JP2005324080A - 濁水・泥水処理装置 - Google Patents

濁水・泥水処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】フロック分離に要する時間を短縮でき、かつ濁水・泥水の濃度の変化にも対応できる、簡便な装置である濁水・泥水処理装置を提供する。
【解決手段】濁水・泥水を貯留する貯留槽11と、濁水・泥水に凝集剤を投入する凝集剤投入手段14,15と、凝集剤と濁水・泥水を混合しフロック18を生成する混合装置17A,17Bと、フロック18を更に生成すると共にフロック18を水と分離する凝集反応管50とを備え、凝集反応管50は、筒状通路を有し、筒状通路は、その入口部から出口部に向かって複数個の可動堰で仕切られていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、建設工事などから発生する濁水・泥水(濃度の濃いものを泥水、薄いものを濁水という)を清浄化する濁水・泥水処理装置及び処理方法に関し、さらに詳細には、トンネル工事、シールド工事、浚渫工事、杭工事、山留め工事、ダム工事、造成工事、その他主に掘削を伴う工事に好適な濁水・泥水処理装置に関する。
本願出願人は、特許文献1にて、「泥水処理システム及びその処理方法」を提案している。すなわち、特許文献1の「泥水処理システム」には、砂、砂利ぶんを除去した泥水に凝集剤を投入してフロックを生じさせフロック濁水とさせる反応部と、反応部から導入させたフロック濁水を浄化して清水として排出させる清水生成装置、を含み、清水生成装置は、受容器と、受容器より小さなサイズであり同受容器内に配置されフロック濁水を導入させて少なくとも周側面側の微小孔から受容器内に濾過後の清水を排出させる多孔壁ろ過手段と、を備え、泥水中でのフロック生成後の固液分離とろ過を短時間で多量に処理するシステムであることが記載されている。
また、本願出願人は、特許文献2の「濁水・泥水処理装置及び処理方法」を提案している。すなわち、特許文献2の「濁水・泥水処理装置」には、濁水・泥水を貯留する貯留槽と、貯留槽内の濁水・泥水に凝集剤を投入する凝集剤投入手段と、凝集剤と濁水・泥水を混合してフロックを生成する混合装置と、混合装置で生成されたフロックを分離する濾過装置とを備えた装置であることが記載されている。また、特許文献2の「濁水・泥水処理装置」には、混合装置が、濁水・泥水及び前記凝集剤を合流及び分割する合流分割手段を有し、濾過装置が、混合装置で生成されたフロックと水とを分離するため、多数の微小孔が設けられた多孔壁濾過手段と、多孔壁濾過手段から排出された水を集める受容器と、を備えた装置であることが記載されている。
そして、特許文献2の構成により、濁水・泥水及び凝集剤を混合装置の変形通路に通すだけで混合することができ、これによりフロックを生成できるので、フロック分離に要する時間を短縮できる。
特開2002−35800号公報 特開2002−219471号公報
本発明は、特許文献1及び特許文献2の技術思想を更に発展させ、フロック分離に要する時間を短縮でき、かつ濁水・泥水の濃度の変化にも対応できる、簡便な装置である濁水・泥水処理装置を提供することを課題とする。
本発明は、濁水・泥水処理装置であり、前述の技術的課題を解決すべく以下のような構成とされている。
すなわち、本発明の濁水・泥水処理装置は、濁水・泥水を貯留する貯留槽(11)と、
前記濁水・泥水に凝集剤を投入する凝集剤投入手段(14,15)と、
前記凝集剤と前記濁水・泥水を混合しフロックを生成する混合装置(17A,17B)と、
前記フロックを更に生成すると共に前記フロックを水と分離する凝集反応管(50)とを備え、
前記凝集反応管(50)は、筒状通路を有し、
前記筒状通路は、その入口部から出口部に向かって複数個の可動堰で仕切られていることを特徴とする。なお、本発明の濁水・泥水処理装置において、前記混合装置(17A,17B)及び前記凝集反応管(50)を通過した前記濁水・泥水を濾過する濾過装置(20)を備えてもよい。
この構成によれば、濁水に添加された凝集剤が混合装置によって濁水に混合され、凝集反応管で可動堰によりフロックの成長と、分離水の促進が行われる。従って、大量(例えば、100m3/時間以上)の濁水処理を瞬時に固液分離することができる。また、濾過装置に入る時点(凝集反応管を出る時点)では、固液分離がほとんど終了しており、処理水はスムーズに濾過装置の網目から排出されるため、大量の濁水処理(固液分離)を行うことが可能である。
また、本発明の濁水・泥水処理装置において、前記可動堰は、
前記濁水・泥水の通過方向に対し、所定角度を有して傾斜した傾斜部材を間隔を開けて複数連結した仕切り板と、
前記筒状通路の入口部から出口部に向かって複数設けられ、前記仕切り板を前記筒状通路内に着脱自在に装着する装着部材と、
を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、濁水の濃度変化に対しても、凝集反応管に設置されている仕切り板を移動することで、簡単にフロックの品質管理を行うことができる。
更に、本発明の濁水・泥水処理装置において、前記凝集反応管(50)は、その筒上部に前記可動堰が着脱可能な開口部を有していることを特徴とする。
この構成によれば、凝集反応管の上部がオープンになっているため、管理も直接目視してでき、フロックの成長や分離水の促進状況が判断できる。
本発明によれば、更に大量の濁水・泥水を瞬時に固液分離することができる。
また、処理する濁水・泥水の濃度が変化した場合、混合装置の個数を増減させることでフロックの品質管理を行っていたが、凝集反応管を用いることによって、簡単にこの品質管理ができるようになる。
以下、本発明に係る濁水・泥水処理装置及び処理方法の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の濁水・泥水処理装置1を示す図である。この濁水・泥水処理装置1は、外部から供給された濁水・泥水10を貯留する貯留槽11と、この貯留槽11から汲み上げられた濁水・泥水10に凝集剤12,13を投入する凝集剤投入手段14,15と、凝集剤12,13と濁水・泥水10を混合してフロック18を生成する混合装置17A,17Bと、フロック18を更に生成すると共にフロック18を水と分離する凝集反応管50と、これらの混合装置17A,17Bや凝集反応管50で生成されたフロック18を水19と分離する濾過装置20と、を備えている。
濁水・泥水10としては、池、湖、天然の濁水・泥水、自然水や、トンネル工事、シールド工事、浚渫工事、杭工事、山留め工事、ダム工事、造成工事、その他主に掘削を伴う工事から発生する濁水・泥水(濃度の濃いものを泥水、薄いものを濁水という)など、あらゆるものを取り扱うことができる。このような濁水・泥水10を一時貯留する貯留槽1
1の内部には、水中ポンプ21が配置されている。また、貯留槽11の側部には、濁水・泥水供給パイプ25が接続されている。
水中ポンプ21の出口には貯留槽11の上方まで延びるパイプ22が接続され、このパイプ22の先端に混合装置17A,17Bが取り付けられている。本実施の形態では、2個の混合装置17A,17Bが短管23を挟んで設けられている。これらの混合装置17A,17Bは水平に配置されている。後段の混合装置17Bの出口には、濾過装置20の上方まで延びる凝集反応管50が接続されている。
[凝集剤投入手段の説明]
凝集剤投入手段14,15のうち、下側に配置された第1凝集剤投入手段14は、第1タンク26と、この第1タンク26に接続されたポンプ27を備えている。第1タンク26内には、第1凝集剤12として例えば高分子ポリマーのフロック形成補助剤などの高分子凝集剤が入れられている。
また、第2凝集剤投入手段15は、第2タンク28と、この第2タンク28に接続されたポンプ29とを備えている。第2タンク28内には、第2凝集剤13として例えばPAC(ポリ塩化アルミニウム)が入れられている.。なお、この第2凝集剤投入手段15は、地面に設置されることも多い。
第1凝集剤12は前段の混合装置17Aの直前のパイプ22から投入され、第2凝集剤13は前段の混合装置17Aと後段の混合装置17Bの間の短管23から投入される。これららの第1,第2凝集剤12,13を濁水・泥水10に投入することによって、次に説明するように、濁水・泥水10中の粒子分を結合させてフロック18を形成できる。
すなわち、濁水・泥水10中のコロイド粒子は一般にマイナス電荷を帯びており、相互の負電荷のために粒子同士は相互に反発しあって接触せず安定に分散状態にある。この安定状態を崩すためには、凝集剤を投入し、コロイドと反対電荷を有するイオン粒子などを投入し、粒子表面の荷電を中和させることにより粒子間の結合力を生じさせればよい。
さらに結合しやすくなった粒子同士を衝突させ、これを繰り返して集塊を進行させ(架橋作用)フロック18を形成させる。本実施の形態では、これらのコロイド粒子の荷電中和作用剤としてPACが用いられており、架橋作用を促進させる薬剤として例えば活性ケイ酸や、アニオン凝集補助剤等の高分子凝集剤が用いられている。
これらの凝集剤12,13の濁水・泥水10への投入時期、順序、投入量は濁水・泥水10の成分、粘度などによって大きく異なり、一概には決定できず、実際に扱う濁水・泥水10を分析して判断することになる。また、場合によっては、第1凝集剤12と第2凝集剤13を交互に数回繰り返して投入する場合もある。
このような場合、第1凝集剤12と第2凝集剤13の投入位置を互いに異なる位置としておくことにより、予め投入時間差を設けることができ、これによって、濁水・泥水10の状態に最適な集塊効果を得ることができるように、各凝集剤12,13を管理することができる。
[混合装置の説明]
次に、混合装置17Aについて説明するが、混合装置17Bについても同様である。この混合装置17Aは、濁水・泥水10と凝集剤12,13に分割及び合流を繰り返すものである。すなわち、混合装置17Aは、図2に示すように、基本的に2種類の第1エレメント31A及び第2エレメント31Bを接続して1ブロックを形成し、このブロックを必
要に応じて適宜な数だけ接続したものである。図1には、どちらの混合装置17A,17Bも第1エレメント31A及び第2エレメント31Bの1ブロックで構成した場合を図示している。
第1エレメント31Aは、正方形をした両端部を備え、これらの両端部には第2エレメント31Bを接続するためのフランジFが形成されている。これらのフランジF,Fには、複数のボルト孔f1が形成され、隣接するエレメント31A,31B同士はこれらのボルト孔f1を利用して端部同士がボルト止めされて接続されている。
第1エレメント31Aは、同じ方向に並んで配置された2つの変形通路32,33を備えている。また、第1エレメント31Aの一方の端部には、その縦方向の中心軸線に沿って縦仕切壁34が設けられている。これによって、正方形をした1個の端部開口が縦長の2個の開口に分割されている。これらの縦長の左右の開口は、2つの変形通路32,33の各入口部32a,33aとなる。
第1エレメント31Aの他方の端部には、その横方向の中心軸線に沿って横仕切壁35が設けられている。これによって、正方形をした1個の端部開口が横長の2個の開口に分割されている。これらの横長の上下の開口は、2つの変形通路32,33の各出口部32b,33bとなる。
つまり、第1エレメント31の入口側の端部に設けられた縦仕切壁34と、出口側の端部に設けられた横仕切壁35は、互いに90度回転した位置に配置されている。そして、変形通路32,33は、次に説明するように、縦長の入口部32a,33aから横長の出口部32b,33bにかけて断面形状を徐々に変形させている。
その変形の態様については、各変形通路32,33とも、任意の位置での断面積は入口部32a,33aから出口部32b,33bまで同じであり、断面形状のみが連続的に変化している。
つまり、入口部32a,33aは、入口部32a,33aと出口部32b,33bの中間部においては、その断面形状が正方形となる。また、出口部32b,33bにおいては、縦方向Xに対して直行する横方向Yに長い長方形となるように形成されている。各変形通路32,33の長さは同一である。
第2エレメント31Bでは、その入口部36a,37aは、図中の縦方向Xに長い長方形であり、入口部36a,37aと出口部36b,37bの中間部においては、その断面形状が正方形となる。また、出口部36b,37bにおいては、縦方向Xに対して直行する横方向Yに長い長方形となるように形成されている。各変形通路32,33の長さは同一である。
このように、第1エレメント31Aと、第2エレメント31Bは、各変形通路32,33、36,37が連通態様を異にしている。すなわち、第1エレメント31Aでは、図2中の左側の入口部32aから入った被混合材料(濁水・泥水10及び第1凝集剤12)は、変形通路32を通って上側の出口部32bから排出されるが、第2エレメント31Bでは、図2中の左側の入口部36aから入った被混合材料は、変形通路36を通って下側の出口部36bから排出されるのである。他の変形通路33,37はこれと反対になる。
これらの第1エレメント31A及び第2エレメント31Bは、第1エレメント31Aの出口側端部のフランジFに、第2エレメント31Bの入口側端部のフランジFを密着させてボルトで接続される。
これにより、2種類のエレメント31A,31Bの接続部では、一方の第1エレメント31Aにおける変形通路32の出口部32bが、他方のエレメントの第2エレメント31Bにおける変形通路36の入口部36aの上半分、及び変形通路37の入口部37aの上半分に連通する。他の変形通路33についても、上下が異なるだけでほぼ同様である。
このため、一方の第1エレメント31Aにおける変形通路32,33を通過した被混合材料の半分ずつが、他方の第2エレメント31Bのそれぞれの変形通路36,37内に入ることにより、実質的に合流することになるが、一つの変形通路、例えば変形通路32を通った被混合材料についてみると、2つのエレメント31A、31Bの接続部で半分ずつに分割されることになる。
したがって、2つのエレメント31A,31Bの接続部である出口側端部と入口側端部とに形成されている各変形通路32,33,36,37の各出口部32b,33b,36b,37bと、各入口部32a,33a,36a,37aとが、被混合材料の合流分割手段を構成することになる。このようなエレメント31A,31Bを、図2のように直列に且つ交互に接続すれば、それぞれの接続部に被混合材料の合流分割手段が構成されることになる。
[凝集反応管の説明]
凝集反応管50は、図3に示すように、筒状通路を有し、筒状通路は、その入口部52から出口部53に向かって複数個(例えば、4個)の可動堰である仕切り板60で仕切られている。なお、凝集反応管50は、その筒上部に仕切り板60が着脱可能な開口部51を有している。
凝集反応管50は、図4に示すように、仕切り板60を筒状通路内に着脱自在に装着する装着部材54a〜54dを設けている。この装着部材54a〜54dは、筒状通路の入口部52から出口部53に向かって4カ所設けられている(図3参照)。
仕切り板60は、図5に示すように、濁水・泥水の通過方向に対し、所定角度を有して傾斜した傾斜部材62a〜62eと、傾斜部材62a〜62eを間隔を開けて複数連結した外枠61と、仕切り板60を動かす際に用いる取手63と、を備えている。
装着部材54a〜54dは、筒状通路を横切って設けられており、仕切り板60を開口部51の上方より装着部材54a〜54dに沿って下方に挿入すると、凝集反応管50内に、仕切り板60を係止できる構成となっている。
なお、凝集反応管50に設置する仕切り板60を増やしたり、装着する位置を筒状通路の一端部である入口部52から他端部である出口部53に向かって濁水が移動することで、濁水の濃度変化に対応でき、簡単にフロックの品質管理を行うことができる。
筒状通路の入口部52は、図3に示すように、混合装置17BのフランジFに密着させてボルトで接続されている。そして、混合装置17Bの入口部あるいは出口部と連接する開口55(図6(a)参照)を介して凝集反応管50側へ混合された濁水が供給される。そして、凝集反応管50内で処理された分離水は、出口部53側に設けられた格子孔56より濾過装置20側に排出される。
次に、この装置の作用を、図1を参照して説明する。
図1に示すように、前段の混合装置17Aには、濁水・泥水10と第一凝集剤12とが流入されて混合される。これによって、ある程度のフロック18が生成され、フロック1
8と濁水・泥水10が混合されたフロック濁水16として送出される。この前段の混合装置17Aから送出されたフロック濁水16は、パイプ23を介して後段の混合装置17Bに供給される。
このとき、パイプ23には第2凝集剤投入手段15から第2凝集剤13が投入され、これがパイプ23内のフロック濁水16に混入される。これらのフロック濁水16及び第2凝集剤13は、後段の混合装置17B内で混合され、フロック濁水16内のほぼ全ての粒子分がフロック18となる。
後段の混合装置17Bから送出されたフロック濁水16は、次に、凝集反応管50に投入される。凝集反応管50では、使用する凝集剤(高分子凝集剤、PAC(ポリ塩化アルミニウム))の濁水や泥水への混合後の反応時間が設けられるので、フロック18の成長と分離水の促進が行われる。よって、次工程の濾過装置20に入る時点(凝集反応管50を出る時点)では、固液分離がほとんど終了しており、処理水はスムーズに濾過装置20の網目から排出されるため、大量の濁水処理(固液分離)を行うことが可能となる。また、凝集反応管50に設けられている複数の仕切り板60を移動させることで、混合装置17A,17Bによる撹拌強度の足りない分を微調整して補うことができる。よって、処理する濁水・泥水の濃度が変化した場合でも、この調節によって簡単に最大フロックを作成できる管理が行える。
凝集反応管50から送出されたフロック濁水16は、次に、濾過装置20に投入される。この濾過装置20は、上面が開放された箱状の受容器40と、この受容器40のほぼ中央位置に配置された多孔壁濾過手段としての多孔壁体41と、受容器40内の水19を外部に排出するポンプ42とを備えている。
多孔壁体41は、周壁に多数の微小孔43を備えており、フロック濁水16を受け入れてフロック18のみを内部に残留させつつ、周壁の微小孔43から濾過後の水19を排出させるようになっている。
本実施の形態においては、多孔壁体41は、上面を開口した長矩形状の有底格子状枠と、この有底格子状枠に張架支持させて四周の支持用壁を形成する金属金網と、これらの格子状枠及び金属金網に支持されて周側面を包囲するように配置された網目体とを有している。網目体は、上述の微小孔43を形成させた合成樹脂製の可撓性素材シートからなり、金属網の内側において適宜固定手段によって固定されている。
この網目体は、処理すべきフロック18の性状に応じて好適なものが選定される。すなわち、網目体は、可撓性に加え柔軟性を有するものや、素材が布製、紙と合成樹脂との加工品、薄い金属製のパンチング板、箔などであるものを必要に応じて用いることができる。さらに、網目体を複数枚間隔を開けて重ねて配置することもできる。
この濾過装置20にフロック濁水16が流入すると、図1に示すように、フロック濁水16中の水19が、周壁の多数の微少孔43から排出され、受容器40内に貯留される。また、フロック濁水16中のフロック18は多孔壁体41内に残される。このフロック18は、ある程度たまったときに例えばバックホウなどによって排出される。受容器40内の水19は粒子分が非常に少ないので、そのまま外部に排水できる。
このように、本発明の濁水・泥水処理装置1は、凝集剤12,13が加えられた濁水・泥水10を、混合装置17A,17Bの変形通路32,33,36,37に流すだけで十分に混合攪拌してフロック18を生成でき、凝集反応管50を濁水処理装置1に組み込むことによって、濁水に添加された凝集剤が混合装置によって濁水に混合され、凝集反応管
50でフロック18の成長と、分離水の促進が行われる。そして、大量(例えば、100m3/時間以上)の濁水処理を瞬時に固液分離することができる。
また、濁水の濃度変化に対しても、凝集反応管50に設置されている仕切り板60を移動することで、簡単にフロック18の品質管理を行うことができる。この管理も凝集反応管50の上部がオープンになっているため、直接目視して、フロック18の成長や分離水の促進状況が判断できる。
従って、従来のシックナーやフィルタープレスなどを使用した場合に比べて、装置を小形化できると共に、消費電力を低減できる。また、フロック18の生成に要する時間を短縮できるので、濁水・泥水処理時間を短縮できる。さらに、産業廃棄物となるフロック18を高濃度で分離できるので、産業廃棄物の量を大幅に減少できる。
なお、本実施の形態においては、混合装置17Aの隣接するエレメント31A,31B同士を接続する際、あるいは混合装置17Aと凝集反応管50を接続する際に、正方形に形成したフランジF,F同士をボルト止めにより接続する場合(図2参照)で説明したが、本発明における装置間の接続(継手)方法はボルト止めに限定されるものではない。例えば、別の実施の形態として、それぞれの装置の両端部を丸形のフランジに形成しておき、これらフランジ同士をビクトリックジョイントにより接続する方法を用いてもよい。
(実験例)
本発明の濁水・泥水処理装置1によって、SS濃度が1,100ppm〜84,000ppm(mg/l)の濁水・泥水10の処理試験を行った。図7は、その試験結果を示す。この実験例では、高分子凝集剤の混合撹拌に混合装置17A,17Bを2基直列に設置した。また、PAC注入後も同様に2基直列で、計4基の混合装置で、この後の凝集反応管50を設置した。そして、この凝集反応管50を移動可能な仕切り板60で調節した。
このことにより、濁水・泥水の濃度が変化しても、凝集反応管50に設置されている仕切り板60を移動調節することで、混合装置17A,17Bの個数をほとんど変えずに、処理できることを確認した。
高分子凝集剤の添加は、いかに流速の大きい濁水の中に安定的に均質的に拡散できるかにある。そこで、この実験では、圧入が可能なようにモーノ式の定量ポンプを使用した。
一方、PACは高分子凝集剤よりも添加量がかなり少ないため、圧入方式に代えて14Bサイズ(内径350mm)の注入管部を設けた。混合装置17A,17Bの出口サイズは、内径160mmなので、この注入管内に生じる負圧を利用して添加する方式である。
計4基の混合装置17A,17Bを追加した出口直後において、凝集剤は十分に混合が完了した状態にできあがってはいるが、まだ凝集フロック18の形成は初期段階のため、フロックサイズも小さく、フロック18と水との分離性が悪く、この状態では上澄み水はまだ濁った状況である。
そこで、フロック同士の集合化を促進する必要がある。このフロック18の成長過程で強いフロック18が作られるほど、濾過装置(多孔壁体)20内での沈降速度が向上し、清澄な処理水が得られることとなる。
そこで、凝集反応管50がフロック18の集合を促進する役目をする。すなわち、任意の位置に移動・固定できる格子上の仕切り板60に凝集反応管50内の可動堰としての役割を持たせる方法で、フロック18の集合促進を調整する。
実験の結果、3〜4枚の仕切り板60を任意に設置した場合に、フロック18の形成が安定し、処理水状態も良好であることが判明した。
凝集状態の変化は、1枚目の仕切り板60が、最も堰効果が大きく、この段階でフロック18の成長と分離水の促進が見られた。2枚目以降では既にフロック18と水との分離が生じ始めており、凝集反応管出口53の時点ではかなり清澄となり、凝集反応管出口53で凝集メカニズム的には完了するものと考えられる。このような結果から、品質管理上、処理する濁水・泥水に応じて凝集反応管50に設けられた移動可能な仕切り板60を任意に設置することで、フロック18の成長を促し、凝集反応管50を出た時点では、十分な固液分離を行うことができる。
よって、凝集反応管50を出た処理水は、既にフロック18の成長と固液分離が行われているため、濾過装置(多孔壁体)20に落下した時点で、ネットによって瞬時に処理水は分離することができる。
落下した時点でフロック18は再泥化しない状態で大きく成長しているため、濾過装置(多孔壁体)20のネットで目詰まりせず、処理水をネットから排出でき、このことでも大量処理が可能となった。
なお、特許文献2で示したシステムでは、混合装置の個数を変えることで、濁水・泥水の変化に対応していたが、本発明では、混合装置17A,17Bの個数をある程度固定したままで、凝集反応管50の仕切り板60の移動により、しかも目視しながら対応できるため、品質管理が簡単に行えるようになった。
図7は、各種濃度の濁水に対する実験結果である。処理水は、各都道府県条例に定められている排水基準値SS25mg/L以下となることが実証できる。
本発明は、建設工事から発生する濁水・泥水を処理するものである。
工種としては、トンネル工事、シールド工事、浚渫工事、杭工事、山留め工事、ダム工事、造成工事、その他掘削を伴う工事から発生する濁水・泥水処理に適用可能である。
本発明に係る濁水・泥水処理装置の概略図である。 混合装置の外形図である。 凝集反応管の斜視図である。 凝集反応管の一部拡大図であり、仕切り板の装着状態を示す。 仕切り板の外形図である。 凝集反応管の一部拡大図であり、図6(a)は凝集混合管の入口を示し、図6(b)は凝集混合管の出口を示す。 各濁度の濁水の最良処理結果を示す表である。
符号の説明
1 濁水・泥水処理装置
10 濁水・泥水
11 貯留槽
12 高分子凝集剤
13 PAC(凝集剤)
14,15 凝集剤投入手段
17A,17B 混合装置
18 フロック
19 水
20 濾過装置
32,33,36,37 変形通路
40 受容器
41 多孔壁体(多孔壁濾過手段)
50 凝集反応管
60 仕切り板

Claims (4)

  1. 濁水・泥水を貯留する貯留槽(11)と、
    前記濁水・泥水に凝集剤を投入する凝集剤投入手段(14,15)と、
    前記凝集剤と前記濁水・泥水を混合しフロックを生成する混合装置(17A,17B)と、
    前記フロックを更に生成すると共に前記フロックを水と分離する凝集反応管(50)とを備え、
    前記凝集反応管(50)は、筒状通路を有し、
    前記筒状通路は、その入口部から出口部に向かって複数個の可動堰で仕切られていることを特徴とする濁水・泥水処理装置。
  2. 前記混合装置(17A,17B)及び前記凝集反応管(50)を通過した前記濁水・泥水を濾過する濾過装置(20)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の濁水・泥水処理装置。
  3. 前記可動堰は、
    前記濁水・泥水の通過方向に対し、所定角度を有して傾斜した傾斜部材を間隔を開けて複数連結した仕切り板と、
    前記筒状通路の入口部から出口部に向かって複数設けられ、前記仕切り板を前記筒状通路内に着脱自在に装着する装着部材と、
    を備えた請求項1又は2に記載の濁水・泥水処理装置。
  4. 前記凝集反応管(50)は、その筒上部に前記可動堰が着脱可能な開口部を有している請求項1〜3の何れかに記載の濁水・泥水処理装置。
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