JP2005308789A - 反射体及びこれを用いた液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 反射面表面12bの表示領域47aの中央部からの距離に応じて反射特性が変更され、反射体47に入射した入射光が反射面表面12bで反射した反射光の強度が±見込み角θの範囲で均一とされ、θは下記式(I)で示される関係を満たすものである反射体47。
θ(度)=tan−1(H/2L) 式(I)
(式中、θは見込み角であり、Hは表示領域の上下方向の寸法であり、2cm以上、30cm以下であり、Lは表示領域の中心から視点までの距離であり、10cm以上、300cm以下である。)反射体47。反射体47を液晶セルに内付けあるいは外付けした液晶表示装置。
【選択図】 図2
Description
図21は、液晶パネル内部に反射板を設けた従来の反射型液晶表示装置の例を示す側面断面図である(例えば、特許文献1参照)。
この反射型液晶表示装置は、光の入射方向から見て、順次、光透過性の対向基板101、液晶層110、及び光反射性の素子基板102を備え、素子基板102には、対向基板101を透過した光Qを反射し、かつ散乱する反射型の散乱帯が設けられている。散乱帯は、表面に凹凸122aを有する高反射率金属膜122とこれの下層の絶縁層128からなる反射板130からなり、この反射板130の表示領域には、各画素に対応する部分(各画素対応部)毎に指向性の強い反射特性を有する領域Bと拡散性の強い反射特性を有する領域Aの2つの領域が形成されており、各領域には平均傾斜角度が互いに異なる凹凸面が形成されている。
ノート型PC等の携帯情報端末のように電子機器の表示部に液晶表示装置が組み込まれた場合、図24に示すように、一般的に表示面に対する法線方向hに近い方向から見られる場合が多い。図24は、図21に示した液晶表示装置からなる表示部200が本体205に備えられた携帯型電子機器を使用する状態の説明図である。
例えば、a)表示領域の縦方向の寸法H1(上下方向の寸法)が5cm程度の携帯型サイズの液晶表示装置の場合、観察者の視点obと表示領域の中心との距離L1が30cmのとき、見込み角θは4.8度程度であるが、b)表示領域の縦方向の寸法H1が15cm程度(対角10インチ相当)の液晶表示装置の場合、観察者の視点obと表示領域の中心との距離L1が30cmのとき、見込み角θは14度程度となり、上記a)の場合の約3倍になってしまう。
そしてb)の場合、例えば、30度の平行光線が反射板に入射したときの反射角は、反射板の表示領域の上部に入射した光aの反射角は14°、中央に入射した光bの反射角0°、下部に入射した光cの反射角は−14°となり、反射板の面内の場所によって反射率差が生じ(図25に示すように受光角によって反射率が大きく異なり)、輝度ムラが生じてしまうという問題があった。
また、本発明は、表示領域の面積が大きくなっても面内で均一な明るさが得られ、視認性を向上できる液晶表示装置を提供することを目的の1つとする。
本発明の反射体は、液晶表示装置に備えられる反射面を有する反射体であって、前記反射体は、反射面表面の表示領域の中央部からの距離に応じて反射特性が変更され、前記反射体に入射した入射光が反射面表面で反射した反射光の強度が±見込み角の範囲で均一とされ、前記見込み角は下記式(I)で示される関係を満たすことを特徴とする。
θ(度)=tan−1(H/2L) 式(I)
(但し、θは見込み角であり、 Hは前記表示領域の上下方向の寸法であり、2cm以上、30cm以下であり、Lは前記表示領域の中心から視点までの距離であり、10cm以上、300cm以下である。)
なお、本発明の反射体において反射面表面の表示領域とは、反射体が備えられる液晶表示装置の表示領域に対応する範囲とされる。
本発明において反射特性の立ち上がり角とは、反射体に入射した入射光が反射面表面で反射した反射光の強度(あるいは反射率)と受光角との関係を示したグラフにおいて、低角側の反射強度が増加するときの最小の受光角のことをいう。
あるいは基材上に形成した金属膜又は基材の表面に光反射性を有する複数の凸部が不規則なピッチで形成され、前記凸部の内面は球面又は非球面の一部である曲面を有し、隣接する前記凸部の境界または隣接する凸部間において縦断面の断面曲線の傾きが不連続とされ、前記金属膜又は基材の表面が反射面とされたものであり、前記複数の凸部は、反射面表面の表示領域の中央部からの距離に応じて高さと幅(あるいは径)と前記曲面の曲率半径と前記曲面の傾斜角のうちいずれか一つ以上が変更されたものであってもよい。
本発明において、前記凹部又は凸部の曲面の傾斜角とは、曲面上の任意の点における接平面と基材表面とのなす角度の絶対値のこと、あるいは凹部の内面又は凸部の外面の任意の箇所において微小区間、例えば0.5μm幅の微小な範囲をとったときに、その微小範囲内における斜面の水平面(金属反射膜表面)に対する角度のことである。
前記他方の基板とこれの内面側に設けられた配向膜の間又は前記他方の基板の外面側に上記のいずれかの構成の本発明の反射体を設けてなることを特徴とする。
また、本発明の液晶表示装置によれば、本発明の反射体が液晶セルに内蔵又は液晶セルの外側に設けられたことにより、表示領域の面積が大きくなっても面内で均一な明るさが得られ、視認性を向上できる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態である単純マトリクスタイプの反射型液晶表示装置の部分断面構造を模式的に示した図である。
図1においてこの反射型液晶表示装置1は、液晶層30を挟持して対向する透明なガラスなどからなる第1の基板(観察側から離れた他方の基板)10と、第2の基板(観察側となる一方の基板)20とをこれら2枚の基板10、20の周縁部に環状に設けられたシール材(図示略)で接着一体化した構成である。
第1の基板10の内面側(液晶層30側)には順に、本発明の実施形態の反射体47と、所望により形成される透明介在層53と、カラー表示を行うためのカラーフィルタ13と、カラーフィルタ13による凹凸を平坦化するためのオーバーコート膜(透明平坦化層)14と、液晶層30を駆動するための透明電極層(電極)15と、液晶層30を構成する液晶分子の配向を制御するための配向膜16とが積層形成されている。また、第2の基板20の内面側(液晶層30側)には順に、透明電極層(電極)25、オーバーコート膜24、配向膜26が積層形成されている。
また、液晶層30を挟む透明電極層15と透明電極層25とは、互いに直交するストライプ状に形成されていてその交点領域が画素となる単純マトリックス型の液晶表示装置を構成している。
第2の基板20の液晶層30側と反対側(第2の基板20の外面側)には、位相差板27と、偏光板28がこの順で積層されている。
このような液晶表示装置1はノート型PC等の携帯情報端末のように電子機器の表示部に組み込まれて用いられるが、この電子機器を使用する際には、液晶表示装置1からなる表示部を斜めにした状態あるいは立てた状態で表示が観察されることが多い。液晶表示装置1の表示領域は、液晶セル面内のほぼ全面に亘るが、実際の液晶表示装置には、上記表示領域の周囲に表示に寄与しない非表示領域が存在する。
図2は、液晶表示装置1を立てた状態で使用するときの反射体を示した斜視図である。図2中、符号47aは反射面表面の表示領域であり、液晶表示装置1の表示領域に対応する領域である。また、図2中、符号(2)は、反射体表面の表示領域47aの中央部であり、この中央部(2)は表示領域47aの中心Oを含む水平帯状部分であり、符号(1)は、表示領域47aの上部であり、中央部(2)より上側(装置1を斜めあるいは水平にした状態のときは奥側となる)に位置する水平帯状部分であり、符号(3)は表示領域47aの下部であり、中央部(2)より下側(装置1を斜めあるいは水平にした状態のときは手前側となる)に位置する水平帯状部分である。
なお、見込み角は下記式(I)で示される関係を満たすものである。
θ(度)=tan−1(H/2L) 式(I)
(式中、θは見込み角であり、Hは表示領域47aの上下方向の寸法であり、2cm以上、30cm以下であり、Lは表示領域47aの中心Oから視点ob1までの距離であり、10cm以上、300cm以下である。)
例えば、表示領域47aのHが30cm、Lが40cmの場合、θは約20度となるので、反射体47に入射した入射光が反射面表面12bで反射した反射光の強度が±20度の範囲で均一とされる。
また、下部(2)に入射角−30度で入射した入射光Qの反射特性は中央部(2)の反射特性よりも立ち上がり角が低角側になるようにシフトするように下部(3)に形成する凹凸形成条件が制御され、好ましくは中央部(2)の反射特性よりも立ち上がり角が−20度だけ低角側にシフトして立ち上がり角が−40度となる図3の一点鎖線で示される特性を示すように下部(3)に形成する凹凸形成条件が制御されている。
図3に示す上部(1)、下部(3)の反射特性の分布幅は、中央部(2)の反射特性の分布幅と同じ大きさとされていてもよい。
なお、本実施形態では入射角や反射角の符号は、反射体表面の法線方向h1に対して光源側(入射側)の角度をマイナス、光源側と反対側の角度をプラスとしている。
(i)のライン x=+7.5cm、見込み角θ=+15度
(ii)のライン x=+5.0cm、見込み角θ=+10度
(iii)のライン x=+2.5cm、見込み角θ=+5度
(iv)のライン x=0cm、 見込み角θ=0度
(v)のライン x=−2.5cm、見込み角θ=−5度
(vi)のライン x=−5.0cm、見込み角θ=−10度
(vii)のライン x=−7.5cm、見込み角θ=−15度
表示領域47aの(iv)のラインに入射した入射光Qの反射特性が図5の実線(iv)で示される特性を示しているので、(iii)のラインの反射特性は、図5の実線(iv)で示される特性よりも+5度分高角側にシフトした反射特性を示し、(ii)のラインの反射特性は、図5の実線(iv)で示される特性よりも+10度分高角側にシフトした反射特性を示し、(i)のラインの反射特性は、図5の実線(iv)で示される特性よりも+15度分高角側にシフトした反射特性を示すように金属反射膜12に形成する凹凸形状条件が制御されている。
また、(v)のラインの反射特性は、図6の実線(iv)で示される特性よりも−5度分低角側にシフトした反射特性を示し、(vi)のラインの反射特性は、図6の実線(iv)で示される特性よりも−10度分低角側にシフトした反射特性を示し、(vii)のラインの反射特性は、図6の実線(iv)で示される特性よりも−15度分高角側にシフトした反射特性を示すように金属反射膜12に形成する凹凸形状条件が制御されている。
そして最も特性上好ましいものは、観察側からパネルを見た場合の見込み角に応じて制御される凹部の形成(条件)パラメータを見込み角の変化に応じて連続的に変化させることであるが、現実にはモアレ等が見えない範囲内である領域(帯状)毎に変えることで対応することとなる。
この反射体47の金属反射膜12の表面には、図7に示すように光反射性を有する複数の凹部63が不規則なピッチで形成されている。
本実施形態の反射体47の金属反射膜12の断面形状は、図15に示すように凹部間の境界での縦断面の断面曲線の傾きが不連続なものであり、言い換えれば、縦断面の断面曲線の一次微分係数が不連続なものである。
また、金属反射膜12に形成される複数の凹部63は、表示領域47の中央部aからの距離に応じて深さと幅(あるいは径)と後述の曲面の曲率半径と曲面の傾斜角のうちいずれか一つ以上が変更される。
具体的には、この凹部70は曲率の小さい第1曲面と曲率の大きい第2曲面とから構成され、第1曲面及び第2曲面はそれぞれ図9に示すY軸方向断面において、凹部70の一方の周辺部S1から最深点Dに至る第1曲線A1と、第1曲線A1になだらかに連続して凹部70の最深点Dから他方の周辺部S2に至る第2曲線B1とで示される形状を有している。
また、隣接する凹部70のピッチはランダムとなるように配置されており、凹部70の配列と液晶表示装置内の他の規則的パターンとの間の干渉に起因するモアレの発生を防止できるようになっている。
ここで、「凹部の深さ」とは凹部が形成されていない部分の金属反射膜12の表面(金属反射膜12の水平面)12aから凹部の底部までの距離をいい、「隣接する凹部のピッチ」とは平面視したときに凹部の中心間距離をいう。
上記形状はx=0cmに配置したディンプル形状であり、x<0や、x>0に配置するものはx=0cmのときのディンプル形状から変化する。
第2の例の凹部80は、第1の例の凹部70の内面形状を変形したものであり、上記凹部70と同様に反射光に指向性を持たせることができるようになっている。
また、凹部80の直径l(図11のY軸方向断面において凹部80の開口部の最大径)は5μm以上100μm以下の範囲内で不規則にばらついて設定されている。
また、隣接する凹部80のピッチはランダムとなるように配置されている。
上記形状はx=0cmに配置したディンプル形状であり、x<0や、x>0に配置するものはx=0cmのときのディンプル形状から変化する。
第3の例の凹部90は、第1の例の凹部70の内面形状を変形したものである。第3の例の凹部90の内面は、球面の一部である曲面を有しており、このような凹部90が複数設けられた状態の金属反射膜に所定角度(例えば30°)で入射した光の拡散反射光の反射強度分布がその正反射角度を中心として広い範囲で略対称となるようになっている。具体的には、凹部90の内面の傾斜角θgは、例えば−30°以上+30°以下の範囲に設定されている。
また、凹部90の直径l(図13において凹部90の開口部の最大径)は5μm以上100μm以下の範囲内で不規則にばらついて設定されている。
さらに、凹部90の深さは0.1μm以上3μm以下の範囲内で不規則にばらついて形成されている。これは、凹部90の深さが0.1μmに満たない場合には反射光の拡散効果を十分に得ることができず、又、深さが3μmを超える場合には上記内面の傾斜角の条件を満たすために凹部90のピッチを広げなければならず、モアレを発生させるおそれがあるためである。
上記形状はx=0cmに配置したディンプル形状であり、x<0や、x>0に配置するものはx=0cmのときのディンプル形状から変化する。
第4の例の凹部163は、第1の例の凹部70の内面形状を変形したものである。
この凹部163の特定縦断面Yにおける内面形状は、凹部の一の周辺部S1から最深点Dに至る第1曲線Jと、この第1曲線Jに連続して、凹部の最深点Dから第3曲線又は直線Nに至る第2曲線Kと、この第2曲線Kに連続して、他の周辺部S2に至る第3曲線又は直線Nとからなっている。これら第1と第2の曲線は、最深点Dにおいて共に表面(水平面)12aに対する傾斜角がゼロとなり、互いにつながっている。
本実施形態の反射体において、凹部163におけるそれぞれの最大傾斜角δmaxは、2〜90゜の範囲内で不規則にばらついている。しかし多くの凹部は最大傾斜角δmaxが4°〜35°の範囲内で不規則にばらついている。
また、凹部163が複数形成された部分では、各々第2曲線K、第3曲線又は直線Nが第1曲線Jと反対方向に配向するように形成されており、さらに第3の曲線又は直線Nの傾斜角の平均値の方が第2曲線Kの傾斜角の平均値よりも大きくされているので、特定縦断面Yにおける総合的な反射特性としては、第2曲線K周辺の面によって反射される方向の反射率が増加し、さらにこの反射率の大きさよりも第3曲線又は直線L周辺の面によって反射される方向の反射率が大きくなったものとなる。したがって、特定の方向に反射光を適度に集中させた反射特性とすることができる。
また、上記実施形態においては、第2の基板20と偏光板28との間に位相差板が1枚設けられた場合について説明したが、位相差板は複数設けられていてもよい。
また、上記実施形態においては、本発明の液晶表示装置を反射型液晶表示装置に適用した場合について説明したが、半透過反射型液晶表示装置にも適用でき、その場合には反射体47の金属反射膜に微小開口部を設けるか、或いは、金属反射膜を半透過性薄膜となるよう薄膜にし、第1の基板10の外面側にバックライトを備えるようにすればよい。
また、上記実施形態においては、反射体が有機膜と金属反射膜(金属膜)から構成されている場合について説明したが、アルミ板などの光反射性を有する金属膜からなる基材で構成し、この基材の表面をポンチ(目打ち具)の先端で打刻して凹部を複数形成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、本発明を単純マトリックス型の反射型液晶表示装置に適用した場合について説明したが、薄膜トランジスタまたは薄膜ダイオードを用いたアクティブマトリックス型、またはセグメント型の液晶表示装置などにも同様に適用が可能である。これらの液晶表示装置はいずれも本発明に含まれるものである。
反射面表面の表示領域の中央部からの距離に応じて金属反射膜に形成する凹部の寸法を表1に示すように制御することにより、反射体に入射した入射光が反射面表面で反射した反射光の強度が±見込み角の範囲で均一にした反射体を作製した。なお、図16はここで作製した立てた状態の反射体47の側面図である。
この反射体47の表示領域47aはHが30cm、Lが40cmであり、θは約20度であった。
また、反射体47の表示領域47aの中心Oを基準位置(x=0)とし、反射面表面47aの任意位置xを表示領域47aの中心Oからの距離で表し、かつ表示領域47aの中心Oを通る水平線より上側位置を(+)、下側位置を(−)とした。
図16中符号(a)〜(e)点の位置xと見込み角θが以下の場合、各位置x(各領域)の反射特性は、x=0cm((c)点)のときの反射特性を基準とし、x=0のときの立ち上がり角より、各位置x(各領域)の見込み角分だけ立ち上がり角がシフトするようにした(但し、反射特性の分布幅は変更していない)。図17に、実施例の反射体の表示領域の基準位置からの距離x(cm)と入射角30度における立ち上がり角(°)の関係を示す。
(a) 点 x=+15cm、 立ち上がり角θ=+0度
(b)点 x=+7cm、 立ち上がり角θ=−10度
(c)点 x=0cm、 立ち上がり角θ=−20度
(d)点 x=−7cm、 立ち上がり角θ=−30度
(e)点 x=−15cm、 立ち上がり角θ=−40度
表示領域47aの(a)、(b)、(d)、(e)点付近にそれぞれ形成した凹部は、(c)点付近に形成した凹部263の特定縦断面の第1の曲線Jの傾斜角θ1、幅r1、水平面12aからの深さd1、第2の曲面Kの傾斜角θ2、幅r2、第3の曲面又は直線Nからの深さd2が表1に示す値に変更したものである。
作製した実施例と比較例の反射体にそれぞれ入射角−30度で入射させたときの反射特性を図19〜図20に示す。図26に実施例の反射体の(a)、(b)、(c)、(d)、(e)点付近にそれぞれ形成した凹部を模式的に示した。実施例の反射板の表示領域47aの(a)、(b)、(c)、(d)、(e)点付近にそれぞれ形成した凹部は、上側に形成するものほど深さを浅くした。また、実施例において(b)〜(e)点付近にそれぞれ形成した凹部は、平面が形成されている側が上側になるように設けられており、(a)点付近に形成した凹部は平面が形成されている側が下側になるように設けられている。
図19〜図20に示した結果から実施例の反射体によれば、比較例に比べて広い受光角範囲で反射強度が大きく、かつ反射強度のバラツキが小さいことがわかる。従って、実施例の反射体によれば、大面積なっても面内で、均一で、充分大きい輝度が得られることがわかる。
Claims (6)
- 液晶表示装置に備えられる反射面を有する反射体であって、
前記反射体は、反射面表面の表示領域の中央部からの距離に応じて反射特性が変更され、前記反射体に入射した入射光が反射面表面で反射した反射光の強度が±見込み角の範囲で均一とされ、前記見込み角は下記式(I)で示される関係を満たすことを特徴とする請求項1記載の反射体。
θ(度)=tan−1(H/2L) 式(I)
(式中、θは見込み角であり、Hは前記表示領域の上下方向の寸法であり、2cm以上、30cm以下であり、Lは前記表示領域の中心から視点までの距離であり、10cm以上、300cm以下である。) - 表示領域の中央部より上側に位置する上部の反射特性は、中央部の反射特性よりも立ち上がり角が高角側にシフトされたものであり、表示領域の中央部より下側に位置する下部の反射特性は、中央部の反射特性よりも立ち上がり角が低角側にシフトされたものであることを特徴とする請求項1に記載の反射体。
- 表示領域の中心を基準位置とし、前記反射面表面の任意位置xを前記表示領域の中心からの距離で表し、かつ前記表示領域の中心より上側位置を(+)、下側位置を(−)とした場合、前記反射面表面の任意位置xにおける反射特性は、前記基準位置の反射特性を基準としてθ(度)=tan−1(x/L)(式中、Lは表示領域の中心から視点までの距離、θは見込み角)だけシフトした反射特性を有することを特徴とする請求項1に記載の反射体。
- 前記反射体は、基材上に形成した金属膜又は基材の表面に光反射性を有する複数の凹部が不規則なピッチで形成され、前記凹部の内面は球面又は非球面の一部である曲面を有し、隣接する前記凹部の境界または隣接する凹部間において縦断面の断面曲線の傾きが不連続とされ、前記金属膜又は基材の表面が反射面とされたものであり、
前記複数の凹部は、反射面表面の表示領域の中央部からの距離に応じて深さと幅と前記曲面の曲率半径と前記曲面の傾斜角のうちいずれか一つ以上が変更されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の反射体。 - 前記反射体は、基材上に形成した金属膜又は基材の表面に光反射性を有する複数の凸部が不規則なピッチで形成され、前記凸部の内面は球面又は非球面の一部である曲面を有し、隣接する前記凸部の境界または隣接する凸部間において縦断面の断面曲線の傾きが不連続とされ、前記金属膜又は基材の表面が反射面とされたものであり、
前記複数の凸部は、反射面表面の表示領域の中央部からの距離に応じて高さと幅と前記曲面の曲率半径と前記曲面の傾斜角のうちいずれか一つ以上が変更されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の反射体。 - 液晶層を挟んで対向する一対の基板のうち観察側となる一方の基板の内面側に電極および配向膜を設け、観察側から離れた他方の基板の内面側に電極および配向膜を設けた液晶セルを有し、
前記他方の基板とこれの内面側に設けられた配向膜の間又は前記他方の基板の外面側に前記請求項1乃至5のいずれか一項に記載の反射体を設けてなることを特徴とする液晶表示装置。
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