JPH06292678A - 医療用挿入補助具 - Google Patents

医療用挿入補助具

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Publication number
JPH06292678A
JPH06292678A JP8488393A JP8488393A JPH06292678A JP H06292678 A JPH06292678 A JP H06292678A JP 8488393 A JP8488393 A JP 8488393A JP 8488393 A JP8488393 A JP 8488393A JP H06292678 A JPH06292678 A JP H06292678A
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JP
Japan
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trocar
instrument
valve
endoscope
ball valve
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Application number
JP8488393A
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English (en)
Inventor
Yasuo Goto
康雄 後藤
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06292678A publication Critical patent/JPH06292678A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は挿入器具の挿脱作業時に必要な操作力
を低減し、その操作性を高め、かつ構造が簡単で、洗浄
・組立性をよくすることを最も主要な特徴とする。 【構成】トラカール本体2内に体腔内のガス圧により挿
入器具1の挿通路を閉鎖するボール弁15を設けるとと
もに、トラカール本体2内に挿入器具1の挿入時にボー
ル弁15を退避させる収容空間11を設けたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば内視鏡、或いは処
置具等の挿入器具を体内に挿入する際に使用される医療
用挿入補助具に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医療用挿入補助具であるトラカー
ルを用いて腹腔鏡下での胆のう摘出等の手術が行なわれ
ている。この種の手術ではCO2 ガスで気腹した腹腔内
にまず内針を装填したトラカールの外套管を穿刺し、次
に外套管から内針を抜き、代わりに腹腔鏡や処置具の挿
入部等の挿入器具を挿入する作業が行なわれる。
【0003】この種のトラカールとして例えばUSP5
053016に開示されている構成のものが知られてい
る。これは、トラカールの手元側に挿入器具の挿通口を
備えた弾性シール部材が設けられているとともに、この
弾性シール部材の挿通口を開閉するバルブ部材が設けら
れている。
【0004】ここで、弾性シール部材の挿入器具挿通口
は挿入器具の挿入部の外径寸法よりも小径に形成されて
いる。そして、トラカールの外套管内に挿入器具が挿入
された場合には弾性シール部材の挿入器具挿通口の周縁
部位が挿入器具によって押圧されて挿通口の内径寸法を
拡大する方向に弾性変形し、この弾性シール部材の挿通
口の周縁部位を挿入器具に密着させることにより、外套
管と挿入器具との隙間から体内の気腹ガスが流出するこ
とが防止されている。
【0005】また、弾性シール部材の挿通口を開閉する
バルブ部材には弾性シール部材の挿通口を閉塞する閉塞
部材が設けられている。この閉塞部材は支持機構によっ
て弾性シール部材の挿通口を開閉可能に支持されている
とともに、この閉塞部材を弾性シール部材の挿通口を閉
塞する閉塞位置方向に付勢するばね部材が設けられてい
る。
【0006】そして、トラカールに挿入器具が挿入され
ていない状態ではバルブ部材の閉塞部材はばね部材の付
勢力を常に受けて弾性シール部材の挿入器具挿通口を気
密状態に閉じ、気腹ガスの流出を防止する構成になって
いる。
【0007】さらに、USP5092846にはスリッ
トを設けたゴム弁をトラカールに装着し、トラカールに
挿入器具が挿入されていない状態ではこのゴム弁の弾力
によってスリットを気密状態に閉じる構成のものが示さ
れている。ここで、トラカールの外套管内に挿入器具が
挿入された場合にはゴム弁におけるスリットの周縁部位
が挿入器具によって押圧されて挿入器具の挿通口が形成
され、このときのスリットの周縁部位の弾性変形部分が
挿入器具に密着されることにより、外套管と挿入器具と
の隙間から体内の気腹ガスが流出することが防止されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】USP5053016
ではトラカールに内視鏡が挿入された場合に常にバルブ
部材はばね部材からの付勢力を受け、内視鏡側面に圧接
されているので、術中、内視鏡を挿脱する際に内視鏡側
面に圧接されているバルブ部材との摩擦が大きい問題が
ある。そのため、内視鏡の挿脱作業には比較的大きな操
作力が必要になるので、操作性が低下するおそれがあ
る。
【0009】また、バルブ部材には閉塞部材、支持機
構、ばね部材等の比較的多数の構成部品が必要になるの
で、バルブ部材の構造が複雑になる問題がある。そのた
め、例えば使用済みのトラカールを洗浄して複数回繰り
返し使用する、いわゆるリュースで使用する場合にはト
ラカールの分解・洗浄・組立て等の作業が面倒なものと
なる問題がある。
【0010】さらに、USP5092846ではトラカ
ールの外套管内に挿入器具が挿入された場合にゴム弁に
おけるスリットの周縁部位によって挿入器具に常に径方
向に圧迫力が与えられているので、この場合も内視鏡の
挿脱作業時には比較的大きな操作力が必要になり、操作
性が低下するおそれがある。
【0011】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、挿入器具の挿脱作業時に必要な操作力
を低減することができ、その操作性を高めることがで
き、かつ構造が簡単で、洗浄・組立性の良い医療用挿入
補助具を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は体腔内に刺入さ
れ、体腔内への挿入器具の挿入を案内する管状の挿入補
助具本体と、この挿入補助具本体内に配設され、前記挿
入器具の挿通路を開閉し、体腔内のガス圧により前記挿
通路を閉鎖する気密弁部材と、前記挿入補助具本体内に
設けられ、前記挿通路への前記挿入器具の挿入時に前記
気密弁部材を退避させる弁部材収容部とを具備したもの
である。
【0013】
【作用】医療挿入補助具本体内の気密弁部材が体腔内の
ガス圧により挿入器具の挿通路を閉鎖するようにしたも
のである。
【0014】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1乃至図2
(B)を参照して説明する。図1は体腔内に刺入され、
例えば内視鏡や、内針等の挿入器具1の挿入を案内する
管状の医療用挿入補助具であるトラカールの概略構成を
示すもので、2はトラカール本体(挿入補助具本体)で
ある。
【0015】このトラカール本体2には金属もしくは軟
性チューブによって形成される外套管部3とこの外套管
部3の基端部が接着固定される手元側の非挿入部とが設
けられている。さらに、このトラカール本体2の手元側
の非挿入部には外套管部3の基端部が接着されている略
円環状の基部4と、この基部4に着脱可能に連結される
略円環状のケーシング部5とが設けられている。
【0016】ここで、基部4の上部外周面には雄ねじ部
4aが形成されている。また、この基部4の内部には図
1中で上面側が拡開されたテーパ状の上面側拡開開口部
4bが形成されている。すなわち、このテーパ状の開口
部4bは外套管部3との接合部側の内径寸法に比べてケ
ーシング部5との接合部側の内径寸法が大きくなってい
る。そして、基部4内の開口部4bにおける外套管部3
との接合部側の内径寸法は外套管部3の内径寸法と同径
に設定されている。
【0017】また、ケーシング部5における基部4との
接合部側には基部4の雄ねじ部4aが挿入される連結穴
部6が形成されている。そして、この連結穴部6の内周
面に基部4の雄ねじ部4aと螺合する雌ねじ部6aが形
成されている。なお、ケーシング部5と基部4との接合
面にはOリング10が介設されており、このOリング1
0により両者間の接合部は気密状態にシールされてい
る。
【0018】また、ケーシング部5内における基部4と
の接合部側とは反対側の端部側には内視鏡や、内針等の
挿入器具1が挿入可能な小径な挿入穴部7が形成されて
いる。さらに、ケーシング部5内における挿入穴部7と
連結穴部6との間には図1中で下面側が拡開されたテー
パ状の下面側拡開開口部8が形成されている。すなわ
ち、このテーパ状の開口部8は挿入穴部7との連結部側
の内径寸法に比べて連結穴部6との連結部側の内径寸法
が大きくなっている。そして、この開口部8における連
結穴部6との接合部側の内径寸法は基部4の開口部4b
におけるケーシング部5との接合部側の内径寸法と同径
に設定されている。なお、ケーシング部5内における図
1中で挿入穴部7よりも上側には上面側が拡開されたテ
ーパ状の上面側拡開開口部9が形成されている。
【0019】また、ケーシング部5内における挿入穴部
7には挿入器具1が挿入可能なリング状の弾性シール部
材14が装着されている。さらに、ケーシング部5の上
端部外周面には弾性キャップ取付け用のフランジ部12
が形成されている。そして、このフランジ部12には挿
入器具1が気密状態で挿入可能な挿入口13aを有する
弾性キャップ13が被着されている。
【0020】また、基部4とケーシング部5とが連結さ
れた状態でケーシング部5内の開口部8と基部4の開口
部4bとの間にはボール弁収容空間11が形成される。
この収容空間11には例えばポリエチレン、セルロイド
等の比重の小さい合成樹脂材料によって形成された球状
のボール弁15が移動自在に収納されている。なお、こ
のボール弁15は内部が中空でも良い。
【0021】このボール弁15の外径寸法は外套管部3
の内径寸法および弾性シール部材14の内径寸法よりも
大径に設定されている。さらに、ボール弁収容空間11
は図1中に仮想線で示すように弾性キャップ13の挿入
口13aから外套管部3へ至る挿通路内に内視鏡等の挿
入器具1を挿通した際に、この挿入器具1と、収容空間
11の内周面との間に形成される隙間でボール弁15が
自由に回転できる程度の大きさに設定されている。
【0022】次に、上記構成の作用について説明する。
トラカールの使用時には術者はまず、トラカール本体2
を傾けてボール弁収容空間11内のボール弁15を適度
に動かした状態で、図示しない内針をトラカール本体2
の挿通路の内部に挿入する。このように内針が挿入され
た状態で、このトラカールを例えば10〜15mmHg
程度に気腹してある患者の腹腔へ穿刺する。そして、腹
腔への穿刺後、内針をトラカール本体2から抜去する。
【0023】このとき、腹腔内の気腹ガスは外套管部3
内を通じてトラカール本体2のボール弁収容空間11内
へ流入し、弾性キャップ13の挿入口13a側に流出す
る方向に流れる。そのため、ボール弁15はこの流入ガ
スの流れに押され、ボール弁収容空間11内における外
套管部3側から挿入穴部7側に移動する。
【0024】そして、ボール弁15が弾性シール部材1
4に近づくと挿入穴部7側へ流れるガスの流路断面積が
狭くなるので、この流入ガスの流速が増す。それに伴い
この狭くなった流路ではベルヌーイの定理より挿入穴部
7側の静圧が低下する。その結果、ボール弁15は弾性
シール部材14側に強く引っ張られるので、弾性シール
部材14に当接し、図2(A)に示すようにこのボール
弁15によって弾性シール部材14の開口部が気密状態
で閉塞されて気腹ガスの流出が防止される。
【0025】また、内視鏡や処置具等の挿入器具1をト
ラカール本体2を通して腹腔内に挿入する場合には図2
(A)に示すようにボール弁15によって弾性シール部
材14の開口部が気密状態で閉塞されている状態で、こ
のトラカール本体2内に挿入器具1が挿入される。この
とき、内視鏡等の挿入器具1の先端がボール弁15を押
す力は通常、気腹ガス圧よりも十分大きいため、ボール
弁15はボール弁収容空間11の内部側に押しもどされ
る。
【0026】なお、挿入器具1である内視鏡の先端部外
周面は体腔内を傷つけないように滑らかに仕上げてある
ため、内視鏡の挿入作業中、周囲からガス圧を受けてい
るボール弁15は挿入時の内視鏡の先端のわずかな動き
でこの内視鏡の先端をすべり、図2(B)に示すように
挿入路の軸上からずれる。その結果、挿入口13aと外
套管部3との間の挿通路は同軸上で連通し、内視鏡はボ
ール弁15に邪魔されることなく、外套管部3内を経て
腹腔内へ挿入される。
【0027】さらに、ボール弁15はガス圧以外の規制
力を受けないため、挿入器具1の挿脱作業時に、挿入器
具1の側面にこのボール弁15が接した際に、わずかな
摩擦力で自在に回転できる。
【0028】そこで、上記構成のものにあっては内視鏡
等の挿入器具1を挿脱する際、ガスをシールするボール
弁15をボール弁収容空間11で自由に回転移動させる
ことができるので、内視鏡等の挿入器具1との間に過大
な摩擦力が生じることはない。そのため、挿入器具1の
挿脱作業時に必要な操作力を低減することができ、その
操作性を高めることができる。
【0029】さらに、トラカール本体2の挿通路の内部
に内針が挿入された状態で、このトラカールを腹腔への
穿刺した後、内針をトラカール本体2から抜去した際
に、気腹ガス圧によりボール弁15がトラカール本体2
の挿通路を閉鎖するようにしたので、従来のトラカール
本体2のバルブ部材に比べて構成部品数を低減すること
ができ、構成の簡略化を図ることができるとともに、洗
浄・組立等の作業を容易化することができる。
【0030】また、図3乃至図5は本発明の第2の実施
例を示すものである。図3はトラカールの概略構成を示
すもので、21はトラカール本体、22はこのトラカー
ル本体21の外套管部、23はこの外套管部22の基端
部に連結された手元側の非挿入部である。この非挿入部
23には略有底円筒状のケーシング部材24とこのケー
シング部材24の開口端部を閉塞するカバー部材25と
が設けられている。
【0031】ここで、ケーシング部材24の底部中央に
はリング状の連結部24aが突設されており、この連結
部24aに外套管部22の基端部が外嵌状態で接着固定
されている。さらに、外套管部22の先端部側の管壁に
は小穴部22aが複数個穿設されている。
【0032】また、ケーシング部材24の開口端部側の
外周面には雄ねじ部24bが形成されている。この雄ね
じ部24bにはカバー部材25の筒部25aの内周面に
形成された雌ねじ部25bが着脱可能にねじ込まれてい
る。
【0033】さらに、ケーシング部材24の開口端部側
の外周面とカバー部材25の筒部25aの内周面との接
合部位にはOリング26が装着されており、このOリン
グ26によって両者の接合部間が気密状態にシールされ
ている。なお、ケーシング部材24の側面には気腹ガス
が流入可能なルアー口金27が設けられている。このル
アー口金27には外部の連結チューブ35が接続されて
いる。
【0034】また、カバー部材25の中央部位には内視
鏡や、内針34等の挿入器具が挿入可能な小径な挿入穴
部25cが形成されている。この挿入穴部25cの周縁
部位には弾性キャップ取付け用のフランジ部28が突設
されている。そして、このフランジ部28には内針34
等の挿入器具が気密状態で挿入可能な挿入口29aを有
する弾性キャップ29が被着されている。
【0035】さらに、カバー部材25における挿入穴部
25cの周縁部位にはケーシング部材24側にリング状
のシール受部30が固定されている。このシール受部3
0には略有底円筒状のバルブキャップ31が被着されて
いる。この場合、シール受部30の外周面にはリング状
溝30aが形成されている。さらに、バルブキャップ3
1の開口端部側の筒部内周面にはリング状溝30aに嵌
着されるリング状凸部31aが形成されている。
【0036】また、バルブキャップ31の底部31bに
は図4に示すように略C字状のスリット31cが形成さ
れている。そして、このバルブキャップ31の底部31
bにおけるC字状スリット31cの内側部分の舌片部3
2によってヒンジ部33を中心に揺動し、体腔内のガス
圧により挿通路を閉鎖する気密弁部材が形成されてい
る。
【0037】なお、バルブキャップ31の舌片部32は
シール受部30よりも大径に形成されている。そして、
この舌片部31の外周部位はシール受部30に接合され
ている。さらに、舌片部31の上面側にはシール受部3
0の内径よりも小径な隆起部31dが形成されている。
この隆起部31dは舌片部31の先端側よりも舌片部3
1のつけ根のヒンジ部33側の方が高い形状に形成され
ている。
【0038】次に、上記構成の作用について説明する。
トラカールの使用時には術者は図5に示すように弾性キ
ャップ29の挿入口29aから内針34をゆっくり挿入
する。このとき、内針34の先端は舌片部32の隆起部
31dの傾斜面を押すため、舌片部32はつけ根のヒン
ジ部33を支点にして外套管部22側へ押し曲がる。そ
のため、内針34は舌片部32に穿さることなく、外套
管部22内へ入っていく。
【0039】また、術者はこのトラカール本体21を気
腹した腹腔へ穿刺した後、内針34のみを抜却する。こ
のとき、内針34により、外套管部22側へ押し曲げら
れていた舌片部32はバルブキャップ31自体の弾性力
により、元の形状にもどろうとし、舌片部32は再びシ
ール受部30に当接する。
【0040】さらに、外套管部22及びルアー口金27
に接続された気腹器(図示せず)からケーシング部材2
4内へ流入するガスの圧力により、舌片部32はさらに
シール受部30側へ強く押し付けられるので、舌片部3
2とシール受部30との間は気密状態となる。
【0041】次に、術者は弾性キャップ29の挿入口2
9aより内視鏡を挿入する。このとき、バルブキャップ
31の弾性力及び舌片部32が受ける気腹ガス圧より
も、術者が内視鏡をトラカール本体21内へ挿入する力
量の方が一般的に大きいため、内針34の挿入時と同
様、舌片部32はつけ根のヒンジ部33を支点に内視鏡
先端により押し曲げられる。
【0042】さらに、内視鏡を挿入していくと舌片部3
2の先端は内視鏡の先端湾曲部に接触するが、バルブキ
ャップ31自体の弾性力は従来の金属ばねの付勢力に比
べて極めて弱く、また舌片部32自体も変形するため内
視鏡の先端湾曲部と舌片部32との間に生じる摩擦力は
小さい。なお、舌片部32が過度に傷ついたり、汚れた
場合はバルブキャップ31のみを交換することができ
る。
【0043】そこで、上記構成のものにあっては舌片部
32は素材の弾性力によりシール受け部30に当接して
いるため、気腹ガス圧が低い場合でも十分なシール効果
を得ることができる。また、舌片部32はバルブキャッ
プ31ごと交換できるためメンテナンス作業を容易化す
ることができる。
【0044】また、図6(A),(B)はトラカールの
第1の変形例を示すものである。これは、トラカール本
体41の外套管部42の先端部と基端部43との間の外
周面にリング状の凹陥部44を形成し、この凹陥部44
にゴム等の弾性体からなるチューブ46およびこのチュ
ーブ46を押圧操作するリング状の操作部材48を装着
したものである。
【0045】この場合、外套管部42の基端部43の外
周面には雄ねじ部45が形成されている。さらに、操作
部材48にはこの雄ねじ部45に螺合する雌ねじ部49
が形成されている。
【0046】そして、図6(A)に示すようにチューブ
46を伸長させた初期形状の状態でトラカール本体41
を内部の内針50とともに体内に突き刺したのち、図6
(B)中に矢印で示すように操作部材48を下方向に螺
進操作することにより、チューブ46を圧縮させて径方
向に突出させる状態に弾性変形させ、トラカール本体4
1を体壁Hに固定することができる。
【0047】また、図7(A),(B)はトラカールの
第2の変形例を示すものである。これは、トラカール本
体61の外套管部の先端部内周面にリング状の凹陥部6
2を形成し、この凹陥部62に突没可能な軟性の先端チ
ューブ63を装着したものである。この場合、凹陥部6
2内には先端チューブ63を外部側に突出させる方向に
付勢するコイルばね64が装着されている。なお、この
先端チューブ63には突出位置を規制するストッパ65
が装着されている。
【0048】そして、図7(A)に示すように先端チュ
ーブ63を凹陥部62の外部側に突出させた状態でトラ
カール本体61を内部の内針66とともに体内に突き刺
す際に、この先端チューブ63に負荷が作用した場合に
は図7(B)に示すようにこの先端チューブ63を簡単
に凹陥部62内に後退させることができる。そのため、
トラカール本体61を内部の内針66とともに体内に突
き刺す際に、先端チューブ63が体壁Hに突っかかるこ
とを防止することができるので、トラカール本体61を
内部の内針66とともに体内に突き刺す作業の作業性を
向上させることができる。
【0049】また、図8(A),(B)はトラカールの
第3の変形例を示すものである。これは、金属製のトラ
カール本体71の外套管部の先端部にゴム等の弾性体か
らなる先端チューブ72を固定したものである。
【0050】そして、図8(A)に示すように先端チュ
ーブ72をトラカール本体71の外套管部の先端部に突
出させた状態でトラカール本体71を内部の内針73と
ともに体内に突き刺す際に、この先端チューブ72に負
荷が作用した場合にはこの先端チューブ72を図8
(B)に示すように圧縮させる状態に弾性変形させるこ
とができる。そのため、トラカール本体71を内部の内
針73とともに体内に突き刺す際に、先端チューブ72
が体壁Hに突っかかることを防止することができるの
で、トラカール本体72を内部の内針73とともに体内
に突き刺す作業の作業性を向上させることができる。
【0051】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形
実施できることは勿論である。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば挿入補助具本体内に体腔
内のガス圧により挿入器具の挿通路を閉鎖する気密弁部
材および挿通路への挿入器具の挿入時に気密弁部材を退
避させる弁部材収容部を設けたので、挿入器具の挿脱作
業時に必要な操作力を低減してその操作性を高めること
ができ、かつ構造が簡単で、洗浄・組立性の向上を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例のトラカールの概略構
成を示す縦断面図。
【図2】 (A)はトラカールの挿通路がボール弁によ
って気密状態で閉じられた状態を示す縦断面図、(B)
はトラカールの挿通路内に挿入器具を挿入した状態を示
す縦断面図。
【図3】 本発明の第2の実施例のトラカールの概略構
成を示す縦断面図。
【図4】 バルブキャップを示す斜視図。
【図5】 トラカールの挿通路内に挿入器具を挿入した
状態を示す縦断面図。
【図6】 トラカールの第1の変形例を示すもので、
(A)はトラカールを体内に突き刺す前の状態を示す縦
断面図、(B)はトラカールを体内に突き刺した状態を
示す縦断面図。
【図7】 トラカールの第2の変形例を示すもので、
(A)はトラカールを体内に突き刺す前の状態を示す縦
断面図、(B)はトラカールを体内に突き刺した状態を
示す縦断面図。
【図8】 トラカールの第3の変形例を示すもので、
(A)はトラカールを体内に突き刺す前の状態を示す縦
断面図、(B)はトラカールを体内に突き刺した状態を
示す縦断面図。
【符号の説明】
1,34…挿入器具、2,21…トラカール本体(挿入
補助具本体)、11…収容空間(弁部材収容部)、15
…ボール弁(気密弁部材)、32…舌片部(気密弁部
材)。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【発明が解決しようとする課題】USP5053016
ではトラカールに内視鏡が挿入された場合に常にバルブ
部材はばね部材からの付勢力を受け、内視鏡側面に圧接
されているので、術中、内視鏡を挿脱する際に内視鏡側
面に圧接されているバルブ部材との摩擦が大きい問題が
ある。そのため、この大きな摩擦力により内視鏡側面や
先端湾曲部が損傷するおそれがある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】さらに、USP5092846ではトラカ
ールの外套管内に挿入器具が挿入された場合にゴム弁に
おけるスリットの周縁部位によって挿入器具に常に径方
向に圧迫力が与えられているので、この場合も内視鏡の
挿脱作業時には大きな圧迫力により、内視鏡側面や先端
湾曲部が損傷するおそれがある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、挿入器具の挿脱作業時に生じる摩擦
力、圧迫力を低減することができ、内視鏡がうける損傷
を防ぐことができ、その操作性を高めることができ、か
つ構造が簡単で、洗浄・組立性の良い医療用挿入補助具
を提供することにある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】そこで、上記構成のものにあっては内視鏡
等の挿入器具1を挿脱する際、ガスをシールするボール
弁15をボール弁収容空間11で自由に回転移動させる
ことができるので、内視鏡等の挿入器具1との間に過大
な摩擦力が生じることはない。そのため、挿入器具1が
ボール弁15により損傷をうけることを防ぐことがで
き、挿入器具1の挿脱作業時に必要な操作力を低減する
ことができ、その操作性を高めることができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】
【発明の効果】本発明によれば挿入補助具本体内に体腔
内のガス圧により挿入器具の挿通路を閉鎖する気密弁部
材および挿通路への挿入器具の挿入時に気密弁部材を退
避させる弁部材収容部を設けたので、挿入器具の挿脱時
に気密弁部材が挿入器具に与える力を低減することがで
き、挿入器具の損傷を防ぎ、挿入器具の挿脱作業時に必
要な操作力を低減してその操作性を高めることができ、
かつ構造が簡単で、洗浄・組立性の向上を図ることがで
きる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体腔内に刺入され、体腔内への挿入器具
    の挿入を案内する管状の挿入補助具本体と、この挿入補
    助具本体内に配設され、前記挿入器具の挿通路を開閉
    し、体腔内のガス圧により前記挿通路を閉鎖する気密弁
    部材と、前記挿入補助具本体内に設けられ、前記挿通路
    への前記挿入器具の挿入時に前記気密弁部材を退避させ
    る弁部材収容部とを具備したことを特徴とする医療用挿
    入補助具。
JP8488393A 1993-04-12 1993-04-12 医療用挿入補助具 Pending JPH06292678A (ja)

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