JP2005307796A - リニア圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】リニアモータや圧縮要素を冷媒で冷却し、密閉容器の外に設けた冷却器で冷媒を冷却することで、モータ損失を低減するとともに、冷凍能力の低下を防止したリニア圧縮機を提供する。
【解決手段】密閉容器5内にリニアモータ1と、圧縮要素101と、密閉容器5のリニアモータ1側に設けた吸入管119と、吸入ガス拡散機構120と、密閉容器5の外に設けた放熱器112と連通し密閉容器5に設けたガス戻り管111と反リニアモータ1側に排出管113を備えることにより、リニアモータ1や圧縮要素101を密閉容器5内に吸入した温度の低い冷媒で冷却することで、コイル14の巻線抵抗を低減しリニアモータ1の損失を低減し効率を高めることができるとともに、放熱器112で冷却した濃度の濃い冷媒を圧縮室105に吸入して圧縮するので、冷凍能力の高いリニア圧縮機とすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍冷蔵装置や空調機などに用いられるリニア圧縮機に関するものである。
従来、この種のリニア圧縮機は、効率が高く、高い信頼性を確保することを目的として、シール部材によりピストンとシリンダ間の冷媒ガスが漏れることを低減したものがある(例えば、特許文献1参照)。また、流体ベアリングによって、シリンダ内で往復運動するピストンとシリンダとの接触や摩耗を最小限に低減するものがある(例えば、特許文献2参照)。
以下、図面を参照しながら上記従来のリニア圧縮機を説明する。
図2は、特許文献1に記載された従来のリニア圧縮機の断面図である。図2において、リニアモータ1と板バネ2によって駆動される圧縮要素3と、リニアモータ1とを支持機構部4により密閉容器5内に支持している。
圧縮要素3は、シリンダ6、シリンダ6内を往復するピストン7、ピストン7に連結された連結機構部8、弁板9を挟んでシリンダ6に固定されるヘッドカバー部10等で構成され、シリンダ6とピストン7と弁板9により圧縮室11を形成している。また、連結機構部8は細長なロッド形状しており、ピストン7を板バネ2の中央部に連結固定している。
また、リニアモータ1は固定子12と可動子13とからなる。そして、固定子12の内側の凹部には、銅線のコイル14が円周方向に巻かれており、外部電源(図示せず)と接続されている。固定子12はシリンダ6に固定されており、板バネ2の外周部が固定子12の外周部の内径側に固定されている。
そして、可動子13は、固定子12と均等で微小な隙間を設けて、可動子13の内周部で連結機構部8に固定されるとともに、固定子12のコイル14と対向する部分に永久磁石15が固定されている。
また、ピストン7は、圧縮室11側の先端部に凹形状溝16を形成し、シール部材17を凹形状溝16に配設している。そして、シール部材17の外径はピストン7の外径よりごくわずかに大きくなっており、そのためシール部材17の外径はシリンダ6の内壁面に押圧されている。
以上のように構成されたリニア圧縮機について、以下その動作を説明する。
電流がコイル14に通電されると、コイル14は磁界を発生する。コイル14が発生した磁界と永久磁石15の磁界の磁極が同じ場合は反発力が発生、異なった場合には吸引力が発生する。そのため、交流電流を通電することによりコイル14に交番磁界を発生させることで、永久磁石15が固定された可動子13は交流電流の周波数と同期した周波数で往復運動する。そして、この可動子13の往復運動は、連結機構部8を通じてピストン7に伝達され、ピストン7はシリンダ6内を往復運動する。
ピストン7が弁板9から離れる吸入行程時には、圧縮室11内の冷媒の圧力は低下するため、密閉容器5内の冷媒がヘッドカバー部10に内蔵された吸入室(図示せず)を介して、弁板9に取り付けられた吸入バルブ(図示せず)が開いて圧縮室11に流入する。
また、ピストン7が弁板9に近付く圧縮行程時には、吸入バルブは閉じて弁板9に取り付けられた吐出バルブ(図示せず)が開いて、ヘッドカバー部10に内蔵された吐出室(図示せず)と吐出管(図示せず)を介して密閉容器5の外に排出され、冷媒圧縮を行う。
板バネ2は、この可動子13の往復運動に伴い、反発力の蓄積と放出を繰り返すため、コイル14が可動子13を往復運動させるのに必要な力を少なくすることができ、共振を利用した効率のよい往復運動を行うことができる。
この圧縮行程において、圧縮室11内の高圧の冷媒がシリンダ6とピストン7の隙間から可動子13側に漏れることを、シール部材17によって防止している。
図3は、特許文献2に記載された従来のリニア圧縮機の断面図である。なお、特許文献1に記載された従来のリニア圧縮機と同一構成については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図3において、リニアモータ18は、内部ループ部材19と外部ループ部材20からなる固定子30と、電導性の場コイル21を有する可動子22とから構成される。内部ループ部材19はハウジング23と一体成型されたシリンダ6の外周に固定されており、外部ループ部材20はハウジング23に固定されている。
また、外部ループ部材20は導電性ワイヤ24を有している。
可動子22は支持構造25に連結されており、内部ループ部材19と外部ループ部材20に隙間を設けて固定されている。さらに可動子22は、剛性横断部材26を介して、軸方向に剛性で径方向に撓性の連結機構部8に固定されている。
圧縮室11は、ハウジング23とシリンダ6とピストン7により形成されている。そして、シリンダ6の内部には、一端が圧縮室11と連通し、他端がシリンダ6とピストン7の隙間に開口するパッセージ27に連通するとともに、一方向バルブ28を備える空間29が設けてある。
以上のように構成されたリニア圧縮機について、以下その動作を説明する。
電流が可動子22の場コイル21に通電されて発生する磁界と導電性ワイヤ24の相互作用により、可動子22が往復運動する。この往復運動は、支持構造25と剛性横断部材26と連結機構部8を通じてピストン7に伝達されることにより、ピストン7がシリンダ6の軸方向に往復運動して冷媒を圧縮する。
そして、圧縮行程時において、高圧となった冷媒は一方向バルブ28を開いてパッセージ27の開口部からシリンダ6とピストン7の隙間に流入する。連結機構部8がピストン7に作用する径方向の力を低減し、パッセージ27の開口部からシリンダ6とピストン7の隙間に流入する冷媒がピストン7の往復動軸をシリンダ6の往復動軸に戻すように働くため、シリンダ6とピストン7の接触および摩耗を最小限に低減している。
特開2003−97426号公報 特表平9−510534号公報
しかしながら、上記従来の構成では、リニアモータ1のコイル14や導電性ワイヤ24に電流が流れることでジュール熱が発生し、コイル14や導電性ワイヤ24の温度が上昇し、コイル14や導電性ワイヤ24の抵抗値が増加する。そして、抵抗値が増加することでさらにジュール熱が増えてコイル14や導電性ワイヤ24の抵抗値が増加するという悪循環により、モータ損失が増加するので、効率が低下するという課題を有していた。
また、密閉容器内に導かれた冷媒が圧縮要素3やリニアモータ1などの発熱により加熱され、希薄になることにより、体積効率が低下し冷凍能力が低下するという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、効率が高く、冷媒の加熱による冷凍能力の低下が小さいリニア圧縮機を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明のリニア圧縮機は、密閉容器内に開口した吸入管を密閉容器のリニアモータ側に設け、密閉容器の外に設けられた放熱器の一端が吸入バルブに連通するガス戻り管と他端がリニアモータ側に設けられた排出管に連結されたもので、密閉容器の外から導かれた温度の低い冷媒によってリニアモータや圧縮要素を冷却することでリニアモータのコイルや導電性ワイヤの巻線抵抗が減少して、リニアモータの損失を低減することができるとともに、密閉容器内に導かれた冷媒がリニアモータや圧縮要素を冷却することで自身の温度が上昇しても、放熱器により冷却された後に圧縮室内に吸入されるため、体積効率の低下を防止することができるという作用を有する。
本発明のリニア圧縮機は、密閉容器内に開口した吸入管を密閉容器のリニアモータ側に設け、密閉容器の外に設けられた放熱器の一端が吸入バルブに連通するガス戻り管と他端がリニアモータ側に設けられた排出管に連結されたもので、効率が高く、冷媒の加熱による冷凍能力の低下が小さいリニア圧縮機を提供することができる。
請求項1に記載の発明は、密閉容器内に固定子および可動子からなるリニアモータと、前記リニアモータに連設された圧縮要素とを備え、前記圧縮要素は圧縮室を形成するシリンダと、前記可動子と連結され前記シリンダ内を往復動するピストンと、前記可動子と前記固定子とを連結するバネと、前記シリンダの開口端に配設された吸入バルブおよび吐出バルブと、前記密閉容器の外に設けられた放熱器と、一端が前記放熱器に連結され他端が前記吸入バルブに連通するガス戻り管と、一端が前記放熱器に連結され他端が前記密閉容器内に開口する排出管とを備え、前記吸入管を前記密閉容器のリニアモータ側に設けるとともに、前記排出管を前記密閉容器の反リニアモータ側に設けたもので、密閉容器の外から導かれた温度の低い冷媒によってリニアモータや圧縮要素を冷却することでリニアモータのコイルや導電性ワイヤの巻線抵抗が減少して、リニアモータの損失を低減することができるとともに、密閉容器内に導かれた冷媒がリニアモータや圧縮要素を冷却することで自身の温度が上昇しても、放熱器により冷却された後に圧縮室内に吸入されるため、体積効率の低下および冷凍能力の低下を防止することができ、効率が高く、冷媒の加熱による冷凍能力の低下が小さいリニア圧縮機を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、吸入管の密閉容器内の開口近傍に吸入ガス拡散機能を設けたもので、密閉容器の外から導かれた温度の低い冷媒が吸入ガス拡散機能によって密閉容器内に拡散されることで、リニアモータをより均等に冷却できるため、請求項1に記載の発明の効果に加えて、さらに、モータ損失を低減し、効率の高いリニア圧縮機を提供することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1から2に記載の発明において、ピストンのストローク変化により冷凍能力を変化させるもので、ストロークが大きく冷凍能力が大きい運転に際に、電流が増加してジュール熱が増加し、そのジュール熱によりリニアモータの発熱量が増加した場合においても、リニアモータを冷却することができるため、請求項1から2に記載の発明の効果に加えて、冷凍能力を変化させた運転を行ってもリニアモータの温度上昇を抑えることができ、モータ損失を低減することで、効率の高いリニア圧縮機を提供することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3に記載の発明において、シリンダとピストンの間に高圧サイドと連通する流体ベアリングを形成するとともに潤滑油を用いないオイルレスとしたもので、潤滑油によるリニアモータや圧縮要素の冷却効果がないにもかかわらず、密閉容器の外から導かれた温度の低い冷媒でリニアモータや圧縮要素を冷却し温度上昇を抑えることができるため、請求項1から3に記載の発明の効果に加えて、潤滑油によるリニアモータや圧縮要素の冷却効果がないオイルレスにおいても、モータ損失を低減することで、効率の高いリニア圧縮機を提供することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4に記載の発明において、圧縮する冷媒ガスをR600aとしたものであり、R134a冷媒の時と比較して必要な気筒容積が増大し、圧縮室を形成するシリンダが大きくなっても、密閉容器の外から導かれた温度の低い冷媒で圧縮要素を十分に冷却し温度上昇を抑えることができるため、効率が高く、冷媒の加熱による冷凍能力の低下が小さいリニア圧縮機を提供することができる。さらに、R600aは地球温暖化係数がほぼゼロであり、オイルレスと相まって、地球環境への負荷が極めて小さく、信頼性の高い圧縮機を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。また従来と同一構成については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるリニア圧縮機の断面図である。
図1において、リニアモータ1と板バネ2によって駆動される圧縮要素101と、リニアモータ1とを支持機構部4により密閉容器5内に支持している。
圧縮要素101は、シリンダ102、シリンダ102内を往復するピストン7、ピストン7に連結された連結機構部8、弁板103を挟んでシリンダ102に固定されるヘッドカバー部104などで構成され、シリンダ102とピストン7と弁板103で圧縮室105を形成している。
弁板103には、圧縮室105内に薄く細長く曲げ性のある吸入バルブ106と、ヘッドカバー部104側に薄く細長く曲げ性のある吐出バルブ107が、それぞれ一端をリベットピンでかしめにより支持されている。
ヘッドカバー部104は、吸入室109と吐出室110を有している。吸入室109は吸入バルブ106に連通しており、密閉容器5内への開口部には、密閉容器5に設けられピストン7の往復運動による振動を密閉容器5にできるだけ伝達させないために蛇腹を中央付近に形成したガス戻り管111が固定されており、ガス戻り管111は密閉容器5の外に設けられた銅パイプにアルミ製の薄板を付けた構造の放熱器112に連通している。そして、放熱器112は密閉容器5の反リニアモータ1側に設けられ密閉容器5内に開口した排出管113に連通している。
吐出室110は吐出バルブ107に連通しており、密閉容器5内への開口部には、密閉容器5に設けられピストン7の往復運動による振動を密閉容器5にできるだけ伝達させないために蛇腹を中央付近に形成した吐出管114が固定されている。
吐出室110は、高圧ガス連通管115が枝分かれしてシリンダ102に設けられた高圧ガス室116に連通する。その高圧ガス室116はパッセージ117を介してシリンダ102とピストン7の隙間に開口する。パッセージ117はピストン7の往復方向に2列に、かつ、円周方向に均等に各列4つ配置されている。そして、高圧ガス室116と高圧ガス連通管115とパッセージ117により流体ベアリング118は構成されている。
密閉容器5は、冷媒を密閉容器5の外から吸入する吸入管119を備えており、吸入管119は圧縮要素101側のリニアモータ1側に設けられている。そして、吸入管119の密閉容器5内の開口部には、吸入ガス拡散機能120が固着されており、吸入ガス拡散機能120は薄板をドーム形状にして均等に複数の孔を明けた形状をしている。
そして、圧縮する冷媒に、R600aを使用している。
以上のように構成されたリニア圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
ピストン7がヘッドカバー部104から離れる吸入行程において、冷媒は吸入管119を通り吸入ガス拡散機能120に明けられた複数の孔から密閉容器5内に流入するため、密閉容器5内に複数の方向に拡散される。拡散された冷媒は、密閉容器5の反リニアモータ1側に設けられた排出管113から放熱器112に流入するため、冷媒の流れが密閉容器5で偏ることなく、リニアモータ1とシリンダ102と弁板103の回りを通って均一に冷却しながら排出管113へと向かう。
リニアモータ1のコイル14の発熱は、固定子12の内側に位置する略円筒形状部分から円盤形状部分を介して、冷却された固定子12の外側に位置する略円筒形状部分に熱伝導することで冷却されるため、コイル14の温度上昇を低減でき、巻線抵抗が下がり、モータ損失を低減することができる。従って、効率が高いリニア圧縮機を提供することができる。
なお、吸入管119の密閉容器5内の開口部には、吸入ガス拡散機能120が固着されているため、吸入ガス拡散機能120がない場合と比べて、より一層密閉容器5内に拡散され、より均一にリニアモータ1を冷却することができる。
密閉容器5内に拡散された冷媒は、リニアモータ1とともに圧縮要素3を冷却し、自身が加熱された後、放熱器112に流入する。放熱器112に流入した加熱された冷媒は、放熱器112のアルミ製の薄板から外気へと放熱することで冷却され、その後、ガス戻り管111から吸入室109を通じて圧縮室105に吸入される。
そのため、圧縮室105に吸入される冷媒は外気温まで低下しているために、冷媒が加熱されて希薄なガスとなることで体積効率が低下し、冷凍能力が低下することを防止することができる。
また、コイル14と永久磁石15の間に発生する吸引力と反発力はコイル14に流れる電流の大きさに比例するため、可動子13に加えられる力も電流の大きさに比例する。そのため、電源(図示せず)の電流の大きさを変化させることでピストン7が往復運動のストロークを変化させることができる。そして、ピストン7のストロークを小さくすると、トップクリアランスが大きくなり、圧縮室105に吸入することができる冷媒量が減るため、冷凍能力が低下する。
逆に、ピストン7のストロークを大きくすると、トップクリアランスが小さく、圧縮室105に吸入することができる冷媒量が増え、冷凍能力が増大する。
以上のように、冷凍サイクル(図示せず)で必要とする冷凍能力に応じてリニア圧縮機の冷凍能力を可変することで、省エネ運転を行うことができる。
しかしながら、リニアモータに流れる電流を多くして、ピストン7のストロークを大きくして冷凍能力を大きくした際には、電流を多く流すためにより多くのジュール熱を発生する。このジュール熱も、排出管113へ流入する冷媒が密閉容器5内で偏ることなく流れ、リニアモータ1の回りを通って均一に冷却するため、コイル14の温度上昇を低減でき、巻線抵抗が下がり、モータ損失を低減することができる。
また、圧縮行程にて圧縮室105で圧縮され高圧ガス室116に送られた冷媒は、パッセージ117からシリンダ102とピストン7の隙間に放出され、流体ベアリング118を構成している。そして、潤滑油があるとパッセージ117が詰まり冷媒を放出することができなくなるため、潤滑油を用いないオイルレスとなっている。
この流体ベアリング118について説明する。なお、流体ベアリング118の効果については、背景技術で説明済みであるので省略する。
ピストン7には板バネ2の往復運動にて生じるこじりやリニアモータ1のコイル14と永久磁石15の隙間の不均一さなどから生じるピストン7の径方向の力が働く。その力によってピストン7の外周面がシリンダ102内壁面に近付いた時には、パッセージ117からの冷媒の流量に変化が起こり、近付いた側のパッセージ117の圧力が反対側のパッセージ117の圧力より高くなり、ピストン7をシリンダ102の中心に戻す力がピストン7に働く。そのため、ピストン7とシリンダ102が接触することを防止することができる。
このオイルレスの運転において、潤滑油の一つの役割であったリニアモータ1などの冷却効果がなくなるものの、それに代わって排出管113へ流入する冷媒が密閉容器5内で偏ることなく流れ、リニアモータ1の回りを通って均一に冷却するため、コイル14の温度上昇を低減でき、巻線抵抗が下がり、モータ損失を低減することができる。
また、R134a冷媒の時と比較して必要な気筒容積が増大し、圧縮室105を形成するシリンダ102が大きくなっても、密閉容器5の外から導かれた温度の低い冷媒で圧縮要素101を十分に冷却し温度上昇を抑えることができるため、圧縮率105の温度上昇を抑制でき、効率が高く、冷媒の加熱による冷凍能力の低下が小さいリニア圧縮機を提供することができる。さらに、R600aは地球温暖化係数がほぼゼロであり、オイルレスと相まって、地球環境への負荷が極めて小さく、信頼性の高い圧縮機を提供することができる。
なお、本実施の形態において、バネは板バネとしたが、コイルバネとしてもよい。バネをコイルバネとすると、ピストン7の往復方向と直角方向に撓性が得られることなり、ピストン7の径方向の力をより小さくできるため、ピストン7とシリンダ102の接触を低減し摩耗をさらに低減できるという効果が得られる。
また、高圧サイドとして吐出室110を示したが、圧縮された高圧の冷媒が存在する密閉容器内の他の部位、または冷凍サイクルの高圧の部位であれば、流体ガスベアリングを同様に形成することが可能であり、上述した通りの効果が得られることは言うまでもない。
また、連結機構部8を撓性としても、同様に接触を低減し摩耗を低減できる効果が得られる。
以上のように、本発明にかかるリニア圧縮機は、冷凍冷蔵装置や空調機などの冷凍サイクルの用途に適用できるとともに、空気圧縮機等の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1におけるリニア圧縮機の断面図 従来のリニア圧縮機の断面図 従来のリニア圧縮機の断面図
符号の説明
1 リニアモータ
2 バネ
5 密閉容器
7 ピストン
12 固定子
13 可動子
101 圧縮要素
102 シリンダ
105 圧縮室
106 吸入バルブ
107 吐出バルブ
109 吸入室
110 吐出室
111 ガス戻り管
112 放熱器
113 排出管
118 流体ベアリング
119 吸入管
120 吸入ガス拡散機能

Claims (5)

  1. 密閉容器内に固定子および可動子からなるリニアモータと、前記リニアモータに連設された圧縮要素とを備え、前記圧縮要素は圧縮室を形成するシリンダと、前記可動子と連結され前記シリンダ内を往復動するピストンと、前記可動子と前記固定子とを連結するバネと、前記シリンダの開口端に配設された吸入バルブおよび吐出バルブと、前記密閉容器の外に設けられた放熱器と、一端が前記放熱器に連結され他端が前記吸入バルブに連通するガス戻り管と、一端が前記放熱器に連結され他端が前記密閉容器内に開口する排出管とを備え、前記吸入管を前記密閉容器のリニアモータ側に設けるとともに、前記排出管を前記密閉容器の反リニアモータ側に設けたリニア圧縮機。
  2. 吸入管の密閉容器内の開口近傍に吸入ガス拡散機能を設けた請求項1に記載のリニア圧縮機。
  3. ピストンのストローク変化により冷凍能力を変化させる請求項1から2のいずれか一項に記載のリニア圧縮機。
  4. シリンダとピストンの間に高圧サイドと連通する流体ベアリングを形成するとともに潤滑油を用いないオイルレスである請求項1から3のいずれか一項に記載のリニア圧縮機。
  5. 圧縮する冷媒ガスがR600aである請求項1から4のいずれか一項に記載のリニア圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014090663A (ja) * 2006-12-18 2014-05-15 Andreas Hofer Hochdrucktechnik Gmbh 流体機械

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