JP2005327025A - 出力制御システム,出力制御装置及び上位制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 出力デバイスが様々な組み合わせによって使用される場合でも、それらを制御する上位制御装置のプログラム作成に要する工数の増加を抑制することができるシステムを提供する。
【解決手段】 ホスト22は、出力制御データを、その制御機能との関係で定義したフォーマットで送信し、コントローラ21は、その出力制御データを受信すると、送信フォーマットで指定される制御機能に対応する表示部7〜9にデータを送信する。
【選択図】 図1
【解決手段】 ホスト22は、出力制御データを、その制御機能との関係で定義したフォーマットで送信し、コントローラ21は、その出力制御データを受信すると、送信フォーマットで指定される制御機能に対応する表示部7〜9にデータを送信する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、上位制御装置と、その上位制御装置によって送信された制御データを受信して出力デバイスに送信する出力制御装置とで構成される出力制御システム,並びにそのシステムを構成する出力制御装置及び上位制御装置に関する。
例えば、車両のインストルメントパネルには、カーエアコンやオーディオ装置などを操作するための様々なスイッチや表示器が配置されている。そして、それらのスイッチや表示器は、車両の種類が異なれば装備される機能が異なり、また、インストルメントパネルの意匠自体も変更されるのが通常であるから、車種毎に夫々異なっている。
図15は、一般的なインストルメントパネルの構成例を示すものである。インストルメントパネル1には、例えば可変抵抗器などからなるアナログスイッチ2,二相のエンコーダ信号によって回転方向並びに回転位置をデジタル的に出力する位相差式スイッチ3,単にオン,オフの二値情報だけをデジタル的に出力するプッシュスイッチ4,5などの各種スイッチが配置されている。そして、それらのスイッチ2〜5の操作信号は、当該パネル1の構成に対応した専用のコントローラ6に与えられている。
図15は、一般的なインストルメントパネルの構成例を示すものである。インストルメントパネル1には、例えば可変抵抗器などからなるアナログスイッチ2,二相のエンコーダ信号によって回転方向並びに回転位置をデジタル的に出力する位相差式スイッチ3,単にオン,オフの二値情報だけをデジタル的に出力するプッシュスイッチ4,5などの各種スイッチが配置されている。そして、それらのスイッチ2〜5の操作信号は、当該パネル1の構成に対応した専用のコントローラ6に与えられている。
また、インストルメントパネル1には、様々な情報を表示するためのLCD表示部7や、LED表示部8,9も配置されており、それらもコントローラ6にLCD駆動部11,LED駆動部12を介して接続されている。また、コントローラ6には、動作用電源電圧が与えられていると共に輝度調整信号が入力されている。また、コントローラ6からは調光制御信号が外部に出力されるようになっている。
コントローラ6は、車両のボディーECU(Electronic Control Unit)などのホストシステム10との間で、例えば車内LAN(Local Area Network)などの通信規格で通信を行うようになっており、ホストシステム10は、コントローラ6より送信された操作情報が何れのスイッチに関するものであるかを制御プログラムにより判別し、判別したスイッチの操作に対応した制御を行うと共に、必要に応じて表示部7〜9等に表示を行わせるための制御指令を送信するようになっている。
図16は、スイッチ入力処理に関してコントローラ6とホスト10との間で行なわれる処理内容を示すフローチャートである。コントローラ6は、各スイッチ2〜5の操作信号(入力データ)をポーリングなどにより常時取得している(ステップA1)。そして、ホスト10側よりスイッチデータ要求コマンドが送信されると(ステップA2)、コントローラ6は、最新のデータをホスト10側に送信する(ステップA3)。
すると、ホスト10は、送信されたデータとパネル1(対象操作系)に関するスイッチ2〜5の意匠情報(どのようなスイッチが配置されているかを示す情報)に基づいて、必要な制御情報に変換してシステムの制御に使用する(ステップA4)。尚、前記制御情報は、次に説明する表示出力処理にも用いられるものである。
すると、ホスト10は、送信されたデータとパネル1(対象操作系)に関するスイッチ2〜5の意匠情報(どのようなスイッチが配置されているかを示す情報)に基づいて、必要な制御情報に変換してシステムの制御に使用する(ステップA4)。尚、前記制御情報は、次に説明する表示出力処理にも用いられるものである。
また、図17は、パネル1の表示出力処理に関してホスト10とコントローラ6との間で行なわれる処理内容を示すフローチャートである。ホスト10は、パネル1の意匠情報と表示データから、コントローラ6の出力端子に応じて送信すべき表示データを構成し(ステップB1)、表示要求コマンド並びに表示データをコントローラ6に送信する(ステップB2)。すると、コントローラ6は、送信されたコマンドに応じて表示部7〜9が接続されている端子にデータを出力する(ステップB3)。
即ち、コントローラ6は、スイッチ2〜5並びに表示部7〜9とホスト10との間に位置する通信インターフェイスであって、両者の間で伝達される信号を伝送するために配置されている。尚、上記従来技術は極めて一般的なものであり、出願人は、特に提示すべき先行技術文献を探すことはできなかった。
しかしながら、斯様なシステム構成では、ホストシステム10側は、車種が変わる毎に夫々異なる表示部を判別して制御するようにプログラムを作成しなければならず、プログラム開発の手間がかかると共に、開発したプログラムのデバッグも夫々行う必要がある。従って、車種の増加に伴ってインストルメントパネルの種類が増加すると、それに応じてトータルでの開発工数も増大するという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、出力デバイスが様々な組み合わせによって使用される場合でも、出力デバイスを制御する上位制御装置のプログラム作成に要する工数の増加を抑制することができる出力制御システム,並びにそのシステムを構成する出力制御装置及び上位制御装置を提供することにある。
請求項1記載の出力制御システムによれば、上位制御装置は、出力制御データを、その制御機能との関係で定義したフォーマットで送信し、出力制御装置は、その出力制御データを受信すると、送信フォーマットで指定される制御機能に対応する出力デバイスにデータを送信する。
即ち、制御機能と出力デバイスとの対応付けは出力制御装置側において行われるので、上位制御装置側では、出力制御装置側にどのような出力デバイスが接続されているのかを判別する必要はなくなる。従って、使用される出力デバイスの種類が変更されたとしても出力制御装置側でその変更に対応すれば良く、上位制御装置側の処理系は基本的に(使用する出力デバイスの数が当初の予定数を超えない限り)変更する必要がないので、システムの開発効率を向上させることができる。
即ち、制御機能と出力デバイスとの対応付けは出力制御装置側において行われるので、上位制御装置側では、出力制御装置側にどのような出力デバイスが接続されているのかを判別する必要はなくなる。従って、使用される出力デバイスの種類が変更されたとしても出力制御装置側でその変更に対応すれば良く、上位制御装置側の処理系は基本的に(使用する出力デバイスの数が当初の予定数を超えない限り)変更する必要がないので、システムの開発効率を向上させることができる。
請求項2記載の出力制御システムによれば、出力制御装置は、出力制御データが夫々何れの出力デバイスに割り当てられているかを示す情報で構成される意匠情報テーブルを備える。従って、使用される出力デバイスの種類や接続が変更された場合には、意匠情報テーブルのみを書き換えて対応することができ、出力制御装置の制御プログラム自体は変更する必要がないので、開発効率を更に向上させることができる。
請求項3記載の出力制御システムによれば、出力デバイスの1つがマトリクス接続されたLEDで構成される表示器である場合、意匠情報テーブルに、点灯対象行を択一的に指定するための複数の行ビットと、点灯対象列を1つ以上指定するための複数の列ビットとで構成されるデータを、前記表示器を構成する行数分備えた領域を設ける。斯様に構成すれば、各行に対応して行ビットと列ビットとを指定することで、出力制御データに応じて、マトリクス上における所定位置のLEDを点灯させることができる。
請求項4記載の出力制御システムによれば、出力デバイスの1つが、複数のセグメントを有して構成されるLCD表示器である場合、意匠情報テーブルに、各セグメントを指定するための複数のビット列で構成されるデータフレームを、各セグメントが接続されているコモンライン数分備えた領域を設ける。斯様に構成すれば、出力制御データに応じて、所定位置のLCDセグメントを点灯させることができる。
請求項5記載の出力制御システムによれば、出力デバイスを、車両のインストルメントパネルに配置される表示器群とする。即ち、車両においては、様々な車種によってインストルメントパネルのデザインが異なり、それに伴って当該パネルに配置される表示器群も様々に変更される。従って、本発明の出力制御システムを極めて有効に適用することができる。
以下、本発明を、車両のインストルメントパネルに配置される表示器群に適用した場合の一実施例について図1乃至図14を参照して説明する。尚、図15と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。図1は、図15相当図であり、コントローラ6はコントローラ(出力制御装置)21に、ホストシステム10はホストシステム(上位制御装置)22に夫々置き換わっている。
コントローラ21は、CPU23,制御プログラム24や意匠情報テーブル25が記憶されているROM26,RAM27,周辺機能28などで構成されている。また、ROM26側とRAM27,周辺機能28側とでバスが分離されており、前者側がCPU23のローカルバスとして、後者側がシステムバスとして使用される。
尚、インストルメントパネル1に配置されているスイッチ2〜5,表示部(出力デバイス)7〜9は図15と同様である。アナログスイッチ2によって出力されるアナログデータは、A/D変換器29を介してシステムバスに出力される。また、位相差式スイッチ3によって出力されるデータは、データバッファ(BUF)30を介してシステムバスに出力される。
尚、インストルメントパネル1に配置されているスイッチ2〜5,表示部(出力デバイス)7〜9は図15と同様である。アナログスイッチ2によって出力されるアナログデータは、A/D変換器29を介してシステムバスに出力される。また、位相差式スイッチ3によって出力されるデータは、データバッファ(BUF)30を介してシステムバスに出力される。
図2は、プッシュスイッチ4,5のようなスイッチによって出力される操作信号をコントローラ21側が読取るための一般的な回路構成を示すものである。プッシュスイッチ4,5は代表的に2個のみ図示しているが、実際にはより多数のスイッチを使用しており、それらはマトリクス接続されている。即ち、走査側(スイッチセレクト)としてSW0〜SW3の4行があり、データ側(スイッチ入力)としてSWE〜SWAの5列がある。そして、これらのマトリクス上に4×5=20個のスイッチSWが配置されている。
データ側は抵抗31を介してグランドに接続されている。コントローラ21のCPU23は、スイッチセレクトSW0〜SW3に順次ハイレベル信号(例えば5V)を出力して走査する。すると、スイッチSW(0,E)〜(3,A)の内、各データラインSWE〜SWAに接続されているものが全てオフ状態であれば、当該データラインからの入力は0Vとなるが、何れかのスイッチがオン操作されていれば、当該データラインからの入力は5Vとなる。従って、それらの組み合わせによりどのスイッチSW(0,E)〜(3,A)がオン操作されているかが判る。
図3は、LED表示部8,9の表示制御を行うための回路構成である。図3についても、実際のLEDは、3(行)×5(列)のマトリクス上に15個が配置されている。LEDのアノード側となる各行は、PNPトランジスタ32を介して車両のイグニッションスイッチIGを介したバッテリ電源に接続されている。そして、トランジスタ32のベースは、出力端子COUT1〜3によって制御される。また、LEDのカソード側となる各列は、抵抗33を介して出力端子ROUT1〜5に接続されている。従って、点灯対象のLEDが接続されている出力端子COUT1〜3の何れかをロウレベルにすると共に、出力端子ROUT1〜5の何れかをロウレベルにすれば、LEDに通電が行われて点灯する。
また、図4は、LCD表示部7の表示制御を行うための回路構成である。LCD表示部7はセグメント表示を行うようになっており、例えば、全20個のセグメントに対して大別される表示部分を4つに分け、それら4つの共通電極COM0〜3をグランド側として、SEG00〜19にハイレベル信号を出力することで個別に表示を行う。
図5は、コントローラ21とホスト22との間で行われる通信に使用されるデータフレームの構成例を示すものである。図5(b)は、ホスト22よりスイッチ要求コマンドが送信された場合に、コントローラ21側よりホスト22側に送信されるデータフレームである。このデータフレームはDATA1〜4の4フレームで構成され、1フレームは3バイト(アドレス0x28〜0x2A)で計12バイト構成となっている。データ「0」となっているのは未使用ビットであり、1〜3ビットのフラグは各スイッチのオンオフ状態が格納される。また、8ビットの領域は、温度データや設定データが格納される。
図5は、コントローラ21とホスト22との間で行われる通信に使用されるデータフレームの構成例を示すものである。図5(b)は、ホスト22よりスイッチ要求コマンドが送信された場合に、コントローラ21側よりホスト22側に送信されるデータフレームである。このデータフレームはDATA1〜4の4フレームで構成され、1フレームは3バイト(アドレス0x28〜0x2A)で計12バイト構成となっている。データ「0」となっているのは未使用ビットであり、1〜3ビットのフラグは各スイッチのオンオフ状態が格納される。また、8ビットの領域は、温度データや設定データが格納される。
一方、図5(a)は、ホスト22側よりコントローラ21側に送信されるデータフレームであり、同様に12バイト構成である。第1〜第3バイトのアドレスは、0x21〜0x23となっている。そして、図5において、通信ID:0x21,0x22,0x28,0x29は、車両の前席側(インストルメントパネル1)に対応した表示及びスイッチ操作に関する通信フレームであり、通信ID:0x23,0x2Aは、車両の後席側に対応した表示及びスイッチ操作に関する通信フレームであるものとする。尚、図5(a),(b)の通信フレームフォーマットは、インストルメントパネル1の意匠情報テーブル25等に対応して予め決定されるものである。
次に、本実施例の作用について図6乃至図14も参照して説明する。図6は、図5(b)に対応する意匠情報テーブル25Aの一例を示すものである。また、図7は、アナログスイッチ2によって所定の操作量データが与えられた場合に、コントローラ21側が、意匠情報テーブル25Aに基づいて制御データを生成する一例である。
図7(a)は、図6における「オフセット」及び「入力電圧」に対応するもので、アナログスイッチ2の出力電圧が0V〜5Vの範囲で変化する場合に、その電圧レベルに応じて例えばエアコンの送風量を(1〜5)の5段階に変化させることを示している。尚、各風量に対応する電圧範囲の間には、チャタリング的な変化を防止するため不感性帯が設けられている。ここでは、アナログスイッチ2が電圧2.5Vを出力し、CPU23がその電圧を読み込んだ結果、「風量3」を検出した場合を想定する。
例えば、図6において、A/D変換を8ビットで行う場合、電圧2.5Vは変換データ「125(0x7D)」に相当する。「オフセット」は、変換データ「0x7D」を3倍したものであり(各領域が3バイトのため)、(0x7D)×3=(0x177)となる。そして、オフセット0x177に対応する通信データの位置情報は0x23である。
例えば、図6において、A/D変換を8ビットで行う場合、電圧2.5Vは変換データ「125(0x7D)」に相当する。「オフセット」は、変換データ「0x7D」を3倍したものであり(各領域が3バイトのため)、(0x7D)×3=(0x177)となる。そして、オフセット0x177に対応する通信データの位置情報は0x23である。
図7(b)は、オフセット0x177に対応する意匠情報テーブル25Aの部分を取り出して示す。この領域は3バイト構成であり、第1バイトが通信データの位置情報、第2バイトが通信データのマスク情報、第3バイトが通信データ情報を示す。図5(b)において、エアコンの送風量を設定するデータは、ID:0x28のDATA4(ブロワSW)に対応している。従って、図7(b)の第1バイトは、0x28のDATA4を示すデータ、
「00100011」
となっている。尚、この指定は変則的であり、「00100000」が0x28のDATA1(領域の先頭)を示しており、DATA4は先頭から数えて4番目に位置することから末尾2ビットが「11」となっている(0x23)。また、図7(b)の第2バイトには、第3バイトの通信データ情報をクリアするためのオール「0」データが配置されている。
「00100011」
となっている。尚、この指定は変則的であり、「00100000」が0x28のDATA1(領域の先頭)を示しており、DATA4は先頭から数えて4番目に位置することから末尾2ビットが「11」となっている(0x23)。また、図7(b)の第2バイトには、第3バイトの通信データ情報をクリアするためのオール「0」データが配置されている。
そして、図7(c)は、図7(b)における第3バイトに、風量3(BLOWER−レベル3)を示すデータ
「00000011」
をセットするための処理手順を示す。ID:0x28/DATA4の初期状態が
「00000010」
であるとする。CPU23は、第3バイトをゼロクリアするため、第2バイトのオール「0」データとのANDをとる。それから、データ「00000011」とのORをとることで風量3を示すデータを第3バイトにセットする。
「00000011」
をセットするための処理手順を示す。ID:0x28/DATA4の初期状態が
「00000010」
であるとする。CPU23は、第3バイトをゼロクリアするため、第2バイトのオール「0」データとのANDをとる。それから、データ「00000011」とのORをとることで風量3を示すデータを第3バイトにセットする。
また、図8は、図2に示すスイッチマトリクスに対応する意匠情報テーブル25Bの一例を示す。上記と同様に「風量3」を設定するためのスイッチ例えばSW0−Dがオン操作された場合、スイッチSW0−Dはオフセット0x09((0x03)×3)に対応する。この場合も、通信データの位置情報は0x23,通信データのマスク情報は0x00,通信データ情報は0x03となっている。
また、図9は、スイッチSW0−Dがオン操作された場合、CPU23による処理内容を示すものである。何れのスイッチによって入力操作が行われた場合でも、エアコンの送風量を設定するデータはID:0x28のDATA4に対応しているので、処理内容は基本的に図7のケースと同様である。
図10は、図7又は図9の処理に関するコントローラ21,ホスト22間の通信内容を示すフローチャートである。コントローラ21は、ステップA1と同様に、各スイッチ2〜5等の操作信号(入力データ)を常時取得し(ステップA11)、取得したデータを図5(b)に示す通信フレームに応じて図7(b)に示すように変換し、図示しない送信データバッファに記憶させる(ステップA12)。
そして、ホスト22側よりスイッチデータ要求コマンドが送信されると(ステップA13,所定のタイミング)、コントローラ21は、最新のデータを送信データバッファより読み出してホスト22側に送信する(ステップA14)。すると、ホスト22は、送信されたデータの所定ビット位置から必要な情報を取り出して、例えば以下に述べるようなシステム制御に使用する(ステップA15)。
一方、図11は、コントローラ21が表示を行うための意匠情報テーブル25Cの一例を示す。「通信データ」は、4ビットで表現される16値データを示している。例えば、ホスト22側よりコントローラ21側に対して制御データ「3」が通信ID0x21で送信されたものとする。この場合、「オフセット」は、(0x024)×3=0x06Cであり(各領域は36バイト)、ブロワレベル(風量)「3」の表示を行うデータであることを示している。
各通信データに対して、LED表示部8,9によって表示を行うための設定領域LEDBUFと、LCD表示部7によって表示を行うための設定領域LCDBUFとが設けられている。これらに設定を行うことで、LCD表示部7,LED表示部8,9の何れか一方若しくは双方で表示を行うことが可能である。
図12は、ホスト22側よりコントローラ21側に対して制御データが送信された場合に、CPU23が行う処理内容を示すものである。例えば、上述のように、ホスト22が、図5(a)に示す通信ID:0x21/DATA4の下位4ビットでデータ「3」を送信すると、コントローラ21側は、意匠情報テーブル25Cを参照して表示データを出力する。例えば、図3に示すLEDマトリクスの内、「風量3」に対応して2行C列のLEDを点灯させる場合には、意匠情報テーブル25CのLEDBUF1〜3(BUF0は使用しない)に、図12(a),(b)に示すデータをセットしておく。
即ち、意匠情報テーブル25CのLEDBUF1〜3は、LED点灯制御の第1〜第3行に対応する3バイトの領域である。各1バイトは、上位3ビットで行1〜3を指定し、下位5ビットで列A〜Eを指定するようになっている。従って、2行C列のLEDを点灯させる場合には、図12(b)に示すように、LEDBUF2においてデータ
「0100100」
を設定する。すると、その設定データに応じて2行C列のLEDが点灯する。
「0100100」
を設定する。すると、その設定データに応じて2行C列のLEDが点灯する。
また、図13は、図12と同様に、ホスト22より制御データ「3」が送信された場合に、コントローラ21が、図4又は図13(c)に示すLCD表示部7に表示を行わせる処理を示す。意匠情報テーブル25Cには、LCDBUF0〜3として、図13(a)に示すようにCOM0〜3に対応する64ビット×4の領域が用意されている。
例えば、図13(c)に示すように表示を行わせる場合は、風量1〜3に対応するセグメント41〜43、フレームに対応する表示するセグメント44、ファンに対応するセグメント45を夫々表示させる。そして、図13(b)に示すように、セグメント41〜43はコモン1(LCDBUF0)のビット8〜10に対応し、セグメント44はコモン3(LCDBUF2)のビット59に対応し、セグメント45はコモン2(LCDBUF1)のビット10に対応する。このように意匠情報テーブル25Cに基づいて制御データを設定することで、所期の表示を行うことができる。
例えば、図13(c)に示すように表示を行わせる場合は、風量1〜3に対応するセグメント41〜43、フレームに対応する表示するセグメント44、ファンに対応するセグメント45を夫々表示させる。そして、図13(b)に示すように、セグメント41〜43はコモン1(LCDBUF0)のビット8〜10に対応し、セグメント44はコモン3(LCDBUF2)のビット59に対応し、セグメント45はコモン2(LCDBUF1)のビット10に対応する。このように意匠情報テーブル25Cに基づいて制御データを設定することで、所期の表示を行うことができる。
また、図14は、パネル1の表示出力処理に関してホスト22とコントローラ21との間で行なわれる処理内容を示すフローチャートである。ホスト22は、表示データを図5(a)に示す通信フレームのフォーマットに応じて設定し(ステップB11)、その表示要求フレームをコントローラ21に送信する(ステップB12)。すると、コントローラ21は、送信された通信フレームの各ビットデータとパネル1の意匠情報テーブル25Cに基づいて図12(b)又は図13(b)のように制御データを設定し、表示部7〜9等が接続されている端子にデータを出力する(ステップB13)。
以上のように本実施例によれば、ホスト22は、出力制御データを、その制御機能との関係で定義したフォーマットで送信し、コントローラ21は、その出力制御データを受信すると、送信フォーマットで指定される制御機能に対応する表示部7〜9にデータを送信するようにした。即ち、制御機能と表示部との対応付けはコントローラ21側において行われるので、ホスト22側では、コントローラ21側にどのような表示部が接続されているのかを判別する必要はなくなる。
従って、使用される表示部の種類が変更されたとしてもコントローラ21側でその変更に対応すれば良く、ホスト22側の処理系は基本的に変更する必要がないので、システムの開発効率を向上させることができる。そして、送信フォーマットを、コントローラ21に実際に接続されている表示部のみに基づいて構成したので、通信データの容量を必要最小限にすることができる。
また、コントローラ21は、出力制御データが夫々何れの表示部に割り当てられているかを示す情報で構成される意匠情報テーブル25Cを備えるので、使用される表示部の種類や接続が変更された場合には、意匠情報テーブル25Cのみを書き換えて対応することができる。そして、コントローラ21側の制御プログラム24は変更する必要がないので、開発効率を一層向上させることができる。
更に、表示部の1つがマトリクス接続されたLEDで構成される表示部8,9である場合、意匠情報テーブル25Cに、点灯対象行を択一的に指定するための複数の行ビットと、点灯対象列を1つ以上指定するための複数の列ビットとで構成されるデータを、前記表示器を構成する行数分備えた領域を設ける。斯様に構成すれば、各行に対応して行ビットと列ビットとを指定することで、出力制御データに応じて、マトリクス上における所定位置のLEDを点灯させることができる。
加えて、表示部の1つが、複数のセグメントを有して構成されるLCD表示部7である場合、意匠情報テーブル25Cに、各セグメントを指定するための複数のビット列で構成されるデータフレームを、各セグメントが接続されているコモンライン数分備えた領域を設ける。斯様に構成すれば、出力制御データに応じて、所定位置のLCDセグメントを点灯させることができる。
更にまた、本実施例によれば、表示器を、車両のインストルメントパネル1に配置される表示器群とするので、様々な車種に応じてインストルメントパネル1のデザインが異なりそれに伴って当該パネル1に配置される表示器群が様々に変更される場合でも、ホスト22を共通化することができる。
本発明は上記し且つ図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。
例えば、図5(b)において、エアコンの送風量を設定するデータがID:0x28のDATA4の下位4ビットのみに対応し、上位4ビットには他の制御データが格納されている場合、図7(b)のマスクデータは「11110000」とすれば良い。そして、そのマスクデータによりマスク処理を行なった後、第3バイトの下位4ビットデータ「××××」をセットする場合は、「0000××××」とのORを取れば良い。斯様に処理すれば、DATA4の上位4ビットのデータ内容を変化させることなく、下位4ビットデータをセットすることができる。従って、当該操作データ以外の情報も同じデータフレームを用いてホスト22側に送信できるので、通信効率を向上させることができる。
例えば、図5(b)において、エアコンの送風量を設定するデータがID:0x28のDATA4の下位4ビットのみに対応し、上位4ビットには他の制御データが格納されている場合、図7(b)のマスクデータは「11110000」とすれば良い。そして、そのマスクデータによりマスク処理を行なった後、第3バイトの下位4ビットデータ「××××」をセットする場合は、「0000××××」とのORを取れば良い。斯様に処理すれば、DATA4の上位4ビットのデータ内容を変化させることなく、下位4ビットデータをセットすることができる。従って、当該操作データ以外の情報も同じデータフレームを用いてホスト22側に送信できるので、通信効率を向上させることができる。
通信フレームのフォーマットは一例であり、図5に示すものに限ることはない。そして、通信フレームには、実際に使用されるスイッチや表示部に対応するものだけではなく、拡張性も考慮する場合には、将来的に使用が想定されるスイッチや表示部に対応したフレームも予め用意し、実際に使用しないものについてはブランクとして扱えば良い。
コントローラ21は、ホスト22よりデータ送信要求があった場合にデータを送信するものに限らず、一定周期毎に生成したデータを読み出して送信したり、何れかのスイッチが操作されてデータが入力されると逐次データを送信するように構成しても良く、要は自発、他発を問わず所定のタイミングで送信を行えば良い。
コントローラ21は、ホスト22よりデータ送信要求があった場合にデータを送信するものに限らず、一定周期毎に生成したデータを読み出して送信したり、何れかのスイッチが操作されてデータが入力されると逐次データを送信するように構成しても良く、要は自発、他発を問わず所定のタイミングで送信を行えば良い。
また、ホスト22に操作データを入力するものはコントローラ21に限ることはなく、別の装置であっても良い。従って、スイッチ2〜5による操作データを受付けるのは、コントローラ21とは別体のコントローラであっても良い。
コントローラ21とホスト22との間においては、必ずしも車内LANなどによって通信を行う必要はなく、両者間をアドレス,データバス等で接続し、共通にアクセス可能なメモリを介して通信を行っても良い。そして、制御機能の指定はメモリアドレスによって行えば良い(この場合、アドレスの指定の形式が「フォーマット」となる)。
コントローラ21とホスト22との間においては、必ずしも車内LANなどによって通信を行う必要はなく、両者間をアドレス,データバス等で接続し、共通にアクセス可能なメモリを介して通信を行っても良い。そして、制御機能の指定はメモリアドレスによって行えば良い(この場合、アドレスの指定の形式が「フォーマット」となる)。
出力デバイスは、車両のインストルメントパネルに配置される表示器群に限ることなく、一般的な表示部の制御系に適用することができる。
また、出力デバイスは表示器に限ることなく、上位制御装置側によって送信されたデータに応じて、出力制御装置を介して出力されるデータにより制御されるものであれば何でも良い。
また、出力デバイスは表示器に限ることなく、上位制御装置側によって送信されたデータに応じて、出力制御装置を介して出力されるデータにより制御されるものであれば何でも良い。
図面中、1はインストルメントパネル、7はLCD表示部(出力デバイス)、8,9はLED表示部(出力デバイス)、21はコントローラ(出力制御装置)、22はホストシステム(上位制御装置)、23はCPU、25は意匠情報テーブルを示す。
Claims (7)
- 出力制御データを、その制御機能との関係で定義したフォーマットで外部に送信する上位制御装置と、
前記上位制御装置より送信された出力制御データを受信すると、前記送信フォーマットで指定される制御機能に対応する出力デバイスに前記データを送信する出力制御装置とで構成されることを特徴とする出力制御システム。 - 前記出力制御装置は、前記出力制御データが夫々何れの出力デバイスに割り当てられているかを示す情報で構成される意匠情報テーブルを備えることを特徴とする請求項1記載の出力制御システム。
- 前記出力デバイスの1つが、マトリクス接続されたLEDで構成される表示器である場合に、
前記意匠情報テーブルは、前記表示器の点灯対象行を択一的に指定するための複数の行ビットと、前記表示器の点灯対象列を1つ以上指定するための複数の列ビットとで構成されるデータを、前記表示器を構成する行数分備えた領域を有することを特徴とする請求項2記載の出力制御システム。 - 前記出力デバイスの1つが、複数のセグメントを有して構成されるLCD表示器である場合に、
前記意匠情報テーブルは、前記表示器のセグメントを指定するための複数のビット列で構成されるデータを、前記表示器のセグメントが接続されているコモンライン数分備える領域を有することを特徴とする請求項2または3記載の出力制御システム。 - 前記出力デバイスは、車両のインストルメントパネルに配置される表示器群であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の出力制御システム。
- 請求項1乃至5の何れかに記載の出力制御システムに使用されることを特徴とする出力制御装置。
- 請求項1乃至5の何れかに記載の出力制御システムに使用されることを特徴とする上位制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004143567A JP2005327025A (ja) | 2004-05-13 | 2004-05-13 | 出力制御システム,出力制御装置及び上位制御装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010111324A (ja) * | 2008-11-07 | 2010-05-20 | Denso Corp | 車両用表示装置 |
JP2010276316A (ja) * | 2009-05-29 | 2010-12-09 | Daikin Ind Ltd | 空気調和システム |
-
2004
- 2004-05-13 JP JP2004143567A patent/JP2005327025A/ja active Pending
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