JP2005319590A - 印刷版材料、印刷版及び印刷方法 - Google Patents
印刷版材料、印刷版及び印刷方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005319590A JP2005319590A JP2004137137A JP2004137137A JP2005319590A JP 2005319590 A JP2005319590 A JP 2005319590A JP 2004137137 A JP2004137137 A JP 2004137137A JP 2004137137 A JP2004137137 A JP 2004137137A JP 2005319590 A JP2005319590 A JP 2005319590A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- printing plate
- plate material
- printing
- layer
- image
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41N—PRINTING PLATES OR FOILS; MATERIALS FOR SURFACES USED IN PRINTING MACHINES FOR PRINTING, INKING, DAMPING, OR THE LIKE; PREPARING SUCH SURFACES FOR USE AND CONSERVING THEM
- B41N3/00—Preparing for use and conserving printing surfaces
- B41N3/03—Chemical or electrical pretreatment
- B41N3/036—Chemical or electrical pretreatment characterised by the presence of a polymeric hydrophilic coating
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41C—PROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
- B41C1/00—Forme preparation
- B41C1/10—Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme
- B41C1/1008—Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme by removal or destruction of lithographic material on the lithographic support, e.g. by laser or spark ablation; by the use of materials rendered soluble or insoluble by heat exposure, e.g. by heat produced from a light to heat transforming system; by on-the-press exposure or on-the-press development, e.g. by the fountain of photolithographic materials
- B41C1/1025—Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme by removal or destruction of lithographic material on the lithographic support, e.g. by laser or spark ablation; by the use of materials rendered soluble or insoluble by heat exposure, e.g. by heat produced from a light to heat transforming system; by on-the-press exposure or on-the-press development, e.g. by the fountain of photolithographic materials using materials comprising a polymeric matrix containing a polymeric particulate material, e.g. hydrophobic heat coalescing particles
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41C—PROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
- B41C2201/00—Location, type or constituents of the non-imaging layers in lithographic printing formes
- B41C2201/02—Cover layers; Protective layers
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41C—PROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
- B41C2201/00—Location, type or constituents of the non-imaging layers in lithographic printing formes
- B41C2201/10—Location, type or constituents of the non-imaging layers in lithographic printing formes characterised by inorganic compounds, e.g. pigments
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41C—PROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
- B41C2201/00—Location, type or constituents of the non-imaging layers in lithographic printing formes
- B41C2201/12—Location, type or constituents of the non-imaging layers in lithographic printing formes characterised by non-macromolecular organic compounds
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41C—PROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
- B41C2201/00—Location, type or constituents of the non-imaging layers in lithographic printing formes
- B41C2201/14—Location, type or constituents of the non-imaging layers in lithographic printing formes characterised by macromolecular organic compounds, e.g. binder, adhesives
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41C—PROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
- B41C2210/00—Preparation or type or constituents of the imaging layers, in relation to lithographic printing forme preparation
- B41C2210/08—Developable by water or the fountain solution
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41C—PROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
- B41C2210/00—Preparation or type or constituents of the imaging layers, in relation to lithographic printing forme preparation
- B41C2210/22—Preparation or type or constituents of the imaging layers, in relation to lithographic printing forme preparation characterised by organic non-macromolecular additives, e.g. dyes, UV-absorbers, plasticisers
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41C—PROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
- B41C2210/00—Preparation or type or constituents of the imaging layers, in relation to lithographic printing forme preparation
- B41C2210/24—Preparation or type or constituents of the imaging layers, in relation to lithographic printing forme preparation characterised by a macromolecular compound or binder obtained by reactions involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, e.g. acrylics, vinyl polymers
Abstract
【課題】 塗布故障がなく、網点画質に優れ、更に刷り出し時のインク着肉性、非画線部のインク汚れの回復に優れるポリエステル支持体を有する印刷版材料、印刷版及びそれを用いた印刷方法を提供すること。
【解決手段】 ポリエステル支持体上に画像形成機能層を有する印刷版材料において、該画像形成機能層とポリエステル支持体の間に少なくとも1層の易接層があり、該易接層が(A)コポリエステル、(B)ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドンからなる群から選ばれる水溶性高分子化合物及び(C)微粒子を含有することを特徴とする印刷版材料。
【選択図】 なし
【解決手段】 ポリエステル支持体上に画像形成機能層を有する印刷版材料において、該画像形成機能層とポリエステル支持体の間に少なくとも1層の易接層があり、該易接層が(A)コポリエステル、(B)ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドンからなる群から選ばれる水溶性高分子化合物及び(C)微粒子を含有することを特徴とする印刷版材料。
【選択図】 なし
Description
本発明はポリエステル支持体を有する印刷版材料、印刷版及びそれを用いた印刷方法に関する。
印刷データのデジタル化に伴い、安価で取扱いが容易でPS版と同等の印刷適性を有したCTP(コンピューター・トゥー・プレート)技術が求められている。CTPの画像形成方法としては各種波長のレーザー記録が通常用いられる。
CTPに使用される印刷版材料の支持体としては、従来アルミニウムのような金属版を用いていたが、最近、ハンドリングや印刷版の持ち運びに便利なようにプラスチックフィルム支持体を用いた印刷版の技術が知られるようになった(例えば、特許文献1、2、3、4参照。)。
しかしながら、これらのプラスチック支持体を用いたCTP印刷版材料では、塗布面に筋が出て不均一になる、いわゆる塗布故障が出て印刷すると欠陥となりやすかったり、網点画質が低下したりするという問題があった。更に印刷適性、特に刷り出し時のインク着肉性や、非画線部にインクがついて汚れた時に通常の印刷条件で汚れがなくなる速度、いわゆる汚し回復性が不十分な性能であり、これらの問題を改善した印刷版材料が強く要望されている。
特開平4−261539号公報
特開平5−257287号公報
特開2000−258899号公報
特開2002−79772号公報
本発明の目的は、塗布故障がなく、網点画質に優れ、更に刷り出し時のインク着肉性、非画線部のインク汚れの回復に優れるポリエステル支持体を有する印刷版材料、印刷版及びそれを用いた印刷方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(請求項1)
ポリエステル支持体上に画像形成機能層を有する印刷版材料において、該画像形成機能層とポリエステル支持体の間に少なくとも1層の易接層があり、該易接層が(A)コポリエステル、(B)ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドンからなる群から選ばれる水溶性高分子化合物及び(C)微粒子を含有することを特徴とする印刷版材料。
ポリエステル支持体上に画像形成機能層を有する印刷版材料において、該画像形成機能層とポリエステル支持体の間に少なくとも1層の易接層があり、該易接層が(A)コポリエステル、(B)ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドンからなる群から選ばれる水溶性高分子化合物及び(C)微粒子を含有することを特徴とする印刷版材料。
(請求項2)
前記ポリエステル支持体の膜厚が100〜300μmの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の印刷版材料。
前記ポリエステル支持体の膜厚が100〜300μmの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の印刷版材料。
(請求項3)
前記画像形成機能層が熱溶融性微粒子または熱融着性微粒子を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の印刷版材料。
前記画像形成機能層が熱溶融性微粒子または熱融着性微粒子を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の印刷版材料。
(請求項4)
前記易接層と前記画像形成機能層の間に少なくとも1層の親水性層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷版材料。
前記易接層と前記画像形成機能層の間に少なくとも1層の親水性層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷版材料。
(請求項5)
前記親水性層の少なくとも1層は多孔質構造を有することを特徴とする請求項4に記載の印刷版材料。
前記親水性層の少なくとも1層は多孔質構造を有することを特徴とする請求項4に記載の印刷版材料。
(請求項6)
前記印刷版材料が光熱変換素材を含有する層を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の印刷版材料。
前記印刷版材料が光熱変換素材を含有する層を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の印刷版材料。
(請求項7)
前記印刷版材料が直径4〜10cmのコアにロール状に巻かれたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の印刷版材料。
前記印刷版材料が直径4〜10cmのコアにロール状に巻かれたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の印刷版材料。
(請求項8)
請求項7に記載の印刷版材料をロール状から繰り出し、画像形成機能層を有する面から画像データーに応じてレーザービームを照射して得られることを特徴とする印刷版。
請求項7に記載の印刷版材料をロール状から繰り出し、画像形成機能層を有する面から画像データーに応じてレーザービームを照射して得られることを特徴とする印刷版。
(請求項9)
請求項8に記載の印刷版に穴を開けて印刷機に固定して印刷することを特徴とする印刷方法。
請求項8に記載の印刷版に穴を開けて印刷機に固定して印刷することを特徴とする印刷方法。
本発明の上記構成により、塗布故障がなく、網点画質に優れ、更に刷り出し時のインク着肉性、非画線部のインク汚れの回復に優れるポリエステル支持体を有する印刷版材料、印刷版及びそれを用いた印刷方法を提供することができた。
以下、本発明について詳述する。
(易接層)
本発明においては、画像形成機能層とポリエステル支持体の間に少なくとも1層の易接層があり、該易接層が(A)コポリエステル、(B)ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドンからなる群から選ばれる水溶性高分子化合物及び(C)微粒子を含有する。
本発明においては、画像形成機能層とポリエステル支持体の間に少なくとも1層の易接層があり、該易接層が(A)コポリエステル、(B)ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドンからなる群から選ばれる水溶性高分子化合物及び(C)微粒子を含有する。
この易接層を形成する成分として用いる(A)コポリエステルは、分子内の全ジカルボン酸成分に対し、スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分の割合が1〜16モル%であるポリエステルである。かかるコポリエステルは、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタリンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、5−スルホイソフタル酸、トリメリット酸、ジメチロールプロピオン酸等のカルボン酸成分及び5−Naスルホイソフタル酸、5−Kスルホイソフタル酸、5−Kスルホテレフタル酸等のスルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチレングコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ビスフェノール−Aのアルキレンオキシド付加物等のヒドロキシ化合物成分とから構成されるポリエステルであって、水溶液、水分散液または乳化液として使用される。
コポリエステルでは、親水性を付与するためのスルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分が、分子内の全カルボン酸成分に対し1〜16モル%である必要があるが、好ましくは1.5〜14モル%である。スルホン酸塩基を有するジカルボン酸成分が1モル%未満ではコポリエステルの親水性が不足し、一方16モル%を超えると塗膜の耐湿性が低下するので好ましくない。また、コポリエステルの二次転移点(Tg)は20〜90℃である必要がある。Tgが20℃未満ではフイルムがブロッキングしやすく、一方90℃を超えるとフイルムの削れ性や接着性が低下するので好ましくない。
上記易接層を形成する成分として用いる(B)ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドンからなる群から選ばれる水溶性高分子化合物について説明する。ポリビニルアルコールはケン化度が75〜95モル%である必要がある。このケン化度が75モル%未満では塗膜の耐湿性が低下し、一方95モル%を超えるとインク受像層に対する接着性が低下するので好ましくない。更にポリビニルアルコールはカチオン変性したものが、インク受像層との接着性が良好のため好ましい。また、ポリビニルピロリドンはK価が26〜100である必要がある。K価が26未満では塗膜の強度弱いので好ましくなく、K価が100を超えるとインク受像層に対する接着性が低下するため好ましくない。また、平均分子量が40000以下ではフイルムの塗膜の耐削れ性が低下するので好ましくない。
更に上記易接層を形成する成分として用いる微粒子は、有機または無機の微粒子であり、平均粒径が20〜80nmのものである。かかる微粒子としては、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、カオリン、酸化珪素、酸化亜鉛、架橋アクリル樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、架橋シリコーン樹脂粒子等が例示される。該微粒子の粒径が20nm未満ではフイルムがブロッキングしやすく、一方80nmを超えると削れ性が低下するので好ましくない。
本発明において、(A)コポリエステル、(B)ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドンからなる群から選ばれる水溶性高分子化合物及び(C)微粒子の配合割合は、(A)コポリエステル30〜80質量%、(B)水溶性高分子5〜50質量%、(C)微粒子1〜30質量%であることが好ましい。
また、本発明に係る易接層においては、必要に応じて上記(A)、(B)、(C)以外の成分も含有することができる。含有することのできる成分の例としては、他の樹脂、帯電防止剤、着色剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、架橋剤等を使用することができる。架橋剤としては、オキサゾリン基含有ポリマー、尿素系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ樹脂が好ましい。これらは特開2000−168012号公報段落番号〔0016〕〜〔0029〕及び特開2000−336309号公報記載の一般式(I)で表される化合物を好ましく用いることができる。
尚、本発明に係る易接層を有するポリエステルフイルムの易接層面の中心線平均粗さ(Ra)が10〜250nmの範囲にあることが、接着性、易接層の耐削れ性、耐ブロッキング性や搬送性が良好となるため好ましい。このようなRaを有する塗膜は、例えば、易接層塗布液成分として前記微粒子を前記の割合で用いることにより得ることができる。
本発明においては、ポリエステルフィルム支持体の少なくとも片面に前記成分からなる易接層を形成させるが、例えば、延伸可能なポリエステルフィルムに易接層を形成する成分を含む水性液を塗布した後、乾燥、延伸し、必要に応じて熱処理することにより形成することができる。この水性液の固形分濃度は通常30質量%以下であり、10質量%以下が更に好ましい。
上記の延伸可能なポリエステルフィルムとは、未延伸ポリエステルフィルム、一軸延伸ポリエステルフィルムまたは二軸延伸ポリエステルフィルムである。このうちフィルムの押出し方向(縦方向)に一軸延伸した縦延伸ポリエステルフィルムが特に好ましい。
ポリエステルフィルムへ水性液を塗布する場合は、通常の塗工工程、即ち二軸延伸熱固定したポリエステルフィルムに該フィルムの製造工程と切り離した工程で行うと、芥、塵埃等を巻き込み易く好ましくない。かかる観点よりクリーンな雰囲気での塗布、即ちフィルム製造工程での塗布が好ましい。そして、この塗布によれば易接層のポリエステルフィルムへの密着性が更に向上する。
塗布方法としては公知の任意の塗布法が適用できる。例えば、ロールコート法、グラビアコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、含浸法及びカーテンコート法などを単独または組み合わせて用いることができる。塗布量は走行しているフィルム1m2当り0.5〜20g、更に1〜10gが好ましい。水性液は水分散液または乳化液として用いるのが好ましい。
水性液を塗布した延伸可能なポリエステルフィルムは乾燥、延伸処理工程に導かれるが、かかる処理は従来から当業界に蓄積された条件で行うことができる。好ましい条件としては、例えば、乾燥条件は90〜130℃、2〜10秒であり、延伸温度は90〜130℃、延伸倍率は縦方向3〜5倍、横方向3〜5倍、必要ならば再縦方向1〜3倍であり、熱固定する場合は180〜240℃、2〜20秒である。
かかる処理後のポリエステルフイルム支持体の厚さは100〜300μmであること、また易接層の厚さは0.02〜1μmであることが好ましい。
ポリエステルフィルム支持体に使用されるポリエステルは、特に限定されるものではないが、ジカルボン酸成分とジオール成分を主要な構成成分とするもので、例えば、ポリエチレンテレフタレート(以降、略してPETという場合がある)、ポリエチレンナフタレート(以降、PENと略すことがある)等のポリエステルである。好ましくはPET、またはPETからなる部分を主要な構成成分として、ポリエステル全体に占める構成要素の質量比率が50質量%以上を有する共重合体またはブレンドされたポリエステルである。
PETはテレフタル酸とエチレングリコール、またPENはナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールを構成成分として重合されたものである。PETまたはPENを構成するジカルボン酸またはジオールを他の適当な1種、または2種以上の第3成分を混合して重合したものでもよい。適当な第3成分としては、2価のエステル形成官能基を有する化合物で、例えば、ジカルボン酸の例として次のようなものを挙げることができる。
テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルチオエーテルジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸等を挙げることができる。また、グリコールの例としては、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビスフェノールフルオレンジヒドロキシエチルエーテル、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ハイドロキノン、シクロヘキサンジオール等を挙げることができる。第3成分としては多官能性カルボン酸や多価アルコールも混合することができるが、これらは全ポリエステル構成成分に対して0.001〜5質量%程度混合することができる。
ポリエステルの固有粘度は0.5〜0.8であることが好ましい。また、固有粘度の異なるものを混合して使用してもよい。
ポリエステルの重合方法は特に限定があるわけではなく、従来公知のポリエステルの重合方法に従って製造できる。例えば、ジカルボン酸成分をジオール成分と直接エステル化反応させ、ジオールの片方の水酸基をジカルボン酸にジエステル化し、更に一方のジオールを減圧下加熱して余剰のジオールを留去することにより重合させる直接エステル化法、またジカルボン酸成分としてジアルキルエステル(例えば、ジメチルエステル)を用いて、これとジオール成分とでエステル交換反応させてアルキルアルコール(例えば、メタノール)を留出させてジオールの片方の水酸基をジカルボン酸にエステル化し、更に余剰のジオール成分を減圧下で加熱して留去することにより重合させるエステル交換法を用いることができる。
触媒としては、通常のポリエステルの合成に使用するエステル交換触媒、重合反応触媒及び耐熱安定剤を用いることができる。例えば、エステル交換触媒としては、Ca(OAc)2・H2O、Zn(OAc)2・2H2O、Mn(OAc)2・4H2O、Mg(OAc)2・4H2O等を挙げることができ、重合反応触媒としてはSb2O3、GeO2を挙げることができる。また、耐熱安定剤としてはリン酸、亜リン酸、PO(OH)(CH3)3、PO(OC6H5)3、P(OC6H5)3等を挙げることができる。また、合成時の各過程で着色防止剤、結晶核剤、すべり剤、安定剤、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、粘度調節剤、透明化剤、帯電防止剤、pH調整剤、染料、顔料等を添加させてもよい。
(支持体の熱処理)
本発明においては、印刷時の寸法を安定化させカラー印刷時の色ズレを防ぐために、延伸及び熱固定後のポリエステルフィルムの熱処理をすることが好ましい。熱処理は熱固定終了後冷却して巻き取った後に、別工程で巻きほぐしてから、以下のような手段で達成するのがよい。熱処理する方法としては、テンターのようなフィルムの両端をピンやクリップで把持する搬送方法、複数のロール群によるロール搬送方法、空気をフィルムに吹き付けて浮揚させるエアー搬送等により搬送させる方法(複数のスリットから加熱空気をフィルム面の片面あるいは両面に吹き付ける方法)、赤外線ヒーター等による輻射熱を利用する方法、加熱した複数のロールと接触させる方法等を単独または複数組み合わせて熱処理する方法、またフィルムを自重で垂れ下がらせ、下方で巻き等搬送方法等を単独あるいは複数組み合わせて用いることが好ましい。
本発明においては、印刷時の寸法を安定化させカラー印刷時の色ズレを防ぐために、延伸及び熱固定後のポリエステルフィルムの熱処理をすることが好ましい。熱処理は熱固定終了後冷却して巻き取った後に、別工程で巻きほぐしてから、以下のような手段で達成するのがよい。熱処理する方法としては、テンターのようなフィルムの両端をピンやクリップで把持する搬送方法、複数のロール群によるロール搬送方法、空気をフィルムに吹き付けて浮揚させるエアー搬送等により搬送させる方法(複数のスリットから加熱空気をフィルム面の片面あるいは両面に吹き付ける方法)、赤外線ヒーター等による輻射熱を利用する方法、加熱した複数のロールと接触させる方法等を単独または複数組み合わせて熱処理する方法、またフィルムを自重で垂れ下がらせ、下方で巻き等搬送方法等を単独あるいは複数組み合わせて用いることが好ましい。
熱処理の張力調整は、巻き取りロール及び/または送り出しロールのトルクを調整すること、及び/または工程内にダンサーロールを設置し、これに加える荷重を調整することで達成できる。熱処理中及び/または熱処理後の冷却時に張力を変化させる場合、これらの工程前後及び/または工程内にダンサーロールを設置し、それらの荷重を調整することで所望の張力状態を設定してもよい。また、振動的に搬送張力を変化させるには、熱処理ロール間スパンを小さくすることにより有効に行うことができる。
熱処理は熱収縮の進行を妨げずに、その後の熱処理(熱現像)時の寸法変化を小さくする上で、できるだけ搬送張力を低くし、熱処理時間を長くすることが望ましい。処理温度としてはポリエステルフィルムのTg+50℃〜Tg+150℃の温度範囲が好ましく、その温度範囲で、搬送張力としては5Pa〜1MPaが好ましく、より好ましくは5Pa〜500kPa、更に好ましくは5Pa〜200kPaであり、処理時間としては30秒〜30分が好ましくより好ましくは30秒〜15分である。上記の温度範囲、搬送張力範囲及び処理時間にすることにより、熱処理時に支持体の熱収縮の部分的な差により支持体の平面性が劣化することもなく、搬送ロールとの摩擦等により細かいキズ等の発生も押さえることができる。
熱処理は所望の寸法変化率を得るために少なくとも1回は行うことが好ましく、必要に応じて2回以上実施することも可能である。熱処理したポリエステルフィルムをTg付近の温度から常温まで冷却してから巻き取り、この時の冷却による平面性の劣化を防ぐために、Tgを跨いで常温まで下げるまでに少なくとも−5℃/秒以上の速度で冷却するのが好ましい。熱処理は本発明に係る易接層及び/または後述の下引層を形成した後に行うのがよい。
(支持体の含水率)
本発明においては、露光装置等における搬送を良好に行うためには、支持体の含水率は0.5質量%以下であることが好ましい。支持体の含水率とは下記式で表されるD′である。
本発明においては、露光装置等における搬送を良好に行うためには、支持体の含水率は0.5質量%以下であることが好ましい。支持体の含水率とは下記式で表されるD′である。
D′(質量%)=(w′/W′)×100
式中、W′は25℃、60%相対湿度の雰囲気下で調湿平衡にある支持体の質量、w′は25℃、60%相対湿度の雰囲気下で調湿平衡にある支持体の水分含量を表す。
式中、W′は25℃、60%相対湿度の雰囲気下で調湿平衡にある支持体の質量、w′は25℃、60%相対湿度の雰囲気下で調湿平衡にある支持体の水分含量を表す。
支持体の含水率は0.5質量%以下であることが好ましく、0.01〜0.5質量%であることが更に好ましく、特に好ましくは0.01〜0.3質量%である。支持体の含水率を0.5質量%以下に制御する手段としては、(1)親水性層及びその他の層の塗布液を塗布する直前に支持体を100℃以上で熱処理する、(2)親水性層及びその他の層の塗布液を塗布する工程の相対湿度を制御する、(3)親水性層及びその他の層の塗布液を塗布する前に支持体を100℃以上で熱処理し、防湿シートでカバーして保管し、開封後直ちに塗布する等が挙げられる。これらを2以上組み合わせて行ってもよい。
(支持体への下引き層塗布)
本発明に係るポリエステル支持体は、各種の機能を持たせるために塗布面に本発明以外の易接処理や下引き層塗布を行うことができる。本発明以外の易接着処理としては、コロナ放電処理や火炎処理、プラズマ処理、紫外線照射処理等が挙げられる。
本発明に係るポリエステル支持体は、各種の機能を持たせるために塗布面に本発明以外の易接処理や下引き層塗布を行うことができる。本発明以外の易接着処理としては、コロナ放電処理や火炎処理、プラズマ処理、紫外線照射処理等が挙げられる。
下引き層としては、ゼラチンやラテックスを含む層等を支持体上に設けること等が好ましい。また、特開平7−20596号公報段落番号〔0031〕〜〔0073〕に記載の導電性ポリマー含有層や特開平7−20596号公報段落番号〔0074〕〜〔0081〕に記載の金属酸化物含有層のような導電性層を設けることが好ましい。導電性層はポリエステルフィルム支持体上であればいずれの側に塗設されてもよいが、好ましくは支持体に対し親水性層の反対側に塗設するのが好ましい。この導電性層を設けると帯電性が改良されてゴミ等の付着が減少し、印刷時の白抜け故障等が大幅に減少する。
また、本発明に係るポリエステル支持体としては、ポリエステルフィルムが用いられるが、ポリエステルフィルムと金属板(例えば、鉄、ステンレス、アルミニウム等)やポリエチレンで被覆した紙等の材料(複合基材ともいう)を適宜貼り合わせた複合支持体を用いることもできる。これらの複合基材は塗布層を形成する前に貼り合わせてもよく、また塗布層を形成した後に貼り合わせてもよく、印刷機に取り付ける直前に貼り合わせてもよい。
(微粒子)
また、上記の支持体中にはハンドリング性向上のため、0.01〜10μmの微粒子を1〜1000ppm添加することが好ましい。
また、上記の支持体中にはハンドリング性向上のため、0.01〜10μmの微粒子を1〜1000ppm添加することが好ましい。
ここで、微粒子としては有機物及び無機物のいずれでもよい。例えば、無機物としては、スイス特許第330,158号明細書等に記載のシリカ、仏国特許第1,296,995号明細書等に記載のガラス粉、英国特許第1,173,181号明細書等に記載のアルカリ土類金属またはカドミウム、亜鉛等の炭酸塩等を用いることができる。有機物としては、米国特許第2,322,037号明細書等に記載の澱粉、ベルギー特許第625,451号明細書や英国特許第981,198号明細書等に記載された澱粉誘導体、特公昭44−3643号公報等に記載のポリビニルアルコール、スイス特許第330,158号明細書等に記載のポリスチレン或いはポリメタアクリレート、米国特許第3,079,257号明細書等に記載のポリアクリロニトリル、米国特許第3,022,169号明細書等に記載されたポリカーボネートのような有機微粒子を用いることができる。微粒子の形状は定形、不定形どちらでもよい。
本発明の印刷版材料は、ポリエステル支持体上に露光後に印刷可能な画像を形成可能な層を有するものである。好ましくはサーマルレーザー記録またはサーマルヘッド記録される特表平8−507727号公報や特開平6−186750号公報に記載のようなアブレーションタイプと、特開平9−123387号公報に記載のような熱融着画像層機上現像タイプ及び熱溶融転写タイプの印刷版材料である。その中でも特別な薬剤による現像液処理が不要な、いわゆるプロセスレスCTP印刷版であるアブレーションタイプ、熱融着画像層機上現像タイプ、熱溶融転写タイプ及び相変換タイプの印刷版材料が地球環境への負荷が低減されるために好ましい。
〔画像形成機能層〕
本発明に係る画像形成機能層は、熱溶融性微粒子または熱融着性微粒子を含有することが好ましい。
本発明に係る画像形成機能層は、熱溶融性微粒子または熱融着性微粒子を含有することが好ましい。
(熱溶融性微粒子)
本発明に用いられる熱溶融性微粒子とは、熱可塑性素材の中でも特に溶融した際の粘度が低く、一般的にワックスとして分類される素材で形成された微粒子である。物性としては、軟化点40℃以上120℃以下、融点60℃以上150℃以下であることが好ましく、軟化点40℃以上100℃以下、融点60℃以上120℃以下であることが更に好ましい。融点が60℃未満では保存性が問題であり、融点が150℃よりも高い場合はインク着肉感度が低下する。
本発明に用いられる熱溶融性微粒子とは、熱可塑性素材の中でも特に溶融した際の粘度が低く、一般的にワックスとして分類される素材で形成された微粒子である。物性としては、軟化点40℃以上120℃以下、融点60℃以上150℃以下であることが好ましく、軟化点40℃以上100℃以下、融点60℃以上120℃以下であることが更に好ましい。融点が60℃未満では保存性が問題であり、融点が150℃よりも高い場合はインク着肉感度が低下する。
使用可能な素材としては、例えば、パラフィン、ポリオレフィン、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、脂肪酸系ワックス等が挙げられる。これらは分子量800〜10000程度のものであり、また乳化しやすくするためにこれらのワックスを酸化し、水酸基、エステル基、カルボキシル基、アルデヒド基、ペルオキシド基などの極性基を導入することもできる。更には軟化点を下げたり作業性を向上させるためにこれらのワックスに、例えば、ステアロアミド、リノレンアミド、ラウリルアミド、ミリステルアミド、硬化牛脂肪酸アミド、パルミトアミド、オレイン酸アミド、米糖脂肪酸アミド、ヤシ脂肪酸アミドまたはこれらの脂肪酸アミドのメチロール化物、メチレンビスステラロアミド、エチレンビスステラロアミドなどを添加することも可能である。また、クマロン−インデン樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、アクリル樹脂、アイオノマー、これらの樹脂の共重合体も使用することができる。
これらの中でも、ポリエチレン、マイクロクリスタリン、脂肪酸エステル、脂肪酸の何れかを含有することが好ましい。これらの素材は融点が比較的低く、溶融粘度も低いため、高感度の画像形成を行うことができる。また、これらの素材は潤滑性を有するため、印刷版材料の表面に剪断力が加えられた際のダメージが低減し、擦りキズ等による印刷汚れ耐性が向上する。
また、熱溶融性微粒子は水に分散可能であることが好ましく、その平均粒径は0.01〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.05〜3μmである。平均粒径が0.01μmよりも小さい場合、熱溶融性微粒子を含有する層の塗布液を後述する多孔質な構造を有する親水性層上に塗布した際に、熱溶融性微粒子が親水性層の細孔中に入り込んだり、親水性層表面の微細な凹凸の隙間に入り込んだりしやすくなり、機上現像が不十分になって地汚れの懸念が生じる。熱溶融性微粒子の平均粒径が10μmよりも大きい場合には、解像度が低下する。
また、熱溶融性微粒子は内部と表層との組成が連続的に変化していたり、もしくは異なる素材で被覆されていてもよい。被覆方法は公知のマイクロカプセル形成方法、ゾルゲル法等が使用できる。
構成層中での熱溶融性微粒子の含有量としては、層全体の1〜90質量%が好ましく、5〜80質量%が更に好ましい。
(熱融着性微粒子)
本発明に係る熱融着性微粒子としては、熱可塑性疎水性高分子重合体微粒子が挙げられ、該熱可塑性疎水性高分子重合体微粒子の軟化温度に特定の上限はないが、温度は高分子重合体微粒子の分解温度より低いことが好ましい。また、高分子重合体の重量平均分子量(Mw)は10,000〜1,000,000の範囲であることが好ましい。
本発明に係る熱融着性微粒子としては、熱可塑性疎水性高分子重合体微粒子が挙げられ、該熱可塑性疎水性高分子重合体微粒子の軟化温度に特定の上限はないが、温度は高分子重合体微粒子の分解温度より低いことが好ましい。また、高分子重合体の重量平均分子量(Mw)は10,000〜1,000,000の範囲であることが好ましい。
熱可塑性疎水性高分子重合体微粒子を構成する高分子重合体の具体例としては、例えば、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−ブタジエン共重合体等のジエン(共)重合体類、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等の合成ゴム類、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−(2−エチルヘキシルアクリレート)共重合体、メチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体、メチルアクリレート−(N−メチロールアクリルアミド)共重合体、ポリアクリロニトリル等の(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸(共)重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−プロピオン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体等のビニルエステル(共)重合体、酢酸ビニル−(2−エチルヘキシルアクリレート)共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン等及びそれらの共重合体が挙げられる。これらのうち、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸(共)重合体、ビニルエステル(共)重合体、ポリスチレン、合成ゴム類が好ましく用いられる。
熱可塑性疎水性高分子重合体微粒子は、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、気相重合法等、公知の何れの方法で重合された高分子重合体からなるものでもよい。溶液重合法または気相重合法で重合された高分子重合体を微粒子化する方法としては、高分子重合体の有機溶媒に溶解液を不活性ガス中に噴霧、乾燥して微粒子化する方法、高分子重合体を水に非混和性の有機溶媒に溶解し、この溶液を水または水性媒体に分散、有機溶媒を留去して微粒子化する方法等が挙げられる。また、熱溶融性微粒子、熱融着性微粒子は、何れの方法においても、必要に応じ重合あるいは微粒子化の際に分散剤、安定剤として、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール等の界面活性剤やポリビニルアルコール等の水溶性樹脂を用いてもよい。また、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等を含有させてもよい。
また、熱融着性微粒子は水に分散可能であることが好ましく、その平均粒径は0.01〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜3μmである。平均粒径が0.01μmよりも小さい場合、熱融着性微粒子を含有する層の塗布液を後述する多孔質な親水性層上に塗布した場合には、熱融着性微粒子が親水性層の細孔中に入り込んだり、親水性層表面の微細な凹凸の隙間に入り込んだりしやすくなり、機上現像が不十分になって、地汚れの懸念が生じる。熱融着性微粒子の平均粒径が10μmよりも大きい場合には、解像度が低下する。
また、熱融着性微粒子は内部と表層との組成が連続的に変化していたり、もしくは異なる素材で被覆されていてもよい。被覆方法は公知のマイクロカプセル形成方法、ゾルゲル法等が使用できる。
構成層中の熱融着性微粒子の含有量としては、層全体の1〜90質量%が好ましく、5〜80質量%が更に好ましい。
また本発明に係る画像形成機能層は、後述する光熱変換素材を含有させることも好ましい実施態様である。
画像形成機能層の乾燥塗布質量は好ましくは0.10〜1.50g/m2、より好ましくは0.15〜1.00g/m2である。
〔親水性層〕
本発明の印刷版材料は、前記易接層と前記画像形成機能層の間に少なくとも1層の親水性層を有する構成が好ましい。
本発明の印刷版材料は、前記易接層と前記画像形成機能層の間に少なくとも1層の親水性層を有する構成が好ましい。
親水性層について説明する。親水性層とは、本発明の印刷版材料を印刷版として用いる際にインクに対する親和性が低く、且つ水に対する親和性の高い層として定義される。
本発明においては、支持体上に設けられた親水性層の少なくとも1層が多孔質構造を有することが好ましい。前記多孔質構造を有する親水性層を形成するためには、下記に記載の親水性マトリクスを形成する素材が好ましく用いられる。親水性マトリクスを形成する素材としては、金属酸化物が好ましい。
(金属酸化物)
金属酸化物としては金属酸化物微粒子を含むことが好ましく、例えば、コロイダルシリカ、アルミナゾル、チタニアゾル、その他の金属酸化物のゾルが挙げられる。該金属酸化物微粒子の形態としては球状、針状、羽毛状、その他の何れの形態でもよく、平均粒径としては3〜100nmの範囲が好ましく、平均粒径が異なる数種の金属酸化物微粒子を併用することもできる。また、粒子表面に表面処理がなされていてもよい。
金属酸化物としては金属酸化物微粒子を含むことが好ましく、例えば、コロイダルシリカ、アルミナゾル、チタニアゾル、その他の金属酸化物のゾルが挙げられる。該金属酸化物微粒子の形態としては球状、針状、羽毛状、その他の何れの形態でもよく、平均粒径としては3〜100nmの範囲が好ましく、平均粒径が異なる数種の金属酸化物微粒子を併用することもできる。また、粒子表面に表面処理がなされていてもよい。
上記金属酸化物微粒子は、その造膜性を利用して結合剤としての使用が可能である。有機の結合剤を用いるよりも親水性の低下が少なく、親水性層への使用に適している。
(コロイダルシリカ)
中でも、コロイダルシリカが特に好ましく使用できる。コロイダルシリカは比較的低温の乾燥条件であっても造膜性が高いという利点があり、良好な強度を得ることができる。コロイダルシリカとしては、後述するネックレス状コロイダルシリカ、平均粒径20nm以下の微粒子コロイダルシリカを含むことが好ましく、更にコロイダルシリカはコロイド溶液としてアルカリ性を呈することが好ましい。
中でも、コロイダルシリカが特に好ましく使用できる。コロイダルシリカは比較的低温の乾燥条件であっても造膜性が高いという利点があり、良好な強度を得ることができる。コロイダルシリカとしては、後述するネックレス状コロイダルシリカ、平均粒径20nm以下の微粒子コロイダルシリカを含むことが好ましく、更にコロイダルシリカはコロイド溶液としてアルカリ性を呈することが好ましい。
ネックレス状コロイダルシリカとは、一次粒子径がnmのオーダーである球状シリカの水分散系の総称であり、一次粒粒子径が10〜50nmの球状コロイダルシリカが50〜400nmの長さに結合した「パールネックレス状」のコロイダルシリカを意味する。パールネックレス状(即ち、真珠ネックレス状)とは、コロイダルシリカのシリカ粒子が連なって結合した状態のイメージが、真珠ネックレスの様な形状をしていることを意味している。
ネックレス状コロイダルシリカを構成するシリカ粒子同士の結合は、シリカ粒子表面に存在する−SiOH基が脱水結合した−Si−O−Si−と推定される。ネックレス状のコロイダルシリカとしては、具体的には日産化学工業社製の「スノーテックス−PS」シリーズなどが挙げられ、製品名としては「スノーテックス−PS−S(連結した状態の平均粒子径は110nm程度)」、「スノーテックス−PS−M(連結した状態の平均粒子径は120nm程度)」及び「スノーテックス−PS−L(連結した状態の平均粒子径は170nm程度)」があり、これらに各々対応する酸性の製品が「スノーテックス−PS−S−O」、「スノーテックス−PS−M−O」及び「スノーテックス−PS−L−O」である。
ネックレス状コロイダルシリカを添加することにより、層の多孔性を確保しつつ強度を維持することが可能となり、親水性層マトリクスの多孔質化材として好ましく使用できる。これらの中でも、アルカリ性である「スノーテックスPS−S」、「スノーテックスPS−M」、「スノーテックスPS−L」を用いると親水性層の強度が向上し、また印刷枚数が多い場合でも地汚れの発生が抑制され、特に好ましい。
また、コロイダルシリカは粒子径が小さいほど結合力が強くなることが知られており、本発明では平均粒径が20nm以下であるコロイダルシリカを用いることが好ましく、更に好ましくは3〜15nmのものである。
前述のようにコロイダルシリカの中ではアルカリ性のものが、地汚れ発生を抑制する効果が高く特に好ましい。平均粒径がこの範囲にあるアルカリ性のコロイダルシリカとしては、例えば、日産化学社製の「スノーテックス−20(粒子径10〜20nm)」、「スノーテックス−30(粒子径10〜20nm)」、「スノーテックス−40(粒子径10〜20nm)」、「スノーテックス−N(粒子径10〜20nm)」、「スノーテックス−S(粒子径8〜11nm)」、「スノーテックス−XS(粒子径4〜6nm)」が挙げられる。
平均粒径が20nm以下であるコロイダルシリカは、前述のネックレス状コロイダルシリカと併用することで、形成する層の多孔質性を維持しながら強度を更に向上させることが可能となり特に好ましい。
平均粒径が20nm以下であるコロイダルシリカ/ネックレス状コロイダルシリカの比率は95/5〜5/95の範囲が好ましく、更に好ましくは70/30〜20/80の範囲がより好ましく、60/40〜30/70の範囲が更に好ましい。
本発明において、親水性層マトリクス構造の多孔質化材として、粒径が1μm未満の多孔質金属酸化物粒子を含有することができる。
(多孔質金属酸化物粒子)
多孔質金属酸化物粒子としては、以下に記載の多孔質シリカ、多孔質アルミノシリケート粒子またはゼオライト粒子を好ましく用いることができる。
多孔質金属酸化物粒子としては、以下に記載の多孔質シリカ、多孔質アルミノシリケート粒子またはゼオライト粒子を好ましく用いることができる。
(多孔質シリカ、多孔質アルミノシリケート粒子)
多孔質シリカ粒子は一般に湿式法または乾式法により製造される。湿式法では、ケイ酸塩水溶液を中和して得られるゲルを乾燥、粉砕するか、もしくは中和して析出した沈降物を粉砕することで得ることができる。乾式法では四塩化珪素を水素と酸素と共に燃焼し、シリカを析出することで得られる。これらの粒子は製造条件の調整により、多孔性や粒径を制御することが可能である。多孔質シリカ粒子としては、湿式法のゲルから得られるものが特に好ましい。
多孔質シリカ粒子は一般に湿式法または乾式法により製造される。湿式法では、ケイ酸塩水溶液を中和して得られるゲルを乾燥、粉砕するか、もしくは中和して析出した沈降物を粉砕することで得ることができる。乾式法では四塩化珪素を水素と酸素と共に燃焼し、シリカを析出することで得られる。これらの粒子は製造条件の調整により、多孔性や粒径を制御することが可能である。多孔質シリカ粒子としては、湿式法のゲルから得られるものが特に好ましい。
多孔質アルミノシリケート粒子は、例えば、特開平10−71764号公報に記載されている方法により製造される。即ち、アルミニウムアルコキシドと珪素アルコキシドを主成分として加水分解法により合成された非晶質な複合体粒子である。粒子中のアルミナとシリカの比率は1:4〜4:1の範囲で合成することが可能である。また、製造時にその他の金属のアルコキシドを添加して3成分以上の複合体粒子として製造したものも本発明に使用できる。これらの複合体粒子も製造条件の調整により多孔性や粒径を制御することが可能である。
粒子の多孔性としては、細孔容積で0.5ml/g以上であることが好ましく、0.8ml/g以上であることがより好ましく、1.0〜2.5ml/gであることが更に好ましい。細孔容積は塗膜の保水性と密接に関連しており、細孔容積が大きいほど保水性が良好となって印刷時に汚れにくく、水量ラチチュードも広くなるが、2.5ml/gよりも大きくなると粒子自体が非常に脆くなるため塗膜の耐久性が低下する。逆に、細孔容積が0.5ml/g未満の場合には、印刷性能がやや不十分となる場合がある。
(細孔容積の測定方法)
ここで、上記の細孔容積の測定はオートソーブ−1(カンタクローム社製)を使用し、定容法を用いた窒素吸着測定により、粉体の空隙が窒素により充填されていると仮定して相対圧力が0.998における窒素吸着量から算出されるものである。
ここで、上記の細孔容積の測定はオートソーブ−1(カンタクローム社製)を使用し、定容法を用いた窒素吸着測定により、粉体の空隙が窒素により充填されていると仮定して相対圧力が0.998における窒素吸着量から算出されるものである。
(ゼオライト粒子)
ゼオライトは結晶性のアルミノケイ酸塩であり、細孔径が0.3〜1nmの規則正しい三次元網目構造の空隙を有する多孔質体である。天然及び合成ゼオライトを合わせた一般式は次のように表される。
ゼオライトは結晶性のアルミノケイ酸塩であり、細孔径が0.3〜1nmの規則正しい三次元網目構造の空隙を有する多孔質体である。天然及び合成ゼオライトを合わせた一般式は次のように表される。
(M1、(M2)0.5)m(AlmSinO2)(m+n)・xH2O
ここで、M1、M2は交換性のカチオンであって、M1はLi+、Na+、K+、Tl+、Me4N+(TMA)、Et4N+(TEA)、Pr4N+(TPA)、C7H15N2 +、C8H16N+等であり、M2はCa2+、Mg2+、Ba2+、Sr2+、C8H18N2 2+等である。また、n≧mであり、m/nの値つまりはAl/Si比率は1以下となる。Al/Si比率が高いほど交換性カチオンの量が多く含まれるため極性が高く、従って親水性も高い。好ましいAl/Si比率は0.4〜1.0であり、更に好ましくは0.8〜1.0である。xは整数を表す。
ここで、M1、M2は交換性のカチオンであって、M1はLi+、Na+、K+、Tl+、Me4N+(TMA)、Et4N+(TEA)、Pr4N+(TPA)、C7H15N2 +、C8H16N+等であり、M2はCa2+、Mg2+、Ba2+、Sr2+、C8H18N2 2+等である。また、n≧mであり、m/nの値つまりはAl/Si比率は1以下となる。Al/Si比率が高いほど交換性カチオンの量が多く含まれるため極性が高く、従って親水性も高い。好ましいAl/Si比率は0.4〜1.0であり、更に好ましくは0.8〜1.0である。xは整数を表す。
本発明で使用するゼオライト粒子としてはAl/Si比率が安定しており、また粒径分布も比較的シャープである合成ゼオライトが好ましく、例えば、ゼオライトA:Na12(Al12Si12O48)・27H2O;Al/Si比率1.0、ゼオライトX:Na86(Al86Si106O384)・264H2O;Al/Si比率0.811、ゼオライトY:Na56(Al56Si136O384)・250H2O;Al/Si比率0.412等が挙げられる。
Al/Si比率が0.4〜1.0である親水性の高い多孔質粒子を含有することで、親水性層自体の親水性も大きく向上し、印刷時に汚れにくく、水量ラチチュードも広くなる。また、指紋跡の汚れも大きく改善される。Al/Si比率が0.4未満では親水性が不充分であり、上記性能の改善効果が小さくなる。
また、親水層を構成する親水性層マトリクス構造は、層状粘土鉱物粒子を含有することができる。該層状鉱物粒子としては、例えば、カオリナイト、ハロイサイト、タルク、スメクタイト(モンモリロナイト、バイデライト、ヘクトライト、サボナイト等)、バーミキュライト、マイカ(雲母)、クロライトといった粘土鉱物及び、ハイドロタルサイト、層状ポリケイ酸塩(カネマイト、マカタイト、アイアライト、マガディアイト、ケニヤアイト等)等が挙げられる。特に、単位層(ユニットレイヤー)の電荷密度が高いほど極性が高く、親水性も高いと考えられる。好ましい電荷密度としては0.25以上、更に好ましくは0.6以上である。このような電荷密度を有する層状鉱物としては、スメクタイト(電荷密度0.25〜0.6;陰電荷)、バーミキュライト(電荷密度0.6〜0.9;陰電荷)等が挙げられる。特に、合成フッ素雲母は粒径等安定した品質のものを入手することができ好ましい。また、合成フッ素雲母の中でも膨潤性のものが好ましく、自由膨潤であるものが更に好ましい。
また、上記の層状鉱物のインターカレーション化合物(ピラードクリスタル等)や、イオン交換処理を施したもの、表面処理(シランカップリング処理、有機バインダとの複合化処理等)を施したものも使用することができる。
平板状層状鉱物粒子のサイズとしては、層中に含有されている状態で(膨潤工程、分散剥離工程を経た場合も含めて)、平均粒径(粒子の最大長)が1μm未満であり、平均アスペクト比が50以上であることが好ましい。粒子サイズが上記範囲にある場合、薄層状粒子の特徴である平面方向の連続性及び柔軟性が塗膜に付与され、クラックが入りにくく乾燥状態で強靭な塗膜とすることができる。また、粒子物を多く含有する塗布液においては、層状粘土鉱物の増粘効果によって、粒子物の沈降を抑制することができる。粒子径が上記範囲より大きくなると、塗膜に不均一性が生じて、局所的に強度が弱くなる場合がある。また、アスペクト比が上記範囲以下である場合、添加量に対する平板状の粒子数が少なくなり、増粘性が不充分となり、粒子物の沈降を抑制する効果が低減する。
層状鉱物粒子の含有量としては、層全体の0.1〜30質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがより好ましい。特に膨潤性合成フッ素雲母やスメクタイトは少量の添加でも効果が見られるため好ましい。層状鉱物粒子は塗布液に粉体で添加してもよいが、簡便な調液方法(メディア分散等の分散工程を必要としない)でも良好な分散度を得るために、層状鉱物粒子を単独で水に膨潤させたゲルを調製した後、塗布液に添加することが好ましい。
親水層を構成する親水性層マトリクスには、その他の添加素材としてケイ酸塩水溶液も使用することができる。ケイ酸Na、ケイ酸K、ケイ酸Liといったアルカリ金属ケイ酸塩が好ましく、そのSiO2/M2O比率はケイ酸塩を添加した際の塗布液全体のpHが13を超えない範囲となるように選択することが無機粒子の溶解を防止する上で好ましい。
また、金属アルコキシドを用いた、いわゆるゾル−ゲル法による無機ポリマーもしくは有機−無機ハイブリッドポリマーも使用することができる。ゾル−ゲル法による無機ポリマーもしくは有機−無機ハイブリッドポリマーの形成については、例えば、「ゾル−ゲル法の応用」(作花済夫著/アグネ承風社発行)に記載されているか、または本書に引用されている文献に記載されている公知の方法を使用することができる。
また、本発明では、水溶性樹脂を含有してもよい。水溶性樹脂としては、例えば、多糖類、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルエーテル、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、ビニル系重合体ラテックス、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等の樹脂が挙げられるが、本発明に用いられる水溶性樹脂としては、多糖類を用いることが好ましい。
多糖類としては、デンプン類、セルロース類、ポリウロン酸、プルランなどが使用可能であるが、特にメチルセルロース塩、カルボキシメチルセルロース塩、ヒドロキシエチルセルロース塩等のセルロース誘導体が好ましく、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩やアンモニウム塩がより好ましい。これは親水性層に多糖類を含有させることにより、親水性層の表面形状を好ましい状態形成する効果が得られるためである。
親水性層の表面は、PS版のアルミ砂目のように0.1〜20μmピッチの凹凸構造を有することが好ましく、この凹凸により保水性や画像部の保持性が向上する。このような凹凸構造は、親水性層マトリクスに適切な粒径のフィラーを適切な量含有させて形成することも可能であるが、親水性層の塗布液に前述のアルカリ性コロイダルシリカと前述の水溶性多糖類とを含有させ、親水性層を塗布、乾燥させる際に相分離を生じさせて形成することが、より良好な印刷適性を有する構造を得ることができ好ましい。
凹凸構造の形態(ピッチ及び表面粗さなど)は、アルカリ性コロイダルシリカの種類及び添加量、水溶性多糖類の種類及び添加量、その他添加材の種類及び添加量、塗布液の固形分濃度、ウエット膜厚、乾燥条件等で適宜コントロールすることが可能である。
本発明において、親水性マトリクス構造部に添加される水溶性樹脂は、少なくともその一部が水溶性の状態のまま水に溶出可能な状態で存在することが好ましい。水溶性の素材であっても、架橋剤等によって架橋し、水に不溶の状態になると、その親水性は低下して印刷適性を劣化させる懸念があるためである。また、更にカチオン性樹脂を含有してもよく、カチオン性樹脂としては、例えば、ポリエチレンアミン、ポリプロピレンポリアミン等のようなポリアルキレンポリアミン類またはその誘導体、第3級アミノ基や第4級アンモニウム基を有するアクリル樹脂、ジアクリルアミン等が挙げられる。カチオン性樹脂は微粒子状の形態で添加してもよく、例えば、特開平6−161101号公報に記載のカチオン性マイクロゲルが挙げられる。
また、本発明に係る親水性層を塗設する為に用いられる塗布液には、塗布性改善等の目的で水溶性の界面活性剤を含有させることができ、Si系またはF系等の界面活性剤を使用することができるが、特にSi元素を含む界面活性剤を使用することが印刷汚れを生じる懸念がなく好ましい。該界面活性剤の含有量は親水性層全体(塗布液としては固形分)の0.01〜3質量%が好ましく、0.03〜1質量%が更に好ましい。
また、親水性層にはリン酸塩を含むことができる。本発明では、親水性層の塗布液がアルカリ性であることが好ましいため、リン酸塩としてはリン酸三ナトリウムやリン酸水素二ナトリウムとして添加することが好ましい。リン酸塩を添加することで、印刷時の網の目開きを改善する効果が得られる。リン酸塩の添加量としては水和物を除いた有効量として0.1〜5質量%が好ましく、0.5〜2質量%が更に好ましい。
〔光熱変換素材〕
本発明に係る画像形成機能層、親水性層、親水性オーバーコート層及びその他に設けられる層には、光熱変換素材を含有することが好ましい。光熱変換素材としては赤外吸収色素または顔料を添加することができる。
本発明に係る画像形成機能層、親水性層、親水性オーバーコート層及びその他に設けられる層には、光熱変換素材を含有することが好ましい。光熱変換素材としては赤外吸収色素または顔料を添加することができる。
(赤外吸収色素)
一般的な赤外吸収色素であるシアニン系色素、クロコニウム系色素、ポリメチン系色素、アズレニウム系色素、スクワリウム系色素、チオピリリウム系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素などの有機化合物、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、アゾ系、チオアミド系、ジチオール系、インドアニリン系の有機金属錯体などが挙げられる。具体的には、特開昭63−139191号、同64−33547号、特開平1−160683号、同1−280750号、同1−293342号、同2−2074号、同3−26593号、同3−30991号、同3−34891号、同3−36093号、同3−36094号、同3−36095号、同3−42281号、同3−97589号、同3−103476号、同7−43851号、同7−102179号、特開2001−117201の各公報等に記載の化合物が挙げられる。これらは一種または二種以上を組み合わせて用いることができる。
一般的な赤外吸収色素であるシアニン系色素、クロコニウム系色素、ポリメチン系色素、アズレニウム系色素、スクワリウム系色素、チオピリリウム系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素などの有機化合物、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、アゾ系、チオアミド系、ジチオール系、インドアニリン系の有機金属錯体などが挙げられる。具体的には、特開昭63−139191号、同64−33547号、特開平1−160683号、同1−280750号、同1−293342号、同2−2074号、同3−26593号、同3−30991号、同3−34891号、同3−36093号、同3−36094号、同3−36095号、同3−42281号、同3−97589号、同3−103476号、同7−43851号、同7−102179号、特開2001−117201の各公報等に記載の化合物が挙げられる。これらは一種または二種以上を組み合わせて用いることができる。
顔料としては、カーボン、グラファイト、金属、金属酸化物等が挙げられる。
カーボンとしては特にファーネスブラックやアセチレンブラックの使用が好ましい。粒度(d50)は100nm以下であることが好ましく、50nm以下であることが更に好ましい。
グラファイトとしては粒径が0.5μm以下、好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下の微粒子を使用することができる。
金属としては粒径が0.5μm以下、好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下の微粒子であれば何れの金属であっても使用することができる。形状としては球状、片状、針状等何れの形状でもよい。特にコロイド状金属微粒子(Ag、Au等)が好ましい。
金属酸化物としては、可視光域で黒色を呈している素材または素材自体が導電性を有するか、半導体であるような素材を使用することができる。可視光域で黒色を呈している素材しては、黒色酸化鉄(Fe3O4)や、前述の二種以上の金属を含有する黒色複合金属酸化物が挙げられる。金属酸化物が二種以上の金属の酸化物からなる黒色複合金属酸化物であることである。具体的には、Al、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Sb、Baから選ばれる二種以上の金属からなる複合金属酸化物である。これらは特開平8−27393号、同9−25126号、同9−237570号、同9−241529号、同10−231441号の各公報等に開示されている方法により製造することができる。本発明に用いることができる複合金属酸化物としては、特にCu−Cr−Mn系またはCu−Fe−Mn系の複合金属酸化物であることが好ましい。Cu−Cr−Mn系の場合には、6価クロムの溶出を低減させるために、特開平8−27393号公報に開示されている処理を施すことが好ましい。これらの複合金属酸化物は添加量に対する着色、つまり光熱変換効率が良好である。これらの複合金属酸化物は平均1次粒子径が1μm以下であることが好ましく、平均1次粒子径が0.01〜0.5μmの範囲にあることがより好ましい。平均1次粒子径が1μm以下とすることで、添加量に対する光熱変換能がより良好となり、平均1次粒子径が0.01〜0.5μmの範囲とすることで添加量に対する光熱変換能がより良好となる。但し、添加量に対する光熱変換能は粒子の分散度にも大きく影響を受け、分散が良好であるほど良好となる。従って、これらの複合金属酸化物粒子は層の塗布液に添加する前に、別途公知の方法により分散して、分散液(ペースト)としておくことが好ましい。平均1次粒子径が0.01未満となると、分散が困難となるため好ましくない。分散には適宜分散剤を使用することができる。分散剤の添加量は複合金属酸化物粒子に対して0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜2質量%がより好ましい。分散剤の種類は特に限定しないが、Si元素を含むSi系界面活性剤を用いることが好ましい。
素材自体が導電性を有するか、半導体であるような素材としては、例えば、SbをドープしたSnO2(ATO)、Snを添加したIn2O3(ITO)、TiO2、TiO2を還元したTiO(酸化窒化チタン、一般的にはチタンブラック)などが挙げられる。また、これらの金属酸化物で芯材(BaSO4、TiO2、9Al2O3・2B2O、K2O・nTiO2等)を被覆したものも使用することができる。これらの粒径は0.5μm以下、好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下である。
特に好ましい光熱変換素材の態様としては、前記の赤外吸収色素及び金属酸化物が二種以上の金属の酸化物からなる黒色複合金属酸化物であることである。
これらの光熱変換素材の添加量としては、各層に対して0.1〜50質量%であり、1〜30質量%が好ましく、3〜25質量%がより好ましい。
(親水性オーバーコート層)
本発明において、取り扱い時の傷つき防止のために、画像形成機能層の上層に親水性オーバーコート層を有することが好ましい。親水性オーバーコート層は画像形成機能層のすぐ上の層であってもよいし、また画像形成機能層と親水性オーバーコート層の間に中間層が設けられてもよい。親水性オーバーコート層は印刷機上で除去可能であることが好ましい。
本発明において、取り扱い時の傷つき防止のために、画像形成機能層の上層に親水性オーバーコート層を有することが好ましい。親水性オーバーコート層は画像形成機能層のすぐ上の層であってもよいし、また画像形成機能層と親水性オーバーコート層の間に中間層が設けられてもよい。親水性オーバーコート層は印刷機上で除去可能であることが好ましい。
親水性オーバーコート層は、水溶性樹脂または水溶性樹脂を部分的に架橋した水膨潤性樹脂を含有することが好ましい。かかる水溶性樹脂としては、例えば、多糖類、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルエーテル、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、ビニル系重合体ラテックス、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等の樹脂が挙げられるが、本発明では多糖類を用いることが好ましい。多糖類としては、デンプン類、セルロース類、ポリウロン酸、プルラン等が使用可能であるが、特にメチルセルロース塩、カルボキシメチルセルロース塩、ヒドロキシエチルセルロース塩等のセルロース誘導体が好ましく、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩やアンモニウム塩がより好ましい。
本発明においては、親水性オーバーコート層は前述する光熱変換素材を含有することができる。
またレーザー記録装置あるいは印刷機に本発明の印刷版を装着するときの傷つき防止のために、本発明においてオーバーコート層に平均粒径1μm以上、20μm未満のマット剤を含有させることが好ましい。
好ましく用いられるマット剤としては、新モース硬度5以上の無機微粒子や有機マット剤が挙げられる。新モース硬度5以上の無機微粒子としては、例えば、金属酸化物粒子(シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化鉄、酸化クロム等)や金属炭化物粒子(炭化珪素等)、窒化ホウ素粒子、ダイアモンド粒子等が挙げられる。有機マット剤としては、例えば、米国特許第2,322,037号明細書等に記載の澱粉、ベルギー特許第625,451号明細書や英国特許第981,198号明細書等に記載された澱粉誘導体、特公昭44−3643号公報等に記載のポリビニルアルコール、スイス特許第330,158号明細書等に記載のポリスチレン或いはポリメタアクリレート、米国特許第3,079,257号等明細書に記載のポリアクリロニトリル、米国特許第3,022,169号明細書等に記載されたポリカーボネートが挙げられる。これらマット剤の添加量は1m2当たり0.1g以上、10g未満であることが好ましい。
その他、オーバーコート層には塗布の均一性を確保する目的で、水溶液塗布の場合には主に非イオン系界面活性剤を添加することができる。このような非イオン界面活性剤の具体例としては、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタントリオレート、ステアリン酸モノグリセリド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルエーテル等を挙げることができる。上記非イオン界面活性剤のオーバーコート層の全固形物中に占める割合は、0.05〜5質量%が好ましく、より好ましくは1〜3質量%である。
本発明において、オーバーコート層の乾燥塗布量は0.05〜1.5g/m2が好ましく、更に好ましい範囲は0.1〜0.7g/m2である。この範囲内で印刷機上でのオーバーコート層の除去性を損なうことなく、良好な汚れ防止、傷付き防止、指紋跡付着防止及びアブレーションカスの発生低減ができる。
(可視画性の付与)
通常、印刷業界においては、印刷する前に印刷版材料に画像形成した印刷版を正しく画像が形成されているかを検査する検版という作業がある。検版をするためには、印刷前に形成された画像が版面上で見える性能、つまり可視画性がよいことが好ましい。本発明の印刷版材料は、現像処理なしに印刷可能なプロセスレス印刷版材料なので、露光することによる光または熱によって露光部分、または未露光部分の光学濃度が変化することが好ましい。
通常、印刷業界においては、印刷する前に印刷版材料に画像形成した印刷版を正しく画像が形成されているかを検査する検版という作業がある。検版をするためには、印刷前に形成された画像が版面上で見える性能、つまり可視画性がよいことが好ましい。本発明の印刷版材料は、現像処理なしに印刷可能なプロセスレス印刷版材料なので、露光することによる光または熱によって露光部分、または未露光部分の光学濃度が変化することが好ましい。
本発明において好ましく用いられる方法としては、露光することにより光学濃度が変化するシアニン系赤外線吸収色素を含有する方法、光酸発生剤とその酸により変色する化合物を用いる方法、ロイコ色素のような発色剤と顕色剤を組み合わせて用いる方法、露光前は失透して白濁している前記熱溶融性微粒子または熱融着性微粒子が露光することにより透明化する作用を用いる方法等がある。
(包装材料)
上記のように製造された印刷版材料は、所望のサイズに断裁した後に、後述する露光を行うまでの保管するためにロール状に巻かれて包装される。直径が4〜10cmのコア部材にロール状に巻かれることが好ましい。長期の保管に耐えるためには、包装材料として、特開2000−206653号公報に記載の酸素透過度5×10-6ml/Pa・m2・30℃・day以下の包装材料で包装されることが好ましい。また、もう一つの好ましい形態として、特開2000−206653号公報に記載の水分透過度10-6g/Pa・m2・25℃・day以下の包装材料で包装されることが好ましい。
上記のように製造された印刷版材料は、所望のサイズに断裁した後に、後述する露光を行うまでの保管するためにロール状に巻かれて包装される。直径が4〜10cmのコア部材にロール状に巻かれることが好ましい。長期の保管に耐えるためには、包装材料として、特開2000−206653号公報に記載の酸素透過度5×10-6ml/Pa・m2・30℃・day以下の包装材料で包装されることが好ましい。また、もう一つの好ましい形態として、特開2000−206653号公報に記載の水分透過度10-6g/Pa・m2・25℃・day以下の包装材料で包装されることが好ましい。
(露光)
本発明では、印刷版材料を画像形成機能層を有する面から画像データに応じてレーザービームを照射して画像を形成することが好ましい。
本発明では、印刷版材料を画像形成機能層を有する面から画像データに応じてレーザービームを照射して画像を形成することが好ましい。
本発明では、より具体的には赤外及び/または近赤外領域で発光する、即ち700〜1500nmの波長範囲で発光するレーザーを使用した走査露光が好ましい。レーザーとしてはガスレーザーを用いてもよいが、近赤外領域で発光する半導体レーザーを使用することが特に好ましい。
本発明に用いられる走査露光に好適な装置としては、半導体レーザーを用いてコンピュータからの画像信号に応じて印刷版材料表面に画像を形成可能な装置であればどのような方式の装置であってもよい。
一般的には、(1)平板状保持機構に保持された印刷版材料に1本もしくは複数本のレーザービームを用いて2次元的な走査を行って印刷版材料全面を露光する方式、(2)固定された円筒状の保持機構の内側に、円筒面に沿って保持された印刷版材料に、円筒内部から1本もしくは複数本のレーザービームを用いて円筒の周方向(主走査方向)に走査しつつ、周方向に直角な方向(副走査方向)に移動させて印刷版材料全面を露光する方式、(3)回転体としての軸を中心に回転する円筒状ドラム表面に保持された印刷版材料に、円筒外部から1本もしくは複数本のレーザービームを用いてドラムの回転によって周方向(主走査方向)に走査しつつ、周方向に直角な方向(副走査方向)に移動させて印刷版材料全面を露光する方式が挙げられる。
本発明に関しては特に(3)の走査露光方式が好ましく、特に印刷装置上で露光を行う装置においては、(3)の露光方式が用いられる。
このようにして画像形成がなされた印刷版材料は、現像処理を行うことなく印刷を行うことができる。画像形成後の印刷版材料をそのまま印刷機の版胴に取り付けるか、あるいは印刷版材料を印刷機の版胴に取り付けた後に画像形成を行い、版胴を回転させながら水供給ローラー及び/またはインク供給ローラーを印刷版材料に接触させることで画像形成層の非画像部を除去することが可能である。
本発明の印刷版材料における上記の画像形成層非画像部の除去工程は、PS版を使用した通常の印刷シークエンスで行うことができるため、いわゆる機上現像処理による作業時間の延長の必要がないため、コストダウンにも有効である。
更に、本発明の印刷方法において、画像形成後から印刷機上で印刷版材料表面と水供給ローラーまたはインク供給ローラーとが接触するまでに印刷版材料の表面を乾燥させる工程を有することが好ましい。本発明の印刷方法においては、画像形成直後から画像強度が徐々に向上していくと考えられる。サーマルレーザーで一般的な外面ドラム方式(前述の(3)の方式)では、一般に露光開始から終了までに3分程度かかるため、露光終了時での露光開始部と終了部とでは画像強度が異なる懸念がある。乾燥工程を設けることで画像強度の差を問題ないレベルにまで縮めることができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1
《ポリエチレンテレフタレート支持体の作製》
(支持体1:易接層を有するポリエチレンテレフタレート支持体)
テレフタル酸成分及びエチレングリコール成分からなるポリエステル(固有粘度が0.62)を20℃に維持した回転冷却ドラム上に溶融押し出しして未延伸フィルムとし、次に該未延伸フィルムを機械軸方向に3.6倍延伸した後、易接層として酸成分がテレフタル酸(60モル%)、イソフタル酸(36モル%)及び5−Naスルホイソフタル酸(4モル%)、グリコール成分がエチレングリコール(60モル%)及びネオペンチルグリコール(40モル%)よりなる共重合ポリエステル(Tg=30℃)65質量%、ケン化度86〜89モル%のポリビニルアルコール16質量%、平均粒径40nmの架橋アクリル樹脂粒子10質量%並びにポリオキシエチレンラウリルエーテル9質量%からなる組成の固形分濃度4質量%の水性液をロールコーターにて塗布した。
《ポリエチレンテレフタレート支持体の作製》
(支持体1:易接層を有するポリエチレンテレフタレート支持体)
テレフタル酸成分及びエチレングリコール成分からなるポリエステル(固有粘度が0.62)を20℃に維持した回転冷却ドラム上に溶融押し出しして未延伸フィルムとし、次に該未延伸フィルムを機械軸方向に3.6倍延伸した後、易接層として酸成分がテレフタル酸(60モル%)、イソフタル酸(36モル%)及び5−Naスルホイソフタル酸(4モル%)、グリコール成分がエチレングリコール(60モル%)及びネオペンチルグリコール(40モル%)よりなる共重合ポリエステル(Tg=30℃)65質量%、ケン化度86〜89モル%のポリビニルアルコール16質量%、平均粒径40nmの架橋アクリル樹脂粒子10質量%並びにポリオキシエチレンラウリルエーテル9質量%からなる組成の固形分濃度4質量%の水性液をロールコーターにて塗布した。
次いで、水性液を塗布した縦延伸フィルムを乾燥しつつ横方向に4倍延伸し、更に230℃で熱固定して厚さ175μmの二軸延伸フィルムを得た。このフイルムでの易接層厚さは0.03μm、中心線平均表面粗さは15nm、表面エネルギーは6×10-4N/cm、熱収縮率は縦方向で0.9%、横方向で0.2%であった。
(支持体2:ポリエチレンテレフタレート支持体)
テレフタル酸成分及びエチレングリコール成分からなるポリエステル(固有粘度が0.62)を20℃に維持した回転冷却ドラム上に溶融押し出しして未延伸フィルムとし、次に該未延伸フィルムを機械軸方向に3.6倍延伸した後、縦延伸フィルムを乾燥しつつ横方向に4倍延伸し、更に230℃で熱固定して厚さ175μmの二軸延伸フィルムを得た。
テレフタル酸成分及びエチレングリコール成分からなるポリエステル(固有粘度が0.62)を20℃に維持した回転冷却ドラム上に溶融押し出しして未延伸フィルムとし、次に該未延伸フィルムを機械軸方向に3.6倍延伸した後、縦延伸フィルムを乾燥しつつ横方向に4倍延伸し、更に230℃で熱固定して厚さ175μmの二軸延伸フィルムを得た。
上記で得られた支持体2のフィルムの両面に、8W/m2・分のコロナ放電処理を施し、次いで一方の面に下記下引き塗布液aを乾燥膜厚0.8μmになるように塗設後にコロナ放電処理(8W/m2・分)を行いながら、下引き塗布液bを乾燥膜厚0.1μmになるように塗布し、各々180℃、4分間乾燥させた(下引き面A)。
《下引き塗布液a》
スチレン/グリシジルメタクリレート/ブチルアクリレート=60/39/1の3元系共重合ラテックス(Tg=75℃) 6.3質量%(固形分基準)
スチレン/グリシジルメタクリレート/ブチルアクリレート=20/40/40の3元系共重合ラテックス 1.6質量%
アニオン系界面活性剤S−1 0.1質量%
水 92.0質量%
《下引き塗布液b》
ゼラチン 1質量%
アニオン系界面活性剤S−1 0.05質量%
硬膜剤H−1 0.01質量%
マット剤(シリカ,平均粒径3.5μm) 0.02質量%
防黴剤F−1 0.01質量%
水 98.9質量%
スチレン/グリシジルメタクリレート/ブチルアクリレート=60/39/1の3元系共重合ラテックス(Tg=75℃) 6.3質量%(固形分基準)
スチレン/グリシジルメタクリレート/ブチルアクリレート=20/40/40の3元系共重合ラテックス 1.6質量%
アニオン系界面活性剤S−1 0.1質量%
水 92.0質量%
《下引き塗布液b》
ゼラチン 1質量%
アニオン系界面活性剤S−1 0.05質量%
硬膜剤H−1 0.01質量%
マット剤(シリカ,平均粒径3.5μm) 0.02質量%
防黴剤F−1 0.01質量%
水 98.9質量%
《下引き済み支持体の熱処理》
1.25m幅にスリットした後の前記支持体に対し、張力2hPaで180℃、1分間の低張力熱処理を実施した。
1.25m幅にスリットした後の前記支持体に対し、張力2hPaで180℃、1分間の低張力熱処理を実施した。
〔印刷版材料の作製〕
親水性層を塗設する直前に、下引き済み支持体に対し、100℃で30秒間熱処理を加えて乾燥させ、防湿シートでカバーをして空気中の湿度が入らないようにした。支持体の一部をサンプリングして水分率を測定したところ、0.2%であった。シートを除去後、すぐに親水性層の塗布を行った。
親水性層を塗設する直前に、下引き済み支持体に対し、100℃で30秒間熱処理を加えて乾燥させ、防湿シートでカバーをして空気中の湿度が入らないようにした。支持体の一部をサンプリングして水分率を測定したところ、0.2%であった。シートを除去後、すぐに親水性層の塗布を行った。
表1に示す親水性層1用塗布液(調製方法は下記に示す)及び表2に示す親水性層2用塗布液(調製方法は下記に示す)を用いて、支持体1及び支持体2の下引き面Aの上にワイヤーバーを用いて塗布した。それぞれ、120℃で3分間乾燥した後に60℃で24時間の加熱処理を施した。その後、表3に示す画像形成機能層塗布液をワイヤーバーを用いて塗布して、50℃で3分間乾燥し印刷版材料101、102を作製した。その後、各印刷版材料を50℃で72時間のシーズニング処理を施した。
(親水性層1用塗布液の調製)
表1に記載の各素材をホモジナイザーを用いて十分に攪拌混合した後、表1に記載の組成で混合、濾過し、純水で希釈、分散して親水性層1用塗布液を調製した。なお、各素材の詳細は表1に記載の通りであり、表中の数値は1m2あたりの固形分量の質量を表す。
表1に記載の各素材をホモジナイザーを用いて十分に攪拌混合した後、表1に記載の組成で混合、濾過し、純水で希釈、分散して親水性層1用塗布液を調製した。なお、各素材の詳細は表1に記載の通りであり、表中の数値は1m2あたりの固形分量の質量を表す。
(親水性層2用塗布液の調製)
表2に記載の各素材をホモジナイザーを用いて十分に攪拌混合した後、表2に記載の組成で混合、濾過し、純水で希釈、分散して親水性層2用塗布液を調製した。なお、各素材の詳細は表2に記載の通りであり、表中の数値は1m2あたりの固形分量の質量を表す。
表2に記載の各素材をホモジナイザーを用いて十分に攪拌混合した後、表2に記載の組成で混合、濾過し、純水で希釈、分散して親水性層2用塗布液を調製した。なお、各素材の詳細は表2に記載の通りであり、表中の数値は1m2あたりの固形分量の質量を表す。
(画像形成機能層塗布液の調製)
表3に画像形成機能層塗布液の素材の詳細を示す。純水で希釈、分散して画像形成機能層塗布液を調製した。表中の数値は1m2あたりの固形分量の質量を表す。
表3に画像形成機能層塗布液の素材の詳細を示す。純水で希釈、分散して画像形成機能層塗布液を調製した。表中の数値は1m2あたりの固形分量の質量を表す。
上記で作製した印刷版材料を、73cm幅で32mの長さに切断して直径7.5cmのボール紙でできたコアに巻き付けロール形状の印刷版試料を作製した。更に、印刷版試料をAl203PET(12μm)/Ny(15μm)/CPP(70μm)の材料でできた150cm×2mの包装材料で巻いた。包装された印刷版試料を、強制劣化条件として50℃、60%相対湿度で7日間加温した。包装材料の酸素透過度は1.7×10-5ml/Pa・m2・30℃・day、水分透過度は1.8×10-5g/Pa・m2・25℃・dayであった。
〔赤外線レーザー方式による画像形成〕
印刷版材料を露光サイズに合わせて切断した後に、露光ドラムに巻付け固定した。露光には波長830nm、スポット径約18μmのレーザービームを用い、露光エネルギーを100〜350mJ/cm2まで50mJ毎に段階的に変化させ、2,400dpi(dpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。)、175線で画像を形成し、画像形成した印刷版試料を作製した。
印刷版材料を露光サイズに合わせて切断した後に、露光ドラムに巻付け固定した。露光には波長830nm、スポット径約18μmのレーザービームを用い、露光エネルギーを100〜350mJ/cm2まで50mJ毎に段階的に変化させ、2,400dpi(dpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。)、175線で画像を形成し、画像形成した印刷版試料を作製した。
〔印刷版材料、印刷版の評価〕
《塗布故障の評価》
作製した印刷版材料の表面を観察し、塗布故障を目視評価した。故障が見えないものをランク5とし、わずかに直径0.3mm未満の故障が見えるものをランク4、わずかに直径0.3mm以上0.5mm未満の故障が見えるものをランク3、直径0.5mm以上1mm未満の故障がみえるものをランク2、直径1mm以上の故障が見えるものをランク1とした。ランク2以下は印刷で欠陥となり実用に耐えない。
《塗布故障の評価》
作製した印刷版材料の表面を観察し、塗布故障を目視評価した。故障が見えないものをランク5とし、わずかに直径0.3mm未満の故障が見えるものをランク4、わずかに直径0.3mm以上0.5mm未満の故障が見えるものをランク3、直径0.5mm以上1mm未満の故障がみえるものをランク2、直径1mm以上の故障が見えるものをランク1とした。ランク2以下は印刷で欠陥となり実用に耐えない。
《印刷方法》
印刷装置として三菱重工業社製のDAIYA1F−1を用いた。コート紙と、湿し水としてアストロマーク3(日研化学研究所製)の2質量%溶液、印刷インクとして東洋インキ製造株式会社製の大豆油タイプのTKハイエコーSOY1の紅を使用して、折り曲げた表4記載の印刷版試料を適用して印刷を行った。印刷開始のシークエンスはPS版の印刷シークエンスで行い、特別な機上現像操作は行わなかった。印刷後に版面を観察したところ、本発明の印刷版試料は非画像部が除去されていた。
印刷装置として三菱重工業社製のDAIYA1F−1を用いた。コート紙と、湿し水としてアストロマーク3(日研化学研究所製)の2質量%溶液、印刷インクとして東洋インキ製造株式会社製の大豆油タイプのTKハイエコーSOY1の紅を使用して、折り曲げた表4記載の印刷版試料を適用して印刷を行った。印刷開始のシークエンスはPS版の印刷シークエンスで行い、特別な機上現像操作は行わなかった。印刷後に版面を観察したところ、本発明の印刷版試料は非画像部が除去されていた。
《網点画質の評価》
5,000枚印刷後に、2%網点画像の品質を100倍ルーペで目視観察し品質をランク評価した。ランク5はフリンジのない高品質な網点であり、品質が劣るにつれてランクを落としていった。ランク3未満は使用に耐えない画質である。
5,000枚印刷後に、2%網点画像の品質を100倍ルーペで目視観察し品質をランク評価した。ランク5はフリンジのない高品質な網点であり、品質が劣るにつれてランクを落としていった。ランク3未満は使用に耐えない画質である。
《初期インク着肉性の評価》
印刷開始のシークエンスをPS版の印刷シークエンスで水とインクをつけて、何枚目で正常なインク濃度になる印刷物が得られるかを評価した。枚数が少ないほど初期インク着肉性が優れている。
印刷開始のシークエンスをPS版の印刷シークエンスで水とインクをつけて、何枚目で正常なインク濃度になる印刷物が得られるかを評価した。枚数が少ないほど初期インク着肉性が優れている。
《汚し回復性の評価》
インキローラーのみをニップして、全面にインキを付着した状態で通常の印刷(インキ
ローラーと水ローラーをニップ)を行った。その際、印刷物における非画線部の汚れがなくなった枚数を評価した。枚数が少ない方が良い。
インキローラーのみをニップして、全面にインキを付着した状態で通常の印刷(インキ
ローラーと水ローラーをニップ)を行った。その際、印刷物における非画線部の汚れがなくなった枚数を評価した。枚数が少ない方が良い。
以上により得られた結果を表4に示す。
表4より、本発明の印刷版材料は、比較の印刷版材料に対して塗布故障、網点品質、初期インク着肉性、更には非画線部のインク汚れの回復(汚し回復性)に優れていることが分かる。
実施例2
〔印刷版材料の作製〕
実施例1で作製した支持体1の画像形成機能層を塗布した側とは反対側に、下記裏面層塗布液1を乾燥膜厚0.8μmになるように塗設後に、コロナ放電処理(8W/m2・分)を行いながら裏面層塗布液2を乾燥膜厚1.0μmになるように塗布し、それぞれ180℃、4分間乾燥させた。
〔印刷版材料の作製〕
実施例1で作製した支持体1の画像形成機能層を塗布した側とは反対側に、下記裏面層塗布液1を乾燥膜厚0.8μmになるように塗設後に、コロナ放電処理(8W/m2・分)を行いながら裏面層塗布液2を乾燥膜厚1.0μmになるように塗布し、それぞれ180℃、4分間乾燥させた。
《裏面層塗布液1》
ジュリマーET−410(日本純薬(株)製):Tg=52℃ 21%
SnO2/Sb(9/1質量比、平均粒子径0.25μm) 67%
マット剤(ポリメチルメタクリレート、平均粒子径5μm) 4%
デナコールEX−614B(ナガセ化成工業(株)製) 7%
《裏面層塗布液2》
PVdCポリマーラテックス:コア部90質量%、シェル部10質量%(コアシェルタイプのラテックス)コア部:塩化ビニリデン/メチルアクリレート/メチルメタクリレート/アクリロニトリル/アクリル酸=93/3/3/0.9/0.1(質量%)、シェル部:塩化ビニリデン/メチルアクリレート/メチルメタクリレート/アクリロニトリル/アクリル酸=88/3/3/3/3(質量%)(重量平均分子量38000)
3000質量部
2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン 23質量部
マット剤(ポリスチレン、平均粒径2.4μm) 1.5質量部
その上に、表5に示す裏面層塗布液3を用いて、ワイヤーバーを用いて塗布し、50℃で3分間乾燥した。なお、スムースター値を測定したところ、試料の塗布した面は65kPaであった。
ジュリマーET−410(日本純薬(株)製):Tg=52℃ 21%
SnO2/Sb(9/1質量比、平均粒子径0.25μm) 67%
マット剤(ポリメチルメタクリレート、平均粒子径5μm) 4%
デナコールEX−614B(ナガセ化成工業(株)製) 7%
《裏面層塗布液2》
PVdCポリマーラテックス:コア部90質量%、シェル部10質量%(コアシェルタイプのラテックス)コア部:塩化ビニリデン/メチルアクリレート/メチルメタクリレート/アクリロニトリル/アクリル酸=93/3/3/0.9/0.1(質量%)、シェル部:塩化ビニリデン/メチルアクリレート/メチルメタクリレート/アクリロニトリル/アクリル酸=88/3/3/3/3(質量%)(重量平均分子量38000)
3000質量部
2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン 23質量部
マット剤(ポリスチレン、平均粒径2.4μm) 1.5質量部
その上に、表5に示す裏面層塗布液3を用いて、ワイヤーバーを用いて塗布し、50℃で3分間乾燥した。なお、スムースター値を測定したところ、試料の塗布した面は65kPaであった。
実施例1の印刷版材料試料101と同様にして画像形成機能層を塗布した。次いで、画像形成機能層の上に下記組成のオーバーコート層塗布液をワイヤーバーを用いて乾燥付量が0.4g/m2となるように塗布し、50℃で3分間乾燥して印刷版材料を作製した。印刷版材料に50℃で24時間のシーズニング処理を施し、その後、23℃、相対湿度20%で24時間調湿した。
《オーバーコート層塗布液》
98%加水分解されたポリ酢酸ビニル(重量平均分子量20万) 15質量部
ヘキサメチレンジイソシアネート 1質量部
マット剤(不定形シリカ、平均粒径2μm) 2質量部
水 82質量部
上記で作製した印刷版材料を実施例1と同様に、73cm幅で32mの長さに切断して直径7.5cmのボール紙でできたコアに巻き付け、ロール形状の印刷版材料試料を作製した。更に、印刷版材料試料をAl203PET(12μm)/Ny(15μm)/CPP(70μm)の材料でできた150cm×2mの包装材料で巻いた。作製した包装された印刷版材料試料を、強制劣化条件として50℃、60%相対湿度で7日間加温した。包装材料の酸素透過度は1.7×10-5ml/Pa・m2・30℃・day、水分透過度は1.8×10-5g/Pa・m2・25℃・dayであった。
98%加水分解されたポリ酢酸ビニル(重量平均分子量20万) 15質量部
ヘキサメチレンジイソシアネート 1質量部
マット剤(不定形シリカ、平均粒径2μm) 2質量部
水 82質量部
上記で作製した印刷版材料を実施例1と同様に、73cm幅で32mの長さに切断して直径7.5cmのボール紙でできたコアに巻き付け、ロール形状の印刷版材料試料を作製した。更に、印刷版材料試料をAl203PET(12μm)/Ny(15μm)/CPP(70μm)の材料でできた150cm×2mの包装材料で巻いた。作製した包装された印刷版材料試料を、強制劣化条件として50℃、60%相対湿度で7日間加温した。包装材料の酸素透過度は1.7×10-5ml/Pa・m2・30℃・day、水分透過度は1.8×10-5g/Pa・m2・25℃・dayであった。
実施例1と同様にして画像形成を行い、印刷版材料試料(試料201)を作製した。実施例1と同じ条件で印刷を行い、実施例1と同様な評価を行った。
以上により得られた結果を表6に示す。
表6より、本発明の印刷版材料は塗布故障、網点品質、初期インク着肉性、更には非画線部のインク汚れの回復(汚し回復性)に優れていることが分かる。
Claims (9)
- ポリエステル支持体上に画像形成機能層を有する印刷版材料において、該画像形成機能層とポリエステル支持体の間に少なくとも1層の易接層があり、該易接層が(A)コポリエステル、(B)ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドンからなる群から選ばれる水溶性高分子化合物及び(C)微粒子を含有することを特徴とする印刷版材料。
- 前記ポリエステル支持体の膜厚が100〜300μmの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の印刷版材料。
- 前記画像形成機能層が熱溶融性微粒子または熱融着性微粒子を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の印刷版材料。
- 前記易接層と前記画像形成機能層の間に少なくとも1層の親水性層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷版材料。
- 前記親水性層の少なくとも1層は多孔質構造を有することを特徴とする請求項4に記載の印刷版材料。
- 前記印刷版材料が光熱変換素材を含有する層を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の印刷版材料。
- 前記印刷版材料が直径4〜10cmのコアにロール状に巻かれたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の印刷版材料。
- 請求項7に記載の印刷版材料をロール状から繰り出し、画像形成機能層を有する面から画像データーに応じてレーザービームを照射して得られることを特徴とする印刷版。
- 請求項8に記載の印刷版に穴を開けて印刷機に固定して印刷することを特徴とする印刷方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004137137A JP2005319590A (ja) | 2004-05-06 | 2004-05-06 | 印刷版材料、印刷版及び印刷方法 |
EP05103565A EP1593523B1 (en) | 2004-05-06 | 2005-04-29 | Printing plate material, printing plate and printing process |
DE602005002294T DE602005002294D1 (de) | 2004-05-06 | 2005-04-29 | Druckplattenmaterial, Druckplatte und Druckverfahren. |
US11/119,811 US20050247223A1 (en) | 2004-05-06 | 2005-05-03 | Printing plate material, printing plate and printing process |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004137137A JP2005319590A (ja) | 2004-05-06 | 2004-05-06 | 印刷版材料、印刷版及び印刷方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005319590A true JP2005319590A (ja) | 2005-11-17 |
Family
ID=34939604
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004137137A Pending JP2005319590A (ja) | 2004-05-06 | 2004-05-06 | 印刷版材料、印刷版及び印刷方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20050247223A1 (ja) |
EP (1) | EP1593523B1 (ja) |
JP (1) | JP2005319590A (ja) |
DE (1) | DE602005002294D1 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006056184A (ja) * | 2004-08-23 | 2006-03-02 | Konica Minolta Medical & Graphic Inc | 印刷版材料および印刷版 |
US20070022079A1 (en) * | 2005-05-03 | 2007-01-25 | Greg Benson | Trusted decision support system and method |
US8105751B2 (en) * | 2006-06-09 | 2012-01-31 | Fujifilm Corporation | Planographic printing plate precursor and pile of planographic printing plate precursors |
WO2008053691A1 (fr) * | 2006-10-31 | 2008-05-08 | Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. | Matériau de planche d'impression de surface photosensible et procédé de fabrication de planche d'impression de surface utilisant ledit matériau |
CN102257434B (zh) | 2008-12-18 | 2013-04-24 | 旭化成电子材料株式会社 | 烧蚀层、感光性树脂结构体、使用了该感光性树脂结构体的凸版印刷版的制造方法 |
JP4888853B2 (ja) | 2009-11-12 | 2012-02-29 | 学校法人慶應義塾 | 液晶表示装置の視認性改善方法、及びそれを用いた液晶表示装置 |
US9798189B2 (en) | 2010-06-22 | 2017-10-24 | Toyobo Co., Ltd. | Liquid crystal display device, polarizer and protective film |
CN103547961B (zh) * | 2011-05-18 | 2017-07-14 | 东洋纺株式会社 | 液晶显示装置、偏光板和偏振片保护膜 |
KR101833582B1 (ko) | 2011-05-18 | 2018-02-28 | 도요보 가부시키가이샤 | 3차원 화상표시 대응 액정표시장치에 적합한 편광판 및 액정표시장치 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04190359A (ja) * | 1990-11-26 | 1992-07-08 | Mitsubishi Kasei Corp | 湿し水不要感光性平版印刷版 |
JPH09311508A (ja) * | 1996-05-21 | 1997-12-02 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | 平版印刷版の製版装置 |
JP2000143953A (ja) * | 1998-11-17 | 2000-05-26 | Teijin Ltd | インク受像層易接着ポリエステルフイルム |
JP2000336309A (ja) * | 1999-06-01 | 2000-12-05 | Teijin Ltd | インク受像層易接着ポリエステルフイルム |
JP2004034394A (ja) * | 2002-07-01 | 2004-02-05 | Konica Minolta Holdings Inc | 印刷版材料、それを用いた印刷方法 |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2322037A (en) | 1939-07-07 | 1943-06-15 | Eastman Kodak Co | Photographic film |
CH330158A (de) | 1954-07-31 | 1958-05-31 | Typon Ag | Verfahren zur Herstellung von photographischem Material mit aufgerauhter, praktisch nichtmattierter Oberfläche |
US3079257A (en) | 1957-08-30 | 1963-02-26 | Agfa Ag | Photographic materials containing acrylonitrile copolymers as matting agents |
US3022169A (en) | 1958-03-05 | 1962-02-20 | Agfa Ag | Matting of photographic layers |
BE598861A (ja) | 1961-01-06 | |||
BE625451A (ja) | 1962-11-29 | |||
GB1173181A (en) | 1967-01-03 | 1969-12-03 | Fuji Shasain Film Kabushiki Ka | A Method of Forming a Photographic Image |
US6896941B1 (en) * | 1999-06-01 | 2005-05-24 | Teijin Limited | Polyester film for use as an ink image receiving base film and ink |
JP4694752B2 (ja) * | 1999-12-22 | 2011-06-08 | 株式会社きもと | 直描型平版印刷用版材 |
JP2002079772A (ja) * | 2000-09-05 | 2002-03-19 | Fuji Photo Film Co Ltd | 平版印刷版用原版及びそれを用いた平版印刷版の製版、印刷方法 |
JP2003145715A (ja) * | 2001-11-07 | 2003-05-21 | Fuji Photo Film Co Ltd | 可撓性刷版装着方法および装着装置 |
JP3901595B2 (ja) * | 2002-02-25 | 2007-04-04 | 富士フイルム株式会社 | 平版印刷用原版 |
-
2004
- 2004-05-06 JP JP2004137137A patent/JP2005319590A/ja active Pending
-
2005
- 2005-04-29 EP EP05103565A patent/EP1593523B1/en not_active Expired - Fee Related
- 2005-04-29 DE DE602005002294T patent/DE602005002294D1/de active Active
- 2005-05-03 US US11/119,811 patent/US20050247223A1/en not_active Abandoned
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04190359A (ja) * | 1990-11-26 | 1992-07-08 | Mitsubishi Kasei Corp | 湿し水不要感光性平版印刷版 |
JPH09311508A (ja) * | 1996-05-21 | 1997-12-02 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | 平版印刷版の製版装置 |
JP2000143953A (ja) * | 1998-11-17 | 2000-05-26 | Teijin Ltd | インク受像層易接着ポリエステルフイルム |
JP2000336309A (ja) * | 1999-06-01 | 2000-12-05 | Teijin Ltd | インク受像層易接着ポリエステルフイルム |
JP2004034394A (ja) * | 2002-07-01 | 2004-02-05 | Konica Minolta Holdings Inc | 印刷版材料、それを用いた印刷方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP1593523A1 (en) | 2005-11-09 |
DE602005002294D1 (de) | 2007-10-18 |
EP1593523B1 (en) | 2007-09-05 |
US20050247223A1 (en) | 2005-11-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1593523B1 (en) | Printing plate material, printing plate and printing process | |
JP2005035003A (ja) | 版下シート材料、版掛け方法及び印刷方法 | |
JP4244757B2 (ja) | ロール状に巻回された形態で市場に流通される機上現像型印刷版材料 | |
EP1630609B1 (en) | Printing plate material and printing plate | |
JP2006150605A (ja) | プロセスレス印刷版材料を用いた印刷方法 | |
JP2004243618A (ja) | 印刷版材料とそれを用いた印刷方法及び版曲げ方法 | |
JPWO2007063682A1 (ja) | 平版印刷版材料及び印刷方法 | |
WO2007116786A1 (ja) | 平版印刷版材料及び印刷方法 | |
JP2007190879A (ja) | 平版印刷版材料及び印刷方法 | |
JP2006321089A (ja) | 平版印刷方法および湿し水 | |
JP2007190880A (ja) | 平版印刷版材料及び平版印刷方法 | |
JP2007237586A (ja) | 平版印刷版材料及び印刷方法 | |
JPWO2006090570A1 (ja) | 平版印刷版材料および印刷方法 | |
JPWO2006059484A1 (ja) | 平版印刷版材料及び平版印刷方法 | |
JP2005178014A (ja) | 印刷版材料及び印刷方法 | |
JP2008149467A (ja) | 平版印刷版材料および印刷方法 | |
JP2005246833A (ja) | 印刷版材料及び印刷方法 | |
JP2006007697A (ja) | 平版印刷版の印刷方法 | |
JP2006192832A (ja) | 平版印刷方法及び平版印刷機 | |
JP2006187911A (ja) | 平版印刷版材料及び平版印刷方法 | |
JP2007237493A (ja) | 印刷版材料の版折り曲げ方法、版折り曲げ装置及び印刷方法 | |
JP2007062309A (ja) | プロセスレス印刷版材料用湿し水、プロセスレス印刷版材料の印刷方法およびプロセスレス印刷版材料 | |
JP2007069560A (ja) | 平版印刷版の修正方法及び修正液 | |
JP2007007877A (ja) | 印刷方法、版下シート材料および印刷版材料の装着方法 | |
JP2006088354A (ja) | 印刷版材料、印刷版及び印刷方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070312 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20091023 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091110 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100406 |