JP2005304924A - 穿刺傷保護シート - Google Patents

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哲也 坂田
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Abstract

【課題】 穿刺傷が形成された皮膚の部分に貼り付けられて、一度形成した穿刺傷から複数回の採血を行うことを可能にする穿刺傷保護シートを提供する。
【解決手段】 穿刺傷保護シート10は、シート部11と貼り返し部12とを備えている。貼り返し部12は、その裏面側にゲル状シート13を有している。ゲル状シート13は、穿刺傷保護シート10のシート部11における貼り返し部12の裏面側に貼り付けられており、穿刺傷Sの形成箇所を含む皮膚の部分と直接接触する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、採血を行う際に形成される穿刺傷を保護する穿刺傷保護シートに関する。
近年、糖尿病患者等の増加に伴って、血糖値測定を自分で行うために患者自らが穿刺器具を用いて指先や腕等に穿刺傷を形成して採血を行うケースが増加している。
穿刺器具は、穿刺傷を形成する皮膚の部分に対して先端部分を当接させた状態で、内部に収納されている穿刺針を先端部分に向けて発射する。これにより、穿刺器具の先端部分を当接させている皮膚の部分に、穿刺針が刺さって形成される穿刺傷を得ることができる(特許文献1,2参照)。
特開2000−245717号公報(平成12年9月12日公開) 特許2598229号公報(平成9年1月9日登録) 特開平06−254148号公報(平成6年9月13日公開)
しかしながら、上記従来の穿刺器具を用いて形成した穿刺傷からの採血方法では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、穿刺器具を用いた穿刺傷の形成は、毎日複数回の血糖値測定を行う糖尿病患者にとって大きな苦痛、恐怖感を与える。このため、糖尿病患者等にとっては、穿刺傷を形成する回数はできる限り少ない方が好ましい。しかし、形成された穿刺傷から流出する血液は、時間の経過とともに凝固してしまうため、一度形成した穿刺傷から何回も採血を行うことは困難であった。
また、穿刺傷を保護するために皮膚に貼り付けられる従来の絆創膏は、通常、傷の部分が早く治癒するように血液を凝固させる成分を含んでおり、傷を保護するとともに傷の早期回復を促進する機能を有している(特許文献3参照)。このため、採血を行うために形成した穿刺傷を一般的な絆創膏で保護してしまうと、すぐに血液が凝固してしまうため、数時間後に再度その穿刺傷から採血を行うことはできない。
本発明の課題は、穿刺傷が形成された皮膚の部分に貼り付けられて、一度形成した穿刺傷から複数回の採血を行うことを可能にする穿刺傷保護シートを提供することにある。
請求項1に記載の穿刺傷保護シートは、採血を行うために穿刺器具によって形成された穿刺傷を保護する穿刺傷保護シートであって、シート部と血液凝固抑制部とを備えている。シート部は、穿刺傷を覆うように穿刺傷が形成された皮膚の部分に貼り付けられる。血液凝固抑制部は、シート部における皮膚への貼り付け面側に設けられており、穿刺傷を覆うように貼り付けられるとともに、穿刺傷から流出する血液の凝固を抑制する。
ここでは、穿刺針によって形成された穿刺傷に対して、穿刺傷から流出する血液の凝固を抑制する血液凝固抑制部が接触するように穿刺傷保護シートを貼り付ける。
通常、穿刺器具を用いて穿刺傷を形成し、その穿刺傷から採血する方法では、一度採血した穿刺傷では血液がすぐに凝固してしまうため、血液が凝固した後で穿刺傷の周辺の皮膚を圧迫しても出血しない。このため、一度採血を行った穿刺傷から再度採血を行うことは困難であった。
そこで、本発明の穿刺傷保護シートでは、血液凝固抑制部によって穿刺傷から出血する血液の凝固を抑制する。これにより、再度採血する際には穿刺傷保護シートをはがして穿刺傷付近を圧迫するだけで穿刺傷から流出する血液を採取することができる。よって、血液を採取する際に毎回穿刺傷を形成しなくても済むため、血糖値を測定するために毎日数回の血液採取が必要な糖尿病患者等のユーザに対して、穿刺傷を形成する回数を減らし、穿刺傷を形成する際の痛み、恐怖等の不快感を大幅に軽減することができるという効果を与えることができる。
また、採血時以外には血液凝固抑制部によって穿刺傷が覆われているため、穿刺傷から雑菌が入ることを防止できる。さらに、穿刺の回数を減らすことで、穿刺傷を形成するためのランセットデバイスの使用頻度が少なくなるため、穿刺針等の使い捨て部材の購入数も減らすことができ、ユーザの経済的負担を軽減することもできる。
請求項2に記載の穿刺傷保護シートは、請求項1に記載の穿刺傷保護シートであって、血液凝固抑制部は、穿刺傷が空気に触れることを禁止するゲル状物を有している。
ここでは、穿刺傷をゲル状物によって覆うため、穿刺傷が空気と接触して血液が凝固することを抑制できる。
これにより、血液の非凝固状態を数時間保持することができるため、再度血液を採取する際には、穿刺傷付近の皮膚を圧迫するだけで容易に穿刺傷から血液を流出させることができる。よって、毎日数回の血液採取が必要な糖尿病患者等のユーザが穿刺傷を形成する際に与えられる痛みや恐怖を、穿刺傷を形成する回数を減らすことで和らげることができる。
請求項3に記載の穿刺傷保護シートは、請求項1または2に記載の穿刺傷保護シートであって、血液凝固抑制部は、穿刺傷から流出する血液の凝固を抑制する抗凝固剤を有している。
ここでは、穿刺傷を含む部分を、抗凝固剤を含む血液凝固抑制部で覆うため、穿刺傷から流出する血液の凝固を抑制することができる。
これにより、最低数時間は血液の凝固を抑制することができるため、再度血液を採取する際には、穿刺傷付近の皮膚を圧迫するだけで容易に穿刺傷から血液を流出させることができる。よって、毎日数回の血液採取が必要な糖尿病患者等のユーザが穿刺傷を形成する際に与えられる痛みや恐怖を、穿刺傷を形成する回数を減らすことで和らげることができる。
請求項4に記載の穿刺傷保護シートは、請求項3に記載の穿刺傷保護シートであって、抗凝固剤は、ヘパリンまたはウロキナーゼである。
ここでは、穿刺傷から流出する血液を固まらせないための抗凝固剤としてヘパリンやウロキナーゼを用いることができる。
請求項5に記載の穿刺傷保護シートは、請求項1から4のいずれか1項に記載の穿刺傷保護シートであって、血液凝固抑制部は、穿刺傷に対して繰り返し貼り付け可能である。
ここでは、血液凝固抑制部を、穿刺傷を形成した皮膚に繰り返し貼り付けることができるため、血液を採取するたびに穿刺傷保護シート全体を皮膚から剥がす必要がない。
これにより、一度貼り付けた穿刺傷保護シートの血液凝固抑制部だけを何度も繰り返し貼り直すことで、穿刺傷からの採血をさらに容易に行うことができる。
請求項6に記載の穿刺傷保護シートは、請求項1から5のいずれか1項に記載の穿刺傷保護シートであって、シート部は、穿刺傷を形成する場合あるいは再度採血を行う場合において、血液凝固抑制部を穿刺傷から離反して穿刺傷を露出させる貼り返し部を有している。
ここでは、シート部が、その一部に形成された貼り返し部を有している。
これにより、採血を行う際には、この貼り返し部を皮膚から剥離するだけで穿刺傷を露出させることができるため、容易に採血を行うことができる。
請求項7に記載の穿刺傷保護シートは、請求項1から6のいずれか1項に記載の穿刺傷保護シートであって、シート部における穿刺傷を形成する部分に取り付けられており、穿刺器具の先端部を案内するガイド部をさらに備えている。
ここでは、穿刺傷を形成する部分に穿刺器具の先端を案内するガイド部を備えている。 これにより、穿刺傷を形成する際には、まず穿刺傷を形成しようとする部分に穿刺傷保護シートを貼り付け、穿刺傷保護シートが有しているガイド部に穿刺器具の先端をあわせて穿刺針を発射する。これにより、ガイド部材によって決められる穿刺傷を形成しようとする部位に対して、正確に穿刺傷を形成することができる。
さらに、例えば、数回の採血を行った後、穿刺傷からの出血量が減少してきた場合には、このガイド部材に穿刺器具をあわせて穿刺を行うことで、再度同じ場所に穿刺傷を形成することができる。これにより、他の部位に改めて穿刺傷を形成する場合と比較して、ユーザの痛みや苦痛等を緩和することができる。
請求項1に記載の穿刺傷保護シートによれば、血液を採取する際に毎回穿刺傷を形成しなくても済むため、血糖値を測定するために毎日数回の血液採取が必要な糖尿病患者等のユーザに対して、穿刺傷を形成する回数を減らし、穿刺傷を形成する際の痛み、恐怖等の不快感を軽減することができる。
請求項2に記載の穿刺傷保護シートによれば、血液の非凝固状態を数時間保持することができるため、再度血液を採取する際には、穿刺傷付近の皮膚を圧迫するだけで容易に穿刺傷から血液を流出させることができる。
請求項3に記載の穿刺傷保護シートによれば、最低数時間は血液の凝固を抑制することができるため、再度血液を採取する際には、穿刺傷付近の皮膚を圧迫するだけで容易に穿刺傷から血液を流出させることができる。
請求項4に記載の穿刺傷保護シートによれば、穿刺傷から流出する血液を固まらせないための抗凝固剤としてヘパリンやウロキナーゼを用いることができる。
請求項5に記載の穿刺傷保護シートによれば、穿刺傷からの採血をさらに容易に行うことができる。
請求項6に記載の穿刺傷保護シートによれば、容易に採血を行うことができる。
請求項7に記載の穿刺傷保護シートによれば、ガイド部材によって決められる穿刺傷を形成しようとする部位に対して、正確に穿刺傷を形成することができる。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態に係る穿刺傷保護シート10について、図1〜図4を用いて説明すれば以下の通りである。
[穿刺傷保護シート全体の構成]
本発明の一実施形態に係る穿刺傷保護シート10は、採血を行うために形成された穿刺傷を保護するシート状の保護パットであって、図1に示すように、採血を行うために穿刺器具30(図4(a),図4(b)参照)を用いて穿刺傷を形成しようとする部分を覆うように皮膚に貼り付けられる。また、穿刺傷保護シート10は、図1に示すように、シート部11と貼り返し部12とを備えている。
[シート部]
シート部11は、図1に示すように、穿刺傷を形成する腕や指先等における穿刺傷を形成する部分を覆うように貼り付けられる。そして、図2に示すように、貼り付け面側(以下、裏面側と示す)に粘着層11aを有している。これにより、粘着層11aを介して皮膚に貼り付けられることで、穿刺傷保護シート10が皮膚に貼り付いたままの状態を保つことができる。
そして、シート部11の中央部付近には、一部分がシート部11とつながっている切り込みが形成されている。図3に示すように、この切り込み部分をめくることで、穿刺傷を形成する皮膚の部分を露出させて、穿刺傷Sを形成することができる。
なお、ここでは、穿刺傷Sを形成しようとする位置に穿刺傷保護シート10を貼り付けた後、穿刺傷保護シート10の貼り返し部12をめくって穿刺器具30を用いて穿刺傷Sを形成する例を挙げて説明したが、穿刺傷保護シート10の貼り付けと穿刺傷Sの形成とが前後してもよい。つまり、穿刺器具30を用いて穿刺傷Sを形成した後、穿刺傷Sが形成された部分を覆うように穿刺傷保護シート10を貼り付けることもできる。
[貼り返し部]
貼り返し部12は、シート部11の一部を長方形に切り抜いた部分であって、長方形を構成する3辺に切り込みを入れて形成されている。そして、図3に示すように、この部分を長方形の残りの一辺と対向する辺側から持ち上げて穿刺傷Sを形成しようとする部分を露出させる。これにより、露出した皮膚に穿刺器具30を用いて穿刺傷Sを形成することができる。また、穿刺傷Sの形成後には、すでに形成された穿刺傷Sを露出させて穿刺傷S周辺の皮膚を圧迫するだけで採血を行うことができる。
なお、貼り返し部12は、穿刺傷Sの形成時や採血時以外には、上記切り込みにより形成された長方形の各辺に沿って形成された粘着層12a(図2、図3参照)を介してシート部11の表面側に貼り付けられる。これにより、被採血者が最初に穿刺傷Sを形成した後に作業等を行った場合でも、貼り返し部12が皮膚から剥がれて穿刺傷Sが形成された部分を露出させることを防止できる。
また、貼り返し部12は、図2に示すように、その裏面側にゲル状シート(血液凝固抑制部、ゲル状物)13を有している。
ゲル状シート13は、穿刺傷保護シート10のシート部11における貼り返し部12の裏面側に貼り付けられており、穿刺傷Sの形成箇所を含む皮膚の部分と直接接触する。そして、図2に示すように、ゲル状シート13は、形成された穿刺傷Sが空気と接触することを防止するとともに、ゲルの中にヘパリン、ウキナーゼ等の抗凝固剤を含んでおり、穿刺傷Sから流出する血液が凝固することを抑制する。
本実施形態の穿刺傷保護シート10では、穿刺傷Sの形成時、採血時を除いて、上記のような抗凝固剤を含むゲル状シート13を穿刺傷Sに対して接触させた状態として穿刺傷Sを保護する。
[穿刺器具]
本実施形態において穿刺傷Sの形成に使用される穿刺器具30は、図4(a)に示すように、先端部31と本体部32とを備えている。そして、穿刺傷Sを形成する際には、先端部31の先端面31aを皮膚に当接させた状態で、本体部32の内部に収納されているバネ等の付勢力部によって穿刺針33を発射して、図4(b)に示すように、先端面31aに形成された開口から穿刺針33を突出させる。
これにより、先端面31aと当接している皮膚の部分に対して穿刺針33を突き刺して、容易に穿刺傷Sを形成することができる。
[本穿刺傷保護シートの使用方法]
本実施形態の穿刺傷保護シート10は、以下のようにして被採血者に使用される。
すなわち、まず、採血を行う被採血者によって採血を行う部位が決定され、その部位における穿刺傷Sの形成箇所に穿刺傷保護シート10が貼り付けられる。そして、穿刺傷保護シート10の貼り返し部12をめくり、穿刺傷Sを形成する皮膚を露出させる。次に、貼り返し部12をめくることで露出させた皮膚に穿刺器具30の先端部31の先端面31aを当接させる。そして、穿刺器具30の先端部31から穿刺針33を突出させて皮膚に突き刺し、穿刺傷Sを形成する。
ここで、形成した穿刺傷Sの周囲の皮膚を圧迫する等して、1回目の採血を行う。
本実施形態の穿刺傷保護シート10では、その後、同じ穿刺傷Sから複数回の採血を可能にするために、形成した穿刺傷Sの部分を貼り返し部12の裏面側に貼り付けたゲル状シート13で覆っている。そして、次回、採血を行う場合には、この貼り返し部12をめくって穿刺傷Sを露出させ、再び穿刺傷S付近の皮膚を圧迫する等して穿刺傷Sから出血させる。
そして、一度形成した穿刺傷Sにおいて血液が凝固して採血できなくなるまでは、このような処理を繰り返すことで、同じ穿刺傷Sから複数回の採血を行うことができる。
[穿刺傷保護シートの特徴]
(1)
本実施形態の穿刺傷保護シート10は、図2に示すように、穿刺器具30によって形成された穿刺傷Sを覆うために、貼り返し部12の裏面側に貼り付けられたゲル状シート13を備えている。
ここで、通常の採血方法では、形成した穿刺傷に絆創膏等を貼り付けて保護し、時間の経過とともに血液が凝固して穿刺傷が自然に治癒して傷口が塞がっていく。このため、再度採血を行う場合には、また別の場所に穿刺器具30を用いて穿刺を行って穿刺傷Sを形成する必要がある。このため、被採血者、特に、糖尿病患者のように血糖値測定のために毎日複数回の採血が必要な被採血者にとって穿刺傷Sを形成する際の痛みや恐怖感は耐えがたいものであることから、多くの被採血者がこの痛み等から解放されることを強く望んでいる。
そこで、本実施形態の穿刺傷保護シート10では、一度形成した穿刺傷Sを、ゲル状シート13で覆って保護している。
これにより、ゲル状物により穿刺傷Sを覆うことで穿刺傷Sが空気と接触して血液が凝固することを抑制し、かつゲル状シート13に含まれる抗凝固剤が穿刺傷に接触することで血液の凝固を抑制することができる。この結果、被採血者は、一度形成した穿刺傷Sから数時間経過していても、穿刺傷Sの付近の皮膚を圧迫するだけで再度採血を行うことが可能になる。よって、採血時以外は雑菌が入らないように穿刺傷Sを保護するとともに、採血を行う度に行う必要があった穿刺傷の形成回数を大幅に減らして、被採血者に与えられる苦痛や恐怖感を緩和することができる。さらに、穿刺の回数が減少するため、穿刺器具30が備えている穿刺針33等の使い捨て部材の購入数を減らすことができ、被採血者の経済的負担を軽減することができる。
(2)
本実施形態の穿刺傷保護シート10は、血液凝固抑制部として、ゲル状シート13を用いている。
これにより、採血時以外はゲル状部分によって穿刺傷の部分が空気との接触を絶つことができるため、穿刺傷Sが空気と接触して血液が凝固することを抑制することができる。よって、一度形成した穿刺傷Sから複数回の採血を行うことができる。
(3)
本実施形態の穿刺傷保護シート10は、血液凝固抑制部として、ヘパリン、ウキナーゼ等の抗凝固剤を含むゲル状シート13を用いている。
これにより、抗凝固剤が穿刺傷Sに接触することにより、穿刺傷Sにおいて血液が凝固することを抑制することができる。よって、一度形成した穿刺傷Sから複数回の採血を行うことができる。
(4)
本実施形態の穿刺傷保護シート10は、血液凝固抑制部としてのゲル状シート13を、形成した穿刺傷Sに対して繰り返し貼り付けることが可能である。
これにより、穿刺傷Sの形成時や採血時に、貼り返し部12をめくり上げてゲル状シート13を穿刺傷Sから何度も離間させた場合でも、採血時以外にはゲル状シート13を穿刺傷Sの部分に密着させることができる。よって、一度形成した穿刺傷Sからの採血を何回も行う場合でも、穿刺傷保護シート10によって穿刺傷Sから流出する血液の凝固を確実に抑制し、かつ穿刺傷Sを保護することができる。
(5)
本実施形態の穿刺傷保護シート10は、穿刺傷Sの形成時や採血時において、ゲル状シート13を穿刺傷Sから離間させる貼り返し部12を有している。
これにより、シート部11の一部として形成された貼り返し部12をめくるだけで、容易に穿刺傷Sを露出させて採血を行うことが可能になる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態に係る穿刺傷保護シート20について、図5(a)、図5(b)および図6を用いて説明すれば以下の通りである。なお、上記実施形態1において説明した部材と用途および機能が共通の部材については、同じ符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の穿刺傷保護シート20は、ガイド部材(ガイド部)21を有している点で、上述した穿刺傷保護シート10と異なっているが、その他の構成については同様である。
[ガイド部材]
ガイド部材21は、図5(a)に示すように、穿刺器具30の先端部31の形状に合わせて作られた略長方形のリング状の部材である。そして、図5(b)に示すように、貼り返し部12をめくって形成されるシート部11の開口部分に配置されている。
また、ガイド部材21には、図6に示すように、穿刺器具30の先端部31が、そのリング形状の内側の面に沿って差し込まれる。このとき、穿刺器具30の先端面31aが、穿刺傷Sを形成する皮膚に対して当接した状態となる。
[本穿刺傷保護シートの特徴]
本実施形態の穿刺傷保護シート20は、ガイド部材21を備えており、このガイド部材21は、貼り返し部12をめくって形成されるシート部11の開口部分に配置され、穿刺器具30の先端部31を、穿刺傷Sを形成する皮膚と当接するまで案内する。
これにより、ガイド部材21に穿刺器具30の先端部31を挿入することで、ガイド部材21によって決められる所望の位置に、正確に穿刺傷Sを形成することができる。
さらに、一度形成した穿刺傷Sにおいて血液が凝固する等して採血できなくなった場合には、ガイド部材21に合わせて穿刺器具30をセットして再度穿刺することで、同じ位置に穿刺傷Sを形成することができる。これにより、別の場所に改めて穿刺傷を形成する場合と比較して、ユーザの痛みや苦痛等を緩和することができる。
なお、ガイド部材21の内径は、必ずしも穿刺器具30の先端部31の外形と一致している必要はなく、先端部31の外形よりも大きく形成されていてもよい。例えば、視力が悪い糖尿病患者等が穿刺器具30を使用して穿刺傷を形成する場合でも、ガイド部材21を目安にすることで、容易に穿刺位置を確認することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態1,2では、穿刺傷保護シート10を腕に貼り付けている例、つまり穿刺傷を腕に形成して腕から採血を行う例を挙げて説明した。しかし、本発明は穿刺傷の形成箇所に関して上記実施形態の内容に限定されるものではない。
例えば、図7(a)に示すように、採血を指先で行う場合には、穿刺傷を形成する指先に貼り付けてもよい。この場合でも、図7(b)に示すように、貼り返し部12をめくって穿刺傷Sを露出させることができる等、上記と同様の効果を得ることができる。
(B)
上記実施形態1,2では、血液凝固抑制部として、ヘパリン等の抗凝固剤を含むゲル状シート13を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、血液の凝固を抑制するという意味では、抗凝固剤を含まないゲル状シートを血液凝固抑制部として用いてもよい。ゲル状シート単独であっても、穿刺傷Sが空気と接触することを防止できるため、血液凝固抑制部としての機能も果たすことができる。
一方、ゲル状シートではなく、シート部11の裏面側に抗凝固剤を直接塗布してもよい。このような血液凝固抑制部であっても、穿刺傷Sを覆うように貼り付けられることで血液の凝固を抑制することができる。
つまり、本発明の穿刺傷保護シートは、抗凝固剤とゲル状物との双方を備えている必要はない。
(C)
上記実施形態1,2では、ゲル状シート(血液凝固抑制部)13が有している抗凝固剤として、ヘパリンとウキナーゼを例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、上記以外の抗凝固剤として、EDTA(エチレンジアミン四酢酸カルシウム)、クエン酸Na、フッ化ソーダ、メシル酸ガベキセート、アスピリン、アルテプラーゼ等の抗凝固剤を用いることもできる。
また、ガイド部材21は、穿刺傷Sを形成する時だけ、穿刺傷保護シート10に取り付けられてもよい。
(D)
上記実施形態2では、ガイド部材21として略長方形状のリング部材を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
形状は略長方形に限定されるものではなく、例えば、穿刺傷を形成する穿刺器具30の先端部分の形状に合わせて、円形や楕円形のリング部材を用いることもできる。
本発明の穿刺傷保護シートは、1回形成した穿刺傷から複数回採血を行うことができるという効果を奏することから、1日に複数回の血液や体液の採取を行う必要がある糖尿病等の患者の採血に広く適用することができる。
本発明の一実施形態に係る穿刺傷保護シートを示す斜視図。 図1の穿刺傷保護シートの断面図。 図1の穿刺傷保護シートの血液凝固抑制部を示す斜視図。 (a),(b)は穿刺器具を示す斜視図。 (a)は穿刺器具のガイド部材を示す斜視図、(b)は図1の穿刺傷保護シート10に穿刺器具のガイド部材を取り付けた例を示す斜視図。 図5(b)の穿刺傷保護シートのガイド部材に穿刺器具をあわせて穿刺傷を形成する際の状態を示す斜視図。 (a),(b)は、図1の穿刺傷保護シートを指先に貼り付けた例を示す斜視図。
符号の説明
10 穿刺傷保護シート
11 シート部
11a 粘着部
12 貼り返し部
12a 粘着部
13 ゲル状シート(血液凝固抑制部、ゲル状物)
20 穿刺傷保護シート
21 ガイド部材
30 穿刺器具
31 先端部
31a 先端面
32 本体部
33 穿刺針
S 穿刺傷

Claims (7)

  1. 採血を行うために穿刺器具によって形成された穿刺傷を保護する穿刺傷保護シートであって、
    前記穿刺傷を覆うように前記穿刺傷が形成された皮膚の部分に貼り付けられるシート部と、
    前記シート部における前記皮膚への貼り付け面側に設けられており、前記穿刺傷を覆うように貼り付けられるとともに、前記穿刺傷から流出する血液の凝固を抑制する血液凝固抑制部と、
    を備えている穿刺傷保護シート。
  2. 前記血液凝固抑制部は、前記穿刺傷が空気に触れることを禁止するゲル状物を有している、
    請求項1に記載の穿刺傷保護シート。
  3. 前記血液凝固抑制部は、前記穿刺傷から流出する血液の凝固を抑制する抗凝固剤を有している、
    請求項1または2に記載の穿刺傷保護シート。
  4. 前記抗凝固剤は、ヘパリンまたはウロキナーゼである、
    請求項3に記載の穿刺傷保護シート。
  5. 前記血液凝固抑制部は、前記穿刺傷に対して繰り返し貼り付け可能である、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の穿刺傷保護シート。
  6. 前記シート部は、前記穿刺傷を形成する場合あるいは再度採血を行う場合において、前記血液凝固抑制部を前記穿刺傷から離反して前記穿刺傷を露出させる貼り返し部を有している、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の穿刺傷保護シート。
  7. 前記シート部における前記穿刺傷を形成する部分に取り付けられており、前記穿刺器具の先端部を案内するガイド部をさらに備えている、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の穿刺傷保護シート。
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WO2016072060A1 (ja) * 2014-11-05 2016-05-12 凸版印刷株式会社 マイクロニードルセット
JP2016104055A (ja) * 2014-12-01 2016-06-09 株式会社アイ・イー・ジェー 注射針穿刺部の止血用パッドおよびその圧迫圧測定装置

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