JP2005315397A - 開閉体の段階的開閉機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】 扉などのような開閉体を滑らかに開閉させると共に、段階的に停止保持させる開閉体の段階的開閉機構。
【解決手段】一方の摺合部21,22/31,32において固着具用挿通穴を挟んだ一方側に複数個の凹部8(8a,8b,・・・)を設けた場合には、この摺合部21,22/31,32の固着具用挿通穴を挟んだ他方側に凸部機構11を設け、且つ、他方の摺合部21,22/31,32においては固着具用挿通穴を挟んだ一方の摺合部21,22/31,32の複数個の凹部8(8a,8b,・・・に順次係り止められる凸部機構11を配すると共に、固着具用挿通穴を挟んだ一方の摺合部21,22/31,32の凸部機構11に順次係り止められる複数個の凹部8(8a,8b,・・・)を配する。
【選択図】 図1

Description

発明の詳細な説明
この発明は、扉などのような開閉体を滑らかに開閉させると共に、段階的に停止保持させることが可能な開閉体の段階的開閉機構に関するものである。
自動車のドアや冷蔵庫の扉あるいはコピー機の開閉蓋などのような筐体開口部の開閉体を、所定の停止位置で段階的に停止させその停止状態を自動的に保持するようにさせる開閉機構が提案されている。
例えば、特開2001−132326号公報で提案されているのは、ワゴン車の後部ドアを全閉位置と全開位置との中間位置に停止させようとするもので、その開閉装置は、車体に設けられた前後方向を向く基板の後部に枢支されて大径歯車と一体的に連結される正逆回転可能な駆動プーリと、基板の前端部に枢着された従動プーリと、駆動プーリと従動プーリとに掛け回され内面に平歯状の凹凸が形成される無端のベルトとから構成されている。
また、特開平9−83153号で提案されているのは、オイルダンパなどを使用せず扉を滑らかに2段階あるいは多段階にわたって開閉させようとするもので、開閉扉規制部材には板ばねの弾性変形を利用する構成とされている。
ところで、このような従来の段階的に扉などを開閉しようとする装置は、オイルダンパやガスダンパなどを利用するもの、駆動プーリや無端ベルトを利用するもの、凹凸部に対して係脱可能な板ばねを利用するものなどがあり、さらに電気的な制御により行おうとするものもある。
しかしながら、オイルダンパやガスダンパなど液圧あるいは気圧の制御を利用するものは、コスト高になると共に汎用性や信頼性に問題がある。また、無端ベルトを利用するものや凹凸部に対して係脱可能な板ばねを利用するなどメカ的なものでは、機構が複雑になると共に耐久性に問題があり故障しやすいなどの問題がある。さらに、電気的な制御により行おうとするものは、コスト高になると共に汎用性に問題があり、且つ、信頼性にも問題がある。
このような事情に鑑み、本願発明者は、扉などのような開閉体の段階的開閉機構において、部品点数が少なく,組み立てが容易であり,低コストで汎用性に優れ,開閉体を滑らかに開閉させると共に、多段階にわたり停止保持状態を得ることができる信頼性に優れた開閉機構につき鋭意研究をした。
したがって、この発明の目的は、開閉体を滑らかに開閉させると共に、多段階にわたり停止保持状態を得ることができ、少ない部品点数で構成され組立て性に優れると共に、低コストで汎用性や信頼性に優れる開閉体の開閉機構を提供することにある。
この発明は、上記のような目的を違成するために、請求項1記載のように、
筐体の基板などに固着される固定体側支持具の摺合片と、筐体の開口部を開閉する扉などに固着される開閉体側支持具の摺合片とを、互いに摺合状態で段階的に回動および停止保持を行わせる開閉機構であって、上記開閉機構は、上記両摺合片に設けられる固着具用開設穴に挿通され、上記両摺合片を回動可能に組み合わせるボルトなどの固着具と、上記固定体側支持具と上記開閉体側支持具のいずれか一方の摺合部に設けられ、上記固着具用開設穴を中心とする回動軌線上に所望の間隔を隔てて円弧状に設けられる複数個の凹部と、上記複数個の凹部が設けられた摺合部と対向する他方の摺合部に設けられ、対向する上記複数個の凹部に対して出没可能に配置される凸部機構とにより構成され、上記開閉体を開閉させることにより、上記固定体側支持具の摺合部に対し開閉体側支持具の摺合部を回動させると共に、一方の摺合部の複数個の各凹部に他方の摺合部の凸部機構を順次出没させて係り止め、開閉体を滑らかに開閉させつつ段階的に停止保持させることを特徴とする。
また、請求項2記載のように、一方の摺合部において固着具用挿通穴を挟んだ一方側に複数個の凹部を設けた場合には、この摺合部の固着具用挿通穴を挟んだ他方側に凸部機構を設け、且つ、他方の摺合部においては固着具用挿通穴を挟んだ一方の摺合部の複数個の凹部に順次係り止められる凸部機構を配すると共に、固着具用挿通穴を挟んだ一方の摺合部の凸部機構に順次係り止められる複数個の凹部を配することを特徴とする。
また、請求項3記載のように、複数個の凹部に順次係り止められる凸部機構は、摺合部に開設された遊嵌用穴内に回動自在に挿嵌されるベアリングが受容兼押出し座金により抜け止めを図ると共に、複数個の凹部に対する出没を図るよう構成されることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、固定体側支持具と開閉体側支持具のいずれか一方の摺合部において、固着具および固着具用挿通穴を中心とする回動軌線上に所望の間隔を隔てて円弧状に複数個の凹部が設けられ、この複数個の凹部に対し他方の摺合部に設けられた凸部機構が出没可能に配置されているので、開閉体の開閉により固定体側支持具の摺合部と開閉体側支持具の摺合部とを互いに滑らかに回動させることができる共に、段階的に停止保持させることができ、少ない部品点数の構成とし、組立て性にも優れると共に、低コストで汎用性,耐久性に優れる開閉体の開閉機構を提供することができる。
また、請求項2記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、一方の摺合部と他方の摺合部とにおいて2点支持を行うバランスのよい摺合回動状態を得ることができ、開閉体の開閉に際しより一層固定体側支持具の摺合部と開閉体側支持具の摺合部とを互いに滑らかに回動させ、また、段階的に停止保持させることができる。
また、請求項3記載の発明によれば、凸部機構を従来のように板ばねや駆動プーリあるいは無端ベルトなどを用いる複雑な構成とすることがなく、部品点数の少ないシンプルな構成としつつ耐久性をより一層向上させることができる。
以下、この発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。図1はこの発明に係る開閉体の段階的開閉機構の構成を示す分解斜視図である。
まず、この発明に係る開閉機構の原理を説明の都合上、第1の実施例として図3及び図4に基づき説明する。すなわち、この開閉機構は筐体1の基板1aに固着される固定体側支持具2と、筐体1の開口部(図示略)を開閉する扉1bに固着される開閉体側支持具3とが、ボルト5aやナット5bなどの固着具5を介して回動可能に組み合わされるものである。
固定体側支持具2は、主板20の上下両端部より折曲された一対の摺合部21,22が設けられ、摺合部21にはボルト5aなどの固着具用挿通穴21aが開設されると共に、摺合部22にもボルト5aなどの固着具用挿通穴22aが開設されている。
開閉体側支持具3は、主板30の上下両端部より折曲された一対の摺合部31,42が設けられ、この摺合部31にもボルト5aなどの固着具用挿通穴31aが開設されると共に、摺合部32にもボルト5aなどの固着具用挿通穴32aが開設されている。
なお、固定体側支持具2の主板20と筐体1の基板1aとの取付け、開閉体側支持具3の主板30と扉1bとの取付けなどは、周知の取付け手段を適宜用いて行えばよく、この発明の要旨とは直接関係しないのでその詳細な説明は省略をする。
次に、固定体側支持具2の摺合部21において、固着具用挿通穴21aを挟んだ図中左側にはベアリング6を挿嵌する遊嵌穴7が開設される。また、開閉体側支持具3の摺合部31において、固着具用挿通穴31aを挟んだ図中左側には、固着具用挿通穴31aを中心とした回動軌線(同心円)上に円弧状に所定の間隔で複数個の凹部8(8a,8b,・・・)が開設される。
そして、固定体側支持具2の摺合部21と開閉体側支持具3の摺合部31とを接合すると共に、摺合部31の遊嵌穴7内にベアリング6を挿嵌した上で摺合部21と摺合部31に受容兼押出し座金9を接合させる。この状態で、摺合部21,摺合部31,受容兼押出し座金9の各固着具用挿通穴21a,31a,9aを互いに一致させ、各穴にボルト5aを挿通させナット5bで締め付け、固定体側支持具2と開閉体側支持具3とを回動可能に組み合わせる。
遊嵌穴7内に挿嵌されたベアリング6は、通常は摺合部21側に接合された受容兼押出し座金9の環状溝9aに挿嵌され、その頭部が摺合部31側の複数個の凹部8の図中最下部の凹部に係り止められ、開閉体1bを全閉状態とする。そして、開閉体1bを図中左回りに回動する(開閉体1bを開く)と、開閉体側支持具3の摺合部31は固着具5を中心に図中左回りに回動することとなるので、ベアリング6は図中最下部の凹部8より抜け出され摺合部31の平滑面上に位置することとなる。
この時、ベアリング6は摺合部31の平滑面に押圧されるので、摺合21側の受容兼押出し座金9の環状溝9aに強く挿嵌されつつ座金9を押圧することとなる。座金9は所定の可撓性を付与されているので、ベアリング6の押圧によりやや浮き上がった状態となる。このように、受容兼押出し座金9の弾性作用によりベアリング6は、摺合部31側の複数個の凹部に対し回動に伴って出没自在とされる。図7は、開閉体全開状態を示す。
なお、10は固定体側支持具2と開閉体側支持具3との間に介在される滑り用ワッシャーであり、13はボルト5aとナット5b間に介在される抜け止め防止用ワッシャーである。また、一方の摺合部と他方の摺合部とを固着具用挿通穴を挿通する固着具により接合させると共に、その固着状態の強弱によりベアリングの出没の強弱状態を調整することができる。
以上の説明は、固定体側支持具2の摺合部21と開閉体側支持具3の摺合部31との動作について説明したが、固定体側支持具2の摺合部22と開閉体側支持具3の摺合部32の場合についてもこれと同様である。
このように、この開閉機1は、固定体側支持具2と開閉体側支持具3のいずれか一方の摺合部において、固着具5および固定体側支持具2の摺合部21,22と開閉体側支持具3の摺合部31,32と受容兼押出し座金9の各固着具用挿通穴21a−22a,31a−32a,9a−9aを中心とする回動軌線R上に所望の間隔を隔てて円弧状に複数個の凹部8(8a,8b,・・・)を設け、この複数個の凹部8に対し他方の摺合部に設けられた凸部機構11が出没可能に配置されている。
したがって、開閉体1bの開閉により固定体側支持具3の摺合部21,22と開閉体側支持具3の摺合部31,32とを互いに滑らかに回動させることができる共に、段階的に停止保持させることができ、少ない部品点数の構成とし、組立て性にも優れると共に、低コストで汎用性,耐久性に優れる開閉体の開閉機構を提供することができる。
このため、この開閉機構を自動車の側面ドアに適用した場合には、ドアを滑らかに開閉することができると共に、手を放した状態においてその停止位置で停止状態を保持させることができ、駐車時などにおいて隣の車や柱などに不用意にドアを当接させる危険などもない。勿論、ドアの重量を考慮し開閉機構の安全性などを付加し設計を行なう。
また、この開閉機構を冷蔵庫の扉に適用した場合には、滑らかに開閉することができると共に、所望の角度だけ開扉しその開扉状態を保持させることができるので、熱効率のよい使い勝手に優れた冷蔵庫を提供することができる。
また、この開閉機構をコピー機の開閉蓋に適用した場合には、滑らかに開閉することができると共に、所望の角度だけ開蓋しその開蓋状態を保持させることができるので、コピーをしたい用紙の出し入れに際し使い勝手の向上を図ることができる。
開閉体における滑らかな開閉と段階的な停止保持とは、互いに相反する事項であり、段階的な停止保持を特にメカ的に得ようとすると滑らかな開閉が阻害されることとなるが、この開閉機構によれば滑らかな開閉と段階的な停止保持を同時に得ることが可能となる。そして、従来の機構のように板ばねや無端ベルトなどを必要とせず少ない部品点数の構成で組立て性にも優れ、低コストで汎用性,耐久性に優れる開閉体の開閉機構と提供することができる。
次に、より一層バランスのよい摺合回動状態を得ることができる開閉機構について、図1に基づき説明する。この開閉機構は、固定体側支持具2の摺合部21,22と開閉体側支持具3の摺合部31,32のいずれの摺合部にも複数個の凹部8と凸部機構11を設けるものである。すなわち、固定体側支持具2の摺合部21,22において固着具用挿通穴21a,22aを挟んだ一方側(図中左側)に凸部機構11を設けた場合には、固着具用挿通穴21a,22aを挟んだ他方側(図中右側)に複数個の凹部8を設けるようにする。そして、開閉体側支持具3の摺合部31,32には、固着具用挿通穴31a,32aを挟んだ他方側(図中右側)に凸部機構11を設けると共に、固着具用挿通穴31a,32aを挟んだ一方側(図中左側)に複数個の凹部8を設けるようにする。
これにより、すなわち、固定体側支持具2の摺合部21,22において固着具用挿通穴21a,22aを挟んだ一方側(図中左側)の凸部機構11は、開閉体側支持具3の摺合部31,32における固着具用挿通穴31a,32aを挟んだ一方側(図中左側)の複数個の凹部8に出没自在とされる。また、固定体側支持具2摺合部21,22において固着具用挿通穴21a,22aを挟んだ他方側(図中右側)の複数個の凹部8には、開閉体側支持具3の摺合部31,32における固着具用挿通穴31a,32aを挟んだ他方側(図中右側)の凸部機構11が出没自在とされる。
この第2の実施例によれば、上記第1の実施例の効果に加え、一方の摺合部と他方の摺合部とにおいて2点支持を行うバランスのよい摺合回動状態を得ることができ、開閉体の開閉に際しより一層固定体側支持具の摺合部と開閉体側支持具の摺合部とを互いに滑らかに回動させ、また、段階的に停止保持させることができる。
以上の説明から明らかなように、複数個の凹部と凸部機構の配置関係は種巣設計片個が可能である。
この発明に係る開閉機構は、自動車のドア,冷蔵庫の扉,コピー装置の蓋などの他、一定の開閉状態を保持したい開閉可能な開閉体のあらゆる技術分野のものにも応用できる。
この発明に係る開閉体の段階的開閉機構の構成を示す分解斜視図である。 図1における摺合部の構成を示す説明図である。 この発明の原理を示すための分解斜視図である。 図1における摺合部の構成を示す説明図である。 図4示す固定体側支持具と開閉体側支持具の全閉状態の組み合わせ時を示す説明用断面図である。 図4示す固定体側支持具と開閉体側支持具の回動状態の組み合わせ時を示す説明用断面図である。 図4示す固定体側支持具と開閉体側支持具の全開状態の組み合わせ時を示す説明用断面図である。
符号の説明
2 固定体側支持具
3 開閉体側支持具
5a ボルト
5b ナット
6 ベアリング
7 遊嵌穴
8 凹部
11 凸部機構

Claims (3)

  1. 筐体の基板などに固着される固定体側支持具の摺合片と、筐体の開口部を開閉する扉などに固着される開閉体側支持具の摺合片とを、互いに摺合状態で段階的に回動および停止保持を行わせる開閉機構であって、
    上記開閉機構は、上記両摺合片に設けられる固着具用開設穴に挿通され、上記両摺合片を回動可能に組み合わせるボルトなどの固着具と、上記固定体側支持具と上記開閉体側支持具のいずれか一方の摺合部に設けられ、上記固着具用開設穴を中心とする回動軌線上に所望の間隔を隔てて円弧状に設けられる複数個の凹部と、上記複数個の凹部が設けられた摺合部と対向する他方の摺合部に設けられ、対向する上記複数個の凹部に対して出没可能に配置される凸部機構とにより構成され、上記開閉体を開閉させることにより、上記固定体側支持具の摺合部に対し開閉体側支持具の摺合部を回動させると共に、一方の摺合部の複数個の各凹部に他方の摺合部の凸部機構を順次出没させて係り止め、開閉体を滑らかに開閉させつつ段階的に停止保持させることを特徴とする開閉体の段階的開閉機構。
  2. 一方の摺合部において固着具用挿通穴を挟んだ一方側に複数個の凹部を設けた場合には、この摺合部の固着具用挿通穴を挟んだ他方側に凸部機構を設け、且つ、他方の摺合部においては固着具用挿通穴を挟んだ一方の摺合部の複数個の凹部に順次係り止められる凸部機構を配すると共に、固着具用挿通穴を挟んだ一方の摺合部の凸部機構に順次係り止められる複数個の凹部を配することを特徴とする請求項1記載の開閉体の段階的開閉機構。
  3. 複数個の凹部に順次係り止められる凸部機構は、摺合部に開設された遊嵌用穴内に回動自在に挿嵌されるベアリングが受容兼押出し座金により抜け止めを図ると共に、複数個の凹部に対する出没を図るよう構成されることを特徴とする請求項1または2記載の開閉体の段階的開閉機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011172456A (ja) * 2010-02-22 2011-09-01 Toshiba Corp 金属閉鎖形スイッチギヤ

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