JP2005313200A - 鋳造方法及び鋳造品並びに車両用ホイール - Google Patents
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Abstract
【課題】 鋳造品の軽量化を容易に且つ安価に実現し得る鋳造方法及び鋳造品を提供する。
【解決手段】 耐熱性を有する繊維材からなる圧縮変形が可能なプリフォーム1を成形空間22内に位置決めセットし、プリフォーム1内に溶湯2が浸透しないような圧力設定で、成形空間22内に溶湯2を低圧注入して、プリフォーム1と金型20、21の成形面間に、プリフォーム1の外面に沿って溶湯2を充填する。
【選択図】 図1
【解決手段】 耐熱性を有する繊維材からなる圧縮変形が可能なプリフォーム1を成形空間22内に位置決めセットし、プリフォーム1内に溶湯2が浸透しないような圧力設定で、成形空間22内に溶湯2を低圧注入して、プリフォーム1と金型20、21の成形面間に、プリフォーム1の外面に沿って溶湯2を充填する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、金属材料と繊維材との複合材の鋳造方法及び鋳造品並びに車両用ホイールに関する。
アルミニウム合金などの軽金属材料を用いた鋳造品の鋳造方法として、成形空間内の適所に、金属繊維やアルミナシリカ繊維などの繊維材からなるプリフォームをセットし、このプリフォームに母材金属の溶湯を浸透させて加圧鋳造する鋳造方法が広く実用化されている(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、特許文献1記載の鋳造方法では、金属材料と繊維材との複合部分の強度剛性を高めつつ、鋳造品の軽量化が可能であるが、プリフォーム内に金属母材が浸透する関係上、単に軽量化を目的とする場合には、中子等を用いて鋳造品に対して中空部を形成したり、凹部を有する2つの分割鋳造品を製作し、これを溶接等により一体的に組み合わせて、鋳造品の内部に中空部を形成したりする方法が一般に採用されている。
しかし、中子を用いて鋳造品内部に中空部を成形する場合には、鋳造品内部に中子を残留させる必要があり、鋳造品の製作コストが高くなるとともに、中子を成形空間内に中空支持する必要があることから、金型構造が複雑になるという問題がある。
また、鋳造品を分割構成する場合には、鋳造後に分割構成品を溶接等により結合する必要があり、製作コストが高くなったり、十分な強度が得られなかったりするという問題がある。
本発明の目的は、鋳造品の軽量化を容易に且つ安価に実現し得る鋳造方法及び鋳造品、並びにディスク部の軽量化を容易に且つ安価に実現し得る車両用ホイールを提供することである。
本発明に係る鋳造方法は、耐熱性を有する繊維材からなる圧縮変形が可能なプリフォームを成形空間内に位置決めセットし、プリフォーム内に溶湯が浸透しないような圧力設定で、成形空間内に溶湯を低圧注入して、プリフォームと金型の成形面間に、プリフォームの外面に沿って溶湯を充填するものである。
この鋳造方法では、プリフォームとして圧縮変形が可能なものを採用し、しかもプリフォーム内に溶湯が浸透しないような圧力設定で、成形空間内に溶湯を低圧注入するので、成形空間内に注入された溶湯は、プリフォームを圧縮変形しながら、プリフォームと金型の成形面間の全体に充填されることになり、プリフォームに対して位置決め突部を形成したり、プリフォームを成形空間に適合するサイズに形成したりした場合でも、プリフォーム全体が金属母材で包み込まれた鋳造品を製作することができる。したがって、この鋳造方法では、中子等により鋳造品に中空部分を形成する場合と比較して、鋳造工程を複雑にすることなく軽量な鋳造品を製作でき、しかも成形空間に対するプリフォームの位置決め部分が外部に露出していない綺麗な外観の鋳造品を製作することができる。
ここで、前記成形空間内への溶湯の注入時に、成形空間の表面側と裏面側とに溶湯を注入すること、前記プリフォームの外面に溶湯の移動を促進する複数の溶湯案内溝を形成すること、前記プリフォームに表面側と裏面側とを連通する開口部を形成すること、などが好ましい実施例である。
本発明に係る鋳造品は、耐熱性を有する繊維材からなるプリフォーム全体が金属母材で鋳包まれるように鋳造され、厚さ方向の中央部に繊維材のみからなる繊維材層が形成され、外面部に金属材料のみからなる金属母材層が形成されているものである。
本発明に係る車両用ホイールは、少なくともディスク部を鋳造品で構成した単又は複数ピースからなる車両用ホイールにおいて、前記ディスク部は、耐熱性を有する繊維材からなるプリフォーム全体が金属母材で鋳包まれるように鋳造され、ディスク部の厚さ方向の中央部には繊維材のみからなる繊維材層が形成され、外面部には金属材料のみからなる金属母材層が形成されているものである。
この車両用ホイールにおいて、前記ディスク部の金属母材層の厚さをディスク部の半径方向外方側へ行くにしたがって段階的或いは連続的に薄肉に構成すること、前記ディスク部の金属母材層の厚さをディスク部のデザイン面側を取付面側よりも厚肉に構成すること、などが好ましい実施例である。
本発明に係る鋳造方法によれば、鋳造設備や鋳造工程を複雑にすることなく、外部に露出しないようにプリフォームを鋳造品内部に金属母材で包み込んだ、軽量且つ綺麗な外観の鋳造品を製作することができる。
ここで、前記成形空間内への溶湯の注入時に、成形空間の表面側と裏面側とに溶湯を注入すると、鋳造品の表面側と裏面側における金属母材の肉厚を同厚に設定したり、所望の比率の厚さに設定したりするなど、金属母材の厚さを任意に調整することが可能となる。
前記プリフォームの外面に溶湯の移動を促進する複数の溶湯案内溝を形成すると、プリフォームと金型間への溶湯の流入が円滑になされ、溶湯の充填不良による鋳造欠陥の発生を防止できる。しかも、溶湯案内溝に充填される溶湯により、鋳造品の内部に溶湯案内溝に沿ったリブ状の補強部が形成されるので、鋳造品の強度剛性を高めることが可能となる。
前記プリフォームに表面側と裏面側とを連通する開口部を形成すると、開口部内に充填される溶湯により、鋳造品の表面側と裏面側とを連結する連結部が形成されるので、大型な鋳造品であっても十分な強度剛性を確保することができる。
本発明に係る鋳造品によれば、鋳造品の厚さ方向の中央部に繊維材のみからなる繊維材層が形成されるので、鋳造品の大幅な軽量化が可能となる。しかも、プリフォーム全体が金属母材で鋳包まれるように鋳造されているので、鋳造品の外面部に繊維材が露出することによる強度低下や耐久性の低下、意匠性の低下を効果的に防止できる。
本発明に係る車両用ホイールによれば、ディスク部の厚さ方向の中央部に繊維材のみからなる繊維材層が形成されるので、車両用ホールの大幅な軽量化が可能となる。しかも、プリフォーム全体が金属母材で鋳包まれるように鋳造されているので、ディスク部の外面部に繊維材が露出することによる強度低下や耐久性の低下、意匠性の低下を効果的に防止して、ホイールとしての十分な強度剛性及び意匠性を確保できる。
ここで、前記ディスク部の金属母材層の厚さをディスク部の半径方向外方側へ行くにしたがって段階的或いは連続的に薄肉に構成すると、ディスク部の半径方向外方側へ行くにしたがってディスク部が弾性変形し易くなるので、路面からの衝撃を効果的に吸収し得る車両用ホイールを実現できる。
また、前記ディスク部の金属母材層の厚さをディスク部のデザイン面側を取付面側よりも厚肉に構成すると、車両用ホイールを極力軽量に構成しつつ、ディスク部のデザイン面側の強度剛性を向上して、車両走行時等において車両用ホイールが他物と接触ことによるディスク部の破損を効果的に防止できる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、この鋳造方法では、先ず、図1(a)に示すように、繊維材からなる圧縮変形が可能なプリフォーム1を金型20、21の成形空間22内にセットし、次に、図1(b)に示すように、成形空間22内に金属材料からなる溶湯2を注入して、プリフォーム1を圧縮変形させながら、プリフォーム1全体を溶湯2で包み込んで、図1(c)に示すように、繊維材層10全体を金属母材層11で包み込んだ鋳造品12を製作する。尚、図1に示す鋳造品12は、平板形状に構成したが、この鋳造方法は、平板状以外の任意形状の鋳造品を製作する鋳造方法にも同様に適用でき、特に軽量化に対する要求の高い、自動車のホイールやシリンダブロックやシリンダヘッドなど、アルミニウム合金からなる鋳造品を製作する鋳造方法として好適に利用できる。
プリフォーム1を構成する繊維材としては、ケプラー、アラミド繊維、炭化珪素繊維、ポリイミド繊維、ポリフェニレン繊維、セラミックス繊維、炭素繊維、ガラス繊維、アルミナシリカ繊維などの耐熱性を有する合成繊維や天然繊維を採用できる。また、プリフォーム内部に溶湯が浸入しないように構成されていれば、金属繊維からなるものを採用することも可能である。プリフォーム1は、このような繊維材を用いて製作され、例えば繊維材を設定長さにカットし、これを型内にセットして所望形状に圧縮成形したり、繊維材を織製又は編製してシート状に成形し、これを複数積層したりして製作されている。
プリフォーム1の密度は、成形空間22内に注入される溶湯2の圧力で圧縮変形し、且つ、成形空間22内に注入される溶湯2がプリフォーム1内に浸透しないように、溶湯2の圧力に応じた密度に設定され、成形空間22内に注入された溶湯2により、圧縮変形してプリフォーム1全体が溶湯2で包み込まれるように構成されている。
プリフォーム1としては、金型20、21の成形空間22内に位置決めセットできるものであれば任意の形状のものを採用することが可能で、例えば図1(a)、図2に示すように、金型20、21の成形空間22に適合するように成形空間22と同一形状同一サイズに構成したものや、図3(a)に示すように、成形空間22よりもやや小さなサイズの本体部3に、金型20、21の成形面に当接する複数の位置決め部4を突出状に形成したものを採用できる。プリフォーム1の形状は、製作する鋳造品12の形状に応じて設定することになる。ただし、位置決め部4を有するプリフォーム1においては、位置決め部4を取り囲む金属母材層の厚さが薄くなるので、鋳造品12のうちの強度剛性をあまり必要としない適所に位置決め部4が配置されるように構成することが好ましい。
尚、図3(b)に示すように、プリフォーム1の外面に溶湯案内溝5を形成して、プリフォーム1の外面に沿った溶湯2の流れが円滑になされるように構成してもよい。ただし、金型20、21側に溶湯案内溝を形成することも可能である。また、大型な鋳造品12や薄肉な鋳造品を製作する場合には、図3(c)に示すように、プリフォーム1の適所に表裏を連通する開口部6を形成して、この開口部6内に溶湯2が充填されるように構成することで、鋳造品にその表面側部分と裏面側部分とを連結する連結部を形成し、鋳造品の強度剛性を高めるように構成してもよい。更に、プリフォーム1を構成する繊維材が溶湯2に巻き込まれないようにするため、プリフォーム1全体を金属メッシュなどで被覆することも好ましい実施例である。
この鋳造方法に用いる金属材料としては、鋳鉄やアルミニウムやアルミニウム合金など、鋳造可能な任意の金属材料を採用できる。特に、金属材料としてアルミニウム合金を用いる場合には、鋳造品12をより一層軽量に構成できるので、軽量化への要求の高いホイール等に好適である。
鋳造装置としては、低圧鋳造或いは重力鋳造が可能な周知の鋳造装置を用いることができる。金型20、21としては、プリフォーム1の外面に沿って溶湯2を注入可能なものであれば、任意の構成のものを採用することができる。例えば、平板状の鋳造品12を製作する場合には、図1(a)に示すように、金型20、21の成形面に成形空間22に対する溶湯2の吐出口24に連なって、プリフォーム1の表面側と裏面側へ延びる案内溝23を形成し、プリフォーム1の表面側と裏面側へ溶湯2が円滑に注入されるように構成することになる。
次に、鋳造方法について図面を参照しながら説明する。
先ず、図1(a)に示すように、金型20、21の成形空間22内にプリフォーム1をセットする。このプリフォーム1は、前述したように成形空間22に適合するサイズ及び形状に形成され、中子のように成形空間22内に中空支持する必要がないので、そのままセットするだけで成形空間22内に位置決めセットできる。
次に、図1(b)に示すように、溶湯2を成形空間22内に注入し、鋳造品12を低圧鋳造することになる。このとき、溶湯2はプリフォーム1を圧縮変形しながら、プリフォーム1と金型20、21の成形面間において、プリフォーム1の外面に沿って充填されることになる。溶湯2の注入圧は、プリフォーム1内に溶湯2が浸透しないような圧力に設定されており、例えばアルミニウム合金製の鋳造品12を製作する場合には、溶湯2の温度を600〜700℃に設定し、溶湯2の注入圧を9806.65〜49033.25kN/m2に設定することになる。
こうして、鋳造品を鋳造してから脱型し、不要な部分を除去するなどの加工を施して、図1(c)に示すように、圧縮変形したプリフォーム1からなる繊維材層10全体が金属母材層11で包み込まれた鋳造品12を得ることになる。
この鋳造方法では、圧縮変形が可能なプリフォーム1を用いているので、プリフォーム1を成形空間22に適合する形状に形成したり、プリフォーム1に位置決め用の突起を形成したりした場合でも、プリフォーム1が鋳造品12の外面に露出しないように鋳造できるので、鋳造設備や鋳造工程を複雑にすることなく、金属母材層11に繊維材層10が埋設された軽量な鋳造品12を容易に鋳造することができる。また、案内溝23の断面積に差異を持たせるなどして、プリフォーム1の表面側と裏面側への溶湯2の注入量を調整することで、鋳造品12における金属母材層11の表面側と裏面側の厚さを任意に調整することができる。
このような鋳造方法にて製作した鋳造品12においては、繊維材層10全体が金属母材層11で包み込まれるので、鋳造品12全体を金属材料で中実に構成する場合と比較して、鋳造品12の重量を格段に軽減することができる。しかも、プリフォーム1が鋳造品12の外面に露出しないので、鋳造品12全体を金属材料で中実に構成する場合と同様に綺麗な外面の鋳造品12を得ることができる。尚、鋳造品12における、金属母材層11の厚さTと繊維材層10の厚さtとは任意の比率に設定可能である。
次に、車両用ホイールのディスク部に本発明を適用した場合について説明する。
図4、図5に示すように、車両用ホイール30は、アウタリム部材31とインナリム部材32とディスク部材33の3つの部材からなる3ピースタイプのホイールで、アウタリム部材31及びインナリム部材32の一端部にはフランジ部34、35が形成され、両リム部材31、32はフランジ部34、35を重ね合わせて同軸上に配置されている。アウタリム部材31の内側にはディスク部材33がデザイン面側から装着され、ディスク部材33の外周部にはリング部36が形成され、これら3つの部材31、32、33は、両フランジ部34、35とリング部36とを挿通する複数のボルト37で一体的に結合されている。但し、両リム部材31、32は溶接を併用して接合してもよい。
両リム部材31、32は、アルミニウム合金などの延伸性に優れた金属材料で構成され、例えば、帯状の金属板を環状に丸めてその両端を溶接し、これをスピニング加工により所望のリム形状に成形して製作されている。但し、円板状の金属板を洗面器状にプレス成形し、この洗面器の底板を打ち抜いて、筒状のリム素材を製作し、このリム素材をスピニング加工により所望のリム形状に成形して製作してもよい。
ディスク部材33の中央部には図示外の車輪支持部材を取り付けるための5つのボルト挿通孔38を有する取付部39が設けられ、取付部39とリング部36とは円周一定間隔おきに放射状に配置した5本のスポーク部40により一体的に連結されている。但し、ボルト挿通孔38の個数は、車輪支持部材に設けるボルトの本数に対応させて設定するものとする。また、スポーク部40の本数や形状やレイアウトは、ホイール30のデザイン及び強度を考慮して任意に設定することが可能である。
ディスク部材33は、前記鋳造方法と同様に、耐熱性を有する繊維材からなるプリフォームを金型内にセットした状態でアルミニウム合金等の軽量な金属材料の溶湯を注湯することで、プリフォーム全体が金属母材で鋳包まれるように低圧鋳造されており、厚さ方向の中央部には繊維材のみからなる繊維材層41が形成され、外面部には金属材料のみからなる金属母材層42が形成されている。但し、このディスク部材33の鋳造方法は、前述した鋳造方法と基本的に同じなので、その詳細な説明は省略する。
金属母材層42の厚さは全体的に略均一に設定することも可能であるが、ディスク部材33の外周部側の肉厚t1が中央部側の肉厚t2によりも厚肉になるように、半径方向の外方側へ行くにしたがって段階的或いは連続的に薄肉に設定すると、ディスク部材33の外周側における弾力性を高めて、車両走行時にディスク部材33に作用する衝撃荷重等を効率的に受け止めることができる。また、デザイン面側の金属母材層42の肉厚t3を取付面側の金属母材層42の肉厚t4よりも厚肉に構成すると、車両用ホイール30を極力軽量に構成しつつ、車両走行時等において他物と接触する可能性の高いデザイン面側のディスク部材33の強度を高めることができる。
このディスク部材33で用いられるプリフォームは、前記実施例のプリフォームと同じ素材で構成でき、プリフォームの形状は、ディスク部材33に適合した形状或いは多少小さいサイズに構成されている。そして、このプリフォームを金型内にセットした状態で溶湯を成形空間内に注湯することで、溶湯によりプリフォームを圧縮変形しながら、プリフォームと金型の成形面間に溶湯を充填することになる。但し、プリフォームの形状は、ディスク部材33に完全に適合させる必要はなく、例えばリング部36や取付部39に対応する部分を省略するなど、必要に応じて適宜に調整することが可能である。また、金属母材層42の肉厚を部位によって変更するため、例えばプリフォームと金型の成形面間の隙間が半径方向外方側へ行くにしたがって小さくなるように設定したり、プリフォームの圧縮変形量が半径方向外方側へ行くにしたがって小さくなるように目付けを調整したりすることができる。更に、鋳造時に、デザイン面側へ供給する溶湯量と取付面側へ供給する溶湯量とを調整することで、デザイン面側の金属母材層42を取付面側の金属母材層42よりも厚肉に成形できる。更に、溶湯が円滑に流れるようにプリフォームに溝を形成する場合には、例えばスポーク部40においては半径方向に延びるように溝を形成し、取付部39においては周方向に形成することで、溝に充填された溶湯により金属母材層42の内側にリブを形成して、車両用ホイール30の強度剛性を向上できる。
尚、本実施例では、3ピースタイプのホイール30に対して本発明を適用したが、少なくともディスク部が鋳造されている車両用ホイールであれば、両リム部材31、32を一体成形した2ピースタイプのホイールに対しても本発明を適用できるし、ディスク部材33と両リム部材31、32とを鋳造により一体成形した1ピースタイプのホイールに対しても本発明を適用できる。
1 プリフォーム 2 溶湯
3 本体部 4 位置決め部
5 溶湯案内溝 6 開口部
10 繊維材層 11 金属母材層
13 鋳造品
20 金型 21 金型
22 成形空間 23 案内溝
24 吐出口
30 車両用ホイール 31 アウタリム部材
32 インナリム部材 33 ディスク部材
34 フランジ部 35 フランジ部
36 リング部 37 ボルト
38 ボルト挿通孔 39 取付部
40 スポーク部 41 繊維材層
42 金属母材層
3 本体部 4 位置決め部
5 溶湯案内溝 6 開口部
10 繊維材層 11 金属母材層
13 鋳造品
20 金型 21 金型
22 成形空間 23 案内溝
24 吐出口
30 車両用ホイール 31 アウタリム部材
32 インナリム部材 33 ディスク部材
34 フランジ部 35 フランジ部
36 リング部 37 ボルト
38 ボルト挿通孔 39 取付部
40 スポーク部 41 繊維材層
42 金属母材層
Claims (8)
- 耐熱性を有する繊維材からなる圧縮変形が可能なプリフォームを成形空間内に位置決めセットし、プリフォーム内に溶湯が浸透しないような圧力設定で、成形空間内に溶湯を低圧注入して、プリフォームと金型の成形面間に、プリフォームの外面に沿って溶湯を充填することを特徴とする鋳造方法。
- 前記成形空間内への溶湯の注入時に、成形空間の表面側と裏面側とに溶湯を注入する請求項1記載の鋳造方法。
- 前記プリフォームの外面に溶湯の移動を促進する複数の溶湯案内溝を形成した請求項1又は2記載の鋳造方法。
- 前記プリフォームにその表面側と裏面側とを連通する開口部を形成した請求項1〜3のいずれか1項記載の鋳造方法。
- 耐熱性を有する繊維材からなるプリフォーム全体が金属母材で鋳包まれるように鋳造され、厚さ方向の中央部に繊維材のみからなる繊維材層が形成され、外面部に金属材料のみからなる金属母材層が形成されていることを特徴とする鋳造品。
- 少なくともディスク部を鋳造品で構成した単又は複数ピースからなる車両用ホイールにおいて、
前記ディスク部は、耐熱性を有する繊維材からなるプリフォーム全体が金属母材で鋳包まれるように鋳造され、ディスク部の厚さ方向の中央部には繊維材のみからなる繊維材層が形成され、外面部には金属材料のみからなる金属母材層が形成されている、
ことを特徴とする車両用ホイール。 - 前記ディスク部の金属母材層の厚さをディスク部の半径方向外方側へ行くにしたがって段階的或いは連続的に薄肉に構成した請求項6記載の車両用ホイール。
- 前記ディスク部の金属母材層の厚さをディスク部のデザイン面側を取付面側よりも厚肉に構成した請求項6又は7記載の車両用ホイール。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004133991A JP2005313200A (ja) | 2004-04-28 | 2004-04-28 | 鋳造方法及び鋳造品並びに車両用ホイール |
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2005313200A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012071343A (ja) * | 2010-09-30 | 2012-04-12 | Mazda Motor Corp | 断熱構造体及びその製造方法 |
JP2014121893A (ja) * | 2012-12-20 | 2014-07-03 | Superstar:Kk | 組立式自動車ホイール用ディスク |
JP2020531345A (ja) * | 2017-08-18 | 2020-11-05 | カーボン・レボリューション・リミテッドCarbon Revolution Limited | 複合ホイールのスポーク部分の成形プリフォーム |
-
2004
- 2004-04-28 JP JP2004133991A patent/JP2005313200A/ja active Pending
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JP7182612B2 (ja) | 2017-08-18 | 2022-12-02 | カーボン・レボリューション・リミテッド | 複合ホイール |
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