JP2005307087A - シートおよびシート用樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、プリント配線板材料のドリル孔明け加工時に用いるバックアップボードとして、ドリル切削性が良好で再生可能な熱可塑性樹脂シートを提供するものである。
【解決手段】(C)ポリオレフィン系樹脂、及び(D)スチレン系樹脂及び/または(E)アクリル系樹脂よりなる(A)熱可塑性樹脂、及び(B)無機充填剤からなる熱可塑性樹脂組成物よりなるシートが、ドリルビッドへの樹脂の巻き付きがなく加工性良好で、かつドリル損傷も少なく、再生が可能で産業廃棄物発生が少なく、ドリル孔明け加工用バックアップボードとして好適なシートであることを見出して本発明に到達した。
【選択図】選択図なし

Description

本発明は、熱可塑性樹脂製シートに関するものであり、特にはプリント配線板材料のドリル孔明け加工時に用いるバックアップボードであって、ドリルでの切削加工性が良好であり、かつ再生が可能であるという特長を有する熱可塑性樹脂製シートおよびシート用樹脂組成物に関するものである。
熱可塑性樹脂製シートは様々な分野で使用されており、また熱硬化性樹脂成形体の代替物としても期待されている。
例えば多くの電気・電子機器の電気回路用部品としてプリント配線板は使用されている。プリント配線板の製造工程の一つであるドリル孔明け工程では、複数枚のプリント配線板となる基板のドリル侵入側にエントリーボード、反対側にバックアップボードと言われるドリル加工用積層板を配設してドリル加工を行えば、ドリルの食いつきが良くなり、プリント配線板に設けられる穴の位置の精度が向上し、バリやかえりを生じさせず、ドリルの先端を損傷させないように穴あけができることが知られている。このようなドリル加工用バックアップボードとしては、紙基材熱硬化性樹脂積層板やアルミニウム板が用いられてきた。
また、ドリル孔明け加工性を向上するために、紙基材熱硬化性樹脂硬化物の粉砕物と未硬化フェノール樹脂の混合物から調製した積層板(例えば特許文献1参照)、セルロース系シートの両面にアルミニウム箔を積層したボード(例えば特許文献2参照)などが提案されている。
しかし、アルミニウム板の場合にはドリル折れの発生頻度が高いなどドリル損傷の点で、フェノール樹脂など熱硬化性樹脂板の場合には再生が不可能で産業廃棄物発生量が多くなる点で問題がある。
また通常、熱可塑性樹脂は再生が可能であるが、熱可塑性樹脂シートの中にはドリル加工時に発生する摩擦熱により樹脂が溶融し、ドリルビットへの樹脂の巻き付きが多くなり、切削性が悪くてドリル孔明け加工用バックアップボードとして不向きな熱可塑性樹脂シートもあった。
特開2001−259911号公報 特開平11−277499号公報
本発明は、加工時、例えばプリント配線板材料のドリル孔明け加工時のバックアップボードとして用いた時に、ドリルビッドへの樹脂の巻き付きがなくさらに再生可能な熱可塑性樹脂製シートおよびシート用樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、(A)熱可塑性樹脂100重量部、及び(B)無機系充填剤20〜120重量部を含み、かつ(A)熱可塑性樹脂が、(C)ポリオレフィン系樹脂、及び(D)スチレン系樹脂及び/または(E)アクリル系樹脂を含むことを特徴とするシート用樹脂組成物を用いることで、ドリルでの切削加工性が良好であり、かつ再生が可能であるという特長を有する熱可塑性樹脂製シートを得ることができた。
本発明の熱可塑性樹脂組成物より成形された特定のシートは、プリント配線板材料のドリル孔明け加工時のバックアップボードとして用いた時に、ドリルビッドへの樹脂の巻き付きがない為成型加工性に優れる。また使用済みシートを再利用できる点で従来に比べ経済面、環境面において有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のドリル孔明け加工用シートは、(A)熱可塑性樹脂及び(B)無機系充填剤を含む熱可塑性樹脂シートである。(A)熱可塑性樹脂は(C)ポリオレフィン系樹脂、及び(D)スチレン系樹脂及び/または(E)アクリル系樹脂を含む。(A)熱可塑性樹脂の形態は、非相溶の混合物であっても、または完全相溶したポリマーアロイでもよく、その中間の部分相溶の形態であってもよい。
本発明で用いることのできる(D)スチレン系樹脂としては、ポリスチレン(以下PSと略記することもある)、シンジオタクチックポリスチレン(以下SPSと略記することもある)、耐衝撃性ポリスチレン(以下HIPSと略記することもある)、スチレン−アクリロニトリル共重合体系樹脂(以下AS樹脂と略記することもある)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂(以下ABS樹脂と略記することもある)、ポリカーボネート(以下PCと略記することもある)とアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂(ABS樹脂)のアロイ、変性ポリフェニレンエーテル樹脂(以下変性PPE樹脂と略記することもある)の中の1種、または2種以上の混合物があげられる。これらの中でもスチレン−アクリロニトリル共重合体系樹脂、またはスチレン−アクリロニトリル共重合体系樹脂を主成分とするポリマーアロイが特に好適である。
また本発明で用いることのできる(E)アクリル系樹脂としては、ポリメタクリル酸エステル系樹脂、メタクリル酸エステル系共重合体系樹脂があげられる。それらは混合物やポリマーアロイであってもよい。具体的にはポリメタクリル酸メチル樹脂(以下PMMAと略記することがある)、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体等が上げられる。中でもPMMAが最も好適である。
(C)ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン等があげられる。これらは混合物やポリマーアロイであってもよい。ポリエチレン、ポリプロピレンは、ワックスであってもよく、ポリエチレンは超高分子量ポリエチレンであってもよい。中でもポリプロピレンが最も好適である。ポリプロピレンはその分子構造がホモポリマー、ブロックコポリマー、ランダムコポリマーのいずれであっても良く、またはそれらの混合物であっても良い。
超高分子量ポリエチレンとしては、例えば旭化成ケミカルズ株式会社から市販されている超高分子量ポリエチレン「サンファインUH−950」が好ましい例として挙げられる。
また前記(C)ポリオレフィン系樹脂は変性ポリオレフィンでも良い。変性ポリオレフィンとしては、酸又は酸無水物変性ポリオレフィン及びアクリル酸、メタクリル酸、及び無水マレイン酸とスチレンとの共重合体、空気酸化処理されたポリオレフィンなどが挙げられる。好ましくは、無水カルボン酸基で変性したポリオレフィンである。酸又は酸無水物の含有量は、変性重合体中に1〜20重量%で、好ましくは5〜15重量%である。特に、通常の変性重合体より酸又は酸無水物含有量の多い変性重合体が良い。例えば、クラリアント社から市販されている無水マレイン酸をグラフト重合したポリプロピレンワックス「リコモントAR504」や、三洋化成株式会社から市販されている無水カルボン酸基変性低分子量ポリプロピレン「ユーメックス1010」が好ましい例として挙げられる。
(C)ポリオレフィン系樹脂は、(A)熱可塑性樹脂の1〜10重量%の割合を占めると好適である。更には(A)熱可塑性樹脂の3〜6重量%の割合を占めるとより一層好適である。
(A)熱可塑性樹脂を構成する(C)ポリオレフィン系樹脂、及び(D)スチレン系樹脂及び/または(E)アクリル系樹脂は、一般に市販されているものでよく、熱可塑性樹脂に一般的に使用されている各種添加剤を含有していてもよい。添加剤としては、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、HALS、充填剤、顔料、染料、抗菌剤、滑剤、離型剤、相溶化剤、難燃剤等があげられる。
また十分な分別と洗浄がされたものならば、(A)熱可塑性樹脂を構成する前記樹脂は回収された廃材であっても良い。その場合、環境負荷低減やコストダウン効果が期待できる。特に樹脂製造プラントや樹脂成形工場から排出される樹脂廃材は、品質管理がしやすく安定的に供給されるので特に好適である。
本発明で用いる(B)無機系充填剤は、熱可塑性樹脂組成物の成形加工時及びドリル穴あけ加工時の熱で溶融しない成分であれば良く、一般的に樹脂の充填剤として使用されているものが入手の面で好適である。また十分な分別と洗浄がされたものならば、廃材であっても良い。
(B)無機充填剤の粒子径は細かい方がドリル損傷及びシート表面平滑性の点で好ましい。(B)無機充填剤の形状が繊維形状であれば、平均繊維長が100μm以下、好ましくは50μm以下、更に好ましくは20μm以下の充填剤を用いることが好ましい。平均繊維長は小さければ小さいほど好適であるが、10μm以上が市販レベルであるので、好ましく実用上使用される平均繊維長は10μm以上である。なお、ここでいう平均繊維長とは、シート用樹脂組成物を構成する他の原料と混合する前の値である。
一方、(B)無機充填剤の形状が粒径であれば、平均粒径が100μm以下、好ましくは50μm以下、更に好ましくは20μm以下の充填剤を用いることが好ましい。平均粒子径は小さければ小さいほど好適であるが、0.5μm以上が市販レベルであるので、好ましく実用上使用される平均粒径は0.5μm以上である。なお、ここでいう平均粒径とは、シート用樹脂組成物を構成する他の原料と混合する前の値である。
尚、本発明に於いて(B)無機充填剤の平均繊維長または平均粒径が小さければ小さいほど好適である理由は、次のように推定される。平均繊維長及び平均粒径とシートの表面粗度とは相関があり、平均繊維長及び平均粒径が小さいほどシート表面の平滑性が良好になる傾向がある。シート表面の平滑性はドリル孔明け加工時のバリ発生防止の為に重要であることはわかっており、それ故、平均繊維長または平均粒径が小さい(B)無機充填剤を使用した場合、良好な結果が得られたものと推定される。
尚、シート表面の平滑性を向上させるため、成形後、ロール処理など表面平滑化工程を有する設備を使用することも好適である。シートの表面粗度は最大表面粗さ30μm以下、好ましくは20μm以下である。この値は小さいほど好ましいが、実際に測定できる下限値はおおよそ0.1μm程度である。表面粗度は市販の非接触型及び接触型表面粗さ計(例えば東京精密社製SURFCOM570A)で測定することができる。尚、表面祖度には規格があるので、前記表面粗さ計で例えばJIS B0601−1982で定める中心線平均粗さ(Ra)や最大高さ(Rmax)を測定し、これを以ってシートの表面粗度を評価することができる。
一方、(B)無機充填剤としては、ウォラストナイト、炭酸カルシウム、タルク、マイカが好適であり、これらは2種以上を混合しても良い。特に、ウォラストナイト及び/又は炭酸カルシウムがコストの点、再生の容易性の点、ドリル加工性の点で好ましい。本発明で用いるウォラストナイトは、例えばシラン処理等の表面処理を施したものも使用できる。
また(B)無機充填剤の配合量は、(A)熱可塑性樹脂100重量部に対し、20〜120重量部であり、更に好ましくは40〜100重量部の範囲である。ドリル加工性でドリルにシートの樹脂が溶着しやすくなり、孔明け加工が困難になることを考慮すると20重量部以上であることが好ましい。またシートを成形加工する際の成形性や、成形されてもシートの表面粗さが大きく、ドリル加工性時に不具合を生じやすくなることなどを考慮すると120重量部以下であることが好ましい。
本発明では、(F)金属付着防止添加剤を使用すると、ドリル加工性の点で更に好適である。(A)熱可塑性樹脂と(B)無機系充填剤の和100重量部に対し、(F)金属付着防止添加剤は0.1〜10重量部加えると好適である。
(F)金属付着防止添加剤は具体的には、ステアリン酸カルシウム、エチレンビスステアリルアミド、ポリエチレンワックス、高級脂肪酸アルコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ソルビタンアルキルエステル類、ふっ素系化合物、超高分子量ポリマー等の1種以上である。
特に、ふっ素化重合体が金属付着防止添加剤として好ましい。ふっ素化重合体は、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等を用いることができるが、特に好ましいのはアクリル樹脂で変性したポリテトラフルオロエチレン及びその共重合体である。アクリル樹脂変性したポリテトラフルオロエチレンは、例えば三菱レイヨン株式会社製の「メタブレンA-3000」が市販されている。
超高分子量ポリマーとは、分子量100万以上の高分子をいい、例えば、スチレン−アクリロニトリル系超高分子、メタクリル酸メチル系超高分子、エチレン系超高分子等が挙げられる。分子量の上限は特に限定されないが、一般的には1000万以下であることが実用上好ましい。
本発明のシートの製造方法は、工業的に使用されている公知の方法であれば良く、射出成形、押し出し成形、プレス成形等の方法を使用することができる。中でも生産性の面で押し出し成形が好ましく、特にシート成形が最も好ましい。
本発明におけるシートの厚みは0.4〜5.0mmの範囲であり、より好ましくは0.5〜3.0mmの範囲である。シートの厚みは、バックアップボード全体の厚みが薄くなり、ドリルの先端を保護する機能が十分果たせなくなることを考慮するとが0.4mm以上が好ましい。一方コスト面の観点から5.0mm以下であることが好ましい。
なお、シートの平均厚みは市販のマイクロメータやノギス等によって測定することができる。
本発明のシートをプリント配線板材料、例えば銅張積層板、多層板などの下面にバックアップボードとして配置し、ドリル孔明け加工時に使用する。ドリル孔明け加工で使用した後、例えば孔の明いたシートは洗浄し続いて好ましくは粉砕することで再びシートの原料つまりはシート用樹脂組成物として使用することもできる。この再生方法を採用することにより、使用済みの孔の明いたシートは産業廃棄物の発生とはならず、環境面やコスト面などにおいても利点がある。
この使用済みシート粉砕品は、単独でもシート原料つまりはシート用樹脂組成物として使用可能であるが、前出の(A)熱可塑性樹脂及び(B)無機系充填剤を含む樹脂組成物を該粉砕品に加え、シートの生産を行うと、品質が安定し更に好適である。この時、加える(A)熱可塑性樹脂及び(B)無機系充填剤の配合量は、該粉砕品100重量部に対し5〜200重量部であることが好ましい。更に言えば、該粉砕品100重量部に対し10〜50重量部であることが、シート廃材の排出量とのバランス及び品質の安定の面でより好ましい。更にはシートを成形する際生じた不良品等(孔のあいていない材料)も当然に上述に加え原料として混入させても構わない。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
<原料>
実施例で用いた原料は以下の通りである。
(B)無機系充填剤
b−1:Nyco社製 ウォラストナイト<平均繊維長10μm>
b−2:白石工業社製 炭酸カルシウム(炭カル)<平均粒子径10μm>
(C)ポリオレフィン系樹脂
c−1:ポリプロピレン系樹脂(PP)
サンアロマー(株)製 サンアロマー PS201A
c−2:超高分子量ポリエチレン(UHMPE)
旭化成ケミカルズ(株)製、サンファイン UH−950
c−3:酸無水物基変性低分子量ポリプロピレン
三洋化成工業(株)製 ユーメックス1010
(D)スチレン系樹脂
d:スチレン−アクリロニトリル系樹脂(AS)
旭化成ケミカルズ(株)製 スタイラック−AS 703
(E)アクリル系樹脂
e:ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)
旭化成ケミカルズ(株)製 デルペット 80N
(F)金属付着防止添加剤
f:アクリル樹脂変性ポリテトラフルオロエチレン
三菱レイヨン(株)製 メタブレンA−3000
<評価方法>
ドリル加工の性能評価
プリント配線板の上面にアルミ箔と熱硬化性樹脂板からなるエントリーボード(EB)を置き、下面にバックアップボードとして上記で得た熱可塑性樹脂組成物シートを配置し、ドリルビット;0.15mmΦ、回転数;100000rpm、送り速度;25μ/rev.の条件でドリル孔明け加工を行った。
尚、ドリル孔明け加工は、吸引設備を接続した減圧空間で実施した。ドリル孔明け加工の直後ではドリル表面に、EB、プリント配線板、バックアップボードそれぞれの削り屑が付着するが、EBとプリント配線板の削り屑はアルミ箔や熱硬化性樹脂からなるものなので、簡単に吸引され、最終的にはドリル表面に全く残らない。故に表1に記載のドリルに付着した樹脂の付着量の評価とは、バックアップボードの削り屑のみに関するものである。即ちドリル表面上に、バックアップボードの削り屑が、融着したりして最終的に残ってしまっているか、目視で確認する評価である。
また、表1記載のドリル損傷の評価とは、孔明け加工後のドリルを目視で観察し、ドリルに破損がないかどうかを確認する評価である。
[実施例1]
1)熱可塑性樹脂組成物及びシートの製造
シートの原料として、各成分を表1に示す割合で混合し、押出機を用いて溶融混練してペレット状の熱可塑性樹脂組成物を得た。次いでペレット状の熱可塑性樹脂組成物を押出成形機にてシート成形を行い、1.5mm厚みのシートを得た。シートを成形後、前記のドリル加工の性能評価を実施した。その結果を表1に示した。なお、シート厚みは市販のマイクロメーターを用い、任意の5個所を測定し平均を算出したものである。
[実施例2〜8、比較例1〜6]
同様に、表1に示す割合の各原料成分を使用し、各組成毎に1.5mm厚みのシートを得、ドリル加工の性能評価を実施した。その結果を表1に示した。比較例6の組成比ではシートが安定して成形できない。また成形できた部分もシートの表面の粗さが大きくドリル加工の使用に適さない。
[実施例9]
ドリル加工を実施した後の実施例2のシートを、洗浄後粉砕し、その粉砕品を使用し、同様にシート成形を実施した。シートを成形後、前記のドリル加工の性能評価を実施した。その結果を表1に示した。
[実施例10]
ドリル加工を実施した後の実施例2のシートを、洗浄後粉砕し、粉砕品を得た。その粉砕品を、表1に示す割合にて他の原料成分と共に使用し、同様にシート成形を実施した。シートを成形後、前記のドリル加工の性能評価を実施した。その結果を表1に示した。
[比較例7]
通常品でドリル加工でエントリーボードとして使用されているフェノール樹脂積層板を用い、ドリル加工の性能評価を比較評価した。
Figure 2005307087
本発明の組成物の活用例として、例えば成形加工性、コストバランス性に加え環境にも配慮したプリント配線板材料のドリル孔明け加工時のバックアップボードシートとしての活用が期待できる。

Claims (13)

  1. (A)熱可塑性樹脂100重量部、及び(B)無機系充填剤20〜120重量部を含み、かつ(A)熱可塑性樹脂が、(C)ポリオレフィン系樹脂、及び(D)スチレン系樹脂及び/または(E)アクリル系樹脂を含むことを特徴とするシート用樹脂組成物。
  2. 前記(C)ポリオレフィン系樹脂が、(A)熱可塑性樹脂の1〜10重量%の割合を占めることを特徴とする請求項1に記載のシート用樹脂組成物。
  3. 前記(B)無機系充填剤が、ウォラストナイトおよび/または炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1または2に記載のシート用樹脂組成物。
  4. 前記(C)ポリオレフィン系樹脂が、ポリプロピレン系樹脂であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のシート用樹脂組成物。
  5. 前記(D)スチレン系樹脂が、スチレン−アクリロニトリル共重合体系樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシート用樹脂組成物。
  6. 前記(E)アクリル系樹脂が、ポリメタクリル酸エステル系樹脂および/またはメタクリル酸エステル系共重合体系樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のシート用樹脂組成物。
  7. 前記請求項1〜6のいずれかに記載のシート用樹脂組成物100重量部、及び(F)金属付着防止添加剤0.1〜10重量部を含むことを特徴とするシート用樹脂組成物。
  8. 前記(F)金属付着防止添加剤がふっ素系化合物であることを特徴とする、請求項7に記載のシート用樹脂組成物。
  9. 前記シートが、ドリル孔明け加工用バックアップボードとして用いるシートであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のシート用樹脂組成物。
  10. 前記請求項1〜8のいずれかに記載のシート用樹脂組成物を成形して得られたシート。
  11. 前記請求項1〜9のいずれかに記載のシート用樹脂組成物を成形して得られたドリル孔明け加工用バックアップボード用シート。
  12. 前記請求項11で得られたシートを使用後、再度該使用済みシートを成形して得られることを特徴とするドリル孔明け加工用バックアップボード用シート。
  13. 平均厚みが0.4mm〜5mmであることを特徴とする、請求項11または12に記載のドリル孔明け加工用バックアップボード用シート。
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