JP2005315066A - 壁体構築用下地材、金属パネル及び金属壁体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 壁体構築用下地材の両面に建築用パネルを取付けることができ、金属壁体を構築するのに掛かる工程と職種を統合できる壁体構築用下地材、金属パネル及び金属壁体を提案する。
【解決手段】 壁体構築用下地材を、略方形または略長方形の外郭断面を有するようにし、表裏両面が金属パネル取付け面とされるとともに、該金属パネル取付け面には金属パネル端部に設けられた係合部が押し込まれて係合される金属パネル係合部が形成されたものとする。
両側端部に立ち上り部を有し、かつ、該立ち上り部は少なくとも一方の先端に前記壁体構築用下地材に対する係合部を有する金属パネルを用い、上記前記壁体構築用下地材を間柱として、上記金属パネルを跨設・嵌合することによって金属壁体を構築することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 壁体構築用下地材を、略方形または略長方形の外郭断面を有するようにし、表裏両面が金属パネル取付け面とされるとともに、該金属パネル取付け面には金属パネル端部に設けられた係合部が押し込まれて係合される金属パネル係合部が形成されたものとする。
両側端部に立ち上り部を有し、かつ、該立ち上り部は少なくとも一方の先端に前記壁体構築用下地材に対する係合部を有する金属パネルを用い、上記前記壁体構築用下地材を間柱として、上記金属パネルを跨設・嵌合することによって金属壁体を構築することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、金属壁体を構築するのに用いられる壁体構築用下地材、その壁体構築用下地材に取付けるのに好適な金属パネル及びこれらを用いて組み立てられた金属壁体に関する。
金属壁体はその構造部材を工場で大量生産でき、構築現場での組み立て作業が容易であり、工期も短く経済的であるため、種々の建物の壁面や間仕切りに広く利用されている。また、そのような金属壁体の利便性をさらに向上する提案も数多く行われている。
たとえば、特許文献1には、建築用パネルを壁体構築用下地材に取付けるのに施工時間を短縮するため、釘、ドリルビス等の使用を避けて、嵌合屈曲部をもつ壁体構築用下地材に被嵌合屈曲部を有するパネル材を嵌合固着する方法が提案されている。また、特許文献2には、ユニットバスの壁パネルの連結構造として、左右端部に折り曲げ部を形成した壁パネルを、係合部を持つ連結用ポストの開口部から挿入して連結後、さらに目地部材を挿し込むことによって隙間シールを行う方法が提案されている。
しかしながら、上記特許文献1、2に記載の方法では、壁体構築用下地材(特許文献2ではポスト)には、建築用パネルを取付けるための開口部が一面にしか設けられていない。そのため壁体構築用下地材の両面に建築用パネルを取付けて、たとえば外壁と内壁を構築することができない。また、金属壁体を構築するのに、柱間に桟(胴縁ともいう)等の構造材を準備し、これに防錆塗装を施し、次いで下地材を取付け、その上でパネルを嵌合するという多段階の工程が必要になる。これらの工事は鉄骨工事、塗装工事及び板金工事の3職種で行われており、工程管理が複雑になり、工期の延長にもつながっていた。さらに、上記壁体構築用下地材は、別途準備された構造材上に取付けられることを前提としているため、間柱として使用するのに十分な強度を有していない。
本発明は、壁体構築用下地材の両面に建築用パネルを取付けることができ、金属壁体を構築するのに掛かる工程と職種を統合できる壁体構築用下地材、金属パネル及び金属壁体を提案することを目的とする。
本発明の壁体構築用下地材は、略方形または略長方形の外郭断面を有し、前記略方形または略長方形の対向する辺に相当する表裏両面が金属パネル取付け面とされるとともに、該金属パネル取付け面には金属パネル端部に設けられた係合部が押し込まれて係合される金属パネル係合部が形成されてなるものである。
上記壁体構築用下地材は、1枚の金属帯が長手方向に折板されてなり、金属パネル取付け面のうち一面に前記金属帯側端部を折り曲げて成形した溝部および該溝部に連なる金属パネル係合部が形成され、他の一面に金属帯を折り曲げて成形した溝部、該溝部に連なる金属パネル係合部および該係合部に連なる閉塞部が形成されたものとして構成することができる。
前記発明において、金属パネル取付け面のうち、他の一面の金属帯を折り曲げて成形した溝部、該溝部に連なる金属パネル係合部および該係合部に連なる閉塞部には、金属パネル取付け面側から連続して断熱材が取付けられてなることとすること、及び/又は金属パネル取付け面のうち、一面の金属帯側端部を折り曲げて成形した溝部および該溝部に連なる金属パネル係合部には、金属パネル取付け面側から連続して断熱材が取付けられてなることとするのが好適である。
また、本発明の壁体構築用下地材は、両端が折り返されてなる一対の溝形状部材を、全体として略方形又は略長方形の外郭断面を形成するように互いに隔離・対向して配置された外郭部材に、前記溝形状部材の折り返されてなる端部に係合するフランジ部を両端に有する溝形状の内部部材が、前記外郭部材の内側に嵌まり込むように配置されてなり、前記外郭部材の略方形又は略長方形の対向する辺に相当する表裏両面が金属パネル取付け面とされてなるものとして構成することもできる。
この場合において、前記内部部材の内側には、前記金属パネル取付け面側から連続して断熱材が取付けられていることとするのが好ましい。
上記いずれの壁体構築用下地材も、その両側面に左右対称に凹部が設けられていることとすることができる。また、上記各壁体構築用下地材は間柱として使用することができる。
本発明に係る金属パネルは、両側端部に立ち上り部を有し、かつ、該立ち上り部の少なくとも一方の先端に上記本発明に係る各壁体構築用下地材に対する係合部を有する金属パネルであり、それを用い、本発明の金属壁体は、上記した各種の壁体構築用下地材を間柱として上記金属パネルを袴設・嵌合することにより構築することができる。
本発明により、壁体構築用下地材の両面に建築用パネルを取付けることができ、それにより金属壁体を構築するのに掛かる工程と職種を統合でき、実質的に板金工事一職種によって金属壁体を構築することが可能になる。これにより、工程管理が単純化され、工期の短縮が可能となる。さらに、本発明の壁体構築用下地材は、間柱として使用するのに十分な強度を有し、両面から金属パネルを跨設・嵌合することで、高い強度の金属壁体を構築できる。
(第一の実施形態)
図1(a)は、1枚の金属帯を長手方向に折板して形成した本発明の壁体構築用下地材の構成の一例を示す断面図である。図1から明らかなように、本発明の壁体構築用下地材1は、略方形又は略長方形の外郭断面をしている。そして、その略方形または略長方形の対向する辺に相当する表裏両面を金属パネル取付け面16,17とし、これら金属パネル取付け面に後述する金属パネルの係合部が差し込まれる溝6と金属パネル係合部3,7が形成されている。なお、略方形又は略長方形の外郭断面には、隅部が丸くなり正確には方形又は長方形でないものを含む趣旨である(図1等参照)。
図1(a)は、1枚の金属帯を長手方向に折板して形成した本発明の壁体構築用下地材の構成の一例を示す断面図である。図1から明らかなように、本発明の壁体構築用下地材1は、略方形又は略長方形の外郭断面をしている。そして、その略方形または略長方形の対向する辺に相当する表裏両面を金属パネル取付け面16,17とし、これら金属パネル取付け面に後述する金属パネルの係合部が差し込まれる溝6と金属パネル係合部3,7が形成されている。なお、略方形又は略長方形の外郭断面には、隅部が丸くなり正確には方形又は長方形でないものを含む趣旨である(図1等参照)。
図1に示す例においては、壁体構築用下地材1の金属パネル取付け面の一面16は開放溝形成面4となっており、この開放溝形成面4には金属帯側端部を内側に折り曲げて成形された溝部2および溝部2に連なる金属パネル係合部3が形成されている。また、上記金属パネル取付け面16に対向する面も金属パネル取付け面17となっており、こちらは閉塞溝形成面9となっており、この閉塞溝形成面9には、壁体構築用下地材1の略方形又は略長方形の外郭断面でみて、金属帯を内側に折り曲げて成形した溝部6、溝部6に続けて金属パネル係合部7、および、この係合部7に続く閉塞部8が形成されている。
図1(a)に示した、本発明の1枚の金属帯が長手方向に折板されて形成された壁体構築用下地材には、図1(b)〜(d)に示すように種々の変形例がある。あるいは、本発明は、これらに限られるものではなく、図1(b)〜(d)に示さない他の変形例も考えられる。しかし、いずれの場合においても、1枚の金属帯が長手方向に折板されてなり、かつ、金属パネル取付け面16,17のうち一面(本例では16)に金属帯側端部を折り曲げて成形した溝部2および該溝部2に連なる金属パネル係合部3を含む開放溝形成面4が形成され、他の一面(本例では17)に金属帯を折り曲げて成形した溝部6、溝部6に続けて金属パネル係合部7および金属パネル係合部7に続けて閉塞部8が形成された閉塞面9が形成されてなる。
上記壁体構築用下地材1には、金属パネル21が取付けられるが、金属パネル21は、図5に示すように、その本体22がほぼ平板状をなし、その両側端部には立ち上り部23があり、少なくとも一方の立ち上り部23は、先端に本体22の側に折り返して形成された壁体構築用下地材1への係合部24を有している。少なくとも一方とするのは、後述する別の実施の形態との関係で、本体22と反対側に折り返す場合があるからである。
図6(a)、(b)は、上記壁体構築用下地材1と金属パネル21との係合関係を示す図である。ここに示すように、金属パネル21を、あらかじめ所定間隔(金属パネル21の幅と一致している)をおいて間柱として立設した壁体構築用下地材1の間に掛け渡し、金属パネル21の両側端部に設けられた立ち上り部23を、その先端の係合部24とともに壁体構築用下地材1の金属パネル取付け面17にある溝部6内に押し込むことにより、金属パネル21の係合部24が壁体構築用下地材1の金属パネル係合部7と係合することで嵌合され、両者が一体に取付けられることになる。なお、図5では、壁体構築用下地材1のうち、金属パネル取付け面17の側に形成された金属パネル係合部7に金属パネル21の係合部24を係合する場合を示したが、これと反対側の金属パネル取付け面16の側に形成された係合部3に金属パネル21の係合部24を係合する場合も上記と同様に行えばよい。
本発明では、壁体構築用下地材1の略方形または略長方形の外郭断面でみて、略方形または略長方形の対向する辺に相当する表裏両面が金属パネル取付け面(開放溝形成面4および閉塞溝形成面9)となっており、ここに金属パネル21の係合部24を係合するための溝部2,6、金属パネル係合部3,7が形成されているので、壁体構築用下地材1を間柱として、金属パネル21を跨設することができる。すなわち、図8に示すように、壁体構築用下地材1を間柱として、隣接する間柱間に金属パネル21を袴設・嵌合する手順を順次踏むことによって、金属壁体31を構築できる。しかも、間柱の立設以降の工程は、すべて板金工事によって施工できるものであり、従来に比べて工程管理が単純化され、工期の短縮が可能となる。
上記の場合において、壁体構築用下地材1の金属パネル取付け面17(閉塞溝形成面9)側に取付ける金属パネルを外壁材とし、金属パネル取付け面16(開放溝形成面4)側に取付ける金属パネルを内壁材として金属壁体31を構築すると、外壁材を取付ける側は閉塞部8となるので、雨水等の内側への侵入を防止することができる。
以上のように壁体構築用下地材1を構成し、また、それに係合する金属パネル21を用いることにより、本発明の所期の効果を得ることができるが、これら壁体構築用下地材1には、それぞれ図2、3に示すように断熱材12を取付けておくことができ、それによって金属壁体31を通して侵入し、あるいは放出する熱流を効果的に遮断することができる。断熱材12は、図5に示した金属パネル21の両側端部に設けられた立上り部23のうちの少なくとも一方の先端に本体22の側に折り返して形成された壁体構築用下地材1への係合部24の側に取付けておいてもよい。
図2に示す例は、壁体構築用下地材1の金属パネル取付け面17(閉塞溝形成面9)に続けて溝部6、溝部6に続けて金属パネル係合部7および金属パネル係合部7に続けて閉塞部8に亘って、金属パネル取付け面17側から連続して断熱材12を取付けた場合であり、壁体構築用下地材1を外壁材として用いたときに熱流を効果的に遮断できる。図3に示す例は、壁体構築用下地材1の金属パネル取付け面16(開放溝形成面4)に続けて溝部6、溝部6に続けて金属パネル係合部7に亘って、金属パネル取付け面16側から連続して断熱材12を取付けた場合であり、熱流の遮断効果を一層高めることができる。また、図5に示すように、金属パネル21の本体22の裏側(当然係合部24にも)に断熱材25を取付けておけば、上記との相乗効果により熱流の遮断効果を一層高めることができる。
なお、これらの場合には、壁体構築用下地材1と金属パネル21の係合は図7に示すように、壁体構築用下地材1側の金属パネル係合部3と金属パネル21側の係合部24が直接接触することなく、断熱材12を介して接触することになる。
このようにして組み立てられた金属壁体31は、図8の斜視図に示すように、壁体構築用下地材1を間柱32として、内壁34と外壁33が一体化されたものとなる。特に、壁体構築用下地材1を、間柱32として使用するのに十分な強度を有するものとすれば、風圧等の外部からの力に十分耐えられる強固な金属壁体とすることができる。そのようにするためには、壁体構築用下地材1を厚さ1.6〜3.2mm程度の鋼帯製とし、かつそのサイズを略方形又は略長方形の短辺にして50〜100mm、同長辺にして100〜200mm程度とするのがよい。
さらに、図4に示すように、壁体構築用下地材1の両側面に左右対称に凹部15を設けることにより、内壁34を外壁33の間の間柱32間に断熱ボードあるいは補強部材等を設置することができる。このような凹部15の深さ、幅は本発明の効果を害しない限り自由に設計できる。
なお、上記例においては、金属壁体31は、壁体構築用下地材1を間柱32として、金属パネル21を袴設・嵌合することによってよって構築される。そのため、金属壁体31を構築したとき、図6(b)に示すように、両者の接合部分(溝部6)において隣り合う金属パネル21どうしの間にわずかな隙間が生ずるおそれがある。そのため、この隙間にコーキング材(剤)あるいはシール材(剤)を注入または介挿するのも好ましい。これらの措置によって、断熱効果を一層高めることができる。
また、図9(a)に示すように、一対の立ち上り部23が溝部6に押し込まれたときに噛合部23’で互いに噛み合うようにして隙間を極めて小さくすることができる。さらに、図9(b)に示すように、金属パネル21の一方の立ち上り部23を溝部6に押し込んだ後、他方の金属パネル21の立上り部23を押し込んで壁体構築用下地材1と金属パネル21を係合するとともに、溝部6内にて噛合部23’で互いに噛み合うようにして、隙間を極めて小さくすることもできる。
(第二の実施形態)
図10は、複数の部材を組合せて形成した壁体構築用下地材1の構成を示す断面図である。この場合においても、本発明の壁体構築用下地材1は、全体として、略方形又は略長方形の外郭断面を有している。そして、略方形又は略長方形の対向する辺に相当する表裏両面を金属パネル取付け面16,17とし、これら金属パネル取付け面16,17に後述する金属パネル端部に設けられた係合部が押し込まれる溝2,6と金属パネル係合部3,7が形成されている。
図10は、複数の部材を組合せて形成した壁体構築用下地材1の構成を示す断面図である。この場合においても、本発明の壁体構築用下地材1は、全体として、略方形又は略長方形の外郭断面を有している。そして、略方形又は略長方形の対向する辺に相当する表裏両面を金属パネル取付け面16,17とし、これら金属パネル取付け面16,17に後述する金属パネル端部に設けられた係合部が押し込まれる溝2,6と金属パネル係合部3,7が形成されている。
具体的には、一対の溝形状部材61,62が、全体として、略方形又は略長方形の外郭断面を形成するように互いに隔離・対向して配置され、外郭部材65を形成している。そして、全体として、略方形又は略長方形の外郭断面を形成する一対の溝形状部材61,62によって形成される外郭部材65の内側に嵌まり込むように内部部材63,64が配置されている。この内部部材63,64は、いずれも、溝形状部材61,62の折り返されてなる端部に係合するフランジ部67,68を両端に有する溝形状をしている。これら内部部材63,64は、フランジ部66,67を前記一対の溝形状部材61,62の折り返されてなる端部とかしめ等の手段によって一体化される。そして、溝形状部材61,62の折り返されてなる端部と、それに続けて内部部材63,64のフランジ部67,68ならびに内部部材63,64が第一の実施形態でいうところの溝部6、金属パネル係合部3,7、閉塞部8を形成する。これによって、図10に示すように、一対の溝形状部材61,62と内部部材63,64が一体化され壁体構築用下地材1となるとともに、壁体構築用下地材1は、特にその側方からの力に対して大きな剛性を有するものとなる。
そして、この構成においては、壁体構築用下地材1の略方形または略長方形の対向する辺に相当する表裏両面が金属パネル取付け面16,17となり、互いに隔離・対向して配置された溝形状部材61,62の間の隙間が溝部2,6となり、また内部部材63,64のフランジ部66,67が金属パネル係合部3,7となる。
この場合においても、図11に示すように、内部部材の内側(すなわち溝部2,6、金属パネル係合部3,7)および閉塞部8には、金属パネル取付け面16,17側から連続して断熱材12,13を取付けて覆うのが好ましい。これにより、すでに説明したとおり、金属壁体31として組み立てたとき、熱流を効果的に遮断できるようになる。なお、この断熱材12,13の取付けは、壁体構築用下地材1の略方形または略長方形の対向する片に相当する表裏両面とも行うようにするのが好ましい。
上記の図10又は図11に示す壁体構築用下地材1への金属パネル21の取付け方は、基本的にはすでに図5、図6によって説明したものと同様でよい。しかしながら、壁体構築用下地材1が図10に示す構成をとった場合には、図1(a)に示す構成をとった場合に比べて溝部2,6の開口部が広く、かつその深さが浅い。そのため、金属パネル21の壁体構築用下地材1への係合を確実に行うためには、図12に示すように、金属パネル21の一端に、金属パネル21の本体22の端部に設けた立ち上り部23に続けて、本体22側に折れ曲がり、さらに端部を折り返された係合部24を設けるとともに、他端には、金属パネル21の本体22の端部に設けた立ち上り部23に続けて、本体22から離れる側に折れ曲がった押え片26を設けたものとするのが好ましい。しかしながら、本発明は、これに限られるものではなく、両端とも本体22側に折れ曲がったもの、その他のものであってもよい。
図13は、かかる金属パネル21を用い、溝部2,6の開口部が広く、かつその深さが小さい場合の金属パネル21の壁体構築用下地材1への取付け方の一例を示す模式図である。この場合、図14に示すように、壁体構築用下地材1A、1B、1C、・・・間に金属パネル21A、21B、21C・・・を固定するものとする。
この例では、金属パネル21Bの本体22Bの一端に設けた立ち上り部23Bに続けて、本体22側に折れ曲がり、さらに端部を折り返された係合部24を設けている。また、金属パネル21Aの本体22Aの一端には、立ち上り部23Aに続けて、本体22から離れる側に折れ曲がった押え片26を設けている。上記金属パネル21A、21B、21C・・・の他端には、図14に示すように、それぞれ立上り部23A,23B,23C・・・に続けて、係合部24、押え片26を設けている。
また、図13に示すように、弾性片27を介挿するようにしてもよい。この弾性片27は、金属パネル21Aから溝部6Aを介して金属パネル21Bの一端に設けられた立上り部23Bに続けて設けられた係合部24までの間を弾性的に伸張するように壁体構築用下地材1内に配置されるものである。しかし、壁体構築用下地材1を間柱31として立設した場合に、その高さ全体に亘って配置する必要まではない。例えば壁体構築用下地材1を、後述するように、間柱31として利用する場合、弾性片27の幅(間柱31の高さ方向の長さ)を20〜50mm程度とし、これを例えば5mの間柱に1〜3m間隔で取付ければ充分である。なお、金属パネル21A,21Bの間にはガスケット29を介挿するようにしてもよい。
金属パネル21A、21Bを、たとえば間柱31として配置された壁体構築用下地材1A、1B、1C間に取付けるには、次のような手順に従う。まず、金属パネル21Bを壁体構築用下地材1B、1C間に掛け渡し、その左右の立ち上り部23B、23B’をそれらに連続する係合部24、押え片26とともに壁体構築用下地材1B、1Cの溝部6内に押し込む。ついで、図13に示すように、弾性片27を配置する。この弾性片27の配置は、弾性片27の一端を金属パネル21Bの係合部24の折り返し部に引っ掛けた上、本体22Aを内部に押し込むだけでよく、それだけで、金属パネル21Aから溝部6を介して、金属パネル21Bの一端に設けられた立上り部23に続けて設けられた係合部24までの間を弾性的に伸張できる。さらに、金属パネル21A、21C、・・・の壁体構築用下地材1Aへの取付けを同様に行う。
これにより、金属パネル21Aは弾性片27の弾性的伸張作用により、他方の金属パネル21Bに隣接して押し込まれた場合に壁体構築用下地材1A、1B間にタイトに取付けられることになる。その際、弾性片27は一端においてにおいて断熱材12,13に食い込むことになり、断熱材12,13を介して上記作用を発揮することになる。また、金属パネル21A、21B間に取付けられているガスケット29の作用により、外部からの風雨の侵入が防止できる。
(第三の実施の形態)
図15は、複数の部材を組合せて形成した壁体構築用下地材1の変形例の構造を示す断面図である。この例では、両端が折り返されてなる一対の溝形状部材61,62を、全体として、略方形又は略長方形の外郭断面を形成するように互いに隔離・対向して配置しているが、これらの内側に嵌まり込む内部部材63は、略方形または略長方形の対向する辺のうちの片側に相当する面にしか配置されていない。このような構造をとっても、以上に述べた本発明の各種の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
図15は、複数の部材を組合せて形成した壁体構築用下地材1の変形例の構造を示す断面図である。この例では、両端が折り返されてなる一対の溝形状部材61,62を、全体として、略方形又は略長方形の外郭断面を形成するように互いに隔離・対向して配置しているが、これらの内側に嵌まり込む内部部材63は、略方形または略長方形の対向する辺のうちの片側に相当する面にしか配置されていない。このような構造をとっても、以上に述べた本発明の各種の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
高さ4mの本発明の壁体構築用下地材を900mmピッチで立設し、これに図5に示す金属パネルを袴設・嵌合して面積360m2の外壁を構築した。この外壁構築作業は板金工事のみで行うことができ、従来に比べて施行時間を78%に短縮することができた。
1:壁体構築用下地材
2:溝部
3:金属パネル係合部
4:開放溝形成面
6:溝部
7:金属パネル係合部
8:閉塞部
9:閉塞溝形成面
12,13:断熱材
15:凹部
16,17:金属パネル取付け面
21:金属パネル
22:(金属パネルの)本体
23:立ち上り部
23’:噛合部
24:(壁体構築用下地材への)係合部
25:断熱材
26:押え片
27:弾性片
31:金属壁体
32:間柱
33:外壁
34:内壁
61,62:溝形状部材
63,64:内部部材
65:外部部材
66,67:フランジ部
2:溝部
3:金属パネル係合部
4:開放溝形成面
6:溝部
7:金属パネル係合部
8:閉塞部
9:閉塞溝形成面
12,13:断熱材
15:凹部
16,17:金属パネル取付け面
21:金属パネル
22:(金属パネルの)本体
23:立ち上り部
23’:噛合部
24:(壁体構築用下地材への)係合部
25:断熱材
26:押え片
27:弾性片
31:金属壁体
32:間柱
33:外壁
34:内壁
61,62:溝形状部材
63,64:内部部材
65:外部部材
66,67:フランジ部
Claims (10)
- 略方形または略長方形の外郭断面を有し、前記略方形または略長方形の対向する辺に相当する表裏両面が金属パネル取付け面とされるとともに、該金属パネル取付け面には金属パネル端部に設けられた係合部が押し込まれて係合される金属パネル係合部が形成されてなることを特徴とする壁体構築用下地材。
- 1枚の金属帯が長手方向に折板されてなり、
金属パネル取付け面のうち一面に前記金属帯側端部を折り曲げて成形した溝部および該溝部に連なる金属パネル係合部が形成され、
他の一面に金属帯を折り曲げて成形した溝部、該溝部に連なる金属パネル係合部および該係合部に連なる閉塞部が形成されてなることを特徴とする請求項1記載の壁体構築用下地材。 - 金属パネル取付け面のうち、他の一面の金属帯を折り曲げて成形した溝部、該溝部に連なる金属パネル係合部および該係合部に連なる閉塞部には、金属パネル取付け面側から連続して断熱材が取付けられてなることを特徴とする請求項2記載の壁体構築用下地材。
- 金属パネル取付け面のうち、一面の金属帯側端部を折り曲げて成形した溝部および該溝部に連なる金属パネル係合部には、金属パネル取付け面側から連続して断熱材が取付けられてなることを特徴とする請求項2又は3記載の壁体構築用下地材。
- 両端が折り返されてなる一対の溝形状部材を、全体として略方形または略長方形の外郭断面を形成するように互いに隔離・対向して配置された外郭部材に、前記溝形状部材の折り返されてなる端部に係合するフランジ部を両端に有する溝形状の内部部材が、前記外郭部材の内側に嵌まり込むように配置されてなり、
前記外郭部材の略方形または又は略長方形の対向する辺に相当する表裏両面が金属パネル取付け面とされてなることを特徴とする請求項1記載の壁体構築用下地材。 - 内部部材の内側には、前記金属パネル取付け面側から連続して断熱材が取付けられてなることを特徴とする請求項5記載の壁体構築用下地材。
- 両側面に左右対称に凹部が設けられてなることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の壁体構築用下地材。
- 間柱として使用されることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の壁体構築用下地材。
- 両側端部に立ち上り部を有し、かつ、該立ち上り部の少なくとも一方の先端には、請求項1ないし8のいずれかに記載の壁体構築用下地材に対する係合部を有することを特徴とする金属パネル。
- 請求項1ないし8のいずれかに記載の壁体構築用下地材を間柱として、請求項9記載の金属パネルを袴設・嵌合してなる金属壁体。
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JP2009166553A (ja) * | 2008-01-11 | 2009-07-30 | Tokyu Car Corp | 鉄道車両構体 |
JP2012210944A (ja) * | 2012-08-06 | 2012-11-01 | Japan Transport Engineering Co | 鉄道車両構体 |
CN110359662A (zh) * | 2019-01-18 | 2019-10-22 | 福州市华庚智能技术开发有限公司 | 一种无螺栓干挂饰面板的结构部件 |
-
2005
- 2005-03-31 JP JP2005102922A patent/JP2005315066A/ja active Pending
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