JP2005307934A - エンジンの吸気制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的簡易な構成でエンジンに対する吸気の慣性過給効果を得ること。
【解決手段】吸気制御装置は、エンジン行程に同期して燃焼室9を開閉する吸気バルブ10及び排気バルブ11と、燃焼室9に通じる吸気通路2を開閉するピストンバルブ22とを備え、燃焼室9に対する吸気を制御する。ピストンバルブ22は、電磁石24により駆動される。各種センサ31〜34により、エンジン1の運転状態が検出される。電子制御装置(ECU)30は、検出される運転状態が「全負荷低回転」であるときは、吸気バルブ10の開閉タイミングに対し、ピストンバルブ22が早開き及び早閉じとなるように電磁石24を制御し、検出される運転状態が「全負荷高回転」となるときは、吸気バルブ10の開閉タイミングに対し、ピストンバルブ22が遅開き及び遅閉じとなるように電磁石24を制御する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、エンジンに対する吸気を制御するエンジンの吸気制御装置に関する。
従来より、エンジンに対する吸気を制御することにより吸気の慣性過給効果を高めるようにした装置が提案されている。その代表例として、可変バルブタイミング機構を備えたエンジンシステムが挙げられる。下記の特許文献1には、この種のエンジンシステムの一例が記載されている。
特許文献1に記載のエンジンシステムは、エンジンの吸気バルブに設けられた可変バルブタイミング機構を、エンジンの運転状態に応じて作動させることにより、吸気バルブの開閉タイミング(バルブタイミング)を変更するようにしている。これにより、エンジンに対する吸気を制御して慣性過給効果を高め、吸気量を増量している。
特開2001−263111号公報(第2−3頁、図1,2)
ところが、特許文献1に記載のエンジンシステムでは、吸気バルブに対して可変バルブタイミング機構を別途設けなければならず、エンジンシステムの構成部品数を増やすことになった。また、可変バルブタイミング機構は、構造が複雑であることから、コスト高にもなった。更に、可変バルブタイミング機構は、比較的重量があることから、エンジンシステムの軽量化の要求に反することになった。このため、特に、単気筒エンジンなどを含む小型簡易エンジンシステムでは、可変バルブタイミング機構の採用が敬遠される傾向にあり、比較的簡易な構成で吸気の慣性過給効果が得られる装置の提供が望まれている。
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、比較的簡易な構成でエンジンに対する吸気の慣性過給効果を得ることを可能とした可変吸気装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、エンジンの吸気通路に設けられるスロットルバルブの開閉を、エンジンの吸気行程に同期した所定のタイミングで制御することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、エンジンの吸気行程に同期した所定のタイミングでスロットルバルブが開閉するので、吸気行程に応じて、吸気通路からエンジンに対する吸気が行われる。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、エンジン行程に同期して燃焼室を開閉する吸気バルブ及び排気バルブと、燃焼室に通じる吸気通路を開閉するスロットルバルブとを備え、燃焼室に対する吸気を制御するエンジンの吸気制御装置であって、スロットルバルブの開閉を、吸気バルブの開閉タイミングに同期した所定のタイミングで制御することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、吸気行程に同期して吸気バルブ及び排気バルブが燃焼室を開閉し、その吸気バルブの開閉タイミングに同期した所定のタイミングでスロットルバルブが開閉するので、吸気バルブの開閉タイミングに応じて、吸気通路から燃焼室に対する吸気が行われる。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、エンジン行程に同期して燃焼室を開閉する吸気バルブ及び排気バルブと、燃焼室に通じる吸気通路を開閉するスロットルバルブとを備え、燃焼室に対する吸気を制御するエンジンの吸気制御装置であって、スロットルバルブを駆動するための駆動手段と、エンジンの運転状態を検出するための運転状態検出手段と、検出される運転状態に応じて、吸気バルブの開閉タイミングに対するスロットルバルブの開閉タイミングを変更するために、駆動手段を制御する制御手段とを備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、吸気行程に同期して吸気バルブ及び排気バルブが燃焼室を開閉する。ここで、運転状態検出手段により検出される運転状態に応じて、制御手段が駆動手段を制御することにより、吸気バルブの開閉タイミングに対するスロットルバルブの開閉タイミングが変更される。従って、吸気バルブの開閉タイミングに応じたタイミングで吸気通路から燃焼室に対する吸気が行われ、この吸気のタイミングがエンジンの運転状態に応じて変更される。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明の構成において、制御手段は、検出される運転状態が全負荷低回転であるときは、吸気バルブの開閉タイミングに対し、スロットルバルブが相対的に早開き及び早閉じとなるように駆動手段を制御し、検出される運転状態が全負荷高回転となるときは、吸気バルブの開閉タイミングに対し、スロットルバルブが相対的に遅開き及び遅閉じとなるように駆動手段を制御することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項3に記載の発明の作用に加え、検出される運転状態が全負荷低回転であるときは、制御手段が駆動手段を制御することにより、吸気バルブの開閉タイミングに対し、スロットルバルブが相対的に早開き及び早閉じとなるようにスロットルバルブの開閉タイミングが変更される。従って、エンジンが全負荷低回転となるときの吸気バルブの開閉タイミングに応じたタイミングで吸気通路から燃焼室に対する吸気が行われる。また、検出される運転状態が全負荷高回転であるときは、制御手段が駆動手段を制御することにより、吸気バルブの開閉タイミングに対し、スロットルバルブが相対的に遅開き及び遅閉じとなるようにスロットルバルブの開閉タイミングが変更される。従って、エンジンが全負荷高回転となるときの吸気バルブの開閉タイミングに応じたタイミングで吸気通路から燃焼室に対する吸気が行われる。
上記目的を達成するために請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の発明において、スロットルバルブは、吸気通路に対して往復動することで吸気通路を開閉するピストンバルブを含み、そのピストンバルブの開閉位置が、アクセル装置の操作に連動するストッパにより規制され、駆動手段は、ピストンバルブを開き方向へ引き付ける電磁石と、ピストンバルブを閉じ方向へ付勢するスプリングとを含むことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項3又は4に記載の発明の作用に加え、例えば、アクセル装置が全開に操作されることにより、これに連動してストッパが移動してピストンバルブの移動が全開位置まで許容される。このとき、電磁石がピストンバルブを引き付けることにより、ピストンバルブがスプリングの付勢力に抗して全開位置まで移動する。一方、電磁石がピストンバルブを引き付けないときは、ピストンバルブがスプリングの付勢力により全閉位置まで移動する。このように、ピストンバルブの開閉は、電磁石の励磁・消磁に対して良子に応答することになる。
請求項1に記載の発明によれば、比較的簡易な構成でエンジンに対する吸気の慣性過給効果を得ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、比較的簡易な構成でエンジンの燃焼室に対する吸気の慣性過給効果を得ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、比較的簡易な構成でエンジンの燃焼室に対する吸気の慣性過給効果を得ることができ、しかも、その慣性過給効果をエンジンの運転状態に応じて高めることができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明の効果に加え、エンジンが全負荷低回転と全負荷高回転になるときに合わせて吸気の慣性過給効果を高めることができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項3又は4に記載の発明の効果に加え、吸気バルブの速い動きに追従させてピストンバルブを高速に開閉させることができる。
以下、本発明におけるエンジンの吸気制御装置を具体化した一実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1に、オートバイに搭載されるエンジンシステムの概略構成を示す。レシプロタイプの単気筒4サイクルのエンジン1には、吸気通路2と排気通路3が設けられる。吸気通路2には、その上流側から順に、エアクリーナ4、スロットル装置5及びインジェクタ6が設けられる。エンジン1には、クランクシャフト7に連結されるピストン8が設けられる。エンジン1には、一連のエンジン行程(吸気行程−圧縮行程−爆発膨張行程−排気行程)に同期して燃焼室9を開閉するための吸気バルブ10及び排気バルブ11が設けられる。この実施形態で、吸気バルブ10と排気バルブ11とのバルブオーバラップは、比較的大きく設定されている。また、吸気バルブ10の閉じるタイミングも、比較的遅く設定されている。燃焼室9には、点火装置12が設けられる。インジェクタ6には、燃料タンク(図示略)から燃料が供給される。吸気通路2には、エアクリーナ4を通じて空気が導入される。
ここで、吸気行程では、吸気バルブ10が開き、排気バルブ11が閉じて、ピストン8が下動する。このとき、インジェクタ6が作動して吸気通路2へ燃料が噴射されることにより、その噴射燃料が吸気通路2に導入された空気と可燃混合気を形成して燃焼室9に吸入される。次の圧縮行程では、吸気バルブ10及び排気バルブ11が閉じて、ピストン8が上動する。このとき、燃焼室9内では、可燃混合気が圧縮される。次の爆発膨張行程では、点火装置12が作動して可燃混合気が爆発燃焼することにより、ピストン8が下動する。次の排気行程では、吸気バルブ10が閉じ、排気バルブ11が開いて、ピストン8が上動する。このとき、燃焼後の排気ガスが、燃焼室9から排気通路3へ排出される。このような一連のエンジン行程が繰り返されることにより、クランクシャフト7が回転してエンジン1が駆動力を発生する。
図2に、スロットル装置5の概略構成図を示す。スロットル装置5は、吸気通路2に設けられたスロットルボディ21と、スロットルボディ21に設けられ、吸気通路2に連通するボア21aと、ボア21aに対して往復動することにより吸気通路2を開閉するピストンバルブ22と、ピストンバルブ22の開閉位置を規制するストッパ23と、ピストンバルブ22を開き方向へ引き付ける電磁石24と、ピストンバルブ22を閉じ方向へ付勢するスプリング25とを備える。ピストンバルブ22の上端に設けられたロッド22aが、アーマチュアとして電磁石24の中心に配置される。また、ロッド22aの上端がストッパ23に係合可能となっている。電磁石24とスプリング25は、ピストンバルブ22を駆動するための本発明の駆動手段に相当する。ストッパ23には、アクセルワイヤ26の一端が連結される。アクセルワイヤ26は、スロットルボディ21に設けられたワイヤガイド27を経由して外部へ導き出される。このアクセルワイヤ26の他端は、アクセル装置13に連結される(図1参照)。ストッパ23とワイヤガイド27との間には、スプリング28が設けられる。
ここで、アクセル装置13の操作によりアクセルワイヤ26が引かれることにより、ストッパ23は、スプリング28の付勢力に抗して上動する。このとき、電磁石24が励磁されることで、ピストンバルブ22が電磁石24に引き付けられて上動する。例えば、アクセル装置13が全開に操作されたときは、これに連動してストッパ23が最上位置まで移動し、ピストンバルブ22の移動が全開位置まで許容される。このとき、電磁石24が励磁されることにより、図3に示すように、ピストンバルブ22がスプリング25の付勢力に抗して電磁石24に引き付けられ、全開位置まで上動する。この状態から、電磁石24が消磁されることにより、図4に示すように、ピストンバルブ22がスプリング25の付勢力によりストッパ23から離され、全閉位置まで下動する。一方、アクセル装置13の操作によりアクセルワイヤ26が戻されることにより、ストッパ23は押されて下動する。このとき、図1に示すように、ピストンバルブ22は、全閉位置まで下動する。このように、ピストンバルブ22の開度は、アクセル装置13の操作に連動したストッパ23の位置と、電磁石24の作動により決定される。このようにピストンバルブ22が開閉されることにより、吸気通路2から燃焼室9に対する吸気が制御される。
図1に示すように、車両には、エンジン1の各種制御をつかさどる電子制御装置(ECU)30が設けられる。エンジン1及び車両に設けられる各種センサ31,32,33,34は、エンジン1の運転状態を検出するための本発明の運転状態検出手段に相当し、それぞれECU30に接続される。すなわち、吸気通路2に設けられた吸気圧センサ31は、スロットル装置5より下流側の吸気通路2における吸気圧PMを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン1に設けられた水温センサ32は、エンジン1の内部を流れる冷却水の温度(冷却水温)THWを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン3に設けられた回転速度センサ33は、クランクシャフト7の回転速度(エンジン回転速度)NEを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。アクセル装置13に設けられたアクセルセンサ34は、アクセル装置13の操作量(アクセル開度)ACPを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。
この実施の形態で、ECU30は、各種センサ31〜34から出力される各種検出信号を入力し、それら検出信号に基づき、吸気制御、燃料噴射制御及び点火時期制御等を実行するために、スロットル装置5、インジェクタ6及び点火装置12を制御する。また、ECU30は、上記した各種検出信号に応じて、吸気バルブ10の開閉タイミングに対するピストンバルブ22の開閉タイミングを変更するために電磁石24を制御する。この実施の形態で、ECU30は、本発明の制御手段に相当する。
ここで、上記した吸気制御とは、エンジン1の運転状態に応じてスロットル装置5を制御することにより、吸気通路2から燃焼室9に対する吸気を制御することである。詳しくは、吸気制御とは、ピストンバルブ22の開閉を、エンジン1の吸気行程に同期した所定のタイミングで制御することにより、エンジン1に対する吸気を制御することである。換言すると、吸気制御とは、ピストンバルブ22の開閉を、吸気バルブ10の開閉タイミングに同期した所定のタイミングで制御することにより、燃焼室9に対する吸気を制御することである。
上記した燃料噴射制御とは、エンジン1の運転状態に応じてインジェクタ6による燃料噴射量及びその噴射タイミングを制御することである。また、点火時期制御とは、エンジン1の運転状態に応じて点火装置12を制御することにより、可燃混合気の点火時期を制御することである。
周知のように、ECU30は中央処理装置(CPU)及び各種メモリ等を備える。メモリには、上記各種制御に関する所定の制御プログラム等が予め記憶される。CPUは、各種センサ31〜34からの検出信号に基づき、所定の制御プログラムに従い各種制御を実行する。
次に、ECU30が実行する各種制御のうち、吸気制御の内容について詳しく説明する。図5に、吸気制御のための制御プログラムをフローチャートに示す。ECU30は、このルーチンを所定時間ごとに周期的に実行する。
先ず、ステップ100で、ECU30は、回転速度センサ33及びアクセルセンサ34により検出されるエンジン回転速度NE及びアクセル開度ACPの検出値を読み込む。
ステップ110で、ECU30は、読み込まれたエンジン回転速度NE及びアクセル開度ACPの検出値に基づき、エンジン1の運転状態が「全負荷低回転」であるか否かを判断する。この実施形態では、エンジン回転速度NEとアクセル開度ACPとに基づいてエンジン1の負荷状態が算出される。そして、この算出された負荷状態とエンジン回転速度NEとから、所定のマップデータを参照することにより、現在の運転状態が「全負荷低回転」であるか否かが判断される。
ステップ110の判断結果が肯定である場合、ステップ120で、ECU30は、スロットル装置5の電磁石24を制御することにより、吸気バルブ10の開閉タイミングに対して「吸気早開き・早閉じ」を使うようにピストンバルブ22を開閉し、今回の処理を終了する。
一方、ステップ110の判断結果が否定である場合、ステップ130で、ECU30は、読み込まれたエンジン回転速度NE及びアクセル開度ACPの検出値に基づき、エンジン1の運転状態が「全負荷高回転」であるか否かを、ステップ110と同様の方法で判断する。
そして、ステップ130の判断結果が肯定である場合、ステップ140で、ECU30は、スロットル装置5の電磁石24を制御することにより、吸気バルブ10の開閉タイミングに対して「吸気遅開き・遅閉じ」を使うようにピストンバルブ22を開閉し、今回の処理を終了する。一方、ステップ130の判断結果が否定である場合、ECU30は、そのまま今回の処理を終了する。
すなわち、上記したルーチンによれば、ECU30は、吸気制御において、回転速度センサ33及びアクセルセンサ34により検出されるエンジン1の運転状態が「全負荷低回転」であるときは、吸気バルブ10の開閉タイミングに対し、ピストンバルブ22が相対的に早開き及び早閉じとなるように電磁石24を励磁し、消磁する。一方、ECU30は、吸気制御において、回転速度センサ33及びアクセルセンサ34により検出されるエンジン1の運転状態が「全負荷高回転」となるときは、吸気バルブ10の開閉タイミングに対し、ピストンバルブ22が相対的に遅開き及び遅閉じとなるように電磁石24を励磁し、消磁するのである。
ここで、吸気制御の一例を、図6のタイムチャートを参照して説明する。図6(a)〜(c)には、吸気バルブ10及び排気バルブ11の開閉タイミングに対して制御されたピストンバルブ22の開閉タイミングを、3種類の運転状態の間で比較して示す。図6において、「IN」で示す双方向矢印は、吸気バルブ10が開いている期間を示す。図6において、「EX」で示す双方向矢印は、排気バルブ11が開いている期間を示す。図6において、ジグザグ矢印は、点火装置12が作動する時期(点火時期)を示す。
図6(a)に示すように、「全負荷高回転」の一例として、エンジン回転速度NEが「6000rpm」で「WOT(全開)」となる状態では、吸気バルブ10が開いてからピストンバルブ22が全開となり、その後、吸気バルブ10が閉じてから点火時期となるときにピストンバルブ22が全閉となる。このように、吸気バルブ10の開閉タイミングに対して「吸気遅開き・遅閉じ」を使うように、ピストンバルブ22が繰り返し開閉される。これにより、「全負荷高回転」となる運転状態に合わせて、吸気通路2から燃焼室9に対する吸気が制御される。
図6(b)に示すように、「全負荷低回転」の一例として、エンジン回転速度NEが「2000rpm」で「WOT(全開)」となる状態では、吸気バルブ10が開くよりも前にピストンバルブ22が全開となり、その後、吸気バルブ10が開いているときにピストンバルブ22が全閉となる。このように、吸気バルブ10の開閉タイミングに対して「吸気早開き・早閉じ」を使うように、ピストンバルブ22が繰り返し開閉される。これにより、「全負荷低回転」となる運転状態に合わせて、吸気通路2から燃焼室9に対する吸気が制御される。
図6(c)に示すように、その他の運転状態の一例として、「IDLE」となる状態では、吸気バルブ10の開閉タイミングにかかわらず、ピストンバルブ22は常に全閉となる。
以上説明したこの実施形態におけるエンジンの吸気制御装置によれば、エンジン1が「全負荷低回転」であるときは、ECU30が電磁石24を制御することにより、吸気バルブ10の開閉タイミングに対し、ピストンバルブ22が相対的に早開き及び早閉じとなるようにそのバルブ22の開閉タイミングが変更される。従って、エンジン1が「全負荷低回転」となるときの吸気バルブ10の開閉タイミングに応じたタイミングで吸気通路2から燃焼室9に対する吸気が行われる。すなわち、「全負荷低回転」の運転状態では、吸気通路2から燃焼室9へ多くの空気が流れようとするが、燃焼室9に空気を吸い込むためのピストン8の動きが遅い。そこで、ピストンバルブ22を早めに開き、早めに閉じることで、燃焼室9に一旦吸い込まれた空気を逃がさないようにしている。
一方、エンジン1が「全負荷高回転」であるときは、ECU30が電磁石24を制御することにより、吸気バルブ10の開閉タイミングに対し、ピストンバルブ22が相対的に遅開き及び遅閉じとなるようにそのバルブ22の開閉タイミングが変更される。従って、エンジン1が「全負荷高回転」となるときの吸気バルブ10の開閉タイミングに応じたタイミングで吸気通路2から燃焼室9に対する吸気が行われる。すなわち、「全負荷高回転」の運転状態では、燃焼室9に対する吸気の勢いがあるので、ピストンバルブ22を遅めに開き、遅めに閉じることで、圧縮行程においてピストン8が多少上がり始めるくらいまでピストンバルブ22を開けておき、吸気の慣性を生かして燃焼室9へ空気を充填するようにしている。
つまり、この実施形態では、回転速度センサ33及びアクセルセンサ34により検出される運転状態に応じて、ECU30が電磁石24を所定のタイミングで制御することにより、吸気バルブ10の開閉タイミングに対するピストンバルブ22の開閉タイミングが変更される。従って、吸気バルブ10の開閉タイミングに応じたタイミングで吸気通路2から燃焼室9に対する吸気が行われ、この吸気のタイミングがエンジン1の運転状態に応じて変更されることになる。これにより、吸気通路2から燃焼室9に対する吸気の慣性過給の効果を得るようにしている。
換言すると、吸気バルブ10の開閉タイミングに同期した所定のタイミングでピストンバルブ22が開閉するので、吸気バルブ10の開閉タイミングに応じて、吸気通路2から燃焼室9に対する吸気が行われる。すなわち、エンジン1の吸気行程に同期した所定のタイミングでピストンバルブ22が開閉するので、吸気行程に応じて、吸気通路2から燃焼室9に対する吸気が行われるのである。これにより、吸気通路2から燃焼室9に対する吸気の慣性過給効果を得るようにしている。
この結果、この実施形態では、可変バルブタイミング機構を設けた従来例のエンジンシステムとは異なり、通常設けられるスロットル装置5を利用することで、吸気の慣性過給効果を利用して燃焼室9に空気を良好に吸入させることができ、比較的簡易な構成でエンジン1に対する吸気の慣性過給効果を得ることができる。しかも、この実施形態では、エンジン1の運転状態に応じてピストンバルブ22の開閉タイミングを変更しているので、エンジン1の運転状態に応じて吸気の慣性過給効果を高めることができる。更には、この実施形態では、「全負荷低回転」と「全負荷高回転」とでピストンバルブ22の開閉タイミングを変更しているので、エンジン1が「全負荷低回転」と「全負荷高回転」になるときに合わせて吸気の慣性過給効果を高めることができる。
上記のように比較的簡易な構成で慣性過給効果を得ることができるので、可変バルブタイミング機構を設けない分だけ、エンジンシステムの構成部品数を減らすことができ、エンジンシステムの製造コストを抑えることができ、エンジンシステムの軽量化を図ることもできる。特に、この実施形態では、単気筒のエンジン1を含む小型簡易エンジンシステムにおいて、手軽に慣性過給効果を得ることができるので、小型簡易エンジンシステムにおいても、慣性過給効果の二次的効果として、エンジン1の出力向上と排気エミッション改善を図ることができる。
この実施形態では、スロットルバルブとして、ボア21aに対して往復動することで吸気通路2を開閉するピストンバルブ22を使用し、駆動手段として、ピストンバルブ22を開き方向へ引き付ける電磁石24と、ピストンバルブ22を閉じ方向へ付勢するスプリング25とを使用している。従って、ピストンバルブ22の開閉は、電磁石24の励磁・消磁に対して良子に応答することになる。このため、吸気バルブ10の速い動きに追従させてピストンバルブ22を高速に開閉させることができる。
尚、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で、構成の一部を適宜に変更し以下のように実施することもできる。
例えば、前記実施形態では、スロットルバルブとしてピストンバルブを使用し、駆動手段として電磁石を使用したが、スロットルバルブとして、バタフライバルブを使用し、駆動手段としてそのバタフライバルブを回動させるモータを使用するようにしてもよい。
エンジンシステムを示す概略構成図。 スロットル装置を示す概略構成図。 スロットル装置の動きを示す概略図。 スロットル装置の動きを示す概略図。 吸気制御の制御プログラムを示すフローチャート。 吸気制御の一例を示すタイムチャート。
符号の説明
1 エンジン
2 吸気通路
5 スロットル装置
9 燃焼室
10 吸気バルブ
11 排気バルブ
13 アクセル装置
21 スロットルボディ
21a ボア
22 ピストンバルブ
23 ストッパ
24 電磁石(駆動手段)
25 スプリング(駆動手段)
30 ECU(制御手段)
31 吸気圧センサ(運転状態検出手段)
32 水温センサ(運転状態検出手段)
33 回転速度センサ(運転状態検出手段)
34 アクセルセンサ(運転状態検出手段)

Claims (5)

  1. エンジンの吸気通路に設けられるスロットルバルブの開閉を、前記エンジンの吸気行程に同期した所定のタイミングで制御することを特徴とするエンジンの吸気制御装置。
  2. エンジン行程に同期して燃焼室を開閉する吸気バルブ及び排気バルブと、前記燃焼室に通じる吸気通路を開閉するスロットルバルブとを備え、前記燃焼室に対する吸気を制御するエンジンの吸気制御装置であって、
    前記スロットルバルブの開閉を、前記吸気バルブの開閉タイミングに同期した所定のタイミングで制御することを特徴とするエンジンの吸気制御装置。
  3. エンジン行程に同期して燃焼室を開閉する吸気バルブ及び排気バルブと、前記燃焼室に通じる吸気通路を開閉するスロットルバルブとを備え、前記燃焼室に対する吸気を制御するエンジンの吸気制御装置であって、
    前記スロットルバルブを駆動するための駆動手段と、
    前記エンジンの運転状態を検出するための運転状態検出手段と、
    前記検出される運転状態に応じて、前記吸気バルブの開閉タイミングに対する前記スロットルバルブの開閉タイミングを変更するために前記駆動手段を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とするエンジンの吸気制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記検出される運転状態が全負荷低回転であるときは、前記吸気バルブの開閉タイミングに対し、前記スロットルバルブが相対的に早開き及び早閉じとなるように前記駆動手段を制御し、前記検出される運転状態が全負荷高回転となるときは、前記吸気バルブの開閉タイミングに対し、前記スロットルバルブが相対的に遅開き及び遅閉じとなるように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項3に記載のエンジンの吸気制御装置。
  5. 前記スロットルバルブは、前記吸気通路に対して往復動することで前記吸気通路を開閉するピストンバルブを含み、そのピストンバルブの開閉位置が、アクセル装置の操作に連動するストッパにより規制され、
    前記駆動手段は、前記ピストンバルブを開き方向へ引き付ける電磁石と、前記ピストンバルブを閉じ方向へ付勢するスプリングとを含む
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載のエンジンの吸気制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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