JP2018080397A - 熱処理設備および熱処理方法 - Google Patents

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恒哲 平岡
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勇輝 田渕
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Shintaro Suzuki
慎太郎 鈴木
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Abstract

【課題】簡素な構成でありながら、熱処理対象の棒状ワークを効率良く、しかも所定の温度軌跡を描くように誘導加熱することを可能とする熱処理設備を提供する。
【解決手段】棒状ワークWをその軸線方向に沿って所定速度で搬送する搬送装置10と、搬送中の棒状ワークWを焼入温度に誘導加熱する加熱コイル3を有する加熱装置2と、を備えた熱処理設備1であって、加熱コイル3は、軸線方向に沿って直列に連結された第1および第2加熱部3A,3Bを有し、第1加熱部3AのコイルピッチD1は相対的に小さく、第2加熱部3BのコイルピッチD2は相対的に大きく設定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱処理設備および熱処理方法に関し、特に、断面円形の外周面を有し、かつ生産ロットが大きい棒状ワークに熱処理(焼入硬化処理)を施す際に好適に用い得る熱処理設備および熱処理方法に関する。
例えば、円筒ころや円すいころ等、高い機械的強度や硬度を必要とする機械部品は、その製造過程で熱処理(焼入硬化処理)が施される。この熱処理は、断面円形の外周面を有する棒状ワークを所定温度(焼入温度)に加熱する加熱工程や、加熱された棒状ワークを冷却する冷却工程などを含む。上記の加熱工程は、例えば、メッシュベルト型連続炉などの雰囲気加熱炉、あるいは、高周波電源および加熱コイル、並びに棒状ワークを加熱コイルに対して相対移動させる搬送装置等を備えた誘導加熱装置を用いて実施することができる(例えば、特許文献1)。
特開2005−331005号公報
上記の棒状ワークは、例えば、炭素含有量が0.8質量%以上の鋼材(例えば、JIS G4805に規定された高炭素クロム軸受鋼の一種であるSUJ2)で作製される。この場合、加熱工程は、ワークの金属組織(オーステナイト)中に0.6質量%程度の炭素を溶かし込み、残りは炭化物として残留させるようにして行うのが好ましい。その主な理由は、炭素の溶け込み量を0.6質量%程度にしておけば、硬度低下や経年劣化などの問題を引き起こす原因となる残留オーステナイトの発生量を抑制することができ、また、炭化物を残留させれば、加熱中にオーステナイトの結晶粒が成長することを抑制できるからである。なお、ワークに対する炭素の溶け込み量を制御するには、図12に示すように、ワークが所定温度(焼入温度)Tに到達するまでワークを加熱し、その後、ワークが焼入温度Tに維持されるようにワークを所定時間加熱する(ワークを所定時間均熱保持する)のが有効である。
雰囲気加熱炉を用いる場合、炉内温度と加熱処理時間(t1+t2)を調整すれば、図12に示す温度軌跡を描くようにワークを加熱することができる。しかしながら、雰囲気加熱炉では、炉内温度を焼入温度Tに昇温させるまでに多くのエネルギーおよび時間を要することから、コスト面で難がある。一方、誘導加熱装置であれば、ワークのみを直接加熱することができる分、高いエネルギー効率を達成することができるため、加熱処理時間(t1+t2)は雰囲気加熱炉を用いる場合よりも格段に短くて済む。しかしながら、誘導加熱ではワークの温度を制御するのが難しく、特にワークを均熱保持するための技術手段に検討を要する。
また、円筒ころ等のいわゆる量産品は、できるだけ効率良く製造可能であることが望まれる。そこで、本発明者らは、棒状ワークをその軸線方向に沿って所定速度で連続的に搬送しながら、棒状ワークを誘導加熱することを検討したが、この場合においても、棒状ワークを均熱保持するための技術手段に検討を要する。
さらに、棒状ワークを誘導加熱するための加熱装置、ひいてはこの加熱装置を備える熱処理設備は、できるだけ簡素で低コストであることが望まれる。
以上の実情に鑑み、本発明の目的は、比較的簡素な構成でありながら、熱処理対象の棒状ワークを効率良く、しかも所定の温度軌跡を描くように誘導加熱することを可能とする熱処理設備を実現し、もって、所望の機械的強度や硬度を具備した高品質の機械部品を低コストに量産可能とすることにある。
上記の目的を達成するために創案された本発明は、断面円形の外周面を有する棒状ワークをその軸線方向に沿って所定速度で搬送する搬送装置と、搬送中の棒状ワークを焼入温度に誘導加熱するための加熱コイルを有する加熱装置と、を備えた熱処理設備であって、加熱コイルは、軸線方向に沿って直列に連結された第1加熱部および第2加熱部を有し、第1加熱部のコイルピッチが相対的に小さく、第2加熱部のコイルピッチが相対的に大きいことを特徴とする。なお、本発明でいう「棒状ワーク」は、中実の棒状ワーク(例えば、円柱状のワーク)および中空の棒状ワーク(例えば、円筒状のワーク)の双方を含む概念である。また、本発明でいう「軸線方向」とは、棒状ワークの軸線方向である。
ワークを誘導加熱するための加熱コイルは、コイルピッチが密になるほど出力が高まり、コイルピッチが疎になるほど出力が低くなるという特性を有する。このため、加熱コイルに、棒状ワークの軸線方向に沿って直列に連結された第1加熱部および第2加熱部を設け、第1加熱部のコイルピッチを相対的に小さくし、第2加熱部のコイルピッチを相対的に大きくしておけば、棒状ワークが第1加熱部の対向領域を搬送される間に棒状ワークを積極的に昇温させることができる一方で、棒状ワークが第2加熱部の対向領域を搬送される間、棒状ワークを所定温度(焼入温度)に保持することが可能となる。従って、棒状ワークが所望の温度軌跡(図12に示すような温度軌跡)を描くようにして、棒状ワークを誘導加熱することができる。
また、第1および第2加熱部は直列に連結されているので、加熱コイルに対して単一の高周波電源を電気的に接続する、という簡素な構成を採用しても、棒状ワークを上記態様で誘導加熱することができる。
第2加熱部の軸線方向寸法が第1加熱部の軸線方向寸法よりも長寸であれば、搬送中の棒状ワークを適切に均熱保持するための条件設定が容易となる。
第1加熱部と第2加熱部は分離可能に連結しても良い。このようにすれば、例えば、熱処理対象の棒状ワークの変更に伴って、両加熱部の何れか一方又は双方のコイルピッチ等を調整する必要が生じた際にもコイル交換で対応することができる。
搬送装置としては、例えば、相互に離間して軸線方向に平行に延び、相手側と協働して棒状ワークの外周面を接触支持する第1軸部材および第2軸部材と、両軸部材をその軸線回りに同方向に回転させる回転機構とを備え、第1および第2軸部材の少なくとも一方が、その外周に沿って延びた螺旋状の凸部を有し、この凸部によって画成される螺旋状溝の溝底面に棒状ワークの外周面が接触するものを使用できる。
このような搬送装置であれば、棒状ワークをその軸線回りに回転させながら搬送することができる。これにより、棒状ワークの周方向、軸線方向および径方向の各部で温度差が生じる(棒状ワークに温度ムラが生じる)のを可及的に防止することができるので、棒状ワークに所望の機械的強度や硬度を適切に付与することができる。
上記の搬送装置は、複数の棒状ワークを軸線方向に相互に離間した状態で搬送可能に構成することができる。この場合、複数の棒状ワークに対して加熱処理を効率良く行い得ることに加え、各棒状ワークを、隣接する棒状ワークの熱影響を受けることなく精度良く加熱することができる。
第1および第2軸部材の何れか一方を、上記凸部を有するねじ軸で構成し、他方を、径一定の円柱軸で構成するのが好ましい。このようにすれば、搬送装置の複雑化や高コスト化を回避することができる。
本発明に係る熱処理設備には、加熱装置で焼入温度に加熱された棒状ワークを冷却する冷却装置をさらに設けることができる。これにより、棒状ワークを適切に焼入硬化することができる。
本発明に係る熱処理設備は、炭素含有量0.8質量%以上の鋼材(例えば、高炭素鋼や合金鋼)からなる棒状ワークに熱処理を施す際に好ましく用いることができる。また、棒状ワークとしては、ころ軸受用のころを挙げることができる。なお、ここでいう「ころ軸受」とは、円筒ころ軸受、円すいころ軸受、針状ころ軸受などを含む概念である。従って、「ころ」とは、円筒ころ、円すいころ、針状ころなどを含む概念である。
また、上記の目的を達成するために創案された本発明に係る熱処理方法は、断面円形の外周面を有する棒状ワークを、その軸線方向に沿って所定速度で搬送しながら、通電状態の加熱コイルの対向領域を通過させることにより、棒状ワークを焼入温度に誘導加熱する加熱工程を有する熱処理方法であって、上記の加熱工程では、軸線方向に沿って直列に連結された第1加熱部および第2加熱部を有し、第1加熱部のコイルピッチが相対的に小さく、第2加熱部のコイルピッチが相対的に大きい加熱コイルを使用することを特徴とする。
加熱工程では、棒状ワークをその軸線回りに回転させながら搬送するのが好ましい。また、加熱工程では、複数の棒状ワークを、軸線方向に相互に離間した状態で搬送しても良い。
以上から、本発明によれば、比較的簡素な構成でありながら、熱処理対象の棒状ワークを効率良く、しかも所望の温度軌跡を描くようにして誘導加熱することができる。これにより、所望の機械的強度を具備した高品質の機械部品を低コストに量産することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る熱処理設備の全体構造を概念的に示す平面図である。 加熱コイルの部分拡大概要図である。 搬送装置の部分拡大平面図である。 搬送装置の概略正面図である。 (a)図は、搬送装置の要部拡大平面図、(b)図は、(a)図のB−B線矢視概略断面図である。 本発明の熱処理設備を用いて棒状ワークを誘導加熱した場合における棒状ワークの温度軌跡を示す図である。 搬送装置を構成する第1軸部材および第2軸部材の支持態様の一例を示す概略図である。 加熱コイルの変形例を示す概要図である。 他の実施形態に係る加熱コイルの平面図である。 図9のC−D−E−F線矢視断面図である。 図10を同図中に示す矢印G方向から見た図である。 棒状ワークを加熱する場合における好ましい温度軌跡を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る熱処理設備1の全体構造を概念的に示す平面図である。同図に示す熱処理設備1は、鋼製の棒状ワークW、より詳細には、例えば、炭素含有量0.8質量%以上の鋼材(JIS G4805に規定の高炭素クロム軸受鋼に分類されるSUJ2やSUJ3等)からなり、断面円形の外周面を有する中実の棒状ワーク(本実施形態では、円すいころの基材)Wに対して焼入硬化処理を施すための熱処理設備であって、棒状ワークWを所定温度(焼入温度)に誘導加熱する加熱工程と、焼入温度に加熱された棒状ワークWを冷却する冷却工程とが続けて実施されるように構成されている。
図1に示すように、熱処理設備1は、水平姿勢(横向き姿勢)の棒状ワークWをその軸線方向に沿って所定速度(一定速度)で連続的に搬送する搬送装置10と、搬送中の棒状ワークWを焼入温度に誘導加熱する加熱装置2と、加熱装置2から排出された棒状ワークWを冷却する冷却装置としての冷却部20とを備える。冷却部20は、例えば、焼入油等の冷却液が貯留された冷却液漕で構成される。
加熱装置2は、枠体9(図3,4参照)に支持された加熱コイル3と、加熱コイル3に対して高周波電力を供給する単一の高周波電源4とを備え、加熱コイル3は、軸線方向(棒状ワークWの軸線方向。以下同様。)に沿って直列に連結された第1加熱部3Aおよび第2加熱部3Bを有する。両加熱部3A,3Bは、例えば溶接によって直列に連結される。高周波電源4は、制御装置5と電気的に接続されており、制御装置5から出力される信号に基づいて加熱コイル3に対して所定量の高周波電力を供給する。
図2に模式的に示すように、第1および第2加熱部3A,3Bを有する加熱コイル3は、導電性金属からなる管状体(例えば、銅管)を螺旋状に巻き回したいわゆる螺旋コイルからなり、第1加熱部3AのコイルピッチD1は、第2加熱部3BのコイルピッチD2よりも小さく設定されている。図1に示すように、第1加熱部3Aおよび第2加熱部3Bの軸線方向寸法は、何れも、棒状ワークWの軸線方向寸法よりも十分に長寸である。
詳細な図示は省略しているが、加熱装置2には、加熱コイル3を冷却する冷却回路を設けることができる。このような冷却回路を設けておけば、加熱コイル3の温度を適切かつ効率良く制御することができるので、棒状ワークWを精度良く、しかも効率良く所定温度に誘導加熱することができる。
搬送装置10は、棒状ワークWをその軸線回りに回転させながら軸線方向に所定速度(一定速度)で連続的に搬送するように構成されている。このような搬送装置10は、図3および図5(a)に示すように、相互に離間して軸線方向に平行に延び、相手側と協働して棒状ワークWの外周面を下方側から接触支持する第1軸部材11および第2軸部材12と、両軸部材11,12をその軸線回りに回転させる回転機構6とを備える。図5(b)に示すように、両軸部材11,12は、両者の軸線(回転中心)が同一平面上に位置するように配設されている。図1に示すように、両軸部材11,12は、加熱コイル3よりも長寸であり、その軸線方向一方側および他方側の端部は加熱コイル3の外側に突出している。
図4に示すように、回転機構6は、サーボモータ等の電動モータ7と、電動モータ7の回転動力を両軸部材11,12に伝達する動力伝達機構8とを備える。電動モータ7は、図示外の電源と電気的に接続されており、制御装置から出力される信号に基づいて所定の回転速度で回転駆動される。本実施形態では、図1に示すように、高周波電源4に制御信号を出力する制御装置5から回転機構6の電動モータ7に対しても制御信号を出力するようにしているが、電動モータ7に対して制御信号を出力する制御装置は、制御装置5とは別に設けることもできる。
図3および図5(a)(b)に示すように、第1軸部材11は、外周面11aが径一定の円筒面に形成された中実の円柱軸からなり、第2軸部材12は、その外周に沿って延びた螺旋状の凸部13を有する中実のねじ軸からなる。両軸部材11,12は、非磁性材料で形成される。非磁性材料としては、高硬度で耐熱性に優れたセラミックス(例えば、アルミナ、ジルコニア、炭化ケイ素等)を好ましく使用することができる。
棒状ワークWの外周面は、螺旋状の凸部13によって第2軸部材12の外周に画成される螺旋状溝14の溝底面15と、これに対峙する第1軸部材11の外周面11aとの協働で形成されるワーク支持部16で接触支持される。すなわち、凸部13のピッチおよび幅寸法は、螺旋状溝14の溝幅(溝底面15の軸線方向寸法)をX、棒状ワークWの軸線方向寸法をYとしたとき、Y<Xの関係式が成立するように設定されている。以上から、搬送装置10は、それぞれが棒状ワークWの外周面を下方側から接触支持可能なワーク支持部16を、軸線方向に離間した複数箇所に有する。なお、例えば、X<2Yの関係式が成立するようにしておけば、各ワーク支持部16では単一の棒状ワークWのみが接触支持されるので、複数の棒状ワークWを確実に軸線方向に相互に離間した状態で搬送することができる。
動力伝達機構8は、図3および図4に示すように、小ギヤ8aを有し、連結ピン17を介して第1軸部材11の軸線方向一方側の端部に連結されたギヤ軸18Aと、小ギヤ8bを有し、連結ピン17を介して第2軸部材12の軸線方向一方側の端部に連結されたギヤ軸18Bと、枠体9に回転自在に支持され、両小ギヤ8a,8bに噛合した大ギヤ8cと、電動モータ7の出力軸に連結された駆動プーリ8dと、大ギヤ8cに連結された従動プーリ8eと、両プーリ8d,8eの外周面に架け渡された無端状のベルト部材(チェーンでも良い)8fとを備える。小ギヤ8a,8bの歯面のピッチは同一であり、また、大ギヤ8cのうち、小ギヤ8aに噛合する歯面のピッチと小ギヤ8bに噛合する歯面のピッチは同一である。以上の構成を有する動力伝達機構8により、電動モータ7が駆動されると、第1軸部材11および第2軸部材12は同方向に同一速度で回転する。
以上の構成を有する熱処理設備Aを用いた場合、棒状ワークに対する焼入硬化処理(加熱工程および冷却工程)は、例えば以下の態様で実施される。
焼入硬化処理の実施に先立って、棒状ワークWの加熱条件が設定される。加熱条件設定は、実地試験や解析ソフトを用いたシミュレーションに基づき、主に、加熱コイル3の出力(高周波電源4から加熱コイル3に対する電力供給量)、および棒状ワークWの搬送速度(搬送装置10の駆動速度)をそれぞれ設定することにより行われる。
詳細に説明すると、まずは、棒状ワークWが第2加熱部3Bの対向領域を搬送される際、棒状ワークWを所定時間焼入温度に保つ(棒状ワークWを焼入温度で均熱保持する)ことができるように、高周波電源4から加熱コイル3に対する電力供給量が設定され、次いで、棒状ワークWを焼入温度で均熱保持すべき時間(棒状ワークWの金属組織中に所定量の炭素を溶け込ませることができる時間)を確保できるように、棒状ワークWの搬送速度が設定される。最後に、設定した搬送速度で搬送される棒状ワークWが第1加熱部3Aの対向領域を搬送される間に、棒状ワークWが焼入温度以下の所定温度にまで加熱されるように、第1加熱部3AのコイルピッチD1(図2参照)が調整される。
ここで、棒状ワークWが第1加熱部3Aの対向領域を搬送される間に、棒状ワークWを焼入温度以下の所定温度にまで加熱するには、第1加熱部3Aの出力を第2加熱部3Bの出力よりも高くする必要がある。一方、本実施形態では、単一の高周波電源4から加熱コイル3に対して高周波電力が供給されるため、両加熱部3A,3Bに対する電力供給量(両加熱部3A,3Bを流れる高周波電流量)に差を設けることはできない。そのため、図2に示すように、第1加熱部3AのコイルピッチD1は、常に、第2加熱部3BのコイルピッチD2よりも小さく設定される。これにより、第1加熱部3Aの出力を、第2加熱部3Bの出力よりも大きくし、第1加熱部3Aの対向領域を搬送される棒状ワークWを積極的に昇温させることができる。
上記の加熱条件設定作業は、熱処理対象の棒状ワークWが変更される毎に実施されるが、一旦設定した加熱条件は、制御装置5(図1参照)に記憶させておくことができる。すなわち、制御装置5には、棒状ワークWの種類に応じた加熱条件を記憶させておくことができ、この場合には、熱処理対象の棒状ワークWが変更されるいわゆる型番変更時にも、加熱条件を迅速に設定することができる。
加熱条件を設定した後、加熱コイル3に通電すると共に、搬送装置10を駆動させてから、搬送装置10に対して棒状ワークWを供給する。具体的には、図3中に示すワーク投入位置から搬送装置10に対して棒状ワークWを投入し、棒状ワークWの外周面を下方側から接触支持する。ワーク支持部16は、前述のとおり、第2軸部材12に画成される螺旋状溝14の溝底面15で形成されることから、搬送装置10が駆動されて両軸部材11,12がその軸線回りに回転している間、棒状ワークWには、これを軸線方向一方側から他方側に加圧する加圧力が連続的に付加される。これにより、棒状ワークWは、その軸線方向に沿って所定速度で連続的に搬送される。そして、棒状ワークWは、第1加熱部3Aの対向領域を搬送される(通過する)のに伴って焼入温度以下の所定温度まで誘導加熱され、次いで、第2加熱部3Bの対向領域を搬送される際、焼入温度で所定時間保持される。
以上のようにして誘導加熱され、加熱コイル3の外側に排出された棒状ワークWは、自由落下により冷却部20(図1参照)に貯留された冷却液中に投下され、所定の温度域に冷却される。これにより、棒状ワークWは焼入硬化される。
上記の構成を有する加熱装置2(加熱コイル3)を用いて棒状ワークWを誘導加熱すれば、軸線方向に沿って所定速度で連続搬送される棒状ワークWを、第1加熱部3Aによって焼入温度以下の所定温度に誘導加熱してから、第2加熱部3Bによって焼入温度で均熱保持することが、すなわち、棒状ワークWを図12に示した温度軌跡を描くように誘導加熱することができる。これにより、棒状ワークWを効率良く焼入温度に誘導加熱することができる。実際のところ、例えば、棒状ワークWを、焼入温度としての約900℃に誘導加熱するに際して上記構成の加熱装置2を適用したところ、図6に示すように、図12に示す温度軌跡に近似した軌跡を描くようにして棒状ワークWを加熱することができることが確認できた。
また、第1加熱部3Aおよび第2加熱部3Bは直列に連結され、実質的に単一の加熱コイル3を構成しているので、加熱コイル3に対して単一の高周波電源4を電気的に接続する、という簡素な構成を採用しても棒状ワークWを上記態様で誘導加熱することができる。
棒状ワークWを搬送する際、ワーク支持部16を形成した第1および第2軸部材11,12が同方向に回転することから、ワーク支持部16で支持された棒状ワークWには、図5(a)(b)中に黒塗り矢印で示すように、これをその軸線回りに回転(詳細には、両軸部材11,12とは反対方向に回転)させる回転力が連続的に付与される。そのため、搬送装置10の駆動中、ワーク支持部16で接触支持された棒状ワークWには、これを軸線方向に沿って連続的に搬送するための加圧力と、これをその軸線回りに連続的に回転させるための回転力とが同時に付与される。すなわち、搬送装置10によって搬送される棒状ワークWは、その軸線回りに連続的に回転しながら誘導加熱されることになる。これにより、加熱完了後の棒状ワークWに温度ムラを生じさせることなく、棒状ワークWの各部を均一に誘導加熱することができる。従って、この棒状ワークWを冷却した後には、周方向、軸線方向および深さ方向の各部で機械的強度等に差がない高品質の棒状ワークWを得ることができる。
特に、本実施形態では、ワーク支持部16を形成する第1および第2軸部材11,12の回転速度が同一となるように動力伝達機構8が構成されていることから、ワーク支持部16で接触支持された棒状ワークWを滑らかに連続回転させることができる。また、両軸部材11,12が非磁性材料で形成されることから、棒状ワークWと両軸部材11,12の接触部分で伝熱冷却が生じるのを可及的に防止することができる。従って、加熱完了後の棒状ワークWに温度ムラが生じるのを一層効果的に防止することができる。
本実施形態に係る加熱装置2(熱処理設備1)では、図3中に示すワーク投入位置から、搬送装置10に対して所定の間隔を空けて棒状ワークWを一個ずつ投入することにより、複数の棒状ワークWを軸線方向に相互に離間した状態で搬送しながら、該複数の棒状ワークWを同時に誘導加熱することができる。この場合、各棒状ワークWを、隣接する棒状ワークWの熱影響を受けることなく精度良く加熱することができる。
以上、本発明の実施の形態の一例について具体的に説明を行ったが、本発明の実施の形態はこれに限定されるものではない。
例えば、加熱コイル3を構成する第1加熱部3Aの出力(コイルピッチD1)は、図6に示したように、棒状ワークWを焼入温度(図示例では900℃)よりも低い所定温度(図示例では約800℃)にまで加熱するように設定することができる他、棒状ワークWを焼入れ温度程度にまで加熱するように設定することも可能である。
また、特に、搬送装置10を構成する第1および第2軸部材11,12に撓みが生じるおそれがある場合には、図7に示すように、両軸部材11,12の外周面のうち、ワーク支持部16を形成する領域以外の領域を接触支持する支持部材(サポートローラ)19を設けても良い。このようなサポートローラ19を設けておけば、両軸部材11,12に撓みが生じるのを可及的に防止することができるので、棒状ワークWを精度良く支持・搬送可能とし、棒状ワークWを精度良く誘導加熱することができる。
また、以上で説明した実施形態では、第2軸部材12のみに螺旋状の凸部13を設け、この凸部13によって第2軸部材12に画成される螺旋状溝14の溝底面15と、これに対峙する第1軸部材11の円筒状外周面11aとの協働で棒状ワークWの外周面を接触支持するワーク支持部16を形成したが、第1軸部材11および第2軸部材12の双方に螺旋状の凸部13を設け、両軸部材11,12のそれぞれに形成される螺旋状溝14の溝底面15の協働でワーク支持部16を形成するようにしても構わない。
また、以上で説明した実施形態では、棒状ワークWをその軸線回りに滑らかに連続回転させるために両軸部材11,12の軸線回りの回転速度を同一としたが、棒状ワークWをその軸線回りに回転させることができるのであれば、両軸部材11,12の回転速度は互いに異ならせても構わない。両軸部材11,12の回転速度を互いに異ならせるには、例えば、第1軸部材11に設けられる小ギヤ8aおよびこれに噛合う大ギヤ8cの歯面のピッチと、第2軸部材12に設けられる小ギヤ8bおよびこれに噛合う大ギヤ8cの歯面のピッチとを互いに異ならせれば良い。
また、以上で説明した回転機構6はあくまでも一例であり、その他の回転機構6を採用しても構わない。例えば、電動モータを2つ設け、一方の電動モータの出力軸に第1軸部材11を連結すると共に、他方の電動モータの出力軸に第2軸部材12を連結することも可能である。
また、以上で説明した搬送装置10はあくまでも一例であり、搬送中の棒状ワークWをその軸線回りに回転させる必要がないような場合には、その他の構成を有する搬送装置10(例えば、搬送コンベヤ)を採用しても構わない。
また、加熱コイル3を構成する第1加熱部3Aと第2加熱部3Bは分離可能に連結することも可能である。図8はその一例であり、両加熱部3A,3Bの間に配置した導電性金属からなる管状の連結部材3Cに対し、第1加熱部3Aの端部と第2加熱部3Bの端部とを嵌合することで加熱コイル3を構成している。この場合、例えば、熱処理対象の棒状ワークWの変更(型番変更)に伴って、両加熱部3A,3Bの何れか一方又は双方のコイルピッチ等を変更する必要が生じた際にも、コイルピッチが異なるものに交換すれば良く、煩雑なコイルピッチの調整作業を省略することができる。従って、型番変更時の段取り作業を迅速化することができる。
また、加熱装置2に設けるべき加熱コイルは、以上で説明した螺旋コイル以外のものを使用することも可能であり、その具体例を図9〜11を参照しながら説明する。なお、図9は、他の実施形態に係る加熱コイル32の平面図、図10は、図9のC−D−E−F線矢視断面図、図11は、図10を同図中の矢印G方向から見た図であり、この加熱コイル32を図1に示す熱処理設備1に組み込んで使用する際には、図10および図11に示すものを時計回りに90°回転させて使用する。
図9〜11に示す加熱コイル32は、搬送中の棒状ワークWの径方向外側に配置されるコイル部31aを有する複数のコイル部材31と、コイル部材31のそれぞれを、コイル部31a同士の同軸を維持しつつ、軸方向移動可能に支持した枠体21と、隣り合う2つのコイル部材31を電気的に接続する接続部品23とを備える。
図9に示すように、各コイル部材31は、棒状ワークWを囲繞可能に周方向で有端のリング状に形成されたコイル部31aを有する。また、各コイル部材31は、コイル部31aの周方向一端部および他端部から延び、接続部品23や、冷却回路を構成する連通部材29が取り付けられる第1延長部31bおよび第2延長部31cを有する。各コイル部材31は、例えば銅管を湾曲等させることで有端状に形成され、少なくともコイル部31aは、その延在方向(周方向)の各部が同一平面上に位置している。そして、図10,11に示すように、各コイル部材31は、そのコイル部31aの中心軸を他のコイル部材31のコイル部31aの中心軸と一致させた状態で枠体21に支持されている。
図9〜図11に示すように、枠体21は、コイル部材31の径方向外側で周方向に離間した複数箇所(図示例では三箇所)に配置された支持枠21bと、支持枠21bの端部が固定された基枠21aとを有し、各コイル部材31は、支持枠21bに固定された支持部品22を介して枠体21に支持されている。各支持枠21bには、コイル部材31の軸線方向の移動を案内するためのガイド部21cが設けられている。ガイド部21cは、軸方向に延びた長穴状の貫通穴で構成される。なお、枠体21は非磁性材料で形成されている。
各支持部品22は、径方向内側の端部がコイル部材31の外周に固定されたナット31dに締結されると共に、径方向外側の端部付近が支持枠21bのガイド部21cに挿通されたボルト部材22aと、支持枠21bの径方向内側および外側にそれぞれ配置され、相対的に接近および離反移動可能にボルト部材22aに螺着された第1および第2のナット22b,22cとを備える。このような構成から、各コイル部材31は、その周方向三箇所に設けられた支持部品22のそれぞれにおいて、ナット22b,22cを相対的に接近移動させて支持枠21bを挟持すると、軸線方向の所定位置で固定的に支持される。また、これとは逆に、各支持部品22においてナット22b,22cを相対的に離反移動させ、支持枠21bの挟持力を解放すると、コイル部材31の軸線方向移動、すなわちコイル部材31の軸線方向における固定位置や姿勢を調整することが可能となる。
この加熱コイル32は、隣り合う2つのコイル部材31,31を電気的に接続した接続部品23を有することから、軸線方向一方側および他方側の端部にそれぞれ配置されたコイル部材31が高周波電源4(図1を参照)と電気的に接続される。ここで、以下、隣り合う2つのコイル部材31を説明する際には、便宜上、相対的に棒状ワークWの搬送方向前方側(図11において上側)に配置されるコイル部材31を「コイル部材31A」ともいい、また、相対的に棒状ワークWの搬送方向後方側(図11において下側)に配置されるコイル部材31を「コイル部材31B」ともいう。但し、図9〜図11においては符号31A,31Bを示していない。
図11に詳細に示すように、各接続部品23は、直線状をなしたリンク部材24と、リンク部材24の一端をコイル部材31Bの第2延長部31cに対して回転可能に連結した第1連結部材25と、リンク部材24の他端をコイル部材31Aの第1延長部31bに対してスライドおよび回転可能に連結した第2連結部材26とを備える。接続部品23のうち、少なくともリンク部材24は導電性を有する金属材料(金属剛体)で形成されており、リンク部材24はコイル部材31(31A,31B)に直接接触している。従って、隣り合う2つのコイル部材31A,31Bは、接続部品23を介して電気的のみならず機械的にも接続されている。リンク部材24の他端側には長穴状の貫通穴24aが設けられており、この貫通穴24aを介して第2連結部材26がコイル部材31Aに締結されることにより、リンク部材24はコイル部材31Aに対してスライドおよび回転可能となっている。従って、隣り合う2つのコイル部材31A,31Bの離間距離(コイルピッチ)は、貫通穴24aの長手方向寸法の範囲内であれば無段階で調整することができるので、コイルピッチの調整作業を適切にかつ効率良く実施することができる。
この加熱コイル32には、各コイル部材31を冷却するための冷却回路を設けることができる。冷却回路は、棒状ワークWの搬送方向後方側の端部に配置されたコイル部材31の自由端に給水管28aを接続すると共に、棒状ワークWの搬送方向前方側の端部に配置されたコイル部材31の自由端に排水管28bを接続し、かつ、隣り合う2つのコイル部材31A,31Bの内部空間を連通部材29を介して連通させることによって構成される。連通部材29は、可撓性材料、ここではゴム材料で形成された管状体からなり、その一端および他端は、コイル部材31A,31Bの自由端にそれぞれ接続される。連通部材29が可撓性材料で形成されていることにより、連通部材29とコイル部材31A,31Bの接続状態を解消せずにコイルピッチを調整することができる。なお、図面の煩雑化を回避するため、連通部材29は図9にのみ示している。
ここで、冷却水の流れを図9に基づいて簡単に説明する。図示外の冷却水タンクから供給された冷却水は、図9中に白抜き矢印で示すように、給水管28aを介して棒状ワークWの搬送方向後方側の端部に配置されたコイル部材31の内部空間に流入し、その後、連通部材29の内部空間およびコイル部材31の内部空間を交互に流通する。そして、棒状ワークWの搬送方向前方側の端部に配置されたコイル部材31の内部空間を流通した冷却水は、配水管28bを介して外部に排出される。
本実施形態の加熱コイル32は、主に以上の構成を有し、実使用する際には、隣り合う2つのコイル部材31A,31Bの離間距離(コイルピッチ)が適宜調整される。具体的には、図10および図11に示すように、棒状ワークWの搬送方向後方側に配置される複数のコイル部材31間の離間距離を相対的に密に設定する一方、棒状ワークWの搬送方向前方側に配置される複数のコイル部材31間の離間距離を相対的に疎に設定する。これにより、図10および図11に示すように、加熱コイル32には、棒状ワークWを積極的に加熱可能な第1加熱部3A、および棒状ワークWを均熱保持可能な第2加熱部3Bが形成される。
前述したとおり、このような加熱コイル32を用いれば、図2等に示す螺旋コイルからなる加熱コイル3を用いる場合に比べ、コイルピッチを容易に調整することができる。そのため、棒状ワークWの型番変更等にも容易に対応することができる。
以上の説明では、棒状ワークWとして円すいころ(の基材)を例示したが、本発明は、円筒ころ軸受の円筒ころや針状ころ軸受の針状ころをはじめとするその他の棒状ワークWに熱処理を施す場合にも好ましく適用することができる。また、本発明は、上述した各種ころ等の中実の棒状ワークWのみならず、中空の棒状ワークWを誘導加熱する場合にも好ましく適用することができる。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得る。すなわち、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
1 熱処理設備
2 加熱装置
3 加熱コイル
3A 第1加熱部
3B 第2加熱部
4 高周波電源
6 回転機構
8 動力伝達機構
10 搬送装置
11 第1軸部材
12 第2軸部材
13 螺旋状の凸部
14 螺旋状溝
15 溝底面
20 冷却部(冷却装置)
D1 第1加熱部のコイルピッチ
D2 第2加熱部のコイルピッチ
W 棒状ワーク

Claims (11)

  1. 断面円形の外周面を有する棒状ワークをその軸線方向に沿って所定速度で搬送する搬送装置と、搬送中の前記棒状ワークを焼入温度に誘導加熱するための加熱コイルを有する加熱装置と、を備えた熱処理設備であって、
    前記加熱コイルは、軸線方向に沿って直列に連結された第1加熱部および第2加熱部を有し、前記第1加熱部のコイルピッチが相対的に小さく、前記第2加熱部のコイルピッチが相対的に大きいことを特徴とする熱処理設備。
  2. 前記第2加熱部が前記第1加熱部よりも軸線方向寸法が長寸である請求項1に記載の熱処理設備。
  3. 前記第1加熱部と前記第2加熱部とが分離可能に連結されている請求項1又は2に記載の熱処理設備。
  4. 前記搬送装置は、相互に離間して軸線方向に平行に延び、相手側と協働して前記棒状ワークの外周面を接触支持する第1軸部材および第2軸部材と、両軸部材をその軸線回りに同方向に回転させる回転機構とを備え、
    前記第1軸部材および前記第2軸部材の少なくとも一方が、その外周に沿って延びた螺旋状の凸部を有し、該凸部によって画成される螺旋状溝の溝底面に前記棒状ワークの外周面が接触する請求項1〜3の何れか一項に記載の熱処理設備。
  5. 前記第1軸部材および前記第2軸部材の一方が前記凸部を有するねじ軸からなり、他方が径一定の円柱軸からなる請求項4に記載の熱処理設備。
  6. 前記加熱装置で前記焼入温度に加熱された前記棒状ワークを冷却する冷却装置をさらに有する請求項1〜5の何れか一項に記載の熱処理設備。
  7. 前記棒状ワークが、炭素含有量0.8質量%以上の鋼材からなる請求項1〜6の何れか一項に記載の熱処理設備。
  8. 前記棒状ワークが、ころ軸受用のころである請求項1〜7の何れか一項に記載の熱処理設備。
  9. 断面円形の外周面を有する棒状ワークを、その軸線方向に沿って所定速度で搬送しながら通電状態の加熱コイルの対向領域を通過させることにより、前記棒状ワークを焼入温度に誘導加熱する加熱工程を有する熱処理方法であって、
    前記加熱工程では、軸線方向に沿って直列に連結された第1加熱部および第2加熱部を有し、前記第1加熱部のコイルピッチが相対的に小さく、前記第2加熱部のコイルピッチが相対的に大きい前記加熱コイルを使用することを特徴とする熱処理方法。
  10. 前記加熱工程では、前記棒状ワークをその軸線回りに回転させながら搬送する請求項9に記載の熱処理方法。
  11. 前記加熱工程では、複数の前記棒状ワークを、軸線方向に相互に離間した状態で搬送する請求項9又は10に記載の熱処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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