JP2005325774A - 液体圧送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 排気弁口を開き給気弁口を閉じて液体流入口から液体を流入させるときに、逆止弁体が素早く開弁できる液体圧送装置を提供する。
【解決手段】 密閉容器4に作動流体導入口9と作動流体排出口5と液体流入口6及び液体排出口7を設ける。液体流入口6の流入側逆止弁口33を密閉容器4内に設け、流入側逆止弁口33を密閉容器内方側へ向かって開く流入側逆止弁体34を密閉容器4内に配置する。作動流体排出口5を液体流入口6に接続する連通路35を設ける。作動流体排出口5の排気弁口21を開き作動流体導入口9の給気弁口20を閉じたときに連通路35を介して供給される作動流体により流入側逆止弁体34を開弁させる圧力応動部材37を連通路35の液体流入口6側端の圧力室37に設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、温水や燃料等の液体を圧送する液体圧送装置に関するものである。本発明の液体圧送装置は、各種蒸気使用装置で発生した復水をボイラーや廃熱利用箇所に送る装置として特に適するものである。
従来の液体圧送装置は、密閉容器に作動流体導入口と作動流体排出口と液体流入口及び液体排出口が設けられ、密閉容器内に溜った液体の液面の高さに応じて作動流体導入口の給気弁口を開閉する給気弁体と作動流体排出口の排気弁口を開閉する排気弁体の開閉を切り換えて、初めに排気弁口を開き給気弁口を閉じて液体流入口から液体を流入させ、次いで排気弁口を閉じ給気弁口を開いて密閉容器内に溜った液体を液体排出口から圧送する液体圧送装置において、液体流入口の流入側逆止弁口を密閉容器内に設け、流入側逆止弁口を密閉容器内方側へ向かって開く流入側逆止弁体を密閉容器内に配置したものである。
上記従来の液体圧送装置は、排気弁口を開き給気弁口を閉じて液体流入口から液体を流入させるときに、密閉容器内の圧力が液体流入口の圧力よりも低くならなければ逆止弁体が開弁しないために、密閉容器内への液体の流入が遅い問題点があった。密閉容器内への液体の流入が遅いと、単位時間当たりの液体圧送能力が小さくなる。
特公昭48−27648号公報
解決しようとする課題は、排気弁口を開き給気弁口を閉じて液体流入口から液体を流入させるときに、逆止弁体が素早く開弁できる液体圧送装置を提供することである。
本発明は、密閉容器に作動流体導入口と作動流体排出口と液体流入口及び液体排出口が設けられ、密閉容器内に溜った液体の液面の高さに応じて作動流体導入口の給気弁口を開閉する給気弁体と作動流体排出口の排気弁口を開閉する排気弁体の開閉を切り換えて、初めに排気弁口を開き給気弁口を閉じて液体流入口から液体を流入させ、次いで排気弁口を閉じ給気弁口を開いて密閉容器内に溜った液体を液体排出口から圧送する液体圧送装置において、液体流入口の流入側逆止弁口を密閉容器内に設け、流入側逆止弁口を密閉容器内方側へ向かって開く流入側逆止弁体を密閉容器内に配置し、作動流体排出口を液体流入口に接続する連通路を設け、排気弁口を開き給気弁口を閉じたときに連通路を介して供給される作動流体により流入側逆止弁体を開弁させる圧力応動部材を連通路の液体流入口側端に設けたことを特徴とする。
本発明は、排気弁口を開き給気弁口を閉じて液体流入口から液体を流入させるときに、圧力応動部材により逆止弁体を素早く開弁させることができるので、単位時間当たりの液体圧送能力が大きくなるという優れた効果を生じる。
本発明は、液体流入口の流入側逆止弁口を密閉容器内に設け、流入側逆止弁口を密閉容器内方側へ向かって開く流入側逆止弁体を密閉容器内に配置し、作動流体排出口を液体流入口に接続する連通路を設け、排気弁口を開き給気弁口を閉じたときに連通路を介して供給される作動流体により逆止弁体を開弁させる圧力応動部材を連通路の液体流入口側端に設けたものである。そのため、排気弁口を開き給気弁口を閉じて液体流入口から液体を流入させるときに、圧力応動部材により逆止弁体を素早く開弁させることができる。
上記の技術的手段の具体例を示す実施例を説明する。図1は本発明の実施例の液体圧送装置の断面図、図2は図1のスナップ機構部分の拡大断面図、図3は図1の給気弁体部分と排気弁体部分の拡大断面図である。本実施例の液体圧送装置1は、図示しないネジによって結合される本体2と蓋3で密閉容器4が構成される。蓋3に作動流体排出口5と一点鎖線で示す液体流入口6と液体排出口7が形成され、図示しないネジによって蓋3に結合される弁ケース8に作動流体導入口9が形成される。
密閉容器4内にフロート10と動力伝達軸11が配置される。動力伝達軸11の上端は蓋3から上方に突出し、図示しないネジによって蓋3に結合されるキャップ12内に位置する。フロート10はフロートアーム13と揺動軸14を介してブラケット15によって支持される。ブラケット15は手前側と向こう側の2枚の板よりなり、それぞれ図示しないネジによって蓋3に結合され、揺動軸14が掛け渡される。フロートアーム13は板をU字状に曲げ加工して作られたもので、2枚の板が平行に対向し、左端にフロート10が結合されている。フロートアーム13には孔16が設けられ、孔16内に孔16よりも小径の軸17が掛け渡され、軸17に動力伝達軸11の下端が連結されている。フロート3は揺動軸14を中心として上下に揺動し、所定量揺動した後に動力伝達軸11が上下に変位する。
動力伝達軸11のほぼ中間に連設板18が連結され、連設板18に排気弁体19が連結される。排気弁体19はほぼ円柱状で上端に小径の操作棒が一体に形成されている。排気弁体19の円柱部のほぼ上半分は弁ケース8内に位置する。弁ケース8には上部に作動流体導入口9の給気弁口20が形成され、給気弁口20の下方の側方に作動流体排出口5の排気弁口21が形成される。排気弁口21は排気弁体19の側面で開閉される。給気弁口20の作動流体導入口9側に給気弁口20を開閉する球状の給気弁体22が配置され、給気弁体22は排気弁体19の操作棒で開弁操作される。給気弁口20の下方の密閉容器4内方側に給気弁口20からの作動流体によって排気弁体19が下方に押し戻されることを抑制する障壁部材23がスナップリング24で固定される。障壁部材23は小判状で、給気弁口20からの作動流体を密閉容器4内方側に流下させる流路が手前側と向こう側に形成され、排気弁体19の操作棒が貫通する中心孔が中心に設けられる。
キャップ12内にスナップ機構25が配置される。スナップ機構25は動力伝達軸11の上部にスナップリング26で固定されたリング状の磁石27と、磁石27の上方に配置され、キャップ12の段部で上方への変位が禁止されたリング状の上磁性体28と、磁石26の下方に配置され、キャップ12に固定されたスナップリング29で下方への変位が禁止されたリング状の下磁性体30と、上磁性体28と下磁性体30の間に配置されたコイルバネからなる弾性部材31と、上磁性体28と下磁性体30の間に配置され上磁性体28の下方への所定以上の変位と下磁性体30の上方への所定以上の変位を禁止するリング状の規制部材32とからなる。
液体流入口6の密閉容器4側端に流入側逆止弁口33が形成され、流入側逆止弁口33を密閉容器4内方側へ向かって開く流入側逆止弁体34が密閉容器4内に配置される。作動流体排出口5を液体流入口6に接続する連通路35が蓋3に形成される。連通路35は外部配管で形成することもできる。連通路35の液体流入口6側端に圧力室36が形成され、流入側逆止弁体34よりも受圧面積の大きな圧力応動部材37が圧力室36に配置される。圧力応動部材はピストンやダイアフラムやベローズ等で形成される。流入側逆止弁体34と圧力応動部材37はそれぞれナット38,39で連結軸40に固定される。連結軸40は圧力応動部材37の外周と複数個のリブ41の内周で軸方向に案内される。排気弁口21を開き給気弁口20を閉じたときに連通路35を介して供給される作動流体により圧力応動部材37が流入側逆止弁体34を開弁させる。
次に本実施例の液体圧送装置1の作用について、作動流体として蒸気を用いた場合の一連の動作手順を追うことによって説明する。液体圧送装置1の外部配管は作動流体導入口9が高圧の蒸気源に接続され、液体流入口6が液体発生源に接続され、液体排出口7が液体圧送先に接続される。液体排出口7の密閉容器4内方側あるいは密閉容器4外方側に密閉容器4から外部に向かって開く図示しない排出側逆止弁が配置される。
密閉容器4内の液位が低い状態において、フロート10は底部に位置し、動力伝達軸11は下方に変位している。このとき、給気弁体22は給気弁口20を閉じ、排気弁体19は排気弁口21を開いている。また、流入側逆止弁体34は流入側逆止弁口33を開き、流出側逆止弁は閉じている。液体発生源側の液体が液体流入口6から密閉容器4内に流下して溜る。密閉容器4内に溜る液体によってフロート10が浮上すると、フロートアーム13が揺動軸14を中心に時計回り方向に回転し、孔16の下端が軸17に当接した後、動力伝達軸11を上方に変位させる。このとき、磁石27と下磁性体30との磁気結合力により、動力伝達軸11の上方への変位に伴って弾性部材31を圧縮変形せしめながら、下磁性体30と規制部材32が上方に変位し、規制部材32の上端が上磁性体28の下端に当接し、更にフロート10の浮力が増加した後、弾性部材31が急激に変形を回復して下磁性体30を下方に変位せしめて磁石27と下磁性体30との磁気結合力を弱めると共に、磁石27と上磁性体28との磁気結合力により、動力伝達軸11が上方にスナップ移動する。この動力伝達軸11のスナップ移動に伴って、動力伝達軸11に連接板18を介して連結された排気弁体19が上方にスナップ移動して排気弁口21が閉じられ、排気弁体19の上方へのスナップ移動の過程で、排気弁体19の操作棒で給気弁体22が上方にスナップ移動して給気弁口20が開けられる。
排気弁口21が閉じられ、給気弁口20が開けられると、作動流体導入口9から密閉容器4内に高圧蒸気が導入され、密閉容器4内の圧力が上昇する。これにより、流入側逆止弁口33が閉じられ、流出側逆止弁が開かれて、密閉容器4内に溜った液体が蒸気圧に押されて液体排出口7から液体圧送先に圧送される。
液体の排出によって密閉容器4内の液位が低下すると、フロート10が降下して、フロートアーム13が揺動軸14を中心に反時計回り方向に回転し、孔16の上端が軸17に当接した後、動力伝達軸11を下方に変位させる。このとき、磁石27と上磁性体28との磁気結合力により、動力伝達軸11の下方への変位に伴って弾性部材31を圧縮変形せしめながら、上磁性体28が下方に変位し、上磁性体28の下端が規制部材32の上端に当接し、更にフロート10の浮力が減少した後、弾性部材31が急激に変形を回復して上磁性体28を上方に変位せしめて磁石27と上磁性体28との磁気結合力を弱めると共に、磁石27と下磁性体30の磁気結合力により、動力伝達軸11が下方にスナップ移動する。この動力伝達軸11のスナップ移動に伴って、動力伝達軸11に連接板18を介して連結された排気弁体19が下方にスナップ移動して排気弁口21が開けられ、排気弁体19の下方へのスナップ移動の過程で、給気弁体22が下方にスナップ移動して給気弁口20が閉じられる。
排気弁口21が開けられ、給気弁口20が閉じられると、密閉容器4内の高圧蒸気が作動流体排出口5から連通路35を介して圧力室36に供給され圧力応動部材37により流入側逆止弁口33が素早く開かれる。これにより、密閉容器4内の圧力が素早く低下し、流出側逆止弁が閉じられて、密閉容器4内に液体が流入して溜る。
本発明の実施例の液体圧送装置の断面図。 図1のスナップ機構部分の拡大断面図。 図1の給気弁体部分と排気弁体部分の拡大断面図。
符号の説明
1 液体圧送装置
2 本体
3 蓋
4 密閉容器
5 作動流体排出口
6 液体流入口
7 液体排出口
8 弁ケース
9 作動流体導入口
10 フロート
11 動力伝達軸
12 キャップ
13 フロートアーム
14 揺動軸
18 連接板
19 排気弁体
20 給気弁口
21 排気弁口
22 排気弁体
23 障壁部材
25 スナップ機構
27 磁石
28 上磁性体
30 下磁性体
31 弾性部材
32 規制部材
33 流入側逆止弁口
34 流入側逆止弁体
35 連通路
36 圧力室
37 圧力応動部材
40 連結軸

Claims (1)

  1. 密閉容器に作動流体導入口と作動流体排出口と液体流入口及び液体排出口が設けられ、密閉容器内に溜った液体の液面の高さに応じて作動流体導入口の給気弁口を開閉する給気弁体と作動流体排出口の排気弁口を開閉する排気弁体の開閉を切り換えて、初めに排気弁口を開き給気弁口を閉じて液体流入口から液体を流入させ、次いで排気弁口を閉じ給気弁口を開いて密閉容器内に溜った液体を液体排出口から圧送する液体圧送装置において、液体流入口の流入側逆止弁口を密閉容器内に設け、流入側逆止弁口を密閉容器内方側へ向かって開く流入側逆止弁体を密閉容器内に配置し、作動流体排出口を液体流入口に接続する連通路を設け、排気弁口を開き給気弁口を閉じたときに連通路を介して供給される作動流体により流入側逆止弁体を開弁させる圧力応動部材を連通路の液体流入口側端に設けたことを特徴とする液体圧送装置。
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