JP2001271661A - 電磁駆動式動弁機構を有する内燃機関 - Google Patents

電磁駆動式動弁機構を有する内燃機関

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JP2001271661A
JP2001271661A JP2000357965A JP2000357965A JP2001271661A JP 2001271661 A JP2001271661 A JP 2001271661A JP 2000357965 A JP2000357965 A JP 2000357965A JP 2000357965 A JP2000357965 A JP 2000357965A JP 2001271661 A JP2001271661 A JP 2001271661A
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torque
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internal combustion
fluctuation
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Masato Ogiso
誠人 小木曽
Isao Matsumoto
功 松本
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Toyota Motor Corp
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】トルク変動を抑制することで、内燃機関の不整
振動の発生をこれまでよりも簡易かつ安価に防止できる
電磁駆動式動弁機構を備えた内燃機関を提供すること。 【解決手段】電磁力を利用して多気筒内燃機関1の吸・
排気弁28,29を開閉駆動する吸・排気側電磁駆動機
構30・31を有する電磁駆動式動弁機構30A,31
Aと、内燃機関1の軸トルクに変動があるかどうかを判
定するトルク変動判定手段であるECU20と、このト
ルク変動判定手段によって前記軸トルクに変動があると
判定された場合は、前記吸気側電磁駆動機構30により
開閉駆動される前記吸気弁28のバルブ・タイミングを
補正し、これにより前記軸トルクの変動を抑制するトル
ク変動抑制手段であるECU20と、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車などに搭載
される内燃機関の動弁機構、詳しくは電磁力を利用して
吸気弁であるインレット・バルブおよび/または排気弁
であるエキゾースト・バルブを開閉駆動する電磁駆動式
動弁機構を有する内燃機関に関する。
【0001】
【従来の技術】近年、自動車などに搭載される内燃機関
では、インレット・バルブおよびエキゾースト・バルブ
の開閉駆動に起因した機械損失の防止、吸入空気のポン
ピング損失の防止、正味熱効率の向上等を目的として、
電磁力を利用した電磁駆動機構を利用してインレット・
バルブやエキゾースト・バルブを開閉駆動する電磁駆動
式動弁機構(以下「電磁駆動弁」という。)の開発が進
められている。
【0002】電磁駆動弁は、例えば、磁性体からなりイ
ンレット・バルブおよびエキゾースト・バルブに連動し
て進退動するアーマチャと、励磁電流が印加されたとき
に前記アーマチャを閉弁方向へ吸引する閉弁用電磁石
と、励磁電流が印加されたときに前記アーマチャを開弁
方向へ吸引する開弁用電磁石と、前記アーマチャを閉弁
方向へ付勢する閉弁側戻しばねと、前記アーマチャを開
弁方向へ付勢する開弁側戻しばねとを備えたものが知ら
れている。
【0003】このような電磁駆動弁を内燃機関の動弁系
に適用すれば、従来の動弁機構のように機関出力軸であ
るクランク・シャフトの回転力を利用してインレット・
バルブおよびエキゾースト・バルブを開閉させる必要が
ない。このため、それだけ機械的損失が減少し、その分
軸出力を増大できる。
【0004】更に、電磁駆動弁によれば、開弁用電磁石
と閉弁用電磁石に対する励磁電流の印加タイミングの補
正によってインレット・バルブおよびエキゾースト・バ
ルブを任意の時期に開閉でき、よって吸気絞り弁である
スロットル・バルブを用いずとも各気筒の吸入空気量を
制御できる。この結果、スロットル・バルブを吸気管に
設置しないことが可能である。よって、その場合にはそ
れだけポンピングロスの低減ができる。
【0005】一方、4サイクルの多気筒エンジンでは、
各気筒で発生した動力をクランク・シャフトの全回転角
度(720°)に平均して配分する。このため、単気筒
・エンジンに比べてクランク・シャフトの回転がスムー
ズに行われ、よって振動が少ない。
【0006】ところで、多気筒エンジンでは、吸気管を
気筒に向けて流れる吸入空気は、吸入分岐管であるイン
テーク・マニホールド(以下「イン・マニ」という。)
によって各気筒に分岐され、その後、燃料噴射装置であ
るインジェクタが噴射する機関燃料と混合されて混合気
となった状態で気筒内に流れる。
【0007】また、各気筒から排出される排気ガスは排
気集合管であるエキゾースト・マニホールド(以下「エ
キ・マニ」という。)の枝管により集合され、排気管へ
排出される。
【0008】しかし、イン・マニにしろエキ・マニにし
ろ、それらを構成する枝管の長さや形状はこれら枝管が
配管される気筒によって異なる。また、各気筒ごとに設
けられるインレット・バルブやエキゾースト・バルブ
等、弁機構を構成する弁機構構成部品には個体差があ
り、それら部品には多少なりとも寸法や重量にバラツキ
がある。
【0009】このようにイン・マニやエキ・マニの枝管
の長さ寸法や枝管の配管形状,弁機構構成部材の寸法お
よび重量のバラツキ等に起因して、各気筒ごとの吸入空
気量には多少のバラツキを生じる。
【0010】そこで、例えば、特開平10−37727
号公報では、イン・マニの分岐管ごとに吸入空気量を検
出するエア・フロー・メータを配置し、このエア・フロ
ー・メータを用いて各気筒に流れる吸入空気量を求め、
1気筒当たりの平均吸入空気量を算出し、この平均吸入
空気量と各気筒の吸入空気量とを比較し、その結果、各
気筒ごとのインレット・バルブおよびエキゾースト・バ
ルブの弁調時であるバルブ・タイミング(VT)を補正
し、この補正により各気筒の吸入空気量が均等になるよ
うにした技術を開示している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】一方、、弁機構構成部
材と同様、気筒に燃料を供給するインジェクタにも個体
差はあるので、それに起因して各気筒への供給燃料の量
にバラツキを生じた場合には、いくら吸入空気量を均等
にできても、気筒ごとで空燃比が相違し、それ故、気筒
ごとで燃焼圧が相違してしまう。
【0012】気筒ごとに燃焼圧が相違すると、各気筒は
その爆発行程で生じる動力に差がでる。それ故、各気筒
は、各気筒が生ずる個別の軸トルクすなわちクランク・
シャフトの回転力に差を生じる。その結果、いわゆるト
ルク変動を起こしてエンジンに不整振動を生じさせる虞
がある。
【0013】そこで、前記のごとくエア・フロー・メー
タを設ける代わりに気筒ごとに空燃比センサを設けた
り、あるいは燃焼圧センサを設けることで直接的に燃焼
の不均衡を是正し、トルク変動延いてはエンジンの不整
振動を抑制することが考えられる。ところが、空燃比セ
ンサや燃焼圧センサの適用は、制御を複雑にするばかり
かコストの点で問題がある。
【0014】このため、空燃比センサや燃焼圧センサを
用いないでもトルク変動に起因したエンジンの不整振動
の発生を十分に解消できる新たな技術が望まれていた。
本発明は上記実状に鑑みてされたものであり、エンジン
の不整振動の発生をこれまでよりも簡易かつ安価に防止
できる電磁駆動弁を備えた内燃機関を提供することを技
術的課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、上記
のような課題を解決するために以下の手段を採用した。
(1)本発明に係る電磁駆動式動弁機構を有する内燃機
関は、電磁力を利用して多気筒内燃機関の吸・排気弁の
少なくとも一方を開閉駆動する電磁駆動機構を有する電
磁駆動式動弁機構と、多気筒内燃機関の軸トルクに変動
があるかどうかを判定するトルク変動判定手段と、この
トルク変動判定手段によって前記軸トルクに変動がある
と判定された場合は、少なくとも前記電磁駆動式動弁機
構の電磁駆動機構を作動して前記吸・排気弁の少なくと
も一方のバルブ・タイミングまたは/およびバルブの揚
程を補正し、これにより前記軸トルクの変動を抑制する
トルク変動抑制手段と、を有することを特徴とする。
【0016】本発明蓄熱装置の異常判定装置は、前述し
た必須の構成要素からなるが、その構成要素が具体的に
以下のような場合であっても成立する。
【0017】(2)前記トルク変動判定手段による前記
軸トルクに変動があるかどうかの判断は、機関出力軸ま
たはこの機関出力軸と連動して回転する回転部材が所定
の角度を回転するのに要する所用時間を、所定の基準時
間と比較して両時間が等しいかどうかで判断することが
好ましい。
【0018】(3)前記軸トルクが変動している場合で
あって前記所用時間が前記基準時間よりもかかる時は、
前記軸トルクの増大方向に少なくとも前記バルブ・タイ
ミングまたは/およびバルブの揚程を補正するとよい。
【0019】(4)前記軸トルクが変動している場合で
あって前記所用時間が前記基準時間よりも短い時は、前
記軸トルクを減少するように少なくとも前記バルブ・タ
イミングまたは/およびバルブの揚程を補正するとよ
い。
【0020】(5)前記トルク変動判定手段は、内燃機
関の軸トルク変動の起因となる気筒を選定する気筒選定
手段として機能し、この気筒選定手段により選定された
気筒または/およびその他選定外の気筒の少なくともバ
ルブ・タイミングまたは/およびバルブの揚程を制御す
ることで、軸トルクの変動を抑制するようにしてもよ
い。 (6)前記トルク変動判定手段によって軸トルクに変動
があると判定された場合、今回そのトルク変動の起因と
なる気筒であると前記気筒選定手段により選定された気
筒または/およびその他選定外の気筒の少なくとも前記
吸・排気弁のバルブ・タイミングまたは/およびバルブ
の揚程を制御することで、軸トルクの変動を抑制するこ
ともできる。 (7)前記気筒選定手段によって軸トルク変動の起因と
なる気筒であると選定された気筒の燃焼圧の高低を判定
する選定気筒燃焼圧高低判定手段と、この選定気筒燃焼
圧高低判定手段により、前記選定された気筒の燃焼圧が
高いと判定された場合は、この気筒から生ずるトルクを
低減するトルク低減手段と、前記選定気筒燃焼圧高低判
定手段により、前記選定された気筒の燃焼圧が低いと判
定された場合は、この気筒から生ずるトルクを増大する
トルク増大手段とを有することが好適である。
【0021】(8)前記機関出力軸が所定の角度を回転
するのに要する時間の代わりに前記機関出力軸が単位時
間に回転する角度である角速度を適用し、前記所定の基
準時間の代わりに前記トルク変動有無の基準となる角速
度である基準角速度を適用し、前記角速度が前記基準角
速度と比較して等しいかどうかで前記トルク変動の有無
を判定することもできる。 (9)また、本発明電磁駆動式動弁機構を有する内燃機
関は、電磁力を利用して内燃機関の吸気弁を開閉駆動す
る電磁駆動機構を有する電磁駆動式動弁機構と、内燃機
関の軸トルクに変動があるかどうかを判定するトルク変
動判定手段とを備え、このトルク変動判定手段によって
前記軸トルクに変動がないと判定された場合は、前記電
磁駆動式動弁機構により吸気弁の開閉制御を行うことに
より、気筒に供給される燃料に対する吸入空気量の割合
である空燃比を理論空燃比よりもリーン化し、当該リー
ン化した空燃比で燃料を燃焼することにより、前記軸ト
ルクに変動があった場合には、前記電磁駆動式動弁機構
を制御して軸トルクの変動を抑制するようにすることも
できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電磁駆動式動
弁機構を有する内燃機関の具体的な実施態様を添付した
図面を参照して具体的に例示する。
【0023】図1は、本発明に係る電磁駆動式動弁機構
を有する内燃機関の概略構成を示す図である。また、こ
の実施形態では電磁駆動式動弁機構をリーン・バーン・
エンジン等の希薄燃焼式内燃機関(以下特に断らない限
り、単に「内燃機関」という。)1に適用したものとす
る。図1に示す内燃機関1は、複数の気筒、この実施の
形態では第1の気筒21−1,第2の気筒21−2,第
3の気筒21−3および第4の気筒21−4の4つの気
筒を備える。ただし、図面では気筒は第1の気筒21−
1のみ示すが、図1の手前側から向こう側にかけて第1
の気筒21−1,第2の気筒21−2,第3の気筒21
−3および第4の気筒21−4が配置されている。そし
て、これらの気筒を総称して単に符号21を用いて呼称
する場合がある。なお図面では当該総称符合21を用い
て示す。また、内燃機関1は、前記各気筒21内に直接
燃料を噴射するインジェクタ32を具備し、さらには点
火順序が1−3−4−2の気筒順に行われる4気筒4サ
イクルのガソリン・エンジンである。
【0024】さらに内燃機関1は、4本の気筒21−
1,21−2,21−3,21−4および機関冷却水通
路であるウォータ・ジャケット2を有するシリンダ・ブ
ロック1bと、このシリンダ・ブロック1bの上部に固
定されたシリンダ・ヘッド1aと、シリンダ・ブロック
1bの下部に固定されたオイルパン1cとを備えてい
る。なお、図示は省略するがシリンダ・ブロック1bに
は、潤滑油の通路も設けられている。
【0025】前記シリンダ・ブロック1bには、機関出
力軸であるクランク・シャフト23が回転自在に支持さ
れている。そして、このクランク・シャフト23は、各
気筒21内に摺動自在に装填されたピストン22とコン
ロッド3を介して連結されている。
【0026】前記ピストン22の上方には、ピストン2
2が上死点にある時に、気筒21の上部と、ピストン・
ヘッド22bに設けられた凹部22aと、ピストン・ヘ
ッド22bとによって形成される空間部である燃焼室が
形成される(図面では、上死点前にピストン22がある
状態故、未だ燃焼室となっていない空間部を符号24で
示す。)。
【0027】前記燃焼室において吸入空気と機関燃料と
が混合されてなる混合気の圧縮・点火が行われる。ま
た、シリンダ・ヘッド1aには、燃焼室に臨むように点
火プラグ25が取り付けられ、この点火プラグ25に
は、該点火プラグ25に駆動電流を印加するイグナイタ
25aを接続してある。
【0028】前記シリンダ・ヘッド1aには、2つの吸
気ポート26,26(図面では一つのみ示す。)の各開
口端と2つの排気ポート27,27(図面では一つのみ
示す。)の各開口端とが燃焼室に臨むよう形成されてい
るとともに、インジェクタ32も燃焼室に臨むよう取り
付けられている。
【0029】前記吸気ポート26,26の各開口端は、
シリンダ・ヘッド1aに進退自在に支持された吸入弁で
あるインレット・バルブ28,28(図面では一つのみ
示す。)によって開閉される。また、前記排気ポート2
7,27の各開口端は、シリンダ・ヘッド1aに進退自
在に支持された排気弁であるエキゾースト・バルブ2
9,29(図面では一つのみ示す。)により開閉され
る。これらのインレット・バルブ28,28およびエキ
ゾースト・バルブ29,29は、電磁力を利用して前記
インレット・バルブ28,28やエキゾースト・バルブ
29,29をそれぞれ開閉駆動する次に述べる電磁駆動
機構によって開閉される。
【0030】インレット・バルブ28,28を開閉する
電磁駆動機構を符号30で示し、以降、「吸気側電磁駆
動機構30」と記す。また、エキゾースト・バルブ2
9,29を開閉する電磁駆動機構を符号31で示し、以
降、「排気側電磁駆動機構31」と記す。
【0031】これら吸気側電磁駆動機構30および排気
側電磁駆動機構31で生じる電磁力を利用して、内燃機
関1のインレット・バルブ28,28およびエキゾース
ト・バルブ29,29を開閉駆動する動弁機構をそれぞ
れ吸気側電磁駆動式動弁機構30Aおよび排気側電磁駆
動式動弁機構31Aという。
【0032】ここで、吸気側電磁駆動式動弁機構30A
(以下「吸気側電磁駆動弁30A」という。)と排気側
電磁駆動式動弁機構31A(以下「排気側電磁駆動弁3
1A」という。)の具体的な構成について詳述するが、
両機構30A,31Aは構成が同じである。このため、
一方の吸気側電磁駆動弁30Aについて図2を参照して
説明し、他方の排気側電磁駆動動弁31Aについては説
明を省略する。
【0033】吸気側電磁駆動機構30は、円筒状に形成
された非磁性体からなる筐体300を備え、この筐体3
00内には、その長手方向に筐体の内径と略同一の外径
を有しかつ軟磁性体からなり、中央に貫通穴301aお
よび302aをそれぞれ有する第1コア301および第
2コア302が筐体300の長手方向に所定間隔をおい
て空間部Sを形成した状態で直列配置されている。
【0034】また、第1コア301および第2コア30
2の各貫通穴301aおよび302aの周囲には、それ
ぞれ前記第1コア301および第2コア302が対向す
る側に開口する有底環状溝303aおよび304aが形
成されている。
【0035】そして、貫通穴301aおよび302aに
は、それぞれこれら貫通穴301aおよび302aより
も幾分長寸の第1スプリング306および第2スプリン
グ307がすき間ばめ状に入れられ、筐体300の両端
壁によって抜けが防止されている。そして、第1スプリ
ング306および第2スプリング307の各一端は、前
記貫通穴301aおよび302aの前記筐体300によ
る反閉塞側から突出して突出端306aおよび307a
を形成する。
【0036】また、前記貫通穴301aおよび302a
をそれぞれ中心とした前記有底環状溝303aおよび3
04aには、それぞれ第1の電磁コイル303および第
2の電磁コイル304を配設してある。
【0037】そして、前記空間部Sに軟磁性体からなる
円板状のプランジャ305がすき間ばめ状態で配置され
る。プランジャ305は、筐体300の内径と略同一の
外径を有し、前記第1コア301の貫通穴301aに収
納された第1スプリング306の突出端306aと前記
第2コア302の貫通穴302aに収納された第2スプ
リング307の突出端307aとによってその両面が挟
持され、この状態で前記空間部S内において筐体300
の長手方向へ進退自在に支持されている。
【0038】一方、インレット・バルブ28は、吸気ポ
ート26の前記燃焼室側の開口端に設けられた弁座であ
るバルブ・シート200に着座または離座して前記吸気
ポート26を開閉する弁体28aと、この弁体28aに
先端部が固定された円柱状の弁棒であるバルブ・ステム
28bとから構成されている。
【0039】バルブ・ステム28bは、前記シリンダ・
ヘッド1aに設けられた筒状のバルブ・ガイド201に
よって進退自在に支持されている。そして、バルブ・ス
テム28bの一端であって前記弁体28aのある側の反
対側は、吸気側電磁駆動機構30の筐体300内に挿入
され、前記第2コア302の貫通穴302aを通ってプ
ランジャ305に貫通固定され、当該貫通した一端は第
1スプリング306内に向けて突出している。
【0040】なお、前記バルブ・ステム28bは、前記
プランジャ305が前記空間部Sにおいて前記第1コア
301と前記第2コア302との中間位置にある時に、
換言すれば前記プランジャ305が中立状態にある時
に、前記弁体28aが全開側変位端と全閉側変位端との
中間の位置(以下、「中間(中立)位置」と称する。)
に保持される長さとなっている。
【0041】このように構成された吸気側電磁駆動弁3
0Aでは、前記第1の電磁コイル303および第2の電
磁コイル304に励磁電流を印加しない場合に前記プラ
ンジャ305が中立状態で保持されるよう、すなわち弁
体28aが空間部Sの長手方向における中間(中立)位
置にある状態で保持されるよう、前記第1スプリング3
06のスプリング力と前記第2スプリング307のスプ
リング力とがちょうど釣り合っている。
【0042】前記吸気側電磁駆動機構30の第1の電磁
コイル303に励磁電流を印加すると、第1コア301
と第1の電磁コイル303とプランジャ305との間に
は、プランジャ305を第1コア301側に変位させる
電磁力が生ずる。
【0043】一方、第2の電磁コイル304に励磁電流
を印加すると、第2コア302と第2の電磁コイル30
4とプランジャ305との間には、プランジャ305を
第2コア302側に変位させる電磁力が生ずる。
【0044】そして吸気側電磁駆動機構30では、第1
の電磁コイル303と第2の電磁コイル304とに交互
に励磁電流を印加することで、プランジャ305が進退
し、以て弁体28aを開閉する。その際、第1の電磁コ
イル303および第2の電磁コイル304に流す励磁電
流の印加タイミングと大きさとを補正することで、イン
レット・バルブ28,28のバルブ・タイミング(V
T)を自在に制御することが可能となる。なお、一般に
バルブ・タイミング(VT)とは、周知のごとく内燃機
関の気筒内を往復運動するピストンの位置に対して、い
つバルブを開き始め、またいつバルブを閉じ終えるの
か、換言すればクランク・シャフトの回転に対してバル
ブの開閉を行わせる弁調時のことをいう。しかし、本実
施形態では電磁駆動式動弁機構を用いているので、クラ
ンク・シャフト23の回転力を利用してインレット・バ
ルブ28,28およびエキゾースト・バルブ29,29
を開閉させる必要がなく、必要時に必要分、インレット
・バルブ28,28およびエキゾースト・バルブ29,
29を開閉することができる。
【0045】ここで図1に戻り、他の構成を説明する。
内燃機関1の各吸気ポート26は、シリンダ・ヘッド1
aに取り付けられたイン・マニ33の各枝管と連通して
いる。また、イン・マニ33は、吸入空気の脈動を平滑
化するためのサージ・タンク34に接続されている。サ
ージ・タンク34には、吸気管35が接続されている。
吸気管35は、吸入空気中の塵や埃等を取り除くための
エア・クリーナ・ボックス36と接続されている。
【0046】また、吸気管35には、その中を流れる吸
入空気量を電圧値として検出し、この電圧値に対応した
電気信号を出力するエア・フロー・メータ44が取り付
けられている。吸気管35のうちエア・フロー・メータ
44よりも下流の部位には、吸入空気量を制御するスロ
ットル・バルブ39が設けられている。
【0047】スロットル・バルブ39には、ステッパ・
モータ等からなり印加電流の大きさに応じてスロットル
・バルブ39を絞り、すなわちスロットル・バルブ39
の開度に応じて吸気管35の開口面積を増減調整するス
ロットル用アクチュエータ40と、スロットル・バルブ
39の開度を電圧値として検出し、この電圧値に対応し
た電気信号を出力するスロットル・ポジション・センサ
41と、アクセル・ペダル42に機械的に接続されアク
セル・ペダル42の踏み込み量に対応した電気信号を出
力するアクセル・ポジション・センサ43とが取り付け
られている。
【0048】また、サージ・タンク34は、その内部圧
力に対応した電気信号を出力するバキューム・センサ5
0を有する。一方、前記各排気ポート27は、シリンダ
・ヘッド1aに取り付けたエキ・マニ45の各枝管と連
通し、エキ・マニ45は排気管47とも連通している。
また、排気管47は、排気浄化用触媒を内部に充填した
触媒コンバータ46が途中に取付けられ、触媒コンバー
タ46よりも下流には図示しないマフラーを有する。
【0049】エキ・マニ45は、触媒コンバータ46の
排気浄化用触媒に流入する排気の空燃比(以下「排気空
燃比」という。)に対応した電気信号を出力する空燃比
センサ48を有する。
【0050】触媒コンバータ46の排気浄化用触媒は、
排気の空燃比が、例えば理論空燃比に近い所定の空燃比
のときに排気中の炭化水素(以下「HC」という。)と
一酸化炭素(以下「CO」という。)と窒素酸化物(以
下「NOx」という。)とを浄化する三元触媒や、排気
の空燃比が、リーン空燃比であるときは排気中に含まれ
るNOxを吸蔵し、排気の空燃比が、理論空燃比もしく
はリッチ空燃比のときにそれまで吸蔵していたNOxを
放出しこの放出されたNOxを還元して排気を浄化する
吸蔵還元型NOx触媒や、排気空燃比がリーン空燃比で
ありかつ所定の還元剤が存在するときに排気中のNOx
を還元して排気を浄化する選択還元型NOx触媒から形
成されるが、上記各種触媒を適宜組み合わせて形成して
もよい。
【0051】このような排気浄化用触媒を包蔵する触媒
コンバータ46には、該排気浄化用触媒の床温に対応し
た電気信号を出力する触媒温度センサ49を取り付けて
ある。
【0052】また、内燃機関1は、クランク・シャフト
23の端部に取り付けたタイミング・ロータ51aとタ
イミング・ロータ51a近傍に設けた電磁ピック・アッ
プ51bとからなるクランク・ポジション・センサ51
を有する。
【0053】さらに、内燃機関1は、ウォータ・ジャケ
ット1cを流れる冷却水の温度を検出する水温センサ5
2をシリンダ・ブロック1bに取り付けてある。このよ
うな構成の内燃機関1は、エンジン制御装置である電子
制御ユニット(Electronic Control Unit:ECU、以
下「ECU」と称する。)20によってその運転状態が
制御される。
【0054】ECU20は、スロットル・ポジション・
センサ41,アクセル・ポジション・センサ43,エア
・フロー・メータ44,空燃比センサ48,触媒温度セ
ンサ49,バキューム・センサ50,クランク・ポジシ
ョン・センサ51,水温センサ52等の各種センサと電
気的に接続され、各センサの出力信号がECU20に入
力される。
【0055】また、ECU20は、イグナイタ25a,
吸気側電磁駆動機構30,排気側電磁駆動機構31,イ
ンジェクタ32等とも電気的に接続され、前記各種セン
サからの出力信号に基づいてイグナイタ25a,吸気側
電磁駆動機構30,排気側電磁駆動機構31,インジェ
クタ32等を制御する。
【0056】加えて、ECU20は、図3に示すよう
に、双方向性バス400を介して相互に接続された、C
PU401と、ROM402と、RAM403と、バッ
クアップRAM404と、入力ポート405と、出力ポ
ート406と、入力ポート405に接続されているA/
Dコンバータ(以下「A/D」という。)407とを備
えている。
【0057】スロットル・ポジション・センサ41,ア
クセル・ポジション・センサ43,エア・フロー・メー
タ44,空燃比センサ48,触媒温度センサ49,バキ
ューム・センサ50,水温センサ52のようにアナログ
信号を出すセンサが出力する信号は、A/D407を介
して入力ポート405に入力され、入力ポート405に
入力された信号は、CPU401やRAM403に送信
される。
【0058】また、入力ポート405には、例えばクラ
ンク・ポジション・センサ51のようなデジタル信号形
式の信号を出力するセンサの出力信号がそのまま入力さ
れ、その場合、前記と同様に入力ポート405に入力さ
れた信号はCPU401やRAM403に送信される。
【0059】出力ポート406は、CPU401から出
力される制御信号をイグナイタ25a,吸気側電磁駆動
機構30,排気側電磁駆動機構31,燃料噴射弁である
インジェクタ32,スロットル用アクチュエータ40に
送信する。
【0060】ROM402は、各種ルーチンを実現する
ためのアプリケーションプログラムを記憶している。前
記ルーチンとしては、例えば、燃料噴射量(TAU)を
決定するための燃料噴射量制御ルーチン,燃料噴射時期
を決定するための燃料噴射時期制御ルーチン,インレッ
ト・バルブ28,28の開弁時期を決定するためのイン
レット・バルブ開弁時期制御ルーチン,エキゾースト・
バルブ29,29の開弁時期を決定するためのエキゾー
スト・バルブ開弁時期制御ルーチン,各気筒21の点火
プラグ25の点火時期を決定するための点火時期制御ル
ーチン,スロットル・バルブ39のスロットル開度(T
A)を決定するためのスロットル開度制御ルーチン,吸
気側電磁駆動機構30および排気側電磁駆動機構31に
励磁電流を印加するタイミングを変化させてトルク制御
を実行するための励磁電流制御ルーチン等が挙げられ
る。
【0061】また、ROM402は、前記した各種アプ
リケーションプログラムに加え,各種の制御マップを記
憶している。例えば、機関運転状態と燃料噴射量(TA
U)との関係を示す燃料噴射量制御マップ,機関運転状
態と燃料噴射時期との関係を示す燃料噴射時期制御マッ
プ,機関運転状態とインレット・バルブ28の開閉時期
との関係を示すインレット・バルブ開閉時期制御マッ
プ,機関運転状態とエキゾースト・バルブ29の開閉時
期との関係を示すエキゾースト・バルブ開閉時期制御マ
ップ,機関運転状態と吸気側電磁駆動機構30および排
気側電磁駆動機構31に印加する励磁電流の量との関係
を示す励磁電流量制御マップ,機関運転状態と各点火プ
ラグ25の点火時期との関係を示す点火時期制御マッ
プ,機関運転状態とスロットル・バルブ39の開度との
関係を示すスロットル開度制御マップ、ある目標とする
トルク(目標トルク)と、この目標トルクで機関を回転
した場合にクランク・シャフト23が所望の回転角度に
達するまでの理想とする所用時間との関係を示すマップ
等である。
【0062】RAM403は、各種センサの出力信号や
CPU401の演算結果等を記憶する。前記演算結果
は、例えば、クランク・ポジション・センサ51の出力
信号に基づいて算出される機関回転数等である。前記R
AM403に記憶される各種のデータは、クランク・ポ
ジション・センサ51が信号を出力する度に最新のデー
タに書き換えられる。
【0063】バックアップRAM45は、内燃機関1の
運転停止後もデータを保持する不揮発性のメモリであ
り、各種制御に係る学習値等を記憶する。CPU401
は、ROM402に記憶されたアプリケーションプログ
ラムに従って動作し、燃料噴射制御,インレット・バル
ブ開閉制御,エキゾースト・バルブ開閉制御,点火制御
等に加え、励磁電流制御を実行する。
【0064】励磁電流の制御は、インレット・バルブ2
8,28およびエキゾースト・バルブ29,29のバル
ブ・タイミング(VT)と密接な関係にある。すなわち
4サイクルの内燃機関1では、4つある気筒21のうち
吸気行程にある気筒21についてはそのインレット・バ
ルブ28,28を開弁し、エキゾースト・バルブ29,
29を全閉する。この吸気行程にある気筒21は、その
内部がピストン22の下降によって負圧となり、この負
圧がインレット・バルブ28,28の開弁動作を助勢す
る。このため、比較的少ない励磁電流を吸気側電磁駆動
機構30に供給するだけでインレット・バルブ28,2
8を開弁できる。これに対してエキゾースト・バルブ2
9,29にあっては、ピストン22の下降によって発生
する負圧に抗して全閉する必要がある。
【0065】本実施の形態では、燃焼圧と強い相関関係
にあるクランク・シャフト23のトルク、換言すれば気
筒21,21,・・・のうちのある一気筒がその爆発行
程において発生した動力によりクランク・シャフト23
を回転する力である軸トルクをパラメータとし、この軸
トルクに変動があるかどうかを判定し、変動があると判
定された場合には、軸トルクに変動を来した気筒21に
備えられている吸気側電磁駆動機構30および排気側電
磁駆動機構31を作動して、それぞれインレット・バル
ブ28,28およびエキゾースト・バルブ29,29の
バルブ・タイミング(VT)を変更し、これにより前記
軸トルクの変動(軸トルクの変動は機関回転変動につな
がるので軸トルクの変動を機関回転変動という場合があ
る。)を抑制する。
【0066】これは、爆発行程にある気筒21において
燃焼圧が高くなると、ピストン22の下降速度が大きく
なり、それに応じて機関回転速度が上昇し、その結果、
機関回転変動が大きくなるという知見、換言すれば、燃
焼圧が高ければ所定の角度を回転するのに要する所用時
間は短くなるし、反対に燃焼圧が低ければ所定の角度を
回転するのに要する所用時間は短くなるという知見に基
づくものである。
【0067】なお、燃焼圧と機関回転変動との相関関係
は、各気筒21の爆発行程初期、言い換えれば混合気の
燃焼直後において特に強くなると考えられる。このた
め、本実施の形態では、各気筒21の爆発行程初期にお
ける機関回転変動をパラメータとして吸気側電磁駆動機
構30および排気側電磁駆動機構31によってそれぞれ
作動されるインレット・バルブ28,28およびエキゾ
ースト・バルブ29,29の各バルブ・タイミング(V
T)を決定するものとする。
【0068】また、CPU401は、バルブ・タイミン
グ(VT)を補正し、これにより前記軸トルクの変動を
抑制する以外に、インジェクタ32の燃料噴射量(TA
U),スロットル・バルブ39のスロットル開度(T
A)および点火プラグ25による点火進角SAの順でそ
れらに補正を加えることで、爆発行程で生じる動力の差
を縮め、これにより軸トルクの変動をできる限り減少す
るようにしている。
【0069】前記のごとくバルブ・タイミング(VT)
の具体的な補正方法については、後述の爆発行程時トル
ク制御ルーチンの説明で詳しく述べる。次に、排気行程
にある気筒21については、インレット・バルブ28,
28を全閉にしエキゾースト・バルブ29,29を開弁
する必要がある。
【0070】排気行程にある気筒21では、爆発行程で
発生した燃焼圧が残存している上、ピストン22が上昇
する。このため、インレット・バルブ28,28および
エキゾースト・バルブ29,29にはそれらを閉弁する
方向に押圧力が作用する。このため、インレット・バル
ブ28,28を排気行程で全閉させる必要のある吸気側
電磁駆動機構30には比較的少ない励磁電流を供給する
だけで足りる。
【0071】しかし、エキゾースト・バルブ29,29
を排気行程で開弁させる必要のある排気側電磁駆動機構
31には気筒21内の圧力に抗してエキゾースト・バル
ブ29,29を開弁させるので、比較的多い励磁電流を
供給する必要がある。
【0072】なお、爆発行程で発生した燃焼圧が低いほ
ど排気行程にある気筒21内の圧力は低く、爆発行程で
発生した燃焼圧が高いほど高い。そこで、CPU401
は、排気行程において気筒21のインレット・バルブ2
8,28を全閉する場合、直前の爆発行程における機関
回転変動が小さいほど励磁電流を多くしてインレット・
バルブ28,28の閉じ速度が遅くなるのを防止し、直
前の爆発行程における機関回転変動が大きくなるほど励
磁電流を少なくしてインレット・バルブ28,28の閉
じ速度が速くなるのを防止する。
【0073】一方、CPU401は、排気行程にある気
筒21のエキゾースト・バルブ29,29を開弁する場
合、直前の爆発行程における機関回転変動が小さいほど
励磁電流を少なくしてエキゾースト・バルブ29,29
の開き速度が速くなるのを防止し、直前の爆発行程にお
ける機関回転変動が大きいほど励磁電流を多くしてエキ
ゾースト・バルブ29,29の開き速度が遅くなるのを
防止する。
【0074】CPU401は、図示しない排気行程時励
磁電流量制御ルーチンに従って、排気側電磁駆動機構3
1に印加すべき励磁電流量を決定することでエキゾース
ト・バルブ29の作動制御を行う。
【0075】次に前記後述するとした爆発行程時トルク
制御ルーチンを実現するためのプログラムを図4のフロ
ーチャートを参照して説明する。爆発行程時トルク制御
ルーチンは、予めROM402に記憶された前記励磁電
流量制御ルーチンの一つであり、CPU401によって
所定時間毎に繰り返し実行される。
【0076】爆発行程時トルク制御ルーチンでは、CP
U401は、先ずS401において、クランク・ポジシ
ョン・センサ51の出力信号を読み込む。S402で
は、CPU401は、前記S401において読み込んだ
クランク・ポジション・センサ51の出力信号から圧縮
上死点にピストン22がある気筒21が存在するか否か
を判別する。
【0077】前記S402において圧縮上死点にピスト
ン22がある気筒21が存在しないと否定判定した場合
は、CPU401は、S401に戻ってS402での判
定が肯定されるまでこれらの処理を繰り返す。本ルーチ
ンは、爆発行程時のトルク制御を行うものであって、爆
発行程はピストンが上死点にある時に為されるからであ
り、いずれのピストン22も上死点にない状態では、S
403以降の処理を継続する意味がないからである。一
方、前記S402において圧縮上死点にピストン22が
ある気筒21の存在を確認する肯定判定をした場合は、
S403に進む。なお、当該肯定判定をした場合、どの
気筒21が該当気筒であるかは、CPU401が、クラ
ンク・ポジション・センサ51の出力信号から判別す
る。
【0078】S403では、CPU401は、クランク
・ポジション・センサ51が前記S402で判別された
気筒21のピストン22が圧縮上死点にあることを示す
パルス信号を出力した時点から前記気筒21の圧縮上死
点後、例えば30°CA(クランク・アングル)を示す
パルス信号を出力するまでに要した時間、すなわちクラ
ンク・シャフト23が前記気筒21の圧縮上死点(TD
C)から圧縮上死点後30°CAまで回転するのに要し
た時間T30を算出する。
【0079】S404では、ある回転数で内燃機関1が
回転した場合に好適に出力されるであろうとされるトル
ク(目標トルク)で圧縮上死点から前記圧縮上死点後3
0°CAまで回転するのに要する理想時間(所定の基準
時間)であるT30Bを求める。T30Bは、目標トル
クと、この目標トルクで機関を回転した場合にクランク
・シャフト23が所望の回転角度(この場合でいえば3
0°CA)に達するまでの理想とする所用時間との関係
を示すROM402に含まれる前記図示しないマップ
(前記ROM402に含まれるマップの説明で既述。)
から求める。
【0080】S405では、S403で求めたT30が
目標としていた時間T30Bと比べて等しいかどうかを
等式T30B=T30を用いて判定する。なお、厳密な
意味で等しいというわけではなく、軸トルクに変動があ
ってもそれをドライバや同乗者が不快に感じない小さい
範囲にあるものをT30B=T30の範疇に属するもの
としても良い。その場合、S406以降の処理は、機関
回転変動があった場合において、ドライバや同乗者がこ
れを許容できない範囲に当該軸トルクの変動があった場
合にこれを補正するというものとなる。
【0081】S405で否定判定した場合は、前記S4
02で圧縮上死点にピストン22が存在している気筒2
1と判定された気筒21により軸トルクが変動している
場合を意味し、その後S406に進む。また、S405
で肯定判定した場合は、軸トルクが変動していない場合
を意味する。本ルーチンは、軸トルクに変動が起こりそ
うな場合にその変動を生じないようにするかあるいはで
きるだけ減少するための処理であるから、S405で肯
定判定した場合は本ルーチンを継続する必要がないこと
になる。よってその場合、本ルーチンを一旦終了(RE
TURN)する。よって、このS405延いては、この
S405が含まれる本プログラムを記憶するROM40
2が属するECU20のことを内燃機関1の軸トルクに
変動があるかどうかを判定するトルク変動判定手段とい
う。すなわち、S403〜S405の内容をまとめる
と、圧縮上死点にあるピストン22の軸トルクが特定の
基準となるトルク(目標トルク)と等しいか等しくない
かの判定をクランク・シャフト23が所定量回転するの
に要する時間T30と理想時間T30Bとの比較で検出
し、両時間が等しい場合は、前記気筒21,21,・・
・のうちの一気筒21による軸トルクへの変動は生ぜ
ず、両時間が等しくない場合は前記一気筒21による軸
トルクへの変動を生じる、ということがいえる。要する
に、トルク変動判定手段であるECU20による前記軸
トルクに変動があるかどうかの判断(S405参照)
は、クランク・シャフト23またはこのクランク・シャ
フト23と連動して回転する回転部材である、クラッチ
・シャフトやプロペラ・シャフト(ともに図示せず)が
所定の角度である30°CAを回転するのに要する所用
時間T30を、前記理想時間であるT30Bと比較して
両時間が等しいかどうかで判断する。
【0082】また、前記トルク変動判定手段であるS4
05(ECU20)は、内燃機関1の軸トルク変動の起
因となる気筒21がどれであるかを選定する気筒選定手
段としても機能する。S405で否定判定された気筒2
1ではT30B≠T30の関係になるので、トルク変動
が生じているということができるからである。この明細
書では便宜上、S405で否定判定された気筒21のこ
とを軸トルクに変動ありと選定された気筒(以下特に断
らない「選定気筒」という。)ということにする。
【0083】S406では、CPU401は、前記S4
03で算出された時間T30と前記S404でマップか
ら読み出した時間T30Bとの大小関係を不等式T30
B>T30を用いて判定する。S406は、S405で
の判定で否定され、よって軸トルクに変動があることが
前提とされている場合に行われる処理である。
【0084】前記S406で肯定判定した場合は、前記
S403で算出した時間T30が前記S404でマップ
から読み出した理想時間T30Bより短いことを意味す
る。これは、軸トルクを得るための燃焼圧が目標トルク
を得るための燃焼圧よりも高い故、前記気筒選定手段で
あるS405で選定された気筒21による軸トルクが目
標トルクよりも大きいためになるのであり、その場合S
407に進む。
【0085】また、S406で否定判定した場合はS4
03で算出した時間T30が前記S404でマップから
読み出した理想時間T30Bより長いことを意味する。
これは、軸トルクを得るための燃焼圧が目標トルクを得
るための燃焼圧よりも小さい故、S405で選定された
気筒21による軸トルクが目標トルクよりも小さいため
になるのであり、その場合S408に進む。
【0086】S406で否定判定した場合は、気筒21
による軸トルクが目標トルクよりも小さいので、CPU
401は、S406で否定判定した場合に進むS408
で現在のトルクを発生しているバルブ・タイミング(V
T),バルブ39のスロットル開度(TA),インジェ
クタ32の燃料噴射量(TAU)および点火プラグ25
による点火進角(SA)をそれらの順で順次補正して前
記選定気筒21による軸トルクが大きくなるようにす
る。
【0087】すなわち、S406で否定判定した場合の
表現を言い換えると、軸トルクが変動している場合であ
って前記所用時間T30が前記基準時間T30Bよりも
かかる時(T30B<T30)は、S408で軸トルク
の増大方向に少なくとも前記バルブ・タイミング(V
T)を補正する(以下「軸トルクが大きくなる側に学習
させる(軸トルク大側に学習)」という。)といえる。
【0088】よって、S408は、前記S406におい
て前記気筒選定手段であるS405で選定された気筒2
1の燃焼圧が低いという否定判定がされた場合に、この
選定気筒21から生ずる軸トルクを増大するトルク増大
手段ということができる。またS408が含まれる本プ
ログラムを記憶するROM402の属性はECU20に
あるので、ECU20のことをトルク増大手段というこ
とができる。
【0089】その後、本ルーチンの実行を一旦終了する
が必要に応じて本ルーチンを繰り返す。一方、S406
で肯定判定した場合は、前記のようにS403で算出し
た時間T30が前記S404でマップから読み出した時
間T30Bより短いことを意味する。
【0090】よって、S406、延いてはS406が含
まれる本プログラムを記憶するROM402が属するE
CU20は、前記気筒選定手段(S405参照)によっ
て軸トルク変動の起因となる気筒であると選定された気
筒21の燃焼圧の高低を判定する選定気筒燃焼圧高低判
定手段といえる。
【0091】そして、S406で肯定判定した場合に進
むS407では、T30がT30Bよりも大幅に短いか
どうかを不等式T30B>>T30を用いて判定する処
理である。そして、T30がT30Bよりもはるかに小
さい場合、すなわちS407で肯定判定した場合には、
前記、バルブ・タイミング(VT),スロットル開度
(TA),燃料噴射量(TAU)および点火進角(S
A)による補正だけでは十分でない場合もありえる。よ
って、そのような場合には、積極的にクランク・シャフ
ト23の回転を制動する(ブレーキを掛ける。)ことが
望ましい。
【0092】S407で肯定判定した場合も否定判定し
た場合も共に、CPU401は、前記軸トルク変動の起
因となる気筒であると選定された前記気筒21(S40
5参照)により生じる軸トルクが、目標トルクよりも大
きいことが前提である故(S406参照)、次のS40
9およびS410において、前記気筒21についてバル
ブ・タイミング(VT),スロットル開度(TA),燃
料噴射量(TAU)および点火進角(SA)をそれらの
順で順次補正して前記選定気筒21による軸トルクが小
さくなるようにし、これにより軸トルクの変動を抑制す
る(以下「軸トルクが小さくなる側に学習させる(軸ト
ルク小側に学習)」という。)。
【0093】よって、S409およびS410が含まれ
る本プログラムを記憶するROM402が属するECU
20のことを、選定気筒燃焼圧高低判定手段(S406
参照)により選定された気筒21の燃焼圧が高いと判定
された場合にこの選定気筒21から生ずるトルクを低減
するトルク低減手段ということができる。
【0094】なお、S407で肯定判定した場合にあっ
ては、S409を経由した後、前記のごとく積極的にク
ランク・シャフト23の回転を制動する処理(ブレーキ
をかける。)を次のS411で行い、その後、本ルーチ
ンの実行を一旦終了する。但し、必要に応じて本ルーチ
ンを繰り返す。S411では、排気行程でポンピングロ
スが発生するようにインレット・バルブ28または/お
よびエキゾースト・バルブ29のバルブ・タイミング
(VT)を変更して軸トルクの変動を抑制する。
【0095】次に軸トルクが大きくなる側に学習させる
場合と軸トルクが小さくなる側に学習させる場合の手法
の一例を、図5を用いて示す。図5は、上段および下段
に分かれ、上段にインレット・バルブ28による、吸気
早閉じの場合を示し、下段に吸気遅閉じの場合を示す。
また、縦に(イ),(ロ),(ハ)に分かれており、
(ロ)の列は上下段ともT30Bの目標トルクを得るた
めのインレット・バルブ28の開度を破線で示してい
る。
【0096】また、インレット・バルブ28の開き始め
と閉じ終わりの位置は、ピストン22の位置に見合うク
ランク・シャフト23の回転角度(以下「クランク回転
角度」という。)で表示され、例えば上死点後何度とい
った具合で両矢印aで表示される。クランク回転角度に
よりまさにバルブが開き始めるまたは閉じ終える瞬間を
表示する。
【0097】そして、(イ)の側から(ハ)の側に掛け
て要求トルクすなわちT30のT30Bに対する大小関
係を示している。 ・上段(イ):要求トルクが小さい時は、T30Bより
もインレット・バルブ28の開き量を少なくして(開弁
時間を短くして)吸気量を少なくする。
【0098】・上段(ハ):要求トルクが大きな時は、
T30Bよりもインレット・バルブ28の開き量を多く
して(開弁時間長くして)吸気量を多くする。 ・下段(イ):要求トルクが小さい時は、T30Bより
もインレット・バルブ28の開き量を多くして(開弁時
間を長くして)一旦吸入した空気を吸気側へ戻し、吸気
量を少なくする。すなわち、故意に吸気の吹き返しを発
生させる。
【0099】・下段(ハ):要求トルクが大きな時は、
T30Bよりもインレット・バルブ28の開き量を少な
くして(開弁時間短くして)吸気の吹き返しを抑え、吸
気量を多くする。
【0100】次に、前記クランク・シャフト23の回転
を制動する説明を行う前提として、この実施形態に係る
内燃機関1で示したような4気筒エンジンの点火順序に
ついて述べることにする。
【0101】4気筒エンジンの場合、第1気筒21−1
および第4気筒21−4にそれぞれ対応しかつクランク
・シャフト23の両端に位置する第1クランク・ピンお
よび第4クランク・ピン、ならびに第2気筒21−2お
よび第3気筒21−3にそれぞれ対応しかつクランク・
シャフト23の中央部に位置する第2クランク・ピンお
よび第3クランク・ピンは、クランク・シャフト23を
軸方向から見た時にクランク・ジャーナルに対して線対
称の関係にあり、第1クランク・ピンおよび第4クラン
ク・ピンと第2クランク・ピンおよび第3クランク・ピ
ンとがなす角度、すなわちクランク角度は必ず180°
である。
【0102】よって、第1クランク・ピンに取り付けた
第1のピストン22が上死点にある時は、第4クランク
・ピンに取り付けた第4のピストン22も上死点にあ
り、また、第2クランク・ピンおよび第3クランク・ピ
ンにそれぞれ取り付けた第3のピストン22および第4
のピストン22は共に下死点にある。
【0103】したがって、第1気筒21−1の爆発行程
で第1のピストン22が下死点に向けて動いて行くと、
第4気筒21−4にかかる第4のピストン22も下死点
に向けて動き、その時に吸入行程を行う。そして、第2
と第3の気筒21−2,3にそれぞれかかる第2と第3
のピストン22,22は上死点に向けて移動し、第2お
よび第3の気筒21−2,3は、圧縮行程か排気行程に
移行する。
【0104】仮に第2の気筒21−2を圧縮行程にすれ
ば第3の気筒21−3は排気行程になり、逆に第2の気
筒21−2を排気行程にすれば第3の気筒21−3は圧
縮行程になり、このいずれかを選ぶことによって4気筒
エンジンの点火順序が異なる。
【0105】この実施の形態では、既述した通り吸入効
率の良さの関係から第3の気筒21−3が圧縮行程にあ
る時に第2の気筒21−2が排気行程となる4気筒エン
ジン、すなわち点火順序が1−3−4−2の4気筒エン
ジンを適用している。
【0106】そして、この場合の前記選定気筒を仮に第
1の気筒21−1とする。そして、この第1の気筒21
−1が爆発行程にある時に排気行程にある第2の気筒2
1−2を「その他選定外の気筒」ということにする。た
だし、「その他選定外の気筒」には、第3の気筒21−
3を含んでも構わない。
【0107】要するに、「その他選定外の気筒」とは、
内燃機関が4気筒エンジンの場合であれば、第1〜第4
のいずれかの選定気筒21に対しクランク角度が180
°ある気筒であって、選定された気筒21が爆発行程に
あるときに排気行程にある気筒をいう(図6参照)。
【0108】よって、ここでは、前述のごとく点火順序
が1−3−4−2の4気筒エンジンを例示したが、点火
順序が1−2−4−3の4気筒エンジンの場合において
選定気筒を仮に前記と同様第1の気筒21−1とすれ
ば、この第1の気筒21−1が爆発行程にある時に排気
行程にある第3の気筒21−3を「その他選定外の気
筒」として好適に例示できる(図6参照)。
【0109】前記点火順序が1−3−4−2の4気筒エ
ンジンについて述べると、第2気筒21−2が排気行程
中にある時に排気側電磁駆動式動弁機構31Aで第2の
気筒21−2のエキゾースト・バルブ29,29を閉じ
ると、第2気筒21−2にかかるピストン22は排気を
圧縮することになり、その動きが妨げられるので第2気
筒21−2にかかるピストン22は負の仕事をする。
【0110】この時、クランク・シャフト23には第1
気筒21−1にかかるピストン22によって動力が与え
られている途中(爆発行程中)であるが、前記のように
第2気筒21−2にかかるピストン22によって制動、
すなわちブレーキが掛けられるのと同じ状態になる。こ
のため、第1気筒21−1にかかる軸トルクの変動が抑
制され、その結果、機関出力が抑えられた状態になる。
したがって、回転速度が急激に低下する。
【0111】このように、軸トルクに変動があった場合
には、軸トルクが大きくなる側にまたは小さくなる側に
学習させ(S408,S409,S410参照)、必要
な場合は、ピストン22が制動されるようにしてトルク
変動を抑制するように制御されるので、前記S408,
S409,S410延いてはこれらの処理を含む爆発行
程時トルク制御ルーチン実行用の前記プログラムを記憶
するROM402の属するECU20のことをトルク変
動抑制手段ということができる。ところで、一般に、希
薄燃焼式内燃機関にあっては、トルク変動がその許容限
度を超えないように、空燃比が22〜23程度のいわゆ
る安定燃焼限界近傍の狭い範囲に制御されるようになっ
ている。空燃比の検出は空燃比センサ48を用いて行う
が、一般に空燃比センサは空燃比がリーン側に大きくシ
フトした場合、検出精度が幾分悪化するという特性があ
る。そのため、目標空燃比を安定燃焼限界近傍に設定し
た場合、外気温や湿度等の変動により混合気の燃焼に異
常が発生し、断続的な失火に至ることが考えられる。そ
こで本実施形態では、各気筒21のインレット・バルブ
28が開閉される時に各気筒21ごとに設けた前記吸気
側電磁駆動弁30Aを作動させることで、機関回転変動
が許容される範囲内でかつ失火の生じない限界値にまで
前記空燃比を理論空燃比よりも大きくなるようにリーン
化することでHCやCO等の排出ガス成分の低減や燃費
の向上を図るようにしている。図7のフローチャートで
説明するプログラムは、そのためのものであって、吸気
側電磁駆動弁30Aを用いることで、各気筒21の空燃
比をリーン限界(リーン・リミット)にまで達せしめ、
その時の空燃比を目標空燃比として利用することによ
り、HCやCO等の排出ガス成分の低減や燃費の向上等
を図るようにするためのものである。このフローチャー
トで示すプログラムは、前記した図4に係るプログラム
とは別々に起動するものであるが、図4のS401〜S
405までの処理は同じであるので、異なる部分につい
てのみ説明し、同一処理のS401〜S404のステッ
プはそれらをまとめて図7のフローチャートに示す。す
なわち、図7のフローチャートは、S401〜S405
の処理にS706〜710の処理を組み合わせて構成さ
れるフローチャートである。図7に係るプログラムの実
行条件としては、内燃機関1がアイドリング状態にある
場合や、一定時間継続して機関回転数が一定である等の
定常運転にある場合を挙げられる。また、図4のプログ
ラムではS405で肯定判定した場合には、処理を一旦
終了し、必要に応じて繰り返すというものであった。し
かし、本プログラムではS405で肯定判定した場合に
S706〜S710の処理を行う。そして、否定判定し
た場合は、本ルーチンを一旦終了する。S405で肯定
判定された場合に進むS706では、該当気筒21につ
いてS403で算出したT30が、S405でT30B
と等しくなるに供された前回作動行程時における吸入空
気量よりも増加するように、すなわち吸気側電磁駆動弁
30Aのバルブ・タイミングを制御して空燃比をリーン
化する。具体的には、インレット・バルブ28の開き始
めから閉じ終わりの位置を示す前記クランク回転角度を
少ない所定角度(例えば1°CA)で早閉じまたは遅閉
じによりとりあえず一回増大して空燃比をリーン化し、
その時の空燃比をRAM403に記憶しておく。当該空
燃比のRAM403への記憶は、燃焼が不安定になるま
で更新される。すなわち、クランク回転角度を前記のご
とく少ない所定角度で2回,3回,・・・と漸次増大す
ることにより吸入空気量を増大してリーン化を進めて行
く度にその時の空燃比をRAM403に記憶する。本ル
ーチンでは、第1気筒21−1〜第4気筒21−4まで
の各気筒21について前記所定角度で一つずつ、前記点
火プラグ25による点火を試みる。しかし、インジェク
タその他の前記個体差に起因して、かつ本実施形態の内
燃機関1は、既述のごとく元々、空燃比が22〜23程
度のリーン空燃比が適用され、しかもいわゆる安定燃焼
限界近傍の狭い範囲において制御される希薄燃焼式内燃
機関であるから、気筒21−1〜4の中には一回のリー
ン化だけでも失火してしまう気筒も存在すると考えられ
る。そこで、気筒21の各々について、前記リーン化に
よって失火したかどうかの判断や失火した場合と失火し
なかった場合の対処の仕方をS707以降の処理で行う
ようにしている。S707では、S706での空燃比で
点火した場合の燃焼安定性、すなわち失火しないかどう
かをみる。そして今回リーン化された空燃比(以下「今
回空燃比」という。)で点火した場合に失火等燃焼に不
具合が生ずれば、今回空燃比で燃焼した場合のT30
は、今回リーン化する直前の空燃比(以下「前回空燃
比」という。)で燃焼した場合のT30(前回T30と
呼称する場合がある。)または前回T30までのT30
の平均値よりも大幅に長くなるものと考えられる。そこ
で、その場合は、失火等、燃焼が悪化している状態に、
今回空燃比で燃焼された気筒21があると判断する。よ
って、S707では、該当気筒21につき、今回空燃比
で燃焼した場合のT30に基づいた燃焼安定性をみる。
S708では、S707での結果に基づいて、前記今回
空燃比で失火する場合と失火しない場合とを振り分ける
処理を行うが、これを燃焼不安定という文字を付した判
断記号で示す。S708で肯定判定した場合は、今回空
燃比では軸トルクに変動があるという判断がなされるこ
とを意味するのでこれを解消するためにS709に進
む。また、否定判定した場合は燃焼不安定ではない、す
なわちまだ失火しないのでさらなる空燃比のリーン化が
可能ということである。よってさらに空燃比をリーン化
できる可能性があると考えらるのでS706に戻り、バ
ルブ・タイミング(VT)の補正を行う。またこのとき
燃料噴射量(TAU)の補正を行って、空燃比の更なる
リーン化を試行することもできる。S709では、該当
気筒21を今回空燃比で燃焼したのではその燃焼が不安
定になるとS708で判断された場合に行う処理である
から、該当気筒21の前回空燃比を当該気筒21のリー
ン限界としてRAM403に記憶する。S710では、
RAM403に記憶してある空燃比を当該気筒21の目
標空燃比として以降利用する。そして、この目標空燃比
を維持できるようにバルブ・タイミング(VT)や燃料
噴射量(TAU)を実行する。
【0112】次にこのような構成の内燃機関1の作用効
果を図4や図7を参照して述べる。図4で述べたよう
に、内燃機関1では、トルク変動判定手段であるECU
20によって軸トルクに変動ありの判定がされた場合
(S405で否定判定された場合)には、その判定に係
る気筒21については、燃焼範囲において、空燃比すな
わち気筒21に供給される燃料に対する吸入空気量の割
合が、他の気筒の空燃比と比較して同じになるように、
インレット・バルブ28に関して、前記バルブ・タイミ
ング(VT)等を調整する(S408〜S411参
照)。バルブ・タイミング(VT)に応じて吸入空気量
が増大したり反対に吸入空気量が減少したりする。
【0113】この結果、燃焼圧、換言すれば爆発行程に
おいてピストン22が受ける爆発力によってもたらせら
れるクランク・シャフト23の回転力を、気筒別に変化
しないようにし、これにより各気筒21から生ずる個別
の軸トルクを同じに、または変動割合を極めて小さくで
きる。このように気筒別に生じる軸トルクを均等または
ほぼ均等にすることで、トルク変動に起因したエンジン
の不整振動を防止できる。
【0114】なお、トルク変動判定手段であるECU2
0によって軸トルクに変動があると判定された場合、今
回、前記気筒選定手段であるECU20によりそのトル
ク変動の起因であるとして選定された気筒21または/
およびその他選定外の気筒21の少なくとも前記吸・排
気弁のバルブ・タイミング(VT)を制御することで、
軸トルクの変動を抑制することもできる。
【0115】ここで、「今回、〜そのトルク変動の起因
となる気筒」とは、気筒選定手段であるECU20によ
り選定されたばかりの気筒のことである(S405参
照)。また、当該気筒選定手段であるECU20により
トルク変動の起因となる気筒21であると選定された場
合に、今回、選定された気筒または/およびその他選定
外の気筒21の吸・排気弁のバルブ・タイミング(V
T)を制御するのであり、今回選定された気筒21また
は/およびその他選定外の気筒21のインレット・バル
ブ28,28およびエキゾースト・バルブ29,29の
バルブ・タイミング(VT)を次回にフィードバックす
るのではない。
【0116】したがって、今回、トルク変動の起因とな
った気筒による軸トルクの変動修正が即座にできて好適
である。加えて、前記気筒選定手段によって軸トルク変
動の起因となる気筒であると選定された気筒21の燃焼
圧の高低を判定する選定気筒燃焼圧高低判定手段(S4
06参照)と、この選定気筒燃焼圧高低判定手段によ
り、前記選定気筒の燃焼圧が高いと判定された場合(S
406で肯定判定された場合)は、この気筒から生ずる
トルクを低減するトルク低減手段と、前記選定気筒燃焼
圧高低判定手段により、前記選定気筒の燃焼圧が低いと
判定された場合(S406で否定判定された場合)は、
この気筒から生ずるトルクを増大するトルク増大手段と
を有するので、前記高いと判定された場合は、前記選定
気筒から生ずるトルクをトルク低減手段により低減する
制御がなされ、前記低いと判定された場合は、前記選定
気筒から生ずるトルクをトルク増大手段により増大する
ので、軸トルクの変動を効果的に抑制できる。
【0117】なお、前記クランク・シャフト23が所定
の角度を回転するのに要する時間の代わりに前記クラン
ク・シャフト23が単位時間に回転する角度である角速
度を適用し、前記所定の基準時間の代わりに前記トルク
変動有無の基準となる角速度である基準角速度を適用
し、前記角速度が前記基準角速度と比較して等しいかど
うかで前記トルク変動の有無を判定するようにしてもよ
い。
【0118】また、この実施の形態では、トルク変動判
定手段であるECU20によって軸トルクに変動がある
と判定された場合は、吸気側電磁駆動弁30Aや排気側
電磁駆動弁31Aを作動させてインレット・バルブ28
やエキゾースト・バルブ29のバルブ・タイミング(V
T)の補正によって前記軸トルクの変動を抑制するよう
にしたものを開示したが、軸トルク変動抑制のための別
手段としてはこれに限らず、例えば前記各バルブ28,
29の揚程の補正を行うことも考えられる。その場合、
バルブ28,29に対して例えば前記第1の電磁コイル
303および第2の電磁コイル304の距離を変更でき
るような構造とすることが望まれる。また、バルブ・タ
イミング(VT)の補正およびバルブの揚程の補正の両
方を行うことによって、軸トルクの変動抑制効果を一層
精密になすことも考えられる。
【0119】換言すると、トルク変動判定手段によって
前記軸トルクに変動があると判定された場合は、少なく
とも吸気側電磁駆動弁30Aや排気側電磁駆動弁31A
を作動させてインレット・バルブ28やエキゾースト・
バルブ29のバルブ・タイミング(VT)または/およ
びバルブの揚程を補正し、これにより前記軸トルクの変
動を抑制するようにしてもよい。また、図7から、内燃
機関1の軸トルクに変動があるかどうかをS405で軸
トルクに変動がないと判定された場合は、S706で吸
気側電磁駆動式動弁機構30Aによりインレット・バル
ブ28の開閉制御を行うことにより、気筒21に供給さ
れる燃料に対する吸入空気量の割合である空燃比を理論
空燃比よりも大きくなるようにリーン化する。そして、
当該リーン化後、前記軸トルクに変動があったと判断さ
れた場合には(S707,S708参照)、吸気側電磁
駆動式動弁機構30Aを制御して前記した前回空燃比を
該当気筒21のリーン限界とするので、機関回転変動が
許容される範囲内でかつ失火の生じない限界値にまで前
記空燃比をリーン化すること、すなわちリーンリミット
制御ができる。言い換えれば吸気側電磁駆動式動弁機構
30Aの制御によって、軸トルクの変動を抑制しながら
空燃比を理論空燃比よりも大きいリーン側に制御できる
のである。この結果、HCやCO等の排出ガス成分の低
減や燃費の向上を図ることができる。よって、本実施形
態では、吸気管35にスロットル・バルブ39を設けた
ものを開示したが、スロットル・バルブ39がなくて
も、吸気側に設けた電磁駆動式動弁機構(吸気側電磁駆
動式動弁機構30A)の制御だけでも空燃比を前記限界
値までリーン化することができる。なお、前記軸トルク
に変動があると判定された場合、前記吸気側電磁駆動式
動弁機構30Aおよび排気側電磁駆動式動弁機構31A
の両方を作動させて前記インレット・バルブ28とエキ
ゾースト・バルブ29の両方のバルブ・タイミングまた
は/およびバルブの揚程を補正することにより、前記軸
トルクの変動を抑制するようにすることも考えられる。
【0120】
【発明の効果】請求項1乃至8の本発明に係る電磁駆動
式動弁機構を有する内燃機関では、トルク変動を抑制す
ることで、エンジンの不整振動の発生をこれまでよりも
簡易かつ安価に防止できる。また、請求項9の本発明に
係る電磁駆動式動弁機構を有する内燃機関では、電磁駆
動式動弁機構の制御によって、軸トルクの変動を抑制し
ながら空燃比を理論空燃比よりも大きいリーン側に制御
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる電磁駆動式動弁機構を有する
内燃機関の概略構成を示す図
【図2】 吸気側電磁駆動機構の構成を示す図
【図3】 ECUの内部構成を示すブロック図
【図4】 爆発行程時励磁電流量制御ルーチンを示すフ
ローチャート
【図5】 軸トルクが大きくなる側に学習させる場合と
軸トルクが小さくなる側に学習させる場合の手法の一例
を示す図
【図6】 4気筒エンジンの点火順序と作動行程の関係
を示す図
【図7】 機関回転変動が許容される範囲内でかつ失火
の生じない限界値にまで空燃比をリーン化するフローチ
ャート
【符号の説明】
1・・・・・・多気筒内燃機関 1a・・・・・シリンダ・ヘッド 1b・・・・・シリンダ・ブロック 1c・・・・・オイルパン 2・・・・・・ウォータ・ジャケット 20・・・・・ECU(トルク変動判定手段,トルク変
動抑制手段,気筒選定手段,選定気筒燃焼圧高低判定手
段,トルク低減手段,トルク増大手段 21−1・・・第1の気筒 21−2・・・第2の気筒 21−3・・・第3の気筒 21−4・・・第4の気筒 22・・・・・ピストン 22a・・・・空間部 22b・・・・ピストン・ヘッド 23・・・・・クランク・シャフト(機関出力軸) 25・・・・・点火プラグ 25a・・・・イグナイタ 26・・・・・吸気ポート 27・・・・・排気ポート 28・・・・・インレット・バルブ(吸気弁) 28a・・・・弁体 28b・・・・バルブ・ステム 29・・・・・エキゾースト・バルブ(排気弁) 30A・・・・吸気側電磁駆動式動弁機構 31A・・・・排気側電磁駆動式動弁機構 30・・・・・吸気側電磁駆動機構 31・・・・・排気側電磁駆動機構 32・・・・・インジェクタ 33・・・・・吸気枝管 34・・・・・サージ・タンク 35・・・・・吸気管 36・・・・・エアクリーナボックス 39・・・・・スロットル・バルブ 40・・・・・スロットル用アクチュエータ 41・・・・・スロットル・ポジション・センサ 42・・・・・アクセル・ペダル 43・・・・・アクセル・ポジション・センサ 44・・・・・エア・フロー・メータ 45・・・・・エキ・マニ 46・・・・・触媒コンバータ 47・・・・・排気管 48・・・・・空燃比センサ 49・・・・・触媒温度センサ 50・・・・・バキューム・センサ 51・・・・・クランク・ポジション・センサ 51a・・・・タイミング・ロータ 51b・・・・電磁ピック・アップ 52・・・・・水温センサ 200・・・・バルブ・シート 201・・・・バルブ・ガイド 300・・・・筐体 301・・・・第1コア 301a・・・第1コアの貫通穴 302・・・・第2コア 302a・・・第2コアの貫通穴 303・・・・第1の電磁コイル 303a・・・有底環状溝 304・・・・第2の電磁コイル 304a・・・有底環状溝 305・・・・プランジャ 306・・・・第1スプリング 306a・・・第1スプリングの突出端 307・・・・第2スプリング 307a・・・第2スプリングの突出端 307a・・・突出端 400・・・・双方向性バス 401・・・・CPU 402・・・・ROM 403・・・・RAM 404・・・・バックアップRAM 405・・・・入力ポート 406・・・・出力ポート 407・・・・A/Dコンバータ T30・・・・クランク・シャフトが気筒の圧縮上死点
(TDC)から圧縮上死点後30°CAまで回転するの
に要した時間(機関出力軸またはこの機関出力軸と連動
して回転する回転部材が所定の角度を回転するのに要す
る所用時間) T30B・・・ある回転数で内燃機関が回転した場合に
好適に出力されるであろうとされるトルク(目標トル
ク)で圧縮上死点から前記圧縮上死点後30°CAまで
回転するのに要する理想時間(所定の基準時間) S・・・・・・空間部 30°CA・・機関出力軸またはこの機関出力軸と連動
して回転する回転部材が回転する所定の角度
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 45/00 362 F02D 45/00 362J 362M 368 368S Fターム(参考) 3G018 AA05 AB09 AB16 BA24 CA16 DA36 DA41 DA45 EA02 EA11 EA16 EA17 EA31 EA32 EA35 FA01 FA06 FA07 GA01 GA07 GA14 GA32 3G084 AA03 AA04 BA09 BA23 CA05 DA04 DA12 DA39 EB08 EB17 FA07 FA10 FA11 FA18 FA20 FA21 FA26 FA27 FA29 FA38 3G092 AA01 AA06 AA11 AA13 AB02 BA06 BB02 DA01 DA02 DA03 DG09 DG10 EA01 EA02 EA03 EA04 EA07 EA11 EA22 EC05 EC09 FA05 FA06 FA11 FA14 GA08 GA14 GA17 HA01Z HA06Z HA11Z HA13X HB01X HB02X HC01X HC01Z HD05Z HE01Z HE04Z HE05Z HE08Z 3G301 HA01 HA04 HA06 HA15 HA19 JA04 KA21 LA03 LA07 LB04 LC01 LC04 LC10 MA01 MA12 NB06 NC02 ND02 ND22 ND25 NE06 NE11 NE15 NE21 PA01A PA01Z PA11Z PA17Z PB03A PC01Z PD02Z PD12Z PE01Z PE03Z PE06Z PE08Z PF03Z PF06B

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁力を利用して内燃機関の吸・排気弁
    の少なくとも一方を開閉駆動する電磁駆動機構を有する
    電磁駆動式動弁機構と、 内燃機関の軸トルクに変動があるかどうかを判定するト
    ルク変動判定手段と、このトルク変動判定手段によって
    前記軸トルクに変動があると判定された場合は、少なく
    とも前記電磁駆動式動弁機構を作動させて前記吸・排気
    弁の少なくとも一方のバルブ・タイミングまたは/およ
    びバルブの揚程を補正し、これにより前記軸トルクの変
    動を抑制するトルク変動抑制手段と、 を有することを特徴とする電磁駆動式動弁機構を有する
    内燃機関。
  2. 【請求項2】 前記トルク変動判定手段による前記軸ト
    ルクに変動があるかどうかの判断は、機関出力軸または
    この機関出力軸と連動して回転する回転部材が所定の角
    度を回転するのに要する所用時間を、所定の基準時間と
    比較して両時間が等しいかどうかで判断することを特徴
    とする請求項1記載の電磁駆動式動弁機構を有する内燃
    機関。
  3. 【請求項3】 前記軸トルクが変動している場合であっ
    て前記所用時間が前記基準時間よりもかかる時は、前記
    軸トルクを増大させる方向に少なくとも前記バルブ・タ
    イミングまたは/およびバルブの揚程を補正することを
    特徴とする請求項2記載の電磁駆動式動弁機構を有する
    内燃機関。
  4. 【請求項4】 前記軸トルクが変動している場合であっ
    て前記所用時間が前記基準時間よりも短い時は、前記軸
    トルクを減少するように少なくとも前記バルブ・タイミ
    ングまたは/およびバルブの揚程を補正することを特徴
    とする請求項2記載の電磁駆動式動弁機構を有する内燃
    機関。
  5. 【請求項5】 前記トルク変動判定手段は、内燃機関の
    軸トルク変動の起因となる気筒を選定する気筒選定手段
    として機能し、 この気筒選定手段により選定された気筒または/および
    その他選定外の気筒の少なくともバルブ・タイミングま
    たは/およびバルブの揚程を制御することで、軸トルク
    の変動を抑制することを特徴とする請求項1〜4いずれ
    か記載の電磁駆動式動弁機構を有する内燃機関。
  6. 【請求項6】 軸トルクに変動があると前記トルク変動
    判定手段によって判定された場合、今回そのトルク変動
    の起因となる気筒であると前記気筒選定手段により選定
    された気筒または/およびその他選定外の気筒の少なく
    とも前記吸・排気弁のバルブ・タイミングまたは/およ
    びバルブの揚程を制御することで、軸トルクの変動を抑
    制することを特徴とする請求項5記載の電磁駆動式動弁
    機構を有する内燃機関。
  7. 【請求項7】 前記気筒選定手段によって軸トルク変動
    の起因となる気筒であると選定された気筒の燃焼圧の高
    低を判定する選定気筒燃焼圧高低判定手段と、 この選定気筒燃焼圧高低判定手段により、前記選定され
    た気筒の燃焼圧が高いと判定された場合は、この気筒か
    ら生ずるトルクを低減するトルク低減手段と、 前記選定気筒燃焼圧高低判定手段により、前記選定され
    た気筒の燃焼圧が低いと判定された場合は、この気筒か
    ら生ずるトルクを増大するトルク増大手段とを有するこ
    とを特徴とする請求項6に記載の電磁駆動式動弁機構を
    有する内燃機関。
  8. 【請求項8】 前記機関出力軸が所定の角度を回転する
    のに要する時間の代わりに前記機関出力軸が単位時間に
    回転する角度である角速度を適用し、 前記所定の基準時間の代わりに前記トルク変動有無の基
    準となる角速度である基準角速度を適用し、 前記角速度が前記基準角速度と比較して等しいかどうか
    で前記トルク変動の有無を判定することを特徴とする請
    求項1〜7記載の電磁駆動式動弁機構を有する内燃機
    関。
  9. 【請求項9】 電磁力を利用して内燃機関の吸気弁を開
    閉駆動する電磁駆動機構を有する電磁駆動式動弁機構
    と、 内燃機関の軸トルクに変動があるかどうかを判定するト
    ルク変動判定手段とを備え、 このトルク変動判定手段によって前記軸トルクに変動が
    ないと判定された場合は、前記電磁駆動式動弁機構によ
    り吸気弁の開閉制御を行うことにより、気筒に供給され
    る燃料に対する吸入空気量の割合である空燃比を理論空
    燃比よりもリーン化し、当該リーン化した空燃比で燃料
    を燃焼することにより、前記軸トルクに変動があった場
    合には、前記電磁駆動式動弁機構を制御して軸トルクの
    変動を抑制する電磁駆動式動弁機構を有する内燃機関。 【0001】
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