JP2005325221A - 装飾材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アクセサリーなどに加工することが可能な形態で得られ、かつ、可視光線、紫外線、赤外線の下で、それぞれ異なる色相の発光または発色が見られる装飾材料を提供すること。
【解決手段】 化学式(Nd、R1−x、または(A、R1−x)BO、または(A、R1−XDOで0≦x≦1と示され、RがSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luの中から選ばれた少なくとも1種類の希土類元素からなり、AがNd,Ho,Tmの中から選ばれた元素からなり、Bは3価の元素、Dは4価の元素である組成の単結晶または粉末を、装飾材料として用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は光の下で発光または発色する装飾材料に関するものである。尚、本発明において、「装飾材料」とは単結晶材料およびその単結晶材料を加工し「ブロック」形状にしたもの、及び微結晶又は粉末状にしたもの、これらのブロック体、微結晶、粉末を単体で使用したもの、他の原材料に分散したもの、本体の一部に配したもの、繊維状のものに付着させて用いるものなどをいう。
周知のように、光とは、電磁波のうちで波長が約1nm〜1mmの範囲内にあるものをいう。このうちで、ほぼ1nm〜400nmの範囲を紫外線、400nm〜750nmの範囲を可視光線、750nm〜1mmの範囲を赤外線と呼ぶ。尚、紫外線源としてはブラックライトランプを使用でき、赤外線源としてはIRライトランプを使用でき、可視光線源としては蛍光灯を使用できる。また、周知のように、太陽光線は、可視光線の他に、赤外線、紫外線、電波、及びX線をも含む。
貴金属類や宝石類は、ネックレス、ピアスなどに代表されるアクセサリーや、種々のオブジェやインテリアなどの装飾材料として多用されている。しかしながら、これらの装飾材料は、可視光線下又は太陽光線下で用いられるものであり、暗中で発光することはない。しかも、これらの装飾材料は、ブラックライトランプから発せられる紫外線やIRライトランプから発せられる赤外線のような、可視光線とは波長が異なる光線の下でも、発光したり発色したりすることはない。
光の下で発光又は発色を起こす材料を得るため、ダイヤモンドを始めとする、多くの装飾材料の結晶に、微量の他元素を添加することが検討されている。しかしながら、これについても実用に供することが可能な技術が、未だに得られていないのが現状である。一方で、紫外線による励起で発光する材料が、例えば、特許文献1に開示されている。
特許文献1には、Ln(P1−c)O・(MOなる化学式で示される蛍光体が開示されている。ここで、LnはSc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,B,Al,Ga,In,Tlの中から選ばれた少なくとも1種類の元素、Mは、IV族元素の中から選ばれた少なくとも1種類の元素である。
前記特許文献1に開示の材料は、紫外線により励起され、組成を変化させることで、種々の色相の蛍光を発するものである。しかし、前記材料は、所定の組成の原料粉末を焼成することで得られ、形状が粉末であり、塊状の結晶で得ることは困難である。
また、前記特許文献1以外にも、蛍光体を得る技術が開示されている。しかしながら、いずれも塊状の結晶で得られるものでなく、用途としては、プラズマディスプレイの蛍光体薄膜や、ガラス容器の装飾などに限定されているのが実情である。
特開2001−107045号公報
従って、本発明の技術的な課題は、紫外線や赤外線を照射した場合に、可視光線を照射した場合とは異なる色で発光または発色する、装飾材料を提供することにある。
本発明の他の技術的な課題は、単結晶のブロック、単結晶片、微結晶、粉末に分散・含有・加工することができる程度の大きさを有する、装飾材料を提供することにある。
本発明のもっと他の技術的な課題は、アクセサリー、ネイルアート、マニュキュア、ビーズ、樹脂成型物、ガラス製品、化粧品、塗料、繊維、織布、不織布等の用途に使用できる、装飾材料を提供することにある。
本発明は、前記課題解決のため、酸化ネオジウムまたは、酸化ホルミウムそして酸化ツリウムと1種類以上の希土類元素の酸化物の反応物または混合物を原料とする単結晶または粉末原料を検討した結果なされたものである。
本発明の第1の態様によれば、化学式(Nd、R1−xで0≦x≦1と示され、前記Rは、Sc、Y、La、Ce、Pr、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luの中から選ばれた少なくとも1種類の希土類元素である単結晶からなることを特徴とする装飾材料が得られる。
上記本発明の第1の態様に係る装飾材料において、前記単結晶は粉末状態で用いられて良い。
本発明の第2の態様によれば、化学式(A、R1−x)BOで0≦x≦1と示され、前記Rは、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luの中から選ばれた少なくとも1種類の希土類元素からなり、前記AはNd、Ho,Tmの中から選ばれた1種類の元素からなり、前記Bは3価の元素からなる単結晶を加工してなる粉末あるいは粉末原料を配したことを特徴とする装飾材料が得られる。
本発明の第3の態様によれば、化学式(A、R1−XBOで0≦x≦1と示され、前記Rは、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luの中から選ばれた少なくとも1種類の希土類元素からなり、前記AはNd,Ho,Tmの中から選ばれた1種類の元素からなり、前記Bは4価の元素からなる単結晶を加工してなる粉末あるいは粉末原料を配したことを特徴とする装飾材料が得られる。
上記本発明の第1〜第3の態様のいずれか一つに係る装飾材料において、赤外線または紫外線による励起により、可視光線下での呈色とは異なる色で、発光または発色するものであって良い。また、この装飾材料において、紫外線を吸収し可視光を蛍光する蛍光材料を混合することで、その発光および発色が大きくなるものであって良い。
上記本発明の第1〜第3の態様のいずれか一つに係る装飾材料において、紫外線、赤外線、及び可視光線下でそれぞれの色が異なるものであって良い。
上記本発明の第1〜第3の態様のいずれか一つに係る装飾材料において、紫外線及び赤外線の内の一方を当てることで、可視光線下での色と異なる色を示すものであって良い。
上記本発明の第1〜第3の態様のいずれか一つに係る装飾材料において、紫外線、赤外線、及び可視光線の間の照射光を変えた時、瞬時に色変化を起こすものであって良い。
上記本発明の第1〜第3の態様のいずれか一つに係る装飾材料において、前記装飾材料は、人工宝石、ネイルアート用材料、マニュキュア、顔料、化粧品、塗布材料、ビーズ、ガラス体、樹脂成形体、織布、布織布、繊維体の内のいずれか一つの使用態様で使用されるものであって良い。
上記本発明の第1〜第3の態様のいずれか一つに係る装飾材料において、前記装飾材料は、紫外線または赤外線センサーとして機能するものであって良い。
より詳細に述べると、本発明による装飾材料は、化学式(Nd、R1−x、または(A、R1−x)BO、または(A、R1−XDOで0≦x≦1と示され、Rが希土類元素から構成され、AがNd,HoあるいはTmであり、Bは3価の元素、Dは4価の元素であることを特徴とし、一般的な単結晶育成方法または粉末の作成方法よって得られる。
化学式(Nd、R1−xを有するものの場合について説明する。つまり、それぞれの原料の粉末を、混合、焼成した後、融解させ、さらに固化することで得られる。
ここで、本発明の装飾材料に用いられる単結晶の育成には、大気雰囲気、酸素雰囲気、不活性ガスと酸素の混合雰囲気が用いられる。そして、本発明による装飾材料の特性は、主に単結晶の組成に依存するものの、発光または発色する際の色相は、育成雰囲気によって異なる。その為、本発明による装飾材料を得るためには、材料の種類により、育成雰囲気を適正に制御することが好ましい。
また、得られた単結晶は、熱処理することで、単結晶性、特に屈折率均一性が改善され、より高特性の装飾材料を得ることができる。従って、単結晶育成後の熱処理についても適正な条件を検討し、設定することが好ましい。
上記の処理を行った単結晶材料は、ブロック、単結晶片、微結晶、粉末等の形状を持つ単結晶に加工することで、従来にない発色、変色現象を示す。その結果、このような発色、変色現象を示す単結晶材料は、アクセサリー、ネイルアート製品、マニュキュア、ガラス製品、樹脂成形体、化粧製品、織布、不織布、繊維体等を作成する材料として使用することができる。
次に、化学式(A、R1−x)BOまたは(A、R1−XDOを有するものの場合について説明する。つまり、それぞれの原料の粉末を硝酸塩、塩化物、硫酸塩又は酸化物とし、湿式または乾式で十分に混合したものを仮焼成し、粉砕後に本焼結する。その後、未反応の酸化物をアルカリ洗浄し、濾過および乾燥後に再度焼成し、必要な粒度に篩い分けし最終粉末が得られる。
ここで、本発明による装飾材料に用いられる粉末の熱合成には、大気雰囲気、酸素雰囲気、不活性ガスと酸素の混合雰囲気が用いられる。そして、本発明による装飾材料の特性は、主に組成に依存するものの、発光または発色する際の色相は、作成雰囲気によって異なる。その為、本発明による装飾材料を得るためには、材料の種類により、育成雰囲気を適正に制御することが好ましい。
また、得られた粉末は、熱処理することで、結晶性、特に屈折率均一性が改善され、より高特性の装飾材料を得ることができる。従って、粉末作成後の熱処理についても適正な条件を検討し、設定することが好ましい。
上記の処理を行った粉末材料は、従来にない発色、変色現象を示す。その結果、このような発色、変色現象を示す粉末材料は、アクセサリー、ネイルアート製品、マニュキュア、ガラス製品、樹脂成形体、化粧製品、織布、不織布、繊維体等を作成する材料として使用することができる。
更に、上記で得られた、赤外線または紫外線による励起により、可視光線下での呈色とは異なる色で、発光または発色することを特徴とする装飾材料において、紫外線を吸収し可視光線を蛍光する蛍光材料を混合することで、その発光および発色が大きくなるようにしても良い。混合方法は以下の通りである。秤量された本発明の装飾材料と紫外線蛍光材料とを乾式混合することで、均一な粒度分布を持つ粉末材料が得られる。本混合方法で得られた混合材料は、本発明の装飾材料と紫外線蛍光体の両者の特徴が、加算的に融合され、赤外線、紫外線、そして可視光線下での発光または発色による色変化が大きくなることが分かった。
本発明による装飾材料は、従来の可視光線下で用いられてきた装飾材料と同様に、白昼の太陽光線下や蛍光灯からの可視光線下においても明瞭に発色する。加えて、本発明による装飾材料は、ブラックライトランプから発せられる紫外線下やIRライトアンプから発せられる赤外線下においても、発光または発色が見られる。しかも、本発明による装飾材料は、可視光線下、紫外線下、赤外線下では、それぞれ異なる色相を発現させることも可能である。
このような特性から、本発明による装飾材料は、使用範囲が従来よりも格段に広汎になり、ネックレス、ピアス、眼鏡フレームなどを始めとするアクセサリーや、時計などを始めとするインテリアやオブジェの他に、化粧品、繊維状のものに付着させて用いられる。すなわち、本発明による装飾材料を使用することによって、上述のような様々な新規装飾用途が創出されることが期待できる。さらに、本発明による装飾材料は、紫外線や赤外線の有無や強度を検知するセンサー機能を有する製品としても広く利用できる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について、具体的な例を挙げて説明する。
以下に述べる本発明の具体例においては、酸化ネオジウム(Nd)、または酸化ホルミウム(Ho)そして酸化ツリウム(Tm)と、1種または2種以上の希土類元素の酸化物、3価または4価の元素の酸化物を秤量して湿式混合し、原料粉末を調整する。次いで、前記の原料粉末を焼成し、焼成した粉末を用いて原料棒を作製し、溶融した原料から単結晶を育成した。
また、本発明の具体例においては、酸化ネオジウム(Nd)、または酸化ホルミウム(Ho)そして酸化ツリウム(Tm)と、1種または2種以上の希土類元素の酸化物、3価または4価の元素の酸化物を秤量して、それぞれの原料の粉末を硝酸塩、塩化物、硫酸塩又は酸化物とし、湿式または乾式で十分に混合したものを仮焼成し、粉砕後に本焼結する。次いで、未反応の酸化物をアルカリ洗浄し、濾過および乾燥後に再度焼成し、必要な粒度に篩い分けし最終粉末が得られた。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態では、原料として、酸化エルビウム(Er)、酸化ガドリニウム(Gd)、酸化ネオジウム(Nd)を用いた例を示す。まず、酸化エルビウム(Er)が0.3〜40.0モル%、酸化ガドリニウム(Gd)が35.0〜70.0モル%、酸化ネオジウム(Nd)が1.0〜30モル%となるように、それぞれ原料を秤量した。
この原料を用い、前記の方法で単結晶を育成した。この結晶は、蛍光灯からの可視光線を照射したときは青色を呈しているが、太陽からの太陽光線を照射したときは紫色に変化し、ブラックライトランプからの紫外線を照射したときは黄緑色の発光が見られた。同一材料で可視光線下、太陽光線下、そして紫外線下でそれぞれ異なる色を呈するものとなる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態として、原料として、酸化ユウロピウム(Eu)、酸化ガドリニウム(Gd)、酸化ホルミウム(Ho)、酸化アルミニウム(Al)を用いた例を示す。まず、酸化アルミニウム(Al)が40.0〜60.0モル%、酸化ユウロピウム(Eu)が0.1〜20.0モル%、酸化ガドリニウム(Gd)が0.3〜20.0モル%、酸化ホルミウム(Ho)が35.0〜60モル%となるように、それぞれ原料を秤量した。
この原料を用い、前記の方法で単結晶を育成した。この単結晶は、蛍光灯からの可視光線を照射したときは肌色〜ピンクを呈しているが、太陽からの太陽光線下を照射したときは黄色に変化し、ブラックライトランプからの紫外線を照射したときは赤紫色の発光が見られた。同一材料で可視光線下、太陽光線下、そして紫外線下でそれぞれ異なる色を呈するものとなる。
(第3の実施の形態)
さらに、本発明の第3の実施の形態として、原料として、酸化ケイ素(SiO)、酸化ユウロピウム(Eu)、酸化ネオジウム(Nd)、酸化ガドリニウム(Gd)を用いた例を示す。まず、酸化ケイ素(SiO)が45.0〜65.0モル%、酸化ユウロピウム(Eu)が0.1〜20.0モル%、酸化ネオジウム(Nd)が1.0〜40.0モル%、酸化ガドリニウム(Gd)が0.5〜20.0モル%となるように、それぞれ原料を秤量した。
この原料を用い、前記の方法で単結晶を育成した。この単結晶は、蛍光灯からの可視光線を照射したときは青色を呈しているが、ブラックライトランプからの紫外線を照射したときは赤色の発光が見られ、IRライトランプからの赤外線を照射したときは紫色の発色が見られた。同一材料で可視光線下、紫外線下、そして赤外線下でそれぞれ異なる色を呈するものとなる。
(第4の実施の形態)
さらに、本発明の第4の実施の形態として、原料として第1〜第3の実施の形態の内のいずれか一つに記載の粉末状の装飾材料を用い、その装飾材料に紫外線を吸収し可視光線を蛍光する蛍光材料を混合した。両者50%:50%の比率で秤量・混合し、両者の特性が損なわれることなく、加算的な特徴を持つ装飾材料となった。
具体的には、第1の実施の形態と同様な原料を用い、酸化ユウロピウム(Eu)を主成分とする蛍光体材料を添加した例を示す。まず、第1の実施の形態と同様の粉末状の装飾材料を作成し、この装飾材料と製品化されている酸化ユウロピウム(Eu)蛍光体とを重量比で50:50で混合した。
単結晶からの粉末品は可視光線、赤外線を照射した場合に、青色から赤紫色に変化するものの、紫外線を当てた場合には黄緑色に変化するものの、酸化ネオジウム(Nd)の量が10モル%以上の場合にはその色変化は小さくなった。しかし、上記の蛍光体を加え均一に分散させることで、酸化ネオジウム(Nd)の量が10モル%以上の場合でも、混合された粉末としては紫外線照射により、だいだい色〜赤色に強く変色した。紫外線での色変化はその混合比および蛍光体の種類で異なるものの、各材料の特徴が加算されたものとなった。
(第5の実施の形態)
また、第2の実施の形態と同様な原料を用い、前記の方法で単結晶を育成した。単結晶を切断または粉砕加工し、1mm角〜0.3mm角で厚さ0.2mm程度の単結晶片とし、市販のマニュキュアとともに爪に塗布、貼付し装飾ネイルアート用材料として用いた。
この材料は、可視光線下、紫外線下、そして赤外線下で色が異なり、個性的なネイルアート用材料として用いることができることを、本発明者らは確認した。
なお、第1の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態と同様な原料を用いた場合も、同様の結果が得られた。
(第6の実施の形態)
さらに、第2の実施の形態と同様な原料を用い、前記の方法で単結晶を育成した。単結晶を微結晶、粉末状に加工し、ガラス素材として用い、ガラス製品を作製した。
ガラス内部に単結晶として散在し、異なる波長の光線が当たるに応じて変色が見られた。従来製品と異なり、可視光線下、太陽光線下、紫外線下で相異なる色を呈する製品ができた。単結晶材料の融点がガラス溶融温度より高い為、またガラスとの反応性が無いため、素材の特徴が保存された。
また、このガラスを用いて手芸用ビーズを作成し、同様の視覚効果が得られることを、本発明者らは確認した。
なお、第1の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態と同様な原料を用いた場合も、同様の結果が得られた。
(第7の実施の形態)
同様に、第2の実施の形態と同様な原料を用い、前記の方法で単結晶を育成した。単結晶を微結晶、粉末状に加工し、樹脂成形用着色素材として用い、樹脂成形品を作製した。
成形品内部に単結晶として散在し、異なる波長の光線が当たるに応じて変色が見られた。従来製品と異なり、可視光線下、太陽光線下、紫外線下で相異なる色を呈する製品ができた。単結晶材料の融点が樹脂溶融温度より高い為、また樹脂との反応性が無いため、素材の特徴が保存された。
また、この手法を用いて樹脂性手芸用ビーズを作成し、同様の視覚効果が得られることを、本発明者らは確認した。
なお、第1の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態と同様な原料を用いた場合も、同様の結果が得られた。
(第8の実施の形態)
第2の実施の形態と同様な原料を用い、前記の方法で単結晶を育成した。単結晶を平板状に加工する、または結晶片または微結晶に加工しガラス内に分散させ、赤外線および紫外線に対するセンサーを作成した。
可視光線下で青色を呈し、紫外線又は紫外線照射により瞬時に赤色又は紫色に変色する材料を用いることで、照射された光の種類、強さを可視光色変化で瞬時に察知することができる。
なお、第1の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態と同様な原料を用いた場合も、同様の結果が得られた。
(第9の実施の形態)
第2の実施の形態と同様な原料を用い、前記の方法で単結晶を育成した。単結晶を粉末状に加工し、化粧品原料として、他原料とともに混合、一般処理等をし、照射光下で色合いの異なる化粧品を作製した。
本材料を用い作製したファンデーション、アイシャドー、フェイスカラー、マスカラ、アイブローを肌に塗り、紫外線、赤外線、そして可視光線下での発色を、本発明者らは確認した。各光源下で色合いが異なり、状況に応じた化粧効果を出すことができた。
なお、第1の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態と同様な原料を用いた場合も、同様の結果が得られた。
(第10の実施の形態)
第2の実施の形態と同様な原料を用い、前記の方法で単結晶を育成した。単結晶を粉末状に加工し、マニュキュア原料として、他原料とともに混合、一般処理等をし、照射光下で色合いの異なるマニュキュアを作製した。
本マニュキュアを爪に塗り、紫外線、赤外線、そして可視光線下での発色を、本発明者らは確認した。各光源下で色合いが異なり、状況に応じた化粧効果を出すことができた。
なお、第1の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態と同様な原料を用いた場合も、同様の結果が得られた。
(第11の実施の形態)
第2の実施の形態と同様の原料を用い、前記の方法で単結晶を育成した。単結晶を粉末状に加工し、繊維体に付着させ、これを織布および不織布に成形した。
これらの布製品は可視光線下、紫外線下、そして赤外線下で異なる発色をすることを、本発明者らは確認した。詳述すると、これらの布製品は、それを構成する材料の組成の違いにより、可視光線下、赤外線下では無色透明であるが、紫外線を当てることで模様が浮き出る衣類や、可視光線下で青色の布が赤外線下で紫、紫外線下でピンク〜赤色を示すものとなった。したがって、材料組成の異なる複数の布製品を複数用いることで、当てる光の種類で全く異なる色柄を持つ衣類等を作成することができた。即ち、紫外線を当てることで、青、緑、ピンク、赤を基色とした色柄である。
以上、本発明による装飾材料の様々な具体例を述べたが、本装飾材料は、装飾効果を有する上述以外の日用品、洋服、かばん、小物を含む衣料品、壁紙、包み紙などの紙製品、ガラス板、樹脂板などの建材他に広く応用できることはいうまでもない。
尚、上述した実施の形態では、特定の希土類元素のみを用いた例を示しているが、この技術分野において周知のように、希土類元素は化学的性質が酷似しているので、他の希土類元素を用いても同様の効果が得られることは、当業者であれば明らかであるだろう。
本発明による装飾材料は、使用範囲が従来よりも格段に広汎になり、ネックレス、ピアス、ブレスレット、眼鏡フレーム等をはじめとするアクセサリー類や、時計、キーホルダー、携帯機器等の日用品、雑貨や小物類、家具、大型の時計をはじめとするインテリアやオブジェの他に、化粧品、文房具、食器類、紙や布を含む繊維状のもの等に埋め込み、分散、付着させて用いられる等、様々な新規装飾用途に適している。また、本発明による装飾材料では、紫外線や赤外線の有無や強度を検知するセンサー機能を有する製品にも広く利用できる。

Claims (9)

  1. 化学式(A、R1−x)BOで0≦x≦1と示され、前記Rは、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luの中から選ばれた少なくとも1種類の希土類元素からなり、前記AがNd,Ho,Tmの中から選ばれた1種類の元素からなり、前記Bが3価の元素からなる単結晶を加工してなる粉末、あるいは粉末原料を配したことを特徴とする装飾材料。
  2. 化学式(A、R1−XBOで0≦x≦1と示され、前記Rは、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luの中から選ばれた少なくとも1種類の希土類元素からなり、前記AがNd,Ho,Tmの中から選ばれた1種類の元素からなり、前記Bが4価の元素からなる単結晶を加工してなる粉末、あるいは粉末原料を配したことを特徴とする装飾材料。
  3. 請求項1〜2の内のいずれか一つに記載の装飾材料において、赤外線または紫外線による励起により、可視光線下での呈色とは異なる色で、発光または発色することを特徴とする装飾材料。
  4. 請求項3に記載の装飾材料において、紫外線を吸収し可視光線を蛍光する蛍光材料を混合することで、その発光および発色が大きくなることを特徴とする装飾材料。
  5. 請求項1〜4の内のいずれか一つに記載の装飾材料において、紫外線、赤外線、可視光線下でそれぞれの色が異なることを特徴とする装飾材料。
  6. 請求項1〜4の内のいずれか一つに記載の装飾材料において、紫外線及び赤外線の内の一方を当てることで、可視光線下での色と異なる色を示すことを特徴とする装飾材料。
  7. 請求項1〜4の内のいずれか一つに記載の装飾材料において、紫外線、赤外線、可視光線の間で照射光を変えた時、瞬時に色変化を起こすことを特徴とする装飾材料。
  8. 請求項1〜7の内のいずれか一つに記載の装飾材料において、前記装飾材料は、人工宝石、ネイルアート用材料、マニュキュア、顔料、化粧品、塗布材料、ビーズ、ガラス体、樹脂成形体、織布、不織布、繊維体の内のいずれか一つの使用形態で使用されることを特徴とする装飾材料。
  9. 請求項1〜8の内のいずれか一つに記載の装飾材料において、前記装飾材料は、紫外線または赤外線センサーとして機能することを特徴とする装飾材料。

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