JP2005313088A - 浄水装置 - Google Patents

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司 桜田
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Abstract

【課題】 被処理水の処理効率が飛躍的に向上し、またその浄化性能も優れている浄水装置を提供することを主たる目的とする。
【解決手段】 浄水装置の処理空間に、当該処理空間を流通する被処理水の流れと略直交するように、その表面には少なくとも光半導体粉末からなる光触媒機能体が付着せしめられた多孔板と設ける。
【選択図】 図1

Description

この発明は、光触媒を利用した浄水装置に関する。
現在、いわゆる光触媒(具体的には、TiO、CdS、CdSe、WO、Fe、SrTiO、KNb等)と、紫外線とを用いた浄水装置が多数開発されている(例えば、特許文献1など)。
これらの浄水装置は、光触媒の有機物分解(殺菌、消臭)作用に加え、紫外線を加えることにより、紫外線自体が持つ殺菌作用と、光触媒に紫外線を照射することによる光触媒の活性化を狙ったものである。
特開平11−77031号公報
しかしながら、現在多数開発されている光触媒を利用した浄水装置は、いずれも、光触媒と被処理水との接触が悪く、従って効率良く浄水することができないといった問題があった。
また、従来の光触媒を利用した浄水装置は、浄化が不充分であるといった問題もあり、特に、プールや浴槽中に発生するレジオネラ菌を完全に除去することは困難であった。
この発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、被処理水の処理効率が飛躍的に向上し、またその浄化性能も優れている浄水装置を提供することを主たる目的とする。
上記問題を解決するための発明は、光触媒によって被処理水を浄化する浄水装置であって、当該浄水装置は、導入口と排出口とが設けられた装置本体と、前記装置本体の内部に設けられた内部管と、前記内部管の内部に設けられた紫外線ランプと、前記装置本体と内部管との間に形成される処理空間に、当該処理空間を流通する被処理水の流れと略直交するように複数設けられ、その表面には少なくとも光半導体粉末からなる光触媒機能体が付着せしめられた多孔板と、を備えることに特徴を有している。
また、上記発明にあっては、前記多孔板が、セラミックス製であり、光触媒機能体が、溶射法によって付着せしめられていてもよい。
さらに、上記発明にあっては、前記複数の多孔板が、一枚毎に着脱可能に設けられていてもよい。
この発明によれば、装置本体と内部管との間に形成される処理空間には、光半導体粉末からなる光触媒機能体が付着せしめられた多孔板が、当該処理空間を流通する被処理水の流れと略直交するように、複数設けられているので、被処理水と多孔板に付着せしめられた光触媒機能体とが接触する機会を十分に確保することができ、その結果、従来にない優れた殺菌効果を発揮することができ、例えば、レジオネラ菌をも完全に死滅せしめることができる。また、この発明においては、内部管の内部に紫外線ランプが設けられているので、被処理水を紫外線により殺菌することができるとともに、当該紫外線ランプから照射される光によって、光触媒機能体をより活性化させることができる。
また、多孔板をセラミックス製とし、光触媒機能体を溶射法によって付着せしめることにより、多孔板の耐久性を向上することができると同時に、光触媒機能体が多孔板から脱落することを防止することができる。また、光触媒機能体の付着に際し溶射法を用いることで、バインダー等が不要となり経済的にも好ましい。
さらに、複数の多孔板を、一枚毎着脱可能に設けることにより、被処理水の汚染具合等に応じて多孔板の数を任意に設定することができる。
以下に、本発明の浄水装置について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の浄水装置10の構成を説明するための概略断面図である。
図1に示すように、本発明の浄水装置10は、導入口11と排出口12と、が設けられた装置本体13と、前記装置本体13の内部に設けられた内部管14と、前記内部管14の内部に設けられた紫外線ランプ15と、を備える。そして、当該装置10は、さらに、前記装置本体13と内部管14との間に形成される処理空間Sには、当該処理空間Sを流通する被処理水の流れ(図中の矢印参照)と略直交するように複数設けられ、その表面には少なくとも光半導体粉末からなる光触媒機能体30が付着せしめられた多孔板16、16・・・と、を備える。
このような本発明の浄水装置10によれば、導入口11から装置10内部に導入された被処理水は、処理空間Sを流通して排出口12から排出されるまでの間に、処理空間Sに複数枚設置されている多孔板16を通過することとなる。そして、その際に多孔板16の表面に付着せしめられた光触媒機能体30と接触して、被処理水中の有機物(例えばレジオネラ菌)が分解される。
本発明の浄化装置10を構成する装置本体13の形状や大きさについては、特に限定されることはなく、処理しようとする水の量(処理空間Sの大きさ)や、本発明の装置10の設置スペース等を考慮して任意に設計可能である。しかしながら、装置本体の内部を流通する被処理水の流れ易さや後述する多孔板16の設置などを考えると、複雑な形状とすることは不利であり、例えば円筒形とすることが好ましい。
前記装置本体13の内部に設けられる内部管14については、処理空間Sを流通する被処理水に紫外線が照射するために透光性が良好な物質で形成することが好ましく、具体的には、例えば石英ガラスなどが好ましい。また、内部管14の形状や大きさについては、特に限定されることはないが、前記装置本体13と同様の理由から、円筒形とすることが好ましい。
内部管14の内部に設けられる紫外線ランプ15は、紫外線自体の殺菌力によって被処理水を殺菌するため、また、多孔板16の表面に付着せしめられる光触媒機能体の活性を高めるために設けられる。この紫外線ランプ15は、従来公知の紫外線ランプを適宜使用することが可能であるが、光触媒機能体の活性をより高めるためには、照射される紫外線の波長は170〜350nm程度が好ましく、180〜190nmが特に好ましい。
次に、多孔板16について説明する。
図2は、本発明の浄水装置10において用いられる多孔板16の一例を説明するための正面図である。
多孔板16は、図1に示したように、処理空間Sを流通する被処理水の流れに略直交するように複数枚設けられる。そして、図2に示すように、多孔板16には、被処理水が流通するための孔20が複数設けられており、また、その中心部近傍には、内部管14を貫通するための内部管用孔21が設けられており、さらに、その表面には、光触媒機能体が付着せしめられている。なお、多孔板16の外周形状、および前記内部管用孔21の形状については、前述した装置本体13形状、および内部管14の形状に合わせればよく、図2に示すように、必ずしも円形状である必要はない。
このような多孔板16の材質については、本発明は特に限定することはないが、多孔板16の表面には光触媒機能体30を付着せしめる関係上、当該光触媒機能体30を付着させやすい材質であり、また、孔20を加工しやすい材質であることが好ましく、具体的には、各種プラスチック、各種金属(合金)、さらにはセラミックス、等が好ましく、なかでも特にセラミックスが好ましい。この多孔板16の大きさについては、装置本体13の内径に合わせて任意に設計すればよい。また、多孔板16の厚さについても特に限定はされないが、例えば0.5〜5cm程度が好ましい。
多孔板16に設けられる孔20の大きさや形状についても、本発明は特に限定することはないが、被処理水と多孔板16の表面に付着せしめられる光触媒機能体との接触効率を考慮すると、その形状は、多角形が好ましく、中でも図2(a)に示す長方形、または、図2(b)に示す六角形(ハニカム)が特に好ましく、その大きさ(最大対角距離:符号d)は、0.5〜50mm程度が好ましい。
本発明の浄水装置10においては、このような多孔板16の設置枚数については特に限定することはなく、浄水装置10の用途、処理空間Sの大きさ、さらには被処理水の汚染具合等によって、任意に設計することができる。
また、複数設置される多孔板16、16・・・同士の間隔については、本発明は特に限定することはないが、あまり間隔を小さくすると(例えば多孔板16を間隔なく重ねてしまうなど)、多孔板16の表面に付着せしめられた光触媒に紫外線ランプからの光が照射されず浄化効率が低下するおそれがあるため、好ましくない。具体的には、多孔板16同士の間隔は、0.5〜5cm程度が好ましく、1〜3cmが特に好ましい。
さらに、複数設置される多孔板16、16のそれぞれは、設置される処理空間Sから任意に取り外しが可能なように設置されている(着脱自在に設置されている)。このように各多孔板16をそれぞれ着脱自在とすることにより、処理空間S内に設置する多孔板16の枚数を適宜調整することができる。つまり、被処理水の汚れ具合やレジオネラ菌数に応じて、多孔板16の数を増減することができる。また、多孔板16のメンテナンスをする上でも有利である。
次に、上記で説明した多孔板16の表面に付着せしめられる光触媒機能体について説明する。
図3に示す光触媒機能体30は、光半導体粉末31と、電極として働く微粒子32、及び吸着材料33とからなるものである。
上記光半導体粉末31としては、TiOの他、CdS、CdSe、WO、Fe、SrTiO、KNbO等を挙げることができる。この中でも、TiOは、ほとんどの酸、塩基、有機溶媒に侵されず化学的に安定であり、また、TiOは中毒を起こすことはなく、発ガン性もないことが動物実験等で確認されており、この様な点からTiOが最も好ましい。
上記電極としての微粒子32は、通常金属微粒子を使用することが多い。そして、電極を形成する金属微粒子としては、銀の他、金、白金、銅等の種々の金属微粒子を用いることができる。光触媒が本来的な機能を発揮するための不可欠な要素の一つとして水分が要求されるため、電極を形成する金属微粒子32は、水の存在下で経時変化が無く安定していることが必要となり、前記の金属微粒子の中でも白金が最も好ましいが、経済性を考慮し、更に前記特性を具備しており、無毒でそれ自体も殺菌性を有しているため銀が好ましい。
また、電極として用いるものは、金属ではなくケイ素微粒子を使用することも可能である。金属の代りにケイ素を使用することにより、光触媒機能体自体が安価になり、また、本発明の浄水装置10のように、光触媒処理体30を水中で使用する場合、「水中に含まれているイオンと電極としての金属が反応してしまい光触媒機能が低下する」といった問題を解消することができる。
そして、ケイ素以外でも、周期表でケイ素と同族(4族)である炭素などは、ケイ素と性質が似ているため電極として使用可能である。
ここで、前記電極32は、光触媒機能体30に必ずしも必要なものではない。光半導体粉末31としてTiOを用いた場合、TiOの結晶構造にはアナターゼ型とルチル型とがあり、光触媒機能を有するのはアナターゼ型である。電極は、光半導体粉末が有機物等を分解するのを手伝う働きをしているが、光触媒機能体中にアナターゼ型のTiOが多く存在している場合には、TiOだけで充分に光触媒機能を有するので電極として働く微粒子は必要ないからである。
前記吸着材料33は、被処理水中の細菌、ウィルス、カビの他、悪臭物質及び有害物質等を吸着、保持するために用いられるものである。係る吸着材料33としては、アパタイト(リン灰石)、ゼオライト又はセピオライト等のセラミック粉末、活性炭及び絹繊維含有物によりなる群から選ばれる1以上を挙げることができ、これらは必要に応じて2以上を組み合わせて用いることができる。ここでアパタイトとしては、細菌、ウィルス、カビ等の蛋白質を選択的に吸着するハイドロキシアパタイト[Ca10(PO(OH)]が好ましい。また、絹繊維含有物としては、絹繊維粉末の他、顆粒状に成形したものやゲル状物等も含まれる。これらの吸着材料(絹繊維含有物は粉末の場合)の粒径はより大きな表面積を確保するとともに、良好な被着作業性を考慮すると0.001〜1.0μmが好ましく、特に0.01〜0.05μmが好ましい。光半導体粉末と吸着材料の混合割合は、光半導体粉末30重量部に対して吸着材料は1〜50重量部が好ましく、特に10〜30重量部が好ましい。
ここで、前記吸着材料33も光触媒機能体30に必ずしも必要なものではない。光触媒機能体30を溶射により多孔板16表面に付着せしめる場合、吸着材料33は、被処理水中の細菌類(例えばサルモネラ菌など)を吸着、保持するために用いられるものであり光半導体粉末31(TiO)の光触媒機能を補助するためのものである。
しかしながら、光触媒機能体30をディッピングをする際に用いる塗料とする場合には、塗料中に含まれるバインダーを光触媒機能体30が分解しないようにするために、吸着材料を使用することが好ましい。
次に、前記光触媒機能体30を多孔板16表面へ付着せしめる方法について説明する。
前記光触媒機能体30は、溶射法によって多孔板16表面にバインダーなしで付着される場合と、バインダーを含有させた塗料として多孔板16表面に付着される場合とがある。
図3は、溶射法により多孔板16表面に光触媒機能体を付着せしめた状態を示すものであり、例えば、多孔板16を形成するセラミック板、金属板、プラスチック板等の表面に、例えば融点が2000℃以下である酸化チタン(TiO)の微粒子(5〜50μm)と、金属の微粒子1〜10μmとを酸素、アセチレン等を使用したガス溶射法により約2900〜3000℃で溶融したセラミックスを溶射したものである。溶射した状態では、光触媒機能体の粒子30は、一方の電極として作用する酸化チタン粒子31とこの酸化チタン粒子31に坦持された他方の電極として作用する金属の例えば銀粒子32とからなる。光触媒機能体の粒子30は電気化学セルをなし、溶射後は、30〜40μの偏平積層粒子となり、ガスの高温により溶融しつつアンカー効果により多孔板の表面に付着する。酸素、アセチレン等を使用するガス溶射による溶射法においては、溶融光触媒微粒子を噴射するガストーチと多孔板とを相対的に移動させて多孔板の表面が50℃以上に上がらないようにして行われる。しかしながら、ガス溶射であるため使用原料の粉体の融点は2000℃以下に制限される。なお、トーチと多孔板との相対速度を調整することによりプラズマ溶射も可能となるが、プラズマ溶射だと使用原料の融点は3500℃位のものまで溶射可能となる。
一般に、溶射においては、アンカー効果により多孔板の表面にパウダーを付着させるため、溶射用のパウダーは5μm以上の塊状のものが好適であり、溶射パウダーとして全てアナターゼがルチルに転移しているものが用いられている。アナターゼ結晶形態の酸化チタン(チタニア)は、強力な光触媒作用を有するが、溶射後の光触媒機能体粒子がすべてアナターゼ結晶を有していると、その分解作用が強すぎて多孔板自体を犯してしまうことがあるので実用化できない場合がある。しかしながら、アナターゼ結晶粒子の粒径、溶射温度、基材表面温度及び使用加熱源をそれぞれ5〜25μm、約2900〜3000℃、40〜50℃及びガスを調整選択することにより、アナターゼ結晶10〜40%を合成することができる。すなわち、アナターゼとルチルとの変態点である約750℃を超えれば、結晶はすべてルチル型結晶になるが、上述の溶射法によれば、全てルチル結晶の粒子を準備してこれを溶射すると、10〜40%のアナターゼ結晶が生成され、残りがルチル結晶となる。種々の実験によれば、溶射後のアナターゼ対ルチルの重量比は1:3が好適であることがX線分析の結果判明した。
また、光触媒機能体30にアパタイト、ゼオライト、活性炭等の菌、有害物質、臭い等を吸着する吸着材料33を混合して溶射すれば、多孔板自体を犯さないようにアナターゼ結晶の量を調整することによって光触媒作用が弱められた点が補強される。
すなわち、溶射後のハイドロキシアパタイト33は、被処理水中の菌、有害物質、臭い等を吸着保持し、この吸着保持した物質等を20〜30重量%のアナターゼ結晶を有する光半導体粒子31が分解するので、光触媒作用が補強されることとなる。光触媒作用を強めるためには、粒子が対象物に触れる接触面積を増やす必要があるが、溶射法によれば、プラズマ溶射に比較して粒子が細かく表面積の大なる膜が形成されるので好ましい。
なお、チタン原料は必ずしもアナターゼとルチルにする必要はなく、触媒活性の強いアナターゼと触媒活性の弱いアナターゼとの比率を調整することによっても適切な光触媒とすることができる。
図4は、多孔板16の表面に、光触媒機能体を印刷インキ、または塗料として付着せしめた場合の状態を示す図である。
図4からも分かるように、光触媒機能体30は、酸化チタン31とこれに坦持された銀粒子32からなっており、図1に示した溶射の場合の粒子と同一構造とすることができる。ここで、図中の36はバインダーである。全てがアナターゼ結晶形態の酸化チタン(TiO)はその酸化力が極端に強く基材をぼろぼろにしてしまうので、印刷インキ又は塗料においても、原料である光半導体粉末粒子(例えばTiO)のアナターゼとルチルの重量比は20〜50%:50〜80%が好ましく、アナターゼがこれ以下の比率だと光触媒作用が弱いし、これ以上の比率だと光触媒作用が強すぎてバインダー46を分解してインク又は塗料がすぐに分解してしまうこととなる。特にアナターゼ対ルチルとの重量比が約3対7が最も好ましい。
前記印刷インキは、光半導体粉末、金属粉末及び吸着材料に加えて、少なくとも色料及びバインダー46としてのビヒクルを含有し、必要に応じてその他の成分を含有するものである。
色料としては、一般に印刷インキの色料として用いるもの、例えば、無機顔料、有機顔料のほか、油溶染料、分散染料等の染料を上げることができる。ビヒクルとしては、油、例えばアマニ油等の乾性油、大豆油等の半乾性油、ヒマシ油等の不乾性油を挙げることができ、樹脂、例えば、ロジン、変性ロジン、ギルソナイト等の天然樹脂又は天然樹脂誘導体、フェノール樹脂、アルキド樹脂、キシレン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ケトン樹脂、石油樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル、ウレタン樹脂、塩素化ポリプロピレン、塩素化ゴム、環化ゴム、セルロース誘導体、反応性樹脂をあげることができ、そのほかにも可塑剤を挙げることができる。また、その他の成分としては、天然ロウ又は合成ロウのロウ成分、乾燥剤、分散剤、湿潤剤、橋かけ剤、ゲル化剤、増粘剤、皮張り防止剤、安定剤、つや消し剤、消泡剤、色分かれ防止剤、光重合開始剤、かび防止剤等を挙げることができる。これらの各成分の配合割合には特別なものはなく、通常市販されている印刷インキと同じ配合割合を適用することができる。
印刷インキにおける光半導体粉末31、金属粉末32及び吸着材料33の合計配合量は、殺菌、防臭等の作用を発揮し、適度な印刷性を確保するため、印刷インキ全量中3〜55重量%が好ましく、特に15〜35重量%が好ましい。
このような印刷インキの形態及び種類は特に制限されるものではなく、ペーストインキ、ソルベントインキ又は無溶剤インキとし、それらを平版印刷インキ、凸版印刷インキ、グラビア印刷インキ、スクリーン印刷インキ、凹版印刷インキ、特殊印刷インキとして適用することができる。これらの中でも本発明の目的を最も効果的に達成するためには、紙用スクリーンインキ、プラスチック用スクリーンインキ、ガラス用スクリーンインキ、布地用スクリーンインキ等のスクリーン印刷用インキが好ましい。
塗料は、光半導体粉末31、金属粉末32及び吸着材料33に加えて、少なくともバインダー36としての塗膜形成成分及び分散剤を含有し、必要に応じてその他の成分を含有するものである。
塗膜形成成分としては、セルロース誘導体、フタル酸樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、アミノアルド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エマルジョン、水溶性樹脂等の合成樹脂を挙げることができる。分散剤としては、石油系溶剤、芳香族系溶剤、アルコール系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、セルソルブ系溶剤、無機シリコン系溶剤、水等を挙げることができる。なお、粉体塗料にする場合には、分散剤としての溶剤は不要となる。また、その他の成分としては、顔料、例えば、二酸化チタン、黄鉛、ベンガラ、酸化クロム、カーボンブラック等の無機顔料、ハンザイエロー、ノバパームオレンジ、キナクリドンバイオレット、銅フタロシアニン等の有機顔料、沈降性炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、クレー、ホワイトカーボン等の体質顔料、ジンククロメート、ストロンチウムクロメート、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム等の防食顔料に代表される特殊機能顔料等を挙げることができる。更に、上記成分以外にも、補助材料として、塗膜乾燥促進性の付与を目的とする乾燥剤、顔料分散剤、フラッディング防止剤、顔料沈降防止剤、塗料の流動性の調節を目的とする増粘剤、チキソトロピック剤、たれ止め剤、塗面の調整を目的とするレベリング剤、泡消し剤、はじき防止剤、フローティング防止剤のほか、可塑剤、皮張り防止剤、静電塗装助剤、すり傷防止剤、ブロッキング防止剤、紫外線防止剤、防染剤、防腐剤、防かび剤等を配合することができる。これらの各成分の配合割合には特別なものはなく、通常販売されている塗料と同じ配合割合を適用することができる。
塗料における光半導体粉末31、金属粉末32及び吸着材料33の合計配合量は、殺菌、防臭等の作用を発揮し、適度な塗装性を確保するため、塗料全量中3〜55重量%が好ましく、特に15〜35重量%が好ましい。
なお、光半導体粉末31及び金属粉末32対吸着材料33の重量比は、70〜80重量%対10〜20重量%が好適である。
このような塗料の塗装方法は特に制限されるものではなく、刷毛塗り、エアスプレー塗装、静電塗装、粉体塗装、電着塗装、カーテンフロー塗装、ロール塗装等の方法を適用することができる。
本件出願人が使用している塗料の成分割合は以下の通りである。
1)アクリルラッカー塗料
Figure 2005313088
2)液ウレタン塗料
(乾燥時の塗膜中)光触媒30%、バインダー固形分70%。
Figure 2005313088
塗工の際には、主剤:硬化剤4:1にて混合。
3)焼付アクリル塗料
(乾燥時の塗膜中)光触媒30%、バインダー固形分70%。
Figure 2005313088
4)水性アクリル塗料
(乾燥時の塗膜中)光触媒50%、バインダー固形分50%。
Figure 2005313088
図5は、以上で説明してきた本発明の浄水装置10を、風呂(浴槽)の水の浄化に用いる場合のシステム概略図である。
このシステム50は、本発明の浄水装置10の他に、除毛器51、ポンプ52、ろ過器53、およびボイラー54によって構成されている。このシステム50によれば、風呂の水(つまり、被処理水)は、ポンプ52の力によって、配管を通ってまず除毛器51に導入され、水中に存在する抜け毛やゴミなどが除去される。このように除毛器51を本発明の浄水装置10の上流に設置することにより、多孔板16が抜け毛やゴミよって目詰まりすることがない。除毛器51におって除毛された水は、さらにろ過器53に導入され、ここで、水中に存在するさらに細かい不純物がろ過される。ろ過器53によってろ過された水は、本発明の浄水装置10に導入され、光触媒機能体、および紫外線によって殺菌、浄化される。本発明の浄水装置10によって浄化された水は、ボイラー54によって適温に加熱されて、再度風呂(浴槽)に導入される。
なお、図5に示すシステム50を構成する除毛器51、ポンプ52、ろ過器53、およびボイラー54については、特に限定されることはなく、従来公知のものを用いることができる。
このような、本発明の浄水装置10を用いたシステム50においては、ろ過器53が頻繁に目づまりを起こすことを防止することができる。つまり、通常の場合、ろ過器が目づまりを起こす原因は、ろ過器の目に捕集されたゴミに微生物が繁殖して、ゴミ自体の体積が増加してしまうことにあるが、本発明の浄水装置10が用いられたシステム10にあっては、被処理水中の微生物は光触媒機能体により死滅せしめられているため、たとえろ過器にゴミが捕集された場合であっても、そこで微生物が繁殖することはなく、その結果、目づまりが頻繁に生じることがない。
次に,本発明を実施例を挙げてさらに説明する。
(実施例1)
図1に示した本発明の浄水装置10を用い、図6に示すような実験装置を組み立て、ポンプによって水を縦貫させながら、浴槽中のレジオネラ菌の数の推移を調査した。図6に示すポンプの流量は100L/minとし、浴槽中の水量は3tし、この水中にレジオネラ菌と栄養分を添加した。実験中の水温は36℃に維持した。
浴槽中のレジオネラ菌の数の推移を以下の表5に示す。
Figure 2005313088
表5からも明らかなように、本発明の浄水装置10によれば、約24時間程度で、3tの水の中に存在していたレジオネラ菌をほぼ死滅せしめることができた。
(実施例2)
上記実施例1と同様の実験装置を組み立て、浴槽には池の水(5t)と栄養分を入れ、8日間放置して、水苔の繁殖の推移を調査した。
すると、本発明の浄化装置を用い水を循環し続けた場合には、8日間経過後であっても浴槽の水は澄んだ透明のままであったのに対し、比較例として本発明の浄化装置を用いなかった場合には、浴槽の水は緑色に変色し、水苔が大量に発生していた。
以上の実施例1、2より、本発明の浄水装置は、優れた浄化性能を有しており、水苔等のみならず、レジオネラ菌等の除菌にも十分対応可能であることが分かった。
本発明の浄水装置の構成を説明するための概略断面図である。 本発明の浄水装置において用いられる多孔板の一例を説明するための正面図である。 多孔板表面に溶射により光触媒機能体を付着せしめた状態を示す説明図である。 多孔板表面に印刷インキまたは塗料によって光触媒機能体を付着せしめた状態を示す説明図である。 本発明の浄水装置を用いたシステム概略図である。 本発明の浄水装置を用いた実験装置の概略図である。
符号の説明
10 … 浄水装置
11 … 導入口
12 … 排出口
13 … 装置本体
14 … 内部管
16 … 多孔板
20 … 孔
21 … 内部管用孔
30 … 光触媒機能体
31 … 光半導体粉末
32 … 電極として働く微粒子(金属微粒子)
33 … 吸着材料
36 … バインダー
50 … 浄水装置を用いたシステム
51 … 除毛器
52 … ポンプ
53 … ろ過器
54 … ボイラー
S …処理空間

Claims (3)

  1. 光触媒によって被処理水を浄化する浄水装置であって、
    当該浄水装置は、
    導入口と排出口とが設けられた装置本体と、
    前記装置本体の内部に設けられた内部管と、
    前記内部管の内部に設けられた紫外線ランプと、
    前記装置本体と内部管との間に形成される処理空間に、当該処理空間を流通する被処理水の流れと略直交するように複数設けられ、その表面には少なくとも光半導体粉末からなる光触媒機能体が付着せしめられた多孔板と、
    を備えることを特徴とする浄水装置。
  2. 前記多孔板が、セラミックス製であり、光触媒機能体が、溶射法によって付着せしめられていることを特徴とする請求項1に記載の浄水装置。
  3. 前記複数の多孔板が、一枚毎に着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の浄水装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009018282A (ja) * 2007-07-13 2009-01-29 Japan Organo Co Ltd 紫外線酸化装置及び紫外線酸化方法
JP2012125736A (ja) * 2010-12-17 2012-07-05 Panasonic Corp バラスト水処理装置
JP2013501613A (ja) * 2009-08-13 2013-01-17 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 紫外線を放射するための供給源を有するデバイス

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