JP2005310480A - 放電ランプ点灯装置およびそれを用いた投射型ディスプレイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電力損失の少ない放電ランプ点灯装置を提供する。
【解決手段】 ランプ電圧とランプ電流を検出してランプ電力を制御する電力制御回路(符号2〜7、12、21、22の各素子)と、その電力制御回路の出力を交流に変換するインバータ回路(符号8〜11、14〜17、24、25の各素子)とを備えた放電ランプ点灯装置において、インバータ回路がスイッチング素子8〜11とインバータ発振回路25を有し、スイッチング素子8〜11が放電ランプ13の起動時にオフとなる期間を設定するオフ期間設定手段が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶プロジェクタなどの投射型ディスプレイ装置に好適な放電ランプ点灯装置に係り、特に電力損失の少ない放電ランプ点灯装置およびそれを用いた投射型ディスプレイ装置に関するものである。
前記投射型ディスプレイ装置の光源としては、変換効率が高く、点光源に近いものが得やすい理由から、メタルハライドランプや高圧水銀ランプなどの高圧放電ランプが使用されている。高圧放電ランプの点灯には、点灯に必要な電圧及び電流を供給する専用の放電ランプ点灯装置が使用されている。
従来の放電ランプ点灯装置としては、ランプ電圧とランプ電流を検出してランプ電力を制御する電力制御回路と、その電力制御回路の出力を交流に変換する交流変換回路(インバータ回路)と、放電ランプを起動するため高電圧を発生させるイグナイタ回路を備えたものがあった(例えば、下記特許文献1参照)。
特開平11−260576号公報
従来の放電ランプ点灯装置では、インバータ回路のMOS−FETに高耐圧のものを使用していたため、オン抵抗が高くて電力損失が大きいという欠点を有している。
本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、電力損失の少ない放電ランプ点灯装置およびそれを用いた投射型ディスプレイ装置を提供することにある。
本発明は、ランプ電圧とランプ電流を検出してランプ電力を制御する電力制御回路と、その電力制御回路の出力を交流に変換するインバータ回路(交流変換回路)とを備えた放電ランプ点灯装置を対象とするものである。
そして前記目的を達成するため本発明の第1の手段は、前記インバータ回路がMOS−FETなどのスイッチング素子とインバータ発振回路を有し、前記スイッチング素子が放電ランプの起動時にオフとなる期間を設定するためのオフ期間設定手段が設けられていることを特徴とするものである。
本発明の第2の手段は前記第1の手段において、前記オフ期間設定手段が、前記インバータ発振回路の電源電圧の立上りを遅延させる手段であることを特徴とするものである。
本発明の第3の手段は前記第1の手段において、前記オフ期間設定手段が、前記インバータ発振回路の出力電圧を一定時間停止させる手段であることを特徴とするものである。
また本発明の第4の手段は、放電ランプと、その放電ランプを点灯する放電ランプ点灯装置と、前記放電ランプからの光を照射する画像表示デバイスと、その画像表示デバイスを駆動する画像表示デバイス駆動手段と、前記画像表示デバイスからの光を光学系を介して投射するスクリーンとを備えた例えば液晶プロジェクタなどの投射型ディスプレイ装置において、前記放電ランプ点灯装置が前記第1ないし3の手段の放電ランプ点灯装置であることを特徴とするものである。
本発明に係る放電ランプ点灯装置では前述のように、インバータ回路のMOS−FETに全オフ期間を設けるようにしたので、インバータ回路のMOS−FETに低耐圧のものを使用することができ、その結果、オン抵抗が低くて電力損失の少ない放電ランプ点灯装置およびそれを用いた投射型ディスプレイ装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る放電ランプ点灯装置のブロック図である。同図において、符号1は第1の電源入力端子、2はMOS−FET、3はダイオード、4はチョークコイル、5はコンデンサ、6,7は抵抗器、8,9,10,11はMOS−FET、12は抵抗器、13は放電ランプ、14,15,16,17はコンデンサ、18はランプオン信号入力端子、19は第2の電源入力端子、21はドライブ回路1、22はPWM制御回路、23は過電圧保護回路(OVP回路)、24はドライブ回路2、25はインバータ発振回路、26はイグナイタ回路、31はタイマー回路、32はスイッチ回路(SW回路)である。
前記MOS−FET2とダイオード3とチョークコイル4とコンデンサ5と抵抗器6,7,12とドライブ回路21とPWM制御回路22とで電力制御回路を構成している。
放電ランプ13のランプ電圧を抵抗器6,7で検出し、ランプ電流を抵抗器12で検出している。このランプ電圧とランプ電流の検出結果に応じてPWM制御回路22により、ドライブ回路21を介して放電ランプ13への出力電圧及び電流が制御される。
前記MOS−FET8,9,10,11とコンデンサ14,15,16,17とドライブ回路24とインバータ発振回路25とで交流変換回路(インバータ回路)を構成している。
前記過電圧保護回路(OVP回路)23は、過電圧発生時に電力制御回路の動作を停止する。前記イグナイタ回路26は、高電圧パルスを発生させて高圧放電ランプ13を起動する。前記タイマー回路31は、過電圧保護回路の動作停止及びDC駆動するための電圧を出力する。前記スイッチ回路(SW回路)32は端子18に入力されるランプオン信号により、PWM制御回路22やインバータ発振回路25への電源供給を制御する。
図3は、図1に示した放電ランプ点灯装置の基本動作を説明するための図である。この放電ランプ点灯装置の動作を、図3を参照しながら説明する。
時間t0でランプオン信号が入力されると、前記電力制御回路の出力電圧は一旦最大電圧V4(通常は第1の電源入力端子の電圧)になった後、t1で電圧V3に制御される。インバータ発振回路25の出力Q,QBともにt1までローレベルであるため、MOS−FET8,9,10,11は全てオフである。この結果、最大電圧V4はMOS−FET8と9および10と11に分割されて印加される。それぞれのMOS−FETの印加電圧はコンデンサ14,15,16,17の容量値を適当に選ぶことによりほぼV4/2にすることができる。
t1でインバータ発振回路25の出力QがハイレベルとなりMOS−FET8,11がオンとなりイグナイタ回路26からの高電圧パルスが重畳された電圧が放電ランプ13に印加されて、放電ランプ13が起動する。この結果、t2で高電圧小電流のグロー放電が開始し、さらにt3で低電圧大電流のアーク放電に移行する。このときタイマー回路31の出力がハイのため、前記過電圧保護回路(OVP回路)23は動作しない。
ランプ温度の上昇とともにランプ電圧が上昇していく。t4でタイマー回路31の出力がローに落ちて交流変換回路が動作し、高圧放電ランプ13はAC点灯モードに移行する。その後、時間t4で定常電圧V1になると、電力制御回路は定電力制御により高圧放電ランプ13に一定電力を供給する。
この結果、MOS−FETに印加される最大電圧は従来のV4からV3となり、従来装置よりも低耐圧のものを使用することができ、その結果、オン抵抗が低くて電力損失の少ない放電ランプ点灯装置を提供することができる。
図2は、図1で示したインバータ発振回路25の構成図である。同図において、41はRC発振回路、42はDフリップフロップ、43,45は抵抗器、44,46はコンデンサ、47はSW回路32の出力、48はRC発振回路の出力、49はタイマー回路31からの信号、50はDフリップフロップのQ出力、51はDフリップフロップのQB出力である。
次にこのインバータ発振回路25の動作を説明する。RC発振回路41の出力48は抵抗器45,コンデンサ46で設定される周波数のパルスであり、Dフリップフロップ42のクロック端子(CLK)に入力されている。
Dフリップフロップ42の電源端子(VCC)にはスイッチ回路(SW回路)32の出力47が抵抗器43,コンデンサ44を経て入力されているので、この時定数を適当に選べば、t1までの間DフリップフロップのQ出力,QB出力ともにローレベルにすることができる。
Dフリップフロップ42のセット端子(SET)にはタイマー回路31からの信号49が入力されているので、信号49がハイレベルの間はQ出力ハイレベル,QB出力ローレベルとなる。t4で信号49がローレベルになると出力Q,QBはクロック端子(CLK)に入力されたパルスを2分周したパルスとなる。
なお、t1までの間DフリップフロップのQ出力,QB出力ともにローレベルにする方法としては、DフリップフロップのQ出力50,QB出力51の途中にスイッチ等を設けて出力を停止させる方法でも良い。
図4は、放電ランプ点灯装置を使用する投射型ディスプレイ装置の概略構成図である。同図に示すように、リフレクタ74と高圧放電ランプ13は、画像表示デバイス73の背面から光を照射する光源を構成している。画像表示デバイス73を透過した光は、光学系72によりスクリーン71に投射される。画像表示デバイス73は例えば液晶ディスプレイであり、画像表示デバイス駆動回路76により駆動されて画像が表示されるので、スクリーン71上に大画面の画像が得られる。放電ランプ点灯装置77は、高圧放電ランプ13の起動と点灯制御を行うようになっている。
以上説明したように、インバータ回路のMOS−FETに全オフ期間を設けるようにしたので、インバータ回路のMOS−FETに低耐圧のものを使用することができ、その結果、オン抵抗が低くて電力損失の少ない放電ランプ点灯装置およびそれを用いた投射型ディスプレイ装置を提供することができる。
前記実施形態では放電ランプ点灯装置を投射型ディスプレイ装置に用いる場合について説明したが、本発明に係る放電ランプ点灯装置はこれに限定されるものではなく、他の用途の高圧放電ランプを点灯する装置としても適用可能である。
本発明の実施形態に係る放電ランプ点灯装置のブロック図である。 その放電ランプ点灯装置における整流平滑回路の回路図である。 その放電ランプ点灯装置の基本動作を説明するための図である。 本発明の放電ランプ点灯装置を使用する投射型ディスプレイの概略構成図である。
符号の説明
1…第1の電源入力端子、2…MOS−FET、3…ダイオード、4…チョークコイル、5…コンデンサ、6,7…抵抗器、8,9,10,11…MOS−FET、12…抵抗器、13…放電ランプ、14,15,16,17…コンデンサ、18…ランプオン信号入力端子、19…第2の電源入力端子、21…ドライブ回路1、22…PWM制御回路、23…過電圧保護回路(OVP回路)、24…ドライブ回路2、25…インバータ発振回路、26…イグナイタ回路、31…タイマー回路、32…SW回路、41…RC発振回路、42…Dフリップフロップ、
43,45…抵抗器、44,46…コンデンサ、47…SW回路32の出力、48…RC発振回路の出力、49タイマー回路31からの信号、50DフリップフロップのQ出力、51DフリップフロップのQB出力、71…スクリーン、72…光学系、73…画像表示デバイス、74…反射ミラー、76…駆動回路、77…ランプ点灯装置。

Claims (4)

  1. 放電ランプのランプ電圧とランプ電流を検出してランプ電力を制御する電力制御回路と、その電力制御回路の出力を交流に変換するインバータ回路とを備えた放電ランプ点灯装置において、
    前記インバータ回路がスイッチング素子とインバータ発振回路を有し、前記スイッチング素子が放電ランプの起動時にオフとなる期間を設定するためのオフ期間設定手段が設けられていることを特徴とする放電ランプ点灯装置。
  2. 請求項1に記載の放電ランプ装置において、前記オフ期間設定手段が、前記インバータ発振回路の電源電圧の立上りを遅延させる手段であることを特徴とする放電ランプ点灯装置。
  3. 請求項1に記載の放電ランプ点灯装置において、前記オフ期間設定手段が、前記インバータ発振回路の出力電圧を一定時間停止させる手段であることを特徴とする放電ランプ点灯装置。
  4. 放電ランプと、その放電ランプを点灯する放電ランプ点灯装置と、前記放電ランプからの光を照射する画像表示デバイスと、その画像表示デバイスを駆動する画像表示デバイス駆動手段と、前記画像表示デバイスからの光を光学系を介して投射するスクリーンとを備えた投射型ディスプレイ装置において、
    前記放電ランプ点灯装置が前記請求項1ないし3のいずれか1項記載の放電ランプ点灯装置であることを特徴とする投射型ディスプレイ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000215991A (ja) * 1999-01-22 2000-08-04 Phoenix Denki Kk 放電ランプの矩形波点灯装置及び矩形波点灯方法
JP2003317982A (ja) * 2002-04-19 2003-11-07 Hitachi Media Electoronics Co Ltd 放電ランプ点灯装置

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