JP2005331123A - 車載冷蔵庫の電源制御装置 - Google Patents

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Yoshinori Kusayanagi
佳紀 草柳
Mitsuaki Hagino
光明 萩野
Miho Kido
美帆 木戸
Hiroshi Nakai
浩志 中井
Yasuhisa Kishi
泰久 貴志
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    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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Abstract

【課題】バッテリ8の過放電が検出されるまでの時間を延長し、且つ庫内商品12の温度を適性に保つ車載冷蔵庫14の電源制御装置1を提供する。
【解決手段】車両に搭載された車載冷蔵庫14の庫内に設置された商品12に添付され商品の保存温度を記憶している非接触識別子13から商品の保存温度を取得する保存温度検出手段2aと、車載冷蔵庫14の庫内温度を取得する庫内温度検出手段3と、車載冷蔵庫14へ電力を供給するバッテリ8の電圧が過放電検知電圧以下に下がらないように監視する過放電監視手段4と、保存温度検出手段2aが取得する保存温度、庫内温度検出手段3が取得する庫内温度、及び過放電監視手段4が監視するバッテリ8の電圧に基づいて、バッテリ8から車載冷蔵庫14への電力供給を制御する電力供給判断手段5とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は車載冷蔵庫の電源制御装置に関し、特に、車載電池(バッテリ)から電力が供給される車載冷蔵庫への電力供給を制御する電源制御装置に関する。
従来から、車両のエンジンが停止している状態でその車両に搭載された車載冷蔵庫を駆動してもバッテリ上がりを防止できる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、エンジン停止状態において車載冷蔵庫を駆動する時に、バッテリの電圧と負荷電流を監視することでバッテリの過放電を検出し、車載冷蔵庫への電力供給を停止してバッテリ上がりを防止している。
特開2001−174120号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、過放電を検出するまでの間、車載冷蔵庫は充分に機能するものの、過放電を検出した後は車載冷蔵庫への電力供給を停止してしまうので、車載冷蔵庫内の温度(庫内温度)が上昇して例えば庫内の食品が傷んでしまうことがある。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、庫内の商品に添付されたICタグに記憶されている当該商品の保存温度に基づいて、車載冷蔵庫への電力供給を制御することで、バッテリの過放電が検出されるまでの時間を延長し、且つ庫内商品の温度を適性に保つことが出来る車載冷蔵庫の電源制御装置を提供することである。
本発明の特徴は、車両に搭載された車載冷蔵庫の庫内に設置された商品に添付され商品の保存温度を記憶している非接触識別子から商品の保存温度を取得する保存温度検出手段と、車載冷蔵庫の庫内温度を取得する庫内温度検出手段と、車載冷蔵庫へ電力を供給する車載電池の電圧が過放電検知電圧以下に下がらないように監視する過放電監視手段と、保存温度検出手段が取得する保存温度、庫内温度検出手段が取得する庫内温度、及び過放電監視手段が監視する車載電池の電圧に基づいて、車載電池から車載冷蔵庫への電力供給を制御する電力供給判断手段とを備える車載冷蔵庫の電源制御装置であることを要旨とする。
本発明によれば、バッテリの過放電が検出されるまでの時間を延長し、且つ庫内商品の温度を適性に保つ車載冷蔵庫の電源制御装置を提供することが出来る。
以下図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図面の記載において同一あるいは類似の部分には同一あるいは類似な符号を付している。
(第1の実施の形態)
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係わる車載冷蔵庫の電源制御装置1は、車両に搭載された車載冷蔵庫14及びバッテリ8に接続され、バッテリ8は、車両に搭載されたエンジンを始動するためのスタータモータ10及びオルターネーター9に接続されている。電源制御装置1、車載冷蔵庫14、バッテリ8、スタータモータ10、オルターネーター9及びエンジンは同一の車両に搭載され、バッテリ8は、オルターネーター9により充電されると共に、スタータモータ10及び車載冷蔵庫14を駆動するための電力を供給している。
車載冷蔵庫14は、車載冷蔵庫内の温度(以後「庫内温度」という)を測定する温度計16と、庫内に配置された非接触識別子13(例えば、ICタグ)から商品12の保存温度を読み取るアンテナ15とを有する。ここで、ICタグ13は、商品12に添付され、商品12の保存温度を記憶している。したがって、アンテナ15は、車載冷蔵庫14の庫内に設置された商品12に添付されたICタグ13に記憶されている商品12の保存温度を読み取る。なお、第1の実施の形態において、「保存温度」は上限値のみ、即ち商品12を冷蔵保存する時の推奨温度の最高値のみで規定されている。
電源制御装置1は、アンテナ15を介してICタグ13から商品12の保存温度を取得する保存温度検出手段(以後「保存温度検出部」という)2aと、温度計16を介して車載冷蔵庫14の庫内温度を取得する庫内温度検出手段(以後「庫内温度検出部」という)3と、車載冷蔵庫14へ電力を供給するバッテリ(車載電池)8の電圧が過放電検知電圧以下に下がらないように監視する過放電監視手段(以後「過放電監視部」という)4と、バッテリ8から車載冷蔵庫14への電力供給を制御する電力供給判断手段(以後「電力供給判断部」という)5と、保存温度検出部2aが取得する保存温度と庫内温度検出部3が取得する庫内温度とを比較する温度比較部6と、イグニッションスイッチ(IGNSW)11がオフ状態であること、即ちエンジンが停止していることを検出するIGN:OFF検出部7とを有する。
保存温度検出部2aは、アンテナ15を介してICタグ13と通信を行い、商品12の保存温度(ここでは、保存温度の上限値)を取得する。庫内温度検出部3は、温度計16を介して庫内温度を取得する。温度比較部6は、保存温度の上限値と庫内温度とを比較して、庫内温度が保存温度の上限値以上になったことを検出して、電力供給判断部5へ信号を送信する。
過放電監視部4は、バッテリ8に接続され、バッテリ8の持つ電力がスタータモータ10を始動するのに必要な電力以下にならないように監視する。即ち、過放電監視部4が監視する上記の「過放電検知電圧」は、スタータモータ10を始動するために必要な最低電力を示す。具体的には、バッテリ8からの入力電圧を負荷電流に応じた電圧で補正し、補正した入力電圧で過放電状態か否かを判定し、過放電時は車載冷蔵庫14への電力供給を停止するように電力供給判断部5へ信号を送信する(バッテリ8の過放電監視については特許文献1を参照)。
IGN:OFF検出部7は、イグニッションスイッチ11がオフ(OFF)状態、即ちエンジンが停止してオルターネーター9が発電していない状態であることを検出して電力供給判断部5へ信号を送信する。
電力供給判断部5は、温度比較部6と過放電監視部4とIGN:OFF検出部7の結果に基づいてバッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を行うか否かを判断する。具体的には、保存温度検出部2aが取得する保存温度の上限値、庫内温度検出部3が取得する庫内温度、過放電監視部4が監視するバッテリ8の電圧、及びIGN:OFF検出部7が監視するイグニッションスイッチ11のオン/オフ状態に基づいて、バッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を行うか否かを判断する。
オルターネーター9は、イグニッションスイッチ11がオン状態であり、且つエンジンが始動している状態においてバッテリ8を充電すると共に、イグニッションスイッチ11がオン状態である時にバッテリ8を介して車載冷蔵庫14へ電力供給を行う。スタータモータ10はバッテリ8から電力供給を受けて、エンジンを始動する。イグニッションスイッチ11はエンジンが始動しているか、即ちオルターネーター9が発電状態にあるか否かを表す。
このように、車載冷蔵庫14は、電源制御装置1を介してバッテリ8又はバッテリ8を介してオルターネーター9から電力供給を受けて、庫内の商品12を冷却する。
図2を参照して、図1の電源制御装置の処理手順を説明する。
(イ)先ずS01段階において、IGN:OFF検出部7は、イグニッションスイッチ11がオフ状態であるか否かを判断する。イグニッションスイッチ11がオン状態である場合(S01段階においてNO)、S12段階に進み、電力供給判断部5は、バッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を行う。この場合、エンジンが掛かっている状態にあり、オルターネーター9からの電力供給が可能であり、バッテリ8の電力を消費することがないからである。その後、S01段階に戻る。一方、イグニッションスイッチ11がオフ状態である場合(S01段階においてYES)、S02段階に進む。
(ロ)S02段階において、電源制御装置1は、車載冷蔵庫14の庫内にICタグ13が付された商品12があるか否かを確認する。例えば、保存温度検出部2aがアンテナ15を介して庫内へ電波を照射して、アンテナ15を介してICタグ13からの返信と受信できれば、庫内にICタグ13が付された商品12があると判断できる。庫内にICタグ13が付された商品12があると判断した場合(S03段階においてYES)、S04段階に進み、庫内にICタグ13が付された商品12がないと判断した場合(S03段階においてNO)、S10段階に進む。
(ハ)S04段階において、保存温度検出部2aは、アンテナ15を介してICタグ13と再度通信を行い商品12の保存温度の上限値を取得する。そして、S05段階において、庫内温度検出部3は、温度計16を介して庫内温度を取得する。なお、S04段階とS05段階の順序を入れ替えても実施しても構わない。
(ニ)S06段階において、温度比較部6は、保存温度の上限値と庫内温度とを比較する。庫内温度が保存温度の上限値−2℃以下である場合、S11段階に進み、電力供給判断部5は、バッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を行わない。庫内温度が保存温度の上限値−2℃以下であるため、電力供給を行わなくても庫内の商品12が傷む等おそれがないからである。その後、S01段階に戻る。庫内温度が保存温度の上限値よりも低く、保存温度の上限値−2℃よりも高い場合、S07段階に進む。庫内温度が保存温度の上限値以上である場合、S13段階に進み、電力供給判断部5は、バッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を行う。庫内温度が保存温度の上限値以上であるため、電力供給を行って庫内温度を下げないと庫内の商品12が傷む等おそれがあるからである。S13段階の後、S08段階に進む。
(ホ)S07段階において、バッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を行っている状態、即ち「冷却状態」であるか、或いはバッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を行っていない状態、即ち「保冷状態」であるかを判断する。保冷状態である場合S01段階に戻る。冷却状態である場合S08段階に進む。
(へ)S08段階において、過放電監視部4は、バッテリ8の持つ電力がスタータモータ10を始動するのに必要な電力以下になっていないか、つまりバッテリ8の電圧が過放電検知電圧以下に下がっていないか(バッテリ残量)を確認する。その結果、バッテリ8の電圧(バッテリ残量)が過放電検知電圧以下に下がっている場合(S09段階においてYES)、S10に進み、電力供給判断部5は、S07段階で一旦開始したバッテリ8から車載冷蔵庫14への電力供給を停止して、図1の電源制御装置1の処理は終了する。電圧が過放電検知電圧以下になってしまうと、エンジンを始動するために必要な電力をバッテリ8がスタータモータ10へ供給できなくなるからである。一方、バッテリ8の電圧が過放電検知電圧以下に下がっていない場合(S09段階においてNO)、バッテリ8から車載冷蔵庫14への電力供給を続け、S01段階に戻る。
なお、電力供給判断部5は、S07段階で一旦開始したバッテリ8から車載冷蔵庫14への電力供給を停止した後(S10段階の後)、車両の乗員に対して所定の警告を発してから、図2の処理を終了しても構わない。
図3(a)乃至図3(c)を参照して、図2のフローチャートに従った処理動作における庫内温度(図3(a))、電力供給(図3(b))、バッテリ残量(図3(c))の時間変化の一例を説明する。図3(a)の縦軸は車載冷蔵庫14の庫内温度を示し、図3(b)の縦軸は電力供給判断部5がバッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を行う(ON)、行わない(OFF)を示し、図3(c)の縦軸はバッテリ8の残量を示し、図3(a)乃至図3(c)の横軸は共通な時間を取っている。
前提として、車両に搭載されたエンジンが始動している(IGN:ON)状態であり、且つ車載冷蔵庫14の庫内にはICタグ13の添付された商品12が格納されている状態とする。エンジンが始動している(IGN:ON)状態において、図3(b)に示すように電源制御装置1は車載冷蔵庫14へ連続して電力供給を行っているため、図3(a)に示すように車載冷蔵庫14の庫内温度は、ICタグ13から取得した商品12の保存温度の上限値よりも2℃低い温度に保たれている。なお、エンジンが始動しているためオルターネーター9が発電状態にあり、車載冷蔵庫14へ電力供給を行ってもバッテリ8から電力は持ち出されない。したがって、図3(c)に示すようにバッテリ残量は、最大状態(MAX状態)を維持する。
次に、エンジンが始動している(IGN:ON)状態からエンジンが停止すると(IGN:OFF)、IGN:OFF検出部7がこれを検出して、図2に示した処理手順が実施される。即ち、庫内温度が保存温度の上限値−2℃以下あるため(S06段階)、図3(b)に示すように電力供給判断部5は、バッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を停止する(S11段階)。このとき、電力供給が停止されるため、バッテリ8から電力は持ち出されず、図3(c)に示すようにバッテリ残量は最大状態を引き続き維持する。一方、図3(a)に示すように車載冷蔵庫14の庫内温度は、電力供給が停止されたため、上昇していく。
その後、図3(a)に示すように庫内温度が保存温度の上限値まで上昇すると、温度比較部6は庫内温度が保存温度の上限値以上であると判断し(S06段階)、図3(b)に示すように電力供給判断部5は、バッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を開始する(S13段階)。これと同時に、図3(c)に示すようにバッテリ残量は減少し始める。イグニッションスイッチ11がオフ(OFF)状態、即ちエンジンが停止してオルターネーター9が発電していない状態において、車載冷蔵庫14へ電力供給を行えば、バッテリ8から電力が持ち出されるからである。一方、図3(a)に示すように車載冷蔵庫14の庫内温度は、電力供給が開始されたため、下降していく。
その後、図3(a)に示すように庫内温度が保存温度の上限値よりも2℃低い温度まで下降すると、温度比較部6は庫内温度が保存温度の上限値−2℃以下であると判断し(S06段階)、電力供給判断部5は、バッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を停止する(S11段階)。以後、図3(c)に示すようにバッテリ残量がスタータモータ10を始動するのに必要な電力(過放電検知電圧)以下に下がったことを過放電監視部4が検知する、イグニッションスイッチ11がオン状態になる、若しくは車載冷蔵庫14内から全商品12が取り出されるまで、同様な処理が繰り返し実施されされる。即ち、電源制御装置1は、過放電検知電圧が検知される等までの間、庫内温度が保存温度の上限値から上限値よりも2℃低い温度までの間に維持されるように、バッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を間欠的に行う。
最後に、バッテリ残量が過放電検知電圧以下に下がったことを過放電監視部4が検知したとき、電力供給判断部5はバッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を停止し、バッテリ8を保護状態とする。このため、車載冷蔵庫14の庫内温度は上昇し始めるものの、バッテリ残量はエンジンを始動できるだけの残量は確保している。
図4(a)乃至図4(c)は、図2のフローチャートに従った処理動作における庫内温度(図4(a))、電力供給(図4(b))、バッテリ残量(図4(c))の時間変化の他の例を示すグラフである。図4(a)乃至図4(c)のタイミングチャートでは、図3(a)乃至図3(c)に比して制御される庫内温度の温度幅が狭く、庫内温度が保存温度の上限値と上限値よりも1℃低い温度の間に維持される。よって、電力供給のオン/オフの繰り返し周期が図3(a)乃至図3(c)に比して短くなる。また、頻繁に車載冷蔵庫14への電源供給を行うため、バッテリ残量が過放電検知電圧に至るまでの時間が短くなる。その他の点については、図3(a)乃至図3(c)と同様であり説明を省略する。
図5を参照して、本発明の第1の実施の形態及び従来例におけるバッテリ残量の時間変化を比較する。実線は図3(c)と同様に本発明の第1の実施の形態におけるバッテリ残量の時間変化を示し、破線は従来例におけるバッテリ残量の時間変化を示す。
エンジンが始動している(IGN:ON)状態において、本発明の第1の実施の形態及び従来例におけるバッテリ残量は共に等しい。しかし、エンジンが始動している(IGN:ON)状態からエンジンが停止すると(IGN:OFF)、従来例におけるバッテリ残量は、一定の割合で減少し続ける。一方、本発明の第1の実施の形態におけるバッテリ残量は、前述したように、バッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を間欠的に行うことにより、バッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を行っていない間(t1、t2、t3)、バッテリ残量は変化しない。但し、バッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を行っている間、バッテリ残量は、従来例と同様な一定の割合で減少していく。したがって、本発明の第1の実施の形態は、従来例に対して時間T(=t1+t2+t3)だけ長く車載冷蔵庫14の庫内温度を所定温度に保持することが出来る。なお、時間Tは商品の保存温度の上限値によって変化するため、上限値が高いほど時間Tは長くなり、上限値が低いほど時間Tは短くなる。
以上説明したように、商品12の保存温度の上限値に基づいて、車載冷蔵庫14への電力供給を間欠的に行って庫内温度を制御しているため、バッテリー上がりを防止することができると共に、エンジン始動のためのバッテリ残量を確保した上で、車載冷蔵庫14内の商品12の保存温度の上限値を超えること無く、IGNスイッチ11がオフしてから過放電検知電圧を検知するまで長時間冷蔵保存することが可能となる。即ち、第1の実施の形態によれば、限られた電力で商品12の温度を最適な状態に、且つ長時間冷蔵することが可能となる。したがって、今までのように買い物において冷凍食品や生鮮食品などの要冷凍の商品12は帰宅直前に購入するような行動計画を立てなければならなかった制約条件から開放される。
また、限られたバッテリ電力で車載冷蔵庫14をフル稼働するのではなく、商品12の保存温度に沿った庫内温度で冷蔵しているため、より長時間商品12を保存温度に保つ事ができる。つまり、従来のように、車載冷蔵庫の持つ性能で規定された庫内温度の下限値で連続稼動させることなく、間欠的に電源供給を行えば良いため、従来よりも長時間に渡って冷蔵庫の庫内温度を保持することができる。
なお、電力供給判断部5は車載冷蔵庫14の庫内温度が上限値以上の時に電力供給を行い、車載冷蔵庫の冷却能力から定まる最低庫内温度の時に電力供給を停止するようにしても構わない。即ち、第1の実施の形態における「保存温度の上限値よりも2℃低い温度」の代わりに、「車載冷蔵庫14の冷却能力から定まる最低庫内温度」を用いても構わない。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態に比して、商品12の保存温度が上限値及び下限値で規定され、電力供給判断部5は庫内温度が上限値と下限値の間になるように間欠的に電力供給を行う点が異なる。例えば、商品12が肉や魚などの生鮮食品である場合、第1の実施の形態では上限値のみを規定されていた為、商品が高温で傷んでしまうことは防止できるものの、下限値に相当するものが「保存温度の上限値よりも1〜2℃低い温度」で規定されていたため、この1〜2℃の温度範囲が、実際の生鮮食品の冷蔵保存に適した温度範囲よりも広い或いは狭くなってしまうおそれがある。また、下限値に相当するものが「車載冷蔵庫14の冷却能力から定まる最低庫内温度」では、極端に低い温度になった場合には冷凍されてしまい、旨みが損なわれてしまうおそれがある。
そこで、本発明の第2の実施の形態ではこの点に着目し、商品12に添付されたICタグ13には保存温度の範囲、具体的には保存の際の上限値及び下限値が記憶されており、車載冷蔵庫14の庫内温度を上限値と下限値の間に保つことを目的としている。
図6に示すように、本発明の第2の実施の形態に係わる車載冷蔵庫の電源制御装置1は、車両に搭載された車載冷蔵庫14及びバッテリ8に接続され、バッテリ8は、車両に搭載されたエンジンを始動するためのスタータモータ10及びオルターネーター9に接続されている。
車載冷蔵庫14は、庫内温度を測定する温度計16と、ICタグ13から商品12の保存温度を読み取るアンテナ15とを有する。ここで、ICタグ13は、商品12に添付され、商品12の保存温度を記憶している。第2の実施の形態において、「保存温度」は上限値及び下限値、即ち商品12を冷蔵保存する時の推奨温度の最高値及び最低値で規定されている。
電源制御装置1は、アンテナ15を介してICタグ13から商品12の保存温度を取得する保存温度検出部2bと、温度計16を介して車載冷蔵庫14の庫内温度を取得する庫内温度検出部3と、車載冷蔵庫14へ電力を供給するバッテリ8の電圧が過放電検知電圧以下に下がらないように監視する過放電監視部4と、バッテリ8から車載冷蔵庫14への電力供給を制御する電力供給判断部5と、保存温度検出部2bが取得する保存温度と庫内温度検出部3が取得する庫内温度とを比較する温度比較部6とを有する。図1の電源制御装置1に比して、IGN:OFF検出部7を備えていない点が異なる。
保存温度検出部2bは、アンテナ15を介してICタグ13と通信を行い、商品12の保存温度の上限値及び下限値を取得する。温度比較部6は、保存温度の上限値及び下限値と庫内温度とを比較して、庫内温度が保存温度の上限値と下限値の間から外れたことを検出して、電力供給判断部5へ信号を送信する。
電力供給判断部5は、保存温度検出部2bが取得する保存温度の上限値及び下限値、庫内温度検出部3が取得する庫内温度、過放電監視部4が監視するバッテリ8の電圧に基づいて、バッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を行うか否かを判断する。具体的には、電力供給判断部5は、庫内温度が上限値以上の時に電力供給を行い、下限値以下の時に電力供給を停止する。更に具体的には、電力供給判断部5は、庫内温度が上昇して上限値に達した時に電力供給を行い、庫内温度が下降し下限値に達した時に電力供給を停止する。
図7を参照して、図6の電源制御装置の処理手順を説明する。
(イ)先ずS31段階において、電源制御装置1は、車載冷蔵庫14の庫内にICタグ13が付された商品12があるか否かを確認する。例えば、保存温度検出部2bがアンテナ15を介して庫内へ電波を照射して、アンテナ15を介してICタグ13からの返信と受信できれば、庫内にICタグ13が付された商品12があると判断できる。庫内にICタグ13が付された商品12があると判断した場合(S32段階においてYES)、S33段階に進み、庫内にICタグ13が付された商品12がないと判断した場合(S32段階においてNO)、S40段階に進む。
(ロ)S33段階において、保存温度検出部2bは、アンテナ15を介してICタグ13と再度通信を行い商品12の保存温度の上限値及び下限値を取得する。そして、S34段階において、庫内温度検出部3は、温度計16を介して庫内温度を取得する。なお、S33段階とS34段階の順序を入れ替えても実施しても構わない。
(ハ)S35段階において、温度比較部6は、保存温度の上限値及び下限値と庫内温度とを比較する。庫内温度が保存温度の下限値以下である場合、S41段階に進み、電力供給判断部5は、バッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を行わない。庫内温度が保存温度の下限値以下であるため、電力供給を行わなくても庫内の商品12が傷む等おそれがなく、極端に低い温度になった場合には商品12が冷凍されてしまい、旨みが損なわれてしまうおそれからである。その後、S31段階に戻る。庫内温度が保存温度の上限値よりも低く、保存温度の下限値よりも高い場合、S36段階に進む。庫内温度が保存温度の上限値以上である場合、S37段階に進み、電力供給判断部5は、バッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を行う。庫内温度が保存温度の上限値以上であるため、電力供給を行って庫内温度を下げないと庫内の商品12が傷む等おそれがあるからである。S37段階の後、S38段階に進む。
(ニ)S36段階において、バッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を行っている「冷却状態」であるか、或いはバッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を行っていない「保冷状態」であるかを判断する。保冷状態である場合S31段階に戻る。冷却状態である場合S38段階に進む。
(ホ)S38段階において、過放電監視部4は、バッテリ8の電圧が過放電検知電圧以下に下がっていないか(バッテリ残量)を確認する。その結果、バッテリ残量が過放電検知電圧以下に下がっている場合(S39段階においてYES)、S40に進み、電力供給判断部5は、S37段階で一旦開始したバッテリ8から車載冷蔵庫14への電力供給を停止して、図6の電源制御装置1の処理は終了する。電圧が過放電検知電圧以下になってしまうと、エンジンを始動するために必要な電力をバッテリ8がスタータモータ10へ供給できなくなるからである。一方、バッテリ8の電圧が過放電検知電圧以下に下がっていない場合(S39段階においてNO)、バッテリ8から車載冷蔵庫14への電力供給を続け、S31段階に戻る。
なお、第2の実施の形態においては、電源制御装置1がIGN:OFF検出部7を有していないため、イグニッションスイッチ11がオフ状態であるか否かを問わず、図7に示した処理を実行する。
図8(a)乃至図8(c)を参照して、図7のフローチャートに従った処理動作における庫内温度(図8(a))、電力供給(図8(b))、バッテリ残量(図8(c))の時間変化の一例を説明する。図8(a)の縦軸は車載冷蔵庫14の庫内温度を示し、図8(b)の縦軸は電力供給判断部5がバッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を行う(ON)、行わない(OFF)を示し、図8(c)の縦軸はバッテリ8の残量を示し、図8(a)乃至図8(c)の横軸は共通な時間を取っている。
前提として、車両に搭載されたエンジンが始動していない(IGN:OFF)状態であり、且つ車載冷蔵庫14の庫内にはICタグ13の添付された商品12が格納されていない状態とする。エンジンが始動していない(IGN:OFF)状態において、図8(b)に示すように電源制御装置1は車載冷蔵庫14へ連続して電力供給を行っていないため、図8(a)に示すように車載冷蔵庫14の庫内温度は、ICタグ13から取得した商品12の保存温度の上限値よりも高い温度(常温)にある。なお、車載冷蔵庫14へ電力供給を行っていないためバッテリ8から持ち出す電力はない。したがって、図8(c)に示すようにバッテリ残量は、最大状態(MAX状態)にある。
次に、車載冷蔵庫14の庫内にICタグ13の添付された商品12が格納されると、保存温度検出部2bがこれを検出して、図7に示した処理手順が実施される。即ち、庫内温度が保存温度の上限値以上であるため(S35段階)、図8(b)に示すように電力供給判断部5は、バッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を開始する(S37段階)。このとき、電力供給が開始されるため、バッテリ8から電力が持ち出されて、図8(c)に示すようにバッテリ残量は最大状態から減少し始める。一方、図8(a)に示すように車載冷蔵庫14の庫内温度は、電力供給が開始されたため、下降していく。
その後、図8(a)に示すように庫内温度が保存温度の下限値以下に下降すると、温度比較部6は庫内温度が保存温度の下限値以下であると判断し(S35段階)、図8(b)に示すように電力供給判断部5は、バッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を停止して、庫内は保冷状態となる(S41段階)。これと同時に、図8(c)に示すようにバッテリ残量は変化しなくなる。一方、図8(a)に示すように車載冷蔵庫14の庫内温度は、電力供給が停止されたため、上昇していく。
その後、図8(a)に示すように庫内温度が保存温度の上限値まで上昇すると、温度比較部6は庫内温度が保存温度の上限値以上であると判断し(S36段階)、図8(b)に示すように電力供給判断部5は、バッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を開始する(S37段階)。以後、図8(c)に示すようにバッテリ残量が過放電検知電圧以下に下がったことを過放電監視部4が検知する、若しくは車載冷蔵庫14内から全商品12が取り出されるまで、同様な処理が繰り返し実施されされる。即ち、電源制御装置1は、過放電検知電圧が検知される等までの間、庫内温度が保存温度の上限値と下限値までの間に維持されるように、バッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を間欠的に行う。
最後に、バッテリ残量が過放電検知電圧以下に下がったことを過放電監視部4が検知したとき、電力供給判断部5はバッテリ8から車載冷蔵庫14へ電力供給を停止し、バッテリ8を保護状態とする。このため、車載冷蔵庫14の庫内温度は上昇し始めるものの、バッテリ残量はエンジンを始動できるだけの残量は確保している。
第2の実施の形態では、第1の実施の形態と異なり、イグニッションスイッチ11がオン状態/オフ状態であることを問わず図7に示した処理を実行するため、庫内の商品12の温度が上限値以上若しくは下限値以下になることを防止することができる。
また、IGN:ON状態であれば、オルターネーター9はバッテリ8を充電し続けるので、電力の持ち出しはなくなり、図8(c)のように過放電による処理の停止は発生しない。
以上で説明したように、第2の実施の形態によれば、商品の保存温度範囲(上限値と下限値の間)内で保存することが出来るため、生鮮食品などが冷凍されてしまうと言ったことがなく、商品の旨みが損なわれるおそれが無くなる。
また、IGN:OFF中に長時間商品12を保存温度に保つ事ができると共に、IGN:ON中でも商品12に適した保存温度に保つ事が可能となる。
更に、第1の実施の形態と同様にして、商品12の保存温度の上限値及び下限値に基づいて、車載冷蔵庫14への電力供給を間欠的に行って庫内温度を制御しているため、エンジン始動のためのバッテリ残量を確保した上で、車載冷蔵庫14内の商品12の保存温度の上限値及び下限値の間を外れること無く、IGNスイッチ11がオフしてから過放電検知電圧を検知するまで長時間冷蔵保存することが可能となる。即ち、第2の実施の形態によれば、限られた電力で商品12の温度を最適な状態に、且つ長時間冷蔵することが可能となる。したがって、今までのように買い物において冷凍食品や生鮮食品などの要冷凍の商品12は帰宅直前に購入するような行動計画を立てなければならなかった制約条件から開放される。
更に、限られたバッテリ電力で車載冷蔵庫14をフル稼働するのではなく、商品12の保存温度に沿った庫内温度で冷蔵しているため、より長時間商品12を保存温度に保つ事ができる。
(冷凍室及び冷蔵室を有する車載冷蔵庫の実施例)
本発明の電源制御装置1が制御の対象する車載冷蔵庫は、図1及び図6に示した車載冷蔵庫14に限られることなく、図9に示すように、車載冷蔵庫の庫内が冷風噴出し口付近に配置された冷凍室22と冷風噴出し口から離れた位置に配置された冷蔵室21との2室に仕切られた車載冷蔵庫20であっても構わない。この場合、車載冷蔵庫20は、冷蔵室21内に配置された第1のアンテナ23及び第1の温度計25と、冷凍室22内に配置された第2のアンテナ24及び第2の温度計26とを有する。
図9に示した車載冷蔵庫20に対して、電源制御装置1は、冷凍室22用と冷蔵室21用で異なる入力ポートを設ける。具体的には、冷凍室22用と冷蔵室21用でそれぞれ保存温度検出部2a、庫内温度検出部3、温度比較部6を個別に用意して、電力供給判断部5は、一定時間毎に冷凍室22と冷蔵室21の保存温度と庫内温度を検出するように切替えて電力供給を判断する。例えば、車載冷蔵庫20へ格納する商品12が、冷凍食品と生鮮食品のようにICタグ13に記憶された保存温度が異なるような場合、冷凍室22には冷凍食品、冷蔵室21には生鮮食品が格納されるように、各室(冷凍室/冷蔵室)のアンテナ23、24と温度計25、26を用いて保存温度と庫内温度を読み出して、冷凍室22に保存温度が高いもの、若しくは冷蔵室21に保存温度が低いものが入れられている場合など、商品12が適切な室(冷凍室/冷蔵室)に格納されていない場合には警報を発して保存温度に適した格納場所(室)を提示するようにしても良い。
(保存温度の異なる2以上の商品を同時に保存する場合の実施例)
本発明の実施の形態における商品12の代表例として食品が挙げられるが、この食品を保存温度で大別すると、以下の3種類に分けることが出来る。
(1)要冷蔵(10℃以下)・・・・例えば、牛乳、ヨーグルト、野菜など
(2)要冷蔵(4℃以下)・・・・・例えば、生肉類、生魚類など
(3)要冷凍(−18℃以下)・・・例えば、冷凍食品、アイスクリームなど
図10は、これらの3種類の商品の組み合わせと設定温度などの例を示す表である。
ケース#1は、要冷蔵(10℃以下)の商品のみが庫内にある場合を示し、この場合では庫内の設定温度を10℃に設定する。同様にして、ケース#2、#3は、それぞれ要冷蔵(4℃以下)、要冷凍(−18℃以下)の商品のみが庫内にある場合を示し、この場合では庫内の設定温度を4℃、−18℃に設定する。
ケース#4〜#7は、保存温度の異なる2以上の商品12が庫内に格納された場合を示し、この場合、その旨をユーザに提示してどの方法(温度)で制御するかを選択してもらうようにしてもよい。
ケース#4は、要冷蔵(10℃以下)の商品と要冷蔵(4℃以下)の商品が庫内にある場合を示し、この場合では庫内の設定温度を4℃に設定する。要冷蔵(10℃以下)を4℃以下で冷やしても傷むことは無いからである。
ケース#5は、要冷蔵(10℃以下)の商品と要冷凍(−18℃以下)の商品が庫内にある場合を示す。この場合では、ユーザの選択に応じて庫内の設定温度を4℃又は−18℃に設定する。4℃の場合、要冷蔵(10℃以下)の商品を4℃以下で冷やしても痛むことは無く、且つ、要冷凍(−18℃以下)も10℃よりは溶けずらい。要冷凍(−18℃以下)の商品は絶対に溶かしたくない場合には、−18℃に設定する。
ケース#6は、要冷蔵(4℃以下)の商品と要冷凍(−18℃以下)の商品が庫内にある場合を示す。この場合では、ユーザの選択に応じて庫内の設定温度を4℃又は−18℃に設定する。要冷蔵(4℃以下)の商品を凍らせたくないか、或いは要冷凍(−18℃)を解凍しておきたい場合には、4℃に設定する。要冷凍(−18℃以下)の商品は絶対に溶かしたくない場合には、−18℃に設定する。
ケース#7は、要冷蔵(10℃以下)の商品と要冷蔵(4℃以下)の商品と要冷凍(−18℃以下)の商品が庫内にある場合を示す。この場合では、ユーザの選択に応じて庫内の設定温度を4℃又は−18℃に設定する。要冷蔵(4℃以下)の商品を凍らせたくないか、或いは要冷凍(−18℃)の商品を解凍しておきたい場合には、4℃に設定する。要冷凍(−18℃以下)の商品は絶対に溶かしたくない場合には、−18℃に設定する。
図11を参照して、保存温度の異なる2以上の商品が同時に庫内に格納されたときの電源制御装置の処理動作(設定温度の決定)を説明する。なお、図11のフローチャートにおいては、車載冷蔵庫の設定温度(保存温度の上限値)は、10℃、4℃、−18℃の3つに設定することが出来ることを前提条件とする。
(イ)先ずS51段階において、車載冷蔵庫14の庫内に格納されている総ての商品12の保存温度の上限値を取得する。S52段階において、保存温度の上限値が異なる商品が庫内に存在するか否かを判断する。
(ロ)保存温度の上限値が異なる商品12が庫内に存在しない場合、即ち図10のケース#1〜#3の場合(S52段階においてNO)、S53段階に進み、商品12の保存温度の上限値に庫内温度を設定して終了する。上限値は10℃、4℃、−18℃のいずれか1種類であるからである。
(ハ)保存温度の上限値が異なる商品12が庫内に存在する場合、即ち図10のケース#4〜#7の場合(S52段階においてYES)、S54段階に進み、庫内に格納されている商品12の中に要冷凍(−18℃以下)の商品12が含まれているか否かを判断する。
(ニ)要冷凍(−18℃以下)の商品12が含まれていない場合、S55段階に進み、4℃と10℃の商品12だけなので庫内温度を4℃に設定する。4℃であれば、10℃の商品12が傷んだり、凍ってしまうことが無いからである。一方、要冷凍(−18℃以下)の商品12が含まれている場合、即ち図10のケース#5〜#7の場合(S54段階においてYES)、S56段階に進み、ユーザに対して、要冷凍(−18℃以下)の商品の名称と警告メッセージを表示する。警告メッセージの例としては、「アイスクリームが解けるかもしれません」、「ピラフが解けるかもしれません」、「牛肉が凍るかもしれません」、「お刺身が凍るかもしれません」などがある。商品の名称と設定温度の選択肢と各選択肢における弊害を表示する。
(ホ)S57段階において、ユーザに対して、庫内温度を−18℃に設定するか否かの判断を仰ぐ。即ち、S56段階で警告メッセージを提示して各温度に設定した場合の弊害を提示した上で、庫内温度を4℃に設定するか−18℃に設定するかをユーザに選択させる。ユーザが庫内温度を−18℃に設定することを選択した場合(S57段階においてYES)、S58段階に進み、庫内温度を−18℃に設定して終了する。ユーザが庫内温度を−18℃に設定することを選択しない場合(S57段階においてNO)、S55段階に進み、庫内温度を4℃に設定して終了する。
なお、要冷凍(−18℃以下)の商品の名称及び警告メッセージについて、例えば「冷凍食品は溶けても良いが、お刺身は凍らせたくない」や「アイスクリームがある時は最優先で溶けないようにする」など、予めユーザの意思が明確であれば、S57段階において4℃又は−18℃をユーザに選択してもらうこと無く、商品の名称から自動的に4℃或いは−18℃を設定するようにしても良い。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は、第1及び第2の実施の形態及びその実施例によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。即ち、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ限定されるものである。
本発明の第1の実施の形態に係わる車載冷蔵庫の電源制御装置及びその周辺装置を示すブロック図である。 図1の電源制御装置の処理手順を示すフローチャートである。 図3(a)は図2のフローチャートに従った処理動作における庫内温度のタイミングチャート(時間変化)の一例を示すグラフであり、図3(b)は図2のフローチャートに従った処理動作における電力供給(オン/オフ)のタイミングチャートの一例を示すグラフであり、図3(c)は図2のフローチャートに従った処理動作におけるバッテリ残量のタイミングチャートの一例を示すグラフである。 図4(a)は図2のフローチャートに従った処理動作における庫内温度のタイミングチャートの他の例を示すグラフであり、図4(b)は図2のフローチャートに従った処理動作における電力供給(オン/オフ)のタイミングチャートの他の例を示すグラフであり、図4(c)は図2のフローチャートに従った処理動作におけるバッテリ残量のタイミングチャートの他の例を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態及び従来例におけるバッテリ残量の時間変化を比較するグラフである。 本発明の第2の実施の形態に係わる車載冷蔵庫の電源制御装置及びその周辺装置を示すブロック図である。 図6の電源制御装置の処理手順を示すフローチャートである。 図8(a)は図7のフローチャートに従った処理動作における庫内温度のタイミングチャート(時間変化)の一例を示すグラフであり、図8(b)は図7のフローチャートに従った処理動作における電力供給(オン/オフ)のタイミングチャートの一例を示すグラフであり、図8(c)は図7のフローチャートに従った処理動作におけるバッテリ残量のタイミングチャートの一例を示すグラフである。 冷凍室及び冷蔵室を有する車載冷蔵庫を示す斜視図である。 保存温度の異なる3種類の商品の組み合わせと設定温度などの例を示す表である。 保存温度の異なる2以上の商品が同時に庫内に格納されたときの電源制御装置の処理動作(設定温度の決定)を示すフローチャートである。
符号の説明
1…電源制御装置
2a、2b…保存温度検出部
2b…保存温度検出部
3…庫内温度検出部
4…過放電監視部
5…電力供給判断部
6…温度比較部
7…IGN:OFF検出部
8…バッテリ
9…オルターネーター
10…スタータモータ
11…イグニッションスイッチ(IGNSW)
12…商品
13…非接触識別子(ICタグ)
14、20…車載冷蔵庫
15…アンテナ
16…温度計
21…冷蔵室
22…冷凍室
23…第1のアンテナ
24…第2のアンテナ
25…第1の温度計
26…第2の温度計

Claims (7)

  1. 車両に搭載された車載冷蔵庫の庫内に設置された商品に添付され前記商品の保存温度を記憶している非接触識別子から前記保存温度を取得する保存温度検出手段と、
    前記車載冷蔵庫の庫内温度を取得する庫内温度検出手段と、
    前記車載冷蔵庫へ電力を供給する車載電池の電圧が過放電検知電圧以下に下がらないように監視する過放電監視手段と、
    前記保存温度検出手段が取得する前記保存温度、前記庫内温度検出手段が取得する前記庫内温度、及び前記過放電監視手段が監視する前記車載電池の電圧に基づいて、前記車載電池から前記車載冷蔵庫への電力供給を制御する電力供給判断手段
    とを備えることを特徴とする車載冷蔵庫の電源制御装置。
  2. 前記保存温度は上限値のみで規定され、前記電力供給判断手段は、前記庫内温度が前記上限値以下となるように間欠的に電力供給を行うと共に、前記過放電監視手段が前記過放電検知電圧以下に下がったことを検知した時は、電力供給を停止することを特徴とする請求項1記載の車載冷蔵庫の電源制御装置。
  3. 前記電力供給判断手段は、前記庫内温度が前記上限値以上の時に電力供給を行い、前記上限値よりも所定値だけ低い温度の時に電力供給を停止することを特徴とする請求項2記載の車載冷蔵庫の電源制御装置。
  4. 前記保存温度は上限値及び下限値で規定され、前記電力供給判断手段は、前記庫内温度が前記上限値と下限値の間になるように間欠的に電力供給を行うと共に、前記過放電監視手段が前記過放電検知電圧以下に下がったことを検知した時は、電力供給を停止することを特徴とする請求項1記載の車載冷蔵庫の電源制御装置。
  5. 前記電力供給判断手段は、前記庫内温度が前記上限値以上の時に電力供給を行い、前記下限値以下の時に電力供給を停止することを特徴とする請求項4記載の車載冷蔵庫の電源制御装置。
  6. 前記電力供給判断手段は、前記庫内温度が上昇し前記上限値に達した時に電力供給を行い、前記庫内温度が下降し前記下限値に達した時に電力供給を停止することを特徴とする請求項5記載の車載冷蔵庫の電源制御装置。
  7. 前記車両に搭載されたエンジンを停止した後から起動することを特徴とする請求項1乃至6何れか1項記載の車載冷蔵庫の電源制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010188940A (ja) * 2009-02-19 2010-09-02 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 輸送用冷凍機及び輸送用冷凍機の制御方法
JP2019080387A (ja) * 2017-10-20 2019-05-23 トヨタ自動車株式会社 報知システムおよび情報処理装置
EP4269912A1 (en) * 2022-04-29 2023-11-01 Carrier Corporation Automatic temperature control for refrigeration systems

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