JP2005305331A - クーラント制菌装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 クーラントを変質させるとなく制菌を行うことができるクーラント制菌装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明にかかるクーラント制菌装置によれば、回転ドラム20の側面23に光活性触媒を坦持させることにより、同側面23を制菌板とする。一部がクーラントに浸漬した回転ドラム20が回転することにより、側面23の表面にてクーラントを薄膜化することができる。そして、制菌板としての側面23に励起光を照射することにより、光触媒反応により制菌効果を得ることができる。側面23においてクーラントを薄膜化することにより、励起光がクーラントを貫通して確実に光触媒反応を起こすことができるとともに、反応面積が増大し制菌効率が良好なものとなる。
【選択図】 図2

Description

本発明はクーラント制菌装置に関し、特に、光活性触媒を利用したクーラント制菌装置に関する。
従来、この種のクーラント制菌装置として、アルカリ性の電解質水溶液を電気分解した電解水を浄化殺菌水として生成するものが知られている(例えば、特許文献1、参照。)。また、一般的な殺菌手法として、被殺菌液に過酸化水素水を混合させるものも知られている。
かかる構成によれば、生成された浄化殺菌水はアルカリ性や酸性を示すことから、そのまま使用するか希釈して使用することにより高い殺菌性を実現することが可能であった。
特開2003−251355号公報
上述したクーラント制菌装置において、被殺菌液のpHが変動することとなるため、被殺菌液に含まれる各種添加剤が変質するという課題があった。特に、被殺菌液としてのクーラントは、冷却性能や耐久性能等を向上させるために数多くの添加剤が添加されており、これらが変質すると、所望の冷却性能や耐久性能等を得ることができないという課題があった。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、クーラントを変質させるとなく制菌を行うことができるクーラント制菌装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明では、クーラントを回収するタンクと、光活性触媒が表面に分布された制菌板と、上記タンクに回収された上記クーラントを上記制菌板上において薄膜化させる薄膜化機構と、上記制菌板の表面に励起光を照射可能な光源とを具備する構成としてある。
上記のように構成した請求項1の発明は、クーラントを回収するタンクが備えられ、薄膜化機構は同タンクに回収された同クーラントを同制菌板上において薄膜化させる。そして、光源が備えられることにより、表面上において上記クーラントが薄膜化された上記制菌板上に対して励起光が照射される。このように上記制菌板の表面に上記クーラントを薄膜化させることにより、同クーラントと上記制菌板における上記光活性触媒とを広く接触させることができる。従って、上記光活性触媒に上記励起光が照射されることによって起こる光活性触媒反応の殺菌効果を向上させることができる。さらに、上記クーラントは各種添加剤が添加されており光の透過性が良好でないが、上記薄膜化機構により薄膜化させておくことにより、薄膜化された同クーラントを上記励起光が貫通することができる。すなわち、薄膜化された上記クーラントを貫通して上記励起光を上記光活性触媒に到達させることができるため、直接上記制菌板に上記励起光を照射しなくても良い。
上記光活性触媒は、そのバンドギャップに相当する上記励起光の光エネルギーを吸収することにより、励起状態となり内部に電子と正孔を生成するものである。この電子と正孔が上記制菌板の表面に近くに拡散し、同表面に付着した上記クーラントに含まれる細菌等の有機物を酸化還元する(光活性触媒反応)。これにより、上記クーラントに含まれる細菌等を分解することができるため、同クーラントを制菌することができる。また、上記制菌板の表面に上記クーラントを薄膜化させることにより、有機物が同制菌板の表面に付着する確率を高くすることができ、殺菌効率が向上する。また、光活性触媒反応においては局所的に酸化還元反応が起こるものの全体が酸性やアルカリ性となることはない。従って、上記クーラントに含まれる各種添加剤を変質させることもない。
さらに、請求項2にかかる発明は、上記薄膜化機構は、一部が上記タンクに回収された上記クーラントに浸漬するとともに、表面に上記制菌板を有し、駆動源を有する回転体である構成としてある。
上記のように構成した請求項2の発明は、一部が上記タンクに回収された上記クーラントに浸漬する回転体が備えられ、同回転体の表面には上記制菌板が備えられる。上記回転体には駆動源が備えられ、同駆動源によって同回転体が回転することができる。上記回転体は回転しつつ一部が上記タンクに回収された上記クーラントに浸漬するため、絶えず上記制菌板における新たな部分を同クーラントに浸漬させることができる。すなわち、上記制菌板に対して断続的に上記クーラントに含まれる有機物を付着させることができる。
また、上記回転体が回転することにより上記クーラントに浸漬していた上記制菌板の一部が上記クーラントの液面から引き上げられることとなる。このとき同制菌板の表面付近の同クーラントは、大部分が重力により上記タンクに落下するが、一部を同制菌板表面にて薄膜化させつつ付着させることができる。従って、上記制菌板に上記励起光を照射することにより、同薄膜化した上記クーラントに同励起光を貫通させつつ上記光活性触媒を励起することができる。むろん、薄膜化した上記クーラントに含まれる有機物を、効率良く上記制菌板表面に付着させることができる。
さらに、請求項3にかかる発明は、上記駆動源は、被冷却部から案内された上記クーラントを上記タンクの内部に落下させる注入口と、上記回転体に備えられ、上記注入口から落下する上記クーラントが衝突する水車機構とからなる構成としてある。
上記のように構成した請求項3の発明は、上記駆動源が注入口と水車機構とで構成される。上記注入口は、被冷却部から案内された上記クーラントを上記タンクの内部に落下させ、同落下した同クーラントを上記水車機構に衝突させる。このようにすることにより、上記クーラントが上記水車機構に衝突した衝撃によって、上記回転体を回転させる動力を得ることができる。従って、上記回転体は回転することが可能となる。
さらに、請求項4にかかる発明は、上記回転体の回転動力から上記光源を駆動させるための電力を生成する発電機を具備する構成としてある。
上記のように構成した請求項4の発明は、発電機が備えられ、上記回転体の回転動力から上記光源を駆動させるための電力が生成される。すなわち、上記光源を駆動させるための電力を外部から供給しなくても済む。
また、請求項5にかかる発明は、上記回転体は側面に上記制菌板を有する略円柱状のドラムであり、底面と上面の中心を貫く略水平な回転軸によって回転可能に支持される構成としてある。
上記のように構成した請求項5の発明は、上記回転体は、底面と上面の中心を貫く略水平な回転軸によって回転可能に支持された略円柱状のドラムである。そして、同ドラムにおける側面は上記制菌板によって構成される。かかる構成により、上記回転体が回転する際の、同回転体と、同回転体の一部が浸漬する上記クーラントとの抵抗を抑えることができる。
また、請求項6にかかる発明は、上記水車機構は、上記ドラムの側面から同ドラムの遠心方向に突設された水車翼である構成としてある。
上記のように構成した請求項6の発明は、上記ドラムの側面から同ドラムの遠心方向に突設された水車翼に対して上記注入口から落下する上記クーラントを衝突させることにより、上記ドラムを回転させるモーメントを得ることができる。
さらに、請求項7にかかる発明は、上記水車機構は、上記ドラムの側面において同ドラムの軸方向に沿って形成された畝状の凹凸である構成としてある。
上記のように構成した請求項7の発明は、上記ドラムの側面に同ドラムの軸方向に沿った畝状の凹凸を形成し、同凹凸に落下する上記クーラントを衝突させることによっても上記ドラムを回転させることができる。さらに、上記ドラムの側面に凹凸を形成することによって、同側面の表面を構成する上記制菌板の面積を増大させることができる。従って、上記制菌板に広く上記クーラントを接触させることができるとともに、上記励起光のエネルギー吸収効率も向上させることができる。
一方、請求項8にかかる発明は、上記回転体において同回転体の回転周方向に形成された第一の歯車と、上記第一の歯車より小径であるとともに、同第一の歯車に噛合可能な第二の歯車とを備えるとともに、上記発電機は上記第二の歯車の回転軸を駆動軸として有する構成としてある。
上記のように構成した請求項8の発明は、上記回転体の回転周方向に第一の歯車を形成し、これと噛合可能な第二の歯車を配設する。上記第二の歯車は、上記第一の歯車よりも小径であるため、上記回転体に対して増速的に駆動することができる。従って、上記第二の歯車の回転軸を駆動軸として有する上記発電機を高速に駆動させることができ、発電量を多く確保することができる。
さらに、請求項9にかかる発明は、上記発電機としてモータが代用される構成としてある。
上記のように構成した請求項9の発明は、モータを上記発電機として使用する。モータによれば容易、かつ、安価に入手することができる。
また、請求項10にかかる発明は、上記発電機は、磁石と一対の磁性体からなる一対のヨークとを有し、同一対のヨークは上記回転体の回転に伴って相対的に一方が他方に対して回転するよう支持されている構成としてある。
上記のように構成した請求項10の発明は、磁石と一対の磁性体からなる一対のヨークが、上記回転体の回転に伴って相対的に一方が他方に対して回転するように支持されている。このように対となる上記ヨークの一方が他方に対して回転することより、両ヨークにおける磁界を変動させることができる。すなわち、磁界の変動から誘導電流を生じさせ、発電を行うことができる。
さらに、請求項11にかかる発明は、上記一対のヨークは互いの対向面に上記回転に伴って周期的に近接および離反する凹凸形状を有する構成としてある。
上記のように構成した請求項11の発明は、上記一対のヨークにおける互いの対向面に凹凸形状を形成するとともに、この凹凸形状が上記回転に伴って周期的に近接および離反する。このようにすることにより、上記回転体の回転に伴って、上記一対のヨークの間隔を変動させることができる。従って、上記回転体の回転に伴って、上記一対のヨークにまたがって形成される磁界を変動させることができる。
さらに、請求項12にかかる発明は、上記凹凸形状は、鋸刃状に周期的に形成されている構成としてある。
上記のように構成した請求項12の発明は、上記凹凸形状が鋸刃状に周期的に形成されるため、周期的に上記一対のヨークにまたがって形成される磁界を変動させることができる。
さらに、請求項13にかかる発明は、上記磁石は上記タンクにおける上記クーラントの液面よりも上方に備えられる構成としてある。
上記のように構成した請求項13の発明は、上記タンクにおける上記クーラントの液面よりも上方に上記磁石を備えることにより、同クーラントに含まれる鉄粉等が同磁石に吸着されないようにすることができる。従って、上記発電機の発電性能を劣化させないようにすることができる。
さらに、請求項14にかかる発明は、上記光源はLEDである構成としてある。
上記のように構成した請求項14の発明は、上記光源をLEDとすることにより、低出力の発電機であっても同光源から上記励起光を発光させることができる。
また、請求項15にかかる発明は、上記光源は放電管である構成としてある。 上記のように構成した請求項15の発明は、上記光源を放電管とすることも可能である。なお、上記放電管は上記LEDと比して電力を多く要するため、外部電源を用いても良い。
さらに、請求項16にかかる発明は、上記ドラムの側面における上記励起光が照射される部位は、同側面における上記注入口から落下する上記クーラントが衝突する部位よりも同ドラムの回転方向前方とされる構成としてある。
上記のように構成した請求項16の発明は、上記ドラムの側面における上記クーラントが衝突する部位よりも同ドラムの回転方向前方において上記励起光が照射される。このようにすることにより、落下する上記クーラントの衝突によって、上記制菌面において薄膜化した同クーラントが安定した状態で上記励起光を照射することができる。すなわち、衝突した上記クーラントによって薄膜化された同クーラントの膜厚が不安定となる前に、確実に上記制菌板における上記光活性触媒に上記励起光を到達させることができる。
また、請求項17にかかる発明は、上記光活性触媒は酸化チタンである構成としてある。
上記のように構成した請求項17の発明は、上記光活性触媒の具体例として、酸化チタンを使用することができる。なお、紫外光が上記酸化チタンを励起させるための上記励起光として好適である。従って、上記光源としてLEDを使用する場合には、窒化アルミニウム・ガリウム系半導体等を利用したLEDを用いることが好ましい。また、上記光源として放電管を使用する場合には、水銀・アルゴン混合ガスやキセノンを封入した放電管を適用することが好ましい。
また、請求項18にかかる発明は、上記制菌板には上記光活性触媒とともに抗菌剤が分布される構成としてある。
上記のように構成した請求項17の発明は、上記制菌板に光活性触媒のみならず、殺菌効果を有する素材を分布させるようにしても良い。例えば、銀や銅を上記制菌板に坦持させることにより、上記クーラントに銀イオンや銅イオンを混在させることができ、殺菌効果を相乗させることができる。
以上説明したように、請求項1にかかる発明によれば、クーラントを変質させるとなく制菌を行うことができるクーラント制菌装置を提供することができる。
請求項2にかかる発明によれば、連続的に制菌を行うことができる。
請求項3にかかる発明によれば、クーラントの循環エネルギーを有効に利用することができる。
請求項4にかかる発明によれば、回転体を回転させるために外部から動力を供給しなくても済む。
請求項5にかかる発明によれば、回転体をスムーズに回転させることができる。
請求項6にかかる発明によれば、回転体を水車のように回転させることができる。
請求項7にかかる発明によれば、殺菌効率を向上させることができる。
請求項8にかかる発明によれば、光源を駆動させるための電力を十分に確保することができる。
請求項9にかかる発明によれば、製造コストを低減させることができる。
請求項10にかかる発明によれば、耐水性に優れる発電機構を提供することができる。
請求項11にかかる発明によれば、簡易な構造で発電を行うことができる。
請求項12にかかる発明によれば、発電機の具体的な構造を提供することができる。
請求項13にかかる発明によれば、発電能力を劣化させないようにすることができる。
請求項14にかかる発明によれば、低容量の発電機でも励起光を発光させることができる。
請求項15にかかる発明によれば、光源として放電管を適用することができる。
請求項16にかかる発明によれば、制菌効果を向上させることができる。
請求項17にかかる発明によれば、光活性触媒として酸化チタンを使用することができる。
請求項18にかかる発明によれば、より高い制菌効果を得ることができる。
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)第一の実施形態:
(2)第二の実施形態:
(3)第三の実施形態:
(4)第四の実施形態:
(5)第五の実施形態:
(6)まとめ:
(1)第一の実施形態:
図1は、本発明の第一の実施形態にかかるクーラント制菌装置の全体構成を概略的に示している。同図において、クーラント制菌装置10は略箱状のタンク11を備えており、同タンク11にはクーラントが貯留されている。クーラントは、被冷却装置60を水冷させるための冷却液であり、種々の添加剤を混合させることにより所望の冷却性や耐久性を実現させている。例えば、添加剤として防錆剤や潤滑剤や消泡剤等が含まれている。なお、タンク11はクーラントを回収することができれば良く、上記形状に限られるものではない。
循環ポンプ50は、タンク11と被冷却装置60との間に介在し、タンク11に貯留されたクーラントを被冷却装置60に循環させる。被冷却装置60を循環したクーラントは配管80により案内されて再びタンク11に注入され、回収される。なお、循環ポンプ50には電気等の図示しない動力源が供給されており、それにより駆動することが可能となっている。一方、被冷却装置60にも図示しない動力源が供給されており、例えば、切削や穴明けダイシング等の機械工作を行うことが可能となっている。ただし、被冷却装置60は冷却対象となる発熱箇所を有していれば良く、上記の例に限られるものではない。このように、クーラントを被冷却装置60に循環させることにより、被冷却装置60の発熱を抑制することができる。
図2は、タンクの内部構成を模式的に示している。同図において、タンク11の内部には所定の液面の高さでクーラントが貯留されている。循環ポンプ50の出力は略一定であるため、貯留されたクーラントの液面の高さは一定であると考えることができる。このクーラントに対して下方の半分が浸漬するように側方視略円形のドラム回転体20が備えられている。ドラム回転体20は、その中心に配置された回転軸21によって軸支されており、同回転軸21を中心として回転することが可能となっている。ドラム回転体20は外部から密閉された中空状となっており、その外殻から回転軸21を中心とした放射状に複数の水車翼22が突設されている。
被冷却装置60からタンク11にクーラントを案内する配管80は、タンク11の内部まで延設されている。配管80をタンク11の内部にて終端させることにより注入口80aが形成されている。この注入口80aからタンク11に対してクーラントが注ぎ込まれる。注入口80aから注がれるクーラントは、循環ポンプ50の循環圧力により初速が与えられ、その後、自由落下する。すなわち、放物線状の軌道に沿ってタンク11の内部に落下する。この注入口80aから落下するクーラントの軌道上にドラム回転体20が配置されており、水車翼22は同落下するクーラントと衝突することが可能となっている。
クーラントの液面よりも高い位置にLED30が取り付けられており、同LED30が発光することにより、ドラム回転体20が照射されている。LED30は光活性触媒の励起に必要な、例えば波長が380nm以下の紫外光を発光可能な発光ダイオードであり、窒化アルミニウム・ガリウム系半導体を発光素子として有している。LED30はクーラントの液面よりも高い位置に取り付けられており、おもにドラム回転体20におけるクーラントの液面よりも上方の部分に紫外光が照射されている。なお、クーラントは各種添加剤が混合されているため、紫外光の透過率が低い。従って、LED30はから発光された紫外光は、ドラム回転体20におけるクーラントに浸漬する部位にはほとんど到達しない。
図3は、ドラム回転体を斜めから見て示している。同図において、ドラム回転体20、および、同ドラム回転体20をタンク11に支持するための支持部材40とが示されている。支持部材40は、一対の取り付け面42,42がタンク11の内壁面に接した状態で、同取り付け面42,42をネジ止め固定することによりタンク11に取り付けられる。それぞれの取り付け面42,42から略板状のアーム41,41が突設されており、アーム41,41の先端においてドラム回転体20の回転軸21が回転可能に軸受けされている。このとき、回転軸21は軸方向が水平方向に配向される。アーム41,41を架け渡すように略板状の連結部43が形成されており、同連結部43におけるドラム回転体20と対面する側に複数のLED30が配設されている。複数のLED30は、発光方向がドラム回転体20に向かう方向とされているとともに、回転軸21に沿った方向に整列させられている。
ドラム回転体20は略円柱状であり、その底面の中心を垂直に貫通する回転軸21が備えられている。なお、ドラム回転体20におけるクーラントに水没する高さを破線により示している。ドラム回転体20の略円筒状の側面23の表面には酸化チタン(TiO2)の微粒子が坦持されている。なお、酸化チタンの粉末や酸化チタンを坦持させた粒子を混合させた塗料を側面23にコーティングすることにより、酸化チタンが側面23全体に均一に分布されている。すなわち、側面23は本発明にいう制菌板を構成する。また、側面23には酸化チタンのほかに銀の粒子も坦持されている。側面23の幅方向略中央部には複数の水車翼22が外側に向かって突設されている。複数の水車翼22はドラム回転体20の円周方向に等間隔で配置されており、それぞれが椀状に形成されている。椀状に形成された水車翼22の開口方向は、全てドラム回転体20の円周方向における一定方向に統一されている。同図においては、それぞれの水車翼22の開口方向は時計回りの方向となっている。
図2に示すように、所定の回転位置にある水車翼22の開口に対して注入口80aから落下したクーラントの軌道が略直交するように注入口80aが形成されている。このようにすることにより、注入口80aから落下したクーラントが水車翼22に衝突することによって、ドラム回転体20が回転することが可能となる。落下するクーラントの運動量がドラム回転体20に伝達されるからである。水車翼22の開口に略直角に衝突したクーラントの一部は水車翼22の内部に収容される。従って、水車翼22の重みが増加し、その重みによってもドラム回転体20は回転することができる。また、水車翼22は回転軸21から離間する方向に形成されているため、大きな回転モーメントを得ることが可能となっている。
図3において、ドラム回転体20の側面23は幅方向に突出するように延設されており、その突出部の内側にはドラム回転体20の回転周方向に形成された第一の歯車24が形成されている。一方のアーム41から内側に向かって略板状の固定台44が突設されており、同固定台44上にモータ発電機70が金具45によって固定保持されている。モータ発電機70は、端部に第二の歯車71を備える駆動軸71aと、内部に磁石や同駆動軸71aに接合されたコイル等が備えられる本体部72とから構成されており、電流を印加することにより第二の歯車71を回転駆動することが可能なモータである。
第二の歯車71は第一の歯車24よりも小径とされており、同第一の歯車24と噛合している。このようにすることにより、ドラム回転体20の回転に応じて、第二の歯車71を回転駆動させることができる。第二の歯車71が回転駆動すると、駆動軸71aも回転し、本体部72の内部に備えられコイルの磁束を変動させることができる。従って、同コイルに誘導電流を生成することができ、結果的に発電を行うことができる。なお、本体部72の内部に備えられコイルの巻き線の両端は、それぞれ破線で示す配線73,74と接続しており、誘導電流が外部に引き出されている。さらに、配線73,74に対して各LED30が並列に接続されており、同誘導電流を駆動電流として各LED30が発光することが可能となっている。
かかる構成により、循環ポンプ50のみを駆動させることにより、他の動力源を与えることなくドラム回転体20を回転させ、各LED30を点灯させることができる。すなわち、循環ポンプ50の駆動により蓄えられたクーラントの位置エネルギーを、ドラム回転体20を回転させるための運動エネルギーと、LED30を点灯させるための電気エネルギーとして有効に利用することが可能となっている。また、第二の歯車71は第一の歯車24よりも小径とされているため、第二の歯車71をドラム回転体20よりも高速に回転駆動させることができる。従って、モータ発電機70における発電量を多く確保することができる。また、LED30によれば消費電力が0.02W程度で点灯することができるため、モータ発電機70の発電量で十分に全LED30を発光させることができる。
ドラム回転体20の側面23に分布された酸化チタンは光活性触媒であり、そのバンドギャップに相当する紫外光エネルギーを受け取ると、正孔と電子を生成することが可能となっている。すなわち、LED30から発光された紫外光を励起光として、酸化チタンを励起することが可能となっている。生成された正孔と電子は表面に拡散し、表面において強い酸化還元反応を発生させる。従って、側面23に付着していたり、側面23の表面付近にて浮遊している細菌等の有機物は酸化され、究極的には二酸化炭素に分解される。すなわち、酸化チタンによる光触媒反応によって、側面23に付着した細菌等を分解し、殺菌することが可能となっている。さらに、側面23に坦持された銀の粒子がクーラントに溶出することにより、クーラントに銀イオンを介在させることができる。このように、殺菌性を有する銀イオンをクーラントに介在させることによって、さらに制菌効果を高めることができる。
図2において、ドラム回転体20において励起光が照射される部位は、液面より高い位置であり、同ドラム回転体20の回転方向において落下するクーラントが衝突する位置の手前となっている。このようにすることにより、ドラム回転体20の回転とともにクーラント液中から浮上し、落下するクーラントが衝突する以前のドラム回転体20の側面23に励起光を照射することができる。クーラント液中から浮上した後のドラム回転体20の側面23の表面には、小量のクーラントが保持され薄いクーラントの液膜が形成される。なお、側面23の表面においてクーラントの薄膜を形成するために、側面23の表面を親水化させる表面処理を行うようにしても良い。例えば、側面23の表面に微細な凹凸を形成する等により物理的に親水化させても良いし、側面23の表面にヒドロキシ基等を有する分子を分布させることにより化学的に親水化させても良い。さらに、側面23において薄いクーラントの液膜を形成するために、余分なクーラントや付着物をかき取るワイパー等を付加しても良い。本実施形態において、一部がクーラントに浸漬し回転可能なドラム回転体20は薄膜化機構を構成する。
ドラム回転体20の側面23にて薄膜化されたクーラントは落下するクーラントが衝突するまでは、薄膜化された状態を保つことができる。また、クーラントは各種添加剤を含有し光の透過率が高くないが、薄膜化したクーラントであれば紫外光は貫通することができる。従って、LED30により発光された励起光は薄膜化したクーラントを貫通し、側面23に分布された酸化チタンに到達することができる。従って、側面23に分布された酸化チタンは強い酸化還元反応を発生させ、側面23の表面付近や同表面に付着した有機物を分解することができる。光触媒反応は側面23の表面においてのみ作用するが、クーラントは薄膜化されているため、同クーラントに含まれる多くの有機物を側面23の表面付近に存在させることができる。従って、効率よくクーラントに含まれる有機物に光触媒反応を作用させることができ、高い制菌効果を得ることができる。
ドラム回転体20は断続的に回転するため、連続して殺菌を行うことができる。さらに、ドラム回転体20の回転によってタンク11に貯留されたクーラントが攪拌されるため、均一に制菌効果を及ぼすことができる。このように、クーラントに含まれる細菌を光触媒反応によって制菌することにより、細菌により発生する悪臭を防止することができる。たとえクーラント本来の機能を十分に発揮することができても、悪臭の発生により廃棄せざるを得なかったクーラントを継続して使用することができるため、廃棄物の減量を実現することができる。
図4は、本実施形態によるクーラントの制菌効果を示すグラフである。同図において、横軸は経過月を示し、縦軸は単位体積あたりに含まれる細菌数と制菌率を示している。なお、従来例はドラム回転体20等を備えることなくクーラントを循環させたものとする。制菌率は、従来例の細菌数から本発明の細菌数を差し引いたものを従来例の細菌数で除算して得られるものと定義する。従来例の細菌数は二ヶ月を経過した後に大幅に増加しているのに対し、本発明の細菌数は二ヶ月経過後もわずかに増加しているのみである。一方、本発明と従来例の細菌数に大きな差が見られる二ヶ月経過後において制菌率が上昇している。このように、本発明によれば細菌の発生を抑制することができ、悪臭の発生を抑えることができる。
(2)第二の実施形態:
図5は第二の実施形態にかかるドラム回転体の断面を見て示し、図6は同ドラム回転体を斜めから見て示している。図6において、ドラム回転体120の側面123に畝状の凹凸が形成されている。この凹凸はドラム回転体120の回転軸121の軸方向に沿った方向に形成されており、同凹凸の表面に酸化チタンが坦持されている。かかる構成において、注入口180aから落下したクーラントを凹凸に衝突させることにより、ドラム回転体120を回転させることができる。凹凸によれば注入口180aから落下したクーラントを略垂直に衝突させることができ、ドラム回転体120をクーラントが落下する方向に付勢することができるからである。
また、酸化チタンが分布された側面123の全体に凹凸を形成することにより、側面123の表面積が増大し、光触媒反応の反応面積も増大させることができる。従って、制菌効果を向上させることが可能となっている。なお、本実施形態においては、凹凸をドラム回転体120の回転軸121の軸方向に沿った方向に形成するものとしたが、同凹凸を回転軸121の軸方向に対して傾斜させても良い。このようにすることにより、凹凸の凹みに入り込んだ過剰なクーラントや付着物を重力によって排出することができるため、良好なクーラント薄膜を形成することができる。一方、本実施形態においては酸化チタンの励起光を放電管130によって発光させている。なお、放電管130の電源は外部電源170によって供給されており、ドラム回転体120の回転動力から電力を生成する発電機は備えられていない。放電管130には水銀・アルゴン混合ガスが封入されており、内部における放電によって紫外光を発光することが可能となっている。このように、本発明の光源として放電管130を使用することができる。放電管130によればドラム回転体120の幅方向に沿った線状に発光を行うことが可能であるため、均一に光触媒反応を発生させることができる。
(3)第三の実施形態:
図7は第三の実施形態にかかるドラム回転体および発電機を斜めから見て示している。同図において、ドラム回転体220は略水平の回転軸221を有し、前実施形態と同様にアーム241が回転軸221を回転可能に支持している。ドラム回転体220の側面223は酸化チタンを坦持している。ドラム回転体220に幅方向外側から略接触するように所定の厚みを有する円盤状の固定子271が備えられており、同固定子271はアーム241とボルト241aにより固定されている。ただし、固定子271とドラム回転体220とは相互に固定しておらず、ドラム回転体220のみが単独で回転可能となっている。
固定子271は回転軸221を中心とした円盤であり、ドラム回転体220と同心円状に形成されている。また、固定子271は同ドラム回転体220よりも小径とされている。固定子271の円周上には周期的に8個の固定ヨーク272が外側に突出するように取り付けられている。各固定ヨーク272は固定子271の円周上において均等な間隔で配置されており、それぞれ隣接するもの同士が回転軸221にてなす中心角は45度となっている。各固定ヨーク272は略U字状に形成されており、その両端を固定子271の遠心方向に配向させている。また、それぞれ両端が回転軸221の軸方向に整列する方向で固定ヨーク272が配設されている。
各固定ヨーク272は磁性を有しており、それぞれ破線で示す永久磁石272aが埋め込まれている。すなわち、永久磁石272aの磁力が固定ヨーク272に及んでおり、それによって固定ヨーク272はそれぞれ磁化されている。また、固定子271の円周上に導線を巻きつけることにより、コイル276が形成されている。なお、コイル276は各固定ヨーク272の両端の間を通過させられている。すなわち、各固定ヨーク272はそれぞれコイル276の内側を貫通している。コイル276の巻き線の両端に一対の配線273,274が接続されており、配線273,274に対して複数のLED230がそれぞれ並列接続されている。
一方、ドラム回転体220における固定子271が略接触する面には8個の回転ヨーク275が取り付けられている。各回転ヨーク275は固定ヨーク272と同形状とされており、それぞれ磁性を有している。ただし、永久磁石が備えられておらず、回転ヨーク275単独では磁化されていない。回転ヨーク275も、固定ヨーク272と同様にそれぞれ両端が回転軸221の軸方向に整列する方向で配設されている。また、各回転ヨーク275はドラム回転体220の円周方向において均等な間隔で配置されており、それぞれ隣接するもの同士が回転軸221にてなす中心角は45度となっている。さらに、各回転ヨーク275は両端が回転軸221に向かう方向に配向させられており、ドラム回転体220が所定の回転角となるときに各回転ヨーク275は両端が固定ヨーク272の両端とそれぞれ対峙することが可能となっている。
このようにすることにより、ドラム回転体220が45度回転する度に各固定ヨーク272と各回転ヨーク275の両端同士を対峙させることができる。こうして各固定ヨーク272と各回転ヨーク275の両端同士が対峙すると、一対の固定ヨーク272と回転ヨーク275とで一周する磁界を形成することができる。各固定ヨーク272はコイル276の内側を貫通しているため、同コイル276の内側を貫通する磁界が形成されたこととなる。従って、同磁界を打ち消すような誘導電流がコイル276にて発生し、同誘導電流によってLED230を駆動させることができる。また、各固定ヨーク272と各回転ヨーク275の両端同士が対峙した状態から同両端同士が離間することによっても誘導電流を生成することができる。この場合、前者の誘導電流と逆電流が生成する。なお、LED230をいずれの誘導電流の方向に対して順方向となるように接続しても、ドラム回転体220が45度回転する毎にLED230を駆動するための電流を供給することができる。
本実施形態において固定ヨーク272と永久磁石272aと回転ヨーク275とコイル276とが発電機を構成している。かかる発電機によればクーラントに浸漬したり、クーラントが飛散したりする環境下においても、問題なく発電を行うことができる。また、簡単な構造の発電機を構成することができる。なお、固定子271のさらに外側に防塵カバーを取り付けて防塵性を向上させても良いし、配線273,274等が腐食しないように防水機構を備えるようにしても良い。
また、本実施形態において、固定ヨーク272と回転ヨーク275とは複数のものが独立して形成されているが、両者はそれぞれ一体化されていても良い。すなわち、固定ヨーク272と回転ヨーク275とはドラム回転体220が回転することにより、互いに接近および離反することができれば良い。例えば、固定ヨーク272と回転ヨーク275をそれぞれドラム回転体220の回転周方向に沿うリング状に形成しておき、固定ヨーク272と回転ヨーク275のそれぞれにおける互いの対向部位に同回転周方向に周期的に連続する鋸刃状の凹凸を形成するようにしても良い。周期的に連続する鋸刃状の凹凸によれば、周期的に固定ヨーク272と回転ヨーク275とが接近および離反するため、連続的な発電を行うことができる。
(4)第四の実施形態:
図8は、第四の実施形態にかかるドラム回転体および発電機を模式的に示している。同図において、ドラム回転体320の内側には、同ドラム回転体320の回転周方向に周期的に連続する鋸刃状の凹凸375が形成されている。一方、この凹凸375の内側に固定ヨーク372が備えられている。略U字形の固定ヨーク372はクーラントの液面よりも高い位置にて図示しないアームによって固定されている。固定ヨーク372の両端はそれぞれ凹凸375に対峙させられており、同両端には凹凸375と同じピッチの凹凸372a,372bが形成されている。また、固定ヨーク372に導線を巻きつけることによりコイル376が形成されている。凹凸375および固定ヨーク372はともに磁性を有し、固定ヨーク372のみが図示しない永久磁石によって磁化されている。
かかる構成において、ドラム回転体320が回転することにより、凹凸375のみを回転移動させることができるため、凹凸375と、固定ヨーク372の凹凸372a,372bとを相対移動させることができる。そして、凹凸375と、固定ヨーク372の凹凸372a,372bとが互いの凹部同士、および、凸部同士を対峙させる状態において、凸部同士を接近させることができる。従って、このとき固定ヨーク372と凹凸375とを循環する強い磁界を形成することができる。一方、凹凸375と、固定ヨーク372の凹凸372a,372bの凹部同士、および、凸部同士が互い違いとなる状態において、凹凸375と凹凸372a,372bとの間隔を広くすることができる。従って、このとき固定ヨーク372と凹凸375とを循環する磁界が弱められる。
すなわち、ドラム回転体320が回転することにより、固定ヨーク372と凹凸375とを循環する磁界の磁束密度に勾配を生じさせることができるため、同磁界によって貫通されるコイル376に誘導電流を生じさせることができる。つまり、本実施形態において凹凸375と固定ヨーク372とコイル376とが発電機を構成する。さらに、本実施形態における凹凸375は、周期的に固定ヨーク372と対峙可能な回転ヨークであると捉えることができる。本実施形態のように磁化された固定ヨーク372をクーラントの液面よりも高い位置に取り付けることにより、固定ヨーク372にクーラントに含まれる金属粉等が付着することを防止することができる。従って、良好な発電能力を長期にわたり維持することができる。
(5)第五の実施形態:
以上の実施形態において、一部がクーラントに浸漬するドラム回転体を回転させることによりクーラントを薄膜化させるものを例示したが、本発明の薄膜化機構は以上の例に限られるものではない。例えば、図9に示すように酸化チタンを坦持させた制菌板423を傾斜させて設置し、同制菌板423に沿ってクーラントを流下させることにより、クーラントを薄膜化させるようにしても良い。同図において、制菌板423の上方部分において制菌板423から立設する逆V字状の流路板424を形成し、同流路板424に複数のスリット424aを形成している。
このようにすることにより、流路板424に沿って流下するクーラントの一部を均等に配置されたスリット424aから流出させることができ、各部均等にクーラントを流下させることができる。また、制菌板の濡れ性が向上する表面処理を行うことにより、クーラントが制菌板の全体に薄く行き渡るようにしても良い。また、本実施形態のように回転体を備えない場合、励起光を発光させる電力を得るための発電機を単独で備えるようにしても良い。すなわち、発電機は回転体の動力によって駆動されるものに限られず、落下するクーラントによって直接駆動されるものであっても良い。
(6)まとめ:
以上説明したように、本発明にかかるクーラント制菌装置によれば、回転ドラム20の側面23に光活性触媒を坦持させることにより、同側面23を制菌板とする。一部がクーラントに浸漬した回転ドラム20が回転することにより、側面23の表面にてクーラントを薄膜化することができる。そして、制菌板としての側面23に励起光を照射することにより、光触媒反応により制菌効果を得ることができる。側面23においてクーラントを薄膜化することにより、励起光がクーラントを貫通して確実に光触媒反応を起こすことができるとともに、反応面積が増大し制菌効率が良好なものとなる。
第一の実施形態にかかるクーラント制菌装置の概略構成図である。 第一の実施形態にかかるクーラント制菌装置の模式図である。 第一の実施形態にかかるドラム回転体の斜視図である。 細菌数と制菌率の関係を示すグラフである。 第二の実施形態にかかるクーラント制菌装置の模式図である。 第二の実施形態にかかるドラム回転体の斜視図である。 第三の実施形態にかかるドラム回転体および発電機の斜視図である。 第四の実施形態にかかるドラム回転体および発電機の模式図である。 第五の実施形態にかかる薄膜化機構の斜視図である。
符号の説明
10…クーラント制菌装置
11…タンク
20,120,220,320…ドラム回転体
21,121,221…回転軸
22…水車翼
23,123,223…側面
24…歯車
30…LED
40…支持部材
41,241…アーム
42…取り付け面
43…連結部
44…固定台
45…金具
50…循環ポンプ
60…被冷却装置
70…モータ発電機
71…歯車
72…本体部
73,74,273,274…配線
80…配管
80a,180a…注入口
130…放電管
170…外部電源
271…固定子
272,372…固定ヨーク
272a…永久磁石
275…回転ヨーク
276,376…コイル
372a,372b,375…凹凸
423…制菌板
424…流路板

Claims (18)

  1. クーラントを回収するタンクと、
    光活性触媒が表面に分布された制菌板と、
    上記タンクに回収された上記クーラントを上記制菌板上において薄膜化させる薄膜化機構と、
    上記制菌板の表面に励起光を照射可能な光源とを具備することを特徴とするクーラント制菌装置。
  2. 上記薄膜化機構は、
    一部が上記タンクに回収された上記クーラントに浸漬するとともに、表面に上記制菌板を有し、駆動源を有する回転体であることを特徴とする請求項1に記載のクーラント制菌装置。
  3. 上記駆動源は、
    被冷却部から案内された上記クーラントを上記タンクの内部に落下させる注入口と、
    上記回転体に備えられ、上記注入口から落下する上記クーラントが衝突する水車機構とからなることを特徴とする請求項2に記載のクーラント制菌装置。
  4. 上記回転体の回転動力から上記光源を駆動させるための電力を生成する発電機を具備することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のクーラント制菌装置。
  5. 上記回転体は側面に上記制菌板を有する略円柱状のドラムであり、底面と上面の中心を貫く略水平な回転軸によって回転可能に支持されることを特徴とする請求項3または請求項4のいずれかに記載のクーラント制菌装置。
  6. 上記水車機構は、
    上記ドラムの側面から同ドラムの遠心方向に突設された水車翼であることを特徴とする請求項5に記載のクーラント制菌装置。
  7. 上記水車機構は、
    上記ドラムの側面において同ドラムの軸方向に沿って形成された畝状の凹凸であることを特徴とする請求項5に記載のクーラント制菌装置。
  8. 上記回転体において同回転体の回転周方向に形成された第一の歯車と、
    上記第一の歯車より小径であるとともに、同第一の歯車に噛合可能な第二の歯車とを備えるとともに、
    上記発電機は上記第二の歯車の回転軸を駆動軸として有することを特徴とする請求項4から請求項7のいずれかに記載のクーラント制菌装置。
  9. 上記発電機としてモータが代用されることを特徴とする請求項8に記載のクーラント制菌装置。
  10. 上記発電機は、
    磁石と一対の磁性体からなる一対のヨークとを有し、同一対のヨークは上記回転体の回転に伴って相対的に一方が他方に対して回転するよう支持されていることを特徴とする請求項4から請求項7のいずれかに記載のクーラント制菌装置。
  11. 上記一対のヨークは互いの対向面に上記回転に伴って周期的に近接および離反する凹凸形状を有することを特徴とする請求項10に記載のクーラント制菌装置。
  12. 上記凹凸形状は、鋸刃状に周期的に形成されていることを特徴とする請求項11に記載のクーラント制菌装置。
  13. 上記磁石は上記タンクにおける上記クーラントの液面よりも上方に備えられることを特徴とする請求項10から請求項12のいずれかに記載のクーラント制菌装置。
  14. 上記光源はLEDであることを特徴とする請求項1から請求項13のいずれかに記載のクーラント制菌装置。
  15. 上記光源は放電管であることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれかに記載のクーラント制菌装置。
  16. 上記ドラムの側面における上記励起光が照射される部位は、同側面における上記注入口から落下する上記クーラントが衝突する部位よりも同ドラムの回転方向前方とされることを特徴とする請求項5または請求項7から請求項15のいずれかに記載のクーラント制菌装置。
  17. 上記光活性触媒は酸化チタンである請求項1から請求項16のいずれかに記載のクーラント制菌装置。
  18. 上記制菌板には上記光活性触媒とともに抗菌剤が分布されることを特徴とする請求項1から請求項17のいずれかに記載のクーラント制菌装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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GB2424877A (en) * 2005-04-08 2006-10-11 Malcolm Robert Snowball Fluid disinfection with UV light
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