JP2005330444A - 繊維状ポリエステルからエステルモノマーを回収する方法 - Google Patents

繊維状ポリエステルからエステルモノマーを回収する方法 Download PDF

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Abstract

【解決課題】 本発明は、着色繊維状ポリエステルを効率良くケミカルリサイクルする方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、繊維状ポリエステルからエステルモノマーを回収する方法であって、
(1)繊維状ポリエステルをエチレングリコール系抽剤と接触させ、繊維状ポリエステルの着色成分含有度が500以下になるまで抽出処理を行なう抽出工程、(2)抽出処理後の繊維状ポリエステル及びエチレングリコール系抽剤の混合物から繊維状ポリエステルを分離する分離工程、(3)分離された繊維状ポリエステルを構成するエステル成分をエチレングリコールにより解重合してエステルモノマーを含むエチレングリコール溶液とする解重合工程、及び(4)エチレングリコール溶液を精製して精製エステルモノマーを得るモノマー精製工程からなる方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は繊維状ポリエステルからエステルモノマーを回収する方法に関する。さらに詳しくは、ペレット、チップ等に造粒加工されていない着色された繊維状ポリエステルから、染色成分を抽出し、エステル成分を解重合し、エステルモノマーを回収する方法に関する。
ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレートはその優れた特性により繊維、フィルム、樹脂成形品等として広く用いられているが、これらの製造工程で発生する繊維屑、フィルム屑、樹脂成形品屑等のポリエステル屑の有効利用はコスト低減の点から解決すべき課題となっている。また、ポリエステル製品として使用された繊維、フィルム、樹脂成形品は、通常、使用後に廃棄されるが、この廃棄が環境を悪化させるとして問題になっている。そこで、これらの処理方法として、マテリアルリサイクル、サーマルリサイクル、ケミカルリサイクル等が検討され、またこれによる各種の提案がされている。
このうち、マテリアルリサイクルとして、自治体を中心に回収したペットボトル屑を粉砕、分離、精製処理に付して綺麗なペットフレークとし、次いでフレークをペット成形材料として再利用することが実施されている。しかし、繊維屑については均一な品質を確保するのが難しく、このリサイクル方法を採ることは極めて困難である。
また、ポリエステル屑を燃料に転化するサーマルリサイクルは、ポリエステル燃焼熱の再利用という利点を有するものの、ポリエステル原料の損失及び二酸化炭素の発生という問題があり、省資源・環境保全の面からは好ましくない。
これに対してケミカルリサイクルは、ポリエステル屑を原料モノマーに戻し、これを再度重縮合反応に供して新しいポリエステルにすることから、回収処理に伴う品質の低下が少なく、クローズドループのリサイクルとして適している。
このケミカルリサイクルによるポリエステル屑の再生利用法としては、例えば特許文献1には、ポリエステルの製造工程で発生した樹脂状、繊維状またはフィルム状のポリエステル屑を特定量比のエチレングリコール(以下、EGと略記することがある)により解重合した後、得られた芳香族ジカルボン酸ビスグリコールエステルおよびその低重合体(BHT)を未精製のまま再び重縮合反応に供して再生ポリエステルを得る方法等が提案されている。しかしこの方法は、解重合時間を短縮し、ジエチレングリコール等の不純物の少ないBHTを得ることができ、その結果、高品位、特に軟化点の高いポリマーを得ることができるという利点を有するものの、熱分解による着色を防止できず、またポリエステル屑と再生ポリエステルの組成が同じという特殊なケースしか採用できないという欠点がある。
また、ポリエステル製造工程外の繊維を回収対象とした場合、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、綿等のポリエステルとは異なる繊維類の混入が避けられない場合がある。さらに材質がポリエステルであっても染料を含むものについては、該染料が解重合等の一連の反応中に分解し、回収エステルモノマーに着色成分として分散含有され、品質を著しく悪化させる。
そこで特許文献2には、ポリエステル繊維廃棄物からテレフタル酸を回収するに際し、他の繊維から分別したポリエステル繊維廃棄物を粉砕、造粒して粗製ポリエステルとする前処理工程と、該前処理工程で得られた粗製ポリエステルをグリコリシス−エステル交換法にて処理し、続いて得られたテレフタル酸ジメチルを加水分解処理してテレフタル酸とし、さらにこのテレフタル酸にアルキレングリコールを添加混合し、重合反応に適したテレフタル酸/アルキレングリコール比のスラリーとして回収する方法が提案されている。
さらにこの特許文献2には、前記粗製ポリエステルに染料が含有されている場合、該粗製ポリエステルを温度100〜190℃の溶剤(例えば、水、アルキレングリコール、ジメチルホルムアミド、パラキシレン、2−へプタノン等)中に投入して染料を抽出する抜染工程を経てから反応工程へと輸送することが記載されている。
しかしながら、本発明者の検討によると、造粒した粗製ポリエステルに含まれている染料は水やアルキレングリコールでは実質的に抽出除去できないこと、他の抽剤でもその効率は低く、またその後の処理工程に負荷がかかり、そして抽剤が残存すると製品品質を劣化させる要因になることが問題であることが明らかになった。
また、本発明者は、ペットボトル屑をケミカルリサイクルする方法として、ペットボトル屑を過剰のエチレングリコール(EG)により解重合し、得られたビス−β−ヒドロキシエチルテレフタレートとEGの混合溶液を活性炭処理、イオン交換処理、晶析処理等を組み合わせた精製処理に付し、さらに分子蒸留処理に付して高純度ビス−β−ヒドロキシエチルテレフタレートを得る方法(例えば、特許文献3、特許文献4等)を提案している。
しかし、この方法を着色された繊維状ポリエステル屑のケミカルリサイクルに適用しようとすると、繊維状ポリエステル屑に含まれている染料等の着色成分が精製処理の負荷を過大にし、該方法がそのままでは適用できないことが明らかになった。
また、繊維状ポリエステルに含まれている着色成分をどの程度除去すれば、精製処理の負荷を過大にすることなく効率的にケミカルリサイクルできるかも明らかではなかった。
特開昭48−61447号公報 特開2003−128626号公報 特開2000−169623号公報 特開2000−255839号公報
本発明者は、繊維状ポリエステル、特に着色された繊維状ポリエステルをケミカルリサイクルする方法を開発すべく鋭意検討した結果、着色された繊維状ポリエステルを造粒することなくエチレングリコール系抽剤と接触せしめると着色成分の染料が容易に除去できることを見出した。そしてこの処理を施した繊維状ポリエステルのエステル成分をエチレングリコールにより解重合してエステルモノマーを含むグリコール溶液とし、さらにグリコール溶液を精製処理(濾過処理、吸着処理、イオン交換処理、晶析処理、蒸留処理又はこれらの組み合わせ)に付すと、高純度エステルモノマーを効率良く得ることができることを見出した。
従って、本発明の目的は、従来の繊維状ポリエステル、特に着色された繊維状ポリエステル屑をケミカルリサイクルする方法の問題点を改善し、繊維状ポリエステルから精製されたエステルモノマーを効率良く回収する方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、着色された繊維状ポリエチレンテレフタレートをエチレングリコール系抽剤と接触させて繊維に含まれる着色成分の染料を抽出した後、エチレングリコール分解(解重合)及びモノマー精製に付すことによって、着色された繊維状ポリエチレンテレフタレートから高純度のビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレート(以下、BHETと略記することがある)を効率良く回収する方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
本発明の目的は、繊維状ポリエステルからエステルモノマーを回収する方法であって、
(1)繊維状ポリエステルをエチレングリコール系抽剤と接触させ、繊維状ポリエステルの着色成分含有度が500以下になるまで抽出処理を行なう抽出工程、
(2)抽出処理後の繊維状ポリエステル及びエチレングリコール系抽剤の混合物から繊維状ポリエステルを分離する分離工程、
(3)分離された繊維状ポリエステルを構成するエステル成分をエチレングリコールにより解重合してエステルモノマーを含むエチレングリコール溶液とする解重合工程、及び
(4)エチレングリコール溶液を精製して精製エステルモノマーを得るモノマー精製工程、
からなる繊維状ポリエステルからエステルモノマーを回収する方法によって達成される。
本発明において着色成分含有度は、繊維状ポリエステル中に着色成分が含有されている度合いのことで、以下の方法により求める。
即ち、200mlのソックスレー抽出装置にて、繊維状ポリエステル10gをエチレングリコール(APHA No.:30以下)100gにより、常圧沸騰下120分間抽出処理し、処理後のエチレングリコールの着色度(APHA No.)を測定する。測定は、比色管(内径25mm、高さ250mm)を使用して裸眼で試料と下記標準液(標準色)とを比較することによりAPHA No.を求め、これを着色成分含有度とする。抽出に用いるエチレングリコールのAPHA No.は30以下である。
標準液(標準色)の調製:塩化白金酸カリウム2.492g、塩化コバルト2.038gおよび特級の塩酸10ミリリットル(ml)の混合物に純水を加えて1リットルとして標準比色液原液を調製し、このAPHA No.を1,000とする。この原液を3、4、5、10、20、30、40、50、60、70、80および90ml採取し、それぞれ純水を加えて100mlとしたものを標準比色液とする。この標準比色液は、原液濃度の薄いものから順番にAPHA No.30、40、50、100、200、300、400、500、600、700、800および900とし、純水のみのAPHA No.は0とする。
抽出処理後の繊維状ポリエステルの着色の程度を評価するのではなく、抽出に用いたエチレングリコールの着色度を評価するのは、繊維状ポリエステルには、エチレングリコール系抽剤により抽出される着色剤(染料等)と、抽出されない着色剤(顔料等)の双方で着色されたものが存在し、エチレングリコールにより抽出された後の繊維状ポリエステルの着色の程度を観察しても、抽出が充分行われたか否かが判断できない場合があるからである。例えば染料で着色された縞と顔料で着色された縞とが交互に配置された縞模様の布地の場合、エチレングリコールで染料部分を抽出できても、顔料で着色された縞の部分は抽出されず残存してしまうことになり、肉眼で確認しても、抽出の程度を判断できない場合があるからである。しかし、抽出に用いたエチレングリコールの着色度を評価すれば、抽出の程度が確実に判断できる。
抽出工程においては、繊維状ポリエステル1重量部に対して5〜50重量部のエチレングリコール系抽剤を用いること、エチレングリコール系抽剤の接触処理時の温度が100〜200℃であること、エチレングリコール系抽剤がエチレングリコールであること、また繊維状ポリエステルとエチレングリコール系抽剤の接触処理を連続向流抽出法で行なうこと、が好ましい。
解重合工程においては、分離工程で分離された繊維状ポリエステルを構成するエステル成分をそのエステルモノマー及び/又はオリゴマーを用いて予備解重合した後に、エチレングリコールによる本解重合を行なうことが好ましい。
またモノマー精製工程においては、濾過処理、吸着処理、イオン交換処理、晶析処理、蒸留処理又はこれらを組み合わせて行なうことが好ましい。
さらにまた、繊維状ポリエステルがポリエチレンテレフタレートからなり、かつエステルモノマーがビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレートであることが好ましい。
本発明によれば、従来の繊維状ポリエステル、好ましくは着色された繊維状ポリエステル、特に好ましくは染料と顔料を用いて着色された繊維状ポリエステル、染料で着色された繊維状ポリエステルと顔料で着色された繊維状ポリエステルの混合物などをケミカルリサイクルする方法の問題点を改善し、繊維状ポリエステルから精製されたエステルモノマーを効率良く回収する方法を提供することができる。
<繊維状ポリエステル>
本発明における繊維状ポリエステルとして、短繊維、長繊維等の繊維の製造工程で発生した屑を挙げることができる。また、これらの繊維を用いた織物、編物、不織布等の布帛や詰綿等の加工工程、染色工程、縫製工程などで発生した屑を挙げることができる。また、市場に出荷された後に回収されたトレーナー、ジャージ、フリース、傘地等の繊維製品を挙げることができる。これらの中、クローズドループのリサイクルという観点から、市場に出荷された後に回収された繊維製品であることが好ましい。
繊維状ポリエステルは、繊維状ポリエステル単独で廃棄されたり、他の繊維(例えば天然繊維)との混紡繊維という形で廃棄されることが多いが、他の繊維が混ざっている場合には、回収処理の効率を高めるために、繊維状ポリエステルの割合が50%以上、さらには70%、特に90%以上であることが好ましい。繊維屑が繊維状ポリエステルから主としてなるものであるか否かの判別、或いはその混合比率の判定にはUV判別法を用いることが好ましいが、他の方法であってもよい。繊維状ポリエステルの割合が小さいものは本発明に供しないようにすることが好ましい。
本発明において繊維状ポリエステルは着色されたものが対象となるが、無着色のものが混入していてもよい。なお、着色された繊維状ポリエステルは、染料で着色された繊維状ポリエステル、染料と顔料を用いて着色された繊維状ポリエステル、或いは染料で着色された繊維状ポリエステルと顔料で着色された繊維状ポリエステルの混合物からなる。ポリエステルの着色に用いられた染料および/または顔料には特に制限はなく、例えば、直接染料、酸性染料、塩基性染料、媒染染料、酸性媒染染料、バット染料、分散染料、反応染料、蛍光増白染料、天然有機顔料、天然無機顔料、合成有機顔料、合成無機顔料等を挙げることができる。これらのうち、分散染料であることが好ましい。
繊維状ポリエステルは、抽出工程での抽出(抜染)に支障をきたさない大きさであればその大きさは特に制限はないが、抽出の効率を高めるには、繊維長で1〜20cm、さらには2〜10cmであることが好ましい。また、布帛状のものは一辺の長さが、上記繊維長にほぼ近い長さの1〜20cm、さらには2〜10cmであることが好ましい。
繊維状ポリエステルを構成するポリマーとしては、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。このポリエチレンテレフタレートはホモポリマーであることが好ましいが、第三成分を小割合(例えば、全酸成分に対し20モル%以下)共重合させたコポリマーであっても良い。また、他の縮合樹脂を小割合(例えば、全重量に対し20重量%以下)混合させたブレンドポリマーであっても良い。これらポリマーには、通常、繊維として要求される特性を付与するための改質剤(例えば、顔料、染料、安定剤等)が含有されている。
<抽出工程>
抽出工程は、繊維状ポリエステルをエチレングリコール系抽剤と接触させ、該繊維状ポリエステルから着色成分の染料を主として抽出する工程である。この抽出工程では、繊維状のポリエステルを、所望により他の繊維から分離した後、裁断、切断、粉砕等で所定の大きさにしてから、造粒加工することなく繊維状のままで液体のエチレングリコール系抽剤と接触させ、繊維に含まれている染料等の着色成分を抽出する。その際、抽出処理は、抽剤により繊維状ポリエステルの分解(解重合)が実質的に起きない条件で行なう必要がある。
抽出処理の方法としては特に制約は無く、例えば回分抽出法、多段抽出法(多重段抽出法)、連続向流抽出法等を用いることができる。また、加熱流下抽出法を用いることもできる。この回分抽出は一つの混合槽で繊維状ポリエステルを抽出処理に使用する抽剤の全量と混合接触させる方法であり、原料の繊維状ポリエステルの着色が少ない場合に有効である。多段抽出法は抽剤を分割して回分抽出法を繰返し行なう方法である。そのとき、並流多段抽出法および向流多段抽出法のいずれも使用できる。この多段抽出法としては、例えばシャンクス法が有用である。連続向流抽出法は繊維状ポリエステルと抽剤を向流に移動させる方法で、抽出装置に供給する原料の繊維状ポリエステルはそれまでの抽出処理で着色成分を多く含んだ抽剤と接触させ、該装置から取出す又は抜出す前の繊維状ポリエステルは新しく供給する抽剤と接触させる方法である。加熱流下抽出法としては、抽剤を繊維状ポリエステルに噴霧又は流下させる方法が挙げられる。例えば、ソックスレー抽出装置により沸点近傍の抽剤を繊維状ポリエステルに流下させて接触させる方法が挙げられる。
抽出装置としては、例えばRotocel抽出装置、Kennedy抽出装置、Miag抽出装置、Bollman抽出装置、Hildebrandt抽出装置、Bonotto抽出装置、Allis−Chalmers抽出装置、DeSmet抽出装置、千代田式L型抽出装置等の抽出装置を挙げることができる。
前記抽出工程における繊維状ポリエステルとエチレングリコール系抽剤の接触処理は、繊維状ポリエステルの着色成分含有度が500以下、好ましくは400以下、さらに好ましくは300以下、特に好ましくは200以下になるまで行なう。
着色成分含有度は以下の方法で評価する。即ち、200mlのソックスレー抽出装置にて、繊維状ポリエステル10gをエチレングリコール(APHA No.:30以下)100gで、常圧沸騰下120分間抽出処理し、処理後のエチレングリコールの着色度(APHA No.)を測定する。測定は、比色管(内径25mm、高さ250mm)を使用して裸眼で試料と下記標準液(標準色)とを比較することによりAPHA No.を求め、これを着色成分含有度とする。因みに、前記エチレングリコールのAPHA No.は30以下である。
標準液(標準色)の調製:塩化白金酸カリウム2.492g、塩化コバルト2.038gおよび特級の塩酸10ミリリットル(ml)の混合物に純水を加えて1リットルとして標準比色液原液を調製し、このAPHA No.を1,000とする。この原液を3、4、5、10、20、30、40、50、60、70、80および90ml採取し、それぞれ純水を加えて100mlとしたものを標準比色液とする。この標準比色液は、原液濃度の薄いものから順番にAPHA No.30、40、50、100、200、300、400、500、600、700、800および900とし、純水のみのAPHA No.は0とする。
着色成分含有度は、前記した繊維状ポリエステルの一部をサンプリングして評価することが出来る。
前記抽出工程で使用するエチレングリコール系抽剤(エチレングリコール系化合物)は分子中にエチレンオキシ(−CH2CH2O−)単位を有するグリコールであり、例えばエチレンオキシ単位が1つのエチレングリコール、エチレンオキシ単位が2つ以上のポリエチレングリコール(例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール(数平均分子量:300以下)等)などが挙げられる。これらのうちエチレングリコール及びポリエチレングリコール(数平均分子量:160〜300)であることが、さらにはエチレングリコールであることが好ましい。
前記エチレングリコール系抽剤は、市場から或いは製造業者から入手してそのまま使用することができるが、所望により精製(例えば、蒸留精製等)することもできる。また、後述する分離工程で分離された抽出処理後のエチレングリコール系抽剤(すなわち、繊維状ポリエステルに含まれていた染料を含むエチレングリコール系抽剤)を精製処理(例えば、活性炭、骨炭、木炭、シリカゲル、ゼオライト、活性白土、ボーキサイト、アルミナ、マグネシア、多孔性ガラスビーズ、キレート樹脂、キトサン等と接触させる脱色処理等)し、得られる精製(再生)エチレングリコール系抽剤を再度抽剤として使用することも好ましい。これらエチレングリコール系抽剤は、APHA No.が100以下、さらには30以下であることが好ましい。
抽出処理に用いるエチレングリコール系抽剤の量は、繊維状ポリエステル1重量部に対し、5〜50重量部、さらには7〜45重量部であることが好ましい。
また、繊維状ポリエステルとエチレングリコール系抽剤との接触時の温度(抽出温度)は、抽剤の特性にもよるが、100〜200℃、さらには120〜200℃、特に130〜200℃であるのが好ましい。さらには、この抽出温度の上限は、エチレングリコールのときには200℃、さらには198℃であることが、ジエチレングリコールのときには170℃、さらには160℃であることが、トリエチレングリコールのときには150℃、さらには140℃であることが、またポリエチレングリコール(数平均分子量160〜300)のときには140℃、さらには130℃であることが好ましい。これらの上限温度より高い温度で処理すると、ポリエステルの解重合反応が進むので好ましくない。
この抽出温度は、抽剤が液状を保つ温度でかつ高い(但し、上限温度以下)ほど抽出効率は高くなり、処理時間を短くすることができる。例えば、抽剤としてエチレングリコールを用いる場合、抽出温度を190℃以上の温度にすると、特に処理時間を短くすることができる。この処理時間(抽出時間)は、多段抽出法での1回の処理時間は10分以上とすることが好ましい。そして合計抽出時間は20分〜3.0時間、さらには30分〜2.5時間であることが好ましい。また、回分抽出法、連続交流抽出法、加熱流下抽出法等での抽出時間(合計抽出時間)は20分〜3.0時間、さらには30分〜2.5時間であることが好ましい。
着色成分含有度は、繊維状ポリエステルに含まれる染料等のエチレングリコール可溶着色成分が充分に抽出除去されているか否かを確かめるものである。この着色成分含有度による評価を行なうことにより、繊維状ポリエステルを後工程に供せるか否かを判断することができる。そして、着色成分含有度が500以下、好ましくは400以下、さらに好ましくは300以下、特に好ましくは200以下になった繊維状ポリエステルは、後述する分離、解重合およびモノマー精製工程に悪影響を及ぼさないレベルまで、エチレングリコール可溶着色成分が除去されていることを意味している。
抽出処理の最適条件は、原料である繊維状ポリエステルの着色特性(例えば、染料の種類、含量等)によって変わるので、この条件は該繊維状ポリエステルに適した過去の運転条件から、あるいは原料繊維から小量のサンプルを抜き取り、このサンプルを用いて予備抽出テストを行なって決定すると良い。この予備テストでは抽出条件をある範囲で変化させ、この変化に対応して着色成分含有度がどう変化するかを求めるのが好ましい。このようにして決定された条件でも、抽出工程の立ち上げ段階では、処理後の繊維状ポリエステルからサンプルを採取して着色成分含有度の確認をするのが望まれる。従って、処理後の繊維状ポリエステルは、好ましくは分離工程での処理を行なってから、評価結果が出るまで一時保管し、評価結果が満足できるものを解重合工程に供するのが好ましい。もし、抽出処理が不充分で、着色成分含有度が500より大きい値を示す繊維状ポリエステルは再度抽出処理を行なう。所定の抽出効果が得られるようになって抽出工程が安定してからは、着色成分含有度の評価は所定の時間間隔(例えば、4〜8時間間隔)で行なう程度でよい。
本発明における抽出は、前述したように、繊維状ポリエステルを分解(解重合)するものでなく、従って抽出処理は解重合反応が実質的に起こらない条件で行なわれ、抽出処理の前後で繊維形状は実質的に変化しないと理解できよう。
<分離工程>
分離工程では、抽出処理を行った後の繊維状ポリエステルとエチレングリコール系抽剤の混合物から繊維状ポリエステルを分離する。この分離手段としては公知の固液分離法(例えば、圧搾法、ブロー法等)を用いることができる。この固液分離では、通常、エチレングリコール系抽剤を5〜30重量%、さらには10〜25重量%含む繊維状ポリエステルとエチレングリコール系抽剤とが得られる。このエチレングリコール系抽剤を5〜30重量%、さらには10〜25重量%含む繊維状ポリエステルは、該抽剤がエチレングリコールの場合にはそのまま解重合工程に供することができるが、エチレングリコール以外の抽剤の場合にはこの量が0.1重量%以下、さらには0.01〜0.1重量%、特に0.01〜0.05重量%となるまで乾燥除去することが好ましい。抽剤の特性から加熱乾燥するのが困難な場合には、繊維状ポリエステルを水洗した後、乾燥しても良い。水洗後に乾燥する場合、繊維状ポリエステルに残存する水分が0.5重量%以下、さらには0.1〜0.4重量%となるまで乾燥することが好ましい。この他、繊維状ポリエステルに残存するエチレングリコール以外の抽剤をエチレングリコールにより洗浄(置換)除去しても良い。この場合、繊維状ポリエステルに残存するエチレングリコールを30重量%以下、さらには1〜25重量%とすることが好ましい。
<解重合工程>
解重合工程は、分離工程で分離された繊維状ポリエステルを構成するエステル成分をエチレングリコールを用いて解重合してエステルモノマーとし、エステルモノマーを含むエチレングリコール溶液を得る工程である。この解重合処理においては、通常、繊維状ポリエステルはそのままの状態で解重合に供するが、場合によってはエチレングリコール系抽剤の量を低減してから、或いは他の形状にしてから解重合に供することも可能である。例えば、解重合処理時のハンドリング性を高めたり、解重合装置に構造上の制約がある場合には、造粒してから解重合反応に供するのが好ましい。造粒して解重合反応に供する場合、その造粒方法は、エチレングリコール系抽剤に濡れている繊維状ポリエステルを水洗、乾燥した後、溶融してペレタイザーで処理する方法、水洗、乾燥した繊維状ポリエステルの表面の一部のみを溶融させて造粒する方法、該繊維状ポリエステルを圧縮造粒する方法等が好ましく例示できる。造粒物の形状は円筒状固形物であることが好ましく、該固形物の径の大きさは1〜20mm、さらには2〜10mm、長さは1〜60mm、さらには2〜50mmであることが好ましい。
ポリエステルを構成するエステル成分は、ジカルボン酸とジオール成分とがエステル結合を介して結合した単位のことをいい、重合度90〜200のポリマーから、重合度2〜10のオリゴマーまでを包含する。従って本発明によればエステル成分を解重合し、1個のジカルボン酸単位を有するBHETに例示されるエステルモノマーにまで分解する。
解重合温度は180〜230℃、さらには190〜220℃であることが好ましい。解重合時のポリエステルとエチレングリコールの量比は、重量比で1:9〜3:7であることが好ましい。解重合触媒としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、ナトリウムメチラート、酢酸亜鉛等が好ましく挙げられる。また、触媒の量としては、ポリエステルに対し0.05〜0.50重量%、さらには0.15〜0.40重量%用いることが好ましい。解重合反応時間は、0.5〜7.0時間、さらには0.5〜5.0時間であることが好ましい。
得られるエチレングリコール溶液中の固形分の濃度は10〜30重量%、さらには15〜25重量%であることが好ましい。この固形分は主としてエステルモノマーからなり、固形分中のオリゴマーの割合は1〜30重量%、さらには2〜20重量%である。
繊維状ポリエステルを構成するエステル成分がエチレンテレフタレート単位である場合、解重合により、エステルモノマーとしてビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレート(BHET)が得られる。
この場合、繊維状ポリエステルの量がエチレングリコールに対して少なすぎると、生成するBHETの量がエチレングリコールの飽和溶解度より小さくなり、脱イオン処理に付される全液量に対して得られる最大の収量より少ない量でしかBHETが得られなくなるため経済的でない。一方、繊維状ポリエステルの量がエチレングリコールに対して多すぎると、BHETのオリゴマーが増加してBHETの収率が低下する。また、BHETがエチレングリコールの飽和溶解度を超えて存在すると、BHETが析出するために脱イオン処理できなくなる。
解重合は、反応装置に精留塔を設け、反応溶液から水分を系外へ留去しながら行うのが好ましい。その際、蒸発したエチレングリコールは系内へ戻すようにするのが好ましい。解重合反応をこのようにして行なうことで得られるエチレングリコール溶液中の水分量を少なくすることができるので、エステルモノマーの加水分解反応を抑制することができる。グリコール溶液中に含まれる水分量が0.5重量%以下となるように調整することが好ましい。水分量は、前記溶液を京都電子工業(株)製カールフィッシャー水分計MKC−510Nにより計測することで得られる。
(予備解重合)
解重合工程においては、エチレングリコールによる解重合を行なう前に、ポリエステルのモノマー及び/又はオリゴマーを用いて繊維状ポリエステルを構成するエステル成分を予備解重合し、次いで予備解重合物をエチレングリコールにより解重合(本解重合)することが好ましい。ポリエステルがポリエチレンテレフタレートの場合、ポリエステルのモノマーはBHET、オリゴマーはBHETのオリゴマーであることが好ましい。
予備解重合は、繊維状ポリエステルをそのモノマー及び/又はオリゴマー(重合度2〜10)と200〜300℃、好ましくは230〜280℃の温度で混練することで行なうのが好ましい。また、予備解重合の時間は1.0分〜5.0時間、さらには1.0分〜1.5時間行なうことが好ましい。その際、ポリエステルに対するモノマー及び/又はオリゴマー(重合度2〜10)の量は、ポリエステル1重量部当り、0.1〜1.0重量部、さらには0.2〜0.8重量部であることが好ましい。得られる予備解重合物はエステル成分で構成される。その分子量は重合度で2〜20、さらには3〜10であることが好ましい。
予備解重合は、通常、常圧下で実施するが、その際繊維状ポリエステルと一緒に系内に30重量%以下、さらには1〜25重量%の遊離エチレングリコールや水のような低沸点成分が供給される場合には、これらを系外に蒸発除去しながら行なうことが好ましい。また、反応系からの蒸発物が反応の進行を阻害しない程度の減圧下で実施してもよい。場合によっては加圧下、好ましくはエチレングリコールの蒸気圧以下(例えば、1.3MPa以下)で蒸発物を系内に戻さないようにしながら行なうこともできる。
次いで予備解重合物は、予備解重合されなかった異物(炭化物等)を例えば孔径0.1〜2mmの金属製のストレーナーによって除去した後、エチレングリコールを用いて解重合触媒の存在下160〜260℃、好ましくは180〜230℃の温度で解重合(本解重合)するのが好ましい。解重合触媒としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、ナトリウムメチラート、酢酸亜鉛等が好ましく挙げられる。また、触媒の量としては、予備解重合物をポリエステルに換算した値に対し0.05〜0.50重量%、さらには0.15〜0.40重量%用いることが好ましい。本解重合反応時間は、0.5〜5.0時間、さらには0.5〜4.0時間であることが好ましい。その際、エチレングリコールの量は、予備解重合物1重量部当り、2〜10重量部、さらには3〜7重量部であることが好ましい。得られるエチレングリコール溶液(解重合溶液)の固形分は主としてポリエステルのモノマー(BHET)からなり、オリゴマーの割合が1〜30重量%、さらには2〜20重量%に低減されたものである。この固形分の濃度は10〜30重量%、さらには15〜25重量%であることが好ましい。
<モノマー精製工程>
モノマー精製工程は、解重合工程で得られたエチレングリコール溶液を精製して精製エステルモノマーを得る工程である。モノマー精製工程は、濾過処理、吸着処理、イオン交換処理、晶析処理、蒸留処理またはこれらの組み合わせからなる。
エチレングリコール溶液(解重合溶液)に含まれる不純物や副反応促進成分等を取り除くには、濾過処理、吸着処理、イオン交換処理またはこれらの組み合わせによって除去することが好ましい。即ち、解重合溶液は、通常、不溶性物質を含んでいるが、これらのうち、解重合されない天然繊維屑等の比較的大きい粗大物質はストレーナー等のフィルターで第一段濾過処理により除去し、次いで酸化チタン等の比較的大きい固体粒子は繊維濾材等のフィルターで第二段濾過処理により除去し、さらに濾過しきれなかった微量の顔料などの微粒子は活性炭での吸着処理で除去し、さらに触媒残渣等のイオン性物質はイオン交換処理で除去して精製することが好ましい。
また、ここまでの処理で除去できなかったエチレングリコール可溶性不純物や副反応物は、晶析処理で除去することが好ましい。さらに晶析処理では除去しきれない残存低沸点物やオリゴマー等の高沸点不純物を蒸留処理で除去することが好ましい。
従って、本発明のモノマー精製工程は、濾過処理、吸着処理、イオン交換処理、晶析処理および蒸留処理をこの順番で行うことが好ましい。
(第一段濾過処理)
第一段濾過処理は、エチレングリコール溶液(解重合溶液)を濾過し比較的大きい粗大物質を取り除く処理である。この濾過処理は、エチレングリコール溶液を160〜260℃、好ましくは180〜230℃で濾過し、解重合反応で分解されなかった粗大物質、例えば天然繊維屑等の固形異物を取り除くことが好ましい。例えば、エチレングリコール溶液を、孔径0.1〜2mmの金属製のストレーナーに通すことが好ましい。
(第二段濾過処理)
第二段濾過処理は、エチレングリコール溶液を濾過し比較的大きい固体粒子を取り除く処理である。この濾過処理は、エチレングリコール溶液を60〜95℃、好ましくは70〜90℃に降温して濾過し、解重合反応で分解されなかった固体粒子、例えば平均粒径が1〜500μm程度の固形異物(酸化チタン、カーボンブラック等の顔料等)を取り除くことが好ましい。例えば、エチレングリコール溶液を、3〜20dtexの繊維(繊維状ポリエステル、ポリプロピレン繊維等)からなる濾材を空隙率70〜98%で充填した濾過装置に通すことが好ましい。
(吸着処理)
吸着処理は、エチレングリコール溶液中の不純物を活性炭、骨炭等の吸着剤により吸着する処理である。吸着処理は、エチレングリコール溶液を60〜95℃、好ましくは70〜90℃の温度に維持し、活性炭を充填した吸着塔に空間速度0.1〜5.0hr-1で通液して行なうことが好ましい。この吸着処理は微小な顔料等の着色剤を除去するものでもあり、脱色処理と云えるものである。活性炭としては、例えば三菱化学(株)製「ダイアホープ006」、「ダイアホープ008」等を挙げることができる。
(イオン交換処理)
イオン交換処理は、エチレングリコール溶液中の触媒残渣のようなイオン性物質を取り除く処理である。イオン交換処理としては、エチレングリコール溶液を60〜95℃、好ましくは70〜90℃の温度に維持し、カチオン交換体を充填した脱カチオン塔に空間速度1〜12hr-1で通液してカチオン交換処理し、その後、連結配管内を3秒〜10分で通過させてからアニオン交換体を充填した脱アニオン塔に空間速度0.5〜10hr-1で通液してアニオン交換処理するのが好ましい。カチオン交換体としては、例えばロームアンドハース社製カチオン交換樹脂「アンバーライトIR−120B」等を好ましく挙げることができる。また、アニオン交換体としては、例えばロームアンドハース社製アニオン交換樹脂「アンバーライトIRA96SB」とカチオン交換樹脂「アンバーライトIR−120B」の混合物等を好ましく挙げることができる。このアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂の混合割合(容量比)は1:3〜5:1であることが好ましい。
(晶析処理)
晶析処理は、エチレングリコール溶液を冷却し、エステルモノマー等の固形分を析出させ固液分離する処理である。晶析処理は、脱イオン処理を行った後の溶液(脱イオン処理溶液)を晶析槽において飽和溶解度以上の温度から15〜30℃の範囲の温度まで冷却し、この範囲の温度に1〜12時間維持して、析出物の平均粒子径が40〜200μm(島津製作所製SALD−200V ERを用いて、EGで10倍希釈して測定)になるようにエステルモノマーを析出させるのが好ましい。この脱イオン処理溶液を飽和溶解度以上の温度から冷却する場合、例えば0.1〜0.5℃/分の速度でゆっくりと冷却するのが好ましい。
得られた析出物は固液分離により固形分を分離する。固液分離は、晶析処理時の温度、すなわち15〜30℃の範囲の温度を維持しながら行なうのが好ましい。固液分離の方法は特に制限はないが、加圧濾過、吸引濾過、遠心分離等の方法を好ましく挙げることができる。例えば、加圧濾過する場合、析出物を通気度が3〜30cm3/min・cm2の濾布を用いたフィルタープレスで濾別することが好ましく、吸引濾過する場合、保留粒子径が1〜30μmの濾紙または濾布を用いて濾別することが好ましい。
さらにイソプロピルアルコールなどの有機溶媒を用いて、再結晶精製処理を行なってもよい。
晶析処理を行なうことにより、解重合によって分解されエチレングリコール溶液中に溶解している、ナイロン等の合成繊維の成分(例えば、5−アミノカプロン酸のグリコールエステル、アジピン酸のグリコールエステル等)は、濾液中に溶解した状態となるため、固形分から分離される。
(蒸留処理)
蒸留処理は、晶析処理で得られたエステルモノマー等の固形分を蒸留精製して精製エステルモノマーを得る処理である。蒸留処理は、晶析処理で得られたエステルモノマー等の濾過ケークを70〜120℃で溶解し、融解液を第一蒸発装置に導入し、温度130〜170℃、圧力300〜1,000Paの条件で低沸点成分を蒸発(第一蒸発)させ、次いで第一蒸発を経た融解液を第二蒸発装置に導入し、温度130〜170℃、圧力50〜250Paの条件で、低沸点成分を蒸発(第二蒸発)させるのが好ましい。次いで、第二蒸発を経た融解液を流下薄膜式分子蒸留装置に導入し、温度180〜220℃、圧力25Pa以下の条件で蒸留(分子蒸留)し、留分としてエステルモノマーを得ることが好ましい。
エステルモノマーを上述の操作により精製することにより、効率良く高品質なエステルモノマー、好ましくはビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレート(BHET)を得ることができる。この精製BHETは、重合触媒の存在下で重合せしめることにより高品質の(例えば、色調に優れた)ポリエチレンテレフタレートを製造することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお、この実施例によって本発明が限定されるものでないことは言うまでもない。また、例中の特性は下記の方法により測定した。
<UV判別法>
フェノール/テトラクロロエタン=3/2混合溶液500ミリリットルにサンプル繊維1gを溶解し、No.5Aの濾紙で吸引濾過して残った不溶物をメタノールで洗浄、乾燥して、不溶物の混入率を求めた。続いて濾液の310nmにおける吸光度を、紫外可視分光光度計「UVmini−1240」((株)島津製作所製)で測定し、標準物質のポリエチレンテレフタレートの波形に一致したピークの高さを対比して、溶解しているポリエチレンテレフタレートの濃度を算定した。上記混入率と該濃度から、サンプル繊維中のポリエステル含有量を測定した。
<光学密度測定法(OD380)>
サンプル5gをメタノールに溶解して10重量%メタノール溶液とし、UVmini−1240((株)島津製作所製)によりセル長10mmで、ブランクはメタノールを用いてゼロ点補正し、この溶液の380nmの吸光度を測定した。
<着色成分含有度>
200mlのソックスレー抽出装置にて、水洗乾燥した繊維状ポリエステル10gをエチレングリコール(APHA No:30以下)100gを用いて、常圧沸騰下120分間抽出処理し、処理後のエチレングリコールの着色度(APHA No.)を測定した。測定は、比色管(内径25mm、高さ250mm)を使用して裸眼で試料と下記標準液(標準色)とを比較することによりAPHA No.を求め、これを着色成分含有度とした。抽出に用いたエチレングリコールのAPHA No.は30以下である。
標準液(標準色)の調製:塩化白金酸カリウム2.492g、塩化コバルト2.038gおよび特級の塩酸10ミリリットル(ml)の混合物に純水を加えて1リットルとして標準比色液原液を調製し、このAPHA No.を1,000とした。この原液を3、4、5、10、20、30、40、50、60、70、80および90ml採取し、それぞれ純水を加えて100mlとしたものを標準比色液とした。この標準比色液は、原液濃度の薄いものから順番にAPHA No.30、40、50、100、200、300、400、500、600、700、800および900とし、純水のみのAPHA No.は0とした。
<布地の水分率>
布地3gを精秤したものを230℃の加熱炉内で乾燥窒素を流し、窒素気流中に気化した水分を滴定セルに送り込んで京都電子工業(株)製カールフィッシャー水分計MKC−510CNにより自動滴定して水分量を求め、得られた水分量を、試料重量で除して水分率とした。
<実施例1>
(抽出工程)
UV判別法で判別して選別した着色ポリエチレンテレフタレート繊維からなる布地(原料布地:紺色の染料で染色した繊維と黒色の顔料で着色した繊維とを織り込んだ布地)300gを、裁断機により3cm角程度のサイズに裁断した。裁断した布地が直列に並ぶようにコンベアに固定し連続向流抽出装置により抽出した。抽出は、抽出装置の片側の布地供給口から60g/hrで布地を供給し、他方の抽剤供給口からは抽剤として195℃のエチレングリコール(EG)を1,200g/hrで供給し、抽出処理後の染料を含むエチレングリコールは布地供給口近くの抽剤排出口から排出し、抽出処理済みの布地は抽剤供給口近くの布地抜出口から抜出す方法で行ない、布地とエチレングリコールとの接触時間(抽出時間)は40分とした。
1時間に抜き出される布地を1ロットとして4ロット分を処理するまで抽出を行った。工程が安定した3、4ロット目の布地から各5g(乾燥時重量)計10gをサンプリングし、プレスロールで圧搾して抽剤を絞り取った後、水洗乾燥し、着色成分含有度を求めたところ50であった。
(分離工程)
3、4ロット目の布地を、室温まで冷却し、纏めてプレスロールで圧搾した。圧搾後の布地のEG含有量は20重量%であった。
(解重合工程)
圧搾したEG含有量20重量%の布地の内123gを、容量2リットルの還流装置及び攪拌機付きのオートクレーブに投入し、さらに525gの加熱EG及び0.25gの水酸化ナトリウム(NaOH)を加えて、常圧下、EGの沸点で、2時間還流下に加熱して解重合を行ないグリコール溶液を得た。
(モノマー精製工程)
「第一段濾過処理」
得られたグリコール溶液を孔径1mmのバスケット式ストレーナーに通液して、分解(解重合)されなかった粗大固形物を除去した。
「第二段濾過処理」
グリコール溶液の温度を85℃にまで降温した後、この温度を維持しながら、6dtexのポリプロピレン繊維を空隙率85%で充填したカラムに通液して、酸化チタンを含む固形物(粒子)を除去したところ、肉眼で見てほぼ透明な液が得られた。
「吸着処理」
グリコール溶液の温度を85℃に維持して、三菱化学(株)製活性炭ダイアホープ006を50ml充填した85℃温水ジャケット付きガラスカラム(脱色カラム)へ空間速度3hr-1で通液して、残留する着色性物質や微小異物を吸着処理して除いた。
「イオン交換処理」
次いで85℃を維持したままカチオン交換樹脂(ロームアンドハース社製、アンバーライトIR120B)を20ml充填した85℃温水ジャケット付きガラスカラム(カチオン交換カラム)へ空間速度7hr-1で通液して、さらに前記カチオン交換樹脂6.7mlとアニオン交換樹脂(ロームアンドハース社製、アンバーライトIRA96SB)13.3mlを充填した85℃温水ジャケット付きガラスカラム(アニオン交換カラム)へ空間速度7hr-1で通液して脱イオン処理を行なった。得られたグリコール溶液の光学密度(OD380)は0.035であった。
「晶析処理」
グリコール溶液の温度を攪拌下5時間掛けて25℃に下げてエステルモノマー(BHET)を晶析させ、No.5Aの濾紙で濾過して固液分離を行なった。
「蒸留処理」
得られた粗エステルモノマー(粗BHET)の晶析物を110℃で溶融し、EGを主成分とする低沸点物を温度150℃、圧力600Paの条件で溜去し、さらに残存する低沸点物を温度150℃、圧力106Paの条件で溜去したのち、7.98Pa、185℃の条件下でガラス製ラボ用分子蒸留器にて分子蒸留を行ない、留分として純度99.36重量%、光学密度(OD380)0.005の高純度BHETを得た。
なお、同じ脱色カラムを用いて実施例1を繰返したとき、脱色カラムはグリコール溶液を5,600mlを流した時点で破過したが、この破過までの処理量は、原料として無染色ポリエチレンテレフタレート繊維を用いた場合の破過までの処理量約6,000mlに近いレベルであった。
<比較例1>
(抽出工程、分離工程)
実施例1における抽出処理及び分離処理の工程を実施せず、原料布地から10gをサンプリングし、着色成分含有度を評価した。原料布地の着色成分含有度は1,000を超えていた。
(解重合工程)
この原料布地100gを容量2リットルの還流加熱装置及び攪拌機付きのオートクレーブに投入し、さらに550gの加熱EGおよび0.25gのNaOHを投入してから、常圧EGの沸点で、2時間還流下に加熱して解重合を行ないグリコール溶液を得た。
(モノマー精製工程)
「第一段濾過処理」
得られたグリコール溶液を孔径1mmのバスケット式ストレーナーに通液して、分解(解重合)されなかった粗大固形物を除去した。
「第二段濾過処理」
得られたグリコール溶液を85℃にまで降温した後、この温度を維持しながら、6dtexのポリプロピレン繊維を空隙率85%で充填したカラムに通液して、酸化チタンを含む固形物(粒子)を除去したところ、肉眼で見て殆ど布地と同様な色相の液が得られた。
「吸着処理」
グリコール溶液の温度を85℃にまで下げて、実施例1と同じ方法で、脱色カラムに通液した。濾過開始直後のグリコール溶液の光学密度(OD380)は0.035であったが、1分後には活性炭の破過が起こり、脱色は不可能となった。
<実施例2>
(抽出工程)
抽剤として160℃のジエチレングリコールを使用する以外は、実施例1と同じ方法で行なった。工程が安定した3、4ロット目の布地から各5g(乾燥時重量)計10gをサンプリングし、プレスロールで圧搾して抽剤を絞り取った後、水洗乾燥し、着色成分含有度を求めたところ50であった。
(分離工程)
3、4ロット目の布地を、室温まで冷却し、纏めてプレスロールで圧搾してジエチレングリコールを絞り取った。さらに残存しているジエチレングリコールを温水により洗浄、乾燥し、水分率0.4重量%の布地を得た。
(解重合工程、モノマー精製工程)
引き続き実施例1と同じ手順で布地100g(乾燥重量)の解重合、グリコール溶液からのモノマー精製を行なったところ、得られたBHETの純度は98.9重量%、光学密度(OD380)は0.003であった。
<実施例3>
(抽出工程)
抽剤として140℃のトリエチレングリコールを使用する以外は、実施例1と同じ様に行なった。工程が安定した3、4ロット目の布地から各5g(乾燥時重量)計10gをサンプリングし、プレスロールで圧搾して抽剤を絞り取った後、水洗乾燥し、着色成分含有度を求めたところ50であった。
(分離工程)
3、4ロット目の布地を、室温まで冷却し、纏めてプレスロールで圧搾してトリエチレングリコールを絞り取った。さらに残存しているトリエチレングリコールを温水により洗浄、乾燥し、水分率0.4重量%の布地を得た。
(解重合工程、モノマー精製工程)
得られた布地100g(乾燥重量)の解重合、グリコール溶液からのモノマー精製を実施例1と同じ方法で行なったところ、得られたBHETの純度は98.9重量%、光学密度(OD380)は0.003であった。
<実施例4>
(抽出工程)
抽剤として130℃のポリエチレングリコール(数平均分子量280)を使用する以外は、実施例1と同じ様に行なった。工程が安定した3、4ロット目の布地から各5g(乾燥時重量)計10gをサンプリングし、プレスロールで圧搾して抽剤を絞り取った後、水洗乾燥し、着色成分含有度を求めたところ50であった。
(分離工程)
3、4ロット目の布地を、室温まで冷却し、纏めてプレスロールで圧搾してポリエチレングリコールを絞り取った。さらに残存しているポリエチレングリコールを温水により洗浄、乾燥し、水分率0.4重量%の布地を得た。
(解重合工程、モノマー精製工程)
引き続き実施例1と同じ手順で100g(乾燥重量)の解重合、グリコール溶液からのモノマー精製を行なったところ、得られたBHETの純度は98.9重量%、光学密度(OD380)は0.003であった。
<実施例5>
(抽出工程)
布地とエチレングリコールとの接触時間(抽出時間)を30分としたこと以外は、実施例1と同じ方法で行なった。工程が安定した3、4ロット目の布地から各5g(乾燥時重量)計10gをサンプリングし、プレスロールで圧搾して抽剤を絞り取った後、水洗乾燥し、着色成分含有度を求めたところ200であった。
(分離工程)
3、4ロット目の布地について実施例1と同じ方法で行なった。
(解重合工程、モノマー精製工程)
3、4ロット目の布地の内123gについて、引き続き実施例1と同じ手順で解重合、グリコール溶液からのモノマー精製を行なったところ、得られたBHETの純度は98.5重量%、光学密度(OD380)は0.005であった。
<比較例2>
(抽出工程)
布地とエチレングリコールとの接触時間(抽出時間)を15分としたこと以外は、実施例1と同じ方法で行なった。工程が安定した3、4ロット目の布地から各5g(乾燥時重量)計10gをサンプリングし、プレスロールで圧搾して抽剤を絞り取った後、水洗乾燥し、着色成分含有度を求めたところ600であった。
(分離工程)
3、4ロット目の布地について実施例1と同じ方法で行なった。
(解重合工程、モノマー精製工程)
3、4ロット目の布地の内123gについて、引き続き実施例1と同じ手順で解重合、グリコール溶液からのモノマー精製を行なったところ、吸着処理においてグリコール溶液を脱色カラムに通液した直後は、グリコール溶液の光学密度(OD380)は0.030であったが、5分後には破過が起こり、脱色は不可能となった。
本発明方法は、繊維状ポリエステル、特に着色された繊維状ポリエステルから、ケミカルリサイクルにより高純度のエステルモノマーを効率的に回収することができるので、リサイクル産業への貢献が期待できる。

Claims (8)

  1. 繊維状ポリエステルからエステルモノマーを回収する方法であって、
    (1)繊維状ポリエステルをエチレングリコール系抽剤と接触させ、繊維状ポリエステルの着色成分含有度が500以下になるまで抽出処理を行なう抽出工程、
    (2)抽出処理後の繊維状ポリエステル及びエチレングリコール系抽剤の混合物から繊維状ポリエステルを分離する分離工程、
    (3)分離された繊維状ポリエステルを構成するエステル成分をエチレングリコールにより解重合してエステルモノマーを含むエチレングリコール溶液とする解重合工程、及び
    (4)エチレングリコール溶液を精製して精製エステルモノマーを得るモノマー精製工程、
    からなる繊維状ポリエステルからエステルモノマーを回収する方法。
  2. 抽出工程で、繊維状ポリエステル1重量部に対して5〜50重量部のエチレングリコール系抽剤を用いる、請求項1に記載の方法。
  3. 抽出工程で、繊維状ポリエステルとエチレングリコール系抽剤とを100〜200℃の温度で接触せしめる、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 抽出工程のエチレングリコール系抽剤がエチレングリコールである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 繊維状ポリエステルとエチレングリコール系抽剤の接触を連続向流抽出法で行なう、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 解重合工程で、分離工程で分離された繊維状ポリエステルを構成するエステル成分をそのエステルモノマー及び/又はオリゴマーを用いて予備解重合した後に、エチレングリコールによる解重合を行なう、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 繊維状ポリエステルがポリエチレンテレフタレートからなり、かつエステルモノマーがビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレートである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. モノマー精製工程が、濾過処理、吸着処理、イオン交換処理、晶析処理、蒸留処理またはこれらの組み合わせからなる請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
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