JP2005312077A - 高周波回路モジュールおよび通信機 - Google Patents

高周波回路モジュールおよび通信機 Download PDF

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Abstract

【課題】 電磁気の影響が受けにくく、電気的な接続状態が劣化しない高周波集積回路及びそれを搭載した高周波回路を提供する。
【解決手段】 誘電体と誘電体に挟まれた内導体102とを備えた多層回路基体と、内導体に電気的に接続される同軸線路107とを有し、多層回路基体に内導体と接続される回路素子を実装する高周波回路モジュールにおいて、誘電体の一部を除去することによって、内導体の端部が露出した第1の露出部106と、露出した内導体の端部と電気的に接続される同軸線路が露出面に載置される第2の露出部204とが設けられ、第1の露出部の露出面と第2の露出部の露出面との間で段差が設けられ、第1の露出部で、露出した内導体の端部と同軸線路の中心導体とが電気的に接続される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、誘電体を備えた回路基体に回路素子を実装してなるモノリシック高周波集積回路、混成マイクロ波集積回路などの高周波回路を用いたモジュール、通信機に関する。
従来、トランジスタやダイオードなどの能動素子、抵抗やインダクターなどの受動素子などの回路素子及びそれらを相互に接続する配線が実装された多層回路基板が搭載されている高周波集積回路モジュールがある。高周波集積回路モジュールを相互に接続する場合には、互いの送受信端子間に、同軸線路などのシールド性の高い伝送路を用いることが多い。
図16(a)は、従来の高周波集積回路モジュールの送受信端子付近を概念的に示した斜視図である。図16(b)は、図16(a)の同軸線路方向の断面図である。図16(b)には、回路素子が搭載された内導体2002を第1及び第2のグランド2003、2004で挟んでそれらはストリップ線路2005が形成され、多層回路基板2001を搭載した高周波集積回路モジュールを示している。
内導体2002は、ヴィア(スルーホール)2006を経由して、最上層又は最下層に設けられた一定の面積を持つ送受信端子であるパッド2007に導き、パッド2007に同軸線路2008の中心導体2009を、半田2010によって接着固定している。また、第1及び第2のグランド2003、2004を、ヴィア2011で導通し、第1のグランド2003に同軸線路2008の外導体2012を半田2013によって接着固定している。
このように構成された高周波集積回路モジュールは、回路素子などが集積化された状態で、高周波信号を入出力することができる。
しかし、従来の高周波集積回路モジュールは、周囲をシールドすべき同軸線路の中心導体がパッドとの接続部において露出した状態であるため、中心導体が、その近傍に搭載されている回路素子や配線等から発せられる電磁波、または外来電磁ノイズ等からの影響を受けやすい。
また、たとえば同軸線路の中心導体が外部から引っ張られて多層回路基板に撓りが生じたり、内包しているキャビネットから同軸線路へストレスがかかる場合がある。この場合には、半田がパッドやグランドから剥がれたり、金属パターンが多層回路基板から剥れたりして、断線、接続不良が生じ電気的な接続状態が劣化する場合があった。
さらに、内導体を接続するためにヴィアを設けることによって、不要なインダクタンス成分が増加して高周波特性を劣化させるという問題があった。また、同軸線路の中心導体と内導体とが3次元的に直線的に接続されないために、ヴィア近傍の電磁界が乱されて高周波信号の伝送特性が劣化する場合があった。
そこで、本発明は、電磁波の影響を受けにくく、電気的な接続状態が劣化しない高周波集積回路を搭載した高周波集積回路モジュール、通信機を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、誘電体と前記誘電体に挟まれた内導体とを備えた多層回路基体と、該内導体に電気的に接続される同軸線路とを有し、該多層回路基体に該内導体と接続される回路素子を実装する高周波回路モジュールにおいて、前記誘電体の一部を除去することによって、前記内導体の端部が露出した第1の露出部と、露出した前記内導体の端部と電気的に接続される前記同軸線路が露出面に載置される第2の露出部とが設けられ、
前記第1の露出部の露出面と前記第2の露出部の露出面との間で段差が設けられ、前記第1の露出部で、露出した前記内導体の端部と前記同軸線路の中心導体とが電気的に接続されることを特徴とする。
本発明において、前記第1の露出部は、前記回路素子からの電磁波の影響を受けにくい位置に設けることが望ましい。また、前記同軸線路が取り出せるような孔を設けた導電ケースで、露出した前記内導体の端部と前記同軸線路の中心導体との接続部分を覆うことが望ましい。さらに、前記内導体は、露出した前記内導体の端部と前記同軸線路の中心導体との接続部分に向けてテーパ状に形成されることが望ましい。また、前記誘電体にはセラミック又はアルミナを用いることができる。
また、第2の露出部の露出面の一部はグランドの表面であって、前記同軸線路の外導体を該グランドに導通させることが望ましい。さらに、導電ケースと、露出した前記内導体の端部と前記同軸線路の中心導体との接続部分との間隔を変えたり、前記内導体と同軸線路との接続部分を挟んで前記第1の露出部に対向する前記多層回路基体の誘電体の厚さを変えることにより該接続部分における特性インピーダンスをマッチングさせることも望ましい。
また、本発明の高周波回路モジュールは、誘電体と前記誘電体に挟まれた内導体とを備えた多層回路基体と、該内導体に電気的に接続される同軸線路とを有し、該多層回路基体に該内導体と接続される回路素子を実装する高周波回路モジュールにおいて、
前記誘電体の一部を除去することによって、前記多層回路基体の端部に前記内導体の端部が露出した露出部を設け、前記露出部で、露出した前記内導体の端部と前記同軸線路の中心導体とが電気的に接続され、
前記同軸線路を貫通させる孔を備え且つ露出した前記内導体の端部と前記同軸線路の中心導体との接続部分を少なくとも覆う導体ケースを有し、
前記導体ケースは前記孔において前記同軸線路の外導体と電気的に接続されるとともに、前記多層回路基体の前記誘電体を間に挟む導体に電気的に接続されており、
前記導電ケースと前記接続部分との間の間隔が、前記接続部分における特性インピーダンスと、前記同軸線路の特性インピーダンスと、前記誘電体に挟まれた内導体を有するストリップ線路の特性インピーダンスとが整合するように設定されていることを特徴とする。
また、本発明の通信機は、上記高周波回路モジュールを高周波信号処理部に搭載することを特徴とする。
また、本発明の高周波回路モジュールでは、多層回路基体を第1層〜第N(N≧3)層から成る少なくとも3層以上で構成しており、いずれかの内層に設けている内導体を、第1及び第2のグランドで挟んでいるストリップ線路において、前記ストリップ線路の端部において前記内導体の上下のどちらか一方の側における誘電体層や金属層などを除去して形成している露出部を備え、前記同軸線路の中心導体を前記露出部の底部に露出している前記内導体に直線状になるように接続して前記ストリップ線路と前記同軸線路の特性インピーダンスを等しくしている。
本発明によれば、多層回路基板における内導体と同軸線路との接続部の伝送特性を向上することができ、反射損や放射損を低減し信頼性の高い信号伝送を行うことができる。また、第1の露出部の露出面と第2の露出部の露出面との間で段差を設けることにより、露出した内導体の端部と同軸線路の中心導体とが直線的に接続されるようにすることができる。また、内導体と同軸線路の接続部におけるシールド性能を高めることができ、周囲に対して不要な電磁波を放射せず、また周囲の電磁ノイズとの干渉を抑制し、信頼性の高い信号伝送を行うことができる。
また、多層回路基板における内導体と同軸線路の接続部における機械的強度を高めることができ、接続部の変形により生じる断線、接続不良、またそれらに起因する信号劣化などを防ぎ、信頼性の高い信号伝送を行うことができる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
(実施形態1)
図1(a)は、本発明の実施形態1の高周波集積回路モジュールを概念的に示した斜視図である。図1(b)は、図1(a)の同軸線路方向の断面図である。図1(b)には、導体線であるところの内導体102を第1及び第2のグランド103、104が設けられた誘電体で挟んでなるストリップ線路105が形成されたたとえば2層構造からなる多層回路基板101を搭載した高周波集積回路モジュールを示している。
多層回路基板101の第1のグランド103側には、キャビティ状の露出接続部106を設けている。露出接続部106には、誘電体層や金属層などが設けられておらず、セミリジッド同軸線路(以下、「同軸線路」と称する。)107の中心導体108の露出部分が、周囲に実装している回路素子から発生する電磁波の影響を受けないように形成している。
なお、図1には、四角い露出接続部106を形成している様子を図示しているが、たとえば丸く形成してもよく、形状は四角に限定されない。また、露出接続部106は、たとえばエッチングにより形成したり、機械的に切削することにより形成することができる。
換言すると、同軸線路107の中心導体108の露出部分が、周囲に実装している回路素子から発生する電磁波の影響を受けないような位置に、露出接続部106を設けている。そこに、露出している中心導体108と内導体102の露出部109とが、ほぼ直線的になるように、半田110を用いて接着固定している。
また、第1のグランド103と第2のグランド104とを、ストリップ線路105の端部付近に設けているヴィア111によって導通している。さらに、外導体112を、第1のグランド103に半田113によって接着固定している。ちなみに、半田110,113は、鉛が含有されているものであっても、そうでないものであってもよい。
なお、誘電体にはセラミックやアルミナなどを用いることができるが、ここではセラミックを用いており、誘電体の比誘電率はたとえば7.1、誘電体の厚みは第1,第2のグランド側をそれぞれたとえば0.12mmとしている。また、内導体102の幅及び厚みはそれぞれたとえば0.05mm、0.01mmとしており、こうして露出接続部106の特性インピーダンスを、ストリップ線路105及び同軸線路107の特性インピーダンスである50Ω程度としている。
ちなみに、誘電体にセラミックを用いることで、一般に広く普及しているFR4製多層回路基板に比較して、製作精度が高く、また特にGHzオーダーの高周波帯において伝送特性の信頼性を向上することができる。
ところで、露出部109は、半田110によって、伝送路であるところの同軸線路107の中心導体108と露出部109とを接着するのに十分な大きさとしており、内導体102は、たとえば図11に示すように、露出部109に向けてテーパ状に形成することが好ましい。
図11は、内導体102の露出接続部付近を概念的に示した上面図である。これは、一般に導体幅が急激に変化する線路は、高周波帯で整合が図りにくいので不要な反射等が生じる場合があり、これにより、高周波反射特性が劣化する場合が想定されるためである。
具体的には、例えば内導体102の幅が0.1mm程度の場合に、露出部109から1.5mm程度の位置から徐々に幅を広げて、露出部109では0.5mm程度の幅となるようにしている。なお、内導体102の幅が露出部109より広い場合には、内導体102の幅を、露出部109から1.5mm程度の位置から徐々に狭めてテーパ状とすればよい。
本実施形態では、露出接続部106を設けて、同軸線路107の中心導体108の近傍に回路素子を形成しないようにして、中心導体108の露出部分は、電磁波の影響を受けにくくしている。また、半田110は、露出接続部106内に備えられるため、外部から力がかかることで剥がれるという事態がなくなる。
また、内導体102と同軸線路107の中心導体108とが直線的となるようにして固定しているため、中心導体108を内導体102の端部に導通することができる。また、内導体102と同軸線路107の中心導体108を直接接続しているため、インピーダンスマッチングを阻害することなく、高周波集積回路モジュールを構成することができる。
また、本実施形態では、外導体112と第1のグランド103とを、半田113によって3カ所接着するようにしているため、これらを直接且つ頑丈に接続することができる。
(実施形態2)
図2(a)は、本発明の実施形態2の高周波集積回路モジュールを概念的に示した斜視図である。図2(b)は、図2(a)の同軸線路方向の断面図である。図2において、204は同軸線路107に構造的に負荷をかかりにくくするために設けた露出接続部である。なお、図2では、図1に示した部分と同様の部分には、同一符号を付している。
本実施形態では、露出接続部106と露出接続部204との段差を、たとえば外導体112の半径としている。これにより、同軸線路107を曲げることによるストレスがなくなり、ひいては、半田113にかかる負荷も少なくすることができ、半田113を第1のグランド103から剥離しにくくすることができる。このため、図1に示した高周波集積回路モジュールよりも、さらに電気的な接続状態が劣化するのを防止でき、マイクロ波の伝送特性の信頼性も向上する。
(実施形態3)
図3(a)は、本発明の実施形態3の高周波集積回路モジュールを概念的に示した斜視図である。図3(b)は、図3(a)の同軸線路方向の断面図である。本実施形態では、5層構造の多層回路基板301を用いている。
図3において、307,308及び311はそれぞれ第3〜第5のグランド、309は第1,第3及び第2,第4のグランドをそれぞれ接続するために2次元的に高密度に設けているヴィア、317は外導体112と第5のグランド311とを接続する半田である。
なお、図3では、図2に示した部分と同様の部分には、同一符号を付している。また、本実施形態では、第5のグランド311を設ける場合を例に説明したが、外導体112と第2のグランド104とを、半田317によって直接、接続してもよい。
本実施形態のように、たとえば5層構造の多層回路基板301を用いても、実施形態2と同様に、電気的な接続状態が劣化するのを防止でき、マイクロ波の伝送特性の信頼性も向上する。
(実施形態4)
図4(a)は、本発明の実施形態4の高周波集積回路モジュールを概念的に示した斜視図である。図4(b)は、図4(a)の同軸線路方向の断面図である。図4(c)は、図4(b)のA−A’面における断面図である。図4(d)は、図4(b)のB−B’面における断面図である。図4において、403は多層回路基板301の端部である。なお、図4では、図3に示した部分と同様の部分には、同一符号を付している。
本実施形態では、露出接続部204の側面が多層回路基板301の端部403に位置するように設けて、高周波集積回路モジュールの端部403で同軸線路107の中心導体108と内導体102の露出部109とを接続している。これにより、同軸線路107が曲がることがなくなり、図3に示した高周波集積回路モジュールよりも、さらに半田113にかかる負荷も少なくすることができる。
なお、図1〜図3に示した高周波集積回路モジュールにおいても、露出接続部106を高周波集積回路モジュールの端部に形成するようにしてもよい。
(実施形態5)
図5(a)は、本発明の実施形態5の高周波集積回路モジュールを概念的に示した斜視図である。図5(b)は、図5(a)の同軸線路方向の断面図である。図5(c)は、図5(b)のA−A’面における断面図である。図5(d)は、図5(b)のB−B’面における断面図である。図5(e)は、図5(b)のC−C’面における断面図である。
図5において、505は端部403の切り欠きである。なお、図5では、図4に示した部分と同様の部分には、同一符号を付している。本実施形態では、切り欠き505を設けることにより、図5(c)に示すように、第4のグランド308と外導体112とを半田317で固定することができ、図4に示した高周波集積回路モジュールよりも、機械的に強固な接続をすることができる。
(実施形態6)
図6(a)は、本発明の実施形態6の高周波集積回路モジュールを概念的に示した斜視図である。図6(b)は、図6(a)の同軸線路方向の断面図である。本実施形態では、多層回路基板301の幅Wと露出接続部106,204の幅とを一致させている。なお、図6では、図5に示した部分と同様の部分には、同一符号を付している。ちなみに、幅Wはたとえばここでは2mm程度としている。
図6に示すような高周波集積回路モジュールの露出接続部106,204を機械的に切削して形成する場合には、図1〜図5に示した露出接続部106等よりも容易である。
(実施形態7)
図7(a)は、図5に示した高周波集積回路モジュールとその送受信端子付近を覆う導電体であるところの銅などからなる金属ケースの斜視図である。図7(b)は、図7(a)の同軸線路方向の断面図である。図7(c)は図7(a)の状態から高周波集積回路モジュールに金属ケース701を装着してこれらを半田付けにより接着固定している様子を示す図である。
図7において、金属ケース701は、平行な2枚の金属平板702と、同軸線路107を通す孔711が設けられている金属平板709とを備えており、2枚の金属平板702の間隔は多層回路基板301の厚さと同程度としている。また、金属平板702の幅は、露出接続部106,204の幅より大きくしている。なお、金属以外でも導電性プラスチック等の導電性樹脂や表面に金属メッキされた樹脂であればケース701として用いることができる。ちなみに、図7では、図6に示した部分と同様の部分には、同一符号を付している。
図7(c)に示すように、本実施形態では、同軸線路107を孔711に通してから高周波集積回路モジュールに金属ケース701を装着して、第3及び第4のグランド307,308と金属平板702とを半田708により接着固定し、同軸線路107と孔711とを半田713により接着固定している。
これにより、金属ケース701に同軸線路107が固定されるため、高周波集積回路モジュールを内包するキャビネットに外部から力が加えられたときなどに、その力が半田110,113に直接伝わりにくいので、半田110,113や金属パターンが剥がれにくい。
さらに、金属ケース701は、内導体102と同軸線路107の中心導体108とを電磁気的にシールドすることになり、高周波信号が外部からの電磁ノイズを受けにくくしたり、外部へ電磁ノイズを与えにくくすることができる。さらには、微粉末などが露出している同軸線路107の中心導体108に接触することがなくなる。
なお、図7では、金属ケース701をコの字状としているが、図8に示すように、升状としてもよく、また、図9に示すように、高周波集積回路モジュールも、たとえば図6に示したものを用いて、これと升状の金属ケース701とを組み合わせてもよい。ちなみに、図7に示す金属ケース701は、高周波集積回路モジュールの幅が長いような場合に適している。
一方、図8,図9に示す金属ケース701は、露出部109及び同軸線路107の中心導体108の四方を囲うことができるため、図7に示す金属ケース701を用いた場合よりもさらに外部からの電磁ノイズを受けにくくしたり、外部へ電磁ノイズを与えにくくすることができる。
また、図1〜図6に示した高周波集積回路モジュールにおいても、金属ケース701で覆うような構成としてもよい。
(実施形態8)
図10は、図3に示す高周波集積回路モジュールの露出接続部106の上部を金属平板901で覆った状態を示す斜視図である。金属平板901には、同軸線路107の外径と同程度の大きさの直径を有する孔905を備えており、孔905に同軸線路107を通して、金属平板901と同軸線路107とを半田904で接着固定し、さらに、金属平板901と高周波集積回路モジュールとを半田907で接着固定している。
本実施形態によると、実施形態7と同様に、第1,第2のグランド103,104と外導体112との良好な導通を確保できる。また、外部からの電磁ノイズを受けにくくすることができる。
なお、図1〜図6に示した高周波集積回路モジュールにおいても、金属平板901で覆うような構成としてもよい。
(実施形態9)
図12(a)は、本発明の実施形態9の高周波集積回路モジュールを概念的に示した斜視図である。図12(b)は、図12(a)の同軸線路方向の断面図である。本実施形態では、通常使用されるストリップ線路105及び同軸線路107の特性インピーダンスを50Ω程度とするための手法を説明する。
実施形態1において説明したように、誘電体の比誘電率や厚み、内導体102の幅及び厚みを変えることによって、ストリップ線路105の特性インピーダンスを調整することができる。
しかし、高周波集積回路モジュールの小型化などの要請により、誘電体の厚み等を変えられない場合があるので、露出接続部106が存在する区間1102における特性インピーダンスがストリップ線路105及び同軸線路107の特性インピーダンスに等しくなるように、区間1102内の第2のグランド104を除去して、この区間1102における内導体102の幅及び内導体に接する誘電体の厚みを変更している。
このため、本実施形態では、誘電体の厚み等を変えられないような場合であっても、ストリップ線路105及び同軸線路107の特性インピーダンスをマッチングすることができ、設計段階のインピーダンスマッチングが容易になる。また、各グランドの分布定数的な設計も容易になる。これにより、不要な反射、放射を抑制して、伝送特性の信頼性を向上することができる。
(実施形態10)
図13は、図6に示した高周波集積回路モジュールとその送受信端子付近を覆う銅などからなる金属ケースの斜視図である。図13(b)は、図13(a)の同軸線路方向の断面図である。図13(c)は、図13(a)の状態から高周波集積回路モジュールに金属ケース1201を装着してこれらを半田により接着固定している様子を示す図である。
本実施形態では、金属ケース1201の形状を、たとえば図7に示した金属ケース701と異ならせている。これは、金属ケース1201の金属平板1216とストリップ線路105及び同軸線路107との距離を調整することにより、実施形態9と同様に、誘電体の厚み等を変えられないような場合であっても、ストリップ線路105及び同軸線路107の特性インピーダンスをマッチングできるようにするためである。
つぎに、金属ケース1201を用いることによりストリップ線路105及び同軸線路107の特性インピーダンスのマッチング原理について説明する。まず、露出接続部106が存在する区間における伝送モードは、準TEM(transverseelectro-magnetic)モードと考えられ、以下のパラメータによってその特性インピーダンスは変化する。
すなわち、露出部109の幅、誘電体の厚み、露出部109と金属ケース701との間隔のいずれかを変えることによって特性インピーダンスは変化する。これらのパラメータを変化させたときの特性インピーダンスの求め方を以下に示す。
図14は、露出接続部106が存在する区間における断面図である。図14において、wは露出部109の幅、hは誘電体の厚み、sは露出部109と金属ケース1201との間隔である。図15(a)は、露出部109の幅w/誘電体の厚みhに対する規格化特性インピーダンスZ0のグラフである。図15(b)は、露出部109と金属ケース1201との間隔s/誘電体の厚みhに対する規格化特性インピーダンスZ0のグラフである。
図14に示した3つのパラメータw,h,sのいずれかを変化させると、図15(a),図15(b)に示すように、特性インピーダンスをマッチングすることができることがわかる。また、図15(a)に示すように、たとえば[w/h≒0.6]のときに、特性インピーダンスZ0が1となり、図15(b)に示すように、たとえば[s/h≒0.9]のときに、特性インピーダンスZ0が1となる。
なお、規格化特性インピーダンスZ0は、ある値で規格化しているものであり、図14に示すような断面を有する伝送線路の基本モードが準TEMモードであると考えられるため、断面における静的電磁界を市販の電磁界シミュレータ等で解析することによって容易に求めればよい。
なお、ここでは、実施形態9と同様に、第2のグランド104を除去して、この区間1102における内導体102の幅及び内導体に接する誘電体の厚みを変えており、露出接続部106が存在する区間1102における特性インピーダンスが、ストリップ線路105及び同軸線路107の特性インピーダンスに等しくなるようにしている。これにより、最適な整合状態を達成し、不要な反射等を抑制して、伝送特性の信頼性を向上することができる。
以上、各実施形態では、ストリップ線路を形成した高周波集積回路を例に説明したが、たとえば、金属ケース701や、金属平板901で半田113等を覆うようにすれば、半田113等が剥がれにくくなるため、高周波信号の伝送線をグランドで挟むようにして形成されたコプレーナ線路を形成した高周波集積回路にも適用することができる。
また、携帯電話機、光通信機などの通信機は、音声信号や光信号を高周波信号に変調して他の通信機に送信ための高周波信号処理部を備えている。各実施形態で説明した高周波集積回路モジュールを通信機の高周波信号処理部に搭載すれば、電磁波の影響を受けにくく、電気的な接続状態が劣化しない通信機を提供することができるようになる。
本発明の実施形態1の高周波集積回路モジュールの斜視図及び断面図である。 本発明の実施形態2の高周波集積回路モジュールの斜視図及び断面図である。 本発明の実施形態3の高周波集積回路モジュールの斜視図及び断面図である。 本発明の実施形態4の高周波集積回路モジュールの斜視図及び断面図である。 本発明の実施形態5の高周波集積回路モジュールの斜視図及び断面図である。 本発明の実施形態6の高周波集積回路モジュールの斜視図及び断面図である。 図5に示した高周波集積回路モジュールとその送受信端子付近を覆うコの字状金属ケースの斜視図及び断面図である。 図5に示した高周波集積回路モジュールとその送受信端子付近を覆う升状の金属ケースの斜視図及び断面図である。 図6に示した高周波集積回路モジュールとその送受信端子付近を覆う升状の金属ケースの斜視図及び断面図である。 図3に示す高周波集積回路モジュールの露出接続部の上部を金属平板で覆った状態を示す斜視図である。 テーパ状の内導体を示す平面図である。 本発明の実施形態9の高周波集積回路モジュールの斜視図及び断面図である。 図12に示した高周波集積回路モジュールとその送受信端子付近を覆う金属ケースの斜視図及び断面図である。 露出接続部が存在する区間における断面図である。 露出部の幅w/誘電体の厚みhに対する規格化特性インピーダンスZ0及び露出部と金属ケースとの間隔s/誘電体の厚みhに対する規格化特性インピーダンスZ0を示す図である。 従来技術の高周波集積回路モジュールの送受信端子付近の斜視図及び断面図である。
符号の説明
101 多層回路基板
102 内導体
103 第1のグランド
104 第2のグランド
105 ストリップ線路
106,204 露出接続部
107 同軸線路
108 中心導体
109 露出部
110,113,317 半田
111 ヴィア
112 外導体
307 第3のグランド
308 第4のグランド
309 ヴィア
311 第5のグランド
403 端部
505 切り欠き
701 金属ケース
702 金属平板
709 金属平板
711 孔

Claims (9)

  1. 誘電体と前記誘電体に挟まれた内導体とを備えた多層回路基体と、該内導体に電気的に接続される同軸線路とを有し、該多層回路基体に該内導体と接続される回路素子を実装する高周波回路モジュールにおいて、
    前記誘電体の一部を除去することによって、前記内導体の端部が露出した第1の露出部と、露出した前記内導体の端部と電気的に接続される前記同軸線路が露出面に載置される第2の露出部とが設けられ、
    前記第1の露出部の露出面と前記第2の露出部の露出面との間で段差が設けられ、前記第1の露出部で、露出した前記内導体の端部と前記同軸線路の中心導体とが電気的に接続されることを特徴とする高周波回路モジュール。
  2. 前記同軸線路が取り出せるような孔を設けた導電ケースで、露出した前記内導体の端部と前記同軸線路の中心導体との接続部分を覆うことを特徴とする請求項1に記載の高周波回路モジュール。
  3. 前記第1の露出部は、前記回路素子からの電磁波の影響を受けにくい位置に設けることを特徴とする請求項1又は2に記載の高周波回路モジュール。
  4. 前記内導体は、露出した前記内導体の端部と前記同軸線路の中心導体との接続部分に向けてテーパ状に形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の高周波回路モジュール。
  5. 前記第2の露出部の露出面の一部はグランドの表面であって、前記同軸線路の外導体を該グランドに導通させていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の高周波回路モジュール。
  6. 前記導電ケースと、露出した前記内導体の端部と前記同軸線路の中心導体との接続部分との間隔を変えることにより該接続部分における特性インピーダンスをマッチングさせることを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載の高周波回路モジュール。
  7. 露出した前記内導体の端部と前記同軸線路の中心導体との接続部分を挟んで前記第1の露出部に対向する前記多層回路基体の誘電体の厚さを変えることにより該接続部分における特性インピーダンスをマッチングさせることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の高周波回路モジュール。
  8. 前記誘電体はセラミック又はアルミナであることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の高周波回路モジュール。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の高周波回路モジュールを高周波信号処理部に搭載することを特徴とする通信機。
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