JP2005309125A - 反射型液晶照明光学系および画像表示光学系 - Google Patents
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Abstract
【課題】 反射型の液晶素子の照明光学系として、光量ロスが少なく、コントラストの高い表示が実現でき、光の利用効率のきわめて高い照明光学系を実現すること。
【解決手段】 光源1と、光源1からの光を端面から入射させて導光させながら一方の板面から放出するように形成された導光板103とを備えた反射型液晶照明光学系であって、
光源1と導光板103の端面との間に所定の直線偏光光のみを透過させる第一の偏光板3を設け、その導光板3の内部に微細な構造体を設ける。一方、導光板103の液晶素子107に対向する面の上方に、第一の偏光板3を透過した第一の偏光光のみを反射し、この第一の偏光光に直交する第二の偏光光を透過させる偏光依存性の光学素子7を設け、この光学素子7の上に第二の偏光光のみを透過させる第二の偏光板8を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】 光源1と、光源1からの光を端面から入射させて導光させながら一方の板面から放出するように形成された導光板103とを備えた反射型液晶照明光学系であって、
光源1と導光板103の端面との間に所定の直線偏光光のみを透過させる第一の偏光板3を設け、その導光板3の内部に微細な構造体を設ける。一方、導光板103の液晶素子107に対向する面の上方に、第一の偏光板3を透過した第一の偏光光のみを反射し、この第一の偏光光に直交する第二の偏光光を透過させる偏光依存性の光学素子7を設け、この光学素子7の上に第二の偏光光のみを透過させる第二の偏光板8を設ける。
【選択図】 図1
Description
本発明は、反射型液晶照明光学系および画像表示光学系に関し、特に、表示面の前面側に配置して液晶表示素子を照明し、反射してきた光で画像を形成するための照明光学系に関する。
また本発明では、ヘッドマウントデイスプレイ(今後、HMDと略す)やビデオ、カメラなどの電子的なビューファインダー(今後、EVFと略す)などの画像表示光学系において、本反射型液晶照明光学系を用いて構成することで、小型・薄型、軽量、広画角の画像表示光学系を提供する。
従来から携帯機器などには消費電力の小さい反射型の液晶表示パネルが用いられているが、これらの照明装置として、反射型の液晶表示パネルの前面に導光板を設置し、導光板の端部近傍に配置した冷陰極管などの光源からの光を導光板内に導入し、導光板の板面から液晶表示パネルに向けて光を照射することによって暗所でも表示を見ることができるようにした面状発光体であるフロントライトと呼ばれる液晶表示装置が提案されている。
図7は、フロントライトと呼ばれる液晶表示装置の要部概略図である。
光源101から射出した光を端面102から導入し、該光を導光方向に沿って徐々に一方の板面から射出するように形成された導光板103とを備え、導光板103の板面上に、主として光源101の発する光の方向を導光板103の内部にて変えて前記一方の板面から放出し照明光104を形成するために、所定の傾斜角度を有する複数の作用面部103bと、主として光源101の発する光を導光板103内に閉じ込めるとともに導光板103を透視可能に構成する複数の透過面部103aとが配列されてなる凹凸部が設けられ、その凹凸部が透明材料105で埋められて平坦化されている。
また、近年、HMDやEVFなどの画像表示光学系における表示デバイスとして、小型で開口率の高いLCOS(Liquid Crystal on Silicon)と呼ばれる反射型の液晶を採用した提案がなされている(例えば、特許文献1〜5)。図8は、従来の反射型液晶表示素子を用いた画像表示装置の要部概略図である。図8において107は反射型の液晶表示素子であり、光源(面光源)106からの光束を液晶表示素子107の表示面に対して略45°傾いたビームスプリッタ(ハーフミラー)108で反射させた光で照明している。液晶表示素子101で光変調を受けハーフミラー108を透過した光束をレンズ系109を介して液晶表示素子101で表示された画像情報を拡大して観察している。
特開2000−249968号公報
特開2000−249969号公報
特開2002−107656号公報
特開2002−107657号公報
特開2002−244076号公報
反射型の液晶素子の照明光学系として、図7に示すようなフロントライトと呼ばれる導光板を用いるタイプのものでは、光量ロスが多く、コントラストの高い表示がえられないという問題があった。とくに液晶素子につかわれている偏光板でのロスなどを考慮すると光の利用効率はきわめて悪いものであった。
HMDやEVFなどの画像表示光学系において反射型の液晶表示素子を用いた場合には、それを照明するための照明光学系を装置内に組み込む必要がある。前述した図8の照明光学系の様に、構成する液晶面に対して45°傾いたビームスプリッタを採用しようとすると、液晶と光学系との間、もしくは光学系と瞳との間に略45°傾いた面を配置しなければならない。その結果、表示素子と拡大光学系との光学距離が長くなり、透過型の液晶表示素子を用いた場合に対して小型で広画角のHMDが実現できなくなる。さらに、上記ビームスプリッタがハーフミラーであった場合には光量の損失が生じる等の問題もあった。
上記課題を解決するため、本発明の反射型液晶照明光学系は、光源と、該光源からの光を端面から入射させて導光させながら一方の板面から放出するように形成された導光板とを備えた反射型液晶照明光学系であって、
光源と導光板の端面との間に所定の直線偏光光のみを透過させる第一の偏光板を設け、該導光板の内部に微細な構造体を設け、
該導光板の液晶素子に対向する面の上方に、前記第一の偏光板を透過した第一の偏光光のみを反射し、この第一の偏光光に直交する第二の偏光光を透過させる偏光依存性の光学素子を設け、該偏光依存性の光学素子の上に前記第二の偏光光のみを透過させる第二の偏光板を設けたことを特徴としている。
光源と導光板の端面との間に所定の直線偏光光のみを透過させる第一の偏光板を設け、該導光板の内部に微細な構造体を設け、
該導光板の液晶素子に対向する面の上方に、前記第一の偏光板を透過した第一の偏光光のみを反射し、この第一の偏光光に直交する第二の偏光光を透過させる偏光依存性の光学素子を設け、該偏光依存性の光学素子の上に前記第二の偏光光のみを透過させる第二の偏光板を設けたことを特徴としている。
以上説明したように本発明に因れば、反射型の液晶素子の照明光学系として、光量ロスが少ない、コントラストの高い表示が実現でき、光の利用効率のきわめて高い照明光学系を提供できる。また、本発明の反射型液晶の照明光学系を用いて、HMDやEVFなどの画像表示光学系を構成することにより、小型で広画角のHMDが実現できる。さらに、本発明の反射型液晶照明光学系では光量の損失が少ないので、コントラストの高い明るい表示が実現できる。
(実施例1)
図1は、本実施例1の反射型液晶照明光学系を側面から見た図である。蛍光管やLEDなどの光源1から射出された光は、リフレクター2などにより導光板103の内部へその端面から入射させられる。この時、光源1の光はランダムな偏光光束であるが、導光板103の端部に設けられた偏光板3(本実施例では透過偏光軸を紙面に垂直にとる。)により所定の直線偏光4(光の振動面は紙面に垂直である。)に変換した後、導光板103の内部へ入射させられる。導光板103の内部は微細な多数の三角形状の構造体が形成されており、その三角形状の斜面103−1により光束4の一部は反射されて光束5となり、反射型液晶素子107の照明光となる。さらに斜面103−1を透過した光束4の一部は三角形状の斜面103−2により反射型液晶素子107とは対向する方向へ反射され光束6を形成する。この上方には、所定の直線偏光光を反射しそれとは直交する直線偏光光は透過する偏光ビームスプリッタなどの光学作用を有する偏光依存性の光学素子7が設けられている。光学素子7として、本実施例では3M社のD-BEF(商標)と呼ばれるフィルム状の光学素子を用いている。さらに、この光学素子7上方には前記偏光板3とは直交する偏光(光の振動面は紙面内である。)のみを透過する偏光板8を設けている。この偏光板8は偏光依存性の光学素子7の消光比が十分に大きければ不必要である。これらの作用により、斜面103−2により反射された光束6(光の振動面が紙面に垂直な直線偏光)は、光学素子7でそのほとんどが反射され、光束10となって導光板103へ入射する。光束10は再度斜面103−2へ入射して、一部が透過し、反射型液晶素子107の照明光となる。さらに、斜面103−2で反射された残りの一部の光束は斜面103−1により反射され、反射型液晶素子107とは対向する方向へ反射されるが、前述と同様の作用により反射型液晶素子107の照明光となる。このような作用を繰り返すことにより、光源1から出たほとんどの直線偏光光4は反射型液晶素子107の照明光11、11’、11”(光の振動面は紙面に垂直である。)となる。
図1は、本実施例1の反射型液晶照明光学系を側面から見た図である。蛍光管やLEDなどの光源1から射出された光は、リフレクター2などにより導光板103の内部へその端面から入射させられる。この時、光源1の光はランダムな偏光光束であるが、導光板103の端部に設けられた偏光板3(本実施例では透過偏光軸を紙面に垂直にとる。)により所定の直線偏光4(光の振動面は紙面に垂直である。)に変換した後、導光板103の内部へ入射させられる。導光板103の内部は微細な多数の三角形状の構造体が形成されており、その三角形状の斜面103−1により光束4の一部は反射されて光束5となり、反射型液晶素子107の照明光となる。さらに斜面103−1を透過した光束4の一部は三角形状の斜面103−2により反射型液晶素子107とは対向する方向へ反射され光束6を形成する。この上方には、所定の直線偏光光を反射しそれとは直交する直線偏光光は透過する偏光ビームスプリッタなどの光学作用を有する偏光依存性の光学素子7が設けられている。光学素子7として、本実施例では3M社のD-BEF(商標)と呼ばれるフィルム状の光学素子を用いている。さらに、この光学素子7上方には前記偏光板3とは直交する偏光(光の振動面は紙面内である。)のみを透過する偏光板8を設けている。この偏光板8は偏光依存性の光学素子7の消光比が十分に大きければ不必要である。これらの作用により、斜面103−2により反射された光束6(光の振動面が紙面に垂直な直線偏光)は、光学素子7でそのほとんどが反射され、光束10となって導光板103へ入射する。光束10は再度斜面103−2へ入射して、一部が透過し、反射型液晶素子107の照明光となる。さらに、斜面103−2で反射された残りの一部の光束は斜面103−1により反射され、反射型液晶素子107とは対向する方向へ反射されるが、前述と同様の作用により反射型液晶素子107の照明光となる。このような作用を繰り返すことにより、光源1から出たほとんどの直線偏光光4は反射型液晶素子107の照明光11、11’、11”(光の振動面は紙面に垂直である。)となる。
反射型液晶107では、画素のON、OFFにより入射直線偏光光に対し、その偏光面を90度回転させたり、回転させなかったりする作用を有する。ここで、液晶のモードによっては、本実施例とは逆の光学作用(ONでは偏光面を回転させず、OFFの時に偏光面を90度回転させる)を有するデバイスがあるが、液晶への印加電圧を適宜変更することで簡単に対応できる。さて、ONの画素部15へ入射した照明光11”は偏光面を90度回転させ、紙面内に振動する直線偏光16として反射される。光束16は導光板103を透過して偏光依存性の光学素子7へ入射する。光学素子7は紙面内に振動している偏光光を透過するので、直線偏光16は光束17となり、されにその上方の偏光板8を透過して表示光18となる。ここで、微細な多数の三角形状の構造体がハーフミラーの特性(反射率、透過率がそれぞれ50%)を有している場合、光束16は導光板103の三角形状の斜面で反射され、表示光18とゴースト光(不図示)とになり、表示光のすぐ隣りのゴースト光は役13%であるが、この場合は三角形状の構造体ピッチ(隣り合う三角形状の頂点103−3の間隔)を液晶素子の画素ピッチ程度、望ましくは画素ピッチの1/2から画素ピッチ1。5倍程度の間隔に設定すると、このゴースト光は隣り合う画素の間に生じるので、ローパスフィルタの様な作用となり、画素を目立たなくすることができる。また、この三角形状の構造体のハーフミラー特性を変更することで、ゴースト光を低減させることも可能であり、たとえば、反射率、透過率をそれぞれ20%、80%にすると表示光のすぐ隣りのゴースト光は役3%となり、ほとんど問題とはならない。
特に、これまでに説明したように、本発明の反射型液晶照明光学系は、光源1から出たほとんどの直線偏光光4は反射型液晶素子107の照明光となるために、導光板103の内部に形成する三角形状の構造体のハーフミラー特性は非常に自由度が高く、照明光の光量分布と上記のゴースト光とを考慮して任意に設定することができ、光量の損失のない反射型液晶照明光学系を実現できる。
(実施例2)
図2は、第2の実施例の反射型液晶照明光学系を側面から見た図である。ここでは第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。
図2は、第2の実施例の反射型液晶照明光学系を側面から見た図である。ここでは第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。
本実施例は、蛍光管やLEDなどの光源1が赤、緑、青の三原色の光を射出する様に構成されており、それぞれの光源に対応した微細な多数の三角形状の構造体が形成された導光板103−R、103−G、103−Bを有する。さらにこの時に使用される反射型液晶素子としては、光源の赤、緑、青の光の点灯と、前記反射型液晶素子の赤、緑、青のそれぞれの画像データの表示とを同期して制御することでカラー映像を表示するLCOS(Liquid Crystal on Silicon)と呼ばれる反射型液晶など、いわゆるカラー・シーケンシャル方式(色順次方式)の反射型液晶素子を用いる。
実施例1と同様に、光源1−Rから出たほとんどの直線偏光光4−Rは、反射型液晶素子107の照明光11―R、11”―R (光の振動面は紙面に垂直である。)となり、液晶素子107のONの部分において偏光面を90度回転されて反射され、導光板103―R、103−G、103−Bを透過し、偏光依存性の光学素子7へ入射する。光学素子7は紙面内に振動している偏光光を透過するので、直線偏光16―Rは偏光板8を透過して表示光18―Rとなる。同様に、他の光源1−G、1−Bからの光束も表示光18―G、18−Bを形成する(不図示)。本実施例においては、第1実施例とは導光板103の内部に形成する三角形状の構造体のハーフミラー特性が異なり、ダイクロ膜が形成される。また、本実施例では、当然のことではあるが、光源1−R、1−G、1−Bと前記反射型液晶素子の赤、緑、青のそれぞれの画像データの表示とは、同期して制御されている。
本実施例においても、光量損失のない反射型液晶照明光学系を実現できる。
(実施例3)
図3は、第3実施例の微細な多数の三角形状の構造体が形成された導光板103を上面から見た図である。ここでは第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。
図3は、第3実施例の微細な多数の三角形状の構造体が形成された導光板103を上面から見た図である。ここでは第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。
本実施例では、微細な多数の三角形状の構造体を蛍光管やLEDなどの光源1を中心とする円弧状に形成している点が異なる。ここでは光源1として白色のLEDを用いた場合について説明する。 微細な多数の三角形状の構造体は図中のCC断面図では図1と同様に形成されるが、図示するように三角形状の構造体の頂点103−3を、光源1を中心とする円弧状に形成する。これにより、点光源から出た光束はこの円弧状の三角形状の構造体で反射されて、略平行光束として導光板103から射出し、反射型液晶素子107を照明する。
すなわち、実施例1と同様の作用により光源1から出たほとんどの直線偏光光4は反射型液晶素子107の照明光となり、光量の損失のない反射型液晶照明光学系を実現できる。
本実施例では、三角形状の構造体の形成領域を103−effとすると、この有効部のサイズはほぼ使用する液晶素子のサイズに相当する。特に、液晶素子の幅をW、使用する光源の指向性(ビーム拡がり角)をθ、光源1と有効部までの距離をDとすると、
W=2Dtanθ/2とする。
W=2Dtanθ/2とする。
また、光源としてR、G、Bの3個のLEDからなる白色LEDを用いる場合には、それら各色のLEDの発光点を含むような点を頂点とする円弧を形成すれば良く、円弧の半径を図3に示すものより大きく設定すれば良い。すなわち、図3では円弧の中心と光源1とを一致させているが、 異なる3個のLEDを光源に使用するときには、光源は導光板103に配置するが、円弧の半径は導光板103の外になる様に設定すると良い。
(実施例4)
図4は、第4実施例の反射型液晶照明光学系を側面から見た図である。ここでは第2実施例と異なる部分についてのみ説明する。
図4は、第4実施例の反射型液晶照明光学系を側面から見た図である。ここでは第2実施例と異なる部分についてのみ説明する。
本実施例では、微細な多数の三角形状の構造体を回折格子、特に望ましくはホログラム素子で形成している点が異なる。本実施例で用いる回折格子の主な光学作用としては、波長選択性と偏光依存性の2つである。
赤の光源1−Rから射出された光は、リフレクター2―Rなどにより導光板103―Rの内部へその端面から入射させられる。この時、光源1―Rの光はランダムな偏光光束であるが、導光板103―Rの端部に設けられた偏光板3(本実施例では透過偏光軸を紙面に垂直にとる。)により所定の直線偏光4―R(光の振動面は紙面に垂直である。)に変換した後、導光板103―Rの内部へ入射させられる。導光板103―Rの内部には回折格子あるいはホログラムが形成されており、この回折格子面(ホログラム格子面)で回折作用をうける。特に回折格子は格子面内に振動する偏光(S偏光)に対して回折作用を有し、これに直交する偏光(P偏光)には回折作用を持たない。従って、導光板103―Rの内部を伝播するS偏光光である直線偏光4―Rは、回折格子により反射型液晶素子107の方向へ回折する。図4では光源から真横に出ている光線しか図示していないが、導光板103―Rの内部を導波してホログラムへ入射する光束すべてを反射型液晶素子107の方向へ回折する。
一方、回折格子は所定の回折方向とはまったく逆向きに反対の次数の回折作用を有する為に、一部の光束は導光板103―Rの上方へ回折される。この回折光も液晶素子の照明光となる様に、本実施例でも導光板103―Rの上方に、所定の直線偏光光を反射しそれとは直交する直線偏光光は透過する偏光ビームスプリッタなどの光学作用を有する偏光依存性の光学素子7が設けられている。光学素子7として、本実施例では3M社のD-BEF(商標)と呼ばれるフィルム状の光学素子を用いている。さらに、この光学素子7上方には前記偏光板3とは直交する偏光(P偏光)のみを透過する偏光板8を設けている。この偏光板8は偏光依存性の光学素子7の消光比が十分に大きければ不必要である。これらの作用により、回折格子により回折された光束はすべて反射型液晶素子107の方向へ回折されることになる。これらの光束は、導光板103―G、103―Bを透過するが、これらの回折格子はそれぞれの波長に対してだけ回折作用を有する(波長選択性)ので、赤色の光に対しては何らの作用もせずに透過させ、その結果光源1―Rから出たほとんどの直線偏光光4―R(S偏光)は反射型液晶素子107の照明光11―R、11’―R、11”―Rとなる。
反射型液晶107に入射した照明光は、画素のON、OFFに応じてその偏光面に変調を受ける。さて、ONの画素部15へ入射した照明光11”―Rは偏光面を90度回転させ、紙面内に振動する直線偏光16として反射される。光束16―Rは導光板103―B、103―G、103―Rを再度透過して偏光依存性の光学素子7へ入射する。光学素子7は紙面内に振動している偏光光を透過するので、直線偏光16―Rは光束17―Rとなり、されにその上方の偏光板8を透過して表示光18―Rとなる。
緑色の光源、青色の光源に対しても、それぞれの導光板103―G、103―B(回折格子103―Hg、103―Hbの作用)も同様の作用によりカラー画像を表示することが出来る。
ここでは、ホログラムの作成方法などの詳細は省略するが、レーザー光を2分割し、光源からの光に相当する波面を有する光を参照光、ホログラムから射出する略平行な光束を物体光として感光材料で干渉させて作製すれば良い。特に、光源にLEDなどの点光源を使用する場合は、導光板103の端面に設定されるLEDの位置にレーザー光を絞り込み、この点から発散する球面波を用いれば良い。または蛍光管の様な1次元方向に長い光源を使用するときは、1次元方向に広がったシート状の光束を光源中心の位置に絞り込んだ光を用いて略平行な物体光と干渉させて作製すれば良い。この様にホログラムを作製することでLEDなどの点光源や蛍光管などの光源からの光を略平行光に変換して反射型液晶素子107の方向へ回折することができる。
さらに本実施例では、回折格子やホログラムは固定のパターンの場合で説明したが、これらの素子の波長選択性に不安がある場合には、電気的に回折作用を制御できる動的な回折格子素子またはホログラムを用いることもできる。この場合には、光源の点灯に同期してホログラムの作用をON状態にし、反射型液晶107にはその光源の色に対応したデータを表示させるという3つのデバイスを同期駆動させる必要があるが、他の2枚のホログラムは上記の光に対して何ら回折作用を生じないので、ゴースト光などのないコントラストの高い良好な画像表示を実現できる。この様なホログラム素子としては様々なタイプのものが使用可能であるが、高分子材料中に液晶材料などの光学異方性材料を分散させ、レーザーの干渉縞の露光により高分子材料を重合または架橋させ、分散媒である液晶材料の光学異方性を制御することで、電気的に回折作用を生じさせることが可能である。
(実施例5)
図5は、本発明の反射型液晶照明光学系を用いて、反射型液晶素子に入射させ、反射変調された表示画像光を光学系を介して、拡大虚像を観察するように構成した光学装置の要部概略図である。特に、ビデオ、カメラなどの電子的なビューファインダー(今後、EVFと略す)などの画像表示光学系に好適な実施例である。本実施例では第1実施例で説明した照明光学系を用いた場合の例で説明するが、上記のすべての照明光学系が使えることは言うまでもない。
図5は、本発明の反射型液晶照明光学系を用いて、反射型液晶素子に入射させ、反射変調された表示画像光を光学系を介して、拡大虚像を観察するように構成した光学装置の要部概略図である。特に、ビデオ、カメラなどの電子的なビューファインダー(今後、EVFと略す)などの画像表示光学系に好適な実施例である。本実施例では第1実施例で説明した照明光学系を用いた場合の例で説明するが、上記のすべての照明光学系が使えることは言うまでもない。
蛍光管やLEDなどの光源1から射出された光は導光板103へ入射する。この光束は、導光板103の端部に設けられた偏光板3(本実施例では透過偏光軸を紙面に垂直にとる。)により所定の直線偏光4(光の振動面は紙面に垂直である。)に変換され、すべての光束は前述したように導光板103の内部に形成した三角形状の構造体及び光学素子7の作用により、直線偏光液晶表示素子107の方向へ反射され、照明光を形成する。
液晶素子107で変調を受けた光は、偏光板8で画像を形成しレンズ系109により拡大虚像を形成する。このレンズ系の射出瞳位置に観察者の瞳を合わせることで、反射型液晶素子107で表示された画像情報を拡大して観察している。
この様に本発明の反射型液晶照明光学系をもちいることにより、従来は必要であった45°傾いたビームスプリッタなどを使う必要がなく、小型で広画角のHMDが実現できる。さらに、本発明の反射型液晶照明光学系では光量の損失が少ないので、コントラストの高い明るい表示が実現できる。
当然のことながら、本発明に採用するレンズ系109としては本実施例で示すような従来型の共軸系の光学系のみでなく、図6に示すような回転対称性のない非球面を少なくとも1面を用いたプリズム形状の自由曲面光学系にも採用することができる。
Claims (10)
- 光源と、該光源からの光を端面から入射させて導光させながら一方の板面から放出するように形成された導光板とを備えた反射型液晶照明光学系において、
光源と導光板の端面との間に所定の直線偏光光のみを透過させる第一の偏光板を設け、
該導光板の内部に微細な構造体を設け、
該導光板の液晶素子に対向する面の上方に、前記第一の偏光板を透過した第一の偏光光のみを反射し、この第一の偏光光に直交する第二の偏光光を透過させる偏光依存性の光学素子を設け、該偏光依存性の光学素子の上に前記第二の偏光光のみを透過させる第二の偏光板を設けたことを特徴とする反射型液晶照明光学系。 - 前記導光板の内部に形成された微細な構造体は、三角形状のハーフミラーであることを特徴とする請求項1に記載の反射型液晶照明光学系。
- 前記三角形状のハーフミラー面は光源を中心とする円弧を形成していることを特徴とする請求項2に記載の反射型液晶照明光学系。
- 前記導光板の内部に形成された微細な構造体は、回折格子素子であることを特徴とする請求項1に記載の反射型液晶照明光学系。
- 前記導光板の内部に形成された微細な構造体は、光源からの入射光を略平行光束に変換することを特徴とする請求項3、4に記載の反射型液晶照明光学系。
- 前記光源は、赤、緑、青の光を時間的に順次点灯させることを特徴とする請求項1に記載の反射型液晶照明光学系。
- 前記回折格子素子は、体積型ホログラムであって、前記光源の赤、緑、青の光の点灯に同期して電子的に回折作用を制御させることを特徴とする請求項4および6に記載の反射型液晶照明光学系。
- 前記光源の赤、緑、青の光の点灯と、前記反射型液晶素子の赤、緑、青のそれぞれの画像データの表示とを同期して制御することを特徴とする請求項6および7に記載の反射型液晶照明装置。
- 請求項1から請求項8に記載の反射型液晶照明装置からの照明光を、反射型液晶素子に入射させ、反射変調された表示画像光を光学系を介して、拡大虚像を観察するように構成したことを特徴とする光学装置。
- 前記光学系が少なくとも1面の自由曲面を有することを特徴とする請求項9に記載の光学装置。
Priority Applications (1)
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JP2004126569A JP2005309125A (ja) | 2004-04-22 | 2004-04-22 | 反射型液晶照明光学系および画像表示光学系 |
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-
2004
- 2004-04-22 JP JP2004126569A patent/JP2005309125A/ja not_active Withdrawn
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