本体を付設した電子線照射室、被照射物を収容するトレイ、該トレイを載置する該電子線照射室内のトレイ台、該トレイ台を電子線照射室内の電子線照射領域で搬送するトレイ台搬送装置、該トレイを該トレイ台へ搬入するトレイ搬入装置及び不活性ガス供給装置を含み、前記トレイ台は不活性ガス供給用の開閉弁であって弁体の押圧により開き、該押圧の解除により閉成可能である開閉弁を有しており、前記不活性ガス供給装置は該開閉弁に接続されており、前記トレイは不活性ガス導入口及び弁体押圧部材を備えているとともに該不活性ガス導入口からトレイ内へ導入される不活性ガスにて該トレイ内の既存ガスの押し退け排出を可能にする蓋部材で閉じることができる電子線照射装置であって、
前記トレイ搬入装置は、前記電子線照射室外に設置された外部トレイ台上に載置される前記トレイを前記電子線照室内のトレイ台の上方へ移動させ、該トレイ台へ下降させて載置するものであり、
前記外部トレイ台は不活性ガス供給用の開閉弁であって弁体の押圧により開き、該押圧の解除により閉成可能である開閉弁を有しており、該開閉弁にも不活性ガス供給装置が接続されており、
前記トレイは該トレイの不活性ガス導入口が前記外部トレイ台の開閉弁に臨むとともに該トレイの弁体押圧部材が該開閉弁の弁体を押圧して該開閉弁を開き、トレイへの不活性ガス導入を可能にするように該外部トレイ台に載置可能であり、
前記トレイ搬入装置により該トレイが前記電子線照射室内のトレイ台に載置されることで該トレイの不活性ガス導入口が該トレイ台の前記開閉弁に臨むとともに該トレイの弁体押圧部材が該開閉弁の弁体を押圧して該開閉弁を開き、トレイへの不活性ガス導入が可能になることを特徴とする電子線照射装置。 - 前記トレイを閉じる蓋部材はシートからなっている請求項1又は2記載の電子線照射装置。
- 前記トレイ搬入装置は前記トレイを支持して昇降させるトレイ昇降装置と該トレイ昇降装置を水平移動させる装置とを含んでいる請求項1、2又は3記載の電子線照射装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004151115A JP2005331417A (ja) | 2004-05-21 | 2004-05-21 | 電子線照射装置 |
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JP2004151115A JP2005331417A (ja) | 2004-05-21 | 2004-05-21 | 電子線照射装置 |
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Cited By (1)
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JP2009068973A (ja) * | 2007-09-12 | 2009-04-02 | Hamamatsu Photonics Kk | 電子線照射装置 |
-
2004
- 2004-05-21 JP JP2004151115A patent/JP2005331417A/ja not_active Withdrawn
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