JP2005331005A - 転動体の製造方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ワークの搬送手段が簡単な構成で済み、かつ高周波焼入の利点である周囲環境への熱的影響の低さによる生産ラインの組み易さ、品質の安定、およびエネルギコストの低減の各効果が得られる転動体の製造方法および装置を提供する。
【解決手段】 ワイヤ状の素材WAを押し出しながら、順次切断する定寸切断装置1を設ける。その切断されたワークWを、定寸切断装置1による押し出しによって内部で移動させる案内管6を設ける。この案内管6の外周に、内部を移動するワークWを焼入温度に高周波誘導加熱する加熱コイル7を設ける。その下手側にワークWを急冷することで焼入する急冷処理手段8、および焼戻用の加熱コイル9を設ける。これらにより熱処理されて案内管6から順次排出されるワークWに、外径研磨等の表面加工を行う表面加工手段3を設ける。表面加工手段3によるワークWの移動も、定寸切断装置1による押し出し力を用いて行う。
【選択図】 図1
【解決手段】 ワイヤ状の素材WAを押し出しながら、順次切断する定寸切断装置1を設ける。その切断されたワークWを、定寸切断装置1による押し出しによって内部で移動させる案内管6を設ける。この案内管6の外周に、内部を移動するワークWを焼入温度に高周波誘導加熱する加熱コイル7を設ける。その下手側にワークWを急冷することで焼入する急冷処理手段8、および焼戻用の加熱コイル9を設ける。これらにより熱処理されて案内管6から順次排出されるワークWに、外径研磨等の表面加工を行う表面加工手段3を設ける。表面加工手段3によるワークWの移動も、定寸切断装置1による押し出し力を用いて行う。
【選択図】 図1
Description
この発明は、転がり軸受におけるころ等の焼入処理される転動体を製造する方法および装置に関する。
従来、転がり軸受におけるころ等の転動体は、雰囲気炉で加熱して全体焼入しており、高周波焼入する実例がない。しかし、加熱用の炉は、周囲に熱を放射するため、軸受の内輪,外輪等の各要素部品を生産するラインや組立工程のラインから遠く離して設置する必要がある。そのため、工場内におけるこれら各要素品の製造ラインや組立ラインのレイアウトが制限される。特に、多品種少量生産の場合は、炉による焼入では、炉の処理可能個数に対して半端な個数となることがあり、処理の効率が悪い。要求に応じて必要時に必要個数だけの焼入品をラインに供給する場合は、炉による焼入では在庫や仕掛り品を多く抱えることが必要となり、この面でも工場の床面積を多く必要とする。
また、炉での加熱は、炉内の何処にワークが配置されるかによって、加熱温度にばらつきが生じる。そのため、焼入された製品の硬度や残留オーステナイト量などの焼入品質にばらつきが生じる。転がり軸受の転動体は、硬度や残留オーステナイト量が、転動寿命に大きく影響するため、そのばらつきは早期寿命につながる恐れがある。
さらに、加熱炉では、高周波誘導加熱のように、ワークを内部の発熱で直接に加熱させるものに比べて、熱効率が悪く、エネルギのコストが高くつく。
さらに、加熱炉では、高周波誘導加熱のように、ワークを内部の発熱で直接に加熱させるものに比べて、熱効率が悪く、エネルギのコストが高くつく。
このため、転がり軸受における転動体の焼入を、高周波焼入で行うことを試みた。高周波焼入は、ワークの一部の表面に焼入を施す場合に用いられるのが一般的であるが、全体の焼入にも採用されることがある。また全体焼入を効率的に行うものとして、加熱コイル内をコンベヤで搬送して連続的に加熱するものもある(例えば特許文献1)。
特開平6−325864号公報
従来の加熱コイル内にコンベヤでワークを通過させるものは、ワークを連続的に搬送しながら加熱できることにおいては優れている。しかし、ころ軸受におけるころのような丸軸状のワークを搬送するには、コンベヤを用いると、装置が複雑となる。また、コンベヤは、加熱コイル内を通過するものであるため、耐熱性が必要であり、また磁界の影響を受けない非磁性体の材料を用いることが必要であって、特殊な材料の使用により高価なものになる。
この発明の目的は、ワークの搬送手段が簡単な構成で済み、かつ高周波焼入の利点である周囲環境への熱的影響の低さによる生産ラインの組み易さ、品質の安定、およびエネルギコストの低減の各効果が得られる転動体の製造方法および装置を提供することである。
この発明の転動体の製造方法は、素材から転動体となる概略形状のワークを得る過程と、このワークを、非磁性体の案内管内を通して搬送しながら、案内管の外周の加熱コイルにより高周波誘導加熱して熱処理する過程と、熱処理されたワークに表面加工を施す過程とを含み、前記案内管内のワークは入口から順次入れるワークで押して移動させることを特徴とする。概略形状のワークを得る過程は、例えばワイヤ状の素材を定寸切断する過程や、あるいは型打ちする過程である。
この方法によると、案内管内にワークを順次押し込んでワークを移動させるため、加熱コイル内にワークを通して連続的に加熱するためのワーク搬送手段が、案内管と、この案内管内にワークを押し込む手段とでなる簡単な構成のもので済む。特に、ワーク搬送手段のうちで加熱コイル内に配置されるものは案内管だけであるため、案内管をガラス等の非磁性体製のものとするだけで良く、低コストの装置で済む。ワークの熱処理の加熱は高周波誘導加熱で行うため、電気炉等と異なり、周囲環境への熱の影響が少なく、焼入されたワークを組み込む機械要素の組立ライン等と隣接して設置することができ、工場内の生産ラインのレイアウトの自在性が高められる。高周波焼入によるため、多品種少量生産の場合に、焼入条件等を変えて、必要時に必要量だけをラインに供給することも容易である。また、高周波焼入によるため、焼入された製品の品質が安定する。消費エネルギについても、電磁誘導現象によりワークを直接に発熱させるため、他の間接加熱法と比較すると加熱効率が高い。
前記転動体は、転がり軸受におけるころ,ボール等の転動体や、ボールねじや等速ボールジョイントのボール等である。このような転動体は後に内外輪等の要素部品と共に軸受等に組み立てる工程が必要であるため、高周波誘導加熱を採用することにより周囲環境への熱的影響の低さによる生産ラインの組易さの利点が効果的に発揮される。また、転動体は、硬度や残留オーステナイト量等の焼入品質が機械要素の寿命に大きく影響を与えるため、高周波焼入による品質安定の効果が有効に発揮される。
転動体がころである場合は、次の方法が採用できる。この転動体の製造方法は、ワイヤ状の素材を押し出しながら、ころ軸受のころとする所定の寸法毎に順次切断する定寸切断過程と、この定寸切断されたワークを、非磁性体の案内管内を通して搬送しながら、案内管の外周の加熱コイルにより高周波誘導加熱して熱処理する過程と、熱処理されたワークに表面加工を施す過程とを含み、前記定寸切断過程で切断されたワークを、前記素材の押し出しによって突くことで、前記熱処理過程における前記案内管内でのワークの移動を行うことを特徴とする。
この方法の場合、定寸切断過程で切断されたワークを、前記素材の押し出しによって突くことで、熱処理過程における案内管内でのワークの移動を行うため、ワークの搬送手段がより一層簡単な構成のもので済む。すなわち、定寸切断過程による押し出し力をワークの移動力として利用するため、ワーク搬送手段としては、案内管を設けるだけで済む。
この方法の場合、定寸切断過程で切断されたワークを、前記素材の押し出しによって突くことで、熱処理過程における案内管内でのワークの移動を行うため、ワークの搬送手段がより一層簡単な構成のもので済む。すなわち、定寸切断過程による押し出し力をワークの移動力として利用するため、ワーク搬送手段としては、案内管を設けるだけで済む。
この発明の転動体の製造装置は、ワイヤ状の素材を押し出しながら、ころ軸受のころとする所定の寸法毎に順次切断する定寸切断装置と、この順次定寸切断されたワークを、前記定寸切断装置による素材の押し出しによって内部で移動させる案内管と、この案内管の外周に設けられて案内管内を移動するワークを高周波誘導加熱する加熱コイルと、前記案内管における加熱コイルのワーク移動方向の下手側に設けられ前記案内管内のワークを急冷することで焼入する急冷処理手段と、この焼入されて案内管から順次排出されるワークの表面加工を行う表面加工手段とを備えるものである。
この構成の製造装置によると、この発明方法が実施できて、ワークの搬送手段が簡単な構成で済み、かつ高周波焼入の利点である周囲環境への熱的影響の低さによる生産ラインの組み易さ、品質の安定、およびエネルギコストの低減の各効果が得られる。
この構成の製造装置によると、この発明方法が実施できて、ワークの搬送手段が簡単な構成で済み、かつ高周波焼入の利点である周囲環境への熱的影響の低さによる生産ラインの組み易さ、品質の安定、およびエネルギコストの低減の各効果が得られる。
この発明装置において、前記急冷処理手段の下手側に、前記案内管内のワークを加熱して焼戻を行う焼戻用加熱コイルを設けても良い。
この構成の場合、焼入から焼戻までの熱処理が、同じ案内管内でワークを移動させながら連続的に行える。そのため、より一層、ラインが簡素なものとできる。
この構成の場合、焼入から焼戻までの熱処理が、同じ案内管内でワークを移動させながら連続的に行える。そのため、より一層、ラインが簡素なものとできる。
この発明装置において、前記表面加工手段が、センタレス加工により外径研磨を行う外径研磨装置を含み、この外径研磨装置は、前記案内管から排出されるワークで前方のワークを押すことで、ワークの移動を行うものとしても良い。
この構成の場合、ワークの定寸切断から、熱処理、表面加工までの各過程を通して、定寸切断時の素材の押出力を利用してワークの搬送が行える。そのため、転動体製造装置の全体が、より一層簡素な構成のもので済む。
この構成の場合、ワークの定寸切断から、熱処理、表面加工までの各過程を通して、定寸切断時の素材の押出力を利用してワークの搬送が行える。そのため、転動体製造装置の全体が、より一層簡素な構成のもので済む。
この発明の高周波熱処理装置は、転動体となるワークを、入口から順次押し込むことにより内部で移動させる案内管と、この案内管の外周に設けられ案内管内を通過するワークを高周波誘導加熱する加熱コイルと、前記案内管の入口にワークを順次押し込むワーク押し込み手段とを備えたものである。
この構成の高周波熱処理装置によると、この発明方法につき前述したように、案内管内にワークを順次押し込んでワークを移動させるため、加熱コイル内にワークを通して連続的に加熱するためのワーク搬送手段が、案内管と、この案内管内にワークを押し込む手段とでなる簡単な構成のもので済む。特に、ワーク搬送手段のうちで加熱コイル内に配置されるものは案内管だけであるため、案内管をガラス等の非磁性体製のものとするだけで良く、低コストの装置で済む。
この構成の高周波熱処理装置によると、この発明方法につき前述したように、案内管内にワークを順次押し込んでワークを移動させるため、加熱コイル内にワークを通して連続的に加熱するためのワーク搬送手段が、案内管と、この案内管内にワークを押し込む手段とでなる簡単な構成のもので済む。特に、ワーク搬送手段のうちで加熱コイル内に配置されるものは案内管だけであるため、案内管をガラス等の非磁性体製のものとするだけで良く、低コストの装置で済む。
この発明の転動体の製造方法および装置は、素材から転動体となる概略形状のワークを得る過程と、このワークを、非磁性体の案内管内を通して搬送しながら、案内管の外周の加熱コイルにより高周波誘導加熱して熱処理する過程と、熱処理されたワークに表面加工を施す過程とを含み、前記案内管内のワークは入口から順次入れるワークで押して移動させるものであるため、ワークの搬送手段が簡単な構成で済み、かつ高周波焼入の利点である周囲環境への熱的影響の低さによる生産ラインの組み易さ、品質の安定、およびエネルギコストの低減の各効果が得られる。
特に、この発明装置において、ワイヤ状の素材を押し出しながら、ころ軸受のころとする所定の寸法毎に順次切断する定寸切断装置と、この順次定寸切断されたワークを、前記定寸切断装置による素材の押し出しによって内部で移動させる案内管と、この案内管の外周に設けられて案内管内を移動するワークを高周波誘導加熱する加熱コイルと、前記案内管における加熱コイルのワーク移動方向の下手側に設けられ前記案内管内のワークを急冷することで焼入する急冷処理手段と、この焼入されて案内管から順次排出されるワークの表面加工を行う表面加工手段とを備え、前記表面加工手段が、前記案内管から排出されるワークで前方のワークを押すことで、ワークの移動を行うものとした場合は、ワークの定寸切断から、熱処理、表面加工までの各過程を通して、定寸切断時の素材の押出力を利用してワークの搬送が行えて、装置全体の構成がより一層簡素なものとできる。
この発明の一実施形態を図1ないし図4と共に説明する。この転動体の製造装置は、素材WAから転動体となる概略形状のワークを得る定寸切断装置1と、高周波熱処理装置2と、表面加工手段3とをライン状に並べて設置したものである。
定寸切断装置1は、ワイヤ状の素材WAを押し出しながら、ころ軸受のころとする所定寸法毎に順次切断する装置である。素材WAは、例えば図2に示すように、コイル状に巻かれたものである。定寸切断装置1は、チャック等を有する押出機構4が、素材WAを把持して所定距離移動することで、コイルを巻き戻して素材WAを押し出しを行い、定位置のカッター5で素材WAを切断するものとされる。押出機構4のチャックは、前記所定距離の往復動作を行う。押出機構4は、チャックの代わりに複数のローラ等で素材WAを挟んで押し出すものであっても良い。
図1において、高周波熱処理装置2は、定寸切断装置1で順次定寸切断されたワークWに、焼入から焼戻までの熱処理を施す装置である。高周波熱処理装置2は、内部で素材Wを一列の並び状態で移動させる案内管6と、案内管6内を移動するワークWを焼入温度に高周波誘導加熱する加熱コイル7と、急冷処理手段8と、焼戻用の加熱コイル9とを備える。これらの加熱コイル7,9は、円筒状等のトンネル状とされ、案内管6の外周に設けられている。案内管6内におけるワークWの移動は、定寸切断装置1による素材Wの押し出しによって行われる。案内管6にはガラス等の耐熱性を備えた非磁性体の管が用いられる。
案内管6に対して、その内部に非酸化性のガス、例えば窒素ガス等の不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段10が接続され、加熱状態のワークWが酸化することが防止される。
急冷処理手段8は、ワークWに焼入冷却液を掛けて急冷する手段である。焼入冷却液には水または油等が用いられる。案内管4は、急冷処理手段8の部分では、その管壁が網状または多孔板状とされ、急冷処理手段8から吐出した焼入冷却液が、案内管4内に入ってワークWに降りかかり、管外に排出されるものとしてある。
焼入用の加熱コイル7および焼戻用の加熱コイル9は、それぞれ高周波電源(図示せず)に変成器等を介して接続されている。焼入用の加熱コイル7の高周波電源は、ワークWを焼入するための最高加熱温度である焼入温度(例えば820〜860℃程度)に加熱するように温度制御される。焼戻用の加熱コイル8の高周波電源は、焼戻温度に加熱するように温度制御される。焼戻は、焼入に比べて長時間を要するため、加熱コイル8による焼戻温度は、炉による焼戻に比べて高温に設定し、短時間で焼戻が可能なようにすることが好ましい。
表面加工手段3は、焼入されて案内管6から順次排出されるワークWの表面加工を行う手段である。表面加工手段3は、例えば図3に示すように、一対の回転砥石11間で外径研磨をセンタレス加工によって行う外径研磨装置とされる。ワークWは、両回転砥石11の間でシュー12により支持される。このワークWは、案内管6から順次排出されるワークWで押すことで、表面加工手段3内を前方へ送られる。表面加工手段3は、複数段設けても良く、そのうちの一つを外径超仕上装置としても良い。
図4は、ころ軸受21の各要素品を生産して組み立てる生産設備全体の概念を示す。ころ軸受21は、内輪22、外輪23、ころ24、および保持器25を有するものである。上記生産設備は、内輪製造ライン31、外輪製造ライン32、ころ製造ライン33、および保持器製造ライン34を有し、これらのライン31〜34で製造された各要素品を組立工程35でころ軸受21に組み立てる。
ころ生産ライン33は、材料検査工程部36と、定寸切断部1と、高周波熱処理装置2と、表面加工手段3と、検査工程部37とを順に設けたラインである。表面加工手段3として、外径荒研磨装置3aと、外径仕上研磨装置3bと、外径超仕上装置3cとが設けられている。表面加工手段3を構成する各装置3a〜3bは、例えば図3と共に前述した構成のものであり、各装置3a〜3cに渡って、高周波熱処理装置2の案内管6内から押し出されたワークWにより順に前のワークWを押して進めるものとされている。
この構成の転動体製造装置によると、案内管4内にワークWを順次押し込んでワークWを移動させるため、加熱コイル7,9内にワークWを通して連続的に加熱するためのワーク搬送手段が、案内管6と、この案内管6内にワークWを押し込む手段とでなる簡単な構成のもので済む。特に、ワーク搬送手段のうちで加熱コイル7,9内に配置されるものは案内管4だけであるため、案内管4をガラス等の非磁性体製のものとするだけで良く、コンベヤ等を用いるものに比べて、低コストの装置で済む。
上記押し込みの手段としては、定寸切断装置1を利用し、素材WAの押し出しによってワークWを突くことで、案内管6内でのワークWの移動を行うため、ワークWの搬送手段がより一層簡単な構成のもので済む。すなわち、ワーク搬送手段としては、案内管6を設けるだけで済む。
上記押し込みの手段としては、定寸切断装置1を利用し、素材WAの押し出しによってワークWを突くことで、案内管6内でのワークWの移動を行うため、ワークWの搬送手段がより一層簡単な構成のもので済む。すなわち、ワーク搬送手段としては、案内管6を設けるだけで済む。
また、ワークWの焼入のための加熱を高周波誘導加熱で行うため、電気炉等と異なり、周囲環境への熱の影響が少なく、焼入されたワークWを組み込むころ軸受21(図4)の組立工程や、他の各要素品の製造ライン31,32,34等と隣接して設置することができる。そのため、工場内の生産ライン31〜35のレイアウトの自在性が高められる。
高周波焼入によるため、多品種少量生産の場合に、焼入条件等を変えて、必要時に必要量だけを組立工程35へ供給することも容易である。また、高周波焼入によるため、焼入された製品の品質が安定する。消費エネルギについても、電磁誘導現象によりワークWを直接に発熱させるため、他の間接加熱法と比較すると加熱効率が高い。ころ軸受21のころ24は、硬度や残留オーステナイト量等の焼入品質が機械要素の寿命に大きく影響を与えるため、高周波焼入による品質安定の効果が有効に発揮される。
高周波焼入によるため、多品種少量生産の場合に、焼入条件等を変えて、必要時に必要量だけを組立工程35へ供給することも容易である。また、高周波焼入によるため、焼入された製品の品質が安定する。消費エネルギについても、電磁誘導現象によりワークWを直接に発熱させるため、他の間接加熱法と比較すると加熱効率が高い。ころ軸受21のころ24は、硬度や残留オーステナイト量等の焼入品質が機械要素の寿命に大きく影響を与えるため、高周波焼入による品質安定の効果が有効に発揮される。
また、この転動体製造装置は、ライン上でのワークWの移動を、ワークWの定寸切断から、高周波熱処理装置2での案内管6内の移動、および表面加工手段3における移動に渡って、全て、定寸切断装置1による素材WAの押出力を利用して行うようにしている。そのため、転動体製造装置の全体が、より一層簡素な構成のもので済む。
なお、上記実施形態は、ころ軸受21におけるころ24を生産する場合につき説明したが、この発明は、転動体の製造一般に適用でき、ボールからなる転動体の製造にも適用することができる。
1…定寸切断装置
2…高周波熱処理装置
3…表面加工手段
6…案内管
7…焼入用の加熱コイル
8…急冷処理手段
9…焼戻用の加熱コイル
W…ワーク
2…高周波熱処理装置
3…表面加工手段
6…案内管
7…焼入用の加熱コイル
8…急冷処理手段
9…焼戻用の加熱コイル
W…ワーク
Claims (6)
- 素材から転動体となる概略形状のワークを得る過程と、このワークを、非磁性体の案内管内を通して搬送しながら、案内管の外周の加熱コイルにより高周波誘導加熱して熱処理する過程と、熱処理されたワークに表面加工を施す過程とを含み、前記案内管内のワークは入口から順次入れるワークで押して移動させることを特徴とする転動体の製造方法。
- ワイヤ状の素材を押し出しながら、ころ軸受のころとする所定の寸法毎に順次切断する定寸切断過程と、この定寸切断されたワークを、非磁性体の案内管内を通して搬送しながら、案内管の外周の加熱コイルにより高周波誘導加熱して熱処理する過程と、熱処理されたワークに表面加工を施す過程とを含み、前記定寸切断過程で切断されたワークを、前記素材の押し出しにより突くことで、前記熱処理過程における前記案内管内でのワークの移動を行うことを特徴とする転動体の製造方法。
- ワイヤ状の素材を押し出しながら、ころ軸受のころとする所定の寸法毎に順次切断する定寸切断装置と、この順次定寸切断されたワークを、前記定寸切断装置による素材の押し出しによって内部で移動させる案内管と、この案内管の外周に設けられて案内管内を移動するワークを高周波誘導加熱する加熱コイルと、前記案内管における加熱コイルのワーク移動方向の下手側に設けられ前記案内管内のワークを急冷することで焼入する急冷処理手段と、この焼入されて案内管から順次排出されるワークの表面加工を行う表面加工手段とを備えた転動体の製造装置。
- 請求項3において、前記急冷処理手段の下手側に、前記案内管内のワークを加熱して焼戻を行う焼戻用加熱コイルを設けた転動体の製造装置。
- 請求項3または請求項4において、前記表面加工手段が、センタレス加工により外径研磨を行う外径研磨装置を含み、この外径研磨装置は、前記案内管から排出されるワークで前方のワークを押すことで、ワークの移動を行うものとした転動体の製造装置。
- 転動体となるワークを、入口から順次押し込むことにより内部で移動させる案内管と、この案内管の外周に設けられ案内管内を通過するワークを高周波誘導加熱する加熱コイルと、前記案内管の入口にワークを順次押し込むワーク押し込み手段とを備えた高周波熱処理装置。
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