JP2005326458A - 拡散フィルム、およびこの作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】拡散フィルムへ拡散領域を露光記録する場合において、拡散領域の境界部を記録することなく複数の拡散領域を連続的に、所謂シームレスに、感光性材料上に記録することによって拡散フィルムを作製する。
【解決手段】本発明の拡散フィルムの作製方法によれば、マスクパターンを感光性材料11に露光記録することにより、マスクパターンに応じて屈折率の異なる領域A、領域Bが感光性材料11に規定され、屈折率の異なる領域Aおよび領域Bの分布に応じた光拡散特性を有する拡散領域18を形成することを繰り返すことによって拡散フィルム10を作製する方法であって、マスクパターンを感光性材料11に露光記録する場合に、各拡散領域18の境界線を感光性材料11上に露光記録することなくマスクパターンを感光性材料11に露光記録する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、拡散フィルム、およびこの作製方法に係り、更に詳しくは、所定のマスクパターンに従って屈折率の異なる部分が規定された複数の拡散領域を感光性材料上に記録することによって形成された拡散フィルムと、このような拡散フィルムの作製方法に関する。
従来、この種の拡散フィルムは、図10に示すように、フィルム状の感光性材料11の一部を、所定のマスクパターンが形成されたマスク12に貼り付け、それに紫外線等からなる露光用光Iを照射することによって、感光性材料11にこのマスクパターンを露光し、拡散領域を記録することによって製造される。
そして、一つの拡散領域が記録されると、未記録の感光性材料11を巻き付けてある巻き付けロール14を回転方向Rに回転させることによって未記録の感光性材料11がマスク12に供給される一方、巻き取りロール16を回転方向Rに回転させることによって、拡散領域が記録された感光性材料11が巻き取りロール16に巻き取られる。その後、未記録の感光性材料11についても拡散領域を記録し、同様の動作を繰り返すことによって、感光性材料11に拡散領域が順次露光記録され、拡散フィルムが製造される。
この場合、図11に示すように、一般的には、隣接する拡散領域18同士の間に、何も露光記録されていない間隙部gが存在する。
このような拡散フィルム20を構成している拡散領域18は、例えば図12にその断面構造を示すように、高屈折率領域22と低屈折率領域23とがマスクパターンに従って配列されてなる体積型異方性拡散体として使用されうる。
マスク12のサイズは、拡散領域18の用途に対応しており、例えば、大型の液晶テレビ用に拡散領域18を用いる場合には、この液晶テレビのサイズに応じた拡散領域18が用いられる。近年、液晶テレビの大型化が進んでおり、これにあわせて大型の拡散領域18を備えた拡散フィルムも必要とされている。
このような大型の拡散領域18を備えた拡散フィルムを製造する場合には、それに伴ってマスク12もまた大型のものとなる。しかしながら、図10に示すように、感光性材料11をマスク12に貼り付けた状態で露光すると、感光性材料11のマスク12の端部に貼り付けられた部位が、図11に示すように、境界線bとしてはっきりと記録されてしまう。この境界線bは、特許文献1で述べられているように、マスク12のサイズが大きくなる程はっきりと記録される。
特開2000−171619
しかしながら、このような従来の拡散フィルム20では、以下のような問題がある。
すなわち、上述したような境界線bが拡散領域18の周囲に記録されてしまうと、拡散フィルム20は、この境界線bを回避して使用しなくてはならないために、実質的に使用可能な領域が限定されしまうという問題がある。これによって、未使用部分が発生するので、利用効率が低下するという問題がある。またこれらは、コストの増大を招く。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、拡散フィルムへ拡散領域を露光記録する場合において、拡散領域の境界部を記録することなく複数の拡散領域を連続的に、所謂シームレスに感光性材料上に記録し、もって、利用効率の向上を図るようにした拡散フィルム、およびこの作製方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
すなわち、請求項1の発明は、マスクパターンを感光性材料に露光記録することにより、マスクパターンに応じて屈折率の異なる部分が感光性材料に規定され、屈折率の異なる部分の分布に応じた光拡散特性を有する拡散領域を形成することを繰り返すことによって拡散フィルムを作製する方法であって、マスクパターンを感光性材料に露光記録する場合に、各拡散領域の境界線を感光性材料上に露光記録することなくマスクパターンを感光性材料に露光記録する。
請求項2の発明は、請求項1の発明の作製方法において、隣接する拡散領域同士を互いに重なり合うことの無いように露光記録する。
請求項3の発明は、請求項1の発明の作製方法において、隣接する拡散領域同士を互いに重なり合うように露光記録する。
請求項4の発明は、マスクパターンを感光性材料に露光記録することにより、マスクパターンに応じて屈折率の異なる部分が感光性材料に規定され、屈折率の異なる部分の分布に応じた光拡散特性を有する拡散領域を形成することを繰り返すことによって拡散フィルムを作製する方法であって、複数の拡散領域を、所定方向に沿って、隣接する拡散領域の境界線を露光記録することなく、各拡散領域の所定方向に沿った長さよりも長い記録周期で感光性材料上に順次露光記録する。
請求項5の発明は、請求項1乃至4のうち何れか1項の発明の作製方法において、各拡散領域をそれぞれ同一のマスクパターンで露光記録する。
請求項6の発明は、請求項1乃至4のうち何れか1項の発明の作製方法において、各拡散領域に露光記録されるマスクパターンを、複数の部分パターンを規則的かつ周期的に配置することによって形成し、各拡散領域にはそれぞれ同一の部分パターンが配置されるようにする一方、各拡散領域において配置が開始される部分パターンを、各拡散領域毎にランダムに決定する。
請求項7の発明は、請求項1乃至4のうち何れか1項の発明の作製方法において、各拡散領域に露光記録されるマスクパターンを、各拡散領域毎に異なるようにする。
請求項8の発明は、請求項1乃至7のうち何れか1項の発明の作製方法において、感光性材料に対して露光記録用光を間欠的に照射することによって露光記録を行う。
請求項9の発明は、請求項8の発明の作製方法において、パルスレーザまたはチョップトライトからの光を露光記録用光とする。
請求項10の発明は、マスクパターンを感光性材料に露光記録することにより、マスクパターンに応じて屈折率の異なる部分が感光性材料に規定され、屈折率の異なる部分の分布に応じた光拡散特性を有する拡散領域を形成することを繰り返すことによって作製された拡散フィルムであって、請求項1乃至9の作製方法によって、複数の拡散領域を、感光性材料に露光記録されてなる。
本発明の拡散フィルムの作製方法によれば、拡散フィルムへ拡散領域を露光記録する場合において、拡散領域の境界部を記録することなく複数の拡散領域を連続的に、所謂シームレスに感光性材料上に記録することによって拡散フィルムを作製することができる。
以上により、この拡散フィルムを多くの異なる寸法に切断して使用することが可能となり、使用不可な領域の発生を極力抑えることができるので、拡散フィルムの利用効率の向上、ひいてはコストダウンを図ることが可能となる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。
なお、以下の各形態の説明に用いる図中の符号は、図10乃至図12と同一部分については同一符号を付して示すことにする。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る作製方法によって作製されることによって、感光性材料に露光記録されてなるシームレスな拡散フィルム10の一例を示す概念図である。
図2は、このような拡散フィルム10の詳細例を示す平面図である。また、図2に示す拡散フィルム10の対応する断面図の例は、図12の通りである。すなわち、図2に示すように平面上に分布する斑点状の領域Aは、その周囲の領域Bとは屈折率が異なっている。つまり、領域Aと領域Bとは、図12に示す高屈折率領域22と低屈折率領域23との関係となっており、一方が高屈折率領域22であれば、他方が低屈折率領域23である。
このような構成をなす拡散フィルム10を作製する本実施の形態に係る作製方法では、まず、マスクパターンを感光性材料11に露光記録する。これによって、このマスクパターンに応じて屈折率の異なる部分が感光性材料11に規定され、もって、屈折率の異なる部分の分布に応じた光拡散特性を有する拡散領域18を形成する。更に、これを繰り返すことによって複数の拡散領域18(#1),18(#2),・・・からなる拡散フィルム10を作製する。ただし、マスクパターンを感光性材料11に露光記録する場合に、各拡散領域18(#1),18(#2),・・・の境界線を感光性材料11上に露光記録することなくマスクパターンを感光性材料11に露光記録する。これによって、感光性材料11上に、境界線もなくシームレスに露光記録された複数の拡散領域18からなるシームレスな拡散領域19を備えている。
更に、図2に示す拡散フィルム10は、領域Aが規則的に分布されてなる複数の同一の拡散領域18を、ロール方向Yに沿って一定ピッチP(例えば数10μmから数mmのオーダ)で、感光性材料11上に連続的に露光記録することによってシームレスな拡散領域19を形成している。
なお、拡散領域18の形状は図2に示すような四角形のような形状に限定されるものではなく、他の形状であっても良い。また、拡散領域18は、直線で囲まれた領域に限るものではなく、曲線で囲まれた領域、あるいはジグザグ線で囲まれた領域等何れでも良く、特に限定されるものではない。
各拡散領域18は、全く同一の形状、寸法、および領域Aの分布パターンを有する。また、隣接する拡散領域18の間には、領域Aが存在しない間隙部g(数μmから数100μmのオーダ)が存在するものの、間隙部gと拡散領域18との間の境界部は記録されていない。
図3は、拡散フィルム10の別の詳細例を示す平面図である。この拡散フィルム10’もまた図2と同様に複数の領域Aが規則的に分布してなる複数の拡散領域18を、ロール方向Yに沿って一定ピッチPで規則的に連続的に露光記録することによって、シームレスな拡散領域19を形成している。しかしながら、各拡散領域18は、全く同一の状態で領域Aが分布している訳ではないという点のみ図2の拡散フィルム10と異なっている。すなわち、図3に示す拡散フィルム10’において、各拡散領域18には、フィルム幅方向Xに沿って領域Aが、同じパターンに従って繰り返し分布しているものの、このパターンの開始点はそれぞれランダムに決定されるようにしている。
すなわち、図2に示す拡散フィルム10では、フィルム幅方向Xにおける任意の場所において、ロール方向Yに沿って各拡散領域18において同じ分布パターンで領域Aが繰り返されるのに対して、図3に示す拡散フィルム10’では、そうであるとは限らない。このように、フィルム幅方向Xにおける同一場所において、ロール方向Yに沿って同一のパターンが繰り返されるようにすることによって、モアレ発生の可能性を低減するようにしている。また、図示していないが、各拡散領域18のそれぞれの領域Aを平面から見た形状、および平面上における分布パターンを全て異なるようにしても良い。このようにしてもモアレの発生を阻止することができる。
次に、上述したような拡散フィルムの作製方法について説明する。図4は、本実施の形態に係る拡散フィルムの作製方法を適用した作製装置の概念図である。
すなわち、この作製装置は、UVランプ30と、レンズ32と、シャッタ34と、スリット36と、マスク12と、ロール40とを備えている。
UVランプ30は、感光性材料11に対する露光記録用光として紫外線を発生する。UVランプ30からの紫外線は、レンズ32によってスリット36に向けて集光されるようにしている。なお、シャッタ34は、レンズ32とスリット36との間に設けられ、シャッタ34が開閉することによって、感光性材料11に紫外線が間欠的に照射されるようにしている。スリット36の開口部36aのサイズは、拡散領域18のサイズに一致している。例えばガラスからなるマスク12には、拡散領域18に記録するための領域Aの分布パターン(以下、「拡散体パターン」とも称する)に対応したマスクパターンが、クロム等からなる遮光部12aによって形成されている。
なお、UVランプ30に代えて、レーザ光をパルス発振するレーザ光源を用いるようにしても良い。この場合、感光性材料11に向けてレーザ光を照射する場合にのみ、レーザ光源からレーザ光をパルス発振することによって、シャッタ34を省略することができる。
また、シャッタ34に代えて、別の一般的な光チョッパ(図示せず)を用いるようにしても良い。
図5は、スリット36、マスク12、およびロール40によってマスク12に近接された感光性材料11の位置関係を示す側面図である。
円柱状のロール40は、図5に示すように、感光性材料11をマスク12に近接させる。感光性材料11は、開口部36aの中心高さにおいてマスク12に最も近接して配置されるが、マスク12と接触することはない。また、ロール40の表面が曲面であるために、マスク12の上端部および下端部に行くにしたがって、マスク12との距離は徐々に離れて行く。なお、感光性材料11は、保護フィルム11aと感光材11bと基板11cとからなる3層構造で構成されており、基板11c側をロール40の表面に密着させ、保護フィルム11a側をマスク12に向けるように配置する。
このような構成の下、UVランプ30からの紫外線がスリット36に到達すると、スリット36の開口部36aを通過した紫外線のみがマスク12に達し、感光性材料11を照射する。これによって、感光性材料11の感光材11bには、開口部36aのサイズに対応した領域のみに、拡散体パターン11dが記録され、拡散領域18(例えば、拡散領域18#n)を形成するようにしている。
このようにして拡散領域18(例えば、拡散領域18#n)を形成すると、ロール40を時計回り方向Wに所定角度回動させることによって、開口部36aに相当する位置に、次の拡散領域18(例えば、拡散領域18#(n+1))を形成するために未記録の感光性材料11を配置させる。
この感光性材料11についても同様にして拡散体パターン11dを記録した後に、ロール40を時計回り方向Wに所定角度回動させることによって、開口部36aに相当する位置に、更に次の拡散領域18(例えば、拡散領域18#(n+2))を形成するために、未記録の感光性材料11を不連続にならないように配置させることを繰り返す。
これを繰り返すことによって、図1に示すように、シームレスな拡散領域19からなる拡散フィルム10を作製するようにしている。
次に、以上のように構成した本実施の形態に係る作製方法を適用した作製装置の動作について図6のフローチャートを用いて説明する。
この作製装置によって感光性材料11に拡散体パターン11dを記録するためには、先ず、UVランプ30を点灯し、紫外線を発生させる(S1)。この紫外線は、レンズ32によってスリット36に向けて集光される(S2)。なお、レンズ32とスリット36との間にはシャッタ34が設けられており、このシャッタ34が開閉することによって、紫外線が間欠的にスリット36に向けて照射される(S3)。
スリット36には、拡散領域18のサイズに一致した開口部36aが設けられており、UVランプ30からの紫外線は、この開口部36aを通過してマスク12を照射し、これによって、マスク12に形成されたマスクパターンに従って、感光材11bのうち、開口部36aに対応した領域が露光される(S4)。その結果、このマスクパターンにしたがって拡散体パターン11dが記録された拡散領域18#nが形成される(S5)。
このようにして拡散領域18#nが形成されると、ロール40を時計回り方向Wに所定角度回動させることによって、次の拡散領域18#(n+1)となる未記録の感光性材料11の領域が、開口部36aに相当する位置に配置される(S6)。この所定角度は、拡散領域18#(n+1)となる未記録の感光性材料11の領域が、既に形成された拡散領域18#nと不連続にならないように決定される。
その後、ステップS1からステップS6までの動作を繰り返すことによって、図1に示すようなシームレスな拡散領域19からなる拡散フィルム10が作製される(S7)。
上述したように、本実施の形態に係る作製方法を適用した作製装置では、上記のような作用により、感光性材料11をマスク12に貼り付けることなく、感光性材料11に各拡散領域18を記録することができるので、各拡散領域18の間に境界線bが記録されるのを阻止することができる。
これによって、シームレスな拡散領域19からなる拡散フィルム10を作製できることから、使用不可な領域の発生を極力抑えることができ、拡散フィルム10を多くの異なる寸法に切断して無駄なく使用することが可能となる。以上により、拡散フィルム10の利用効率の向上、ひいてはコストダウンを図ることが可能となる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を説明する。
図7は、本実施の形態に係る拡散フィルム50の詳細例を示す平面図である。すなわち、この拡散フィルム50は、隣接する拡散領域18同士が互いにオーバーラップしている。このような拡散フィルム50は、以下に示すようにして作製している。
すなわち、図5に示すような構成の拡散フィルム50は、第1の実施の形態に係る作製装置を用いて、感光性材料11に、ある拡散領域18(例えば拡散領域18#n)を記録すると、その後、ロール40を時計回り方向Wに僅かに回動させる。図7に示す例では、図2に示すような拡散フィルム50を作製する場合に比べて、回動角度を1/5にしている。これによって、例えばロール方向Yに沿った拡散領域18の長さが2.0mmであるとき、ロール40を時計回り方向Wに回動させる毎に感光性材料11は0.4mm進み、感光性材料11はそれぞれ5回露光される、すなわち5つの拡散領域18によってオーバーラップされることになる。このオーバーラップは、5つに限るものではなく、2つから数10にまで至りうる。
このような構成の拡散フィルム50によれば、UVランプ30からの紫外線が拡散領域18に到達する強度を、ロール方向Yに亘ってほぼ一定にすることができるので、一様な露光強度で拡散体パターン11dを記録することができ、ロール方向Yに沿ってほぼ一定の光学特性をもった拡散フィルム50を作製することが可能となる。
つまり、第1の実施の形態の拡散フィルム10のように、拡散領域18のオーバーラップがない場合には、マスク12を介して感光性材料11に到達する紫外線のロール方向Yに対する強度分布は、図8(b)に示す通り、マスク12に最も近接している中央側が強く、マスク12からの距離が段々と遠くなる上下端側に行くほど弱くなるような分布になる。したがって、拡散領域18の中央側から上下端側に行くにしたがって、拡散体パターン11dの記録効率が低下し、各拡散領域18のロール方向Yに対する上下端付近における回折効率が低下する恐れがある。
それに対して、本実施の形態の拡散フィルム50のように、複数の拡散領域18をオーバーラップさせている構成では、例えば5つの拡散領域18をオーバーラップさせている場合には、1つの拡散領域18に相当する領域に到達する紫外線のY方向強度分布は、図9(b)に示すような5つの強度分布が合計されることによって、図9(c)に示すようなほぼ平坦な分布となる。これによって、ロール方向Yに亘ってほぼ一定の効率で拡散体パターン11dを記録することが可能となり、もって、ロール方向Yに亘ってほぼ一定の回折効率を有する拡散フィルム50を実現することが可能となる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲の発明された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
第1の実施の形態に係る作製方法によって作製されることによって、感光性材料に露光記録されてなる拡散フィルムの一例を示す概念図。 拡散フィルムの詳細例を示す平面図。 拡散フィルムの別の詳細例を示す平面図。 第1の実施の形態の作製方法を適用した作製装置の概念図。 スリット、マスク、ロール、および感光性材料の位置関係を示す側面図。 第1の実施の形態に係る作製方法を適用した作製装置の動作を示すフローチャート。 第2の実施の形態に係る拡散フィルムの詳細例を示す平面図。 第1の実施の形態において感光性材料に到達する紫外線強度のロール方向における分布図。 第2の実施の形態において感光性材料に到達する紫外線強度のロール方向における分布図。 従来技術において拡散フィルムへ拡散体を記録する作製装置の概念を説明するための図。 従来技術による記録方法によって感光性材料に露光記録されてなる拡散フィルムの一例を示す概念図。 拡散フィルムの一例を示す断面図。
符号の説明
10…拡散フィルム、11…感光性材料、11a…保護フィルム、11b…感光材、11c…基板、11d…拡散体パターン、12…マスク、12a…遮光部、14…巻き付けロール、16…巻き取りロール、18,19…拡散領域、20…拡散フィルム、22…高屈折率領域、23…低屈折率領域、30…UVランプ、32…レンズ、34…シャッタ、36…スリット、36a…開口部、40…ロール、50…拡散フィルム

Claims (10)

  1. マスクパターンを感光性材料に露光記録することにより、前記マスクパターンに応じて屈折率の異なる部分が前記感光性材料に規定され、前記屈折率の異なる部分の分布に応じた光拡散特性を有する拡散領域を形成することを繰り返すことによって拡散フィルムを作製する方法であって、
    前記マスクパターンを感光性材料に露光記録する場合に、前記各拡散領域の境界線を前記感光性材料上に露光記録することなく前記マスクパターンを感光性材料に露光記録するようにした作製方法。
  2. 請求項1に記載の作製方法において、
    隣接する拡散領域同士を互いに重なり合うことの無いように露光記録した作製方法。
  3. 請求項1に記載の作製方法において、
    隣接する拡散領域同士を互いに重なり合うように露光記録した作製方法。
  4. マスクパターンを感光性材料に露光記録することにより、前記マスクパターンに応じて屈折率の異なる部分が前記感光性材料に規定され、前記屈折率の異なる部分の分布に応じた光拡散特性を有する拡散領域を形成することを繰り返すことによって拡散フィルムを作製する方法であって、
    複数の前記拡散領域を、所定方向に沿って、隣接する拡散領域の境界線を露光記録することなく、前記各拡散領域の所定方向に沿った長さよりも長い記録周期で前記感光性材料上に順次露光記録するようにした作製方法。
  5. 請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の作製方法において、
    前記各拡散領域をそれぞれ同一のマスクパターンで露光記録するようにした作製方法。
  6. 請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の作製方法において、
    前記各拡散領域に露光記録されるマスクパターンを、複数の部分パターンを規則的かつ周期的に配置することによって形成し、前記各拡散領域にはそれぞれ同一の部分パターンが配置されるようにする一方、前記各拡散領域において配置が開始される部分パターンを、前記各拡散領域毎にランダムに決定するようにした作製方法。
  7. 請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の作製方法において、
    前記各拡散領域に露光記録されるマスクパターンを、前記各拡散領域毎に異なるようにした作製方法。
  8. 請求項1乃至7のうち何れか1項に記載の作製方法において、
    前記感光性材料に対して露光記録用光を間欠的に照射することによって前記露光記録を行うようにした作製方法。
  9. 請求項8に記載の作製方法において、
    パルスレーザまたはチョップトライトからの光を前記露光記録用光とした作製方法。
  10. マスクパターンを感光性材料に露光記録することにより、前記マスクパターンに応じて屈折率の異なる部分が前記感光性材料に規定され、前記屈折率の異なる部分の分布に応じた光拡散特性を有する拡散領域を形成することを繰り返すことによって作製された拡散フィルムであって、
    請求項1乃至9の作製方法によって、前記複数の拡散領域を、前記感光性材料に露光記録されてなる拡散フィルム。
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