JP2005329450A - 非鉄金属鋳造用押湯装置 - Google Patents

非鉄金属鋳造用押湯装置 Download PDF

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Abstract

【課題】伝熱利用の間接誘導加熱と磁気変態点利用の押湯温度オープン制御手法とを組み合わせて非鉄金属鋳造時の押湯温度制御をきめ細かく而も安価に行えるようにする。
【解決手段】鋳型に連通して立設されて被鋳造非鉄金属の溶湯を湯面位自在に収容する筒状の押湯収容部20と、この押湯収容部20内の溶湯に入熱するための溶湯加熱機構30+40とを備えた非鉄金属鋳造用押湯装置10において、押湯収容部20を複合筒体にし、溶湯加熱機構30+40を母筒体誘導加熱機構にする。即ち、押湯収容部20は、強磁性金属製の母筒体21の内周面に非金属系耐火材製の伝熱調整層22を付設し、溶湯加熱機構30+40は、複合筒体20の外周側に配され母筒体21を誘導加熱する誘導子30と、この誘導子30に高周波通電する給電系40とで、構成する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、砂型などを用いた鋳造装置に引け巣防止手段として設ける押湯装置に関し、詳しくは、アルミニウム系や,亜鉛系,マグネシウム系などの非鉄金属を鋳造する装置に用いる非鉄金属鋳造用押湯装置に関する。
押湯技術は、引け巣を原理的に防止して良品歩留を高位確保する手段として欠かせないものであるが、一方では、鋳造後に切除される押湯部にまで鋳造コストが掛かってしまうという不利もあった。
特許文献1及び2に記載の発明は、細身の非金属系耐火材製の筒状の押湯収容部を配して押湯部を構成するとともに、押湯収容部の外周側に誘導コイル(誘導子)を配して押湯収容部内の溶湯自体を直接誘導加熱する内部加熱手法により押湯収容部内の溶湯の安定温度保持を可能にして、細身ながら押湯機能が果たされるようにした技術に関するものである。
この技術においては、上記押湯収容部は非金属系耐火物製であって、金属材料を使用したものではなく、周壁が磁束透過性であることから、押湯収容部内の溶湯自体の誘導加熱は、押湯収容部による磁束の遮断を受けることなしに実施できる。また、上記押湯収容部の材質は、鋳鉄などの1500℃クラスの高温の溶湯に溶損なしに十分耐久する。銅系や,アルミニウム系,亜鉛系といった非鉄金属の、1000℃クラス,数100℃クラスの溶湯にも無論耐久する。
即ち、上記特許文献記載の押湯技術には、鋳造金属の材質に関する制約はない。なお、上記特許文献では、耐火物製押湯収容部として、二重構造にしたものや逆V字形の抜きテーパを設けたもの、或いは、導電性(但し、金属よりは何桁も小さい)を有する黒鉛系耐火物製のもの、が開示されている。また、溶湯温度の制御手法として、押湯の頂面の温度を放射温度計で計測し、これを給電系にフィードバックする手法も開示されている。
特開平9−314310号公報 特開平11−33678号公報
このような従来の非鉄金属鋳造用押湯装置では、押湯の量および除去工数を桁違いに削減して(例えば300kg→9kg)、鋳込み作業に大幅なコストダウンと環境改善をもたらしたが、アルミニウム系等の非鉄金属鋳造部材の利用拡大に伴って、更なる改善が求められている。すなわち、被鋳造金属が鋳鉄や銅合金などの、溶湯の電気抵抗(体積固有抵抗)が大きくて誘導電流によるジュール発熱の大きいものである場合は、押湯溶湯の直接誘導加熱が効率良く行えるので、高周波通電の無駄が少なくて、高周波電源や,高周波出力水冷ケーブル,冷却水循環装置などからなる給電系が比較的小型で安価なもので足りるのに対し、被鋳造金属がアルミニウム合金などの溶湯の電気抵抗が小さい非鉄金属の場合は、上記と逆の理由で、押湯溶湯の直接誘導加熱が効率良く行えないので、給電系に大型のものを使わざるを得ない。
そこで、非鉄金属の押湯を、制御応答性に優れた誘導加熱を利用して且つ効率良く加熱できるような改良技術が求められ、そのような技術として、例えば、筒状の押湯収容部に鉄系金属を採用してこれを誘導加熱し、その熱を内部の押湯に伝達させるといった間接誘導加熱が思い浮かぶ。
しかしながら、このような伝熱利用の間接誘導加熱は、押湯頂面温度を放射温度計にて計測してフィードバックするといったフィードバック式の溶湯温度制御手法と相性が悪い。何故なら、上下に変位する押湯頂面の温度を、細身の筒状の押湯収容部の中空を通して、押湯より高温の押湯収容部と紛れることなく正確に測定するのは、原理的に難しいからである。
そこで、被鋳造金属が非鉄金属であっても鉄系のときと同様に小型で安価な給電系で押湯の誘導加熱を行える手法として、伝熱利用の間接誘導加熱であっても、押湯温度そのものを測定しなくても済むようなオープン制御方式、たとえば磁気変態点(A点)を利用した溶湯温度制御手法が考えられる。即ち、押湯収容部を構成する強磁性金属(鋼材等)として、磁気変態点が制御目標温度になる組成に調製されたものを用いることで、押湯収容部の目標温度以上への昇温を抑制するという手法である。
しかしながら、鋳造対象の非鉄金属は多岐に亘り、それ伴って押湯の溶湯温度の適正値も一つには定まらない。このため、磁気変態点に基づいて押湯温度をオープン制御するには、磁気変態点が少しずつ異なるように組成を変えた他種類の鋼材等を準備しなくてはならなくなる。ところが、そのような所望組成の鋼材等は、一部を除いて大半のものが市販性・流通性の無い特注品になることから、学術的には利用可能であっても、実用にするには、コストが掛かりすぎる。即ち、単純に磁気変態点利用の押湯温度オープン制御手法を採用したのでは、間接誘導加熱のコストメリットが損なわれてしまうのである。
そこで、被鋳造金属が非鉄金属であっても鉄系のときと同様に小型で安価な給電系で押湯の誘導加熱を行えるよう、筒状の押湯収容部および誘導子を伝熱式のものにするとともに、伝熱利用の間接誘導加熱のコストメリットを生かし且つ押湯温度制御を的確に行える技術の提供が課題となる。
本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置(当初請求項1)は、このような課題を解決するために創案されたものであり、鋳型に連通して立設されて被鋳造金属の溶湯を湯面位自在に収容する筒状の押湯収容部と、この押湯収容部内の溶湯に入熱するための溶湯加熱機構とを備えた非鉄金属鋳造用押湯装置において、前記押湯収容部が、強磁性金属製の母筒体の内周面に非金属系耐火材製の伝熱調整層を付設した複合筒体を配して構成され、前記溶湯加熱機構が、前記複合筒体の外周側に配され前記母筒体を誘導加熱する誘導子とこの誘導子に高周波通電する給電系とを具備した母筒体誘導加熱機構からなる、ことを特徴とする。
ここで、強磁性金属としては、コストと入手性において最も有利な鉄系金属が好適であるが、ニッケル(磁気変態点≒360℃)系やコバルト(磁気変態点≒1130℃)系、即ち、他の鉄族元素系金属も必要に応じて利用できる。
また、本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置(当初請求項2)は、上記の当初請求項1記載の非鉄金属鋳造用押湯装置であって更に、前記伝熱調整層は、この層を貫通する方向の伝熱における温度降下が50〜250℃となるように材質と厚さが設定されたものである、ことを特徴とする。
さらに、本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置(当初請求項3)は、上記の当初請求項1,2記載の非鉄金属鋳造用押湯装置であって更に、前記伝熱調整層は、非金属系耐火材の繊維または粉粒体を主成分とする耐火性厚膜塗料を塗工したものである、ことを特徴とする。
また、本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置(当初請求項4)は、上記の当初請求項1〜3記載の非鉄金属鋳造用押湯装置であって更に、前記伝熱調整層の厚さを2〜20mmとした、ことを特徴とする。
また、本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置(当初請求項5)は、上記の当初請求項1〜4記載の非鉄金属鋳造用押湯装置であって更に、前記誘導子の冷却手段は、この誘導子と前記複合筒体との間に断熱層を介在させて前記複合筒体から断熱した構成の下での放冷又は送風冷却である、ことを特徴とする。
また、本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置(当初請求項6)は、上記の当初請求項1〜5記載の非鉄金属鋳造用押湯装置であって更に、前記押湯収容部には、押湯収容部一箇所について、前記複合筒体の複数本が密集形態で林立配備されている、ことを特徴とする。
また、本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置(当初請求項7)は、上記の当初請求項6記載の非鉄金属鋳造用押湯装置であって更に、前記誘導子は、前記複数本の複合筒体を包括的に取囲む形態で巻成されている、ことを特徴とする。
また、本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置(当初請求項8)は、上記の当初請求項1〜7記載の非鉄金属鋳造用押湯装置であって更に、前記誘導子は、前記押湯収容部の下端に亘る一部区間が加熱対象外区間となる上下方向位置取りにて設置されている、ことを特徴とする。
また、本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置(当初請求項9)は、上記の当初請求項1〜8記載の非鉄金属鋳造用押湯装置であって更に、前記誘導子の上下方向位置取りを可変とすることで前記加熱対象外区間の区間長さが調整可能となっている、ことを特徴とする。
このような本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置(当初請求項1)にあっては、押湯収容部を複合筒体で構成してそのうちの強磁性金属製の母筒体を外周側配置の誘導子にて誘導加熱することでジュール発熱させ、その熱を伝熱調整層を介して内部の溶湯に伝熱させるようにしたことにより、強磁性金属の効率良く誘導加熱される特性によって、被鋳造金属が非鉄金属であっても鉄系のときと同様に小型で安価な給電系で押湯部における発熱レベルが高位に確保されるというメリットが得られる。また、それに加えて、母筒体の内周面に、内部の溶湯との間に介在させる形で、非金属系耐火材製の伝熱調整層を付設したことにより、押湯収容部の内部の溶湯が具える熱抵抗に、伝熱調整層のもたらす熱抵抗が直列に付加された形の伝熱系が構成されたことになる。
そして、溶湯の熱抵抗が金属本来の高熱伝導率と対流による熱移動とによって十分小であるのに対して、伝熱調整層の熱抵抗は、非金属系耐火材本来の低熱伝導率(金属と比べて1〜2桁小さい)により、この伝熱調整層が数100μmといった薄層でない限りは、溶湯の熱抵抗に比べて遙かに大である。その結果、発熱源である母筒体は、受熱体である溶湯に対して定熱流発熱源として機能する状態となる。これは、母筒体から溶湯に至る間の温度降下を伝熱調整層の熱抵抗に応じた一定値に維持できる状態であることを意味している。更に言い換えれば、溶湯の温度変化の初動と母筒体の温度変化の初動とが一定の温度差で連動することになるから、母筒体の温度が一定に保たれれば溶湯の温度も一定に保たれるということである。
即ち、制御しやすい母筒体温度を制御することで押湯収容部内溶湯の温度管理が行えることとなったのである。母筒体温度の制御手法としては、前記の磁気変態点(A点)を利用したオープン制御が推奨される。何故なら、本発明装置にあっては、従来のような、上記オープン制御のための磁気変態点のピンポイント設定は不要であり、安価に即入手できる普通鋼(磁気変態点≒780℃)、或いは、これに準ずるフェライト系やマルテンサイト系のステンレス鋼(磁気変態点は730〜600℃)などで母筒体を構成すれば、アルミニウム合金(押湯温度600〜650℃)や亜鉛合金(押湯温度450〜550℃)などの押湯温度のオープン制御管理が行えるからである。
因みに、上記磁気変態点と押湯温度との温度差を補償するための伝熱調整層の熱抵抗値の調整は、材質と厚さを実験選定するなどして容易に行うことができる。なお、上記母筒体温度の制御が、母筒体温度測定データに基づくフィードバック制御であってもよいことは云うまでもない。要は、溶湯自体の温度ではなく制御の容易な母筒体の温度に基づいて溶湯の温度制御が行えればよいのである。
上述のように、この発明によれば、伝熱利用の間接誘導加熱のコストメリットを生かし且つ押湯温度制御をきめ細かく的確に行える非鉄金属鋳造用押湯装置を実現することができる。
また、本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置(当初請求項2)にあっては、前記伝熱調整層の熱抵抗を、50℃という温度降下をもたらすレベル以上とすることで、前述の、母筒体が溶湯に対して定熱流発熱源として機能する状態を確実なものとし、一方では、上記熱抵抗を、250℃という温度降下をもたらすレベル以下とすることで、この温度降下に伴うエネルギーロスが過大とならずに済み、ひいては、給電系の大型化要請が再発するといった事態も避けられて、コストデメリット要因が排除される。
さらに、本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置(当初請求項3)にあっては、非金属系耐火材の繊維または粉粒体を塗工して伝熱調整層を作るようにしたことにより、伝熱調整層のその場施工や使用損耗後のその場除去とその場更新施工、更には、伝熱調整層に前記熱抵抗を所望値を以て具備させるための厚さ調整が極めて容易となる。
また、本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置(当初請求項4)にあっては、伝熱調整層の厚さを2〜20mmとしたことにより、伝熱調整層による温度降下を、前記50〜250℃を満足する好適範囲に適中させることができる。
また、本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置(当初請求項5)にあっては、誘導子の冷却手段を、主発熱源である前記母筒体からの断熱を併用した放冷又は送風冷却(扇風機などによる)としたことにより、煩雑でコストのかかる誘導子の水冷が、コストを要しない断熱処置等によって排除される。
また、本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置(当初請求項6及び7)にあっては、前記押湯収容部を、押湯収容部一箇所につき複数本の複合筒体を配して構成して、各種複合筒体に係る押湯断面積を小さくできたことにより、大きい押湯断面積を要する鋳造などにおいて、凝固後の押湯部の切除が、小径の押湯部を順次切除すればよいこととなって能率よく行える。因に、非鉄金属の鋳造にあっては、例えば、アルミニウムの鋳造では特に大きい凝固収縮率に起因して引け巣が生じやすいために大きい押湯断面積を要するという事情があったり、或いは、鋼材に比べて軟質であるという弱点を補うための硬質炭化物微粒子の配合によって押湯部切除が難作業となっているという事情があるなど、押湯部の切除負荷の軽減は大きなコストメリットをもたらすことになる。
また、押湯収容部の誘導加熱を、上記複数本を包括的に取囲む形態で巻成された誘導子によって行うようにしたことにより、複合筒体が複数本であるにも拘わらず、誘導子や給電系が一式で済むため、コスト増が少なくて済む。因に、複数本とはいえ密集配備されている複合筒体間には冷却条件差も生じにくく(誘導子との間に包括的に断熱層を介在させたケースにおいて特に然り)、各押湯収容部の母筒体はほぼ同じ均等となる。更には、後述するように、母筒体温度が磁気変態点利用オープン制御であるケースでは、上記均等性が一層精密に確保される。
さらに、本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置(当初請求項8及び9)にあっては、押湯収容部の下端に亘る一部区間を、誘導子の作用が及ばない非加熱区間としたことにより、この区間に、下端側に向けて温度が低くなって行く温度勾配が生じる。また、この区間は、伝熱調整層を貫通する定熱流伝熱路の下流域を占めることから、同じく定熱流伝熱路となっているうえ、無視できない区間長さを有することで伝熱方向の熱抵抗が一定しており、その結果、この区間の上方にある加熱区間の溶湯温度が本発明の基本構成技術(当初請求項1)によって一定に維持されれば、区間下端の溶湯温度もほぼ一定に維持される。
即ち、鋳造製品となる鋳型内溶湯に直に接している押湯部下端溶湯の高度の温度管理が可能となるものであり、鋳造製品の品質(形状品位,凝固組織など)の高位確保がもたらされる。
加えて、誘導子の上下方向位置取りを可変として非加熱区間の区間長さを調整可能としたことにより、上記温度差の随意選定による押湯部下端の溶湯温度の最適化が、実験検討を経るなどして実現されることとなる。
本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置の一実施形態について、その構成を、図面を引用して説明する。図1は、(a)が装置全体の外観斜視図、(b)が筒状の押湯収容部と誘導子との嵌合物の平面図、(c)はそのAA断面矢視図、(d)が高周波コイルのコイル線の横断面図である。
この非鉄金属鋳造用押湯装置10は(図1(a)参照)、筒状の押湯収容部20と溶湯加熱機構30+40とを具えたものである。押湯収容部20は、鋳型に連通して立設されて用いられ、その状態で被鋳造非鉄金属の溶湯を湯面位自在に収容する。また、再使用目的の抜き取りの容易化のため、下端側が太く上端側が細い逆V字形(テーパ付き)の筒体に形成されている。溶湯加熱機構30+40(母筒体誘導加熱機構)は、押湯収容部20内の溶湯への入熱を伝熱利用の間接誘導加熱で行うために、押湯収容部20を誘導加熱する誘導子30と、この誘導子30に高周波通電する給電系40とを具えている。
給電系40は(図1(a)参照)、冷却水循環装置43を組み合わせた高周波電源42と、これと誘導子30とを給電可能に繋ぐ高周波出力水冷ケーブル41とを具えており、誘導子30に1〜400kHz程度の周波数で高周波通電が行えるようになっている。高周波電源42の出力は、0.5〜5kW程度である。その出力制御は、温度フィードバックのないオープン制御となっている。
誘導子30と筒状の押湯収容部20は(図1(b),(c)参照)、誘導加熱時に必要な嵌合状態を可能とするために、押湯収容部20の外径が誘導子30の内径より僅かに細く形成されており、押湯収容部20に誘導子30を被せて同心配置する。
押湯収容部20は、それ自体が複合筒体になっており、強磁性金属製の母筒体21が外周側に配され、非金属系耐火材製の伝熱調整層22が内周側に配されている。押湯収容部20のサイズは、非鉄金属の種類や鋳型サイズ等に応じて変わるので一概には言えないが、典型例を挙げれば、内径が20〜30mm、外径が30〜40mm、高さが200mm程度である。
伝熱調整層22は、非金属系耐火材の繊維または粉粒体を母筒体21の内周面に塗工して形成され、その厚さは2〜20mmの範囲に選定されている。非金属系耐火材は、塗工に適えば公知のもので良いが(例えば特許文献1,2のパイプ材料を参照)、厚膜化適性あるいは高温強度や被鋳造非鉄金属に対する耐久性も考慮すると、ガラス繊維を主成分とし、これをアルミナ−シリカ系バインダーで固結させるようにした耐火性塗料等が適している。なお、伝熱調整層22を、上記のような塗工形式によらずに、既成形筒体(耐火クロス製スリーブなど)を嵌装した構成としてもよい。この場合、母筒体との会合面に上記バインダー等を適用して母筒体との間の良好な伝熱を図るのがよい。
母筒体21は、強磁性金属をテーパ付き円筒状に加工形成したものであり、その肉厚は2〜20mm程度である。また、母筒体21を構成する強磁性金属には、被鋳造非鉄金属の融点よりも50〜250℃高い磁気変態点を有する鉄族元素系金属(鋼材等)のうちから、安価に市販されているものが選ばれ採用される。現時点で使い易い例としては、磁気変態点が約780℃の炭素鋼(普通鋼)や,約700℃の13Crステンレス鋼(例えばマルテンサイト系のSUS410),約630℃〜約600℃の18〜19Crステンレス鋼(例えばフェライト系のSUS430,SUS444)等が挙げられる。
母筒体21には、例えば被鋳造非鉄金属の所望溶融温度が600〜650℃の範囲にあるケース(アルミニウム合金類やマグネシウム合金類など)では、炭素鋼製(磁気変態点≒780℃)のものを用いた上で伝熱調整層を厚目(例えば10〜20mm)とし、或いは13Crステンレス製(磁気変態点≒700℃)のものを用いた上で伝熱調整層を薄目(例えば2〜10mm)とすればよい。同様に、所望溶湯温度が400〜500℃の範囲にあるケース(亜鉛合金類など)では、18〜19Crステンレス製(磁気変態点≒630〜600℃)の母筒体を用いればよい。所望溶湯温度が300℃以下のケース(錫,鉛系など)では、Ni系金属も母筒体材料として有用である。
誘導子30は、高周波コイル33が主体であるが、それを格納して支持する耐火性のコイル支持部材31と、その内周面全域に張付けられた断熱材32も、具えている。コイル支持部材31は、ベークライト系樹脂材料等の堅い電気絶縁材で出来ているが、断熱材32は、例えば柔らかいケイ酸カルシウム繊維系のマット材等からなり、その厚さは、20mm前後で、伝熱調整層22よりも厚くなっている。断熱材32は母筒体21の外周面の方に略半量を振分けて張付られていてもよい。高周波コイル33には耐熱電線が用いられ、高周波コイル33は、螺旋・筒状に巻成され、その両通電端が高周波出力水冷ケーブル41に接続される。高周波コイル33の耐熱電線には(図1(d)参照)、例えば多数の銅細線34をポリイミドやガラス布等の耐熱被覆35で覆ったものが採用され、自然放熱に適うとともに上記巻成が容易に行えるようになっている。
この実施形態の非鉄金属鋳造用押湯装置について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図2は、(a)が鋳型50等の外観斜視図、(b)〜(f)が何れも鋳型50等の縦断面図であり、(a)及び(b)は、鋳型50に押湯収容部20を立設したところ、(c)は押湯収容部20に誘導子30を被せたところ、(d)は被鋳造非鉄金属60の溶湯を注入したところ、(e)は誘導子30を取り外したところ、(f)は押湯収容部20も取り外したところである。
鋳型50は(図2(a),(b)参照)、例えば砂型の下型51と上型52とからなり、下型51の上に上型52を重ねて置くと、その内部に、鋳物形状を規定するキャビティ55が囲われるようになっている。上型52には、そのキャビティ55に連通する注入口54が形成されるとともに、押湯の必要なところ(通常はキャビティ55の上壁の一部)には、筒状の押湯収容部20の中空がキャビティ55に連通する状態で押湯収容部20が立設される。その押湯収容部立設部53は、上型52の他の部分より薄くするため、鋼線や耐火不織布で補強すると良い(例えば特許文献2参照)。鋳型材料には、シェルモールド砂など公知の非金属系耐火材が使用可能である(例えば特許文献1,2参照)。キャビティ55のサイズで決まる鋳物の重さは、1〜200kgが多いが、それ以外もあり、500〜1000kgといった大物も稀ではない。
鋳型50の準備ができると、次に誘導子30をセットする(図2(c)参照)。誘導子30は、上から被せるようにして、筒状の押湯収容部20の外周側に配置する。また、誘導子30の高周波コイル33の両通電端には高周波出力水冷ケーブル41を接続して高周波電源42から高周波通電できるようにする。
そして(図2(d)参照)、鋳込みの準備ができたら、すなわち被鋳造非鉄金属60の溶湯が用意できたら、それを注入口54からキャビティ55へ流し込むとともに、給電系40を作動させる。
そうすると、筒状の押湯収容部20の中空にも被鋳造非鉄金属60即ち押湯の溶湯が入り込むとともに、高周波通電に伴って高周波コイル33が母筒体21を誘導加熱し、その熱が伝熱調整層22を介して中空内の押湯溶湯すなわち被鋳造非鉄金属60に伝達される。
被鋳造非鉄金属60は、溶融時の体積固有抵抗の小さい非鉄金属であり、直接の誘導加熱には適さないが、母筒体21からの熱伝導によれば能率よく加熱される。その伝熱が適切になされるよう、予め被鋳造非鉄金属60の溶湯温度(融点より少し高温)に応じて、母筒体21の材質および厚さと伝熱調整層22の材質および厚さとが選定されているので、キャビティ55の被鋳造非鉄金属60が徐々に固化しても、筒状の押湯収容部20の中空内の被鋳造非鉄金属60は溶湯状態を維持し、キャビティ55の被鋳造非鉄金属60が固化に伴って収縮すると、それを補う押湯が押湯収容部20からキャビティ55へ供給される。
被鋳造非鉄金属60の固化が進んで押湯供給の必要が無くなったら、誘導子30を抜き取り除去し(図2(e)参照)、更に放冷する。そして、十分に固化したら、押湯収容部20を、出来るだけ傷つけないよう留意しながら、やはり抜き取り除去し(図2(f)参照)、後は通常の鋳込み作業と同様、鋳型を外し、押湯や注入路の名残である不要な突起部を切断除去する。
取り外した誘導子30は当然再利用されるが、押湯収容部20も、損傷が無ければそのまま再利用し、断熱材32が部分的に欠落しているような場合は、そこだけ補修塗工を施し、断熱材32が全体的に破損しているような場合は、断熱材32を総て削ぎ落としてからコイル支持部材31の内周面全域に断熱材32を塗工しなおす。
こうして、少ない押湯でも引け巣の無い又は引け巣の少ない鋳込みが行われるが、その押湯を溶湯状態に加熱維持するための誘導加熱が、伝熱利用の間接加熱とオープン制御との組み合わせでも、被鋳造非鉄金属60に対して適切になされることは、前述の通りである。
このような場合、高周波コイル33への高周波通電がオープン制御であっても、母筒体21の温度が磁気変態点を上回ると母筒体21の発熱量が急減し、母筒体21の温度が磁気変態点を下回ると母筒体21の発熱量がやかに回復するので、母筒体21の温度はほぼ磁気変態点に保たれる。そして、伝熱調整層22における厚み方向の温度降下にほぼ比例する熱流が母筒体21から押湯へ伝達され、これが押湯からキャビティ55等へ逃げる熱量と釣り合って、押湯は概ね一定の溶融温度に維持される。また、母筒体21が誘導加熱に適した強磁性金属なので、高周波電源42は、最高出力が5kW程度のもので足りる。因に、従来のアルミニウムの直接誘導加熱では15kW程度の電源が必要であった。
本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置の他の実施形態について、その構成を、図面を引用して説明する。図3は、(a),(b)何れも鋳型50への非鉄金属鋳造用押湯装置10の複数装着状態を模式的に示す斜視図であり、(a)は並列接続タイプ、(b)は直列接続タイプを示している。
鋳型50が大きいときなど押湯を複数箇所に設ける必要があり(図示の例では四カ所)、その場合、押湯設置箇所それぞれに押湯収容部20を立設するとともに、各押湯収容部20に誘導子30を外嵌して、各誘導子30に高周波通電しなければならない。また、設置箇所によって押湯の冷め具合が異なるため、押湯の温度管理すなわち高周波の通電制御は独立に行わなければならない。そのため、従来の直接誘導加熱の手法では、押湯収容部20の数だけ、誘導子30ばかりか給電系40も更には放射温度計も揃えたうえで、並列接続し、独立制御せざるを得なかった。
これに対し、本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置10を用いれば、伝熱利用の間接誘導加熱によって、給電系40が小型でも良くなるのにとどまらず、並列接続タイプでも直列接続タイプでも選択することができるので、可使性が広がる。
すなわち、並列接続タイプを選択したときは(図3(a)参照)、誘導子30それぞれに一台ずつ給電系40を接続する。このタイプは、小型の給電系40だけで作業したいときに適している。この場合でも、オープン制御なので、放射温度計が要らない。
また、直列接続タイプを選択したときは(図3(b)参照)、各誘導子30を一巡状態で一繋ぎにし一台の給電系40に纏めて接続する。このタイプは、大型の給電系40で作業したいときに適している。この場合も、オープン制御が行われるので、放射温度計は不要であり、どの誘導子30にも同電流の通電がなされるが、母筒体の温度が磁気変態点を超えた押湯収容部20では母筒体インダクタンスが急減し、これに伴ってコイルインダクタンスがひいてはコイルの両端電圧が急減する結果、母筒体温度は磁気変態点近傍に維持されることとなり、加えて、押湯収容部20それぞれでの溶湯への熱流が、ひいては母筒体溶湯間の温度降下が一定であるため、溶湯温度はほぼ一定に保たれて、並列接続タイプ・独立制御タイプと同様、どの押湯も適切な溶湯状態を維持する。
なお、図示は割愛したが、並列接続タイプと直列接続タイプとの混用も可能である。
本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置の他の実施形態について、その構成を、図面を引用して説明する。図4は、鋳型50への非鉄金属鋳造用押湯装置10の複数装着状態を模式的に示す斜視図である。
この非鉄金属鋳造用押湯装置10は、押湯収容部20それぞれを4本の複合筒体23の分割したものである。すなわち、押湯収容部20には、押湯収容部20一箇所について、複合筒体23の複数本が密集形態で林立配備されている。
そして、誘導子30(図示したのは高周波コイル33のみ)は、各押湯収容部20毎に、4本の複合筒体23を包括的に取囲む形態で巻成されている。
誘導子30の接続は、直列接続タイプを図示したが、並列接続タイプでも良く、混用しても良い。
この場合、押湯収容部20を、押湯収容部20一箇所につき複数本の複合筒体23を配して構成して、各種複合筒体に係る押湯断面積を小さくできたことにより、大きい押湯断面積を要する鋳造などにおいて、凝固後の押湯部の切除が、小径の押湯部を順次切除すればよいこととなって能率よく行える。
また、押湯収容部23の誘導加熱が、複数本を包括的に取囲む形態で巻成された高周波コイル33(誘導子)によって行われるので、複合筒体23が複数本であるにも拘わらず、誘導子30や給電系40が一式で済むため、コスト増が少なくて済む。
本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置の更に他の実施形態について、その構成を、図面を引用して説明する。図5は、鋳型50への非鉄金属鋳造用押湯装置10の複数装着状態を模式的に示す縦断面図である。
この非鉄金属鋳造用押湯装置10は、誘導子30が押湯収容部20より短くできており、その誘導子30を押湯収容部20に嵌装するに先だって、コイル位置調整スペーサー70が押湯収容部20に嵌装されている。これにより、押湯収容部20の下端に亘る一部区間が加熱対象外区間となり、誘導子30は、そのような上下方向位置取りにて設置されるものとなる。
また、コイル位置調整スペーサー70の個数すなわち積み重ね段数を増減すれば、誘導子30の上下方向位置取りが可変されるので、上記加熱対象外区間の区間長さが調整可能なものとなっている。
本発明の非鉄金属鋳造用押湯装置10を試作し、それを用いて次の条件下で、アルミニウム鋳造品を製造した。
材質名: AC4A(比重2.7g/cm
製品重量: 500kg
押湯箇所: 4本の複合筒体23からなる押湯収容部20を5箇所に設けた
融点: 595℃(液相線595℃、固相線560℃)
押湯重量: 45kg
押湯外径: φ51mm
伝熱調整層厚さ: 20mm
筒体高さ: 400mm(鋳型内100mm、鋳型外300mm)
押湯引け量: 200mm(注湯直後の押湯高さ350mm、凝固後150mm)
金属筒体: 炭素鋼管(磁気変態点780℃)
高周波電源: 5kW/押湯箇所
周波数: 20kHz
投入電力: 昇温時5kW 変態後1kW
凝固時間: 120分
これに対し、従来の手法について、主な相違点を挙げると、次のようであった。
押湯直径: φ90mm(平均)
押湯数: 20箇所
押湯高さ: 約450mm(注湯後のさし湯分を含む)
押湯重量: 150kg
これらを比較すると、押湯量が150kgから45kgへと、1/3以下に減少している。
本発明の一実施形態について、非鉄金属鋳造用押湯装置の構造を示し、(a)が全体外観の斜視図、(b)が押湯収容部と誘導子との嵌合物の平面図、(c)はそのAA断面矢視図、(d)が高周波コイルのコイル線の横断面図である。 非鉄金属鋳造用押湯装置の使用態様を示し、(a)が鋳型等の外観斜視図、(b)〜(f)が何れも鋳型等の縦断面図である。 本発明の他の実施形態について、(a),(b)何れも鋳型への非鉄金属鋳造用押湯装置の装着状態を模式的に示す斜視図である。 本発明の他の実施形態について、鋳型への非鉄金属鋳造用押湯装置の装着状態を模式的に示す斜視図である。 本発明の他の実施形態について、鋳型への非鉄金属鋳造用押湯装置の装着状態を模式的に示す縦断面図である。
符号の説明
10…非鉄金属鋳造用押湯装置、
20…筒状の押湯収容部(複合筒体)、
21…母筒体(強磁性金属製)、22…伝熱調整層(非金属系耐火材製)、
30…誘導子(母筒体誘導加熱機構、溶湯加熱機構)、
31…コイル支持部材、32…断熱材、
33…高周波コイル(耐熱電線)、34…銅細線、35…耐熱被覆、
40…給電系(母筒体誘導加熱機構、溶湯加熱機構)、
41…高周波出力水冷ケーブル、42…高周波電源、43…冷却水循環装置、
50…鋳型、
51…下型、52…上型、53…押湯収容部立設部、54…注入口、55…キャビティ、
60…被鋳造非鉄金属

Claims (9)

  1. 鋳型に連通して立設されて被鋳造金属の溶湯を湯面位自在に収容する筒状の押湯収容部と、この押湯収容部内の溶湯に入熱するための溶湯加熱機構とを備えた非鉄金属鋳造用押湯装置において、前記押湯収容部が、強磁性金属製の母筒体の内周面に非金属系耐火材製の伝熱調整層を付設した複合筒体を配して構成され、前記溶湯加熱機構が、前記複合筒体の外周側に配され前記母筒体を誘導加熱する誘導子とこの誘導子に高周波通電する給電系とを具備した母筒体誘導加熱機構からなる、ことを特徴とする非鉄金属鋳造用押湯装置。
  2. 前記伝熱調整層は、この層を貫通する方向の伝熱における温度降下が50〜250℃となるように材質と厚さが設定されたものである、ことを特徴とする請求項1記載の非鉄金属鋳造用押湯装置。
  3. 前記伝熱調整層は、非金属系耐火材の繊維または粉粒体を主成分とする耐火性厚膜塗料を塗工したものである、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された非鉄金属鋳造用押湯装置。
  4. 前記伝熱調整層の厚さを2〜20mmとした、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載された非鉄金属鋳造用押湯装置。
  5. 前記誘導子の冷却手段は、この誘導子と前記複合筒体との間に断熱層を介在させて前記複合筒体から断熱した構成の下での放冷又は送風冷却である、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載された非鉄金属鋳造用押湯装置。
  6. 前記押湯収容部には、押湯収容部一箇所について、前記複合筒体の複数本が密集形態で林立配備されている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載された非鉄金属鋳造用押湯装置。
  7. 前記誘導子は、前記複数本の複合筒体を包括的に取囲む形態で巻成されている、ことを特徴とする請求項6記載の非鉄金属鋳造用押湯装置。
  8. 前記誘導子は、前記押湯収容部の下端に亘る一部区間が加熱対象外区間となる上下方向位置取りにて設置されている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載された非鉄金属鋳造用押湯装置。
  9. 前記誘導子の上下方向位置取りを可変とすることで前記加熱対象外区間の区間長さが調整可能となっている、ことを特徴とする請求項8記載の非鉄金属鋳造用押湯装置。
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