JP2005324982A - 超速硬性セメント組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 経時における流動性の低下を防止することができる作業性、乾燥による収縮性を低減させる低収縮性、短時間で強度発現を維持する速硬性、硬化開始後の強度の増進が改善された付着強度性、更に長期安定性の優れた超速硬セメント組成物を提供する。
【解決手段】 超速硬性セメント組成物は、速硬材/(ポルトランドセメント及びアルミナセメント混合物)の重量比が0.1〜25である混合材料77〜99重量部、無水石膏0.9〜18重量部及び消石灰0.1〜5重量部を含み、前記速硬材と(ポルトランドセメント及びアルミナセメント混合物)との混合材料、無水石膏及び消石灰の合計100重量部に対して、凝結調整剤0.01〜3重量部を含有するものである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、超速硬セメント組成物に関し、特に土木分野や建築分野に用いられ、作業性、低収縮性、強度発現性及び付着強度が優れる超速硬セメント組成物に関する。
従来、超速硬セメントとして多数のものが市販され、土木・建築分野の緊急補修・補強工事等の多様な用途において使用されている。
当該超速硬セメントを使用した場合の補修材・補強材の性能として、特にその使用目的から超速硬性、既設基材と補修材・補強剤との界面上での剥離・剥落や有害なひび割れを発生させない性能、力学的性能、耐久性能等が要求される。
具体的には、超速硬性を有するとともに、低収縮性、強度発現性、付着強度及び長期安定性等が優れていなければならず、更には、緊急工事に用いるものであるため、流動性を長時間維持可能な作業性も要求される。
このような超速硬セメントとして、従来、市販されている超速硬セメントにはジェットセメントや、速硬性成分としてカルシウムアルミネート焼成物と無水石膏との混合物にポルトランドセメントを併用したセメントが一般的である。
大別すると、超速硬セメントとして、例えば、カルシウムフロロアルミネート系のクリンカーを適用したジェットセメント系の超速硬セメント及び、ポルトランドセメントとアルミナセメントとの混合物系の超速硬セメントがある。
前記ジェットセメント系超速硬セメントは、低収縮性、強度発現性、付着強度及び長期安定性に優れた性能を有する。当該ジェットセメント系超速硬セメントは、その超速硬性と強度発現性を得るために水和反応性の高いカルシウムフロロアルミネートを含むことから、硬化時間が短すぎるため、通常遅延剤を適量添加して凝結時間を調節し、使用されている。
この方法により凝結時間の調節はできるが、高粉末度であるため流動性を調節することはできず、即ち、練り上がり時に所定の流動性が得られても、所定の流動性を維持できる期間は短時間にすぎず、その後硬化はしないが流動性が損なわれ、施工に困難を呈するという欠点があった。
これを緩和すべく種々の混和剤を添加すると、カルシウムフロロアルミネート特有の早期水和特性が抑制されてしまい、その結果、前述したジェットセメント系超速硬セメント特有の優れた性能が発現されなくなってしまうという欠点を有する。
特に、従来より補修工事や緊急工事としては道路や橋梁の工事など時間的制約が多いものが大半であったが、近年、交通事情の悪化とともに、工期短縮がより強く要求されてきており、超速硬セメント組成物としてもより速硬性が高く、作業の効率化のための流動性の向上が望まれている。
上記点に鑑み、特開2002−34159号公報には、特定のポリアルキレングリコール鎖を有するポリカルボン酸系高分子化合物またはポリアルキレングリコール鎖を有するポリカルボン酸系高分子化合物とポリアルキレングリコール及び/又は特定の脂肪酸とを組合せて得られた粉体のセメント分散剤を、カルシウムアルミネート系超速硬セメントに含有した、粉粒状超速硬セメント組成物が開示されている。
一方、ポルトランドセメント−アルミナセメント混合物系超速硬セメントは、ジェットセメント系超速硬セメントに比べ、超速硬性と強度発現性を維持しつつ、良好な流動性を得ることが可能であるが、低収縮性、付着強度及び長期安定性の諸性質は、ジェットセメント系超速硬セメントに劣るという問題を有している。
かかる点に鑑み、特開2002−356363号公報には、アルミナセメント100重量部に対して、ポルトランドセメント20〜300重量部及び石膏10〜100重量部、硬化促進剤0.1〜5重量部及び硬化遅延剤0.1〜5重量部を含有するモルタルが開示されている。
また、特開2000−211961号公報には、100重量部のアルミナセメント、20〜90重量部のポルトランドセメント、20〜100重量部の石膏及び50〜500重量部の高炉スラグよりなる水硬性成分と、リチウム塩とホウ酸化合物よりなる凝結速度調整剤と、減水剤と、増粘剤とよりなる自己流動性水硬性組性物が開示されている。
しかし、従来の超速硬性セメント組成物は、作業性、低収縮性、強度発現性及び付着強度の全ての性能を同時に満足できる性能を有するものであるとはいい難く、これらの性能を全て充足する超速硬セメント組成物が期待されている。
特開2002−34159号公報 特開2002−356363号公報 特開2000−211961号公報
本発明の目的は、経時における流動性の低下を防止することができる良好な作業性、乾燥による収縮性を低減させる低収縮性、短時間での速硬性を維持して強度を早期に発現できる強度発現性、更に付着強度と長期安定性に優れた超速硬セメント組成物を提供することである。
更に本発明の目的は、土木・建築分野において、緊急補修・補強工事に有効に活用できる超速硬セメント組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ジェットセメント系超速硬セメントとポルトランドセメント−アルミナセメント混合物系超速硬セメントの各々の長所を生かして短所を改善した超速硬性セメント組成物、すなわち、ジェットセメント系超速硬セメント以上の優れた低収縮性、強度発現性、付着強度及び長期安定性とポルトランドセメント−アルミナセメント混合物系と同等の優れた流動性を兼ね備えた超速硬セメント組成物として、特定の組成を有するジェットセメントと(ポルトランドセメントおよびアルミナセメント混合物)との混合材料とが有効であることを見出し、本発明に到達した。
本発明の超速硬性セメント組成物は、速硬材/(ポルトランドセメント及びアルミナセメント混合物)の重量比が0.1〜25である混合材料77〜99重量部、無水石膏0.9〜18重量部及び消石灰0.1〜5重量部を含み、前記速硬材と(ポルトランドセメント及びアルミナセメント混合物)との混合材料、無水石膏及び消石灰の合計100重量部に対して、凝結調整剤0.01〜3重量部を含有することを特徴とする。
また、好適には、前記本発明の超速硬セメント組成物において、前記速硬材は、カルシウムフロロアルミネート系クリンカーを主成分とすることを特徴とし、更に、前記凝結調整剤は、硫酸カリウム、乾燥硫酸亜鉛、炭酸リチウム、クエン酸及びクエン酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種が用いられる。
本発明の超速硬性セメント組成物は、従来のジェットセメント系超速硬セメント、ポルトランド−アルミナセメント混合物系超速硬セメントに比べ、流動性を長時間維持することが可能でしかも可使時間の調節も容易である優れた作業性、短時間での強度発現を実現する強度発現性、ひび割れ等が発生することのない優れた収縮低減性及び付着強度性等を有し、更には長期安定性に優れるものである。
従って、土木・建築分野において、緊急補修・補強工事に活極めて有効に活用することができる。
本発明を次の好適例により説明するが、これらに限定されるものではない。
本発明の超速硬性セメント組成物は、速硬材/(ポルトランドセメント及びアルミナセメント混合物)の重量比が0.1〜25である混合材料77〜99重量部、無水石膏0.9〜18重量部及び消石灰0.1〜5重量部を含み、前記速硬材と(ポルトランドセメント及びアルミナセメント混合物)との混合材料、無水石膏及び消石灰の合計100重量部に対して、凝結調整剤0.01〜3重量部を含有するものである。
かかる特定の構成を有することにより、作業性、低収縮性、強度発現性及び付着強度等の全ての性能を同時に満足できる超速硬セメント組成物を実現することができる。
本発明の超速硬性セメント組成物に用いられる速硬材とは、カルシウムフロロアルミネート系クリンカーを主成分とするものであり、当該クリンカーは製造しても、市販の超速硬セメントを用いてもよく、例えば、住友大阪セメント株式会社製の商品名「ジェットセメント」等が例示できる。
かかる速硬材は、ジェットセメント系超速硬セメントの優れた超速硬性、低収縮性、強度発現性、付着強度及び長期安定性を担う機能を有するものである。
かかるカルシウムフロロアルミネート系クリンカーは、カルシウムアルミネートを主成分とし、その種類は特に限定されず、例えば、3CaO・Al系、CaO・Al系、12CaO・7Al系等のフッ素添加材が例示され、その使用目的により選択することが可能である。好適には、優れた水和特性より、12CaO・7Al系のフッ素添加材料である、11CaO・7Al・CaFが好適に用いられる。
本発明の超速硬性セメント組成物に用いるポルトランドセメントとアルミナセメントとの混合物は、優れた超速硬性、強度発現性及び流動性を担う機能を有するものである。
ポルトランドセメントとしては、具体的には、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント等から選ばれる少なくとも1種を用いることができ、特にコストの点から普通ポルトランドセメントを使用することが好適である。
かかるポルトランドセメントの粉末度は、粉末度3,000以上、好ましくは4,500以上であることが、強度発現性の点から好ましい(JISR 5201)。
また、資源リサイクルなどの点から、前記ポルトランドセメントの一部を高炉スラグ粉、フライアッシュ、シリカフューム、粘土鉱物粉及び石粉類のうち、一種または二種以上から選ばれる無機粉体で置換して、セメントを含む粉体混合物として用いることも可能である。なお、無機粉体を用いる場合には、当該無機粉体の割合は前記ポルトランドセメント100重量部に対して20重量部以下とすることが好ましく、より好ましくは、10重量部以下とすることが好ましい。
またアルミナセメントとしては、カルシウムアルミネート(CaO・Al)を主成分とするものであれば、任意のものを使用することができ、市場で入手できるものが使用できる。例えばアサヒアルミナ1号(旭硝子セラミックス株式会社製)、アサヒフォンデュ(旭硝子セラミックス株式会社製)、アルミナセメント1号(電気化学工業株式会社製)、アルミナセメント2号(電気化学工業株式会社製)、ハイアルミナセメント(電気化学工業株式会社製)、セカール51BTF(ラファージュ社製)、セカール71(ラファージュ社製)、セカール80(ラファージュ社製)、ターミナルHR(ラファージュ社製)等が挙げられる。
かかるアルミナセメントの粉末度は、粉末度3,800以上、好ましくは4,500以上であることが、強度発現性の点から好ましい(JISR 5201)。
かかるポルトランドセメント/アルミナセメントの重量比は、0.5〜4.0、好ましくは0.7〜3.5である。かかる混合比で混合したポルトランドセメントとアルミナセメントとの混合物を用いることにより、超速硬性、強度発現性を維持しつつ、良好な流動性を得ることが可能となる。
本発明の超速硬性セメント組成物中、上記速硬材と、ポルトランドセメント及びアルミナセメントとの混合物とは、重量比で0.1〜25となるような比で混合される。
かかる重量比が0.1未満であると、ポルトランドセメント−アルミナセメント混合物系のエトリンガイトの生成速度がジェットセメント系に劣るという性能が強く発現されてしまい、長期材齢での付着強度の伸びが悪くなり、かつ収縮が大きくなってしまう。
また、逆に、前記重量比が25を超えると、ジェットセメント系が高粉末度であることにより流動性を調節できないという性能が強く発現されてしまい、作業性が悪くなる。
本発明の超速硬性セメントには、長期強度の向上、速硬性、強度発現性及び収縮の緩和及びクラック等の発生防止のため、I型及びII型及びIII型無水石膏を配合して用いられるが、好ましくはII型無水石膏を用いることができる。
その成因は、天然に産出されるものでも副産されるものであってもいずれのものでもよく、当該無水石膏のブレーン値は、6,000cm/g〜15,000cm/gであるものが好ましく、かかるブレーン値が、6,000cm/g未満では、アルミナセメントとの反応が十分行われない場合があり、したがって、硬化後の強度発現性が十分で気なるなる場合が生じて異常膨張現象が起き、またブレーン値が、1,5000cmgを越えると作業性が悪くなる場合があり、入手の面でコストアップとなって効率的ではない。
更に、本発明の超速硬性セメントには、消石灰も含有され、前記無水石膏と同様に、得られるセメントの速硬性や強度発現性、膨張性を向上させるために用いられる。
本発明の超速硬セメント組成物中、上記重量比で混合された速硬材/(ポルトランドセメントとアルミナセメントとの混合物)の配合割合は77重量部〜99重量部、無水石膏が0.9〜18重量部、消石灰が0.1〜5重量部の配合割合で含有される。
速硬材/(ポルトランドセメントとアルミナセメントとの混合物)が77重量部未満であると、ポルトランドセメント−アルミナセメント混合物系のエトリンガイトの生成速度がジェットセメント系に劣るという性能が強く発現されてしまい、長期材齢での付着強度の伸びが悪くなり、かつ収縮が大きくなってしまう。
逆に速硬材/(ポルトランドセメントとアルミナセメントとの混合物)の配合割合が99重量部を超える場合には、ジェットセメント系が高粉末度であることにより流動性を調節できなくなるという性能が強くなり、作業性が悪くなる。
また、本発明の超速硬セメント組成物中、無水石膏の割合が0.9重量部未満の場合には、長期材齢での強度と付着強度の伸びが悪くなり、かつ収縮が大きくなってしまい、逆に、無水石膏の割合が18重量部を超える場合には、有害な膨張が発現するため、長期材齢での強度と付着強度の伸びが悪くなる。
更に、本発明の超速硬セメント組成物において、消石灰の割合が0.1重量部未満の場合には、可使時間が長くなり、かつ短期での強度と付着強度が低くなり、逆に消石灰の割合が5重量部を超える場合には、可使時間が極端に短くなるというように、超速硬セメント組成物として有用に使用できなくなる。
また、本発明の超速硬性セメント組成物には凝結調整剤が含有され、当該凝結調整剤はセメントの凝結、硬化の微調整を担う機能を有するものであり、例えば、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸等のオキシカルボン酸あるいはその塩、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウムカリウム、硫酸カリウム等の炭酸あるいは硫酸アルカリ金属塩や、乾燥硫酸亜鉛等が用いられ、好ましくは、具体的には硫酸カリウム、乾燥硫酸亜鉛、炭酸リチウム、クエン酸及びクエン酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種が用いられる。
かかる凝結調整剤の使用量は、速硬材及び(ポルトランドセメントとアルミナセメントとの混合物)からなる混合材料、無水石膏及び消石灰の合計100重量部に対して、0.01〜3重量部で混合される。
かかる含有割合で、凝結調製剤を含むことにより、凝縮時間の調節、所定の流動性の維持が可能となる。
本発明の超速硬性セメント組成物には、上記本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて減水剤、AE剤、AE減水剤、増粘剤、凝結遅延剤、消泡剤、収縮低減剤や増量材等の混和剤を配合することができる。
本発明の超速硬性セメント組成物を製造する際には、原材料である上記速硬材、ポルトランドセメント、アルミナセメント、無水石膏、消石灰、凝結調整剤、更に必要に応じて、減水剤や増粘材等の添加剤を混合して製造するが、その混合方法は特に限定されず、前記材料中の一部を予め混合して用いてもよいし、また全材料を一度に混合してもよく、この混合の条件、混合機の種類に限定はなく、ヘンシャルミキサ、オムニミキサ、V型ミキサやナウターミキサ等の慣用の混合機を用いることができる。
更に本発明の超速硬性セメント組成物は、骨材及び水を添加して混練することで、ペースト、モルタル、コンクリート、グラウト材等として利用される。
本発明の超速硬性セメント組成物をモルタルやコンクリートとして用いる際の骨材としては、細骨材や粗骨材等の公知の骨材が使用できる。例えば、細骨材としては、例えば3〜8号珪砂、川砂、海砂、陸砂、砕砂等を使用することができ、これらの砂は乾燥砂が好ましく、粗骨材としては用途に応じた粒径の砂利や砕石等が好適に用いられる。
また、フライアッシュ、高炉スラグ、炭酸カルシウム等を単独で、あるいは上記の骨材と併用することもできる。
超速硬セメント組成物を既調合モルタル組成物として供給する場合には、配合する骨材は、超速硬性セメント組成物100重量部に対して、25〜400重量部、好ましくは30〜300重量部とすることが望ましい。
混練水は、水道水や地下水、河川水等の水を用いることができ、例えばJIS A5308 付属書 レディーミクストコンクリートの練り混ぜに用いる水に適合するものが好ましく使用される。
使用する水の量は、使用する材料の種類や配合により変化させることができるため、一義的に決定されるものではないが、通常、水/超速硬性セメント組成物比で25〜60%が好ましく、特に30〜50%が好ましい。かかる範囲で水を配合することにより、十分な作業性と十分な強度発現性が得られることとなる。
上記各材料の混合方法は特に限定されるものではなく、それぞれの材料を施工時に混合しても、予め一部を混合しても、予め全部を混合してもかまわない。混合装置としては、各材料を均一に混合できるものであれば特に限定されず、既存の任意の装置を使用でき、例えば、セメント用ミキサ、ハンドミキサ、ポットミキサ等が挙げられる。
本発明を以下の実施例、比較例及び試験例に基づき、更に詳しく説明する。
(実施例1〜4、比較例1〜6)
表1に示す材料を用い、表2に示す配合割合で混合して、超速硬性セメント組成物を製造した。次いで、得られた各超速硬性セメント組成物に、水/超速硬性セメント組成物比が0.38、砂/超速硬性セメント組成物比が1.2となるように水道水及び砂を配合して、20℃の恒温室内にて十分混練し、モルタルを調製した。
Figure 2005324982
Figure 2005324982
(試験例1〜6)
上記実施例1〜4、比較例1〜6で得られた各モルタルの可使時間、フロー値、圧縮強度、打継曲げ強度、膨張収縮率を測定し、さらにモルタル性状を評価した。その結果を表3に示す。
1)可使時間;混練直後から軟らかさの継続する時間を蝕指にて測定した。
2)フロー値; JIS R 5201に準じて測定した。かかるフロー値は、流動性と作業性の指標となるものである。
3)圧縮強度;JSCE−G505−1999に準じて、混練後、3時間後及び28日後の圧縮強度を測定した。
4)膨張収縮率;JSCE−F542−1999に準じて、混練後7日目の膨張収縮率を測定した。
5)打継曲げ強度試験;表1に記載のポルトランドセメント(住友大阪セメント株式会社製)及び砂を用いて、水/セメント比0.38、砂/セメント比1.2のポルトランドセメントモルタルを調製して供試体をJIS R 5201に準じて製造し、当該供試体を材齢7日でダイヤモンドカッターを用いて中央で切断し、その切片を旧モルタルとして、実施例1〜4及び比較例1〜6で得られた各モルタルを新モルタルとして、当該切断面に直接打継ぎ、JIS R 5201に準じて、混練後3時間後及び28日後の曲げ強さを測定し、得られた強度を打継曲げ強度とした。かかる打継曲げ強度は、付着強度の指標となるものである。
6)モルタル性状の判定;作業性の指標となるものであり、各フレッシュモルタルのコンシステンシー、プラスティシティー、フィニッシャビリティー、フローロス等を統括した性状を目視と蝕指により測定し、良を○、不良を×、中間を△として評価した。
Figure 2005324982
表3より、本発明の超速硬セメント組成物(実施例1〜4)は、作業性、低収縮性、強度発現性、付着強度、長期安定性が良好であるが、速硬材/(ポルトランドセメント‐アルミナセメント)の比が0.1未満の比較例3では、ポルトランドセメント‐アルミナセメント混合物系の性能が卓越するため、長期材齢での付着強度の伸びが悪く、収縮が大きい。
また、速硬材/(ポルトランドセメント+アルミナセメント)の比が25を超える比較例4では、ジェットセメント系の性能が支配的となるため、作業性が悪くなる。
また、無水石膏の割合が0.9重量部未満の比較例5では、長期材齢での強度と付着強度の伸びが悪く、収縮が大きく、無水石膏の割合が18重量部を超える比較例1では、有害な膨張が発現し、長期材齢での強度の伸びが悪く、特に付着強度が減衰する。
更に、消石灰の割合が0.1重量部未満の比較例6では、可使時間が長く、短期での強度と付着強度が低くなっていまい、消石灰の割合が5重量部を超える比較例2では、可使時間が極端に短くなることがわかる。
本発明は、上記効果を有するため、土木・建築分野において、緊急補修や補強工事に有効に使用することができ、安定処理土の改良にも適用できる。特に上面増厚工法のような道路等の補修材料として好ましく用いられ、この他、裏込め材、断面修復材、注入材、キャッピング用等に有効に使用される。

Claims (3)

  1. 速硬材/(ポルトランドセメント及びアルミナセメント混合物)の重量比が0.1〜25である混合材料77〜99重量部、無水石膏0.9〜18重量部及び消石灰0.1〜5重量部を含み、前記速硬材と(ポルトランドセメント及びアルミナセメント混合物)との混合材料、無水石膏及び消石灰の合計100重量部に対して、凝結調整剤0.01〜3重量部を含有することを特徴とする、超速硬性セメント組成物。
  2. 請求項1記載の超速硬性セメント組成物において、前記速硬材は、カルシウムフロロアルミネート系クリンカーを主成分とすることを特徴とする、超速硬性セメント組成物。
  3. 請求項1または2記載の超速硬性セメント組成物において、前記凝結調整剤は、硫酸カリウム、乾燥硫酸亜鉛、炭酸リチウム、クエン酸及びクエン酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、超速硬性セメント組成物。
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