JP2005312944A - 医療装置 - Google Patents

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雄一郎 入澤
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諭 坂口
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政信 山本
Norihiko Haruyama
典彦 晴山
Tomoyuki Takashino
智之 高篠
Tairyo Sato
泰亮 佐藤
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Abstract

【課題】 挿入部に設けられた窓部を容易に洗浄でき、治療効果を高めることが可能な医療装置を提供する。
【解決手段】 生体内に挿入可能な長尺状の挿入部21を有する加熱治療装置は、挿入部の内部を流れる流動体の流路84と、挿入部に設けられた窓部22,26と、窓部の近傍に開口され当該窓部に向けて外部から流動体を流出し得る噴流孔63,64と、流路84から分岐され噴流孔につながるフラッシュルーメン65とを有する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、生体内に挿入可能な長尺状の挿入部を有する医療装置に関する。
診断や治療に際しては種々の医療装置が使用される。医療装置の中には、生体内に挿入可能な長尺状の挿入部を有し、当該挿入部に窓部が設けられてなる医療装置がある。
この種の医療装置の分野では、生体の体腔を利用しあるいは生体に小切開を施すことによって生体内に挿入部を挿入し、その生体の病変部位にエネルギーを照射して、その病変部の組織を加温、変性、壊死、凝固、焼灼あるいは蒸散させて消滅させることによって、病変部位を加熱する加熱治療装置が知られている。
かかる加熱治療装置では、たとえば側射式のレーザ照射装置が使用される(特許文献1参照)。この側射式のレーザ照射装置は、長尺状の挿入部を尿道に挿入した後、生体組織の表層またはその近傍に位置する病変部位に、出力部から供給されたレーザ光を、挿入部に設けられた側方窓を通して照射する。また、挿入部内に配置された内視鏡により、レーザ光を出射するための側方窓を介して、生体表層部の観察や、レーザ照射位置の位置決めが行われる。
この側射式のレーザ照射装置を用いた治療の際には、挿入部を生体内に挿入するが、たとえば擦過傷などにより出血することがある。ここで、側方窓に血液が付着すると、レーザ光の透過障害となるため、また内視鏡を用いて光学観察を行う際の視野障害となるため、障害となるものの洗浄除去が行われる。
特開2003−10205号公報
しかしながら、特許文献1に記載のレーザ照射装置においては、窓部に向けて洗浄水を流出させるために、シリンジなどの注入装置を用いて、窓部の近傍に開口された噴流孔につながるルーメンに洗浄水を送る必要があった。かかる洗浄操作は、術者にとって煩雑であるばかりか、たとえば十分なレーザ照射位置合わせができずに、治療効果の低下を招く虞がある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、挿入部に設けられた窓部を容易に洗浄でき、治療効果を高めることが可能な医療装置を提供することである。
本発明の目的は、下記する手段により達成される。
(1)生体内に挿入可能な長尺状の挿入部を有する医療装置であって、流動体の貯留部と、前記挿入部の内部を流れ、前記貯留部まで通じる前記流動体の流路と、前記挿入部に設けられた窓部と、前記窓部の近傍に開口され当該窓部に向けて外部から流動体を流出し得る噴流孔と、前記流路から分岐され前記噴流孔につながるルーメンとを有することを特徴とする医療装置。
(2)前記挿入部内に設けられ生体組織に対してエネルギーを出射する出射部をさらに有することを特徴とする上記(1)に記載の医療装置。
(3)前記流動体は、ポンプにより加圧されて送出されることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の医療装置。
(4)前記流路は、前記挿入部の内部の先端近傍に流動体を送るための送り流路と、前記挿入部の内部の先端近傍から流動体を戻すための戻り流路とを有し、前記ルーメンは、前記送り流路又は前記戻り流路から分岐されていることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の医療装置。
(5)前記窓部は、前記挿入部の前方部位に設けられた前方窓と、前記挿入部の側方部位に設けられた側方窓とを有し、前記噴流孔は、前記前方窓の近傍に開口された前方孔と、前記側方窓の近傍に開口された側方孔とを有し、前記ルーメンは、前記前方孔に接続される前方孔ルーメンと、前記側方孔に接続される側方孔ルーメンとを有することを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の医療装置。
(6)前記前方孔ルーメンの内径は、前記側方孔ルーメンの内径と異なることを特徴とする上記(5)に記載の医療装置。
(7)前記ルーメンの少なくとも一部は、前記挿入部の外面近傍に、ろう付けにより固定されていることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の医療装置。
(8)前記ルーメンを非流通状態から流通状態に切り替え可能な切替部をさらに有することを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれか1つに記載の医療装置。
(9)前記切替部は、前記ルーメンを非流通状態から流通状態に切り替えると同時に、前記流路のうち前記ルーメンへの分岐点から下流側を流通状態から非流通状態に切り替え可能であることを特徴とする上記(8)に記載の医療装置。
(10)前記切替部は、前記ルーメンを押圧して閉塞するための第1の押圧部材と、前記流路のうち前記ルーメンへの分岐点から下流側を押圧して閉塞するための第2の押圧部材と、前記第1の押圧部材に回動可能に連結される第1の端部、前記第2の押圧部材に回動可能に連結される第2の端部、および前記第1の端部と前記第2の端部との間で回動可能に支持される中央部を備えた棒状部材と、前記棒状部材を所定の方向に回動させる力を付勢するばね部材とを有することを特徴とする上記(9)に記載の医療装置。
(11)前記切替部は、前記流路の前記ルーメンへの分岐点に設けられる三方活栓を有することを特徴とする上記(9)に記載の医療装置。
(12)前記切替部は、回動可能に支持される制御片を有し、前記制御片は、前記ルーメンを屈曲させて閉塞状態に維持するための第1の位置と、前記ルーメンの屈曲度を小さくして閉塞状態を解くとともに、前記流路のうち前記ルーメンへの分岐点から下流側を押圧して閉塞するための第2の位置との間で回動可能であることを特徴とする上記(9)に記載の医療装置。
(13)前記切替部は、操作者によって操作される操作部を有し、前記ルーメンを閉塞する度合いは、前記操作部に対する操作量に応じて変化することを特徴とする上記(8)〜(12)のいずれか1つに記載の医療装置。
(14)前記流路のうち前記ルーメンへの分岐点から下流側に設けられる電磁弁をさらに有し、前記挿入部内に設けられ生体組織に対してエネルギーを出射する出射部からのエネルギーの出射が停止された場合、前記電磁弁が前記流路を閉塞することを特徴とする上記(1)〜(7)に記載の医療装置。
(15)前記流路に設けられる少なくとも1つの逆止弁をさらに有することを特徴とする上記(1)〜(14)のいずれか1つに記載の医療装置。
(16)前記切替部により前記ルーメンが非流通状態から流通状態に切り替えられたとき、流動体を加圧して送出するためのポンプが動作させられることを特徴とする上記(8)〜(13)のいずれか1つに記載の医療装置。
(17)前記ルーメンは、前記送り流路に分岐点を有し、前記流路の前記ルーメンへの分岐点から下流側に接続点を備え前記送り流路および前記戻り流路の間をバイパスするバイパス路と、前記バイパス路、前記送り流路の前記バイパス路との接続点から下流側、および前記ルーメンの各々の閉塞および開放を調節可能なバルブ装置とをさらに有することを特徴とする請求項4に記載の医療装置。
本発明によれば、医療装置内を循環する流動体を、窓部の洗浄のための洗浄水としても使用することが可能となる。これにより、窓部に向けて洗浄水を送るためには、挿入部の内部を流れる流動体の少なくとも一部を解放するだけで済むので、シリンジなどの注入装置を用いた煩雑な操作が必要でなくなり、窓部の洗浄を容易に行うことができる。しかも、窓部の洗浄操作がきわめて簡単になるため、術者は、窓部を用いたたとえば内視鏡観察によるレーザ照射位置合わせなどの処置を十分に行うことができ、治療効果を高めることが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の医療装置の第1の実施形態として、前立腺肥大症治療のための加熱治療装置100の構成を示す図である。まず、図1を参照して、加熱治療装置100の概略を説明する。
加熱治療装置100は、コンソール101と、アプリケータ111と、フットスイッチ104とを有している。コンソール101は、制御部105と、出力部110と、ユーザインタフェース102とを含む。出力部110、ユーザインタフェース102、およびフットスイッチ104は、制御部105に接続されている。
本実施形態のアプリケータ111は、レーザ光を生体組織に照射する側射式のレーザ照射装置であり、尿道等の生体内に挿入可能な長尺状の挿入部21を有している。アプリケータ111には、出力部110で発生させられたレーザ光を挿入部21内の出射部に伝達するための光ファイバ93が接続される。
また、アプリケータ111の挿入部21の内部には、内視鏡90が配置され得る。この内視鏡90は、アプリケータ111の基端側から挿入され、挿入部21の内部で軸方向に移動可能とされている。内視鏡90は、挿入部21の前方に設けられる窓からの観察野を得るのに好適な視野を有している。内視鏡90は、たとえば、光ファイバ束と、保護チューブと、先端に設けられる結像レンズとを備える。内視鏡90の基端側にカメラヘッドが取り付けられることにより画像を送ることができる。内視鏡90の光ファイバは、ライトガイドポート91を通じて送られる照明光を照射する機能も有している。
さらに、アプリケータ111には、コンソール101の内部に設置される冷却水バッグ80(図2参照)からの冷却水を挿入部21の内部に循環させるための本体側送り流路81aおよび本体側戻り流路82aが接続される。したがって、この冷却水によって挿入部21自体が冷却されるともに、挿入部21に接触している生体組織が冷却される。
制御部105は、アプリケータ111に設置されている各種センサやマイクロスイッチからの検出信号、および、フットスイッチ104から出力されるON、OFF信号などを用いて、加熱治療装置100全体の動作を制御する。
ユーザインタフェース102は、術者に対して所定の情報を表示するとともに、所定の設定や操作を受け付ける。このユーザインタフェース102は、表示画面を含むタッチ式の操作パネルである。
出力部110は、レーザ光を出力し得る。この出力部110では、たとえばレーザ出力値、レーザパルス時間、レーザパルス間隔、レーザ出力時間などの出力条件が、スイッチやダイヤルで設定され得る。制御部105により計画されたレーザ光の出力条件の推奨値は、ユーザインタフェース102上に表示される。術者は、レーザ光の出力条件を、推奨値を参考にして任意に設定することができる。
フットスイッチ104は、操作者により踏まれることによって操作されるスイッチである。フットスイッチ104のレーザ操作ペダルを踏むことにより、制御部105にレーザ光の照射を促すON信号が出力される。
図2は、冷却水の貯留部である冷却水バッグをポンプとともに示す図である。
図2に示す冷却水バッグ80は、コンソール101の内部にある冷却装置に対して着脱可能に設けられる。この冷却水バッグ80は、本体側流路83aと、本体側流路83aが接続されたバッグ部89とを有している。前述した本体側送り流路81aおよび本体側戻り流路82aは、本体側流路83aを構成する。
本体側送り流路81aには、コンソール101内に設置されたポンプ87にセットされ得るポンプチューブ部85が設けられている。ポンプ87は、ここではローラポンプであり、ポンプ87内のロータを回転させポンプチューブ部85をしごくことで、ポンプチューブ部85内の冷却水に圧力を付与する。これにより、アプリケータ111内を循環するための圧力が冷却水に付与される。なお、ポンプ87は、ローラポンプに限られるものではなく、冷却水を加圧して送出することができれば、たとえば歯車ポンプなどの他のポンプが使用されてもよい。
冷却水バッグ80のバッグ部89には、挿入部21内を循環させるための冷却水が貯留される。このバッグ部89には、冷却水は通過させないが空気は通過させることができるエア抜きフィルタ86が取り付けられている。
図3は、アプリケータ111を示す側面図である。図3に示すように、アプリケータ111は、使用後に廃棄処分できる本体ユニット11と、繰り返し使用可能な駆動ユニット12とを有している。本体ユニット11の先端に挿入部21が設けられる。本体ユニット11と駆動ユニット12とは、相互に取り付けおよび取り外し可能である。本体ユニット11および駆動ユニット12を相互に取付ける場合、ねじ部材による締結、爪部材による嵌合などの適宜の取り付け手段が利用され得る。
図4は、挿入部21の先端部付近の断面図である。図4に示すように、挿入部21内には、側方窓22に向けてレーザ光を出射し得る往復移動自在な出射部112が設けられる。挿入部21は、長尺状の内層パイプ23を備え、出射部112は、レーザ光を反射する平滑な反射面(ミラー)31を有している。
挿入部21の内層パイプ23は、ステンレス鋼などの硬質の管状体から構成される。内層パイプ23の先端側の側面には、レーザ光を透過させるための開口24が形成されている。開口24を含め、内層パイプ23の外周は、レーザ透過性の良好な外層チューブ25により覆われる。外層チューブ25により覆われた開口24が、側方窓22を構成する。
挿入部21の先端には、挿入部21の生体内への挿入時に前方を観察するための前方窓26が設けられている。前方窓26は、光が透過可能な透光板27を備えており、この透光板27は当該窓枠に嵌め込まれて固着される。側方窓22および前方窓26は、挿入部21に設けられた窓部を構成する。ただし、窓部は、少なくとも1個以上の窓を有していればよく、たとえば3個以上の窓を有していてもよい。
挿入部21の内部には、レーザ光を伝達する光ファイバ93が配置されている。光ファイバ93は、後述するミラー用モータから駆動力が伝達され、挿入部21の軸方向に沿って往復運動する。光ファイバ93は、挿入部21内では先端部分を除いて例えばステンレス鋼製の保護パイプによって破損や湾曲を起こさないように覆われている。光ファイバ93の先端近傍に、出射部112が回動可能に取り付けられた固定部材32が固着される。固定部材32に形成された貫通孔には、モノレールパイプ38が挿通される。モノレールパイプ38は、挿入部21の軸線と平行に配置されている。光ファイバ93の往復運動にともない、固定部材32は挿入部21の軸線と平行にモノレールパイプ38に沿って安定して摺動する。
出射部112の先端の両側部には、突起33が設けられている。この突起33を回動可能に支持するスライダ34は、挿入部21内に設けられた一対のスライダガイド36に摺動可能に支持されている。スライダガイド36は、挿入部21の軸方向に対して傾斜している。したがって、出射部112は、光ファイバ93の往復運動にともなって、スライダガイド36の作用によって傾斜角度が変化されつつ往復運動する。したがって、スライダ34およびスライダガイド36は、出射部112の移動にともなって反射面31の角度を変化させるための連動手段を構成する。図4において、実線で示す出射部112および固定部材32の位置が、これらの部材の基端位置(後端位置)である。
出射部112のミラー31は、先端位置(図4中左側に2点鎖線で示す)に位置する場合、挿入部21の軸方向に対して垂直に近い向きに起立し、レーザ光を小さい反射角で反射する。また、出射部112のミラー31は、基端位置(図4中右側に実線で示す)に位置する場合、挿入部21の軸方向と平行に近い向きに傾き、レーザ光を大きい反射角で反射する。したがって、出射部112のミラー31が傾斜角度を変化させながら往復運動する場合、レーザ光の出射位置は、常に移動するが、レーザ光の光軸は、加熱部位であるターゲット部位1000内のターゲットポイントに常に集中する。つまり、レーザ光は、ターゲットポイントにのみに連続的に照射され、表層などの他の生体組織には間欠的に照射される。したがって、ターゲットポイントは、照射されたレーザ光により加熱され、所望温度に達する。一方、表層などの他の生体組織は、レーザ光を受光する時間が短いため、発生する熱量も少なくほとんど加熱されない。
加熱治療時において、出射部112は、0.1〜10Hz好ましくは3〜6Hzの周期で軸方向に往復駆動される。生体組織に照射するレーザ光は、発散光、平行光あるいは収束光を用いることができる。また、使用されるレーザ光は、生体深達性を有するものであれば、特に限定されない。しかし、レーザ光の波長は、750〜1300nmまたは1600〜1800nm程度が特に優れた生体深達性を有するため好ましい。上記波長範囲のレーザ光を発生させるレーザ光源装置としては、例えば、He−Neレーザなどの気体レーザ、Nd−YAGレーザなどの固体レーザ、GaAlAsレーザなどの半導体レーザ、などが挙げられる。
挿入部21の外径は、体腔内に挿入可能であれば、特に限定されない。しかし、挿入部21の外径は、2〜20mm程度が好ましく、尿道への挿入を考慮すると3〜10mm程度がより好ましい。
図5は、内視鏡の移動機構および出射部(ミラー)の移動機構を説明するための図である。なお、図5において、本体ユニット11と駆動ユニット12とは、相互に取り付けられる前の状態を示す。
図5に示すように、本体ユニット11の内部には、スライダ41が、挿入部21の軸方向に沿う長孔が形成されたプレート46に係合されて保持されている。これにより、スライダ41は、挿入部21の軸方向に沿ってスライド移動自在とされている。このスライダ41には、挿入部21の基端側から取り出された光ファイバ93が固定されている。したがって、スライダ41が往復運動すると、この往復運動は、光ファイバ93を介して出射部112に伝達される。そして、前述したように、出射部112は、傾斜角度を変化しつつ往復運動する。
スライダ41は、図示しないミラー用モータから出力された駆動力を受け取って、往復運動する。このため、スライダ41には、ミラー用モータによって回転駆動され得る円筒溝カム43の係合溝44に係合する凸部42が形成されている。ミラー用モータは、円筒溝カム43の内側に配置されるのが、装置の小型化の観点から好ましい。ここで、円筒溝カム43の回転運動がスライダ41の往復運動に変換される。出射部112の往復運動は、係合溝44の形成の仕方によって調整され得るが、本実施形態では、概ね等速往復運動となるように設定されている。
駆動ユニット12には、内視鏡90を移動させるための内視鏡用モータ116が設けられている。内視鏡用モータ116の回転駆動力は、図示しないかさ歯車などの伝達部材を介してピニオン51に伝達される。ピニオン51は、内視鏡90の基端側を保持するための保持部52に形成されたラック53に噛合している。したがって、内視鏡用モータ116の動作により、内視鏡90は、挿入部21内で軸方向に沿って移動可能である。
図6は、冷却水のアプリケータ側流路を説明するための概略斜視図である。
図6に示すように、アプリケータ側流路83bは、本体側送り流路81aに接続され得るアプリケータ側送り流路81bと、本体側戻り流路82aに接続され得るアプリケータ側戻り流路82bとを有している。ここで、本体側流路83aとアプリケータ側流路83bとは、冷却水が循環し得る流路84を構成している。
また、アプリケータ側送り流路81bは、挿入部21の先端近傍に形成される内部空間37に連通する接続流路61を含み、アプリケータ側戻り流路82bは、内部空間37に連通する接続流路62を含んでいる。
冷却水は、レーザ光を受ける生体組織の表面および出射部112などを冷却するために利用される。冷却水の温度は、レーザ光の照射による出射部112や生体組織の照射表面の損傷を低減できれば特に限定されないが、好ましくは0〜37℃、より好ましくは凍傷の虞れが少なく、かつ冷却効果が高い8〜25℃である。冷却水としては、滅菌された液体、例えば滅菌精製水や滅菌蒸留水、滅菌生理食塩水を使用することが好ましい。
側方窓22の近傍には、当該側方窓22に向けて外部から洗浄水を流出し得る側方孔63が開口されており、前方窓26の近傍には、当該前方窓26に向けて外部から洗浄水を流出し得る前方孔64が開口されている。
本実施形態では、冷却水が循環し得る流路84(本実施形態ではアプリケータ側送り流路81b)から第1の分岐点85aで分岐され、側方孔63および前方孔64にそれぞれつながるフラッシュルーメン65を有している。かかるフラッシュルーメン65は、第2の分岐点85bで分岐された、側方孔63に接続される側方孔ルーメン66と前方孔64に接続される前方孔ルーメン67とから構成されている。つまり、本実施形態では、加熱治療装置100内を循環する流動体である冷却水が窓部を洗浄するための洗浄水として使用される。前方孔ルーメン67の内径は、側方孔ルーメン66の内径と異ならせることができる。これにより、窓部の位置に応じて必要な流量を調整することが可能である。具体的には、側方孔ルーメン66の方が、前方孔ルーメン67よりも大きい内径を有するように構成することが望ましい。これは、内径を大きくすることで、圧力損失が減り、流量が増加するためであり、面積が大きくレーザ照射窓としても使用される側方窓22を、大きな流量で洗浄できる効果がある。
ここで、前方孔ルーメン67は、先端側に配置される前述したモノレールパイプ38を含むものである。モノレールパイプ38は、キャップ39内に形成された洗浄ポート29に接続されており、前方孔64は、洗浄ポート29の先端部に形成されている。
また、アプリケータ111の本体ユニット11には、フラッシュルーメン65を非流通状態から流通状態に切り替え可能な切替部70が設けられている。
図7は、切替部70の概略構成を示す正面図であって、(A)は操作ボタンを押す前の状態を示す図、(B)は操作ボタンを押した状態を示す図である。図7に示すように、切替部70は、フラッシュルーメン65を押圧して閉塞するためのフラッシュルーメン押圧部材71と、フラッシュルーメン押圧部材71に並置されるベース部材72と、フラッシュルーメン押圧部材71に回動可能に連結される第1の端部73a、ベース部材72に回動可能に連結される第2の端部73b、および第1の端部73aと第2の端部73bとの間で固定ピン74を中心にして回動可能に支持される中央部73cを備えた棒状部材73と、棒状部材73を所定の方向に回動させる力を付勢するばね部材75とを有している。ベース部材72の端部には、操作者によって操作される操作ボタン76が設けられる。ばね部材75として、図示のようなトーションスプリングが使用されてもよいし、コイルばねなどの他のばね部材が使用されてもよい。操作ボタンが押される前の通常時には、ばね部材75の付勢力によってフラッシュルーメン押圧部材71は上方に位置されるとともに、ベース部材72は下方に位置される。一方、操作ボタンが上向きに押されると、ばね部材75の付勢力に抗して、ベース部材72が上方に移動させられるとともに、フラッシュルーメン押圧部材71が下方に移動させられる。
次に、冷却水の送出動作について説明する。
ポンプ87が動作させられると、冷却水バッグ80から本体側送り流路81aを経て供給された冷却水は、アプリケータ側送り流路81bに流入して、挿入部21内の内部空間37に送られた後、アプリケータ側戻り流路82bに流れ込み、本体側戻り流路82aを経て流出される。このように、挿入部21の内部に冷却水を循環させることにより、冷却能力の向上が図られる。
通常時には、図7(A)に示すように、切替部70のフラッシュルーメン押圧部材71は、上方に位置されていて、側方孔63および前方孔64にそれぞれつながるフラッシュルーメン65を押圧して閉塞している。なお、フラッシュルーメン65の上部に配置される押え片は図示省略する。したがって、冷却水バッグ80から供給される冷却水は、フラッシュルーメン65に流れることなく、アプリケータ側送り流路81bを経て挿入部21内の内部空間37に送られる。内部空間37に流れ込んだ冷却水は、再び冷却水バッグ80に戻って循環する。
ここで、窓部の洗浄が必要となった場合、術者により操作ボタン76が上向きに押される。図7(B)に示すように、操作ボタン76が上向きに押されると、フラッシュルーメン押圧部材71が下方に移動させられて、フラッシュルーメン65に対する押圧が解かれる。つまり、フラッシュルーメン65は非流通状態から流通状態に切り替えられる。
これにより、冷却水バッグ80から供給される冷却水は、第1の分岐点85aを経て、フラッシュルーメン65にも流れ込む。フラッシュルーメン65に流れ込んだ冷却水は、第2の分岐点85bにて、側方孔ルーメン66と前方孔ルーメン67とに分かれる。側方孔ルーメン66を通った冷却水は、側方孔63を経て、側方窓22に向けて外部から洗浄水として流出される。一方、前方孔ルーメン67を通った冷却水は、洗浄ポート29により前方窓26の方へ曲げられた後、前方孔64を経て、前方窓26に向けて外部から洗浄水として流出される。
なお、フラッシュルーメン65を閉塞する度合いは、操作ボタンに対する操作量に応じて変化する。これにより、術者が所望する量の洗浄水を窓部に向けて流出させることが可能である。
このように第1の実施形態によれば、挿入部21の内部を流れる冷却水の流路からフラッシュルーメン65が分岐され、このフラッシュルーメン65は、側方窓22および前方窓26のそれぞれの近傍に当該側方窓22および前方窓26の洗浄のために開口された側方孔63および前方孔64につなげられている。
したがって、加熱治療装置100内を循環する冷却水を、窓部の洗浄のための洗浄水としても使用することが可能となる。
これにより、窓部に向けて洗浄水を送るためには、挿入部21の内部を流れる冷却水の少なくとも一部を解放してやるだけで済むので、シリンジなどの注入装置を用いた煩雑な操作が必要でなくなり、窓部の洗浄を容易に行うことができる。しかも、窓部の洗浄操作がきわめて簡単になるため、術者は、窓部を用いたたとえば内視鏡観察によるレーザ照射位置合わせなどの処置を十分に行うことができ、治療効果を高めることが可能となる。
図8は、第2の実施形態における冷却水のアプリケータ側流路を説明するための概略斜視図である。以下、第1の実施形態と相違する部分を説明する。なお、第1の実施形態と共通する機能を有する部材には、同一の符号を付してある(特に言及しない限りにおいて以降の実施形態でも同じ)。
第2の実施形態では、フラッシュルーメン65は、アプリケータ側戻り流路82bから分岐されている。このような構成によれば、フラッシュルーメン65への分岐点が挿入部21の内部空間37の下流側に位置される。これにより、フラッシュルーメン65に冷却水を送った際の、挿入部21の内部への冷却水の循環量の低下を抑えることができる。したがって、冷却能力を極力落とさずに窓部の洗浄が可能となる。
図9は、第3の実施形態における挿入部の先端付近を示す図であって、(A)は側面図、(B)は平面図である。図10は、図9のX−X線で切断した部分断面図である。なお、図10における断面で示す部分は、説明の都合上、実際とは異なる寸法で示してある。以下、第1の実施形態と相違する部分を説明する。
第3の実施形態では、フラッシュルーメン65の少なくとも一部は、挿入部21の外面近傍に、ろう付けにより固定されている。具体的には、側方孔ルーメン66が挿入部21の外面近傍にろう付けされている。図中符号「68」は、ろう付けの部分を示す。このような構成によれば、挿入部21に対して、フラッシュルーメン65を容易に設置することが可能となる。
図11は、第4の実施形態における冷却水のアプリケータ側流路を説明するための概略斜視図、図12は、図11に示される切替部70aの概略構成を示す正面図であって、(A)は操作ボタンを押す前の状態を示す図、(B)は操作ボタンを押した状態を示す図である。以下、第1の実施形態と相違する部分を説明する。
第4の実施形態では、切替部70aは、フラッシュルーメン65を閉塞状態から開放状態に切り替えると同時に、流路84のうちフラッシュルーメン65への分岐点85a(切替部70aの内部に位置される)から下流側を開放状態から閉塞状態に切り替え可能である。
切替部70aは、流路84(ここではアプリケータ側送り流路81b)のうちフラッシュルーメン65への分岐点から下流側を押圧して閉塞するための流路押圧部材72aを有している。この流路押圧部材72aは、第1の実施形態の切替部70のベース部材72と同じ物理構成を有しており、アプリケータ側送り流路81bを押圧可能な位置に配置されている点でベース部材72と相違している。切替部70aの他の部材は、切替部70と同じである。このような構成によれば、挿入部21の内部への冷却水の循環を止めて、窓部の洗浄を行うことが可能となる。したがって、加熱治療装置100の動作中において常にポンプ87を動作させる使い方をする場合、レーザ光の照射を止めて窓部の洗浄を行うときには、冷却水の循環も停止されるので挿入部21の内部の過度の冷却を防止することが可能となる。
図13は、第5の実施形態における冷却水のアプリケータ側流路を説明するための概略斜視図である。以下、第4の実施形態と相違する部分を説明する。なお、第4の実施形態と共通する機能を有する部材には、同一の符号を付してある。
第5の実施形態では、フラッシュルーメン65は、アプリケータ側戻り流路82bから分岐されている。このような構成によれば、第4の実施形態の効果に加えて、第2の実施形態と同様の効果を奏することが可能となる。
図14は、第6の実施形態における冷却水のアプリケータ側流路を説明するための概略斜視図である。以下、第1の実施形態と相違する部分を説明する。
第6の実施形態では、流路84(ここではアプリケータ側送り流路81b)のうちフラッシュルーメン65への分岐点から下流側に設けられる電磁弁69をさらに有している。そして、挿入部21内に設けられた出射部112からのレーザ光の出射が停止された場合、電磁弁69が流路84を閉塞する。このような構成によれば、加熱治療装置100の動作中において常にポンプ87を動作させる使い方をする場合、レーザ光の照射の有無にかかわらずに、窓部の洗浄を行うことができるとともに、レーザ光の照射を止めると挿入部21の内部への冷却水の循環も停止されるので挿入部21の内部の過度の冷却を防止することが可能となる。
図15は、第7の実施形態における加熱治療装置の冷却水の流路に関する概略構成を示す図である。以下、第6の実施形態と相違する部分を説明する。なお、第6の実施形態と共通する機能を有する部材には、同一の符号を付してある。
第7の実施形態では、流路84のうちフラッシュルーメン65への分岐点が、本体側送り流路81aに設けられており、電磁弁69がコンソール101の内部に設けられている。すなわち、フラッシュルーメン65は、冷却水のアプリケータ111への送り流路とは別個に、コンソール101からアプリケータ111へ伸延されている。このような構成によれば、第6の実施形態の効果に加えて、アプリケータ111を小型軽量化できる利点がある。
図16は、第8の実施形態における冷却水のアプリケータ側流路を説明するための概略斜視図である。以下、第1の実施形態と相違する部分を説明する。
第8の実施形態では、流路84に少なくとも1つの逆止弁77が設けられている。具体的には、図16に示すように、流路84のフラッシュルーメン65への分岐点85aから下流側に接続点を備えアプリケータ側送り流路81bおよびアプリケータ側戻り流路82bの間をバイパスするバイパス路78が設置されており、このバイパス路78に、アプリケータ側戻り流路82bからアプリケータ側送り流路81bへの流れのみを許容する逆止弁77が設けられている。また、アプリケータ側戻り流路82bのバイパス路78との接続点から上流側に、下流への流れのみを許容する逆止弁77が設けられている。また、流路84のフラッシュルーメン65への分岐点85aから上流側に、下流への流れのみを許容する逆止弁77が設けられている。このように、逆止弁77は、流路84の所定位置に配置される。なお、図中の矢印は、逆止弁による流れの許容方向を示す。そして、挿入部21内に設けられた出射部112からのレーザ光の出射が停止された場合、ポンプ87は逆方向に回転させられる。このような構成によれば、レーザ光の照射を止めると挿入部21の内部への冷却水の循環も停止されるので挿入部21の内部の過度の冷却を防止することが可能となるとともに、レーザ光の照射の有無にかかわらずに、窓部の洗浄を行うことができる。
図17は、第9の実施形態における加熱治療装置の冷却水の流路に関する概略構成を示す図であって、(A)はレーザ光の照射時における状態を示す図、(B)はレーザ光の照射の停止時における状態を示す図である。以下、第4の実施形態と相違する部分を説明する。なお、第4の実施形態と共通する機能を有する部材には、同一の符号を付してある。
第9の実施形態では、切替部70aによりフラッシュルーメン65が閉塞状態から開放状態に切り替えられたとき、流動体を加圧して送出するためのポンプ87が動作させられるように制御される。すなわち、図17(A)に示すように、出射部112からレーザ光を出射して治療を行っている間は、ポンプ87は動作させられており、挿入部21の内部へ冷却水が循環されている。一方、出射部112からのレーザ光の出射が停止されて治療が終了あるいは一時停止された場合、ポンプ87の動作は停止される。この状態において、切替部70aの操作ボタン76が押されると、図17(B)に示すように、操作ボタン76の動きに連動してポンプ87が動作させられる。なお、図17中の太線で示す部分は、冷却水の流れを示す。また、切替部70aにおける符号「O」は流路の開放状態を示し、符号「S」は流路の閉塞状態を示す(図18において同じ)。このような構成によれば、治療が終了あるいは一時停止された場合に挿入部21の内部の過度の冷却を防止するためにポンプ87の動作を停止する構成を採用しつつ、窓部の洗浄も実施可能となる。
図18は、第10の実施形態における加熱治療装置の冷却水の流路に関する概略構成を示す図であって、(A)はレーザ光の照射時における状態を示す図、(B)はレーザ光の照射の停止時において窓部の洗浄を行っている状態を示す図、(C)はレーザ光の照射を停止して待機している状態を示す図である。以下、第1の実施形態と相違する部分を説明する。
第10の実施形態では、流路84のフラッシュルーメン65への分岐点85aから下流側に接続点を備えアプリケータ側送り流路81bおよびアプリケータ側戻り流路82bの間をバイパスするバイパス路78が設置されている。また、バイパス路78の閉塞および開放を調節可能なバルブ88aと、アプリケータ側送り流路81bのバイパス路78との接続点から下流側の閉塞および開放を調節可能なバルブ88bと、フラッシュルーメン65の閉塞および開放を調節可能なバルブ88cとを有するバルブ装置88が設けられている。このバルブ装置88は、第1の実施形態における切替部70に代えて設置される。なお、バルブ装置88のバルブ88a〜88cは、それぞれ別個独立のバルブであってもよいし、あるいは四方切替弁として一体的に構成されていてもよい。
そして、第10の実施形態では、加熱治療装置の動作中は、ポンプ87は常時動作させられる。図18(A)に示すように、出射部112からレーザ光を出射して治療を行っている間は、バルブ88aおよび88cは閉塞されるとともにバルブ88bが開放され、挿入部21の内部へ冷却水が循環される。図18(B)に示すように、窓部の洗浄を行う場合には、バルブ88aおよび88bは閉塞されるとともにバルブ88cが開放され、フラッシュルーメン65へ冷却水が送られる。一方、出射部112からのレーザ光の出射が停止されて治療が終了あるいは一時停止された待機状態の場合、バルブ88bおよび88cは閉塞されるとともにバルブ88aが開放され、冷却水はバイパス路78を経て冷却水バッグ80に戻る。つまり、この場合、挿入部21の内部への冷却水の循環は行われない。このような構成によれば、加熱治療装置の動作中は、ポンプ87は常時動作させられる構成を採用しつつ、挿入部21の内部を冷却するための通常冷却状態、窓部の洗浄を行うためのフラッシュ状態、および挿入部21の内部を冷却しないで待機するための非冷却状態の、3つの状態のコントロールを行うことができる。
図19は、第11の実施形態におけるアプリケータの概略斜視図、図20は、図19に示される切替部70bの概略構成を示す斜視図である。以下、第4の実施形態と相違する部分を説明する。なお、第4の実施形態と共通する機能を有する部材には、同一の符号を付してある。
第11の実施形態では、切替部70bは、流路84(ここではアプリケータ側送り流路81b)のフラッシュルーメン65への分岐点85aに設けられる三方活栓121を有している。三方活栓121は、流路を切り替えるための切替レバー122を備えており、切替レバー122の先端には、操作者によって操作される操作レバー123が取り付けられている。操作レバー123は、通常、ばね部材124によって図中左方向に付勢されており、位置決め片125に当接される。この状態において、フラッシュルーメン65は閉塞状態であり、流路84のうちフラッシュルーメン65への分岐点85aから下流側は開放状態である。そして、操作者により操作レバー123がばね部材124の付勢力に抗して図中矢印方向に回動させられると、切替部70bの三方活栓121は、フラッシュルーメン65を閉塞状態から開放状態に切り替えると同時に、流路84のうちフラッシュルーメン65への分岐点85aから下流側を開放状態から閉塞状態に切り替える。このような構成によれば、第4の実施形態と同様の効果が得られるとともに、窓部の洗浄を行うときの操作が簡便で操作力も小さくて済み、結果として操作性が向上する。
図21は、第12の実施形態における切替部70cの概略構成を示す斜視図である。以下、第11の実施形態と相違する部分を説明する。なお、第11の実施形態と共通する機能を有する部材には、同一の符号を付してある。
第12の実施形態では、切替部70cは、回動可能に支持される制御片131を有している。この制御片131は、フラッシュルーメン65を屈曲させて閉塞状態に維持するための第1の位置と、フラッシュルーメン65の屈曲度を小さくして閉塞状態を解くとともに、流路84(ここではアプリケータ側送り流路81b)のうちフラッシュルーメン65への分岐点85aから下流側を押圧して閉塞するための第2の位置との間で回動可能である。
すなわち、制御片131は、固定ピン132に回動可能に支持される支持端部131aを有している。制御片131は、通常、ばね部材133によって図中時計回り方向に付勢されており、位置決め片134(操作レバー135の突起)に当接される(第1の位置)。この第1の位置において、フラッシュルーメン65は図示のように屈曲させられて閉塞状態に維持される。制御片131の先端側には溝部131bが形成されており、この溝部131bには、操作レバー135の縁部135aが係合される。操作レバー135は、固定ピン136に回動可能に支持される中央部135bを有している。そして、操作者により操作レバー135がばね部材133の付勢力に抗して図中矢印方向に回動されると、操作レバー135の縁部135aが制御片131の先端部を図中上方に押し上げ、制御片131は図中反時計回り方向に回動させられる。これにより、制御片131が、流路84のうちフラッシュルーメン65への分岐点85aから下流側を押え片138との間で押圧して開放状態から閉塞状態に切り替える。このとき、フラッシュルーメン65の屈曲度は小さくなって閉塞状態が徐々に解かれる。このような構成によれば、第11の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図22は、第13の実施形態における切替部70aの概略構成を示す斜視図である。以下、第4の実施形態と重複する部分に関しては説明を省略する。なお、この第13の実施形態は、前述した第9の実施形態に対してさらに具体的な構成を付加したものである。
第13の実施形態では、流路押圧部材72aに位置検出部72bが設けられている。また、流路押圧部材72aの位置検出部72bの図中上方には、マイクロスイッチ200が設けられている。このマイクロスイッチ200は、流路押圧部材72aがアプリケータ側送り流路81bを完全に閉塞した状態で(図22(B)参照)、位置検出部72bを検出できる位置に設置されている。
本実施形態によれば、操作ボタン76を図中上向きに押すと、フラッシュルーメン65の閉塞状態が解かれて開放されるとともにアプリケータ側送り流路81bが閉塞されることにより、アプリケータ側送り流路81b側からフラッシュルーメン65側への流路の切り替えが行われる。また、これと同時に、流路押圧部材72aの位置検出部72bによりマイクロスイッチ200が押圧されてON状態となり、ポンプ87へ信号が送信される。この信号に基づいて駆動されたポンプ87の循環圧力により、冷却水がフラッシュルーメン65を通過して外部へ放出され、これにより窓部の洗浄が可能となる。
このような構成によれば、治療が終了あるいは一時停止されてレーザ照射が停止された場合に挿入部21の内部の過度の冷却を防止するためにポンプ87の動作を停止する構成を採用しつつ、窓部の洗浄も実施可能となる。
なお、マイクロスイッチ200は、アプリケータ側送り流路81bの完全な閉塞状態で位置検出部72bを検出できる位置に設置されることに限定されるものではなく、アプリケータ側送り流路81bに対する押圧の途中段階で位置検出部72bを検出できる位置に設置されてもよい。また、マイクロスイッチの代わりにセンサが用いられてもよい。この場合、圧力センサ、磁気センサ、フォトインタラプタ等、物理的変化を検知できる任意のセンサを用いることができる。また、マイクロスイッチやセンサは、本実施形態のように流路押圧部材72a側に設置されることに限定されるものではなく、フラッシュルーメン押圧部材71側に設置されてもよい。この場合、マイクロスイッチやセンサは、フラッシュルーメン押圧部材71に設けられた位置検出部を検出し得る。
図23は、マイクロスイッチ200の代わりに圧力センサ201と検出バネ202とを用いた変形例を示す。図23では、圧力センサ201を固定している取り付け片203に取り付けられた検出バネ202に、流路押圧部材72aの位置検出部72bが当接して押圧力を加える構成とされている。本構成では、流路押圧部材72aの位置検出部72bの位置に応じて検出バネ202に与えられる押圧力が変化し、結果的に圧力センサ201に加えられる圧力も変化する。この圧力の変化にしたがって、圧力センサ201からポンプ87へ送信される信号が変化し、かかる信号変化に応じてポンプ87の駆動状態を変化させることが可能となる。
図23に示す変形例によれば、操作ボタン76の押し込み量を増やすにつれて、フラッシュルーメン65の閉塞状態が徐々に解かれていくとともに、アプリケータ側送り流路81bが徐々に閉塞されていく。また、その閉塞状態の変化に応じて、検出バネ202を介して伝わる圧力センサ201への押圧力が次第に増加する。この圧力センサ201への押圧力の増加に応じてポンプ87へ送信される信号をポンプ回転数増加方向に変化させることにより、ポンプ87の回転数を増加させることができる。これにより、操作ボタン76の押し込み量に応じて、フラッシュルーメン65を通過して放出される洗浄水の量を変化させることが可能となる。
なお、第13の実施形態では、操作ボタン76の押し込み量を増やすにつれて放出洗浄水量を増加させる構成とされているが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、操作ボタン76の押し込み量を増やすにつれてポンプ87の回転数を減少させる構成とされてもよい。この場合、操作ボタン76の押し込み量にかかわらず一定の放出洗浄水量を得ることが可能となる。
本発明は、上記した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。
たとえば、上述した実施形態では、生体組織に向けて照射されるエネルギーとしてレーザ光を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばマイクロ波、ラジオ波、超音波等のエネルギーの照射を行なうものでもよい。
本発明の医療装置の第1の実施形態である加熱治療装置の構成を示す図である。 冷却水バッグをポンプとともに示す図である。 アプリケータを示す側面図である。 挿入部の先端部付近の断面図である。 内視鏡の移動機構および出射部の移動機構を説明するための図である。 冷却水のアプリケータ側流路を説明するための概略斜視図である。 切替部の概略構成を示す正面図であって、(A)は操作ボタンを押す前の状態を示す図、(B)は操作ボタンを押した状態を示す図である。 第2の実施形態における冷却水のアプリケータ側流路を説明するための概略斜視図である。 第3の実施形態における挿入部の先端付近を示す図であって、(A)は側面図、(B)は平面図である。 図9のX−X線で切断した部分断面図である。 第4の実施形態における冷却水のアプリケータ側流路を説明するための概略斜視図である。 図11に示される切替部70aの概略構成を示す正面図であって、(A)は操作ボタンを押す前の状態を示す図、(B)は操作ボタンを押した状態を示す図である。 第5の実施形態における冷却水のアプリケータ側流路を説明するための概略斜視図である。 第6の実施形態における冷却水のアプリケータ側流路を説明するための概略斜視図である。 第7の実施形態における加熱治療装置の冷却水の流路に関する概略構成を示す図である。 第8の実施形態における冷却水のアプリケータ側流路を説明するための概略斜視図である。 第9の実施形態における加熱治療装置の冷却水の流路に関する概略構成を示す図であって、(A)はレーザ光の照射時における状態を示す図、(B)はレーザ光の照射の停止時における状態を示す図である。 第10の実施形態における加熱治療装置の冷却水の流路に関する概略構成を示す図であって、(A)はレーザ光の照射時における状態を示す図、(B)はレーザ光の照射の停止時において窓部の洗浄を行っている状態を示す図、(C)はレーザ光の照射を停止して待機している状態を示す図である。 第11の実施形態におけるアプリケータの概略斜視図である。 図19に示される切替部の概略構成を示す斜視図である。 第12の実施形態における切替部の概略構成を示す斜視図である。 第13の実施形態における切替部の概略構成を示す斜視図である。 マイクロスイッチの代わりに圧力センサと検出バネとを用いた変形例を示す図である。
符号の説明
21 挿入部、
22 側方窓(窓部)、
26 前方窓(窓部)、
63 側方孔(噴流孔)、
64 前方孔(噴流孔)、
65 フラッシュルーメン、
69 電磁弁、
70,70a,70b,70c 切替部、
71 フラッシュルーメン押圧部材、
72a 流路押圧部材、
73 棒状部材、
75 ばね部材、
76 操作ボタン、
77 逆止弁、
78 バイパス路、
81a 本体側送り流路、
81b アプリケータ側送り流路、
82a 本体側戻り流路、
82b アプリケータ側戻り流路、
84 流路、
85a,85b 分岐点、
87 ポンプ、
88 バルブ装置、
100 加熱治療装置、
105 制御部、
112 出射部、
121 三方活栓、
123,135 操作レバー、
131 制御片。

Claims (17)

  1. 生体内に挿入可能な長尺状の挿入部を有する医療装置であって、
    流動体の貯留部と、
    前記挿入部の内部を流れ、前記貯留部まで通じる前記流動体の流路と、
    前記挿入部に設けられた窓部と、
    前記窓部の近傍に開口され当該窓部に向けて外部から流動体を流出し得る噴流孔と、
    前記流路から分岐され前記噴流孔につながるルーメンと
    を有することを特徴とする医療装置。
  2. 前記挿入部内に設けられ生体組織に対してエネルギーを出射する出射部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の医療装置。
  3. 前記流動体は、ポンプにより加圧されて送出されることを特徴とする請求項1または2に記載の医療装置。
  4. 前記流路は、前記挿入部の内部の先端近傍に流動体を送るための送り流路と、前記挿入部の内部の先端近傍から流動体を戻すための戻り流路とを有し、
    前記ルーメンは、前記送り流路又は前記戻り流路から分岐されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の医療装置。
  5. 前記窓部は、前記挿入部の前方部位に設けられた前方窓と、前記挿入部の側方部位に設けられた側方窓とを有し、
    前記噴流孔は、前記前方窓の近傍に開口された前方孔と、前記側方窓の近傍に開口された側方孔とを有し、
    前記ルーメンは、前記前方孔に接続される前方孔ルーメンと、前記側方孔に接続される側方孔ルーメンとを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の医療装置。
  6. 前記前方孔ルーメンの内径は、前記側方孔ルーメンの内径と異なることを特徴とする請求項5に記載の医療装置。
  7. 前記ルーメンの少なくとも一部は、前記挿入部の外面近傍に、ろう付けにより固定されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の医療装置。
  8. 前記ルーメンを非流通状態から流通状態に切り替え可能な切替部をさらに有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の医療装置。
  9. 前記切替部は、前記ルーメンを非流通状態から流通状態に切り替えると同時に、前記流路のうち前記ルーメンへの分岐点から下流側を流通状態から非流通状態に切り替え可能であることを特徴とする請求項8に記載の医療装置。
  10. 前記切替部は、
    前記ルーメンを押圧して閉塞するための第1の押圧部材と、
    前記流路のうち前記ルーメンへの分岐点から下流側を押圧して閉塞するための第2の押圧部材と、
    前記第1の押圧部材に回動可能に連結される第1の端部、前記第2の押圧部材に回動可能に連結される第2の端部、および前記第1の端部と前記第2の端部との間で回動可能に支持される中央部を備えた棒状部材と、
    前記棒状部材を所定の方向に回動させる力を付勢するばね部材と
    を有することを特徴とする請求項9に記載の医療装置。
  11. 前記切替部は、前記流路の前記ルーメンへの分岐点に設けられる三方活栓を有することを特徴とする請求項9に記載の医療装置。
  12. 前記切替部は、回動可能に支持される制御片を有し、
    前記制御片は、前記ルーメンを屈曲させて閉塞状態に維持するための第1の位置と、前記ルーメンの屈曲度を小さくして閉塞状態を解くとともに、前記流路のうち前記ルーメンへの分岐点から下流側を押圧して閉塞するための第2の位置との間で回動可能であることを特徴とする請求項9に記載の医療装置。
  13. 前記切替部は、操作者によって操作される操作部を有し、
    前記ルーメンを閉塞する度合いは、前記操作部に対する操作量に応じて変化することを特徴とする請求項8〜12のいずれか1つに記載の医療装置。
  14. 前記流路のうち前記ルーメンへの分岐点から下流側に設けられる電磁弁をさらに有し、
    前記挿入部内に設けられ生体組織に対してエネルギーを出射する出射部からのエネルギーの出射が停止された場合、前記電磁弁が前記流路を閉塞することを特徴とする請求項1〜7に記載の医療装置。
  15. 前記流路に設けられる少なくとも1つの逆止弁をさらに有することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1つに記載の医療装置。
  16. 前記切替部により前記ルーメンが非流通状態から流通状態に切り替えられたとき、流動体を加圧して送出するためのポンプが動作させられることを特徴とする請求項8〜13のいずれか1つに記載の医療装置。
  17. 前記ルーメンは、前記送り流路に分岐点を有し、
    前記流路の前記ルーメンへの分岐点から下流側に接続点を備え前記送り流路および前記戻り流路の間をバイパスするバイパス路と、
    前記バイパス路、前記送り流路の前記バイパス路との接続点から下流側、および前記ルーメンの各々の閉塞および開放を調節可能なバルブ装置と
    をさらに有することを特徴とする請求項4に記載の医療装置。
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