JP2005320206A - 合わせガラスの接合方法と接合装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
合わせガラスを製造する際、中間膜を加熱するためのエネルギー消費の削減と、工程の時間短縮が実現可能な、合わせガラスの接合方法と接合装置を提供すること。
【解決手段】
二枚の板ガラス3の間に高分子系樹脂製の中間膜4が挟み込まれた合わせガラス素材2に、ハロゲンヒータ6を用いて近赤外線を照射して中間膜4を加熱溶融させてから、加圧手段5により中間膜4を板ガラス3に圧着させて、板ガラス3と中間膜4を接合する。ハロゲンヒータ6から最も効率よく放射される近赤外線は、板ガラス3に対しては透過率が高く、しかも中間膜4に使用される高分子系樹脂には、効率よく吸収されて熱に変わる性質を活かして、板ガラス3の温度上昇を抑えながら中間膜4を優先的に加熱することで熱の損失が少なく、また工程に要する時間も短縮される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、二枚の板ガラスの間に樹脂製の中間膜を挟み込んで形成される、合わせガラスの接合方法と接合装置に関する。
二枚の板ガラスの間に樹脂製の中間膜を挟み込んだ合わせガラスは、板ガラスに衝撃が加わって破損した場合にも、柔軟性のある中間膜がガラスと接合しているため、ガラスの飛散を防止でき、人や物の突破を防止できる特徴がある。この特徴を活かして自動車のフロントガラスに全面的に採用されているほか、最近では防犯対策などを目的に住宅などの建築分野でも使用されている。ここで用いられる中間膜は十分な強度と柔軟性が必要で、しかもガラスと強固に接合できることも必要で、さらに光の透過性など様々な制約があるため、素材として使用可能な樹脂は極めて限定される。そのため一般的に使用されている樹脂は、エチレン酢酸ビニル共重合体(以下、EVAと記載)と、ポリビニルブチラール(以下、PVBと記載)であり、この二つは物性が異なるため、合わせガラスの製造方法にも相違点がある。
中間膜にEVAを使用する場合、まず板ガラスとEVAを所定の大きさに切断してから、二枚の板ガラスの間に中間膜を挟み込んだ、合わせガラス素材を製作する。この段階では板ガラスと中間膜は単に接触しているだけで接合しておらず、合わせガラスとしては機能しない。次の段階で、合わせガラス素材をゴム製の気密性の高い袋体に収容してから、袋体の内部の空気を抜いていくと、板ガラスとEVAの間にある空気が抜けると共に、袋体が合わせガラス素材を押し付けて、中間膜が板ガラスに圧着される。この状態で袋体の外部から加熱すると、熱がEVAに伝達して溶融して、板ガラスとEVAが接合される。この後、冷却が終わってから袋体を開くと、板ガラスと中間膜が一体化した合わせガラスが完成する。
また中間膜にPVBを使用する場合、二枚の板ガラスの間に中間膜を挟み込むまでは前記と同一工程だが、この後、合わせガラス素材を赤外線ヒータなどで加熱して中間膜を溶融させてから、対向する一対のローラの間に合わせガラス素材を通過させて、板ガラスとPVBの間に残された空気を追い出しながら双方を圧着させて接合する。ただしこの段階では、板ガラスとPVBの接合がまだ不十分であり、この後、仕上げ工程として大形のオートクレーブに合わせガラスを収容して、高温高圧の雰囲気の中で板ガラスとPVBを完全に一体化する。
前記のように、EVAやPVBからなる中間膜を加熱溶融する際は、板ガラスの熱膨張や中間膜の融点などを考慮する必要があり、いずれの中間膜を用いる場合も熱源として赤外線ヒータを使用している。赤外線ヒータは、乾燥や加熱を目的として製造ラインなどで多用されており、比較的低価格で入手でき、出力の調整も容易などの利点が多いため、合わせガラスの製造においても、なんらの違和感もなく使用されてきた。しかし赤外線ヒータは、板ガラスの外面から中間膜に熱を伝達していくため、本来加熱が必要な中間膜以外に板ガラスも加熱されるため、エネルギーが無駄に消費されるほか、温度変化で板ガラスにストレスを与えないように加熱と冷却に時間を掛ける必要があり、生産効率も低下する問題がある。
本発明はこうした実状を基に開発されたもので、合わせガラスを製造する際、中間膜を加熱するためのエネルギー消費の削減と、工程の時間短縮が実現可能な、合わせガラスの接合方法と接合装置の提供を目的としている。
前記の課題を解決する請求項1記載の発明は、二枚の板ガラスの間に高分子系樹脂製の中間膜が挟み込まれた合わせガラス素材に、近赤外線を照射して中間膜を加熱溶融させてから、加圧手段により中間膜を板ガラスに圧着させて、板ガラスと中間膜を接合することを特徴とする合わせガラスの接合方法である。なお前記の近赤外線は、請求項2記載の発明のように波長が2.5から3.5μmの範囲であることが望ましい。
合わせガラスの両面を構成する板ガラスは、従来から使用されている通常のガラスを使用しており、合わせガラスとして加工される前に所定の大きさに切り出されて、また中間膜も板ガラスと同一の大きさに切り出される。そして二枚の板ガラスの間に中間膜を挟み込むが、この段階では板ガラスと中間膜が単に接触しているだけで接合はしておらず、この状態を本明細書では、合わせガラス素材と呼ぶ。この合わせガラス素材を加熱すると中間膜が溶融して、この段階で板ガラスを中間膜に圧着させると、板ガラスと中間膜が接合して一体化するが、このような圧着を行うため、二枚の板ガラスを挟み付ける機能を持つ加圧手段が必要になる。
中間膜にEVAを使用する場合、本発明において加圧手段としては、ポリエチレン製の袋体と真空ポンプを用いて、袋体の中に合わせガラス素材を入れてから、真空ポンプにより袋体の内部の圧力を下げて、袋体と合わせガラス素材を密着させて、板ガラスと中間膜を圧着させるものである。袋体の内部に合わせガラス素材を収容してから、袋体の開口部を塞ぎ密封して、同時に袋体内部にホースを差し入れて、このホースの先に真空ポンプを接続する。真空ポンプを作動させると袋体の空気が抜けていき、板ガラスと中間膜の間の空気がなくなり、また袋体が大気圧により押し潰されるため、袋体によって板ガラスが押し付けられ、その結果板ガラスと中間膜も強く圧着される。
袋体の内部に合わせガラス素材が封入された状態で、中間膜を加熱するために本発明では近赤外線を照射する。一般に波長が4μm以下の赤外線を近赤外線と称しており、特に波長が2.5から3.5μmの範囲が最も加熱に適しており、この波長の近赤外線の発生には、ハロゲンヒータが最適である。袋体の周囲をハロゲンヒータで取り囲み、これを作動させると、板ガラスや袋体には、近赤外線の吸収が少なく大半が透過していき中間膜に到達する。しかし中間膜であるEVAは、ハロゲンヒータからの近赤外線を効率よく吸収できる性質を備えており、吸収された電磁波は熱に変わり温度が上昇していき、やがてEVAは融点に近いセ氏100度近くに加熱され溶融が始まり板ガラスに接合する。この段階でハロゲンヒータを切り、全体が冷却するのを待ってから、袋体を開放して合わせガラスを取り出す。
また中間膜にPVBを使用する場合、本発明でもオートクレーブを使用する仕上げ工程は、従来と同様に必要だが、その前の工程において、中間膜であるPVBを溶融するため近赤外線を利用する。ここで使用される近赤外線の波長も、2.5から3.5μmの範囲が最適であり、同様にハロゲンヒータを用いる。板ガラスを透過した近赤外線はPVBに到達して、ここで近赤外線が熱に変わり温度を上昇させる。
そして中間膜の加熱が終わった後、板ガラスを中間膜に圧着させる加圧手段は、合わせガラス素材を挟み込むため一対の加圧ローラを用いて、この加圧ローラに合わせガラス素材を通過させる方式である。加圧ローラは、対向するローラの間隔が、合わせガラス素材の厚さより小さくなっており、そのため合わせガラス素材がローラの間を通過する際、両面の板ガラスがローラにより押し付けられ、板ガラスと中間膜との間にある空気が押し出されて、中間膜が板ガラスに圧着されて双方が一体化する。ただしこの段階では接合が不十分であり、複数の合わせガラスを一括してオートクレーブ内に搬入して、仕上げ工程を行う。
本発明は、中間膜がEVAとPVBのいずれの場合でも、中間膜を加熱するために従来の赤外線ヒータを使用するのではなく、波長が2.5から3.5μmの近赤外線を使用することを特徴としており、近赤外線の発生には、ハロゲンヒータが最適である。EVAとPVBのいずれも、板ガラスと接合するにはセ氏80度以上に加熱する必要があり、従来は板ガラスを赤外線ヒータで加熱して、ここからの熱伝導を利用して中間膜を加熱していた。しかしハロゲンヒータは、近赤外線を効率よく放射できる性能を備え、しかもこの波長の電磁波は、ガラスに対しての透過率が高く、さらにEVAやPVBなどの高分子系樹脂に対しては吸収率が高い特性がある。したがって合わせガラス素材の外側からハロゲンヒータで加熱すると、電磁波の大半は板ガラスを透過するため、ここでの発熱は抑制されつつ大半は中間膜に到達して、ここで効率よく近赤外線が吸収されてエネルギーが熱に変換され、中間膜が加熱される。
ハロゲンヒータは、基本的な原理や構造は電球と同一だが、内部に封入されたハロゲン属元素によるハロゲンサイクルにより、フィラメントの寿命が延び、またフィラメントを電球より高温にできる特徴がある。ハロゲンヒータからは、可視光線など様々な波長の電磁波が放射されるが、波長が2〜3μmの近赤外線が最も強く放射される特性があり、この電磁波は空気などを加熱することはなく、水や高分子系樹脂など特定の物質に対して効率よく吸収される。ハロゲンヒータは電球と同様な構造であり、通電後は極めて短時間に定常状態になり、定格の近赤外線を放射するまでの時間は数秒以内である。工業用途で使用されるハロゲンヒータは、細長い円柱状で中心にフィラメントが貫通しており、放射される赤外線を集中させるため、反射鏡を用いる場合もある。
請求項3記載の発明は、二枚の板ガラスの間に高分子系樹脂製の中間膜が挟み込まれた合わせガラス素材を受け取り、該合わせガラス素材の中間膜を加熱溶融させるための近赤外線照射手段と、板ガラスと中間膜を接合するため加熱溶融した中間膜を板ガラスに圧着させる加圧手段と、を備えた合わせガラスの接合装置である。また近赤外線照射手段は、請求項4記載のようにハロゲンヒータであることが望ましい。この発明においても合わせガラスを接合する原理は、これまでに記載したものと同様であり、中間膜を加熱するためのハロゲンヒータと、板ガラスと中間膜を圧着させる加圧手段が一体になった装置である。
この発明による合わせガラスの接合装置は、中間膜にEVAを用いる場合、加圧手段としてポリエチレン製の袋体を使用して、袋体内部の空気を抜いた状態で合わせガラス素材を圧着させてからハロゲンヒータで加熱する。また中間膜にPVBを用いる場合、加圧手段として一対の加圧ローラを使用する。
請求項1および2記載の発明のように、近赤外線を放射するハロゲンヒータを用いて中間膜を加熱溶融させてから、加圧手段で板ガラスに中間膜を圧着させて接合を行うことで、ハロゲンヒータから最も効率よく放射される波長3μm付近の近赤外線を利用して、板ガラスの温度上昇を抑えながら中間膜を効率よく加熱できるため、中間膜以外の温度上昇が少なくなり、エネルギー消費を削減できる。また中間膜を直接加熱するため加熱に要する時間が少なく、さらにハロゲンヒータは、通電後の立ち上がり時間が数秒以内であり、そのほか板ガラスの温度上昇が少ないため作業後の冷却に要する時間も少なくなり、生産性が向上する。
請求項3および4記載の発明のように、加圧手段とハロゲンヒータを組み込んだ合わせガラスの接合装置により、請求項1記載の発明を活かして、エネルギー消費の削減と作業時間の短縮を一挙に実現できる。
図1は、中間膜4にEVAを使用した場合の、合わせガラス接合装置の構成を示す。この装置は大きく分けて、前方テーブル8と後方テーブル9と加熱炉10と、から成り、両テーブル8,9の上面および加熱炉10内を自在に移動できる台車12を備えている。台車12は枠体13と車輪14とで構成され、枠体13の上に板ガラス3を載せることができるが、枠体13は板ガラス3の周囲など一部だけを支持しており、板ガラス3底面の大半は下側に露出している。合わせガラス1を製造する際は、まず台車12を前方テーブル8の上に移動した上で、合わせガラス素材2が入れられた袋体7を、枠体13の上に載せる。なお合わせガラス素材2とは、二枚の板ガラス3の間に中間膜4が挟まれただけで双方が接合していないものを指す。また加圧手段5として機能する袋体7は、厚さ約1mmのポリエチレンフィルムが使用されており、透光性があるほか、ある程度の引張にも耐えられる強度を有する。
前方テーブル8上の台車12に載せられた袋体7は、開口部を閉じてから内部にホース15を差し込み、ホース15の他端を真空ポンプ11に接続する。真空ポンプ11を作動させると、袋体7内部の空気が抜けて大気圧で押し潰され、同時に板ガラス3と中間膜4の間の空気も抜けていき、合わせガラス素材2は袋体7によって圧着された状態になる。この段階でホース15を取り外して袋体7を完全に密閉してから、加熱炉10の入り口にあるゲート16を開いて、台車12を前方テーブル8から加熱炉10に移動して、ゲート16を閉じる。加熱炉10の内部は、合わせガラス素材2の上下両面から同時に加熱できるようハロゲンヒータ6が並べられ、このハロゲンヒータ6は紙面に直交する幅方向にも複数並べられ、合わせガラス素材2全体を均等に加熱できる。
ハロゲンヒータ6による加熱によって中間膜4が溶融して隣接する板ガラス3に完全に接合すると、後方テーブル9側のゲート16を開いてから、台車12を後方テーブル9上に移動させて、全体の温度が低下するのを待つ。なおこの待ち時間は、板ガラス3の温度上昇が少ないため従来より短縮される。冷却が終わってから袋体7を開くと、中間膜4にEVAを使用した合わせガラス1の完成である。なお図1では、計三個の台車12が描かれているが、実際には一台だけで運用され、工程の進展に合わせて移動していく。
図2は、中間膜4にPVBを使用した場合の、合わせガラス接合装置の構成を示す。この装置は大きく分けて、前方コンベア17と加熱台19と後方コンベア18と加圧ローラ20,21を組み込んだ加圧手段5と、から成り、各コンベア17,18と加熱台19には、搬送用のローラコンベア22が配置され、このローラコンベア22は、図示を省略するがチェーンなどで駆動されている。また加圧手段5に組み込まれた加圧ローラ20,21は上下に並んでおり、下側は軸が固定されておりモータ23により回転できる構造で、上側はエアシリンダ24により移動できる構造である。そのほか加熱台19は、ローラコンベア22に載せられた合わせガラス素材2に近赤外線を放射するため、ハロゲンヒータ6が上下に対向するように配置されている。
前方コンベア17の上に、合わせガラス素材2を載せ終わると、ローラコンベア22を回転させて加熱台19に向けて搬送を開始する。加熱台19の中に合わせガラス素材2が差し掛かるのに先立ってハロゲンヒータ6を作動させ、また合わせガラス素材2が加熱台19を通過している際も、ローラコンベア22を作動させており、移動させながら加熱を行っている。したがって中間膜4が十分に加熱されるよう、加熱台19の長さや搬送速度などの諸元を決定する必要がある。加熱台19の下流側に設置された加圧手段5は、合わせガラス素材2が到達するのに先立って下側の加圧ローラ20をモータ23で回転させると共に、エアシリンダ24に一定の圧力を作用させて、上側の加圧ローラ21を下側の加圧ローラ20に押し付けておく。加熱台19を通過した合わせガラス素材2は、加圧ローラ20,21の間に挟み込まれて、板ガラス3と溶融した中間膜4が圧着されて双方が一体化する。
加圧手段5を通過して一体化した合わせガラス1は、順次後方コンベア18に移動していき、全体が後方コンベア18に移動した段階で、ローラコンベア22を停止させて冷却を待つ。この後に複数の合わせガラス1をオートクレーブに移動して、高温高圧環境下で板ガラス3と中間膜4(PVB)を完全に接合させると、合わせガラス1の完成である。
図3は、ハロゲンヒータ6から放射される電磁波についての波長とエネルギーの関係、および中間膜4となるEVAやPVBのような高分子系樹脂の電磁波の吸収率を示すグラフである。なおこのグラフは、発明者らによって測定された結果を基にしている。ハロゲンヒータ6は、可視光など幅広い波長の電磁波を放射しているが、この中で最もエネルギーが高くなるのは、近赤外線と呼ばれる波長2.7μmの電磁波である。なおグラフは、ピークとなる波長2.7μmの電磁波が持つエネルギーを100%と規定して、これを基準とするエネルギーの割合を縦軸として、各波長の電磁波が持つエネルギーの割合を示している。このグラフのようにピークを離れるに連れ急速にエネルギーが減少して、波長5μmでは20%以下のエネルギーになる。なおハロゲンヒータ6の特性は当然ながら機種によってある程度の差がある。
また高分子系樹脂の電磁波の吸収率は、外部から放射される電磁波のエネルギーのうち、高分子系樹脂を透過も反射もしないで吸収されて温度上昇に使われるエネルギーの割合を示している。当然この割合は、樹脂の厚みによって異なるため、ここでは厚さを5mmとしている。図のように高分子系樹脂が効率よく電磁波を吸収するのは、波長が2.7〜4μmの電磁波だが、さらに3〜3.5μmにピークがあり、このピークは、途中で一旦低下するM字状になっている。したがってハロゲンヒータ6が最も強くエネルギーを放出できる波長と、樹脂が効率よくエネルギーを吸収できる波長には、多少の相違があるものの、その差は波長1μm以内であり双方のピークは接近している。なおガラスについては、波長が5μm程度の電磁波を最も効率よく吸収する特性があり、ハロゲンヒータ6による温度上昇は少ない。
発明者らは、中間膜4を加熱する際、ハロゲンヒータと赤外線ヒータを使用した場合の温度上昇の違いを図4に示す方法で測定した。そしてこの結果をグラフ化したものが図5である。この実験では厚さ2mmの板ガラス3と、厚さ1mmのPVB製の中間膜4を、いずれも300mm四方に切り出して圧着して、板ガラス3と中間膜4の間に温度計を配置した。なお温度計は、図のように二カ所に設置して、これらの平均値を上昇温度とした。また温度計から延びる電線は、中間膜4の表面に加工した溝の中に埋め込まれ、板ガラス3と中間膜4の間に隙間が生じることはない。測定に先立ち板ガラス3には、1平方cm当たり1Kgfの荷重を加えて空気を抜いて圧着されており、板ガラス3から距離:Dだけ離れた位置に、ハロゲンヒータまたは赤外線ヒータを設置する。各ヒータは、いずれも出力1.8Kwで形状もほぼ同一である。そのほか実験は、セ氏20度の環境下で行われた。
実験は、ヒータに通電を始めて定常状態になった後に所定の位置に固定して、60秒ごとに温度を測定する要領で行われ、この時の上昇温度の測定結果を図4の表に示す。この結果をグラフ化したものが図5であり、いずれの結果もハロゲンヒータを使用した方が中間膜4の温度が早く上昇している。そして温度上昇がセ氏80度(この際の温度は、セ氏100度)に達するまでの時間は、距離:Dが130mmの場合、ハロゲンヒータが210秒,赤外線ヒータが340秒である。また距離:Dが200mmの場合、ハロゲンヒータが320秒,赤外線ヒータが660秒である。ハロゲンヒータは、従来の赤外線ヒータに対しておよそ6割から半分の時間で、所定の温度に到達できることが判る。
中間膜4にEVAを用いる場合、合わせガラス素材2を接合するため、袋体7の中に合わせガラス素材2を入れて内部を減圧しているが、袋体7の材質を変えることで中間膜4の加熱状況がどう変わるかを、図6に示す方法で測定した。この実験は、板ガラス3とEVA製の中間膜4を図のような大きさに切り出して、合わせガラス素材2とハロゲンヒータの間に、袋体7に相当するポリエチレンフィルムまたはブチルゴムを置く要領で行われ、ブチルゴムとポリエチレンフィルムはいずれも厚さ1mmで、これらを1平方cm当たり1Kgfの荷重を加えて、板ガラス3に押し付けてからハロゲンヒータを所定の位置に固定して測定を行った。また温度計は、板ガラス3と中間膜4の境界の一カ所のみに設置している。
この時の測定結果を示すのが図7のグラフである。合わせガラス素材2の上にポリエチレンフィルムを載せた場合、中間膜4が80℃に達するのに150秒を要するが、ブチルゴムを載せた場合は20分以上の時間を要している。このように双方で大きさな差があるのは、ポリエチレンフィルムの場合は、ハロゲンヒータで中間膜4を直接加熱するのに対して、ブチルゴムはハロゲンヒータからの近赤外線をブチルゴムが吸収していまい、ブチルゴムから板ガラス3を経て中間膜4に熱が伝導されるためである。
中間膜にEVAを使用した場合の、合わせガラス接合装置の構成を示す図である。 中間膜にPVBを使用した場合の、合わせガラス接合装置の構成を示す図である。 ハロゲンヒータから放射される電磁波について波長とエネルギーの関係と、EVAやPVBのような高分子系樹脂の電磁波の吸収率を示すグラフである。 中間膜を加熱する際、ハロゲンヒータと赤外線ヒータを使用した場合の温度上昇の違いを調査する実験方法を示す図である。 図4の実験結果を示すグラフで、(A)は距離:Dを130mmとした場合で、(B)は距離:Dを200mmとした場合である。 袋体の素材を変えることで、中間膜の温度上昇がどのように変化するかを調査する実験方法を示す図である。 図6の実験結果を示すグラフで、(A)は板ガラスの上にポリエチレンフィルムを載せた場合で、(B)は板ガラスの上にブチルゴムを載せた場合である。
符号の説明
1 合わせガラス(接合後のもの)
2 合わせガラス素材(接合前のもの)
3 板ガラス
4 中間膜
5 加圧手段
6 ハロゲンヒータ(近赤外線照射手段)
7 袋体
8 前方テーブル
9 後方テーブル
10 加熱炉
11 真空ポンプ
12 台車
13 枠体
14 車輪
15 ホース
16 ゲート
17 前方コンベア
18 後方コンベア
19 加熱台
20 加圧ローラ(下側)
21 加圧ローラ(上側)
22 ローラコンベア
23 モータ
24 エアシリンダ

Claims (4)

  1. 二枚の板ガラス(3)の間に高分子系樹脂製の中間膜(4)が挟み込まれた合わせガラス素材(2)に、近赤外線を照射して中間膜(4)を加熱溶融させてから、加圧手段(5)により中間膜(4)を板ガラス(3)に圧着させて、板ガラス(3)と中間膜(4)を接合することを特徴とする合わせガラスの接合方法。
  2. 前記近赤外線は、波長が2.5から3.5μmの範囲であることを特徴とする請求項1記載の合わせガラスの接合方法。
  3. 二枚の板ガラス(3)の間に高分子系樹脂製の中間膜(4)が挟み込まれた合わせガラス素材(2)を受け取り、該合わせガラス素材(2)の中間膜(4)を加熱溶融させるための近赤外線照射手段と、板ガラス(3)と中間膜(4)を接合するため前記加熱溶融した中間膜(4)を板ガラス(3)に圧着させる加圧手段(5)と、を備えたことを特徴とする合わせガラスの接合装置。
  4. 前記、近赤外線照射手段は、ハロゲンヒータ(6)であることを特徴とする請求項3記載の合わせガラスの接合装置。
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