JP2005328983A - 真空採血器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 真空採血管と組み合わせて用いられる真空採血器具であって、採血時あるいは採血終了時の逆流を確実に防止することができる構造が備えられた真空採血器具を提供する。
【解決手段】 真空採血管3が挿入されて真空採血に際して用いられる真空採血器具2であって、筒状のホルダー本体6に針取り付け部7が設けられており、該針取り付け部7の内部空間7aに、採血針10及び真空採血管に挿入される連通針8の基部10a,8aが開口しており、該内部空間7a内において血液の逆流を防止するための逆流防止部材11が収納されている、真空採血器具。
【選択図】 図1

Description

本発明は、真空採血管と組み合わせて用いられる真空採血器具であって、真空採血管の栓体に刺通される採血針が取り付けられており、かつ真空採血に際しての逆流を防止する構造が備えられた真空採血器具に関する。
従来、真空採血に際しては、採血針が固定された採血ホルダーに真空採血管を挿入することにより採血が行われていた。このような真空採血器具の一例が、例えば、下記の特許文献1に記載されている。
図10は、特許文献1に記載の真空採血器具を示す部分切欠縦段面図である。ここでは、真空採血器具201は、筒状のホルダー本体202を有する。ホルダー本体202の一方端部には、開口202aが設けられている。開口202aから、真空採血管が挿入される。
他方、開口202aと反対側の端部には、針取り付け部203が設けられている。この針取り付け部203に、真空採血針204が固定されている。採血針204の先端204aは、ホルダー本体202から外側に延ばされている。採血針204の先端204aが、人の血管に挿入される。他方、採血針204の後端204b近傍は、ホルダー本体202内に延ばされており、周囲がゴム鞘205により被覆されている。
真空採血器具201による真空採血に際しては、採血針204の先端204aが血管に挿入される。そして、真空採血管がホルダー本体202の開口202a側から挿入され、栓体が採血針204の後端204bにより刺通される。真空採血管内は減圧されているため、圧力差により血液が真空採血管内に導かれる。
そして、真空採血管内に所定置の血液が採取され、真空採血管内の圧力と、血管の圧力とが等しくなった時点で採血が終了する。採血される血液の量に応じて、真空採血管内の減圧度が定められている。
ところで、上記採血に際し、ホルダー本体202及び真空採血管が血管よりも上方に位置した場合、あるいは真空採血管内の圧力が血管内の圧力よりも高くなったりした場合、逆流が生じる恐れがある。
他方、真空採血管内には、ヘパリンなどの抗凝固剤や他の薬剤が収納されていることが多い。従って、上記逆流が生じると、これらの抗凝固剤や薬剤などが血管に導かれ、人体に好ましくない影響を与えるおそれがあった。
上記のような逆流を防止する構造を備えた真空採血器具が、例えば下記の特許文献2に開示されている。図11は、特許文献2に記載の採血器具を示す縦断面図である。採血器具301は、筒状のホルダー302を有する。ホルダー302の一端に開口302aが設けられている。開口302a側から真空採血管が挿入されるように構成されている。ホルダー302の上端には、針取り付け部303が設けられている。針取り付け部303においては、ホルダー302内に延びるように、すなわち下方に延びるように、連通針304が取り付けられている。連通針304は中空針からなり、その下端304aが、真空採血管の栓体を刺通するように構成されている。
他方、針取り付け部303が、上方に延びるように真空採血針305が取り付けられている。採血針305の先端305aが血管に挿入される部分である。採血針305の基部305bは、針取り付け部303内の内部空間303aに開いている。前述した連通針304の基部も内部空間303aに開いている。
他方、内部空間303a内には、逆流防止部材307が設けられている。逆流防止部材307は、他端において、互いの内側面が接触するように配置された弾性シート307a,307bを有する。真空採血に際しての血流により、シート307a,307bの接触している部分が開かれ、血液が真空採血管側に導かれる。他方、シート307a,307bの他端は、上記血流が作用しない場合には、図11に示されているように接触されている。従って、逆流が生じた場合には、シート307a,307b間が図示のように閉じられているため、血液が内部空間303aから採血針305側に流れない。
特開平6−7330号公報 特開昭53−97289号公報
上記のように、特許文献2に記載の採血器具では、真空採血に際しての血液の血管側への逆流が上記逆止め弁により防止されると記載されている。
しかしながら、上記逆止め弁は、弾性を有し、自己封止性を有するシート307a,307bにより構成されており、このような逆止め弁では、逆流を必ずしも防止することはできなかった。すなわち、シート307a,307bからなる逆流防止構造を採用した場合には、採血時に血液の流れによりシート307a,307b間が容易に開かねばならない。そのため、シート307a,307bを柔軟性を有する材料で構成し、さらにシート307a,307bの先端が容易に開くような厚みとする必要があった。しかしながら、シート307a,307bを上記のように設計すると、逆流防止のためにシート307a,307bが閉じている場合にも、閉じている部分が血流に曝され、逆流の圧力によりシート307a,307bの閉じている部分が開き、逆流を完全に止めることができないことがあった。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、真空採血管と組み合わせて用いられる真空採血器具であって、血液の被採血者側への逆流を効果的に防止することを可能とする真空採血器具、並びに該真空採血器具を有する真空採血システムを提供することにある。
本発明は、真空採血管と組み合わせて用いられる真空採血器具であって、開口された第1の端部を有し、該第1の端部から真空採血管が挿入されるように構成されている筒状のホルダー本体と、前記筒状のホルダー本体の第1の端部と反対側の第2の端部側に設けられており、かつ内部空間を有する針取り付け部と、前記針取り付け部の内部空間に基部が開口しており、先端が該針取り付け部からホルダー本体の長さ方向外側に延びるように取り付けられており、採血に際して血管に挿入される採血針と、前記針取り付け部の内部空間において基部が開口しており、先端が前記ホルダー本体の第2の端部側から第1の端部側に向かってホルダー本体内に延ばされており、真空採血管の栓体を刺通するために設けられている連通針とを備え、前記採血針及び連通針の基部が開口されている内部空間を有する針取り付け部の該内部空間に、前記連通針から採血針側への逆流を防止する逆流防止部材が設けられていることを特徴とする。
本発明に係る真空採血器具のある特定の局面では、前記針取り付け部が、前記ホルダー
本体の第2の端部から第1の端部とは反対側に向かって突出されており、かつホルダー本体よりも小さな径の筒状部である。
本発明に係る真空採血器具の他の特定の局面では、前記逆流防止部材が、血流により移動可能であり、逆流時に前記内部空間に開いた採血針の基部開口への流路を閉塞するように移動される部材である。
好ましくは、上記逆流防止部材は弾性体により構成される。
本発明に係る真空採血器具のさらに別の特定の局面では、前記針取り付け部の内部空間において、前記逆流防止部材を、採血針の基部側に付勢する付勢手段がさらに備えられている。
上記付勢手段としては、例えばコイルバネが用いられる。
本発明に係る真空採血器具のさらに別の特定の局面では、前記逆流防止部材と前記連通針の基部とを分離するために前記内部空間内に配置されており、かつ血液が通過する貫通孔が設けられた分離壁をさらに備える。
本発明に係る真空採血器具のさらに他の特定の局面では、前記針取り付け部内において、血流を遮断する方向に延び、かつ血液が通過する貫通孔を有する仕切り板が取り付けられており、前記仕切り板の前記連通針側の面にシート状もしくはフィルム状の逆流防止部材が固定されており、前記シート状もしくはフィルム状の逆流防止部材は、採血時に前記貫通孔を通過してきた血液により前記仕切り板の連通針側の面から浮かされて、前記貫通孔を連通針側と連通させ、逆流時には、逆流により前記貫通孔を閉成するように構成されている。
本発明に係る真空採血システムは、本発明に従って構成された真空採血器具と、該真空採血器具のホルダー本体に挿入される真空採血管とを備える。
本発明に係る真空採血器具では、筒状のホルダー本体の真空採血管が挿入される第1の端部とは反対側の第2の端部側に内部空間を有する針取り付け部が設けられており、該針取り付け部に採血針及び連通針が取り付けられており、採血針及び連通針の基部が上記内部空間に開口しており、針取り付け部の上記内部空間に、連通針から採血針側への逆流を防止する逆流防止部材が設けられているため、真空採血時及び採血後の血液の逆流を確実に防止することができる。
本発明において、針取り付け部が、ホルダー本体の第2の端部から第1の端部とは反対側に向かって突出されており、かつホルダー本体よりも小さな径の筒状部である場合には、針取り付け部を小型に構成できるとともに、ホルダー本体と同時に合成樹脂等により容易に成形することができる。
逆流防止部材が、血流により移動可能であり、逆流時に内部空間に開いた採血針の基部開口への流路を閉塞するように移動される部材である場合には、内部空間内に上記逆流防止部材を収納するだけで、確実に逆流防止構造を形成することができる。
上記逆流防止部材が、弾性体により構成されている場合には、該逆流防止部材の弾力性を利用して、内部空間に開口している採血管の基部をより確実に封止することができる。
針取り付け部の内部空間において、逆流防止部材を採血針の基部側に付勢する付勢手段がさらに備えられている場合には、該付勢手段により逆流防止部材が採血針の基部開口を閉成するように速やかに移動される。従って、逆流をより一層確実に防止することができる。上記付勢手段がコイルバネで構成されている場合には、コイルバネを内部空間に挿入するだけで容易に上記付勢手段を構成することができるとともに、逆流防止部材をコイルバネにより速やかに内部空間において採血針の基部側に付勢することができる。
逆流防止部材と連通針との基部とを分離するために内部空間に配置されており、かつ血液が通過する貫通孔が設けられた分離壁がさらに備えられている場合には、上記分離壁の存在により逆流防止部材が連通針の基部の内部空間に開口している部分を誤って閉成する可能性を低減することができる。
針取り付け部内において、血流を遮断する方向に延び、かつ血液が通過する貫通孔を有する仕切り板が取り付けられており、仕切り板の上記連通針側の面にシート状もしくはフィルム状の逆流防止部材が固定されており、シート状もしくはフィルム状の逆流防止部材が、採血時に貫通孔を通過してきた血液により仕切り板の連通針側の面から浮かされて、貫通孔を連通針と連通させ、逆流時には、逆流により貫通孔を閉成するように構成されている場合には、上記シート状もしくはフィルム状の逆流防止部材により逆流を確実に防止することができる。また、上記シート状もしくはフィルム状の逆流防止部材を仕切り板の連通針側の面に固定するだけで、容易に逆流防止構造を構成することができる。
本発明に係る真空採血システムでは、本発明に従って構成された真空採血器具と、該真空採血器具のホルダー本体に挿入される真空採血管とを備えるため、本発明に従って、患者側への逆流を確実に防止することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る真空採血システムを示す縦断面図であり、(b)及び(c)は、図1(a)の矢印B−B及び矢印C−Cで示す方向から見た断面図である。なお、図1(b)においては、逆流防止部材11の位置を模式的に示すこととする。
実施形態の真空採血システム1は、真空採血器具2と、真空採血管3とを有する。真空採血管3は、上端に開口4aを有する採血管本体4と、採血管本体4の開口4aを閉成している栓体5とを備える。採血管本体4は、上端に開口4aを有する有底の円筒状の形状を有する。本発明に係る真空採血システムにおいて、上記真空採血管3を構成する採血管本体4の材料については、特に限定されず、合成樹脂またはガラスなどを用いることができる。好ましくは、透明な材料で採血管本体4が構成される。
採血管本体4の開口4aを閉成するように取り付けられている栓体5は、ゴムやエラストマーなどの弾性材料により構成されている。真空採血管3内は、所定量の血液を圧力差により採取するために減圧されている。
他方、真空採血器具2は、略円筒状のホルダー本体6を有する。ホルダー本体6の下端すなわち、第1の端部側には、開口6aが設けられている。開口6aから真空採血管3が挿入されるように構成されている。上記開口6aが形成されている第1の端部とは反対側の第2の端部には、針取り付け部7が構成されている。針取り付け部7は、本実施形態では、ホルダー本体6と合成樹脂により一体的に形成されている。もっとも、針取り付け部
7は、ホルダー本体6と異なる部材や異なる材料で構成されていてもよい。
針取り付け部7は、筒状のホルダー本体6よりも小さな径の円筒状部分として構成されている。もっとも、針取り付け部7の形状はこれに限定されるものではなく、角筒状などの他の形状であってもよい。
針取り付け部7は、内部空間7aを有する。そして、針取り付け部7の下方には、連通針8が取り付けられている。連通針8は、その基部8aが内部空間7aに開いており、先端8bがホルダー本体6内に延ばされている。この先端8bは、真空採血管3の栓体5を刺通させるために配置されている。すなわち、連通針8は、内部空間7aと真空採血管3内とを連通するために設けられている。
連通針8の表面を被覆するようにゴム鞘9が設けられている。ゴム鞘9は連通針6の外周面を被覆しており、血液の漏洩を防止するために設けられている。すなわち、ゴム鞘9は、図10に示したゴム鞘205と同様の目的で配置されている。従って、図1に示す使用状態の前、すなわち使用される前の状態では、ゴム鞘9は、連通針8の先端8bをも被覆するように配置されている。
他方、針取り付け部7の上方に延びるように、採血針10が針取り付け部7に取り付けられている。採血針10の基部10aは内部空間7aに開いており、先端10bが、針取り付け部7からホルダー本体6とは反対側に延ばされている。先端10bは、血管に挿入されて採血を行う部分に相当する。
従って、採血針10と、連通針8とは、内部空間7aを介して連通されている。
他方、内部空間7a内には、内壁に複数の突起7bが設けられている。突起7bが設けられている部分よりも上方、すなわち採血針10側に逆流防止部材11が収納されている。逆流防止部材11は、本実施形態では、球状体とされている。また、上記逆流防止部材11は、様々な材料で構成されるが、後述するように逆流を確実に防止するために採血針10の基部10aを閉成するためには、好ましくは、弾性材料により構成される。
上記逆流防止部材11を構成する材料としては、適宜の合成樹脂、あるいは上記弾性を有する材料としてのゴムやエラストマーなどを挙げることができる。
前述した複数の突起7b,7bは、上記逆流防止部材11が下方に落下し、連通針8の基部8aを閉成するのを防止するために設けられている。従って、突起7b,7b間は、逆流防止部材11を図1(a)に示されているように係止し、逆流防止部材11が突起7bよりも連通針8側に移動しないように配置されている。
なお、複数の突起7b,7bに代えて、同様の作用を果たす環状リブを内部空間7aの内側壁に設けてもよい。
次に、本実施形態の真空採血システム1を用いた場合の採血に際しての操作及び逆流を防止する作用につき説明する。
採血に際しては、採血針10の先端10aを血管を挿入する。そして、ホルダー本体6に、図1(a)に示されているように、真空採血管3を挿入していき、連通針8の先端8bを真空採血管3内に至らせる。その結果、真空採血管3内が減圧されているため、一定量の血液が真空採血管3内に採取される。
ところで、真空採血管3が患者の血管よりも上方に位置したり、何らかの外力等が加わり、真空採血管3に採取された血液が、連通針8を通り、採血針10側に移動しようとした場合、すなわち逆流が生じた場合には、該逆流により逆流防止部材11が図1(a)に示されている位置から採血針10側に移動する。すなわち、採血針10の基部10aの内部空間7aに開いている部分が、上記逆流防止部材11により閉成される。そのため、血液が採血針10内に至らず、逆流を確実に防止することができる。
本実施形態では、上記のように、球体である逆流防止部材11が採血針10の基部10aの開口を閉じることにより逆流が防止される。従って、採血針10内への血液の逆流を確実に防止することができる。特に、逆流防止部材11が弾性体で構成されている場合には、採血針10の基部10aの開口をより確実に逆流防止部材11により閉成することができる。
図2は、上記真空採血器具2のある変形例を示す縦断面図である。
図1に示した真空採血器具2では、逆流防止部材11が、内部空間7a内で採血針10側及び突起7b側に移動し得るように構成されていた。好ましくは、図2に示すように、付勢手段としてのコイルバネ12が内部空間7a内に配置される。コイルバネ12は、逆流防止部材11を採血針10の基部10aの開口を閉成する位置の方向に付勢している。他方、採血に際し圧力差により血液が採血針10を経て内部空間7a側に導かれた際には、血流により圧縮される。そのため、図2に示されているように、逆流防止部材11が、採血針10の基部10aの開口を開く位置に移動される。従って、血液が内部空間7aに導かれ、ひいては真空採血管側に導かれる。
他方、逆流が生じた場合には、図1に示した真空採血器具2の場合と同様に、逆流により、逆流防止部材11が、採血針10の基部10aの開口を閉じるように移動される。この場合、本変形例では、逆流による力だけでなく、コイルバネ12の弾発力によっても、逆流防止部材11が採血針10の基部10a側に移動される。従って、より一層速やかに逆流を防止することができる。
よって、上記コイルバネ12は、採血に際しての血流によって圧縮され、かつ血流が生じた場合には、逆流防止部材11を採血針10の基部10aの開口を閉成するように付勢することが必要である。
なお、本変形例では、このような付勢手段としてはコイルバネ12を示したが、コイルバネ12以外のバネにより付勢手段を構成してもよく、バネ以外の弾発作用を有する部材により付勢手段を構成してもよい。
図3は、図1に示した真空採血器具2のさらに他の変形例を示す縦断面図である。図3に示す変形例の真空採血器具2Bでは、内部空間7aに、球状ではない逆流防止部材13が収納されている。逆流防止部材13は、円筒部と、円筒部から採血針10側に連ねられた円錐部とを有する形状を有する。そして、針取り付け部7においては、内部空間7aの採血針10側部分が、相対的に径の小さな空間部分7a1とされている。この空間部分7
1に採血針10の基部10aが開口している。
本変形例では、逆流防止部材13の円筒部の径、すなわち円錐部の下端の径が、上記空間部分7a1の内径よりも大きくされている。従って、逆流が生じた場合には、逆流防止
部材13が空間部分7a1側に移動され、該空間部分7a1を閉成する。言い換えれば、内部空間7aに開いている採血針10の基部10aの開口への流路が閉じられることになる。その他の構造については、図1に示した真空採血器具2と同様である。
本実施形態においても、逆流が生じた場合には、上記逆流防止部材13が上記のように空間部分7a1側に移動されて、採血針10側への血流の移動が防止される。従って、逆
流による血液の採血針10側への移動を確実に防止することができる。
図4は、本発明に係る真空採血器具のさらに他の変形例を説明するための縦断面図である。図4に示す真空採血器具2Cでは、図3に示した真空採血器具2Bに加えて、付勢手段としてのコイルバネ12がさらに設けられていることを除いては、図3に示した真空採血器具2Bと同様に構成されている。
付勢手段としてのコイルバネ12は、図2に示したコイルバネ12と同様に作用する。すなわち、使用前は、図4に示されているように、逆流防止部材13を空間部分7a1
閉じるように上方に、すなわち採血針10側に付勢している。採血に際しては、血流によりコイルバネ12が圧縮され、逆流防止部材13は空間部分7a1から後退され、血液が
内部空間7aに導かれる。逆流が生じた場合には、逆流の力と、コイルバネ12の弾発力の双方により逆流防止部材13が、図4に示す位置に再度戻される。従って、逆流により血液が採血針側に移動することを確実に防止することができる。
図5(a)は、本発明に係る真空採血器具のさらに他の変形例を説明するための縦断面図である。
図5(a)に示す真空採血器具22では、針取り付け部7は、図3に示した針取り付け部7の場合と同様に、内部空間7aを有し、かつ内部空間7aの上方部分に、相対的に径の小さな空間部分7a1が設けられている。そして、円筒部と、円筒部の採血針側に連ね
られた円錐部とを有する逆流防止部材23が内部空間7aに収納されている。もっとも、本実施形態では、リブ7b,7bに代えて、分離壁24が内部空間7aに配置されている。図5(b)に平面図で示すように、分離壁24は、貫通孔24a,24aを有する。貫通孔24a,24aは血液を通過させるために設けられてている。
他方、分離壁24は、上記逆流防止部材23よりも連通針側に配置されている。そして、上記貫通孔24a,24aは、逆流防止部材23を通過させない大きさとされている。従って、逆流防止部材23は、分離壁24により連通針側への移動が規制されている。よって、逆流防止部材23により、連通針の基部の開口が閉成されるおそれがない。
他方、真空採血に際しては、血流により、逆流防止部材23は、分離壁24側に移動されることになる。しかしながら、逆流防止部材23の移動は分離壁24により上記のように規制されている。そして、血液は、貫通孔24aを通って、連通針側に導かれることになる。
なお、逆流が生じた場合には、血流の作用により、逆流防止部材23の円錐部が空間部分7a1に挿入され、図3に示した変形例の場合と同様に血液が採血針側に流れることが
確実に防止される。
そして、貫通孔24a,24aは、上記逆流防止部材23が分離壁24の上面に接触した場合であっても、血液の通過を妨げないような平面形状とされている(図5(b)参照)。もっとも、この貫通孔24a,24aの形状は特に限定されず、上記のように真空採血に際して血液を通過させることができる限り、適宜の形状とされ得る。また、貫通孔は、1個のみが設けられてもよい。
図6及び図7は、本発明の第2の実施形態に係る真空採血器具を説明するための縦断面
図である。第2の実施形態に係る真空採血器具41では、針取り付け部7内において、仕切り板43が形成されている。仕切り板43は、内部空間7a内を、採血針10側の空間部分と、連通針8側の空間部分とに区画している。仕切り板43には、貫通孔43aが形成されている。貫通孔43aは、本実施形態では、1個のみが形成されているが、複数形成されていてもよい。そして、常時は貫通孔43aを閉成するように、逆流防止部材44が仕切り板43の下面、すなわち連通針8側の面に固定されている。逆流防止部材44は、シート状もしくはフィルム状部材からなり、その全面が仕切り板43の下面に固定されているわけではなく、貫通孔43aを覆っている部分の外側において固定されている。そして、常時は、図6に示されているように、逆流防止部材44は、貫通孔43aを閉成しており、採血に際しては、図7に示すように、導かれてきた血液の力により、貫通孔43aを開くように先端部分が移動される。
従って、逆流防止部材44は、このように、導かれる血流により、貫通孔43aを開くように移動され得るフィルム状もしくはシート状部材で構成される。もっとも、常時は、図6に示されているように、貫通孔43aは閉成されねばならない。従って、上記フィルム状もしくはシート状の逆流防止部材44は、弾性復元力により、図6に示すように常時は貫通孔43aを閉成するように仕切り板43の下面に密着しており、血流による力が加えられた際に、図7に示すように貫通孔43aから血液を下方に導き得るような材料で構成することが望ましい。
上記のような逆流防止部材44及び仕切り板43を用いることにより、逆流が生じた場合には、逆流防止部材44の初期状態に戻ろうとする力と逆流の作用の双方により、貫通孔43aが確実に逆流防止部材44で閉成され、血液の採血針10側への移動を防止することができる。
図8は、図6に示した真空採血器具の変形例を示す縦断面図である。図6では、上記逆流防止部材44は、一端側で固定されており、他端側が仕切り板43の下面から下方に移動するように構成されていたが、図8に示す逆流防止部材45では、図9(b)に底面図で示すように、対向し合う一対の端縁部分45a,45bにおいて逆流防止部材45は仕切り板43の下面に固定されている。そして、他の部分は、仕切り板43の下面に固着されていない。従って、図9(a)に示すように、真空採血に際して血液が導かれた場合には、血流の力により、逆流防止部材45の中央部分が連通針8側に移動し、すなわち仕切り板43の下面から浮かされることになるため、血液が連通針8側に移動される。
なお、逆流防止部材45は、常時は、図9(a)に示す状態とは異なり、貫通孔43aを閉成するように、仕切り板43の下面に密着されている。従って、逆流が生じた場合には、上記逆流防止部材45が初期状態に戻ろうとする復元力と、逆流の力の双方により、貫通孔43aが逆流防止部材45により確実に閉じられることになる。従って、血液の採血針10側への移動を確実に防止することができる。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る真空採血システムを示す縦断面図、(b)及び(c)は、(a)における矢印D−D及びC−Cに沿う断面図。 図1に示した真空採血器具の変形例を示す縦断面図。 図1に示した真空採血器具の他の変形例を示す縦断面図。 図1に示した真空採血器具のさらに別の変形例を示す縦断面図。 図1に示した真空採血器具のさらに別の変形例を説明するための縦断面図及び(b)は分離壁に設けられた貫通孔の形状を説明するための平面図。 第2の実施形態に係る真空採血器具を説明するための縦断面図。 図6に示した真空採血器具による真空採血に際し、血流の力により逆流防止部材が仕切り板から浮かされた状態を説明するための模式的縦断面図。 第3の実施形態の真空採血器具の変形例を説明するための縦断面図。 (a)及び(b)は、図8に示した変形例において血液が真空採血管に導かれる際の逆流防止部材の変形状態を説明するための縦断面図、及び(b)は逆流防止部材が仕切り板の下面に固定されている構造を説明するための底面図。 従来の真空採血器具の一例を示す縦断面図。 従来の真空採血器具の他の例を示す縦断面図。
符号の説明
1…真空採血システム
2…真空採血器具
3…真空採血管
4…採血管本体
5…栓体
6…ホルダー本体
6a…開口
7…針取り付け部
7a…内部空間
7a1…空間部分
7b…突起
8…連通針
8a…基部
8b…先端
9…ゴム鞘
10…採血針
10a…基部
10b…先端
11…逆流防止部材
2B,2C,2D…真空採血器具

Claims (9)

  1. 真空採血管と組み合わせて用いられる真空採血器具であって、
    開口された第1の端部を有し、該第1の端部から真空採血管が挿入されるように構成されている筒状のホルダー本体と、
    前記筒状のホルダー本体の第1の端部と反対側の第2の端部側に設けられており、かつ内部空間を有する針取り付け部と、
    前記針取り付け部の内部空間に基部が開口しており、先端が該針取り付け部からホルダー本体の長さ方向外側に延びるように取り付けられており、採血に際して血管に挿入される採血針と、
    前記針取り付け部の内部空間において基部が開口しており、先端が前記ホルダー本体の第2の端部側から第1の端部側に向かってホルダー本体内に延ばされており、真空採血管の栓体を刺通するために設けられている連通針とを備え、
    前記採血針及び連通針の基部が開口されている内部空間を有する針取り付け部の該内部空間に、前記連通針から採血針側への逆流を防止する逆流防止部材が設けられていることを特徴とする、真空採血器具。
  2. 前記針取り付け部が、前記ホルダー本体の第2の端部から第1の端部とは反対側に向かって突出されており、かつホルダー本体よりも小さな径の筒状部である、請求項1に記載の真空採血器具。
  3. 前記逆流防止部材が、血流により移動可能であり、逆流時に前記内部空間に開いた採血針の基部開口への流路を閉塞するように移動される部材である、請求項1または2に記載の真空採血器具。
  4. 前記逆流防止部材が弾性体により構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の真空採血器具。
  5. 前記針取り付け部の内部空間において、前記逆流防止部材を、採血針の基部側に付勢する付勢手段がさらに備えられている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の真空採血器具。
  6. 前記付勢手段がコイルバネである、請求項5に記載の真空採血器具。
  7. 前記逆流防止部材と前記連通針の基部とを分離するために前記内部空間内に配置されており、かつ血液が通過する貫通孔が設けられた分離壁をさらに備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載の真空採血器具。
  8. 前記針取り付け部内において、血流を遮断する方向に延び、かつ血液が通過する貫通孔を有する仕切り板が取り付けられており、
    前記仕切り板の前記連通針側の面にシート状もしくはフィルム状の逆流防止部材が固定されており、
    前記シート状もしくはフィルム状の逆流防止部材は、採血時に前記貫通孔を通過してきた血液により前記仕切り板の連通針側の面から浮かされて、前記貫通孔を連通針側と連通させ、逆流時には、逆流により前記貫通孔を閉成するように構成されている、請求項1に記載の真空採血器具。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の真空採血器具と、該真空採血器具のホルダー本体に挿入される真空採血管とを備える、真空採血システム。
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JP2012516172A (ja) * 2009-01-29 2012-07-19 インノヴァ サルド デサロジョス サニタリオス,エセ.エレ. 注射可能な物質を、流量を制御しながら投与するための器具
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