JP2005305883A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
ノズル形状を適切にして粒子化特性を安定させ、印字特性が安定したインクジェット記録装置を提供すること、及び、長寿命なノズルを有するインクジェット記録装置を提供すること。
【解決手段】
流路形状が円柱部とテーパ部が連結した形状となっているインクジェット記録装置内のノズルにおいて、ノズル先端部が直径a、長さbの円柱形状であって、b/aの値を0.5〜1.5に構成する。また、前記開口部に連結するテーパ部がテーパ角30°以上60°以下であり、前記ノズル先端部とテーパ部の終端との距離cを100μm〜300μmに構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明はノズルより連続的にインクを噴出し、印字を行うインクジェット記録装置のノズル構造に関する。
ノズルから連続的にインクを噴出し、飛翔途中のインク滴を帯電させ、電界によって前記インク滴を偏向させて印字するコンティニアス方式のインクジェット記録装置は、金属缶やプラスチック表面に数字や記号を印字する装置として、広く普及している。従来、このインクジェット記録装置のノズルは、特許文献1に示されているように、ルビーなどの材料で形成された薄板の中心に直径60μmの穴をあけたノズル部材を、ノズル部材受け部を介してノズルプレートにかしめて接合一体化して製作していた。この方法で製作する理由は、薄板の穴加工を精度良く、かつ簡単に製作する方法として、レーザ加工が最も普及しているからである。また、レーザ加工のほかにも、特許文献2に記載されているように、オンデマンド方式(必要なときのみインクを吐出させる方式)のインクジェット記録装置に使用するノズルプレートにおいて、プレス加工によって前記ノズル部プレートを製作する方法がある。
従来のコンティニアス方式のノズル製作方法は、薄いノズルプレートをノズルプレート受け部材に接合する必要があり、製作工程が多くなるという問題があった。また、かしめた部分からインクが漏れないようにノズルを製作するためには、製作条件を厳しく設定する必要があり、製作方法が困難であった。
これらの問題を解決するためには、ノズル部材を一つの部材で製作することが有効である。ノズル部材を一つの部材で製作する方法としては、特許文献2に記載されているプレス加工で行うことが最も容易である。
特開2001−179985号公報
特開平10−226070号公報
プレス加工によってノズルを製作する場合、ノズル開口部は直径が数十μmであるため、ノズル開口部を製作するパンチ部材の直径は、ノズル開口部と同程度の寸法でないと、パンチが折れてしまう。同じ理由で、プレス加工する部分の長さも直径の数倍程度となる。特許文献2では、パンチを用いてプレスにて厚さ80μmのステンレス板に多数の穴開け加工を施し、この板を多数のインク流路が形成された別部材に固定して記録ヘッドを製作する方法が開示されている。この記録ヘッドは、必要に応じてノズルらインクを飛翔させるオンデマンド方式のインクジェット記録装置用の記録ヘッドである。
特許文献2の例のように、オンデマンド方式のインクジェット記録装置は、多数の圧電素子を使用してインクを飛翔させるので、素子一つ当たりに印加できる電力に制約があるため、インクを飛翔させる駆動力に上限がある。従って、直径30μm程度のノズル先端部の長さは10〜20μm程度の長さにして流路抵抗を小さくする必要がある。
インクを飛翔途中で粒子化させるためには、圧電素子による振動条件に加え、円柱状のノズル先端部の直径と長さの比率が非常に重要である。そのため、前記比率を最適な比率に設定する必要がある。
また、プレス加工でノズル先端部を製作する際、開口部に連続する部分はテーパ形状になり、このテーパ形状も粒子化特性に大きく寄与する。
また、ノズルの製作には、ドリル加工の後にプレス加工を行う方法がある。ドリルの先端は約120°の角度でできているため、プレス加工前のノズル材には、ドリルの先端形状に沿った穴が開いている状態になっている。その場所にプレス加工用のパンチを突き当てて押し込む際に、芯ずれが起こっているとパンチを破損することがある。これを防止するためには、製作時の芯ずれ量を小さくするように加工装置を調整することが必要である。しかし、調整量には限界があるので、パンチの破損が起こる場合は、プレス加工前のノズル材の穴形状をドリル先端形状から平面状に加工することが必要となる。
また、使用するインクは即乾性が求められるので、メチルエチルケトンやメタノールが溶媒となる。溶媒に溶解している染料の中には微量の塩素イオンを放出するものがあるため、耐腐食性を有する材料を用いる必要がある。
そこで、本発明の目的は、インクジェット記録装置の記録ヘッドのノズルを製作において、ノズル材質及びノズル形状を適切にしてノズルの長寿命化を図ると共に粒子化特性を安定させることにより、印字特性が安定したインクジェット記録装置を提供することである。
上記目的を達成するために、第一の手段は、流路形状が円柱部とテーパ部が連結した形状となっているインクジェット記録装置内のノズルにおいて、ノズル先端部の直径がa、長さをbの円柱形状とし、b/aの値を0.5〜1.5の範囲に構成することである。
また、開口部に連結するテーパ部がテーパ角30°以上60°以下であり、ノズル先端部とテーパ部の終端との距離cを100μm〜300μmに構成することである。
さらに、穴プレス加工時のパンチ折れを防止するため、プレス加工前のノズル材にあいたドリル形状に沿った穴形状を放電加工によって平面形状にすることである。
さらにまた、本記録装置で使用するインクには、塩素イオンを放出してノズル材を侵すものがあるため、ノズル部を耐腐食性の有るSUS304、SUS304L、SUS316、SUS316L、SUSXM7、SUS630を材料して使用することである。
上記構成とすることで、連続的に噴出するインクを圧電素子の振動によって粒子化する際に、誤印字の原因となる微小インク粒子の発生が起こりにくくなるとともに、良好な粒子化状態となる圧電素子への電圧印加範囲が大きくなるため、環境条件が変化しても良好な印字が可能になるという効果がある。
また、ノズルをプレス加工する時のパンチ折れが発生しにくくなるため、生産コストが低減できるという効果がある。
さらに、ノズルが腐食することないので、長期にわたって安定した印字が可能なインクジェット記録装置を提供できるという効果がある。
以下、発明の実施例について図面に従って説明する。まず、図7にインクジェット記録装置の概観を示す。
図7において、本体100の内部には記録装置の制御系やインク循環系が存在し、扉105を開閉することによって、保守作業ができるようになっている。また、本体100からはケーブル103が伸びている。このケーブル103には、本体100から印字ヘッド101にインクを送る配管と、印字ヘッド101から本体100にインクを回収する配管と、印字ヘッド101への電気信号を送る配線が内包されている。さらに、本体100には、ユーザが印字内容や印字仕様等を入力するためのタッチパネル式の液晶パネル104が設けてある。この液晶パネル104は、記録装置の制御内容や運転状況等が表示される。印字ヘッド101はステンレス製であり、その内部にはインク粒子を作成し、インク粒子の飛翔を制御する印字部が収められている。印字ヘッド101の内部で作成されたインク粒子は、底面に設けられた開口部102から吐出し、図示しない記録媒体上に付着して画像を形成する。
次に、本体100の内部構成について図8を用いて説明する。
本体100内部の上部には、制御基板109等の電気系部品が配置されている。また、本体内部の下部110には、電磁弁108やポンプユニット106等の循環系制御部品が配置されており、その近くには、ノズルに供給するインクを収容するインク容器1が納められている。扉105は開閉可能で、インク容器を扉105側に引き出すことができ、インクの補給や廃棄等の保守作業が容易にできるようになっている。
次に、インクジェット記録装置のインク循環系と印字部の概略構成について図9を用いて説明する。
インク供給経路(インク供給配管)21は、インクを収容するインク容器1からノズル6まで接続されており、その経路中にインクを圧送する供給ポンプ2と、インク圧力を調節する調圧弁3と、供給インクの圧力を表示する圧力計4と、インク中の異物を捕らえるフィルタ5が設けてある。ノズル6には後述するように圧電素子が設けてあり、この圧電素子に70kHz程度の正弦波を圧電素子に印加することによって、ノズル6からインクを噴出する。噴出したインクは、飛翔中にインク粒子に分裂する。ノズル6の前側に距離を開けて設置された帯電電極7には、記録信号源(図示せず)が接続されている。この帯電電極7に記録信号電圧を印加することによって、ノズル6より規則的に噴射されたインク粒子8が帯電される。この帯電電極7の前側には偏向電極(上部偏向電極9と下部偏向電極10)が設けてある。上部偏向電極9は高電圧源(図示せず)と接続され、下部偏向電極10は接地されている。このため、上部偏向電極9に電圧を印加すると、上部偏向電極9と下部偏向電極10との間に静電界が形成される。帯電したインク粒子8は静電界中を通過する間に自身が有する帯電量に応じて偏向され、図示しない記録媒体上に付着して画像を形成する。
偏向電極の前側には、ガター11が設けてあり、このガター11で余剰インク(帯電電極7で帯電されず、前記静電界中を通過する間に偏向されなかったインク粒子8)を回収する。このガター11からインク容器1までインク回収経路(インク回収配管)22が設けてある。インク回収経路22中には、フィルタ12と、回収ポンプ14が設けてある。このように余剰インクをガター11で回収し、インク容器1へ戻して再利用できるようになっている。なお、図9に示すようにインク共経路21及びインク回収経路22のフィルタ5、12よりノズル側が印字ヘッド101を構成し、インク容器1側が本体1を構成している。
次に、ノズル6について図2を用いて説明する。図2はノズル6の全体構成である。
ノズル6は、ボディ30に加振部29が一体で設けてある。またボディ30にノズルプレート31がネジ止めされている。ボディ30とノズルプレート31は、SUS304、SUS304L、SUS316、SUS316L、SUSXM7、SUS630などの耐食性があるステンレス材を用いる。これは使用するインクから塩素イオンが出て、ノズルプレート31を腐食させるためである。なお、上記ステンレス材料中で、SUS304、SUS316の含有する炭素量を減らして製作される素材である、SUS304L、SUS316Lは、プレス加工時の加工面の平坦性に優れるので、よりインクの噴出特性を安定させることができる。
ノズルプレート31は、ネジ28によりボディ30に固定されている。ボディ30とノズルプレート31との間には、インク室36が形成されており、ここにボディ30に設けたインク供給経路21からインクが導入される。ボディ30とノズルプレート31との間にはOリング35が設けられて、インク室36からのインク漏れを防止している。インク室36に導入されたインクは、ノズルプレート31の内部に設けられ、ノズル先端部40に行くに従って径の小さな3段の円柱穴部37、38、39を通りノズル先端部40より噴出する。加振部29は、圧電素子32とボディ30に設けたダイヤフラム35から成る。圧電素子32は押さえ板17とボディ30間に取り付けられ、励振源27により一定周期で振動して、ボディ30に設けてあるダイヤフラム36を介してインクを加振する。
次に、ノズルプレート31の詳細について図3を用いて説明する。
ノズルプレート31の外部形状は3つの段付形状で、1段目50、2段目51は円筒で、3段目52は矩形である。3段目52には四隅にネジ穴25が設けてある。ノズルプレート31の内部には、それぞれ内径が異なる円柱穴部37(内径φ2mm)、円柱穴部38(内径φ1.5mm)、円柱穴部39(内径φ0.8mm)と、ノズル先端部40(内径φ65μm)が設けられている。なお、各内径は一例であり、印字に必要なインク量に応じて変化させる。一般的なノズル開口部の内径は、40〜100μmである。
ノズルプレートの円柱穴部37、38、39はドリルによって穴開け加工する。そのため、円柱穴部37と38、円柱穴部38と39のつなぎ目33、34は、ドリル先端角度120°のテーパ形状となっている。また、ノズル先端部40は、図6に示すパンチ60を円柱穴部39側から挿入し、プレス加工により形成される。パンチ60は先端の円柱部62とテーパ角63が30〜60°のテーパ面61からなる円錐形状部を備えている。
次に、ノズル先端部40の詳細について図5を用いて説明する。
ノズル先端部40は、インク噴出側の開口部41を有する円柱穴部42と、インク噴出方向に向かうにつれて直径が小さくなる2段のテーパ穴部43、44とからなる。テーパ穴部43はプレス加工(テーパ角47が約30〜60°)によって形成され、テーパ穴部44はドリル径45のドリルで加工(テーパ角が約120°)することによって形成される部分である。円柱穴部42とテーパ穴部43の形状は、パンチ60の形状がそのまま転写される。
このプレス加工について、図10を用いて説明する。図10(a)はノズルプレート31にプレス加工によってノズル先端部を開ける前の状態、図10(b)は、ノズルプレート31にパンチ60が差し込まれた状態を示している。
図10(a)に示すように、ノズルプレート31のノズル先端部40のノズル開口部41を開ける位置付近は、周囲から比べて一段高い凸部16になっている。また、ノズルプレート31のノズル先端部が存在する矩形の面(ノズルプレート31の3段目52)の四隅も一段高い凸部とし、この四隅部とノズル開口部41を開ける位置の凸部16の面が同一面になるようにする。なお、この凸部15、16の高さは300μm程度である。また、凸部の状態について図4を用いて説明する。
図4はノズルプレート31をインクが噴出する方向から見た図であり、図4のA−A断面が図3である。図3を用いて説明したように、ノズルプレート31には四箇所にネジ穴25が存在し、ここにネジを挿入して、ボディ30と連結される。ノズルプレート31の四隅の凸部15とノズル開口部41の周囲の凸部16は、同一平面上に存在する。
このように凸部15、16を設ける理由は以下の通りである。
ノズルプレート31にプレス加工でノズル先端部を開けるために、パンチ60をノズルプレート31に差し込み加圧して、図10(b)に示すようにパンチ穴は凸部16の面より突出し、盛り上がり部71が形成される。その後、ノズルプレート31表面を研磨することでB−B平面を作る。B−B平面は凸部16の面になる。このとき、ノズルプレート31表面に存在する1個の微小な盛り上がり部71を削り落とすためには、非常に弱い力で研磨する必要がある。研磨面積が大きい場合、研磨時の摩擦抵抗が大きいので、B−B平面を出すまでの研磨時間がばらつきやすい。研磨時間がばらつくと、ノズル先端部出口部の直線部分の長さがばらつき、インクの粒子化状態もばらつくことになる。そのため、ノズルプレート31毎にインクの粒子化状態が変わることになり、インクジェット記録装置の帯電条件をノズルプレート31毎に設定しなくてはならないという問題が発生する。凸部15、16を設けると研磨材との接触面積が小さくなり、摩擦抵抗が小さくなるので研磨しやすく、研磨精度も向上し、研磨時間のばらつきも小さくなる。従って、インクジェット記録装置の帯電条件をノズルプレート31毎に設定する必要はない。
以上のようにして製作したノズルプレート31を用いたインクジェット記録装置で印字する際、ノズル開口部41から連続的に飛翔するインク粒子の形状が安定していることが重要である。インクはノズルプレート31から噴出し、飛翔中にインクは粒子化する。インクの粒子化には、圧電素子に印加する電圧が大きく寄与する。ノズル先端部40の形状が所定の範囲に入っていると、粒子化の最適電圧±20%の範囲で良好に粒子化する。この場合、ノズル6の加振部29の製造ばらつき、ボディ30とノズルプレート31との接合ばらつきがあったとしても、同一の印字品質を得ることができる。
ところで、粒子化状態が悪くなってくると、微小な直径を有するインク粒子(以下、サテライト粒子と呼ぶ)が現れるようになる。このサテライト粒子は、印字品質を低下させる原因となる。
そこで、我々はノズル先端部40の形状を変えてノズルプレート31を製作して印字試験を行い、実用上良好な印字品質を得ることができる範囲を明確にした。
図1は本発明のノズル先端部40付近を示した図である。ドリル加工により、円柱部39と、テーパ部44が形成される。このテーパ角度は、ドリル先端角度と同じ約120°である。ドリル加工終了時の形状は図11に示すような形状となる。このときのノズルプレート材の残し代dは約80〜250μmとし、最終的にプレス加工終了時の残し代c(パンチにより形成されるテーパ部43の開始点からノズル開口部41先端までの距離)までが100〜300μmとなるようにする。これは、残し代cが過小の場合は、ノズル先端部41での流路抵抗が小さくなるので、ノズル開口部41から噴出したインクが粒子化する位置がノズル開口部41から離れていく。インクが粒子化する位置が遠くなると、空気抵抗を受ける距離が増えるので、インク滴が記録媒体に着地する位置の誤差が大きくなり、印字品質が低下する。また、残し代が過大の場合は、サテライト粒子が発生しやすくなり、印字品質が低下する。図11の状態(ドリル孔加工終了後)からプレス加工することにより、図1に示すようなテーパ部44の一部が無くなり、パンチの先端部形状に沿ったテーパ部43が形成される。このパンチ先端部のテーパ角度が30〜60°の範囲にある場合が最もプレス加工時に折れにくかった。
以上述べたように、ノズルの製作では、ドリル加工の後でプレス加工を行うので、ノズル先端部40は、テーパ角度が異なるテーパ部44、43が形成されることになる。
次に、ノズル開口部41付近の円柱穴部の形状について説明する。ノズル開口部41の内径は、印字する文字を構成するドットの大きさによって決められる。ドット径が大きいほど文字の大きさも大きくなる。一般的なコンティニアス方式のインクジェット記録装置において、ノズル開口部41の内径aは約40〜100μmである。円柱状のノズル開口部41の内径aと円柱の高さbとの比率は、粒子化特性に大きく関係する。高さbが内径aとの比b/aが1.5以上の場合には、印字に使用するメイン粒子の他にサテライト粒子が発生するようになり、印字品質が低下する。また、高さbと内径aとの比b/aが小さくなるにつれて、ノズル先端部41での流路抵抗は小さくなっていくので、ノズル開口部41から噴出したインクが粒子化する位置は、ノズル開口部41から離れていく。インクが粒子化する位置が遠くなると、空気抵抗を受ける距離が増えてくるので、インク滴が記録媒体に着地する位置の誤差が大きくなる。通常の使用環境において、環境温度やインク濃度変化が発生した場合でも安定した印字結果が得られるb/aの比は、0.5以上1.5以下であることが必要である。特に、インクの粒子化特性が最も安定するb/aの比の範囲は0.75以上1.2以下であった。
以上述べたように、インクジェット記録装置のノズルをドリル加工とプレス加工で行う場合、ドリル加工の加工中心軸とプレス加工の加工軸中心が一致していることが望ましい。両者の加工中心がずれるほど、プレス加工時にパンチの位置設定を精密にすることが必要である。しかし、位置設定の精密度には限界がある。このため、パンチ折れが問題となる場合には、ドリル加工とプレス加工との間にドリル加工面の平坦化処理を行うことで、パンチ折れを低減することができる。
図12は平坦化処理の様子を説明する図である。図12(a)に示すように、最終的なプレス加工終了時の残し代cまでドリル先端で穴開け加工した後、放電加工等で平坦化処理を行う。
以下、放電加工について説明する。放電加工は銅などの金属を電極として、電極と加工部との間にパルス状の電圧を印加することによって、加工部の形状を変化させる方法である。図12(b)に示すように、電極90をドリル加工した先端付近に挿入する。電極の周部91は絶縁してパルス電圧を印加しても放電しないようにする。電極90の位置を調整しながら、電極90には、電圧値数十〜百V、パルス幅数十〜数百nsの電圧を印加する。この処理によってテーパ部が放電によって削り取られて、最終的には、図12(c)に示すような平坦部が形成される。この状態からプレス加工すると、プレス加工時にパンチは平坦部と接触することになるので、折れることが少なくなり、製作コストの低減に有効である。
なお、図12(c)の状態からプレスした場合の形状は図13のようになる。この場合のテーパ部の長さcは、図1の場合と同じ値である。このような形状に加工しても粒子化特性の安定した噴出を行うことができる。
本発明のノズルプレート先端部の断面図である。 本発明のノズルの断面図である。 本発明のノズルプレートの断面図である。 本発明のノズルプレートの正面図である。 本発明のノズルプレートの断面図である 本発明のノズルプレート製作に使用するパンチの概観図である インクジェット記録装置の概観図である。 インクジェット記録装置の本体内部を示す図である。 インクジェット記録装置のインク循環図である。 ノズルプレートのプレス加工状態を示す図である。 プレス加工前におけるノズルプレートの断面図である。 図11とは別形状のプレス加工前におけるノズルプレートの断図である。 図12の形状のノズルプレートにプレス加工した後の断面図である。
符号の説明
1…インク容器、2…ポンプ、6…ノズル、7…帯電電極、8…インク粒子、9…偏向電極、11…ガター、30…ボディ、31…ノズルプレート、32…圧電素子、40…ノズル先端部、41…ノズル開口部、60…パンチ。

Claims (6)

  1. インクに振動を与える加振源と、加振されたインクを噴出しインク粒子を連続的に生成するノズルと、前記インク粒子を帯電させる帯電電極と、前記帯電したインク粒子を偏向させる偏向電極を有するインクジェット記録装置において、
    前記ノズル内のインク流路が複数の円柱部と角度の異なる複数のテーパ部を連結した形状に形成し、前記ノズル開口部の直径をa、長さをbの円柱形状とし、b/aを0.5〜1.5の範囲になるように構成したことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 請求項1に記載のインクジェット記録装置において、前記ノズルの開口部に連結するテーパ部のテーパ角を30°〜60°の範囲に形成したことを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 請求項1、2に記載のインクジェット記録装置において、
    前記ノズル先端部とテーパ部の終端との距離cが100μm〜300μmであることを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 請求項1から3に記載のインクジェット記録装置において、
    前記ノズル内の流路形状の一部に、ノズル開口面と平行な平坦部を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 請求項1から4に記載のインクジェット記録装置において、
    前記ノズルがSUS304、SUS304L、SUS316、SUS316L、SUSXM7、SUS630のいずれかの材料を用いて形成したことを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. インクに振動を与える加振源と、加振されたインクを噴出しインク粒子を連続的に生成するノズルと、前記インク粒子を帯電させる帯電電極と、前記帯電したインク粒子を偏向させる偏向電極を有するインクジェット記録装置において、
    前記ノズルの外形が、吐出口を形成する部分の側面を四角形状にし、その上に2段の円筒形状を形成、吐出口面の四隅に凸部を設けると共に、吐出口部分も四隅に設けた凸部と同じ高さの凸部を設け、その後円筒形状の中心部に形成されるインク流路を吐出口に向かって径が小さくなるようにドリルを用いた3段のインク流路を形成後、吐出部を前記吐出口のドリル径より径の小さなパンチにより加圧し穴を形成後、吐出口が開口するように研磨によりパンチによる突出した部分を削り落としたノズルを用いることを特徴とするインクジェット記録装置。
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