JP2005305853A - ポジ型印刷版材料、その画像形成方法、印刷版及び印刷方法 - Google Patents

ポジ型印刷版材料、その画像形成方法、印刷版及び印刷方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、耐傷性に優れ、汚し回復性に優れ、かつインク着肉性に優れるプラスチックフィルム支持体を用いた印刷版材料と、それを用いた画像形成方法、印刷版、印刷方法を提供することである。
【解決手段】 ポリエステル支持体上に親水性層および光熱変換層を有するポジ型印刷版材料において、該ポジ型印刷材料の該親水性層を有する側の表面の中心線平均粗さRaが100nm〜900nmであることを特徴とするポジ型印刷版材料。
【選択図】 なし

Description

本発明は、プラスチックを支持体とするポジ型の印刷版材料、それを用いた画像形成方法、印刷版及び印刷方法に関する。
近年印刷の分野において、印刷データのデジタル化に伴い、安価で取扱いが容易でPS版と同等の印刷適性を有したCTP(コンピューター・トゥー・プレート)技術が求められている。
CTPに使用される印刷版材料の支持体としては、従来、アルミニウムのような金属版を用いていたが、最近、ハンドリングや印刷版の持ち運びに便利なようにプラスチックフィルム支持体を用いた印刷版の技術が知られるようになった。(例えば特許文献1、2、3及び4参照。)
一方で近年、地球環境への負荷の低減のために、特別な薬剤による現像液処理が不要な、いわゆるプロセスレスCTP印刷版が要望されている。
その中でも近年、印刷版材料に画像を形成させた後に薬液で処理することなくそのまま印刷機に装着し、インキと湿し水により不要部分を除去してすぐに印刷可能なプロセスレスCTP印刷版材料(例えば特許文献5記載)が注目を集めるようになっている。
その中でも、ヒートモードレーザーなどで加熱された部分が印刷時に湿し水やインキによって除去される、いわゆるポジ型のプロセスレスCTP印刷版(例えば特許文献6参照。)が知られている。
しかしながら、取り扱いに便利なプラスチック支持体を用いた前記ポジ型プロセスレスCTP印刷版材料では版面の硬度が弱く、印刷機に装着するような取り扱いで版面に傷が付いて、それが印刷すると印刷物の欠陥になるという問題があった。
さらにインク着肉性や、非画線部にインクがついて汚れた時に通常の印刷条件で汚れがなくなる速度、いわゆる汚し回復性が不十分であり、これらの問題を改善した印刷版材料が強く要望されている。
特開平4−261539号公報 特開平5−257287号公報 特開2000−258899号公報 特開2002−79772号公報 特開平9−123387号公報 特開2001−96936号公報
本発明の目的は、耐傷性に優れ、汚し回復性に優れ、かつインク着肉性に優れるプラスチックフィルム支持体を用いた印刷版材料と、それを用いた画像形成方法、印刷版、印刷方法を提供することである。
本発明の上記目的は下記の構成により達成される。
(請求項1)
ポリエステル支持体上に親水性層および光熱変換層を有するポジ型印刷版材料において、該ポジ型印刷版材料の該親水性層を有する側の表面の中心線平均粗さRaが100nm〜900nmであることを特徴とするポジ型印刷版材料。
(請求項2)
前記光熱変換層が、レーザー光を熱に変換する化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載のポジ型印刷版材料。
(請求項3)
前記ポリエステル支持体の膜厚が110〜300μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のポジ型印刷版材料。
(請求項4)
直径が4〜15cmのコアにロール状に巻かれていることを特徴とする請求項1乃至3に記載のポジ型印刷版材料。
(請求項5)
前記ポジ型印刷版材料が80度〜100度に折り曲げ可能であることを特徴とする請求項1乃至4に記載のポジ型印刷版材料。
(請求項6)
請求項1乃至5に記載のポジ型印刷版材料にレーザー光による画像露光を行い、湿式現像処理工程を経ず、光熱変換層の露光部を印刷機上で除去する工程により画像を形成することを特徴とするポジ型印刷版材料の画像形成方法。
(請求項7)
前記画像露光と前記光熱変換層の露光部を印刷機上で除去する工程の間に、前記ポジ型印刷版材料の端部を80度〜100度に折り曲げて印刷機に取り付ける工程を有することを特徴とする請求項6に記載のポジ型印刷版材料の画像形成方法。
(請求項8)
請求項6又は7に記載のポジ型印刷版材料の画像形成方法により作製されたことを特徴とする印刷版。
(請求項9)
請求項8に記載の印刷版を用いて印刷することを特徴とする印刷方法。
本発明の上記構成により、耐傷性に優れ、汚し回復性に優れ、かつインク着肉性に優れるプラスチックフィルム支持体を用いた印刷版材料と、それを用いた画像形成方法、印刷版、印刷方法が提供できる。
〔中心線平均粗さRa〕
本発明は、ポリエステル支持体上に親水性層および光熱変換層を有するポジ型印刷版材料において、このポリエステル支持体の親水性層を有する側の表面の中心線平均粗さRaが100nm〜900nmであることを特徴とする。さらに好ましいRaの範囲は150nm〜800nmである。
本発明でいう中心線平均粗さRaとは、測定する試料を23℃相対湿度48%の条件下で24時間放置した後に、23℃相対湿度48%の条件下で測定した三次元デジタル粗さ測定での中心線平均粗さRaを言い、特定のサンプリング長で、X方向にM点、Y方向にN点、合計でMN点の高さ測定を行って、粗さ中心面の高さを0とした粗さ曲面を求め、X方向がk点目で、Y方向がj点目の測定点における高さZをf(Zjk)として、下式に従って求められる値をナノメートル(nm)で表したものをいう。
Figure 2005305853
三次元デジタル測定による中心線(中心面)平均粗さ(Ra)を測定することのできる測定装置としては、例えば、WYKO社製RSTPLUS非接触三次元微小表面形状測定システム等を挙げることができる。
印刷版材料の親水性層側の中心線平均粗さRaを本発明の範囲にするには、後述の親水性層に含まれる粒子状素材の粒径と含有量、マット剤の粒径と含有量、親水性バインダーの含有量、塗布液の固形分濃度、ウエット膜厚、乾燥条件等をコントロールすることにより得られる。
〔親水性層〕
本発明に係る親水性層とは、印刷版材料を印刷版として用いる際にインクに対する親和性が低く、かつ水に対する親和性の高い層である。本発明においては、親水性層は2層以上塗設されてもよい。
(親水性層の粒子状素材)
本発明の印刷版材料では、支持体上に設けられた親水性層の少なくとも1層が、多孔質構造を有することが好ましく、多孔質構造にするために下記に記載の粒子状素材を用いることが好まい。
粒子状素材としては、無機粒子、有機粒子、無機−有機複合粒子等のいずれでもよく、またこれらの内の2種以上を混合して用いてもよい。好ましくは無機物を含有する粒子である。
無機粒子としては、金属及び金属化合物、例えば、酸化物、複合酸化物、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩、リン酸塩、窒化物、炭化物、硫化物及びこれらの少なくとも2種以上の複合化物等が挙げられ、その中でも金属酸化物が好ましい。
金属酸化物の形態としては、金属酸化物微粒子であることが好ましく、例えば、コロイダルシリカ、アルミナゾル、チタニアゾル、その他の金属酸化物のゾルが挙げられる。該金属酸化物微粒子の形態としては、球状、針状、羽毛状、その他の何れの形態でもよく、平均粒径としては3〜100nmの範囲が好ましく、平均粒径が異なる数種の金属酸化物微粒子を併用することもできる。また、粒子表面に表面処理がなされていてもよい。
上記金属酸化物微粒子は、その造膜性を利用して結合剤としての使用が可能である。
中でも、コロイダルシリカが特に好ましく使用できる。コロイダルシリカは、比較的低温の乾燥条件であっても造膜性が高いという利点があり、良好な強度を得ることができる。コロイダルシリカとしては、後述するネックレス状コロイダルシリカ、平均粒径20nm以下の微粒子コロイダルシリカを含むことが好ましい。
ネックレス状コロイダルシリカとは、一次粒子径がnmのオーダーである球状シリカの水分散系の総称であり、一次粒粒子径が10〜50nmの球状コロイダルシリカが50〜400nmの長さに結合した「パールネックレス状」のコロイダルシリカを意味する。パールネックレス状(即ち、真珠ネックレス状)とは、コロイダルシリカのシリカ粒子が連なって結合した状態のイメージが、真珠ネックレスの様な形状をしていることを意味している。
ネックレス状コロイダルシリカを構成するシリカ粒子同士の結合は、シリカ粒子表面に存在する−SiOH基が脱水結合した−Si−O−Si−と推定される。ネックレス状のコロイダルシリカとしては、具体的には日産化学工業社製の「スノーテックス−PS」シリーズなどが挙げられ、製品名としてはアルカリ性の製品として「スノーテックス−PS−S(連結した状態の平均粒子径は110nm程度)」、「スノーテックス−PS−M(連結した状態の平均粒子径は120nm程度)」及び「スノーテックス−PS−L(連結した状態の平均粒子径は170nm程度)」があり、これらに各々対応する酸性の製品が「スノーテックス−PS−S−O」、「スノーテックス−PS−M−O」及び「スノーテックス−PS−L−O」である。
ネックレス状コロイダルシリカを添加することにより、層の多孔性を確保しつつ、強度を維持することが可能となり、親水性層の粒子として好ましく使用できる。
また、コロイダルシリカは、粒子径が小さいほど結合力が強くなることが知られており、本発明では平均粒径が20nm以下であるコロイダルシリカを用いることが好ましく、更に好ましくは、3〜15nmのものである。
これらの金属酸化物粒子は、粒径が1μm未満の多孔質金属酸化物粒子であってもよい。多孔質金属酸化物粒子としては、多孔質シリカ、多孔質アルミノシリケート粒子またはゼオライト粒子が好ましく用いることができる。
また、親水性層には、層状鉱物粒子を含有することができる。該層状鉱物粒子としては、例えば、カオリナイト、ハロイサイト、タルク、スメクタイト(モンモリロナイト、バイデライト、ヘクトライト、サボナイト等)、バーミキュライト、マイカ(雲母)、クロライトといった粘土鉱物及び、ハイドロタルサイト、層状ポリケイ酸塩(カネマイト、マカタイト、アイアライト、マガディアイト、ケニヤアイト等)等が挙げられる。
特に、単位層(ユニットレイヤー)の電荷密度が高いほど極性が高く、親水性も高いと考えられる。好ましい電荷密度としては0.25以上、更に好ましくは0.6以上である。このような電荷密度を有する層状鉱物としては、スメクタイト(電荷密度0.25〜0.6;陰電荷)、バーミキュライト(電荷密度0.6〜0.9;陰電荷)等が挙げられる。特に、合成フッ素雲母は粒径等安定した品質のものを入手することができ好ましい。また、合成フッ素雲母の中でも、膨潤性のものが好ましく、自由膨潤であるものが更に好ましい。
前記以外の無機粒子の具体例としては、硝子、酸化亜鉛、アルミナ、チタン酸カリウム、チタン酸ストロンチウム、硼酸アルミニウム、酸化マグネシウム、硼酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化チタン、塩基性硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム、窒化珪素、窒化チタン、窒化アルミ、炭化珪素、炭化チタン、硫化亜鉛及びこれらの少なくとも2種以上の複合化物等が挙げられる。
有機粒子としては、例えば合成樹脂粒子、天然高分子粒子等が挙げられ、好ましくはアクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンイミン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、カルボキシメチルセルロールス、ゼラチン、デンプン、キチン、キトサン等の樹脂粒子であり、より好ましくはアクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の樹脂粒子が挙げられる。
無機−有機複合粒子としては、例えば、上記有機粒子と無機粒子の複合化物が挙げられ、無機粒子としては、金属粉体、金属化合物(例えば、酸化物、窒化物、硫化物、炭化物及びこれらの複合化物等)の粒子が挙げられ、好ましくは酸化物及び硫化物等であり、より好ましくはガラス、SiO2、ZnO、Fe23、ZrO2、SnO2、ZnS、CuS等の粒子が挙げられる。
粒子の大きさは、平均粒子径が0.001〜50μmであることが好ましく、より好ましくは、平均粒子径が0.003〜20μm、更に好ましくは、平均粒子径が0.005〜10μmである。これらの範囲内とすることにより、上記本発明の効果がより有効に発現される。
親水性層に用いられる上記の粒子は、概ね親水性層に対して、0.1質量%〜99質量%の範囲で含有されるのが好ましく、1質量%〜90質量%の範囲がさらに好ましい。
(親水性層のマット剤)
本発明において親水性層に平均粒径1μm以上20μm未満のマット剤を含有させることが好ましい。
好ましく用いられるマット剤としては新モース硬度5以上の無機微粒子や有機マット剤があげられる。新モース硬度5以上の無機微粒子としては、例えば金属酸化物粒子(シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化鉄、酸化クロム等)や金属炭化物粒子(炭化珪素等)、窒化ホウ素粒子、ダイアモンド粒子等が挙げられる。有機マット剤としては、例えば米国特許第2,322,037号明細書等に記載の澱粉、BE625,451号やGB981,198号明細書等に記載された澱粉誘導体、特公昭44−3643号公報等に記載のポリビニルアルコール、CH330,158号明細書等に記載のポリスチレン或いはポリメタアクリレート、米国特許第3,079,257号等明細書に記載のポリアクリロニトリル、米国特許第3,022,169号明細書等に記載されたポリカーボネートがあげられる。
その中でも下記のコア−シェル構造を有するマット剤が好ましく用いられる。
(コア−シェル構造を有するマット剤)
コア−シェル構造を有する粒子は、コア粒子表面にシェルとなる部分に小粒子を固着させてなる粒子である。
コア粒子、シェルとなる部分の粒子は無機粒子でも有機粒子でもよい。コア粒子にシェルとなる粒子を何層にも固着(被覆)させても良い。
無機粒子として、例えば、金属粉体、金属酸化物、金属窒化物、金属硫化物、金属炭化物及びこれらの複合化物等が挙げられる。
有機粒子としては、例えば合成樹脂粒子、天然高分子粒子等が挙げられ、メラミン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリエチレンイミン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、カルボキシメチルセルロールス、ゼラチン、デンプン、キチン、キトサン等である。
コア粒子の平均粒径は0.1〜15μmが好ましく、より好ましくは平均粒径1〜10μmである。
また、シェルとなる部分に小粒子としては、主として無機粒子が用いられる。例えば、金属粉体、金属酸化物、金属窒化物及びこれらの複合化物等が挙げられ、好ましくは金属酸化物等であり、より好ましくは金属、ガラス、SiO2、TiO2、ZnO、Fe23、ZrO2、SnO2等の粒子である。小粒子の平均粒径は0.005〜5μmが好ましく、より好ましくは平均粒径0.01〜2μmである。
表面凹凸粒子において、シェルとなる部分の小粒子の平均粒径はコア粒子の平均粒径の1/3以下が好ましく、より好ましくは1/10以下である。表面凹凸粒子の平均粒径は15μmを越えないことが好ましく、また0.1μm以上であることが好ましい。
コア粒子の表面に固着する小粒子の被覆度は、本発明の効果が現れる範囲で任意に選ぶことができる。
表面凹凸粒子は、例えば、東レリサーチセンター(株)編「微粒子ポリマーの新展開」に記載のヘテロ凝集法を利用する方法、コア粒子表面からの重合反応による方法、粉体工学会編「粒子設計工学」に記載のハイブリダイザーを用いる乾式凝集攪拌法、等を用いて容易に製造することができる。また、ある種のコア−シェル粒子はコア粒子の表面に小粒子を析出させることにより製造できる。
好ましいコア−シェル構造を有するマット剤としては、小粒子のシリカを被覆したメラミン樹脂マット剤が挙げられる。
これらマット剤の添加量は1m2あたり0.01g以上10g未満であることが好ましい。
(親水性層の親水性バインダー)
本発明に係る親水性層は親水性バインダーを含むことが好ましい。
親水性バインダーとしては、多糖類、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルエーテル、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、ビニル系重合体ラテックス、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等の親水性樹脂、ゼラチンを主成分とするもの(以下、「ゼラチン系バインダー」と称する)、金属原子及び半金属原子から選ばれる少なくとも一つの原子が酸素原子を介して繋がった結合を有するポリマーと、このポリマーと水素結合を形成し得る基を有する有機ポリマー(A)及び下記一般式(II)で示される末端にシランカップリング基を有する有機ポリマー(B)よりなる群から選ばれる少なくとも一つの有機ポリマーとの複合ポリマーを主成分とするもの(以下、「無機−有機の複合ポリマー系バインダー」と称する)などが挙げられる。
Figure 2005305853
〔式(II)中、R01、R02、R03およびR04はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を表し、mは0、1又は2を表し、nは1〜8の整数を表す。Lは単結合又は有機連結基を表し、Wは−NHCOR05、−CONH2、−CON(R052、−COR05、−OH、−CO2M又は−SO3Mを表し、ここで、R05は炭素数1〜8のアルキル基を表し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はオニウムを表す。〕
本発明においては、その中でも、ゼラチン系バインダーと無機−有機の複合ポリマー系バインダーが好ましく用いられる。
ゼラチン系バインダー及び無機−有機の複合ポリマー系バインダーは、特開2004−58459号報段落(0038)〜(0139)記載のものが好ましく用いられる。
(表面グラフト親水性層)
本発明においては、上記の親水性層表面に、親水性官能基を有する高分子化合物が化学的に結合されている表面グラフト親水性層を設けることができる。このように表面グラフト親水性層を設けることによって、光熱変換層との密着性を損なうことなく親水性層の保水性を向上できる。表面グラフト親水性層としては、特開2004−58459号報段落(0141)〜(0151)記載のものが好ましく用いられる。
〔光熱変換層〕
本発明に係る光熱変換層は、印刷において画像部となるインキ受容性の層であり、画像書き込みの露光光を熱に変換する機能を有し、露光部は除去されて親水性層が露出され非画像部となる機能を有する。
光熱変換層は、特にレーザー光を熱に変換する機能を有する層が好ましく、レーザー光を熱に変換する化合物を含有することが好ましい。
光熱変換層には、光熱変換素材が含まれており、これらの素材は単独膜の形態で、もしくはバインダー、添加剤など他の成分との混合膜の形態で使用される。
単独膜の場合には、アルミニウム、チタン、テルル、クロム、錫、インジウム、ビスマス、亜鉛、鉛等の金属および合金や金属酸化物、金属炭化物、金属窒化物、金属ホウ化物、金属ハロゲン化物、有機色素などを蒸着法およびスパッタリング法等により支持体上に適用することで形成することができる。
また、混合膜の場合には、光熱変換材料を所望により膜形成性を有するバインダーポリマーや他の成分とともに適当な溶媒或いは分散媒に溶解もしくは分散した塗布液を調整し、それを用いた塗布法により形成することができる。以下、混合膜の各構成成分について説明する。
(光熱変換素材)
光熱変換素材としては好ましくは、赤外吸収色素または顔料である。
一般的な赤外吸収色素であるシアニン系色素、クロコニウム系色素、ポリメチン系色素、アズレニウム系色素、スクワリウム系色素、チオピリリウム系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素等の有機化合物、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、アゾ系、チオアミド系、ジチオール系、インドアニリン系の有機金属錯体等が挙げられる。具体的には、特開昭63−139191号、同64−33547号、特開平1−160683号、同1−280750号、同1−293342号、同2−2074号、同3−26593号、同3−30991号、同3−34891号、同3−36093号、同3−36094号、同3−36095号、同3−42281号、同3−97589号、同3−103476号、同7−43851号、同7−102179号、特開2001−117201号の各公報に記載の化合物が挙げられる。これらは一種または二種以上を組み合わせて用いることができる。
顔料としては、カーボン、グラファイト、金属、金属酸化物等が挙げられる。
カーボンとしては特にファーネスブラックやアセチレンブラックの使用が好ましい。粒度(d50)は100nm以下であることが好ましく、50nm以下であることが更に好ましい。
グラファイトとしては、粒径が0.5μm以下、好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下の微粒子を使用することができる。
金属としては、粒径が0.5μm以下、好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下の微粒子であれば何れの金属であっても使用することができる。形状としては球状、片状、針状等何れの形状でもよい。特にコロイド状金属微粒子(Ag、Au等)が好ましい。
金属酸化物としては、可視光域で黒色を呈している素材、または素材自体が導電性を有するか、半導体であるような素材を使用することができる。可視光域で黒色を呈している素材しては、黒色酸化鉄(Fe34)や、前述の二種以上の金属を含有する黒色複合金属酸化物が挙げられる。金属酸化物が二種以上の金属の酸化物からなる黒色複合金属酸化物であることである。
具体的には、Al、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Sb、Baから選ばれる二種以上の金属からなる複合金属酸化物である。これらは、特開平8−27393号、同9−25126号、同9−237570号、同9−241529号、同10−231441号等の公報に開示されている方法により製造することができる。本発明に用いることができる複合金属酸化物としては、特にCu−Cr−Mn系またはCu−Fe−Mn系の複合金属酸化物であることが好ましい。Cu−Cr−Mn系の場合には、6価クロムの溶出を低減させるために、特開平8−27393号公報に開示されている処理を施すことが好ましい。
これらの複合金属酸化物は添加量に対する着色、つまり光熱変換効率が良好である。これらの複合金属酸化物は平均1次粒子径が1μm以下であることが好ましく、平均1次粒子径が0.01〜0.5μmの範囲にあることがより好ましい。平均1次粒子径が1μm以下とすることで、添加量に対する光熱変換能がより良好となり、平均1次粒子径が0.01〜0.5μmの範囲とすることで添加量に対する光熱変換能がより良好となる。但し、添加量に対する光熱変換能は、粒子の分散度にも大きく影響を受け、分散が良好であるほど良好となる。
従って、これらの複合金属酸化物粒子は、層の塗布液に添加する前に、別途公知の方法により分散して、分散液(ペースト)としておくことが好ましい。平均1次粒子径が0.01未満となると分散が困難となるため好ましくない。分散には適宜分散剤を使用することができる。分散剤の添加量は複合金属酸化物粒子に対して0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜2質量%がより好ましい。分散剤の種類は特に限定しないが、Si元素を含むSi系界面活性剤を用いることが好ましい。
素材自体が導電性を有するか、半導体であるような素材としては、例えば、SbをドープしたSnO2(ATO)、Snを添加したIn23(ITO)、TiO2、TiO2を還元したTiO(酸化窒化チタン、一般的にはチタンブラック)等が挙げられる。また、これらの金属酸化物で芯材(BaSO4、TiO2、9Al23・2B2O、K2O・nTiO2等)を被覆したものも使用することができる。これらの粒径は0.5μm以下、好ましくは100nm以下、更に好ましくは50nm以下である。
特に好ましい光熱変換素材の態様としては、前記の赤外吸収色素及び金属酸化物が二種以上の金属の酸化物からなる黒色複合金属酸化物であることである。
これらの光熱変換素材の添加量としては、光熱変換層に対して0.1〜50質量%であり、1〜30質量%が好ましく、3〜25質量%がより好ましい。
(バインダー)
光熱変換層を混合膜として形成する場合に使用されるバインダーとしては、フィルム形成能を有し、光熱変換剤を溶解もしくは分散しうる公知のポリマーが使用される。
これらの例としてはニトロセルロース、エチルセルロースなどのセルロース、セルロース誘導体類、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレートなどのアクリル酸エステル、メタクリル酸エステルの単独重合体および共重合体、ポリスチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系モノマーの単独重合体もしくは共重合体、イソプレン、スチレン−ブタジエンなどの各種合成ゴム類、ポリ酢酸ビニルなどのビニルエステル類の単独重合体および酢酸ビニル−塩化ビニルなどの共重合体、ポリウレア、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネートなどの縮合系各種ポリマーおよび、「J.ImagingSci.,P59−64,30(2),(1986)(Frechetら)」や「PolymersinElectronics SymposiumSeries,P11,242,T.Davidson,Ed.,ACSWashington,DC(1984)(Ito,Willson)」、「MicroelectronicEngineering,P3−10,13(1991)(E.Reichmanis,L.F.Thompson)」に記載のいわゆる「化学増幅系」に使用されるバインダー等が使用可能である。これら中でも、光熱変換層を架橋により硬膜するための架橋反応に用いることが可能な官能基を有するポリマーが好ましい。好ましい官能基としては、例えば、−OH、−SH、−NH2、−NH−、−CO−NH2、−CO−NH−、−O−CO−NH−、−NH−CO−NH−、−CO−OH、−CO−O−、−CO−O−、−CS−OH、−CO−SH、−CO−OCO−、−SO3H、−SO2(O−)、−PO32、−PO(O−)2、−SO2−NH2、−SO2−NH−、−CO−CH2−CO−、−CH=CH−、−CH=CH2、−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2や、以下に示す構造の官能基等が挙げられ、なかでも、特に、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、重合性ビニル基が好ましい。
Figure 2005305853
光熱変換層の形成に用いられる好ましいバインダーポリマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基を含有するモノマーの単独重合体もしくは共重合体、ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等の水酸基を含有するアクリル酸又はメタクリル酸エステルの単独重合体もしくは共重合体、グリシジルメタアクリレート等のエポキシ基を含有するアクリル酸又はメタクリル酸エステルの単独重合体もしくは共重合体、N−アルキルアクリルアミド、アクリルアミドの単独重合体もしくは共重合体、アミン類とアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル又はアリルグリシジルとの反応物の単独重合体もしくは共重合体、p−ヒドロキシスチレン、ビニルアルコールの単独重合体もしくは共重合体、ポリウレタン樹脂類、ポリウレア樹脂類、ポリアミド(ナイロン)樹脂類、エポキシ樹脂類、ポリアルキレンイミン類、ノボラック樹脂類、メラミン樹脂類、セルロース誘導体類等の縮合体が挙げられる。
これらのポリマーは、1種単独で用いても、2種以上を併用して用いても良い。その使用量は光熱変換層の総固形分質量に対して、20質量%〜90質量%、好ましくは25質量%〜80質量%、より好ましくは30質量%〜75質量%である。
(添加剤)
光熱変換層を混合膜として形成する場合には、光熱変換素材とバインダー以外に添加剤を用いることが出来る。
これらの添加剤は、光熱変換層の機械的強度を向上させたり、レーザー記録感度を向上させたり、光熱変換層中の分散物の分散性を向上させたり、親水性層などの隣接する層に対する密着性を向上させるなど種々の目的に応じて添加される。
例えば、光熱変換層の機械的強度や耐薬品性を向上させるために、光熱変換層を架橋する手段が考えらる。架橋反応としては、熱または光による共有結合形成、又は、多価金属塩によるイオン結合形成が可能であり、本発明においては、公知の架橋剤による光熱変換層の硬膜が可能である。
用い得る公知の架橋剤としては、多官能イソシアネート化合物、多官能エポキシ化合物、多官能アミン化合物、ポリオール化合物、多官能カルボキシル化合物、アルデヒド化合物、多官能(メタ)アクリル化合物、多官能ビニル化合物、多官能メルカプト化合物、多価金属塩化合物、ポリアルコキシシラン化合物、ポリアルコキシチタン化合物、ポリアルコキシアルミニウム化合物、ポリメチロール化合物、ポリアルコキシメチル化合物等が挙げられ、公知の反応触媒を添加し、反応を促進することも可能である。その使用量は光熱変換層の塗布液中の総固形分質量に対して、通常0〜50質量%、好ましくは3質量%〜40質量%、より好ましくは5質量%〜35質量%である。
レーザー記録感度を向上させるために加熱により分解しガスを発生する公知の化合物を添加することが考えられる、この場合には光熱変換層の急激な体積膨張によりレーザー記録感度が向上できる。
これらの添加剤の例としては、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、4、4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジアミドベンゼン等を使用することができる。また、加熱により分解し酸性化合物を生成する公知の化合物を添加剤として使用することが出来る。
これらを化学増幅系のバインダーと併用することにより、光熱変換層の構成物質の分解温度を大きく低下させ、結果としてレーザー記録感度を向上させることが可能である。これらの添加剤の例としては、各種のヨードニウム塩、スルフォニウム塩、フォスフォニウムトシレート、オキシムスルフォネート、ジカルボジイミドスルフォネート、トリアジンなどを使用することができる。
光熱変換素材にカーボンブラックなどの顔料を用いた場合には、顔料の分散度がレーザー記録感度に影響を与えることがあるため、各種の顔料分散剤を添加剤として使用することも好ましい。
光熱変換層と親水性層との接着性を向上させるために、公知の密着改良剤(例えば、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤等)を添加しても良い。この他にも、塗布性を改良するための界面活性剤など各種の添加剤を目的に応じて使用することができる。
光熱変換層を混合膜として形成する場合は、上記の各構成成分を適当な溶媒、分散媒に溶解あるいは分散して、親水性層上に塗布、乾燥することにより形成される。ここで用い得る溶媒、分散媒としては、例えば、2−メトキシエタノール、2−メトキシエチルアセテート、プロピレングリコールメチルエチルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エタノール、イソプロパノール、メチルエチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられ、これらは単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明において、取り扱い時の傷つき防止のために、光熱変換層の上層に親水性オーバーコート層を有することができる。親水性オーバーコート層は印刷機上で除去可能であることが好ましい。
親水性オーバーコート層には、多糖類などの水溶性樹脂または水溶性樹脂を部分的に架橋した水膨潤性樹脂、マット剤、界面活性剤などを添加することができる。
また、露光でのイラジエーションによる画質低下防止や印刷機版胴での印刷版の位置安定性向上のために、支持体に対し親水性層の反対側には少なくとも1層の裏面層を設けることが好ましい。
裏面層は、イラジエーション防止機能、マット剤含有による凹凸面形成及び導電性層のいずれかの機能を少なくとも有する層である。また導電性層の上に、更に1層以上の他の機能層を設けても良い。本発明における好ましい態様としては、導電性層及び1層以上の保護層を有することであり、裏面層を有する面側全層の総乾燥膜厚としては、0.5〜8μmであることが好ましい。
導電性層としては、例えば、可溶性塩(例えば、塩化物、硝酸塩など)、蒸着金属層、または米国特許第3,428,451号明細書に記載のような不溶性無機塩及び下記する金属酸化物または米国特許第2,861,056号明細書および同3,206,312号明細書に記載のようなイオン性ポリマー技術を含む導電性ポリマーなどの導電性物質を含有する層であるが、金属酸化物あるいは導電性ポリマーを含有する場合が好ましい。
金属酸化物あるいは導電性ポリマーとしては、特開平7−20596号公報段落(0031)〜(0081)に記載の化合物が好ましく用いられる。
〔ポリエステル支持体〕
ポリエステル支持体に使用されるポリエステルは、特に限定されるものではないが、ジカルボン酸成分とジオール成分を主要な構成成分とするもので、例えば、ポリエチレンテレフタレート(以降、略してPETという場合がある)、ポリエチレンナフタレート(以降、PENと略すことがある)等のポリエステルである。
好ましくはPET、またはPETからなる部分を主要な構成成分として、ポリエステル全体に占める構成要素の質量比率が50質量%以上を有する共重合体またはブレンドされたポリエステルである。
PETはテレフタル酸とエチレングリコール、またPENはナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールを構成成分として重合されたものである。
PETまたはPENを構成するジカルボン酸またはジオールを他の適当な1種、または2種以上の第3成分を混合して重合したものでもよい。適当な第3成分としては、2価のエステル形成官能基を有する化合物で、例えば、ジカルボン酸の例として次のようなものを挙げることができる。テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルチオエーテルジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸等を挙げることができる。
また、グリコールの例としては、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビスフェノールフルオレンジヒドロキシエチルエーテル、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ハイドロキノン、シクロヘキサンジオール等を挙げることができる。第3成分としては多官能性カルボン酸や多価アルコールも混合することができるが、これらは全ポリエステル構成成分に対して0.001〜5質量%程度混合することができる。
ポリエステルの固有粘度は0.5〜0.8であることが好ましい。また、固有粘度の異なるものを混合して使用してもよい。
ポリエステルの重合方法は特に限定があるわけではなく、従来公知のポリエステルの重合方法に従って製造できる。例えば、ジカルボン酸成分をジオール成分と直接エステル化反応させ、ジオールの片方の水酸基をジカルボン酸にジエステル化し、更に一方のジオールを減圧下加熱して余剰のジオールを留去することにより重合させる直接エステル化法、またジカルボン酸成分としてジアルキルエステル(例えば、ジメチルエステル)を用いて、これとジオール成分とでエステル交換反応させてアルキルアルコール(例えば、メタノール)を留出させてジオールの片方の水酸基をジカルボン酸にエステル化し、更に余剰のジオール成分を減圧下で加熱して留去することにより重合させるエステル交換法を用いることができる。
触媒としては、通常のポリエステルの合成に使用するエステル交換触媒、重合反応触媒及び耐熱安定剤を用いることができる。例えば、エステル交換触媒としてはCa(OAc)2・H2O、Zn(OAc)2・2H2O、Mn(OAc)2・4H2O、Mg(OAc)2・4H2O等を挙げることができ、重合反応触媒としてはSb23、GeO2を挙げることができる。また、耐熱安定剤としてはリン酸、亜リン酸、PO(OH)(CH33、PO(OC653、P(OC653等を挙げることができる。また、合成時の各過程で着色防止剤、結晶核剤、すべり剤、安定剤、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、粘度調節剤、透明化剤、帯電防止剤、pH調整剤、染料、顔料等を添加させてもよい。
本発明に係るポリエステル支持体は、本発明のポジ型印刷版材料が本発明に記載の効果を奏するためには、前記平版印刷版材料を印刷機へ設置する際のハンドリング適性向上の観点から、膜厚が110〜300μmの範囲であることが好ましく、更に厚み分布が10%以下であることが好ましい。
支持体の膜厚は上記のように110〜300μmの範囲が好ましいが、更に好ましくは120〜280μmの範囲であり、特に好ましくは150〜260μmの範囲である。
本発明に係るポリエステル支持体の厚み分布(膜圧の最大値と最小値の差を膜圧で割り百分率で表した値)は、上記のように10%以下であることが好ましいが、更に好ましくは8%以下であり、特に好ましくは6%以下である。
上記支持体の膜厚とは、一辺が50cmの正方形に切り出した支持体に縦、横それぞれ10cm間隔で碁盤目状に線を引き、この16点の交点における各々の厚さを測定し、16点の厚さの平均値をいう。
又、支持体の厚み分布は、一辺が60cmの正方形に切り出した支持体を縦、横10cm間隔で碁盤目状に線を引き、この36点の膜厚を測定し平均値と最大値、最小値を求めることにより算出できる。
支持体の膜厚および厚み分布を上記範囲に調整するためには、製膜条件を適正にしたり、製膜後に再加熱しながら平滑ローラーなどで調整をする方法があるが、本発明においては下記に記載の製膜処理で製造されることが好ましい。
即ち、支持体の製膜手段としては、熱可塑性樹脂を融点(Tm)〜Tm+50℃の間で熔融後、焼結フィルタ等で濾過された後、T−ダイから押出し、ガラス転位温度(Tg)−50℃〜Tgに温調したキャスティングドラム上で未延伸シートを形成する。この時、厚み分布を上記の範囲にするには、静電印加法等を用いるのが好ましい。
前記の未延伸シートをTg〜Tg+50℃の間で2〜4倍に縦延伸する。また、厚み分布を上記の範囲に調整するもう一つの方法としては、縦延伸を多段延伸するのが好ましい。
この時、前段延伸より後段延伸の温度を1〜30℃の範囲で高く調整することが好ましく、更に好ましくは2〜15℃の範囲で高く調整しながら延伸するのが好ましい。前段延伸の倍率は後段延伸の倍率の0.25〜0.7倍が好ましく、更に好ましくは0.3〜0.5倍である。この後、Tg−30℃〜Tgの温度範囲で5〜60秒、より好ましくは10〜40秒間保持した後、横方向にTg〜Tg+50℃の間で2.5〜5倍に延伸することが好ましい。
この後、(Tm−50℃)〜(Tm−5℃)で5〜120秒、チャックで把持した状態で熱固定を行う。この時、幅方向に0〜10%チャック間隔を狭めること(熱緩和)も好ましい。これを冷却後、端部に10〜100μmのナーリングを付けた(ナーリング高さを設けるともいう)後、巻取り、多軸延伸フィルムを得る等の方法が好ましい。
本発明に係るポリエステル支持体は塗布層との接着性を向上させるために、塗布面に易接着処理や下引き層塗布を行うことが好ましい。
易接着処理としては、コロナ放電処理や火炎処理、プラズマ処理、紫外線照射処理等が挙げられる。
下引き層としては、ゼラチンや後述するラテックスを含む層等を支持体上に設けること等が好ましい。また,下引層として前述のような導電性層を設けることが好ましい。
本発明に係るポリエステル支持体としては、ポリエステルフィルムが用いられるが、ポリエステルフィルムと金属板(例えば、鉄、ステンレス、アルミニウムなど)やポリエチレンで被覆した紙などの材料(複合基材ともいう)を適宜貼り合わせた複合支持体を用いることもできる。これらの複合基材は塗布層を形成する前に貼り合わせてもよく、また塗布層を形成した後に貼り合わせてもよく、印刷機に取り付ける直前に貼り合わせてもよい。
更に、上記の支持体中にはハンドリング性向上のため0.01〜10μmの微粒子を1〜1000ppm添加することが好ましい。ここで、微粒子としては、有機物及び無機物のいずれでもよい。
例えば、無機物としては、スイス特許第330,158号明細書等に記載のシリカ、仏国特許第1,296,995号明細書等に記載のガラス粉、英国特許第1,173,181号明細書等に記載のアルカリ土類金属又はカドミウム、亜鉛等の炭酸塩、等を用いることができる。有機物としては、米国特許第2,322,037号明細書等に記載の澱粉、ベルギー特許第625,451号明細書や英国特許第981,198号明細書等に記載された澱粉誘導体、特公昭44−3643号公報等に記載のポリビニルアルコール、スイス特許第330,158号明細書等に記載のポリスチレン或いはポリメタアクリレート、米国特許第3,079,257号明細書等に記載のポリアクリロニトリル、米国特許第3,022,169号明細書等に記載されたポリカーボネートの様な有機微粒子を用いることができる。微粒子の形状は定形、不定形どちらでもよい。
本発明においては、経時での印刷時の寸法を安定化させカラー印刷時の色ズレを防ぐために、延伸及び熱固定後のポリエステルフィルムの熱処理をすることが好ましい。熱処理は熱固定終了後冷却して巻き取った後に、別工程で巻きほぐしてから、以下のような手段で達成するのがよい。熱処理する方法としては、テンターのようなフィルムの両端をピンやクリップで把持する搬送方法、複数のロール群によるロール搬送方法、空気をフィルムに吹き付けて浮揚させるエアー搬送等により搬送させる方法(複数のスリットから加熱空気をフィルム面の片面あるいは両面に吹き付ける方法)、赤外線ヒーター等による輻射熱を利用する方法、加熱した複数のロールと接触させる方法等を単独または複数組み合わせて熱処理する方法、またフィルムを自重で垂れ下がらせ、下方で巻き等搬送方法等を単独あるいは複数組み合わせて用いることが好ましい。
熱処理の張力調整は、巻き取りロール及び/または送り出しロールのトルクを調整すること、及び/または工程内にダンサーロールを設置し、これに加える荷重を調整することで達成できる。
熱処理中及び/または熱処理後の冷却時に張力を変化させる場合、これらの工程前後及び/または工程内にダンサーロールを設置し、それらの荷重を調整することで所望の張力状態を設定してもよい。また、振動的に搬送張力を変化させるには、熱処理ロール間スパンを小さくすることにより有効に行うことができる。
熱処理は熱収縮の進行を妨げずに、その後の熱処理(熱現像)時の寸法変化を小さくする上で、できるだけ搬送張力を低くし、熱処理時間を長くすることが望ましい。処理温度としてはポリエステルフィルムのTg+50〜Tg+150℃の温度範囲が好ましく、その温度範囲で、搬送張力としては5Pa〜1MPaが好ましく、より好ましくは5Pa〜500kPa、更に好ましくは5Pa〜200kPaであり、処理時間としては30秒〜30分が好ましく、より好ましくは30秒〜15分である。上記の温度範囲、搬送張力範囲及び処理時間にすることにより、熱処理時に支持体の熱収縮の部分的な差により支持体の平面性が劣化することもなく、搬送ロールとの摩擦等により細かいキズ等の発生も押さえることができる。
熱処理は所望の寸法変化率を得るために、少なくとも1回は行うことが好ましく、必要に応じて2回以上実施することも可能である。
熱処理したポリエステルフィルムをTg付近の温度から常温まで冷却してから巻き取り、この時の冷却による平面性の劣化を防ぐために、Tgを跨いで常温まで下げるまでに、少なくとも−5℃/秒以上の速度で冷却するのが好ましい。
熱処理は易接層および/または下引層を形成した後に行うのがよい。
本発明においては、露光装置等における搬送を良好に行うためには、支持体の含水率は0.5質量%以下であることが好ましい。支持体の含水率とは、下記式で表されるD′である。
D′(質量%)=(w′/W′)×100
式中、W′は25℃、60%相対湿度の雰囲気下で調湿平衡にある支持体の質量、w′は25℃、60%相対湿度の雰囲気下で調湿平衡にある支持体の水分含量を表す。
支持体の含水率は0.5質量%以下であることが好ましく、0.01〜0.5質量%であることが更に好ましく、特に好ましくは0.01〜0.3質量%である。
支持体の含水率を0.5質量%以下に制御する手段としては、(1)親水性層及びその他の層の塗布液を塗布する直前に支持体を100℃以上で熱処理する、(2)親水性層及びその他の層の塗布液を塗布する工程の相対湿度を制御する、(3)親水性層及びその他の層の塗布液を塗布する前に支持体を100℃以上で熱処理し、防湿シートでカバーして保管し、開封後直ちに塗布する、等が挙げられる。これらを2以上組み合わせて行ってもよい。
(支持体への下引き層塗布)
本発明に係るプラスチック支持体は、各種の機能を持たせるために、塗布面に本発明以外の易接処理や下引き層塗布を行うことが好ましい。本発明以外の易接着処理としては、コロナ放電処理や火炎処理、プラズマ処理、紫外線照射処理等が挙げられる。
下引き層としては、ゼラチンやラテックスを含む層等を支持体上に設けること等が好ましい。また、特開平7−20596号公報段落番号(0031)〜(0073)に記載の導電性ポリマー含有層や特開平7−20596号公報段落番号(0074)〜(0081)に記載の金属酸化物含有層のような導電性層を設けることが好ましい。
導電性層はポリエステルフィルム支持体上であればいずれの側に塗設されてもよいが、好ましくは支持体に対し親水性層の反対側に塗設するのが好ましい。この導電性層を設けると帯電性が改良されてゴミ等の付着が減少し、印刷時の白抜け故障等が大幅に減少する。
また、本発明に係るプラスチック支持体としては、ポリエステルフィルム支持体が用いられるが、ポリエステルフィルムと金属板(例えば、鉄、ステンレス、アルミニウム等)やポリエチレンで被覆した紙等の材料(複合基材ともいう)を適宜貼り合わせた複合支持体を用いることもできる。これらの複合基材は、塗布層を形成する前に貼り合わせてもよく、また塗布層を形成した後に貼り合わせてもよく、印刷機に取り付ける直前に貼り合わせてもよい。
親水性層と光熱変換層を有するポジ型印刷版材料は、通常、構成要素層を、例えば、ディップコーティング、エアナイフコーティング、カーテンコーティング、エクストルージョンコーティング等の塗布方法(これらの塗布方法については原崎勇次著「コーティング工学」(昭和46年、朝倉書店)p.253〜277等に記載されている)によって塗布した後、少なくとも30℃以上の温度で10秒以上の時間で乾燥させてロール状に巻き取ることが好ましい。
ロール状に巻き取られた印刷版材料は、その後、所望のサイズに断裁した後に、後述する露光を行うまで保管するためにロール状に巻かれて包装される。
直径が4〜15cmのコア部材にロール状に巻くことが好ましい。その際に長期の保管に耐えるためには、包装材料として、特開2000−206653号公報に記載の酸素透過度5×106ml/Pa・m2・30℃・day以下の包装材料で包装されることが好ましい。またもう一つの好ましい形態として、特開2000−206653号公報に記載の水分透過度106g/Pa・m2・25℃・day以下の包装材料で包装されることが好ましい。
(製版方法)
本発明の印刷版材料を製版する際、記録に用いられるレーザー光エネルギーが、本発明の印刷版材料の光熱変換層において吸収されて熱エネルギーに変換され、この熱エネルギーにより光熱変換層の一部又は全体において、燃焼、融解、分解、気化、爆発等の化学反応や物理変化が引き起こされ、結果として光熱変換層と親水性層間の密着性が低下する。
レーザーを照射した部分においてのみ、このような密着性の低下が生じるため、対応する部分の光熱変換層を選択的に容易に除去することが可能となり、除去された部分が親水性領域となり非画像部を形成する。
本発明においては、印刷版材料をレーザー露光して製版するが、その中でも、特にサーマルレーザーによる露光によって製版することが好ましい。
本発明では、より具体的には、赤外及び/または近赤外領域で発光する、即ち700〜1500nmの波長範囲で発光するレーザーを使用した走査露光が好ましい。レーザーとしてはガスレーザーを用いてもよいが、近赤外領域で発光する半導体レーザーを使用することが特に好ましい。
本発明に用いられる走査露光に好適な装置としては、半導体レーザーを用いてコンピュータからの画像信号に応じて印刷版材料表面に画像を形成可能な装置であればどのような方式の装置であってもよい。
一般的には、(1)平板状保持機構に保持された印刷版材料に1本もしくは複数本のレーザービームを用いて2次元的な走査を行って印刷版材料全面を露光する方式、(2)固定された円筒状の保持機構の内側に、円筒面に沿って保持された印刷版材料に、円筒内部から1本もしくは複数本のレーザービームを用いて円筒の周方向(主走査方向)に走査しつつ、周方向に直角な方向(副走査方向)に移動させて印刷版材料全面を露光する方式、(3)回転体としての軸を中心に回転する円筒状ドラム表面に保持された印刷版材料に、円筒外部から1本もしくは複数本のレーザービームを用いてドラムの回転によって周方向(主走査方向)に走査しつつ、周方向に直角な方向(副走査方向)に移動させて印刷版材料全面を露光する方式が挙げられる。
本発明に関しては特に(3)の走査露光方式が好ましく、特に印刷装置上で露光を行う装置においては、(3)の露光方式が用いられる。
このようにして露光された印刷版材料は、特別な薬剤での現像処理を行うことなく印刷を行うことができる。例えば、レーザー露光中にレーザー露光部(非画像部)の光熱変換層が除去される構成であってもよいが、好ましくはレーザー露光後に印刷版材料をそのまま印刷機の版胴に取り付け、版胴を回転させながら水供給ローラー及び/またはインク供給ローラーを印刷版材料に接触させて湿し水とインクを供給することでレーザー露光部(非画像部)の光熱変換層を除去することが可能である。
もう一つの好ましい態様として、印刷版材料を印刷機の版胴に取り付けた後に露光を行い、版胴を回転させながら水供給ローラー及び/またはインク供給ローラーを印刷版材料に接触させることでレーザー露光部(非画像部)の光熱変換層を除去する方法がある。
本発明の印刷版材料における上記の光熱変換層の非画像部の除去工程は、PS版を使用した通常の印刷シークエンスで行うことができるため、いわゆる機上現像処理による作業時間の延長の必要がないため、コストダウンにも有効である。
更に、本発明の印刷方法において、画像形成後から、印刷機上で印刷版材料表面と水供給ローラーまたはインク供給ローラーとが接触するまでに印刷版材料の表面を乾燥させる工程を有することが好ましい。本発明の印刷方法においては画像形成直後から画像強度が徐々に向上していくと考えられる。サーマルレーザーで一般的な外面ドラム方式(前述の(3)の方式)では、一般に露光開始から終了までに3分程度かかるため、露光終了時での露光開始部と終了部とでは画像強度が異なる懸念がある。乾燥工程を設けることで画像強度の差を問題ないレベルにまで縮めることができる。
(80度〜100度に折り曲げ可能)
ポリエステル支持体上に親水性層と光熱変換層を有するポジ型印刷版材料において、該印刷版材料が80度〜100度に折り曲げ可能なポジ型印刷版材料であることが好ましい。
80度〜100度に折り曲げ可能とは、支持体が損傷することなく、80度〜100度の範囲に折り曲げ可能なことをいう。
80度〜100度とは、折り曲げられたときの、折り曲がり部を挟む両印刷版材料面がなす角度(折り曲げ方向の印刷版材料面のなす角度であり、折り曲げられていない印刷版材料平面を延長して交わった部分の角度である。)が80度〜100度のことをいう。
印刷版を80度〜100度の角度に折り曲げるには、折り曲げ部に加圧して折り曲げる方法、加熱して折り曲げる方法およびその両者を組み合わせて折り曲げる方法がある。
(折曲げ方法)
印刷業界において普及しているオフセット印刷機においては、特開平3−176152号公報に記載のような版胴に印刷版を折り曲げて装着するためのくわえ機構が知られている。
これらの機構にポリエステルフィルムを支持体とする印刷版を装着して印刷するためには、印刷版の端縁部を80度〜100度の角度に折り曲げることが必要である。
折り曲げ部に加圧して折り曲げる方法としては、固定されたブロックに沿って印刷版をブロックの反対方向から別のブロック等で押圧して折り曲げる方法が好ましく用いられる。
その際に押圧する力や時間を制御することで、本発明の範囲である80度〜100度の角度に折り曲げることができる。本発明の実施の形態を図で説明する。
図1は、版折り曲げ装置を用いた場合の主要構成図である。
図1(a)は、版下から押圧して版を固定する押圧ブロック1と、それと対をなす版固定ブロック2、該版固定ブロック2に隣接し、ガイドブロック3を備えた凹状の固定上刃4、それと対をなす下刃5とを有する平版印刷版の版折り曲げ装置10を示す。図1(b)の如く、前記押圧ブロック2の矢印方向への移動により、前記版固定ブロック1の間で印刷版6を固定し、図1(c)の如く、印刷版の端部を、前記下刃5の上方(矢印方向)への移動により、前記凹状上刃4に押し込み、押圧することにより折り曲げるものである。下刃5の下方への移動と、押圧ブロック2の解放により印刷版6が固定から解除され、図1(d)示すような端部が折り曲げられた印刷版6が得られる。
図2は、あらかじめ位置決め用ピン穴が空けられている印刷版を示す。このピン穴を基準にして折り曲げ位置を決めることとなる。図2(a)は、印刷版6の中心部には印刷絵柄が、版の四方にはトンボ14が予め露光されており、位置決め用ピン穴として、u字状のピン穴12と長方形状ピン穴13の2種からなる印刷用のピン穴が、印刷版の折り曲げられる端部15とは反対側の端部に空けられている。
図2(b)は、位置決め用ピン穴が、丸状ピン穴16と長方形状ピン穴17の2種からなり、印刷版の折り曲げられる端部15とは反対側の端部に空けられている。
図2(c)は、この丸状ピン穴16と長方形状ピン穴17の位置決め用ピン穴を基準に、該位置決めピンと同じ側の端部に、U字状ピン穴12と長方形状ピン穴13の2種からなる印刷用のピン穴を空けた状態を示す図である。
折り曲げ装置は、このような位置決めピンを基準に折り曲げ位置を決める。版折り曲げ装置には、このような位置決め用ピン穴を基準に、u字状のピン穴12と長方形状ピン穴13の印刷用のピン穴をあけるパンチブロックを合わせ持つことが好ましい。また、版を固定する排気ステージを有することが好ましい。
図3は、本発明に好ましく用いられる平版印刷版の版折り曲げ装置の概念図を示す。排気ステージ21には排気ポンプが接続されており、ステージの表面は細孔を有し、吸引することができる。位置決め用ピン22に印刷版の位置決め用ピン穴を合わせて印刷版6を置き、排気して印刷版を固定し、版の一端にパンチブロック20によりU字状と長方形状の印刷用のピン穴を空ける。
他の一方の端には、位置決め用ピンから特定の距離に平版印刷版の版折り曲げ装置10が設定されており、ある特定の距離に折り曲げ部を形成することができる。
図4及び図5は、本発明に好ましく用いられるもう一つの平版印刷版の版折り曲げ装置の折曲押圧作業の前後の状態を示す拡大立面図である。アンビル31と、カム32とレバー33とからなる押圧手段34によって前記アンビル31に押圧される版押さえ35が具えられる。前記アンビル31の頂縁部には折曲用エッジ36が設けられており、このエッジ36と共働して印刷版38の端縁部39を折曲すべき版曲げ部材40を装着した前記アンビル31と共働して折曲加圧手段が構成されている。なお前記印刷版38は画像面38Aを上面として使用するものとする。前記折曲加圧手段に関しては、図4及び図5に示すように、版曲げ部材40を取り付けた構体41に形成したラック42に噛み合うピニオン43の回動によって進退運動が行なわれ、その前進位置において、版曲げ部材40と前記折曲用エッジ36との間で、前記印刷版38の折り曲げを行なうものである。この際、前記折曲用エッジ36の角度を変更すること、折り曲げる時間及び回数を変更することで折曲角度を調整する。
加熱して折り曲げる方法には、折り曲げ部を加圧する前に加熱する方法、折り曲げ部を加圧している時に加熱する方法又は折り曲げ部を加圧した後に加熱する方法がある。具体的には、特開平2−102049号公報に記載のような印刷版に折り目をつけたあとに折り目を介して重ね折りした状態で折り目を加熱して折り曲げる方法、特開平10−235834号公報に記載のような印刷版を加熱手段を有するV字型溝部とその上に設けた昇降可能な同形状ブレードとの間で加熱押圧して折り曲げる方法、特開2000−190456号公報に記載のように押圧ブロックの印刷版の画像面側の折曲げ用端縁部を前記加熱手段によって加熱した直後に非加熱部材からなる折曲加圧手段によって折曲押圧して折り曲げる方法、特開2002−254601号公報に記載のような印刷版を折り曲げた後折り目に熱風を当てる方法がある。本発明においては、これらの方法を単独で又は複数併用して適用することができる。
本発明においては、折り曲げたあとで印刷版の変形の少ない、折り曲げ部に加圧して折り曲げる方法が最も好ましく用いられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。なお、実施例中「部」は特に断りのないかぎり「質量部」を表す。
実施例1
(支持体1:ポリエチレンテレフタレート支持体)
テレフタル酸とエチレングリコールを用い、常法に従い固有粘度0.66(フェノール/テトラクロルエタン=6/4(質量比)中25℃で測定)のPETを得た。これをペレット化した後130℃で4時間乾燥し、300℃で溶融後T型ダイから押し出し、50℃の冷却ドラム上で急冷し、熱固定後の膜厚が110μmになるような厚みの未延伸フィルムを作製した。
これを、前段延伸の延伸温度を102℃とし1.1倍に、後段延伸は110℃で2.6倍に縦延伸した。ついでテンターで120℃で1.8倍に横延伸した。この後、240℃で20秒間熱固定後、これと同じ温度で横方向に4%緩和した。この後テンターのチャック部をスリットした後、両端にナーリング加工を行い、40℃に冷却後83.3N/mで巻き取った。このようにして得たポリエチレンテレフタレートフィルムの幅(製膜幅)は2.5mであった。得られた支持体1の厚み分布は12%であった。
(支持体2:ポリエチレンテレフタレート支持体)
テレフタル酸とエチレングリコールを用い、常法に従い固有粘度0.66(フェノール/テトラクロルエタン=6/4(質量比)中25℃で測定)のPETを得た。これをペレット化した後130℃で4時間乾燥し、300℃で溶融後T型ダイから押し出し、50℃の冷却ドラム上で急冷し熱固定後の膜厚が190μmになるような厚みの未延伸フィルムを作製した。これを、前段延伸を102℃で1.3倍に、後段延伸は110℃で2.6倍に縦延伸した。
ついでテンターで120℃で4.5倍に横延伸した。この後、240℃で20秒間熱固定後これと同じ温度で横方向に4%緩和した。この後テンターのチャック部をスリットした後、両端にナーリング加工を行い、40℃に冷却後47.04N/mで巻き取った。このようにして得たポリエチレンテレフタレートフィルムの幅(製膜幅)は2.5mであった。得られた支持体2の厚み分布は3%であった。
《下引き済み支持体の作製》
上記で得られた支持体1及び2の各々のフィルムの両面に、8W/m2・分のコロナ放電処理を施し、次いで、一方の面に下記下引き塗布液aを乾燥膜厚0.8μmになるように塗設後にコロナ放電処理(8W/m2・分)を行いながら下記表1に記載の下引き塗布液b−1またはb−2を乾燥膜厚0.1μmになるように塗布し、各々180℃、4分間乾燥させた(下引き面A)。
また、反対側の面に下記下引き塗布液cを乾燥膜厚0.8μmになるように塗設後にコロナ放電処理(8W/m2・分)を行いながら下引き塗布液dを乾燥膜厚1.0μmになるように塗布し、それぞれ180℃、4分間乾燥させた(下引き面B)。また、支持体2の下引き面B側の表面の表面粗さを測定したところRa値で0.8μmであった。
《下引き塗布液a》
スチレン/グリシジルメタクリレート/ブチルアクリレート=60/39/1の3元系共重合ラテックス(Tg=75℃) 6.3質量%(固形分基準)
スチレン/グリシジルメタクリレート/ブチルアクリレート=20/40/40の3元系共重合ラテックス 1.6質量%
アニオン系界面活性剤S−1 0.1質量%
水 92.0質量%
《下引き塗布液b》
Figure 2005305853
Figure 2005305853
《下引き塗布液c》
ジュリマーET−410(日本純薬(株)製、Tg=52℃) 21部
導電性化合物:SnO2/Sb(9/1質量比、平均粒子径0.25μm)
67部
マット剤(ポリメチルメタクリレート、平均粒子径5μm) 4部
デナコールEX−614B(ナガセ化成工業(株)製) 7部
《下引き塗布液d》
ポリ塩化ビニリデンポリマーラテックス(コア部90質量%、シェル部10質量%のコアシェルタイプのラテックス、コア部:塩化ビニリデン/メチルアクリレート/メチルメタクリレート/アクリロニトリル/アクリル酸=93/3/3/0.9/0.1(質量%)、シェル部:塩化ビニリデン/メチルアクリレート/メチルメタクリレート/アクリロニトリル/アクリル酸=88/3/3/3/3(質量%)、質量平均分子量38000)
3000部
2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン 23部
マット剤(ポリスチレン、平均粒径2.4μm) 1.5部
ついで、各々の下引き層表面に下記プラズマ処理条件でプラズマ処理を施した。
《プラズマ処理条件》
バッチ式の大気圧プラズマ処理装置(イーシー化学(株)製、AP−I−H−340)を用いて、高周波出力が4.5kW、周波数が5kHz、処理時間が5秒及びガス条件としてアルゴン、窒素及び水素の体積比をそれぞれ90%及び5%で、プラズマ処理を行った。
《下引き済み支持体の熱処理》
1.25m幅にスリットした後の下引き済み支持体に対し、張力2hPaで180℃、1分間の低張力熱処理を実施した。
《印刷版材料の作製》
親水性層を塗設する直前に、下引き済み支持体に対し、100℃で30秒間熱処理を加えて乾燥させ、防湿シートでカバーをして空気中の湿度が入らないようにした。支持体の一部をサンプリングして水分率を測定したところ、0.2%であった。シートを除去後、すぐに親水性層の塗布を行った。
表2に示す裏面層用塗布液(調製方法は下記に示す)を用いて、下引き済み支体の下引き面Bの上にワイヤーバーを用いて塗布し、50℃で3分間乾燥した。なお、スムースター値を測定したところ65kPaであった。
〔裏面層用塗布液の調製〕
表2に記載の各素材を、ホモジナイザーを用いて十分に攪拌混合した後、表2に記載の組成で混合、濾過し、純水で希釈、分散して裏面層用塗布液を調製した。各素材の詳細は表2に記載の通りであり、表中の数値は1m2当たりの固形分の質量を表す。
Figure 2005305853
ついで前記支持体の裏塗り層を形成しない側の表面に、コロナ放電処理を施して疎面化した後、下記の塗布液をペイントシェーカー(東洋精機(株))を用いてガラスビーズと共に室温で10分間分散した後に、ワイヤーバーで塗布し、100℃で10分間乾燥した後に60℃で24時間の加熱処理を施し、乾燥質量2g/m2の親水性層を形成した。
(親水性層塗布液)
Figure 2005305853
(ゾル−ゲル調製液の作製)
下記組成の液を室温において、1時間熟成してゾル−ゲル調製液を作製した。
テトラエトキシシラン 92g
エタノール 163g
水 163g
硝酸 0.1g
[光熱変換素材分散液の作製]
下記の混合液をペイントシェーカー(東洋精機(株))を用いてガラスビーズと共に室温で30分間分散した後、ガラスビーズをろ別して、カーボンブラック分散液を作成した。
(光熱変換素材分散液)
Cu−Fe−Mn系金属酸化物黒色顔料:TM−3550ブラック粉体(大日精化工業社製、粒径0.1μm) 5.0g
ソルスパースS20000(ICI社製) 0.27g
ソルスパースS12000(ICI社製) 0.22g
メチルエチルケトン 20g
ガラスビーズ 120g
(光熱変換層の形成)
次いで、上記親水性層の上に、下記の光熱変換層塗布液を塗布、乾燥(100℃、2分)することにより、乾燥塗布質量1g/m2の光熱変換層を形成して、印刷版材料を得た。
(光熱変換層塗布液1)
上記の光熱変換素材分散液 20g
赤外色素(下記構造) 0.2g
末端−OH基のポリウレタン樹脂(イソホロンジイソシアネート/ブタンジオール=100/102(質量比)の縮合反応物) 10g
チタボンド50(日本曹達(株)製、チタンジイソプロポキサイドビス(2,4−ペンタジオネート)の約75%イソプロパノール溶液) 6.7g
メチルエチルケトン 45g
プロピレングルコールモノメチルエーテル 45g
Figure 2005305853
《印刷版試料の作製》
上記で作製した印刷版材料を、73cm幅で32mの長さに切断して直径7.5cmのボール紙でできたコアに巻き付けロール形状の印刷版試料を作製した。更に、印刷版試料をAl23PET(12μm)/Ny(15μm)/CPP(70μm)の材料でできた150cm×2mの包装材料で巻いた。
包装された印刷版試料を、強制劣化条件として50℃、60%相対湿度で7日間加温した。包装材料の酸素透過度は1.7ml×105/Pa・m2・30℃・day、水分透過度は1.8×105g/Pa・m2・25℃・dayであった。
なお塗布後の中心線平均粗さRaを下記の方法で測定した結果を表4に示す。
《Raの測定》
上記作製した各印刷版材料を23℃48%RHで24時間調湿した後に、画像層側の中心線平均粗さRaについて、WYKO社製 RSTPLUS非接触三次元微小表面形状測定システムを用いて40倍で同じ温度湿度条件で測定した。得られた結果を表4に示す。
〔赤外レーザー方式による画像形成〕
上記で作製した印刷版材料を印刷用のパンチブロックを有する赤外線レーザー露光装置で画像露光を行った。露光には、波長808nm、スポット径約18μmのレーザービームを用い、露光エネルギーを100〜350mJ/cm2まで50mJ毎に段階的に変化させ、2,400dpi(dpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。)、175線で画像を形成し、画像形成した印刷版試料を作製した。(表4に、印刷版試料No、使用した支持体、下引き塗布液、親水性層、表面Ra値を示した)
作製した印刷版試料には、図2(a)に示すような印刷用のピン穴が空けられていた。
〈折り曲げ〉
作製した印刷版試料を、図3に示す折り曲げ装置の位置決めピンに印刷版試料のピン穴を合わせて、ステージにのせ、真空吸引して印刷版試料を固定した。その後、折り曲げ装置10で折り曲げを行い、折り曲げ時間を変えることで、短辺が6.5mm、折り曲げ角が90度で折り曲げることができた。折り曲げた印刷版試料を印刷機に装着して、評価を行った。
〔印刷版としての諸特性の評価〕
《印刷方法》
折り曲げた印刷版試料を印刷機にかけて、コート紙と、湿し水としてアストロマーク3(日研化学研究所製)の2質量%溶液、印刷インクとして東洋インキ製造株式会社製の大豆油タイプのTKハイエコーSOY1の紅の4色のインクを使用して、折り曲げた表2記載の印刷版試料を適用して印刷を行った。印刷開始のシークエンスはPS版の印刷シークエンスで行い、特別な機上現像操作は行わなかった。印刷後に版面を観察したところ、本発明の印刷版試料は非画像部が除去されていた。
《耐傷性の評価》
露光後の印刷版材料に爪で傷をつけた状態で印刷した。150枚印刷後の非画線部を観察して傷の跡の発生を目視でランク評価した。傷が全く出ないものをランク5とし、傷の大きさと強さに応じランクを下げていき、太く大きな傷が発生するものをランク1とした。ランク3未満は実用に耐えない。
《汚し回復性の評価》
インキローラーのみをニップして、全面にインキを付着した状態で通常の印刷(インキ
ローラーと水ローラーをニップ)を行った。その際、印刷物における非画線部の汚れがなくなった枚数を評価した。枚数が少ない方が良い。
《インク着肉性の評価》
1,000枚印刷後に、インクの供給を止めて水のみ5分間供給した。その後、インクの供給を再開しインクを着肉させて何枚目に正常なインク濃度になる印刷物が得られるかを評価した。枚数が少ないほどインク着肉性が優れている。
以上により得られた結果を表4に示す。表4から本発明は、耐傷性にすぐれ、汚し回復性に優れ、かつインク着肉性に優れていることが分かる。
Figure 2005305853
実施例2
実施例1の試料No.103と同様にして画像形成を行い、印刷版試料(試料No.202という)を作製した。
作製された印刷版試料には、図2(b)に示すようなピン穴が空けられていた。
作製した印刷版を図3に示す折り曲げ装置の基準ピンに印刷版のピン穴を合わせて、ステージにのせ、真空吸引して印刷版を固定した。その後、折り曲げ機構で折り曲げ時間を変えて、折り曲げを行ったところ、短辺が6.6mm、90度の折り曲げ角度になった。引き続き同装置に付属するパンチブロックにより印刷用のパンチ穴(U字状と長方形状の2種からなる印刷用のピン穴)を空けた。折り曲げを施し、かつ印刷用パンチ穴を設けた印刷版を印刷機に装着した。
実施例1と同じ条件で印刷を行い、実施例1と同様な評価を行った。なお、耐刷性の評価はベタ部にかすれが出る印刷枚数を求めた(印刷は3万枚まで行った)。
以上により得られた結果を表5に示す。表5から本発明は、耐傷性にすぐれ、汚し回復性に優れ、かつインク着肉性に優れていることが分かる。
Figure 2005305853
本発明に好ましく用いられる平版印刷版の版折り曲げ装置の主要構成図である。 あらかじめ位置決め用ピン穴が空けられた印刷版を示す。 本発明に好ましく用いられる平版印刷版の版折り曲げ装置の概念図を示す。 本発明に好ましく用いられる平版印刷版の版折り曲げ装置の折曲押圧作業前の構成部の拡大図を示す。 本発明に好ましく用いられる平版印刷版の版折り曲げ装置の折曲押圧作業後の構成部の拡大図を示す。
符号の説明
1 押圧ブロック
2 版固定ブロック
3 ガイドブロック
4 固定上刃
5 下刃
6 印刷版
10 版折り曲げ装置
12 u字状のピン穴
13 長方形状ピン穴
16 丸状ピン穴
17 長方形状ピン穴
21 排気ステージ
22 位置決め用ピン
31 アンビル
35 版押さえ台
38 印刷版
40 版曲げ部材

Claims (9)

  1. ポリエステル支持体上に親水性層および光熱変換層を有するポジ型印刷版材料において、該ポジ型印刷版材料の該親水性層を有する側の表面の中心線平均粗さRaが100nm〜900nmであることを特徴とするポジ型印刷版材料。
  2. 前記光熱変換層が、レーザー光を熱に変換する化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載のポジ型印刷版材料。
  3. 前記ポリエステル支持体の膜厚が110〜300μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のポジ型印刷版材料。
  4. 直径が4〜15cmのコアにロール状に巻かれていることを特徴とする請求項1乃至3に記載のポジ型印刷版材料。
  5. 前記ポジ型印刷版材料が80度〜100度に折り曲げ可能であることを特徴とする請求項1乃至4に記載のポジ型印刷版材料。
  6. 請求項1乃至5に記載のポジ型印刷版材料にレーザー光による画像露光を行い、湿式現像処理工程を経ず、光熱変換層の露光部を印刷機上で除去する工程により画像を形成することを特徴とするポジ型印刷版材料の画像形成方法。
  7. 前記画像露光と前記光熱変換層の露光部を印刷機上で除去する工程の間に、前記ポジ型印刷版材料の端部を80度〜100度に折り曲げて印刷機に取り付ける工程を有することを特徴とする請求項6に記載のポジ型印刷版材料の画像形成方法。
  8. 請求項6又は7に記載のポジ型印刷版材料の画像形成方法により作製されたことを特徴とする印刷版。
  9. 請求項8に記載の印刷版を用いて印刷することを特徴とする印刷方法。
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