JP2007169670A - リング状品の焼入用誘導加熱装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 転がり軸受の内外輪のように直径が互いに異なる複数のリング状品を少ない設備で効率良く、かつ焼入品質の均一化が図れ、さらに同一条件化で誘導加熱することができ、加熱コイルを効率や作業性の上から最良の形状としたリング状品の焼入誘導加熱装置を提供する。
【解決手段】 直径が互いに異なる複数のリング状品W1,W2を同心に載せてリング中心O回りに回転させる回転台51と、この回転台51上の各リング状品W1,W2の内周側と外周側とに跨るU字状部分52a,52bを有する誘導加熱用の加熱コイル52と、加熱コイル52に電流を流す交流電源53とを備える。加熱コイル52は、内周側のリング状品W2に跨るU字状部分52bのリング状品外周側の先端と、外周側のリング状品W1に跨るU字状部分52aのリング状品内周側の先端とが互いに連続したものであるか、または各リング状品W1,W2に対して個別に設けられたものである。
【選択図】図1
【解決手段】 直径が互いに異なる複数のリング状品W1,W2を同心に載せてリング中心O回りに回転させる回転台51と、この回転台51上の各リング状品W1,W2の内周側と外周側とに跨るU字状部分52a,52bを有する誘導加熱用の加熱コイル52と、加熱コイル52に電流を流す交流電源53とを備える。加熱コイル52は、内周側のリング状品W2に跨るU字状部分52bのリング状品外周側の先端と、外周側のリング状品W1に跨るU字状部分52aのリング状品内周側の先端とが互いに連続したものであるか、または各リング状品W1,W2に対して個別に設けられたものである。
【選択図】図1
Description
この発明は、転がり軸受の軌道輪等のようなリング状品を焼入のために誘導加熱により加熱するリング状品の焼入用誘導加熱装置に関する。
転がり軸受の内外輪等の軌道輪は、機械特性の向上のために、内部まで硬化させる焼入が施される。このような内部まで硬化させる焼入では、バッチ式の雰囲気炉で全体焼入をすることが一般的である。連続加熱炉の採用も可能ではあるが、軌道輪の深部まで、室温から焼入温度まで加熱するには、搬送経路が長くなって設備が大型化し、設置面積が大きくなる。そのためバッチ式炉が採用される。また、上記連続加熱炉およびバッチ式炉のいずれにおいても、周辺への熱の影響があり、軌道輪を旋削や研削するラインから離して設置することが必要となる。
なお、車輪用軸受等のように、軌道面のみに局部的に焼入を施す場合は、高周波焼入が採用されている。また、全体焼入する高周波焼入においても、加熱コイル内でコンベヤにより被加熱材を搬送し、連続的に焼入するものが提案されている(例えば特許文献1)。
特開平6−325864号公報
なお、車輪用軸受等のように、軌道面のみに局部的に焼入を施す場合は、高周波焼入が採用されている。また、全体焼入する高周波焼入においても、加熱コイル内でコンベヤにより被加熱材を搬送し、連続的に焼入するものが提案されている(例えば特許文献1)。
高周波焼入は、ワークを1個ずつ連続して加熱することが可能であるため、例えば転がり軸受の軌道輪の生産ラインに高周波焼入を採用した場合、軌道輪の生産から軸受の組立までを連続生産することが可能である。また、高周波焼入には、エネルギ効率の面で優れ、周辺への熱的影響も少ないという有利な点が多い。しかし、ワークを1個ずつ加熱するのでは加熱の効率が悪く、加熱のための設備も多く必要とする。
また、高周波焼入では、ワーク形状によっては、全体を均一に加熱することが難しい場合がある。そのため、ワーク全体における焼入品質の均一化が難しいという問題がある。したがって、転がり軸受の軌道輪の焼入に高周波焼入を採用するには、上記問題を克服する必要がある。また、転がり軸受の軌道輪を高周波焼入する場合、焼入品質保持のため、内輪と外輪とを同時に同一条件で焼入処理することが望ましい。さらに、生産ライン全体の生産効率を高めるために、焼入処理を効率良く行うことが求められる。
この発明の目的は、転がり軸受の内輪と外輪のように直径が互いに異なる複数のリング状品に対し、少ない設備で効率良く誘導加熱することができて、設備コストの低減が図れるリング状品の焼入誘導加熱装置を提供することである。
この発明の他の目的は、リング状品の各部における焼入品質の均一化が図れ、各リング状品を同一条件化で効率良く誘導加熱することができ、誘導加熱用の加熱コイルを加熱効率や作業性の上から最良の形状としたリング状品の焼入誘導加熱装置を提供することである。
この発明の他の目的は、リング状品の各部における焼入品質の均一化が図れ、各リング状品を同一条件化で効率良く誘導加熱することができ、誘導加熱用の加熱コイルを加熱効率や作業性の上から最良の形状としたリング状品の焼入誘導加熱装置を提供することである。
この発明のリング状品の焼入誘導加熱装置は、直径が互いに異なる複数のリング状品を同心に載せてリング中心回りに回転させる回転台と、この回転台上の各リング状品の内周側と外周側とに跨るU字状部分を有する誘導加熱用の加熱コイルと、前記加熱コイルに電流を流す交流電源とを備え、前記加熱コイルは、内周側のリング状品に跨るU字状部分のリング状品外周側の先端と、外周側のリング状品に跨るU字状部分のリング状品内周側の先端とが互いに連続したものであるか、または各リング状品に対して個別に設けられたものである。
この構成の焼入誘導加熱装置によると、直径が互いに異なる複数のリング状品を、回転台に載せて回転させながら、加熱コイルにより同時に誘導加熱することができる。そのため、少ない設備で効率良く加熱することができて、設備コストの低減が図れる。また、その際、各リング状品を回転台上に同心に配置しているため、各リング状品につき全体を均一に加熱することができる。
加熱コイルが、内周側のリング状品に跨るU字状部分のリング状品外周側の先端と、外周側のリング状品に跨るU字状部分のリング状品内周側の先端とが互いに連続したものであるとした場合は、加熱コイルと交流電源とを結ぶ配線を1箇所にまとめることができるため、配線が簡略化できる。
また、加熱コイルが、各リング状品に対して個別に設けられたものであるとした場合は、それぞれのリング状品のサイズに合わせて加熱リングの径方向の位置を個別に変更することが容易であり、サイズが異なるリング状品に対する対応力が高い。
加熱コイルが、内周側のリング状品に跨るU字状部分のリング状品外周側の先端と、外周側のリング状品に跨るU字状部分のリング状品内周側の先端とが互いに連続したものであるとした場合は、加熱コイルと交流電源とを結ぶ配線を1箇所にまとめることができるため、配線が簡略化できる。
また、加熱コイルが、各リング状品に対して個別に設けられたものであるとした場合は、それぞれのリング状品のサイズに合わせて加熱リングの径方向の位置を個別に変更することが容易であり、サイズが異なるリング状品に対する対応力が高い。
この発明において、リング状品を焼入れ温度に近い所定の予熱温度まで誘導加熱により加熱するものとすることができる。
この構成によると、誘導加熱によりリング状品を焼入れ温度に近い所定の予熱温度まで短時間で効率良く加熱し、その後、他の加熱方法例えば連続加熱炉によりリング状品を焼入温度まで全体の均一熱化を図りながら加熱することができる。これにより、誘導加熱だけで焼入温度まで加熱する場合に比べ、焼入品質を向上させられる。
この構成によると、誘導加熱によりリング状品を焼入れ温度に近い所定の予熱温度まで短時間で効率良く加熱し、その後、他の加熱方法例えば連続加熱炉によりリング状品を焼入温度まで全体の均一熱化を図りながら加熱することができる。これにより、誘導加熱だけで焼入温度まで加熱する場合に比べ、焼入品質を向上させられる。
前記直径が互いに異なる複数のリング状品は、互いに同一サイズの転がり軸受の内輪と外輪とであるとしてもよく、また互いに異なるサイズの転がり軸受における外輪同士または内輪同士とであるとしてもよい。
いずれの場合も、複数のリング状品を同時に誘導加熱することができるため、加熱の効率が良い。特に、前記直径が互いに異なる複数のリング状品が、互いに同一サイズの転がり軸受の内輪と外輪とであるとした場合は、同時に誘導加熱した内輪と外輪を一つの転がり軸受に組み立てることができるため、転がり軸受生産ラインの生産効率の向上を図ることができる。
いずれの場合も、複数のリング状品を同時に誘導加熱することができるため、加熱の効率が良い。特に、前記直径が互いに異なる複数のリング状品が、互いに同一サイズの転がり軸受の内輪と外輪とであるとした場合は、同時に誘導加熱した内輪と外輪を一つの転がり軸受に組み立てることができるため、転がり軸受生産ラインの生産効率の向上を図ることができる。
さらに、前記直径が互いに異なる複数のリング状品が3個以上であるとしてもよい。この場合、3個以上のリング状品を同時に誘導加熱することができるため、加熱の効率がより一層良い。
この発明のリング状品の焼入誘導加熱装置は、直径が互いに異なる複数のリング状品を同心に載せてリング中心回りに回転させる回転台と、この回転台上の各リング状品の内周側と外周側とに跨るU字状部分を有する誘導加熱用の加熱コイルと、前記加熱コイルに電流を流す交流電源とを備え、前記加熱コイルは、内周側のリング状品に跨るU字状部分のリング状品外周側の先端と、外周側のリング状品に跨るU字状部分のリング状品内周側の先端とが互いに連続したものであるか、または各リング状品に対して個別に設けられたものであるとしたため、転がり軸受の内輪と外輪のように直径が互いに異なる複数のリング状品を、少ない設備で効率良く加熱することができて、設備コストの低減が図れる。また、リング状品の各部における焼入品質の均一化が図れ、各リング状品を同一条件化で効率良く誘導加熱することができ、誘導加熱用の加熱コイルが加熱効率や作業性の上から最良の形状となった。
この発明の一実施形態を図1ないし図3と共に説明する。
図1は焼入用誘導加熱装置の構成を示す。この誘導加熱装置50Aは、直径が互いに異なる複数のリング状品W1,W2を同心に載せてリング中心Oの回りに回転させる回転台51と、加熱コイル52と、加熱コイル52に電流を流す交流電源53とを備える。図の例では、直径が互いに異なるリング状品の数が2個とされ、各リング状品W1,W2は同一サイズの転がり軸受の外輪および内輪とされている。交流電源53は例えば高周波電源とされる。
図1は焼入用誘導加熱装置の構成を示す。この誘導加熱装置50Aは、直径が互いに異なる複数のリング状品W1,W2を同心に載せてリング中心Oの回りに回転させる回転台51と、加熱コイル52と、加熱コイル52に電流を流す交流電源53とを備える。図の例では、直径が互いに異なるリング状品の数が2個とされ、各リング状品W1,W2は同一サイズの転がり軸受の外輪および内輪とされている。交流電源53は例えば高周波電源とされる。
加熱コイル52は、各リング状品W1,W2のそれぞれの内周側と外周側とに跨がる下向きU字状部分52a,52bを有し、外周側リング状品W1に跨るU字状部分52aの内周側の先端と、内周側リング状品W2に跨るU字状部分52bの外周側の先端とを互いに連結した形状とされている。そして、U字状部分52aの外周側の先端部およびU字状部分52bの内周側の先端部が、交流電源53に接続されている。図3は、加熱コイル52の斜視図を示す。
図1において、加熱コイル52は、加熱コイル支持体54に対して、回転台51の半径方向に位置変更可能に設置される。加熱コイル支持体54は、例えば回転台51の半径方向に延びるガイド54aを有し、このガイド54aに沿って加熱コイル52が無段階で位置変更可能とされる。例えば図2(B),(C)に示すように、その任意の変更位置で、ボルト(図示せず)等により、加熱コイル52がガイド54aに位置固定される。
図1において、加熱コイル52は、加熱コイル支持体54に対して、回転台51の半径方向に位置変更可能に設置される。加熱コイル支持体54は、例えば回転台51の半径方向に延びるガイド54aを有し、このガイド54aに沿って加熱コイル52が無段階で位置変更可能とされる。例えば図2(B),(C)に示すように、その任意の変更位置で、ボルト(図示せず)等により、加熱コイル52がガイド54aに位置固定される。
回転台51には、リング状品W1,W2との接触面積を小さくするための接触台51a,51bが設けられる。接触台51a,51bは、リング状品W1,W2の径に応じたものに取り替え自在とされる。
回転台51は、回転台回転装置55により回転駆動され、かつ回転台昇降装置56により、回転台51上のリング状品W1,W2が加熱コイル52のU字状部分52a,52bの内側に入る高さ位置と出る高さ位置との間に昇降させられる。
図示の例では、回転台51は、昇降枠57に軸受58を介して回転自在に設置されていて、昇降枠57が基台59に昇降ガイド60を介して昇降自在に設置されている。昇降枠57には、油圧シリンダ等の昇降駆動源61が連結されており、回転台51は昇降駆動源61により昇降枠57と共に昇降させられる。
回転台回転装置55は、モータ62と、その回転を回転台51の軸部51cに伝えるプーリまたはギヤ列等の回転伝達機構63とにより構成される。
回転台51は、回転台回転装置55により回転駆動され、かつ回転台昇降装置56により、回転台51上のリング状品W1,W2が加熱コイル52のU字状部分52a,52bの内側に入る高さ位置と出る高さ位置との間に昇降させられる。
図示の例では、回転台51は、昇降枠57に軸受58を介して回転自在に設置されていて、昇降枠57が基台59に昇降ガイド60を介して昇降自在に設置されている。昇降枠57には、油圧シリンダ等の昇降駆動源61が連結されており、回転台51は昇降駆動源61により昇降枠57と共に昇降させられる。
回転台回転装置55は、モータ62と、その回転を回転台51の軸部51cに伝えるプーリまたはギヤ列等の回転伝達機構63とにより構成される。
この焼入誘導加熱装置50Aは、リング状品W1,W2を同心に載せた回転台51を、回転台回転装置55によりリング中心Oの回りに回転させながら、交流電源53で加熱コイル52に電流を流して、リング状品W1,W2を同時に誘導加熱する。各リング状品W1,W2が同心に配置されているため、各リング状品W1,W2に誘導加熱が均等に行われ、リング状品全体を均一に加熱することができる。
加熱コイル52は、U字状部分52a,52bを有するのものとし、回転台51の半径方向に位置変更可能としたため、各種の径寸法のリング状品W1,W2に対し、加熱コイル52の固定位置の変更によって対応することができる。この場合、回転台51の接触台51a,51bは、リング状品W1,W2の径寸法に応じたものに交換する。
また、複数のリング状品W1,W2を1個の加熱コイル52で誘導加熱するようにしたため、加熱コイル52と交流電源53とを結ぶ配線を1箇所にまとめることができ、配線が簡略化なものになっている。
また、複数のリング状品W1,W2を1個の加熱コイル52で誘導加熱するようにしたため、加熱コイル52と交流電源53とを結ぶ配線を1箇所にまとめることができ、配線が簡略化なものになっている。
図4ないし図6は本発明の第2の実施形態を示している。この誘導加熱装置50Bは、複数のリング状品W1,W2に対して加熱コイル52をそれぞれ個別に設けて誘導加熱するようにしている。この点を除けば、前記第1の実施形態と同じ構成であり、同じ構成の箇所については同一符号を付し、説明を省略する。
この実施形態では、加熱コイル52が、リング状品W1,W2の内周側と外周側とに跨がる下向きU字状の形状をし、この加熱コイル52が各リング状品W1,W2ごとに設けられている。各加熱コイル52は、加熱コイル支持体54のガイド54aに沿って、回転台51の半径方向に位置変更可能に設置されている。
この実施形態の場合も、第1の実施形態と同様、各リング状品W1,W2に誘導加熱が均等に行われるため、リング状品全体を均一に加熱することができ、また加熱コイル52を回転台51の半径方向に位置変更可能としたため、各種の径寸法のリング状品W1,W2に対し、加熱コイル52の固定位置の変更によって対応することができる。
さらに、この実施形態の場合は、各加熱リング52がそれぞれのリング状品のサイズに合わせて径方向の位置を個別に変更することが可能であるため、サイズが異なるリング状品に対する対応力が高いという利点がある。
さらに、この実施形態の場合は、各加熱リング52がそれぞれのリング状品のサイズに合わせて径方向の位置を個別に変更することが可能であるため、サイズが異なるリング状品に対する対応力が高いという利点がある。
また、回転台の上に直径が互いに異なるリング状品を3個以上同心に載せて誘導加熱を行うようにしてもよい。図7はリング状品が3個である場合を示している。同図において実線で示すように、リング状品W1,W2,W3を一つの加熱コイル52で誘導加熱を行ってもよく、また鎖線で示すように、各リング状品W1,W2,W3に対して加熱コイル52を個別に設けて誘導加熱を行ってもよい。
第1の実施形態および第2の実施形態では、リング状品W1,W2を転がり軸受の外輪と内輪としたが、リング状品W1,W2を、互いに異なるサイズの軸受における外輪同士または内輪同士としてもよい。さらに、リング状品W1,W2を、軸受軌道輪以外のリング状品としてもよい。
次に、上記焼入誘導加熱装置50Aまたは50Bが設置されたリング状品組込機械部品の連続生産ラインについて説明する。
図8は、この連続生産ラインの概念構成を示す。この連続生産ラインは、リング状品組込機械部品である転がり軸受1を連続して生産するラインであり、軸受外輪および軸受内輪の生産から、転がり軸受1の組立までを行うラインである。生産される転がり軸受1は、軸受外輪となるリング状品W1と、軸受内輪となるリング状品W2と、複数の転動体2と、保持器3とで構成される。図示の例では、転がり軸受1は深溝玉軸受からなるが、ころ軸受であっても良く、またスラスト型の軸受であっても良い。なお、図8は軸受外輪の加工工程を中心に示し、軸受内輪の加工工程は一部省略されている。
図8は、この連続生産ラインの概念構成を示す。この連続生産ラインは、リング状品組込機械部品である転がり軸受1を連続して生産するラインであり、軸受外輪および軸受内輪の生産から、転がり軸受1の組立までを行うラインである。生産される転がり軸受1は、軸受外輪となるリング状品W1と、軸受内輪となるリング状品W2と、複数の転動体2と、保持器3とで構成される。図示の例では、転がり軸受1は深溝玉軸受からなるが、ころ軸受であっても良く、またスラスト型の軸受であっても良い。なお、図8は軸受外輪の加工工程を中心に示し、軸受内輪の加工工程は一部省略されている。
この生産ラインは、材料検査工程部11、鍛造工程部12、旋削工程部13、刻印工程部14、熱処理工程部15、研削工程部16、および組立工程部17を備える。各工程部11〜17間には、材料またはリング状品W1を搬送するコンベヤ等の搬送手段20が設けられ、生産ラインの全体を通してリング状品W1は所定の方向に搬送される。
材料検査工程部11は、リング状品W1に加工するための材料(図示せず)を検査する工程部であり、ここでは、塊状、板状、またはパイプ状等の材料を購入先等から受入れ、材料ロット毎の検査を行う。この検査は、作業者による手作業により行うようにしても、自動的に行うようにしても良い。検査の完了した材料は、リング状品W1の1個分毎に分け、鍛造工程部12に送る。
鍛造工程部12は、1個分の材料を、リング状品W1の完成品の粗形状に鍛造機で鍛造する工程部である。
旋削工程部13は、鍛造されたリング状品W1を、鍛造された形状よりも完成品により近い概略形状に、旋盤により旋削する工程部である。リング状品W1が軸受外輪等の軌道輪である場合、軌道溝の溝加工を旋削工程部13で行う。
なお、転がり軸受1の種類によっては、鍛造工程12を省き、旋削工程部13でパイプ材等の材料から概略形状のリング状品W1を得るようにしても良い。その場合、材料からリング状品W1の1個分ずつの切り出しも旋削工程部13で行うようにしても良い。
旋削工程部13は、鍛造されたリング状品W1を、鍛造された形状よりも完成品により近い概略形状に、旋盤により旋削する工程部である。リング状品W1が軸受外輪等の軌道輪である場合、軌道溝の溝加工を旋削工程部13で行う。
なお、転がり軸受1の種類によっては、鍛造工程12を省き、旋削工程部13でパイプ材等の材料から概略形状のリング状品W1を得るようにしても良い。その場合、材料からリング状品W1の1個分ずつの切り出しも旋削工程部13で行うようにしても良い。
刻印工程部14は、旋削されたリング状品W1に、社名や型番等のマークMを刻印機(図示せず)により刻印する工程部である。リング状品W1が軸受外輪または軸受内輪の場合、刻印はリング状品W1の幅面に行う。
熱処理工程部15は、刻印の施されたリング状品W1に、焼入等の熱処理を施す工程部である。熱処理工程部15については、後に詳しく説明する。
研削工程部16は、熱処理されたリング状品W1に研削を施し、リング状品W1の完成品とする工程部である。
研削工程部16は、リング状品W1が軸受外輪の場合、複数の工程部、例えば幅研削工程部16a、外径研削工程部16b、溝研削工程部16c、および溝超仕上げ工程部16dからなるものとされる。各研削構成部16a〜16dは、それぞれの研削を行う研削装置(図示せず)を備える。リング状品が軸受内輪である場合も、研削工程部16は、軸受外輪の場合と同様に、4つの工程部からなるものとされる。
研削工程部16は、リング状品W1が軸受外輪の場合、複数の工程部、例えば幅研削工程部16a、外径研削工程部16b、溝研削工程部16c、および溝超仕上げ工程部16dからなるものとされる。各研削構成部16a〜16dは、それぞれの研削を行う研削装置(図示せず)を備える。リング状品が軸受内輪である場合も、研削工程部16は、軸受外輪の場合と同様に、4つの工程部からなるものとされる。
上記検査工程部11から研削工程部16までの工程部により、組立前生産ライン部分R1が構成される。
組立工程部17は、研削の完了したリング状品W1を他の部品と共にリング状品組込機械部品に組み立てる工程部である。リング状品組込機械部品は転がり軸受1であり、軸受外輪となるリング状品W1を、他の部品である軸受内輪となるリング状品W2と、転動体2と、保持器3と共に、転がり軸受1に組み立てる。この組立は、自動組立機(図示せず)により行われる。保持器3は、図示の例では、2つの保持器部品3aを組み合わせるものとされている。
軸受内輪となるリング状品W2は、軸受外輪の組立前生産ライン部分R1とは別の組立前生産ライン部分R2により生産され、組立工程部17に搬入される。転動体2および保持器3は、それぞれ転動体保管部18および保持器保管部19から組立工程部17に搬入される。
転動体保管部18および保持器保管部19は、それぞれ、この連続生産ラインとは別の場所で生産された転動体2および保持器3を購入先等から受け入れ、検査等の処理を行って保管する工程部である。転動体保管部18および保持器保管部19は、この連続生産ラインと共に設けた生産ライン(図示せず)で生産するようにしても良い。
転動体保管部18および保持器保管部19は、それぞれ、この連続生産ラインとは別の場所で生産された転動体2および保持器3を購入先等から受け入れ、検査等の処理を行って保管する工程部である。転動体保管部18および保持器保管部19は、この連続生産ラインと共に設けた生産ライン(図示せず)で生産するようにしても良い。
図9は、このリング状品組込機械部品の連続生産ラインのレイアウト例を示す説明図である。この例では、軸受外輪となるリング状品W1を生産する組立前生産ライン部分R1と、軸受内輪となるリング状品W2を生産する組立前生産ライン部分R2とが設けられている。
軸受内輪となるリング状品W2を生産する組立前生産ライン部分R2は、軸受外輪となるリング状品W1を生産する組立前生産ライン部分R1と同様に、検査工程部11、鍛造工程部12、旋削工程部13、刻印工程部14、熱処理工程部15、および研削工程部16を順に並べ、各工程部11〜16の間にコンベヤ等の搬送手段20を設けたものとされるが、熱処理工程部15については組立前生産ライン部分R1と共有している。内輪側の組立前生産ライン部分R2においても、鍛造工程部12は省略されていても良い。
軸受内輪となるリング状品W2を生産する組立前生産ライン部分R2は、軸受外輪となるリング状品W1を生産する組立前生産ライン部分R1と同様に、検査工程部11、鍛造工程部12、旋削工程部13、刻印工程部14、熱処理工程部15、および研削工程部16を順に並べ、各工程部11〜16の間にコンベヤ等の搬送手段20を設けたものとされるが、熱処理工程部15については組立前生産ライン部分R1と共有している。内輪側の組立前生産ライン部分R2においても、鍛造工程部12は省略されていても良い。
図8に示すように、熱処理工程部15は、予熱工程部15a、均熱工程部15b、焼入工程部15c、および焼戻工程部15dを備える。熱処理工程部15は、焼入工程部15cの後段側に、焼準工程部や焼鈍工程部(いずれも図示せず)を有するものであっても良い。その場合、これら焼準工程部や焼鈍工程部は、リング状品W1,W2を一列の縦列で搬送しながら処理を行える形式の工程部とする。
予熱工程部15aは、リング状品W1,W2を焼入れ温度に近い所定の予熱温度まで誘導加熱により加熱する工程部である。予熱温度は、A1変態点(725〜730°)よりも高く、またA2変態点(キュリー点)よりも高い温度であることが好ましく、例えば800℃程度とされる。
この予熱には、図1ないし図3に示す焼入用誘導加熱装置50Aまたは図4ないし図6に示す焼入用誘導加熱装置50Bが使用される。その際、先に説明したように、回転台51の上にリング状品W1,W2を同心に載せ、リング状品W1,W2を同時に誘導加熱する。
この予熱には、図1ないし図3に示す焼入用誘導加熱装置50Aまたは図4ないし図6に示す焼入用誘導加熱装置50Bが使用される。その際、先に説明したように、回転台51の上にリング状品W1,W2を同心に載せ、リング状品W1,W2を同時に誘導加熱する。
均熱工程部15bは、予熱工程部15aで加熱されたリング状品W1,W2を焼入れ温度まで連続加熱炉21で加熱する工程部である。焼入れ温度は、最高加熱温度(オーステナイト化温度)であり、例えば850℃程度とされる。
連続加熱炉21は、内部を高温雰囲気に保ち、コンベヤ等の搬送手段22に互いに同心に配置したリング状品W1,W2を縦一列に載せて搬送しながら加熱する炉である。
連続加熱炉21は、内部を高温雰囲気に保ち、コンベヤ等の搬送手段22に互いに同心に配置したリング状品W1,W2を縦一列に載せて搬送しながら加熱する炉である。
焼入工程部15cは、均熱工程部15bで焼入温度に加熱されたリング状品W1,W2を、冷却することで焼入する工程部であり、例えば冷却槽23内にリング状品W1,W2を浸すことで冷却するものとされる。焼入工程部15cは、冷却液をリング状品W1,W2に吹き付けるものであっても良い。
図10は、予熱工程部15aの水平断面図と、雰囲気調整系のブロック図とを組み合わせた説明図である。予熱工程部15aは、リング状品W1,W2を大気中から装入する装入室31と、この装入室31から移動させたリング状品W1,W2を誘導加熱する予熱室32と、この予熱室32のリング状品W1,W2を前記連続加熱炉21に移送する移送室33とを有する。なお、装入室31の前段部には、組立前生産ライン部分R1の刻印工程部14から供給されるリング状品W1と組立前生産ライン部分R2の刻印工程部14から供給されるリング状品W2を互いに同心になるよう配置する同心配置機構30が設けられている。
装入室31のリング状品W1,W2を入れる入口34、および各室31〜33間のリング状品W1の通路35,36、および移送室33と連続加熱炉21間のリング状品W1,W2の通路37には、それぞれ開閉扉38〜41が設けられている。これら開閉扉38〜41は、左右または上下にスライドして開閉するものとされ、開閉駆動手段(図示せず)が連結されている。
装入室31のリング状品W1,W2を入れる入口34、および各室31〜33間のリング状品W1の通路35,36、および移送室33と連続加熱炉21間のリング状品W1,W2の通路37には、それぞれ開閉扉38〜41が設けられている。これら開閉扉38〜41は、左右または上下にスライドして開閉するものとされ、開閉駆動手段(図示せず)が連結されている。
予熱工程部15aには、前記装入室31、予熱室32、および移送室33を、真空、または無酸化雰囲気、または連続加熱炉21の雰囲気と同等の雰囲気に変換する雰囲気変換手段42を有している。雰囲気変換手段42は、例えば各室31〜33に配管43を介して窒素ガスを送り込み、排気して入れ換える手段とされる。また、雰囲気変換手段42は、各開閉扉38〜41の開閉駆動手段を制御する機能を備えている。雰囲気変換手段42は、各室31〜33と連続加熱炉21間の開閉扉39〜41の開閉を、必ず隣接する2室間でのみ連通して外部とは密閉状態を維持するように行わせる。例えば、装填室31と予熱室32を間の開閉扉39を開けるときは、装填室31の入口38の開閉扉38と予熱室32の出口側の開閉扉40を閉じた状態とする。
また、予熱工程部15aには、リング状品W1,W2を装入室31に装入する装入手段44、装入室44から予熱室32に移動させる第1移動手段45、予熱室32から移送室33に移動させる第2移動手段46、および移送室33から連続加熱炉21に移送する移送手段47を有している。これら装入手段44,第1移動手段45,第2移動手段46,および移送手段47は、それぞれプッシャーまたはコンベヤ等からなる。
上記構成の連続生産ラインによる転がり軸受1の生産過程を説明する。軸受外輪となるリング状品W1および軸受内輪となるリング状品W2は、組立前生産ライン部分R1,R2でそれぞれ完成品まで生産される。この場合に、それぞれの組立前生産ライン部分R1,R2において、材料検査工程部11で検査された材料により、鍛造工程部12で粗形状のリング状品W1,W2とされ、この粗形状のリング状品W1,W2が、旋削工程部13で完成品の概略形状に旋削され、さらに刻印工程部14でマークMの刻印を施される。次いで、それぞれの組立前生産ライン部分R1,R2の刻印工程部14から供給されるリング状品W1,W2が、同心配置機構30により互いに同心になるように配置されて共通の熱処理工程部15に装入され、この熱処理工程部15で焼入などの熱処理が施される。
熱処理工程部15での熱処理は、両リング状部材W1,W2を予熱工程部15aで焼入れ温度に近い所定の予熱温度まで誘導加熱により加熱し、この加熱されたリング状品W1,W2が均熱工程部15bで連続加熱炉21内を縦列に1列で搬送される間に焼入れ温度まで加熱し、それを焼入工程部15cで冷却することにより焼入する。
熱処理の完了したリング状品W1,W2は、組立前生産ライン部分R1,R2にそれぞれ分配して搬送され、各組立前生産ライン部分R1,R2における研削工程部16の各段階の工程部16a〜16dで研削され、完成品とされる。
組立工程部17では、このように生産された内外輪であるリング状品W1,W2と、転動体2と保持器3とを、転がり軸受1に組立てる。
組立工程部17では、このように生産された内外輪であるリング状品W1,W2と、転動体2と保持器3とを、転がり軸受1に組立てる。
この連続生産ラインによると、熱処理工程部15が、誘導加熱により加熱する予熱工程部15aと、連続加熱炉21で加熱する均熱工程部15bとを備えるため、誘導加熱によりリング状品W1,W2の深部までエネルギ効率良く短時間で加熱することが可能であり、また連続加熱炉21によりリング状品W1,W2の全体の均熱化が図れる。そのため、焼入温度まで誘導加熱する場合に比べて焼入品質に優れたものとできる。したがって、転がり軸受1の軌道輪となるリング状品W1,W2であっても、要求される厳しい焼入品質に対応することができる。
連続加熱炉21を用いるが、連続加熱炉21は焼入温度近くまで予熱されたリング状品W1,W2を焼入温度まで昇温させるだけであるため、室温から加熱するものと異なり、加熱時間が大幅に短縮されて、炉内でリング状品W1,W2を移動させる経路が短くて済み、設備が小型化できる。また、連続加熱炉21による加熱は僅かであるため、周辺への熱の影響が少なく、周辺環境が改善される。このため、連続加熱炉21を、旋削工程部13や刻印工程部14,研削工程部16等を含む連続生産ラインに組み込みながら、これら各工程部への連続加熱炉21による熱的影響が回避でき、リング状品W1,W2の材料検査工程部11から転がり軸受1の組立工程部までの連続生産ラインが実現できる。
このように連続生産ライン化したことにより、生産の効率化や、工場床面積の削減、多品種少量生産への適応性向上にも貢献することができる。特に、熱処理工程部15を誘導加熱工程部15aによる予熱の後に、連続加熱炉21で昇温させるものとして連続加熱炉21を短くて済むようにしたため、リング状品W1,W2の品種切換に際して、連続加熱炉21内に残るリング状品W1,W2の個数が少なくて済み、多品種少量生産への適用性がより一層優れたものとなる。
また、熱処理工程部15では、両リング状品W1,W2の組立前生産ライン部分R1,R2が共有とされ、両リング状品W1,W2の熱処理が同時に行われるので、両リング状品W1,W2の熱処理条件が全く同一となり、焼入品質の信頼性が向上するとともに、熱処理工程部15の構成が簡略化される。
また、熱処理工程部15では、両リング状品W1,W2の組立前生産ライン部分R1,R2が共有とされ、両リング状品W1,W2の熱処理が同時に行われるので、両リング状品W1,W2の熱処理条件が全く同一となり、焼入品質の信頼性が向上するとともに、熱処理工程部15の構成が簡略化される。
また、図10のように、装入室31および移送室33を設け、雰囲気変換手段42を設けたため、リング状品W1,W2を、真空、または無酸化雰囲気、または連続加熱炉21の雰囲気と同等の雰囲気の中で連続装入、加熱、移送を行うことができる。そのため、リング状品W1の無酸化の連続処理が容易になる。また、加熱後に連続加熱炉21の雰囲気に合わせて移送室33から連続加熱炉21に移送するようにした場合は、浸炭雰囲気の連続加熱炉21にも対応することができる。
1…転がり軸受(リング状品組込機械部品)
2…転動体
3…保持器
11…材料検査工程部
12…鍛造工程部
13…旋削工程部
14…刻印工程部
15…熱処理工程部
15a…予熱工程部
15b…均熱工程部
15c…焼入工程部
16…研削工程部
17…組立工程部
21…連続加熱炉
31…装入室
32…予熱室
33…移送室
34…入口
35〜37…通路
38〜41…開閉扉
50A,50B…焼入用誘導加熱装置
51…回転台
52…加熱コイル
R1,R2…組立前生産ライン部
W1,W2…リング状品
2…転動体
3…保持器
11…材料検査工程部
12…鍛造工程部
13…旋削工程部
14…刻印工程部
15…熱処理工程部
15a…予熱工程部
15b…均熱工程部
15c…焼入工程部
16…研削工程部
17…組立工程部
21…連続加熱炉
31…装入室
32…予熱室
33…移送室
34…入口
35〜37…通路
38〜41…開閉扉
50A,50B…焼入用誘導加熱装置
51…回転台
52…加熱コイル
R1,R2…組立前生産ライン部
W1,W2…リング状品
Claims (6)
- 直径が互いに異なる複数のリング状品を同心に載せてリング中心回りに回転させる回転台と、この回転台上の各リング状品の内周側と外周側とに跨るU字状部分を有する誘導加熱用の加熱コイルと、前記加熱コイルに電流を流す交流電源とを備え、
前記加熱コイルは、内周側のリング状品に跨るU字状部分のリング状品外周側の先端と、外周側のリング状品に跨るU字状部分のリング状品内周側の先端とが互いに連続したものであるリング状品の焼入誘導加熱装置。 - 直径が互いに異なる複数のリング状品を同心に載せてリング中心回りに回転させる回転台と、この回転台上の各リング状品の内周側と外周側とに跨るU字状部分を有する誘導加熱用の加熱コイルと、前記加熱コイルに電流を流す交流電源とを備え、
前記加熱コイルは、各リング状品に対して個別に設けられたものであるリング状品の焼入誘導加熱装置。 - 請求項1または請求項2において、リング状品を焼入れ温度に近い所定の予熱温度まで誘導加熱により加熱するものとしたリング状品の焼入誘導加熱装置。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記直径が互いに異なる複数のリング状品は、互いに同一サイズの転がり軸受の内輪と外輪とであるリング状品の焼入誘導加熱装置。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記直径が互いに異なる複数のリング状品は、互いに異なるサイズの転がり軸受における外輪同士または内輪同士であるリング状品の焼入誘導加熱装置。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記直径が互いに異なる複数のリング状品が3個以上であるリング状品の焼入誘導加熱装置。
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012233218A (ja) * | 2011-04-28 | 2012-11-29 | Neturen Co Ltd | 異形円筒部材の誘導加熱方法および誘導加熱装置 |
RU2477757C2 (ru) * | 2011-03-21 | 2013-03-20 | Государственное образовательное учреждение высшего профессионального образования "Санкт-Петербургский государственный электротехнический университет "ЛЭТИ" им. В.И. Ульянова (Ленина) | Устройство для поверхностной закалки кольца подшипника |
CN111378816A (zh) * | 2020-04-08 | 2020-07-07 | 湖北微硕新材料有限公司 | 一种软磁材料磁芯磁场热处理方法及其装置 |
CN111647730A (zh) * | 2020-06-16 | 2020-09-11 | 刘根 | 一种低碳中合金、高合金渗碳钢渗碳淬火方法 |
CN116219147A (zh) * | 2023-02-03 | 2023-06-06 | 江苏珀然股份有限公司 | 一种轨道交通车轮轮毂热处理设备 |
-
2005
- 2005-12-19 JP JP2005364443A patent/JP2007169670A/ja active Pending
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