JP2005310014A - 空気調和・換気用ダクトの設計装置、空気調和・換気用ダクトの設計装置用プログラム、及び空気調和・換気用ダクトの設計装置用プログラムが記録された記録媒体 - Google Patents

空気調和・換気用ダクトの設計装置、空気調和・換気用ダクトの設計装置用プログラム、及び空気調和・換気用ダクトの設計装置用プログラムが記録された記録媒体 Download PDF

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道仁 寺尾
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Abstract

【課題】簡単な操作により、精度の高い騒音予測を含んだ高度なダクト網の設計シミュレーションを可能にする。
【解決手段】入力手段により入力された初期情報、データベースに記憶された前記構成部品の形状、寸法及び流体抵抗に関する情報に基づいて、ダクトの断面寸法を計算する断面寸法計算手段5、ダクト内における圧力及び風量・風速の分布の画像処理をする圧力・風速分布画像処理手段7、ダクト内における進行波・逆進行波音圧レベル、パワーレベル及び音圧レベルを計算する音響予測計算手段6、ダクト内における音圧レベルの分布の画像処理をする音圧レベル分布画像処理手段8、少なくとも前記入力手段による入力操作を実行するための入力画像、前記圧力・風速分布画像処理手段及び前記音圧レベル分布画像処理手段により生成された画像を表示する出力手段3を有して構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、建物などに設置される空気調和装置等のダクト網の設計シミュレーションを可能にする技術である。
従来の空気調和システムのダクト設計支援装置として、次のようなものが開示されている。この装置は、計算処理をするコンピューターと、設計意図に応じた設計データを記憶している記憶装置と、画面を有する表示装置と、この表示装置に入力する入力装置を備え、前記記憶装置から選択したデータを表示装置に表示させ、その表示の必要箇所に必要なデータを入力装置により入力することにより、コンピューターにより自動的に計算して、必要とする空気調和仕様が表示装置に表示されるものである(特許文献1参照)。
また、別の従来例として開示される空気調和ダクト系の消音計算装置は、先ず送風機により発生した騒音パワーレベルからダクトエレメントの気流音パワーレベル及び減音量パワーレベルを加減算してダクト端部までの第1の騒音パワーレベルを計算し、続いて上流側から計算した第1の騒音パワーレベルからダクト途中で第1の騒音パワーレベルが上昇したダクトエレメントを検出するとともに、そのダクトエレメントを騒音源としてその場所の騒音パワーレベルから順次ダクトの上流側に向かって各ダクトエレメントの減音量パワーレベルを減算して第2の騒音パワーレベルを計算する。そして、上流側から計算した第1の騒音パワーレベルと下流側から計算した第2の騒音パワーレベルを加算して空気調和ダクト系の騒音パワーレベルを求めるものである(特許文献2参照)。
特開平8−347296号公報 特開平8−123434号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示される装置は、専門的知識を有しない人であっても、風量や圧力損失の計算値からダクトの設計や検討を行うことができるとされているが、ダクト内の騒音に関する解析がなされないため、騒音低減の観点からダクトの設計を検討することができない。また、上記特許文献2に開示される装置においては、ダクト内で発生する騒音のパワーレベルを、計算することによりある程度正確に予測できるが、駆動インピーダンスによる送風機放射パワーの変化およびエルボ,分岐,吹出口などの反射の寄与が考慮されないパワーレベルの解析では、空気調和装置のダクト網の設計を実用精度にシミュレーションするのは難しい。
そこで、本発明は、簡単な操作により、精度の高い騒音予測を含んだ高度なダクト網の設計シミュレーションを可能にすることを課題とするものである。
本発明は、上記課題を解決するものであり、建物などに配される空気調和・換気用のダクト網の設計をシミュレーションする空気調和・換気用ダクトの設計装置であって、利用者の操作により、少なくともダクトの経路及び構成部品に関する初期情報を入力可能にする入力手段、前記ダクトの構成部品の形状及び寸法に関する情報、該構成部品の流体抵抗及び音響特性に関する情報が記憶されたデータベース、前記入力手段により入力された初期情報、前記データベースに記憶された前記構成部品の形状、寸法及び流体抵抗に関する情報に基づいて、ダクトの断面寸法を計算する断面寸法計算手段、前記断面寸法計算手段により計算された結果及びその計算過程で生じた数値に基づいて、ダクトの3D画像生成、ダクト内における圧力及び風量・風速の分布の画像処理をする圧力・風速分布画像処理手段、前記断面寸法計算手段により計算された結果及びその計算過程で生じた数値、前記データベースに記憶された前記構成部品の音響特性に関する情報に基づいて、ダクト内における進行波・逆進行波音圧レベル、パワーレベル及び音圧レベルを計算する音響予測計算手段、前記音響予測計算手段により計算された結果及びその計算過程で生じた数値に基づいて、ダクト内における音圧レベルの分布の画像処理をする音圧レベル分布画像処理手段、少なくとも前記入力手段による入力操作を実行するための入力画像、前記圧力・風速分布画像処理手段及び前記音圧レベル分布画像処理手段により生成された画像を表示する出力手段を有して構成されることを特徴とするものである(請求項1)。
また、上記請求項1記載の構成において、前記入力手段は、ポインティングデバイスを有して構成され、前記出力手段に表示された入力画像上に、該ポインティングデバイスの操作によりダクト網の接続点を順次指定していく単線入力により、前記ダクトの経路を設定するものであることが好ましい(請求項2)。
また、上記請求項1又は2記載の構成において、前記断面寸法計算手段は、等摩擦法及び定速度法の2つの計算法を可能とし、各吹出口経路の圧力調整を行い、全圧計算により行うものであることが好ましい(請求項3)。
また、上記請求項1〜3のいずれかに記載の構成において、前記音響予測計算手段は、反射波を考慮した波動法解析により行うものであることが好ましい(請求項4)。
また、本発明は、建物などに配される空気調和・換気用のダクト網の設計をシミュレーションするための空気調和・換気用ダクトの設計装置用プログラムであって、コンピュータを、利用者の操作により、少なくともダクトの経路及び構成部品に関する初期情報を入力可能にする入力手段、前記ダクトの構成部品の形状及び寸法に関する情報、該構成部品の流体抵抗及び音響特性に関する情報が記憶されたデータベース、前記入力手段により入力された初期情報、前記データベースに記憶された前記構成部品の形状、寸法及び流体抵抗に関する情報に基づいて、ダクトの断面寸法を計算する断面寸法計算手段、前記断面寸法計算手段により計算された結果及びその計算過程で生じた数値に基づいて、ダクトの3D画像生成、ダクト内における圧力及び風量・風速の分布の画像処理をする圧力・風速分布画像処理手段、前記断面寸法計算手段により計算された結果及びその計算過程で生じた数値、前記データベースに記憶された前記構成部品の音響特性に関する情報に基づいて、ダクト内における進行波・逆進行波音圧レベル、パワーレベル及び音圧レベルを計算する音響予測計算手段、前記音響予測計算手段により計算された結果及びその計算過程で生じた数値に基づいて、ダクト内における音圧レベルの分布の画像処理をする音圧レベル分布画像処理手段、少なくとも前記入力手段による入力操作を実行するための入力画像、前記圧力・風速分布画像処理手段及び前記音圧レベル分布画像処理手段により生成された画像を表示する出力手段として機能させることを特徴とするものである(請求項5)。
また、上記請求項5記載の構成において、前記入力手段は、ポインティングデバイスを有して構成され、前記出力手段に表示された入力画像上に、該ポインティングデバイスの操作によりダクト網の接続点を順次指定していく単線入力により、前記ダクトの経路を設定するものであることが好ましい(請求項6)。
また、上記請求項5又は6記載の構成において、前記断面寸法計算手段は、等摩擦法及び定速度法の2つの計算法を可能とし、各吹出口経路の圧力調整を行い、全圧計算により行うものであることが好ましい(請求項7)。
また、上記請求項5〜7のいずれかに記載の構成において、前記音響予測計算手段は、反射波を考慮した波動法解析により行うものであることが好ましい(請求項8)。
また、本発明は、上記請求項5〜8のいずれかに記載の空気調和・換気用ダクトの設計装置用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である(請求項9)。
上記請求項1又は5記載の構成により、ダクトの初期情報の入力、ダクトの断面寸法計算、圧力・風速画像処理、音響予測計算、音圧レベル分布の画像処理が順次進行し、ダクト網の自動設計が可能となる。
また、上記請求項2又は6記載の構成により、ダクトの経路の入力が単線入力により容易に行うことができる。ポインティングデバイスとしては、マウス等を挙げることができる。
また、上記請求項3又は7に示すように、ダクト断面寸法を等摩擦法及び定速度法の2つの計算法を可能とし、各吹出口経路の圧力調整を行い、全圧計算により行うことにより、高精度なダクト網の設計が可能となる。更に、上記請求項4又は8に示すように、音響予測計算に反射波を考慮した波動法解析を用いることにより、従来のエネルギ法よりも精度の高い予測をすることができる。
以下、添付した図面を参照しながら本発明の実施例を説明する。
図1に示す本発明に係る空気調和・換気用ダクトの設計装置1は、中央処理装置(CPU)、記憶装置(HDD、RAM、ROM等)、ディスプレイ、キーボード、ポインティングデバイス(マウス等)等のデバイスから構成されるコンピュータと、記憶装置に記憶(インストール)されるOS、デバイスドライバ、本装置専用のアプリケーションソフト等のプログラムとの協働により構成されるものであり、入力手段2、出力手段3、データベース4、断面寸法計算手段5、圧力・風速分布画像処理手段6、音響予測計算手段7、音圧レベル分布画像処理手段8を有して構成されている。
前記入力手段2は、ディスプレイ、マウス、キーボード等のデバイス、及び所定のプログラムから構成され、ディスプレイに表示されるグラフィック上でマウス等によるポインティング、キーボードによる数値入力により、シミュレーションしようとする空気調和ダクトの初期情報等をコンピュータ(RAM)内に入力可能にするものである。前記出力装置3は、ディスプレイ等のデバイス、及び所定のプログラムから構成され、画像処理された種種の情報を表示するものである。前記入力手段2及び出力手段3は、GUI(グラフィカルユーザインターフェース)を介して実現され、例えば図2に示すような画面20により、情報の入力及び出力が行われる。この画面20には、表示部22〜24やボタン25〜29が設けられており、各ボタン25〜29を順次クリックしていくことにより、ダクトの単線入力から音圧レベル分布の画像処理までの各ルーチンが実行され、ダクト網の自動設計が進行する。GUIの構築にはVisual C++、画像処理にはAutoCADの開発言語であるAutoLispを用いることが好適である。前記データベース4は、記憶装置(HDD、ROM等)に予め記憶されたデータ群からなり、ダクト網を構成する各部品の形状的特性及び寸法的特性を集めた部品形状・寸法特性データ群10、ダクトの各形状の流体抵抗特性を集めた部品流体抵抗特性データ群11と、ダクトの各形状の音響特性を集めた部品音響特性データ群12とを有して構成されている。
前記断面寸法計算手段5、圧力・風速分布画像処理手段6、音響予測計算手段7、音圧レベル分布画像処理手段8は、CPU、RAM、及びCPUに適宜な計算手順を実行させるプログラムにより構成される。前記断面寸法計算手段5は、前記入力手段2により入力された初期情報、及び前記データベース4に記憶された部品形状・寸法特性データ群10及び流体抵抗特性データ群11に基づいて、ダクトの断面寸法を計算する。前記圧力・風速分布画像処理手段6は、前記断面寸法計算手段5により計算された結果及びその計算過程で生じた数値に基づいて、ダクト内における圧力及び風速の分布を視覚的に把握できるように画像処理し、この情報を前記出力手段3に送りグラフィックとして表示させる。前記音響予測計算手段7は、前記入力手段2により入力された初期情報、前記データベース4に記憶された部品音響特性データ群12、前記断面寸法計算手段5により計算された結果及びその計算過程で生じた数値に基づいて、ダクト内の進行波・逆進行波音圧レベル、パワーレベル及び音圧レベルを計算する。前記音圧レベル分布画像処理手段8は、前記音響予測計算手段7により計算された結果及びその計算過程で生じた数値に基づいて、ダクト内における音圧レベルの分布を視覚的に把握できるように画像処理し、この情報を前記出力手段3に送りグラフィックとして表示させる。
上記構成の空気調和・換気用ダクトの設計装置1による処理は、図3に示すように進行する。先ず、利用者による前記入力手段2からのダクト情報の入力処理が行われ(ステップ100)、前記断面寸法計算手段5によりダクト断面寸法の計算処理が行われ(ステップ200)、前記圧力・風速分布画像処理手段6によりダクト内における圧力及び風速の分布の画像処理が行われ(ステップ300)、前記音響予測計算手段7によりダクト内の音圧レベル等が計算され(ステップ400)、前記音圧レベル分布画像処理手段8によりダクト内における音圧レベルの分布の画像処理が行われる(ステップ500)。
前記ダクト情報の入力処理100は、図4に示すように行われ、先ずダクトの経路を入力し(ステップ101)、次いでダクトを構成する部品の種類を入力する(ステップ102)。
図2に示す前記画面20の第1のボタン25をクリックすることにより、図5に示すような画面30が表示され、所定のAutoLispで開発したプログラムのコマンドを入力すれば、この画面30中の入力部31に入力内容が表示され、指示に従って階数、階高などの入力処理を進める。ダクト網の経路の入力作業は、画面32に示すように、ダクト要素の接続点33や吹出口34をマウスにより順次指定していく単線入力により行われる。また、ダクトを構成する部品の種類の入力は、図6に示すように、経路の単線結果の表示画面35内の36〜39で確認しながら、エルボ、分岐、吹出口等について、入力部40に示すように、選択項目を入力する。これらの他、設計風量、許容風速、横走りダクト天井懐の制限高を入力する。(図4:ステップ103〜105)。上記ダクト経路の単線入力の結果は、図2に示す画面20の表示22及び23のように表示される。
前記ダクト断面寸法の計算処理200は、図7に示すフローチャートのように行われる。先ず、上記のように入力された単線入力結果、構成部品の種類、設計風量、許容風速、横走りダクト天井懐の制限高、及びデータベース4の部品形状・寸法特性データ群10及び部品の流体抵抗特性を集めた部品流体抵抗特性データ群11に基づいて、等摩擦法又は定速度法により矩形ダクトの断面寸法を算出する(ステップ201)。これらいずれの計算法においても全圧計算を行うことが好ましい(「建築設備設計基準 平成10年度版 p425 第2節 ダクトの設計」参照)。次いで、各吹出口から分岐までのダクト区間の圧力アンバランスの調整を行い、その圧力差が許容範囲(例えば1mmAq≒9.8Pa)内であるか否かを判定し(ステップ202)、許容範囲内でないと判定された場合には、許容風速値(例えば4、6、8m/s)以内で断面寸法を修正し(ステップ203)、許容風速値以内となっているかを判定する(ステップ204)。
また、前記ステップ202において、前記許容範囲内であると判定された場合は、前記ステップ204へ移行する。前記ステップ204において、許容風速値以内であると判定された場合には、このルーチンから前記圧力・風速分布画像処理300へと移行し、否と判定された場合には、スプリッタ分岐やダンパの開度を計算した後(ステップ205)、前記圧力・風速分布画像処理300へと移行する。前記ステップ205における計算は、図8に示すように、所要の抵抗係数と流量比から、その近傍の離散データ4点の2次元1次要素の内挿により求められる。
前記圧力・風速画像処理300(図3参照)は、前記断面寸法計算処理200において計算された結果及びその計算過程で生じた数値に基づいて、ダクト内における圧力及び風量・風速の分布を視覚的に把握できるように画像処理し、図9に示すような2次元出力画像50をディスプレイ上に表示させる。ただし、ダクト内圧力は室内圧を基準として表示している。この圧力画像50には、各分岐点において主管側圧力値51、分岐側圧力値52、ダンパの開度調節結果53が示され、各吹出口において風速54及びそれに接続する直管部の圧力55が示され、各エルボにおいて圧力56が示されている。また、上記断面寸法計算により得られた各ダクト区間の圧力、風量・風速データを基に、図10に示すような3次元出力画像80を表示させる。この3次元出力画像80は、圧力・風速の高低が色調の違い等によって表現され、これにより視覚的に容易に不具合箇所等の判別が可能になっている。
前記音響予測計算処理400(図3参照)は、反射波を考慮した波動法解析により行われる。先ず、前記ダクト情報の入力処理100において入力されたダクトの経路、構成部品等の情報、前記データベース4に格納された部品音響データ群12に基づき所定の計算式(数1及び数2)により、不連続要素(分岐、エルボ、吹出口等)と直管要素との接続境界(以下では単にポートと呼ぶ。)での音源側からみた進行波及び反射波の複素音圧を求める。図11に示すようなダクト網及びその分岐部の詳細図12において、その第mポート外向き進行波音圧amと第nポート内向き進行波音圧bnとはそれぞれのポート間の特性透過係数τmn(無反射端接続時の透過係数、m=nのときは特性反射係数とも呼ぶ。)により数1のように関係付けられる。
Figure 2005310014
ここで、gmはこの要素の第mポートの駆動波音圧(外向き進行波音圧に重畳される発生音、無反射端接続時の発生音圧)である。駆動波音圧データは,無反射端パワーデータから求める。なお,ダクト網では、通常の分岐要素がN=3であるほか、曲り部や直管部などほとんどの要素がN=2である。
図13に示すように、各要素について、その音源側ポートをポート番号1とし、その内向き進行波音圧b1による数1の基準化により、各ポートの透過係数をTm=am/b1、Tn=an/b1、反射係数をRn=bn/anのように定義すれば、bn=Rnnを考慮して数2が得られる。
Figure 2005310014
これより端末側のすべての反射係数Rnが与えられれば、すべてのポートに対する透過係数Tmが求められる。ここで、各要素毎に外向波・内向波が定義されるため、その上流側要素の反射係数は1/T1として与えられる。これをすべての要素について端末から音源側に向かって順次実行すれば、最終的にすべての接続直管の透過係数と音源からみた接続直管の反射係数が求められる。1ポート音源の場合には数1は単にa1=g1+τ1111すなわち、|1+τ111||a1|=|g1|と表され、その駆動波音圧振幅|g1|およびダクト側からみた反射係数τ11を与えれば音源の外向波音圧|a1|が求められる。これより順次端末側に向かって各要素について既に得られている透過係数Tnと反射係数Rnを用いてすべての接続直管内の順方向、逆方向の進行波音圧an、bn、さらにそれらの進行波音圧の和をとれば、各ポートの音圧pn=an+bnが求められる(図14参照)。
一般の空気調和・換気用ダクトにおいては、曲り、分岐、及び開口端末が主要な不連続要素である。これらの音響特性データは、2次元FEM・BEM数値計算、実験(縮尺模型実験含む)等により予め求めておき、前記データベース4の部品音響特性データ群12に記憶しておく。図15に示すのは、これらの音響特性データの1つである分岐要素の音響特性(反射・透過率)である。この他にも、直管(含吸音材内貼)、エルボ類(直角エルボ、丸曲がり、含吸音材内貼)、連続曲がり(含吸音材内貼)、開口端末などの音響特性が前記データベース4内に記憶されている。また、波動法解析において、反射率を0に設定すれば、従来のエネルギ法に相当する予測計算を行うことができる。
前記音圧レベル分布画像処理500(図3参照)は、前記音響予測計算処理400において計算された結果及びその計算過程で生じた数値に基づいて、ダクト内における音圧レベルの分布を視覚的に把握できるように画像処理し、図16に示すような3次元出力画像90を表示させる。この3次元出力画像90は、音圧レベルの高低が色調の違い(図中91)等によって表現され、これにより視覚的に容易に不具合箇所等の判別が可能になっている。
以上のように、本発明によれば、簡単な操作により、精度の高い騒音予測を含んだ高度なダクト網の設計シミュレーションを可能にする空気調和・換気用ダクトの設計装置、空気調和・換気用ダクトの設計装置用プログラム、及び空気調和・換気用ダクトの設計装置用プログラムが記録された記録媒体を提供することができる。
本発明の空気調和・換気用ダクトの設計装置の構成を示すブロック図である。 ディスプレイに表示されるGUIを示す図である。 本発明の空気調和・換気用ダクトの設計装置による処理の全体的な流れを示すフローチャートである。 本実施例におけるダクト情報の入力処理を示すフローチャートである。 初期情報の単線入力画面を表わす図である。 初期情報(部品の種類)の入力画面を表わす図である。 本実施例におけるダクト断面寸法計算処理を示すフローチャートである。 スプリッタ分岐の開度を設定する際に利用されるデータのグラフである。 ダクト内の圧力及び風速の分布を画像処理した2次元出力画像例を示す図である。 ダクト内の圧力及び風速の分布を画像処理した3次元出力画像例を示す図である。 ダクト網の構成要素を説明するために示す図である。 ダクト要素における発生音源や進行波・逆進行波音圧を説明するために示す図である。 分岐部の音響特性と進行波・逆進行波音圧の関係を示す図である。 ダクト網の音響予測計算方法を具体的に説明するために示す図である。 分岐の音響特性を示すデータのグラフである。 ダクト内の音圧レベルの分布を画像処理した3次元出力画像例を示す図である。
符号の説明
1 空気調和・換気用ダクトの設計装置
2 入力手段
3 出力手段
4 データベース
5 断面寸法計算手段
6 音響予測計算手段
7 圧力・風速分布画像処理手段
8 音圧レベル分布画像処理手段
10 部品形状・寸法特性データ群
11 部品流体抵抗特性データ群
12 部品音響特性データ群

Claims (9)

  1. 建物などに配される空気調和・換気用のダクト網の設計をシミュレーションする空気調和・換気用ダクトの設計装置であって、
    利用者の操作により、少なくともダクトの経路及び構成部品に関する初期情報を入力可能にする入力手段、
    前記ダクトの構成部品の形状及び寸法に関する情報、該構成部品の流体抵抗特性及び音響特性に関する情報が記憶されたデータベース、
    前記入力手段により入力された初期情報、前記データベースに記憶された前記構成部品の形状、寸法及び流体抵抗特性に関する情報に基づいて、ダクトの断面寸法を計算する断面寸法計算手段、
    前記断面寸法計算手段により計算された結果及びその計算過程で生じた数値に基づいて、ダクトの3D画像生成、ダクト内における圧力及び風量・風速の分布の画像処理をする圧力・風速分布画像処理手段、
    前記断面寸法計算手段により計算された結果及びその計算過程で生じた数値、前記データベースに記憶された前記構成部品の音響特性に関する情報に基づいて、ダクト内における音響予測計算をする音響予測計算手段、
    前記音響予測計算手段により計算された結果及びその計算過程で生じた数値に基づいて、ダクト内における音圧レベルの分布の画像処理をする音圧レベル分布画像処理手段、
    少なくとも前記入力手段による入力操作を実行するための入力画像、前記圧力・風速分布画像処理手段及び前記音圧レベル分布画像処理手段により生成された画像を表示する出力手段、
    を有して構成されることを特徴とする空気調和・換気用ダクトの設計装置。
  2. 前記入力手段は、ポインティングデバイスを有して構成され、前記出力手段に表示された入力画像上に、該ポインティングデバイスの操作によりダクト網の接続点を順次指定していく単線入力により、前記ダクトの経路を設定するものであることを特徴とする請求項1記載の空気調和・換気用ダクトの設計装置。
  3. 前記断面寸法計算手段は、等摩擦法及び定速度法の2つの計算法を可能とし、各吹出口経路の圧力調整を行い、矩形ダクト断面を全圧計算により行うことを特徴とする請求項1又は2記載の空気調和・換気用ダクトの設計装置。
  4. 前記音響予測計算手段は、反射波を考慮した波動法解析により行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の空気調和・換気用ダクトの設計装置。
  5. 建物などに配される空気調和・換気用のダクト網の設計をシミュレーションするための空気調和・換気用ダクトの設計装置用プログラムであって、
    コンピュータを、
    利用者の操作により、少なくともダクトの経路及び構成部品に関する初期情報を入力可能にする入力手段、
    前記ダクトの構成部品の形状及び寸法に関する情報、該構成部品の流体抵抗特性及び音響特性に関する情報が記憶されたデータベース、
    前記入力手段により入力された初期情報、前記データベースに記憶された前記構成部品の形状、寸法及び流体抵抗特性に関する情報に基づいて、ダクトの断面寸法を計算する断面寸法計算手段、
    前記断面寸法計算手段により計算された結果及びその計算過程で生じた数値に基づいて、ダクトの3D画像生成、ダクト内における圧力及び風量・風速の分布の画像処理をする圧力・風速分布画像処理手段、
    前記断面寸法計算手段により計算された結果及びその計算過程で生じた数値、前記データベースに記憶された前記構成部品の音響特性に関する情報に基づいて、ダクト内における音響予測を計算する音響予測計算手段、
    前記音響予測計算手段により計算された結果及びその計算過程で生じた数値に基づいて、ダクト内における音圧レベルの分布の画像処理をする音圧レベル分布画像処理手段、
    少なくとも前記入力手段による入力操作を実行するための入力画像、前記圧力・風速分布画像処理手段及び前記音圧レベル分布画像処理手段により生成された画像を表示する出力手段、
    として機能させることを特徴とする空気調和・換気ダクトの設計装置用プログラム。
  6. 前記入力手段は、ポインティングデバイスを有して構成され、前記出力手段に表示された入力画像上に、該ポインティングデバイスの操作によりダクト網の接続点を順次指定していく単線入力により、前記ダクトの経路を設定するものであることを特徴とする請求項5記載の空気調和・換気用ダクトの設計装置用プログラム。
  7. 前記断面寸法計算手段は、等摩擦法及び定速度法の2つの計算法を可能とし、各吹出口経路の圧力調整を行い、矩形ダクト断面を全圧計算により行うことを特徴とする請求項5又は6記載の空気調和・換気用ダクトの設計装置用プログラム。
  8. 前記音響予測計算手段は、反射波を考慮した波動法解析により行うことを特徴とする請求項5〜7のいずれか1つに記載の空気調和・換気用ダクトの設計装置用プログラム。
  9. 上記請求項5〜8のいずれか1つに記載の空気調和・換気用ダクトの設計装置用プログラムが記録された記録媒体。
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