JP2005322094A - 営業支援方法および営業支援システム - Google Patents
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Abstract
【課題】
取引実績のない潜在顧客から寄せられる数多くの引き合い案件の中から、受注者側の支援を本当に必要としている、受注見込みが高い案件を効率よく抽出する。
【解決手段】
引き合い案件に対する受注前サービスの履歴を管理し、受注前サービス実施時点からの経過時間に基づいてその引き合い案件の受注確度を算出し、これを画面に表示する。さらに、引き合い案件の受注確度と受注見込金額および引き合い元である顧客の格付けに基づいてその引き合い案件の価値指標を算出し画面に表示する。
【選択図】 図1
取引実績のない潜在顧客から寄せられる数多くの引き合い案件の中から、受注者側の支援を本当に必要としている、受注見込みが高い案件を効率よく抽出する。
【解決手段】
引き合い案件に対する受注前サービスの履歴を管理し、受注前サービス実施時点からの経過時間に基づいてその引き合い案件の受注確度を算出し、これを画面に表示する。さらに、引き合い案件の受注確度と受注見込金額および引き合い元である顧客の格付けに基づいてその引き合い案件の価値指標を算出し画面に表示する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、受注生産品のように製品の受注前に製品の提供者側が製品の使用者に対して製品仕様を決めるための提案やサービスを実施する場合の営業支援方法および営業支援システムに関する。
顧客の過去の取引実績データに基づいて営業活動を行い、継続的な商品の購入やサービスの利用につなげようとするデータベース・マーケティングの考え方が定着しつつある。データベース・マーケティングは、商品やサービスの提供側が、顧客が商品やサービスを購入した取引の実績データをデータベース化し、これを分析することで次のニーズを見極め、的を射た提案を行うことにより顧客の信頼を獲得して長期的な取引関係を維持しようとするものである。データベース・マーケティングを導入することで、営業の効率化が期待できる。
データベース・マーケティングに関連する従来の技術としては、特許文献1「営業支援システムおよび方法」に記載されたような技術がある。特許文献1に記載された技術は、商品の売り手側において、商品の情報が格納された商品情報データベースに商品間で同時購入対象となる頻度、買い換え対象となる頻度、などの関係情報を定義して記憶しておく。そしてこの商品情報データベースと顧客の商品購入実績データベースとを用いることにより関連商品購入や買換購入の見込み客を抽出する。この技術によると顧客が所有している商品に合った提案を行うことができ、売り手と顧客の双方の要望に応じた商品提案を実現する技術を提供することができる。
従来のデータベース・マーケティングは、過去に取引のあった既存顧客に対する営業活動を対象にしているものであり、まだ取引実績のない潜在顧客に対する営業を支援するための構成は備えていなかった。また、受注側において従来の技術のようなデータベース・マーケティングを実施し、既存顧客を維持しようとしても、全ての顧客をつなぎ止めておくことは難しい。継続して一定以上の売上高を維持するためには、受注側は新規顧客の獲得が不可欠となる。
潜在顧客に対する営業の支援は、特に顧客に販売する商品が、ビルの昇降機設備や配電設備、プラント設備などの建築設備である場合重要となる。それら建築設備の販売においては、受注者側は、単に商品を販売するだけでなく、商品の受注前に発注者側の設備仕様の作成作業を支援する、受注前サービスを実施する。受注前サービスにおいては、受注者側は発注者側の建築情報等に基づいて発注者が導入しようとする設備が必要とする性能を把握し、設置台数の決定、機器の選定、据付方法などの設備計画を技術的に支援する。限られた予算の中で、できるだけ良い設備を導入したい発注者側は、複数の設備製造業者に受注前サービスを依頼する。一方受注者側から見ると、実際の受注件数の何倍もの件数の受注前サービスに対応しなくてはならず、限られた営業リソースでは、全件に十分に対応できないという問題点がある。また、受注前サービスは、サービスの一環として無料で行うため、結果として受注に結びつかなかった案件については、受注前サービスに費やした営業コストを回収できないというリスクもあった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、取引実績のない潜在顧客から寄せられる数多くの引き合い案件の中から、受注者側の支援を本当に必要としている、受注見込みが高い案件を効率よく抽出する技術を提供し、顧客へのサービスを充実させるとともに受注者側も営業効率を向上させることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、過去に取り引きのない潜在顧客からの引き合いにおいても受注の見込みを判断するための指標を提示するようにした。
より具体的には、顧客からの引き合い案件に対する受注前サービスの履歴を管理し、受注前サービス実施時点からの経過時間に基づいて引き合い案件の受注確度を算出し、これを画面に表示することにより複数の引き合い案件の中から有望案件を抽出できるようにするようにしたものである。
さらに、本発明は、引き合い案件の受注確度と受注見込金額、および、引き合い元である顧客の格付けに基づいてその引き合い案件の価値指標を算出し、これを画面に表示することにより複数の引き合い案件の中で優先順序を提示するようにした。
本発明によれば、取引実績のない潜在顧客から寄せられる数多くの引き合い案件の中から、受注者側の支援を本当に必要としている、受注見込みが高い案件を効率よく抽出することができ、顧客へのサービスを充実させるとともに受注者側も営業効率を向上させるという効果がある。
以下、本発明の複数の実施例について、図面を用いて説明する。
まず、実施例1について図1ないし図10を用いて説明する。
図1は本発明の実施例1における営業支援システムの構成を示す図である。
本実施例の営業支援システムの構成は、機能的に大きく3つに分けることができる。
一つ目は、受注前サービスに関する構成で、受注前サービス履歴保持部1、受注確度予測モデル生成部3、受注確度予測部4がこれに含まれる。二つ目は、受注後のデータを登録管理する構成で、受注情報登録端末6と受注実績保持部2が含まれる。三つ目は、営業支援を行う構成で、営業支援端末5である。
図1は本発明の実施例1における営業支援システムの構成を示す図である。
本実施例の営業支援システムの構成は、機能的に大きく3つに分けることができる。
一つ目は、受注前サービスに関する構成で、受注前サービス履歴保持部1、受注確度予測モデル生成部3、受注確度予測部4がこれに含まれる。二つ目は、受注後のデータを登録管理する構成で、受注情報登録端末6と受注実績保持部2が含まれる。三つ目は、営業支援を行う構成で、営業支援端末5である。
従来は、受注前サービスに関するシステム、受注後のデータおよびそれを登録管理するシステム、営業支援端末は独立したコンピュータシステムであった。
本発明においては、これらの独立したコンピュータシステム間をつなぎ、受注後の実績データに基づいて、受注前サービスの引き合い案件の中から顧客が技術支援を必要としている受注確度の高い案件を自動抽出し、その結果を営業支援端末に表示することにより営業活動を支援する。または、従来は独立したコンピュータシステムで管理されていた情報をひとつのコンピュータシステムで管理し、上記営業支援を行うようにしたものである。
次に、図1の各構成について説明する。
受注前サービス履歴保持部1には引き合い案件に対して実施した受注前サービスに関する情報を蓄積し、受注実績保持部2には既に受注した案件に関する情報を蓄積する。受注確度予測モデル生成部3は、受注前サービス履歴保持部1と受注実績保持部2に格納されている情報を入力として、任意の引き合い案件について受注となる確度を予測するためのモデルを生成する。受注確度予測部4は、受注前サービス履歴保持部1に蓄積された引き合い案件に関する情報を入力とし、受注確度予測モデル生成部3で作成したモデルに基づいて引き合い案件の受注確度を求め、これを出力する。
受注前サービス履歴保持部1には引き合い案件に対して実施した受注前サービスに関する情報を蓄積し、受注実績保持部2には既に受注した案件に関する情報を蓄積する。受注確度予測モデル生成部3は、受注前サービス履歴保持部1と受注実績保持部2に格納されている情報を入力として、任意の引き合い案件について受注となる確度を予測するためのモデルを生成する。受注確度予測部4は、受注前サービス履歴保持部1に蓄積された引き合い案件に関する情報を入力とし、受注確度予測モデル生成部3で作成したモデルに基づいて引き合い案件の受注確度を求め、これを出力する。
営業支援端末5は営業担当者または営業技術担当者が情報の入出力を行う端末である。営業支援端末5を用いて営業担当者または営業技術担当者は、実施した受注前サービスに関する情報を入力し、また、受注確度予測部4が出力する受注確度情報を表示する。受注情報登録端末6は受注した案件についての情報を登録するシステムであり、入力された情報は受注実績保持部2に格納される。
受注情報登録端末6および受注実績保持部2は、受注案件の仕様情報を製造部門へ伝達する受注情報登録システムに相当する。また、営業支援端末5および受注前サービス履歴保持部はSFA(Sales Force Automation)システムに相当する。SFAシステムには、営業担当者などが受注活動の中で得た情報、活動履歴などが登録される。本実施例では、受注確度予測モデル生成部3および受注確度予測部4をSFAシステムの拡張機能として活用している。
営業支援端末5、受注登録システム6は、入力手段、出力手段、一時記憶手段、記憶手段、演算手段等を備える一般的なコンピュータである。受注実績保持部2や、受注前サービス履歴保持部1は、例えばそれらコンピュータの記憶手段内に存在する。また、受注確度予測モデル生成部3、受注確度予測部4もやはりコンピュータで実現されるもので、一時記憶手段に記憶したプログラムを演算手段が読み出して実行することにより実現され、記憶手段に記憶した受注実績や受注前サービス履歴を読み出して処理が行われる。
次に、受注前サービス履歴保持部1と受注実績保持部2に格納されるデータについて説明する。
図2は、受注前サービス履歴保持部に格納されるデータの構成例を説明する図である
図3は、受注実績保持部に格納されるデータの構成例を説明する図である。
図2に示すように、受注前サービス履歴保持部1には、案件を識別するための案件ID番号、サービス実施日、実施先(顧客)を識別するための実施先ID番号、実施したサービスの名称を記録した受注前サービス履歴情報7を格納する。受注実績保持部2には、図3に示すように、注文を識別するための注文ID番号、顧客を識別するための顧客ID番号、受注日、受注金額、案件IDを記録した受注情報8を格納する。
図2は、受注前サービス履歴保持部に格納されるデータの構成例を説明する図である
図3は、受注実績保持部に格納されるデータの構成例を説明する図である。
図2に示すように、受注前サービス履歴保持部1には、案件を識別するための案件ID番号、サービス実施日、実施先(顧客)を識別するための実施先ID番号、実施したサービスの名称を記録した受注前サービス履歴情報7を格納する。受注実績保持部2には、図3に示すように、注文を識別するための注文ID番号、顧客を識別するための顧客ID番号、受注日、受注金額、案件IDを記録した受注情報8を格納する。
次に受注確度予測モデル生成部3について説明する。
受注確度予測モデル生成部3は、受注前サービスの状況から案件の受注確度を予測するためのモデルを作成する。具体的には、本実施例においては、受注前サービスを実施した間隔と案件の受注率との関係を実績データから求め、この関係に基づいて、サービス実施時点からの経過時間を入力データとし、その時点における案件受注率を出力データとする関数モデルを作成する。
受注確度予測モデル生成部3は、受注前サービスの状況から案件の受注確度を予測するためのモデルを作成する。具体的には、本実施例においては、受注前サービスを実施した間隔と案件の受注率との関係を実績データから求め、この関係に基づいて、サービス実施時点からの経過時間を入力データとし、その時点における案件受注率を出力データとする関数モデルを作成する。
受注確度予測モデル生成処部3の処理内容について図4ないし図7を用いて説明する。
モデル作成に使用する「受注前サービスの実施間隔」には次の二通りがある。第一は複数回繰り返された同じサービスの実施間隔で、第二は異なるサービスの実施間隔である。
モデル作成に使用する「受注前サービスの実施間隔」には次の二通りがある。第一は複数回繰り返された同じサービスの実施間隔で、第二は異なるサービスの実施間隔である。
図4を用いて、サービス実施間隔について説明する。
図4においては、ビル設備の一つであるエレベーターの受注前サービスを例にとってサービス実施間隔を説明している。
エレベーターの受注前サービスには、計画中のビルに必要なエレベーターの台数、定員、速度などを求める交通計算サービス、エレベーターの据付構造を検討し提示する据付図作成サービスがある。上記第一のサービス実施間隔とは、例えば複数回実施された交通計算サービスの1回目と2回目の時間間隔(a)や、複数回実施された据付図作成サービスの1回目と2回目の時間間隔(b)である。上記第二のサービス実施間隔とは、例えば交通計算サービスの1回目と据付図作成サービスの1回目の時間間隔(c)である。
図4においては、ビル設備の一つであるエレベーターの受注前サービスを例にとってサービス実施間隔を説明している。
エレベーターの受注前サービスには、計画中のビルに必要なエレベーターの台数、定員、速度などを求める交通計算サービス、エレベーターの据付構造を検討し提示する据付図作成サービスがある。上記第一のサービス実施間隔とは、例えば複数回実施された交通計算サービスの1回目と2回目の時間間隔(a)や、複数回実施された据付図作成サービスの1回目と2回目の時間間隔(b)である。上記第二のサービス実施間隔とは、例えば交通計算サービスの1回目と据付図作成サービスの1回目の時間間隔(c)である。
図5は受注確度予測モデル生成部3におけるモデル生成処理の流れを説明する図である。
Step1で、受注前サービス履歴保持部1に格納されている受注前サービス情報を案件ごとに読み込み、サービス名称別、サービス実施日順にソートする。
Step2では、Step1でソートした受注前サービス情報と受注実績保持部2に格納されている受注情報を案件IDにより対応づける。対応づけができた案件は受注できた案件として受注フラグとして「1」を立てる。
図6に、エレベーターの受注前サービスを例にしたときのStep2の出力情報の例を示す。
図6に、エレベーターの受注前サービスを例にしたときのStep2の出力情報の例を示す。
続いてStep3では、受注確度予測に使用する受注前サービスの選択結果を受け付け、案件ごとにサービス実施間隔を求める。図6の出力情報を例にとり説明する。
交通計算サービスの1回目と据付図作成サービスの1回目を選択した場合、案件ID「A0010302」の案件に対する交通計算サービスの1回目は2003年4月1日に、据付図作成サービスの1回目は2003年5月9日に実施されており、サービス実施間隔は38日となる。
交通計算サービスの1回目と据付図作成サービスの1回目を選択した場合、案件ID「A0010302」の案件に対する交通計算サービスの1回目は2003年4月1日に、据付図作成サービスの1回目は2003年5月9日に実施されており、サービス実施間隔は38日となる。
Step4では、受注前サービス実施間隔を一定の区間で区切って階級分けし、階級ごとの受注率を計算する。図7は、7日間の区間で区切って階級分けした場合に、階級ごとの受注案件数、失注案件数をカウントし、受注率を計算で求め、記録したテーブルである。
次にStep5でサービス実施間隔と受注率の相関係数を求め、相関係数が予め設定したしきい値を超えた場合にはStep4で作成したテーブルを受注確度予測モデルとして保存する。図5の処理フローは、しきい値を0.5に設定した場合の例である。
次に、受注確度予測部4について図8を用いて説明する。
図8は、受注確度予測を行う対象の案件の例を説明する図である。
受注確度予測部4は、受注確度予測モデル生成部3で作成したモデルを用いて、引き合い案件の受注確度を予測し、提示する。この例では、交通計算サービスの1回目から据付図作成サービスの1回目までの間隔を用いて作成した受注確度予測モデルとして、例えば図7に示すようなモデルが作成されたとする。
図8は、受注確度予測を行う対象の案件の例を説明する図である。
受注確度予測部4は、受注確度予測モデル生成部3で作成したモデルを用いて、引き合い案件の受注確度を予測し、提示する。この例では、交通計算サービスの1回目から据付図作成サービスの1回目までの間隔を用いて作成した受注確度予測モデルとして、例えば図7に示すようなモデルが作成されたとする。
図8に示すように、交通計算サービスを3回実施したところで次のサービス依頼を待っている状態の引き合い案件Aがある。現在の時点における引き合い案件Aの受注確度を求めるには、まず、受注前サービス履歴保持部1から引き合い案件Aの受注前サービス履歴情報を抽出する。そして、交通計算サービスの1回目の実施日を参照し、サービス実施日から現在までの経過時間(d)を求め、受注確度予測モデルで該当するサービス実施間隔の階級を探す。(d)が10日だったとすると、図7のテーブルの階級「8〜14日」に該当し、このときの受注確度の予測値は75%と算出される。
次に、本実施例の活用例を図9および図10を用いて説明する。
図9および図10は、本実施例における営業支援システムの表示画面の例である。
本実施例の営業支援システムは、営業担当者が操作する営業支援端末5に、図9に示すような案件一覧画面10を表示する。案件一覧画面10では、受注前サービスを実施している案件が、受注確度予測部4によって求められた受注確度の高い順に並べられている。営業担当者は、案件一覧画面10で受注の確度が高い案件が、受注の見込みが高く、顧客が技術支援を必要としている案件であると判断し、次段階のサービスへの誘導を行うことができる。受注の見込みの有無を自動判定して表示するには、予め案件判定しきい値を登録しておく。例えば、案件判定しきい値を50%に設定すると、受注確度が50%未満の案件を見込みがないものとして案件名の左側にその旨を記号で表示する。これにより、営業担当者は受注の見込みがない案件と、受注見込みがある案件とが一目瞭然となる。また、案件判定しきい値を割り込む直前の引き合い案件については、フォローアップサイン12を表示して、受注確度を上げるための営業活動を促すことができる。
図9および図10は、本実施例における営業支援システムの表示画面の例である。
本実施例の営業支援システムは、営業担当者が操作する営業支援端末5に、図9に示すような案件一覧画面10を表示する。案件一覧画面10では、受注前サービスを実施している案件が、受注確度予測部4によって求められた受注確度の高い順に並べられている。営業担当者は、案件一覧画面10で受注の確度が高い案件が、受注の見込みが高く、顧客が技術支援を必要としている案件であると判断し、次段階のサービスへの誘導を行うことができる。受注の見込みの有無を自動判定して表示するには、予め案件判定しきい値を登録しておく。例えば、案件判定しきい値を50%に設定すると、受注確度が50%未満の案件を見込みがないものとして案件名の左側にその旨を記号で表示する。これにより、営業担当者は受注の見込みがない案件と、受注見込みがある案件とが一目瞭然となる。また、案件判定しきい値を割り込む直前の引き合い案件については、フォローアップサイン12を表示して、受注確度を上げるための営業活動を促すことができる。
新規に案件を登録する場合には、新規案件登録ボタン11をクリックして図10の案件情報登録画面13を表示する。案件名、顧客名、受注見込金額、実施したサービス名、実施日を入力して登録する。案件が登録されると受注確度予測部4によって直ちに受注確度が予測され、登録内容とともに案件一覧画面10に表示される。
この受注確度の計算は、例えば一日に一度、営業担当者が営業支援端末5を起動したときに実行されるようにしてもよい。または、予め設定した回数、毎日実行されるようにプログラムすることも考えられる。または、受注前サービス履歴情報のテーブルに、新しい情報が登録される度に、受注確度の情報も最新の情報に更新されるようにすることも考えられる。受注確度予測モデルは、受注実績保持部の情報を参照して、随時最新の情報に基づいて作成するようにしてもよい。また、本実施例で述べた入力情報の他、顧客の地域の情報、顧客の規模、受注時期等の要因も考慮して、地域別、顧客の規模別、受注時期別に受注確度モデルを作成して参照するようにすることも考えられる。
このように本実施例の営業支援システムによれば、引き合い案件の受注確度を日々確認することができ、その時点で受注の見込みの高い案件に営業リソースを集中して営業活動を展開することが可能となる。これにより、技術支援を本当に必要としている顧客に対し、十分な支援を行うことができるとともに、受注側においては受注獲得率の向上が期待できる。
次に、実施例2について図11および図12を用いて説明する。
図11は本発明の実施例2における営業支援システムの構成を説明する図である。
実施例2の営業支援システムにおいては、実施例1で説明した構成に加えて案件価値判定部13を備える。
図11は本発明の実施例2における営業支援システムの構成を説明する図である。
実施例2の営業支援システムにおいては、実施例1で説明した構成に加えて案件価値判定部13を備える。
実施例2における特徴的な構成である案件価値判定部13について説明する。
案件価値判定部13は、受注確度予測部4が出力する受注確度情報と、営業担当者または営業技術担当者が営業支援端末5を介して登録する引き合い案件の受注見込金額、および、引き合い元である顧客の格付けを入力とし、案件価値指標を計算して出力する。顧客格付けによって決める係数をk、受注予定金額をM、受注確度をPとすると、案件価値指標Vは式V=k×M×Pによって求める。
案件価値判定部13は、受注確度予測部4が出力する受注確度情報と、営業担当者または営業技術担当者が営業支援端末5を介して登録する引き合い案件の受注見込金額、および、引き合い元である顧客の格付けを入力とし、案件価値指標を計算して出力する。顧客格付けによって決める係数をk、受注予定金額をM、受注確度をPとすると、案件価値指標Vは式V=k×M×Pによって求める。
上記の営業支援システムが提示する案件価値指標は、引き合い案件の受注確度、受注したときの売上金額を考慮した数値であり、この値の大きい順に案件の優先度を決定することができる。
図12は案件価値指標を表示する案件一覧画面の表示例である。
この案件一覧画面14では、受注前サービスを実施している案件が案件価値判定部13によって求められた案件価値指標の高い順に並べられている。さらに、実施例1と同様に受注確度がないと判断された案件にはその旨を示す記号が、案件判定しきい値を割り込む直前の引き合い案件についてはフォローアップサイン12が表示されるため、案件の受注確度および顧客満足度を上げるための営業活動を促進することができる。
従って、営業担当者および営業技術担当者は案件価値指標に基づいて、取り引き実績が積み重ねられている顧客、受注者側の技術や商品を評価してくれている顧客からの引き合い案件に優先的に営業リソースを割り当てることができ、顧客との信頼関係をさらに強固にすることができるとともに、受注側の売上向上も期待できる。
この案件一覧画面14では、受注前サービスを実施している案件が案件価値判定部13によって求められた案件価値指標の高い順に並べられている。さらに、実施例1と同様に受注確度がないと判断された案件にはその旨を示す記号が、案件判定しきい値を割り込む直前の引き合い案件についてはフォローアップサイン12が表示されるため、案件の受注確度および顧客満足度を上げるための営業活動を促進することができる。
従って、営業担当者および営業技術担当者は案件価値指標に基づいて、取り引き実績が積み重ねられている顧客、受注者側の技術や商品を評価してくれている顧客からの引き合い案件に優先的に営業リソースを割り当てることができ、顧客との信頼関係をさらに強固にすることができるとともに、受注側の売上向上も期待できる。
次に、実施例3について図13ないし図15を用いて説明する。
図13は本発明の実施例3における営業支援システムの構成を説明する図である。
実施例3においては、実施例2で説明した構成に加えて、顧客格付判定部15と顧客情報保持部16を備え、顧客格付を自動更新できる構成となっている。
顧客格付判定部15は、受注実績保持部2に格納されている受注情報を入力として、顧客ごとの受注日、受注回数、合計受注金額を読み出し、それらの情報に基づいて顧客格付を算出し、出力する。
図13は本発明の実施例3における営業支援システムの構成を説明する図である。
実施例3においては、実施例2で説明した構成に加えて、顧客格付判定部15と顧客情報保持部16を備え、顧客格付を自動更新できる構成となっている。
顧客格付判定部15は、受注実績保持部2に格納されている受注情報を入力として、顧客ごとの受注日、受注回数、合計受注金額を読み出し、それらの情報に基づいて顧客格付を算出し、出力する。
図15に顧客格付判定部15が実行する顧客格付自動判定処理のフローを示す。
まず、受注実績保持部2から受注情報を読み込む(Step21)。次に、顧客ごとに受注回数を集計し(Step22)、さらに、顧客ごとに累計受注金額を集計する(Step23)。Step24で、顧客データを受注回数の多い順に並べ、上位20%の顧客に5点、次の20%の顧客に4点、次の20%の顧客に3点、次の20%の顧客に2点、残りの顧客に1点を加点する。Step25では、顧客データを累計受注金額の多い順に並べ、上位20%の顧客に5点、次の20%の顧客に4点、次の20%の顧客に3点、次の20%の顧客に2点、残りの顧客に1点を加点する。最後に合計点の多い順に顧客データを並べ、上位20%をランクA、次の20%をランクB、次の20%をランクC、次の20%をランクD、残った顧客をランクEとする。
まず、受注実績保持部2から受注情報を読み込む(Step21)。次に、顧客ごとに受注回数を集計し(Step22)、さらに、顧客ごとに累計受注金額を集計する(Step23)。Step24で、顧客データを受注回数の多い順に並べ、上位20%の顧客に5点、次の20%の顧客に4点、次の20%の顧客に3点、次の20%の顧客に2点、残りの顧客に1点を加点する。Step25では、顧客データを累計受注金額の多い順に並べ、上位20%の顧客に5点、次の20%の顧客に4点、次の20%の顧客に3点、次の20%の顧客に2点、残りの顧客に1点を加点する。最後に合計点の多い順に顧客データを並べ、上位20%をランクA、次の20%をランクB、次の20%をランクC、次の20%をランクD、残った顧客をランクEとする。
顧客情報保持部16は、過去に取り引きのあった顧客について、少なくとも名称、連絡先、および、顧客格付判定部15が出力した最終受注日、受注回数、合計受注金額、顧客格付情報を格納する。図14は顧客情報保持部16が格納している顧客情報の例である。これにより、受注実績が更新されるのに連動して最新の顧客格付情報を維持、利用することができる。
上記の営業支援システムによれば、顧客格付情報の更新工数を省くことができるだけでなく、常に最新の顧客格付情報を使って引き合い案件の案件価値指標を算出することができる。
上記の営業支援システムによれば、顧客格付情報の更新工数を省くことができるだけでなく、常に最新の顧客格付情報を使って引き合い案件の案件価値指標を算出することができる。
なお、図6に示す受注前サービス履歴情報と受注情報とを対応づけたテーブルや、受注確度予測モデル生成部3において生成した予測モデル、図9受注確度予測部4の予測結果、図10、図12の画面表示例に示した受注見込みの算出結果情報は、端末の出力手段に出力するだけでなく、受注前サービス履歴保持部1またはそれとは別の記憶領域に記憶しておいて利用するようにしてもよい。
1 受注前サービス履歴保持部
2 受注実績保持部
3 受注確度予測モデル生成部
4 受注確度予測部
5 営業支援端末
6 受注登録端末
9 案件価値判定部
10 顧客格付判定部
11 顧客情報保持部
2 受注実績保持部
3 受注確度予測モデル生成部
4 受注確度予測部
5 営業支援端末
6 受注登録端末
9 案件価値判定部
10 顧客格付判定部
11 顧客情報保持部
Claims (6)
- 顧客から商品を受注する前に、顧客からの引き合いに対して前記商品を導入するための事前設計の支援サービスを複数回実施し、その後受注を受けて顧客に商品を販売する形態の営業活動を支援する営業支援方法であって、
受注に結びついた引き合い案件および受注に結びつかなかった引き合い案件について、案件毎にその案件に対して複数回行った前記支援サービスのサービス名およびサービス実施日を記憶しておき、
前記記憶しておいた案件毎の支援サービスのサービス名およびサービス実施日に基づいて、支援サービスの実施間隔と受注有無との相関関係を示す受注確度予測モデルを作成して記憶しておき、
受注前の引き合いがあった案件について、
その案件に対して実施した支援サービスのサービス名と実施日と顧客識別情報との入力を受け付けると、
前記記憶しておいた受注確度予測モデルを用いて、引き合い案件の受注確度を算出し、
前記算出した受注確度を引き合い案件に対応付けて出力することにより営業支援を行うことを特徴とする営業支援方法。 - 受注前の引き合いがあった案件について、さらに該案件の受注見込み金額と、顧客の評価情報との入力を受け付け、
前記算出した受注確度と、入力された受注見込み金額と、顧客の評価情報に基づいて案件価値指標を算出し、
引き合い案件毎に算出した案件価値指標を出力することにより営業支援を行うことを特徴とする請求項1に記載の営業支援方法。 - 前記受注確度予測モデルによる受注確度は、百分率の数値で算出し、
予め受注見込みの有無を判定する基準となる受注確度の閾値を設定して記憶しておき、
算出された受注確度がその閾値より低い案件については受注見込みが無いことを示す記号と共に出力し、
算出された受注確度がその閾値より高いが閾値に近い案件については営業活動を促す記号と共に出力することにより営業支援を行うことを特徴とする請求項1および2のいずれかに記載の営業支援方法。 - 入力手段、出力手段、記憶手段、計算手段を少なくとも有し、顧客から商品を受注する前に、顧客からの引き合いに対して前記商品を導入するための事前設計の支援サービスを複数回実施し、その後受注を受けて顧客に商品を販売する形態の営業活動を支援する営業支援システムであって、
受注に結びついた引き合い案件および受注に結びつかなかった引き合い案件について、案件毎にその案件に対して複数回行った前記支援サービスのサービス名およびサービス実施日を前記記憶手段に記憶しておき、
前記記憶しておいた案件毎の支援サービスのサービス名およびサービス実施日に基づき支援サービスの実施間隔と受注有無との相関関係を表す受注確度予測モデルを作成して前記記憶手段に記憶しておき、
受注前の引き合いがあった案件について、
案件毎にその案件に対して実施した支援サービスのサービス名と実施日と顧客識別情報を前記入力手段より受け付けると、
前記計算手段は、前記記憶しておいた受注確度予測モデルを用いて、その引き合い案件の受注確度を算出し、算出した受注確度を引き合い案件に対応付けて前記出力手段に出力するよう制御することにより営業支援を行うことを特徴とする営業支援方法。 - 受注前の引き合いがあった案件について、さらにその案件の受注見込み金額と、顧客の評価情報を前記入力手段より受け付け、
前記計算手段は、前記算出した受注確度と、入力された受注見込み金額と、顧客の評価情報に基づいて案件価値指標を算出し、引き合い案件毎に算出した案件価値指標を前記出力手段に出力するよう制御することにより営業支援を行うことを特徴とする請求項4に記載の営業支援システム。 - 前記受注確度予測モデルによる受注確度は、百分率の数値として算出し、
予め受注見込みの有無を判定する基準となる受注確度の閾値を設定して前記記憶手段に記憶しておき、
計算手段は、算出された受注確度がその閾値より低い案件については受注見込みが無いことを示す記号と共に前記出力手段に表示し、算出された受注確度がその閾値より高いが閾値に近い案件については営業活動を促す記号と共に前記出力手段に表示するよう制御することにより営業支援を行うことを特徴とする請求項4および5のいずれかに記載の営業支援システム。
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