JP2005320838A - 二段式駐車装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ピットの不要化及び構成の簡素化により施工及び設備コストの大幅低減が図れるとともに、設置所要面積も十分に縮小でき、しかも、駐車車両になんらの悪影響を及ぼすことなく、上下各駐車スペースに車両を自由任意に出し入れできるようにする。
【解決手段】 4本の支柱1A,1Bからなる3点ピン構造の架構体1自体を傾倒させて上部駐車スペースGS1を形成するデッキ2を上部駐車スペースGS1への車両の前部車輪を乗入れ及び乗降し可能な傾斜姿勢の第1状態と下部駐車スペースGS2の直上方部に位置する水平姿勢の第2状態とに駆動切換自在に構成しているとともに、デッキ2には、第1状態で乗り入れた車両の前部車輪を拘束して車両全体をデッキ2の所定位置まで引き上げ可能及びその所定位置から第1状態での乗り入れ位置まで引き降ろし可能な車両移動装置13が設けられている。
【選択図】 図15

Description

本発明は、例えば集合住宅における屋外駐車設備等に適用されるもので、敷地内の制約されたスペース内にできるだけ多くの車両を駐車可能とするように構成されている二段式駐車装置に関する。詳しくは、下部駐車スペースの直上方部に、上部駐車スペースを形成するデッキが下部駐車スペースの左右両側で車両前後方向の二箇所の床面部より上方に向けて立設した4本の支柱からなる架構体により支持されてなる二段式駐車装置に関するものである。
この種の二段式駐車装置として、従来一般には、図18の概要図に示すように、地下に一台分の車両Cを収容可能な大きさのピットPを形成し、上下に駐車スペースGS1,GS2を形成する上下二段のデッキ21,22を前記地下ピットPとその上方の地上スペースとに亘ってシリンダ等のパワーユニット23を介して上下方向に直線的に駆動昇降自在に構成してなる、いわゆる、リフト式二段駐車装置(例えば、非特許文献1)や、図19の概要図に示すように、上下二段のデッキ21,22をそれらにより形成される上下の駐車スペースGS1,GS2に共に車両C,Cが駐車された状態では後傾姿勢とし、この後傾姿勢で下部駐車スペースGS2への車両Cの出入りを可能とする一方、上下二段のデッキ21,22をシリンダ等のパワーユニット24、可動柱脚25及び腰折れリンク式柱脚26を介して前傾姿勢に変更することにより、車両Cの存否にかかわらず下部駐車スペースGS2を地下ピットP内に収容させて上部駐車スペースGS1への車両Cの出入りを可能とした、いわゆる、半地下式二段駐車装置が知られている(例えば、非特許文献2参照)。
上記した従来一般の二段式駐車装置は、いずれも地下ピットPを掘削形成する必要があるのみならず、特に屋外に設置する場合、その地下ピットP内に雨水等が溜まらないようにするための排水設備も設置する必要があって、施工コスト及び設備コストの上昇は避けられない。また、上部駐車スペースGS1への車両の出入りに際しては、下部駐車スペースGS2に駐車している車両の位置や姿勢を変更することが必要不可欠であり、駐車作業効率が悪いのみならず、上下駐車スペースGS1,GS2の利用者に対して使用条件が課せられるとか、下部駐車スペースGS2における駐車状況の如何によっては車両の位置や姿勢変更時に他物と接触して他人の車両を損傷する等のトラブルを招きやすいという問題がある。
このような従来一般の二段式駐車装置の有する共通の問題を解決するものとして、下部駐車スペースの後方部に、上部駐車スペースを形成する上段のデッキをその全長が上部駐車スペースへの車両の乗り入れ及び乗り降ろし可能な地表面(床面)付近にまで降下された状態と上部駐車スペースに相当する高さ位置にまで上昇された状態とに切換可能なリンク式駆動持ち上げ装置を設けるとともに、この駆動持ち上げ装置により所定高さ位置にまで上昇された上段デッキを下部駐車スペースの左右両側天井部に固定したガイドレールに沿わせて下部駐車スペースの直上方部にまで引き込み移動させ、かつ、その引き込み駐車位置から下部駐車スペースの後方部にまで送り出し移動させるといった往復駆動ローラーチェーン式コンベアを設けたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
二宮産業株式会社発行のカタログ「パークエース G6−2」、1994年7月発行 二宮産業株式会社発行のカタログ「パークエース G3」、1994年8月発行 特開平7−224555号公報
上記した特許文献1に示された従来の二段式駐車装置は、地下ピットの掘削形成及び排水設備の設置が不要で施工コスト及び設備コストの低減が図れるだけでなく、下部駐車スペースに駐車している車両の姿勢や位置をなんら変更しなくても、駆動持ち上げ装置及びローラーチェーン式コンベアを作動させることにより、上段のデッキが形成する上部駐車スペースに対して車両を自由に出入りさせることが可能で、駐車作業効率の向上が図れるとともに、上下駐車スペースの利用者に対する使用条件の賦課や、下部駐車スペースに駐車されている他人の車両が他物と接触して損傷する等のトラブル発生も無くして、既述した従来一般のリフト式あるいは半地下式二段駐車装置の有する問題を解消することができる。
しかしながら、この従来の二段式駐車装置においては、上部駐車スペースに車両を出し入れする際、その上部駐車スペースを形成する上段デッキの全長を下部駐車スペースの後方部の地表面(床面)付近にまで降下させることが必要であるために、上下駐車スペースが上下に重なり合った通常の上下二段駐車時における占有面積に加えて、上段デッキの前後長さに相当する面積、さらには、下降状態にある上段デッキへの車両の乗り入れ及び乗り降ろしに必要な面積を下部駐車スペースの後方部に確保しなければならない。したがって、一台の二段式駐車装置を設置するために要する床面積(敷地面積)が非常に大きいものとなる。特に、前後方向の必要スペースが平均的な車両の全長のほぼ3倍近くにもなるために、二段式による敷地スペースの有効利用性の効果を失いかねない。また、上段デッキを下部駐車スペースの直上方部とその後方部との間に亘ってスライド移動案内するための固定ガイドレール及びそのスライド移動を駆動するための前後方向に長いローラーチェーン式コンベア等が必要であるために、装置全体の構成が非常に複雑なものとなり、既述した従来一般のリフト式あるいは半地下式二段駐車装置に比べて、地下ピットの掘削形成は不要であるとしても、施工コスト、設備コストはそれほど大きく低減することができないという問題があった。
本発明は上述の実情に鑑みてなされたもので、地下ピットの不要化及び装置構成の簡素化により施工コスト、設備コストを大幅に低減することができるとともに、一台当たりの設置所要面積も十分に縮小することができ、しかも、駐車車両になんらの悪影響を及ぼすことなく、上下の各駐車スペースに対して車両を自由任意に出し入れすることができる二段式駐車装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る二段式駐車装置は、下部駐車スペースの直上方部に、上部駐車スペースを形成するデッキが下部駐車スペースの左右両側で車両前後方向の二箇所の床面部より上方に向けて立設した4本の支柱からなる架構体により支持されてなる二段式駐車装置において、前記4本の支柱の下端部はそれぞれピン構造に構成されているとともに、前記デッキは、前部2本の支柱に剛体接合され、後部2本の支柱にピン接合されており、かつ、前部2本の支柱下端部に対応する床面部には、それら前部2本の支柱下端部を車両前後方向に水平駆動移動させることにより前記4本の支柱を各ピン周りで傾倒させながらデッキが上部駐車スペースへの車両の前部車輪を乗入れ及び乗降し可能な傾斜姿勢とされた第1状態と下部駐車スペースの直上方部に位置する水平姿勢とされた第2状態とに切換えるデッキ姿勢切換駆動装置が設けられているとともに、前記デッキには、前記第1状態で乗り入れた車両の前部車輪を拘束して車両全体をデッキの所定位置まで引き上げ可能及びその所定位置から前記第1状態での乗り入れ位置まで引き降ろし可能な車両移動装置が設けられていることを特徴としている。
上記のごとき特徴構成を有する本発明に係る二段式駐車装置によれば、架構体を構成する4本の支柱を3点ピン構造としてデッキ姿勢切換駆動機構を介して架構体自体を傾倒させることにより、上部駐車スペースを形成するデッキを、その上部駐車スペースへの車両の前部車輪を乗入れ及び乗降し可能な傾斜姿勢(第1状態)と上部駐車スペースが下部駐車スペースの直上方部に重なり位置する水平姿勢(第2状態)とに切り換えることが可能であるから、特許文献1に示されている従来の二段式駐車装置のように、デッキ以外に該デッキを前後方向にスライド移動案内するための固定ガイドレール及びそのスライド移動を駆動するための前後方向に長いローラーチェーン式コンベア等が不要で装置全体の構成を非常に簡素化でき、この構成の簡素化と地下ピットの掘削形成及び排水設備の設置が不要であることとの相乗により、装置全体の施工コスト及び設備コストを著しく低減することができる。また、前記デッキを下部駐車スペースの後方部で地表面(床面)付近にまで降下させるのではなく、下部駐車スペースの前後方向の大半部分をそのまま利用して傾斜姿勢とすることで、上部駐車スペースへの車両の乗り入れ及び乗り降ろしを可能としているので、下部駐車スペースの後方にはその傾斜デッキのはみ出し部に相当する面積及びデッキへの車両の乗り入れ及び乗り降ろしに必要な面積のみを確保すればよく、一台の二段式駐車装置の設置に要する面積、前後方向のスペースを従来の二段式駐車装置に比べて十分に縮小することができ、二段式駐車装置本来の敷地スペースの有効利用性の効果を確保することができる。
加えて、上部駐車スペースに車両を出し入れする際、下部駐車スペースに車両が駐車していても、その駐車車両の姿勢や位置は全く変更する必要がないため、駐車作業効率の向上が図れるだけでなく、上下駐車スペースの利用者に対する使用条件の賦課や、下部駐車スペースへの駐車車両が他物と接触して損傷する等のトラブル発生がなく、上下駐車スペースに対して車両を自由任意に出し入れすることができるという使用効果も奏する。
本発明に係る二段式駐車装置において、請求項2に記載のように、前記デッキの後端部に、前記第1状態において床面に接地して車両の前部車輪の上部駐車スペースへの乗り入れ及び乗降ろしを補助するスロープを起立傾倒切換自在に設けることが望ましい。この場合は、デッキを傾斜させた第1状態でスロープを傾倒させてその傾倒スロープを床面とデッキとの間に掛け渡すことにより、床面からデッキ上への車両の乗り入れ及びデッキ上から床面への駐車車両の乗り降ろしを段差のない状態で軽快、スムーズに行なうことができるとともに、上部駐車スペースへ駐車した状態でスロープを起立させることによって、駐車車両のすべり落ち防止等の安全柵として有効に活用することができる。
また、本発明に係る二段式駐車装置において、請求項3に記載のように、下部駐車スペースに、該下部駐車スペースへの駐車車両の有無及び停車位置を確認する車両検知機構を設け、この車両検知機構が駐車車両の無または有で所定停車位置を確認したときのみ、前記デッキ姿勢切換駆動装置の作動を許容するように構成することにより、下部駐車スペースに車両が駐車されているときで、その駐車車両が所定の位置に駐車されていない状態でのデッキの傾倒に伴ってデッキが下部駐車車両の一部に接触してその車両を損傷する等の不測の事態やトラブルの発生を未然に防ぎ、装置の使用安全性を確保することができる。
さらに、本発明に係る二段式駐車装置において、請求項4に記載のように、前記デッキと前部2本の支柱とはラーメン構造に構成されていることが望ましい。この場合は、4本の支柱のみからなるシンプルな架構体でありながら、デッキ上に車両を積載した状態でデッキを傾倒させる時に負荷される各種の荷重に対して十分に耐応するだけの強度を有する頑丈な架構体を構成することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る二段式駐車装置全体の側面図、図2はその正面図、図3はその平面図であり、これら図1〜図3において、1は架構体で、この架構体1は、床面Fを車輪走行面とする下部駐車スペースGS2の左右両側で車両前後方向の二箇所の床面Fより上方に向けて立設した前部2本の支柱1A及び後部2本の支柱1Bの計4本の支柱1A,1Bからなり、それら4本の支柱1A,1Bの上端部に上部駐車スペースGS1を形成するデッキ2が支持されている。
前記架構体1を構成する4本の支柱1A,1Bのうち、前部2本の支柱1Aの下端部は、図4に明示するように、後述するデッキ姿勢切換駆動装置3により床面F上に固定の支持レール4a及び逆支持プレート4bに沿い車両前後方向に水平駆動移動可能な可動支軸5の軸心周りで前後揺動可能に接合されたピン構造に構成されているとともに、後部2本の支柱1Bの下端部は、図5の下半部に明示するように、床面F上に固定されたブラケット6にピン7を介してその軸心周りに前後揺動可能に接合されたピン構造に構成されている。
前記デッキ2はH形鋼及びL形鋼を組み合わせた頑丈な骨組構造からなり、前記前部2本の支柱1Aの上端部をそのデッキ2に剛体接合することにより、デッキ2と前部2本の支柱1AとによりL形ラーメン構造が構成されているとともに、前記後部2本の支柱1Bの上端部は、図5の上半部に明示するように、前記デッキ2にピン8を介してその軸心周りに相対揺動可能に接合されたピン構造に構成されている。
また、前記下部駐車スペースGS2の前部で左右二箇所には、図6及び図7(a)(b)に示すように、該下部駐車スペースGS2内に乗り入れた車両の左右一対の前部車輪が所定の位置に停車されたとき、その重量により下降揺動する湾曲板状の車両検知部材9Aとこの車両検知部材9Aの下降揺動を検出するスイッチ9Bとからなる車両検知機構9が設けられており、この車両検知機構9のスイッチ9Bの検出作動により下部駐車スペースGS2における駐車車両の有無及び停止位置を確認して、駐車車両が無のとき及び駐車車両が有りで所定の停止位置を確認したときに限り、後述するデッキ姿勢切換駆動装置3の作動を許容する電気信号を制御部(図示省略)に伝達するように構成されている。なお、図6中のDSは立ち入り禁止領域である。
図4、図8及び図9は、前記デッキ姿勢切換駆動装置3の詳細な構成を示し、前記可動支軸5の基部は支持レール4a及び逆支持プレート4b間で車両前後方向に沿いモータ11を介して駆動回転自在に支承されたスクリュウ式移送軸12に螺合されており、スクリュウ式移送軸12の正逆回転により可動支軸5及びこれにピン接合されている前部2本の支柱1Aを車両前後方向に水平駆動移動させることにより、前記4本の支柱1A,1Bからなる架構体1を、図10の仮想線に示すように、3つのピン周りで順次傾倒させてデッキ2が上部駐車スペースGS1への車両の前部車輪を乗り入れ及び乗り降ろし可能な傾斜姿勢とされた第1状態(図10の実線)と、前記デッキ2が下部駐車スペースGS2の直上方部に水平姿勢に位置された第2状態(図10の点線)とに切り換えるように構成されている。
また、前記デッキ2には、前記第1状態で該デッキ2の傾斜下端部に乗り入れた車両の前部車輪(左右一対)を拘束して車両全体をデッキ2の所定位置、すなわち、上部駐車スペースGS1にまで引き上げ可能及びその所定位置から前記第1状態での乗り入れ位置まで引き降ろし可能な車両移動装置13が設けられている。この車両移動装置13は、図11〜図13に示すように、デッキ2の左右両側でその前端部近くと後端部付近との間に亘って架設された左右一対のチェーン14とこれら左右一対のチェーン14を駆動回転させるべくデッキ2の前端部に装備されたモータ15と前記左右一対のチェーン14間に掛け渡しされた複数本の桟部材16とその桟部材16の左右両側部に回倒自在に支持された左右一対の可動式鐙17とからなり、前記第1状態で車両がデッキ2上に乗り入れたとき、その乗り入れ車両の前部車輪により回倒される可動式鐙17が前部車輪を拘束し、この状態で左右一対のチェーン14を介して桟部材16をデッキ2の前方に向けて駆動移動させることによって乗り入れ車両を上部駐車スペースGS1にまで引き上げ移動させ、かつ、左右一対のチェーン14を介して桟部材16をデッキ2の後方に向けて駆動移動させることによって上部駐車スペースGSIに駐車されている車両をデッキ2の後端部にまで引き降ろし移動させるように構成されている。
さらに、前記デッキ2の後端部には、このデッキ2が前記第1状態になったとき、図14に示すように、その先端部を接地させて車両の前部車輪の上部駐車スペースGS1への乗り入れ及びその上部駐車スペースGS1からの乗り降ろしを補助するように傾倒し、駐車完了後は、図11に示すように、デッキ2の後端部から上方へ向けて起立するスロープ18が油圧装置19を介して起立・傾倒切換自在に設けられているとともに、前記第1状態になったとき、スロープ18の上面を摺動してデッキ2の後方にまで押し出されて前後方向に拡張された車両走行用床を形成するスライド床20が油圧装置21を介して押出・収納自在に設けられている。
なお、前記下部駐車スペースGS2の左右両側部及び上部駐車スペースGS1の左右両側部にはそれぞれ車両の乗り入れ、乗り降ろし、引き上げ及び引き降ろし時に各ピン構造部やデッキ姿勢切換駆動装置3及び車両移動装置13の構成部材に車輪が不測に衝突や接触した場合、それらの損傷を防止するための車輪ガード22が設けられている。また、図示省略するが、前記デッキ姿勢切換駆動装置3の作動を入切り操作するスイッチや前記車両移動装置13の作動を入切り操作するスイッチなどを備えた操作盤、前記デッキ2の傾倒時に障害物の存否を検知してその傾倒動作を緊急停止する緊急停止装置なども設けられている。
次に、上記のように構成された二段式駐車装置Aにおいて、床面Fから上部駐車スペースGS1へ駐車するに際しての手順及びその上部駐車スペースGS1から床面Fへ降車するに際しての手順について説明する。
(1)上部駐車スペースGS1への駐車に際しての手順:
車両を装置後方部にまで移動させて停止させる駐車準備が完了した時点で、操作盤のスイッチを入り操作する。このとき、車両検知機構9により下部駐車スペースGS2に駐車されている車両Cが所定位置に停止されているか否かを確認した上、デッキ姿勢切換駆動装置3が作動される。このデッキ姿勢切換駆動装置3の作動に伴って前部2本の支柱1Aが車両前後方向の後方に水平駆動移動され、4本の支柱1A,1Bからなる架構体1が3つのピン周りで図10の仮想線に示すように、順次傾倒されてデッキ2が上部駐車スペースGS1への車両の前部車輪を乗り入れ可能な傾斜姿勢の第1状態に切換えられる。この第1状態になったとき、油圧装置19を介してスロープ18を傾倒させるとともに、油圧装置21を介してスライド床20がデッキ2後方に押し出されて前後方向に拡張された車両走行用床を形成させる(図15参照)。
しかる後、車両をその前部車輪がスロープ18、スライド床20を経てデッキ2の後端近くに達するように乗り入れると、その乗り入れによって可動式鐙17が回倒されて前部車輪が可動式鐙17によって拘束される。このような前部車輪の拘束状態で車両移動装置13の作動が開始されて左右一対のチェーン14を介して可動式鐙17を支持する桟部材16がデッキ2の前方に向けて駆動移動されることによって、デッキ2上へ乗り入れた車両が上部駐車スペースGS1にまで引き上げ移動される。そして、車両が所定の位置まで引き上げ移動され、かつ、前記スロープ18が起立姿勢に復帰するとともに、スライド床20がデッキ2内に縮小状態に収納された時点で、前記デッキ姿勢切換駆動装置3が作動され、その作動に伴い前部2本の支柱柱脚1Aが車両前後方向の前方に水平駆動移動され、4本の支柱1A,1Bからなる架構体1が3つのピン周りで図10に示すように、順次傾倒復帰されて前記デッキ2が図10の点線に示すように、下部駐車スペースGS2の直上方部に水平姿勢に位置された第2状態に切り換えられ、これによって、上部駐車スペースGS1への駐車が完了する。
(2)上部駐車スペースGS1からの降車に際しての手順:
降車準備が完了した時点で、操作盤のスイッチを入り操作する。このとき、車両検知機構9により下部駐車スペースGS2に駐車されている車両Cが所定位置に停止されているか否かを確認した上、デッキ姿勢切換駆動装置3が作動される。このデッキ姿勢切換駆動装置3の作動に伴い前部2本の支柱1Aが車両前後方向の後方に水平駆動移動され、4本の支柱1A,1Bからなる架構体1が3つのピン周りで図10の仮想線に示すように、順次傾倒されてデッキ2が上部駐車スペースGS1への車両の前部車輪を乗り入れ可能な傾斜姿勢の第1状態に切換えられる。この第1状態になったとき、油圧装置19を介してスロープ18を傾倒させるとともに、油圧装置21を介してスライド床20がデッキ2後方に押し出されて前後方向に拡張された車両走行用床を形成させる(図15参照)。
しかる後、車両移動装置13の作動が開始されて左右一対のチェーン14を介して可動式鐙17を支持する桟部材16がデッキ2の後方に向けて駆動移動されることによって、上部駐車スペースGS1に駐車されていた車両が前述第1状態での乗り入れ位置まで引き降ろされる。この状態で運転者が車両に乗り込み該車両を後退させると、可動式鐙17が逆方向に回倒されて前部車輪が可動式鐙17から拘束解除されて車両が床面F上に降車される。そして、車両全体が床面Fまで降車された時、前記スロープ18が起立姿勢に復帰するとともに、スライド床20がデッキ2内に縮小状態に収納され、この状態で再び前記デッキ姿勢切換駆動装置3が作動され、その作動に伴って前部2本の支柱1Aが車両前後方向の前方に水平駆動移動され、4本の支柱1A,1Bからなる架構体1が3つのピン周りで順次傾倒復帰されて前記デッキ2が図10の点線に示すように、下部駐車スペースGS2の直上方部に水平姿勢に位置された第2状態に切り換えられ、これによって、上部駐車スペースGS1からの降車が完了する。
以上のように、4本の支柱1A,1Bからなる3点ピン構造の架構体1自体をデッキ姿勢切換駆動装置3を介して傾倒させて、上部駐車スペースGS1を形成するデッキ2を、その上部駐車スペースGS1への車両の前部車輪を乗入れ及び乗降し可能な傾斜姿勢(第1状態)と上部駐車スペースGS1が下部駐車スペースGS2の直上方部に重なり位置する水平姿勢(第2状態)とに切換え可能としているので、特許文献1に示されている従来の二段式駐車装置において必要とされていたデッキスライド移動案内用の固定ガイドレール及びそのスライド移動駆動用の前後方向に長いローラーチェーン式コンベア等が不要で装置全体の構成が非常に簡素であることと、地下ピットの掘削形成及び排水設備の設置が不要であることとの相乗により、装置全体の施工コスト及び設備コストの著しい低減を実現することができる。
また、前記デッキ2全体を下部駐車スペースGS2の後方部で床面F付近にまで降下させるのではなく、下部駐車スペースGS2の前後方向の大半部分をそのまま利用した傾斜姿勢とすることで、上部駐車スペースGS1への車両の乗り入れ及び乗り降ろしを可能としているので、下部駐車スペースGS2の後方にはその傾斜デッキ2のはみ出し部に相当する面積及びデッキ2への車両の乗り入れ及び乗り降ろしに必要な面積のみを確保すればよく、二段式駐車装置一台当たりの設置所要面積及び前後方向のスペースを従来の二段式駐車装置に比べて十分に縮小することが可能で、二段式駐車装置本来の敷地スペースの有効利用性の効果を確保することができる。
さらに、上部駐車スペースGS1に車両を出し入れする際、下部駐車スペースGS2に車両Cが駐車していても、その駐車車両Cの姿勢や位置を全く変更する必要がないので、駐車作業効率を向上することが可能であるだけでなく、上下駐車スペースGS1,GS2の利用者に対する使用条件の賦課や、下部駐車スペースGS2への駐車車両Cが他物と接触して損傷する等のトラブル発生を招くことなく、上部駐車スペースGS1に対して車両を自由任意に出し入れすることができる。
なお、上記実施例では、二段式駐車装置Aの一台の構成について詳述したが、このような二段式駐車装置Aの複数台を、例えば集合住宅における一般的な屋外駐車設備として設置施工する場合、図16に示すように、複数台の二段式駐車装置Aを長細い敷地に対してそれぞれ90°向きに配置施工しても、図17に示すように、複数台の二段式駐車装置Aを長細い敷地に対してそれぞれ60°向きに配置施工してもよく、いずれの場合も、平面式駐車装置の場合に比べて、車両一台当たりの設置所要面積を大幅に節減することが可能である。図16及び図17において、Sは車両を二段式駐車装置Aに出入りさせるための車両走行路である。
また、上記実施例では、架構体1を傾倒させるデッキ姿勢切換駆動装置3として、スクリュウ式移送軸12を使用したもので説明したが、油圧や空気圧等の流体圧シリンダを使用したものであっても、ラックとピニオンあるいはチェーン等を使用したものであってもよい。さらに、車両移動装置13として、チェーンに代えて、スクリュウ式移送軸や流体圧シリンダ等を使用してもよい。
本発明に係る二段式駐車装置全体の側面図である。 同上二段式駐車装置全体の正面図である。 同上二段式駐車装置全体の平面図である。 図1に丸囲いしたイ部の拡大縦断面図である。 図1のX−X線に沿った拡大縦断正面図である。 下部駐車スペースの構成を示す平面図である。 (a),(b)は車両検知機構の側面図及び平面図である。 デッキ姿勢切換駆動装置の詳細な構成を示す要部の拡大側面図である。 同上デッキ姿勢切換駆動装置の詳細な構成を示す要部の拡大平面図である。 デッキの傾倒動作状況を説明する全体側面図である。 車両移動装置の詳細な構成を示す拡大縦断側面図である。 同上車両移動装置の詳細な構成を示す要部の拡大縦断正面図である。 同上車両移動装置の詳細な構成を示す要部の拡大平面図である。 デッキが傾斜姿勢とされた時のデッキ後端部の状態を示す要部拡大縦断側面図である。 上部駐車スペースへ車両を乗り入れ及び乗り降ろし可能な傾斜姿勢とされた第1状態を示す装置全体の側面図である。 複数台の二段式駐車装置を長細い敷地に対してそれぞれ90°向きに配置した施工例を示す概略平面図である。 複数台の二段式駐車装置を長細い敷地に対してそれぞれ60°向きに配置した施工例を示す概略平面図である。 従来一般のリフト式二段駐車装置の全体概要図である。 従来一般の半地下式二段駐車装置の全体概要図である。
符号の説明
1 架構体
1A 前部2本の支柱
1B 後部2本の支柱
2 デッキ
3 デッキ姿勢切換駆動装置
9 車両検知機構
13 車両移動装置
18 スロープ
A 二段式駐車装置
GS1 上部駐車スペース
GS2 下部駐車スペース

Claims (4)

  1. 下部駐車スペースの直上方部に、上部駐車スペースを形成するデッキが下部駐車スペースの左右両側で車両前後方向の二箇所の床面部より上方に向けて立設した4本の支柱からなる架構体により支持されてなる二段式駐車装置において、
    前記4本の支柱の下端部はそれぞれピン構造に構成されているとともに、前記デッキは、前部2本の支柱に剛体接合され、後部2本の支柱にピン接合されており、かつ、前部2本の支柱下端部に対応する床面部には、それら前部2本の支柱下端部を車両前後方向に水平駆動移動させることにより前記4本の支柱を各ピン周りで傾倒させながらデッキが上部駐車スペースへの車両の前部車輪を乗入れ及び乗降し可能な傾斜姿勢とされた第1状態と下部駐車スペースの直上方部に位置する水平姿勢とされた第2状態とに切換えるデッキ姿勢切換駆動装置が設けられているとともに、前記デッキには、前記第1状態で乗り入れた車両の前部車輪を拘束して車両全体をデッキの所定位置まで引き上げ可能及びその所定位置から前記第1状態での乗り入れ位置まで引き降ろし可能な車両移動装置が設けられていることを特徴とする二段式駐車装置。
  2. 前記デッキの後端部には、前記第1状態において床面に接地して車両の前部車輪の上部駐車スペースへの乗り入れ及び乗降ろしを補助するスロープが起立傾倒切換自在に設けられている請求項1に記載の二段式駐車装置。
  3. 前記下部駐車スペースには、該下部駐車スペースへの駐車車両の有無及び停車位置を確認する車両検知機構が設けられ、この車両検知機構が駐車車両の無または有で所定停車位置を確認したときのみ、前記デッキ姿勢切換駆動装置の作動を許容するように構成されている請求項1または2に記載の二段式駐車装置。
  4. 前記デッキと前部2本の支柱とはラーメン構造に構成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の二段式駐車装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105649381A (zh) * 2016-03-18 2016-06-08 霍继延 一种停车机器及停车方法
CN115490184A (zh) * 2022-09-15 2022-12-20 中国船舶重工集团公司第七一九研究所 一种两级折倒式停放平台、系统及方法

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