JP2005318511A - 撮像方法および撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被写体からの光をほとんど損失することなく固体撮像素子に導き、かつ安定で高速な画素ずらし(被写体像のシフト)を実現する。
【解決手段】 被写体からの光線Lを偏光方向が互いに異なる複数の光に分離した後、これらを合成して固体撮像素子15上に1つの被写体像を結像させる第1時間帯と、被写体からの光線Lを偏光方向が互いに異なる複数の光に分離し、固体撮像素子15上に互いに1部が重なり合った複数の被写体像を結像させる第2時間帯とを時間的に切り替える。第1時間帯における信号情報に基づいて1つの被写体像についての第1画像情報を取得し、第2時間帯における信号情報を用いて演算して、複数の被写体像のうちの1つの被写体像についての第2画像情報を求める。そして、第1画像情報と第2画像情報とを用いて被写体の高解像度画像を得る。
【選択図】 図1

Description

本発明は高い解像力を有する小型カメラモジュールを実現できる撮像方法および撮像装置に関する。
カメラ用途に用いられるCCDやCMOSなどの固体撮像素子においては、画像の高解像度化を図るために画素数を増加する試みが従来なされてきた。各画素のサイズをそのままにして単に画素数を増やせば固体撮像素子の面積が大型化するので、1枚のウエハーから得られる素子数の減少や歩留まりの低下により、コストアップを招く。このため、画素サイズや画素ピッチを小さくして画素数を増やすことが行われている。しかしながら、一般に、感度と飽和出力とは画素サイズに比例するため、画素サイズの小型化だけでは解像度向上に限界がある。
画素数を増やすことなく解像度を上げる方法として、「画素ずらし」という方法が提案されている。この方法では、固体撮像素子上に画素ピッチの1/2だけ被写体像を時間的にずらして結像させ、画素ピッチで決まるよりも高い空間周波数で被写体像をサンプリングする。被写体像を1方向にずらせば、見かけ上、2倍の画素数で撮像したのと同等の画像が得られる。また、直交する2方向にすらせば、見かけ上、4倍の画素数で撮像したのと同等の画像が得られる。
固体撮像素子上に結像される被写体像を固体撮像素子に対して相対的にずらす具体的な方法として、固体撮像素子そのものをアクチュエータを用いて2次元的にスイングする方法や、光学系を構成する特定の光学部品を機械的に動かす方法が提案されている。これら以外に、特に有望な方法として特許文献1あるいは特許文献2に記載されている、光学系の途中に偏光子、液晶パネル、及び水晶板を配置し、液晶パネルを電気的に駆動することにより、被写体像を所定距離だけずらす方法が知られている。図11はその原理を示した説明図である。
図11において、水晶板113はその特定の光学軸A113に対して斜めに研磨されており、入射光を、その偏光方向によってその経路をシフトさせて透過させる。図11では、水晶板113に入射した光のうち、偏光方向が紙面に垂直である光線は常光線としてそのまままっすぐ進み、偏光方向が紙面に平行である光線は異常光線として斜めに進む。異常光線とはスネルの法則に従わない光線として定義される。これにより、入射光の経路をその偏光方向に応じてシフトさせることが可能となる。シフトさせる量Dは水晶板113の厚みにより決定でき、ここでは固体撮像素子(図示せず)の画素ピッチの1/2、またはその奇数倍に設定される。
被写体側からの光線Lのうち、偏光子111を用いて紙面に垂直な偏光の光のみを透過させた場合を考える。偏光子111を通過した光は液晶パネル112に到達する。液晶パネル112はねじりネマティック型の液晶パネルであり、液晶パネル112に印加される駆動電圧がオフの場合は封入された液晶により偏光方向が90度旋回され、駆動電圧がオンの場合には偏光方向は変わらない。したがって、水晶板113に入射した光は、駆動電圧がオフの場合は異常光線として破線のようにシフトし、駆動電圧がオンの場合は常光線として実線で示す通りまっすぐ進む。
このような光学系を用い、水晶板113の厚みを調整すれば、水晶板113を透過した光により固体撮像素子(図示せず)上に結像される被写体像を、液晶パネル112の駆動電圧のオン/オフに応じて、画素ピッチの1/2(または、画素ピッチの1/2の奇数倍)だけずらすことができる。駆動電圧を高速でオン/オフし、これと同期して固体撮像素子から電気信号を読み取り、オン状態及びオフ状態のそれぞれから得た画像情報を合成すれば、画素数が2倍で且つ同一の大きさの固体撮像素子で撮像したのと同等に画像の解像度を向上させることが可能となる。このような方法で解像度を向上すれば、得られた画像の一部を切り出して拡大(ズーミング)しても、高精細な画像を得ることが容易である。
このような方法による画素ずらしでは、アクチュエータなどの機械的駆動部や複雑な機構系を用いることなく、電気的なオン/オフの制御をするだけで、非常に安定かつ高速に被写体像をずらすことができる。特許文献2においては、この原理を用いて2次元的に画素ずらしを行う方法が開示されている。
また、特許文献3にも同様の方法が開示されている。特許文献3には光学系の構成要素が明示されていないが、直線偏光を入射させているため偏光子が不可欠である。
特開平2−52580号公報 特開平4−63074号公報 特開昭61−247168号公報
しかしながら特許文献1〜3に開示された方法では、いずれも直線偏光を用いているために、被写体からの光のうち、その直線偏光以外の光はロスになってしまう。この結果、固体撮像素子上に結像される被写体像が暗くなるため、SN比が劣化し、ノイズの目立つ画像となってしまう。特に照度の低い状況で被写体を撮影する場合には画質の劣化が顕著となる。
本発明は以上の課題を解決し、被写体からの光をほとんど損失することなく固体撮像素子に導き、かつ安定で高速な画素ずらし(被写体像のシフト)を実現することにより、高い解像度でノイズの少ない画像を得ることができる撮像方法及び撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の撮像方法は、固体撮像素子上に結像される被写体像と前記固体撮像素子の画素との相対的位置関係を時間的に前記画素の配列ピッチの半分の奇数倍だけ変化させて高解像度画像を得る撮像方法であって、被写体からの光を偏光方向が互いに異なる複数の光に分離した後、これらを合成して前記固体撮像素子上に1つの被写体像を結像させる第1時間帯と、被写体からの光を偏光方向が互いに異なる複数の光に分離し、前記固体撮像素子上に互いに1部が重なり合った複数の被写体像を結像させる第2時間帯とを時間的に切り替え、前記第1時間帯において前記固体撮像素子の各画素に入射した光に関する信号情報に基づいて前記1つの被写体像についての第1画像情報を取得し、前記第2時間帯において前記固体撮像素子の各画素に入射した光に関する信号情報を用いて演算して、前記複数の被写体像のうちの1つの被写体像についての第2画像情報を求め、前記第1画像情報と前記第2画像情報とを用いて、前記被写体の高解像度画像を得ることを特徴とする。本発明において「被写体の高解像度画像」とは、固体撮像素子の画素数よりも多い画素数で構成された被写体の画像をいう。
また、本発明の撮像装置は、複屈折効果により偏光方向に応じて光線の経路をシフトさせる第1透明素子及び第2透明素子、及び前記第1透明素子及び前記第2透明素子の間に配置され、印加される電圧のオン/オフに応じて透過光を旋光させる第1液晶パネルを備える第1光学系と、固体撮像素子と、前記第1液晶パネルに印加する電圧を制御する第1電圧制御手段とを備え、被写体からの光が前記第1光学系を通過して前記固体撮像素子上に被写体像として結像される撮像装置であって、前記第1液晶パネルに印加される電圧のオン/オフの切り替えにより、前記固体撮像素子上に、1つの被写体像と、互いに1部が重なり合った第1被写体像及び第2被写体像とが、交互に結像されることを特徴とする。
本発明によれば、従来の画素ずらし方法で必須であった偏光子を用いないので、被写体からの光をほとんど損失することなく、安定かつ高速に画素ずらし(被写体像のシフト)を行うことができる。従って、ノイズが少なく、解像度の高い画像が得られる。これにより高性能のカメラモジュールを実現できる。
また、本発明の撮像装置は、液晶パネルに印加する電圧のオン/オフを制御するだけで、1つの被写体像と、互いに1部が重なり合った2つの被写体像とを、高速、高精度、且つ安定に切り替えて結像させることができる。
本発明の上記の撮像方法において、前記複数の被写体像のうちの1つのみが結像された画素からの信号情報を用いて、前記第2画像情報を求めることができる。
あるいは、前記第1時間帯において同等の信号情報が得られた互いに隣り合う複数の画素からなるエリアを抽出し、この第1時間帯の直後の前記第2時間帯における前記信号情報のうち、前記エリア内の前記複数の画素の各信号情報を互いに同一値と仮定して、前記第2時間帯における前記信号情報を演算することにより、前記第2画像情報を求めても良い。
これらいずれによっても、第2時間帯における固体撮像素子に入射する光の強度分布情報から、互いに重なり合った複数の被写体像のうちの1つの被写体像についての第2画像情報を容易に演算して得ることができる。
また、本発明の上記の撮像装置において、前記第1透明素子が、被写体からの光を偏光方向が互いに異なる2つの偏光光に分離し、且つ前記2つの偏光光の経路を距離Dだけ離間させ、前記第1液晶パネルが、前記第1透明素子を出射した前記2つの偏光光の偏光方向を、印加される電圧に応じて0度又は90度旋回させ、前記第2透明素子が、前記第1液晶パネルを出射した前記2つの偏光光のうちの一方の経路をその偏光方向に応じてシフトさせて、前記2つの偏光光の経路を一致させ、または、前記2つの偏光光の経路間隔を距離2Dに拡大させ、前記固体撮像素子が、前記第2透明素子を出射した前記2つの偏光光が形成する光強度分布を読み取ることが好ましい。これにより、固体撮像素子上に、1つの被写体像と、互いに1部が重なり合った2つの被写体像とを所望する位置にそれぞれ結像させることができる。
この場合において、それぞれの経路間隔が距離2Dに拡大された前記2つの偏光光が形成した前記光強度分布を用いて、前記2つの偏光光のうちの一方のみによる光強度分布を求め、この光強度分布と、それぞれの経路が一致された前記2つの偏光光が形成した光強度分布とを用いて、前記被写体の像の光強度分布を演算して得る信号処理回路を更に備えることが好ましい。これにより、被写体からの光をほとんど損失することなく、画素ずらしを容易に実現できる。
本発明の上記の撮像装置が、更に、複屈折効果により偏光方向に応じて光線の経路をシフトさせる第3透明素子及び第4透明素子、及び前記第3透明素子及び前記第4透明素子の間に配置され、印加される電圧のオン/オフに応じて透過光を旋光させる第2液晶パネルを備える第2光学系と、前記第2液晶パネルに印加する電圧を制御する第2電圧制御手段とを備え、被写体からの光が前記第1光学系及び前記第2光学系を通過して前記固体撮像素子上に被写体像として結像され、前記第1液晶パネル及び前記第2液晶パネルにそれぞれ印加される電圧のオン/オフの切り替えにより、前記固体撮像素子上に、前記1つの被写体像と、第1方向において互いに異なる位置の前記第1被写体像及び前記第2被写体像と、前記第1方向と異なる第2方向において互いに異なる位置の第3被写体像及び第4被写体像とが、順次結像されることが好ましい。これにより、二次元的に高解像度の画像情報を得ることができる。
前記第1透明素子及び前記第2透明素子が斜め蒸着された金属酸化膜であることが好ましい。また、前記第3透明素子及び前記第4透明素子が斜め蒸着された金属酸化膜であることが好ましい。これにより、低コスト且つ薄型の光学系を実現できる。
前記第1液晶パネルがねじりネマティック型液晶パネルであることが好ましい。また、前記第2液晶パネルがねじりネマティック型液晶パネルであることが好ましい。これにより、高速且つ安定して、入射する偏光光の偏光方向を、変えずに透過/90度旋回させて透過、の切り替えを行うことができる。
前記固体撮像素子がMOSセンサであることが好ましい。これにより、画素ごとの演算処理を高速に行うことができる。
以下、本発明を、好ましい実施の形態を示すことにより、詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る撮像装置の主要部を示している。本実施の形態の撮像装置は、第1水晶板11と、第2水晶板12と、これらの間に配置された液晶パネル13とを有する光学系10を備える。第1水晶板11と第2水晶板12は、それぞれ図示するように、液晶パネル13に対して面対称な光学軸A11,A12を有している。液晶パネル13は、上記水晶板11,12の間に配置され、対向する電極(図示せず)を備えている。電圧制御部14は液晶パネル13に印加する電圧のオン/オフを制御する。
各水晶板11、12は同じ厚みであり、それぞれの光学軸A11,A12に対して同じ角度44度50分で研磨されている。各水晶板11、12の入射面に対して垂直に入射する光線のうち、偏光方向が紙面に垂直である光線は常光線としてそのまま経路を変えることなく透過するが、偏光方向が紙面に平行である光線は異常光線として入射面において斜めに曲げられ水晶板11,12内を斜めに透過する。そして、水晶板11,12内を斜めに透過した光線は、出射面において今度は入射時と逆の方向に曲げられ、結局、入射光と平行な光線として出射する。即ち、水晶板11,12に入射した光線は、その偏光方向により、そのまま直進する光線と、この直進光線に対して経路が平行にシフトされた光線とに分離される。
図1においてはレンズなどの光学系やそれに付帯する機構系などは図示していない。
通常、被写体からの光線Lは無偏光状態で撮像装置に入ってくる。図1において左方から無偏光状態で第1水晶板11に入射した光線Lは、上述したように偏光方向により2つの光線に分離され、それぞれが液晶パネル13に至る。液晶パネル13はねじりネマティック型の液晶パネルである。電圧制御部14からの駆動電圧がオンの場合は、液晶パネル13により光線の偏光方向は変わらない。従って、第1水晶板11により分離された2つの光線は、第2水晶板12に入射した後、それぞれ実線で示す経路をとる。一方、電圧制御部14からの駆動電圧がオフの場合は、液晶パネル13に封入された液晶により光線の偏光方向が90度旋回される。従って、第1水晶板11により分離された2つの光線は、第2水晶板12に入射した後、それぞれ破線で示す経路をとる。
即ち、駆動電圧がオンの場合は、第1水晶板11で分離された2つの光線が第2水晶板12で合成され、固体撮像素子15上には1つの被写体像が結像される。一方、駆動電圧がオフの場合は、第1水晶板11で分離された2つの光線は、固体撮像素子15上に、互いに1部が重なり合った2つの被写体像を結像する。駆動電圧がオフの場合のこの2つの被写体像は、駆動電圧がオンの場合の1つの被写体像に対して、図1の紙面の上下方向に同じ距離Dだけ離れた位置にそれぞれ形成される。
ここで、固体撮像素子15上における実線で示す光線の結像位置と破線で示す光線の結像位置とのずれ量Dが、固体撮像素子15の画素ピッチの1/2となるように、各水晶板11,12の厚みが調整される。このとき、偏光方向により分離された破線で示す2つの光線による各結像位置間のずれ量2Dは、画素ピッチと一致する。このような条件は、例えば画素ピッチ2.5μmの固体撮像素子を用いた場合、第1水晶板11及び第2水晶板12の厚みをそれぞれ213μm程度に設定すれば実現できる。本実施の形態では実線及び破線で示す各光線の結像位置間のずれ量Dを画素ピッチの1/2としたが、本発明はこれに限定されず、画素ピッチの1/2の奇数倍、すなわち画素ピッチの3/2倍、5/2倍、7/2倍等であってもよい。
このような撮像装置を用いた撮像方法を以下に説明する。図1の撮像装置を用いて、電圧駆動部14が液晶パネル13に印加する駆動電圧のオン/オフを高速で繰り返し、このオン/オフの切り替えと同期して固体撮像素子15からの電気信号をフレームごとに読みとる。液晶パネル13への駆動電圧の切り替え間隔としては例えば数十ミリ秒が可能である。
駆動電圧がオンのとき、光線は実線で示す経路を経るため、固体撮像素子15上には1つの被写体像が形成される。この場合、固体撮像素子15の各画素に入射した光に関する信号情報をそのまま取り込み、第1画像情報としてデータを蓄積する。
一方、駆動電圧がオフのとき、光線は破線で示した経路を経るため、固体撮像素子15上には互いに一部が重なり合った2つの同じ被写体像が形成される。この状態はいわゆる「二重写し」である。この状態において固体撮像素子15から得られる画像情報は、この直前の駆動電圧オン時の1つの被写体像に対して半画素ピッチ分だけずれた被写体像の画像情報が含まれている。即ち、駆動電圧オフ時に得られる画像情報は、駆動電圧オン時に得られる第1画像情報の画素間の画像情報を有している。したがって、駆動電圧オフ時に得た二重写しされた2つの被写体像についての画像情報からいずれか一方の被写体像についての画像情報(第2画像情報)を再生し、駆動電圧オン時の上記第1画像情報に重畳すれば、固体撮像素子15の画素数に対して2倍の画素数を有する高解像な画像情報を得ることが可能となる。
図2(A)、図2(B)を用いて駆動電圧がオフの場合の二重写しされた2つの被写体像の画像情報から一方の被写体像の画像情報を再生する方法を説明する。図2(A)及び図2(B)は、固体撮像素子15を被写体側から見た図である。
液晶パネル13への駆動電圧がオンのとき、図2(A)に示すように、固体撮像素子15上には1つの被写体像22のみが結像される。
液晶パネル13への駆動電圧がオフのとき、図2(B)に示すように、固体撮像素子15上には二重写しされた2つの被写体像23,24が結像される。ここで、被写体像23,24は、固体撮像素子15のセンシングエリアよりも小さくなるように設定される。
図2(A)及び図2(B)において、多数の小円25は固体撮像素子15の画素であり、X軸及びY軸に沿って配列ピッチPで配置されている。
図1で説明したように、図2(A)におけるフレームでは、被写体像22の画像情報が第1画像情報としてそのまま取り込まれる。
図2(B)におけるフレームでは、被写体像23及び被写体像24は、図2(A)の被写体像22に対して、画素ピッチPの半分だけX軸方向に互いに反対側にずれている。即ち、被写体像23と被写体像24とはX軸方向に画素ピッチP分だけずれている。一般的な使用では、各偏光方向の光強度は同じであるため、被写体像23と被写体像24とは、光強度についても全く等しい。
まず、図2(B)において、X軸と平行なI行上の画素のうち、被写体像23を構成する光が入射せず、被写体像24を構成する光のみが入射する画素(I,J)に着目する。ここで、画素(I,J)はI行、J列上の画素を表す。本実施の形態のように、被写体像22に対して被写体像23,24をそれぞれ半画素ピッチだけX軸方向にシフトさせた場合には、画素(I,J)に対してX軸方向右側に隣り合う画素(I,J+1)には被写体像23,24のいずれもが形成されず無信号となり、X軸方向左側に隣り合う画素(I,J−1)では被写体像23,24が重なり合う。
図2(B)の状態において、仮想的に被写体像24のみが固体撮像素子15上に結像しているとしたとき、ある瞬間での画素(I,n)における、被写体像24による信号強度をP(I,n)と定義する。また、実際に被写体像23,24が固体撮像素子15上に二重写しで結像されているときの、同じ瞬間での画素(I,n)での信号強度をQ(I,n)と定義する。ここで、nは自然数である。すると、
Q(I,n−1)=P(I,n−1)+P(I,n) ・・・(1)
が成立する。また、先に述べたように画素(I,J)では被写体像24のみの信号であるから、
Q(I,J)=P(I,J) ・・・(2)
となる。
被写体像23、24が固体撮像素子15上に二重写しで結像されたときの信号強度Q(I,n)は検知できる信号情報であるから、式(1)と式(2)を用いれば、I行上の各画素に対して、P(I,J)、即ちQ(I,J)を基に、P(I,J−1)、P(I,J−2)、・・・を順に求めることができ、I行上の各画素における被写体像24の信号情報をすべて獲得することが可能である。被写体像24が結像しているI行以外の各行上の各画素についても、同様の手順で信号情報を得ることができる。その結果、二重写しされた2つの被写体像23、24についての画像情報から、一方の被写体像24についての画像情報(第2画像情報)を得ることができる。
被写体像22に対して、被写体像23、24はいずれも半分程度の光量しかない。従って、再生した被写体像24についての第2画像情報を2倍に増幅し、図2(A)におけるフレームで取り込んだ被写体像22についての第1画像情報と合成する。かくして、X軸方向に擬似的に倍画素化された画像情報を得ることができる。
なお、図2(B)において、二重写しで結像された被写体像のうちの一方の被写体像を構成する光のみが入射するI行上の画素(I,J)を見つけるためには以下のようにすればよい。I行上の現に受光している画素からI行に沿って順に各画素の光信号強度を確認していく。光信号強度が初めて0となる画素(図2(B)の画素(I,J+1))があれば、この画素に隣り合う直前の画素が、一方の被写体像を構成する光のみが入射する画素(図2(B)の画素(I,J))に相当する。
以上の演算は、固体撮像素子15と接続された信号処理回路(図示せず)が行う。
固体撮像素子15としてMOS型を用いれば、画素ごとの信号取り出し演算を高速に行うことができるので、特に望ましい。
以上の説明では、図2(A)の被写体像22に対する図2(B)の被写体像23、24のずれ量Dが固体撮像素子15の画素ピッチPの半分である例を示したが、本発明はこれに限定されず、ずれ量Dが画素ピッチPの半分の奇数倍であれば同様の効果が得られる。ずれ量Dが画素ピッチPの半分のL倍(Lは奇数)とすると上記の式(1)は、
Q(I,n−L)=P(I,n−L)+P(I,n) ・・・(3)
となり、式(2)は、
Q(I,J)=P(I,J) ・・・(4)
Q(I,J―1)=P(I,J―1)
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
Q(I,J―L)=P(I,J―L)
となる。
Lの値が大きいほど、二重写し時に2つの被写体像のうちの一方の被写体像を構成する光のみが入射する画素の数が多くなる。しかし、Lの値に応じて図1の水晶板11,12の厚みをL=1の場合に対してL倍に厚くする必要がある。したがって、水晶板として加工しやすい厚みを考慮してLを選択するのがよい。
なお、被写体への照明光源として白色LED等を用い、液晶パネル13に印加する電圧のオン/オフに同期して、照明光源を点滅させればS/N比(雑音に対する信号強度比)を高めることが可能であり、効果的である。
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2に係る撮像装置の主要部を示している。本実施の形態の撮像装置は、第1水晶板31と、第2水晶板32と、これらの間に配置された第1液晶パネル33とを有する第1光学系30A、及び、第3水晶板35と、第4水晶板36と、これらの間に配置された第2液晶パネル37とを有する第2光学系30Bとを備える。
第1水晶板31と第2水晶板32とは、それぞれ図示するように、第1液晶パネル33に対して面対称な光学軸A31,A32を有している。第1液晶パネル33は、上記第1及び第2水晶板31,32の間に配置され、対向する電極(図示せず)を備えている。
第3水晶板35、第4水晶板36、及び第2液晶パネル37からなる第2光学系30Bは、上記の第1水晶板31、第2水晶板32、及び第1液晶パネル33からなる第1光学系30Aを、光軸に対して90°回転させたのと同じ構成を有している。
電圧制御部34により第1及び第2液晶パネル33,37に印加される電圧のオン/オフが制御される。
各水晶板31、32、35、36は同じ厚みであり、それぞれの光学軸A31,A32,A35,A36に対して同じ角度44度50分で研磨されている。
電圧制御部34によりフレームごとに表1に示すような制御を行えば、図2(B)に示したようなX軸方向の二重写し(画素ずらし)に加えて、Y軸方向にも二重写し(画素ずらし)が可能となる。
Figure 2005318511
フレームごとの電圧制御を表1のフレーム番号1〜4の順に行い、各フレームごとに固体撮像素子15から信号取り込みを行う。フレーム2、フレーム4では被写体像が二重写しとなるが、実施の形態1で述べた方法により単一の被写体像についての画像情報を再生することができる。これを、フレーム1及び/又は3で得られる画像情報と合成する。
このように、本実施の形態では、X軸方向及びY軸方向の2次元で画素ずらしを行う。これにより、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに擬似的に倍画素化された画像情報を得ることができる。即ち、二次元的な高解像度化が可能になる。
上記の例では、第1及び第2液晶パネル33,37を共通する電圧制御部34により駆動したが、第1及び第2液晶パネル33,37を別個の電圧制御部で駆動しても良い。
(実施の形態3)
図4は本発明の実施の形態3に係る撮像装置の主要部を示している。本実施の形態では、実施の形態1の第1水晶板11及び第2水晶板12に代えて、第1斜め蒸着膜41及び第2斜め蒸着膜42を用いている。本実施の形態の撮像装置は、両側に第1及び第2斜め蒸着膜41,42が形成された液晶パネル43を透明セル45で密閉したブロック状の光学系40を備え、実施の形態1の撮像装置と同等の動作を行う。
第1斜め蒸着膜41及び第2斜め蒸着膜42は、それぞれ図示するように、液晶パネル43に対して面対称な光学軸A41,A42を有し、複屈折性を備え、図1の第1水晶板11及び第2水晶板12と同様に機能する。図4では第1斜め蒸着膜41及び第2斜め蒸着膜42を、液晶パネル43に直接形成しているが、これらを成膜した別のシート又は基板を液晶パネル43に貼り付けても良い。
斜め蒸着膜41,42は、文字通り、真空蒸着法により基板上に斜め方向から成膜することにより得られる。膜材料としての酸化タンタル、酸化タングステン、又は酸化チタンなどの重金属酸化物を電子ビームで融解し、必要に応じて酸素ガスを成膜槽に導入しながら、室温で蒸着すると、膜材料が図4のような透明な斜めのコラム状になって基板に付着する。光学軸A41,A42の方向と、これに直交する方向(図4の紙面内方向、及び紙面と垂直な方向)とでは膜密度が異なるために、屈折率に違いが生じる。すなわち、斜め蒸着膜41,42は、2軸結晶と同様に、3軸方向において屈折率が異なる複屈折性を有する。
例えば酸化タンタルを基板上にその法線に対し70°程度の方向から蒸着すると、得られる膜は基板法線に対して30〜35°傾いた多数のコラムからなる。この膜の複屈折(△n)は0.08程度である。これは水晶の複屈折0.01に比べ極めて大きな値である。このことは、斜め蒸着膜を用いると、同等のリタデーションを得るための膜厚を極めて薄くできることを意味する。
例えば画素ピッチ2.5μmの固体撮像素子15を用いて、実施の形態1で説明した、画素ピッチの半分の結像位置シフトを行う場合、水晶板を用いれば実施の形態1で述べたようにその厚みは200μm以上である必要があるが、酸化タンタルの斜め蒸着膜を用いればその厚みは30μm弱で足りる。この程度の厚みの斜め蒸着膜は、容易に成膜可能であり、量産も可能である。
但し、斜め蒸着膜は周辺環境の変動に対して複屈折の大きさが変化しやすいという問題を有している。主に湿度の変動による影響が大きく、湿度が高いと斜め蒸着膜の隙間に水分子が入り込み、複屈折が小さくなってしまう。逆に湿度が下がると複屈折は大きくなってしまう。
図4に示すように、透明セル45で斜め蒸着膜41,42を密閉することにより、斜め蒸着膜41,42の複屈折の大きさを安定させることができる。但し、密閉方法としてはこれに限るものではなく、膜の表面に保護層を形成したり、保護シートを貼り付けたりする方法などでも構わない。
以上述べたように、複屈折効果により偏光方向に応じて光線の経路をシフトさせる素子として斜め蒸着膜41,42を用いることにより、水晶板を用いた場合に比べて、装置の経済性を向上できる。
(実施の形態4)
図5は本発明の実施の形態4に係る撮像装置の主要部を示している。本実施の形態の撮像装置は、第1水晶板51と、第2水晶板52と、これらの間に配置された液晶パネル53とを有する光学系50を備える。上記の実施の形態1(図1参照)では、第1水晶板11と第2水晶板12とが液晶パネル13に対して面対称な光学軸A11,A12を有していたが、本実施の形態では、第1水晶板51の光学軸A51及び第2水晶板52の光学軸A52は互いに平行である。これ以外は実施の形態1の撮像装置と同じである。
本実施の形態では、液晶パネル53に印加される駆動電圧がオフの場合、第1水晶板51で分離された2つの光線は破線で示す経路を経るため、固体撮像素子15上には1つの被写体像が結像される。この場合、固体撮像素子15の各画素に入射した光に関する信号情報をそのまま取り込み、第1画像情報としてデータを蓄積する。
一方、液晶パネル53に印加される駆動電圧がオンの場合、第1水晶板51で分離された2つの光線は、固体撮像素子15上に、互いに1部が重なり合った2つの被写体像を結像する。駆動電圧がオンの場合のこの2つの被写体像は、駆動電圧がオフの場合の1つの被写体像に対して、図5の紙面の上下方向に同じ距離Dだけ離れた位置にそれぞれ形成される。
実施の形態1で説明したのと同様に、駆動電圧オン時に得た二重写しされた2つの被写体像についての画像情報からいずれか一方の被写体像についての画像情報(第2画像情報)を再生し、駆動電圧オフ時の上記第1画像情報に重畳する。かくして、固体撮像素子15の画素数に対して2倍の画素数を有する高解像な画像情報を得ることができる。
(実施の形態5)
図6は本発明の実施の形態5に係る撮像装置の主要部を示している。本実施の形態の撮像装置は、第1水晶板61と、第2水晶板62と、これらの間に配置された液晶パネル63とを有する光学系60を備える。第1水晶板61と第2水晶板62は、それぞれ図示するように、液晶パネル63に対して面対称な光学軸A61,A62を有している。液晶パネル63は、上記水晶板61,62の間に配置され、対向する電極(図示せず)を備えている。電圧制御部64は液晶パネル63に印加する電圧のオン/オフを制御する。
各水晶板61、62は同じ厚みであり、それぞれの光学軸A61,A62に対して同じ角度44度50分で研磨されている。各水晶板61、62の入射面に対して垂直に入射する光線のうち、偏光方向が紙面に垂直である光線は常光線としてそのまま経路を変えることなく透過するが、偏光方向が紙面に平行である光線は異常光線として入射面において斜めに曲げられ水晶板61,62内を斜めに透過する。そして、水晶板61,62内を斜めに透過した光線は、出射面において今度は入射時と逆の方向に曲げられ、結局、入射光と平行な光線として出射する。即ち、水晶板61,62に入射した光線は、その偏光方向により、そのまま直進する光線と、この直進光線に対して経路が平行にシフトされた光線とに分離される。
図6においてはレンズなどの光学系やそれに付帯する機構系などは図示していない。
通常、被写体からの光線Lは無偏光状態で撮像装置に入ってくる。図6において左方から無偏光状態で第1水晶板61に入射した光線Lは、上述したように偏光方向により2つの光線に分離され、それぞれが液晶パネル63に至る。液晶パネル63はねじりネマティック型の液晶パネルである。電圧制御部64からの駆動電圧がオンの場合は、液晶パネル63により光線の偏光方向は変わらない。従って、第1水晶板61により分離された2つの光線は、第2水晶板62に入射した後、それぞれ実線で示す経路をとる。一方、電圧制御部64からの駆動電圧がオフの場合は、液晶パネル63に封入された液晶により光線の偏光方向が90度旋回される。従って、第1水晶板61により分離された2つの光線は、第2水晶板62に入射した後、それぞれ破線で示す経路をとる。
即ち、駆動電圧がオンの場合は、第1水晶板61で分離された2つの光線が第2水晶板62で合成され、固体撮像素子65上には1つの被写体像が結像される。一方、駆動電圧がオフの場合は、第1水晶板61で分離された2つの光線は、固体撮像素子65上に、互いに1部が重なり合った2つの被写体像を結像する。駆動電圧がオフの場合のこの2つの被写体像は、駆動電圧がオンの場合の1つの被写体像に対して、図6の紙面の上下方向に同じ距離Dだけ離れた位置にそれぞれ形成される。
ここで、固体撮像素子65上における実線で示す光線の結像位置と破線で示す光線の結像位置とのずれ量Dが、固体撮像素子65の画素ピッチの1/2となるように、各水晶板61,62の厚みが調整される。このとき、偏光方向により分離された破線で示す2つの光線による各結像位置間のずれ量2Dは、画素ピッチと一致する。このような条件は、例えば画素ピッチ2.5μmの固体撮像素子を用いた場合、第1水晶板61及び第2水晶板62の厚みをそれぞれ213μm程度に設定すれば実現できる。本実施の形態では実線及び破線で示す各光線の結像位置間のずれ量Dを画素ピッチの1/2としたが、本発明はこれに限定されず、画素ピッチの1/2の奇数倍、すなわち画素ピッチの3/2倍、5/2倍、7/2倍等であってもよい。
このような撮像装置を用いた撮像方法を以下に説明する。図6の撮像装置を用いて、電圧駆動部64が液晶パネル63に印加する駆動電圧のオン/オフを高速で繰り返し、このオン/オフの切り替えと同期して固体撮像素子65からの電気信号をフレームごとに読みとる。液晶パネル63への駆動電圧の切り替え間隔としては例えば数十ミリ秒が可能である。
駆動電圧がオンのとき、光線は実線で示す経路を経るため、固体撮像素子65上には1つの被写体像が形成される。この場合、固体撮像素子65の各画素に入射した光に関する信号情報をそのまま取り込み、第1画像情報としてデータを蓄積する。
一方、駆動電圧がオフのとき、光線は破線で示した経路を経るため、固体撮像素子65上には互いに一部が重なり合った2つの同じ被写体像が形成される。この状態はいわゆる「二重写し」である。この状態において固体撮像素子65から得られる画像情報は、この直前の駆動電圧オン時の1つの被写体像に対して半画素ピッチ分だけずれた被写体像の画像情報が含まれている。即ち、駆動電圧オフ時に得られる画像情報は、駆動電圧オン時に得られる第1画像情報の画素間の画像情報を有している。したがって、駆動電圧オフ時に得た二重写しされた2つの被写体像についての画像情報からいずれか一方の被写体像についての画像情報(第2画像情報)を再生し、駆動電圧オン時の上記第1画像情報に重畳すれば、固体撮像素子65の画素数に対して2倍の画素数を有する高解像な画像情報を得ることが可能となる。
図7(A)、図7(B)を用いて駆動電圧がオフの場合の二重写しされた2つの被写体像の画像情報から一方の被写体像の画像情報を再生する方法を説明する。図7(A)及び図7(B)は、固体撮像素子65を被写体側から見た図である。
液晶パネル63への駆動電圧がオンのとき、図7(A)に示すように、固体撮像素子65上には1つの被写体像72のみが結像される。
液晶パネル63への駆動電圧がオフのとき、図7(B)に示すように、固体撮像素子65上には二重写しされた2つの被写体像73,74が結像される。ここで、被写体像73,74は、固体撮像素子65のセンシングエリアよりも大きくても小さくても良い。
図7(A)及び図7(B)において、多数の小円25は固体撮像素子65の画素であり、X軸及びY軸に沿って配列ピッチPで配置されている。
図6で説明したように、図7(A)におけるフレームでは、被写体像72の画像情報が第1画像情報としてそのまま取り込まれる。
図7(B)におけるフレームでは、被写体像73及び被写体像74は、図7(A)の被写体像72に対して、画素ピッチPの半分だけX軸方向に互いに反対側にずれている。即ち、被写体像73と被写体像74とはX軸方向に画素ピッチP分だけずれている。一般的な使用では、各偏光方向の光強度は同じであるため、被写体像73と被写体像74とは、光強度についても全く等しい。
まず、図7(A)におけるフレームで取り込んだ第1画像情報を解析する。被写体像のずらし方向であるX軸方向に平行な行、すなわち図7(A)の1,2,・・,I−1,I,I+1,・・の各行において、同等の光強度信号が得られた互いに隣り合う複数(本例では2つ)の画素からなるエリアを抽出する。例えば、図7(A)において、I行上の画素(I,J)及び画素(I,J+1)の各光強度信号が互いに同じである場合、これら2つの画素を含むエリア75を抽出する。
この後、液晶パネル65の駆動電圧がオフとなり、図7(B)に示す二重写しされた2つの被写体像73,74が結像される。被写体のうち、図7(A)のエリア75に対応する部分から発せられた光は、図7(B)においてはエリア76とエリア77とに分離して入射する。ここで、エリア76は被写体像73に対応し、エリア77は被写体像74に対応する。
図7(B)の状態において、仮想的に被写体像74のみが固体撮像素子65上に結像しているとしたとき、ある瞬間での画素(M,N)における、被写体像74による信号強度をP(M,N)と定義する。また、実際に被写体像73,74が固体撮像素子65上に二重写しで結像されているときの、同じ瞬間での画素(M,N)での信号強度をQ(M,N)と定義する。すると、
Q(M,N)=P(M,N)+P(M,N+1) ・・・(5)
が成立する。
図7(A)におけるエリア75内の互いに隣り合う画素(I,J)及び画素(I,J+1)では同じ光強度信号が得られているので、これらの間に挟まれた仮想画素(I,J+0.5)でも同じ光強度信号である確率が極めて高い。
また、本実施の形態の撮像装置では、液晶パネル63に印加される電圧のオン/オフが高速で切り替えられるので、図7(A)の被写体像72の光強度分布と、この直後の図7(B)の被写体像73及び被写体像74の各光強度分布とは、同じである確率が極めて高い。
従って、被写体のうち、図7(A)の仮想画素(I,J+0.5)に対応する部分から発せられた光は、この直後の図7(B)においては、被写体像73を構成する光として画素(I,J)に入射し、被写体像74を構成する光として画素(I,J+1)に入射する。
よって、図7(A)のエリア75内の画素(I,J)及び画素(I,J+1)の各光強度信号は、図7(B)の状態においても互いに同一である確率が極めて高い。
以上の仮定に基づくと、図7(A)の状態でエリア75内の画素(I,J)及び画素(I,J+1)がいずれも光信号強度Aを得ていたとすれば、
P(I,J+1)=A/2 ・・・(6)
が成り立つ。
被写体像73、74が固体撮像素子65上に二重写しで結蔵されたときの信号強度Q(I,1),・・・・,Q(I,J),・・・・は検知できる信号情報であるから、式(5)と式(6)を用いれば、I行上の各画素に対して、P(I,J)が求まり、繰り返して式(5)を用いることによりP(I,J−1),P(I,J−2),・・・、あるいは逆にP(I,J+2),P(I,J+3),・・・を順に求めることができ、I行上の各画素における被写体像74の信号情報をすべて獲得することが可能である。被写体像74が結像しているI行以外の各行上の各画素についても、同様の手順で信号情報を得ることができる。その結果、二重写しされた2つの被写体像73、74についての画像情報から、一方の被写体像74についての画像情報(第2画像情報)を得ることができる。
被写体像72に対して、被写体像73、74はいずれも半分程度の光量しかない。従って、再生した被写体像74についての第2画像情報を2倍に増幅し、図7(A)におけるフレームで取り込んだ被写体像72についての第1画像情報と合成する。かくして、X軸方向に擬似的に倍画素化された画像情報を得ることができる。
以上の演算は、固体撮像素子65と接続された信号処理回路(図示せず)が行う。
固体撮像素子65としてMOS型を用いれば、画素ごとの信号取り出し演算を高速に行うことができるので、特に望ましい。
以上の説明では、図7(A)の被写体像72に対する図7(B)の被写体像73、74のずれ量Dが固体撮像素子65の画素ピッチPの半分である例を示したが、本発明はこれに限定されず、ずれ量Dが画素ピッチPの半分の奇数倍であれば同様の効果が得られる。ずれ量Dが画素ピッチPの半分のL倍(Lは奇数)とすると上記の式(5)は、
Q(M,N−L)=P(M,N−L)+P(M,N) ・・・(7)
となり、上記と同様の手順で演算することにより、被写体像74についての画像情報(第2画像情報)を得ることができる。
Lの値に応じて図6の水晶板61,62の厚みをL=1の場合に対してL倍に厚くする必要がある。したがって、水晶板として加工しやすい厚みを考慮してLを選択するのがよい。
なお、被写体への照明光源として白色LED等を用い、液晶パネル63に印加する電圧のオン/オフに同期して、照明光源を点滅させればS/N比(雑音に対する信号強度比)を高めることが可能であり、効果的である。
先に述べたように、一般的な使用においては、被写体から来る光の偏光方向ごとの強度は同じであり、本実施の形態ではこれを前提に説明した。もし、第1水晶板61で分離された2つの光の液晶パネル63での各透過率が、その偏光方向や駆動電圧のオン/オフ状態により、互いに同一でない場合には、上記式(5)及び式(6)はそれぞれ下記式(8)、式(9)のようになる。
Q(M,N)=α1P(M,N)+β1P(M,N+1) ・・・(8)
P(I,J+1)=α2A/(α2+β2) ・・・(9)
ここで、偏光方向が図6の紙面に垂直である偏光光が液晶パネル63に入射した場合において、液晶パネル63への駆動電圧をオフにしたときの該偏光光の透過率をα1、オンにしたときの該偏光光の透過率をα2とする。同様に、偏光方向が図6の紙面に平行である偏光光が液晶パネル63に入射した場合において、液晶パネル63への駆動電圧をオフにしたときの該偏光光の透過率をβ1、オンにしたときの該偏光光の透過率をβ2とする。それぞれの場合の各透過率を前もって実測しておけば、上述したのと同様にして、二重写しされた2つの被写体像についての画像情報から、一方の被写体像についての画像情報(第2画像情報)を得ることができる。
上記説明は、実施の形態1において、第1水晶板11で分離された2つの偏光光の液晶パネル13での各透過率が、その偏光方向や駆動電圧のオン/オフ状態により、互いに同一でない場合に、同様に適用できる。
(実施の形態6)
図8は本発明の実施の形態6に係る撮像装置の主要部を示している。本実施の形態の撮像装置は、第1水晶板81と、第2水晶板82と、これらの間に配置された第1液晶パネル83とを有する第1光学系80A、及び、第3水晶板85と、第4水晶板86と、これらの間に配置された第2液晶パネル87とを有する第2光学系80Bとを備える。
第1水晶板81と第2水晶板82とは、それぞれ図示するように、第1液晶パネル83に対して面対称な光学軸A81,A82を有している。第1液晶パネル83は、上記第1及び第2水晶板81,82の間に配置され、対向する電極(図示せず)を備えている。
第3水晶板85、第4水晶板86、及び第2液晶パネル87からなる第2光学系80Bは、上記の第1水晶板81、第2水晶板82、及び第1液晶パネル83からなる第1光学系80Aを、光軸に対して90°回転させたのと同じ構成を有している。
電圧制御部84により第1及び第2液晶パネル83,87に印加される電圧のオン/オフが制御される。
各水晶板81、82、85、86は同じ厚みであり、それぞれの光学軸A81,A82,A85,A86に対して同じ角度44度50分で研磨されている。
電圧制御部84によりフレームごとに表2に示すような制御を行えば、図7(B)に示したようなX軸方向の二重写し(画素ずらし)に加えて、Y軸方向にも二重写し(画素ずらし)が可能となる。
Figure 2005318511
フレームごとの電圧制御を表2のフレーム番号1〜4の順に行い、各フレームごとに固体撮像素子65から信号取り込みを行う。フレーム2、フレーム4では被写体像が二重写しとなるが、実施の形態5で述べた方法により単一の被写体像についての画像情報を再生することができる。これを、フレーム1及び/又は3で得られる画像情報と合成する。
このように、本実施の形態では、X軸方向及びY軸方向の2次元で画素ずらしを行う。これにより、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに擬似的に倍画素化された画像情報を得ることができる。即ち、二次元的な高解像度化が可能になる。
上記の例では、第1及び第2液晶パネル83,87を共通する電圧制御部84により駆動したが、第1及び第2液晶パネル83,87を別個の電圧制御部で駆動しても良い。
(実施の形態7)
図9は本発明の実施の形態7に係る撮像装置の主要部を示している。本実施の形態では、実施の形態5の第1水晶板61及び第2水晶板62に代えて、第1斜め蒸着膜91及び第2斜め蒸着膜92を用いている。本実施の形態の撮像装置は、両側に第1及び第2斜め蒸着膜91,92が形成された液晶パネル93を透明セル95で密閉したブロック状の光学系90を備え、実施の形態5の撮像装置と同等の動作を行う。
第1斜め蒸着膜91及び第2斜め蒸着膜92は、それぞれ図示するように、液晶パネル93に対して面対称な光学軸A91,A92を有し、複屈折性を備え、図6の第1水晶板61及び第2水晶板62と同様に機能する。図9では第1斜め蒸着膜91及び第2斜め蒸着膜92を、液晶パネル93に直接形成しているが、これらを成膜した別のシート又は基板を液晶パネル93に貼り付けても良い。
斜め蒸着膜91,92は、文字通り、真空蒸着法により基板上に斜め方向から成膜することにより得られる。膜材料としての酸化タンタル、酸化タングステン、又は酸化チタンなどの重金属酸化物を電子ビームで融解し、必要に応じて酸素ガスを成膜槽に導入しながら、室温で蒸着すると、膜材料が図9のような透明な斜めのコラム状になって基板に付着する。光学軸A91,A92の方向と、これに直交する方向(図9の紙面内方向、及び紙面と垂直な方向)とでは膜密度が異なるために、屈折率に違いが生じる。すなわち、斜め蒸着膜91,92は、2軸結晶と同様に、3軸方向において屈折率が異なる複屈折性を有する。
例えば酸化タンタルを基板上にその法線に対し70°程度の方向から蒸着すると、得られる膜は基板法線に対して30〜35°傾いた多数のコラムからなる。この膜の複屈折(△n)は0.08程度である。これは水晶の複屈折0.01に比べ極めて大きな値である。このことは、斜め蒸着膜を用いると、同等のリタデーションを得るための膜厚を極めて薄くできることを意味する。
例えば画素ピッチ2.5μmの固体撮像素子65を用いて、実施の形態5で説明した、画素ピッチの半分の結像位置シフトを行う場合、水晶板を用いれば実施の形態5で述べたようにその厚みは200μm以上である必要があるが、酸化タンタルの斜め蒸着膜を用いればその厚みは30μm弱で足りる。この程度の厚みの斜め蒸着膜は、十分に成膜可能であり、量産も可能である。
但し、斜め蒸着膜は周辺環境の変動に対して複屈折の大きさが変化しやすいという問題を有している。主に湿度の変動による影響が大きく、湿度が高いと斜め蒸着膜の隙間に水分子が入り込み、複屈折が小さくなってしまう。逆に湿度が下がると複屈折は大きくなってしまう。
図9に示すように、透明セル95で斜め蒸着膜91,92を密閉することにより、斜め蒸着膜91,92の複屈折の大きさを安定させることができる。但し、密閉方法としてはこれに限るものではなく、膜の表面に保護層を形成したり、保護シートを貼り付けたりする方法などでも構わない。
以上述べたように、複屈折効果により偏光方向に応じて光線の経路をシフトさせる素子として斜め蒸着膜91,92を用いることにより、水晶板を用いた場合に比べて、装置の経済性を向上できる。
(実施の形態8)
図10は本発明の実施の形態8に係る撮像装置の主要部を示している。本実施の形態の撮像装置は、第1水晶板101と、第2水晶板102と、これらの間に配置された液晶パネル103とを有する光学系100を備える。上記の実施の形態5(図6参照)では、第1水晶板61と第2水晶板62とが液晶パネル63に対して面対称な光学軸A61,A62を有していたが、本実施の形態では、第1水晶板101の光学軸A101及び第2水晶板102の光学軸A102は互いに平行である。これ以外は実施の形態5の撮像装置と同じである。
本実施の形態では、液晶パネル103に印加される駆動電圧がオフの場合、第1水晶板101で分離された2つの光線は破線で示す経路を経るため、固体撮像素子65上には1つの被写体像が結像される。この場合、固体撮像素子65の各画素に入射した光に関する信号情報をそのまま取り込み、第1画像情報としてデータを蓄積する。
一方、液晶パネル103に印加される駆動電圧がオンの場合、第1水晶板101で分離された2つの光線は、固体撮像素子65上に、互いに1部が重なり合った2つの被写体像を結像する。駆動電圧がオンの場合のこの2つの被写体像は、駆動電圧がオフの場合の1つの被写体像に対して、図10の紙面の上下方向に同じ距離Dだけ離れた位置にそれぞれ形成される。
実施の形態5で説明したのと同様に、駆動電圧オン時に得た二重写しされた2つの被写体像についての画像情報からいずれか一方の被写体像についての画像情報(第2画像情報)を再生し、駆動電圧オフ時の上記第1画像情報に重畳する。かくして、固体撮像素子65の画素数に対して2倍の画素数を有する高解像な画像情報を得ることができる。
以上の実施の形態1,2,4,5,6,8では、複屈折効果を有する素子として水晶板を用いたが、本発明はこれに限定されず、複屈折効果を有するものであれば、電気複屈折効果(カー効果)を用いた素子や、磁気複屈折効果を用いた素子を利用しても良い。
以上の実施の形態1〜8では、液晶パネルの両側に配される一対の水晶板や一対の斜め蒸着膜は同じ厚みを有し、その光学軸が所定方向となるように配置されたが、本発明はこれに限定されず、特定の偏光方向の光線の経路を同じ量だけシフトさせることができるのであれば、その光学軸の方向、厚み、屈折率等は適宜調整可能である。
また、以上の実施の形態1〜8では、偏光方向を旋回させる素子として液晶パネルを用いたが、電気光学効果を有する結晶からなるポッケルスセル等を用いても良い。
本発明の利用分野は特に制限はないが、例えば小型のカメラモジュールに適用することができる。
本発明の実施の形態1に係る撮像装置を示す構成図である。 (A)は本発明の実施の形態1に係る撮像方法において、液晶パネルへの印加電圧がオン時に固体撮像素子上に1つの被写体像が結像された状態を示した図、(B)は本発明の実施の形態1に係る撮像方法において、液晶パネルへの印加電圧がオフ時に固体撮像素子上に二重写しされた2つの被写体像が結像された状態を示した図である。 本発明の実施の形態2に係る撮像装置を示す構成図である。 本発明の実施の形態3に係る撮像装置を示す構成図である。 本発明の実施の形態4に係る撮像装置を示す構成図である。 本発明の実施の形態5に係る撮像装置を示す構成図である。 (A)は本発明の実施の形態5に係る撮像方法において、液晶パネルへの印加電圧がオン時に固体撮像素子上に1つの被写体像が結像された状態を示した図、(B)は本発明の実施の形態5に係る撮像方法において、液晶パネルへの印加電圧がオフ時に固体撮像素子上に二重写しされた2つの被写体像が結像された状態を示した図である。 本発明の実施の形態6に係る撮像装置を示す構成図である。 本発明の実施の形態7に係る撮像装置を示す構成図である。 本発明の実施の形態8に係る撮像装置を示す構成図である。 従来の画素ずらし方法を行う撮像装置の原理図である。
符号の説明
10 光学系
11 第1水晶板
12 第2水晶板
13 液晶パネル
14 電圧駆動部
15 固体撮像素子
22 液晶パネルの駆動電圧ON時の被写体像
23、24 液晶パネル駆動電圧OFF時の被写体像
25 画素
30A 第1光学系
30B 第2光学系
31 第1水晶板
32 第2水晶板
33 第1液晶パネル
34 電圧駆動部
35 第3水晶板
36 第4水晶板
37 第2液晶パネル
40 光学系
41 第1斜め蒸着膜
42 第2斜め蒸着膜
43 液晶パネル
45 透明セル
50 光学系
51 第1水晶板
52 第2水晶板
53 液晶パネル
60 光学系
61 第1水晶板
62 第2水晶板
63 液晶パネル
64 電圧駆動部
65 固体撮像素子
72 液晶パネルの駆動電圧ON時の被写体像
73、74 液晶パネル駆動電圧OFF時の被写体像
75 液晶パネルの駆動電圧ON時のエリア
76、76 液晶パネル駆動電圧OFF時のエリア
80A 第1光学系
80B 第2光学系
81 第1水晶板
82 第2水晶板
83 第1液晶パネル
84 電圧駆動部
85 第3水晶板
86 第4水晶板
87 第2液晶パネル
90 光学系
91 第1斜め蒸着膜
92 第2斜め蒸着膜
93 液晶パネル
95 透明セル
100 光学系
101 第1水晶板
102 第2水晶板
103 液晶パネル
111 偏光子
112 液晶パネル
113 水晶板

Claims (12)

  1. 固体撮像素子上に結像される被写体像と前記固体撮像素子の画素との相対的位置関係を時間的に前記画素の配列ピッチの半分の奇数倍だけ変化させて高解像度画像を得る撮像方法であって、
    被写体からの光を偏光方向が互いに異なる複数の光に分離した後、これらを合成して前記固体撮像素子上に1つの被写体像を結像させる第1時間帯と、被写体からの光を偏光方向が互いに異なる複数の光に分離し、前記固体撮像素子上に互いに1部が重なり合った複数の被写体像を結像させる第2時間帯とを時間的に切り替え、
    前記第1時間帯において前記固体撮像素子の各画素に入射した光に関する信号情報に基づいて前記1つの被写体像についての第1画像情報を取得し、
    前記第2時間帯において前記固体撮像素子の各画素に入射した光に関する信号情報を用いて演算して、前記複数の被写体像のうちの1つの被写体像についての第2画像情報を求め、
    前記第1画像情報と前記第2画像情報とを用いて、前記被写体の高解像度画像を得る
    ことを特徴とする撮像方法。
  2. 前記複数の被写体像のうちの1つのみが結像された画素からの信号情報を用いて、前記第2画像情報を求める請求項1に記載の撮像方法。
  3. 前記第1時間帯において同等の信号情報が得られた互いに隣り合う複数の画素からなるエリアを抽出し、
    この第1時間帯の直後の前記第2時間帯における前記信号情報のうち、前記エリア内の前記複数の画素の各信号情報を互いに同一値と仮定して、前記第2時間帯における前記信号情報を演算することにより、前記第2画像情報を求める請求項1に記載の撮像方法。
  4. 複屈折効果により偏光方向に応じて光線の経路をシフトさせる第1透明素子及び第2透明素子、及び前記第1透明素子及び前記第2透明素子の間に配置され、印加される電圧のオン/オフに応じて透過光を旋光させる第1液晶パネルを備える第1光学系と、
    固体撮像素子と、
    前記第1液晶パネルに印加する電圧を制御する第1電圧制御手段と
    を備え、
    被写体からの光が前記第1光学系を通過して前記固体撮像素子上に被写体像として結像される撮像装置であって、
    前記第1液晶パネルに印加される電圧のオン/オフの切り替えにより、前記固体撮像素子上に、1つの被写体像と、互いに1部が重なり合った第1被写体像及び第2被写体像とが、交互に結像されることを特徴とする撮像装置。
  5. 前記第1透明素子が、被写体からの光を偏光方向が互いに異なる2つの偏光光に分離し、且つ前記2つの偏光光の経路を距離Dだけ離間させ、
    前記第1液晶パネルが、前記第1透明素子を出射した前記2つの偏光光の偏光方向を、印加される電圧に応じて0度又は90度旋回させ、
    前記第2透明素子が、前記第1液晶パネルを出射した前記2つの偏光光のうちの一方の経路をその偏光方向に応じてシフトさせて、前記2つの偏光光の経路を一致させ、または、前記2つの偏光光の経路間隔を距離2Dに拡大させ、
    前記固体撮像素子が、前記第2透明素子を出射した前記2つの偏光光が形成する光強度分布を読み取る請求項4に記載の撮像装置。
  6. それぞれの経路間隔が距離2Dに拡大された前記2つの偏光光が形成した前記光強度分布を用いて、前記2つの偏光光のうちの一方のみによる光強度分布を求め、この光強度分布と、それぞれの経路が一致された前記2つの偏光光が形成した光強度分布とを用いて、前記被写体の像の光強度分布を演算して得る信号処理回路を更に備える請求項5に記載の撮像装置。
  7. 更に、
    複屈折効果により偏光方向に応じて光線の経路をシフトさせる第3透明素子及び第4透明素子、及び前記第3透明素子及び前記第4透明素子の間に配置され、印加される電圧のオン/オフに応じて透過光を旋光させる第2液晶パネルを備える第2光学系と、
    前記第2液晶パネルに印加する電圧を制御する第2電圧制御手段と
    を備え、
    被写体からの光が前記第1光学系及び前記第2光学系を通過して前記固体撮像素子上に被写体像として結像され、
    前記第1液晶パネル及び前記第2液晶パネルにそれぞれ印加される電圧のオン/オフの切り替えにより、前記固体撮像素子上に、前記1つの被写体像と、第1方向において互いに異なる位置の前記第1被写体像及び前記第2被写体像と、前記第1方向と異なる第2方向において互いに異なる位置の第3被写体像及び第4被写体像とが、順次結像される請求項4に記載の撮像装置。
  8. 前記第1透明素子及び前記第2透明素子が斜め蒸着された金属酸化膜である請求項4に記載の撮像装置。
  9. 前記第3透明素子及び前記第4透明素子が斜め蒸着された金属酸化膜である請求項7に記載の撮像装置。
  10. 前記第1液晶パネルがねじりネマティック型液晶パネルである請求項4に記載の撮像装置。
  11. 前記第2液晶パネルがねじりネマティック型液晶パネルである請求項7に記載の撮像装置。
  12. 前記固体撮像素子がMOSセンサである請求項4に記載の撮像装置。
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