JP2005317650A - 光モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】 光モジュールの放熱効率の向上を図る。
【解決手段】 光−電気変換部2と、この光−電気変換部2が電気的に接続する電気回路が形成されている回路基板3とを有する光モジュール1において、回路基板3を少なくとも2つの回路基板部20(20A,20B)に分離し、分離している回路基板部20間はフレキシブル部21により連結する。フレキシブル部21には連結の回路基板部20間を電気的に接続させるための配線パターンを形成する。各回路基板部20の連結側の端部には、回路基板部20およびフレキシブル部21を貫通する複数のスルーホール23を設ける。スルーホール23は、回路基板部20の電気回路の発熱を放熱させる機能を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 光−電気変換部2と、この光−電気変換部2が電気的に接続する電気回路が形成されている回路基板3とを有する光モジュール1において、回路基板3を少なくとも2つの回路基板部20(20A,20B)に分離し、分離している回路基板部20間はフレキシブル部21により連結する。フレキシブル部21には連結の回路基板部20間を電気的に接続させるための配線パターンを形成する。各回路基板部20の連結側の端部には、回路基板部20およびフレキシブル部21を貫通する複数のスルーホール23を設ける。スルーホール23は、回路基板部20の電気回路の発熱を放熱させる機能を有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電気信号と光信号の変換を行う光モジュールに関するものである。
図4には光モジュールの内部構成の一例が実線により簡略化されて示されている。この光モジュール1はSFP(Small-Form-Pluggable)タイプのものであり、当該光モジュール1は、光−電気変換部2と、電気回路が形成されている回路基板3とを有して構成され、光−電気変換部2と、回路基板3の電気回路とは電気的に接続されている状態でもって筐体4の内部に収容配置されている。
図5には光−電気変換部2の内部構成の一例が模式的に示されている。光−電気変換部2は、光送信部6と、光受信部7と、フィルタ8と、パッケージケース9とを有して構成されている。光送信部6は、リード16を通って加えられた電気信号を例えば予め定められた波長λ1の光信号に変換して出力する構成を備えており、例えばレーザダイオード(LD)等の発光素子を有している。光受信部7は、予め定められた設定の波長λ2の光信号を受信したときに当該受信の光信号を電気信号に変換しリード17を通して出力する構成を備えており、例えばフォトダイオード(PD)等の受光素子を有している。
パッケージケース9は、立方体状あるいは直方体状の形態と成し、互いに直交する隣り合う面9a,9bの一方側9aに光送信部6が設けられ、他方側の面9bに光受信部7が設けられている。光送信部6から外向きに複数の光送信部側のリード16が突出形成され、また、光受信部7から外向きに複数の光受信部側のリード17が突出形成されている。
また、光送信部6が設けられているパッケージケース面9aに対向するパッケージケース面9cを貫通して、光ファイバを挿通したフェルール10の先端部が外部からパッケージケース9の内部に導入されている。
フィルタ8は、光送信部6が出力する波長λ1の光信号を透過させ、光受信部7が受光する波長λ2の光信号を反射させる性質を持つものである。光送信部6から出射した波長λ1の光信号がフィルタ8を透過してフェルール10の光ファイバに入射でき、また、光ファイバから出射された波長λ2の光信号がフィルタ8で反射して光受信部7に入射できるように、フェルール10の光ファイバと光送信部6との光軸合わせが成され、かつ、フェルール10の光ファイバと光受信部7との光軸合わせが成された状態となっており、フェルール10の光ファイバと、光送信部6の光出力部と、光受信部7の光受光部とは、高さがほぼ揃えられている。
このような光−電気変換部2は、回路基板3の一端側に配置されて、当該光−電気変換部2のリード16,17は、回路基板3の電気回路に電気的に接続されている。回路基板3の他端側には、回路基板3の電気回路を外部接続させるための外部接続手段が設けられている。この図示の例では、外部接続手段は、回路基板3の端縁部に形成された複数の電極パッド18により構成されている。この電極パッド18が設けられている回路基板3の端部分は、光モジュール1を外部と電気的に接続させるためのエッジコネクタEと呼ばれている。
なお、図4中の符号11は、フェルール(光ファイバ)10を外部のフェルール(光ファイバ)とコネクタ接続させるための光コネクタ部を示している。
図4に示されるようなSFPタイプの光モジュール1は、MSA(Multi-Source-Agreement)に基づいて作製されるものであり、そのMSAでは、エッジコネクタEの高さ(つまり、回路基板3の基板面)に対して予め定められた高さ分だけ光ファイバの光軸が高く配置される規格となっている。
ところで、光送信部側のリード16および光受信部側のリード17の長さは短いことが好ましい。それというのは、リード17を導通する光受信部7の受光素子の出力電気信号は、リード16を導通する光送信部6の発光素子への電気信号よりも格段に小さくて微弱であり、また、リード16,17は、アンテナとして機能することから、次に示すようなクロストークが発生するからである。そのクロストークとは、例えば、光送信部側のリード16を導通する大きい方の電気信号に起因した電磁波がリード16から放射され、光受信部側のリード17がその電磁波を拾って当該リード17を導通する微弱な電気信号にノイズを発生させるというものである。このクロストークの問題は、リード16,17の長さが長くなるにつれて大きくなるので、リード16,17は短い方が好ましい。
しかしながら、MASにより、エッジコネクタEの高さ位置よりも光ファイバの光軸の高さ位置が高くなる規格が定められているために、図4に示される構成では、リード16,17の長さは定まってしまって当該リード16,17を短くすることは難しかった。
図4に示される光モジュール1の構成では、次に示すような問題もあった。つまり、エッジコネクタEには、外部のコネクタ(図示せず)が着脱自在にコネクタ接続される。外部のコネクタがエッジコネクタEに装着されるときには、その外部のコネクタの差し込み力による衝撃が回路基板3に加えられる。また、外部のコネクタがエッジコネクタEから抜き出されるときには、外部のコネクタを引き抜く力による衝撃が回路基板3に加えられる。そのような外部のコネクタの着脱に起因した衝撃が回路基板3に加えられると、その衝撃は、回路基板3と、光−電気変換部2のリード16,17との接続部分に直接的に伝わって例えばその接続部分に小さい亀裂を生じさせる。エッジコネクタEと外部のコネクタとの着脱が多数回行われるうちに、その亀裂が大きくなって光−電気変換部2と回路基板3とが接続不良になる事態発生の虞があった。
ところで、光通信の用途は拡大しており、その用途拡大により、光モジュール1は高温の環境下に設置されることが想定されるようになってきている。このため、回路基板3の電気回路で発生した熱の放熱効率を向上させることが望まれている。
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、光−電気変換部と、回路基板の電気回路とを電気的に接続するリードを短くでき、また、外部接続手段と、当該外部接続手段の接続相手との接続とその接続解除に因る衝撃に起因した光−電気変換部と回路基板との接続不良の発生を小さく抑制でき、さらに、回路基板の放熱効率を向上できる光モジュールを提供することにある。
上記目的を達成するために、この発明は次に示す構成をもって前記課題を解決するための手段としている。すなわち、この発明は、光信号と電気信号の変換を行う光−電気変換部と、この光−電気変換部と電気的に接続する電気回路が形成されている回路基板と、この回路基板の電気回路を外部に接続させるための外部接続手段とが設けられている光モジュールであって、回路基板は少なくとも2つの回路基板部に分離され、その回路基板部の一つに光−電気変換部が接続され、別の回路基板部に外部接続手段が設けられており、分離している回路基板部間はフレキシブル部により連結され当該フレキシブル部にはそれら連結の回路基板部間を電気的に接続させるための配線パターンが設けられている構成と成しており、各回路基板部の少なくとも連結側の端部はフレキシブル部とオーバーラップしており、各回路基板部の連結側の端部には、回路基板部およびフレキシブル部を貫通するスルーホールが複数設けられ、スルーホールは、回路基板部の電気回路の発熱を放熱させる機能を備えていることを特徴としている。
この発明によれば、回路基板は少なくとも2つの回路基板部に分離され、その回路基板部の一つに光−電気変換部が接続され、別の回路基板部に外部接続手段が設けられ、分離されている回路基板部間はフレキシブル部により連結されている構成とした。このため、外部接続手段に外部の電気的な接続手段が接続するときやその接続が解除されるときに、その接続や接続解除を行うための力に起因した衝撃が回路基板部に加えられても、外部接続手段が設けられている回路基板部と、その隣の回路基板部との間はフレキシブル部により連結されているので、外部接続手段が設けられている回路基板部に加えられた衝撃はフレキシブル部で吸収されて緩和されることとなり、その衝撃がそのまま隣の回路基板部に伝達されることを回避できる。
このため、光−電気変換部が接続されている回路基板部は、外部接続手段が設けられている回路基板部とは別の回路基板部であることから、その衝撃がそのまま、光−電気変換部と回路基板部との接続部分に加えられることが無くなって、そのような衝撃に起因した光−電気変換部と回路基板部との接続部分の損傷発生を防止できる。これにより、光−電気変換部と回路基板部との接続不良の発生率を小さく抑えることができて、光モジュールの耐久性に対する信頼性を向上させることができる。
また、この発明では、光−電気変換部が接続されている回路基板部は、外部接続手段が設けられている回路基板部とは別の回路基板部である構成と、回路基板部間はフレキシブル部により連結されている構成とを備えていることによって、次に示すような効果をも得ることができる。つまり、例えば、SFPタイプの光モジュールのように、光−電気変換部の予め定められた設定の配設位置と、外部接続手段の予め定められた設定の配設位置とが高さ方向にずれている場合には、フレキシブル部を曲げ変形させて、光−電気変換部の設定の配設位置と外部接続手段の設定の配設位置との高さ方向のずれ量に応じて、光−電気変換部が接続されている回路基板部と、外部接続手段が設けられている回路基板部との高さ位置をずらす構成を採り得ることができる。
そのような構成を採用することにより、光−電気変換部が接続される回路基板部は、光−電気変換部に近付くので、その回路基板部が光−電気変換部に近付いた分、光−電気変換部と回路基板部との間を電気的に接続させるためのリードの長さを短くすることができる。リードの長さが長い程、そのリードを導通する電気信号に乗るノイズ量が多くなることから、リードを短くできることにより、リード導通に起因した電気信号のノイズを低減することができる。また、例えば、光−電気変換部が、光信号を電気信号に変換する光受信機能と、電気信号を光信号に変換して発光出力する光送信機能とを両方共に有している場合には、その光受信機能に関与する受信側のリードと、光送信機能に関与する送信側のリードとを短くできることにより、その受信側のリードと送信側のリード間でのクロストークを小さく抑制することができる。
さらに、この発明では、各回路基板部の連結側の端部には、複数のスルーホールが設けられ、スルーホールは、回路基板部の電気回路の発熱を放熱させる構成を備えているので、回路基板部の電気回路の放熱効率を向上させることができる。このため、回路基板部の電気回路が熱に起因して誤動作するという問題を防止することができ、光モジュールの動作に対する信頼性を向上させることができる。
さらに、この発明では、各回路基板部の連結側の端部に複数のスルーホールを設けたので、次に示すような効果をも奏することができる。例えば、フレキシブル部が、当該フレキシブル部により連結されている隣り合う回路基板部の高さ位置をずらす方向に曲げ変形している場合には、そのフレキシブル部の曲げ変形に起因した応力が回路基板部の連結側の端部に加えられ当該応力に起因して回路基板部の連結側の端部が撓み変形することが想定されることがあるが、このような場合に、回路基板部の連結側の端部に複数のスルーホールが設けられることにより、当該スルーホールは回路基板部の連結側の端部の補強部として機能して、その回路基板部の連結側の端部の撓み変形を防止することができる。
光−電気変換部は光信号を電気信号に変換して出力する構成を備え、光−電気変換部が接続されている回路基板部には、その光−電気変換部から出力される電気信号を増幅する増幅部が設けられ、増幅部で増幅された電気信号は、フレキシブル部を介して他の回路基板部の電気回路に出力される構成を備えていることによって、次に示すような効果を奏することができる。つまり、回路基板部の電気回路と、フレキシブル部に設けられている配線パターンとは例えばスルーホールやビアホールを介して電気的に接続されることが多い。そのような場合に、回路基板部の電気回路からフレキシブル部を介して隣の回路基板部に電気信号を導通させようとすると、スルーホールやビアホールを利用した接続部分で、インピーダンス不整合に起因して、電気信号の一部が反射し、これにより、電気信号が劣化するという問題が発生する。光−電気変換部から出力される電気信号は微弱であることから、その電気信号を微弱なまま、光−電気変換部が接続されている回路基板部から、フレキシブル部を介して隣の回路基板部に向けて出力すると、スルーホールやビアホールでの信号反射に因って、微弱な電気信号がさらに微弱になって減衰状態(消滅状態)と等価になってしまうという問題が発生する。
これに対して、光−電気変換部が接続されている回路基板部に、光−電気変換部から出力される電気信号を増幅する増幅部を設け、増幅部で増幅した電気信号をフレキシブル部を介して他の回路基板部に出力する構成とすることにより、回路基板部とフレキシブル部との接続部分で、電気信号の一部が反射されても、その電気信号は増幅された後の大きな電気信号であることから、電気信号の減衰(消滅)の事態発生を防止できる。
光−電気変換部は電気信号を光信号に変換する構成を備え、光−電気変換部が接続されている回路基板部には、その光−電気変換部に供給する電気信号を作り出す発光制御部が設けられている構成を備えることによって、発光制御部から光−電気変換部にノイズの小さい電気信号を供給することができる。つまり、回路基板部とフレキシブル部との接続部分(スルーホールやビアホール)を電気信号が導通する際に、その接続部分で電気信号にはノイズが乗り易が、この発明では、光−電気変換部が接続されている回路基板部に発光制御部が設けられているので、発光制御部から出力された電気信号を、回路基板部とフレキシブル部との接続部分を介さずに、直接的に光−電気変換部に供給することができる。このため、ノイズが少ない電気信号を光−電気変換部に供給することができる。これにより、光−電気変換部による光−電気変換動作によって、要求通りの光信号を作り出すことができる。
スルーホールの両端部分に、それぞれ、スルーホールが端面に向かうに従って広がっていく拡径部が形成されている構成とすることによって、スルーホールの端面の面積を増加することができるので、スルーホールの放熱効率を向上させることができる。
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態例の説明において、図4に示す光モジュールと同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
図1(a)には、この実施形態例の光モジュールにおいて特有な構成部分が抜き出されて表面側から見た模式的な平面図により示され、図1(b)には図1(a)に示される構成部分の模式的な側面図が示され、図1(c)には図1(a)に示される構成部分を裏面側から見た模式的な平面図が示されている。この実施形態例の光モジュール1を構成する回路基板3は、2つの回路基板部20(20A,20B)に分離され、当該回路基板部20A,20Bは、フレキシブル部21によって連結されている。
この実施形態例では、回路基板部20A,20Bは、図2(a)の断面図に示されるような多層構造の基板13により構成されている。その基板13は、複数のリジッド層14(14a,14b)の間にフレキシブル層15が介設されている多層基板である。この多層基板13のフレキシブル部形成領域Zから図2(a)に示す斜線部分のリジッド層14が除去されて、図2(b)に示されるように、フレキシブル部21と、このフレキシブル部21を介して連結される回路基板部20A,20Bとが形作られる。つまり、この実施形態例では、フレキシブル部21は、多層基板13のフレキシブル層15により構成されている。また、各回路基板部20A,20Bの全体がフレキシブル部21とオーバーラップしている構成となっている。
回路基板部20Aには、光−電気変換部2が後述するように接続されている。また、回路基板部20Aには、光−電気変換部2と電気的に接続する電気回路が形成されており、回路基板部20Aの表面には、その電気回路を構成する発光制御部(レーザドライバ)25が設けられ、回路基板部20Aの裏面には増幅部であるリミットアンプ26が設けられている。発光制御部25は、光−電気変換部2の光受信部7に内蔵されている発光素子(例えばレーザダイオード(LD))に供給するための電気信号を作り出す機能を備えているものであり、発光素子は、その発光制御部25から供給された電気信号に基づいて発光して、その電気信号に応じた光信号を発光出力する。リミットアンプ26は、光−電気変換部2の光送信部6に内蔵されている受光素子(例えばフォトダイオード(PD))の光−電気変換動作によって受光素子から出力された電気信号を増幅するものである。
回路基板部20Bには電気回路が形成されると共に、外部接続手段としてのエッジコネクタEが設けられている。そのエッジコネクタEを介して外部との電気信号の遣り取りが行われたり、外部から電源が供給される。この実施形態例では、回路基板部20Bの裏面には、光モジュール1の動作を制御する制御部(SFPコントロールIC)27が設けられている。
回路基板部20A,20Bを連結するフレキシブル部21には、配線パターン(図示せず)が形成されている。また、各回路基板部20(20A,20B)の連結側の端部には、それぞれ、当該回路基板部20およびフレキシブル部21(15)を図1(d)の模式的な断面図に示されるように貫通する複数のスルーホール23が回路基板部20の端縁に沿って配列形成されている。
この実施形態例では、各回路基板部20A,20Bにそれぞれ形成されている複数のスルーホール23のうち、少なくとも1つは、回路基板部20A,20Bに形成されている電気回路の熱を放熱するための放熱専用のスルーホール23と成している。また、残りのスルーホール23は、回路基板部20A,20Bに形成されている電気回路と、フレキシブル部21の配線パターンとを電気的に接続させる機能と、回路基板部20A,20Bの電気回路の熱を放熱させる機能とを兼備するものである。回路基板部20A,20Bにそれぞれ形成されている各電気回路は、各回路基板部20A,20Bの連結側の端部に形成されているスルーホール23と、フレキシブル部21の配線パターンとによって、電気的に接続されている。
これにより、例えば、光−電気変換部2の光受信部7の受光素子から出力され回路基板部20Aのリミットアンプ26で増幅された電気信号は、スルーホール23とフレキシブル部21の配線パターンを介して、回路基板部20Bの電気回路に出力され、さらに、エッジコネクタEを介して外部に出力することができる。また、外部からエッジコネクタEを介して光送信用の電気信号が供給されたときには、その電気信号は回路基板部20Bの電気回路からスルーホール23とフレキシブル部21の配線パターンを介して回路基板部20Aの発光制御部25に伝達される。そして、その光送信用の電気信号に基づいた発光制御部25の動作により、発光制御部25から、光−電気変換部2の光送信部6の発光素子に供給するための電気信号が出力される。
この実施形態例では、回路基板部20A,20Bの連結側の端部に配列形成されている各スルーホール23の両端部分には、それぞれ、スルーホール23が端面に向かうに従って広がっていく拡径部24が形成されている(図1(d)参照)。これにより、スルーホール23の両端面の面積が増加してスルーホール23の放熱効率を向上させることができる。
この実施形態例では、フレキシブル部21は、図1(b)に示されるように、回路基板部20A,20Bの高さ位置をずらす方向に変形しており、このフレキシブル部21の変形により、回路基板部20Aは回路基板部20Bよりも高さ位置が高くなる方向にずれて配置されている。この実施形態例の光モジュール1はSFPタイプの光モジュールであり、規格により、エッジコネクタEの配設位置に対する光−電気変換部2の光ファイバの光軸の高さ位置が予め定められている。この実施形態例では、回路基板部20A,20Bは、その規格により定められているエッジコネクタEと光ファイバの光軸とのずれ量に応じて、高さ方向にずれている。つまり、この実施形態例では、回路基板部20Aは、当該回路基板部20Aの厚み方向の中心位置が光−電気変換部2の光ファイバの設定の光軸高さ位置と同じ高さ位置となるように、回路基板部20B(つまり、エッジコネクタE)よりも高くなる方向にずれて配置されている。
このように、回路基板部20Aを回路基板部20Bよりも高い位置に配設できる構成であることにより、この実施形態例における光−電気変換部2と回路基板部20Aとは次に示すような接続構造でもって接続されている。つまり、回路基板部20Aには、光−電気変換部配置用の切り欠き28が設けられており、光−電気変換部2の光送信部6が配置されている面9a、および、光−電気変換部2の光受信部7が配置されている面9bが両方共に切り欠き28の壁面に対向する態様でもって、光−電気変換部2が切り欠き28内に配置されている。
この実施形態例では、光送信部6には4本のリード16が設けられており、それら4本のリード16のうち、2本のリード16(16a,16b)は、それぞれ、回路基板部20Aの表面に沿う方向に突出形成され、当該リード16(16a,16b)は、それぞれ、回路基板部20Aの表面に形成されている別々の電極パッド(図示せず)に例えばはんだにより接続されている。また、残りの2本のリード16(16c,16d)は、それぞれ、回路基板部20Aの裏面に沿う方向に突出形成され、当該リード16(16c,16d)は、それぞれ、回路基板部20Aの裏面に形成されている別々の電極パッド(図示せず)に例えばはんだにより接続されている。つまり、光送信部6の4本のリード16は、リード16a,16bと、リード16c,16dとによって、回路基板部20Aを表裏両側から挟み込む態様に配置され、それら各リード16は、それぞれ、はんだにより回路基板部20Aに接続されている。
また、光受信部7にも4本のリード17が設けられており、それら4本のリード17も、光送信部6の4本のリード16と同様に、回路基板部20Aに接続されている。つまり、光受信部7の4本のリード17のうち、2本のリード17(17a,17b)は、それぞれ、回路基板部20Aの表面に沿う方向に突出形成され、当該リード17(17a,17b)は、それぞれ、回路基板部20Aの表面に形成されている別々の電極パッド(図示せず)に例えばはんだにより接続されている。また、残りの2本のリード17(16c,17d)は、それぞれ、回路基板部20Aの裏面に沿う方向に突出形成され、当該リード17(17c,17d)は、それぞれ、回路基板部20Aの裏面に形成されている別々の電極パッド(図示せず)に例えばはんだにより接続されている。つまり、光受信部7の4本のリード17は、リード17a,17bと、リード17c,17dとによって、回路基板部20Aを表裏両側から挟み込む態様に配置され、それら各リード17は、それぞれ、はんだにより回路基板部20Aに接続されている。
上記のように、光−電気変換部2が回路基板部20Aに接続する構成とすることによって、光送信部6のリード16と、光受信部7のリード17とのそれぞれの長さを短くすることができる。このリード16,17の短縮化によって、リード16,17間のクロストークを小さく抑制することができる。
この実施形態例の光モジュール1は、上記したような特有な構成を備えている。光モジュールのそれ以外の構成は、図4に示す光モジュール1の構成と同様である。
なお、この発明はこの実施形態例の形態に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、この実施形態例では、光−電気変換部2が接続されている回路基板部20Aには、発光制御部25およびリミットアンプ26が形成され、回路基板部20Bには、制御部27が設けられる構成であったが、例えば、図3(a)、(b)、(c)に示されるように、回路基板部20Aに、発光制御部25とリミットアンプ26と制御部27を設ける構成としてもよい。なお、図3(a)は表面側から光−電気変換部2および回路基板3(回路基板部20A,20B)を見た平面図であり、図3(b)は図3(a)に示される光−電気変換部2および回路基板3の側面図であり、図3(c)は図3(a)に示される裏面側から光−電気変換部2および回路基板3(回路基板部20A,20B)を見た平面図である。これら図3(a)〜(c)に示される構成は、制御部27の配置位置に関与する構成以外の構成は図1に示される光モジュール1の構成とほぼ同様である。
また、この実施形態例では、回路基板3は、2つに分離形成されていたが、回路基板3は、必要に応じて、3つ以上の回路基板部に分離されていてもよい。この場合にも、それら分離された回路基板部間はフレキシブル部により連結される構成とする。また、光−電気変換部2が接続される回路基板部と、外部接続手段(エッジコネクタE)が設けられる回路基板部とは互いに異なるものとする。
さらに、この実施形態例では、回路基板部20A,20Bの連結側の端部に形成される複数のスルーホール23のうち、少なくとも1つは、放熱専用のスルーホールであったが、回路基板部20A,20Bの電気回路と、フレキシブル部21の配線パターンとを電気的に接続させるためのスルーホールが多く必要な場合には、全てのスルーホール23が、回路基板部20A,20Bの電気回路とフレキシブル部21の配線パターンとを電気的に接続させる機能と、放熱機能とを兼備する構成としてもよい。さらに、この実施形態例では、スルーホール23は、各回路基板部20A,20Bの連結側の端部に配列形成されていたが、各回路基板部20A,20Bの連結側の端部に設ける複数のスルーホール23は、同一直線状に配列形成されていなくとも構わない。
さらに、この実施形態例では、リジッド層14とフレキシブル層15から成る多層基板13の一部分のリジッド層14を除去して、回路基板部20A,20Bとフレキシブル部21の連結体が作製されていたが、例えば、別個独立の回路基板部20A,20Bを、別体のフレキシブル部21により連結して、回路基板部20A,20Bとフレキシブル部21の連結体が作製されている構成としてもよい。
さらに、この実施形態例では、SFPタイプの光モジュール1を例にして説明したが、本発明は、例えば、電気信号を光信号に変換する光送信機能を持たず、光信号を電気信号に変換する光受信機能だけを持つ光−電気変換部が設けられている光モジュールや、光送信機能だけを持つ光−電気変換部が設けられている光モジュール等の様々なタイプの光モジュールに適用することができる。
1 光モジュール
2 光−電気変換部
3 回路基板
20 回路基板部
21 フレキシブル部
23 スルーホール
25 発光制御部
26 リミットアンプ
E エッジコネクタ
2 光−電気変換部
3 回路基板
20 回路基板部
21 フレキシブル部
23 スルーホール
25 発光制御部
26 リミットアンプ
E エッジコネクタ
Claims (5)
- 光信号と電気信号の変換を行う光−電気変換部と、この光−電気変換部と電気的に接続する電気回路が形成されている回路基板と、この回路基板の電気回路を外部に接続させるための外部接続手段とが設けられている光モジュールであって、回路基板は少なくとも2つの回路基板部に分離され、その回路基板部の一つに光−電気変換部が接続され、別の回路基板部に外部接続手段が設けられており、分離している回路基板部間はフレキシブル部により連結され当該フレキシブル部にはそれら連結の回路基板部間を電気的に接続させるための配線パターンが設けられている構成と成しており、各回路基板部の少なくとも連結側の端部はフレキシブル部とオーバーラップしており、各回路基板部の連結側の端部には、回路基板部およびフレキシブル部を貫通するスルーホールが複数設けられ、スルーホールは、回路基板部の電気回路の発熱を放熱させる機能を備えていることを特徴とする光モジュール。
- 光−電気変換部の予め定められた設定の配設位置と、外部接続手段の予め定められた設定の配設位置とは高さ方向にずれている構成と成しており、フレキシブル部は、当該フレキシブル部により連結されている隣り合う回路基板部の高さ位置をずらす方向に曲げ変形しており、光−電気変換部が接続されている回路基板部と、外部接続手段が設けられている回路基板部との高さ位置が、光−電気変換部の設定の配設位置と外部接続手段の設定の配設位置との高さ方向のずれ量に応じて、ずれていることを特徴とする請求項1記載の光モジュール。
- 光−電気変換部は光信号を電気信号に変換して出力する構成を備えており、光−電気変換部が接続されている回路基板部には、その光−電気変換部から出力される電気信号を増幅する増幅部が設けられ、増幅部で増幅された電気信号は、フレキシブル部を介して他の回路基板部の電気回路に出力されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光モジュール。
- 光−電気変換部は電気信号を光信号に変換する構成を備えており、光−電気変換部が接続されている回路基板部には、その光−電気変換部に供給する電気信号を作り出す発光制御部が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3記載の光モジュール。
- スルーホールの両端部分には、それぞれ、スルーホールが端面に向かうに従って広がっていく拡径部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載の光モジュール。
Priority Applications (1)
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JP2004131584A JP2005317650A (ja) | 2004-04-27 | 2004-04-27 | 光モジュール |
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2004
- 2004-04-27 JP JP2004131584A patent/JP2005317650A/ja active Pending
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