JP2005311472A - D級増幅器 - Google Patents

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【課題】 PWMキャリア周波数の高調波を中心として、特に音声入力信号の変調度が低いほどその中心的周波数のレベルが高く現れるD級増幅器の電磁波妨害を低減するものである。
【解決手段】 デジタル音声信号が音声信号入力端子1から入力され、デルタシグマ変調部2によりデルタシグマ変調された後、PWM信号生成部3に入力される。PWM信号生成部3には変調信号入力端子7から音声帯域外信号が入力され、この音声帯域外信号により変調されたPWM信号が生成される。このPWM信号は電力スイッチ4、フィルタ5により復調され、音声信号出力端子6から音声信号が出力される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、音声信号の電力増幅を主目的とするD級増幅器の電磁波妨害(EMI)低減に関するものである。
従来より、音声信号の電力増幅を高効率・低損失に行うことで機器の小型化を可能とする方式としてD級増幅が用いられてきた。D級増幅器の変調方式としては、パルス幅変調(PWM)タイプとデルタシグマ(ΔΣ)変調タイプに大別され、ΔΣ変調タイプにはPWMを併用する場合もある。例えば、特許文献1に示されているのは、デジタル化された音声入力信号をPWM信号に変換して電力スイッチに導く構成であり、PWM変換を行うために必要となる再量子化手段による丸め誤差をΔΣ変調を用いて低減する手法をとっている。
D級増幅器では、PWM信号によって電力スイッチのON/OFF動作を繰り返すため、その度に大電流を流したり止めたりすることになり、大きな電磁波妨害を発生させるという特徴がある。この改善策として、特許文献2では出力LCフィルタにより復調されたアナログ信号から高周波成分のみを抽出し、その反転信号を作成し、チョークトランスを介して元のアナログ信号から高周波成分を相殺除去する手段を使用し、電磁波妨害の低減を行っている。当文献に記載されている方式は電力スイッチの後段においてなされているので、前述の両変調方式に対応可能なものと推測される。
特開2001−292040号公報(段落0003、図7) 特開2002−118430号公報(段落0016、図1)
しかしながら、前述のD級増幅器の電磁波妨害低減方式では、確かにアナログ信号出力ラインからの電磁波妨害を低減しうるが、電力スイッチにおけるON/OFF動作に由来する高周波電流による、電源ラインからの電磁波妨害に対しては何ら低減効果がなかった。つまり、アナログ信号出力ライン及び電源ラインに現れる電磁波妨害の根源は、電力スイッチにおける高周波のON/OFF動作であり、両ラインに共通した発生源に対する改善策は採られていなかった訳である。
また、D級増幅器の電磁波妨害は、PWMキャリア周波数の高調波を中心として現れ、音声入力信号の変調度が低いほど中心周波数のレベルが高く現れるという特徴がある。特にPWM信号のデューティ比が50%の時、即ち音声入力信号が無変調の場合に最大となる。このことは、あるEMI規格基準値に対する超過を判定する上で明らかに不利となる現象である。
本発明の課題は、電力スイッチにおけるON/OFF動作に由来する高調波のレベルを低減し、電磁波妨害を抑えたD級増幅器を提供することである。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、以下のような特徴を備えている。
本発明に係わる請求項1のD級増幅器は、デジタル音声信号をデルタシグマ変調するデルタシグマ変調手段と、前記デルタシグマ変調されたデジタル音声信号からPWM信号を生成するPWM信号生成手段と、前記PWM信号を電力増幅する電力スイッチ手段と、前記電力スイッチ手段に接続されPWM復調するフィルタ手段とを備えたD級増幅器であって、
前記PWM信号生成手段が、前記デルタシグマ変調されたデジタル音声信号をPWM変換するPWM変換手段と、音声帯域外信号入力に基づいて前記PWM変換手段出力のPWMキャリアの周波数を変動させるPWMキャリア変動手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項2のD級増幅器は、請求項1のD級増幅器において、前記電力スイッチ手段の電源電圧変動を検出する電源電圧検出手段と、前記デルタシグマ変調手段の前段に前記電源電圧検出手段の出力に基づいて前記デジタル音声信号の振幅を補償する振幅補償手段とを備え、前記電力スイッチ手段の電源電圧変動により生ずる前期PWM復調信号の歪みを補償する構成としたことを特徴とする。
また、請求項3のD級増幅器は、請求項1又は請求項2のD級増幅器のPWM変換手段において、前記PWMキャリア変動手段が、音声信号出力のミュート動作時においてのみPWMキャリア周波数の変動を行うようにしたことを特徴とする。
また、請求項4のD級増幅器は、デジタル音声信号と音声帯域外信号とを入力とする信号重畳手段と、前記信号重畳手段出力をデルタシグマ変調するデルタシグマ変調手段と、前記デルタシグマ変調されたデジタル音声信号をPWM変換するPWM変換手段と、前記PWM信号を電力増幅する電力スイッチ手段と、前記電力スイッチ手段に接続されPWM復調するフィルタ手段とを備え、
前記信号重畳手段において、デジタル音声信号に、前記音声帯域外信号に基づいた信号が重畳されることを特徴とする。
また、請求項5のD級増幅器は、請求項4のD級増幅器において、前記電力スイッチ手段の電源電圧変動を検出する電源電圧検出手段と、前記デルタシグマ変調手段の前段に前記電源電圧検出手段の出力に基づいて前記デジタル音声信号の振幅を補償する振幅補償手段とを備え、前記電力スイッチ手段の電源電圧変動により生ずる前期PWM復調信号の歪みを補償する構成としたことを特徴とする。
また、請求項6のD級増幅器は、請求項4又は請求項5のD級増幅器において、前記信号重畳手段が、音声信号出力のミュート動作時においてのみ前記音声帯域外信号の重畳を行うようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、PWM信号に対して、音声信号帯域外の信号による変調を、PWMキャリア周波数或いはPWM変調に与えることになるので、電力スイッチにおけるON/OFF動作に由来する高調波に関して、特に音声信号無変調時のようにその中心周波数にエネルギーが集中する場合において、エネルギーを分散することになるので、アナログ信号出力ライン及び電源ラインからの電磁波妨害が低減されるという効果がある。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係わるD級増幅器の構成を示すブロック図である。図において、デジタル音声信号が音声信号入力端子1から入力され、デルタシグマ変調部2によりデルタシグマ変調された後、PWM信号生成部3に入力される。PWM信号生成部3には変調信号入力端子7から音声帯域外信号が入力され、この音声帯域外信号により変調されたPWM信号が生成される。このPWM信号は電力スイッチ4、フィルタ5により復調され、音声信号出力端子6から音声信号が出力される。
以下、動作について詳細に述べる。このように構成されたD級増幅器において、デルタシグマ変調部2では、デジタル音声信号は減算器2aの一方の入力として与えられる。減算器2aの他の入力には再量子化器2cからの出力が1サンプル周期の遅延を与える遅延器2dを通して与えられる。尚、ここでデジタル音声信号はデルタシグマ変調動作に適するよう予めオーバーサンプルされる。
こうして減算器2aの出力にはデジタル音声信号入力と再量子化器2c出力の1サンプル周期前のデジタル音声信号との誤差が与えられる。積分器2bではこの誤差を積分し、これを再量子化器2cに出力する。
再量子化器2cでは、その出力信号をPWM信号生成部3に与える適当な精度、例えば6ビット程度に打ち切る操作を行うものである。このため再量子化器2cの出力には入力信号と比較した場合、瞬時的には比較的大きな誤差を含むこととなるが、この誤差は積分器2bでの累積を伴いながら帰還して補償されることにより比較的低周波数の音声信号領域では十分に低減されることとなる。
PWM信号生成部3を構成するPWM変換部3aでは、再量子化器2cの出力に対し、その数値に対応するデューティ比率をもつ矩形波信号、即ちPWM信号を出力する。図2は入力が6ビットの場合のPWM信号の出力波形を例示するものである。この例では6ビットで表現できる正負対称の数値範囲である−31から31までに範囲を限り、波形の1周期を64分割し、この単位で出力のデューティ比を入力数値に対応して変えるものである。図は数値−31に対し最小デューティ比、数値0に対し50%のデューティ比、数値31に対しては最大のデューティ比の波形をそれぞれ出力する様子を示している。
図3はPWM信号生成部3を構成するPWMキャリア変動部3bの構成を例示するものであり、図4はその動作概念を説明するPWM信号の波形を示している。図3において、PWMキャリア変動部3bはメモリ3b1と読出クロック生成部3b2により構成される。メモリ3b1への書込みは上記の例に従えば、例えばPWM信号の1周期を64分割した時間幅のクロック信号(書込クロック)により行われる。メモリ3b1からの読出しは、読出クロック生成部3b2からの読出クロックにより行われる。読出クロック生成部3b2には音声帯域外信号が入力され、書込クロックと同じ周波数を中心とし、音声帯域外信号に基づいて周波数が連続的に変動する読出クロックを発生させる。また、読出クロック生成部3b2の具体例としては、電圧制御発振器の制御電圧を音声帯域外信号に基づいて変化させる構成とすることにより実現できる。尚、この例では外部より音声帯域外信号を供給する構成としているが内部発振で行ってもよい。
図4において、(a)はPWM変換部3aの出力であり、PWMキャリア変動部3bにおけるメモリ3b1の入力、(b)はメモリ3b2の出力、(c)は読出クロックを周波数変調する音声帯域外信号の1周期を示している。なお、図の横軸は時間軸、縦軸は信号振幅である。実際には(a)と(b)の各矩形状信号は時間的な位置関係にずれを生じているが、この図では各矩形状信号の周期(PWMキャリアの周期)の関係を概念的に示すためにずれがないものとして示している。上述の例に従えば、(a)のように一定周波数のクロックにより64サンプル期間で1PWM周期T1が構成されている。メモリ3b1では一定周波数の書込クロックにより順次記憶され、音声帯域外信号で変調された読出クロックに従って読み出される。その結果、(b)に示すようにPWM信号の周期が変化する。各PWM信号の周期は、T2<T1<T3の関係となっている。
ここで特徴的なのは、読出クロックが音声帯域外信号に基づいて変動することであり、結果的にPWM信号生成部3の出力は(b)のようにPWMキャリアを音声帯域外信号に基づいて周波数変調した形態となる。また、音声帯域外信号の1周期分について見れば、(a)と(b)のサンプルデータ数が同じであることは言うまでもない。尚、メモリ3b1の容量は、少なくともメモリの書込みと読出しの関係で追越しを生じない規模が必要であるが、例えば音声帯域外信号の1周期分あれば十分である。
図5及び図6は本発明によるEMI低減の効果を説明するための図であり、音声信号による変調がなくPWM信号のデューティ比が50%の場合に対して、これに音声帯域外信号に基づいて約2%の変調レベルで周波数変調した場合との周波数分布の差を模擬的に比較したものである。音声帯域外信号として30kHz正弦波を用いており、PWM信号のスペクトラムを観測することにより示している。このときPWMキャリア周波数は400kHzとしている。両図とも(a)が音声帯域外信号による変調のない状態でデューティ比が50%固定の場合、(b)は30kHzで約2%変調の周波数変調した例である。図5(a)のピークレベルは奇数次高調波であり、矩形波のフーリエ級数展開式の係数変化とほぼ一致している。図4(a)は101次高調波付近(40.4MHz)を拡大したものである。
図5及び図6の(a)と(b)の比較から、音声帯域外信号に基づいてPWMキャリアの周波数を変動させることにより、PWMキャリア信号の高調波中心周波数のエネルギーが分散するので、PWMキャリア信号の高調波によるEMIのピークレベルは全周波数に渡って低減していることがわかる。
以上のように、音声信号が無変調のときにPWMキャリア信号の高調波のレベルが最も高くなるので、この場合は特にEMI低減効果が高くなる。そのため、音声信号のミュート動作と連動し、ミュート時にのみPWMキャリア変動部3bを動作させる構成をとることによっても低減効果を得られる。
実施の形態2.
図7は本発明の実施の形態2に係わるD級増幅器の構成を示すブロック図である。図において、電力スイッチ4の電源変動を電源変動検出部8により検出し、振幅補償部9の係数生成部9bにより電源変動を補償する振幅補償係数を発生し、乗算器9aによりデジタル音声信号入力信号にこの振幅補償係数を乗じてデジタル音声信号の振幅補償を行う。なお、その他の構成と動作は図1と同様であるので、説明を省略する。
図8は電力スイッチ4及びフィルタ5の構成例を示すものである。図中、電力スイッチ4は、タイミング制御部4a、電源側スイッチ素子4bとダイオード4d、グラウンド側スイッチ素子4cとダイオード4eで構成され、フィルタ5は、インダクタ5aとコンデンサ5bで構成される。
以下、動作について詳細に述べる。タイミング制御部4aはPWM変換部3からの信号を受けて2つのスイッチ素子4b、4cの一方がオンとなる場合に他方がオフとするための信号を生成するものであり、スイッチのターンオン、ターンオフ遅延により2つの素子が同時にオンとなることが無いように駆動信号のタイミングを制御するものである。2つのスイッチ素子4b、4cは効率の良い増幅を行うために内部インピーダンスの低いMOS−FETなどで構成され、フィルタ5が誘導性であるために生ずる起電力に基づく電流を還流させるためにダイオード4d、4eを設けるが、スイッチ素子にMOS−FETを使用する場合などでは素子内部の寄生ダイオードで代用することもある。
このようにして、電力スイッチ4は例えばPWM信号生成部3出力が高レベル期間で、電源側スイッチ素子4bをオン、グランド側スイッチ素子4cをオフとして出力端子電圧は電源電位、PWM信号生成部3出力が低レベル期間ではスイッチ素子動作が逆となって出力端子電圧はグラウンド電位とするように動作する。
フィルタ5は、電力スイッチ4の出力を平滑して元の音声信号を取り出し、音声信号復調出力を得ることになる。フィルタとしては簡便には図示のようにインダクタ5aとコンデンサ5bによる2次の低域フィルタとすることができる。
ここで、入力信号Viが−1〜1の範囲でPWM信号のデューティ比dが0〜1となる場合、
d=0.5+0.5*Vi ・・・(1)
の関係にあるとする。このとき、電力スイッチ4の電源電圧をVsupとすると、低域フィルタの出力電圧Voは、
Vo=Vsup*d
=Vsup(0.5+0.5*Vi)
=0.5*Vsup+Vot ・・・(2)
である。出力される音声信号成分Votは、
Vot=0.5*Vsup*Vi ・・・(3)
となり、入力信号Viと電力スイッチ4の電源電圧をVsupに比例するものとなる。更に、Vsupを定格電圧Vnomと変動成分Vrplに分けて考えると、
Vsup=Vnom+Vrpl ・・・(4)
とするとき、
Vot=0.5*Vi*Vnom*(Vsup/Vnom)
=Von*(Vsup/Vnom) ・・・(5)
となる。ここで、Von=0.5*Vi*Vnomは電力スイッチ4の電源電圧がVnomに固定され、変動がない場合の理想的な出力である。
従って、入力音声信号Viに対する補償によりVonを得るためには、式(5)の括弧内の値を打ち消すために、補償係数Vnom/Vsupを掛ければよいことが分かる。図7の電源変動検出部8ではこの電源電圧Vsupを検出し、係数生成部9bにおいてVnom/Vsupを算出し、乗算器9aによってデジタル音声信号入力に電源変動の補償を行うことで電源変動による歪みが低減される。具体的には、電源変動検出部8において、例えばADコンバータにより電力スイッチ4の電源電圧を逐次数値化し、係数生成部9bは例えば変換テーブルや変換式演算により上記補償係数Vnom/Vsupに相当する数値に変換し、乗算器9aにおいてデジタル音声信号入力に補償係数を乗ずる構成により実現できる。なお、電源変動検出部8と振幅補償部9以外の構成と動作は実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
実施の形態3
図9は本発明の実施の形態3に係わるD級増幅器の構成を示すブロック図である。図において、信号重畳部11は、加算器11aと重畳信号生成部11bで構成される。なお、PWM変換部10は実施の形態1のPWM変換部3aと同様であり、その他の構成と動作は図1と同様であるので、説明を省略する。
信号重畳部11において、音声帯域外信号を所望の変調レベルとして重畳するために重畳信号生成部11bにおいて音声帯域外信号に基づく重畳信号を作成し、加算器11aにおいてデジタル音声信号と加算し、デルタシグマ変調部2の減算器2aへと供給する。このとき、音声帯域外信号のサンプリング周波数はオーバーサンプルされたデジタル音声信号の周波数と一致させるのが望ましいので、音声帯域より高く、かつ、サンプリング周波数で十分に表現可能なやや低い周波数の音声帯域外信号が選ばれることになる。
図10及び図11は本発明によるEMI低減の効果を説明するための図であり、音声信号による変調がなくPWM信号のデューティ比が50%の場合に対して、これに音声帯域外信号を約2%の変調レベルで重畳した場合との周波数分布の差を模擬的に比較したものである。コンパレータで構成するPWM変換部において、入力信号を0レベルとしたときにPWM信号のデューティ比が50%となる設定とし、30kHz正弦波を約2%の変調レベルで入力した場合との差を、PWM信号のスペクトラムを観測することにより示している。このときPWMキャリア周波数は400kHzとしている。両図とも(a)が音声帯域外信号による変調のない状態でデューティ比が50%固定の場合、(b)は30kHzで約2%変調の信号を入力した例である。図10(a)のピークレベルは奇数次高調波であり、矩形波のフーリエ級数展開式の係数変化とほぼ一致している。図11(a)は101次高調波付近(40.4MHz)を拡大したものである。
図10及び図11の(a)と(b)の比較から、音声帯域外信号をデジタル音声信号入力に重畳することにより、PWMキャリア信号の高調波中心周波数のエネルギーが分散するので、PWMキャリア信号の高調波によるEMIのピークレベルは全周波数に渡って低減していることがわかる。
以上のように、音声信号が無変調のときにPWMキャリア信号の高調波のレベルが最も高くなるので、この場合は特にEMI低減効果が高くなる。そのため、音声信号のミュート動作と連動し、ミュート時にのみ信号重畳部11において音声帯域外信号を重畳させる構成をとることによっても低減効果を得られる。
図12は図9の構成において、実施の形態2で説明した電源変動検出部8と振幅補償部9を含めた構成を示したものであり、電源電圧変動を補償する形態としたものである。その他の構成と動作については上述とほぼ同様であるので、説明を省略する。
この発明の実施の形態1のD級増幅器の構成例を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1のD級増幅器のPWM変換部の動作を説明する図である。 この発明の実施の形態1のPWMキャリア変動部の構成例を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1のPWMキャリア変動部の動作を説明する図である。 この発明の実施の形態1の構成によるEMI低減効果の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1の構成によるEMI低減効果の一例を示す図である。 この発明の実施の形態2のD級増幅器の構成例を示すブロック図である。 電力スイッチ及びフィルタの構成例を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3のD級増幅器の構成例を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3の構成によるEMI低減効果の一例を示す図である。 この発明の実施の形態3の構成によるEMI低減効果の一例を示す図である。 この発明の実施の形態3のD級増幅器の他の構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1 音声信号入力端子
2 デルタシグマ変調部
2a 減算器
2b 積分器
2c 再量子化器
2d 遅延器
3 PWM信号生成部
3a PWM変換部
3b PWMキャリア変動部
4 電力スイッチ
5 フィルタ
6 音声信号出力端子
7 変調信号入力端子

Claims (6)

  1. デジタル音声信号をデルタシグマ変調するデルタシグマ変調手段と、
    前記デルタシグマ変調されたデジタル音声信号からPWM信号を生成するPWM信号生成手段と、
    前記PWM信号を電力増幅する電力スイッチ手段と、
    前記電力スイッチ手段に接続されPWM復調するフィルタ手段とを備えたD級増幅器において、
    前記PWM信号生成手段が、前記デルタシグマ変調されたデジタル音声信号をPWM変換するPWM変換手段と、音声帯域外信号入力に基づいて前記PWM変換手段出力のPWMキャリアの周波数を変動させるPWMキャリア変動手段とを備えたことを特徴とするD級増幅器。
  2. 前記電力スイッチ手段の電源電圧変動を検出する電源電圧検出手段と、前記デルタシグマ変調手段の前段に前記電源電圧検出手段の出力に基づいて前記デジタル音声信号の振幅を補償する振幅補償手段とを備え、前記電力スイッチ手段の電源電圧変動により生ずる前期PWM復調信号の歪みを補償する構成としたことを特徴とする請求項1に記載のD級増幅器。
  3. 前記PWMキャリア変動手段が、音声信号出力のミュート動作時においてのみPWMキャリア周波数の変動を行うようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のD級増幅器。
  4. デジタル音声信号と音声帯域外信号とを入力とする信号重畳手段と、
    前記信号重畳手段出力をデルタシグマ変調するデルタシグマ変調手段と、
    前記デルタシグマ変調されたデジタル音声信号をPWM変換するPWM変換手段と、
    前記PWM信号を電力増幅する電力スイッチ手段と、
    前記電力スイッチ手段に接続されPWM復調するフィルタ手段とを備え、
    前記信号重畳手段において、デジタル音声信号に、前記音声帯域外信号に基づいた信号が重畳されることを特徴とするD級増幅器。
  5. 前記電力スイッチ手段の電源電圧変動を検出する電源電圧検出手段と、前記デルタシグマ変調手段の前段に前記電源電圧検出手段の出力に基づいて前記デジタル音声信号の振幅を補償する振幅補償手段とを備え、前記電力スイッチ手段の電源電圧変動により生ずる前期PWM復調信号の歪みを補償する構成としたことを特徴とする請求項4に記載のD級増幅器。
  6. 前記信号重畳手段が、音声信号出力のミュート動作時においてのみ前記音声帯域外信号の重畳を行うようにしたことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のD級増幅器。
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