JP2005330166A - 光学ガラス素子プレス成型用型およびそれを使用した光学ガラス素子プレス成型法 - Google Patents
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Abstract
【課題】近年のガラスプレス成型による光学素子製造方法においては、成型サイクル時間を短縮する目的で、ハロゲンランプ、赤外線ランプ等による光加熱方式が主流となってきている。しかしながら従来のガラス製成型型は、上述したようなガラス素材が使用されているために、赤外線を中心とした波長領域を透過してしまい、成型過程での昇温に時間がかかっていた。さらに、昇温過程において、成型型以外の周辺部材との温度差が生じるために、寸法許容量の設計が煩雑となっていた。
【解決手段】本発明は、上型と、下型と、前記上型と前記下型とを相対させて摺動可能とする筒状の胴型とを含む光学ガラス素子プレス成型用型であって、前記上型と前記下型とはいずれも前記光学ガラス素子を形成する成型部とそれを支持する支持部とからなり、かつ、前記上型の成型部か前記下型の成型部の少なくとも片方の成型部を、厚さ1mmのガラス板に200〜3000nmの波長域の光をあてたときの内部透過率が70%以下のガラス部材で構成することを特徴とする光学ガラス素子プレス成型用型を提供する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、上型と、下型と、前記上型と前記下型とを相対させて摺動可能とする筒状の胴型とを含む光学ガラス素子プレス成型用型であって、前記上型と前記下型とはいずれも前記光学ガラス素子を形成する成型部とそれを支持する支持部とからなり、かつ、前記上型の成型部か前記下型の成型部の少なくとも片方の成型部を、厚さ1mmのガラス板に200〜3000nmの波長域の光をあてたときの内部透過率が70%以下のガラス部材で構成することを特徴とする光学ガラス素子プレス成型用型を提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、プレス成型後に研削・研磨加工が不要なガラスレンズなどの光学ガラス素子のプレス成型法およびそれに使用する光学ガラス素子プレス成型用型に関する。特に、本発明は良好な光学特性を有するガラス光学素子を短いタクト時間で成型できる生産性に優れた光学ガラス素子プレス成型法に使用する型に関する。
光学ガラス素子のプレス成型に使用される型の材質としては、超硬、セラミックス、ガラスなどが知られている。なかでも上型や下型をガラス質としたガラス型は、原材料費も安く、加工も比較的容易で、きわめて安価に型を製造できるとされている(特許文献1)。
一方、これらの光学ガラス素子のプレス成型においては、加熱手段として、誘電加熱方式、ハロゲンランプ、赤外線ランプなどの光加熱方式、型の上下端からの伝熱による加熱方式、などが採用されている。なかでも光加熱方式は、誘電加熱方式等に比べて短時間で大量のエネルギーが投入できることから、短時間での昇温に適しており、成型サイクル時間が短かく、生産性に優れるという特徴がある。
しかし、前述した、従来のガラス型に光加熱方式を採用した場合、光に対するガラスの透過性が高いため、投入したエネルギーのかなりの部分がガラス質の上型、下型を通過して、ガラス型の加熱に使用されないという問題があった。その結果として昇温に時間がかかり成型サイクルが長くなり生産性が低下するおそれもある。極端な場合には、所定時間に所定温度に達しないままプレス成型してガラス型を破損させるおそれがあった。これを防止するため、ガラス型の温度計測用に熱電対を挿入すると、ガラスの透過性が高いためガラス型が充分に昇温されないまま、熱電対だけが加熱されて、熱電対が断線するおそれがあるほか、温度制御不能となる問題もあった。
従来のガラス型に光加熱方式で加熱した場合には、上記のような問題点のほかにエネルギーロスが大きいため製品1個あたりの電力消費量が著しく増大して原価アップをもたらす、必要以上に高出力の電源設備を準備する必要があるなどの問題もある。
本発明は、高品位の光学ガラス素子を短サイクルで成型でき、しかも加熱に要するエネルギーが少なく、特に、光加熱方式で効率よく短時間で加熱、冷却できる、生産性とエネルギー効率に優れた光学ガラス素子プレス成型用型およびそれを使用した光学ガラス素子プレス成型法の提供を目的とする。
本発明は、上型と、下型と、前記上型と前記下型とを相対させて摺動可能とする筒状の胴型とを含む光学ガラス素子プレス成型用型であって、前記上型と前記下型とはいずれも前記光学ガラス素子を形成する成型部とそれを支持する支持部とからなり、かつ、前記上型の成型部か前記下型の成型部の少なくとも片方の成型部を、厚さ1mmのガラス板に200〜3000nmの波長域の光をあてたときの内部透過率が70%以下のガラス部材で構成することを特徴とする光学ガラス素子プレス成型用型を提供する。
また、別の本発明は、上型と、下型と、前記上型と前記下型とを相対させて摺動可能とする筒状の胴型とを含む光学ガラス素子プレス成型用型であって、前記上型と前記下型とはいずれも前記光学ガラス素子を形成する成型部とそれを支持する支持部とからなり、かつ、前記上型の成型部か前記下型の成型部の少なくとも片方の成型部を、厚さ1mmのガラス板に200〜3000nmの波長域の光をあてたときの内部透過率が70%以下のガラス部材で構成することを特徴とする光学ガラス素子プレス成型用型を使用し、型の加熱手段として光加熱方式を採用することを特徴とする光学ガラス素子プレス成型法を提供する。
本発明によれば、内部透過率が70%以下のガラス、すなわち、光吸収性の高い(熱吸収性も高い)ガラスでプレス成型用型とするため、通常のガラス型に比べて光加熱方式で急速昇温できるため成型サイクルを大幅に短縮できる。したがって、本発明のプレス成型用型を使用することにより、高品位の光学ガラス素子の生産性を向上させることができる。しかも、材質がガラスであるのでマスターから転写するだけで簡単に型を製作でき、短納期に対応できる。
本発明によれば熱電対を配置した場合に、熱電対だけが加熱されることを防止でき、型に近接させて熱電対を使用できるため、熱電対で正確な温度を計測でき精密な温度制御が可能となる。また、投入した熱エネルギーが効率よく加熱に使用されるため、エネルギー消費量が少なくて省エネルギー効果が大きく、原価も低減できる。
また、内部透過率が70%以下のガラス(以下、低透過率ガラスという)を金型の製品形状を形成する部分(一般にはキャビティとも称すが、以下、成型部という)だけとし、そこに赤外線ランプ光やハロゲンランプ光をフォーカスすることによりさらに成型サイクル時間が短縮され、エネルギー効率もさらに向上できる。
本発明において、胴型を内部透過率が80%超のガラスとすると、胴型への加熱を少なくして加熱を上型、下型の所望の部分に集中して加熱できるため成型サイクル時間短縮に効果がある。この場合、加熱方式が光加熱方式であれば、特にその効果は顕著である。胴型のガラスとしては、通常の石英ガラスなどが好ましいものとして挙げられる。
さらに、本発明において低透過率ガラスの熱膨張係数が4×10−6/℃以下であると、被プレス成型物である光学ガラス素子との熱膨張係数差が大きくなり、プレス成型終了後の離型が促進され作業時間が短縮されて好ましい。また、上型、下型の成形部を低透過率ガラスとし、上型、下型の支持部を低透過率ガラス以外に超硬、セラミックス材料、などとする場合にも、低透過率ガラスの熱膨張係数が小さいと、超硬、セラミックス材料などとの熱膨張係数差が小さくなるため型設計が容易となる利点もある。
本発明の光学ガラス素子プレス成型用型(以下、本型という)は、光学ガラス素子を形成する成型部と、支持部とからなる上型と、同様に、成型部と、支持部とからなる下型と、前記上型と前記下型とを相対させて摺動可能とする筒状の胴型とを含み、かつ、前記上型の成型部か前記下型の成型部の少なくとも片方の成型部を内部透過率が70%以下の低透過率ガラスで構成する。
本明細書では、内部透過率とは、厚さ1mmのガラス板に200〜3000nmの波長域の光をあてたときの内部透過率をいう。内部透過率が70%以下とは、厚さ1mmのガラス板について波長域200〜3000nmの全波長域での内部透過率が70%以下であることを意味する。なお、内部透過率は式1で与えられる透過率Tを(1−R)2で割って表面反射を補正したものである。ただし、透過率Tはガラス表面における反射率Rとガラスの板厚dとから式1で表される。
式1・・・T=(1−R)2exp(−μ・d)
ただし、反射率Rは式2、μは式3でそれぞれ与えられる。
式2・・・R=((n−1)/(n+1))2 n;ガラスの屈折率
式3・・・μ=α+s α;吸収係数、s;散乱係数。
式1・・・T=(1−R)2exp(−μ・d)
ただし、反射率Rは式2、μは式3でそれぞれ与えられる。
式2・・・R=((n−1)/(n+1))2 n;ガラスの屈折率
式3・・・μ=α+s α;吸収係数、s;散乱係数。
本型において、成型部に使用される、低透過率ガラスの内部透過率は70%以下であるが、より好ましくは低透過率ガラスの内部透過率が50%以下であるとさらに好ましい。低透過率ガラスの内部透過率が20%以下であると特に好ましい。
このようなガラス部材としては、Na2OとCaOを含むソーダライムガラスに微量のFe、Ni、Co、Seなどを含む着色透明ガラスや石英ガラスを着色したものなどが好適なものとして挙げられる。このようなガラス部材の熱膨張係数が4×10−6/℃以下であると好ましく、1×10−6/℃以下であるとさらに好ましい。
前記低透過率ガラスの熱膨張係数が4×10−6/℃以下であると、被プレス物である光学ガラス素子との熱膨張係数差が大きくなり、成型終了時の離型が容易となる。さらに、前記低透過率ガラスの熱膨張係数が4×10−6/℃以下であると、支持部や胴型などのプレス型内の他の部材(超硬やセラミックスなどが好適に使用される)との熱膨張係数差が小さくなるため型設計が容易になるという利点もある。
前記低透過率ガラスが石英ガラスを着色したものであると熱膨張係数が小さく、耐熱衝撃性に優れ、しかも、化学的耐久性にも優れるため好ましい。石英ガラスを着色したものとしては、石英ガラスに成分としてFを200ppm以上含むと熱膨張係数が1×10−6/℃以下となる温度域が広くなるため好ましい。
前記ガラス部材として、石英ガラス中にTiO2を1〜12質量%含むものであると前述の効果がさらに顕著となるため好ましい。前記ガラス部材が、石英ガラス中にTiO2を4〜10質量%含むものであるとさらに好ましく、石英ガラス中にTiO2を6〜8質量%含むものであると特に好ましい。石英ガラス中のTiO2の含有量が1質量%未満であると、熱膨張係数がTiO2を含有しない石英ガラスと同等であり、一方、石英ガラス中の含有量が12質量%を超えると熱膨張係数が負となるおそれがある。なお、石英ガラス中にFとTiO2とを両方含んでいてもよい。
低透過率ガラスとして、石英ガラスにB2O3を含有させてもよい。その場合の含有量としては、石英ガラス中に5質量%以下とするのが好ましい。石英ガラス中の含有量が5質量%を超えると熱膨張係数が1×10−6/℃を超えるおそれがある。
以下、本型の実施態様を図に基づいて説明する。なお、本型はこれらの図に限定されるものではない。図1は、上型1と下型2と胴型3とから構成される本型10の断面模式図である。上型1は成型部1aと支持部1bとからなり、下型2は成型部2aと支持部2bとからなる。上型1と下型2とそれぞれの成型部1aと2aとが被プレス成型物4を挟み込んだ状態で筒状の胴型3の内部を上下方向に移動して被プレス成型物4を加圧プレスする。
下型2の成型部に載っているのが被プレス成型物4である。被プレス成型物4としては、溶融ガラスを直にプレス成型するダイレクトプレスの場合は溶融ガラス、ガラス塊をリヒートプレスする場合には、ある特定質量、特定形状のガラスプリフォームが挙げられる。
本型10において、成型部1aと成型部2aの少なくとも片方が内部透過率が70%以下の低透過率ガラスで構成される。成型部1aと成型部2aの両方が内部透過率70%以下の低透過率ガラスで構成されると好ましい。本型10において、支持部1bと支持部2bも内部透過率が70%以下のガラス部材で構成し、上型1、下型2を全て透過率ガラスとしてもよい。
なお、支持部1b、2bの材質としては、低透過率ガラスを使用しない場合には、超硬、セラミックス、耐熱金属、内部透過率が80%以上のガラス(以下、高透過率ガラスという)などが好ましいものとして挙げられる。
なかでも高透過率ガラスを採用すると好ましい。例えば、上型1、下型2の支持部1b、2bを共に高透過率ガラスとし、胴型3を同様に高透過率ガラスとして、成型部1a、2a以外が全て高透過率ガラスで構成された型を光加熱方式で昇温すると少ないエネルギーで急速昇温できるため成型サイクル時間を大幅に短縮できる。
この場合には、成型部1a、2aを前述の内部透過率の低い着色した石英ガラスで構成し、支持部1b、2bを一般的な石英ガラスとすると、成型サイクル時間の短縮以外に、成型部と支持部との熱膨張率の差が小さいため成型部と支持部間での熱膨張率の差にもとづく発生熱応力が低く、破損等しにくいため耐久性が向上する。この場合、さらに胴型3も一般的な石英ガラスとする型設計容易となりさらに好ましい。
本型10において、成型部1aと成形部2aとの表面、すなわち、被プレス成型物4と直接接触し光学ガラス素子の形状を付与する部分、に被プレス成型物4に対して非融着性である無機質膜を有すると離型時に光学ガラス素子の一部が局所的に上型1や下型2に密着して光学ガラス素子が変形したり、光学ガラス素子に欠けが発生したりするのを防止できるため好ましい。
前記無機質膜としてはカーボン膜が光学ガラスとの密着性が低いため好ましい。前記カーボン膜のカーボンとしては、アモルファスカーボンやダイモンド状カーボンなどが好ましいものとして挙げられる。前記カーボン膜をアモルファスカーボンやダイヤモンド状カーボンの混合体としてもよい。
前記無機質膜としてはカーボン膜以外に窒化膜、炭化膜などもカーボン膜と同様の理由で好ましい。前記窒化膜としては、TiN、CrNなどが好ましいものとして挙げられる。
本型10において、胴型3の材質も特に制限されず、超硬、セラミックス、ガラスなどを適宜使用できる。胴型3をガラス製とし、加熱手段として光加熱方式を採用することにより、加熱エネルギーを胴型3の加熱でロスさせずに上型1と下型2とに集中させることができ、昇温、降温の成型サイクル時間を短縮でき高生産性とできるため好ましい。胴型3にガラスを採用する場合、前述した高透過率ガラスを使用するとその効果が顕著であるため好ましく、胴型のガラスの透過率が90%以上であるとさらに好ましい。
図2に図1とは別の実施態様を示す。図2は、上型11と下型12と胴型13とその内側に内部同型15とから構成される本型20の断面模式図である。上型11は成型部11aと支持部11bとからなり、下型12は成型部12aと支持部12bとからなる。なお、本型10、本型20では、上型1、11、下型2、12に端に鍔部を形成しているが、鍔部がなくてもよい。
本型20において、内部胴型15を別として、上型11、下型12、胴型13については、前述した本型10の上型1、下型2、胴型3の材質等をそれぞれ採用すると好ましい。内部胴型15の材質としては、胴型3、13と同様に超硬、セラミックス、ガラスなどを適宜使用できる。
内部胴型15の材質は、胴型13の材質と同一・同種の材料としてもよいが、別の材質にしてもよい。光加熱方式を採用する場合には、胴型13、内部胴型15の材質をともにガラスとすると、上型11、下型12だけを選択的に加熱できるため、成型サイクル時間を短縮でき高生産性とできるため好ましい。この場合のガラスとしては内部透過率が80%以上の高透過率ガラスとするとさらに好ましい。
内部胴型15は、上型11の成型部11aを含む先端部分と、下型12の成型部12aを含む先端部分とを段付とし、前記段付部分のみを相対させて摺動可能とさせるためのリング部材である。胴型13の内側に内部胴型15を設けることにより、胴型13を生かしたまま、上型11、下型12、内部胴型15を変更することで短期間に光学ガラス素子の形状変更に対応できる等の長所がある。胴型13は、上型11、下型12が摺動するため内周面部分の形状精度、表面粗度が要求されることから製作に時間と費用がかかるが、内部胴型15であれば、胴型13より製作が容易であることによる。
次に、本型を使用した光学ガラス素子プレス成型法について説明する。胴型3を高透過率ガラスとし、上型1、下型2を所定温度まで光加熱方式で予熱しておく。次に、所定量のプリフォーム等を下型2に成型部2a上に載置する。その後、予熱された上型1を所定の速度で胴型3の内周面を所定の位置まで下降させて停止した状態で予熱温度からさらにプレス温度まで再加熱する。そこで所定時間加圧する。次に、成型体に軽く圧がかかる状態で徐冷し成型体が変形しない温度で上型1を胴型3の内周面を上昇させて成型体を取り出す。
具体的な温度や圧力としては、例えば、ホウケイ酸ガラス製直径10mm、厚さ2mmの光学レンズを成型する場合には、上型1、下型2を図示しない赤外線ランプで約250℃まで予熱する。所定量のホウケイ酸ガラスからなるプリフォーム4を図1の本型10の下型2の成型部2a上に載置する。次に、上型1を所定の速度で胴型3の内周面を下降しながらプレスする。上型1が所定位置まで下降した停止した状態で温度を250℃から640℃まで再度、昇温し、640℃にて圧力10MPaで加圧する。30秒間加圧を保持し、温度を520℃まで加圧力を2MPaに減圧して徐冷して200℃としてそこで上型1を胴型3内で上昇させて光学ガラスレンズを取り出す。
なお、本型を使用してプレス成型される光学ガラス素子としては特に制限はないが、各種ガラスレンズ、V溝基板、プリズム、回折格子などが挙げられる。
本型を用いて光学ガラス素子をプレス成型すると、高品位の光学ガラス素子を成型サイクル時間を短縮してプレス成型できるため、生産性に優れる。しかも、光加熱方式を採用することにより、成型体に形状付与する部分だけを局所的に加熱冷却すればよいので、高価で複雑な設備を必要とすることなくエネルギー効率も高く、原価低減効果も大きい光学ガラス素子プレス成型法を提供できる。
1、11:上型
1a、11a:上型の成型部
1b、11b:上型の支持部
2、12:下型
2a、12a:下型の成型部
2b、12b:下型の支持部
3、13:胴型
4、14:被プレス成型物(ガラスプリフォーム)
10、20:本型
15:内部胴型
1a、11a:上型の成型部
1b、11b:上型の支持部
2、12:下型
2a、12a:下型の成型部
2b、12b:下型の支持部
3、13:胴型
4、14:被プレス成型物(ガラスプリフォーム)
10、20:本型
15:内部胴型
Claims (11)
- 上型と、下型と、前記上型と前記下型とを相対させて摺動可能とする筒状の胴型とを含む光学ガラス素子プレス成型用型であって、前記上型と前記下型とはいずれも前記光学ガラス素子を形成する成型部とそれを支持する支持部とからなり、かつ、前記上型の成型部か前記下型の成型部の少なくとも片方の成型部を、厚さ1mmのガラス板に200〜3000nmの波長域の光をあてたときの内部透過率が70%以下のガラス部材で構成することを特徴とする光学ガラス素子プレス成型用型。
- 前記ガラス部材の熱膨張係数は4×10−6/℃以下である請求項1記載の光学ガラス素子プレス成型用型。
- 前記ガラス部材は着色した石英ガラスである請求項1または2記載の光学ガラス素子プレス成型用型。
- 前記石英ガラスが成分としてFを200ppm以上含む請求項3記載の光学ガラス素子プレス成型用型。
- 前記石英ガラスが成分としてTiO2を1〜12質量%含む請求項3または4記載の光学ガラス素子プレス成型用型。
- 前記成型部の表面に無機質膜を有する請求項1〜5のいずれか記載の光学ガラス素子プレス成型用型。
- 前記無機質膜はカーボン膜である請求項6記載の光学ガラス素子プレス成型用型。
- 前記胴型は内部透過率が80%以上のガラス部材からなる請求項1〜7のいずれか記載の光学ガラス素子プレス成型用型。
- 前記上型の支持部および/または前記下型の支持部が内部透過率80%以上のガラス部材である請求項8記載の光学ガラス素子プレス成型用型。
- 請求項1〜9のいずれか記載の光学ガラス素子プレス成型用型を使用し、型の加熱手段として光加熱方式を採用することを特徴とする光学ガラス素子プレス成型法。
- 前記光加熱方式が赤外線ランプまたはハロゲンランプを使用するものである請求項10記載の光学ガラス素子プレス成型法。
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